男もファッションも大好きなフェミニストが、「男らしさ」に苦しむ男性も救う?

――本屋にあまた並ぶ新刊の中から、サイゾーウーマン(サイ女)読者の本棚に入れたい書籍・コミックを紹介します!

■『バッド・フェミニスト』
男もファッションも大好きなフェミニストが、「男らしさ」に苦しむ男性も救う?の画像1

 タイトルに「フェミニスト」という単語がついていることで、反射的にこの本を敬遠する人がいるとしたらもったいない。『バッド・フェミニスト』(ロクサーヌ・ゲイ著、野中モモ訳、亜紀書房)は、ポップカルチャーやタレント、ロクサーヌ自身についてのエッセイを通して、米国、ひいては先進国に横たわる“差別”と“文化”の関係を見渡す時評エッセイだ。

 「フェミニスト」という言葉には、「怒りっぽい、セックス嫌いの、男嫌いの、被害者意識でいっぱい」というイメージがついてしまいがちだ。そのイメージが、女性をフェミニズムから遠ざけていることを踏まえつつ、それでもあえて「フェミニスト」を名乗るのは、大学教授で作家でもあるロクサーヌ。ハイチ系黒人女性として生まれた彼女は、「ピンクが大好きで羽目を外すのも好きで、時には女性の扱いがひどいとよーーくわかっている曲に合わせてノリノリで踊ってしまうこともある」と語り、自身を「バッド・フェミニスト」と称する。

 彼女は、フェミニストらしく、ほぼ女性のみによって作られたコメディー映画『ブライズメイズ』が映画史に果たした功績や、ヒット映画『ヘルプ~心がつなぐストーリー~』や『ジャンゴ 繋がれざる者』に存在している性差別と人種差別に切り込む。しかし一方で、『ハンガー・ゲーム』などヤングアダルト(10代向け)作品への偏愛を語り、低俗だけど圧倒的に大衆人気の高いリアリティー番組の楽しみも語る。それらは時にレイプやトラウマを扇情的に扱うような、フェミニズム的に見れば一見不適格な作品だ。けれども彼女自身の10代の時の経験を通して、そういった“バッド”な10代向けのフィクションこそが、読者を救済する効能について理知的に分析する。

 ロクサーヌにとっての「フェミニズム」は、「男と同じになる」とか「男を憎み、セックスを憎み、キャリアに集中し、毛を剃らない」ことではない。彼女は、ドレスや「VOGUE」が好きで、男性もセックスも好きだ。さらに、虫退治や車の修理は苦手だから、パートナーや父親に頼るし、女性を侮辱する言葉を使う小説家やミュージシャンの才能に、心をつかまれることすらある。それでも、女性が「女性だから」という理由で不当な扱いを受ける時には、声を上げるべきであることを強く訴える。

 彼女のコメントを切り貼りして、短絡的に「矛盾している」「女性という立場を盾にとっている」という批判も成り立つだろう。けれども、「女性らしいことが好きだし、完璧に一人で自立できる人はいない」と語る彼女が理想とするフェミニズムは、「女性らしさを強制されず、逆に抑圧もされず、自身をそのまま認めること」という点で一貫している。その考えは、女性はもちろん、突き詰めれば「男らしさ」を強制されてしんどそうな男性たちも救う世界に見える。

■『文庫解説ワンダーランド』

男もファッションも大好きなフェミニストが、「男らしさ」に苦しむ男性も救う?の画像2

 文庫本を買うと、たいてい巻末には数ページの「解説」がついてくる。批評家や研究者、著者と親交のある作家や著名人が作品や作家について紹介してくれる日本特有の文化「解説」を評論した本が『文庫解説ワンダーランド』(斎藤美奈子、岩波書店)だ。

 夏目漱石、太宰治ら、複数の出版社から出されている人気作品の複数の解説を読み比べたり、『赤頭巾ちゃん気をつけて』(庄司薫)、『なんとなく、クリスタル』(田中康夫)など社会現象にもなったベストセラーの解説を読み込み、数十年を経て、文学史上の重要性が認識され、再評価されていることを指摘したり。『文庫解説ワンダーランド』そのものが、時代を長期的に俯瞰した文学批評として成立している。

 そんな、作品の理解を深める優れた名解説の紹介が知見を広げてくれる一方で、著者の腕の良さが際立つ点は、読者を迷子にする迷解説、謎解説を、毒とユーモアたっぷりに引き揚げているところだ。

 『失楽園』など、男性的な視点で描かれる性愛小説を生み出した渡辺淳一の作品解説には、「一見褒めてるようでよく読むと直接的な作品評価から逃げている」解説が多いことを指摘し、角田光代、林真理子ら幾人もの著名な女性作家たちが「褒めず殺さず作品を立てる」ためにどのようなテクニックを駆使したかを邪推する。

