子どもの遠足“いも掘り”をなぜか“ミラノ”と結びつける「VERY」の力技

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「VERY」2012年10月号(光文社)

 先月は、読者モデルの滝沢眞規子さんが表紙に起用され、これから「VERY」はどう変わるのか? という視点でお送りしましたが、単にイレギュラーな事態だったようで、何事もなかったように、今月号では井川遥さんが舞い戻り、通常営業に戻っていました……。一安心というか、若干の肩透かし感も! 今月はファッションの秋ということで、広告ページが普段よりも多くてかなり厚めの「VERY」。華やかな、景気の良さを感じます。そんな中に垣間見える、「子どもができても絶対主役の座を降りたくない!」というような、今の日本の既婚女性の本音を探ってみましょう。

<トピック>
◎主婦的、細見え服
◎秋の運動会&遠足は肩肘張らないオシャレで参戦!
◎関西ママの公立志向・座談会

コンサバ復活の「VERY」に潜む、「社会問題と向き合う私」という価値観の萌芽

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「VERY」 2012年9月号(光文社)

 今月から、「VERY」は井川遥さんのコラムが終了し、表紙も読者モデル・滝沢眞規子さんになりました。そのせいか、そこはかとなく先月までのアグレッシブさが薄まり、コンサバが戻ってきた感じがするのは、滝沢さんのビジュアルに気をとられているための、ただの印象論でしょうか?

 ここ1年くらいの「VERY」は、「とにかく消費一辺倒」の方針を卒業して、「コ・ジ・マ・メ・セ・ンのもしかしてVERY失格」や「母ゴコロ エコゴコロ」といった、女として、母としてのあり方を考えさせるような連載があり、華やかなファッションページと2つの軸で進んできたわけです。そのせいか、おのずとコンサバ、甘さの割合が弱まり、「美味しいごはんに放射能フリーの知恵」「しのびよる『妻だけED』の真実!」(2012年7月号)や小島慶子さんと北原みのりさんが木嶋香苗を語るという対談ページ「なぜ、女性は自分だけの佳苗を語りたがる」(2012年8月号)までが組まれる事態に! これまで「VERY」を読んでいなかった人にまで、「あれ? なんかVERYが違うぞ!」と思わせるところまで来ていました。

 それが、滝沢さんが表紙になった今号は、“ゆるふわコンサバ”路線にバックラッシュしているような……。読者としては、もっとあの勇ましい路線がよかったのにという気持ちと、いやこの“ゆるふわ”誌面ににじみ出る本性こそが「VERY」の真骨頂という気持ちで揺れています。

<トピック>
◎滝沢眞規子さんの『主婦ベーシック』の作り方
◎最近、私“可愛い”が足りない!
◎今、“サードプレイス”が子育てママを救う!

「私が旦那を磨いた」という「VERY」の矜持を、ばっさり切り捨てた小島慶子

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「VERY」 2012年8月号(光文社)

 インターネットでもテレビでもちょっとでも失言すると叩かれてしまう時代。最強なのは、ギリギリのラインで本音を言えるキャラクターを持っている人のような気もします。見渡したところ、やっぱりマツコデラックスや有吉弘行あたりが盤石な気もしますが、最近の小島慶子さんもその域にきている気がしますね。今月の「コ・ジ・マ・メ・セ・ンのもしかしてVERY失格」では、先月のイケダンスナップの話をとりあげながら、「私が彼を磨いたのよ」という女性も、「僕が彼女を磨いたんだよ」という男性のことも苦手とバッサリ。その理由は、「立派な家族を持つ立派な私」だと思っている気がするからだそう。そして、「ママや奥さんを輝かせるために、絵になる家族にならなきゃいけないのだから、私ならグレる」とも書いていて、毎度のことながらギリギリのラインを責めまくっています。

<トピック>
◎コ・ジ・マ・メ・セ・ンのもしかしてVERY失格
◎別冊付録 イイ男はたいがい、人のもの
◎なぜ、女性は自分だけの佳苗を語りたがる

「私が旦那を磨いた」という「VERY」の矜持を、ばっさり切り捨てた小島慶子

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「VERY」 2012年8月号(光文社)

