『THE OUTSIDER』大阪大会での“乱入事件”演出説を前田日明が完全否定

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会見に臨んだ前田日明代表と久保健一郎弁護士
 「過去も現在も未来も、反社会的勢力との関わりは一切ない!」――リングス代表・前田日明(54)が28日、顧問弁護士とともに記者会見を開き、先月8日に行われた主催イベント『THE OUTSIDER第27戦~初・大阪大会』で起きた“乱入事件”について言及。一部で報じられた「演出説」を完全否定するとともに、今後もクリーンな運営方針で不良の更生をバックアップしていくことを誓った。  会見場となったのは、東京・渋谷にあるリングス本社内のワンフロア。マスコミ各社のほか、警察関係者も見守る中、前田はまず、次回大会の会場と日時が変更となった理由を説明した。 「このたび、THE OUTSIDER第28戦の開催会場が、大阪市中央体育館から、なみはやドーム・サブアリーナとなり、日時も12月8日(日曜)となりましたことをご報告いたします。変更した経緯につきましては、前回、大阪市中央体育館にて執り行われましたTHE OUTSIDER第27戦で起きた一連の問題が少なからず影響したものと言えます」  「一連の問題」とは、会場に複数の暴徒が乱入したため警察が出動、その影響で大会が1時間ほど中断した事件のことである。その後、リングスからも警察からも何も発表がなかったため、さまざまな憶測を呼び、複数のメディアが「大会を盛り上げるための演出だったのでは」などと報じた。これについて、前田は以下のように否定したのだ。 「各種報道で取り上げられているような内容は事実誤認、あるいは事実以上の話であり、弊社ならびに弊社関係者が何者かと共謀した上での演出・パフォーマンスであるといった事実はございません。前回会場の大阪市中央体育館をはじめ関係者の皆様には一連の出来事でご迷惑をおかけしたことに加え、憶測をもとにした過剰な報道の影響もあり、予定していた次回大会同日に同会場で行われる他のイベントとの兼ね合いを懸念なさった大阪市中央体育館からの要請を受け、使用を辞退することとなりました」  その後、関西地区で代替の会場を探した結果、なみはやドーム・サブアリーナが候補に挙がり、交渉の末、使用許可が下りたという。次回大会は「これまで以上に警備を強化し安全に配慮する」と約束した前田は、「THE OUTSIDERは地下格闘技ではなく、健全かつ純粋な格闘技興行として青少年育成あるいは元不良少年の更生を念頭に置いて運営している」とその位置づけを改めて表明し、以下のように結んだ。 「よって前田個人およびリングスは、過去も現在も、反社会的勢力との関係は一切ございませんし、また今後もそういう関係は一切持ちません。リングスは今後も一企業としてコンプライアンスを徹底し、警察並び各省庁の指導の下、しっかりと法令を遵守し、今まで以上に安全かつクリーンな大会運営を行って参ります」 IMG_5957_.JPG  その後、次回大会の見どころを簡潔に紹介してから、記者との質疑応答に入った(質問によっては顧問弁護士が回答)。 ――前回大会の乱入事件は、何が原因で起きたのか? 顧問弁護士「事実関係につきましては、警察に一任しているので、詳細はお答えできません」 ――「過剰報道」とのことだが、どこが事実と異なるのか? 顧問弁護士「これも警察に一任にしているため、お答えいたしかねます」 ――前回の大阪大会に参戦した“Dark翔”ことダルビッシュ翔選手が先日、傷害容疑で捕まりました。これについて思うことは? 前田「正直、複雑な気持ちでニュースを見ましたが、本人にやる気があるのなら、いつでも受け入れる準備と用意はあります。ただ、自分が何かをやることで家族を巻き込むこともあるので、本人もそのへんの自覚を持って、普段の生活からよく考えてやってもらいたいです」  ここで質疑応答は終わったが、前田はその後、自らこう語り始めた。 「今回こういうことがありましたが、今後も関西ではやり続けていこうと思います。自分個人の経験を踏まえて言うと、関西という場所は反社会的勢力とヤンチャな子たちとの距離が近すぎるんですよね。自分も若い頃、反社会的勢力からスカウトされかけたことがありますが、たまたま18歳でプロ格闘技の世界に入ったため、まともになれた。今50歳を過ぎて、なぜ自分がこの世界にいるのかを考えると、かつての自分と同じような境遇の子たちに救いの手を差し伸べるためなんじゃないか、これをライフワークとしてやるためなんじゃないか、と感じます。今回の大阪の件を通じて、手を差し伸べなきゃいけない子たちは関西にもっとたくさんいるんじゃないかと強烈に感じました。だから今後は関西でも頑張ってやり続けたいです」  そして最後にもう一度、「自分は過去も現在も未来も、反社会的勢力との関わりは一切ありません。そういう世界に行きそうな子をなんとか助けたいと念じております」と強調し、会見は終了となった。    THE OUTSIDER出身の元不良が、芸能、アパレル、ジム経営など各分野で活躍している実績もあるだけに、前田の“関西更生プロジェクト”に寄せられる期待は大きい。その第二弾となる次回大阪大会の詳細はリングス公式サイト(http://www.rings.co.jp)でご確認あれ。また、THE OUTSIDERを題材にしたドキュメンタリー映画『タイトロープ~アウトサイダーという生き方~』(http://www.andes-film.jp/tightrope/)も11月9日(土曜)より公開なので、そちらにも注目だ。 (取材・文=岡林敬太)

今回もヤバい奴らが勢ぞろい!“不良の格闘技大会”『RINGS × THE OUTSIDER』舞台裏レポ!

outsider-yokohama_4352.jpg  横浜にケンカ自慢が大集結!──前田日明主催の格闘技イベント『RINGS × THE OUTSIDER』が9日、横浜文化体育館で行われた。因縁の再戦、自爆チョップ、あわや番狂わせ、海外対抗戦などなど、見どころの多かった今大会。ひときわ目立っていた試合と選手をクローズアップ! ●“横濱義道会初代総長濱の狂犬”  黒石高大(神奈川・27歳)      VS  “リアル刃牙”  渋谷莉孔(東京・28歳)  アウトサイダーの看板選手である両者。前回の対戦は互いに慎重になりすぎて、お見合いに終始。ファンの失望を買った。そこで主催者の前田日明は今回、再戦の舞台を用意した。  試合前の両者にインタビュー。まずは控え室に横たわり、無表情でストレッチをしていた渋谷から。 ──体調はいかがでしょう? 「普通。全然、なんも用意してない」 ──再戦を控えた今の心境は? 「仕方ないからやる、みたいな感じ」 ──あまりこの試合には乗り気でない? 「ぶっちゃけ、キャンセルしてもよかったんですよ。カネがないから俺の階級のベルトを作る気がないって(主催者の前田日明に)言われて、一気にやる気がなくなっちゃった。(リングスは)ちょっとカネの使い方、間違ってるんじゃないか。あんな外人ばっかにカネ使ってるようじゃ、ダメでしょ」 ──そんな中、今日の試合に向けて、どのように気持ちを奮い立たせてきたんですか? 「まだ全然奮い立ってない。試合30分前になってから、どうにかします」 ──今回勝ったらどうするつもり? 「他んとこ行くかも。名古屋とか沖縄とかから、いっぱい声がかかってるんですよ。『ベルト作るから、来てくれ』と。ワンマッチでタイトルマッチやってくれるところもあるみたいだし、カネも出るし旅費も出るから、他行ったほうがいいのかな、と」 ──ということは、勝っても負けてもアウトサイダーは今回で最後? 「試合後に何を言われるかによりますね。(ベルトを)作るって言われたら残るかもしれないけど」  ……といった感じで、終始テンション低めの渋谷。「トレーニングは全然してない。ここ最近はずっと不摂生してた」と言うが、体は前回よりも鍛え上げられているように見える。
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言葉とは裏腹に仕上がりはよさそう
 一方の黒石の様子はどうか。控え室を覗くと、ひとりで何やら思案中だった。普段は陽気な彼なのに、この日は非常に恐ろしい顔で取材に応じた。 ──地元横浜での再戦。今、どういう気持ちですか? 「もうやること決まってるんで。殴り合い。突っ込むしかない」 ──1ラウンドのしょっぱなから? 「2ラウンドフルで戦うことは考えてないっす」 ──今日のために、どのような練習を? 「フィジカル。組み合ったときの対処と、あとは6分間で600~700発ぐらいはフルで殴れるように」 ──寝技もある程度想定している? 「2~3発いいパンチが効いたら、渋谷君は絶対タックルに来るから」 ──もしそうなっても大丈夫? 「土橋(政春)君といつも練習やってるから大丈夫です。渋谷君は土橋君よりは強くないんで」
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人気者・黒石のコールに風船が舞う
 そんな両者の対決は、前回とは打って変わって終始アグレッシブな展開に。まず開始早々、渋谷がハイキックで黒石からダウンを奪う。立ち上がった黒石はひるまず猛進するが、力みすぎてスリップする場面もたびたび。そうした隙を見逃さず、渋谷は黒石を打撃と寝技でジワジワ追い詰め、最後はスピニングチョークで締め落とした。
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終始積極的に攻めた黒石だったが……

