NHK大河ドラマは、もう“国民的”じゃない!? ワースト視聴率連発で『いだてん』も期待薄

 2019年1月6日、58作目となるNHK大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺』が放送開始するが、イマイチ話題になっていない。

 同作は、人気脚本家・宮藤官九郎氏のオリジナル作品で、日本で初めてリンピックに初参加したマラソンランナー・金栗四三(中村勘九郎)と、オリンピックを呼んだ男・田畑政治(阿部サダヲ)の2人をリレーしながら、知られざるオリンピックの歴史を描いた作品で、大河では異例の“現代劇”となる。

 勘九郎と阿部では、大河の主演としては、やや実力不足な印象が拭えないことから、脇役で出演する綾瀬はるか、役所広司、竹野内豊、生田斗真、橋本愛、星野源、松坂桃李、ビートたけし、小泉今日子といったキャストで、どこまで視聴者を引きつけられるかがポイントになりそう。

 今年の大河ドラマ『西郷どん』(鈴木亮平主演)は、日本人なら誰もが知る歴史上の人物・西郷隆盛の物語であったにもかかわらず、視聴率は伸びず、最高で15.5%(第5話=ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)どまり。15%を超えたのはわずか4回だけで、第7話以降は14%台以下に沈んだ。後半はほとんどの回が10~12%台に低迷し、最終回(第47話)では13.8%と健闘したものの、全話平均では12.7%。昨年の『おんな城主 直虎』の平均12.8%を0.1ポイント下回り、2年連続で大河史上ワースト視聴率3位の座を更新した。

 大河の視聴率が陰りを見せたのは、12年『平清盛』(松山ケンイチ主演)から。同作は、まさかの1ケタ台を9回も記録するなどの体たらくで、史上最低の12.0%で終えた。13年『八重の桜』(綾瀬主演)は14.6%、14年『軍師官兵衛』(V6・岡田准一主演)は15.8%とまずまずだったが、15年『花燃ゆ』(井上真央主演)は12.0%でワーストタイ。16年『真田丸』(堺雅人主演)は16.6%と奮闘したが、『直虎』『西郷どん』と2年連続で振るわず。来年の『いだてん』も前評判は高いとはいえない。

 12年以降の7年間で、大河史上ワースト1位から4位までの不人気作を輩出した。こうなると、もはや大河は“国民的なドラマ”ではなくなってしまい、そのブランド力も低下してしまったといえそう。

 現状、大河の裏でオンエアされている、日本テレビ系『世界の果てまでイッテQ!』や、10月にレギュラー番組に昇格したばかりの『ポツンと一軒家』(テレビ朝日系)が、大河を超える視聴率を常にマークしており、かつてのような高い数字は望み薄。『いだてん』も過度な期待はしない方がよさそうだ。

 一発逆転があるとしたら、独立騒動でモメた、旧所属事務所(レプロエンタテインメント)に詫びを入れて、『いだてん』出演を模索するのん(能年玲奈)の出演がかなった場合だろう。
(文=田中七男)

朝ドラヒロインが「ブレーク女優ランキング」で明暗! 早くも忘れられそうな葵わかな

 オリコンニュースが19日、毎年恒例の「2018年ブレーク女優ランキング」を発表。NHK連続ドラマ小説でヒロインを務めた永野芽郁と葵わかなが、くっきり明暗を分ける格好となった。

「2018年上半期ブレーク女優ランキング」で首位だった永野が、年間を通しても堂々の1位になった。永野は4月から9月に放送された『半分、青い。』でヒロインを務め、まだ18歳(撮影当時)とは思えぬ抜群の演技力とフレッシュさで朝ドラファンを魅了。同作の全話平均視聴率は21.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)をマークするヒットとなっただけに、1位も当然の結果といえそう。

 朝ドラ後、初の連ドラ出演は来年1月期の『3年A組-今から皆さんは、人質です-』(菅田将暉主演/日本テレビ系/日曜午後10時30分~)でのヒロイン役。同局の日曜ドラマは“死に枠”と称されるほど難しい枠だけに、ここで高視聴率に導くことができれば、永野の評価がさらに高まることは間違いない。

 2位は、昨年10月から今年3月までオンエアされた朝ドラ『わろてんか』に脇役で出演した広瀬アリス。同作では、ヒロインの葵を凌駕する存在感を示して大ブレーク。朝ドラ後は、『正義のセ』(日本テレビ系)、『探偵が早すぎる』(同/滝藤賢一とのダブル主演)、『ハラスメントゲーム』(テレビ東京系)と3クール連続で連ドラに主要キャストで出演。CM起用社数も激増し、はるか先を走っていた妹・広瀬すずの背中を捕らえた。

