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サムスンを訴えるアップルもマイクロソフトも、最初はパクり屋? - Business Journal(9月6日)

8月31日付日経新聞
現在のソーシャル × モバイル化へと続くWeb2.0時代の到来をいち早く提言、IT業界のみならず、多くのビジネスパーソンの支持を集めているシリアルアントレプレナー・小川浩氏。そんな“ヴィジョナリスト”小川氏が、IT、ベンチャー、そしてビジネスの“Real”をお届けする。
9月末にはiPhone5の発表が噂されている。
Appleは、自社製品のデザインの違法な模倣や特許侵害をしているとして、サムスンに対して損害賠償の訴訟を起こしているのは、皆さんも知っている通りだ。
この訴訟の争点をはっきり簡単に言えば、
「サムスンはAppleをパクっているのか?」
ということだ。僕は自他ともに認めるAppleマニアなので、どちらを応援しているとか、どちらが正しいかと、ここで言及はあえてしない。今回のコラムで伝えたいことは、
「パクっていいのか、悪いのか?」
という視点だ。
AppleはXeroxを、MicrosoftはAppleをパクっていた?
そもそもAppleのMac OSは、Xeroxのパロアルト研究所(PARC)がつくったOS「Alto」を見たスティーブ・ジョブズが、パクったものだ。そして、そのMac OSをパクって成功したのが、ビル・ゲイツのMicrosoftだ。
ただ、ジョブズとAppleは、Altoのトンマナとエッセンスをベースに、一般消費者がコンピュータを使えるようにするというコンセプトを“ちょい足し”して、パーソナルコンピュータという概念を生み出した。つまり真似はしたが、その応用方法を工夫することによって成功したのだ。
ゲイツとMicrosoftもそうだ。彼らはMacをパクったが、製品とOSを分けて、OSだけを売るというビジネスモデルを採択することで、本家のMacを追い抜いた。
そう、「パクリ+1」によって、新しい市場をつくることに成功したのだ。言ってみれば、誰もが真似をするしアイデアをパクる。パクったアイデアをベースに、自分なりの工夫をスパイスとして入れることで新しい価値をつくる。
その昔、Microsoftを訴え、現在サムスンを訴えているAppleからすれば、彼らには「+1」がない(サムスンのバックにいるGoogleは、別の「+1」をフィーチャーしているが)というところだろう。逆に、自分たちは「+1」どころか「+2」も「+3」もあるんだと。それが俺たちのオリジナルなんだと言いたいだろう。
徹底的に他社をコピーする企業
ネットサービスの業界では、ロケットインターネットというドイツ企業があり、eBayやGroupon、Zapposなどの米国ベンチャーのサービスモデルを徹底的にコピーして、彼らが参入しそうな国で先んじてビジネスを始めてしまう。そして、本家が参入してきたら彼らに事業を売るというビジネスモデルで大成功している。いわば、コピーキャットビジネスの最先端だ。
ロケットインターネットのやり方は、“コピー”なんていう生易しいものではなく、ほぼ完璧なクローンをつくってしまう。アイデアをパクるどころか、サイトのデザインから仕組みまで完全に再現する。ソースを違法にコピーするわけではなく、あくまで徹底的に観察して、同じものをイチからつくってしまうのである。
こうした手法はリバースエンジニアリング(製品を手に入れたら、それをバラして中身を調べて、似たようなものをつくること)といって、日本企業も昔は得意にしていた。まったく新しいものをつくるのは難しいが、見たものをつくるのは意外に簡単だ。これは、100mを10秒未満で駆け抜けるアスリートが登場するやいなや、世界中でもっと速く走ることができるランナーが続出する現象によく似ている。
すごいコピーは、訴えるより買収
パクられた本家のほうも、ロケットインターネットのクローンサービスがあまりに出来がいいコピーなので、訴えるよりも買ってしまえという判断をすることが多く、結果として新興市場への参入コストより買収金額が安ければ、それはそれでお得、ということになるわけだ。
実際、eBayはロケットインターネットがつくったクローンサービス「Alando.de」を5000万ドル以上で買収したし、Grouponは同じく「MyCityDeal」というクローンを1億ドル以上で買い上げている。最近では、Pinterestのコピーとして「Pinspire」というサービスもリリースしている。
フェイクというクールさ
ロケットインターネットの場合は、先ほどの公式「パクリ+」は当てはまらないのかもしれない。ただ、彼らの場合はパクり方があまりにも見事だし、本家との訴訟合戦に陥る前に、売り抜けることを前提にした短期戦略なので、サムスンのような本格的な訴訟を受けることは少ないらしい(あることはある)。それが彼らの工夫といえばそうともいえよう。彼らほど徹底すれば、また、(Appleを本気で怒らせるほどの出来映えのパクリをしてみせた?)サムスンほどに振り切れば、それはそれでトリックスターとしてのかっこよさも見えてくる。フェイクはフェイクで、それなりにクールだからだ。
このように、完璧なクローンを作る技術と訴訟リスクに対する備え、そして練りに練ったビジネスモデルさえあれば、巨額の資産を生み出し、大成功を収めることも可能だ。
オリジナルサービスや製品にこだわるのか?
コピーを超えてクローンサービスへと振り切り、世間からリスペクトはされないかもしれないが、トリックスターとして生きていくのか?
どちらかを選ぶとしたら、皆さんはどうするだろうか。
(文=小川浩/シリアルアントレプレナー)
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