「CLASSY.」がオススメする“40歳婚”、その身も蓋もない“幸せ”の正体

 今号の「CLASSY.」(光文社)、特集は「骨格診断で夏のオシャレが劇的に変わる!」です。骨格診断とは「CLASSY.」が長く唱えている、生まれ持った骨の大きさや筋肉や脂肪の付き方で体形を判断するもの。「雑誌やネットにあふれるスタイルアップテクニック、自分にはどうもしっくりこないなと思ったことはありませんか? たぶんそれは骨格タイプが合っていなかったから」とはリードの弁。ファッション的に狭間の季節ならではの、ひねり企画です。ただ毎回思うのは、それぞれのタイプの特徴を読んでも、どれが自分に当てはまるのかわからない……。ただの肉付きがいいタイプがない……。

<トピックス>
◎特集 骨格診断で夏のオシャレが劇的に変わる!
◎Sサイズ名品で7月の着回しDiary
◎本当の幸せは40歳婚にある!?

■高いところにある資料は脚立で取れ

 スタイルアップ特集の宿命ですが、元々スタイルがいいモデルさんが何を着ても「はぁぁ似合いますな」としかならず、かといって読者が出てくると急に現実に引き戻されてしまいます。ですので、この特集の正しい楽しみ方は、無理やりでも自分の骨格タイプを確定し、「あぁ私が何着ても似合わなかったのは、骨格タイプに合ってないものを着ていたからなのね……」とひとり自分を慰め、まだ見ぬ未来に希望を確保しておく……これではないでしょうか。

 さて、今回拝見したいのは、久しぶりの着回し企画「Sサイズ名品で7月の着回しDiary」です。出た。出ました。「CLASSY.」のSサイズもてあそび企画。今月の主人公は「編集者に憧れて出版社に就職。この6月にファッション誌からスポーツ誌へ移動になり、プロバスケットボールのBリーグ担当に。ミーハーな性格で、話題のスポットやオシャレなものに目がない」29歳女性。Bリーグ注目選手の取材に出かけたら、そこにいたのは大学時代の同期SHOTA選手だった……と、もうここまで読んだだけで結末が見えてしまう。Sサイズ女子とバスケ選手のラブストーリーとは、「CLASSY.」名物“ベタの上塗り”ですね。

 このタイプは、おそらくねぇ、「SHOTA選手の取材をしてから、合コンに行ってもなんか気乗りしなくてぇ……」とか言い出すんですよ。そしたらやっぱり、「定時で打刻して合コンへ。それなりにイケメン揃いなのに何だかテンションが上がらない……」と7日目にして言っていました。ほかにも、「おおよそ取材でもないのにスポーツドリンクの差し入れをする」とか、「遅くまで体育館の灯りがついてるから行ってみたらまだ練習していた」とか、「高い場所にある資料を取ろうと思ってもSサイズだから届かない」といった展開なんでしょ? と思ったら、もちろんそれら全部やってましたよ!

 その後も、着回し企画定番の流れは続きます。“キレイな女の人と歩いているのを目撃”→“モヤモヤして仕事にも身が入らない”→“買い物で(orカラオケで)ストレス発散”→“もうあきらめよう”→“でもやっぱり……”という展開でだいたい5日分くらいを費やして、最終日に向こうから「付き合ってください」のオチ。主人公の「あの女性はショータのお姉さんだったことが判明。1人でやきもきしちゃって馬鹿みたいだったけど、嬉しいからもうなんでもいい!」という独白とともに、アイテム紹介でバーーーーーっと怒涛の帳尻合わせをしています。結局なんでもいいんかい!

 着回し企画につっこむほど野暮なことはないと、このレビューでも散々申し上げておりますが、そろそろもっとこう、予測不能な一発がほしいなというのも正直なところです。アイテムが一切頭に入らない、キョーレツなやつこそ「CLASSY.」の着回し企画の神髄だと思っているのですが……。

 続きましてご紹介するのは、巻末の読み物ページ「本当の幸せは40歳婚にある!?」です。なかなか衝撃的なタイトル。リードには「『婚活』という言葉に追い立てられ、早く結婚して35歳までに1人は子供を産みたいと焦る毎日…。何故そんなに35歳のリミットに追い詰められるのか。アラサー女性に立ちはだかる35歳の壁と、気持ちにゆとりが持てる幸せな『40歳婚』について考えてみました」とあります。

 まず「35歳の壁」に悩む女性たちの心の叫びから。「『なんで結婚しないの?』友達の無邪気な質問が辛い(34歳・商社勤務)」「幸せに歳を重ねられない自分。SNSが苦痛になりました(35歳・メーカー勤務)」「『35歳までに子供を』という圧力に焦りまくりです!(33歳・秘書)」「自分らしくと始めた習い事。でもそれって本当にしたいこと?(34歳・金融関係勤務)」……etc。それぞれが異なる人生を歩み始める30代。“誰かができていて自分ができていないこと”が可視化されてしまい、それが35歳近辺の女性たちを悩ませているようです。もちろん“自分ができていて誰かができていないこと”もたくさんあるわけですが、そこには目が行きにくいというのもまた事実です。

 それに対し、「35歳は18歳くらいの理想がストップ高を起こしている年齢。スペックじゃんけんで最強の人と結婚しても幸せにはなれません」「『型にはめていけば幸せになれる』という発想は女性ならではの思い込み。まずは落ち着いてください」「今のアラサー世代はなんでも計画的に進めたいという傾向が。『妊活』という言葉もしんどい理由です」など「35歳の壁」がしんどい理由を識者たちが解説していますが、う~ん。一般的に女性の妊娠期間には限度があると言われ、日々その“デッドライン”に近づいている実感はいかんともしがたいわけで、「焦るな」とか「落ち着け」とか言われても難しいものなのではないでしょうか。

