NEWS、セクゾより割安!? KAT-TUN、充電前最後のツアーなのに定価以下で取引

 3月末にメンバーの田口淳之介が脱退し、デビュー10周年記念ツアー『KAT-TUN 10TH ANNIVERSARY LIVE TOUR “10Ks!”』の最終公演である5月1日をもって“充電期間”に入るKAT-TUN。ツアーは、4月3日のナゴヤドーム公演を皮切りに、20日に京セラドーム大阪、29日・30日、5月1日の東京ドーム公演でツアーラストを迎える。これまでメンバーを見守ってきた多くのファンがコンサートに詰めかけることが予想され、激戦必至のレアチケットとなるかと思われたのだが、実際には少々寂しい結果となっているようだ。

「もう、カラダを売っても生きられない」“熟女”風俗嬢の売春格差 『熟年売春 アラフォー女子の貧困の現実』

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『熟年売春 アラフォー女子の貧困の現実』(ミリオン出版)
 風俗業界では26歳から上を熟女とし、60歳越えを超熟女、超熟と呼んで分け、熟女好きや一部の客に向けて売り出している。  本書『熟年売春 アラフォー女子の貧困の現実』(ミリオン出版)は、その熟女~超熟の層にいる風俗嬢のリアルな実態に迫った191ページにわたるルポである。  著者である中村淳彦は、これまで性産業に切り込んだ数多くの著書で知られる人物。本書は、中村に「お惣菜も買うお金もない」という53歳の風俗嬢から電話が入ることからはじまる。  中村は、その風俗嬢にインタビューをする。風俗系求人誌をめくって、手当たり次第に風俗店に応募する毎日だという女性。50代になってしまったら、新たに受け入れてくれる店舗などあるはずもないが、本人いわく「熟女というジャンルがあるから大丈夫」らしく、まだまだ自分が稼げると信じている。現在の収入は、風俗嬢の時に懇意にしていたお客の相手をする月5万の収入と、テレホンセックスのバイトが1分30円。10分で300円ほどにしかならない。最低限の生活すらままならないという。  33年間風俗嬢として働いたこの女性は、男性経験が1人しかなく最後に好きになったのは勤務先の店長。猛アタックをしたが拒否された。その理由を女性は「インポとしか考えられない」と断言する。多くの風俗嬢は、男性からさまざまな知識や社会性を吸収して、独立したり結婚したりとが貧困になることを避けるが、この女性の場合20歳から業界に入り、長くいたことで他の働き方も知らず精神的にも未熟なままなのだ。  後半では、住宅ローンを払うために風俗嬢になった主婦が登場する。本書の中でもいわれているが、性産業で働く中高年の女性は、真面目で家柄が堅いことが共通点だという。この主婦も、厳格な両親のもとで育ち、結婚の条件として「持ち家であること」を両親から迫られ、35年のローンを組んだ。  しかし、直後に夫の経営していた喫茶店が廃業したために、鶯谷で働くことを決意。仕事をはじめてから多い時では1カ月50万以上稼いだが、今では1日に1人つけばいいほうだという。日給は6,000円~1万2,000円で、当然客がつかなければ収入はない。  業界に足を踏み入れて早20年近く。相手にした男は数千人以上。夫は、池袋の飲食店でパートをしているという妻の言葉を今でも信じ続けている。  現在、風俗をはじめ“裸の世界”で働く女性は年々増加し、全国に約40万人以上いるといわれる。その過半数が熟女と呼ばれる年代の女性たち。美貌と品の良さから、74歳でも現役AV女優として働く女性が登場する一方で、裸の世界から弾かれ困窮の中で細々と性的サービスを提供し、日銭を稼ぐ女性も存在するのだ。  需要と供給が逆転してしまった性産業が、“女性最後の駆け込み寺”として機能していた時代は終わった。普段あまり明るみにならない世界だが、私たちの知らないところで暗い日常が顔を覗かせている。

