FUJI ROCK FESTIVAL'14公式HP
【リアルサウンドより】
いよいよ夏が近づいてきました。夏と言えばフェスの季節。今回は7月末に開催されるフジ・ロック・フェスティヴァルを、出演ラインナップの映像を交えてご紹介しましょう。
フジロックは今年で18回目を迎える老舗の野外フェスティヴァル。現在のフェス全盛のシーンを作り上げた先駆けであり、今もなお他を寄せ付けない独自の個性と存在感を放っています。山の中のスキー場を切り開いた会場は豊かな自然に囲まれ、そこだけ別の時間が流れているような、浮世の現実をひとときでも忘れられる非日常感はほかの都市型フェスでは得られないものです。洋邦・ジャンル・地域・民族・新旧を問わない実にさまざまなアーティストが出演しているのも魅力で、思いもかけないアーティストや音楽と出会える可能性が高いのフジの魅力です。
また会場でゴミを投げ捨てする人がほとんどおらず「世界一クリーンなフェス」の異名をとるのは、観客全員が「自分たちのフェスを盛り立てていこう」という意識を持っているからでしょう。そういう親密な仲間意識があるものの、決して排他的にはならず誰にでも楽しめる。それがフジロックの最大の魅力でしょう。世界各国の料理が手軽に楽しめるさまざまな飲食ブースも楽しみにしている人は多いはず。音楽だけではないさまざまなアトラクションやディスカッション・ブースなども見逃せません。
新潟県苗場というロケーションは、東京・大阪などの大都市からはかなりの距離があり、それなりの時間と労力がかかります。宿泊場所の確保は来場者が毎年苦労するところ。入場料だけでなく交通費や宿泊代をあわせるとお金もかかりますし、フルで参加しようと思ったら会社も休まなければならない。さらに山の中の開催ゆえ天候は不安定で、雨具などの備えも必要。ということで初心者にはハードルが高いことは否定しませんが、一度訪れてみれば、必ずその魅力に取り憑かれるはずです。
さて、もちろんフェスの目玉は内外の音楽家たちです。大小あわせ10以上ものステージが同時進行するので、全部を見ることは不可能。といってガチガチにスケジュールを決めて動いても窮屈なだけで、このフェス本来の魅力である自由さと開放感が損なわれるだけ。各ステージの間は距離もあり、高低のある山道なので、途中の人の流れ次第では一番遠いステージには1時間近くかかることも。適度に余裕をもって行動しましょう。何の気になしに通りすぎようとしたステージに、思わぬ発見と出会いがあるかもしれません。
では、開催日、ステージごとに主な出演者を紹介していきましょう。今回は洋楽のみです。
25日
<GREEN STAGE>
フランツ・フェルディナンド
VIDEO Franz Ferdinand - Right Action (Official Video)
今や英国を代表する存在となったフランツ・フェルディナンドは、通算3回めのグリーン・ステージのヘッドライナー。デビュー・アルバム『フランツ・フェルディナンド』からちょうど10年にあたる今年は、彼らの集大成的なライヴになりそうです。
フォスター・ザ・ピープル
VIDEO Foster The People - Best Friend
「パンプト・アップ・キックス」のヒット一発で世界の寵児になってしまったフォスター・ザ・ピープル。この3月に3年ぶりのセカンド・アルバム『スーパーモデル』をリリースして、メロウで陰りを帯びた一面を披露しています。この曲はファーストに近い路線ですが、おそらくライヴはフェス向けのこうしたポップでダンサブルな楽曲でアゲてくるのではないでしょうか。フォスターから電気グルーヴをはさんでフランツというポップ&ダンサブルな流れは、かなり楽しめそうです。
<WHITE STAGE>
ベースメント・ジャックス
VIDEO Basement Jaxx - Sereia de Bahia (Mermaid of Bahia)
英国きってのハウス・アクト。徹底的に享楽的で快楽主義に徹したダンス・ビート、そして盛りだくさんのなんでもアリ、お祭り騒ぎのステージ・パフォーマンスはフジロックでもおなじみでしょう。この曲は5年ぶりの新作『Junto』に収録される予定の新曲「Mermaid of Salinas」の別ヴァージョンで、ブラジルW杯に向けて「サリナス(カリフォルニアのヒスパニック系都市)」を「バイーア(ブラジルの州名)」に変え、ブラジルのシンガー、ニーナ・ミランドをフィーチュアした特別ヴァージョンです。彼ららしい最高のラテン・ハウスで、ライヴそしてニュー・アルバムへの期待が高まります。
