「1970年代に、若者たちが放課後の午後4時20分に集まって大麻を採取し吸っていた」「60年代に大麻が生い茂っていた道路の名前がハイウェイ420」など、その由来には諸説あるが、マリファナ(大麻)の愛称「420」にちなみ、アメリカでは4月20日を「マリファナデー」としている。
当日は愛好家がマリファナ解放を呼びかけ、吸いまくるのだが、今年は愛好家たちを大喜びさせるような新作映画が公開初日を迎えた。マリファナをこよなく愛し、これまで不法所持で繰り返し逮捕されても反省することなく合法化を呼びかけている大御所ラッパー、スヌープ・ドッグが出演する『Grow House』である。
同作は、ともにスタンドアップコメディアン出身のリル・デュヴァルとデレイ・デイビスが主人公を演じる。金欠の2人は「大量にマリファナを栽培して医療用マリファナを販売している会社に売れば、大もうけできる」とひらめき、栽培許可を取得。資金を調達し、意気揚々と栽培を始めるのだが、「マリファナは、吸うのは簡単だが、栽培するのはとてつもなく大変」で、四苦八苦するドタバタコメディ。スヌープは、気前良く資金提供をするスヌープ・ドッグ本人役で出演しているのだ。
20日の全米公開に向けて、同作の出演者・スタッフはここ最近、プロモーションに大わらわな日々を送っていた。大詰めを迎えた17日には、ロサンゼルスのおしゃれなホテル「W」でインタビューが行われたのだが、そこでとんでもない騒動を起こしてしまった。
当日、マリファナを真面目に扱うウェブマガジン「Civilized」のインタビューを受けた彼ら。リルは映画のあらすじを、マリファナの煙をモクモクとくゆらせながら説明。脚本・監督を担当したジ・プーは、「栽培についての映画を作りたかったんだよ」「栽培事業に参入するということがどういうことなのか、知らない人が多いと思ってね」と説明。映画関係スタッフがマリファナを吸いながら、「水があふれるわ、ダニがつくわ、ブレーカーが落ちるわ、栽培するためには、たくさんの問題にブチ当たるんだよ」と言い、出演者の1人が「盗まれちまうしな!」と口を挟むと、みな大爆笑。部屋には、マリファナの煙だけではなく、和気あいあいとしたフレンドリーな空気が漂っていた。が、マリファナの煙が立ち込めてしまったせいで、火災警報器を作動させてしまう。
この時の様子を「Civilized」の撮影クルーが映像に収めているのだが、火災警報器が鳴り響いても誰ひとり動じることなくマリファナを吸い続け、スマートフォンで記念撮影をしたり談笑したりしている。そんな彼らにホテルの女性スタッフは怒りを抑えたような声で、「みなさん! 消防隊がこちらに急行してるんですよ。あなた方が、ホテル全館の火災警報器を作動させたので!」と伝える。それを聞いても、彼らは「オー、ノー!」「彼女、怒ってるみたいだね」と、まるで他人事。ホテルのスタッフは電話で「大量の煙が火災警報器を作動させたんです。お伝えできることは、それだけです」と説明しているが、明らかにムッとしている。
間もなくして避難誘導の音声が流れ、キャストたちは「クレイジーだぜ!」と言い、ニコニコとカメラにポーズをとりながら移動を開始。こんな状況なのにマリファナを吸い続けているため、煙はますます充満し、火災警報のサイレンまで鳴りだしてしまう。
ちなみに、スヌープもこのインタビューに参加する予定でホテルに向かっていたそうだが、到着前にこのような事態になってしまったとインタビュアーは嘆いていた。
ネット上では「もう言葉が出ない」「アホらしい」「ま、『W』ホテルの火災警報器は作動するってことがわかってよかったね」という声のほか、消防隊が急行する騒ぎとなったことから、「他人に迷惑をかけないのなら別にいいけど、これはやりすぎ」「消防隊を出動させるなんて、犯罪じゃないのか?」「誰も逮捕されなかったの?」と非難する声も上がっている。
現地時間20日にもマリファナをうまそうに吸う動画をインスタグラムに投稿したスヌープ。米最大の掲示板「Reddit」の公式板にもマリファナデーを祝うメッセージを投稿しており、本日も上機嫌のようだ。『Grow House』の日本公開が実現するかは微妙なところだが、陽気な彼らの映画が成功を収めることを祈りたい。



