世の中には「ブラック企業ランキング」「不人気企業ランキング」といったものが存在する。しかし、ブラック企業アナリストの新田龍氏によれば、「ブラック企業」に該当しない企業が含まれていることがあるという。内情は優良企業でさえあるのだが、その企業が属する業界や、一部の個別企業によるダーティなイメージが投影されている可能性があるためだ。新田氏がそのような企業を取り上げ、「何がブラック企業イメージの原因か」「実際はどうなのか」について、多角的に分析していく。 今月発売された「週刊東洋経済」(東洋経済新報社/3月9日号)の記事『ユニクロ疲弊する職場』が一部で話題となったが、今回は「ブラック企業」というと社名がよく挙がる会社のひとつ、ユニクロを運営するファーストリテイリングを取り上げる。私自身、過去に取引先として接していたことがあるうえ、周囲にも同社にお世話になっている方がおり、日々さまざまな実情を耳にしている。 同社の場合、難しいのは「店舗」と「本社」では労働環境に違いがあることと、同じ店舗勤務だとしても、それが「アルバイト」なのか「一般社員」か、さらには「店長」なのかによって、ブラック度合の感じ方が違うという事実があることだ。 では実際にどんな点がブラックで、どんな点がいい会社と認識されているのか、以下に検証していこう。 【ブラックな面】 (1)残業しなければ終わらないのに、「残業不可」のお達しが…… 業務量が多いのは成長企業の常だ。ハードワークでも残業代がキッチリ支払われるならなんら問題ないのだが、同社の場合は一癖ある。 まず、「月240時間以上の労働は不可」と厳命されている。これだけ見れば残業抑止のために手を打っているように感じるのだが、実はそうではなく、仕事量は多いままで、「気合でやり切れ!」という扱いになっているのだ。しかも、半期に一度の業務評価で設定する「残業なし」とか「有給全消化」といった目標をクリアできないと評価が下がり、ボーナスも目減りしてしまう。 するとどうなるか。月240時間を超える労働は「存在しない扱い」となり、必然的に「サービス残業」になってしまう。結果として、残業代ナシの長時間労働が横行することになる。 さらに、本社勤務の場合は朝7時出社だ。「早く帰って、プライベートな時間を有効に使おう」という発想からスタートしたものだが、仕事量が変わらずに残業せざるを得ない中で、出勤時間が繰り上がるのは常識的に考えてキツいものである。いかにも理不尽な環境といえよう。 (2)現場の責任が重い 同社の経営方針は「全員経営」だ。全員が経営者の自覚をもって、利益や売上にコミットしろという意識が徹底している。店長ならば、担当する売上規模的にはちょっとした中小企業を経営するような感覚であるから、それは理解できる。しかし同社では本社勤務のスタッフにまでその意識を徹底させていて、必ず誰かに「責任をとらせる」のだ。 「誰かが責任を負う」という意識そのものは大切だが、それが「魔女狩り」のようになってしまうなら問題だ。経営の過程で決めることには、多くの人間がかかわり、会議で議論がなされ、最終的に経営者が承認するものだ。 しかし、同社で売れない商品を出してしまった場合、社内でつるし上げを食らうのは、一番下っ端のデザイナーであり、マーチャンダイザーだったりするのだ。彼らのボーナスはなくなり、降格になってしまう。それが常態となると、現場はどうなるだろうか。企画立案者は萎縮し、自分が責任をとらなくてもよいような方法を考えることにエネルギーを使ってしまうことになりかねない。当然そんな環境では、良いアイデアや商品は生まれないだろう。 (3)TOEIC750点以上を半年で達成できないと、E-ラーニングの授業料を給与天引き 本社勤務で日々海外業務に従事する人ならよいだろうが、アルバイトからたたき上げの現場社員にも同じ基準を押し付けることに意味があるのだろうか。 (4)課題図書の読書感想文提出。図書代は給与から天引き、感想文提出できないと面談。ほかには、毎週の朝礼で「緊張感をもて」「プレッシャーを感じろ」と追い立てられる。 仕事でもプライベートでも追い立てられ、精神的に参ってしまう社員も多い。 【フォローできる面】 (1)顧客第一志向の、妥協ないモノづくり 従業員にとってブラックな会社だとしても、「顧客にとっては優良企業」といえる。「顧客第一」に本気で取り組み、モノづくりには妥協がない。定番商品でも常に改善を施し、毎年バージョンアップし続けている。社員に勉強時間をつくらせ、英語などを学ばせるのも、根底には「世界を相手にコミュニケーションして、もっといい商品をつくれるようにするため」という意識がある。 (2)労務管理と品質管理、コスト管理を徹底した経営 ユニクロは「デフレだから低価格化して儲かっている」わけではない。多くの会社で徹底できていない「流通の基本を忠実に実践し、工夫を施すことで価格に反映させる」ことを地道にやり続けているのだ。具体的には、型をなるべく少なくし、色とサイズの充実を図り、それによって生産コストを下げて価格に反映させる。もちろん、その他縫製や素材の発注などにも数限りない工夫と苦労がある。単なる値引きをするだけなら、アパレルで50%近い粗利益率を達成できるわけがないのである。 【まとめ】 同社は、「従業員」にとってはブラックな面があるかもしれないが、「経営者」や「株主」にとっては理想的な企業といえる。「ワンマン」とか「厳しさ」は、裏返して見れば立派な「リーダーシップ」「労務管理」「品質管理」「コスト管理」につながる。 同社の経営理念、柳井氏のビジョンに共感し、プレッシャーのある環境の中でも「日本発の最高にいいモノを世界に発信したい」という熱いマインドを持つ人にとっては最高の環境だろう。 (文=新田 龍/ブラック企業アナリスト ヴィベアータ代表取締役) 【今号のフォロー企業】ファーストリテイリング ハードワーク度 ★★★★☆ 市場価値が高まる度 ☆☆☆☆★ (☆=優良度 ★=ブラック度 5段階評価中) ※本稿は、新田龍氏のメルマガ「ブログには書けない、大企業のブラックな実態」から抜粋したコンテンツです。 ■おすすめ記事 ルノアールの素晴らしき従業員教育の賜物 絶妙なタイミングでお茶が出てくるワケ 誰が「J-POP」を殺したのか? キンタロー。最近男性との自宅デートで告白したが「big face」とフラれる 未使用テレカで電話料金を支払える! 使用済みは使えない不思議をNTTに直撃! がん保険は本当に必要か?“カラクリ”をライフネット生命岩瀬大輔が解説ユニクロ大阪心斎橋店
「Wikipedia」より
月別アーカイブ: 2013年3月
ジャニーズ御用雑誌で赤西仁のダメ夫記事――「離婚させたい」一同の思惑

「女性セブン」3月28日号(小学館)
下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!
第168回(3/15~19発売号より)
福島原発で停電事故が起き、使用済み燃料プールの冷却システムが止まったという。安全基準の温度を超えるまで4日間は大丈夫と東電は言うが、現時点でも原因はわからず復旧していない模様だ。こんな会社に原発を再稼動させていいのだろうか。
1位「黒木メイサ 『イクメンになれぬ赤西仁』で窮余の電話」(「女性セブン」3月28日号)
2位「ビッグダディ さよらなら小豆島…離婚そして“一家離散”へ!」(「女性自身」4月2日号)
3位「古村比呂 激怒させた布施博『再婚相手の手紙』」(「女性セブン」3月28日号)
【清野とおるの、キ○チ○ガ○イと呼ばないで】第12話「ホームレスごめんなさい物語」(前編)
『東京都北区赤羽』でおなじみの漫画家・清野とおるによる、悶絶必死の爆笑コラム。
自分で言うのもなんだけど、俺はそこら辺の人たちよりも、ホームレスには優しいほうだと思う。
どんな場面でどういう形で絡まれようとも、絶対に笑顔で応じるし、物品やお金を求められれば喜んで差し出すし。
……でも、その行為は純粋な善意ではなく、過去に自分が犯してしまったある過ちに対する贖罪なのかもしれない……。
小2の時。近所に一人のホームレスのおじさんが出没した。
顔が認識できないほど、髪の毛も髭も伸び放題。ボロボロのジャンパーやズボンの中に拾ったモノをパンパンに詰め込みまくっていたため、筋肉ムキムキの「イエティ」のように見えた。
おじさんと遭遇したら、すぐに家に逃げ帰るほど、当時の俺は彼の存在が怖かった。
ある日、神社で一人で遊んでいた時。
境内に座って、拾い集めたと思われるシケモクを吸っていたおじさんと不意に遭遇し、目が合ってしまった。
俺は恐怖で、金縛りにあったかのように身動きが取れなくなった。
おじさんは、歯抜けの口を大きく開け、ニタリと俺に微笑んだ。
俺は反射的に、悲鳴を上げてその場を逃げ去った……。
今の俺だったら、好意アリと受け取って、おじさんと「始めてみる」ところだけど、子ども心には好意を向けられたところで恐怖以外の何物でもなかったのだ。
後日、おじさんと遭遇した両親もかなり戦慄気味だったので、子ども心だけでなく、大人心にも十分恐ろしい存在だったと思われる。
ある日、近所に住む悪友の横川くんがうちに遊びにやってきた。
ファミコンをやってる時、腹が減って餓死しそうになったので、食料を買い込むために、駄菓子屋へと馳せ参じることにした。
玄関を開けると、あのおじさんが、俺んちのド真ん前で、シケモク拾いをしていた!!