ディスクロージャー
VIDEO Disclosure x Friend Within - The Mechanism
近年最大の話題のユニットです。若き天才兄弟ふたりによるオーセンティックなハウス/ガラージですが、この5月に行われた単独来日公演では、レコードのクールで整った、アダルトな香りすら漂うサウンドの完成度を軽く凌駕する、おそろしく躍動的でフィジカルなダンス・グルーヴでフロアを沸かせ、もしかしたら今年のベスト・ライヴかもと思わせてくれました。ディスクロージャーとベースメント・ジャックスというこの日のホワイト・ステージの並びは、今年のフジロック1,2を争うアゲアゲ度になりそうです。
<Red Marquee>
ボンベイ・バイシクル・クラブ
VIDEO Bombay Bicycle Club - Come To
北ロンドン出身の4人組。初の全英チャート1位に輝いたアルバム『So Long See You Tomorrow 』を引っさげてのフジロック凱旋です。新作はかってなくダンサブルでサイケデリックな陶酔感を打ち出して一皮剥けた感じのある傑作だけに、ライヴも大いに期待できそう。
テンプルズ
VIDEO Temples - Colours To Life
レトロ・モダンな新時代のサイケリックを目指すのがUKミッドランズ出身のテンプルズ。ノエル・ギャラガーやジョニー・マー、はてはローリング・ストーンズまでもが絶賛、楽曲はキャッチーでポップ、ルックスはフォトジェニック、待望のデビュー・アルバム『サン・ストラクチャーズ』は大好評、初の単独日本ツアーはソールド・アウトと、いまやUKロック最大の注目株と言っていい若手です。
スロウダイヴ
そして後述するスリー・オクロックと並んで、ある意味で今回のフジロック最大のエポックは、再結成スロウダイヴの出演です。90年代英国シューゲーザーの代表格だった稀代のカルト・バンドの19年ぶりの再結成と、まさかのフジロック登場は、もうそれだけで苗場くんだりまで足を運ぶ価値がある、と断言しておきましょう。スロウダイヴ⇒テンプルズ⇒ボンベイ・バイシクル・クラブと続く新旧英国サイケデリア・タイムは、まさに至福の時になるはず。
<Planet Gloove>
ジャングル
レッド・マーキー・ステージの深夜興行となるプラネット・グルーヴ。まずはロンドン出身の謎のデュオ、ジャングル。昨年6月に発表したこのデビュー曲「Platoon」のMVをジャスティン・ティンバーレイクが絶賛して大きな話題になりました。フジ直前にはファースト・アルバム『ジャングル』がリリースされます。粘り気のある漆黒のエレクトロ・ファンクと、ファルセットを効果的に使ったソウルフルなヴォーカルと粘っこい黒いグルーヴが織りなす世界はミステリアスな魅力があります。
ダークサイド
VIDEO DARKSIDE - Golden Arrow
ニコラス・ジャーとデイヴ・ハリントンによる暗黒ダークサイケ音響。昨年出たアルバム『サイキック』はミステリアスでスペイシーで深遠な暗黒エレクトロニカは、深夜のプラネット・グルーヴにぴったりでしょう。
ジャックス・グリーン
VIDEO Jacques Greene - No Excuse (Official)
まだ20歳前半という、カナダ出身のDJ/プロデューサー、ジャックス・グリーン。ベース・ミュージック以降を明確に意識させるクールで詩的なディープ・ハウスは最高にスタイリッシュ。MVもセンスを感じさせますね。
<Field of Heaven>
モー
VIDEO moe. - "Annihilation Blues" Lyric Video
アメリカのジャム・バンド・シーンの頂点に立つ大物が2010年以来4年ぶりにフジに帰還。新作『No Guts, No Glory!』を引っさげての登場です。雄大なスケールのアメリカン・ロックから、ピンク・フロイドばりのサイケ曲、ポップな歌もの、インスト主体のグルーヴ重視の曲などバラエティに富んだ内容の同作は彼らとしても屈指の傑作。しかしライヴではそれを超える体験を味あわせてくれるのは間違いないでしょう。
Rovo and System 7
VIDEO Rovo and System 7 - Hinotori (Official Video)