 また、思想家・鶴見俊輔が、赤川次郎の『真珠色のコーヒーカップ』に寄せた定型外の解説も紹介。赤川読者の大半は中高生であるにもかかわらず、鶴見は読者に「私の同時代の日本に失望している」と語りかける。そして唐突に『風土記』の時代・世界観への憧憬をつづり、「(赤川作品は)私にとって現代の『風土記』である」とダイナミックに着地する。大人でもなかなかついていけないほど飛躍しまくるこの解説が、年若い読者に与えるインパクトについて思いをはせる著者。数ページの解説から透けて見える背景や作品への愛情を深読みし、あたかもボケにツッコむ漫才のような、ひとつのエンターテインメントに仕上がっているのだ。

 王道であれ邪道であれ、テキストの読み方はひと通りではなく、異なる角度からの分析を知ることでさらに楽しめることを、改めて気づかせてくれる本書。読後は、各作品の文庫本を買って、解説を読みたくなってしまう1冊だ。
(保田夏子)

男もファッションも大好きなフェミニストが、「男らしさ」に苦しむ男性も救う?

――本屋にあまた並ぶ新刊の中から、サイゾーウーマン(サイ女)読者の本棚に入れたい書籍・コミックを紹介します!

■『バッド・フェミニスト』
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 タイトルに「フェミニスト」という単語がついていることで、反射的にこの本を敬遠する人がいるとしたらもったいない。『バッド・フェミニスト』(ロクサーヌ・ゲイ著、野中モモ訳、亜紀書房)は、ポップカルチャーやタレント、ロクサーヌ自身についてのエッセイを通して、米国、ひいては先進国に横たわる“差別”と“文化”の関係を見渡す時評エッセイだ。

 「フェミニスト」という言葉には、「怒りっぽい、セックス嫌いの、男嫌いの、被害者意識でいっぱい」というイメージがついてしまいがちだ。そのイメージが、女性をフェミニズムから遠ざけていることを踏まえつつ、それでもあえて「フェミニスト」を名乗るのは、大学教授で作家でもあるロクサーヌ。ハイチ系黒人女性として生まれた彼女は、「ピンクが大好きで羽目を外すのも好きで、時には女性の扱いがひどいとよーーくわかっている曲に合わせてノリノリで踊ってしまうこともある」と語り、自身を「バッド・フェミニスト」と称する。

 彼女は、フェミニストらしく、ほぼ女性のみによって作られたコメディー映画『ブライズメイズ』が映画史に果たした功績や、ヒット映画『ヘルプ~心がつなぐストーリー~』や『ジャンゴ 繋がれざる者』に存在している性差別と人種差別に切り込む。しかし一方で、『ハンガー・ゲーム』などヤングアダルト(10代向け)作品への偏愛を語り、低俗だけど圧倒的に大衆人気の高いリアリティー番組の楽しみも語る。それらは時にレイプやトラウマを扇情的に扱うような、フェミニズム的に見れば一見不適格な作品だ。けれども彼女自身の10代の時の経験を通して、そういった“バッド”な10代向けのフィクションこそが、読者を救済する効能について理知的に分析する。

 ロクサーヌにとっての「フェミニズム」は、「男と同じになる」とか「男を憎み、セックスを憎み、キャリアに集中し、毛を剃らない」ことではない。彼女は、ドレスや「VOGUE」が好きで、男性もセックスも好きだ。さらに、虫退治や車の修理は苦手だから、パートナーや父親に頼るし、女性を侮辱する言葉を使う小説家やミュージシャンの才能に、心をつかまれることすらある。それでも、女性が「女性だから」という理由で不当な扱いを受ける時には、声を上げるべきであることを強く訴える。

 彼女のコメントを切り貼りして、短絡的に「矛盾している」「女性という立場を盾にとっている」という批判も成り立つだろう。けれども、「女性らしいことが好きだし、完璧に一人で自立できる人はいない」と語る彼女が理想とするフェミニズムは、「女性らしさを強制されず、逆に抑圧もされず、自身をそのまま認めること」という点で一貫している。その考えは、女性はもちろん、突き詰めれば「男らしさ」を強制されてしんどそうな男性たちも救う世界に見える。

■『文庫解説ワンダーランド』

男もファッションも大好きなフェミニストが、「男らしさ」に苦しむ男性も救う?の画像2

 文庫本を買うと、たいてい巻末には数ページの「解説」がついてくる。批評家や研究者、著者と親交のある作家や著名人が作品や作家について紹介してくれる日本特有の文化「解説」を評論した本が『文庫解説ワンダーランド』(斎藤美奈子、岩波書店)だ。

 夏目漱石、太宰治ら、複数の出版社から出されている人気作品の複数の解説を読み比べたり、『赤頭巾ちゃん気をつけて』(庄司薫)、『なんとなく、クリスタル』(田中康夫)など社会現象にもなったベストセラーの解説を読み込み、数十年を経て、文学史上の重要性が認識され、再評価されていることを指摘したり。『文庫解説ワンダーランド』そのものが、時代を長期的に俯瞰した文学批評として成立している。

