「Domani」子どもの学校が「私立か区立か」でマウントを取り合う、渋谷区在住ママの恐ろしさ

 ワーキングマザー向けにリニューアルされた「Domani」(小学館)の10・11月号が発売されました。独特の味がある文章を毎回楽しみにしていた高島彩さんの連載エッセイ「高島彩の『ママ時間』『ノーママ時間』」が、この号をもって終了という残念なお知らせはありましたが、ほかは通常運行です。

 特集は「服は“たった5枚”あればいい(ハート)」。表紙には、実の娘を抱く“モデル兼エディター”という肩書の望月芹名が立て膝で鎮座し、「ワー/ママになって初めて私たち、スティーブ・ジョブズの気持ちがわかりました…!」とのキャッチフレーズがドーン! ジョブズが“効率を考えて常に同じコーディネート”だったという部分への共感なのですが、「ジョブズの気持ちがわかる」は少々大げさである気が。何ごとも盛って語りがちな「Domani」の癖が出ております。自分の名前が日本の女性ファッション誌の表紙を飾るとは、天国のジョブズも思っていなかったことでしょう。ジョブズもビックリな中身、早速、見ていきましょう!

<トピックス>
◎私たちが“新・ドマーニスト”33人です! 「ニッポンのワーキングマザーはかっこいい!」
◎服は“たった5枚”あればいい(ハート)
◎実録!? 東京23区・働く母の生態ファイル「渋谷区の女」

読者モデル33人が多すぎる!

 今号では、公募していた読者モデル「ドマーニスト」が発表になりました。「Domaniを象徴する存在」として誌面に登場していくという彼女たちは、総勢33人。その全員が巻頭の企画「私たちが“新・ドマーニスト”33人です! 『ニッポンのワーキングマザーはかっこいい!』」で紹介されています。

 撮影は、写真家のレスリー・キー。みんな白いトップスにジーンズというファッションで、キメキメのヘアメイクを施され、風に吹かれながらポーズをとっていることもあって、よく似た雰囲気の女性ばかり33人も集めたなぁというのが第一印象です。

 ワーママ向けの雑誌なので、当然みなさん子育てと仕事をする女性。プロフィール欄には自身の職業、年齢のほかに、子どもの性別と年齢、どのように仕事と育児に取り組んでいるかをアピールする紹介文も。なんでしょうか、この「素晴らしいですね」としか言わせないような圧……。素晴らしい、確かに素晴らしいのだけれど、読んでいると息苦しくなるのはなぜでしょう。「Domani」側の「普段は忙しくてボロボロのワーママたちをキレイに撮ってあげました!」感、「みなの者、これが目指すべきママ像だ! 彼女らに憧れろ!」感が漏れ出ているのも原因でしょうか。

 それにしても33人は多すぎる。その後の誌面にも「ドマーニスト」がやたら出てきます。ですが皆さん似ているので見分けもつかず、「やけにたくさん人間が写ってるなあ」という感想しか浮かびません。いやしかし、育児と仕事とドマーニストの三足のわらじ、本当に素晴らしいです。

 「ワー/ママになって初めて私たち、スティーブ・ジョブズの気持ちがわかりました!」と話すドマーニストたちの座談会から始まるのが、メイン特集「服は“たった5枚”あればいい(ハート)」。

 忙しい朝の時短のため、“5枚の服での着回し”を勧めるこの特集。表紙モデルの望月が、ベーシックな5着で6通りの着こなしを披露しています。注目は、どのコーデも毎回違ったカバンやスカーフ、サングラス、アクセサリー等のさまざまな小物類を合わせ、ベーシックコーデにが華やかにアレンジされているところ。小物合わせって、最もセンスが必要で時間がかかってしまうところだと思うのですが……。「ジョブズの気持ちはわかっても、おしゃれにはやっぱり手を抜きたくない」という乙女心が感じられます。

 またその後のページでは、望月が着こなした6コーデと同じコーデを、6人のドマーニストが披露しています。しかも、1コーデにつき1ページを丸々使う贅沢すぎるレイアウト。

 なぜまったく同じコーデを、読者モデルのアップで「ドヤ!」と見せられているのか、しばし考えました。このページをドマーニストのお子さんたちが見たら喜ぶだろうと想像すると、「まあ、いいか」とも思えますが、どちらにせよ、ドマーニストによるドマーニストのための雑誌なのだなぁという疎外感は感じました。

 最後は、毎号注目している連載読み物「実録!? 東京23区・働く母の生態ファイル」。今回は渋谷区ママ編で、千駄ヶ谷、代々木上原、代官山などの高級住宅地にお住まいのワーママにインタビューしています。

 「高島屋はご近所スーパー」「代々木公園や明治神宮は庭」「伊勢丹は目をつむってでもどこに何があるかわかる」など、この連載で前にも読んだようなセリフが渋谷区ママからも飛び出します。

 さらに「(子どもたちは)みんなが並ぶタピオカやプリクラは空いてる時間にさっと行ってるし、芸能人のパパやママを普段から見てるからいちいち反応しない。ありがたみがないんですよ。好きな食べ物は? と聞かれて“テッサ”(註:ふぐ刺し)と答えたときには、なんかいろいろ考えちゃいました」と、自虐風自慢という技も披露。

 中でも最もヒートアップしていたのが、子どもの教育の話題でした。Eさんが「半分くらいは私立小学校のお受験をするんじゃないかな。いちばん人気は青学」と言えば、息子が区立に通っているFさんは「お受験、一応するけど、いい区立があるから落ちてもいいやっていう力みすぎてないママが多いかも(笑)」とアピール。“(笑)”が余計、怖いです。Fさんがさらに、区立小が力を入れているIT教育について15行にわたって熱弁すると、Gさんも「うちの娘は区立の松濤中学校に通っているんですが、英語教育の重点校になって……(以下長いので略)」と校名を挙げてまで助太刀します。

 そこにDさんが「各家庭で教育方針をしっかり考えている印象。中学受験をする家庭は、3年生くらいから有名塾に通わせています」と統括しようとすると、Cさんが「子どもは家から近いのが一番じゃない? 私も娘も区立に通ったし」と“子ども目線”を持ち出してきました。今までのどの区のママより、区立派の「私立には負けない!」アピールの熱量が高く、かえって私立コンプレックスを感じます。

 渋谷というコンクリートジャングルで生き抜くには、自分の身を守る自虐風自慢、マウンティングをし返す話術といった、サバイバルスキルが必要なのかもしれないと思いました。
(島本有紀子)

「Domani」登場の「世田谷ママ」はなぜキャラが薄い!? オシャレな街の知られざる凡庸さ

 ワーキングマザー向けにリニューアルされた「Domani」(小学館)。最新の8・9月号の特集は「10日間で(頑張らずに)かっこいいママになる方法。」です。

 リニューアル後のキャッチフレーズは「脱ママ! 脱モテ! 脱真面目!」だったはずなのに、今回は「かっこいいママになる」……。「脱ママ」路線は完全になかったことにしたようです。この迷走っぷりは「かっこいい」とは真逆に感じますが、早速中身を見ていきましょう。