反射的に、家の中に避難した。
初めておじさんに遭遇した横川くんは、絵に描いたように戦慄していた。
当時の俺には絵心がなかったので、横川くんの絵に描いたような戦慄っぷりを描けなかったけど、今の俺になら描けるぞ!
こんな感じだ!
俺と横川くんは、二階のトイレの小窓から恐る恐るおじさんの様子を伺った。
そして横川くんが、俺にある提案をしてきた。
(後編に続く/文・イラスト=清野とおる)
●せいの・とおる
1980年生まれ。東京都板橋区出身。地元・赤羽に生息する奇妙な人々を生き生きと描いた漫画『東京都北区赤羽』(Bbmfマガジン )が大ヒット中。
Twitter <https://twitter.com/seeeeeeeeeeeeno>
◆「キ○チ○ガ○イと呼ばないで」過去記事はこちらから
「テンポのゆるさが許せなかった」山下智久がNEWS時代を振り返る

ニューシングル「怪・セラ・セラ」がヒット中の山下智久が表紙の「オリスタ」(オリコン・エンタテインメント)3月25日号。
巻頭では前号に引き続き、3月21日に最終回を迎える『ひみつの嵐ちゃん!』(TBS系)のメモリアル企画を掲載しています。芸人が脚本を担当し、嵐が主演する「恋するアラシアター」や、現在まで続いている「嵐シェアハウス」など、記憶に残るオンエアの写真がギッシリ! 浴衣や白衣、学ラン、なぜかロバの着ぐるみやスモウチューブ(マリンスポーツ用の相撲取りのようなスーツ)姿など、コスプレのような萌えショットの多さも目を引きます。番組と連動して続いていた、読者からの質問に答える人気コーナーの総集編もあるので、ぜひ誌面でチェックを。
明日20(水)、アキバでナマ彩香に会える!?佐山彩香ちゃんが「サイゾー」1日編集長に就任!!
「月刊サイゾー」通巻200号を突破を記念して、4月号の表紙を飾ってくれたグラビアアイドル佐山彩香ちゃんが、1日編集長に就任、秋葉原で最新特大号を移動書店「リアカーブックス」にてPR販売しちゃいます! 【日時】3月20日(水・祝日)13時頃~ 【場所】中央通りを中心に秋葉原駅周辺 (状況に応じて、スタート時間は多少前後する可能性があります) PR販売の当日の様子は、日刊サイゾーの公式ツイッター“@cyzo”で最新情報をつぶやきます。 当日は、サイゾー最新刊を“特別定価”で販売するとともに、購入者全員に特製“編集長名刺”もお配りいたしますので、みなさまお誘い合わせの上、彩香ちゃんの敏腕編集長ぶりを見にいらしてくださいませ! ■佐山彩香 オフィシャルウェブサイト http://www.sayama-ayaka.com/「月刊サイゾー」1日編集長を務めてくれる佐山彩香ちゃん。
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義姉は一向に出て行く気配なし。セレブコンプの居座りに、家計が食い潰される!
【作品名】『お金が欲しくて』(前編) 【作者】桐野さおり 『ご近所の悪いうわさ』2013年1月号収録
【作品紹介】共稼ぎの夫婦の私たちは、義母の家に同居し、老後に備えて節約生活を送っていた。心配していた姑との関係は、拍子抜けするほど円満。主婦業を担ってくれるから、仕事に専念できていた。なのに、そこへセレブ婚をした義母が出戻ってきて……! 「たかが嫁の分際で家計に口出さないで」って贅沢三昧の生活を送り始めた。
【サイゾーウーマンリコメンド】「同居マンセー!」なハッピー嫁姑ライフを送れたとしても、小姑と円満に過ごせるかっつうと、問題は別なんすね~。っていうか、この小姑、ムカツく女の典型! ヨーカドーやユニクロの服を着てるだけで「貧乏くさい」だなんて、その発想がダセーっつうの(本日ユニクロ着用)!