フジロック最多出演数を誇る日本を代表するトランス・ロック・バンド、ROVOと、スティーヴ・ヒレッジ率いるシステム7という日英の雄の合体ユニット。アルバム『Phoenix Rising』も、日本・アジア・ヨーロッパとおこなわれたツアーも壮絶なものでした。宇宙まで鳴り響くダンサブルかつ壮大・幻想的なサイケデリック絵巻です。
ガーランド・ジェフリーズ
VIDEO Collide the Generations - Garland Jeffreys
一時はブルース・スプリングスティーンと並び称された生粋のニューヨーク・ロッカー、ガーランド・ジェフリーズがフジロック初出演。新作『Truth Serum』を引っさげての登場です。70歳とは思えない力強い歌とノイジーな演奏は素晴らしい。
<Orange Court>
タルコ
VIDEO TALCO - L'odore della morte - Official Video HD
こういうバンドがガンガン登場するのがほかのフェスにはないフジだけの魅力。イタリアはベネチア出身のスカ・パンク・バンド。アンチ・ファシズム、アンチ・レイシズムを訴える労働者階級のバンドです。見ての通りライヴはパワフルでエネルギッシュ。男臭く実直で飾らないライヴは今から会場の熱狂が想像できますね。
ジェームス・イハ
VIDEO James Iha - Speed Of Love
元スマッシング・パンプキンズのイハ君もフジ登場。2年ぶりの出演ですが、今回はホワイトステージに出演する高橋幸宏 with In Phaseのギタリストとしても登場することが決まっています。
<オールナイトフジ>
ジ・オーブ
VIDEO The Orb - Little Fluffy Clouds Live from Glastonbury June 26th 1993 !
オレンジコートのオールナイト興行が「オールナイトフジ」。ぜひとも晴れてほしい深夜の祭典ですが、目玉はUKアンビエント・テクノの老舗ジ・オーブです。これは文句なしの彼らの代表曲を演奏した1993年グラストンバリーでのライヴ映像。珍しいバンド形態でのライヴですが(たぶんフジではアレックス・パターソン、トーマス・フェルマンの2人)、こんな素晴らしい幸福感に満ちたライヴを期待したいですね。
ゴールディ
VIDEO GOLDIE FEAT. NATALIE DUNCAN - FREEDOM
ジャングル/ドラムンベースの暴れん坊ゴールディ。ドラムンのブームが去って以降なんとなく彼の活動も地味になってしまいましたが、相変わらずのビッグマウスと、シャープでキレのいいビートは健在です。
26日
<Green Stage>
アーケイド・ファイア
VIDEO Arcade Fire - We Exist - Later with Jools Holland,
もはや欧米オルタナティヴ/インディ・ロックの最大の顔役と言っていいアーケイド・ファイア。最新作『リフレクター』は世界各国で1位を獲得。6年ぶりの来日で、フジロック初出演は堂々グリーン・ステージのトリで登場です。
デーモン・アルバーン
VIDEO Damon Albarn - Mr Tembo (Official Video)
ブラーのデーモンが初ソロ・アルバム『エヴリデイ・ロボッツ』を引っさげて登場。デーモンらしいメランコリックなメロディが満載のミニマル・ポップ作となった同作は、アフリカ音楽、ゴスペルやソウル、フォークといった多彩な音楽性を内包しつつも、基本的にはシンガー・ソングライター的な内省的作品に仕上がっています。デーモンのスマートな知性と感性が煌めく佳作といえるでしょう。どちらかといえばフィールド・オブ・ヘヴンあたりでゆっくり聞きたい音楽ですが、これがグリーンの大舞台でどのように展開されるのか。見逃せません。
トラヴィス
もはや英国を代表するバンドとなった。誠実な歌心を感じさせる実直で堅実な音楽は健在です。
ザ・ウォーターボーイズ
VIDEO The Waterboys: "Fisherman's Blues"
結成31年。誰も想像していなかった初来日がまさかフジロックになるとは。長生きはするものです。スコットランドきっての情熱の吟遊詩人、マイク・スコットの歌声を聞かないと苗場くんだりまで行った甲斐がありません。マムフォード&サンズの世界的ブレイクで再評価の機運高まる中、絶好のタイミングです。
ザ・ヘヴィー
VIDEO The Heavy - What Makes A Good Man?