 ということで、それらの焦りやイライラを経て幸せをつかんだ「40歳婚をした人生の先輩たちに聞く『本当の幸せは40歳婚にある!』座談会」が次ページに続きます。「自立していて大人だからお互いの考えを尊重し合える」「経済力だけでなくどちらにも『生活力』があるのもポイント」「若い時だと今の主人の魅力には気づけなかったかも(笑)」など、40歳婚のメリットが語られております。偶然なのか必然なのか、座談会参加者(男性1人、女性2人)の、2人が会社経営、1人がMBA取得を目指す大学院生。なんというか、ご本人たち自身にも、そこはかとない余裕がおありになるんですよ。

 人は40歳になって突然「人間的にも落ち着いて精神的にも経済的にも自立した」大人になるわけではない。ダメな35歳は、おそらくダメな40歳になる可能性が高いわけで、40歳婚が幸せなわけではなく「自分が40歳という年齢の分別がある人間になり、またそういう人と出会える」ことが幸せなのでしょう。あぁほんと、身も蓋もない話ですが。
(西澤千央)

「CLASSY.」の「パリっぽい」特集第二弾、前回に増して雰囲気とアイテムだけのスカスカな中身に

 今月号の「CLASSY.」(光文社)、特集は「この春も気分は『パリっぽい』!」です。リードによりますと「大好評だった昨年12月号の特集『「パリっぽい」が今っぽい!』から引き続いての第二弾です」。マジですか。てっきり“グッバイこなれ”したものの、これといった次の一手が思い浮かばないゆえに、「とりあえずパリ出しとけ」なんだと思ってました。

 12月号では「パリっぽい」「今っぽい」の「ぽい」が、なんとも「CLASSY.」という雑誌を体現していると実感していましたが、第二弾もやっぱり「ぽい」推し。しかも12月号ではまだうっすらとあったパリ的な“思想”は皆無、「かごバッグひとつで簡単パリジェンヌ!」「骨格別・あなたに似合うパリっぽい服」というページが並ぶように、「アイテムと雰囲気だけでパリっぽさをガンガン出していこうぜ」という「CLASSY.」らしい心意気が光る特集となっています。

<トピックス>

◎特集 この春も気分は「パリっぽい」!
◎誰からも好かれるのは「機嫌がよさそうな顔」
◎「幸せそう」はふんわりヘアから生まれる!

■世界観を疑わない方が幸せなのかも……

 この特集の“ぽさ”を最も体現しているのが、「休日はぺたんこ靴をはいておいしいパン屋さんへ」。リードには「カジュアルなのに女らしいパリジェンヌは、リラックスしたい週末服のいいお手本。そして力の抜けたオシャレを楽しみながら、お散歩がてら美味しいパンを買いに行けたらもっと幸せ」とあります……。パリジェンヌ→バレエシューズ→ブーランジェリー。このベタすぎる思考の連鎖を、平成も30年近く経過した世の中でやる。真正面からやる。それが「CLASSY.」なのです。

 パリジェンヌ風コーデを着こなしたモデルが、実際に話題の美味しいパン屋さんへ。もはや「CLASSY.」というより「OZ magazine」(スターツ出版)の世界です。でも一方で、ためらいもなくバレエシューズにボーダーにハンチングを被って、ブーランジェリーのテラス席に座って、カフェオレとクロワッサンを満喫できる――そういう人こそ真の勝ち組なのではないかと思うのもまた事実。

 疑わず、その世界にどっぷり浸かる。その精神がないと読み進められないのが、「CLASSY.」の着回し企画です。今回もぶっ飛んでます。「『もしもパリジェンヌが東京を旅したら…』4月の着回しDiary」は「パリジェンヌ」と言い張る完全な日本人モデルが、パリで撮影してくれた男性カメラマンを忘れられずに東京にやってくる……というストーリー。

 最初に申し上げてしまいますと、最終日にカメラマンと出会います。ちょっとパリジェンヌ、東京の人口をご存じですか。1,360万人ですよ! 無計画にもほどがあるぞ! しかも「今どき東京な写真を撮って帰ろうと足を延ばしたスクランブル交差点。あそこで私を見ているのは…」と、まさかの渋谷のスクランブル交差点で奇跡の再会を果たすのです。ドラマ『世界で一番君が好き!』(フジテレビ系)か!! 浅野温子と三上博史がスクランブル交差点でキスするあれか!!

 パリは女を狂わせると言いますが、「パリという名のもとであれば女性誌はどんな暴挙も可能にする」という真理に気づかされただけで、毎度のことながら着回しコーデは一切頭に入ってきませんでした。

 続いてはビューティーページ「誰からも好かれるのは『機嫌がよさそうな顔』」です。「CLASSY.」名物の“タイトルだけで嫌な予感”企画。「男性にとって女心は分からないもの。心が読めないうえに不機嫌そうだったりすると、面倒な人に見えてしまうかも」とリード。さらにまたまた「CLASSY.」名物“謎の専門家”が登場。今回は「スマイルマスター」たる女性が、「そのメーク『なんだか機嫌が悪そう…』と思われているかも?」という、バッドケース2例を解説。

 ケース1は会社でのメイク。「ボサボサ眉に血色感ゼロの顔は『忙しくて不機嫌な人』!」「仕事のとき不平や不満を常に抱えているように見えたり、お手入れしてない感じがあると『なんだか怖い人』と思われてしまうかも」だそうです。やかましいわ。