 インターネットでもテレビでもちょっとでも失言すると叩かれてしまう時代。最強なのは、ギリギリのラインで本音を言えるキャラクターを持っている人のような気もします。見渡したところ、やっぱりマツコデラックスや有吉弘行あたりが盤石な気もしますが、最近の小島慶子さんもその域にきている気がしますね。今月の「コ・ジ・マ・メ・セ・ンのもしかしてVERY失格」では、先月のイケダンスナップの話をとりあげながら、「私が彼を磨いたのよ」という女性も、「僕が彼女を磨いたんだよ」という男性のことも苦手とバッサリ。その理由は、「立派な家族を持つ立派な私」だと思っている気がするからだそう。そして、「ママや奥さんを輝かせるために、絵になる家族にならなきゃいけないのだから、私ならグレる」とも書いていて、毎度のことながらギリギリのラインを責めまくっています。

<トピック>
◎コ・ジ・マ・メ・セ・ンのもしかしてVERY失格
◎別冊付録 イイ男はたいがい、人のもの
◎なぜ、女性は自分だけの佳苗を語りたがる

妻だけは抱けない!? 「VERY」で赤裸々告白した「妻だけED」イケダンたち

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「VERY」 2012年7月号(光文社)

 今月号の「VERY」は「美味しいごはんに放射能フリーの知恵」「しのびよる『妻だけED』の真実!」などネタが満載すぎて、毎号ヒリヒリするような読後感を持つ小島慶子さんのコラムさえもおとなしく感じてしまうほどです。今月の小島さんのコラムは、眼鏡を初めて買った息子さんの話題が中心です。眼鏡をかけた息子さんがAKB48のPVを見ているのを横目に、「それは大人がよってたかって『男の子が見たい女の子』を映像にしたものだから、本当の女の子とは違うんだぞ」「AKBを真似る女の子はいるが、それは男子の見たい女の子を演じている、女子という君には全く想像もつかない生き物だぞ、注意しろ!」という解説を加えたという話は、ほのぼのとしていながらも本質を突いていて、今回も胸のつっかえがとれたような気持ちになりました。

<トピック>
◎コ・ジ・マ・メ・セ・ンのもしかしてVERY失格!?
◎しのびよる「妻だけED」の真実!
◎美味しいごはんに放射能フリーの知恵

妻だけは抱けない!? 「VERY」で赤裸々告白した「妻だけED」イケダンたち

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「VERY」 2012年7月号(光文社)

 今月号の「VERY」は「美味しいごはんに放射能フリーの知恵」「しのびよる『妻だけED』の真実!」などネタが満載すぎて、毎号ヒリヒリするような読後感を持つ小島慶子さんのコラムさえもおとなしく感じてしまうほどです。今月の小島さんのコラムは、眼鏡を初めて買った息子さんの話題が中心です。眼鏡をかけた息子さんがAKB48のPVを見ているのを横目に、「それは大人がよってたかって『男の子が見たい女の子』を映像にしたものだから、本当の女の子とは違うんだぞ」「AKBを真似る女の子はいるが、それは男子の見たい女の子を演じている、女子という君には全く想像もつかない生き物だぞ、注意しろ!」という解説を加えたという話は、ほのぼのとしていながらも本質を突いていて、今回も胸のつっかえがとれたような気持ちになりました。

<トピック>
◎コ・ジ・マ・メ・セ・ンのもしかしてVERY失格!?
◎しのびよる「妻だけED」の真実!
◎美味しいごはんに放射能フリーの知恵

ボーダーを「モテ」とは別次元の価値観で着こなす、「VERY」の余裕

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「VERY」 2012年5月号/光文社

 今月の「VERY」は「『ゆるトラの母』がいる!」という、ダジャレタイトルで攻めてきましたので、発売後すぐにネットでも話題となっていたようです。ちなみに、「ゆるトラ」は「ゆるくて楽なトラッド」のことなんですって。「VERY」はこれまでにも、「母さん、夏の終わりに豹になる!」(2010年9月号)という特集をしたこともありますので、この手のテイストも好きなのでしょう。母を特集に持ってくるときに、どこか照れちゃうところがあって、ダジャレに走ってしまう部分があるのかと勘繰ってしまいますが……。それにしても、この「トラッド」という言葉は、「トラ」と略されるので、これまでにも「Domani」(小学館)で「ニッポンの夏、オンナの夏――いつも心に『寅さん』を!」(2011年9月号)なんて特集がありました。なんとなく「トラ」という言葉の罪深さを感じてなりません……。