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渋谷の冷静さが光った
 勝った渋谷は勝利者マイクで「おい黒石、いろいろあったけど、俺おまえのこと嫌いじゃないぜ。おまえのまっすぐなとこ俺は好きだぜ。ありがとう! あともう一個言わせて。今、前田さんが俺のためにベルト作ると言ったんで、チャンピオンは俺しかいないっしょ! 見とけー!」と継続参戦の意思表示。  敗れた黒石は「完璧な負け。途中で心が折れた。また一から出直します」とさっぱりした表情で再起を誓った。
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試合後は健闘を称え合った
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時は来た!?
●“リアル アマプロレスラー”  橋本シバター(神奈川・27歳)  毎回、有名プロレスラーをモチーフにしたファイトで賛否両論を巻き起こすシバター。今回は橋本真也になりきって戦ったはいいが、試合後に医務室へ直行した。いったい何があったのか? 診察を終えたシバターを直撃! ──ケガをしたんですか? 「袈裟斬りチョップを打ったときに、右手の骨を折ってしまった……。チョップの威力が強すぎて、自分を破壊してしまうとは皮肉だな」 ──折ったのはいつ? 「1ラウンドの序盤だ。折れた後もしばらく我慢してチョップを打ち続けていたんだが、そのうち痛みに耐え切れなくなってしまった。右手が使えないから試合を決める力がなくて、2ラウンドフルのドロー判定にまでもつれ込んでしまった」
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痛そうにする橋本シバター
──しかしそんな中、水面蹴りを披露したのはすごい! 「だな。もう右手は使えないから、あれしかなかったんだ。だが俺と違って、本物の橋本は、骨を折った後に勝っている。まだまだ俺も練習不足だな」 ──ところでその黒いパンタロン、かなり忠実に再現してありますね。 「いつも特注で作ってもらうんだよ。お抱えのデザイナーがいるんだ」 ──おいくらですか? 「イチゴーだね」 ──1万5,000円? 15万円? 「150万だ」 ──今後の抱負を。 「実は会社を辞めて本物のプロレスラーになろうと思っている。もう会社にも辞表を出しており、腹を決めている」 ──どこのプロレス団体に行くつもりですか? 「このあいだ『大改造!!劇的ビフォーアフター』を見て知ったんだけど、新日本プロレスの選手寮が新しくなったそうだから、まずは新日からだな」 ──アウトサイダーにはもう戻って来ない? 「安心しろ。上から降りて行くつもりだ。新日で活躍してから、アウトサイダーに戻って来る。だから今後も見守ってくれよ」  骨は折れても心はまったく折れていないシバターであった。
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●“埼玉のリアルバイキンマン”  齊藤勇駿(埼玉・24歳)  “キング・オブ・アウトサイダー”こと吉永啓之輔を追い詰め、会場を大いに沸かせたのが、この齊藤だ。結果は判定負けだったが、「金的攻撃の減点がなければ勝っていたかも」という声もチラホラ。「畜生!」と連呼しながら引き上げて来た齋藤に話を聞く。 ──もうちょっとで大金星でした。 「判定じゃダメなんだよ! いつも俺、判定で負けたりしちゃうから、ブッ倒さなきゃ意味がないって思ってたんだけど……。あぁ、畜生! 時間無制限のケンカなら、勝てたんじゃないかな」 ──試合中、相手の吉永選手の表情は? 「苦しがってたね。明らかにイヤそうな顔してた」 ──吉永選手がダウンっぽく倒れた場面もありました。あそこに一気に畳み込むかと思いきや、様子見をしましたね。
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“ミスターアウトサイダー”吉永を追い込んでいく
「みんなに今日は冷静になれって言われてたから、いつものガツガツした感じを、ちょっと抑えたんだよね」 ──ともあれ、ナイスファイトでした。今後の目標は? 「今回、仕事が忙しくてあんま練習できなかったから、今後はぜってえ猛練習するよ。そんで吉永と、現チャンピオンのハゲ(Ryo)と、G-STEPのRYO、この3人をまとめてブッ倒してやるよ!」
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落ち着き払った表情
●“朝倉兄 神と魂”  朝倉未来(愛知・20歳)  弱冠ハタチながら、非凡な打撃センスと抜群の勝負度胸を見せる朝倉。この日は海外対抗戦に参加し、イギリス人ファイターをパンチでKO。これでアウトサイダーでの戦績が3戦3勝になった。  この朝倉、見た目が優しそうなので真面目な格闘家なのかと思いきや、実は根っからのケンカ屋であることが試合後のインタビューで判明した。 ──外国人と戦ったのは初めてですか? 「ケンカはありますけど、試合は初めてかな」 ──いつどこで、外国人とケンカしたんですか? 「2~3年前、暴走族の副総長をやってるときに、公園でやりました。向こうからケンカを売って来たから、じゃあやってやろうってことで。そのときの相手は確かブラジル人だったと思います」 ──なぜケンカを売られたのでしょう? 「俺、ケンカが大好きで、暇さえあればケンカしてたんで、きっとそいつの目に止まったんでしょう。そういうのはしょっちゅうでした。ちなみに暴走族に入った理由は、ケンカをしたかったからです。ただし、今どきの若い奴らみたいに、集団でボコリとかは絶対にやりませんよ。俺はどんなときもどんな相手でも、素手のタイマンしかやらないし、タイマンで負けた記憶はないです」 ──ケンカは何連勝? 「数え切れない。これは自信を持って言えることですけど、ケンカはこの世代では日本一……とまでは言わないですけど、それぐらいやってます」 ──相手はどこで探すのでしょう? 「地元でやればやるほど、どんどん強いのがやって来る。で、ある程度やっちゃうと、そのうち地元には相手がいなくなるから、今度は名前も知らない街にバイクで遠征に行くんです。そうすると俺は弱そうに見えるからか、よくケンカを売られるんですよ。で、『待ってました』とばかりにケンカを買って、ブッ倒す。楽しかったなぁ(笑)」
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思い切り振りぬかれた右
──今はもうやってませんよね? 「少年院に入ってから、落ち着きましたね。でも時が流れて、あるときふと思ったんです。やっぱケンカがないと寂しいな、と。それで1年半ぐらい前に、総合格闘技を始めました。それ以前から空手はやってましたけどね」 ──今日は押される場面もありましたが、最後は見事にKO勝ち。 「今日の相手は外人だけあって、パワーが強かったし、今までで一番パンチも重かった。殴られて記憶が飛びかけたのも今日が初めてでした。でも最後まで、落ち着いて戦えましたね」 ──落ち着いて戦えるのは、ケンカの場数が多いから? 「というより、自分のパンチに自信があるんですよ。当たれば誰でも倒せるという自信がある。左右どっちのパンチでも」 ──試合後のマイクでは、吉永選手との対戦希望をアピールしていましたが。 「DVDを見て、格好いい男だなと。憧れの存在ですね」 ──その吉永選手ですが、今日の試合ではヒヤッとする場面もありました。 「へえ、そうなんだ。じゃあ、たいしたことないっすね、たぶん」 ──今後の目標を? 「あのねえ、最近ねえ、チャンピオンがつまんないじゃないですか。だから俺が、強くて面白い試合ができるチャンピンになりたいですね」 ──面白い試合とは? 「打撃の試合に決まってるじゃないですか。俺、寝技もできますよ。でも、客が見たいのはそれじゃないでしょ? 本当にヤバいときには寝技も使いますけど、スタイルとしてはやっぱケンカですね。俺が次世代のミスター・アウトサイダーになるんで、期待しといてください」 outsider-yokohama_5481.jpg  5周年を迎えたアウトサイダー。世代交代の波が、徐々にではあるが確実に押し寄せているようだ。  次回アウトサイダーは、9月8日(日)に大阪市中央体育館にて開催。初の関西進出なので、注目度の高い大会になりそうだ。チケット情報、選手募集情報などは、リングス公式サイト(http://www.rings.co.jp/)でご確認を! (取材・文=岡林敬太/撮影=オカザキタカオ)

