立件もありうる……? GACKT元スタッフから「義援金集金後に海外旅行や高級品購入」の証言も……

 8月下旬、事務所や自宅ほか、関係各所を東京国税局に踏み込まれたGACKT。“泣きっ面に蜂”とはこのことで、それに前後して政治結社の街宣活動を受けたり、「週刊文春」(文藝春秋)に複数回にわたり、「義援金詐欺疑惑」「隠し子発覚」「釈由美子セフレ説」など、さまざまなスキャンダルを書き立てられたりと、ダメージを負うような事態が続いている。  一連の騒動についてGACKTは、「正直、『なんだこれ??』と思うことが天こ盛りだ。笑えてしまうほど、悪意も感じる。よっぽど嫌われてるんだな。あははははは」(9月13日のブログより)と漏らしたが、本人に心当たりがあるように、実際に「嫌われるようなこと」は存在したようだ。GACKTが集中砲火を浴びた背景を、彼に近い関係者はこう語る。 「GACKTと、彼のマネジメント事務所社長である長谷川裕氏の危険な経営や人望のなさが大きな原因です。彼らに不当に切られた現場スタッフも少なくないし、音楽活動においても、バンドメンバーへの処遇が悪かった。そうした人間が、メディアや当局に情報を提供しているのだと思います」  一連のGACKTに関するスキャンダルの口火を切ったのは、当サイトでも報じた通り、日本テレビとGACKTの自宅および事務所に対して行われた政治結社「白皇社」の街宣活動だった(※記事参照)。実はこの街宣活動の背景にも、長谷川氏とその側近の“危険な言動”が関係していたようだ。 「長谷川氏の関連会社内の不正に関する情報を内部関係者から提供された政治結社の幹部は、長谷川氏の側近と面会するのですが、その時に側近の部下が『お前のところを潰す』とタンカを切ったそうです。幹部は喧嘩腰の長谷川サイドと衝突、“戦闘モード”に入ってしまい、さらなる情報収集を行い、GACKTおよび長谷川に対する“脱税”や“義援金詐欺”に関する糾弾活動が開始されたのです」(前出の関係者)  この政治結社の動きを見て、国税も、証拠隠滅などに走られてはまずいと急遽査察に入った。さらに、その少し前には、長谷川社長の下で、不当な扱いを受けていた関係者の造反があったようなのだ。 「長谷川氏が事実上のオーナーを務めるスリーワイズという会社の雇われ社長だったA氏が、グループ会社内に湧いた義援金詐欺疑惑や不正融資疑惑を目の当たりにし、また“名ばかり”役員として、自身の立場が貶められているのに嫌気が差し、この夏に長谷川氏のもとを飛び出たんです。不正融資に対しても、事実上なんの権限もないA氏が連帯保証人となり、リスクをすべて背負わされる形になった。そのほか、スリーワイズが経営する六本木の寿司屋をめぐっても、不正会計が行われていたようなんです」  このA氏はその後、国税の聴取や「週刊文春」への取材にも協力し、自身の見聞してきたGACKTや長谷川社長周辺のきな臭い動きを告白している。今回、A氏に話を聞くことができた。 「寿司屋の問題については、GACKTは直接関与はしていませんが、義援金については当事者のひとりです。3.11後に集めた義援金ですが、私は長谷川氏の側近から4億円近く集めたと聞きましたが、現時点で約2億円の寄付しか実施されていない。明らかにおかしいと思いました。それに、義援金を集めた後の昨年5月くらいから、GACKTも長谷川氏も海外旅行に行ったり、高級品を購入したりと、それまでになかった贅沢を始めたんです」  A氏は国税の聴取も受けている。そこで調査官は、具体的にどのような容疑ついて調べているかは口にしなかったが「長谷川もGACKTも持っていく(立件する)」と意気込みを見せていたという。 「国税には知っていることはすべて話しましたし、今後も聴取には協力していくつもりです。ただし、査察は十数箇所の関係先に入っており、押収した資料を分析するだけでも相当な時間がかかるようです。関係者の立件は、まだ先になるのではないでしょうか」(A氏)  GACKTに関しては、彼が中心に結成するも、今年7月に解散したバンド「YELLOW FRIED CHICKENz」に関するトラブルもあったようだ。ある音楽関係者が語る。 「LUNA SEAの真矢やRIZEの元メンバーのユーゾーなど、実績あるミュージシャンが参加していたバンドなのですが、大々的にブチ上げた欧州ツアーもうまく行かず、ギャラの支払いに関して、メンバーやスタッフから不満の声が出ていたと聞きました。GACKTや長谷川氏に対する不信感も募っていたようで、7月に解散せざるを得ない事態に追いやられたんです」  さらに、GACKTの自宅兼事務所のあるビルに務めていたスタッフの中にも、彼らに恨みを持った形で退社した者がいて、釈由美子との関係など、GACKTのプライベート情報を週刊誌にもたらしたようだ。  GACKTは9月25日、自身のブログで「僕は快楽の為に金は使わない。見栄を張るための金も使わない。自分にとって必要なこと、ここは使うべきと判断したらバッと使う」と語っているが、少なくともお金に潔癖であれば、マルサに目をつけられることなどなかったはず。長谷川社長周辺の不穏な動きに巻き込まれた面もあるだろうが、一連のスキャンダル噴出が、自身の不甲斐なさに起因しているという謙虚さがなければ、今後も似たような騒動は起きてしまうかもしれない。