 ケース2は、(おそらく結婚式の)二次会。「濃すぎるアイメーク&赤リップは『プライド高そう…』!」「華やかにしたつもりでも、強すぎるメークだとマイナスの印象に。自己主張の強い人と思われて、出会いを逃す可能性大」。さすがスマイルマスター、赤リップに対して小鹿のようにブルブル震える男性諸氏の心情を見事にキャッチアップしていますね。

 それに対し「機嫌がよく見えるメーク」とは、「綺麗に整えられた優しげな太眉」「キツすぎない目元」「血色感のある頬」「プルプルで血色がいい唇」。パーツをパッキリさせず、全体的にぽわ~んとさせるのが正解の様子。「ar」(主婦と生活社)の「おフェロ顔」と対して変わらない気もしますがね。

 しかし言いたいのはそこではありません。このページ、キャッチフレーズには「いくら美人でも怖そうだったら魅力半減」とあります。美しい人と書いて美人、最高じゃないですか。しかしここで述べられているのは“美人だからってお高く留まってんじゃねぇぞ。機嫌良さそうにしないと認めてやらないからな”という強い圧力。美人でコレなのですから、女に向けられる「ニコニコ笑え」という社会からの脅迫の凄まじさたるや……。そしてこれも「パリ」じゃなくて「パリっぽい」と同じ、「機嫌がいい」ではなく「機嫌がよさそうに見える」というのがポイントです。

 軽い絶望感を覚えながら次のページをめくると今度は「『幸せそう』はふんわりヘアから生まれる!」。またガワか! ガワさえよければ中身はいいのか! と無駄に叫んでしまいましたが、よくよく考えてみたらこれ、女性ファッション誌=実際幸せであることよりも、幸せそうに見えることの方が重要な世界、なのでした。ちなみに「CLASSY.」の「幸せそう」ヘアページ、実際は単なる薄毛対策企画なので、興味ある方はぜひ。

(西澤千央)

防寒するな・パステル色を着ろ・他人に気を使え! 「CLASSY.」の花見コーデ企画が怖すぎ

 「CLASSY.」(光文社)今月号の特集は、「その仕事服、もっとオシャレにできるはず!」です。リードには「『毎日のことだから手抜きしがちで…』。わかります。でも、だからこそチャンスなんです」と相変わらず深夜のテレビ通販のようなフレーズが並んでいます。

 特集の冒頭に登場するのは「『里子、4月からチームリーダーになる』の巻」。表紙モデルでもある小泉里子が「上司、同僚、後輩、取引先…誰からも好感度が高い仕事服の正解」を探すというもの。男性は一律スーツで「ちゃんとしてる」の基準を満たすのに、女は「上司から信頼され、同僚から認められ、後輩から慕われ、取引先から好かれる」スタイルを、それこそ七変化のように提示しなければいけないなんて。好感度、きちんと感、今っぽさ……そんなに求めるならもっと金をくれ。文句を言うなら金をくれ。心の中の安達祐実がそう叫んでおります……。

<トピックス>

◎特集 その仕事服、もっとオシャレにできるはず!

◎GUでトレンド お試しの3月着回しDiary

◎ピンクでモテる お花見コーディネート

■「CLASSY.」のカップ麺に対する謎の偏見

 そう、世間が女に求める基準を満たそうとするには圧倒的にお金が足りないのです。そんなあなたに朗報。「CLASSY.」久々の着回し企画「GUでトレンドお試しの3月着回しDiary」がやってきました。「トレンドお試し」の「お試し」に、「いつもなら買わないけど……」といういやらしさが漂います。今月の主人公は「デザイン事務所に勤めるグラフィックデザイナー。一見オシャレではあるが、入院中の母の治療費や弟の学費を負担しているため、支出を切り詰めた生活を送る」という、おそらく着回し企画初の貧乏設定。主食はどん兵衛で玉の輿を夢見る29歳が、合コンを抜け出したときに遅れてきた彼と目が合って……。

 こちらの女性、家族への仕送りで生活がキツキツの割には、合コンだの合コンの反省会だの広告代理店とカラオケだの派手に遊びまくっています。時々「やばっ、貧乏設定だった」と思い出すのか、脈絡もなくどん兵衛を食べさせられる主人公。どん兵衛を貧乏のアイコンにするところ自体、世間からズレにズレた感覚です。あ、また女性誌の着回し企画につっこむなんて野暮なことを……。

 そして「留学経験もある医者」のはずのイケメン男性が、実はただの売れない絵描き志望だったことが発覚。この男性に合わせようと「近所に実家があってヴァイオリンが趣味」などと結構なウソを並べていたどん兵衛女子は、自分のことを棚に上げてドン引き。しかし、その後代理店マンとデートしても、商社マンと合コンしてもあの人のこと考えちゃう。これってもしや……そう、完全にドラマ『やまとなでしこ』(フジテレビ系)のオマージュでした。

 まぁそれはいいのですが、デイリーブランド中のデイリーブランドであるGUの着回しに、無理やりな設定を持ってこなければいけない女性誌の息苦しさですよ。これは以前掲載された、「劇団員が役作りのためにペヤング食べまくって体重増。太ってもかわいく見える着回し」企画と同じ流れ。貧乏も太ることも言い訳なしには許されない世界。同時に全身GUでもオシャレに見えるためには、美貌とスタイルとセンスがなくてはならないという、世にも悲しい真実を突き付けられたのでした。

