ケンドーコバヤシ×紗倉まな・気持ち悪さの共鳴対談!「まなちゃんが男に生まれてたら、高円寺あたりに住む売れないバンドマン」

 トップAV女優として第一線を走りつつ、映画にラジオ、執筆活動と、多方面にて才能を遺憾なく発揮している紗倉まな。“AV女優”という男性をターゲットにした職業でありながら、女性ファンも多いという稀有な存在です。一体、紗倉まなの何か多くの女性を魅了するのでしょうか。

 その答えを探るべく、紗倉まなの素顔を紐解いたスタイルブック『MANA』(小社刊)。紗倉まなの私服&下着スナップ&ヘアメイク解説や、ファンの間で話題を呼んだ直筆絵画、芸人・ケンドーコバヤシとの「僕たちのめんどくささを確かめ合う」対談や、プロインタビュアー吉田豪が“紗倉まな”の本質に迫るロングインタビューなど盛りだくさんの構成に、カメラマン・米原康正&佐野方美が本書のために録り下ろした全47ページにも及ぶグラビアなど……まだ知られていない、新しい紗倉まなの魅力が詰まった一冊です。

 その中から、ラジオ番組で長く共演し、旧知の仲である芸人・ケンドーコバヤシとの対談をほんの少しだけ、ご紹介します。紗倉まなから見たケンコバさんは「頼れる大先輩兄貴」ですが、ケンコバさんから見た紗倉まなは「えらくめんどくさい女」だったそうで……。

ケンコバ 会うの、2週間ぶりくらい?

紗倉 すごい会う頻度が高くなってきましたね。

ケンコバ まだ会いたくなかったんだけどね、俺は。

紗倉 えっ、なんでですか!?

ケンコバ 個人的な問題。

紗倉 ???

ケンコバ このあいだ、仕事の都合でヒゲ剃ったって言ったやん? 3日前くらいか、その仕事が終わって、やっと今ヒゲを伸ばし始めてるんやけど、まだやっぱちょっと、自分では人前に出るコンディションじゃないというか。

紗倉 (笑)そうか、気にされてましたもんね。

ケンコバ 気にしてる。ちゃんとヒゲ生えてから会いたいのよ。

紗倉 よっほどヒゲに対しての思い入れが強いんですね。

ケンコバ いや、思い入れないねん、別に。ポリシーもないし思い入れもないんやけど、ただ単にヒゲない顔がホンマに「カリ無しペニス顔」なのよ。

紗倉 カリのない亀頭って! めっちゃ名言。

ケンコバ ほんまそういう顔してるやろ?

紗倉 いや~、でも、無くても幼い感じで可愛いですけどね。

ケンコバ そんなことない。俺、世の中で唯一って言われてるのよ、「ヒゲある方が幼くなる男」。ヒゲ生やした方が可愛い顔になるという、変わった人なのよ。

紗倉 ヒゲがチャームポイントみたいな。

ケンコバ 可愛く思われたいっていうのが、どうしてもあるから。

紗倉 カッコいいより可愛いって言われたいんですもんね、コバさんは。私も実はヒゲ生えるんですけど。

ケンコバ まなちゃんのヒゲなんて、産毛でしょ? 午前中の太陽光線浴びたら金色に光るやつでしょ?

紗倉 ふふふふふ、光るかな?

ケンコバ 俺は午前中の女子の顔見るの好きやったけどね、学生時代。午前中ってまだ太陽に角度あるやんか、横打ちの太陽。だから女の子の顔が金色に光っているのよ。それを見て俺はいつも笑ってたね。

紗倉 そこ見てる人、多分コバさんくらいしかいない(笑)。

ケンコバ そう、「何で笑ってんの?」ってみんな。通信簿には「いつも笑っている子でいいですね」って書いてもらってたよ。

紗倉 何でも笑いを見出せるのは、コバさんの素晴らしいところ。コバさんの青春時代ってなんか濃そうですよね。私なんか特に何も気にせず生きてきたから、コバさんと話してると「そんなところ気にしてる人いるんだー」ってビックリしますもん、毎回。

ケンコバ 確かに、人より気にしぃかもしれんね。まなちゃんは最近、気になる人とかおらんの? 公私関係なく。

紗倉 最近、マネージャーをすごい見ちゃうんですけど。この業界のマネージャーさんてすぐ辞める人多いじゃないですか。3日とか1週間で辞める人もいて……それを試すのがすごく好きで。

ケンコバ 試す!?

紗倉 いつ辞めるんだろう、と思って・・・…。

ケンコバ 今でしょ、って?

紗倉 うふふ。それで、最近入ってきた新しいマネージャーがいるんですけど、すっごい変な人で、その人に対しては興味深々でめっちゃ見てます。

ケンコバ 辞めると睨んでんの?

紗倉 辞めると睨んじゃってる。

ケンコバ いつごろやろうな、っていうのを予測立てながら観察してるっていうことやね。わかるわかる、好き好き、俺もそういうの。

紗倉 この人、どこで嫌がるのかなとか、何を考えてるのかなとか。昨日、移動車に乗ってた時に、私が後部座席左側で、助手席にそのマネージャー、もう長く一緒にいるマネージャーが運転してたんですけど、すごい、助手席の椅子がめっちゃ後ろに下がってたんで、「もし良かったら、少し前にいっていただけるとありがたいです」ってお願いしたんです。「わかりました」って椅子が前にいった後、また思いっきりガンって後ろに戻ってきたんですよ。それで、うわぁーやばーいと思って、ちょっとどうしようみたいな、そういう発見を楽しんでます。

ケンコバ イスのあれは、わかるけどね。ロックする場所がわからんというか、うまいことロックできないんよ。前に戻してロックかけたつもりで背もたれに寄りかかると、ロックできてないからまた後ろにガンッて戻るっていう……まあ気まずいやつやね。俺もね、気になる人おって、近所のおばちゃんなんやけど。自主的に近所の掃除をしてるのよ。掃除するってすごいいいことだけど、汚れてもないのにホウキとちり取り持って立ってて、汚れを待ってるみたいな。そのおばちゃんが、道を通る中学生とかにめちゃくちゃイライラしてんねん、見てたらわかるのよ。

紗倉 怖くないですか?

ケンコバ その人が爆発するのを待ってんの。導火線の音はいつも聞こえているから。でも得てして、爆発の瞬間ってのは見られへんねんな。見れたらいいなぁーと思ってるんやけど。

ケンコバ「まなちゃんの第一印象は、高円寺のバンドマン」

――2人の出会いは3年前。ケンコバさんのラジオ番組に、まなちゃんがゲスト出演して「気持ち悪い妄想話」を語ったことにある。

ケンコバ この人はほんまに・・・・ある意味不器用というか。すごく共感できる女の子だなって思った。たとえ敵を増やすことになっても、嫌われることがあっても、何か言いたいことを言っちゃう人なんやろうなぁ、みたいな。他の女優さんたちと大きく違うのは、そこ。まなちゃんには、自分をよく見せることを恥ずかしいと思ってる、荒削りのミュージシャンみたいな印象がある。この子はこのままだったら、大きな損をするかもしれないと心配した覚えはありますね。ちょっと危うい子やなって。

紗倉 私そんなに危うかったですか?

ケンコバ そうよ。これが男の子に生まれてたら、高円寺あたりに住む売れないバンドマンやったんやろうなと思うね。

紗倉 えええ。バンドの担当パートは?

ケンコバ ボーカルで拡声器持って歌うような。

紗倉 待ってください、それ完全にセカオワと被りました。

ケンコバ いやいや結構昔からおるのよ、パンクバンドとかで拡声器振り回すようなの。僕だって本当に、そういう節ありましたからね。調和を嫌うというか、今は調和しか愛さないですけど。

紗倉 だいぶ変わりましたね(笑)。すごい、ラブ&ピース。その尖ってたコバさんを見てみたいなって思う。

ケンコバ 見てみたい? 見ない方がいいと思うよ、ほんまに尖ってたから。目つきも悪かったし。

紗倉 丸くなったキッカケは?

ケンコバ まぁ、仕事がゼロになったからかなぁ。

紗倉 え!? そんな事あったんですか? 信じられないです。尖りすぎたせいで?

ケンコバ 色んな要素はもちろんね、ありましたけど、まぁ、一番は尖ってたからやね。

紗倉 それはどれくらい前の話なんですか?

ケンコバ 20年近く前かな。

紗倉 コバさんが20代の頃ってことですか?

ケンコバ そうそう、20代の時の自分を今見たらもう、怒りしか覚えないね。だから、そんな俺がまなちゃんに共感を覚えてるっていう(笑)。まなちゃんは、20代で仕事失う芸人と似てるってことやね。

紗倉 やばい、やばい、これはちょっとだいぶ改善しないと。

ケンコバ ラジオのレギュラーを一緒にやるようになってからさ、まなちゃんが「チンカス舐め取る」話をして、スタジオがドン引きしたの覚えてる?