韓国・泥酔大学生が車19台を次々と破壊! でも、本人は「覚えてない……」

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早朝の住宅街で、19台の車を破壊したキム容疑者
 3月13日、長崎県内で頻発する車上荒らし犯が、警察のおとり捜査に引っかかり、まんまと逮捕されたというニュースが伝えられたが、お隣・韓国でも似たような事件が起きている。  同17日、光州(クァンジュ)市を中心に車上荒らしを繰り返してきたウィ容疑者(41)が逮捕された。彼は2月1日から3月10日までの間、光州市一帯の駐車場を渡り歩き、20台の車両の窓を割って、518万ウォン(約50万円)を盗んだ連続窃盗犯だ。  取り調べに対し、ウィ容疑者は生活費を工面するために犯行に及んだと供述しているが、他人の金を奪うという発想が第一に浮かぶところが実に情けない。  誰もいない車両を狙った犯行は、車上荒らしだけではない。同13日には、人けのない早朝の住宅街で、19台の車が破壊されるという事件も起きている。  事件の舞台となったのは早朝4時の春川(チュンチョン)市内の住宅街。人通りのない朝の道路に、見るからに泥酔した様子の男が現れ、いきなり駐車している車の屋根によじ登ると、まるでトランポリンのように飛び跳ねるなどの奇行を始めた。  もちろん、男の暴挙はこれだけでは終わらない。彼はフロントガラスを親の敵のように踏みつけたり、サイドミラーを豪快に蹴り飛ばしたりするなどの破壊行為を、およそ20分間にわたって繰り返した。    当然、いくら早朝とはいえガラスを割る音などは響き、警察に通報された。その場では男は逃げ切るのだが、周辺の監視カメラに映った映像から、すぐに身元が割り出された。こうして、同日の午前8時30分、大学生のキム容疑者(26)が逮捕された。  キム容疑者は警察署内で犯行映像を確認すると「酒を飲んで酔っ払い、気がつくと自宅で寝ていた。どうやって帰ったのか覚えていない」と、自身の奇行にショックを受けながらも、犯行を認めた。しかし、彼が凶行に走った理由は、韓国ネット民の同情を誘っている。  実は最近、キム容疑者は両親の離婚や恋人との破局などが重なり、重度のストレスを抱えていたというのだ。事件当日もヤケ酒をあおった結果、蛮行に及んでしまったという。とはいえ、決して許される行為ではない。    結局、キム容疑者はこの事件でストレスを晴らすどころか、器物損壊容疑で前科がつき、罰金の支払いを抱えるなど、踏んだり蹴ったりの結末を迎えた。  韓国では、おちおち駐車もできないようだ。

不倫で得られる快楽=5,339万円!! 『不倫経済学』門倉貴史氏に聞く、“既婚者”の恋愛市場

『不倫経済学』(ベストセラーズ)  上戸彩と吉瀬美智子が、平日の昼間に夫以外の男性と不倫する妻を演じたドラマ『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』(フジテレビ系)から早2年が経過しようとしている。放送中には、『昼顔』の公式サイトに、自らの不倫体験投稿や不倫を容認する意見が殺到したこと...

「めちゃイケはもう無理」「行列は司会変わりすぎ」早く終了してほしいご長寿バラエティ

<p> 毎年3月の番組改変時期にはさまざまな憶測が飛び交い、多くの番組に終了説がささやかれる。そのほとんどが結局ガセであることも多かったのだが、ここ数年では、31年半続いた『森田一義アワー 笑っていいとも!』(フジテレビ系)、17年半続いた『はなまるマーケット』(TBS系)が終わり、今月末には25年間続いた『ライオンのごきげんよう』(フジテレビ系)も終了することに。今回は、「早く終わってほしいゴールデンタイムのご長寿バラエティ番組」を100名に調査した(Sagooooワークス調べ/調査地域:全国/調査対象:男女年齢不問/有効回答数:100)。</p>

「めちゃイケはもう無理」「行列は司会変わりすぎ」早く終了してほしいご長寿バラエティ

<p> 毎年3月の番組改変時期にはさまざまな憶測が飛び交い、多くの番組に終了説がささやかれる。そのほとんどが結局ガセであることも多かったのだが、ここ数年では、31年半続いた『森田一義アワー 笑っていいとも!』(フジテレビ系)、17年半続いた『はなまるマーケット』(TBS系)が終わり、今月末には25年間続いた『ライオンのごきげんよう』(フジテレビ系)も終了することに。今回は、「早く終わってほしいゴールデンタイムのご長寿バラエティ番組」を100名に調査した(Sagooooワークス調べ/調査地域:全国/調査対象:男女年齢不問/有効回答数:100)。</p>

