6月27日にBusiness Journalに掲載された『SNSで防衛機密垂れ流すトンデモ艦長が野放し』では、会員制SNSのフェイスブックにより、国家の重要な防衛情報が、海上自衛官により漏洩されている実態が浮き彫りにされた。 SNSをはじめとするインターネット経由で情報流出の可能性は、何も海上自衛隊に限った話ではない。官公庁、民間企業など、どこでも十分起こり得る話だ。 例えば、秘匿性の高い研究も数多く行っている独立行政法人・産業技術研究所に勤務するある研究者は、「SNSへの書き込みにより、自分が予測していない情報流出の可能性がある。なのでSNSへの書き込みは一切行わない」と話す。 こうした流れは、研究機関はもちろん、中央官庁、金融機関、大手民間企業など、責任ある立場にある者の間では、今や当然のものとなりつつある。もちろん防衛省・自衛隊勤務の者も例外ではない。現役海上自衛隊幹部・A氏は次のように話す。 「細心の注意を払ってSNSへの書き込みを行ったとしても、思わぬかたちで情報を流出させたり、諸外国に情報を読み解くヒントを与えてしまうのではとの懸念は拭えない。なので、もうSNSは行わない。もっぱらROM専(Read Only Member。SNSへの書き込みを行わず、閲覧のみを行うこと)です」 海上自衛隊当局も指導へ 事実、関係筋によると、海上自衛隊の「艦艇長講習」などでは、冒頭の本サイト記事も取り上げつつ、SNSを通じた情報流出の危険性について、海上幕僚監部指揮情報通信部長(海将補)名で、現役自衛官たちに対し広く伝えられたという。 しかし、そうした海上自衛隊当局の努力むなしく、FacebookやmixiなどのSNSでは、防衛省・自衛隊のうち海上自衛隊に関する情報だけが、広く漏洩しているのが現実だ。その背景について、前出のA氏は次のように話す。 「そもそも自衛隊には閉鎖的なところがある。中でも海上自衛隊は海上勤務が多く、交友関係もおのずと限られてくる。そのためか、海上自衛官は民間の人との交流をできるだけ持ちたいという思いが強い。どんなに激務でも陸上での勤務が主体で、平日はほぼ毎日自宅に帰れる陸上自衛官や航空自衛官と違い、民間の人との出会いの機会も少ない。そうした海上自衛官心理にぴったり合致したのが、SNSではないだろうか」 A氏がいう「人との出会い」とは、なにも異性との出会いではなく、近隣住民との触れ合いなど、民間企業のサラリーマンが日々経験しているような、ごく普通の日常での人との出会いである。 最高機密のはずの「潜水艦の行動」も丸わかり さて、海上自衛隊に関する情報のうち、SNS上に流出している情報の一つが「潜水艦の行動サイクル」だ。潜水艦の行動は、各国海軍の中でも最も秘匿性の高いものである。そんな秘匿性の高い情報でさえも、SNSを通して容易に収集できることに多くの海上自衛官が気づいていないところに、この種の問題の根深さがうかがえよう。 例えば、Facebook上に流出した漏洩情報に、以下のようなものがある(筆者にて一部伏せ字)。 【具体例】 <プロフィール> 名前:●(Facebook上では実名) 勤務先:防衛省・海上自衛隊 出身校:海上自衛隊生徒●期 出身地:●県●市(Facebook上では実際の地名) <書き込み内容> ー2012年3月12日 同分隊の先輩、生徒先輩の●海曹と神戸で飲み。朝からビールが男らしい。夜は●の●ではっちゃけるぞ! 2012年6月22日 今乗っている潜水艦を退艦することになりました。今度は川崎製です。横須賀に戻ります。神戸の皆様、有難うございました。また近いうちに神戸に戻ります!ー SNSへの書き込み内容から、「人柄」がわかる? これだけでも、2012年3月と6月時点で神戸に潜水艦がいたこと、また書き込み者は潜水艦乗員であり、その交友関係や教養、ネットリテラシー、人柄までも十分わかる。 