<トピックス>
◎高島彩の「ママ時間」「ノーママ時間」
◎「10日間で(頑張らずに)かっこいいママになる10の法則。」
◎実録!? 東京23区・働く母の生態ファイル「世田谷区の女」

高島彩、詩的に子育て武勇伝

 妙に味のある文章で読む人を惹き付ける、連載エッセイ「高島彩の『ママ時間』『ノーママ時間』」。連載のテーマ自体が「ママ時間」なので、当然と言えば当然ですが、今号でも“子育て武勇伝”が披露されています。

 まず冒頭では、このエッセイの原稿を書いている背景について、「右側の次女と左側の長女が二人して私の体に足を乗り上げてくるものだから、私の代わりに大きなプーさんのぬいぐるみを置いてそっとベッドを抜け出して、この原稿を書くことにしました。でもその前に、明日の朝ごはんの準備と、お弁当用の肉団子を作って、昆布を水につけて」……と、長々と説明。暗に「このような苦労の上で書いたエッセイなのだから、心して読め」と言われているようで、背筋が伸びますね。

 そのように人を引き込む術を持つ高島彩さん、さらに話は娘の乳児期まで遡ります。粉ミルクではなく母乳で育てたい「絶対的母乳信者だった」と回想し、「娘を薄暗い世界の中で抱きかかえ、カーテンの襞の数を1,2,3,4…右から左、そしてまた右へ。この時間が永遠に続くにちがいない。朦朧としながらどうしようもない不安に駆られたあの夜」「満足に母乳が出ないおっぱい。1時間近くかけて絞った、搾乳機の中にわずかに滴る母乳をこぼしてしまった時の絶望感。止まない泣き声に焦って手が震え、夜中の調乳で熱湯がかかって爛れた左手の甲」と、“頑張った自分”をやけに詩的に振り返ります(「襞」や「爛れた」という漢字を、高島さんは普段から使っているのだろうか)。

 その上で、昨年から日本でも発売開始された「液体ミルク」については、「まだまだ抵抗感の強いお母さんも多いかとは思う」とも書いています。

 子育て武勇伝を知りたい人もいるかもしれないけれど、液体ミルク派のお母さんがこれを読んだとき、「抵抗感のない私っておかしいのだろうか」と要らぬ罪悪感を抱いてしまうのではと心配になりました。

 続いては特集の「10日間で(頑張らずに)かっこいいママになる10の法則。」です。

 「Domani」の言う“かっこいいママ”の定義が気になって読んでみると、その法則は「会社帰りにバーニーズ、エストネーションで買い物をしている」「体がきれいに見える服を知っている」「海パンをショーパン代わりにしている」「かばんを夫婦でシェアしている」「ファストファッションをかしこく選んでいる」等、ファッション絡みばかり。「かっこいいママになる」というよりは、「かっこいいママコスプレ」のための10の法則といった感じでした。

 しかも、よく考えてみれば、どれも別にママでくくらなくてもいいような内容ばかり。「ママ」というレッテルの難しさを感じます。男性ものの海パンをショーパン代わりにして街ではく、というのだけは、一体どんな気持ちになるのか、少しやってみたいと思いました。

キャラが薄い世田谷ママ

 毎号注目している連載読み物「実録!? 東京23区・働く母の生態ファイル」。今回取り上げられているのは世田谷区です。三軒茶屋、下北沢、二子玉川……と、地名を並べるだけでおしゃれ感が漂う地に住むママにインタビューを行い、その生態を紹介しています。

 ですが今回、最も多く発言が取り上げられている人物は、インタビュー取材に向かう途中に乗ったというタクシーの運転手のおじさん。世田谷情報を豊富に提供してくれ、ライターも「もうこれで世田谷区の取材できたんじゃない? というくらいの情報量。すごいよ、運転手さん」と書いています。

 その後、数人の世田谷ママのインタビューも載っていますが、これまでのギラギラした港区ママや豊洲タワマンママに比べると、みんなキャラ弱め。世田谷区に住むメリットを聞いたところ、なんと全員が「おいしいお店がいっぱいなところ(ハート)」と答えたそうです。え、そこだけ?

 「私は、座敷がある居酒屋が好き。リラックスしてワイワイ飲めますから」(Dさん)との声が紹介されていますが、そのような居酒屋は日本中どこにでもあるということを、もしかしてDさんは知らないのでしょうか。

 そのほかにも「パルシステムやオイシックスを活用中」「(スーパーマーケットの)オオゼキがあるかないかで日々の食材の質が変わる」など、世田谷色の薄いエピソードが続きます。オオゼキは世田谷区だけではなく、板橋区にだって江戸川区にだって、なんなら府中にだって千葉の市川にだってあります。

 今回インタビューしたママのうち7割が、実家も世田谷区内だそう。代々お金持ちという余裕がこの大らかで薄いキャラを形成し、さらに「世田谷という場所だけが地球」という世界線で生きることを可能にしているのかもしれません。
(島本有紀子)

「Domani」港区ママエピソードは偏見まみれ!? 「工作用の箱はエルメス」などネタの宝庫

 「Domani」(小学館)は前号から隔月刊になるにあたり、ワーキングママ向けファッション誌に大リニューアルしました。少し前まで婚活企画もあった同誌ですが、バリキャリ独身、DINKS読者のことは、すっぱり切り捨ててしまったようです。

 新キャッチコピーは「脱ママ! 脱モテ! 脱真面目!」。ですが、その中身はワーキングマザーを本当に応援したいのか、それとも笑いものにしたいのか、測りかねるものになっています。世間のワーママ像をゆるがしかねない新「Domani」、4・5月号の中身を早速見ていきましょう!

<トピックス>
◎“かっこいいオカン”になろう!
◎イケ★ママ的かっこいい白って!?
◎実録!? 東京23区・働く母の生態ファイル「港区の女」

表紙に「おかあさんずっといきてね」

 新「Domani」の最も気になるところ、それは表紙。リニューアル第1号だった前号では、特集名「ママと呼ばないで」を大々的にアピールし、その背後には「えっ!?お子さんいらっしゃるんですか?」「今さらモテても迷惑なだけ」「“ママに見えない”が最高のほめ言葉」「“〇〇ちゃんのママ”、本日休業中」……等々の言葉がつらつらと並んでいました。「子持ちに見えること=良くないこと」というイメージを刷り込みされているようで、ぞわぞわしてきます。

 表紙モデルも、上品なイメージだった小泉里子から新人の望月芹名に交代。ご丁寧に、表紙で「私、こう見えてママで編集者で表紙モデルです」と自己紹介されていました。「これくらい肩書掛け持ちでなくちゃ、『Domani』を読む資格ないのよ!」と言われているようで、これにも怖気づいてしまいました。

 そして、今号の特集は「かっこいいオカンになろう!」。前号ではママと呼ばれたくないと言っていた割に、オカンは良い様子。表紙には、子どもの手書きふう文字で「おかあさんずっといきてね」「ママのおしごとかこいい」「ままのかっこいいところはびーるのんでるとこです」などの賛辞が並びます。本来、微笑ましい内容なのですが、表紙モデルの挑戦的な眼差しと合わさると、どこかホラーに見えるから不思議です。