 そんな、作品の理解を深める優れた名解説の紹介が知見を広げてくれる一方で、著者の腕の良さが際立つ点は、読者を迷子にする迷解説、謎解説を、毒とユーモアたっぷりに引き揚げているところだ。

 『失楽園』など、男性的な視点で描かれる性愛小説を生み出した渡辺淳一の作品解説には、「一見褒めてるようでよく読むと直接的な作品評価から逃げている」解説が多いことを指摘し、角田光代、林真理子ら幾人もの著名な女性作家たちが「褒めず殺さず作品を立てる」ためにどのようなテクニックを駆使したかを邪推する。

 また、思想家・鶴見俊輔が、赤川次郎の『真珠色のコーヒーカップ』に寄せた定型外の解説も紹介。赤川読者の大半は中高生であるにもかかわらず、鶴見は読者に「私の同時代の日本に失望している」と語りかける。そして唐突に『風土記』の時代・世界観への憧憬をつづり、「(赤川作品は)私にとって現代の『風土記』である」とダイナミックに着地する。大人でもなかなかついていけないほど飛躍しまくるこの解説が、年若い読者に与えるインパクトについて思いをはせる著者。数ページの解説から透けて見える背景や作品への愛情を深読みし、あたかもボケにツッコむ漫才のような、ひとつのエンターテインメントに仕上がっているのだ。

 王道であれ邪道であれ、テキストの読み方はひと通りではなく、異なる角度からの分析を知ることでさらに楽しめることを、改めて気づかせてくれる本書。読後は、各作品の文庫本を買って、解説を読みたくなってしまう1冊だ。
(保田夏子)

神木隆之介の「将棋」だけじゃない!? 役にドハマリして“マジ”になっちゃった役者たち

神木隆之介の「将棋」だけじゃない!? 役にドハマリしてマジになっちゃった役者たちの画像1
 俳優・神木隆之介が将棋のアマチュア初段を獲得、専門誌「将棋世界」に名前が掲載され、話題となっている。同号には松山ケンイチと東出昌大も初段として名前が掲載されている。  3名はともに将棋を題材とした映画(神木は『3月のライオン』、松山と東出は『聖の青春』)に出演しており、棋士を演じるにあたり、本格的に将棋をマスターした。松山に至ってはぽっちゃり体形の村山聖を演じるにあたり、20キロの増量を行ったことも話題になった。このように、役柄にのめり込むあまり、“マジ”になってしまう俳優は多い。 「刑事ドラマ『Gメン』シリーズで人気を博した丹波哲郎は、警察にスピード違反で検挙された際、『俺はGメンだ』と述べ、見逃してもらおうとしたそうです。もちろん、これのエピソードはことあるごとに披露されており、かなり“盛っている”と思いますが……。松田優作も、映画『蘇える金狼』などで演じたハードボイルドな役柄が抜けず、プライベートでは大変だったようです」(業界関係者)  役柄にのめり込んでしまうのは、俳優ばかりではない。女優であっても同じだ。 「岩下志麻は『極道の妻たち』シリーズに出演した際、役柄になりきってしまい、新幹線で騒いでいた子どもにドスを効かせた言葉遣いで怒ってしまったそうです。当時は本物の極道が岩下を見かけると、深々と礼をしたといいますから、相当なオーラを放っていたのは確かでしょう」(同)  役柄への入り込みは、役者にとっては名物エピソードであり、ある意味、勲章であるのは確かだろう。 (文=平田宏利)

シッター歴が長くても有資格者でも適性があるかは別問題!? 超ミニスカのシッターに仰天

 4月10日に新園「衾の森こども園」がオープンするので、現在、雇用契約書や労働者名簿などの準備が続いています。園の工事は4月1日に始めて9日に完成する予定なのですが、完成するのか、めちゃくちゃ不安。ま、できるのでしょうが、心配です。内装の予算はきっちり伝えていますが、経験だと大抵オーバーするので、それも心配です。直営の保育園を急な展開でやることになったので、会社としては財政が厳しい状況です。

 ベビーシッター事業「森のナーサリー」も新規客が増え、そこそこ仕事がある状態なのですが、困ったシッターがいたので、今日はその話を書いてみようと思います。

 アニメ声の64歳女性。シッター歴は20年ほどあり、成人したお子様がいます。面接の時は、アニメ声以外これといって問題はなく、「体力に自信があります、シッター経験もあるので、即戦力になります」と自己アピールが強かったので、ひとまずクレームを言わないお家に派遣しました。が、翌日、お客様から「シッターレポートの文章が少ない」とクレームがあり、本人に注意し、シッター経験も豊富な事務スタッフが事細かく書き方を伝えました。