Facebookでは書き込みがされていれば、書き込み者は陸上におり、書き込みがしばらく途絶えれば長期の海上行動に出ていると考えればいい。 しかし、同じSNSでもmixiの場合は、「何分、何日以内にログインした、していない」という表示がなされることから、たとえ書き込みをしていなくとも、ログインした時間には、 「もう陸上で行動している、つまり潜水艦は母港である横須賀、呉、もしくは修理のために神戸などの土地に入港している可能性が高い」 ということが読み解けてしまう。 中国や韓国が自衛官を逆ナンで情報収集? こうした情報漏洩は、自衛官と付き合いのある民間人により、引き起こされる可能性もあるという。潜水艦乗組経験のある元海上自衛官・B氏は、次のように話す。 「潜水艦が修理のために入る神戸の飲み屋の女の子は、潜水艦乗員と付き合っている者も多い。また乗員全員で行きつけにしている飲み屋の女の子たちが、潜水艦の出入港の様子を写真入りでSNS上にリアルタイムでアップしている例も多々見受けられた。自衛隊員ではない民間人にまで保全意識を求めるには無理がある」 確かに民間人にまで保全意識は求められない。ましてやその民間人が外国人なら、なおさらだ。 「神戸の街には、中国人や韓国人も大勢住んでいる。彼女らが、三ノ宮や元町の飲み屋はもちろん、潜水艦が修理に入る三菱重工業や川崎重工業の神戸造船所付近の飲み屋、コンビニや量販店などで潜水艦乗員を逆ナンパし、親しくなったという話はよく聞く」(神戸市内の飲み屋経営者) いくら意識の高い自衛官といえども、親しくなった友人には、酔ったいきおいで仕事の内容を話してしまうこともあるかもしれない。 「中国や韓国の軍が、同国の民間人を利用して、日本の自衛官へのこうした接触を通じて、情報収集を行っている可能性もある」(B氏) との声も聞かれるが、日本の防衛を左右する軍事情報の管理には、一層の注意が必要といえよう。 (文=陳桂華/ITライター) ■おすすめ記事 馬主、カジノで数億…AKBの仕掛け人たちのハンパない裏の顔? “無法国家”中国、汚点隠しに尖閣騒動を起こした!? 大阪市職員語る「橋下市長は手柄横取りで、ミスは職員のせい」 野村證券も加担?「サギ師に騙され55億損」した相場師の末路 B'z、CD売上たったの693枚! が証明した音楽業界の強さ?「wikipedia」より
月別アーカイブ: 2012年9月
ワイルドすぎるジャニーズ・今井翼の初ソロツアーDVDをプレゼント!!

『今井翼 Tsubasa Imai 1st tour 23 to 24』/
エイベックス・マーケティング・コミュニケーションズ
今年、デビュー10周年を迎えたタッキー&翼。アルバム発売や11日に開催されたコンサートのプロモーションのために、先月から今月にかけて、タキツバがテレビ番組に出まくっていましたよね。そんな“タキツバ強化月間”の中でひときわ輝いていたのが、今井翼のワイルドエピソードの数々! 「モデルガンについてギラギラした目で語る」「外で飲んだ後、自宅に帰って、日本酒から仕切り直す」「お気に入りの酒のつまみは、矢沢永吉」などの発言には、まさに“漢”な翼の魅力が詰まっていました。今回は、そんな翼ワールドを堪能したいという方のために、初のソロツアーの模様を収めたライヴDVD『今井翼 Tsubasa Imai 1st tour 23 to 24』をプレゼントしちゃいます!
「塗るだけで小顔になる」女を惑わす“信ずる者は救われる”系コスメに迫る!
化粧品売り場の片隅に陳列されている、定番のものとはちょっと違った、我の強そうな珍コスメ。そんな珍コスメを、「買うまではいかないけれど、なんだかとっても気になってるの」という皆さんに代わって、美容ライターがお試し&レビューしちゃいます!