ああ、なんてセクシー「THE OUTSIDER第25戦」ラウンドエンジェル大特集!

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 今回も熱戦が繰り広げられた“不良の格闘技大会”「THE OUTSIDER第25戦」。大会の様子はすでにレポート済(http://www.cyzo.com/2013/05/post_13241.html)だが、今回もラウンドエンジェルのレベルが高すぎてヤバかった……!
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【ボブサップ】K-1・谷川貞治に物申すべく自らのスカトロ性癖をも暴露した野獣の本音とは?

【サイゾーpremium】より ──今年3月、格闘家のボブ・サップが、告白本として『野獣の怒り』を上梓した。裁判にまで発展した元K-1プロデューサー・谷川氏との現在の関係はいかに?
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(写真/K-D)
 昨年10月に出版された、元K-1イベントプロデューサー・谷川貞治氏の著書『平謝り』(ベースボールマガジン社)で、「お金を手にした途端、試合は毎回嫌がるし、恐がるし、泣きべそかくし……。あの野郎!」とこき下ろされていた”ザ・ビースト”ことボブ・サップ。そんな声を意識してか偶然か、当の本人がK-1やPRIDEでの出来事、谷川氏が代表を務めたFEGとの契約闘争、果ては夜の試合で目覚めた”おしっこプレイ”といった、これまで語られなかった裏側をまとめた著書『野獣の怒り』を上梓した。このタイミングでの出版は、やはり”谷川本”へのカウンターなのだろうか。 「周りから『ボブは格闘家のリーダーなんだから、K-1のことや、引退した格闘家がなんの援助もなく、大変な境遇に置かれているということを訴えなきゃいけない』と言われてね。谷川の本に対してどうこうというワケじゃないよ」  2006年のK-1オランダ・アムステルダム大会で、ファイトマネーの未払いをめぐり、直前になって出場をボイコット、谷川氏をはじめ、さまざまなメディアで叩かれたサップ。その詳細は著書に譲るとして、この騒動がほかの選手たちの訴訟への呼び水ともなったことについて、どのような想いを抱いているのだろうか。 「確かにK-1は、金払いがすごくよかったよ。でも、谷川が社長になって人気が下降する中で、選手の待遇がどんどん劣悪になっていった。アムステルダムで揉めた時は、ほかのファイターから『K-1を壊すようなことをするな』って文句を言われたけど、問題が明るみに出たら『ヒドイことを言ってすまなかった。ボブは正しかったね』って言ってくれて。オレは『K-1は問題があるから、今のうちに金を貯めておけよ』って散々言ってたのに、当時は誰も聞きやしなかった(苦笑)」  日々のトレーニングやコンディション作りに莫大な金のかかる格闘家にとって、ファイトマネーの支払いの有無は、まさに死活問題だ。その金をめぐる争いは結局、”和解”したとなっているが、本当に谷川氏とこれ以上戦う気はないのだろうか。ファンとしては、リングの上で決着をつけてくれると、非常にうれしいのだが……。 「グレートなアイデアだな! 谷川がトレーニングを積んでオレと戦ったら面白いし、日本のファンも喜んでくれると思うよ!」  おお、意外にも乗り気。リング上での決着は難しいかもしれないが、多くのファンは件の契約問題に対して、もやもやしているはず。今こそ、白黒ハッキリさせる絶好のタイミングではないか。 「ライブで公開ディベートをしてもいいと思ってるよ。今でも谷川は『サップは闘志がなくて、逃げ回っている』って言ってるらしいけど、ひとつ言えることは、オレは昨年も18カ国をサーキットしてファイトマネーを稼いでいるが、谷川は今、何をしているのか? ということだ。これがどういうことか、賢明な人ならわかるだろう?」  現在は各国を転戦しているサップ。ある国では入国したことが国営放送でニュースになるなど、今でも抜群の知名度を誇る。この現状を踏まえての勝利宣言と受け取ってもいいだろう。で、”おしっこプレイ”のことなんですけど……あえてこのエピソードを載せる必要ってあったの? 「キャラクター扱いされたり、ゲイ疑惑があったり、変なイメージがついちゃって、それが嫌なんだ。オレは”ノーマル”だということをアピールしたかったんだよ」  却ってアブノーマルなイメージがついちゃうような気が……。 「谷川について書いてることも『嘘じゃないか?』って思われたくなくてさ。性癖を暴露することで、信憑性を高めたかったんだ」  日本のAVメーカーからオファーが来るかもしれないですよ! 「いや、さすがにポルノは勘弁してくれ(笑)」 (文/高橋ダイスケ) ボブ・サップ 1974年、アメリカ・コロラド州生まれ。本名ロバート・マルコム・サップ・ジュニア。ワシントン大学時代からアメリカンフットボールの選手として活躍し、97年、NFL「シカゴ・ベアーズ」に入団。ケガによる引退後、プロレスラーを目指す中、K-1と契約し、日本に戦いの場を移す。02年に「PRIDE.20」でデビューすると、一躍日本格闘技界の人気者となった。
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『野獣の怒り』 K-1デビューから、同団体の元プロデューサー・谷川貞治氏との裁判の様子、そして、日本での夜の”野獣生活”秘話までを収録した、自身初の告白本。”おしっこプレイ”の激白以外にも、格闘技界で活躍し続けるボブ・サップの素顔が読み取れる。発売元:双葉社 定価:1470円