 シッターレポートって保育園の連絡帳と同じで、文章が長いと保育をおろそかにしていると思われるし、短いと手抜きと思われるし、さじ加減が大事なのです。実際過去に小さい字でびっしり書いたシッターがいて、「あの人、大丈夫ですか?」と軽くクレームがありました。

 アニメ声64は、シッターレポートのクレームだけだったので、その時はそれで済んだかと思いきや、別のお宅に派遣をしたら、派遣中お母様より、「シッターさんが、下着が見えそうなミニスカートで来ているんですけど!」と、仰天の連絡がありました。

 まさか、64歳がミニスカートで行くなんて思いもしないですよ。なんで? しかも、禁止しているブーツを履いていくし、エプロンを忘れ、入室退室連絡なしです。ベテランの人が特に入室退出連絡を忘れるのですが、他シッター会社の際の癖が抜けないのと、自分がお客様を持っているという理由からだと思いますが……。

 森のナーサリーでは、服、靴、髪型、爪、持ち物、カバンに至るまできっちりマニュアルがあります。マニュアルを読んだ上で、「守る」という契約書を交わすので、この人はそもそも読んでいないことが見てとれるし、一度に4つの規則を破ってしまったので、即クビにしました。謝っていましたが、無理です。今後は契約書とは別に、携帯できる小さな冊子でも作って、チェックリストを入れるつもりです。

 今日は今日で、保育士の有資格者ながら声がやたら小さい人が面接に来るし、履歴書を見ると保育園で働いていると書いてありましたが、どうやって普段仕事をしているのか見てみたいですよ。保育士資格は保育専門学校や保育短大を卒業すれば取れちゃうので、適性があるとかはまた別の話。保育士だから優しそうとか、絵が上手とかよくいわれますが、違う人はたくさんいます(笑)。

 この原稿を書いている日は年度最終日なのですが、子どもが保育園に通う頃はちょうど保護者が家を購入する時期と重なるので、引っ越しによる卒園が非常に多かった年でした。家の購入は本来はおめでたいことなので元気に送り出さないといけないのですが、別れはつらいですよ。

 私は現場にいる社長なので、家庭事情とか見えてきます。よくコンサルタント系の本に「会社を大きくしたいなら、現場に出るな」とか書いてありますが、いいのか、悪いのか、来年度もまだまだ現場に出る予定です。

角川慶子(かどかわ・けいこ)

1973年、東京都生まれ。「角川春樹事務所」会長・角川春樹氏の長女。自身も元アイドルという異色の肩書きに加えて、ビジュアル系バンド好きで、元バンギャルの”鬼畜ライター”としても活躍。2011年9月に「駒沢の森こども園」、2016年4月からは派遣ベビーシッター「森のナーサリー」をオープンさせる。家庭では9歳の愛娘の子育てに奮闘中。シッター歴が長くても有資格者でも適性があるかは別問題!? 超ミニスカのシッターに仰天

 

 

シッター歴が長くても有資格者でも適性があるかは別問題!? 超ミニスカのシッターに仰天

 4月10日に新園「衾の森こども園」がオープンするので、現在、雇用契約書や労働者名簿などの準備が続いています。園の工事は4月1日に始めて9日に完成する予定なのですが、完成するのか、めちゃくちゃ不安。ま、できるのでしょうが、心配です。内装の予算はきっちり伝えていますが、経験だと大抵オーバーするので、それも心配です。直営の保育園を急な展開でやることになったので、会社としては財政が厳しい状況です。

 ベビーシッター事業「森のナーサリー」も新規客が増え、そこそこ仕事がある状態なのですが、困ったシッターがいたので、今日はその話を書いてみようと思います。

 アニメ声の64歳女性。シッター歴は20年ほどあり、成人したお子様がいます。面接の時は、アニメ声以外これといって問題はなく、「体力に自信があります、シッター経験もあるので、即戦力になります」と自己アピールが強かったので、ひとまずクレームを言わないお家に派遣しました。が、翌日、お客様から「シッターレポートの文章が少ない」とクレームがあり、本人に注意し、シッター経験も豊富な事務スタッフが事細かく書き方を伝えました。

 シッターレポートって保育園の連絡帳と同じで、文章が長いと保育をおろそかにしていると思われるし、短いと手抜きと思われるし、さじ加減が大事なのです。実際過去に小さい字でびっしり書いたシッターがいて、「あの人、大丈夫ですか?」と軽くクレームがありました。

 アニメ声64は、シッターレポートのクレームだけだったので、その時はそれで済んだかと思いきや、別のお宅に派遣をしたら、派遣中お母様より、「シッターさんが、下着が見えそうなミニスカートで来ているんですけど!」と、仰天の連絡がありました。

 まさか、64歳がミニスカートで行くなんて思いもしないですよ。なんで? しかも、禁止しているブーツを履いていくし、エプロンを忘れ、入室退室連絡なしです。ベテランの人が特に入室退出連絡を忘れるのですが、他シッター会社の際の癖が抜けないのと、自分がお客様を持っているという理由からだと思いますが……。