今回取り上げるのは、きゅっと引き締まった小顔を手に入れるためのアイテム。「小顔とか言って、結局は頭がい骨が小さいかどうかの問題なんでしょ?」と、人体の“そもそも論”を持ち出したくなる気持ちもわかります。しかし、実はあなたのそのデカ顔は、単にむくんでいるだけで、本当はあの安室奈美恵のような米粒フェイスかもしれないのです! まるで「君はまだ、自分自身の魅力に気づいてないだけだよ……」という、ジゴロの誘い文句みたいになってしまいましたが、早速、小顔コスメをご紹介していきたいと思います。
ファンにはたまらない仕掛けが満載! “ボーン”3部作のアナザーストーリー『ボーン・レガシー』

(C)2012 Universal Studios. All Rights Reserved. 配給: 東宝東和
今週は、過去の大ヒットシリーズや定番の映像コンテンツのエッセンスを継承しつつ、新たな魅力を獲得しているハリウッド製アクション2本を紹介したい(いずれも9月28日公開)。
『ボーン・レガシー』は、マット・デイモンが記憶喪失のCIA特殊工作員ジェイソン・ボーンを演じた『ボーン・アイデンティティー』(03)に始まる“ボーン”3部作の世界観を引き継ぎ、もう1人の工作員が巨大な陰謀と戦う姿を描く。最強の暗殺要員を人工的に作り上げるため、CIAが進めてきた極秘プログラムは、実は複数存在していた。その1つ、「アウトカム計画」で肉体改造されたのがアーロン・クロス(ジェレミー・レナー)。だが、ボーンが起こした事件により機密の一端が暴かれたことで、CIA上層部は全プログラムの抹消と養成した工作員らの抹殺を指示。アーロンは迫る追っ手を次々に倒しながら、計画の重要な鍵を握る科学者マルタ(レイチェル・ワイズ)を伴い、生き残りを賭けた逃避行に旅立つ。
メガホンを取ったトニー・ギルロイは、前3部作の脚本を手がけたほか、監督デビュー作の『フィクサー』(07)ではいきなりアカデミー賞の監督賞など7部門でノミネートされた才人。“ボーン”シリーズの特徴だった細かなカット割による刺激的な高速アクションシーンを今作でも存分に見せてくれるほか、CIAの主要幹部に扮したキャストの続投、『ボーン・アルティメイタム』(07)の一部シーンの再現など、シリーズのファンを喜ばせる仕掛けもばっちり。オートバイを10台所有するほどの熱心なバイク乗りでもあるレナーが、レイチェル・ワイズを後ろに乗せてマニラ市街で繰り広げるチェイスはスリル満点。この終盤のチェイスで2人を追走する日系人俳優のルイス・オザワ・チャンチェン(『プレデターズ』のヤクザ役)は、『ターミネーター2』(91)でシュワちゃんと戦った白バイ警官を彷彿とさせる強烈なキャラクターを演じており、あり得ないほどの無敵感が笑いさえ誘う。見どころの多い本作、その世界観をしっかり楽しむためにも、前3部作を未見の人は予習をお忘れなく。
もう1本の『ハンガー・ゲーム』は、全世界で累計7,000万部を突破したヤングアダルト小説を、『シービスケット』(04)のゲイリー・ロス監督、『ウィンターズ・ボーン』(11)でアカデミー主演女優賞ノミネートのジェニファー・ローレンス主演で映画化したサバイバルアクション。わずかな富裕層が住む都市キャピトルと12の隷属地区で構成される近未来の独裁国家パネムでは毎年、「ハンガー・ゲーム」と呼ばれる殺りくゲームが開催されてきた。各地区から十代の男女1人ずつ計24人がプレイヤーとして選ばれ、森林や草原や川といった自然環境の“闘技場”で殺し合い、その様子は全国民の娯楽としてテレビ中継される。弓矢が得意な少女カットニス(ローレンス)は、幼い妹に代わってプレイヤーとなり、同地区選出の少年ピータ(ジョシュ・ハッチャーソン)とともに命懸けの戦いに臨む。
原作者のスーザン・コリンズは、戦争報道とリアリティー番組を流し見しているうち、この「殺人リアリティーショー」のアイデアを思いついたという。やはり近未来の殺人サバイバルゲームを描いた『バトルランナー』(87)の原作者であるホラー小説の巨匠スティーブン・キングも、コリンズの原作を大絶賛。ほかにも邦画の『バトル・ロワイアル』(00)など、類似したテーマの作品は過去にいくつかあるが、ジャンヌ・ダルクを思わせる気高きヒロインの魅力が、幅広い世代に支持される要因だろう。全米公開では『アバター』(10)以来の4週連続1位というメガヒットを記録し、すでにシリーズ化も決まった本作。同じくティーン向け小説が原作で一大ブームを巻き起こした『トワイライト』シリーズが『トワイライト・サーガ ブレイキング・ドーン Part2』(12月公開)で完結する今年、バトンを受け継ぐように新たな強力シリーズが登場してくるあたり、米エンタメ界の層の厚さを思わずにはいられない。