「サイゾーpremium」では他にもプレミアムな著名人へのインタビュー記事が満載です!】【玉城ティナ】大人びた表情に魅了され、マイペースなキャラに翻弄される──15歳の大物感【BABYMETAL】運命はキツネの神様のみぞ知る!? オンリーワンな存在を目指すメタルアイドル【Jin-Machine】V系シーンに笑いの花を咲かせる"演奏するゴールデンボンバー"
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「サイゾーpremium」とは?
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今回もヤバい奴らが勢ぞろい!“不良の格闘技大会”「THE OUTSIDER第25戦」

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熱いぜ!
 前田日明が、王者にダメ出し!──不良系格闘技イベント『THE OUTSIDER(アウトサイダー)第25戦』が先月21日、東京・ディファ有明で開催された。70-75kg級王者決定トーナメントでは、元チーマーのソルジャーボーイ一樹が無敗のまま優勝したが、主催者の前田日明から試合内容を酷評されて、王者はションボリ。その他、海外対抗戦の出場権を賭けたセレクションマッチでは、久々の勝利に涙ぐむ者もいれば、破竹の3連勝にほくそ笑む者も。悲喜こもごもの舞台裏、そして前田日明の記者会見の様子をお届けしよう。 ●“平成生まれの火の玉小僧 弾丸野郎”  比夏瑠(静岡・21歳)
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 第6回大会でMVPを受賞するも、以後、負けが込んでいた比夏瑠。とりわけ前回の金太郎戦(http://www.cyzo.com/2012/05/post_10646.html)は、尾を引きそうな敗北だった。だがこの日は、忌まわしい過去を振り切るような気迫を見せて、久々の勝利。6月に行われる海外対抗戦の日本代表メンバーに選出された比夏瑠が、涙目でインタビューに応じた。 ──おめでとうございます。 「ありがとうございます。ようやく勝ちましたよ! 勝ったのは、後楽園のリングス(2012年3月)ぶりかな。マジ、この試合のために頑張ってきたんで、超うれしいっす! 捨てるもの捨てて頑張ってきたんで」
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強烈なミドルが突き刺さる
──何を捨てたのでしょう? 「言えないけど、いろいろ捨てました。ずっと負けてたんで、もう絶対に負けられないって思いで」 ──最近はどのような練習を? 「キックボクシングのジムに通って、ずっとキックやってました。おかげで打撃の調子が上がってきた。あとはやっぱり、勝てば次は外人との対抗戦というのもあって、気持ちがいつもとは違いましたね」 ──外国人との対抗戦も楽しみですが、金太郎選手との再戦を望む声も多いです。 「やりたいですね、是非。今年、大阪大会があるじゃないですか。彼のホームで、僕にとってはアウェーですけど、そこで是非やりたいですね。次、6月に外人に勝ったら、そこで(金太郎との再戦要求を)言えるじゃないですか。そのためにも今日は絶対に負けられなかった」 ──金太郎選手に負けたのがよっぽど悔しかった? 「あんな秒殺でやられて、黙ってられないっすよ。しかも今、デカい顔してるじゃないですか。やってやるしかないですね」  比夏瑠の逆襲に注目だ。
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●“NOスタンド NO試合”  高橋“ルガー”大毅(静岡・24歳)
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この面構え
 “NOスタンド NO試合”という看板に偽りナシ! この日は、65-70kg級ランキング2位の浦野貴之を相手に迎えたが、まったくひるむことなく打撃オンリーで真っ向勝負。最後は強烈な右フックで浦野をマットに沈めた。  これでアウトサイダー3戦3勝となり、海外対抗戦の日本代表メンバーにも選出された高橋ルガー。試合後のインタビューも強気一辺倒。巻き舌で、時には不敵な笑みを浮かべながら、ルガーが吠える! ──強いですね。 「でしょ? 強いんすよ、オレ。強いからやってるんすよね」 ──パンチもいいが、目もよさそう。相手のパンチをことごとく見切っていましたね。 「そうっすね。普通にスタンドでやってれば、殴られない自信ありますね」 ──格闘技を始めたきっかけを教えてください。 「高校のときに山本“KID”を見て、すげー格好いいなと思って。オレもやったらできるんじゃねーか、オレつえーからやろうかな、みたいな」
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スピードのあるブローで圧倒した
──格闘技は何を? 「最初は総合っす。ボクシングはここ1年ぐらい。ちなみに総合でも、スタンドしか練習したことない。寝技の練習なんてしたことないっすね」 ──今後もし寝技の選手と当たったら? 「倒される前に、殴り倒しますね。相手が寝技だからってこっちも寝技の練習するのって、ダサいじゃないすか? 自分のスタイルは変えないっすね」 ──これでアウトサイダー3連勝。次はイギリス人との対抗戦ですが。 「うん。でも、オレの目標はそこじゃないんすよ」 ──と申しますと? 「ロシア人とやりたいんすよね。そこだけっすね、オレは。だってロシア人、強いんでしょ? アウトサイダーで負けたことないんでしょ? だったら、オレが倒してやるよ。そしたらオレが一番になるんでしょ?」 ──階級別のベルトに興味は? 「ないっすね。ベルトなんか代わる代わる、いろんな奴が取ってるじゃないですか。しかもそのチャンピオンだって、ロシア人に負けたりしてるんでしょ? そんなべルト、要らないっすね。そんなもんになんの価値があるのかと」  ビッグマウスのハードパンチャー。このまま出場を重ねて行けば、人気が出そうな選手である。 _HAS1201.jpg  以下は、大会終了後の前田日明の記者会見から。 ──大会の総括を。 前田「年々いろんな意味でレベルが上がってますね。今日は、ま~さ君なんかがそうなんですけど、彼、聞いたら今35で、格闘技始めたのが32らしいんですけど、打撃見たらすごい上手で。いやぁ、もうちょっと早くに始めてくれたらな、と思うような選手ですね。あと、若手で注目してるのが朝倉兄弟ね。19とハタチ。リングの上でも言ったんですけど、欲望や誘惑に負けずにちゃんと練習してほしいね。『センズリ、マ×コはほどほどにしとけよ』と言っときました」 ──朝倉兄弟のどこが優れている? 前田「生まれつき持ってるリズムというか、スピード感というか。たぶん相当ちっちゃいときからやってたんでしょうね、いろんなことを」 ──確か空手の経験者ですね。 前田「空手をやってるとしたらたぶん、フルコンタクト系じゃなくて寸止め系かな? 足の使い方がすごくいいんですよね。下半身の使い方がね。弟の海君は渋谷莉孔とやって、イケイケで前に出たところを渋谷にカウンター狙われたら危ないなと思っていたら、あにはからんや、決めかねましたからね。いやいや、楽しみですね。褒めちゃって練習しなくなるのが心配だけど、有望っちゃ有望ですよね。その他にも何人かいますけどね」 ──高橋ルガー選手は3連勝ですが。 前田「すごくいい選手ですね。打撃も上手いですよね。ただ、まだグラウンドの奴と1回も当たってないんですよ。 で、今日リング上でね、『グラウンドはできる?』って聞いたら『できません』って(笑)。『全然できないんで(次の海外対抗戦は)打撃だけで行きます』って。 こういう選手はグラウンドの選手と当たって1回痛い目を見て成長するんだよね。まあ彼に限らずパンチに関しては、アウトサイダーがボクシングのスカウトの場だったらボクシング関係者が目を丸くするようなダイヤモンドの原石がいっぱいいますよね。でもグラウンドはある程度経験がないとダメ。立ってなんかやる感覚って、みんなこの世に生まれついて歩けるようになってから磨いてるんですけど、寝てどうこうってのは、やっぱりどうしても訓練がいるんですよね。もちろん生まれながらにセンスを持ってる子もいますけどね」  ここで、70-75kg級王者決定トーナメント優勝のソルジャーボーイ一樹がインタビュールームへ到着。