紗倉 ああ~覚えてます。私が「溜まったチンカスが好きだ」って話をして。そういうの全然大丈夫な場だと思ってたんですけど、空気が一気に冷たくなったので、あ、失敗したなって。その後リスナーの人からも「あれまじで気持ち悪かったよ」ってすっごい言われて、「わ~過ちー!」って。そういう私にコバさんは……共感?

ケンコバ 共感というか、まなちゃんはものすごくチンカスのことを援護してる節があるけど、あんなもんただの老廃物やからね。老廃物を好きっていうなんて、ダニとかと一緒やから。

紗倉 えーやだー。

ケンコバ でもさ、まなちゃんはガス抜きを見つけて良かったと思ってる。物を書く仕事が増えてるやろ。だいぶガス抜いてんちゃうかなと思って、あれ。

紗倉 そうですね、やっぱり闇深い時とか、何も発散しないと……

ケンコバ そう、ダウンな日はね、ペン持って机に向かってほしいわ、もう。

 この後2人は、恋愛、セックス、結婚、離婚とテーマが深くなるに連れ、面倒臭さを包み隠すことなく赤裸々に打ち明けていきます。お互いを「サイコパス」と呼び合う2人が目指す終着点とは……。ぜひ『MANA』にてお楽しみください。

■『MANA』の詳細はこちら☆
【AV女優・紗倉まなのサイン会開催決定! 彼女はなぜ女性人気が高くて、どうしてそんなに頑張れるのか】

木村拓哉が『東京フレンドパーク2017 SP』に登場! 1月9日(月)ジャニーズアイドル出演情報

――翌日にジャニーズアイドルが出演予定の番組情報をお届けします。見逃さないように、録画予約をお忘れなく!

※一部を除き、首都圏の放送情報を元に構成しています。
※番組編成、及び放送日時は変更になることがあります。最新情報は番組公式サイト等をご確認ください。

●TOKIO

5:50~ 8:00 『ZIP!』(日本テレビ系) 山口達也
8:00~ 9:55 『白熱ライブビビット』(TBS系) 国分太一
11:25~11:30 『国分太一のおさんぽジャパン』(フジテレビ系) 国分太一
18:55~19:25 『Rの法則』(NHK Eテレ) 山口達也
19:25~19:55 『テストの花道 ニューベンゼミ』(NHK Eテレ) 城島茂

●V6

22:50~23:48 『ザ・プロファイラー』(NHK総合) 岡田准一

 

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三代目JSBが女優・黒川芽以をビッチ呼ばわり! 元旦早々炎上するEXILE一族のSNS事情

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『Born in the EXILE』
 正月早々EXILE一族がSNSで炎上騒動を起こしている。1月1日元旦の早朝、三代目J Soul Brothers(以下、三代目JSB)のメンバーであるELLYが動画ストリーミングアプリ「Periscope」にあげた動画が火種だ。 「31日の『CDTVスペシャル!年越しプレミアライブ』(TBS)出演を終えたLDHのタレントたちが忘年会を行い、その帰りの車内でELLYがファンに向けて生配信を行ったようですが、どうも酔っ払っていたようで酷い暴言を吐いており、さすがのファンたちも呆れ顔だった」(芸能記者)  その動画の内容は、「俺らは真面目に頑張っている」「バカみたいなネットニュースとか、バカみたいな週刊誌はほっといていい」「俺らはダンスと歌とエンターテインメントを頑張っているだけ」といった、週刊誌やウェブニュースへの苦言が主だった。 「バカみたいな週刊誌というのは『週刊文春』のことですかね。昨年は『三代目JSB 1億円でレコード大賞買収の「決定的証拠」』という記事をすっぱ抜かれ、LDH社内も相当慌てふためいたそうです。売れっ子タレントも増え、今後さらにスキャンダル対応が大変になっていくことを見越してなのか、社内には週刊誌対策室が設けられたという噂も聞きます。ことレコード大賞に関しては、受賞時に喜んで涙を流していた三代目のメンバーもいましたから、タレント本人からしてみれば忸怩たる思いがあるでしょう。酔った勢いにまかせて、それが噴出したんですかね(苦笑)」(芸能事務所スタッフ)  しかし、この動画の問題は別のところにあった。車内での女性の声とLDHの若手タレントによる以下のようなやりとりが、動画のはじめに流されたのである。 女性の声「これ、黒川や。黒川芽以。これ見て」 ELLY「黒川…ビッチ」 LDHタレントの声「めっちゃ綺麗じゃん」 女性の声「芽以がな、メンディーさん」(以下聞こえづらい) LDHタレントの声「マジで?ほんとに」(以下聞こえづらい) メンディーと思しき声「いただきます」  ここでいわれる「黒川芽以」は、NHK朝の連続テレビ小説『風のハルカ』や『ケータイ刑事 銭形泪』などで知られる、女優の黒川芽以のことではないかと思われる。黒川とEXILE・関口メンディーがどのような関係かは、この動画からはわからないが、問題はそんな黒川を"ビッチ"呼ばわりするシーンが収録されていることだろう。  言わずもがな「ビッチ」は女性に対する罵倒語であり、日本語で使われる場合は「複数の男性と肉体関係を持っている女性、またはそのような雰囲気の女性」を指して罵る言葉である。 「HIPHOPカルチャーの中では女性ラッパーが自らをビッチと呼ぶ例や、“イケてる女”などほかの意味で使われるケースがあり、そういったカルチャーに慣れ親しんでいるELLYは何の気なしに口にしたんだと思うのですが、この発言ばかりは軽率だったと思います。黒川側も良い気はしないでしょうし……。この失言に気づいたファンたちは、『早く動画を消した方がいい』とELLY本人にリプライを送っていましたが、結局2~3時間放置されたままでした。削除したあとも、弁明や黒川に対する謝罪などはありません」(前出・芸能記者)  昨年のレコ大一億円報道やEXILEの活動一時休止などでヤキモキしているファンも多いと思われるが、今回の件もファンたちの心配をさらに煽る結果となってしまったようだ。

三代目JSBが女優・黒川芽以をビッチ呼ばわり! 元旦早々炎上するEXILE一族のSNS事情

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『Born in the EXILE』
 正月早々EXILE一族がSNSで炎上騒動を起こしている。1月1日元旦の早朝、三代目J Soul Brothers(以下、三代目JSB)のメンバーであるELLYが動画ストリーミングアプリ「Periscope」にあげた動画が火種だ。 「31日の『CDTVスペシャル!年越しプレミアライブ』(TBS)出演を終えたLDHのタレントたちが忘年会を行い、その帰りの車内でELLYがファンに向けて生配信を行ったようですが、どうも酔っ払っていたようで酷い暴言を吐いており、さすがのファンたちも呆れ顔だった」(芸能記者)  その動画の内容は、「俺らは真面目に頑張っている」「バカみたいなネットニュースとか、バカみたいな週刊誌はほっといていい」「俺らはダンスと歌とエンターテインメントを頑張っているだけ」といった、週刊誌やウェブニュースへの苦言が主だった。 「バカみたいな週刊誌というのは『週刊文春』のことですかね。昨年は『三代目JSB 1億円でレコード大賞買収の「決定的証拠」』という記事をすっぱ抜かれ、LDH社内も相当慌てふためいたそうです。売れっ子タレントも増え、今後さらにスキャンダル対応が大変になっていくことを見越してなのか、社内には週刊誌対策室が設けられたという噂も聞きます。ことレコード大賞に関しては、受賞時に喜んで涙を流していた三代目のメンバーもいましたから、タレント本人からしてみれば忸怩たる思いがあるでしょう。酔った勢いにまかせて、それが噴出したんですかね(苦笑)」(芸能事務所スタッフ)  しかし、この動画の問題は別のところにあった。車内での女性の声とLDHの若手タレントによる以下のようなやりとりが、動画のはじめに流されたのである。 女性の声「これ、黒川や。黒川芽以。これ見て」 ELLY「黒川…ビッチ」 LDHタレントの声「めっちゃ綺麗じゃん」 女性の声「芽以がな、メンディーさん」(以下聞こえづらい) LDHタレントの声「マジで?ほんとに」(以下聞こえづらい) メンディーと思しき声「いただきます」  ここでいわれる「黒川芽以」は、NHK朝の連続テレビ小説『風のハルカ』や『ケータイ刑事 銭形泪』などで知られる、女優の黒川芽以のことではないかと思われる。黒川とEXILE・関口メンディーがどのような関係かは、この動画からはわからないが、問題はそんな黒川を"ビッチ"呼ばわりするシーンが収録されていることだろう。  言わずもがな「ビッチ」は女性に対する罵倒語であり、日本語で使われる場合は「複数の男性と肉体関係を持っている女性、またはそのような雰囲気の女性」を指して罵る言葉である。 「HIPHOPカルチャーの中では女性ラッパーが自らをビッチと呼ぶ例や、“イケてる女”などほかの意味で使われるケースがあり、そういったカルチャーに慣れ親しんでいるELLYは何の気なしに口にしたんだと思うのですが、この発言ばかりは軽率だったと思います。黒川側も良い気はしないでしょうし……。この失言に気づいたファンたちは、『早く動画を消した方がいい』とELLY本人にリプライを送っていましたが、結局2~3時間放置されたままでした。削除したあとも、弁明や黒川に対する謝罪などはありません」(前出・芸能記者)  昨年のレコ大一億円報道やEXILEの活動一時休止などでヤキモキしているファンも多いと思われるが、今回の件もファンたちの心配をさらに煽る結果となってしまったようだ。

「SMAP解散」「のん独立」「ベッキー不倫」「フジ凋落」芸能ニュースを弁護士が斬る!