 中身にも、子どもに聞いた「ママのかっこいいと思うところはどこですか?」というアンケートの結果がずらり。「あまぐりのかわをママがガンっとわったこと」「こえがおおきい」「(プラレールの)せんろをつくってくれるところ」など、かわいらしい答えが続きますが、驚いたのは編集部による以下のまとめです。

「なるほど、結果、わかったこと、それは、子どもたちにとって、仕事に、家事に、毎日忙しいママたちのかっこいいと思うところ=カンペキじゃなくたって、ときに凹んだり、泣いたり、怒ったりしながらも、頑張っている…そんなママが大好きって、ことなんですね」

 読点の多すぎるポエム文で、ママ側の願望がたっぷり入った解釈をしています。

 前号と今号を並べて読むと「ワーママは他人から子持ち扱いされたくないのに、他人には“私は子どもに愛されてるママ”アピールしたい」「ママである自分を受け入れられないけど子どもには愛されたい」という厄介な存在であるように見えてきます。ワーママのイメージを「Domani」が下げているようにしか見えないのですが、これでいいんでしょうか!?

 次はファッションの企画「イケ★ママ的かっこいい白って!?」。ここで、前号の企画タイトルを見て見ましょう。「2019年、イケ★ママは”黒”しか着ない!?」。イケ★ママ的には、もう2019年は終わってしまったようです。

 前号では黒について「プライス分の価値がある一生お付き合いしていきたいお高め名品は、やっぱり黒で買うことがワーママにはベストアンサー」「汚れが目立たないからママには嬉しい」と言っていたのに、今号では「汚れたら洗えばよし。なんなら漂白できてラッキー」「抱っこする機会が減ってきた4歳児以上ママは白トップス解禁!」「ベビーカーに乗せることが多い3歳児以下ママは白ボトムOK」など、白を薦めています。

 働いているお母さんが大勢いる今、わざわざ「ワーママだから〇〇」「ワーママでも○○」と括ることこそが時代遅れでダサいのだということに気付いてほしいものです。

薄すぎる慶應幼稚舎の希望理由

 注目の連載読み物「実録!? 東京23区・働く母の生態ファイル」。前号の千代田区ママ編に続き、今度は港区ママ編です。

 港区在住のママに取材したと注釈がありますが、その中身は「港区ワーママの落ち着く場所はニューオータニかホテルオークラ」「子どもの送迎車はベンツのゲレンデ、アルファード、レクサス、ポルシェのカイエン、マセラティが多い」など、港区への先入観と偏見と妄想で書かれたものにも見えてきます。

 港区ママには、子どもを私立幼稚園に入れるか、それともインターナショナルスクールに入れるかが大きな問題だそうで、慶應の幼稚舎を希望するママは「幼稚舎友達との絆は、年を取っても強くて素敵です。それが一番の宝物ではないかしら?」と回答。それだけですか? どこの幼稚園・保育園に入っても子ども同士は絆を築くだろうよ。

 また「下駄箱には小さなUGGのブーツ、コートかけには子ども用モンクレールのダウンがずらりと並ぶ」「幼少クラスになると、お昼寝用のエルメスの毛布がずらり」「工作に使う箱を持って来るようにと言ったら、見事にオレンジの箱(エルメス)ばっかり」と、笑えない芸人のネタのような“港区幼稚園あるある”も。

 さらに、子どもの誕生日会は「一大プロジェクト」だそうで、会場は会員制社交クラブ「東京アメリカンクラブ」か、マンション住人専用ゲストルーム、もしくはハワイのコンドミニアムが多いとのこと。どこまで本当なのだろうか……。

 いつか板橋区、足立区などを取り上げてくれることを楽しみに待ちたいですが、果たしてそれまで新「Domani」は存続できるのか心配です。
(島本有紀子)

「Domani」港区ママエピソードは偏見まみれ!? 「工作用の箱はエルメス」などネタの宝庫

 「Domani」(小学館)は前号から隔月刊になるにあたり、ワーキングママ向けファッション誌に大リニューアルしました。少し前まで婚活企画もあった同誌ですが、バリキャリ独身、DINKS読者のことは、すっぱり切り捨ててしまったようです。

 新キャッチコピーは「脱ママ! 脱モテ! 脱真面目!」。ですが、その中身はワーキングマザーを本当に応援したいのか、それとも笑いものにしたいのか、測りかねるものになっています。世間のワーママ像をゆるがしかねない新「Domani」、4・5月号の中身を早速見ていきましょう!

<トピックス>
◎“かっこいいオカン”になろう!
◎イケ★ママ的かっこいい白って!?
◎実録!? 東京23区・働く母の生態ファイル「港区の女」

表紙に「おかあさんずっといきてね」

 新「Domani」の最も気になるところ、それは表紙。リニューアル第1号だった前号では、特集名「ママと呼ばないで」を大々的にアピールし、その背後には「えっ!?お子さんいらっしゃるんですか?」「今さらモテても迷惑なだけ」「“ママに見えない”が最高のほめ言葉」「“〇〇ちゃんのママ”、本日休業中」……等々の言葉がつらつらと並んでいました。「子持ちに見えること=良くないこと」というイメージを刷り込みされているようで、ぞわぞわしてきます。

 表紙モデルも、上品なイメージだった小泉里子から新人の望月芹名に交代。ご丁寧に、表紙で「私、こう見えてママで編集者で表紙モデルです」と自己紹介されていました。「これくらい肩書掛け持ちでなくちゃ、『Domani』を読む資格ないのよ!」と言われているようで、これにも怖気づいてしまいました。

 そして、今号の特集は「かっこいいオカンになろう!」。前号ではママと呼ばれたくないと言っていた割に、オカンは良い様子。表紙には、子どもの手書きふう文字で「おかあさんずっといきてね」「ママのおしごとかこいい」「ままのかっこいいところはびーるのんでるとこです」などの賛辞が並びます。本来、微笑ましい内容なのですが、表紙モデルの挑戦的な眼差しと合わさると、どこかホラーに見えるから不思議です。

 中身にも、子どもに聞いた「ママのかっこいいと思うところはどこですか?」というアンケートの結果がずらり。「あまぐりのかわをママがガンっとわったこと」「こえがおおきい」「(プラレールの)せんろをつくってくれるところ」など、かわいらしい答えが続きますが、驚いたのは編集部による以下のまとめです。

「なるほど、結果、わかったこと、それは、子どもたちにとって、仕事に、家事に、毎日忙しいママたちのかっこいいと思うところ=カンペキじゃなくたって、ときに凹んだり、泣いたり、怒ったりしながらも、頑張っている…そんなママが大好きって、ことなんですね」

 読点の多すぎるポエム文で、ママ側の願望がたっぷり入った解釈をしています。

 前号と今号を並べて読むと「ワーママは他人から子持ち扱いされたくないのに、他人には“私は子どもに愛されてるママ”アピールしたい」「ママである自分を受け入れられないけど子どもには愛されたい」という厄介な存在であるように見えてきます。ワーママのイメージを「Domani」が下げているようにしか見えないのですが、これでいいんでしょうか!?