 3位以下は、3位=浜辺美波、4位=安藤サクラ、5位=今田美桜、6位=杉咲花、7位=中条あやみ、8位=新木優子、9位=趣里、10位=葵の順。

 この中で、特筆すべきは趣里だろう。今年出演した連ドラは『ブラックペアン』(TBS系)、『僕とシッポと神楽坂』(テレビ朝日系)の2作。いずれも主演でもヒロインでもなく脇役だったが、際立つ存在感で強烈なインパクトを残したことが視聴者に評価されたのだろう。来年1月期には、坂口健太郎主演『イノセンス 冤罪弁護士』(日本テレビ系)に3番手で出演する。そこでも存在感を示せば、おのずと主演、ヒロインに抜擢される日も近づいてくるだろう。

 トップ10ギリギリの10位に入ったのは、葵。ヒロインを務めた『わろてんか』終了から、まだ9カ月しかたっていないが、早くも忘れ去られそうな立場になってしまった。

 朝ドラ直後には、『ブラックペアン』でヒロインに起用されたが、存在感で同じ看護師役の趣里に完敗。8月に公開された主演映画『青夏 きみに恋した30日』は壮絶爆死を遂げ、女優としての評価は下がるばかり。CM出演本数が多いため、一見露出しているように見えるが、ドラマ出演は『ブラックペアン』以降なく、同じ朝ドラヒロインで同じ事務所の永野とは明暗を分けた。葵は来年、奮起しないと、『純と愛』の夏菜のようになってしまいかねないだろう。
(文=田中七男)

朝ドラヒロインが「ブレーク女優ランキング」で明暗! 早くも忘れられそうな葵わかな

 オリコンニュースが19日、毎年恒例の「2018年ブレーク女優ランキング」を発表。NHK連続ドラマ小説でヒロインを務めた永野芽郁と葵わかなが、くっきり明暗を分ける格好となった。

「2018年上半期ブレーク女優ランキング」で首位だった永野が、年間を通しても堂々の1位になった。永野は4月から9月に放送された『半分、青い。』でヒロインを務め、まだ18歳(撮影当時)とは思えぬ抜群の演技力とフレッシュさで朝ドラファンを魅了。同作の全話平均視聴率は21.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)をマークするヒットとなっただけに、1位も当然の結果といえそう。

 朝ドラ後、初の連ドラ出演は来年1月期の『3年A組-今から皆さんは、人質です-』(菅田将暉主演/日本テレビ系/日曜午後10時30分~)でのヒロイン役。同局の日曜ドラマは“死に枠”と称されるほど難しい枠だけに、ここで高視聴率に導くことができれば、永野の評価がさらに高まることは間違いない。

 2位は、昨年10月から今年3月までオンエアされた朝ドラ『わろてんか』に脇役で出演した広瀬アリス。同作では、ヒロインの葵を凌駕する存在感を示して大ブレーク。朝ドラ後は、『正義のセ』(日本テレビ系)、『探偵が早すぎる』(同/滝藤賢一とのダブル主演)、『ハラスメントゲーム』(テレビ東京系)と3クール連続で連ドラに主要キャストで出演。CM起用社数も激増し、はるか先を走っていた妹・広瀬すずの背中を捕らえた。

 3位以下は、3位=浜辺美波、4位=安藤サクラ、5位=今田美桜、6位=杉咲花、7位=中条あやみ、8位=新木優子、9位=趣里、10位=葵の順。

 この中で、特筆すべきは趣里だろう。今年出演した連ドラは『ブラックペアン』(TBS系)、『僕とシッポと神楽坂』(テレビ朝日系)の2作。いずれも主演でもヒロインでもなく脇役だったが、際立つ存在感で強烈なインパクトを残したことが視聴者に評価されたのだろう。来年1月期には、坂口健太郎主演『イノセンス 冤罪弁護士』(日本テレビ系)に3番手で出演する。そこでも存在感を示せば、おのずと主演、ヒロインに抜擢される日も近づいてくるだろう。

 トップ10ギリギリの10位に入ったのは、葵。ヒロインを務めた『わろてんか』終了から、まだ9カ月しかたっていないが、早くも忘れ去られそうな立場になってしまった。

 朝ドラ直後には、『ブラックペアン』でヒロインに起用されたが、存在感で同じ看護師役の趣里に完敗。8月に公開された主演映画『青夏 きみに恋した30日』は壮絶爆死を遂げ、女優としての評価は下がるばかり。CM出演本数が多いため、一見露出しているように見えるが、ドラマ出演は『ブラックペアン』以降なく、同じ朝ドラヒロインで同じ事務所の永野とは明暗を分けた。葵は来年、奮起しないと、『純と愛』の夏菜のようになってしまいかねないだろう。
(文=田中七男)

NHK・桑子真帆アナ、3月退社で「タモリの事務所入り」は既定路線か?