手術中に突然「値上げ宣告」、承服しない患者には暴行!? 中国“悪徳医師”が怖すぎる

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手術台の前で、文句を言う患者をにらみつける女性医師
「医は仁術」というものの、病院で診察を受けるために整理番号を受け取るのにも金がかかる中国では、まさに「医は算術」の状況にある。  そんな中、驚くべき映像がテレビ番組で流された。
doctor-2
医師が患者を叩こうと腕を振り上げているのが見える
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さらに足をねじ上げる
 場所は、中国北部の内モンゴル自治区の省都フフホト市の病院。産婦人科の手術の最中、手術台に寝そべっている患者と女性医師が激しく口論している。激高した医師は、点滴用の輸液袋で患者の足を叩いたり、足を抱えてねじ曲げたりしている。患者のほうはなすすべもなく大声でわめくばかり。いったい何が起こったのか?  報道によると、手術中に医師が突然、手術料の値上げを宣告。それを承服せずに文句を言った患者に対し、医師が暴力を振るったというのだ。この病院は処罰を受けたが、同様の例は、ほかの病院でも日常茶飯事だという。  これを見たネット民たちは、この医師の行為に、驚くやらあきれるやら。中国版Twitter「微博」には、「医師はテロリストよりも恐ろしい」「オレが手術を受けた時なんか、途中で医師はスマホをいじり始めたぞ……」といった書き込みが寄せられている。  「まな板の鯉」である手術台の上の患者に対し、手術料の値上げを力で承服させるという、ボッタクリ風俗店のタケノコ剥ぎにも劣る手口が横行している状況について、中国事情に詳しいフリーライターの吉井透氏はこう話す。 「最近では、ネット上の口コミなどにより、人気のある医師とそうでない医師の差が歴然としている。人気のない医師は患者からの袖の下も受け取れず、収入減にあえいでおり、こうしたボッタクリに手を染める者もいる」  中国の患者は、病魔と悪徳医師、両方と闘わなければならないのである。 (取材・文=佐久間賢三)

手術中に突然「値上げ宣告」、承服しない患者には暴行!? 中国“悪徳医師”が怖すぎる

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手術台の前で、文句を言う患者をにらみつける女性医師
「医は仁術」というものの、病院で診察を受けるために整理番号を受け取るのにも金がかかる中国では、まさに「医は算術」の状況にある。  そんな中、驚くべき映像がテレビ番組で流された。
doctor-2
医師が患者を叩こうと腕を振り上げているのが見える
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さらに足をねじ上げる
 場所は、中国北部の内モンゴル自治区の省都フフホト市の病院。産婦人科の手術の最中、手術台に寝そべっている患者と女性医師が激しく口論している。激高した医師は、点滴用の輸液袋で患者の足を叩いたり、足を抱えてねじ曲げたりしている。患者のほうはなすすべもなく大声でわめくばかり。いったい何が起こったのか?  報道によると、手術中に医師が突然、手術料の値上げを宣告。それを承服せずに文句を言った患者に対し、医師が暴力を振るったというのだ。この病院は処罰を受けたが、同様の例は、ほかの病院でも日常茶飯事だという。  これを見たネット民たちは、この医師の行為に、驚くやらあきれるやら。中国版Twitter「微博」には、「医師はテロリストよりも恐ろしい」「オレが手術を受けた時なんか、途中で医師はスマホをいじり始めたぞ……」といった書き込みが寄せられている。  「まな板の鯉」である手術台の上の患者に対し、手術料の値上げを力で承服させるという、ボッタクリ風俗店のタケノコ剥ぎにも劣る手口が横行している状況について、中国事情に詳しいフリーライターの吉井透氏はこう話す。 「最近では、ネット上の口コミなどにより、人気のある医師とそうでない医師の差が歴然としている。人気のない医師は患者からの袖の下も受け取れず、収入減にあえいでおり、こうしたボッタクリに手を染める者もいる」  中国の患者は、病魔と悪徳医師、両方と闘わなければならないのである。 (取材・文=佐久間賢三)