【清野とおるの、キ○チ○ガ○イと呼ばないで】第6話「謎の美人くだもの売り」

1yaoya.jpg
『東京都北区赤羽』でおなじみの漫画家・清野とおるによる、悶絶必死の爆笑コラム。  ある土砂降りの、寒い冬の夜のこと。池袋西口の、飲み屋街から一歩外れた閑散とした通りを歩いていたところ、 「すみません」  後ろから、俺を呼び止める、か細い女性の声が聞こえた。振り向くとそこには……
2yaoya.jpg
 20代前半と思しき、モデル体系の美女が立ち尽くしていた。合羽を着てはいるものの、フードは被っておらず、ずぶ濡れだった。手には大きなダンボールを持っている。  反射的に傘を差し出すと、女性は「ありがとうございます」と言って微笑んだ。
3yaoya.jpg
 女性は、ダンボールの中一杯に詰まった巨峰を見せ、俺に勧めてきた。 「果物の行商をしておりまして、この巨峰を売り切らないと帰れないんです……」  時刻は22時半。こんな時間に若い女性がズブ濡れで巨峰を売り歩くなんて、奇妙で不審だとは思ったけど、 4yaoya.jpg  それ以上に「健気でかわいらしい」という気持ちが勝ってしまい、ひと房だけ購入してあげることにした。  きっと男なら誰だってこう思ってしまうはずだ。 5yaoya.jpg  巨峰が新鮮な上に無農薬で、いかに素晴らしいものかを説明してくれたけど、巨峰に1,000円は払う気にはならなかった。これから呑みに行くのに、持って歩くのも面倒だし。ってゆーか、そもそもブドウとかあんま好きじゃねえし。  丁重にお断りすると、女性は「そうですか。どうもありがとうございました」と微笑んで、その場を後にした。  気になったので尾行してみたところ、俺と同じ手口で酔っ払ったサラリーマンに声をかけ、巨峰を売ろうとしていた。 6yaoya.jpg  案の定、女性はおじさんたちに大人気で、一瞬で巨峰を売り切ったご様子だ。  やがて女性は、ダンボールをたたみ、フードを被ると、すごい早さで暗い住宅街を歩き始めた。 7yaoya.jpg  そして、怪しげな雑居ビルに姿を消していってしまった……。  一体あの女性は何者だったのだろうか? 霊や妖怪や狐や狸の類だったのではあるまいか?  この出来事を、Twitter的なものでツイート的な行為をしてみたところ、「僕も会ったことあります」「私も会ったことあります」「おいどんも会ったことあるでごんす」と、目撃者が多数現れた!  しかも、目撃場所は池袋だけでなく、上野、銀座、渋谷、錦糸町、立川、横浜と多岐に渡る。販売員は若い女性だけでなく、若い男性バージョンもあり。皆、果物の入ったダンボールをカートで引いたり、手持ちで売り歩いていており、不審なくらい爽やかで感じがよかったというのが主な共通点。  しかし、彼らの正体は謎のままである。 8yaoya.jpg  そしてつい最近の深夜0時過ぎ。わが町、北区赤羽で、カートに梨をワンサカ乗せた、爽やか好青年に声をかけられた。 「コレはまさしくアレの類だ!」  そう確信した俺は、一個300円の梨を思い切って購入し、彼の素性を尋ねてみた。 「僕、『D』という果物販売会社の者でして、採れたての新鮮な果物をこうして売り歩いているんです」  名刺やチラシの類は持ち合わせていないとのことだったので、彼と別れた直後、すぐさま自慢のアイフォーン4Sで『D』という会社名を検索してやった。去り行く彼が、まだ俺の視界にバッチリ収まっちゃってるくらい速攻で検索してやったともさ。  『D』は都内にいくつもの支店を持つ、果物訪問販売の会社のようだ。担当者が毎日市場へ出向き、その日一番の国産果物を仕入れ、20~30代中心の販売スタッフによってあちらこちらで手売りされてるらしい。  住宅街やオフィス街を中心に飛び込み訪問販売していて、売れ残ったものを駅周辺や道行く人たちに売りさばいているようだ。  値段が若干高めな上、一部の販売員の果物の説明がかなり適当だったりと、少しばかり胡散が臭く、一部では「マルチではないのか?」という声も上がってるようだが、販売の仕方は割と控えめだし、被害らしい被害も特に出ていない模様。販売地域を拡大して、今でもさまざまな街を練り歩いているようだ。  まあ、良くも悪くも、こういう謎めいた人たちがその辺にいるのって、胸が躍って楽しいですよね。街の雰囲気にもコクが出るし。話のネタにもなるし。 9yaoya.jpg  俺も彼らみたいに、ダンボールに売れ残った自分の単行本抱えていろんな街を売り歩いてみようかな。  そしたら通行人の同情を引いて、結構売れるかもしれないし。  まあ、売れないわな。てへぺろりーん(。・ε・。) (文・イラスト・写真=清野とおる) 1seinoprof.jpg ●せいの・とおる 1980年生まれ。東京都板橋区出身。地元・赤羽に生息する奇妙な人々を生き生きと描いた漫画『東京都北区赤羽』(Bbmfマガジン )が大ヒット中。 Twitter <https://twitter.com/seeeeeeeeeeeeno> ●【キ○チ○ガ○イと呼ばないで】INDEX 【第5話】「オモシロイ顔のおじさん」 【第4話】「ウンコおじさん」 【第3話】「恐怖!‟木曜日の男”」 【第2話】「鳥盗り物語」(後編) 【第2話】「鳥盗り物語」(前編) 【第1話】「ホモビデオの清野さん」

山下達郎風“勢いのないボブヘア”を継ぐ者とは?

yamashitatatsurou.jpg
『OPUS ~ALL TIME BEST 1975-2012~』/ワー
ナーミュージック・ジャパン

――毒舌コラムニスト・今井舞が、話題のアノ人物やアノニュースをズバッとヒトコトで斬り捨てる!

◎キャラクター化された達郎の“髪”
 ベストアルバムを発売した山下達郎。ジャケットには、自らの似顔絵キャラクターが。むぅ。顔はともかく、髪が。ボブはボブでも、山下達郎は、あんな中野美奈子みたいな根元から勢いのあるボブじゃない。ペッショーン。しかし、そのペッショーンをリアルにキャラクターで再現するのも酷だしな。そこで提案があるのだが。「スヌーピー」ってのはどうでしょう。前々から、山下達郎を見るたび「スヌーピーにそっくりだよなぁ」と思ってたのだ。顔のアッサリ感、柔和な表情、ほっこりしたキャラクター、そして何より、髪型が。髪っつーか、スヌーピーにとっては、耳だけど。とにかく見た目の感じがそっくり。あんな似てない似顔絵よりも、ネームバリュー的にも、「スヌーピー」こそ、山下達郎ベストアルバムのジャケットを飾るにふさわしいキャラクターだと思うのだが。もう発売しちゃったのかぁ。もっと早く教えてくれれば、言ったのに。

王子様&俺様兄弟がW婚約者!? 日替わりHでどっちか選ぶなんて無理!

【作品名】『束縛フィアンセ~2人に淫らに壊されて~』 【作者】雨宮叶佳

【作品紹介】やさしい王子様タイプの凪くん&ぶっきらぼうで俺様タイプの航河くん。2人のイケメン兄弟は、私の婚約者。日替わりで抱かれて、どっちか選べなんて言われてるけど、2人とも大好きだからそんなコトできない!! でもある日、航河くんとHした直後、凪くんに激しく抱かれてちゃって……。「いつまでも3人でいることはできないの??」って悩みは募る一方。どちらも選べない私は、一体どうすればいいの!?

【サイゾーウーマンリコメンド】「イケメン兄弟2人に愛される私」という設定のラブコミは数あれど、この作品は、親が登場しちゃっているところが斬新ですよね。ある意味、タブーを破った異色作なんじゃないかしら。でもこれだけは言わせて! 誰もが面倒くさい恋愛のアレコレに巻き込まれることがあるでしょうが、親を連れ出して来ちゃう男はダメ! 泉ピン子みたいなのが出てきちゃったら、あなたの人生、「It's the end」だからね!

ジョニー・ルイスが死亡! ドラッグで錯乱し、老女と猫を惨殺か?

JohnnyLewis.jpg
真実を明かさぬまま……

 27日、ハリウッドに衝撃が走った。ハードコアなバイク集団を描いた人気ドラマ『Sons of Anarchy』にレギュラー出演していた28歳の若手俳優ジョニー・ルイスが、以前借りていた家の大家を殺害した後、飛び降り自殺をしたというニュースが流れたのだ。殺された大家は81歳の老女で、ジョニーは彼女を殴り殺し、彼女の愛猫も殴り殺した上でバラバラに引き裂いたとのこと。犯行時に覚せい剤を使用していた可能性が非常に高いとも報じられている。

 複数の米メディアによると、ジョニーの遺体が発見されたのは26日朝のこと。アーティストが集まるオシャレな街として有名な、ロサンゼルスのロス・フェリスにある、一軒家のガレージ前のドライブウェイに倒れた状態で発見された。家の中には家主である老女の遺体が横たわっており、警察はジョニーが犯人だと確信していると伝えられている。

サポも呆れる“広告塔”キング・カズのフットサル代表選出は「完全に客寄せパンダ」

kazufoot.jpg
『ラストダンスは終わらない』(新潮社)
 「FIFAフットサルワールドカップ タイ2012」に出場する日本代表の試合を、フジテレビが独占放送することが明らかになった。同大会は11月にタイで開催されるが、日本代表候補にあの「キング・カズ」こと三浦知良(横浜FC)が選出されていることでも話題を呼んでいる。 「U-20女子ワールドカップの独占放送だけでなく、今度はフットサルW杯ですか。ヤングなでしこは見事“先物買い”が当たりましたが、フットサルW杯はどうなんでしょうか」(サッカーライター)  当初、視聴率的にはさほど期待されていなかったU-20女子W杯だったが、なでしこジャパンのロンドン五輪の銀メダル獲得という追い風や田中陽子、仲田歩夢、猶本光といった美形のヤングなでしこらの存在も相まって、予想外の高視聴率を記録。何よりもヤングなでしこが快進撃を続け、3位入賞を果たしたことが大きかった。特に韓国との準々決勝戦では、平均視聴率17.6%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)を記録し、瞬間最高視聴率は25.0%だった。  フジにとっては、カズの代表選出およびフットサルW杯出場を当て込んで「夢よ、もう一度」というわけだが、そうそううまくいくものだろうか。サッカー選手としては98年のフランスW杯直前に代表落ちしてW杯出場の夢破れたカズが、フットサル代表としてW杯の大舞台に立つと、各メディアとも美談仕立てで報じている。確かに“カズ効果”で、これまであまり日の当たらなかったフットサルに注目が集まるようにはなったのだが……。 「現状では16人の代表候補に選ばれたというだけ。最終的には14人に絞られるわけですが、当然ながら現時点ではカズは落選候補です。そもそもサッカー選手なんですから、フットサルの選手より劣っているのは当たり前。これから練習や合宿を通してアピールしていかなければならないのですが、フットサルはサインプレーやディフェンスのパターンが数多くある。カズはサッカーとの“二足のわらじ”なわけですから、他の選手よりも練習時間が少ないのに、マスターしなければならないことが誰よりも多い、という不利な状況です。もちろん最初からわかっていたことだし、想定内ではあるのですが、今回の代表選出は日本サッカー協会のゴリ押しと言われても仕方がない。今のところは“広告塔”にすぎませんね」(同)  カズのフットサル代表選出には、「完全に客寄せパンダ。真剣にフットサルをプレーしている選手に失礼」という批判も、Jリーグの選手の間から上がっている。また、カズが所属する横浜FCのサポーターからもブーイングが相次いでいるという。もちろんカズには大会登録メンバー入りを期待したいところだが、現状では厳しいのが実情。フジとしては、ヤングなでしこに続く、“二匹目のドジョウ”とはいかないのかもしれない。