 大みそかの『NHK紅白歌合戦』で2年連続となる総合司会を務めるNHKの桑子真帆アナウンサーに、「3月フリー転身説」が浮上している。

 桑子アナといえば『ブラタモリ』の3代目アシスタントに抜擢されるや、タモリとの軽妙な掛け合いが人気を博し、2015年にはオリコンの『好きな女性アナウンサーランキング』で圏外から5位へと大躍進。現在は『ニュースウオッチ9』のキャスターを務めるなど、NHKの顔となっている。

 一方、私生活では17年5月に結婚したフジテレビの谷岡慎一アナと今年6月にスピード離婚。31歳という年齢からも、心機一転、退局してもおかしくないタイミングだ。

「桑子アナは2連連続での『紅白』司会という大役を担ったわけですが、裏を返せば『これで上がり』というNHKからのメッセージでもある。なんでも、離婚したことで局幹部の覚えが悪くなったのに加え、もともとバラエティ志望とあって、今のポジションには満足していない。すでに、タモリが所属する『田辺エージェンシー』への移籍話が進んでいるとの情報もあります」(テレビ関係者)

 また、桑子アナがフリー転身を考えるようになったのには、2人の女子アナが影響を与えているという。

「一人は、同じNHKを今年3月に退局した有働由美子アナです。現在49歳の有働が『もっと早くフリーになったほうがよかった』と話しているのを聞いて、桑子アナは自分は早めに動こうと思い立ったといいます。また、日本テレビの水卜麻美アナとは同い年。“ライバル”も来春にフリー転身する可能性もあることから、“彼女より先に”という思いがあるようです」(同)

 今やテレビ界ではフリーアナが飽和状態。『紅白』では紅組司会の広瀬すずをうまくフォローし、総合司会の内村光良との掛け合いを完璧にこなすことが、自分を売る絶好のチャンスとなりそうだ。

『西郷どん』鹿児島で視聴率30%獲得! ほかの視聴率“東西格差番組”は?

 NHK大河ドラマ『西郷どん』が、西郷隆盛の地元である鹿児島地区において最終回の視聴率が30.0%(ビデオリサーチ調べ、以下同)を記録し、全話平均視聴率も30.2%と高い数字を記録した。最終回は関東地区では13.8%であり、実に倍以上の需要があったことになる。鹿児島地区の視聴率調査は、月のうち2週分しか行われておらず、それからの単純計算ではあるが、それでも驚異的な数字といえるだろう。

『西郷どん』に限らず、視聴率の地域格差が現れる番組は多い。プロ野球中継などは、チームの地元で視聴率が上昇するが、バラエティ番組にも同様の現象が見られる。

「先ごろ行われた『M-1グランプリ2018』(テレビ朝日系)は関東地区が17.8%に対し、関西では28.2%を記録するなど、東西で10%近い数字の開きがあります。上沼恵美子が起用されているのも、同地区での絶大な人気があるがゆえ。番組としては、なんとしても彼女に審査員を継続してほしいのではないでしょうか」(放送作家)

 ほかにも関西人気の高い番組はある。やはり地元出身の大物芸人番組が多いようだ。

「『ダウンタウンDX』(日本テレビ系)は全国の日テレ系列局で放送されていますが、制作は大阪の読売テレビです。そのためか、常に関西の方が視聴率が高いようですね。井戸端会議スタイルの番組はまさに関西ノリといえるかもしれません。同じく明石家さんまの『ホンマでっか⁉︎  TV』(フジテレビ系)も関西人気が高い番組として知られています」(同)

 ほかにも関西を代表するバラエティ番組といえば『探偵!ナイトスクープ』(朝日放送系)が挙げられる。なぜだかキー局のテレビ朝日では放送されていない。90年代後半の全盛期には、金曜の深夜帯にもかかわらず常時30%近い視聴率を記録するオバケ番組として知られた。やはりテレビ番組ひとつとっても地域によって好みが違うのだろう。
(文=平田宏利)

『西郷どん』鹿児島で視聴率30%獲得! ほかの視聴率“東西格差番組”は?