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メインの舞台に立ったソルジャーボーイだったが……。
──今日の一樹選手の決勝戦は、前田さんから見ていかがでした? 前田「正直言って今日のタイトルマッチは、彼のワーストバウトだね。彼、チャンピオンに返り咲いたんだけど、彼のここ2、3試合を見て思うのは、だんだん雑になってきてるよね、いろんな技術が。彼ね、基礎体力というかパワーやトータルのもんが他の選手の平均と比べるとダンチで上回ってるもんで、そっちからワッと行けば割とラクに戦えるんですね。それで結構雑なことしても通用しちゃうんですよ。土台があるから。それに慣れちゃってるから、ちょっとマズいなと。オレから見るとね。本当は毎回ハラハラしながら、今度はヤバいぞ、明日はヤバいぞ、次はヤバいぞ、っていうような試合を続けてやっていくほうがどんどん伸びるんですよね、技術もね。選手の生活っていうか長いキャリアの中の時期として見ると、今の彼はダメだね。自分で自分のいろんな芽を摘んでるような試合の仕方だよね」  ションボリ頷くソルジャーボーイに、さらに前田が愛のムチ。 前田「もっとメリハリよく正確に。やっぱり綺麗な技なり、見て美しい、見て正しいものは、伸びしろがあるんですよ。雑なもんはダメ。よく昔、梶原一騎の漫画とかで、野生児がどうのこうの、技術はグチャグチャなんだけどいいんだみたいなこと言う人いたけど、あんなの大嘘でね。そんなんで勝っても1回か2回ですよ。そっちのほうに行っちゃいそうな感じがある。世界には上には上がいて、今70kgぐらい? これぐらいの身体で普通にね、ウエイトやらせたらベンチ200kgとか250kgとか上げる奴、普通にいるからね。上位にはね。そんなのにパーンとはたかれると、顎割られちゃってスタンディングダウンですよ。……っていう世界だからね、プロのトップは。それを目指すんだったら、このままだったらアカンぞと」 一樹「……はい」
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攻め込まれる場面も。
前田「武井いるだろ? 武井」 一樹「……武豊?」 前田「武井だよ、武井。アウトサイダーの武井勇輝だよ」 一樹「ああ、はい」 前田「あいつね、格闘技途中で辞めちゃったんだけど、実はめちゃめちゃウエイトの素質があって、ウエイト始めて1年なんだけど、ベンチプレス140kgを10発だって」 一樹「えっ……? 基準がわからないですけど。僕、100kgは上げられると思うんですよ」 前田「10発だよ?」 一樹「10回やるってことですか?」 前田「そう。ということは、たぶんフォームがバチッて決まったら、180kgは一発は上がるよね」 一樹「僕より体重下ですよね?」 前田「あいつ65。武井ぐらいのウエイトの素質っていうかポテンシャルがあるんだったら、磨いたら結構いいもんになるだろうね。でもあいつもなんかフラフラしててね、ファッション業界で自分のブランド作ったら売れちゃうもんだから、なんかもうモチベーション落ちてね」 ──今の前田さんの話を受けて、いかがですか? 一樹「今回の試合は僕の中でも、言われたとおりワーストバウト。これじゃあダメだと思うので、もっと精進して、本当に走りこみやるだけでも違うと思うので、ちょっと気を引き締めていきたいと思います」 ──練習をしないことで知られる一樹選手ですが、これからは頑張りますか? 一樹「頑張ります。今回は、2回目(の王座を)取らせていただいたんですけど、危機が迫ってるんで。今日の試合見てもらうとわかったと思うんですけど、本当にパンチが雑で、当たったからいいんですけど、あれが当たらなかったら無駄に体力消耗して、もしかしたら後ろ取られてやられちゃうパターンも……」 前田「1回お前グラウンドでさ、足を伸ばされてこんな状態になっただろ? あれ相手が上手い奴だったらあそこで終わってるよ。あんときランボルギーニは『やった!』と思って焦っちゃったんだよ。パッと落ち着いてやったら、取れたよ。本当に。そんだけマズい試合だったね。でもランボルギーニも頑張ったね。前回と比べると体力もついてたし、相当練習したと思うね。随分お前、研究されてたよ。パンチまともに当てさせてもらえなかったし、がぶらせてももらえなかったし、クラッチも雑だったし」 ──今後の意気込みを。 一樹「次の試合までには、本当に少しでも時間あるときは走こみとか……」 前田「お前、外人とやる気あんの?」 一樹「あります、やる気は。はい、あの尖閣諸島を……」 前田「体重は?」 一樹「70kgです」 前田「落として70でしょ? 65は無理でしょ?」 一樹「65はきついですね」 前田「わかった。で、尖閣諸島がどうしたんだよ?」 一樹「尖閣諸島、ちょっと守りたいなと思って……」 前田「お前、中国人が弱そうだから中国人とやりたいとか思ってるの?」 一樹「え? そうなんですか? 知らないです。どっちが強いかわからないです」 前田「やってみないとわかんないよ。全然わかんかいからマジで。中国人選手はスポンサーがいて、もう朝から晩まで練習してるような環境なんだよ。ブラジルからコーチ呼んでやってるんだって」 一樹「守ります」 前田「やってみないことにはわかんないけど、弱くはないと思うよ」 一樹「未知の領域……」 前田「そう、未知の領域。肌合わせて試合しないとね」 一樹「ありがとうございました」  ソルジャーボーイ一樹はここで退席。引き続き前田に話を聞く。 ──次回大会の海外対抗戦については? 前田「中国から5人、イギリスから5人呼びます。まあとりあえず怖いのは尖閣諸島でなんかあった場合に、国からパッと中止って言われて出れなくなっちゃう可能性があること。でもたぶんオレの読みでは、安倍さんは参議院選挙終わるまでは尖閣諸島には手を付けないだろうと。だからその間にパッと呼んで、パッと試合して、パッと帰すっていうのはありかなと思って。中国の格闘技はレベル的にどうなんだ? っていう人もいるけど、良くも悪くも13億人もいる国なんで、中には『エッ!』っていう選手がいたりするんですよ。カネに飽かしてあっちこっちからコーチ呼んだりとかバンバンやってる国だから。中国は。あとイギリス人も、200%プロ志向の奴ばかり。リングスUKで大会を開いて、勝ち上がってきた奴らばかりですから。まあ、かといって各選手のビデオ見たわけでもないし、とりあえずお互い、なるべくいいレベルの選手を数多く揃えて、体重合わせて試合させてみようって話。イギリスはレベル的にどうなんだ? って思う人もいるだろうけど、まあ、これもやってみないとわからない。だってオレ、HERO'Sを初めて見たとき驚いたのが、宇野とやったあのハゲチャビン……」 ──ヨアキム・ハンセンですか? 前田「そう、ヨアキム・ハンセン。海外にはあんなのがいるからね。オタクになってコツコツ研究して、練習してっていうのがいっぱいいるからね」  海外対抗戦の他、黒石高大VS渋谷莉孔の再戦なども行われる次回大会は、6月9日(日曜)に横浜文化体育館で開催。対戦カードやチケット販売の情報は、リングスのホームページ(http://www.rings.co.jp/)でご確認あれ! (取材・文=岡林敬太/撮影=長谷英史)