(文=映画.com編集スタッフ・高森郁哉)
『ボーン・レガシー』作品情報
<http://eiga.com/movie/56727/>
『ハンガー・ゲーム』作品情報
<http://eiga.com/movie/57839/>
自称クリエイター女子赤面必至!? 蜷川実花になるためのコスプレ読本

『オラオラ女子論』/祥伝社
――タレント本。それは教祖というべきタレントと信者(=ファン)をつなぐ“経典”。その中にはどんな教えが書かれ、ファンは何に心酔していくのか。そこから、現代の縮図が見えてくる……。
カメラは本当に困ったものである。そこそこいいデジカメが安く買え、iPhoneには素人写真をそれらしく加工するアプリがたくさんある時代、カメラは“自称クリエイター”が寄ってくるホウ酸ダンゴみたいな機械である。その上、「蜷川実花」なのである。蜷川実花は、いつも仮装した蜷川幸雄みたいに見える、とてもおしゃれな写真家である。だから、ちょっと気の回る女の子はついこう考えてしまう。「私、撮られる側にはなれないけど、撮る側にはなれるかもしれない。実花さんになれるかもしれない……!」。事実、蜷川実花の公式ブログに寄せられているコメントを見ると、単純な一文の中に、うっすらとしみ込まれている野心が散見される。
(ロケの報告に対して)「楽しそうでうらやましい♪」
(自分の海外旅行について)「になみかさんのような写真撮って帰りたいです」
「みかさんに負けないくらいタフに生きるぞー!」
「みかサンの色彩、私の色彩感覚に似ているのでなんか好きです」
めくるめく複眼思考の、ひとりしゃべりキングダム『宮川賢のまつぼっくり王国』

『宮川賢のまつぼっくり王国』
しゃべりと笑いと音楽があふれる“少数派”メディアの魅力を再発掘! ラジオ好きライターが贈る、必聴ラジオコラム。
『宮川賢の誰なんだお前は?!』で世間の常識をぶち壊し、『サタデー大人天国! 宮川賢のパカパカ行進曲!!』で素人を意のままに弄び、『夜な夜なニュースいぢり X-Radio バツラジ』(いずれもTBSラジオ)『宮川賢のおはよう! スプーン』(ラジオ日本)でニュースへのキャッチーな入り口をこじ開けてきた宮川賢が、世間でも素人でも社会情勢でもなく、ただひたすら自分自身と向き合うひとりしゃべりの番組が『宮川賢のまつぼっくり王国』(TBCラジオほか、関東圏はラジオ日本 土曜深夜4:00~4:30)である。
「ひとりしゃべり」というと、いかにも矮小なイメージを受けるかもしれないが、実のところラジオのひとりしゃべりとは、硬軟軽重真面目不真面目全部が入る、非常に魅力的な入れ物なのである。宮川の傑出した能力とは、まさにそういった真面目と不真面目を自在に往来しながら縦横無尽に語れるところで、だからこそ彼は、ニュースとエンタテインメントをつなぐ貴重な存在として重宝されてきた。しかし、それはあくまでも『バツラジ』や『おはよう! スプーン』のように、ニュース番組というカッチリとした枠組みがあって初めて発揮される能力なのでは、と感じていたのだが、この『まつぼっくり王国』でのひとりしゃべりを聴くと、番組の枠組みとは関係なく、いやむしろ枠組みを取っ払った自由な空間においてこそ、すべてを分け隔てなくエンタテインメント化してみせる宮川の能力が存分に発揮されていると感じる。
ではなぜ宮川には、深刻な話題も暗いニュースも、何もかもを娯楽として提供することができるのか。ひとつには、彼がそもそも劇団の主宰者であり、演出家であり、脚本家であり、俳優であるという点にある。つまり演劇という、深刻なテーマをエンタテインメントとして見せる場の出身である、というのもあるが、より重要なポイントは、彼には劇団を構成する複数の重要な役割がすべてひとりでできてしまうという点にある。複数の役割をこなすには当然、複数の視点が必要になり、特に脚本や演出を手掛けるとなるとすべての俳優の視点が必要になる。これは単に「だから宮川賢はいろいろできてすごい」という話ではなく(もちろんすごいが)、宮川がどんな話題にもエンタテインメントとしての切り口を見だして提供できるのは、彼が常に複数の視点を持ち合わせている人間であるからだ。