 NHK大河ドラマ『西郷どん』が、西郷隆盛の地元である鹿児島地区において最終回の視聴率が30.0%(ビデオリサーチ調べ、以下同)を記録し、全話平均視聴率も30.2%と高い数字を記録した。最終回は関東地区では13.8%であり、実に倍以上の需要があったことになる。鹿児島地区の視聴率調査は、月のうち2週分しか行われておらず、それからの単純計算ではあるが、それでも驚異的な数字といえるだろう。

『西郷どん』に限らず、視聴率の地域格差が現れる番組は多い。プロ野球中継などは、チームの地元で視聴率が上昇するが、バラエティ番組にも同様の現象が見られる。

「先ごろ行われた『M-1グランプリ2018』(テレビ朝日系)は関東地区が17.8%に対し、関西では28.2%を記録するなど、東西で10%近い数字の開きがあります。上沼恵美子が起用されているのも、同地区での絶大な人気があるがゆえ。番組としては、なんとしても彼女に審査員を継続してほしいのではないでしょうか」(放送作家)

 ほかにも関西人気の高い番組はある。やはり地元出身の大物芸人番組が多いようだ。

「『ダウンタウンDX』(日本テレビ系)は全国の日テレ系列局で放送されていますが、制作は大阪の読売テレビです。そのためか、常に関西の方が視聴率が高いようですね。井戸端会議スタイルの番組はまさに関西ノリといえるかもしれません。同じく明石家さんまの『ホンマでっか⁉︎  TV』(フジテレビ系)も関西人気が高い番組として知られています」(同)

 ほかにも関西を代表するバラエティ番組といえば『探偵!ナイトスクープ』(朝日放送系)が挙げられる。なぜだかキー局のテレビ朝日では放送されていない。90年代後半の全盛期には、金曜の深夜帯にもかかわらず常時30%近い視聴率を記録するオバケ番組として知られた。やはりテレビ番組ひとつとっても地域によって好みが違うのだろう。
(文=平田宏利)

マスコミをマスゴミにした『共犯者たち』は誰!? 元NHK・堀潤氏が語る権力とメディアとの関係

 マスメディアには権力を監視する役割があると言われるが、果たして本当だろうか? 籾井勝人NHK前会長が「政府が右と言ったものを左と言うわけにはいかない」と発言したことは記憶に新しい。テレビ朝日の看板番組『報道ステーション』は自民党から圧力を受け、番組プロデューサーが異動になったと言われている。マスメディアは権力にとても弱い存在ではないのかと思わざるを得ない。現在公開中のドキュメンタリー映画『共犯者たち』を観ると、その思いがいっそう強まる。

 韓国ではドキュメンタリー作品として異例のヒット作となった『共犯者たち』は、韓国の公共放送局KBSと公営放送局MBCで当時の大統領イ・ミョンパクに対して批判的な報道をしたニュース番組のスタッフたちが現場を追われた事件を追ったもの。局の経営陣は権力者寄りの人物に一新され、局員たちはストライキを行なうことで抵抗するが、ストライキ参加者は容赦なく解雇される。しかし、権力寄りとなった局は、2014年に起きた「セウォル号事件」で“全員救助”という大誤報を流してしまう。MBCを解雇された元プロデューサーのチェ・ホンス監督は独立系メディア「ニュース打破」を立ち上げ、メディアを腐敗させた“共犯者”たちをカメラで追い詰めていく──。

 日本唯一の公共放送であるNHKに2001年から2013年まで勤め、現在は市民投稿型ニュースサイト「8bitNews」を主宰しているジャーナリスト・堀潤氏はこの映画を観て、どのように感じただろうか。12月15日、ドキュメンタリー映画監督の森達也氏と共に行なったポレポレ東中野でのトークショーを終えた堀潤氏にコメントを求めた。

■日本と韓国では“共犯者たち”は異なる!?

──『共犯者たち』は韓国のテレビ局で起きた事件を追ったドキュメンタリーですが、堀さんはどのような感想をお持ちでしょうか?