 次はファッションの企画「イケ★ママ的かっこいい白って!?」。ここで、前号の企画タイトルを見て見ましょう。「2019年、イケ★ママは”黒”しか着ない!?」。イケ★ママ的には、もう2019年は終わってしまったようです。

 前号では黒について「プライス分の価値がある一生お付き合いしていきたいお高め名品は、やっぱり黒で買うことがワーママにはベストアンサー」「汚れが目立たないからママには嬉しい」と言っていたのに、今号では「汚れたら洗えばよし。なんなら漂白できてラッキー」「抱っこする機会が減ってきた4歳児以上ママは白トップス解禁!」「ベビーカーに乗せることが多い3歳児以下ママは白ボトムOK」など、白を薦めています。

 働いているお母さんが大勢いる今、わざわざ「ワーママだから〇〇」「ワーママでも○○」と括ることこそが時代遅れでダサいのだということに気付いてほしいものです。

薄すぎる慶應幼稚舎の希望理由

 注目の連載読み物「実録!? 東京23区・働く母の生態ファイル」。前号の千代田区ママ編に続き、今度は港区ママ編です。

 港区在住のママに取材したと注釈がありますが、その中身は「港区ワーママの落ち着く場所はニューオータニかホテルオークラ」「子どもの送迎車はベンツのゲレンデ、アルファード、レクサス、ポルシェのカイエン、マセラティが多い」など、港区への先入観と偏見と妄想で書かれたものにも見えてきます。

 港区ママには、子どもを私立幼稚園に入れるか、それともインターナショナルスクールに入れるかが大きな問題だそうで、慶應の幼稚舎を希望するママは「幼稚舎友達との絆は、年を取っても強くて素敵です。それが一番の宝物ではないかしら?」と回答。それだけですか? どこの幼稚園・保育園に入っても子ども同士は絆を築くだろうよ。

 また「下駄箱には小さなUGGのブーツ、コートかけには子ども用モンクレールのダウンがずらりと並ぶ」「幼少クラスになると、お昼寝用のエルメスの毛布がずらり」「工作に使う箱を持って来るようにと言ったら、見事にオレンジの箱(エルメス)ばっかり」と、笑えない芸人のネタのような“港区幼稚園あるある”も。

 さらに、子どもの誕生日会は「一大プロジェクト」だそうで、会場は会員制社交クラブ「東京アメリカンクラブ」か、マンション住人専用ゲストルーム、もしくはハワイのコンドミニアムが多いとのこと。どこまで本当なのだろうか……。

 いつか板橋区、足立区などを取り上げてくれることを楽しみに待ちたいですが、果たしてそれまで新「Domani」は存続できるのか心配です。
(島本有紀子)

「Domani」スニーカーを脅迫めいてゴリ押すも……カジュアル服に「人格ちぐはぐ」否定

 新年度も落ち着いたタイミングですが、「Domani」(小学館)6月号では新しい読者モデル「Domanist」が発表されました。人気コーナー「女 妻 母 働くいい女の『月曜16時』」にでてくるような、バリキャリの空気をまとった方々とは異なり、肩書も見た目も筆者の周囲にいそうな等身大の方ばかりで、ホッ……。それにしても、「Domanist」50人がズラッと並んだ見開きページは異様な雰囲気です。なんでかな? と目を凝らすと、50人中41人が白いトップス着用で、50人中50人が黒髪だから。パンプスも黒or白の率が高くて、全員私服のはずなのに、まるで制服姿のようです。先月号の「Domani」は「春色でもっときれいになる!」と謳って、鮮やかなカラーを紹介しまくってましたが、届いてませんね! でも実際、ここぞという時に着るのは、無難だけど、間違えがない「白」になってしまうのよね……。というわけで、“都市伝説”的なスーパーウーマンを描きがちな誌面において、「単なる読者モデルではなく、今を生きるロールモデルとして。その声を、姿をもっと世の中に届けて」くれるのを楽しみにしています!

<トピックス>
◎発表します!50人の「Domanist」
◎たった6枚のカジュアル服でいつもの服が見違える!
◎夏の保湿は「一本勝負!」

 カジュアルは宝島社に任せときなって

 あらゆる世代の女性ファッション誌で、「スニーカーを履け」と脅迫めいた特集が組まれている昨今ですが、「Domani」でも「働く女性こそスニーカー上手になろう」と、毎度のことながらも「働く女性」をさりげなく匂わせ。なかなかスニーカーで通勤は、丸の内OLには難易度高いですよ……!

 「スニーカー」が中心のためカジュアル路線に振り切った今月号では、「たった6枚のカジュアル服でいつもの服が見違える!」なんて企画が。スタイリストさんとエディターさんの「ランチタイムの丸の内でDomaniスタッフが目撃!『嗚呼、もったいない…』カジュアル下手なダメWOMAN実録」のダメ出しを見ていきましょう!

1人格がちぐはぐ。バッグと服のテンションが合っていない、ダメWOMAN
2大人の余裕ゼロ。シルエットが更新されていない、ダメWOMAN
3なんだか中途半端。よく見ると詰めが甘い、ダメWOMAN
4古さ満点。数年前から時が止まっている、ダメWOMAN
5野暮ったい!カジュアルの選びが間違っている、ダメWOMAN
6肌がくすみまくり。全身ドブ色の、ダメWOMAN

 「賞味期限切れ」「老けて見える」「古く見える」「時代遅れ」「野暮ったく」など、そこまで言いますか!? 服は人格を表す、とか確かに聞きますが、たかが服ごときで「人格ちぐはぐ」まで否定されちゃあ、アラフォーの心は限界ですよ! もはや、逆に「スニーカーを絶対に履かせない」「カジュアルなんて許さない」とする強い意思が感じられるんですけど!?

 続いて「夏の保湿は『一本勝負』」をチェック。Domani美容ご意見番の、美容ライター(大塚真里さん、木更容子さん、もりたじゅんこさん)、ヘア&メーク(広瀬あつこさん)、トータルビューティーアドバイザー(水井真理子さん)の5人が、座談会を展開しているのですが、この面々のおしゃべりがすさまじいので、まずは抜粋してご紹介。

大塚:「私は、『一本勝負』の日は化粧水にクリームが入ったような保湿液系のローションが定番。それも3ステップで潤わせているところを1本でまかなうわけだから、なんでもいいわけじゃない。1本で3本分潤うものを自分なりに厳選しているつもり。それを、いつも化粧水でも乳液でも基準の3倍は使うと決めているから、3ステップ分なら3倍×3本で9倍は使うようにしている」
水井:「9倍!?」
大塚:「私の場合、なんでも基本は3倍使いだから!」
木更:「それは、私も! 1プッシュだったら4~5プッシュはあたりまえ」
もりた:「『一本勝負』はドカ盛りが基本ですよ。化粧水+美容液+クリームの3ステップケアが“一汁三菜”なら、『一本勝負』は牛丼や親子丼の“どんぶり物”(笑)。そもそも大胆な発想のスキンケアなんだから、豪快に盛ってわしわし食らうべし! ですよ。」
一同:(爆笑)

 震える……! あれだけ、「化粧品は、規定量以上に使用しても効果はありません」と刷り込まれてきたことを、鼻であざ笑うかのようなドカ盛り行為。『アカギ〜闇に降り立った天才〜』(竹書房)の「倍プッシュ」を鼻で笑うかのような、オオツカの9倍プッシュ……! 効かないといわれていても、9倍賭けてしまう、とんだ博打女ですよ! これでこそ、良い子ちゃんでまとまりがちな「Domani」美容の新基軸。これからもっと登場して、“俺の博打美容”を聞かせてほしい!