ペプシ・コーラのCM曲で突如ブレイクしたザ・ヘヴィーですが、ボビー・ウーマックがどすこいなハード・ロックをやっているような、泥臭く熱いグルーヴは最高です。
マニック・ストリート・プリーチャーズ
VIDEO Manic Street Preachers - Walk Me to the Bridge
新作『Futurology』発表を目前に控えたマニックスもフジに登場です。
ケミスツ
VIDEO The Qemists Live - Stompbox + Spor remix - Woodstock 2012
マン・ウィズ・ザ・ミッションとケミスツが並ぶこの時間帯のホワイトは今回のフジ最大の「暴れどころ」でしょうか。ポスト・プロディジーの最右翼ケミスツはもうすぐ新作も登場予定。
ホワイト・ラング
VIDEO White Lung - Drown With The Monster (Official Video)
カナダ出身のパンク・バンド。これまで徹底してアンダーグラウンドな活動をしてきましたが、この曲が収録された3作目『Deep Fantasy』から英国の大手インディ<DOMINO>とまさかの契約。おかげで日本盤も出てフジロックで見られるというありがたい状況になりました。閃光のように鋭い気合いと気迫のパンク・ロック。ホワイト・ステージというよりはレッド・マーキー向けという気もしますが…
<Red Marquee>
ヨーコ・オノ・プラスティック・オノ・バンド
VIDEO YokoOno PlasticOnoBand & IggyPop: Waiting For The D.Train
ついにヨーコ・オノもフジロック登場。多くの説明は不要でしょう。淫力魔人イギー御大との壮絶なデュエットをお楽しみください。
セイント・ヴィンセント
VIDEO ST. VINCENT / kerosene
モデルみたいな細面の美人。デヴィッド・バーンとの共演で一気に名をあげ、いまやオルタナのトレンド最先端を軽やかに舞っているようなオシャレなイメージすらある彼女ですが、ステージ上でいつぶちきれてもおかしくない、ギリギリに危うい崖っぷちに立っているような緊張感や不安感や孤立感こそが彼女の本領だと思います。スティーヴ・アルビニのビッグ・ブラックをカヴァーしたこのライヴは、彼女のそんな狂気を強く感じます。
スリー・オクロック
VIDEO The Three O'Clock - Jet Fighter
いくつものサプライズがある今回のフジロックですが、先日発表されたばかりのスリー・オクロックもそのひとつ。80年代の米西海岸のガレージ/サイケ・シーン、通称「ペイズリー・アンダーグラウンド」の代表的バンドです。プリンスがこのシーンに傾倒し、スリー・オクロックのアルバムを自分のレーベルから出したり、挙句は「アラウンド・ザ・ワールド・イン・ア・デイ」というサイケ・ポップ・アルバムを作ったのは有名な話。
ザ・インスペクター・クルーゾ
VIDEO The Inspector Cluzo "The Inspector Cluzo" Live @ Fuji Rock Festival 2009
フランス出身の2人組が5年ぶりのフジ登場。これはもう、私の拙い説明よりも、前回フジロックの映像を御覧になったほうが早いでしょう。こういうバンドは、なぜかほかのフェスにはなかなか出ませんね。
<Trival Circus>
ブラッディー・ビートルーツ
VIDEO The Bloody Beetroots feat. Paul McCartney and Youth - Out of Sigh
レッドマーキー2日目の深夜興行。 マスクをかぶったEDM界の暴れん坊、イタリア出身のブラッディー・ビートルーツです。昨年<ULTRA>からリリースしたアルバム『ハイド』にはポール・マッカートニーも参加しています。
シリル・ハーン
VIDEO Cyril Hahn - Perfect Form ft. Shy Girls
スイス出身、ヴァンクヴァー在住のDJ/プロデューサー、シリル・ハーン。マライア・キャリーやディスティニーズ・チャイルドのリミックスを手がけたこともあります。クールで清涼感のあるディープ・ハウス。
<Field Of Heaven>
ザ・ルミニアーズ(25日のGreen Stageにも出演)
VIDEO The Lumineers - Ho Hey (Official Video)
今年2月、ついに初の日本ツアーを実現させたネオ・フォーク・ロックの筆頭格。あまりにも有名なこの曲の大合唱が苗場に響き渡る日も近いですね。
<Orange Court>
この日のオレンジコートは、まさしくフジロックならでは。フジロックのもっともフジロックらしいステージ・ラインナップと言えます。他のフェスではなかなか見られないアクトが目白押しです。
ファンファーレ・チョカルリア
VIDEO FANFARE CIOCARLIA "BORN TO BE WILD"
ルーマニア出身のストリート発ジプシー・ブラス・バンドであります。東欧の伝統音楽と世界各地の大衆音楽を節操なく融合して加速したような最強のストリート・ミュージック。これはもちろんステッペン・ウルフのカヴァー。
プリザヴェーション・ホール・ジャズ・バンド
VIDEO Preservation Hall Jazz Band - That's It! (live from Brooklyn Bowl)
ジャズの発祥地ニューオリンズを代表するジャズ・バンド。1961年結成というからビートルズやローリング・ストーンズとほぼ同期ということになりますが、この現代性とグルーヴ感、エネルギーは凄いですね。まさしく大衆音楽、ダンス・ミュージックとしてのジャズ。その伝統がフジと接続することで、音楽の未来すら見えてくるかもしれません。
ナラシラト
VIDEO Narasirato Live - Tetowa @ Sziget 2012.