 ベッキーとゲスの極み乙女。川谷絵音が食らった“文春砲”から始まり、SMAP解散騒動、清原和博の薬物逮捕など、いろいろな芸能ニュースが飛び込んできた2016年。中でも芸能ニュースを通して、“雇用”や“経営”に関わる問題が注目されることも多かった。今回は、数々の会社を見てきた、企業の労務管理に詳しい弁護士の近衞大氏に、16年の芸能ニュースを法律の観点から解説してもらった。一般社会とはだいぶ常識が異なる芸能界は、弁護士の目にどのように映るのだろう。

◆「SMAP解散騒動」――飯島氏がメリー氏を訴えたら「勝てる」けれど……
 SMAP解散騒動のきっかけは、15年1月の「週刊文春」(文藝春秋)に掲載されたメリー喜多川副社長の独占インタビュー。メリー氏が、SMAPの元マネジャー・飯島三智氏に対して、「(娘の藤島ジュリー景子氏と)対立するならSMAPを連れていっても今日から出て行ってもらう」と、飯島氏に退社を促したのだ。その後、飯島氏はSMAPを連れて独立しようとしたものの、計画は破綻、退社に追いやられ、SMAPも16年12月31日をもって解散した。世論は完全に「メリー氏の行為は明らかにパワハラ」「ジャニーズ事務所はブラック企業」というムードになっているが、果たして経営者としてのメリー喜多川氏の言動は、違法性を有するパワハラに該当するのだろうか。

【近衞氏の見解】
 まず、パワハラの場合は、民法上の「不法行為」(民法709条、715条)に該当するかどうかが問題になってきます。飯島氏はジャニーズ事務所の従業員であり、メリー氏が誌面上で飯島氏を恫喝したのは「辞任の強要」に思えますね。ビジネスにはどうしても上下関係がありますから、多少職場でパワハラめいた言動があったとしても、業務指示の範囲内であれば、一定程度は許容される傾向にあります。しかしこの件では、もし飯島氏がジャニーズ事務所またはメリー喜多川氏を訴えたら、勝てるかもしれません。裁判所から見ても、雑誌の発言そのもので、証拠上もはっきりしていますから。また、パワハラの内容を一般誌に書かれると、世論が被用者寄りになるので、雇用主にとっては不利なんですよ。

 ただ飯島氏にとって、そこで得られる金額と回復できる名誉が、訴訟の労力に見合っているかというと、「見合っていない」と思います。飯島氏はイメージ的に、今のところ被害者なので、次の仕事を考えたら、裁判をするのはもったいないという考え方もできます。人生トータルで考えて、1つの裁判で勝てばいいってもんじゃないです。

 一方で、メリー氏の対応が全て間違いだったかといえば、彼女は「人気グループの独立を防いだ」わけで、経営幹部の立場からすれば当然の対応。彼女は誌上という世間の目が触れるところで、ジャニーズの姿勢を明確にしたわけです。そうなると飯島氏は、ケンカをするなら正面から訴訟にするしかない。しかし、先ほど述べたように、飯島氏にとって訴訟を起こすのは、勝ち負け以外のリスクが大きすぎる。そう考えるとメリー氏の対応は、軽率のように見えますが、実は計算高いのかもしれません。

 また、もしメリー氏の発言によってジャニーズ事務所が傾いたとしたら、役員としての「誠実義務」(誠実に任務を処理する義務)に反していることになります。それを「任務倦怠」と言うのですが、これを理由に役員を辞めさせるには、株主総会の決議の必要があります。しかし、喜多川一族はジャニーズ事務所の大株主でしょうから、身内であるメリー氏を辞任させるのは実質、不可能なはず。一連の流れを見ていると、メリー氏は経営者としてとても賢いという見方もできます。

◆「のん(能年玲奈)独立問題」――「待遇悪い」と批判するのは正しいやり方ではない

 のん(能年玲奈)が事務所との確執から、勝手に個人事務所を設立したとの報道が流れ、大騒動に発展。のん側は事務所に不信感を抱き、独立を決めたと「文春」で報じられたが、事務所側は一切独立を認めておらず、今もなお公式サイトには「能年玲奈」のプロフィールが掲載されている。世間では、「事務所がテレビ局に圧力をかけ、のんの番組出演にNGを出している」などとウワサされ、のんへの同情論が強いものの、契約の観点から見ると、のんと事務所、どちらに非があると判断されるのだろうか?

【近衛氏の見解】
 最近のアイドルは、よく「最初のお給料はたったの○万円でした」というような発言をしています。恐らく「労働者」の自覚があるのでしょうが、実のところ芸能人は、少なくとも契約上、「労働者」ではない場合が多いのではないでしょうか。

 芸能人の多くは、芸能プロダクションと「業務委託契約」を結んでいるでしょう。それは、働いた“時間”に対して対価をもらう労働者の「雇用契約」とは違い、“成果物”に対して報酬をもらう契約です。タレントの業務委託契約書の内容はわかりませんが、お金になる仕事、ならない仕事とりまぜて行うので、一つひとつの仕事の成果ごとに加算はあるかもしれませんが、1カ月あたり定額だと思います。だから労働者という感覚なのでしょう。

 これに対して、彼らを管理するマネジャーは事務所の「労働者」で、時間に対して給料が支払われます。業務が長くなれば残業代がかさむことになり、マネジャーの取り分は多くなりますが、タレントの報酬は同じ。タレントとマネジャーは、チームとして働いているのに、こうした違いが出てしまうのは、バランスが難しそうですね。まして、芸能事務所は売れている芸能人の何倍何十倍もの売れていない芸能人とその人に付いているマネジャーを抱えているわけで、全体の食い扶持を一部の売れている人たちが支えざるを得ない構造もあるのです。

 のんさんが、事務所を独立するに当たって、事前に交渉しないまま独立することは考えられません。しかしこうした「話の行き違い」があることを考えると、事務所とのんさんの間で円滑なコミュニケーションが取られていなかったのでしょうね。お互いに信頼関係が成り立っていたら、このような話にはなっていなかったと思います。

 また、のんさんを一躍人気者にした『あまちゃん』(NHK)は、企画としてそもそもヒットが約束されたような作品でした。震災がテーマで、脚本が人気作家。オーディションに合格したのはのんさんご自身の実力だったにせよ、人気女優を擁する事務所という後ろ盾があってこその面もあったかと思います。それを無視して、「待遇が悪かった」「やりたいことをさせてくれなかった」と契約者を一方的に批判するのは、正しいやり方とは思えません。「干されているのかどうか」という以前の問題として、大手事務所を敵に回した人間はその後、制作側としては使いにくいのは仕方ない。実際、所属の契約で揉めているというのならば、制作側は誰とどういう契約を結べばいいかわからないですし。「誰と契約して良いかわかりません」という口実もできてしまう。

 この件は、芸能人の条件闘争という、一般に見せるべきではない裏側を見せてしまったことで、のんさん側にも事務所側にも問題があると思います。法律的な意味ではないですが。日本人は「ごめんなさい」している人を、それ以上無碍にできない風潮がある。双方、そういう風潮をうまく利用するという方策もあったんじゃないかと感じます。仮に、のんさんが一言「お世話になった事務所に対して、こんな形になってごめんなさい」と言っていたら、事務所側が一言「彼女の才能は素晴らしく、会社への貢献には感謝している。引き続き双方にとって良い関係を模索したい」と言っていたら、少なくとも表面上の泥仕合は避けられたのではないでしょうか。本音はファンがいないところで応酬すべきですよね。

◆「ベッキー不倫騒動」――「クビを切る」より「切腹してもらう」方がベター
 「元気でまっすぐないい子」というイメージで売っていたにもかかわらず、突然、「文春」にゲスの極み乙女。川谷絵音との不倫関係をすっぱ抜かれたベッキー。その影響で、出演CM10社全てが消滅し、活動休止を余儀なくされた。億単位の違約金が発生したと報じられ、ネット上では「なぜ事務所はベッキーを解雇しないのか?」といった声も上がったが、実際に事務所は、こうした芸能人を「解雇」できるのだろうか? 