 それにしても、「暑い、疲れた、時間ない、めんどくさい…。働く女性をラクにする夏のスキンケア、それはオールインワン一本勝負。要は何を使うかより、どう潤わせるか」、このリードが説得力なさすぎですよ。だって、規定量の9倍を顔に塗るとなると、どんなに顔がデカくても、一度じゃ塗りきれない! 時間もお金も手間も、いろいろかかること間違いなし。何もラクにならないわ~。
(白熊春)

バリキャリ志向を突如ブッタ斬った、「Domani」の人生100年「しなくていいこと七か条」

  先月号は神々しさあふれる姿を連載で披露し、俗念だらけの「Domani」(小学館)において“パワースポット”のような存在となっていた堂本剛。5月号では、神々しさから一転、“母ちゃん”的なほっこり優しい雰囲気をまとい、ロン毛のヘアアレンジを披露しています。斜め後ろからの、ヘアアレンジがハッキリ見えるカットは、もみあげがうっすらあるものの、ガタイのいい優しいお母ちゃんにしか見えず……もはや菩薩……!? 

<トピックス>
◎色めきカラー×ユニクロ ZARA 無印良品で色美人な1か月コーディネート
◎レギンスが今年復活するってよ!
◎「人生100年時代」のセカンドキャリアを考える

7年前の35歳は割とイタい? 

 今月は「レギンスが今年復活するってよ!」というファッション企画がありました。リードを見ると、「実に7年ぶりにあのレギンスがファッションシーンにカムバック。でもその着こなしは、チュニックに合わせていたあの頃とは大違い。“懐かしく見えない”攻略法、まとめました」とあります。7年ぶりか……2011年……って、待って、ついこないだ! 懐かしさはそこまでないよ!

 さて、とはいえ「今年らしいレギンス」を簡単にまとめると、リブ編みフルレングスをロング丈のトップスに合わせればいいみたいですよ。7年前に「Domani」が推奨していた、“ひざ下丈クシュクシュレギンスをチュニック丈に合わせる”のだけはダメとのこと。確かに、悪例として掲載されてる当時の「Domani」のレギンスコーデは、今見ると妙にギャル臭漂います……。「Domani」が一番嫌悪する「若づくりのイタいコーディネート」的な。7年前の35歳(想定読者層)は、かなりお若いノリだったんですね~。ちなみに、誌面では3点のレンギスを紹介していますが、一番大きく紹介されてるレギンスは、お値段2万1,000円。次の流行は7年後かもしれないと思うと、高すぎて買う気は起きません!

 あれから7年、これから100年人生

 7年後の想像すら難しいのに、「『人生100年時代』のセカンドキャリアを考える」なんて企画もあります。「死ぬまでしっかり働きたい」派、「老後の仕事はほどほどにして自分の時間もほしい」派、「のんびりした老後を過ごしたい」派の3者が覆面座談会をしたり、この3タイプ別「TO DOリスト」ありーの、「幸せな老後のためにDomani世代全員がすべきこと」もあったり、読み応え満載になっています。うん十年先のために、いまやることはいっぱいあるもんですねー。しかし、筆者的に一番読めたのは、最後にひっそり載っていた「今しなくてもいいこと、心配しても仕方がないこと」ですかね。

 「しなくていいこと七か条」として挙げられてるのは、難関資格はとらない、英語も中国語も勉強しなくていい、見返りを求めた人脈づくりは不要、副業はやるな……など、「Domani」読者が頑張っていそうなことばかり。「ちょっと、ここバリキャリ女を志向する『Domani』ですけど?」と読みながら不安に。急激に働き方改革を推し進めてきましたね。先月まで、月1万円でも副業で儲けようと頑張る女性を紹介していたのに……これは嵐の前触れですか?

9万円はラグジュアリーすぎ! 

 カバーで小泉里子さんが履き、「働く女は春色でもっときれいになる!」特集や、ほかのページでもちょこちょこ出てくるピンクパンツ。なんと、今年はピンクパンツ推しらしく「今『ピンクパンツ』が最高にアガる7の理由」なんて特集も。

 その7つを端的にまとめると、今っぽいコーデが決まりやすく、女っぽさはあるが甘すぎず、こなれ感も出るから。しかし、いくら利点を説明されても、乗り越えられない問題点……。ピンクのインパクト強すぎて、そんな頻繁に履けない! しかも、「あら素敵♪」と思ってお値段見ると、9万円……!! あの~、口を酸っぱくして言ってきたように、読者は編集部が思っているよりお金を持ってませんよ!? 月1万円を稼ぐため、副業に励む読者が先月出てたでしょ! 「Domani」の金銭感覚がいよいよわからなくなった5月号でした。
(白熊春)

収入UP、知的&こなれを謳う「Domani」の俗念を浄化する堂本剛の詩的な語り

 「Domani」(小学館)4月号によると、どうやら今年の春はスカートがキているらしいですよ。特集「この春はスカートをかっこよく!」、怒濤のスカート推しをしかと見届けましょ う!

 「Domani的 大人のスカート33」では、「ポイントは長めゆったりめ!迷ったらボリュームのあるものを選べば間違いなし」という、おちびさんやぽっちゃりさんは、どうやっても着こなせないようなスカートのオンパレード(泣)。ほんとに「間違いなし」なのか、その選択。そして、「初めての『靴下×パンプス』これが正解」では、今年のトレンド「長めゆったり」スカートに「靴下×パンプス」という、さらに難易度を上げたコーディネートが。「そろそろいいんじゃない?若づくりにならず、イタ見えもせず。そういう女に私はなりたい」と宮沢賢治、いやいや「Domani」は、私たちの背中をドンッと押してくれます。若づくりでイタ見えって構図じゃなくて、トレンドに振り回されてイタ見え……というリスクはどうかな!?

 アイテムのトレンドは「長めゆったり」スカート、そして、カラーのトレンドは、グリーンや赤。「知的&こなれてる!今こそ『グリーン』」「効かせる赤で、シンプルなのにいい女!」ですって。グリーンに赤効かせたらクリスマス一直線、イタ見えやむなしですよ! この春のおすすめスーツも紹介されておりましたので、そちらも少し見てみましょう。「スーツだってグレンチェックでこなれて」とのことで、「これぞ、“おじ見え”なセットアップはリラックスしたアイテム合わせがキモ」ですって。でも……おばさんが“おじ見え”意識したら、ヘタすると井脇ノブ子先生になっちゃう恐れあるからねっ!「アラフォーに必要なのは、髪を切る勇気。」も読めば、ノブ子の一丁上がり! 今月号はレベル高すぎでしょ!