だが、複数の視点を持つというのは、単なる技術的な話ではない。自分ではない人間の視点を持つということは実質的には不可能であり、想像力を働かせることしかできない。だから宮川のひとりしゃべりには、彼自身の想像力が生み出した他者の視点が、容赦なくツッコミを入れてくる。いや、実際にはツッコミを入れる人はその場にいないので、ツッコミの言葉は入ってくるはずもないが、彼は明らかにツッコミや反対意見を的確に想定した上で話を先に展開させている。たとえば原発の話をするとき、福島にいる人とそれ以外の人という立場だけでなく、「福島以外の東北にいる人」の複雑な気持ちや、さらには反原発を声高に主張することで利権を追求する企業の思惑にまで想像の網を広げながら、さまざまな角度からの意見を自分の中でぶつけるようにして語っていく。そういったニュースを取り上げる際にも、社会情勢それ自体というよりは、そのニュースに反応したさまざまな人々を自分の中に想定し、彼らと真正面から向き合うように考えが語られる。また、ラジオの理想と現実について語る際には、世間の不景気、ラジオ局側の苦悩、リスナーの要望、パーソナリティーの理想、そしてスポンサー側の思惑に至るまで、各方面に想像をめぐらしながら多角的に考えを進めていく。
もちろん、自らの本拠地である演劇論に関してもそうで、劇団主宰者としての目線だけでなく、作者、演者、観客、さらには過去未来などあらゆる立場から現状をあぶり出し、展望を見据えていく。そして重要なのは、それら複数視点の中には真面目なものもあれば皮肉やユーモアにあふれた不真面目なものもあるということで、だから真面目な話にも笑いの視点が容赦なく入ってくるし、逆に笑い話が突如として深刻なメッセージ性を帯びることもある。それによって話の深みが増し、ひとりしゃべりがいつの間にかエンタテインメントとして成立する。
しかも、これだけの多様な視点が、5分程度の話の中で目まぐるしく立ち現れ、曲やリスナーからのメールを挟みつつ話題を変えながら、硬軟取り混ぜた3つ4つの話を繰り広げて30分があっという間に過ぎ去っていく。終わってみれば、まるで10人もの話を聴いたかのような聖徳太子的聴後感すら残るが、短時間の中に複数視点が混線することなく同居できているのは、間違いなく宮川というひとりの人間=パーソナリティーが話をしているからである。大人数で話をすれば豊かな議論になるとは限らないが、だからといってひとりの想像力に頼むのがよいかといえば、それはそのひとりの人間の想像力にかかっているとしかいえない。ラジオのひとりしゃべりとは、自由であると同時に危険なものでもあるが、宮川のような想像力にあふれたパーソナリティーにとって、それが絶好のシチュエーションであるのは間違いない。ここは目に見えぬ無数の声が宮川の中で響き合うことで生まれた、ひとりしゃべりの理想の王国である。
(文=井上智公<http://arsenal4.blog65.fc2.com/>)
■ラジオ批評「逆にラジオ」バックナンバー
【第5回】地方FMというアウェイの地に築かれた、毒舌王の強烈な磁場『有吉弘行のSUNDAY NIGHT DREAMER』
【第4回】「おもしろくてあたりまえ」という壁を越える、若手コント師の傍若無人ぶり『ANNお笑いオールスターウィーク』
【第3回】五輪なでしこ戦の裏で炸裂した、ラジオの王様の誠実な毒『JUNK 伊集院光 深夜の馬鹿力』
【第2回】局アナの枠を飛び出した、マジカルな思考回路の冒険『安住紳一郎の日曜天国』
【第1回】予測不能な「集団的笑い」の境地『JUNKサタデー エレ片のコント太郎』
すきやばし次郎」がお気に入り! ヒュー・ジャックマンの日本滞在日記

ヒューのTwitterをフォローしてる人って日本にどんだけ?
――海外セレブの来日プロモーション。本国ではパパラッチに追われる彼らも、日本では束の間の自由を謳歌! しかしそれゆえ、日本滞在をお世話するスタッフたちの苦労は多いんだとか。セレブの素の姿を知る関係者から話を聞き出し、コッソリお伝えする「スター☆マル秘報告書」!
すでに芸能ニュースやTwitterで情報が溢れているヒュー・ジャックマンの日本滞在。『ウルヴァリン:SAMURAI』の新作を撮影しているとのウワサです。8月27日に、ヒューが息子と富士登山して感動したことを、日の出の写真とともにツイートしたことがきっかけとなり、あちらこちらでヒューの目撃情報が投稿されました。東京だけではなく、京都、広島、愛媛などにも出没!