ソロモン諸島出身、16人編成の民族楽器&ダンサーが歌い叩き吹き踊る。このシンプルにして力強い演奏は音楽の原点とも言えるでしょう。会場のあちこちに出没して演奏した2010年フジロック、こごえる寒さの中半裸の民族衣装で熱演した2012年朝霧JAMに続き今年も伝説的ライヴが期待できそうです。
フンフルトゥ
ロシア連邦トゥバ共和国の生んだ驚異のホーメイグループです。実際にライヴで見るとその人間離れした驚異的な声のマジックに、異世界に迷い込んだような衝撃を受けることは間違いなし。日本のホーメイの第一人者巻上公一率いるヒカシュー・フリー・インプロヴィゼーション・サミットと続けて見るのも一興です。
27日
<Green Stage>
ジャック・ジョンソン
VIDEO Jack Johnson - I Got You
3年前の3月、東日本大震災で日本ツアーの中止を余儀なくされたジャック・ジョンソン。ついに実現したフジロック出演です。
フレイミング・リップス
VIDEO The Flaming Lips - Be Free... A Way [Lyric Visualizer]
アメリカン・オルタナティヴ/インディー・ロックの象徴的人物、ウエイン・コイン率いるフレイミング・リップス。とにかく思いつくままにいろんなことをやっている人たちで、ともすれば印象が散漫になってしまいがちなんですが、ライヴはエンタテイメント精神たっぷりの楽しめるものです。秋にはビートルズの『サージェント・ペパー』を全曲カヴァーしたアルバムが出るということで、そこからの曲もやるかもしれません。
ザ・ストライプス
VIDEO The Strypes / You Can't Judge a Book by the Cover -- Acoustic (Summer Si...
60年代の最初期ローリング・ストーンズと、70年代の最初期ドクター・フィールグッドと、最初期ルースターズが合体してピチピチの10代の美少年に変身して蘇ったようなアイルランドの4人組。当然御大ルースターズと続けて見るべきです。ロックの歴史の厚みを感じながら、それを打ち破ろうとする気概が嬉しいですね。
ジョン・バトラー・トリオ
VIDEO John Butler Trio - Ocean (Live @ Fuji Rock Festival '10).