「ブルーノ・マーズがアイドルをプロデュース」って本当? K-POP誇大宣伝から見る扇情的報道の弊害

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本人の意図せぬところで「夢の共演」となっている事実を、ブルーノ本人はどう思うか。
 去る2月23日に韓国でファースト・フル・アルバム『Press It』をリリースした人気アイドル・グループ〈シャイニー〉のメンバー、テミン。リリース後、韓国のアルバム販売量集計サイトの週間チャートで1位を獲得するなど、大きな反響を呼んでいる。その話題性を後押ししたのが、先日行われたアメリカの祭典「スーパーボウル」のハーフタイムショーにも登場したアーティスト、ブルーノ・マーズ【1】との“共演”という報道だった。アルバムに先駆けて公開された「Press Your Number」がその共演曲で、テミンのファンのみならず、ブルーノのファンまでも取り込み、韓国をはじめ、日本でも大々的に報道された。ネットでは「ブルーノがテミンの才能を認めるなんて!」といった称賛の嵐が巻き起こったが、ブルーノは自身のブランディングに異常なまでのこだわりを持つアーティストとして知られている。まずは、米国のブルーノのマネジメントに話を聞いてみた。 「『Press Your Number』は、ブルーノ・マーズ名義でお蔵入りとなっていた『Press It』を下敷きにした楽曲です。『Press It』は、ブルーノが(当時の)共作者であるステレオタイプスと6年ほど前に制作した楽曲であり、ブルーノは作曲を担当したまでで、テミンというアーティストのためにプロデュースしたという事実はありません」  韓国のメディアはこぞって「夢の共演」などと囃し立てたが、真相はお蔵入りとなっていた楽曲を買い取り、使い回しただけだった。  ちなみに、ブルーノはデビュー当初こそ、ステレオタイプスと共作をしていたが、後に袂を分かつことになる。つまり、テミンの「Press Your Number」は、「Press It」の原盤権を持っていたであろうステレオタイプスが、テミンの所属するSMエンタテインメントに売却しただけではないかと思われる。 「過去にブルーノとステレオタイプスは、アジア人ヒップホップ・グループのファー・イースト・ムーヴメントに『Rocketeer』(10年)という楽曲を提供しています。もともとはサビをブルーノが歌っていたのですが、『デモ用に歌っただけで、彼らの楽曲に参加するつもりで歌ったわけではない』という理由から、サビは違うボーカリストに差し替えられました。そのくらいブルーノは完璧主義者です」(音楽ライター)  実際、旬のプロデューサーや海外アーティストとの共演がK-POPアーティストの躍進を後押しする例もあるが、今回のような強引な誇大報道は、ファンへの背信行為とも取られかねない。では、なぜSMエンタテインメントは、ここまでして話題作りに奔走したのだろうか?
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テミンに譲渡されたブルーノのお蔵入り「Press It (Slower Version)」は、YouTubeに複数アップされていたが、SMエンタテインメントの手早い動きによって削除。
「近年では、東方神起が分裂してできたグループ・JYJ(C-JeS エンターテインメント)がカニエ・ウェストと共演したり、ブラック・アイド・ピーズのウィル・アイ・アムが2NE1(YGエンターテインメント)に惚れ込んで、自らプロデュースを買って出たり、4ミニッツ(キューブエンターテインメント)が欧米のダンスミュージック・シーンを牽引するプロデューサー、スクリレックスのプロデュース楽曲を発表しています」  つまり、「競合する韓国のアーティスト/事務所に水をあけられた形になったからではないか」と前出の音楽ライターは話す。  また、同じSMエンタテインメントに所属するBoAや少女時代の全米デビューに至っては、お世辞にも“大成功”とは言えない結果に終わったが、両者「アメリカ公演、満員御礼!」などと、空席が目立つ会場写真を加工してまでも“捏造”に必死であった。