 森のナーサリーでは、服、靴、髪型、爪、持ち物、カバンに至るまできっちりマニュアルがあります。マニュアルを読んだ上で、「守る」という契約書を交わすので、この人はそもそも読んでいないことが見てとれるし、一度に4つの規則を破ってしまったので、即クビにしました。謝っていましたが、無理です。今後は契約書とは別に、携帯できる小さな冊子でも作って、チェックリストを入れるつもりです。

 今日は今日で、保育士の有資格者ながら声がやたら小さい人が面接に来るし、履歴書を見ると保育園で働いていると書いてありましたが、どうやって普段仕事をしているのか見てみたいですよ。保育士資格は保育専門学校や保育短大を卒業すれば取れちゃうので、適性があるとかはまた別の話。保育士だから優しそうとか、絵が上手とかよくいわれますが、違う人はたくさんいます(笑)。

 この原稿を書いている日は年度最終日なのですが、子どもが保育園に通う頃はちょうど保護者が家を購入する時期と重なるので、引っ越しによる卒園が非常に多かった年でした。家の購入は本来はおめでたいことなので元気に送り出さないといけないのですが、別れはつらいですよ。

 私は現場にいる社長なので、家庭事情とか見えてきます。よくコンサルタント系の本に「会社を大きくしたいなら、現場に出るな」とか書いてありますが、いいのか、悪いのか、来年度もまだまだ現場に出る予定です。

角川慶子(かどかわ・けいこ)

1973年、東京都生まれ。「角川春樹事務所」会長・角川春樹氏の長女。自身も元アイドルという異色の肩書きに加えて、ビジュアル系バンド好きで、元バンギャルの”鬼畜ライター”としても活躍。2011年9月に「駒沢の森こども園」、2016年4月からは派遣ベビーシッター「森のナーサリー」をオープンさせる。家庭では9歳の愛娘の子育てに奮闘中。シッター歴が長くても有資格者でも適性があるかは別問題!? 超ミニスカのシッターに仰天

 

 

NEWS『NEVERLAND』のコンサートグッズが、アルバムの世界観と統一されていると大好評!

 NEWSのコンサートツアー『NEWS LIVE TOUR 2017 NEVERLAND』が、4月1日からスタートした。初日の会場となる札幌・真駒内セキスイハイムアイスアリーナでは、3月31日にコンサートグッズのプレ販売が行われており、待ちきれないファンたちが集結。早速盛り上がりを見せていた。

 ジャニーズアイドルのコンサートグッズといえば、最近は“トンチキ”なものが多く、ファンの間で話題に。3月24日にスタートした『ジャニーズJr.祭り』では……

■続きを読む

カテゴリー: 未分類

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独身でも子持ちでも生きやすい社会とは? 佐々木俊尚×白河桃子が語る、「変わりゆく暮らし」の選択肢

(前編はこちら)

 論客としても著名なジャーナリストの佐々木俊尚氏と白河桃子氏。現代日本の家族観やライフスタイルをテーマにした書籍を多数手掛ける両氏に聞く、「これからの時代の女性の生き方」。後編では、変わりゆく家族の枠組み、そして生き方の選択肢について語っていただいた。

■シェアハウスは、これからの暮らしの有力な選択肢

――夫婦は唯一無二の味方として、お互い助け合いながら生きていますよね。結婚という枠組みを取っ払って、そうした持続的な関係性を求められる相手というのは見つけられるものでしょうか?

佐々木俊尚氏(以下、佐々木) よく「夫婦は鉄の扉の中で2人きり過ごしていて、外に出ると7人の敵がいる」といわれますが、家の外に出ると全部が敵っていう考えはおかしい。仲間だっているんですよ。さらに言えば、家の中に自分の言うことをなんでも聞いてくれる夫がいるという幻想を持っている人がやたら多いですけど、それは違うと思うんですよね。夫婦ともに相手をコントロールできる人間と考えるのは間違っています。家でも外でも対等な関係性を築くことが、望ましいのではないでしょうか。

白河桃子氏(以下、白河) 面白いのが、アメリカなどの激しい競争社会だと、やはり家族が一番になるんですよね。かつて日本は、企業コミュニティがしっかりあって、そこに所属していれば良かったんです。お給料がもらえて、一生安泰だった。ところが、そこが段々崩壊し、さらには核家族とあって不安定です。いまの若手で、会社に一生所属して生きられると考えている人はいないですよね。だからこそ、いま日本人は迷っているんです。

佐々木 日本は、企業コミュニティが強くなりすぎた。農村共同体が終戦後に崩壊していく中で、その代替として昭和20年代から30年代にかけて、企業共同体に変わっていったんですね。日本の福祉制度が貧困なのは、全部会社に任せたからですよ。でも、結局、会社が崩壊して、コミュニティの機能がなくなりつつある状況の中、今度は家族に会社の代替を求めている。