不良 vs 中国! 不良 vs イギリスも!! 6.9「RINGS/THE OUTSIDER」記者会見

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黒石(左)と渋谷。火花バチバチ。
 総合格闘技「RINGS」および“不良の格闘技大会”として知られる「THE OUTSIDER」を主催するリングスの前田日明は1日、都内で会見を行い、6月9日に横浜文化体育館で行われる両大会の合同開催について概要を発表した。  メインイベントでは、ZSTのエース小谷直之とリングスロシアのクラット・ピターリが激突。4月7日の「ZST35」でセットされたもののピターリの怪我で一度は流れていた好カードは、“リングスの聖地”横浜文体で実現することになった。  小谷は会見で、破竹の連勝を続けるピターリの印象について「打撃が強い選手だが、組んで上になれば自分が勝つ。世界を目指したいので、通過点だと思っている」と語り、前田も「所(英男)がノゲイラに勝った時のように、小谷がZSTのレベルの高さを証明してくれると確信している」と期待を寄せた。  また、メインイベント以上に注目を集めそうなのが、「アウトサイダーシングルマッチ」として組まれた黒石高大 vs 渋谷莉孔。ともに“不良の格闘技”を象徴する存在として「THE OUTSIDER」を牽引してきたスター選手だ。両者は昨年12月に同じ横浜文体で対戦が組まれるも、互いに警戒しすぎて消化不良の判定決着に。 「あの試合は試合じゃない、ダンスですよ。顔に傷がつくのが嫌なのかな」と2人を目の前に前田が酷評すると、黒石・渋谷とも表情が引き締まり、 「この前は負けるのが怖くてびびっちゃって、あんな感じになったけど、今回は初心に戻ってガンガン行きたい」(黒石) 「(前戦は)2年ぶりの試合で感覚が分からなかった。前みたいな試合にはならない」(渋谷)  と熱戦を約束。さらに、 「渋谷クンのヘナチョコタックルでは俺は倒されない。足を止めて打ち合う」(黒石) 「黒石選手が俺にどうやって勝とうと思ってるのか疑問。勝つ手段はないと思う」(渋谷)  と挑発し合い、会見場に緊張が走る一幕もあった。  さらには、イギリス・中国選手とアウトサイダー選手との「5×5」対抗戦も行われることが発表された。  イギリス代表はかつてリングスのマットを彩った雄、リー・ハスデルが地元でトーナメントを行い選出、中国代表はCFP・岩熊宏幸氏が中国全土から募集をかけ、応募選手を厳選したという。 「中国のMMAは歴史はまだ浅いが、どの選手も胆力があり、骨格的には欧米に近い。今回の5名に裕福な選手はひとりもおらず、格闘技で名を売ってやるという野望を持った選手ばかり」(岩熊氏)  6月9日、熱い夜になりそうだ。 ●発表対戦カード 【リングスプロフェッショナルワンマッチ】 小谷直之(ロデオスタイル/チームZST)対 クラット・ピターリ(リングス・ロシア) 【アウトサイダーシングルマッチ】 黒石高大 対 渋谷莉孔 【アウトサイダー中国対抗戦】 和田周作 対 ウー・フェイヤン(65kg契約) 安谷屋智弘 対 ジャン・ホイポン(65kg契約) ま~さ 対 チュー・グァンフー(65kg契約) YOSIKI 対 ティエン・ジェンシー(70kg契約) 沼尻和之 対 リュー・ヤン(70kg契約) 【アウトサイダーイギリス対抗戦】 カズ・ファーム 対 比夏瑠(65kg契約) 高橋ルガー大毅 対 ランジェット・バーリヤ(70kg契約) 佐野哲也 対 ジェイク・コンスタンチノ(70kg契約) 朝倉未来 対 ムサシ(70kg契約) 現在調整中 対 ジョシュ・ニール(65kg) ●FIGHTING NETWORK RINGS http://www.rings.co.jp/

196センチ、120キロだけど……“大横綱”大鵬の孫・納谷幸男の格闘家転身に、マスコミの反応は?

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『巨人、大鵬、卵焼き―私の履歴書』
(日本経済新聞社)
 今年1月に死去した元横綱・大鵬の納谷幸喜さん(享年72)の孫・納谷幸男(18)が格闘家を目指すことになった。門を叩いたのは、初代タイガーマスクの佐山サトルが総監を務める掣圏(せいけん)真陰流興義館。3月18日には、マスコミを集めて初稽古が公開されたが……。 「なんと言っていいか(笑)。微妙な空気に包まれていましたね」  そう苦笑するのは、スポーツ紙の格闘担当記者だ。納谷は祖父譲りの恵まれた体格で、身長は196センチ、体重は120キロ! 日本人離れしたサイズで「将来の格闘界を背負う逸材」ともいわれる。この日の初練習ではパンチやキック、寝技などに挑戦。パンチを受けた佐山は「重いし、スピードがある」と破壊力に太鼓判を押し「セメント(真剣勝負の意味)でイイものを持っている。いずれはUFCに出ていってもいい。必ず世界チャンピオンにする」と語った。  だが、間近で見ていたスポーツ紙記者の表情はさえない。 「亡くなった大鵬さんは孫の幸男くんにも相撲をやってもらいたかったらしいが、途中で向いていないことに気付き、あきらめたとか。それで親交のある佐山さんに“教育”をお願いしたというわけ。“向いていない”理由については定かではないが、この日の稽古を見ると、なんとなくわかる気がする。要はズブいんですよね(笑)」  格闘家には動体視力、運動神経、精神力、打撃力など、さまざまなモノが求められる。週刊誌記者は「センスの問題。佐山さんから寝技の指導をしてもらった際、言っていることの意味が理解できず、困惑の表情を幾度となく見せていた。打撃の練習でもサンドバッグの音はすごかったが、キレは全然。最初だから仕方ないことかもしれませんが、記者の間では『ウドの大木だな』という声も漏れていた」と明かす。  プロレスや格闘界では大横綱を祖父に持つサラブレットの納谷を祭り上げてはいるが、過度な期待は本人のプレッシャーにもなる。長い目で見守ったほうがよさそうだ。

非難ゴウゴウの買収劇で孤立する全日本プロレス

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『全日本プロレス40年史』
(ベースボール・マガジン社)
 プロレス界に激震が走った。故ジャイアント馬場さんが立ち上げ「王道マット」として親しまれてきた全日本プロレスの“身売り”が、先月25日に明らかになったのだ。  昨年11月1日に企業再生支援会社「スピードパートナーズ」の白石伸生社長が全日の株式を100%取得。買収額は「およそ2億円」(関係者)という。  都内で行われた会見で、白石オーナーは全日プロの大改革を宣言。業界で唯一の勝ち組といわれている新日本プロレスをライバル視し「2年以内の東京ドーム進出を厳命した。今年12月か来年3月くらいになるだろう。3年以内にドームツアーもやりたい」と青写真も掲げた。  さらに「人間の限界値を超えるのがレスラー」と繰り返した白石氏は「総合格闘技もできて当然。(所属選手の参戦も)考えている。格闘技団体を丸ごと買うかも」とぶち上げた。  一方で補強や契約解除はシビアに行い、フリー選手の契約は3月で見直し、4月から“鎖国”に入るという。だが、さっそく頼みの綱である新日プロは「関わりたくない」とばかりにソッポ。三冠王者の船木誠勝は、“プロレス新聞”である東京スポーツ上で公然と白石体制批判を行った。  その背景にあるのは、白石氏がプロレス業界のために全日を買収したのではなく、あくまで自分の金儲けのために買収したと見る向きが強いからだ。 「細かい経歴は割愛しますが、要は苦しくなった企業を安値で買い叩いて、ある程度回復してきたら、よそに購入額の数倍で売る。彼のこれまでの歴史を見ると、買収と売却の繰り返し。まったく信用できませんよ」(プロレスライター)  そもそも白石氏に買収を持ちかけた人物についても、批判の声が上がっている。 「元社長で全日のトップレスラーである武藤敬司が一枚噛んでいます。もともと全日は巨額の負債を抱えており、いつ潰れてもおかしくなかった。1年以上も前から武藤は“身売り先”を探していて、人を紹介すると聞いた時の口癖は『そいつ、金持ってんの?』。銭ゲバぶりは有名で、伝統ある全日を潰さないよう駆け回っていたというよりは、どうすれば儲けられるかと考えていた。その結果、白石氏と組んだんです」(プロレス担当記者)  “王道マット”が消滅しなければいいが……。