■お花見の意義が覆る

 こなれはダメ、仕事服は好感度とトレンドを両立させろ、太るな、安い服はあくまでお試し……あまりの注文の多さに宮沢賢治センセイもびっくりの「CLASSY.」ワールドですが、まだまだこんなものじゃありません。「ピンクでモテる お花見コーディネート」はリードからしてすごい。「毎年楽しみでもあり、寒さに震える行事でもあるお花見。寒いからってオシャレに気を抜いたり、いろんな人が来るからと気合いを入れすぎたりしていませんか? 男性目線でベストなお花見オシャレの鍵は色にあります」。お花見の意義を根底から揺さぶるような物言いが光ります。

 この企画のメインは、こういった危うい企画で論拠にされてしまう男性座談会です。「お花見の時って結構その人の性格が分かる気がする」「大勢の場ならみんなの食べ物や飲み物に気を使えるかどうかとか」「確かに。地面に座るガチ花見なのにミニスカートで来ちゃうコとかちょっとどうなのかな? って思う」「人のために動く気ないでしょ」と、まずは地蔵状態のミニスカ批判。さらに「あと寒いのは分かるんだけど防寒のことだけ考えました! みたいな服装も萎えるな~」「ダウンにムートンブーツにニット帽ね。春らしい桜を楽しみに来てるのに、ムード台無し」だそうです。ウサギは寂しいと死ぬなどと言いますが、女は冷えると死ぬんですよ。

 結局何がいいのかというと「花見だったらやっぱりパステル系の明るい色を着てほしいよね」「若いコが着るピンクってあざといけど、大人がさりげなく着てるとオシャレに見えるしね」とのことです。そうですか。そのセリフ、林家パー子氏の前でも言えますか。そしてあらためて最後の一文「やっぱ女性の服装は男のテンションも左右するんだよ(笑)」「そう! だから、花見にはきちんと気合いを入れて着てほしい!」に、女性が背負わされた荷物の大きさを思ったのです。

 花を見ながら、酒を飲む。そんなニッポンの年中行事であっても、男性のテンションを上げるような服装を着なければならない。誰の飲み物がないか、食べ物は足りているかチェックしなければいけないし、冷えると神経痛が出るのにわかりやすい防寒をすることは許されない。希望に満ちあふれた春の号に、絶望要素をこれでもかとぶち込む「CLASSY.」。しかし筆者の怒りや心配はよそに、読者女子たちはこう思うのでしょう。「お花見にはピンク着とけばいいのか」。だって、そこに「モテ」があるのだから。

(西澤千央)

検証しようがない「脳」を切り口に、30代女を絶望に落とす「CLASSY.」の恋愛企画

 今月号の「CLASSY.」(光文社)、特集は「2017年は『可愛い大人』を目指そう」です。コンサバとワンピを捨て、こなれに走り、こなれに飽きて、また「可愛い」の路線に戻るというのか。リードには「誰もが振り返るような、『高嶺の花』的存在を目指してきた20代。そして、30代になった今、私たちが理想とする女性像ってどんな人でしょう」とあります。30代は「話しかけやすい親近感」や「ちょっとした遊び心」、「ふとしたときの色っぽさ」などを併せ持つ「可愛い大人」を目指そうということらしいです。これ、ある意味「高嶺の花」より厳しいのではないでしょうか。あと「親近感」「遊び心」「色っぽさ」で真っ先に思い浮かんだのが平野ノラなんですけどよろしいでしょうか。シモシモ~。

<トピックス>
◎特集 2017年は「可愛い大人」を目指そう
◎片想いワンピと両想いワンピ
◎何とかしなきゃ! 30代の恋愛ベタ症候群

■ワンピ次第でどうにでもなる世の中

 昨今ますます混迷を深めている「可愛い」の定義。可愛い服といえば、花柄、レース、リボンなどを想像しがちですが、30代でそれはNGなよう。「30代がハマる“可愛い”の落とし穴」はそんな甘めアイテムの“OKライン”を探ろうという企画。

 例えばリボンは「バッグやハットなど小物でさりげなく取り入れるのがオススメ」、レースは「寒色系」にする、男性座談会で目の敵にされるビジューは「襟付きビジューは幼い印象になりがちなので、シンプルなトップスにビジューネックレスを合わせて」、フリルは「体型カバーできる」ぺプラムトップスが正解なのだそうです。そして花柄。「シックな色味の小花柄を選んで」「落ち感のあるしなやかなロング丈」が大人OKライン。ここまでくるとあえて聞きたい、そこまでして花柄、フリル、リボンを身につけたいか? いくつになっても全身「ピンクハウス」でキメ続ける、森尾由美と大助花子の花子師匠の潔さだけが際立つってもんです。

 30代でも可愛いアイテムを身につけたい、だけど「痛い女」だと思われたくない。しかし色味やデザインに細心の注意を払っても、結局「CLASSY.」が大好きなのは「片想いワンピと両想いワンピ」というワンピース企画。「ワンピースは言わずと知れた鉄板のモテ服。でも実は、恋愛の段階によって男のコが着てほしいワンピースは違っているんです!」ということで、「片想い、両想い、結婚を意識させたい時……etc.その時々の正解ワンピを賢くセレクト」しようではないかという企画。初デートの頃は「まろやかカラーで“優しげワンピ”」、そろそろ告白されそうになったら「レースの透け感で“ちょいセクシーワンピ”」、付き合って半年ぐらいなら「気持ち安らぐ“親近感”ワンピ」、付き合って1年頃には「家族に紹介したくなる“信頼感ワンピ”」。優しげから信頼感へ、壮大でドラマティックなワンピの旅。そして、やはりここでも「今シーズン注目の花柄ワンピですが、男のコからすると、オシャレなレトロ感を古臭く感じてしまうそう」と、森尾由美・花子師匠へのけん制が。もういっそのこと花柄を禁止にしてくれ!