――それでいうと、新しい共同体のかたちとして、シェアハウスを選ぶ人が増えていますよね。

佐々木 僕の知り合いに30代の独身女性がいて、新宿で11人のシェアハウスに住んでいるんですが、「結婚する必要があるのか、悩む」って言ってます。結婚する理由は3つあって、「寂しい」「老後不安」「子ども」だとすると、シェアハウスに住んでいると寂しくはないし、老後不安もない、なんとなくこのまま一緒に暮らしていれば、皆と一緒に年を取っていく。それで、彼女は一緒にシェアハウスに住んでくれることを前提に彼氏を募集して、いま付き合っています。でも、シェアハウスで子どもを育てるのは難しい。プライバシーの確保は難しいですよ。

白河 確かにシェアハウスは、これからの暮らしの有力な選択肢ですよね。私は、中高年をターゲットにした大人向けのシェアハウスができると予測していました。身軽な独身だと、今まで一人暮らしが主流でしたが、「寂しいけど、まだ介護は必要じゃないよね」っていう人も多いと思うんです。

――続いて、子どもを持つかどうかですが、本能的に欲しい場合と、やや打算的に将来の孤独感解消や介護を期待している場合があると思うのですが、それについてはいかがでしょうか?

白河 介護要員とは思いませんが、私は子どもがいないので、母の病院へ付き添っていく際に、「将来、自分の時はどうしよう」と心配にはなります。でも、そのために子どもを作るのは違うと思います。介護してほしいとかリスク軽減だけじゃなくて、女性はただ子どもが欲しいんですよね。そう思う人が産みやすい環境を整えることが大事になるんじゃないでしょうか。

佐々木 将来、介護要員にされる子どもも、たまったもんじゃないですよね。子どもに過剰な期待を抱くのは、もう無理ですよ。今の20代ぐらいの若者の親って、50代だと思うんですが、そうすると、豊かな人はもうほとんどいないというのが現実です。親も子どもも貧しいのが当たり前、どちらも期待できないという状況になってきている。その状況の中で、介護要員として子どもを持つという発想自体が生まれにくいと思うんです。福祉制度を家族に負わせるのは間違いで、介護は公共の福祉の問題です。

白河 それこそ、シェアハウスで子どもが育てられないのって、安心感がないと子どもって産めないからだと思うんですよね。なんとかなるっていう感覚がないと、女性は思い切って子どもを産まない。いろいろなことがうまくいっていると感じた瞬間、女性は出産という一番大事なことをするんだと思うんです。

 前に面白いシェアハウスで暮らしている人に「そのうちハウスの中で、子どもが産まれたりして」と言ったら、「可能性はある。全員で育てるかもしれない」と言っていました。シェアハウスが安心できる場所になり得ると思います。みんなで子育てして、そこで初めて、子どもを媒介にして、もっと強固なつながりができるのかもしれない。やっぱり自立した大人だけのつながりは、もろいところがあるけれど、どうしても面倒見なきゃいけない人がいると、結びつきがより強くなる。皆がしっかり立っているだけというのは、ちょっと違うと思っています。

佐々木 新しい子どもの育て方、新しい結婚の仕方っていうのは、転職が自由じゃない、家制度が残っている中では、いくら「自由な生き方をしましょう」と言っても、「それは無理だよね」となります。同時多発的にいろいろなものが少しずつ壊れていって、変わっていくしかないんですよ。そういう中から、次の時代のロールモデルが出てくる。それが、仕事だけじゃなくて、家庭のあり方も変えていくと思います。

白河 これから、ますます未婚女性が多くなると思いますし、子どもを産まない女性が3人のうち1人くらいになる将来予測もあります。だからこそ、共同体的なものがあった方が絶対いいと思っています。特に、病気になった時とか、面倒を全部見てくれなくてもいいから、「ちょっとごめん、いま入院しているから、これ買ってきて」と言えるかどうか。すごく重要じゃないですか? そういう共同体的なものが必要だと思います。3人くらいで、ゆるくつながっていこうよ――って思うと、気が楽になるのではないでしょうか。

 ただ、見返りを期待しちゃいけないとは思います。「私はすごく面倒見てあげたのに、相手はあまり……」といった話はよく聞くので、そんなに期待はしないけど、いざとなったら頼りになる関係はどうやったら作れるか。それはある程度、一緒に切磋琢磨する場面がないと駄目で、楽しいだけではなかなかできないと思います。

佐々木 最近、結婚しないことに対する不安が高まりすぎですよね。テレビやネットの記事でも「無縁社会」や「孤独死」だとか、それを目にすると、ますます「結婚しなきゃ」と焦って、一生懸命に婚活する。でも、すればするほど泥沼にはまっていって結婚できない。それはあまりにも不健康じゃないかな。「結婚なんかしなくても別にいいじゃないか」「子どもがいなくてもいいじゃないか」って、思考転換すればいい。自分の好きにすればいいわけだし、独身でも楽しい老後が待っているイメージが見えてくるといいんじゃないかと思います。
(末吉陽子)