新作『フレッシュ&ブラッド』がリリースされたばかり。フェスの大舞台に慣れている人たちなので、今回も間違いないステージを見せてくれるはず。
オゾマトリ
VIDEO Ozomatli "Brighter" Official Music Video
フジロックの顔とも言うべきLAのハイブリッド・ミクスチャー6人組。今回で5度目の出演です。
ポーグス
VIDEO The Pogues Featuring Kirsty MacColl - Fairytale Of New York
もはや説明の要もないポーグス。2005年に続く9年ぶりのフジロック出演です。最近のライヴ映像を見るとすっかりオッサンになってますが、それがまたいい味になっています。シェイン・マガウアンは以前ほど酔っ払ってステージに登場しない、との声も。フェスの大団円にふさわしい人たちです。
<White Stage>
アウトキャスト
今年4月のコーチュラで10年ぶりに二人揃ってのライヴを敢行、世界各地のフェスを40箇所以上回るというツアーのまっただ中の再結成アウトキャスト。新作の発表の予定はないそうですが、昨年のジュラシック5同様、ヒット曲連発のエンタテイメント精神たっぷりのライヴになるに違いありません。
ケリス
VIDEO Kelis - Rumble (Official Video)
TV オン・ザ・レディオのデイヴ・シーテックをプロデュースに迎え、なんとニンジャ・チューンからリリースされた新作「Food」を引っさげてのフジ登場です。前作で残念だったエレクトロ/EDM風味は綺麗に払拭され、アフロ・ファンク/ソウル/ゴスペル/ジャズという黒人音楽の基本に立ち戻った堂々たるR&Bを披露していただけに、当然ライヴは大期待ですね。
アウスゲイル
VIDEO Ásgeir - Going Home (Official Video)
アイスランドの孤高のシンガー・ソングライター、アウスゲイル。楽曲も音楽スタイルもきわめてオーソドックスでシンプルですが、鳴りと響きを重視した録音、そしてアイスランドという土地柄のもたらす空気感が、彼の音楽を非凡なものにしています。さて、ライヴではどうなるのか。
<Red Marquee>
ロード
VIDEO Lorde - Royals @ Lollapalooza Brasil 2014
ゲスト満載のダフト・パンク、ポール・マッカトニー&リンゴ・スターなど、見どころ満点だった今年のグラミー賞受賞式で、ひときわ鮮烈な印象を残したのがロードの「ロイヤルズ」でした。黒く塗られた唇、大柄な肢体、ひ弱さや繊細さというよりも、毅然とした意志の強さと自立した逞しさを感じさせる存在感は圧倒的でしたし、必要最低限の音しか鳴っていない、シンプルでミニマルなアレンジは、何事もサービス過剰で装飾過多な昨今のポップスのアンチテーゼのようでもあります。まだ17歳。末恐ろしい「神童」の降臨を熱烈に待ちましょう。
サブトラクト
VIDEO SBTRKT - Live at Reading & Leeds
覆面DJサブトラクト。ダブステップを基調にガラージ、ファンキー、トリップホップといった要素を溶かしこみながら、ダークでメランコリックなソウル・ミュージックに仕上げる手腕は現役屈指のものです。もちろん時間帯からいってもアゲアゲでくるでしょうが、今年発売予定のセカンド・アルバムからの新曲も期待したいところです。
オーウェン・パレット
VIDEO Owen Pallett - The Riverbed (Official Video)
4年ぶり4作目となるニューアルバム『イン・コンフリクト』を発表したばかりのオーウェン・パレット。アーケイド・ファイアの片腕にして、映画音楽作家としても活躍の場を広げてきた彼も、前作『ハートランド』が素晴らしかっただけにかなりハードルは高かったんですが、見事なモダン・チェンバー・エレクトロ・ポップ・アルバムで楽々と乗り越えてくれました。ライヴも大期待です。
<Sunday Session>
チェット・フェイカー
VIDEO Chet Faker - Talk Is Cheap
いよいよフェスも大詰め。レッドマーキー3日目の深夜興行は、まだまだ遊び足りない人のための「Sunday Session」です。メルボルン出身のチェット・フェイカーは、ポスト・ダブステップ以降の音響感覚をもった新しい世代のシンガー・ソングライターです。The Weekndやジェイムス・ブレイクに近いといえるでしょう。髭面でえらいおっさんに見えますがまだ23歳です。
ミスター・スクラフ
VIDEO Mr Scruff - Render Me (feat. Denis Jones) - Official video
ニンジャ・チューンを代表する鬼才が新作『フレンドリー・バクテリア』を携え、フジに初登場。ユーモアとウィットに富んだハイブリッドなエレクトロニカはこの人ならでは。
カニエ・ウエストの出演キャンセルは残念でしたが、こうして見ると実にバラエティに富んだ顔ぶれですね。今回は「洋楽キュレーション」ということで触られませんでしたが、邦楽もかなりの充実度。もうすぐ発表されるはずのタイムテーブルをチェックしながら、7月25日(前夜祭から見るなら、24日)を待ちましょう。
■小野島大
音楽評論家。 時々DJ。『ミュージック・マガジン』『ロッキング・オン』『ロッキング・オン・ジャパン』『MUSICA』『ナタリー』『週刊SPA』などに執筆。著編書に『ロックがわかる超名盤100』(音楽之友社)、『NEWSWAVEと、その時代』(エイベックス)、『フィッシュマンズ全書』(小学館)『音楽配信はどこに向かう?』(インプレス)など。
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■ライブ情報
『FUJI ROCK FESTIVAL'14』
7月25日(金)26日(土)27日(日)
新潟県 湯沢町 苗場スキー場
http://www.fujirockfestival.com