■「最後は孤独死」は既婚者も同じ

 今月号を読み進め、可愛い大人&両想いワンピで身も心もズタボロになってたどり着いたのは、「何とかしなきゃ! 30代の恋愛ベタ症候群」というページ。キャッチコピーには「ときめかない、素直になれない、続かないの三重苦から抜け出すヒント」とあります。恋をしていて当たり前、なんなら本命以外にもしっかり目を向けていたのが20代、しかし30代になると結婚に焦りを感じているためか恋愛がうまくいかない、そもそも男にときめかなくなるのだとか。単に恋愛のことばかり考えてもいられなくなるから……ではなくて?

 これを「CLASSY.」は大胆にも「脳のメカニズム」から紐解きます。そして出ました、「CLASSY.」名物、謎の専門家。今回は「感性アナリスト」なる先生が、「30代は本能で恋愛をすることができない年代なんです」と豪語。こちらの先生によりますと「私たちの脳はパートナーとなれる相手の遺伝子を無意識のうちに厳選しています。つまり、ある男性に惹かれたということは、脳がその男性の遺伝子と相性がいいと判断したということ」「しかし残念なことに、その厳選する力は25歳がピーク」「取捨選択の精度を落とした脳が選んだ相手ですから、“運命の彼”だと確信が持てなくなるのは当然」。ツラい……「精度を落とした脳が選んだ相手」という言葉の力が強すぎて前に進めない……。

 次ページでは「30代の恋愛下手、放っておくとどうなる?」と題して、「ときめけない」「素直になれない」「続かない」という3大お悩みに対し、感性アナリスト先生と婚活コンサルタント先生が大説教。この婚活コンサルタント先生がまぁ辛辣で、「ときめけない=恋愛の末期症状。心が死んで人生自体がお先真っ暗」「ずるずると年を重ね男性が手を出したくない孤高のお局状態に」「誰かと一緒にいることすら面倒に。最後は孤独死かも」と容赦ない砲火を浴びせます。ちなみにこちらの婚活コンサルタント先生、読者からの個別相談には割と温和に対応していて、さすが婚活ビジネスでのし上がっていく女は、舌の枚数が違うなとあらためて思った次第です。

 「CLASSY.」の恋愛ページに絶望感はつきものとわかっていながら、アラサー女性の真剣な悩みに対し検証しようのない「脳」を引っ張り出されると、精度落ちまくりの40代脳もついつい攻撃反応を示してしまいますよ。仕方ないですよね、脳がやってるんだから。20代で直観的に選んだ相手と親の反対を押し切って結婚、しかし夫は働かずに借金、DV、挙句浮気……みたいな話を「婦人公論」(中央公論新社)の読者手記で読みすぎているからでしょうか。「恋愛ベタ」と自覚があるくらいの方が、社会を冷静に見られているような気がするんですけど。

(西澤千央)

検証しようがない「脳」を切り口に、30代女を絶望に落とす「CLASSY.」の恋愛企画

 今月号の「CLASSY.」(光文社)、特集は「2017年は『可愛い大人』を目指そう」です。コンサバとワンピを捨て、こなれに走り、こなれに飽きて、また「可愛い」の路線に戻るというのか。リードには「誰もが振り返るような、『高嶺の花』的存在を目指してきた20代。そして、30代になった今、私たちが理想とする女性像ってどんな人でしょう」とあります。30代は「話しかけやすい親近感」や「ちょっとした遊び心」、「ふとしたときの色っぽさ」などを併せ持つ「可愛い大人」を目指そうということらしいです。これ、ある意味「高嶺の花」より厳しいのではないでしょうか。あと「親近感」「遊び心」「色っぽさ」で真っ先に思い浮かんだのが平野ノラなんですけどよろしいでしょうか。シモシモ~。

<トピックス>
◎特集 2017年は「可愛い大人」を目指そう
◎片想いワンピと両想いワンピ
◎何とかしなきゃ! 30代の恋愛ベタ症候群

■ワンピ次第でどうにでもなる世の中

 昨今ますます混迷を深めている「可愛い」の定義。可愛い服といえば、花柄、レース、リボンなどを想像しがちですが、30代でそれはNGなよう。「30代がハマる“可愛い”の落とし穴」はそんな甘めアイテムの“OKライン”を探ろうという企画。

 例えばリボンは「バッグやハットなど小物でさりげなく取り入れるのがオススメ」、レースは「寒色系」にする、男性座談会で目の敵にされるビジューは「襟付きビジューは幼い印象になりがちなので、シンプルなトップスにビジューネックレスを合わせて」、フリルは「体型カバーできる」ぺプラムトップスが正解なのだそうです。そして花柄。「シックな色味の小花柄を選んで」「落ち感のあるしなやかなロング丈」が大人OKライン。ここまでくるとあえて聞きたい、そこまでして花柄、フリル、リボンを身につけたいか? いくつになっても全身「ピンクハウス」でキメ続ける、森尾由美と大助花子の花子師匠の潔さだけが際立つってもんです。

 30代でも可愛いアイテムを身につけたい、だけど「痛い女」だと思われたくない。しかし色味やデザインに細心の注意を払っても、結局「CLASSY.」が大好きなのは「片想いワンピと両想いワンピ」というワンピース企画。「ワンピースは言わずと知れた鉄板のモテ服。でも実は、恋愛の段階によって男のコが着てほしいワンピースは違っているんです!」ということで、「片想い、両想い、結婚を意識させたい時……etc.その時々の正解ワンピを賢くセレクト」しようではないかという企画。初デートの頃は「まろやかカラーで“優しげワンピ”」、そろそろ告白されそうになったら「レースの透け感で“ちょいセクシーワンピ”」、付き合って半年ぐらいなら「気持ち安らぐ“親近感”ワンピ」、付き合って1年頃には「家族に紹介したくなる“信頼感ワンピ”」。優しげから信頼感へ、壮大でドラマティックなワンピの旅。そして、やはりここでも「今シーズン注目の花柄ワンピですが、男のコからすると、オシャレなレトロ感を古臭く感じてしまうそう」と、森尾由美・花子師匠へのけん制が。もういっそのこと花柄を禁止にしてくれ!

