
「VERY」 2012年4月号/光文社
光文社の女性誌の世代交代が進み、「VERY」の読者はかつてのように「単に高くていいものを持っている、人もうらやむようなぜい沢な生活を送っている」=「自分が輝く」という価値観ではなく、むしろ「自分が大切にしていたり、物語のあるものを消費するほうが意味がある」という方向性に変わっているのがひしひしと感じられます。
その一例が「母ゴコロエコゴコロ」。連載が始まった当初は、「VERY」がエコを取り上げることに違和感がありましたが、今や「VERY」読者が“ストーリーとして語りやすいエコ”を考えるのも当然。ただ、エコに真剣に寄りそっている「ku:nel」(マガジンハウス)や「天然生活」(地球丸)と違って見えるのは、エコの精神を重要視しているのはなく、「長く使うことによって精神が宿るモノ」が語られていること。
今月号の「母ゴコロエコゴコロ」には伊東美咲が登場し、子どもが使っている漆のお椀を「使い込めば使い込むほど艶が出て、生き生きとしてくるんです」と紹介していますし、井川遥の連載「はるかスタンダード」でもヴィンテージスカーフの良さを「一枚として同じものがない」「一期一会」と語っています。また、今月から始まった「スタイリスト大草直子さんのオシャレって財産」という新連載にも「使い捨てファッションは、もう卒業」と、スイスの高級時計メーカー、ジャガー・ルクルトの時計が紹介されています。この時計は、マニファクチャールといって、時計の外側から中の機械部分に至るまで自社で手掛けているのが特長。単に高くて新しいものではなく、一生もので、唯一無二で、物語のあるものにこそ価値があるとでも言いたげです。
<トピック>
◎母ゴコロエコゴコロ 伊東美咲
◎すれ違いがち多忙夫婦の技ありコミュニケーション術
◎なりたい私になるための毎日服の揃え方