「ひよこクラブ」よ、夫を“勃てる”ことより、夫への興味の消失の原因を教えてくれ!

hiyokoclub1210.jpg
「ひよこクラブ」2012年10月号(ベネッ
セコーポレーション)

 今月の「ひよこクラブ」(ベネッセコーポレーション)はアラトゥー、アラサー、アラフォーそれぞれのママたちの「自分時間」の楽しみ方を時間割で紹介しています。一番すごかったのが、旦那の弁当こしらえて掃除洗濯、公園お散歩してベビーマッサージして家庭菜園耕して収穫した後、レザークラフトで革製品を作ってお菓子も作り、さらに動物園へお出かけしてブログ更新して最後は半身浴と弁当の下ごしらえまでこなすアラトゥーママ! 特に他意はないのですが、小学校の時に「うちテレビ2台あるし!」と言い張ってた同級生を思い出しました。その半面、アラフォーママは「花の水やり」「搾乳」「仮眠」「仮眠からの起床」など、しっとりした1日を送っていてなんか色っぽい! 彼女にするなら断然、アラフォーママですよね。各世代を網羅し読者層を広げ続ける「ひよこクラブ」、生後6カ月の女児を持つママライターが読んでいきます!

<トピック>
◎わたし流育児&自分時間の楽しみ方
◎気になる!? あれこれ調べ隊“2人目不妊”
◎ひよこパパ倶楽部

裏切り&結託は当たり前。今の政界にそっくり! 極道たちのバトルロワイアル『アウトレイジ ビヨンド』

outrage_1.jpg
撃ってみろよ、コノヤローッ! 大友(ビートたけし)の怒声が響き渡る『アウトレイジ ビヨンド』。
いちばん悪い極悪人は誰だ?
 おのれの欲望に忠実に生きる男たちを主人公に、弱肉強食の世界を清々しいまでにクールに描いてみせた北野武監督のバイオレンスオペラ『アウトレイジ』(10)。東日本大震災の影響で撮影が延期された続編『アウトレイジ ビヨンド』だが、今回も北野監督らしい理数系的なシャープな演出が堪能できる。大企業が下請けの中小企業をいいようにコキ使う現代社会の写し鏡だった前作に対し、今回は裏社会を牛耳る二大勢力の間に新たに“第三極”が割って入り、勢力図を塗り替えていく。民主党と自民党の間で“橋下新党”が揺さぶりを掛ける日本の政界事情によく似た展開だ。  金と出世のために、裏切り、密会、結託を繰り返すヤクザたちの世界を描いた『アウトレイジ』シリーズの第2弾。前会長(北村総一朗)を亡き者にした加藤(三浦友和)が新会長に就任し、「山王会」は関東一円を支配する巨大暴力団としてますます勢力を強めていた。大友組の金庫番だったインテリヤクザの石原(加瀬亮)はそのビジネスセンスを加藤に買われて、山王会の若頭に大出世を遂げている。年功序列制から能力評価に変わったことに、古参の幹部たち(中尾彬、名高達郎、光石研)は不満タラタラ。一方、山王会が政界にまでちょっかい出すようになってきたことから、警察側はクギを刺すことになった。関西の老舗暴力団「花菱会」と衝突させ、両者を消耗させることをマル暴刑事の片岡(小日向文世)は画策する。2大勢力の間に入って火種をまき散らすジョーカー役に選ばれたのが、片岡のとっておきの切り札・大友(ビートたけし)だった。前作のラスト、獄中で刺殺されたはずの大友はどっこい生きていたという、人を喰った序盤となっている。
outrage_2.jpg
山王会の若頭に異例の大出世を果たした石原(加瀬亮)だけど、キレやすい性格は相変わらず。
カルシウムが足りないよ。
 獄中の大友は仮釈放されたものの、前作で山王会に逆らった大友組は全滅している。行き場のない大友を迎えるのが、因縁のあった元村瀬組の木村(中野英雄)。大友に斬りつけられたカッターナイフの傷跡が顔に残る木村は、村瀬組を再興するために力を貸してほしいと大友に頭を下げる。組を失った木村は、死んだ舎弟の息子とその仲間(新井浩文、桐谷健太)の世話を焼く律義者だ。一度は隠遁生活を考えた大友だが、まだ老け込むには早すぎる。こうして木村が経営するバッティングセンターを根城にして、大友&木村連合軍が結成される。山王会、花菱会に比べるとあまりにも弱小グループだが、少人数ゆえの機動力を活かして裏社会でのキャスティングボートを握っていく。  たけし発案の斬新なバイオレンスシーンが目に焼き付く『アウトレイジ』シリーズ。残酷シーンの連続のような印象があるが、たけし演じる大友という男は実はガキ大将がそのまま大人になっただけに過ぎない。前作では木村の顔をカッターナイフで斬りつけ、サウナですっぽんぽん状態の村瀬(石橋蓮司)に襲いかかった。大友の振るう暴力の数々は、子どもの悪ふざけの延長だった。大使官邸で闇カジノを開いたのも、お金儲け目的というより、単に面白そうだったからやってみただけ。そもそも大友組を作ったのも、たけし軍団と同じで大勢でワイワイと騒ぎたかったからだろう。大友はただ、毎日を面白おかしく過ごすことができればよかった。お金や出世にはまるで興味がない。今回もバッティングセンターに何となく居着いてしまう姿に、大友の少年性を感じさせる。
outrage_3.jpg
こちら「花菱会」の幹部たち(西田敏行、塩見三省)。会長が替わってから、
山王会のお歳暮がしょぼくなったことに腹を立てている。
 ところが現実社会は、無垢なるものに容赦ない。前作で大友が始めた闇カジノは膨大な収益を上げたことから親会社の山王会が横取りしてしまった。巨大な組織となった山王会は、その組織の巨大さを維持するために貪欲にエネルギーを欲するようになっていた。巨大組織を維持するためのエネルギーは、もちろんお金だ。山王会はもはやアウトロー集団ではなく、ひたすらお金儲けに走る集金システムと化してしまった。消費者や社員のことは考えず、利潤を上げることのみにこだわる多国籍企業と何ら変わらない。任侠の世界に憧れて、極道になっただろう大友の居場所はもうどこにもない。堅気の人間にはなれず、サラリーマン社会に背を向けてヤクザになったはずなのに。出所した大友はこう叫ぶしかない。「何だ、バカヤローッ!!」。  出所後は足を洗うつもりだった大友を、木村に引き合わせて再び裏社会に引っ張り込んだ張本人は刑事の片岡。以前は大友経由で裏社会の情報を仕入れていた片岡は、今では山王会に足繁く通うようになり、ミイラ獲りがすっかりミイラ状態。片岡本人にその自覚がないから、なおタチが悪い。学生時代からの片岡との腐れ縁で、大友は裏社会にまたズブズブと足を踏み入れるはめに陥っていく。裏切りの連続から深作欣二監督の『仁義なき戦い』シリーズと比べられることが多い北野監督の『アウトレイジ』シリーズだが、今回はどちらかというと『あなたへ』(12)で共演した高倉健の往年の代表作『昭和残侠伝』シリーズを彷彿させる。ヤクザ渡世から抜け出そうとするも、しがらみに絡めとられてしまう経緯が切ない。でも、そこは北野監督。ウェットには流れず、ドライな演出でドラマをぐいぐい押し進めていく。  