■「最後は孤独死」は既婚者も同じ

 今月号を読み進め、可愛い大人&両想いワンピで身も心もズタボロになってたどり着いたのは、「何とかしなきゃ! 30代の恋愛ベタ症候群」というページ。キャッチコピーには「ときめかない、素直になれない、続かないの三重苦から抜け出すヒント」とあります。恋をしていて当たり前、なんなら本命以外にもしっかり目を向けていたのが20代、しかし30代になると結婚に焦りを感じているためか恋愛がうまくいかない、そもそも男にときめかなくなるのだとか。単に恋愛のことばかり考えてもいられなくなるから……ではなくて?

 これを「CLASSY.」は大胆にも「脳のメカニズム」から紐解きます。そして出ました、「CLASSY.」名物、謎の専門家。今回は「感性アナリスト」なる先生が、「30代は本能で恋愛をすることができない年代なんです」と豪語。こちらの先生によりますと「私たちの脳はパートナーとなれる相手の遺伝子を無意識のうちに厳選しています。つまり、ある男性に惹かれたということは、脳がその男性の遺伝子と相性がいいと判断したということ」「しかし残念なことに、その厳選する力は25歳がピーク」「取捨選択の精度を落とした脳が選んだ相手ですから、“運命の彼”だと確信が持てなくなるのは当然」。ツラい……「精度を落とした脳が選んだ相手」という言葉の力が強すぎて前に進めない……。

 次ページでは「30代の恋愛下手、放っておくとどうなる?」と題して、「ときめけない」「素直になれない」「続かない」という3大お悩みに対し、感性アナリスト先生と婚活コンサルタント先生が大説教。この婚活コンサルタント先生がまぁ辛辣で、「ときめけない=恋愛の末期症状。心が死んで人生自体がお先真っ暗」「ずるずると年を重ね男性が手を出したくない孤高のお局状態に」「誰かと一緒にいることすら面倒に。最後は孤独死かも」と容赦ない砲火を浴びせます。ちなみにこちらの婚活コンサルタント先生、読者からの個別相談には割と温和に対応していて、さすが婚活ビジネスでのし上がっていく女は、舌の枚数が違うなとあらためて思った次第です。

 「CLASSY.」の恋愛ページに絶望感はつきものとわかっていながら、アラサー女性の真剣な悩みに対し検証しようのない「脳」を引っ張り出されると、精度落ちまくりの40代脳もついつい攻撃反応を示してしまいますよ。仕方ないですよね、脳がやってるんだから。20代で直観的に選んだ相手と親の反対を押し切って結婚、しかし夫は働かずに借金、DV、挙句浮気……みたいな話を「婦人公論」(中央公論新社)の読者手記で読みすぎているからでしょうか。「恋愛ベタ」と自覚があるくらいの方が、社会を冷静に見られているような気がするんですけど。

(西澤千央)

こなれを捨てた「CLASSY.」が、「男が似合うと思うものが似合うもの」と言い放つ!

  2017年一発目の「CLASSY.」(光文社)レビュー、特集は「その服、ホントに似合ってる?」です。前号で、まさかの“さよなら、こなれ”宣言をした「CLASSY.」。今月号のリードを見ると、「編集部で毎号の『好きな&嫌いなコーディネート』のアンケートを集計していると、必ず目につくのが“私には似合わなそうだから嫌いです”というコメント。たしかに、ページでどんなに素敵に見えたって、いざ買ってみて似合わなければがっかりですものね」ということで、「似合う服」について、とことん考えてみようという趣旨のようです。こなれの次の一手の前に、トレンドや思想があまり関係ない企画を出してきたのかな~。

<トピックス>
◎特集 その服、ホントに似合ってる?
◎男子が思う「似合う服」こそ一番モテる説
◎男子がグッとくる正しいギャップの作り方

■「サイズ感」とか言っちゃう男

 この特集、骨格診断による体形、肌のカラータイプ、髪形、身長……など、さまざまな視点から「似合う」を探っています。「耳・首・指でわかる『似合うジュエリー』の選び方」とか、重箱の隅を突きまくっていて確かに面白いんですけど、でも待って! 「モテる」「結婚できる」という壮大なテーマの前に、かつては「白ワンピ+ピンヒールに巻き髪」、続いてはその反動のような「こなれカジュアル」……読者は自分に似合う似合わないは二の次で「CLASSY.」の教えを妄信してきたのですよ。それを急に、「乙女座O型のあなた似合う彼氏はこちら~」みたいに出してこられても戸惑うでしょうが。急に「自分自身を見つめ直そう」とか言われても困っちゃうでしょうが。こちとら見つめ直したくないから、女性誌に逃げているというのに!