過剰報道で生まれる音楽業界の由々しき問題

 そもそもこの大袈裟で過剰な誇大報道こそアジア諸国の悪しき音楽文化のひとつで、海外から足元を見られる原因を作っていると指摘するのは大手レコード会社のベテランディレクターだ。 「1999年、ジャネット・ジャクソンを育て上げた大御所プロデューサーのジャム&ルイスが宇多田ヒカルの『Addicted To You』を手がけたことが大きな話題となり、ダブルミリオンを記録した。しかし、あの曲はふたを開けてみたら、ジャネットが98年に発表した『Together Again』のリミックスの焼き直しといっても過言ではないものでした。『Addicted To You』は作詞・作曲が宇多田本人ということもあり、じっくり聞けば別曲として捉えられます。しかし、問題は『日本人をプロデュースすれば金になる!』【2】と海外に思わせてしまう、煽るアジアのメディアにあります。  昨年、三代目J Soul Brothersがアフロジャックと共演した楽曲『Summer Madness』が多方面で話題になりましたが、あの曲に至っては、スティーブ青木とアフロジャックの共作『Afroki』に少々手を加えただけの代物と言っていいでしょう。ちなみに欧米でも、話題の共演などは事前にメディアが報道することもありますが、いわゆる今回のテミンや、日本国内のニュースサイトなどに顕著な『なんと、○○が××をプロデュース!』といった煽り方はしていません」  音楽アーティストを多数抱える大手事務所のスタッフが続ける。 「日本の売れているアイドルやアーティストが、箔を付けるためにも海外の著名プロデューサー/アーティストとの共演を切望する気持ちはわかります。しかし、その提供してもらった楽曲に対し、アーティスト自身も事務所もレコード会社も、『もしかして、既発曲の焼き直しかもしれない』ということを疑うべきなんです。今でこそ値崩れしていますが、『日本はCDが売れている』と思い込んでいる海外プロデューサーらは、いまだに法外なプロデュース料を突きつけてきます」  さて、今回のテミンの誇大宣伝以外にも、数々の過剰報道を行ってきた韓国メディア。知らぬ間に名前を使われたブルーノ・マーズは気の毒だが、事実を知らぬままに「ブルーノが僕のためにプロデュースしてくれた楽曲」としてテミンが心から歌っていたとしたら、それはさらに気の毒で仕方ない。  ここから透けて見える「お金次第で大物との共演が可能」「トップアーティストの名前を出せば話題性抜群」と考えている音楽業界の浅はかな体質。売れるための手段を考えるのは必要不可欠なことだが、アーティストの意思やキャリアを無視してまで作る過剰な誇大宣伝に、本当の価値は付与されないだろう。 (田口瑠乙) 【1】ブルーノ・マーズ 日本でも高い人気を誇るハワイ出身のシンガー・ソングライター。「Just The Way You Are」や「Marry You」は、国内の結婚式の定番ソングとしても定着しているようだ。 【2】日本人をプロデュースすれば金になる! 本文で触れたように、これまでに数々の著名アーティストが海外のプロデューサーやアーティストとコラボを果たしている。その報酬額はピンキリだが、最低でも数百万円といわれ、もっとも高いものでは数千万円の例も。近年は国内の辣腕プロデューサーが、海外と比較しても遜色ない楽曲を制作しているが、報酬はベテラン勢でも100万を超えることは滅多にない。

「ブルーノ・マーズがアイドルをプロデュース」って本当? K-POP誇大宣伝から見る扇情的報道の弊害

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本人の意図せぬところで「夢の共演」となっている事実を、ブルーノ本人はどう思うか。
 去る2月23日に韓国でファースト・フル・アルバム『Press It』をリリースした人気アイドル・グループ〈シャイニー〉のメンバー、テミン。リリース後、韓国のアルバム販売量集計サイトの週間チャートで1位を獲得するなど、大きな反響を呼んでいる。その話題性を後押ししたのが、先日行われたアメリカの祭典「スーパーボウル」のハーフタイムショーにも登場したアーティスト、ブルーノ・マーズ【1】との“共演”という報道だった。アルバムに先駆けて公開された「Press Your Number」がその共演曲で、テミンのファンのみならず、ブルーノのファンまでも取り込み、韓国をはじめ、日本でも大々的に報道された。ネットでは「ブルーノがテミンの才能を認めるなんて!」といった称賛の嵐が巻き起こったが、ブルーノは自身のブランディングに異常なまでのこだわりを持つアーティストとして知られている。まずは、米国のブルーノのマネジメントに話を聞いてみた。 「『Press Your Number』は、ブルーノ・マーズ名義でお蔵入りとなっていた『Press It』を下敷きにした楽曲です。『Press It』は、ブルーノが(当時の)共作者であるステレオタイプスと6年ほど前に制作した楽曲であり、ブルーノは作曲を担当したまでで、テミンというアーティストのためにプロデュースしたという事実はありません」  韓国のメディアはこぞって「夢の共演」などと囃し立てたが、真相はお蔵入りとなっていた楽曲を買い取り、使い回しただけだった。  ちなみに、ブルーノはデビュー当初こそ、ステレオタイプスと共作をしていたが、後に袂を分かつことになる。つまり、テミンの「Press Your Number」は、「Press It」の原盤権を持っていたであろうステレオタイプスが、テミンの所属するSMエンタテインメントに売却しただけではないかと思われる。 「過去にブルーノとステレオタイプスは、アジア人ヒップホップ・グループのファー・イースト・ムーヴメントに『Rocketeer』(10年)という楽曲を提供しています。もともとはサビをブルーノが歌っていたのですが、『デモ用に歌っただけで、彼らの楽曲に参加するつもりで歌ったわけではない』という理由から、サビは違うボーカリストに差し替えられました。そのくらいブルーノは完璧主義者です」(音楽ライター)  実際、旬のプロデューサーや海外アーティストとの共演がK-POPアーティストの躍進を後押しする例もあるが、今回のような強引な誇大報道は、ファンへの背信行為とも取られかねない。では、なぜSMエンタテインメントは、ここまでして話題作りに奔走したのだろうか?
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テミンに譲渡されたブルーノのお蔵入り「Press It (Slower Version)」は、YouTubeに複数アップされていたが、SMエンタテインメントの手早い動きによって削除。
「近年では、東方神起が分裂してできたグループ・JYJ(C-JeS エンターテインメント)がカニエ・ウェストと共演したり、ブラック・アイド・ピーズのウィル・アイ・アムが2NE1(YGエンターテインメント)に惚れ込んで、自らプロデュースを買って出たり、4ミニッツ(キューブエンターテインメント)が欧米のダンスミュージック・シーンを牽引するプロデューサー、スクリレックスのプロデュース楽曲を発表しています」  つまり、「競合する韓国のアーティスト/事務所に水をあけられた形になったからではないか」と前出の音楽ライターは話す。  また、同じSMエンタテインメントに所属するBoAや少女時代の全米デビューに至っては、お世辞にも“大成功”とは言えない結果に終わったが、両者「アメリカ公演、満員御礼!」などと、空席が目立つ会場写真を加工してまでも“捏造”に必死であった。