独身でも子持ちでも生きやすい社会とは? 佐々木俊尚×白河桃子が語る、「変わりゆく暮らし」の選択肢

(前編はこちら)

 論客としても著名なジャーナリストの佐々木俊尚氏と白河桃子氏。現代日本の家族観やライフスタイルをテーマにした書籍を多数手掛ける両氏に聞く、「これからの時代の女性の生き方」。後編では、変わりゆく家族の枠組み、そして生き方の選択肢について語っていただいた。

■シェアハウスは、これからの暮らしの有力な選択肢

――夫婦は唯一無二の味方として、お互い助け合いながら生きていますよね。結婚という枠組みを取っ払って、そうした持続的な関係性を求められる相手というのは見つけられるものでしょうか?

佐々木俊尚氏(以下、佐々木) よく「夫婦は鉄の扉の中で2人きり過ごしていて、外に出ると7人の敵がいる」といわれますが、家の外に出ると全部が敵っていう考えはおかしい。仲間だっているんですよ。さらに言えば、家の中に自分の言うことをなんでも聞いてくれる夫がいるという幻想を持っている人がやたら多いですけど、それは違うと思うんですよね。夫婦ともに相手をコントロールできる人間と考えるのは間違っています。家でも外でも対等な関係性を築くことが、望ましいのではないでしょうか。

白河桃子氏(以下、白河) 面白いのが、アメリカなどの激しい競争社会だと、やはり家族が一番になるんですよね。かつて日本は、企業コミュニティがしっかりあって、そこに所属していれば良かったんです。お給料がもらえて、一生安泰だった。ところが、そこが段々崩壊し、さらには核家族とあって不安定です。いまの若手で、会社に一生所属して生きられると考えている人はいないですよね。だからこそ、いま日本人は迷っているんです。

佐々木 日本は、企業コミュニティが強くなりすぎた。農村共同体が終戦後に崩壊していく中で、その代替として昭和20年代から30年代にかけて、企業共同体に変わっていったんですね。日本の福祉制度が貧困なのは、全部会社に任せたからですよ。でも、結局、会社が崩壊して、コミュニティの機能がなくなりつつある状況の中、今度は家族に会社の代替を求めている。

――それでいうと、新しい共同体のかたちとして、シェアハウスを選ぶ人が増えていますよね。

佐々木 僕の知り合いに30代の独身女性がいて、新宿で11人のシェアハウスに住んでいるんですが、「結婚する必要があるのか、悩む」って言ってます。結婚する理由は3つあって、「寂しい」「老後不安」「子ども」だとすると、シェアハウスに住んでいると寂しくはないし、老後不安もない、なんとなくこのまま一緒に暮らしていれば、皆と一緒に年を取っていく。それで、彼女は一緒にシェアハウスに住んでくれることを前提に彼氏を募集して、いま付き合っています。でも、シェアハウスで子どもを育てるのは難しい。プライバシーの確保は難しいですよ。

白河 確かにシェアハウスは、これからの暮らしの有力な選択肢ですよね。私は、中高年をターゲットにした大人向けのシェアハウスができると予測していました。身軽な独身だと、今まで一人暮らしが主流でしたが、「寂しいけど、まだ介護は必要じゃないよね」っていう人も多いと思うんです。

――続いて、子どもを持つかどうかですが、本能的に欲しい場合と、やや打算的に将来の孤独感解消や介護を期待している場合があると思うのですが、それについてはいかがでしょうか?

白河 介護要員とは思いませんが、私は子どもがいないので、母の病院へ付き添っていく際に、「将来、自分の時はどうしよう」と心配にはなります。でも、そのために子どもを作るのは違うと思います。介護してほしいとかリスク軽減だけじゃなくて、女性はただ子どもが欲しいんですよね。そう思う人が産みやすい環境を整えることが大事になるんじゃないでしょうか。

佐々木 将来、介護要員にされる子どもも、たまったもんじゃないですよね。子どもに過剰な期待を抱くのは、もう無理ですよ。今の20代ぐらいの若者の親って、50代だと思うんですが、そうすると、豊かな人はもうほとんどいないというのが現実です。親も子どもも貧しいのが当たり前、どちらも期待できないという状況になってきている。その状況の中で、介護要員として子どもを持つという発想自体が生まれにくいと思うんです。福祉制度を家族に負わせるのは間違いで、介護は公共の福祉の問題です。

白河 それこそ、シェアハウスで子どもが育てられないのって、安心感がないと子どもって産めないからだと思うんですよね。なんとかなるっていう感覚がないと、女性は思い切って子どもを産まない。いろいろなことがうまくいっていると感じた瞬間、女性は出産という一番大事なことをするんだと思うんです。