 そんなファッション迷子状態の「CLASSY.」女子たちに、さらに楔を打ち込むのが、「男子が思う『似合う服』こそ一番モテる説」。「自分では似合っているつもりの服。でも、男のコからのリアクションはイマイチ…なんてことありませんか?」。嫌な予感しかしないと思ったら、久々に「CLASSY.」が伝家の宝刀「男子の本音座談会」を召喚していました。外資系通信会社、商社、IT系、広告代理店……女子たちが生唾を飲む職業男性たちが「僕たちが思う『似合う服』ってこういうこと!」と無邪気に語り合っています。

 「せっかく美人なのに『なんでそんな服着ちゃったんだろう』って思う人結構いますね」「若い女性だったら何を着ていても『可愛いね』『似合うね』ってなりやすいけど、CLASSY.世代の大人の女性は、いつまでも自分の好きなものだけ身につけていればいいっていうわけにもいかはないはずですし」と、上げたり下げたりしながらファッション理論を展開する彼ら。「“ダメ出し”まではいかなくとも、もっとキャラ通りの服を着ている方がモテるのになって思っちゃう」と言いながら、「老け顔なのにすごく甘い服を着る人も苦手」「顔に全然合ってないんですもんね。違和感ありまくり!」など、思いっきりダメ出ししとるやないけ。

 「もう若くないんだから」という「CLASSY.」女子の泣き所を存分に刺激した後に、「似合うかどうかはショップの人が知っている」というページがあり、巧妙なデート商法に引っかかったような気分にさせられたのでした……。

(さらに…)

「CLASSY.」の“雑談力アップ”のための合コン実況中継、地獄が地獄を呼ぶ展開に……

 今月号の「CLASSY.」(光文社)、特集は「『パリっぽい』のが今っぽい!」です。このところ“女の欲望ロンダリング”の役割をハワイに取って代わられた感のあるパリですが、ここにきて古豪の強さを見せつけるのか。

 リードを見る限りでは「そろそろ、しっとりと上品で女のコらしいスタイルが恋しくなってきませんか? そんな気分を叶えるのは“パリっぽい”コーディネート」とあっさり。しかしながら「パリジェンヌのオシャレをテーマにしたイラストエッセイを多数発刊」しているイラストレーターによるコラムでは、「お気に入りの定番アイテムをとことん着込んで、自分の体に馴染ませる」「流行に左右されず、自分のライフスタイルや個性に合う服を日々選びとっていく、彼女たちのそんなブレがない“買い方”や“着方”がパリスタイルを作っている」などなど。それ「CLASSY.」女子が最も苦手とするところちゃいますの……?

<トピックス>
◎特集 「パリっぽい」のが今っぽい!
◎冬のモテ服対決!「細いい女VSゆるいい女」
◎モテる女は雑談上手

■「レザーパンツ=海外セレブ」という謎の偏見

 これまで、「モテそう」「結婚できそう」と不純な理由で「白ワンピだ」「いや、こなれだ」とファッション価値観を二転三転させてきた「CLASSY.」ですよ。今さら「ブレないパリスタイル」と言われても。しかし特集名をよく見てみれば「パリっ“ぽい”」が「今っ“ぽい”」。「パリ」じゃなくても「今」じゃなくてもいいのか!

 ということで、エルベシャプリエやらアニエスベーやらアラフォー世代にも懐かしいブランドが多数登場するパリっぽい企画はスルーして、「冬のモテ服対決!『細いい女VSゆるいい女』」を見てみましょう。これは「冬の2大モテスタイル、タイトシルエットの『細いい女』とふんわりシルエットの『ゆるいい女』」が、「合コン」「キレイめデート」「カジュアルデート」の各シチュエーションで展開するコーデバトル。「ふわふわのモヘアの質感が優しく女らしさを引き立てると同時に、ほどよい肌見せでさりげない色気も漂います」とか「タイトスカートのスリットから覗くセクシーな脚に目を奪われない男子はいません!」とか、やっぱりパリとか全然関係ない。圧倒的モテの前で、エスプリのなんと無力なことか。

 さらに次のページには「話しかけやすいコの服には“優しげ”がある」という、タイトルだけで身震いするような企画が。出会いはあっても仲良くなれない人は、服を見直せばいいそうです。「男女アンケートで判明!コレが優しく見える/見えないの差だった!」によりますと、優しく見えるのは「流行感のあるカジュアルでも白ベースの柔らかい色合わせなら親しみやすく話しかけやすい」「ひらひら揺れるボトムスは男にも分かる優しげオーラが」「小動物みたいなホワホワのニットはデートに着てきてほしい服」、一方優しく見えないのは「オシャレなんだと思うけどレザーパンツはハードすぎ。海外セレブみたいで近寄りがたい」「難易度の高いオシャレをしているコは、人のオシャレにも厳しそうで話しかけるのが怖いです」とのこと。白くて、ホワホワして、ひらひら揺れる……そんなのジュディ・オングくらいしか思い浮かばない!!

 「パリ」ではなく「パリっぽい」、「今」ではなく「今っぽい」、そして「優しい」ではなく「優しげ」。こういうところに「CLASSY.」の“思想”なきファッション観はあると思うのです。あと「オシャレな人は人のオシャレにも厳しそうで話しかけるのが怖い」とのたまう32歳メーカー勤務の男性、「オシャレで傷つきたくない」というこの感じは「CLASSY.」の根底にありますよね。

■「お茶目」って褒め言葉だっけ?