「富士山の山小屋でカレー食べていた!」「親戚がエキストラで出た!」「ヒューがカニ弁当食っていた」「目を見て握手してくれた!もう死んでもいい一歩手前!」「うちの会社にヒュー・ジャックマンが来た!」「ヒューが2メール前に接近。ナマステのポーズでコンニチハと言ってくれた!」「超いい人。疲れているだろうに、車の窓開けて手を振ってくれた。ウルヴァリンだから疲れないのか」と、感動のツイートが多数あがっています。突然目撃して頭が真っ白になった人、撮影隊を追いかけていた人、ヒューが現れるのを待っていた人など、遭遇の仕方もさまざま。いずれもみなさん大興奮していたようです。一方、ヒューは日本滞在中、仕事だけでなくオフもとって、日本を満喫したようです。以下、ヒューのツイートを追いかけてみましょう。
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iPhoneのデザインは、ソニーのケータイをマネしていた?
朝日新聞記者、ソフトバンク広報室長を経て、現在はシンクタンク・麻布調査研究機構代表理事を務める田部康喜氏が、気になる書籍やメディア報道の紹介を通じて、ホットなあの話題の真相に迫る! 東京・銀座のアップルストアに、開店前から並ぶ長い人の列ができ、銀座通りに沿ってほど近いソフトバンクモバイルの旗艦店にも同様の光景が。それを、報道陣のカメラの放列が取り囲む。 「iPhone 狂騒曲」は、再びメディアによって奏でられた。 アップルは9月21日、最新機種である「iPhone 5」を日本で売り出した。「iPhone 3G」が登場したのは、2008年7月である。そして、10年6月の「4」、11年10月の「4S」。さらに、「5」に至ってもなお、その人気は衰えずに加熱している。 アメリカの調査会社のIDCによると、12年上期の世界のスマートフォンのシェアは、サムスンが31%、iPhoneが21%、ノキアが7%である。ちなみに、タブレットでは、アップルのiPadが71%、サムスン9%である。 他の調査会社の推定によると、スマートフォン市場で生み出される利益のうち、アップルがその70%以上を占め、サムスンは26%にすぎないという。ましてや他のメーカーはほとんど利益を出していない。 アップルの一人勝ちである。 日本のメディアの「iPhone 狂騒曲」も、投入された機種の数を模していうなら、アップルの戦略やその新製品の機能の分析をする主旋律から、日本のメーカーのふがいなさを嘆く哀調を帯びた旋律を奏で始めたようにみえる。 スマートフォンの大きな潮流を、日本メーカーは見逃したという、批判の強い調子も 加わって、「失われた20年」の記憶が蘇り、読者にはいささか耐えがたいのではないか。 「今日を記録する」という意味である「ジャーナリズム」は、日々の出来事を追いながら、その一方で歴史的な潮流をみなければならない。日本のメディアは、「ウチ」を攻撃するに際して「ソト」をもってする傾向が強い。それは、日本が過去の歴史のなかで、「ソト」からの衝撃によって、「ウチ」の変化を遂げてきたことと無縁ではない。黒船の来襲によって、近代化を成し遂げた列島の現実である。 しかし、日本のメディアのそうした視点は、時として動揺をきたして対応ができない事態が発生する。 アップルとサムスンの訴訟で表面化した、衝撃の証拠 例えば、アップルとサムスンのスマートフォンをめぐる訴訟合戦のなかで、アップルのオリジナリティを否定する証拠として、サムスンが提出した衝撃の証拠である。 サムスンによれば、 「iPhoneのデザインの発想は、ソニーが極力ボタンを少なくした携帯電話の開発を参考にしている」 という記事が発端だった、とする。アップルはこれをきっかけとして、社内の日本人デザイナーに対して「ソニーが(iPhoneを)つくるとしたら、どのようなデザインになるか」と、試作させたとしている。しかも、その試作機にソニーのロゴを入れていた、という。 日本のメディアは、この事実をどのように「消化」したであろうか? 「日本メーカーはその当時はモデルにされるほどに優れていたが、今ではすっかりその勢いを失ってしまった」 あるいは逆に、 「日本メーカーも捨てたものではない」 という解説を行った。 それは、アップルもソニーもまた、「ソト」と「ウチ」という思考の国境線などない、国際企業であることを忘れたかのようであった。 