 前に面白いシェアハウスで暮らしている人に「そのうちハウスの中で、子どもが産まれたりして」と言ったら、「可能性はある。全員で育てるかもしれない」と言っていました。シェアハウスが安心できる場所になり得ると思います。みんなで子育てして、そこで初めて、子どもを媒介にして、もっと強固なつながりができるのかもしれない。やっぱり自立した大人だけのつながりは、もろいところがあるけれど、どうしても面倒見なきゃいけない人がいると、結びつきがより強くなる。皆がしっかり立っているだけというのは、ちょっと違うと思っています。

佐々木 新しい子どもの育て方、新しい結婚の仕方っていうのは、転職が自由じゃない、家制度が残っている中では、いくら「自由な生き方をしましょう」と言っても、「それは無理だよね」となります。同時多発的にいろいろなものが少しずつ壊れていって、変わっていくしかないんですよ。そういう中から、次の時代のロールモデルが出てくる。それが、仕事だけじゃなくて、家庭のあり方も変えていくと思います。

白河 これから、ますます未婚女性が多くなると思いますし、子どもを産まない女性が3人のうち1人くらいになる将来予測もあります。だからこそ、共同体的なものがあった方が絶対いいと思っています。特に、病気になった時とか、面倒を全部見てくれなくてもいいから、「ちょっとごめん、いま入院しているから、これ買ってきて」と言えるかどうか。すごく重要じゃないですか? そういう共同体的なものが必要だと思います。3人くらいで、ゆるくつながっていこうよ――って思うと、気が楽になるのではないでしょうか。

 ただ、見返りを期待しちゃいけないとは思います。「私はすごく面倒見てあげたのに、相手はあまり……」といった話はよく聞くので、そんなに期待はしないけど、いざとなったら頼りになる関係はどうやったら作れるか。それはある程度、一緒に切磋琢磨する場面がないと駄目で、楽しいだけではなかなかできないと思います。

佐々木 最近、結婚しないことに対する不安が高まりすぎですよね。テレビやネットの記事でも「無縁社会」や「孤独死」だとか、それを目にすると、ますます「結婚しなきゃ」と焦って、一生懸命に婚活する。でも、すればするほど泥沼にはまっていって結婚できない。それはあまりにも不健康じゃないかな。「結婚なんかしなくても別にいいじゃないか」「子どもがいなくてもいいじゃないか」って、思考転換すればいい。自分の好きにすればいいわけだし、独身でも楽しい老後が待っているイメージが見えてくるといいんじゃないかと思います。
(末吉陽子)

人種差別か、演出か……黒人男性を“黒焦げ遺体”役に起用したテレビ時代劇が再注目!

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主人公の包青天。額の三日月形の傷がトレードマーク
「黒人を洗うとアジア人に変身する」という内容の洗剤のCMが放映され、人種差別だと国内外から批判を受けた中国だが、今度は黒焦げの死体役にアフリカ系のエキストラを起用したテレビ時代劇が話題となっている。 『少年包青天』というタイトルのこのドラマは、北宋時代(960~1127年)に実在した、清廉潔白な官吏である包青天が、悪人を裁いていく物語である。日本の『水戸黄門』のようなもので、わかりやすい勧善懲悪な内容から、中国で大人気のシリーズとなっていた。    アフリカ系の死体役が登場するのは、とある村で起こった連続殺人事件の話の回。犯人は被害者を殺害した後、死体を燃やして墓場に持っていくのだが、棺桶に入れられた焼け焦げた2つの死体を演じているのは、いずれもアフリカ系のエキストラなのだ。  時代考証の面からも、前後の脈絡から見ても、アフリカ系の登場人物が出てくるのは不自然。ドラマ制作者は、黒焦げの皮膚を表現するために彼らを起用したのは明白である。
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映像で見ると一瞬のことなのでわかりにくいが、静止画で見れば、これが人形やメイクではないことがすぐわかる
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焼死体役を演じたこの2人は、果たしてこのとき何を思っていたのか……
 このシーンを含む回は、16年前にテレビ放送されたものだ。しかし、録画映像がネット上にアップされたことから、今ごろになって話題沸騰。 「メイクにも特殊撮影にも頼らない、この演出家はすごいな」 「恐ろしいシーンが、いきなり喜劇になったな」 「子どものころに見たときは、死体が出てきたら怖くて目をつぶっていた。大きくなってようやく見られて、大笑いした」 「宋朝の時代に外国人が定住していた証明になるな」 といった書き込みが相次いでいる。    一方で、先の洗剤騒動とは違い、人種差別に対する罪悪感や非難をするような指摘は、ほとんど見られない。  アジア人の目が細いことをイメージさせる写真が欧米メディアで使われれば「バカにした!」と大騒ぎする中国人だが、今回ばかりは、懐かしさが先行してしまったようだ。 (文=佐久間賢三)