「スナックにはスナックの歌がある」酔街が教えてくれる“やらかさない”生き方
路地裏にネオンがポツリ。エコー強めのカラオケとママの合いの手が、扉の隙間から漏れ聞こえてくる――。日本独自の風俗であるスナックの素晴らしさを世に広めようとさまざまな布教活動を続けている浅草キッド・玉袋筋太郎氏が、初のシングル「酔街エレジー」を発売する。スナックという“こころの港”を求めてさまよう、男たちの悲哀(エレジー)。この曲に玉袋氏が込めた思いとは? あなたの知らない世界“スナック”と“昭和歌謡”の魅力を、玉ちゃんが語り尽くす!! ――「酔街エレジー」拝聴しました。玉袋さんの絶妙な声の枯れ具合が、また沁みます。 玉ちゃん お酒でうがいするとこうなるよ(笑)。かつては、ウィーン少年合唱団みたいな声してたのに……この声を作るのに、どれだけ費用がかかったことか!! この「酔街エレジー」は、そうやって徐々に出来上がっていく曲だと思うんだよ。20代には20代の「酔街エレジー」があり、30代には30代の、40代には40代のね。45歳の「酔街エレジー」が、今の俺が歌うこれ。年を取れば、また違ったものになるんじゃないかな。 ――「酔街エレジー」が生まれたきっかけは? 玉ちゃん 俺は“スナック玉ちゃん”っていうイベントをずっとやってるんだけど、そのバスツアーで、俺が観光大使をやってる檜原村に行ったんですよ。檜原村でスナック玉ちゃんをオープンして、みんなで楽しく飲んで。外でたき火燃やしていいムードのところに、この男(※作詞作曲した、くろやなぎけんろう氏)がギター持ってきて歌いだしたのがこの曲。「玉ちゃんに歌ってほしくて作ったんだ」って。 ――ロマンティックですねぇ。 玉ちゃん たき火から火がついて、それから夜のネオンにも灯がついてってね(笑)。まぁ、ずっと一緒にスナック活動してきた仲間だから、自然と歌詞も曲もできたんじゃないですか。行き当たりバッタリっていうのがイイでしょ。ノープロジェクトで。 ――スナックに入るときも、直感ですか? 玉ちゃん 直感直感。そのセンサーはね、本当はみんな持ってるんだけど、ちょっと鈍っちゃってるんですよ。最近じゃあ、なんでも便利になっちゃってるから。この店は星がいくつ付いてるとかさ。そんなもんに頼っちゃダメですよ。自分のセンサーを持たないと。ぐるなびじゃない、“はーなび”(自分の鼻ナビ)ね。いい店をかぎ分ける嗅覚を持たないと。スナックこそ、そのセンサーを鍛えられる格好の場所ですよ。第六感が磨かれる。 ――すでに超能力の領域ですね。 玉ちゃん そうです。私がスナックメンタリストです(笑)。いいんですよ、分かるやつだけ分かれば。だって、飲食業やサービス業の歴史から見ても、スナックはもっとメインストリームをいくべき業種ですよ。それがさ、路地裏に追いやられて、悪いものみたいなイメージで。それに対してママもマスターも反論せず、そのイメージを背負って生きているっていうのがね、かっこいい。撮影=高橋郁子
――確かに。コンビニがない村があっても、スナックがない村はないです。
玉ちゃん 俺にとっちゃ、スナックが額を寄せ合っている裏路地を見つけたら、Duty Freeで興奮する女の子の気持ちになるわけですよ。あっちもこっちも行かなきゃと。加齢には誰も逆らえないように、スナックに行きたい気持ちにも逆らえなくなるんだよ。
――スナックのハードルの高さの一つとして、カラオケがあると思うのですが。カラオケボックスのカラオケとは全然違いますよね。