堀 僕がNHKを辞めたのは2013年で、韓国の公共放送であるKBSがストライキを行なったのは2014年。「権力からの圧力を跳ね返して、公共放送としての使命をまっとうしたい」という彼らの声を聞いて、居ても立ってもいられなくなり、韓国まで取材に行ったんです。ストライキ中の舎内で組合の委員長や現場のディレクターたちから「公共放送は権力者のものではなく、市民一人ひとりのものなんだ」という熱い話が聞けてうれしかったですね。そんなふうに点として見ていた事件を、チェ・スンホ監督が時系列で追った作品にまとめたことで線として理解することができましたし、市民運動へと広がって面となっていく展開に引き込まれました。でも同時に日本の状況を省みると、不甲斐なさと寂しさも感じます。日本では事件や人物を興味本位で消費していくだけ。例えば、安田純平さんについてもマスメディアは自己責任論について論じるだけで、シリアの今の情勢を伝えようとか、安田さんを拉致した集団は何者だったのかということは検証しようとしない。視聴者が飽きてしまえば、それで終わり。『共犯者たち』と同じような事件が日本で起きた場合、そのことに異議を唱えない視聴者一人ひとりが“共犯者”ということになるんじゃないかとも思いましたね。

──『共犯者たち』では、韓国の権力者におもねるテレビ局の経営陣をマスコミをマスゴミに変えた“共犯者たち”と糾弾しているわけですが、堀さんは日本の状況に置き換えて観ていたわけですね。

堀 そうですね。権利とは与えられるものではなく、勝ち取るものなんだなということを改めて感じました。その意識がないと、ある意味で隷属関係と変わらないんじゃないかと。日本って、やっぱり“お上の文化”なんでしょうね。クビ切り民主主義なんて言います。何か問題が起きれば、責任者のクビを切って、それで一件落着。企業が問題を起こせば社長が変わり、政府が問題を起こせば政権が変わって、一件落着。問題の本質は変わらないままなので、問題が繰り返し起きてしまうんです。フランスではマクロン政権の燃料税引き上げに対して市民は暴動で抵抗していますが、日本人である僕らは秩序を維持することに価値をいちばん感じているのかもしれません。体制を維持するためなら、個人の権利さえも差し出してしまう文化が封建時代から根づいているように感じます。終戦の際も“国体護持”が最優先されたわけです。原発事故から7年が経つのに、今もまだ被災民は10万人以上いる。そのことを伝えるメディアもすっかり減りました。五輪や万博を誘致して浮かれるよりも前に、私たちの税金を使う先はあるはずなのに、おかしいですよ。福島で起きたことをもう忘れたんじゃなくて、もともと他人の幸せには興味がないんでしょう。そんなことを考えると虚しくなるんですが、そうじゃないものを探し出すことが僕の取材のモチベーションになっているんです。

■NHKを辞めることになった本当の理由

──堀さんはNHK在職中、3.11の報道の在り方に批判的なことをTwitter上で呟いたところ、国会議員からクレームがあり、上司からTwitterを止めさせられたと聞いています。

 実を言うと、あれはとても些末な出来事でした。僕のTwitter上の発言に対して圧力があったということになっていますが、その圧力は本当に政治家からだったのか、経営陣の判断だったのか、はっきりしていません。そのように上司から説明されただけなんです。政治的圧力を理由に、自分たちから言論の自由を放棄してしまうことに不快さと寂しさを感じて、その時点で「NHK、辞めます」と上司に伝えました。そのときは「まぁまぁ」となだめられ、それでLAへ留学することになったんですが、留学中に僕が撮った日米の原発メルトダウン事故についてのドキュメンタリー映画『変身 Metamorphosis』を地元の市民が上映したいと申し出てくれたことに上司はNGを出したんです。LAの市民にまでNHKは連絡を入れ、上映会を取り止めさせた。それがいちばん悲しかったですね。他国の人たちが情報を発信しようという権利にまで圧力を掛けてしまう。民主主義の発展を標榜しているはずのメディアに対して恥ずかしさを感じて、上司にその場で文句を言いました。それから日本に帰国し、より自由な報道の場を求めてNHKを退職することになったんです。

──NHKを辞めた原因は、政治家からの圧力ではなかった?