キャバクラ通いの豪打が爆発!? 不良の格闘技大会『THE OUTSIDER第24戦』

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これぞOUTSIDERという個性を見せつけた松本
 前田日明主催の不良系格闘技イベント『THE OUTSIDER(アウトサイダー)第24戦』が10日、東京・ディファ有明で開催された。注目の70–75kg級王者決定トーナメントでは、ソルジャーボーイ一樹(愛知の元チーマー)と、ランボルギーニ・ヨシノリ(福岡の元ギャング)が勝ち上がり、4月21日に行われる決勝戦へコマを進めた。そのほかシングルマッチでも熱戦が相次ぎ、会場は大いに盛り上がった。サイゾー賞受賞選手の独占インタビューと、前田日明の大会総括コメントをお届けしよう。 ■“栃木真岡 夜の代表取締役”  松本峰周(栃木・32歳) ※サイゾー賞受賞
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ノーガードで手招きする松本に会場が沸く
 3年ぶりのアウトサイダー参戦。以前よりもふくよかになった松本が、まさに貫禄たっぷりの復活勝利を飾った。試合中は、笑顔で手招きしながら敵を挑発。ほぼノーガードゆえ敵の打撃を漏れなく浴び続けた松本だが、不敵な笑みを絶やすことなく大振りのパンチでビュンビュン応戦。2ラウンド開始直前にはラウンドエンジェルに“痴漢”をする余裕まで見せた。そして2ラウンド中盤、攻め疲れた敵がスリップダウンした隙に、ヒグマのように襲いかかって、パウンドアウトで逆転勝利。街の酔っ払いのケンカをリングで再現したような、フラフラながらも見応えのある重量級ファイトで客席を沸かせた。  セコンドに両脇を抱えられ、足を引きずりながら控え室に引き上げてきた松本に話を聞く。 ──3年ぶりの復活勝利、おめでとうございます。今回、試合に向けてトレーニングは? 「僕、3年前は72kgで試合してたんですよ。それが今では87kg。不摂生をトレーニングというのであれば、まあ(笑)」 ──足を相当蹴られましたね。真っ赤っ赤で痛そうですが。 「痛い、痛い、ものすごく痛い。『肉を切らせて骨を断つ』つもりだったのに、自分の骨にヒビが入っちゃったかも……(苦笑)」 ──それにしてもナイスファイトでした。 「勝てないからって体重を落とす人たちがいっぱいいますけど、そんな中、僕みたいに数年間な~んも練習せず、ただ飲んで食ってキャバクラ通って贅肉だけ15kg付けた人でも勝てるんだ、ってことをアピールできたのはうれしいですね(笑)。30歳以上のおじさんたちを勇気づけることができたんじゃないでしょうか」
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最後は重そうなパウンドを落としてストップに追い込んだ
──そういえばラウンド間の休憩中に、ラウンドエンジェルに触ってましたね。 「はい。触りたかったんですよ。だってこんだけ痛い思いしてるんですよ? 触っとかないと損じゃないですか。それに僕、あのランドエンジェルとデートしたいんですよ。だから触ってちょっと印象付けといて、試合終わったら電話番語を聞きに行こうと思ってたんですけど、足が痛くて、歩けないんですよ……(笑)」  そんな松本に足の治療代としてサイゾー賞を贈呈したが、キャバクラで使い果たしそうな予感が……。 ■前田日明の記者会見  以下は、大会終了後の前田日明の共同記者会見。70–75kg級王者決定トーナメントを中心とする各試合の戦評など。 ──堀鉄平(東京・36歳)vs 菱沼郷(栃木・34歳)は? 「菱沼君は藤原(喜明)さんに教わってるみたいなんですね。ただ、やり方がいまいちわかっていなかった。もうちょっと練習したほうがいいね。でも彼、すごいいろいろ勉強してるなぁと思って、面白かったですね。堀君はちょっと一時期負けが込んであれだったけど、またいつもの粘りが出て来たなという感じですかね。去年は散々負けて落ち込んでて、なんかドキュメンタリーを撮ってるときに、さめざめと泣いたらしいんですよ、あの堀が。へぇ、と思って。そんなに純で真剣にやってたんだなと思ってね。いいトシこいて泣くことないのにね(笑)」
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堀は、終始冷静に試合を運んだ。
──宮永一輝(静岡・31歳)vs ランボルギーニ・ヨシノリ(福岡・25歳)は? 「宮永君は調整不足なのか調整の失敗なのかわからないけど、ちょっとそれが出ましたね。今回の試合からリングが大きいんですよ。あれはK-1が一番リングの大きかったころのサイズ。リングが大きくなるとやっぱり、スタミナがね。今日はスタミナが上がっちゃって、ハアハアゼエゼエいってる人が多かった。それもあったのかわからないけど、宮永君はちょっと調整不足というか、いつものキレがなかったですね。ランボルギーニ君はまあ順調に伸びてきてるな、と。本来ならもっといい試合になったんじゃないかな。また見てみたい試合ですね」
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激しく打ち合った宮永とヨシノリ
──タナハシバター・ヒロシバター(神奈川・27歳)vs 久保昌弘(北海道・27歳)は? 「シバター君は、試合前に『真剣にやったら? 実力あるんだから』って声かけたら、『頑張ります』って言ってたんだけど……(笑)。リングでちょっと余裕があって、パッとノーガードで挑発した瞬間に、パコーンといかれて。そこからまた、ああもうダメだって、元に戻っちゃった感じがしましたね。久保君は、スコーンとタイミングよく決められるスキルが身に付いたなって思いますね。久保君もなかなか面白い男で、アウサイダーの申込書になんて書いてあったかというと『フランスの外人部隊に入りたい』と。尖閣諸島問題とかでいろいろ揉めてるから日本を守りたいということで最初は自衛隊に入ろう思ったらしいんだけど、刺青あるからダメだと言われて。じゃあ、もういつ戦争になっても大丈夫なように経験を積もうと思ってフランスの外人部隊に行こうとしたらしいんですよ。今日リングの上で聞いたら、実際にフランスまで受けに行ったらしいですよね。結果は落ちたらしいけど。まあでも、すごい純な子でね。今日の準決勝では飲まれて負けちゃったけど、『また頑張って練習して来ます!』と言ってましたよ」
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シバターの一瞬のスキを突いて久保の右が炸裂!
──ソルジャーボーイ一樹(愛知・25歳)vs 佐野哲也(静岡・30歳)は? 「佐野の動きが硬かったですね。もうちょっとできるかなと思いましたけど、彼が本来持っている柔らかさが出なかった。一樹は安定的でいつも通りだなという感じ。このまま今日の状態で決勝までいったら、まあ一樹がいっちゃうでしょうね。残る2カ月の間にランボルギーニがフィジカルとかをどう作るか。今の時点ではまだ、総合力という意味で、ソルジャーボーイ一樹が優位ですね」 ──佐野選手がちょっと悩んでいるかなと。 「自分の努力が結果に出ないから焦れてるみたいだね、この1~2年ね。いいとこまでいくんだけど肝心なところで負けたり結果が出なかったりで、焦れちゃってるみたいだね。本来はすごい動きが柔らかくて、頭脳戦のできる子なんですよ。それがちょっとこのごろなくなってきましたね。気軽にやればいいってわけじゃないけど、もうちょっと遊びが欲しいというか。そんなに思い詰めなくてもいいのになぁ、と思いますね」
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ハイレベルな攻防を繰り広げた佐野と一樹
──アウトサイダーも5年経って、レベルの高い選手が増えましたね。 「まあしょうもないプロの子たちもよりも、いい線いってる子もいますよね。このままプロの試合にポンと出せば、メインイベントまではいかないけど、中盤クラスだったらいけるんじゃないか、って子がいますよね。渡辺(竜也)みたいにノンタイトルでZSTのチャンピオンに勝っちゃう奴もいるし。やってみないとわかんないところもあるけど、間違いなく言えるのは、中盤クラスには勝てるだろうなという感じですね」 ──シングルマッチで印象に残った選手は? 「第15試合の雅哉君。今回初出場で、まだ格闘技経験10カ月ぐらいなんですが、アウトサイダーのドキュメンタリーを撮るにあたって、スタッフの人たちに“新人で注目の人いないですか?”と聞かれて、見てたら、雅哉の写真に目が止まってね。『あれ、変わった筋肉の付き方してるな』と思って、推薦して。で、撮影担当のウチの女房に聞いてみたら、彼は古タイヤを日本から輸出する仕事をしているらしく、ちっちゃいので20kg、大きいのだと60~70kgの古タイヤを、でかいコンテナめがけて1日中、3メートルぐらい放り投げてるんですよ。延々と。そのせいか体幹がすごい強いですね。今日やった相手の沼尻(和之)は10戦8勝でアウトサイダーでは上位クラス。いつチャンピオンになってもおかしくない選手だから、初戦でぶつけるのはどうかなと一瞬思ったけど、全然大丈夫でしたね(結果は雅哉が惜敗)。あれでしっかり技術を身に付けたら、ちょっと面白い存在になりそうですね」
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前田日明の目に止まった雅哉(写真左)
──渋谷莉孔選手はどうでした? 「ああいう首の決め方ってね、本当にグラウンドを熟知して、上手く体重を使う感覚がわかんないと、できないんですよ。それを渋谷がやったもんだからビックリしました。相変わらずの当てカンの良さもありますし、グラウンドは昔はタックル取られて結構アタフタしてたんだけど、今日はタックル来ても割と冷静に処理してましたから、その辺も成長しましたね。『練習してない、全然ダメです』と本人は言ってたけど、結構伸びてますね。驚きましたね。ただ、あいつは問題児でね(笑)。劇場型のウソっていうか、劇場型の担ぎをやるから、いつもオレ、やられちゃうんですよね。面白い問題児ですね、あいつは」
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あいかわらずのスター性を見せた渋谷
──アウトサイダーのドキュメンタリーって、映画ですか? 「劇場公開の映画です。まず劇場にかけて、最後にはNHKあたりに取り上げてもらおうって感じで動いてます。公開予定は、この冬ぐらい。いろんな選手の生活を細かく追いかけてるんですけど、まあ、みんなすごいですよ」 ──今年の展望を。 「9月と12月の大阪大会が楽しみですね。関西のほうでは今、『強者』とかがいろいろ問題になってて、地下格闘技は壊滅状態なんですよね。まあまあ、アウトサイダーが関西行くにはちょうどいい時期かなというのもありますね。こういう言い方は変ですけど、よくも悪くもヤーさんの本場は関西だし、それに繋がるやれ愚連隊だ不良だチンピラだっていうのはやはり関西独特のあれがありますから、どんな奴に出会えるのか楽しみですね」  次回アウトサイダーは、4月21日(日)に東京・ディファ有明で開催。70–75kg級王者決定トーナメント決勝戦のほか、海外対抗戦出場選手のセレクションマッチなどが行われる。チケット発売、選手募集の詳細は、リングスホームページ(http://www.rings.co.jp/)でご確認あれ! (取材・文=岡林敬太/撮影=長谷英史)