玉ちゃん コミュニケーションの濃さが全然違うね。カラオケボックスは気ぃ遣わないでしょ。人が歌ってても拍手しねぇし、デンモク見てるだけで。それはそれで仲間内で楽しいのかもしれないけどさ、ノンストレスでさ。だけど、ノンストレスの生活に慣れちゃうと、さっき言っていたセンサーとか鈍ってきちゃうと思うんだよ。初めて入った店でさ、いきなり曲入れられねぇじゃん。常連の人たちが歌ってるの見て、こっちが拍手すれば「お、こいつは味方だな」ってなって、そこからつながりが生まれる。公的なスペースでの自分の出し方を学ぶ場所だね、スナックは。
――あえて自分にストレスをかけると。
玉ちゃん テンションっていうのは、少しかけといたほうがいいと俺は思うね。人とぶつかったら「ごめんなさい」って反射的に言うのも、人付き合いのテンションがかかってるからだよね。それこそ、日本のお国柄だと思うよ。ここはおもてなしと譲り合いの国だから。スナックにもまた譲り合いがあるよ。一人で3曲も連続で歌わないしさ。小さくても社会なんですよ。
――社会の中で自分の役割(客)をロールプレイするような。
玉ちゃん スナックの素晴らしいところって、みんなが場の空気を読むってとこなんだよ。スナックでは、あえてわき役を気取るのもいい。いいスナックにはいいわき役がいるんですよ。菅原文太、北大路欣也を生かす、川谷拓三みたいなね。まぁ、ちょっと自虐的かもしれないけど、それこそがエレジーでありロマンなんですよ。スナックでバイプレーヤーの気持ちよさを知ったら、もう戻れませんよ。
スナック自体が一つの社会、そして一つの劇団みたいなもの。誰だって初舞台は恥ずかしくって当然よ。どっ外しで変な空気になっちゃった時は仕方ねぇ、次は違う作戦で行くと。プロみたいな顔した常連さんだって、昔は失敗だらけだったんだから大丈夫。それが分かっちゃえばさ、本当にラクになるよ。本当はこれくらいの湯加減でイイんだって分かるの。スナックはぬるめの半身浴だから。「心の湯治場」ですよ。
――とはいえ、なるべくならどっ外したくない……。
玉ちゃん なら、潮目見るっていう意味で、まずカラオケの「履歴」をチェックしなさい。俺も必ず目を通しますよ。その店にどんな客が来て、どんな雰囲気なのか一発で分かるからさ。時間によってジャンルがガラっと違ったりもするし、古い曲が毎日入ってたりすると「これは常連さんの曲だな」とか。もう慣れてくると履歴見るだけで「佐久間さん来たな」とか分かっちゃうわけ(笑)。
――すごい! 履歴探偵!!
玉ちゃん 履歴でだいたい足がつくっていうね。だから、履歴に残っている歌に近い雰囲気のものを入れておけば、大きく外すことはないわけよ。いきなりEXILEとか歌い出したら、おっちゃんたちは「おお! なんだなんだ!」ってザワザワしちゃうから。手拍子どこで打っていいか分からなくて。
――やはり、スナックにはスナックの歌がある。
玉ちゃん 昭和歌謡だよね。まるで一本の映画を見ているような、メロディがそれぞれの脳裏に映像となって現れる曲ね。スナックは、それこそいろんな人が来ていろんな歌を歌うから、どんどん知らない世界に出会えるんだけど、そういうことから“鎖国”してる人が多いと思う。心のiTunesの限界を自分で勝手に決めちゃってるっていうか。本当はナンボでも入るのにさ。
――ママたちに「酔街エレジー」は聴いてもらいましたか?
玉ちゃん もちろん。そしたらさ「やだ、玉ちゃん、アタシ泣いちゃったよ」とか言ってくれるの。ママたちは、飲んでばっかりのアホな俺しか知らないからね。
――ママを泣かせるとは!