<トピックス>
◎この春はスカートをかっこよく!
◎アラフォーに必要なのは、髪を切る勇気。
◎もしも会社が「来月から副業OK」になったら

 副業収入が月1万円の衝撃

 「Domani」Webアンケートでは、「もしも会社が副業OKになったら、あなたは副業しますか?」という質問に対し、回答者の89%がYESという、驚きの結果に。その目的は収入UP(52%)、夢の実現(36%)、リスク回避(4%)とのこと。半数以上の方の目的が、収入増ということに驚きました。今まで、お高いアイテムを次々紹介するわ、そのお高いアイテムを難なくゲットする「働くいい女」を前面に押し出すわ、と余裕を見せてきた「Domani」ですが、結局金か! 嘘でも「夢の実現」と答えて……(遠い目)。

 そんな実情を知った後では、「“ユニクロ”をおしゃれに着る人、着られない人」なんて企画も、なんだか切羽詰まった企画に見えちゃいますね。それに、「時短」「時産」と、とにかく忙しいアピールの多い「Domani」なだけに、副業OKになったら、お金のためにまだまだ働くの……? マーケディングアナリスト・原田曜平さんの連載「後輩世代のトリセツ」にいつも登場する、ゆったりとした「後輩世代」が腰を抜かす働きマンぶりですよ。

 「副業キャリアに気になるあれこれを聞いてみました!」では、実際に副業を行っている3人の女性が登場。間取りアドバイザー、ウエディングプランナー、創業支援のサポートという職種なのですが、えっと……連載「女 妻 母 働くいい女の『火曜14時』」に登場する、キラキラした肩書で私生活も仕事も充実しまくっていそうな人たちとは、こう、明らかに雰囲気が違うのですが……白黒で写真がぼやけてるせい? 編集部の方、ちょっと手抜きかな、これは!

 それにしても、3人が副業で稼いでいる額を見ると、月に「多い時で1万円」の方がいれば、「年収の約1割」と答える方もいて、全然ピンとこないし「すっげえ!」ともならない感じ。月1万円ならメルカリで稼げそうだし! しかし、氷河期世代を挟んだ前後の世代なのに、バブル世代のように、よく働きよくお金を使いたい「Domani」読者には副業はちょうど良いのかもしれませんね。「お金」が足りないのではなくて、もっといい生活がしたい。お休みは、国内の良い宿かハワイに行きたい! そんな叫びが漏れでてきてますな。

 毎号毎号、ここだけ独特な空気を醸し出している連載「堂本剛のなら(ず)もん」。最近の、神々しさ増し増し具合は一体全体どういうことでしょう。どこかの教祖様みたいな黒髪ロングヘアーで、こちらを真っすぐに見据えたショット。副業や金について考えていた自分が恥ずかしい!

 「4月号ということで、新年度についてお話しします」と言いつつも、「出発やゴールを決めないとその場にたどり着かないという考え方もなければ、区切りを自ら求めたりもしないからね」「4月だから新しいことを始めなければとも思わないし、新年度を軸に生きていない」と、独特すぎる“新年度”感を語ります。「僕自身、自分の生まれ月の4月は愛犬が天に昇り、感謝と悲しみが滲み出る月。誕生月の1か月前くらいから愛犬が亡くなったことを意識はしていて、親やさまざまなことへありがとうを綴る月」と「4月(新年度)」に対し、さらなる独特な空気で詩的に表現し続けます。堂本剛といえば、金田一一、くらいの印象しかなかったのが恥ずかしい! 金や見栄にまみれた俗っぽい「Domani」にこんな寺社仏閣のような人物がいたとは……。ポスト美輪明宏!?

 さ、身を清めたところで次ページの「高島彩のしごと日和、こそだて日和」にて、一気に俗世に戻ってまいりましょう。先月号から「家に帰れば、絶賛イライラ期継続中」と言っておりますが、どうやらトンネルの終わりが見えてきたようですよ。娘の言葉にカウンセリング効果があったとか。それにしても、度々出てくる、ママ友からのLINEネタ。本当にLINEきているのか……? タイミング良すぎない? と、意地悪なことを考えてしまいますね~。さぁ、もう一度堂本さんのページを読んで心を清めましょう!
(白熊春)

収入UP、知的&こなれを謳う「Domani」の俗念を浄化する堂本剛の詩的な語り

 「Domani」(小学館)4月号によると、どうやら今年の春はスカートがキているらしいですよ。特集「この春はスカートをかっこよく!」、怒濤のスカート推しをしかと見届けましょ う!

 「Domani的 大人のスカート33」では、「ポイントは長めゆったりめ!迷ったらボリュームのあるものを選べば間違いなし」という、おちびさんやぽっちゃりさんは、どうやっても着こなせないようなスカートのオンパレード(泣)。ほんとに「間違いなし」なのか、その選択。そして、「初めての『靴下×パンプス』これが正解」では、今年のトレンド「長めゆったり」スカートに「靴下×パンプス」という、さらに難易度を上げたコーディネートが。「そろそろいいんじゃない?若づくりにならず、イタ見えもせず。そういう女に私はなりたい」と宮沢賢治、いやいや「Domani」は、私たちの背中をドンッと押してくれます。若づくりでイタ見えって構図じゃなくて、トレンドに振り回されてイタ見え……というリスクはどうかな!?

 アイテムのトレンドは「長めゆったり」スカート、そして、カラーのトレンドは、グリーンや赤。「知的&こなれてる!今こそ『グリーン』」「効かせる赤で、シンプルなのにいい女!」ですって。グリーンに赤効かせたらクリスマス一直線、イタ見えやむなしですよ! この春のおすすめスーツも紹介されておりましたので、そちらも少し見てみましょう。「スーツだってグレンチェックでこなれて」とのことで、「これぞ、“おじ見え”なセットアップはリラックスしたアイテム合わせがキモ」ですって。でも……おばさんが“おじ見え”意識したら、ヘタすると井脇ノブ子先生になっちゃう恐れあるからねっ!「アラフォーに必要なのは、髪を切る勇気。」も読めば、ノブ子の一丁上がり! 今月号はレベル高すぎでしょ!

<トピックス>
◎この春はスカートをかっこよく!
◎アラフォーに必要なのは、髪を切る勇気。
◎もしも会社が「来月から副業OK」になったら

 副業収入が月1万円の衝撃

 「Domani」Webアンケートでは、「もしも会社が副業OKになったら、あなたは副業しますか?」という質問に対し、回答者の89%がYESという、驚きの結果に。その目的は収入UP(52%)、夢の実現(36%)、リスク回避(4%)とのこと。半数以上の方の目的が、収入増ということに驚きました。今まで、お高いアイテムを次々紹介するわ、そのお高いアイテムを難なくゲットする「働くいい女」を前面に押し出すわ、と余裕を見せてきた「Domani」ですが、結局金か! 嘘でも「夢の実現」と答えて……(遠い目)。

 そんな実情を知った後では、「“ユニクロ”をおしゃれに着る人、着られない人」なんて企画も、なんだか切羽詰まった企画に見えちゃいますね。それに、「時短」「時産」と、とにかく忙しいアピールの多い「Domani」なだけに、副業OKになったら、お金のためにまだまだ働くの……? マーケディングアナリスト・原田曜平さんの連載「後輩世代のトリセツ」にいつも登場する、ゆったりとした「後輩世代」が腰を抜かす働きマンぶりですよ。

 「副業キャリアに気になるあれこれを聞いてみました!」では、実際に副業を行っている3人の女性が登場。間取りアドバイザー、ウエディングプランナー、創業支援のサポートという職種なのですが、えっと……連載「女 妻 母 働くいい女の『火曜14時』」に登場する、キラキラした肩書で私生活も仕事も充実しまくっていそうな人たちとは、こう、明らかに雰囲気が違うのですが……白黒で写真がぼやけてるせい? 編集部の方、ちょっと手抜きかな、これは!