今まで続編を手掛けなかった北野監督だが、コンペ部門に選出された今年のベネチア映画祭でパート3の可能性があることをほのめかすなど、シリーズ化に強い手応えを感じている。そして今回、続編を撮った理由がラストで明かされる。いちばん悪いヤツは一体誰なのか? 北野監督はその点をきっちり指弾する。前作で二枚舌を得意とした池元(國村準)を惨殺したように、いちばん許せないヤツに向かって、大友の銃口が火を噴く。ガキ大将がそのまま大人になった大友にとって、そいつの言動だけはどうしても許せなかったのだ。 (文=長野辰次) outrage_4.jpg 『アウトレイジ ビヨンド』 監督・脚本・編集/北野武 音楽/鈴木慶一 撮影/柳島克己 出演/ビートたけし、西田敏行、三浦友和、加瀬亮、中野英雄、松重豊、小日向文世、高橋克典、桐谷健太、新井浩文、塩見三省、中尾彬、神山繁 R15 配給/ワーナー・ブラザーズ映画、オフィス北野 10月6日(土)より新宿バルト9&新宿ピカデリーほか全国ロードショー  (c)2012「アウトレイジ ビヨンド」製作委員会  <http://wwws.warnerbros.co.jp> ●深読みCINEMAコラム【パンドラ映画館】INDEX [第189回] これが全米を熱狂させた“USA版バトル・ロワイアル”! 殺人リアリティーショー『ハンガー・ゲーム』 [第188回]行き詰まった人生の扉を開く鍵は“銭湯”にあり? 内田けんじ監督のオリジナル作『鍵泥棒のメソッド』 [第187回]大家族の伝統料理から超手抜きレシピまで勢ぞろい! 台所から見えてくる中東の家庭事情『イラン式料理本』 [第186回]“世界的な絶滅危惧種”である独裁者に愛の手を!? 政治ネタ&下ネタ満載コメディ『ディクテーター』 [第185回]障害者の性処理も介護の重圧も、すべて笑い飛ばせ! 男たちのバリアフリーな友情ドラマ『最強のふたり』 [第184回]人類を生み出した“創造主”との遭遇!! リドリー・スコットが物語るSF神話『プロメテウス』 [第183回]“校内格差社会”に出現した異分子(ゾンビ)たち! 青春のカタルシス『桐島、部活やめるってよ』 [第182回]カメラマンは法を犯してもかまわない!? 国家の暗部を暴く男の情念『ニッポンの噓』 [第181回]“学校”という名の密室ではびこる児童虐待の事実! 子どもたちは教師を訴える『トガニ 幼き瞳の告発』 [第180回]“神様”との出会いと別れ、そして旅からの帰還  ドキュメンタリー『アニメ師・杉井ギサブロー』 [第179回]親友=お金を貸してくれる、女友達=SEXさせてくれる!? 品性お下劣男の青春『苦役列車』 [第178回]“沢尻エリカ”という名のアトラクションムービー『ヘルタースケルター』が描く無常の世界 [第177回]毒カレー、オウム真理教、光市母子殺害……“悪魔の弁護人”と呼ばれる男の素顔『死刑弁護人』 [第176回]“芸能生活30周年”ニコラス・ケイジの会心作! 被災地に流布する暗号『ハングリー・ラビット』 [第175回]やめろと言われても、今では遅すぎたッ! 妻夫木聡&武井咲主演の過剰なる純愛劇『愛と誠』 [第174回]年間自殺者数3万人を越える現代社会への提言 自殺対策の現状を追った『希望のシグナル』 [第173回]“三島割腹事件”を若松孝二監督が映画化!『11.25自決の日 三島由紀夫と若者たち』 [第172回]実在の事件を題材にした“命の授業”『先生を流産させる会』がついに劇場公開! [第171回]自由社会に順応できない“脱北者”の過酷な現状 無垢なる季節との決別『ムサン日記 白い犬』 [第170回] 世界興収100億突破のSF大作『ロボット』はあらゆる既成概念を破壊する!! [第169回]“エンタの神さま”ツイ・ハークが大復活! B級映画マニアの心を焦がす『王朝の陰謀』 [第168回]人はお下劣な分だけ、強く優しくなれる!? 結婚を控えた女たちの本音『ブライズメイズ』 [第167回]行きすぎたシステム社会に警鐘を鳴らす“ユナボマー・マニフェスト”の映画化『モンスターズクラブ』 [第166回]祭りの終わりと新ステージの幕開け、3部作完結『サイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者』 [第165回]すばらしき“コーマン野郎”の世界!『コーマン帝国』、愛と欲望の歴史 [第164回]懐かしき香り漂う、新感覚サスペンス 破滅へ突き進む男の悲劇『ドライヴ』 [第163回] 災害に備えた地下シェルターは必要? 心理ホラー『テイク・シェルター』 [第162回] 森田芳光監督の最終列車『僕達急行』人生は出会いと旅立ちのリフレイン! [第161回] 鬼才キム・ギドクの"多重人格ショー"セルフドキュメンタリー『アリラン』 [第160回]映画創成期に散った"殉教者"への聖歌 3D映画『ヒューゴの不思議な発明』 [第159回]これはホラー? それともコメディ? 勘違い女が爆走『ヤング≒アダルト』 [第158回] ピラミッドは古代からのメッセージ!? 歴史ミステリー『ピラミッドの謎』 [第157回] 韓国映画の名匠が明かす"創作の極意"イ・チャンドン監督『ポエトリー』 [第156回] ローカル局で"伝説となった男"の生涯『木村栄文レトロスペクティブ』 [第155回] 米国に半世紀も君臨した"影の大統領" FBI初代長官『J・エドガー』 [第154回]犯罪者たちに学ぶ"人心掌握術"の奨め『アニマル・キングダム』『預言者』 [第153回]"地獄"からの生還者・板尾創路の凄み 古典落語を過激に脚色『月光ノ仮面』 [第152回]早くも2012年ベスト1映画が登場!"代理殺人"を巡る恐怖『哀しき獣』 [第151回]父殺し、自分殺し、そして再生の物語 園子温流ラブストーリー『ヒミズ』 [第150回]米国お笑い横断旅行『宇宙人ポール』人間のちっぽけな悩みはETが解決! [第149回]70年前と変わらない日本人の精神構造『聯合艦隊司令長官 山本五十六』 [第148回]追悼......"永遠の反逆児"原田芳雄さん幻の主演作『原子力戦争』がDVD化 [第147回]"ファスト風土"を舞台にした犯罪喜劇 J・アイゼンバーグ主演『ピザボーイ』 [第146回]"正義のゾンビ"が犯罪者を貪り喰う! イラク戦争奇談『ゾンビ処刑人』 [第145回] "時代の寵児"の未ソフト化作品上映!「松江哲明グレイテスト・ヒッツ」 [第144回]原発事故を描いた『カリーナの林檎』と今関あきよし監督の背負った贖罪 [第143回]"窮屈なモラル"を脱ぎ捨てた裸の女たち 園子温監督の犯罪エロス『恋の罪』 [第142回]ノーベル賞作家・川端康成が夢想した新風俗『スリーピングビューティー』 [第141回]横暴な上司は有志社員が制裁します!『モンスター上司』のブラックな笑い [第140回]"クソみたいな社会を変えたい!"高校生テロリストの凄春『アジアの純真』 [第139回] うつ病なんかヘーキ!? 宮崎あおい主演作『ツレがうつになりまして。』 [第138回]"神話"が生まれる瞬間を目撃せよ! 人類への黙示録『猿の惑星:創世記』 [第137回]刑務所で食する至高の味『極道めし』ヒロインの後ろ姿に、むせび泣き! [第136回]"理想の恋人"という偶像を破壊せよ 深夜番長の劇場デビュー作『モテキ』 [第135回]"城定秀夫監督、ブレイク前夜の予感! 闘争本能を呼び覚ます『タナトス』 [第134回]"人間失格"の道を選んだ映画監督の業 林由美香の最新主演作『監督失格』 [第133回]ホラ吹きのホラを見破る特異な職能 ポランスキー監督『ゴーストライター』 [第132回]芦田愛菜、6歳にして危険な魅力!? 子連れで全力疾走『うさぎドロップ』 [第131回]元"暴走族"が書いた旧友への鎮魂歌 青春懺悔録『アメイジング グレイス』 [第130回]V・ギャロ主演のサバイバルグルメ!? 『エッセンシャル・キリング』 [第129回]『キック・アス』より悪趣味で泣ける 中年男の悪ノリ暴走劇『スーパー!』 [第128回]この夏の清涼剤、地方少女のダンス成長記『あぜみちジャンピンッ!』 [第127回]竹ヤリで世界進出"スシタイフーン"『エイリアンVSニンジャ』ほか逆上陸 [第126回]イーモウ監督、久々のアイドル映画 中華的妹萌え『サンザシの樹の下で』 [第125回]ナタリー・ポートマン vs. ヘビメタ野郎 人気女優の隠し球『メタルヘッド』 [第124回]黒澤明の名作『生きる』のラテン版! ヤモメ男が残した遺産『BIUTIFUL』 [第123回]北国で93年間営業を続ける"大黒座"と町の記録『小さな町の小さな映画館』 [第122回]新幹線がすれ違う瞬間、願いが叶う? 小学生の目線で描かれた『奇跡』 [第121回]理想と情熱がもたらした"痛い現実" 青春の蹉跌『マイ・バック・ページ』 [第120回]胸に響く金言"プロとは手を抜くこと" 職人秘話『アトムの足音が聞こえる』 [第119回]危険な出会い、井口昇ミーツ仲村みう 悪夢の遊園地『富江 アンリミテッド』 [第118回]ナタリー・ポートマン"第1章"の終幕 虚実が攻め合う『ブラック・スワン』 [第117回]"セカイ"を旅立った少女の地底探検記 新海誠監督の新作『星を追う子ども』 [第116回] 美少女たちの輝きが脳裏から離れない。青春ムービー『魔法少女を忘れない』 [第115回] 恋愛が与える"陶酔"とリアルな"痛み"サブカル活劇『スコット・ピルグリム』 [第114回]妄想、空想、そして現実からの大脱走 美少女革命『エンジェル ウォーズ』 [第113回]"3.11"後の新しい映画モデルとなるか『劇場版 神聖かまってちゃん』の挑戦 [第112回]マスコミが讃えた"楽園"のその後、ひとりの少女の成長記録『愛しきソナ』 [第111回]閉鎖的な"村社会"をブチ破ったれ! 韓流サバイバル劇『ビー・デビル』 [第110回]"粋"を愛したフランスの伯父さん J・タチ主演『イリュージョニスト』 [第109回]自分にとって家族は敵か、味方か? オスカー2冠受賞『ザ・ファイター』 [第108回]コーエン兄弟『トゥルー・グリット』40年で変化した"米国のヒーロー像" [第107回]ジョニー・デップが愛した"極道記者" 『GONZO』奇人がスターだった時代 [第106回] 巨匠イーストウッド監督の異色作! "あの世"はあるか?『ヒア アフター』 [第105回] キレ味、喉ごしが違うアクション! 黒帯美少女の"涙拳"が炸裂『KG』 [第104回] 高齢化するニートはどこに行くのか? "戸塚校長"のその後『平成ジレンマ』 [第103回]堀北真希&高良健吾主演作『白夜行』闇に生きる"影男"の密やかなる喜び [第102回]園子温の劇薬ムービー『冷たい熱帯魚』"救いのない結末"という名の救い [第101回] NHKが放映しない"裏プロジェクトX" AV界のカリスマ監督『YOYOCHU』 [第100回]エロスとタブーを交配した"至高の美女" 禁断のサイエンスホラー『スプライス』 [第99回]2010年に活躍した女優を勝手に表彰! 満島ひかりに"面倒くさい女"大賞を [第98回]大人だって"ドラえもん"にいて欲しい 残念男の逆転劇『エリックを探して』 [第97回]平凡な高校生デイヴは2度変身する!原点回帰のヒーロー『キック・アス』 [第96回]村上春樹の超絶ベストセラーの映画化『ノルウェイの森』はどこにある? [第95回]実在した"奇妙な高額バイト"の顛末 心理サスペンス『エクスペリメント』 [第94回]"アル中"カメラマンの泣き笑い人生『酔いがさめたら、うちに帰ろう。』 [第93回]朝ドラと異なる映画『ゲゲゲの女房』ゴールなき"貧乏耐久"2人3脚走 [第92回]バラエティーでの実績は通用するか? テリー伊藤の初監督作『10億円稼ぐ』 [第91回] 不謹慎なる社会派エンタテイメント『裁判長!ここは懲役4年でどうすか』 [第90回]"世界のナベアツ"大阪府知事に就任! 政治コメディ『さらば愛しの大統領』 [第89回]自分の恋愛もプロデュースする女優、ドリュー・バリモア主演『遠距離恋愛』 [第88回]スタローンが立ち上げた"筋肉共和国"男たちの祭典『エクスペンダブルズ』 [第87回]元"おはガール"安藤聖の再起動ドラマ 就職氷河期を生きる『バカがウラヤマシイ』 [第86回]マイノリティーは"理想郷"を目指す。筒井文学の金字塔『七瀬ふたたび』 [第85回]清純派・佐藤寛子が美しく"変態"! 官能サスペンス『ヌードの夜──』 [第84回]死を意識して、ギラギラ輝く男たち! 三池節、大バクハツ『十三人の刺客』 [第83回] 女を食い物にする男どもは全員処刑! モダン社会の闇を暴く『ミレニアム』 [第82回] "企画AV女優"たちの青春残酷物語 性なる鎮魂劇『名前のない女たち』 [第81回]猫を見れば、人間社会が見えてくる! 世界の人気猫大集合『ネコを探して』 [第80回]原恵一監督の新作は辛口ファンタジー 退屈な"日常生活"を彩る『カラフル』 [第79回]米軍に実在した"超能力部隊"の真実!? ムー民、必見『ヤギと男と男と壁と』 [第78回]戦場から帰還した夫は"芋虫男"だった! ヤクザ監督の反戦映画『キャタピラー』 [第77回] 白ユリの花開くガールズの妖しい世界 H系ホラー『ジェニファーズ・ボディ』 [第76回] 爽やか系青春ゾンビ映画にホロリ......夏休みは『ゾンビランド』に集結せよ [第75回] "生きる"とは"見苦しい"ということ 藤沢周平の時代活劇『必死剣 鳥刺し』 [第74回]初恋の美少女は200歳の吸血鬼だった! 北欧産のホラー映画『ぼくのエリ』 [第73回] "三億円事件"の真相を解き明かす! 桜タブーに挑んだ『ロストクライム』 [第72回/特別編] 上映反対で揺れる問題作『ザ・コーヴ』"渦中の人"リック・オバリー氏の主張 [第71回] 女子にモテモテになる方法、教えます。