 続いては「モテる女は雑談上手」です。今月号は怒涛の「モテ」づくし。リードには「ファッションやメークには程々の自信がある。『可愛い』と言われることもある。でも、なぜかモテない……と感じているあなた」「見た目だけでチヤホヤされるのは20代前半まで」「アラサーになったら雑談力を身につけて、モテ街道を進みましょう」と手厳しい言葉が並びます。

 「雑談力」と言っても、その範囲は広い。「CLASSY.」のいうところの「雑談力」は、「相手に気持ち良く話をさせる『聞き方』」と「その場を適度に盛り上げる『話し方』」の2つ。ビジネスコミュニケーションを説く男性コンサルタントと、「銀座No.1ホステスの経験と心理学の知識を合わせた」心理カウンセラー女性がレクチャーしているのですが、イヤな予感しかしない肩書……。

 「まず、女性は30代から結婚の市場価値が落ちるという認識を持つことが重要」「会話の最初に『さ(さすがですね)し(知らなかったです)す(素敵ですね)せ(センスがいいですね)そ(それはすごいですね)』を入れる」「『笑顔でうなずきながら相槌』を徹底」「相手が興味を持つことをトピックスに」「声のトーンは『ミ』か『ファ』」……、とりあえず「相手の太ももに手を置きながら」などは出てこなくて一安心。それにしても「私は結婚市場において価値の低い女」と自覚しながら相手を気持ちよくさせることに心を砕かなければいけないなんて、雑談ってとんでもない苦行ですね。

 しかしこの企画の見どころはここではなく、次ページの「雑談が苦手な読者が、合コンでテクニックを実践してみました!」ですよ。3対3の合コン実況中継に、前述の元No.1ホステスカウンセラーさんが「合格/不合格」の判定を下すというもの。担当ライターのテープ起こしがキツそうな案件です。

 雑談力を意識しながら男性陣と会話を繰り広げるアラサー読者。「カッコいい声で名前を呼んでもらえて嬉しかったです」「〇〇さんってなんだかお茶目ですよね」と、まぁ女子は持ち上げる持ち上げる。そして「低温のハスキーボイスで呼ぶと女のコはグラっとくるってクラッシィに載ってたもんな」「ギャップは大事って話も、この前クラッシィに載ってたもんね」「その冗談、二回目だから!」と、まぁ男子はスベるスベる。こんな地獄のようなやり取りを見て、気付きました。女性がここでいう「雑談力」を身につければ身につけるほど、男性は大して面白くもない話を面白くないと気づかず、この地獄は果てしなく続いていくことを。

 レクチャーされるがままに相手を褒める、生真面目な「CLASSY.」女子。ただ、月ごとに言うことが変わる「CLASSY.」に付いて行っていいのか、今一度よく見直したの方がいいかと……。
(西澤千央)

選ばれた女たちの余裕と自信がにじみ出る! 「CLASSY.」の商社妻座談会が読者の神経を逆撫で

<p> 今月号の「CLASSY.」(光文社)、特集は「トレンチコートは裏切らない。」。最近の「CLASSY.」ではおなじみとなっている、“そんなこと一言も言ってないのに勝手に妄想で話進める系”リードが今号も炸裂し、「クラッシィが今さらトレンチ特集? もっと流行のアウターが見たい! なんて声が聞こえてきそうです」とのこと。「CLASSY.」読者はガチな流行より悪目立ちしないことを重視する、“THE置きに行く”女子が大半のイメージですが……。さらに「けれどもあなたの周囲にいませんか。(中略)ちょっと大人しい印象なんだけれど、協調性があって、文句も言わずにいつもみんなの期待に応えてくれる人って。トレンチってたぶんそういう存在なんです」と、まさかのトレンチを擬人化。この説明だけを見ると、購買に焼きそばパン買いに行かされる使いっぱしりしか想像できません。</p>

「CLASSY.」が何度目かの“モテワンピ”企画をぶち上げ、男性陣を総姑化させる事態が発生

<p> ようやく女性誌も本格的に秋物へ始動。今号の特集は「Gジャンにする? ライダースにする?」です。今日日妻から「ごはんにする? それともお風呂にする?」と聞かれる夫も少ないでしょうが、「CLASSY.」(光文社)はやっぱり聞いてしまうのです。それが「男子が好きなGジャン&ライダースってこういうこと」。これは「よくあるNGコーデをモテる着こなしにチェンジ」とのことで、男性陣からイチイチダメ出しが入ります。フレアのワンピースにGジャンは「ガーリー過ぎて小ダサく見える」、だからといってパーカーでボーイッシュにしたら「女らしさがまったく感じられない」、ライダースにガウチョパンツでは「トレンド感が強すぎてつけいる隙がない」「せっかくのデートなんだから女のコらしく」。もしかしたら「Gジャンもライダースどっちも着ない」が最良の選択なのでは……。<br /> </p>

「CLASSY.」が何度目かの“モテワンピ”企画をぶち上げ、男性陣を総姑化させる事態が発生

<p> ようやく女性誌も本格的に秋物へ始動。今号の特集は「Gジャンにする? ライダースにする?」です。今日日妻から「ごはんにする? それともお風呂にする?」と聞かれる夫も少ないでしょうが、「CLASSY.」(光文社)はやっぱり聞いてしまうのです。それが「男子が好きなGジャン&ライダースってこういうこと」。これは「よくあるNGコーデをモテる着こなしにチェンジ」とのことで、男性陣からイチイチダメ出しが入ります。フレアのワンピースにGジャンは「ガーリー過ぎて小ダサく見える」、だからといってパーカーでボーイッシュにしたら「女らしさがまったく感じられない」、ライダースにガウチョパンツでは「トレンド感が強すぎてつけいる隙がない」「せっかくのデートなんだから女のコらしく」。もしかしたら「Gジャンもライダースどっちも着ない」が最良の選択なのでは……。<br /> </p>