【近衞氏の見解】
 「解雇」というのは、社員として、会社と雇用契約を結んでいた場合に使われる言葉です。社員が一発解雇になるのは、横領などの数少ないケース。契約上のミス、業務上のミスで会社に損害を与えたとしても、解雇にはそうそうなりません。そもそも、労働事件で会社が原告になる――つまり労働者個人を訴えると、裁判官はイヤな顔をしますね。組織と個人、という関係の中で、法律では、被用者は圧倒的に守られるべき立場にあるからです。

 一方、ベッキーさんのような芸能人の多くは、「業務委託契約」でしょうから、解雇ではなく「契約の解除」となります。このケースでは、違約金の問題次第ですが、十分に契約解除理由にはなるでしょう。しかし、不倫騒動で仕事がなくなり、契約の違約金を払ったことで事務所の運営が困窮し、社員を雇えなくなったとしたら、解除するより、事態が収束してから仕事に復帰してもらい、稼いでもらった方が事務所としては採算が取れるのでしょう。

 解雇の場合は、解雇理由があっても「その解雇が濫用か否か」という判例上の要件が加わりますので、業務委託の解除の方が要件は厳しくありません。とはいえ、タレントの場合、労働者的な側面もあるので、業務委託の解除の場合もその点が考慮されるでしょう。

 例えば、アイドルで「恋愛禁止令」ってありますよね。たとえ契約上恋愛禁止と書いてあっても、私的な恋愛で解雇とか解除とかはできないと思います。あれはどう見ても行間があって、「ファンに対して擬似恋愛の関係を形成するのもアイドルの業務で、ファンとの信頼関係を壊すような私的行為は許されない」という趣旨で理解すべきものです。要はバレなければよい。報道される見込みが強い、あるいは報道された、あたりがポイントになるでしょう。夢を売る商売なのだから、身を律せよ、ということです。

 ただ、現実問題としては、解除するより、タレント側の方から契約の解消を申し出てもらう方が、会社としてはトラブルが少ないので、「クビを切る」より「切腹してもらう」方がベターです。一度解除のルールを決めると先例になりますしね。

◆「フジテレビ凋落問題」――亀山社長を選んだ株主にも問題はある
 バラエティにドラマにと、高視聴率を連発し、テレビ界を席巻していたフジテレビが、ここ数年絶不調に。特に16年は、看板の月9ドラマが2期連続で史上ワースト視聴率を更新するという大惨事となった。13年に亀山千広氏が社長に就任してから、視聴率が低迷しているともいわれ、さらに現在、亀山社長の肝いり企画がことごとく大コケしている状況には、社員からもブーイングが巻き起こっているという。もし社員が、社長の企画に拒否の姿勢を示した場合、それでも「続行せよ」と強要するのは、問題にならないのだろうか。

【近衞氏の見解】
 社長が代わった途端に経営が悪化する例はよくありますね。ただ、フジテレビの場合、さまざまな要因があるとは思いますが。株式会社は、株主総会で社長を決めるので、落ちた名声を立て直すのは社長の仕事ですが、それができない人に任せ続けた株主にも問題はある。たいていの場合、亀山社長のように、一社員から出世した人は、自分の調子のよかった時代を物差しにすることが多いので、現状に見合った対策が打ち出せないことはよくあることですね。

 また、社長が自身の企画を現場にごり押ししているという点ですが、「強要」がどういう内容かにもよるものの、普通はパワハラにはならないでしょう。「ごり押し」だろうが、「勝てば官軍」。そもそもヒットするかどうかなんて事前にはわからないのですから、「こんな企画ヒットするわけがない」といって従業員が拒否したら、そっちの方が問題です。むしろ業務指示違反として、従業員が懲戒される可能性すらあります。結果的にヒットしなければ、企画をごり押した社長が責任を取る……それがリーダーシップというものです。まあ従業員としては、自分がトカゲのしっぽにならないように自己防衛する必要もあるかもしれませんが。
(取材・文/和久井香菜子)

近衛大(このえ・だい)
森田・高橋法律事務所所属。第一東京弁護士会労働法制委員会均等法部会・労使関係部会副部会長。早稲田大学法学部卒。労働事件(使用者側)を専門とする。共著に『なぜ景気が回復しても給料は上がらないのか (働く・仕事を考えるシリーズ)』(労働調査会/倉重公太朗、内田靖人)がある。

「SMAP解散」「のん独立」「ベッキー不倫」「フジ凋落」芸能ニュースを弁護士が斬る!

 ベッキーとゲスの極み乙女。川谷絵音が食らった“文春砲”から始まり、SMAP解散騒動、清原和博の薬物逮捕など、いろいろな芸能ニュースが飛び込んできた2016年。中でも芸能ニュースを通して、“雇用”や“経営”に関わる問題が注目されることも多かった。今回は、数々の会社を見てきた、企業の労務管理に詳しい弁護士の近衞大氏に、16年の芸能ニュースを法律の観点から解説してもらった。一般社会とはだいぶ常識が異なる芸能界は、弁護士の目にどのように映るのだろう。

◆「SMAP解散騒動」――飯島氏がメリー氏を訴えたら「勝てる」けれど……
 SMAP解散騒動のきっかけは、15年1月の「週刊文春」(文藝春秋)に掲載されたメリー喜多川副社長の独占インタビュー。メリー氏が、SMAPの元マネジャー・飯島三智氏に対して、「(娘の藤島ジュリー景子氏と)対立するならSMAPを連れていっても今日から出て行ってもらう」と、飯島氏に退社を促したのだ。その後、飯島氏はSMAPを連れて独立しようとしたものの、計画は破綻、退社に追いやられ、SMAPも16年12月31日をもって解散した。世論は完全に「メリー氏の行為は明らかにパワハラ」「ジャニーズ事務所はブラック企業」というムードになっているが、果たして経営者としてのメリー喜多川氏の言動は、違法性を有するパワハラに該当するのだろうか。

【近衞氏の見解】
 まず、パワハラの場合は、民法上の「不法行為」(民法709条、715条)に該当するかどうかが問題になってきます。飯島氏はジャニーズ事務所の従業員であり、メリー氏が誌面上で飯島氏を恫喝したのは「辞任の強要」に思えますね。ビジネスにはどうしても上下関係がありますから、多少職場でパワハラめいた言動があったとしても、業務指示の範囲内であれば、一定程度は許容される傾向にあります。しかしこの件では、もし飯島氏がジャニーズ事務所またはメリー喜多川氏を訴えたら、勝てるかもしれません。裁判所から見ても、雑誌の発言そのもので、証拠上もはっきりしていますから。また、パワハラの内容を一般誌に書かれると、世論が被用者寄りになるので、雇用主にとっては不利なんですよ。

 ただ飯島氏にとって、そこで得られる金額と回復できる名誉が、訴訟の労力に見合っているかというと、「見合っていない」と思います。飯島氏はイメージ的に、今のところ被害者なので、次の仕事を考えたら、裁判をするのはもったいないという考え方もできます。人生トータルで考えて、1つの裁判で勝てばいいってもんじゃないです。

 一方で、メリー氏の対応が全て間違いだったかといえば、彼女は「人気グループの独立を防いだ」わけで、経営幹部の立場からすれば当然の対応。彼女は誌上という世間の目が触れるところで、ジャニーズの姿勢を明確にしたわけです。そうなると飯島氏は、ケンカをするなら正面から訴訟にするしかない。しかし、先ほど述べたように、飯島氏にとって訴訟を起こすのは、勝ち負け以外のリスクが大きすぎる。そう考えるとメリー氏の対応は、軽率のように見えますが、実は計算高いのかもしれません。

 また、もしメリー氏の発言によってジャニーズ事務所が傾いたとしたら、役員としての「誠実義務」(誠実に任務を処理する義務)に反していることになります。それを「任務倦怠」と言うのですが、これを理由に役員を辞めさせるには、株主総会の決議の必要があります。しかし、喜多川一族はジャニーズ事務所の大株主でしょうから、身内であるメリー氏を辞任させるのは実質、不可能なはず。一連の流れを見ていると、メリー氏は経営者としてとても賢いという見方もできます。

◆「のん(能年玲奈)独立問題」――「待遇悪い」と批判するのは正しいやり方ではない

 のん(能年玲奈)が事務所との確執から、勝手に個人事務所を設立したとの報道が流れ、大騒動に発展。のん側は事務所に不信感を抱き、独立を決めたと「文春」で報じられたが、事務所側は一切独立を認めておらず、今もなお公式サイトには「能年玲奈」のプロフィールが掲載されている。世間では、「事務所がテレビ局に圧力をかけ、のんの番組出演にNGを出している」などとウワサされ、のんへの同情論が強いものの、契約の観点から見ると、のんと事務所、どちらに非があると判断されるのだろうか?