ジョブズが抱いた、日本に対する憧れ ピューリツァー賞受賞者であり、ジャーナリストとして名高いウォルター・アイザックソンの『スティーブ・ジョブズ』(講談社/訳:井口耕二)は、日本でもベストセラーになった。 ジョブズが死を覚悟して、アイザックソンを筆者に選んで、幾度となくインタビューに応じ、しかも「自分の悪いところも書いてもらいたい」といっさい原稿に口をはさまなかったという。 「ソト」をもって「ウチ」を批判する、日本のメディアの宿痾(しゅくあ・治らない病)を考えるうえで、よい教科書である。 本書が綴る、ジョブズの東洋ことに日本に対する憧れと傾倒ぶりは、その宿命とともに胸を打つ。 ジョブズは、青年のときにインドに憧れて放浪し、舞い戻ったカリフォルニアで日本の禅僧に出会い、禅に取り組んだ。京都はジョブズの愛した町である。死を悟ったジョブズが、家族と最後の旅行先として選んだ町でもある(彼の体調が悪化して、家族はその実現が一時は困難であると考えていた)。 シンプルなデザインの源とは? ジョブズが起業したばかりのころ、近所にあったソニーショップに行っては、新製品のカタログを繰り返し見たエピソードも書かれている。 アップル復活の大きなきっかけとなったiPodの記録媒体として、最小のものを捜し求めていたジョブズに朗報をもたらしたのは、日本メーカーであった。そのときの興奮ぶりもまた、筆者のアイザックソンはていねいに描いている。 アップルの製品を貫く、ジョブズのムダをぎりぎりまで省いたシンプルなデザインは、日本文明の簡素をもって尊しとする精神に富んでいるのではないか? 実際にジョブズは豪邸に住まず、室内も簡素なものである。どんな家具を入れるかに迷い続けて、ほとんどがらんどうの部屋で撮影された自画像を、ジョブズは愛した。 菜食主義を貫き、それががんの手術後の回復を妨げたのみならず、自然治癒を優先したために、最後の手術の時期が遅れることになったのではないか、とアイザックソンは記している。ひょっとすると、ジョブズはいまも生きていた可能性があるとも読める。 ある企業について書くならば、その社史と、創業者の伝記を読まなければならないと考える。そこには、国境の「ウチ」と「ソト」を超えた思想がみえてくる。それは、アップルを筆頭とする欧米の企業に限らない。日本の企業もしかりである。日本の経済ジャーナリズムの成熟を期待したい。(敬称略) (文=田部康喜) ■おすすめ記事 内定ゼロ東大生が増殖中 勘違い、バカ正直に、企業も辟易... 性犯罪者を野に放った流通大手イオンの企業責任とは? 富士ゼロックス「障がい者は用済み」解雇の実態 ドトールで座席を確保するのは会計の前?それとも後? 人事採用担当者覆面“本音”座談会「こうやって採用は決まる」『スティーブ・ジョブス』
(講談社/ウォルター・アイザックソン著)
iPhoneのデザインは、ソニーのケータイをマネしていた?
朝日新聞記者、ソフトバンク広報室長を経て、現在はシンクタンク・麻布調査研究機構代表理事を務める田部康喜氏が、気になる書籍やメディア報道の紹介を通じて、ホットなあの話題の真相に迫る! 東京・銀座のアップルストアに、開店前から並ぶ長い人の列ができ、銀座通りに沿ってほど近いソフトバンクモバイルの旗艦店にも同様の光景が。それを、報道陣のカメラの放列が取り囲む。 「iPhone 狂騒曲」は、再びメディアによって奏でられた。 アップルは9月21日、最新機種である「iPhone 5」を日本で売り出した。「iPhone 3G」が登場したのは、2008年7月である。そして、10年6月の「4」、11年10月の「4S」。さらに、「5」に至ってもなお、その人気は衰えずに加熱している。 アメリカの調査会社のIDCによると、12年上期の世界のスマートフォンのシェアは、サムスンが31%、iPhoneが21%、ノキアが7%である。ちなみに、タブレットでは、アップルのiPadが71%、サムスン9%である。 他の調査会社の推定によると、スマートフォン市場で生み出される利益のうち、アップルがその70%以上を占め、サムスンは26%にすぎないという。ましてや他のメーカーはほとんど利益を出していない。 アップルの一人勝ちである。 日本のメディアの「iPhone 狂騒曲」も、投入された機種の数を模していうなら、アップルの戦略やその新製品の機能の分析をする主旋律から、日本のメーカーのふがいなさを嘆く哀調を帯びた旋律を奏で始めたようにみえる。 スマートフォンの大きな潮流を、日本メーカーは見逃したという、批判の強い調子も 加わって、「失われた20年」の記憶が蘇り、読者にはいささか耐えがたいのではないか。 