 政治家はメディアに対して圧力を掛けるなんて、ヘタはそうそうは打ちません(笑)。圧力を掛けたことが明らかになれば、政治家にとってはリスクになりますから。僕が嫌だったのは、世間からバッシングを浴びるんじゃないかと心配して、とにかく穏便に済ませようとする局内の雰囲気、信頼関係のなさだったんです。僕が主宰している「8bitNews」で、当時101歳だったジャーナリスト・むのたけじさんをインタビューしたことがあります。むのさんは2016年に亡くなられましたが、戦時中は朝日新聞に勤め、日本がポツダム宣言を受諾した1945年8月15日に朝日新聞を退職し、故郷の秋田県横手市で「たいまつ」という反戦を訴えた新聞を出し続けた方です。「むのさんのようなジャーナリストがいたのに、朝日をはじめとする大手新聞はどうして大本営発表に加担したんですか。軍部の圧力がすごかったんですか?」と尋ねたところ、むのさんの第一声は「圧力なんか掛けるわけないじゃない。彼らは笑っているだけだよ」というものでした。組織を守るために、生業を失わないように、新聞社と記者たちは大本営の発表を受け入れ、さらには社内検閲まで自主的に設け、それを軍部は笑って見ているだけだったと話してくれました。この構造は今も変わっていないと思います。メディアや企業だけでなく、日常的にもこれは起きうること。その危険性を意識して変えていかないと、権力者にうまく利用され、あっという間にコントロールされてしまいます。市民一人ひとりが声を上げていくことが大事です。それもあって「8bitNews」を立ち上げることにしたんです。

■マスメディアは権力とは闘わない

──マスメディアには権力を監視する役割があると言われますが、堀さんはどのように考えていますか。

 メディアは“大衆の鏡”とも言われていますよね(笑)。ですから、僕ら大衆側の人間に、権力を監視するぞというモチベーションがあるかどうか次第だと思うんです。俺は権力を監視する気もないし、声を上げるつもりもないけど、マスメディアは権力を監視し、声を上げるべきだという考え方ではダメでしょう。メディアで働いているのは大衆の一人であり、決して独立した機構ではないわけです。もっと言えば、政治の世界も司法界も本当は大衆と繋がっているものです。権力を監視し、変えていくのは大衆の一人ひとりなんだと思います。『共犯者たち』はそのことを伝えているように僕は思います。

──NHKでアナウンサーとして活躍していた堀さんに、もうひとつお訊きしたいことがあります。NHKのトップである会長がどのようにして選ばれているのかは、NHKの局員にも分からないものなんですか?

 NHK会長の選出に関しては構造上、誰もタッチできないんです。経営委員会が会長を選出しているわけですが、経営委員は内閣に指名された人たちです。その経営委員たちが会長に誰を選ぶかは、局員も視聴者もいっさい関知することができません。従来はNHK内から会長が選ばれていましたが、ここ10年は外部から会長を連れてくるようになりました。でも、これはNHKの身から出た錆なんです。NHKで不祥事が相次ぎ、「国民から受信料を集めておきながら、あいつらロクなことしない」という世評ができてしまい、NHKをコントロールしたいという権力側の思惑と合致してしまった。権力は常にメディアをコントロールしようとします。だから、放送局側はスキを与えちゃダメなんです。公共放送であるNHKはお上のものだと思われがちですが、公共料金を払っているのは我々ですから、我々市民のものであるはずなんです。僕は「NHKは日本最大の市民メディアですよね」と事あるごとに言うようにしています。「自分たちがお金を払っているのに、会長を選ぶ議決権がないのはおかしい」とみんなが声を上げていけば、放送改革に繋がっていくはずです。先ほどのトークの中で、森達也監督がいいことを言っていましたよね。「中国の人たちは端から自国のメディアを信用していない」と(笑)。そういう自覚を、僕らも持っていたほうがいいと思います。権力と闘うのがメディアではなく、権力と結び付くのがメディアなんだと。そのことを意識して、自分たちで変えていこうと声を上げていくことが大切だと思いますね。

──堀さんが主宰している「8bitNews」には、クレームは届きませんか?

 「8bitNews」はいろんな声をいただいていていますが、クレームはないです。僕もNHKを辞めてフリーランスとして、いろんな番組に呼ばれていますが、「こんなことはしゃべらないで」と言われることないですね。結局、NHKという組織にいたことで忖度が働いていたんだなということが、フリーになって分かりました。発言の内容は全て個人の責任になるわけです。NHK時代はいいドキュメンタリー番組を作って思うような視聴率を残せないと、「せっかくいい番組を作ったのに視聴率が悪かったのは、視聴者のみなさんのせいですよ」なんてことは心で思っても、決して口には出せませんでした。でも、今はフリーな立場なので、何でも自由に発言できます。いちばん怖いのは「こんなことを言ったら、仕事が来なくなるかも」と自己忖度して、言いたいことを言わなくなってしまうことでしょうね。トークショーで森達也さんが言っていらっしゃったように自分自身がいちばん怖い相手なんだなと思いますね。