 それにしても、3人が副業で稼いでいる額を見ると、月に「多い時で1万円」の方がいれば、「年収の約1割」と答える方もいて、全然ピンとこないし「すっげえ!」ともならない感じ。月1万円ならメルカリで稼げそうだし! しかし、氷河期世代を挟んだ前後の世代なのに、バブル世代のように、よく働きよくお金を使いたい「Domani」読者には副業はちょうど良いのかもしれませんね。「お金」が足りないのではなくて、もっといい生活がしたい。お休みは、国内の良い宿かハワイに行きたい! そんな叫びが漏れでてきてますな。

 毎号毎号、ここだけ独特な空気を醸し出している連載「堂本剛のなら(ず)もん」。最近の、神々しさ増し増し具合は一体全体どういうことでしょう。どこかの教祖様みたいな黒髪ロングヘアーで、こちらを真っすぐに見据えたショット。副業や金について考えていた自分が恥ずかしい!

 「4月号ということで、新年度についてお話しします」と言いつつも、「出発やゴールを決めないとその場にたどり着かないという考え方もなければ、区切りを自ら求めたりもしないからね」「4月だから新しいことを始めなければとも思わないし、新年度を軸に生きていない」と、独特すぎる“新年度”感を語ります。「僕自身、自分の生まれ月の4月は愛犬が天に昇り、感謝と悲しみが滲み出る月。誕生月の1か月前くらいから愛犬が亡くなったことを意識はしていて、親やさまざまなことへありがとうを綴る月」と「4月(新年度)」に対し、さらなる独特な空気で詩的に表現し続けます。堂本剛といえば、金田一一、くらいの印象しかなかったのが恥ずかしい! 金や見栄にまみれた俗っぽい「Domani」にこんな寺社仏閣のような人物がいたとは……。ポスト美輪明宏!?

 さ、身を清めたところで次ページの「高島彩のしごと日和、こそだて日和」にて、一気に俗世に戻ってまいりましょう。先月号から「家に帰れば、絶賛イライラ期継続中」と言っておりますが、どうやらトンネルの終わりが見えてきたようですよ。娘の言葉にカウンセリング効果があったとか。それにしても、度々出てくる、ママ友からのLINEネタ。本当にLINEきているのか……? タイミング良すぎない? と、意地悪なことを考えてしまいますね~。さぁ、もう一度堂本さんのページを読んで心を清めましょう!
(白熊春)

「Domani」神崎恵の“24時間タスク”、「どんなに暇でもやらないし」と思った点

domani03main 「白髪」の話題が大好物な「Domani」(小学館)。カバーガールの小泉里子さんが白髪染めのCMに出ていることもあってか、「Domani読者の最大の悩み!」と思っているようでして、ちょいちょい顔出すテーマなんですよね。そして3月号にまたしても登場。「白髪のことを正しく知ろう」です。ん〜、もうおなかいっぱい! 白髪も気になりますが、「薄毛」「尿漏れ」「セックスレス」といったアラフォーの悩み3大巨頭(筆者調べ)について書いてくれませんかね……。

 「セックスレス」は女性誌界隈で読み飽きたから、ここは、「薄毛」か「尿漏れ」で。レディースアートネーチャーに駆け込むほどではないが、少し気になる……という人のために、風吹ジュンさんでも出してさぁ。または「尿漏れ」で、吸水ケアの話題とか? もちろんゲストは、CMにも出ている飯島直子さんか小池栄子さんで! それにしても、飯島さんはいいとして、30代で吸水ケアのCMを受けた小池さんの勇気! 学びたい!

<トピックス>
◎いつもきれいな人の24時間タスク
◎男もつらいよ。ワーパパの哀しみブルース
◎「サクセス志向」→「サンクス志向」でうまくいく

あこがれと現実がくっきり 

 「いつもきれいな人の24時間タスク」では、神崎恵さん、有村実樹さん、大塚真里さんの3人の24時間が紹介されております。ここはもちろん、あこがれのお色気むんむんアラフォー・神崎恵さんの24時間をみていきましょう! まずは、朝!

 ・5:00 起床 起きたらまずはチークをONして血色UP
 ・5:15 家族の朝食&お弁当づくり
 ・8:00 シャワー

 「洗顔後、化粧水と美容液で肌を整えたら、クリームチークを頬に。家族に『疲れてる?』と心配されたくないし、鏡に映った自分が血色よく見えると、モチベーションもアップ」ですって! 夫や子どもに心配されないように気を使う神崎さん、名前どおりの神っぷりです。肌が綺麗な人は、心もキレイなのね……。そして、8:00にシャワー。優雅! その後は「スキンケア」と「セルフメーク」を行い、「子供をプレスクールへ」。あのー、セルフメークってことは、「プロによるメーク」または「夫(ヘアメイクアップアーティスト・河北裕介)によるメイク」も選択肢にあるってことですよね? 優雅! そして、仕事。夕方から夜は、

 ・16:30 子供のお迎え〜夕食の買い出し
 ・17::00 夕食の準備「疲れたなと思ったらオイルやアロマでリフレッシュ」
 ・22:00 入浴「お風呂は毎日1時間!大切なストレスケアタイム」

 「子供をプレスクールへ」「子供のお迎え」「ごはん」以外、家族についての記述は一切ない神崎家。「子どもが足揉み♪」「旦那がマッサージ☆」など、あま〜いことはもちろん書いてありません。むしろ、「家族それぞれの生活時間が違うので、わが家の夕食は3回」なんていう、家政婦さんでも悲鳴を上げてしまいそうな記述があるのみ。それなのに、行間から家族の気配が、幸せが漏れ出ています。そして、忙しいはずなのに、とっても優雅(3度目)!

 神崎さんとは反対に、とっても忙しそうなのがあふれ出ているのは美容エディターの大塚真里さん。この記事からだけでは、家族の有無を含めプライベートなことは、まったくわからないのですが、5:00起床から24:00就寝まで、兎にも角にも忙しそう。夜は、「早く寝たいのでシャワーのみ!(中略)洗髪も朝起きてから」とあるように、優雅……ではありません。夕飯も、「つくり置きの茹で肉をアレンジして手早く!」とあるように、茹で肉アレンジの1品料理が載っているだけ。なんだか、その1品だけってのもあり得そうな忙し具合。だけど、悲しい哉、どう考えてもこちらが「Domani」読者の現実。神崎さんみたく「浴室は照明を落とし、キャンドルの灯りだけ」なんていう入浴は、どんなに暇でもやらないしね。もうそこら辺から違うんだなと、思うしかありません!