玉ちゃん ママに歌を褒められたら一人前だな(笑)。ママの歌ってさ、人生が匂いたつんだよね。背負ってるものっていうのかな。ママの人生そのものが見えてくる。ママの人生のPVがさ。
――酔街には、そんなドラマがいくつもあるんでしょうね。
玉ちゃん ぐちゃっと湿ってて、道幅も大人がちょっと譲り合いながらすれ違うくらいの細さで。人生がすれ違うような「酔街」が、今どんどんなくなってるじゃないですか。どこ行っても駅前再開発なんて言ってね。しょうがないよ、時代だからね。この歌を聴いて、「あぁこういう世界もあるんだ」って、一人でも多くの人が気づいてくれたらうれしいですね。
俺自身が「酔街」に育てられたからね。小学生の頃から、新宿のションベン横丁で遊んでるから。昼から酔っぱらってるおじさんを見ては「俺も早くあんなおじさんになりてぇなぁ」ってことばっか考えてた。昼から飲んで、隣の人と肩を組んで、最終的には言い合いになってるんだけどさ。それで翌日にはまた仲良く飲んでる。なんだそりゃ(笑)。憧れたねぇ。そういう幼少期を送って、「玉袋筋太郎」って芸名もらったら、やっぱそういう人間になるでしょう。名前と場所と生き方が「玉袋筋太郎」になったの。でもさ、知っておくといいと思うよ、表だけじゃなくて裏も。面白いからさ。
――「酔街」は“裏”側にあるんですね。
玉ちゃん そう。“裏”にこそ、表に疲れた人間たちの心の拠り所があったはずなんだよ。それが今じゃ、拠り所がパソコンでしょ。それこそ、向こうさんの思うツボじゃない。
――「向こうさん」?
玉ちゃん あれですよ。俺たちのことを密かに支配しようとしているヤツら。インターネットっていう集団催眠でさ。
――その集団催眠が唯一届かない場所がスナック?
玉ちゃん スナックには結界が張られてるから(笑)。人間力や心のつながりという部分で結界が張られてる。そこにあるのは手つかずの自然。アマゾンのジャングルがなくなったら、地球なんかすぐ滅んじまう。スナックっていうのは、地球上になくてはならない場所なんですよ。世界遺産だね。
――日本が誇る世界遺産(笑)。
玉ちゃん オリンピック招致の役員なんか、全員スナック連れていけばよかったんですよ。飲ませちゃって歌わせちゃえば。即キマリですよ。もてなし、譲り合い・・・・・・日本のいいところが全部詰まってるじゃないですか。
――ハイテクな仕掛けなんかより、ずっといいですね。
玉ちゃん さまざま人間模様がそこに現れるし、だからこそ、それを面白いと思えなきゃホントもったいないと思うんだよね。不思議なことにだんだん年取っていくと分かるんだよ、それが。俺だって毎晩銀座で豪遊して、六本木でチャンネーたちをアフターに連れていくとか、そういう酒池肉林の暮らしをしたいですよ。やろうと思えばできないこともないのかもしれないけど、それは自分の身の丈じゃないんですよ。だから、スナックに執着しちゃうっていうのもあるんだと思う。もう一人の自分がさ、言うんですよ。「玉袋、オマエごときがなにやってんだ」って。やらかしちゃったな……っていう人間になりたくない。
――生き方そのものがスナックを求めるようになる。
玉ちゃん 不思議とそうなんだよね。本当に、そういう人間になってきちゃってるんだよね。自分が小さい頃憧れた、酔街の人間に。かっこつけない、やらかさない生き方の。それは伊集院(光)も作家の西村賢太も、この間飲んだ宇多丸も、分かってくれるんだよ。一から十まで説明しなくてもね。お互い譲り合って、最終的に取っ組み合いになっちゃうような感じ。落語的な与太郎的な、気を使わないように精いっぱい気を使い合うような、俺の周りにいてくれる仲間っていうのも、またすごくスナック的なんだよね。
――生き方も仲間も、スナックとリンクしていると。
玉ちゃん 年取るに従って、かっこつけた部分とかチャラチャラしたこととか、そういう上っ面の生き方や付き合いが虚しく感じてくるんだよね。そんなエラそうに言う俺だって全然完成してないけどね。早く年取りたくて仕方ないよ。俺、アンチアンチエイジングだから(笑)。
――「酔街エレジー」もまた、装飾や虚勢を脱ぎ捨てたところにある歌のような気がします。
玉ちゃん 演歌や歌謡曲はどうしても時代から置き去りにされがちなんだけど、結局はブーメランと一緒で、またここに帰ってくるんだと思うよ。歌謡曲もスナックも、根っこは庶民風俗。庶民の生活から自然発生的に生まれたものなんだよね。ファミレスじゃなくて大衆食堂だから、ライスって言えば「大盛りにしてあげて」って勝手に出てくるような世界。それは歴史が作り上げるものでもあるから、ゆっくり地に足つけてね。それってメディアが育てたんじゃなくて、人が育てたものなんだよね。
――最後に、「酔街エレジー」は、どんなシチュエーションで聴いてほしいですか?
