菜々緒が“悪魔”と称される冷徹な人事コンサルタント役を演じるドラマ『Missデビル 人事の悪魔・椿眞子』(日本テレビ系)の第7話が26日に放送され、平均視聴率7.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から1.5ポイントダウンとなってしまいました。
(前回までのレビューはこちらから)
今回、斉藤博史(Sexy Zone・佐藤勝利)が椿眞子(菜々緒)から新人研修へ赴くよう命じられたのは、CFD(クライアント・ファースト・ディビジョン)。この部署は、結成わずか1年ながら、営業・契約・顧客サービスを一本化し、大きな業績を上げているエリート軍団なのです。
さっそくCFDへ足を運んだ博史は、リーダーの甘露路慶治(袴田吉彦)を筆頭に、先輩社員たちの熱血ぶりを見て圧倒されてしまいます。その一方、膨大な仕事をこなしながらも、全員が定時退社していることに違和感を覚えるのでした。
そんな中、博史の教育係・里中純(永岡佑)が突然倒れ、入院することに。里中は肝臓と腎臓に持病を抱えているものの通院せず、奥さんによれば残業続きとのこと。さらに、里中は目を覚ました途端、「PJ150をやらなければならないんだ!」と、何やら定時後にも業務を行っていることをニオわす発言をしたため、博史は、CFDがどこかに残業するための基地をもっているのではないかと疑いを抱きます。
残業アジトを見つけだすため、博史は部署内を盗聴。その結果、CFDが社長室の予算で6,000万円もするPCサーバーを購入していることが発覚します。その送付先が、つまりは彼らの隠れ家ということで、博史はサーバーを梱包する木箱の中に入り、アジトに潜入捜査するよう眞子から命じられます。
トロイの木馬作戦でなんとかアジトに潜入することに成功した博史。そこで目にしたのは、猛烈な仕事ぶりをみせる社員たちと、CFDを胡散臭いと考え潜入したものの捕らえられ、縄で縛られてしまった人事部長・伊東千紘(木村佳乃)の姿でした。
一方、会社内で甘露路に残業アジトの存在を問い詰めた眞子も、不意打ちを食らって気絶させられ、アジトに連れ込まれて千紘と一緒に拘束されてしまいます。
ここで甘露路は、最近世の中を賑わす働き方改革への不満の想いを吐露し、身を粉にして働くことこそが会社や国の発展につながると長広舌。そして、PJ150とは、10年後に創業150周年を迎える共亜火災が、業界トップであるためのプロジェクトなのだということを明かします。
甘露路が滔々と演説する間、こっそり縄抜けに成功した眞子は、得意のハイキックを社員どもに浴びせまくり撃破。CFDを壊滅させ、一件落着となったのでした。
しかし、安心したのも束の間。自宅へ戻った眞子は、こっそり忍び込んでいた謎の男に襲われ、首にナイフを突きつけられたところで今回は終了となりました。
さて感想ですが、今回、里中が病院のベッドで突如として「PJ150をやらなければならないんだ!」と、狂気に満ちた表情でセリフを吐いた瞬間、嫌な予感がしました。というのも、このドラマではこれまで、一見ノーマルな人物が突然ヒステリックな演技を始めると、その後にムチャクチャな展開が待ち構えていたからです。
で、やっぱりといいますか、その後はB級戦隊モノのような酷い流れに。残業アジトはまるで悪の組織の秘密基地のようで、そこで働くCFDの社員たちはさながらショッカーといったところ。まるで、と書きましたが、眞子と千紘を鉄パイプで撲殺しようとしてましたから、こいつらは本当に悪者でした。
そんな罪を犯してまで秘密を守ろうとするPJ150とは一体何なのかというと、要は“24時間働けますか”のコピーが躍った時代に憧れを抱く甘露路が、それを再現するべく設立した組織だったのです。
このドラマはいわゆるお仕事モノですから、昨今、国を挙げて取り組まれている働き方改革がテーマに組み込まれることは当然といえば当然。その切り口も多々あることでしょう。今回のようにアンチテーゼを投げかけるのもアリだとは思いますけど、それを訴える方法は他になかったんですかね。
奇抜な展開のせいでメッセージ性が完全に希薄化。というより、ほぼコントを見ているようでした。甘露路が、「エジソンは、アインシュタインは、マハトマ・ガンジーは、土日は休ませてくれと、自分の都合で早退したいと言いましたか? いいや、言っていない。彼らが寝る間も惜しんで必死に働いたからこそ、今の豊かさが、人類の進歩があるんです」と熱く語ったシーンはウケ狙いにしか思えず、実際に笑ってしまいました。ちなみにアインシュタインは、1日10時間以上の睡眠をとるロングスリーパーだったという説があるみたいですね。
何はともあれドラマは終盤へ突入。どうやら眞子は、幼少期に起きた火事が原因で共亜火災に対し恨みを抱いているらしく、今回ラストに登場した謎の男はその辺りの事情を握っている様子。クライマックスに向けて盛り上がっていくことを期待したいと思います。
(文=大羽鴨乃)