【近衛氏の見解】
 最近のアイドルは、よく「最初のお給料はたったの○万円でした」というような発言をしています。恐らく「労働者」の自覚があるのでしょうが、実のところ芸能人は、少なくとも契約上、「労働者」ではない場合が多いのではないでしょうか。

 芸能人の多くは、芸能プロダクションと「業務委託契約」を結んでいるでしょう。それは、働いた“時間”に対して対価をもらう労働者の「雇用契約」とは違い、“成果物”に対して報酬をもらう契約です。タレントの業務委託契約書の内容はわかりませんが、お金になる仕事、ならない仕事とりまぜて行うので、一つひとつの仕事の成果ごとに加算はあるかもしれませんが、1カ月あたり定額だと思います。だから労働者という感覚なのでしょう。

 これに対して、彼らを管理するマネジャーは事務所の「労働者」で、時間に対して給料が支払われます。業務が長くなれば残業代がかさむことになり、マネジャーの取り分は多くなりますが、タレントの報酬は同じ。タレントとマネジャーは、チームとして働いているのに、こうした違いが出てしまうのは、バランスが難しそうですね。まして、芸能事務所は売れている芸能人の何倍何十倍もの売れていない芸能人とその人に付いているマネジャーを抱えているわけで、全体の食い扶持を一部の売れている人たちが支えざるを得ない構造もあるのです。

 のんさんが、事務所を独立するに当たって、事前に交渉しないまま独立することは考えられません。しかしこうした「話の行き違い」があることを考えると、事務所とのんさんの間で円滑なコミュニケーションが取られていなかったのでしょうね。お互いに信頼関係が成り立っていたら、このような話にはなっていなかったと思います。

 また、のんさんを一躍人気者にした『あまちゃん』(NHK)は、企画としてそもそもヒットが約束されたような作品でした。震災がテーマで、脚本が人気作家。オーディションに合格したのはのんさんご自身の実力だったにせよ、人気女優を擁する事務所という後ろ盾があってこその面もあったかと思います。それを無視して、「待遇が悪かった」「やりたいことをさせてくれなかった」と契約者を一方的に批判するのは、正しいやり方とは思えません。「干されているのかどうか」という以前の問題として、大手事務所を敵に回した人間はその後、制作側としては使いにくいのは仕方ない。実際、所属の契約で揉めているというのならば、制作側は誰とどういう契約を結べばいいかわからないですし。「誰と契約して良いかわかりません」という口実もできてしまう。

 この件は、芸能人の条件闘争という、一般に見せるべきではない裏側を見せてしまったことで、のんさん側にも事務所側にも問題があると思います。法律的な意味ではないですが。日本人は「ごめんなさい」している人を、それ以上無碍にできない風潮がある。双方、そういう風潮をうまく利用するという方策もあったんじゃないかと感じます。仮に、のんさんが一言「お世話になった事務所に対して、こんな形になってごめんなさい」と言っていたら、事務所側が一言「彼女の才能は素晴らしく、会社への貢献には感謝している。引き続き双方にとって良い関係を模索したい」と言っていたら、少なくとも表面上の泥仕合は避けられたのではないでしょうか。本音はファンがいないところで応酬すべきですよね。

◆「ベッキー不倫騒動」――「クビを切る」より「切腹してもらう」方がベター
 「元気でまっすぐないい子」というイメージで売っていたにもかかわらず、突然、「文春」にゲスの極み乙女。川谷絵音との不倫関係をすっぱ抜かれたベッキー。その影響で、出演CM10社全てが消滅し、活動休止を余儀なくされた。億単位の違約金が発生したと報じられ、ネット上では「なぜ事務所はベッキーを解雇しないのか?」といった声も上がったが、実際に事務所は、こうした芸能人を「解雇」できるのだろうか? 

【近衞氏の見解】
 「解雇」というのは、社員として、会社と雇用契約を結んでいた場合に使われる言葉です。社員が一発解雇になるのは、横領などの数少ないケース。契約上のミス、業務上のミスで会社に損害を与えたとしても、解雇にはそうそうなりません。そもそも、労働事件で会社が原告になる――つまり労働者個人を訴えると、裁判官はイヤな顔をしますね。組織と個人、という関係の中で、法律では、被用者は圧倒的に守られるべき立場にあるからです。

 一方、ベッキーさんのような芸能人の多くは、「業務委託契約」でしょうから、解雇ではなく「契約の解除」となります。このケースでは、違約金の問題次第ですが、十分に契約解除理由にはなるでしょう。しかし、不倫騒動で仕事がなくなり、契約の違約金を払ったことで事務所の運営が困窮し、社員を雇えなくなったとしたら、解除するより、事態が収束してから仕事に復帰してもらい、稼いでもらった方が事務所としては採算が取れるのでしょう。

 解雇の場合は、解雇理由があっても「その解雇が濫用か否か」という判例上の要件が加わりますので、業務委託の解除の方が要件は厳しくありません。とはいえ、タレントの場合、労働者的な側面もあるので、業務委託の解除の場合もその点が考慮されるでしょう。

 例えば、アイドルで「恋愛禁止令」ってありますよね。たとえ契約上恋愛禁止と書いてあっても、私的な恋愛で解雇とか解除とかはできないと思います。あれはどう見ても行間があって、「ファンに対して擬似恋愛の関係を形成するのもアイドルの業務で、ファンとの信頼関係を壊すような私的行為は許されない」という趣旨で理解すべきものです。要はバレなければよい。報道される見込みが強い、あるいは報道された、あたりがポイントになるでしょう。夢を売る商売なのだから、身を律せよ、ということです。

 ただ、現実問題としては、解除するより、タレント側の方から契約の解消を申し出てもらう方が、会社としてはトラブルが少ないので、「クビを切る」より「切腹してもらう」方がベターです。一度解除のルールを決めると先例になりますしね。

◆「フジテレビ凋落問題」――亀山社長を選んだ株主にも問題はある
 バラエティにドラマにと、高視聴率を連発し、テレビ界を席巻していたフジテレビが、ここ数年絶不調に。特に16年は、看板の月9ドラマが2期連続で史上ワースト視聴率を更新するという大惨事となった。13年に亀山千広氏が社長に就任してから、視聴率が低迷しているともいわれ、さらに現在、亀山社長の肝いり企画がことごとく大コケしている状況には、社員からもブーイングが巻き起こっているという。もし社員が、社長の企画に拒否の姿勢を示した場合、それでも「続行せよ」と強要するのは、問題にならないのだろうか。

【近衞氏の見解】
 社長が代わった途端に経営が悪化する例はよくありますね。ただ、フジテレビの場合、さまざまな要因があるとは思いますが。株式会社は、株主総会で社長を決めるので、落ちた名声を立て直すのは社長の仕事ですが、それができない人に任せ続けた株主にも問題はある。たいていの場合、亀山社長のように、一社員から出世した人は、自分の調子のよかった時代を物差しにすることが多いので、現状に見合った対策が打ち出せないことはよくあることですね。

 また、社長が自身の企画を現場にごり押ししているという点ですが、「強要」がどういう内容かにもよるものの、普通はパワハラにはならないでしょう。「ごり押し」だろうが、「勝てば官軍」。そもそもヒットするかどうかなんて事前にはわからないのですから、「こんな企画ヒットするわけがない」といって従業員が拒否したら、そっちの方が問題です。むしろ業務指示違反として、従業員が懲戒される可能性すらあります。結果的にヒットしなければ、企画をごり押した社長が責任を取る……それがリーダーシップというものです。まあ従業員としては、自分がトカゲのしっぽにならないように自己防衛する必要もあるかもしれませんが。
(取材・文/和久井香菜子)

近衛大(このえ・だい)
森田・高橋法律事務所所属。第一東京弁護士会労働法制委員会均等法部会・労使関係部会副部会長。早稲田大学法学部卒。労働事件(使用者側)を専門とする。共著に『なぜ景気が回復しても給料は上がらないのか (働く・仕事を考えるシリーズ)』(労働調査会/倉重公太朗、内田靖人)がある。

ヒロインは重量挙げ選手!? 『力道妖精キム・ ボクジュ』、“体育会系ラブ”がぶっとんでる!

――日本のドラマも好きだけど、ハチャメチャ展開な韓ドラが大好き♪ 韓流ドラマの沼に落ちた女2人が、好き放題にドラマ&俳優を語る!

☆T子……冬ソナブームに乗り、韓流沼に足を踏み入れた独身アラフォー。暇を見つけては足しげくソウルに通い、韓国現地にも情報源を持つ。整形女を見抜くのが得意。

★A美……K-POPから韓流にはまり、ドラマもつまみぐいするアラサー女子。K-POPアイドルのリリースイベントでアイドルと恋人つなぎをしながら密着写メを撮るのが今年の目標。

T子 まさかあの女に持っていかれるとは……。

A美 いきなり何の話ですか?

T子 カン・ソラよ!! 私の愛するヒョンビンを、カン・ソラに持って行かれたのよ!! カン・ソラと付き合ってるだなんて、私聞いてないんだから!

A美 そりゃそうでしょ(笑)。ソラちゃんのこと嫌いですか? 彼女って女子ウケのいい女優ですよね。

T子 だからショックなのよ!

A美 ……ん?

T子 どうせならアバズレ感があって、同性から好かれてない二流女優がよかったの~。そしたら、「あ~ん、ヒョンビンってば真面目で女のことよく知らないから、計算づくで近づいてきた女の罠にまんまとハマって、交際宣言までさせられちゃったのね。でも、すぐに尊敬するチャン・ドンゴン兄さんから『あの娘はお前が思ってるようなやつじゃないぞ。目を覚ませ』とか注意されて、それでようやく女の正体に気がついて、めでたくまたシングルに戻るだろうな」って思えるから。

A美 先輩、大丈夫っすか?(笑)

T子 カン・ソラだとパーフェクトなのよ。好感度も高いし、健康的セクシーってのもいいし、親ウケもよさそうだしー。

A美 ヒョンビンとお似合いですよね。ヒョンビンの年齢を考えると、このままゴールインしちゃったりして!?