軟派少年の実話物語『ソフトボーイ』 [第70回] 下町育ちの"北野少年"が見た現代社会 人間同士の食物連鎖『アウトレイジ』 [第69回] "リアルと虚構の狭間"を生きる男、アントニオ猪木初主演作『アカシア』 [第68回] ヒーローも神もいない現代社会の惨劇 井筒監督の問題作『ヒーローショー』 [第67回] アイドルが地獄で微笑む『戦闘少女』ギャグ×血しぶき×殺陣の特盛り丼! [第66回]アナーキーな"社歌"で生産性アップ! 満島ひかり大進撃『川の底からこんにちは』 [第65回]超ヘビー級なシリアス劇『プレシャス』"家族"という名の地獄から脱出せよ [第64回]乱れ咲く"悪の華"ゼブラクイーン! 仲里依紗が過激変身『ゼブラーマン2』 [第63回] オタク王が見出した"夢と現実"の接点 ティム・バートン監督作『アリス──』 [第62回] バッドテイストな感動作『第9地区』 アナタはエビ人間とお友達になれるか? [第61回]スコセッシ監督の犯罪アトラクション『シャッターアイランド』へようこそ! [第60回]宮崎あおいの"映画代表作"が誕生! 毒を呑んでも生き続けよ『ソラニン』 [第59回]"おっぱいアート"は世界を救えるか? 母乳戦士の記録『桃色のジャンヌ・ダルク』 [第58回]現代に甦った"梶原一騎ワールド"韓流ステゴロ映画『息もできない』 [第57回]命知らずの変態レポーター、中東へ! 史上最大のどっきり?『ブルーノ』 [第56回]仲里依紗がアニメから実写へと跳躍! 母娘2代の時空旅行『時をかける少女』 [第55回]ビグロー監督はキャメロンより硬派! 人間爆弾の恐怖『ハート・ロッカー』 [第54回] "空気を読む"若者の悲劇『パレード』楽しいルームシェア生活の行き先は? [第53回]社会の"生け贄"に選ばれた男の逃亡劇 堺雅人主演『ゴールデンスランバー』 [第52回]『男はつらいよ』の別エンディング? "寅さん"の最期を描く『おとうと』 [第51回]ひとり相撲なら無敵のチャンピオン! 童貞暴走劇『ボーイズ・オン・ザ・ラン』 [第50回]ヒース・レジャーが最後に見た夢の世界 理想と欲望が渦巻く『Dr.パルナサスの鏡』 [第49回]トニー・ジャーは本気なんジャー! CGなしの狂乱劇再び『マッハ!弐』 [第48回]全米"オシャレ番長"ズーイー、見参! 草食系に捧ぐ『(500日)のサマー』 [第47回]市川崑監督&水谷豊"幻の名作"『幸福』28年の歳月を経て、初のパッケージ化 [第46回]押井守監督、大いなる方向転換か? 黒木メイサ主演『アサルトガールズ』 [第45回]ドラッグ漬けの芸能関係者必見!"神の子"の復活を追う『マラドーナ』 [第44回] 暴走する"システム"が止まらない! マイケル・ムーア監督『キャピタリズム』 [第43回]"人は二度死ぬ"という独自の死生観『ガマの油』役所広司の監督ぶりは? [第42回]誰もが共感、あるあるコメディー! 2ちゃんねる発『ブラック会社』 [第41回]タラとブラピが組むと、こーなった!! 戦争奇談『イングロリアス・バスターズ』 [第40回]"涅槃の境地"のラストシーンに唖然! 引退を賭けた角川春樹監督『笑う警官』 [第39回]伝説の男・松田優作は今も生きている 20回忌ドキュメント『SOUL RED』 [第38回]海より深い"ドメスティック・ラブ"ポン・ジュノ監督『母なる証明』 [第37回]チャン・ツィイーが放つフェロモン爆撃 悪女注意報発令せり!『ホースメン』 [第36回]『ソウ』の監督が放つ激痛バイオレンス やりすぎベーコン!『狼の死刑宣告』 [第35回]"負け組人生"から抜け出したい!! 藤原竜也主演『カイジ 人生逆転ゲーム』 [第34回]2兆円ペット産業の"開かずの間"に迫る ドキュメンタリー『犬と猫と人間と』 [第33回]"女神降臨"ペ・ドゥナの裸体が神々しい 空っぽな心に響く都市の寓話『空気人形』 [第32回]電気仕掛けのパンティをはくヒロイン R15コメディ『男と女の不都合な真実』 [第31回]萩原健一、松方弘樹の助演陣が過剰すぎ! 小栗旬主演の時代活劇『TAJOMARU』 [第30回]松本人志監督・主演第2作『しんぼる』 閉塞状況の中で踊り続ける男の悲喜劇 [第29回]シビアな現実を商品化してしまう才女、西原理恵子の自叙伝『女の子ものがたり』 [第28回]"おねマス"のマッコイ斉藤プレゼンツ 不謹慎さが爆笑を呼ぶ『上島ジェーン』 [第27回]究極料理を超えた"極地料理"に舌鼓! 納涼&グルメ映画『南極料理人』 [第26回]ハチは"失われた少年時代"のアイコン  ハリウッド版『HACHI』に涙腺崩壊! [第25回]白熱! 女同士のゴツゴツエゴバトル 金子修介監督の歌曲劇『プライド』 [第24回]悪意と善意が反転する"仮想空間"細田守監督『サマーウォーズ』 [第23回]沖縄に"精霊が暮らす楽園"があった! 中江裕司監督『真夏の夜の夢』 [第22回]"最強のライブバンド"の底力発揮! ストーンズ『シャイン・ア・ライト』 [第21回]身長15mの"巨大娘"に抱かれたい! 3Dアニメ『モンスターvsエイリアン』 [第20回]ウディ・アレンのヨハンソンいじりが冴え渡る!『それでも恋するバルセロナ』 [第19回]ケイト姐さんが"DTハンター"に! オスカー受賞の官能作『愛を読むひと』 [第18回]1万枚の段ボールで建てた"夢の砦"男のロマンここにあり『築城せよ!』 [第17回]地獄から甦った男のセミドキュメント ミッキー・ローク『レスラー』 [第16回]人生がちょっぴり楽しくなる特効薬 三木聡"脱力"劇場『インスタント沼』 [第15回]"裁判員制度"が始まる今こそ注目 死刑執行を克明に再現した『休暇』 [第14回]生傷美少女の危険な足技に痺れたい! タイ発『チョコレート・ファイター』 [第13回]風俗嬢を狙う快楽殺人鬼の恐怖! 極限の韓流映画『チェイサー』 [第12回]お姫様のハートを盗んだ男の悲哀 紀里谷監督の歴史奇談『GOEMON』 [第11回]美人女優は"下ネタ"でこそ輝く! ファレリー兄弟『ライラにお手あげ』 [第10回]ジャッキー・チェンの"暗黒面"? 中国で上映禁止『新宿インシデント』 [第9回]胸の谷間に"桃源郷"を見た! 綾瀬はるか『おっぱいバレー』 [第8回]"都市伝説"は映画と結びつく 白石晃士監督『オカルト』『テケテケ』 [第7回]少女たちの壮絶サバイバル!楳図かずおワールド『赤んぼ少女』 [第6回]派遣の"叫び"がこだまする現代版蟹工船『遭難フリーター』 [第5回]三池崇史監督『ヤッターマン』で深田恭子が"倒錯美"の世界へ [第4回]フランス、中国、日本......世界各国のタブーを暴いた劇映画続々 [第3回]水野晴郎の遺作『ギララの逆襲』岡山弁で語った最後の台詞は...... [第2回]『チェンジリング』そしてイーストウッドは"映画の神様"となった [第1回]堤幸彦版『20世紀少年』に漂うフェイクならではの哀愁と美学