「今日を記録する」という意味である「ジャーナリズム」は、日々の出来事を追いながら、その一方で歴史的な潮流をみなければならない。日本のメディアは、「ウチ」を攻撃するに際して「ソト」をもってする傾向が強い。それは、日本が過去の歴史のなかで、「ソト」からの衝撃によって、「ウチ」の変化を遂げてきたことと無縁ではない。黒船の来襲によって、近代化を成し遂げた列島の現実である。 しかし、日本のメディアのそうした視点は、時として動揺をきたして対応ができない事態が発生する。 アップルとサムスンの訴訟で表面化した、衝撃の証拠 例えば、アップルとサムスンのスマートフォンをめぐる訴訟合戦のなかで、アップルのオリジナリティを否定する証拠として、サムスンが提出した衝撃の証拠である。 サムスンによれば、 「iPhoneのデザインの発想は、ソニーが極力ボタンを少なくした携帯電話の開発を参考にしている」 という記事が発端だった、とする。アップルはこれをきっかけとして、社内の日本人デザイナーに対して「ソニーが(iPhoneを)つくるとしたら、どのようなデザインになるか」と、試作させたとしている。しかも、その試作機にソニーのロゴを入れていた、という。 日本のメディアは、この事実をどのように「消化」したであろうか? 「日本メーカーはその当時はモデルにされるほどに優れていたが、今ではすっかりその勢いを失ってしまった」 あるいは逆に、 「日本メーカーも捨てたものではない」 という解説を行った。 それは、アップルもソニーもまた、「ソト」と「ウチ」という思考の国境線などない、国際企業であることを忘れたかのようであった。 ジョブズが抱いた、日本に対する憧れ ピューリツァー賞受賞者であり、ジャーナリストとして名高いウォルター・アイザックソンの『スティーブ・ジョブズ』(講談社/訳:井口耕二)は、日本でもベストセラーになった。 ジョブズが死を覚悟して、アイザックソンを筆者に選んで、幾度となくインタビューに応じ、しかも「自分の悪いところも書いてもらいたい」といっさい原稿に口をはさまなかったという。 「ソト」をもって「ウチ」を批判する、日本のメディアの宿痾(しゅくあ・治らない病)を考えるうえで、よい教科書である。 本書が綴る、ジョブズの東洋ことに日本に対する憧れと傾倒ぶりは、その宿命とともに胸を打つ。 ジョブズは、青年のときにインドに憧れて放浪し、舞い戻ったカリフォルニアで日本の禅僧に出会い、禅に取り組んだ。京都はジョブズの愛した町である。死を悟ったジョブズが、家族と最後の旅行先として選んだ町でもある(彼の体調が悪化して、家族はその実現が一時は困難であると考えていた)。 シンプルなデザインの源とは? ジョブズが起業したばかりのころ、近所にあったソニーショップに行っては、新製品のカタログを繰り返し見たエピソードも書かれている。 アップル復活の大きなきっかけとなったiPodの記録媒体として、最小のものを捜し求めていたジョブズに朗報をもたらしたのは、日本メーカーであった。そのときの興奮ぶりもまた、筆者のアイザックソンはていねいに描いている。 アップルの製品を貫く、ジョブズのムダをぎりぎりまで省いたシンプルなデザインは、日本文明の簡素をもって尊しとする精神に富んでいるのではないか? 実際にジョブズは豪邸に住まず、室内も簡素なものである。どんな家具を入れるかに迷い続けて、ほとんどがらんどうの部屋で撮影された自画像を、ジョブズは愛した。 菜食主義を貫き、それががんの手術後の回復を妨げたのみならず、自然治癒を優先したために、最後の手術の時期が遅れることになったのではないか、とアイザックソンは記している。ひょっとすると、ジョブズはいまも生きていた可能性があるとも読める。 ある企業について書くならば、その社史と、創業者の伝記を読まなければならないと考える。そこには、国境の「ウチ」と「ソト」を超えた思想がみえてくる。それは、アップルを筆頭とする欧米の企業に限らない。日本の企業もしかりである。日本の経済ジャーナリズムの成熟を期待したい。(敬称略) (文=田部康喜) ■おすすめ記事 内定ゼロ東大生が増殖中 勘違い、バカ正直に、企業も辟易... 性犯罪者を野に放った流通大手イオンの企業責任とは? 富士ゼロックス「障がい者は用済み」解雇の実態 ドトールで座席を確保するのは会計の前?それとも後? 人事採用担当者覆面“本音”座談会「こうやって採用は決まる」『スティーブ・ジョブス』
(講談社/ウォルター・アイザックソン著)