T子 やめてー! 私から生きる希望を奪わないでーーー!

A美 またそんな大げさな(笑)。

T子 はぁ~。A美ちゃんにはわからないのね……。元祖韓流ファンってのはね、みんなそれぐらいの気持ちで応援してるんだから!

A美 知ってますよ~。私だってセブチ(SEVENTEEN)のミンギュくんが交際宣言とかしたらイヤですもん。まっ、とにかく先輩、ほかにもまだまだイイ男はいますって!

T子 それはそうなんだけどー。

A美 私、最近ハマってる俳優がいるんですよね。

T子 誰? 誰?

A美 ナム・ジュヒョクくん。

T子 その名前、最近芸能ニュースでやたら出てくるから気になってたの。モデル出身でYGエンターテインメント所属だっけ?

A美  そうでーす☆ ドラマ『恋はチーズ・イン・ザ・トラップ』で気になり始めて、今やってる『力道妖精キム・ ボクジュ』で完全に落ちました。

T子 リキドウ? リキドウ妖精?

A美 はい。「力の道」と書いてリキドウ! 韓国では重量挙げのことを「力道」って言います。

T子 力道山の力道なのかな。日本語にすると、重量挙げの妖精?

A美 その通り! このドラマは、重量挙げの選手で、妖精みたいにピュアな女の子がヒロインなんです。

T子 重量挙げの選手がヒロインってのは、韓ドラもまた新しいところを攻めてきたわね(笑)。

A美 ちなみにナム・ジュヒョクくんは水泳選手です。

T子 重量挙げの選手に水泳選手って、オリンピック選手の活躍でも描いてるの? それとも選手村で繰り広げられる秘めた恋とか?

A美 ざんねーん! 『力道妖精キム・ ボクジュ』は体育大学が舞台の、キラキラドキドキのラブコメです。バーベルを挙げることだけに夢中だった21歳のキム・ボクジュが、初めての恋に戸惑うってストーリーです。

T子 その初恋相手がナム・ジュヒョクなのね。

A美 でも、2人はそんなに簡単には結ばれないんですよー。

T子 そりゃそうでしょ。だってラブコメは、すんなり結ばれない“やきもき感”が醍醐味だもん。

A美 ヒロインがまず最初に片思いする相手は、肥満クリニックの先生です。

T子 ちょっとやだ、それって面白いじゃん。重量挙げの選手と肥満クリニックの先生の恋物語。なんか斬新(笑)。

A美 見たくなってきませんか?

T子 う、うん(笑)。で、ヒロイン役の女優は誰?

A美 ナム・ジュヒョクくんと一緒に『恋はチーズ・イン・ザ・トラップ』にも出てたイ・ソンギョンちゃんです。わかります?

T子 たしかキム・レウォンの『ドクターズ~恋する気持ち』にも出てた、モデル出身の女優だっけ? あの子が重量挙げの選手? それはさすがに無理があるでしょ(笑)。

A美 案外そうでもないんですよ~。役作りで5キロ増量したらしいです。

T子 5キロじゃ足りんだろ。

A美 制作発表会では「撮影前日にむくませた」って言ってました。

T子 そうか、べつに重量挙げの選手は太ってるわけじゃないか。

A美 ドラマでは大きめのスタジャンとか分厚いセーターを着て工夫してるせいか、がっしり体形に見えますよ! 恋愛に無縁で男勝りな体育会系少女に恋心が芽生えて、女の子っぽさが出てくるんです 。でもそこは重量挙げの選手。恋愛に夢中になったらいろいろとマズいこともあるわけで。

T子 片思いの相手が肥満クリニックの先生ってのもポイントなんでしょ?(笑)

A美 さっすが先輩、鋭い(笑)。先生に会いたくて肥満クリニックに通うんですけど、それが周りにバレて大変なことになります。大会の優勝を目指していっぱい食べなきゃいけないときに、お前はなんでダイエットしてんだよって。

T子 そういう展開になるだろうね(笑)。

A美 とにかくこのボクジュのキャラがかわいくて! 肥満クリニックの先生に、自分が重量挙げをやってることが恥ずかしくて言えなくて、チェロをやってるって嘘ついちゃうんですよ。かわいいでしょ?

T子 う、うん(笑)。

A美 ボクジュ演じるソンギョンちゃんの演技も上手。私、ソンギョンちゃんはキム・ソナを超えるコメディエンヌだと思いますよ。こりゃ~、とんでもない女優が出てきましたよ!

T子 そこまで言っちゃう?

A美 はい、言っちゃいます(笑)。

T子 ってかさー、イ・ソンギョンって色素薄くない? 色白っていうよりも、色素が薄いって表現がぴったり。

A美 肌の色素も薄いですし、瞳の色も薄い。あの瞳の色はヘーゼルって言うんですかね。いいな~、あんな色になりたいな~、めっちゃ憧れます~。

T子 で、そろそろ肝心のナム・ジュヒョクくんは(笑)?

A美 そうでした! ジュヒョクくんがソンギョンちゃんに小学生並みの意地悪をしたり、『トムとジェリー』みたいなケンカしたり、ときにはツンデレだったりってシーンが満載で、そのたびにジュヒョクくんが見せる表情のキャワイさったらもー、悶絶っす。

T子 顔を合わせればケンカばかりする2人が、いつしかお互いのことを……ってラブコメの王道ね。

A美 たまには単純なラブコメもいいもんッス!

T子 お約束の裸シーンは?

A美 安心してください、あります(笑)。水泳選手ですからね、気持ちよく脱ぎまくってます(笑)。ジュヒョクくんのあどけない顔立ちと細マッチョのコラボはヤバい。

T子 たしかに!

A美 ようやく先輩と意見が一致しましたね(笑)。

T子 でもな~、なんか幼稚そうなドラマなんだよな~。最後まで飽きずに見られるかしら。

A美 私も最初はそう思ったんですけど、重量挙げ部の悩める問題や、ジュヒョクくんが抱えるトラウマなんてのも描かれていて、これがなかなか奥深いんです。

T子 ふーん。

A美 監督やコーチ、お父さん役を演じてるのは韓国ドラマや映画でおなじみの演技派ばかりなんで、そういう意味でもご安心ください(笑)。

T子 あ! 今、気づいたけど、イ・ソンギョンもYGじゃん!

A美 ですけど何か?

T子 主演の2人が揃いも揃ってYGの若手だなんて、ゴリ押し感ハンパないんだけど(笑)。

A美 イ・ジョンソクがカメオ出演してますけど、彼もYGファミリーですね。そうそう、ドラマのなかにリズム体操部っていうのが出てくるんですけどー。

T子 日本で言うところの新体操でしょ。

A美 そうです、そうです。リズム体操部の女子が、何かにつけて重量挙げ女子とモメるんですが、このリズム体操女子を演じてる女優たちが、どれもこれも江南(カンナム)でよく見かける、いかにもプライド高そうなお姉ちゃんたちで笑えます。

T子 へぇ~、見たい(笑)。

A美 カンナムによくいません? すっぴんお団子ジャージ姿でうろちょろしてる人たち。鼻は整形で高くて、胸は豊胸ででっかくて、一見すると芸能人? いやでも女優じゃないだろ、みたいな女たち(笑)。

T子 わかるわかる~。もれなく全員同じ顔ね(笑)。

A美 そういう女優さんがたくさん出てきます。なんかみんなちょっとエロい(笑)。

T子 気になる~。

A美 ようやく先輩が興味を持ってくれましたね(笑)。

T子 あら、バレた? ちょっと見たくなってきたわ。とにかく今はヒョンビンショックが強すぎて、小難しいドラマを見る余裕なんてとてもないの。お気楽ドラマなら癒やされるかしら。

A美 ジュヒョクくんは枯れまくりの先輩をしっかり癒やしてくれますよ。

T子 ちょっとー、枯れまくりってのは余計よ! あんた、私のことそういう目で見てたのね?

A美 あら、バレた?(笑)

T子 え?

A美 嘘です、冗談ですってば~(笑)。とにかく年上キラーのかわいいジュヒョクくんにたっぷり癒やしてもらいましょうね。

ヒロインは重量挙げ選手!? 『力道妖精キム・ ボクジュ』、“体育会系ラブ”がぶっとんでる!

――日本のドラマも好きだけど、ハチャメチャ展開な韓ドラが大好き♪ 韓流ドラマの沼に落ちた女2人が、好き放題にドラマ&俳優を語る!

☆T子……冬ソナブームに乗り、韓流沼に足を踏み入れた独身アラフォー。暇を見つけては足しげくソウルに通い、韓国現地にも情報源を持つ。整形女を見抜くのが得意。

★A美……K-POPから韓流にはまり、ドラマもつまみぐいするアラサー女子。K-POPアイドルのリリースイベントでアイドルと恋人つなぎをしながら密着写メを撮るのが今年の目標。

T子 まさかあの女に持っていかれるとは……。

A美 いきなり何の話ですか?