(取材・文=長野辰次)

『共犯者たち』
監督/チェ・スンホ 脚本/チョン・ジェホン 撮影/チェ・ヒョンソク 音楽/チョン・ヨンジン 製作/ニュース打破
配給/東風 ポレポレ東中野ほか全国順次公開中。
2019年1月5日(土)より渋谷ユーロスペースにて拡大上映決定。『スパイネーション/自白』と同時公開。
(c)KCIJ Newstapa
http://www.kyohanspy.com

●堀潤(ほり・じゅん)
1977年兵庫県生まれ。2001年にNHKに入局。『ニュースウォッチ9』のレポーター、『Bisスポ』のキャスターなどを担当。12年より市民ニュースサイト「8bitNews」を立ち上げ、13年にNHKを退職。NHKを辞めた経緯は著書『僕がメディアで伝えたいこと』(講談社現代新書)、客員研究員としてUCLA留学中に製作したドキュメンタリー映画『変身 Metamorphosis』の内容は『変身 メルトダウン後の世界』(KADOKAWA)で詳しく語られている。

ナスDが日テレ『ガキ使』に風穴を開ける? 『紅白』裏で、テレ朝がよゐこ『無人島0円生活』をオンエア!

 大みそか『第69回NHK紅白歌合戦』の裏で、テレビ朝日はよゐこが出演する『無人島0円生活』(午後6時~深夜0時30分)を放送する。『紅白』の裏では、『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで! 絶対に笑ってはいけない』シリーズ(日本テレビ系)が8年連続で民放トップの座を独走しているが、同番組に風穴を開けられるか注目される。

 テレ朝は昨年まで、大みそかの夜に4年連続で『くりぃむVS林修! 年越しクイズサバイバー』をオンエアした。しかし、視聴率は振るわず、昨年は第1部(午後6時~7時)の6.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)が最高。『紅白』と重なった時間帯では、第2部(午後7時~9時)の5.2%が最高で、日テレには遠く及ばなかった。

『無人島0円生活』は、2004年7月に『いきなり!黄金生活。』内でスタート。07年には『よゐこの無人島0円生活』として、大みそかのゴールデン・プライム帯で放送され、11.8%と2ケタに乗せた実績がある。大みそかにオンエアされたのは、その1回のみで、昨年は12月29日に放送された。

 同番組は、よゐこの濱口優、有野晋哉とゲストが、無人島で2泊3日のサバイバルバトルを繰り広げる内容。今年のよゐこの対戦者は、昨年末、よゐこに勝利した“破天荒ディレクター”ナスDこと友寄隆英、女子レスリングの吉田沙保里とお笑いコンビ・ブリリアンがタッグを組んだ「吉田沙保里 with B」チーム。当日は、よゐこ、同局・田畑祐一アナが無人島から、「ナスDの大冒険YouTube版」を通じて、番組を生解説する。

 民放の大みそかの夜は、かつては『Dynamite!!』(TBS系)、『PRIDE』(フジテレビ系)といった格闘技番組が健闘した時期もあったが、格闘技ブームは終焉。日テレの『ガキ使 絶対に笑ってはいけない』シリーズが独走する状態が長く続いており、低視聴率が続くテレ朝としては、なんとか一矢報いたいところ。

 今年の各局のラインナップは、日テレが『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで! 絶対に笑ってはいけないトレジャーハンター24時!』、昨年民放2位に躍進したテレビ東京は『第51回年忘れにっぽんの歌』『孤独のグルメ 2018大晦日スペシャル(仮)』、TBSは『平成最後の大晦日スペシャル!SASUKE2018&ボクシング井岡一翔世界タイトルマッチ』、フジは『RIZIN.14』をオンエア。視聴率が低迷していたテレ朝とTBSは番組を一新した。

「『ガキ使』は昨年、第1部(午後6時30分~9時)で17.3%、第2部(午後9時~深夜0時30分)で16.3%と高い数字をマークしており、これに勝つのは容易なことではありませんが、そのほかの4局がどこまで食い込むかが注目されます。新たにスタートする番組と違って、『無人島0円生活』は一定の実績があるだけに2ケタも十分狙えるでしょう。ただ、主役のよゐこより、やはり“ナスD頼み”になるでしょうね。ナスDは昨年放送開始した『陸海空 地球征服するなんて』(旧タイトル『陸海空 こんな時間に地球征服するなんて』)でのアマゾンの部族潜入取材における破天荒ぶりで大ブレーク。昨年末の『無人島0円生活』でのサバイバル生活では、鮮烈なインパクトを残し、濱口に圧巻の勝利を収めました。今年もよゐこより、ナスDがどこまで奮闘するかに視聴者の興味は向くでしょうね」(テレビ誌関係者)