ぜい沢な暮らしから、物語性のある暮らしへ! 「VERY」の静かな変化

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「VERY」 2012年4月号/光文社

 光文社の女性誌の世代交代が進み、「VERY」の読者はかつてのように「単に高くていいものを持っている、人もうらやむようなぜい沢な生活を送っている」=「自分が輝く」という価値観ではなく、むしろ「自分が大切にしていたり、物語のあるものを消費するほうが意味がある」という方向性に変わっているのがひしひしと感じられます。

 その一例が「母ゴコロエコゴコロ」。連載が始まった当初は、「VERY」がエコを取り上げることに違和感がありましたが、今や「VERY」読者が“ストーリーとして語りやすいエコ”を考えるのも当然。ただ、エコに真剣に寄りそっている「ku:nel」(マガジンハウス)や「天然生活」(地球丸)と違って見えるのは、エコの精神を重要視しているのはなく、「長く使うことによって精神が宿るモノ」が語られていること。

 今月号の「母ゴコロエコゴコロ」には伊東美咲が登場し、子どもが使っている漆のお椀を「使い込めば使い込むほど艶が出て、生き生きとしてくるんです」と紹介していますし、井川遥の連載「はるかスタンダード」でもヴィンテージスカーフの良さを「一枚として同じものがない」「一期一会」と語っています。また、今月から始まった「スタイリスト大草直子さんのオシャレって財産」という新連載にも「使い捨てファッションは、もう卒業」と、スイスの高級時計メーカー、ジャガー・ルクルトの時計が紹介されています。この時計は、マニファクチャールといって、時計の外側から中の機械部分に至るまで自社で手掛けているのが特長。単に高くて新しいものではなく、一生もので、唯一無二で、物語のあるものにこそ価値があるとでも言いたげです。

<トピック>
◎母ゴコロエコゴコロ 伊東美咲
◎すれ違いがち多忙夫婦の技ありコミュニケーション術
◎なりたい私になるための毎日服の揃え方

揺り戻し作用? 「VERY」連載陣が"モテキ"特集にモノ申す!

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「VERY」 2012年3月号/光文社

 2012年は1月号・2月号で「私たちの井川遥さん」「第2のモテキ狙います!」と、記憶に残る特集で楽しませてくれた「VERY」ですが、今月は「ハンサムマザーのきちんと服」。季節がらか実用路線にシフトしていて、まるで「モテキ」特集なんてなかったことのように。この誌面を見た映画『モテキ』の大根仁監督が、「先月『第2のモテキ狙います!』って言ってたVERYですが、今月は『そんなもん古いわ!』って事になったみたいです」とツイッターで嘆いていたのも頷けます。

<トピック>
◎コ・ジ・マ・メ・セ・ンのもしかしてVERY失格!?
◎1枚で「いい人そう」な春トップス見つけた!
◎ボクの好きな人。リリー・フランキー×TOKYO No.1 SOUL SET

リアルな男は不在! 複雑な欲求が見え隠れする「VERY」のモテ企画

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「VERY」 2012年2月号/光文社

 先月は"私たちの"と所有格付きで井川遥さんを全面的に推すことで、"女神"井川遥と同化し、「VERY」どころか、「VERY」読者のイメージや「VERY」読者の自己肯定感すらも底上げした感のある「VERY」。今月の大特集は、「第2のモテキ狙います!」。自己肯定感はアゲアゲのままに、最近は同性受け上位で抑えめだった「モテ」を解禁です。

<トピック>
◎母ゴコロ、エコゴコロ 金原ひとみさん
◎妻として、主婦として 第2のモテキ狙います!
◎別冊付録 韓国BOOK 子連れソウル&ママ友ソウル

■芥川賞作家だから言えること!

 モテ特集の前に、連載「母ゴコロ、エコゴコロ」でもちょっとした衝撃がありました。今月号では作家の金原ひとみが登場し、「放射線被害から子どもを守るために岡山に移住。食への意識も変わりました」と告白しています。