 「男もつらいよ。ワーパパの哀しみブルース」。先月号でチラリと触れた、産後クライシスのアンサー企画かと思いきや、ただの「夫(父)」の嘆きでいっぱい!

 嘆きつつも、妻をさりげなくディスるといったことはなく、アンサーもなし。しかし、注目なのは「妻」への忖度がそこかしこにあふれてる点! 「悲しき想いを綴った『ワーパパ川柳』発表します!」企画は、もちろん投稿者の本名はなくイニシャルですし、「平日は仕事、休日は家事に子育て…『頑張っても報われない』ワーパパたちの本音を聞きました!」では、覆面ではなく、なんと顔出しの座談会! 本音、言っちゃダメ、絶対なやつです。きっとこの記事、座談会出席者の家族は「パパったら、こんなこと思ってたの〜?(キャッキャ)」なんて、仲良く読むんだろうなあと想像つきますよ。茶番か!

 「『パパだって子供に好かれたい』有名人パパも悩んでいました」では、庄司智春さんが体験談を。「奥さんがある雑誌のインタビューで『夫はたまに食器を洗ってくれますが、汚れが残っていることも。内心『えっ』って思いますが、それを指摘するとやる気を削いでしまうので、口に出さないようにしています』って言っていたんです。雑誌のインタビューで奥さんの本音を知るという…」という悲しい話をしていましたが、よくある内容ですしねぇ。

 この記事もミキティが読んで、「雑誌で旦那が言っていたのですがぁ」って、どこかの雑誌で話すのかな。無限のループか! で、最後の「『夫を上手に家事、育児に巻き込もう!』パパにも子供にも優しくなれるアドバイスをもらってきました」では社会学者の田中俊之先生からの、8つの提案があります。「夫に家電を選ばせる」「玄関に飾る花を夫婦で買いに行く」など、行動レベルに落としめる内容で、これは気楽に試せそうです。効果は……あるのでしょう!

 それにしても、家族を持つことって覚悟が必要ですね。その大変さの何倍も幸せがあるのだろうけど、読んでるだけで、独身者にはおなかいっぱい胸いっぱいです。あ、田中先生の8つの提案にはなかったけど、クリームチークを頬につけておくってものお忘れなく!
(白熊春)

「Domani」、アラフォー141人のスナップ特集で判明した「ららぽーと」な雰囲気

 新年あけましておめでとうございます。毎号、媚びない企画が多い「Domani」(小学館)は、今年もその路線で進むようです。新年からなんとも背筋が伸びるような企画がありましたよ。それは、「スタイルある女が『してること』「してないこと』」。スタイルある女として登場しているのは、元「Domani」モデル・五明祐子さんをはじめ、ファッションエディター、スタイリスト、ファッションディレクターと、アパレル業界の有名勢が勢ぞろい。みなさん「してること」「してないこと」はもちろん、自分に「似合うもの」「似合わないもの」もハッキリわかってます。こうした賢者による格言、例えば「“好きな色”と“肌映えする色”なら、迷わず後者を選ぶ」「くすみがちな肌は赤リップで明るく見せる」などは年齢対策的に参考になるんですが、「似合う、似合わないの先にある、自分が目ざす自分でいられるか否か(で選ぶ)」というのは、一体……。「獺祭 磨き その先へ」みたいなことですかね……。

 しかし、こうした「スタイルある女」たちは「Domani」やアラフォーが読む「日本のファッション誌」はどう見えているのでしょう。洋服で悩む時代はとっくに終わった彼女たちにしたら、まだ流行やブームを意識して迷走する読者と誌面って、ねえ……。あ、でもスタイルある女が「してないこと」に、「ファッション誌を参考にしない」っていうのはありませんでしたよ!

<トピックス>
◎スタイルある女が「してること」「してないこと」
◎働く女性141人の冬服SNAP「やめた→変えた」おしゃれ
◎犬山紙子の「ピッカピカの! ワーキングマザー一年生」

◎休刊クライシスも考えよう
 今月号の企画は、「働くアラフォーに聞いた『安くていいもの』『高いけどいいもの』」「働く女をラクにした!家電&日用品33」など、この半年に見たことあるような企画がズラッと並んでいます。……筆者の記憶違い?  「Domani」ネタ切れ!?

 そんな中、犬山紙子さんの連載「ピッカピカの! ワーキングマザー一年生」では、「産後クライシスでは片付かない『夫が嫌い』問題」に言及。産後クライシスの文字が、「Domani」に出てくるのは初めてだと思いますけど、これは今後の布石になりそう。例えば、「犬山さんの連載に大反響があったため急遽、産後クライシスについて語ろう」みたいな展開になる気配を感じます。

 それにしても「産後クライシス」、確かに最近よく耳にするようになりました。犬山さん連載の冒頭部分を抜粋しますと……。

「『正直子供を産んでから夫が嫌いになったという人の話をよく聞くのだけど、それは産後クライシスだからで片付くものじゃないことが多い。「子供ができたけど俺はこれまで通り」が通ると勘違いして、妻の犠牲を見て見ぬ振りをして。そりゃ嫌いになって当たり前だよ。いつか妻子に会えなくなる危機感ないのかな』と先日つぶやいたら7,200RT、“いいね”は1.1万、このつぶやきを見た人は100万人弱とかなり拡散されました」

「さらに先日、WEB Domaniの編集長と博報堂キャリジョ研の方とのトークイベントで『WEB Domaniで子供は大好きだけど夫が大嫌いという悩み相談のページのアクセス数がかなり高かった』という話を聞きまして」

 と、小島慶子さんを彷彿させる、熱い語りでございます。母強し。ポスト慶子。Twitterで届かなかった人(筆者含む)にも、こうして誌面で届いていますし、「Domani」の公称部数を加えると150万人くらいにはリーチしたのでは? 犬山さん、さすがヤリ手のエッセイストだけあり、金になりそうなネタを見極めるセンスは一流。今後は、聞いたことのない肩書の専門家(産後クライシスカウンセラーとかですかね)との対談、それを書籍化……まで道はできてそうですね!

筆者、東京・世田谷に住みながらも、「Domani」のファッションページで見るような服装の女性を拝見することがほとんどない毎日なのですが、「働く女性141人の冬服SNAP!」を見て一安心。うん、みんなこういう感じだよね!

登場している女性の印象はなんというか、「ちょっと身なりに気を使ってるアラフォー」といったところで、「ららぽーと」にもチラホラいそうな感じ。ホッと安心しました。「Domani」誌面にいるような仕事バリバリ! ファッション隙ナシ! 髪もネイルもドヤサ! 食も美容も最先端でっせ! みたいな女は、実際浮きますよ。特に地方都市では。もちろん、本人が好きなら胸張って楽しむべきですが。でも、服を買うにもお財布との相談があるし、会社の暗黙のルールや目線もありますし、実際はそう買えないのよ。

このスナップ企画は、「街のアラフォー世代が『今、本当に着ているもの』が知りたい」と編集部が思って始まったとのことなので、「ららぽーと」「イオンモール」なリアルをどう今後反映していくのか気になりますね。
(白熊春)