T子 カン・ソラよ!! 私の愛するヒョンビンを、カン・ソラに持って行かれたのよ!! カン・ソラと付き合ってるだなんて、私聞いてないんだから!

A美 そりゃそうでしょ(笑)。ソラちゃんのこと嫌いですか? 彼女って女子ウケのいい女優ですよね。

T子 だからショックなのよ!

A美 ……ん?

T子 どうせならアバズレ感があって、同性から好かれてない二流女優がよかったの~。そしたら、「あ~ん、ヒョンビンってば真面目で女のことよく知らないから、計算づくで近づいてきた女の罠にまんまとハマって、交際宣言までさせられちゃったのね。でも、すぐに尊敬するチャン・ドンゴン兄さんから『あの娘はお前が思ってるようなやつじゃないぞ。目を覚ませ』とか注意されて、それでようやく女の正体に気がついて、めでたくまたシングルに戻るだろうな」って思えるから。

A美 先輩、大丈夫っすか?(笑)

T子 カン・ソラだとパーフェクトなのよ。好感度も高いし、健康的セクシーってのもいいし、親ウケもよさそうだしー。

A美 ヒョンビンとお似合いですよね。ヒョンビンの年齢を考えると、このままゴールインしちゃったりして!?

T子 やめてー! 私から生きる希望を奪わないでーーー!

A美 またそんな大げさな(笑)。

T子 はぁ~。A美ちゃんにはわからないのね……。元祖韓流ファンってのはね、みんなそれぐらいの気持ちで応援してるんだから!

A美 知ってますよ~。私だってセブチ(SEVENTEEN)のミンギュくんが交際宣言とかしたらイヤですもん。まっ、とにかく先輩、ほかにもまだまだイイ男はいますって!

T子 それはそうなんだけどー。

A美 私、最近ハマってる俳優がいるんですよね。

T子 誰? 誰?

A美 ナム・ジュヒョクくん。

T子 その名前、最近芸能ニュースでやたら出てくるから気になってたの。モデル出身でYGエンターテインメント所属だっけ?

A美  そうでーす☆ ドラマ『恋はチーズ・イン・ザ・トラップ』で気になり始めて、今やってる『力道妖精キム・ ボクジュ』で完全に落ちました。

T子 リキドウ? リキドウ妖精?

A美 はい。「力の道」と書いてリキドウ! 韓国では重量挙げのことを「力道」って言います。

T子 力道山の力道なのかな。日本語にすると、重量挙げの妖精?

A美 その通り! このドラマは、重量挙げの選手で、妖精みたいにピュアな女の子がヒロインなんです。

T子 重量挙げの選手がヒロインってのは、韓ドラもまた新しいところを攻めてきたわね(笑)。

A美 ちなみにナム・ジュヒョクくんは水泳選手です。

T子 重量挙げの選手に水泳選手って、オリンピック選手の活躍でも描いてるの? それとも選手村で繰り広げられる秘めた恋とか?

A美 ざんねーん! 『力道妖精キム・ ボクジュ』は体育大学が舞台の、キラキラドキドキのラブコメです。バーベルを挙げることだけに夢中だった21歳のキム・ボクジュが、初めての恋に戸惑うってストーリーです。

T子 その初恋相手がナム・ジュヒョクなのね。

A美 でも、2人はそんなに簡単には結ばれないんですよー。

T子 そりゃそうでしょ。だってラブコメは、すんなり結ばれない“やきもき感”が醍醐味だもん。

A美 ヒロインがまず最初に片思いする相手は、肥満クリニックの先生です。

T子 ちょっとやだ、それって面白いじゃん。重量挙げの選手と肥満クリニックの先生の恋物語。なんか斬新(笑)。

A美 見たくなってきませんか?

T子 う、うん(笑)。で、ヒロイン役の女優は誰?

A美 ナム・ジュヒョクくんと一緒に『恋はチーズ・イン・ザ・トラップ』にも出てたイ・ソンギョンちゃんです。わかります?

T子 たしかキム・レウォンの『ドクターズ~恋する気持ち』にも出てた、モデル出身の女優だっけ? あの子が重量挙げの選手? それはさすがに無理があるでしょ(笑)。

A美 案外そうでもないんですよ~。役作りで5キロ増量したらしいです。

T子 5キロじゃ足りんだろ。

A美 制作発表会では「撮影前日にむくませた」って言ってました。

T子 そうか、べつに重量挙げの選手は太ってるわけじゃないか。

A美 ドラマでは大きめのスタジャンとか分厚いセーターを着て工夫してるせいか、がっしり体形に見えますよ! 恋愛に無縁で男勝りな体育会系少女に恋心が芽生えて、女の子っぽさが出てくるんです 。でもそこは重量挙げの選手。恋愛に夢中になったらいろいろとマズいこともあるわけで。

T子 片思いの相手が肥満クリニックの先生ってのもポイントなんでしょ?(笑)

A美 さっすが先輩、鋭い(笑)。先生に会いたくて肥満クリニックに通うんですけど、それが周りにバレて大変なことになります。大会の優勝を目指していっぱい食べなきゃいけないときに、お前はなんでダイエットしてんだよって。

T子 そういう展開になるだろうね(笑)。

A美 とにかくこのボクジュのキャラがかわいくて! 肥満クリニックの先生に、自分が重量挙げをやってることが恥ずかしくて言えなくて、チェロをやってるって嘘ついちゃうんですよ。かわいいでしょ?

T子 う、うん(笑)。

A美 ボクジュ演じるソンギョンちゃんの演技も上手。私、ソンギョンちゃんはキム・ソナを超えるコメディエンヌだと思いますよ。こりゃ~、とんでもない女優が出てきましたよ!

T子 そこまで言っちゃう?

A美 はい、言っちゃいます(笑)。

T子 ってかさー、イ・ソンギョンって色素薄くない? 色白っていうよりも、色素が薄いって表現がぴったり。

A美 肌の色素も薄いですし、瞳の色も薄い。あの瞳の色はヘーゼルって言うんですかね。いいな~、あんな色になりたいな~、めっちゃ憧れます~。

T子 で、そろそろ肝心のナム・ジュヒョクくんは(笑)?

A美 そうでした! ジュヒョクくんがソンギョンちゃんに小学生並みの意地悪をしたり、『トムとジェリー』みたいなケンカしたり、ときにはツンデレだったりってシーンが満載で、そのたびにジュヒョクくんが見せる表情のキャワイさったらもー、悶絶っす。

T子 顔を合わせればケンカばかりする2人が、いつしかお互いのことを……ってラブコメの王道ね。

A美 たまには単純なラブコメもいいもんッス!

T子 お約束の裸シーンは?

A美 安心してください、あります(笑)。水泳選手ですからね、気持ちよく脱ぎまくってます(笑)。ジュヒョクくんのあどけない顔立ちと細マッチョのコラボはヤバい。

T子 たしかに!

A美 ようやく先輩と意見が一致しましたね(笑)。

T子 でもな~、なんか幼稚そうなドラマなんだよな~。最後まで飽きずに見られるかしら。

A美 私も最初はそう思ったんですけど、重量挙げ部の悩める問題や、ジュヒョクくんが抱えるトラウマなんてのも描かれていて、これがなかなか奥深いんです。

T子 ふーん。

A美 監督やコーチ、お父さん役を演じてるのは韓国ドラマや映画でおなじみの演技派ばかりなんで、そういう意味でもご安心ください(笑)。

T子 あ! 今、気づいたけど、イ・ソンギョンもYGじゃん!

A美 ですけど何か?

T子 主演の2人が揃いも揃ってYGの若手だなんて、ゴリ押し感ハンパないんだけど(笑)。

A美 イ・ジョンソクがカメオ出演してますけど、彼もYGファミリーですね。そうそう、ドラマのなかにリズム体操部っていうのが出てくるんですけどー。

T子 日本で言うところの新体操でしょ。

A美 そうです、そうです。リズム体操部の女子が、何かにつけて重量挙げ女子とモメるんですが、このリズム体操女子を演じてる女優たちが、どれもこれも江南(カンナム)でよく見かける、いかにもプライド高そうなお姉ちゃんたちで笑えます。

T子 へぇ~、見たい(笑)。

A美 カンナムによくいません? すっぴんお団子ジャージ姿でうろちょろしてる人たち。鼻は整形で高くて、胸は豊胸ででっかくて、一見すると芸能人? いやでも女優じゃないだろ、みたいな女たち(笑)。

T子 わかるわかる~。もれなく全員同じ顔ね(笑)。

A美 そういう女優さんがたくさん出てきます。なんかみんなちょっとエロい(笑)。

T子 気になる~。

A美 ようやく先輩が興味を持ってくれましたね(笑)。

T子 あら、バレた? ちょっと見たくなってきたわ。とにかく今はヒョンビンショックが強すぎて、小難しいドラマを見る余裕なんてとてもないの。お気楽ドラマなら癒やされるかしら。

A美 ジュヒョクくんは枯れまくりの先輩をしっかり癒やしてくれますよ。

T子 ちょっとー、枯れまくりってのは余計よ! あんた、私のことそういう目で見てたのね?