審査書類は偽造でも融資OK!? 大手サラ金社員が“裏”指南

 サイゾー新ニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けしちゃいます! ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) 会社はこうして潰れていく…ある元ベンチャー起業家の告白 人事採用担当者覆面“本音”座談会「こうやって採用は決まる」 ユニクロとコラボの「ビックロ」開店 ビックカメラはどこへ向かう? ■特にオススメ記事はこちら! 審査書類は偽造でも融資OK!? 大手サラ金社員が“裏”指南 - Business Journal(9月27日)
「Thinkstock」より
 2010年の貸金業法の改正で、消費者金融業者、すなわちサラ金からの借り入れは、借り入れ者の「年収の3分の1」を超えてはならないとされた(総量規制)。これにより、その利用者が大幅に減少したという。  もっとも、サラ金にみられる使途自由の金融ローン商品の取り扱いは、何も消費者金融業者だけではない。例えば、銀行取り扱いのフリーローン商品は貸金業法の対象外なので、いわゆる総量規制には縛られない。つまり、年収が低いため、消費者金融ではお金を借りられなくなった人でも、銀行でならお金が借りられるということである。 消費者金融業者の本音  では、サラ金での借り入れが難しくなった人が、こぞって銀行のフリーローンを利用しているかといえば、現状は必ずしもそうではない。  メガバンク行員は、次のように実態を語る。 「貸し出し審査については、いわゆるサラ金のノウハウを用いているが、やはり銀行の名のせいか、利用者側から見れば敷居が高いのだろう。サラ金のように気軽に審査を申し込むという雰囲気がない。なので、どの銀行も、フリーローン商品では苦戦を強いられていると聞く」  このような背景から消費者金融各社では、提携する銀行名で行っているフリーローン、自社名で行っている使途自由の金融ローン、どちらも「お客様にとにかく借りていただきたい」(大手サラ金業者社員)というのが現状だ。  とりわけ銀行フリーローンでは、消費者金融大手・プロミスと提携する三井住友銀行は、消費者金融と、カード会社のキャッシングなど複数の借り入れを一本化する「おまとめローン」の勧誘に注力。顧客の囲い込みに躍起と、業界内ではもっぱらの評判である。 偽造した収入証明書でもOK?  現在(9月26日時点)のところ、銀行、もしくは消費者金融業者でローン商品を利用するには、借り入れ希望者は、まず各社による審査を受けることになるが、その際、収入証明書を提出しなければならない。  この収入証明書とは、サラリーマンなら源泉徴収票、自営業者なら確定申告書の原本もしくは写しである。銀行、消費者金融業者からお金を借り入れたくても、無職、専業主婦、低収入……といった理由から収入証明書を提出できないため、審査の申し込みをあきらめる人も数多いという。  そうしたことから、「収入証明書の提出」が、ローン商品購入への敷居を高くしているとの声もある。しかし裏を返せば、収入証明書を提出しさえすればいい、というわけだ。某消費者金融業者社員・A氏は、こう証言する。 「要は、この収入証明書、とにかく提出してもらえばそれでいい。銀行でも消費者金融業者でも、書式が整った収入証明書があり、勤務先などの在籍確認が取れれば、多少、属性によって違いはあるが、いくらでも融資する」 悪いのは偽造した側  つまり、収入証明書をとにかく提出してもらえばいいということであるが、例えば、消費者金融から融資を受けることを目的に、収入証明書を偽造して提出する行為は、有印私文書偽造と詐欺という犯罪に当たる。 「消費者金融業者側としては、貸すことが商売。提出された書類が偽造かもしれないと思っても、多くは、よほどひどい場合を除いて、それを咎めるようなことはしない。うちから借りたいというお客様がいれば、うちは、お客様にいかに貸し込むか。それしか考えていない。正直、収入証明書の偽造・改竄のほか、企業などの在籍確認でも、ちょっと怪しいと思うものでも審査は通す」(A氏)  事実、銀行や消費者金融のローン審査では、その審査において、偽造の可能性が高い書類でも、審査を通し、融資を行うことがほとんどだという。もし、なんらかの事情で、この偽造が発覚したとしても「それは偽造を行った側が悪い」(同)という理屈からだ。つまり業者側は、借り入れ希望者のつくウソに、上手に騙されたフリをしてくれているということだ。 「たとえ書類に偽造・改竄、勤務先に勤務実態がなくとも、滞りなく利息も含めて返済してくれればそれでいい」(同)というのが、業界全体の共通認識である。 借入額100万円以下ならば、ほぼ審査なしで融資  また、銀行のフリーローン、消費者金融業者のローン商品など、借入額100万円以下の融資ならば収入証明書は不要としているところがほとんどだ。すでに消費者金融業者などからの借り入れがあっても、その合計額の合算が100万円を超えておらず、かつ年収の3分の1を超えていなければ、収入証明書は不要である。 「属性により多少の異なりはあるが、それでも100万円以下の融資ならば、ほぼ自己申告の年収であれば融資は可能。もしこの融資額でも年収が低く、総量規制を超えているようならば、『提携する銀行のフリーローンでの申し込みならば、対応できますよ』と勧められる」(A氏)  低所得にあえぎ、消費者金融での融資が受けられない人ほど、銀行のフリーローンを活用すべきということだ。 申し込み書類には「高い属性」を書く  さて、申し込み書類に記入する“属性”とは何か。これは職業であれば、給与所得者か自営業者なのか。住居が持ち家なのか借家なのか。その他では家族と同居か、あるいは1人暮らしなのか、という、借り入れ者個人の区分、区分けのことである。 「一般に自営業者は、銀行でも消費者金融でも借り入れは難しいといわれている。しかし、たとえ自己申告といえども、収入の額が多く、勤務先の在籍確認を取れれば、それは優良なお客様。貸し出せる額、目いっぱい、融資させていただく」(A氏)  おおむね、銀行、消費者金融どちらも借入額100万円以下ならば、よほど低所得でない限り、融資は可能だという。 「収入証明書の提出なしなので、こちらとしては自己申告の収入額を信じるしかない。だから、収入額はできるだけ多く書いてほしい。あとは実際は1人暮らしでも、提出書類に『家族と同居』とあれば、借家でも属性は高くなる。ただし、電話は固定電話があること。携帯電話のみの人はどうしても属性は低くなり、融資そのものができなくなる」(同)  なお、無職、フリーターなどの人は、書類上では自営業とし、個人事業主として屋号まで書いていれば、審査側はこれをそのまま通すという。勤務先の在籍確認を電話で行うが、その際、自宅の固定電話を「事務所兼自宅」として申請しておけば、それで問題ないようだ。もちろん、本当に個人事業を行っているかどうかを銀行や消費者金融業者側が裏取り調査することはめったにない。 パソコンとコピー機を用いて偽造・改竄した書類でも、審査は通る?  もっとも、銀行のフリーローンや消費者金融直のローン商品では、新規借入額が100万円以上、もしくはすでに複数社からの借入額の合算が100万円以上ある人が新規に借り入れを行う場合は、自己申告では済まない。源泉徴収票や確定申告書の写しなど、収入証明書の提出が求められることになる。  自己申告では済まない収入証明書をどうすれば偽造・改竄して、銀行や消費者金融業者から融資を受けるのだろうか? 「そもそも収入証明書は、FAXで提出することがほとんど。なのでパソコンやコピー機を使って、原本に改竄すべき数字を丁寧に貼り付け、所得額をそれらしく見せれば、収入証明書の審査はクリアできる」(A氏)  当然のことながら、手書きよりもパソコンで作成したもののほうが偽造・改竄しやすいことはいうまでもない。とりわけ自称・自営業者の確定申告書の偽造・改竄と思われる収入証明書の提出は数多いという。 「偽造・改竄と思われるものは確かにある。その場合は市役所発行の課税証明書の提出を求める業者や銀行もあるが、あるメガバンクのフリーローンのように、わざわざそんな手間をかけないで、さっさと融資してしまうところも多い」(同)  もちろん、本当に偽造・改竄した収入証明書で融資を受けられるかどうかは、定かではないが……。 (文=編集部) ■おすすめ記事 会社はこうして潰れていく…ある元ベンチャー起業家の告白 人事採用担当者覆面“本音”座談会「こうやって採用は決まる」 ユニクロとコラボの「ビックロ」開店 ビックカメラはどこへ向かう? リコール問題で表面化した軽自動車1位スズキの内紛 NHKが地域別に受信料支払率を公表、最も払ってない地域は…