玉ちゃん 「ちょっとやりすぎたな」とか「肩肘張ってんな」っていうときに、チューニングを合わすような感覚で、この曲を聴いてほしいんだよね。まぁ、世の中そんなもんじゃねぇかっていう気持ちになれるように。
(文=西澤千央)
●発売記念イベント
3月20日(祝)
【第1ステージ】11時~赤羽美声堂(北区赤羽2-1-20 ※JR赤羽駅から徒歩4分)
【第2ステージ】13時~ミュージックショップ ダン(北区東十条4-5-25 ※京浜東北線東十条駅から徒歩5分)
「日本に行っても稼げない……」多発する中国人研修生犯罪に見る、外国人研修制度の闇
広島県江田島市のカキ養殖場で、中国人研修生が従業員らを襲い、8人を死傷させた事件では、人材のグローバル化が進む日本社会を震撼させた。 中国人研修生が起こした凶悪事件は過去にも例がある。 2006年8月には、千葉県木更津市の養豚場で、当時26歳の中国人研修生の男が3人の男女を死傷させている。また、2009年7月には、北海道音更町の牧場内の建物で、当時20代の中国人研修生2人が刃物を持ってガソリンをまき、1時間にわたって立てこもる事件が起きている。 これらの事件を起こした中国人研修生に共通するのは、研修現場で不満を抱えていたということだ。事件に至らずとも、研修生と受け入れ側にはトラブルが絶えない。 法務省によると、外国人研修生の総数は2011年末時点で約14万2000人。そのうち3分の2以上に当たる約10万7000人を中国人が占めている。しかし、外国人研修生の中でも中国人による事件が目立つのは、母数の大きさだけが要因ではなさそうだ。 中国事情に詳しいフリーライターの高田信人氏は、中国人研修生の募集に関する問題点を指摘する。 「外国人研修生として日本に派遣されるには、まず、現地政府に認定された『送り出し機関』に登録する必要があります。外国人研修制度の推進団体である「国際研修協力機構」(JITCO)によると、研修生を募集し日本へ派遣する認定送り出し機関は、中国国内には289。実はこの送り出し機関というのがクセ者で、研修生から保証金や手数料名目で不当に金銭を巻き上げて利益を上げているところも少なくない。また、認定送り出し機関には、人材会社に委託して研修希望者を募っているところも多い。孫請けひ孫受けと複数の中間業者が介在することで、研修生の手数料も高額化しています。それでも送り出し側による『日本に行けば稼げる』という甘言に釣られ、100万円以上の手数料を借金して支払ったという研修生もいる。しかし、いざ来日してみると、あくまで『研修』扱いの彼らの給与は、聞いていたほど良くはない。そうなると、自暴自棄になり、凶行に走ってしまう者もいるのでは。ちなみに過去に、日本で問題を起こした研修生を派遣した送り出し機関が、認定取り消しなどのペナルティを受けたという話は中国では聞いたことがありません」 途上国への国際貢献を目的として創設された外国人研修制度だが、今後、そのあり方は再考を迫られそうだ。 (文=牧野源)JITCO - 公益財団法人 国際研修協力機構
パパラッチをスモーク弾でまいたマリリン・マンソンにブーイング!

マライアに美人ポーズのとり方を教わったら?
デビュー当初は怪しげな美しさを放ち、“悪の貴公子”と持てはやされたオルタナティブ系ロックンローラーのマリリン・マンソン。ここ数年は中年太りと生え際の後退が止まらず、何とも奇妙な容貌になっている。
そんな彼が、14日にロサンゼルスで開催された新作映画『スプリング・ブレイカーズ』のプレミア上映会に出席した。同作は、ドラッグ、セックス、刺激大好きなイケイケ女子大生4人組が、春休み中に麻薬犯罪に手を染めていくという超過激な青春ドラマ。主役の女子大生は、ジャスティン・ビーバーを振ってどんどんきれいになっていくセレーナ・ゴメス、ディズニーチャンネル出身のアイドルであるにもかかわらず自撮りヌード写真流出の過去を持つヴァネッサ・ハジェンズ、『トワイライト』シリーズのテイラー・ロートナーとウワサされたモテ女のアシュリー・ベンソン、監督を務めたハーモニー・コリンの若き妻レイチェル・コリンが熱演。麻薬ディーラー役には、『オズ はじまりの戦い』に主演した旬の俳優ジェームズ・フランコがキャスティングされており、今、ハリウッドで最もホットな役者が出演する映画だと大注目されている。