 制作側としては、タレントより、本来裏方のディレクターに期待しなければならないというのは、不本意ではあるだろうが、数字のためなら、背に腹は代えられないだろう。ナスDの変わらぬ破天荒なサバイバル生活に注目だ。

(文=田中七男)

HKT48・指原莉乃「ラスト紅白」で、北島三郎がまたかき消される!?

 また『NHK紅白歌合戦』がジャックされてしまうのか?

 12月15日、AKB48グループの絶対女王・指原莉乃が、都内で行われたHKT48の単独公演で、AKBグループを卒業することをサプライズ発表した。

 来年4月28日に横浜スタジアムで卒業公演を行い、5月28日に地元・福岡で感謝祭イベントに出席するという。

「15日深夜に生放送されたNHK『シブヤノオト』に、『紅白』制作統括の渋谷義人チーフプロデューサーが出演。AKB48が『恋するフォーチュンクッキー』を歌うことが発表されました。同局は2013年にリリースされた指原のセンター曲。今でもAKBの代表曲として、お茶の間認知度は断トツです。『紅白』もAKBも、今年は話題性が乏しかったため、双方にとって“指原卒業”の話題性は、まさにウィンウィン。山本彩の卒業が11月4日と『紅白』に全く絡めない中途半端なタイミングだったのは、指原の卒業企画が進行していたからでしょう。一方、今年の総選挙で悲願の1位となった松井珠理奈は、まったく目立てずに終わりそうです」(芸能記者)

 今年の『紅白』といえば、最大の目玉となるのが演歌の大御所・北島三郎の復活出演だ。13年の“50回出場”を区切りとして『紅白』を卒業した北島だが、「平成最後の紅白」と記念の年ということで、NHKがラブコール。特別出演で「まつり」を歌うことが決まっている。しかし、その北島とAKB48には“あの因縁”がある。

「北島の紅白卒業となった年、当時AKB48の中心メンバーだった大島優子がステージ上でグループ卒業を発表。話題を独占し、北島の影が薄れてしまった。これには視聴者や業界内から批判が噴出。北島も『昔なら(私事を紅白で発表することは)考えられなかった。おかしいといえばおかしい』と、納得がいかない様子でした。大島と違い、指原は事前発表ではありますが、紅白復活のインパクトがまたしてもかき消されれば、北島が激怒する可能性もありそうです」(音楽関係者)

 指原か北島か、今年の『紅白』の主役は、果たしてどちらになるのか!?

広瀬すずのプライベートにNHKがピリピリ……“男断ち”と引き換えに交わした「密約」とは?

 NHKが広瀬すずのプライベートに神経を尖らせている。

 大みそかには『紅白歌合戦』の紅組司会、4月からは朝ドラ『なつぞら』主演が決まっている広瀬。抜擢された理由の一つが、“清潔さ”だったと言われている。

「広瀬といえば、過去に成田凌との熱愛が一部スポーツ紙に報じられましたが、交際現場が押さえられていないことから、すぐに立ち消えに。“スキャンダル処女”のイメージをキープし続けています。現在は母親と姉のアリスと3人暮らし。仕事現場でも、常に取り巻きが鉄壁ガードし、男が口説く隙がまったくない。写真誌も常に彼女の周辺を追いかけて熱愛をスクープしようと躍起になっていますが、空振りに終わっているようです」(芸能記者)

 とはいえ、最近の広瀬はめっきり女らしくなってきたともっぱら。それだけにNHKサイドが“もしや男ができたのでは?”と過敏になるのも無理はない。

「紅白の司会も朝ドラの主演も、スキャンダルはご法度。広瀬さんは事前の身体検査で“全くのシロ”でした。しかし、それでもまだ安心できないのか、NHKは広瀬サイドに対して、朝ドラが終了するまではスキャンダル、特に男性との交際はNGとの契約書を交わしたと言われています。その代わり、何もなく完走した際には、NHKのお抱え女優として面倒を見るという条件が付いているのだとか」(業界関係者)

 朝ドラ後に、広瀬の“欲求不満”がどんな形で爆発するのか楽しみだ。