A美 あら、バレた?(笑)

T子 え?

A美 嘘です、冗談ですってば~(笑)。とにかく年上キラーのかわいいジュヒョクくんにたっぷり癒やしてもらいましょうね。

“ニッポン礼賛番組”TBS『メイドインJAPAN★』の下品で押しつけがましい演出に辟易

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TBS系『メイドインJAPAN★日本を誇りに思えるSP』番組サイトより
 1月4日にTBS系で放送された『メイドインJAPAN★日本を誇りに思えるSP!』。番組冒頭で述べられた口上によれば「この番組は日本で暮らす外国人が、良いと思った日本製品を母国の家族に持って帰る番組」である。  外国では手に入らない、高性能・高品質なメイドインジャパン製品を手にし、使用した外国人が「こんないいもの使ったことないよ、さすが日本製!」「うちの国のより素敵!」と賞賛することで、見ている我々「日本人」たちの気分が良くなる、というのを狙った作りだ。  似ている番組はいくつかあるが、真っ先に浮かぶのは、テレビ東京系『和風総本家』だろう。特に、年末で第27回目となった「世界で見つけたMade in Japan」シリーズは、ほぼ同じコンセプトといえそうだ。  遡れば、NHKの『cool japan 発掘!かっこいいニッポン』や、ひいては『プロジェクトX』などから始まった「日本を誇る」という、このカテゴリー。  堅苦しかったこの分野を、民放バラエティ向けに手直し、丁寧に開拓して育ててきたのは、テレ東のお家芸といっていいだろう。TBSの『メイドインJAPAN』は、『和風総本家』など、この手の番組の好調を受けて生まれた番組に違いない。「世界で見つけたmade in japan」というシリーズを放送している『和風総本家』を向こうに張り、『メイドインJAPAN』という「まんま」のタイトルをつけてしまうTBSもすごいが、こうなることを予見してなのか、先に「総本家」というタイトルを付けているテレ東も、ある意味一枚上手だ。  いわゆる「日本ってスゴイ」系の番組が増えた理由は、様々あるだろう。「長く続く閉塞感から求められているのでは」という意見、「誇るべきものは誇るべき」という意見、「今までが謙遜しすぎだから、いいではないか」という意見、「自画自賛しだした国は危ない」という意見、時の政権の影響を懸念する意見。  正直賛否のあるジャンルだが、「分家」が勝手に生まれるくらい需要があるとジャンルともいえる。  それはそれとして、今回放送されたTBSの『メイドインJAPAN』を見ている中で、似ているように見えて、『総本家』にはないモヤモヤした違和感を覚えた。 ■「外国人が喜ぶ」=「日本人が喜ぶ」の構図  それは、『和風総本家』に比べて、過剰に感動を前面に押し出し、「モノ」をあげることで、やたらと外国人を喜ばせる=見ている日本人を喜ばせるつくりになっていたからだ。  日本の1/4~6の平均所得であるブラジルには、電動自転車や高級無水鍋。ものが今ひとつ流通していないロシアでは、万能調理器やシャワートイレ。「日本製品のよさ」というよりは「金にものを言わせて」商品をばらまいて喜ばせている印象が拭えない。  もちろん、もらったものはうれしいし、便利だろうけれど、この喜びは、まず第一に高価なものを「タダでもらっている」という部分にウエイトが置かれているのでは? と、下世話な見方をしてしまうのだ。 『和風総本家』では、外国で長年使われている「made in japan」なもの、それはもちろん、その使用者が自分で選び、「これがないと困る」とか「この品質はよそにない」と、自ら代価を支払った上で尊ばれている製品を紹介している。それを日本の職人が一つずつ丁寧に手作りしていたり、信じられないような時間をかけて制作されている様をVTRで紹介し、なおかつ、そのVTRを外国で愛用してる持ち主にも見せる。  するとその外国の日本製品愛用者、特に現地の職人の方なんかは、同じ「ものを作る職人」として日本製品に込められた誠意やこだわりに感服したり、目を細めて感心したりするのだ。  もちろん彼らは、この先もそれが壊れたら直したり買い続けるだろう。なぜなら、他の製品にはない良さを身を持って知っているからだ。その製品でなければダメな理由(精度や品質)もよくわかっている。  だが、『メイドインJAPAN』の場合は、外国に住む方々に、ゆかりの家族が無料で、それなりの値段がする製品をプレゼントするという構図である。  もちろん、家族や大切な人を喜ばせたいという「送り主」は、素直にその相手を思ってのことだろうし、送られた相手の「喜び」になんの罪もない。  実際に出演している方々は皆いい人たちばかりで、家族を思う気持ちに胸打たれる部分も、もちろん多々あった。  しかし、その「喜び」の見せ方に、下品というか、押し付けがましい意識を強く感じ、辟易してしまうのだ。  それでいて、肝心の「メイドインJAPAN」な製品についての掘り下げはほとんどなく、ただただ過剰に「いかに素晴らしい商品であるか」が強調され「いかに、これをもらってうれしいか」が繰り返される。その過剰な礼賛に、なんの悪意もなく見ているつもりなのに、何度も通販番組を連想してしまうほどだ。 ■“弱者”を登場させ「泣けます」と煽る演出  しかも、必ずと言っていいほど、各パートごとに、見事に「弱者」が存在する。「血のつながっていない、実の母を亡くした娘」「認知症の祖母」「病弱な父とバツイチの娘」「貧乏&パニック障害の母」といった、それぞれの苦難が、途中なんの番組だか忘れるほど、再現ドラマでたっぷりと見せられる。その製品がなぜ素晴らしいかの説明よりも長く、丁寧にだ。煽り文句でも、はっきりとテロップで「どうしてこんなに心が震えるんだろう」とかナレーションで「これ、ちょっと泣けます」とか言ってしまっている。  くどいようだが、出演者にはなんの落ち度もない。  ただ、「苦難のある人が、我ら日本の力で救われたのだ。日本最高、俺たち最高。奇跡!」という見せ方に、とにかく品位が感じられない。VTR明けに、判で押したように、必ずおのののかが涙を流しているのも、その一因かもしれない。  さらに、アメリカの祖父母の元に持っていった浄水器には、偶然かもしれないが番組スポンサーであるパナソニックの文字がしっかりと記されており、それを飲んだアメリカ人祖父らが「水道水がミネラルウォーターになったぞ」とか「アメリカにも浄水器はあるけど、ここまで美味しくなるなんて!」「日本の技術はすごいな」と、まさに通販番組のような吹き替えが当てられている。  メーカー名がはっきり出ていたのはドイツに運ばれた3Dプロジェクターのエプソンも同じで、専用のゴーグルをつけ、日本の桜の風景をみて、ドイツ人の母親が感動しているシーンは、やはりコマーシャルにしか見えなかった。何度でも言うが、見せ方の問題だ。どちらかといえば彼らは担ぎ出された被害者だとすら思う。 ■元の声を無音に……吹き替えも信用できない  この番組は、吹き替えにも気になることが多い。  同番組では以前の放送でも、イランの方が話すペルシャ語が、本来の意味からだいぶ誇張した吹き替えがされていたようで、朝日新聞のテヘラン支局長にTwitterで指摘されている。  シャワートイレを使用した現地の方々が「ありがとう」のような感謝の言葉を数回口にしているだけなのに、「気持ちいいし、勝手に洗ってくれる」と、実に都合よく意訳されているというのだ。  今回訪れたドイツでも、ベッドがないのでいつもソファで寝ているという母親が、娘の持参したマットレスで寝た後「日本ってすごいものを作るのね。寝ることの大切さをちゃんと理解している国がドイツ以外にあるなんて驚いたわ」なんて、絵に描いたようなことを言ってくださる。その後も「(娘を)日本に行かせてよかった」「(トンカツを食べて)私も和食を勉強しようかな」「お母さんのおかげで『日本』という素敵な国のことを知りました」など次々「名台詞」が連発される。  しかし今回は、確認しようにも基本的に吹き替えの際は元の言語が完全に無音にされているため「証拠」は放送されていない。指摘を受けて改善するなら、元の声は残すべきだと思うのだが。  番組の最後が、母国ドイツに製品を持参した外国人の「親孝行できたと思います、これも日本のお陰と思いますね。本当に心から感謝しています」という言葉で締められているのも、恐縮するというか、もはや申し訳ない。結局、この言葉を言わせたいだけにも見える。  日本の良さを見直すとか、自身の国に誇りを持つことはなんの問題もないし、それを実感させてくれる番組があることも、それはまあいいだろう。  しかし、そう思いたい人ですら、この番組の見せ方では、納得できないのではないか?  日本人が喜び、外国人も楽しめて、スポンサーもつきやすく、制作者も企画が通りやすい、実に都合のいいい番組なのかもしれない。だが、疑問に思っている人も少なからずいるということもわかってほしいところだ。 (文=柿田太郎)