過剰報道で生まれる音楽業界の由々しき問題

 そもそもこの大袈裟で過剰な誇大報道こそアジア諸国の悪しき音楽文化のひとつで、海外から足元を見られる原因を作っていると指摘するのは大手レコード会社のベテランディレクターだ。 「1999年、ジャネット・ジャクソンを育て上げた大御所プロデューサーのジャム&ルイスが宇多田ヒカルの『Addicted To You』を手がけたことが大きな話題となり、ダブルミリオンを記録した。しかし、あの曲はふたを開けてみたら、ジャネットが98年に発表した『Together Again』のリミックスの焼き直しといっても過言ではないものでした。『Addicted To You』は作詞・作曲が宇多田本人ということもあり、じっくり聞けば別曲として捉えられます。しかし、問題は『日本人をプロデュースすれば金になる!』【2】と海外に思わせてしまう、煽るアジアのメディアにあります。  昨年、三代目J Soul Brothersがアフロジャックと共演した楽曲『Summer Madness』が多方面で話題になりましたが、あの曲に至っては、スティーブ青木とアフロジャックの共作『Afroki』に少々手を加えただけの代物と言っていいでしょう。ちなみに欧米でも、話題の共演などは事前にメディアが報道することもありますが、いわゆる今回のテミンや、日本国内のニュースサイトなどに顕著な『なんと、○○が××をプロデュース!』といった煽り方はしていません」  音楽アーティストを多数抱える大手事務所のスタッフが続ける。 「日本の売れているアイドルやアーティストが、箔を付けるためにも海外の著名プロデューサー/アーティストとの共演を切望する気持ちはわかります。しかし、その提供してもらった楽曲に対し、アーティスト自身も事務所もレコード会社も、『もしかして、既発曲の焼き直しかもしれない』ということを疑うべきなんです。今でこそ値崩れしていますが、『日本はCDが売れている』と思い込んでいる海外プロデューサーらは、いまだに法外なプロデュース料を突きつけてきます」  さて、今回のテミンの誇大宣伝以外にも、数々の過剰報道を行ってきた韓国メディア。知らぬ間に名前を使われたブルーノ・マーズは気の毒だが、事実を知らぬままに「ブルーノが僕のためにプロデュースしてくれた楽曲」としてテミンが心から歌っていたとしたら、それはさらに気の毒で仕方ない。  ここから透けて見える「お金次第で大物との共演が可能」「トップアーティストの名前を出せば話題性抜群」と考えている音楽業界の浅はかな体質。売れるための手段を考えるのは必要不可欠なことだが、アーティストの意思やキャリアを無視してまで作る過剰な誇大宣伝に、本当の価値は付与されないだろう。 (田口瑠乙) 【1】ブルーノ・マーズ 日本でも高い人気を誇るハワイ出身のシンガー・ソングライター。「Just The Way You Are」や「Marry You」は、国内の結婚式の定番ソングとしても定着しているようだ。 【2】日本人をプロデュースすれば金になる! 本文で触れたように、これまでに数々の著名アーティストが海外のプロデューサーやアーティストとコラボを果たしている。その報酬額はピンキリだが、最低でも数百万円といわれ、もっとも高いものでは数千万円の例も。近年は国内の辣腕プロデューサーが、海外と比較しても遜色ない楽曲を制作しているが、報酬はベテラン勢でも100万を超えることは滅多にない。