審査書類は偽造でも融資OK!? 大手サラ金社員が“裏”指南

 サイゾー新ニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けしちゃいます! ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) 会社はこうして潰れていく…ある元ベンチャー起業家の告白 人事採用担当者覆面“本音”座談会「こうやって採用は決まる」 ユニクロとコラボの「ビックロ」開店 ビックカメラはどこへ向かう? ■特にオススメ記事はこちら! 審査書類は偽造でも融資OK!? 大手サラ金社員が“裏”指南 - Business Journal(9月27日)
「Thinkstock」より
 2010年の貸金業法の改正で、消費者金融業者、すなわちサラ金からの借り入れは、借り入れ者の「年収の3分の1」を超えてはならないとされた(総量規制)。これにより、その利用者が大幅に減少したという。  もっとも、サラ金にみられる使途自由の金融ローン商品の取り扱いは、何も消費者金融業者だけではない。例えば、銀行取り扱いのフリーローン商品は貸金業法の対象外なので、いわゆる総量規制には縛られない。つまり、年収が低いため、消費者金融ではお金を借りられなくなった人でも、銀行でならお金が借りられるということである。 消費者金融業者の本音  では、サラ金での借り入れが難しくなった人が、こぞって銀行のフリーローンを利用しているかといえば、現状は必ずしもそうではない。  メガバンク行員は、次のように実態を語る。 「貸し出し審査については、いわゆるサラ金のノウハウを用いているが、やはり銀行の名のせいか、利用者側から見れば敷居が高いのだろう。サラ金のように気軽に審査を申し込むという雰囲気がない。なので、どの銀行も、フリーローン商品では苦戦を強いられていると聞く」  このような背景から消費者金融各社では、提携する銀行名で行っているフリーローン、自社名で行っている使途自由の金融ローン、どちらも「お客様にとにかく借りていただきたい」(大手サラ金業者社員)というのが現状だ。  とりわけ銀行フリーローンでは、消費者金融大手・プロミスと提携する三井住友銀行は、消費者金融と、カード会社のキャッシングなど複数の借り入れを一本化する「おまとめローン」の勧誘に注力。顧客の囲い込みに躍起と、業界内ではもっぱらの評判である。 偽造した収入証明書でもOK?  現在(9月26日時点)のところ、銀行、もしくは消費者金融業者でローン商品を利用するには、借り入れ希望者は、まず各社による審査を受けることになるが、その際、収入証明書を提出しなければならない。  この収入証明書とは、サラリーマンなら源泉徴収票、自営業者なら確定申告書の原本もしくは写しである。銀行、消費者金融業者からお金を借り入れたくても、無職、専業主婦、低収入……といった理由から収入証明書を提出できないため、審査の申し込みをあきらめる人も数多いという。  そうしたことから、「収入証明書の提出」が、ローン商品購入への敷居を高くしているとの声もある。しかし裏を返せば、収入証明書を提出しさえすればいい、というわけだ。某消費者金融業者社員・A氏は、こう証言する。 「要は、この収入証明書、とにかく提出してもらえばそれでいい。銀行でも消費者金融業者でも、書式が整った収入証明書があり、勤務先などの在籍確認が取れれば、多少、属性によって違いはあるが、いくらでも融資する」 悪いのは偽造した側  つまり、収入証明書をとにかく提出してもらえばいいということであるが、例えば、消費者金融から融資を受けることを目的に、収入証明書を偽造して提出する行為は、有印私文書偽造と詐欺という犯罪に当たる。 「消費者金融業者側としては、貸すことが商売。提出された書類が偽造かもしれないと思っても、多くは、よほどひどい場合を除いて、それを咎めるようなことはしない。うちから借りたいというお客様がいれば、うちは、お客様にいかに貸し込むか。それしか考えていない。正直、収入証明書の偽造・改竄のほか、企業などの在籍確認でも、ちょっと怪しいと思うものでも審査は通す」(A氏)  事実、銀行や消費者金融のローン審査では、その審査において、偽造の可能性が高い書類でも、審査を通し、融資を行うことがほとんどだという。もし、なんらかの事情で、この偽造が発覚したとしても「それは偽造を行った側が悪い」(同)という理屈からだ。つまり業者側は、借り入れ希望者のつくウソに、上手に騙されたフリをしてくれているということだ。 「たとえ書類に偽造・改竄、勤務先に勤務実態がなくとも、滞りなく利息も含めて返済してくれればそれでいい」(同)というのが、業界全体の共通認識である。 借入額100万円以下ならば、ほぼ審査なしで融資  また、銀行のフリーローン、消費者金融業者のローン商品など、借入額100万円以下の融資ならば収入証明書は不要としているところがほとんどだ。すでに消費者金融業者などからの借り入れがあっても、その合計額の合算が100万円を超えておらず、かつ年収の3分の1を超えていなければ、収入証明書は不要である。 「属性により多少の異なりはあるが、それでも100万円以下の融資ならば、ほぼ自己申告の年収であれば融資は可能。もしこの融資額でも年収が低く、総量規制を超えているようならば、『提携する銀行のフリーローンでの申し込みならば、対応できますよ』と勧められる」(A氏)  低所得にあえぎ、消費者金融での融資が受けられない人ほど、銀行のフリーローンを活用すべきということだ。 申し込み書類には「高い属性」を書く  さて、申し込み書類に記入する“属性”とは何か。これは職業であれば、給与所得者か自営業者なのか。住居が持ち家なのか借家なのか。その他では家族と同居か、あるいは1人暮らしなのか、という、借り入れ者個人の区分、区分けのことである。 「一般に自営業者は、銀行でも消費者金融でも借り入れは難しいといわれている。しかし、たとえ自己申告といえども、収入の額が多く、勤務先の在籍確認を取れれば、それは優良なお客様。貸し出せる額、目いっぱい、融資させていただく」(A氏)  おおむね、銀行、消費者金融どちらも借入額100万円以下ならば、よほど低所得でない限り、融資は可能だという。 「収入証明書の提出なしなので、こちらとしては自己申告の収入額を信じるしかない。だから、収入額はできるだけ多く書いてほしい。あとは実際は1人暮らしでも、提出書類に『家族と同居』とあれば、借家でも属性は高くなる。ただし、電話は固定電話があること。携帯電話のみの人はどうしても属性は低くなり、融資そのものができなくなる」(同)  なお、無職、フリーターなどの人は、書類上では自営業とし、個人事業主として屋号まで書いていれば、審査側はこれをそのまま通すという。勤務先の在籍確認を電話で行うが、その際、自宅の固定電話を「事務所兼自宅」として申請しておけば、それで問題ないようだ。もちろん、本当に個人事業を行っているかどうかを銀行や消費者金融業者側が裏取り調査することはめったにない。 パソコンとコピー機を用いて偽造・改竄した書類でも、審査は通る?  もっとも、銀行のフリーローンや消費者金融直のローン商品では、新規借入額が100万円以上、もしくはすでに複数社からの借入額の合算が100万円以上ある人が新規に借り入れを行う場合は、自己申告では済まない。源泉徴収票や確定申告書の写しなど、収入証明書の提出が求められることになる。  自己申告では済まない収入証明書をどうすれば偽造・改竄して、銀行や消費者金融業者から融資を受けるのだろうか? 「そもそも収入証明書は、FAXで提出することがほとんど。なのでパソコンやコピー機を使って、原本に改竄すべき数字を丁寧に貼り付け、所得額をそれらしく見せれば、収入証明書の審査はクリアできる」(A氏)  当然のことながら、手書きよりもパソコンで作成したもののほうが偽造・改竄しやすいことはいうまでもない。とりわけ自称・自営業者の確定申告書の偽造・改竄と思われる収入証明書の提出は数多いという。 「偽造・改竄と思われるものは確かにある。その場合は市役所発行の課税証明書の提出を求める業者や銀行もあるが、あるメガバンクのフリーローンのように、わざわざそんな手間をかけないで、さっさと融資してしまうところも多い」(同)  もちろん、本当に偽造・改竄した収入証明書で融資を受けられるかどうかは、定かではないが……。 (文=編集部) ■おすすめ記事 会社はこうして潰れていく…ある元ベンチャー起業家の告白 人事採用担当者覆面“本音”座談会「こうやって採用は決まる」 ユニクロとコラボの「ビックロ」開店 ビックカメラはどこへ向かう? リコール問題で表面化した軽自動車1位スズキの内紛 NHKが地域別に受信料支払率を公表、最も払ってない地域は…