レジェンド桜庭和志もジム閉鎖でプロレスに流出……日本の総合格闘技はどこへいくのか

『独創力。』創英社
 新日本プロレスが、今年1月4日に開催された毎年恒例の東京ドーム大会で、2万9,000人の観客を動員したことを発表した。 「今年初めて実数を発表したが、今年が一番客入りが良かっただけに、入っていない年は2万人も入らなかった可能性がある。数年前なんかは、試合前日に秋葉原で入場券を大量にバラまいても客が入らなかったほど。観客動員数が冷え込むプロレス界だが、いまや新日の“1人勝ち”状態になってしまった」(長年ドーム大会を取材しているプロレスライター)  集客にかなりの効果を上げたと思われるのが、ダブルメインイベントで中邑真輔とIWGPインターコンチネンタル選手権を行った桜庭和志。最後は中邑の得意技「ボマイェ」でマットに沈んだが、総合格闘技のリングで磨いた打撃技・関節技を駆使した試合展開で、中邑を追い込み場内を沸かせた。そんな桜庭、すでに総合のリングに見切りをつけてしまったようだ。 「10年と11年は総合格闘技イベント・DREAMのリングで4戦全敗だったのに加え、DREAM自体が経営難で定期的に開催することができなくなってしまった。おまけに、都内に開設していた総合格闘技ジムも、昨年12月の頭に閉鎖に追い込まれた。それでも、妻と3人の子どもを養っていかなければならない桜庭は、昨年8月に新日への参戦を表明。もともとプロレスセンスがあり、見事に適応し観客を沸かせている」(格闘技ライター)  桜庭といえば、かつて、PRIDEのリングでグレイシー柔術のホイス・グレイシーを完膚なきまでに叩きのめして一躍名を上げ、いまや格闘技界の“レジェンド”的な存在となっているにもかかわらず、プロレスのリングに上がっている状況。もはや、日本の総合格闘技界に明るい未来はないということを意味している、と見る筋もある。 「昨年の大みそか、久しぶりにさいたまスーパーアリーナでDREMAMの興行が行われたが、セーム・シュルトやピーター・アーツらK-1の主力選手をごっそり獲得した世界的なキックボクシング団体・GLORYの傘下に入っての開催だったため、総合格闘技は完全に前座扱い。そもそもDREAMの主力選手たちには上がるリングがなく、この大みそかが昨年唯一の試合という選手も何人かいた。となると、目指すは今や名実ともに世界最高峰の総合格闘技団体となった米・UFCだが、レベルが高すぎてDREAMの主力クラスにはまったくお呼びがかならない。修斗、パンクラス、DEEPなど定期的に興行を開催している総合の団体は数あれど、ファイトマネーはたかが知れている」(同)  3月には昨年に続いてUFCが日本大会を開催するが、日本でのUFC人気がアップすれば、そのうち日本の総合格闘技の選手もファンもそっくりUFCの波に飲み込まれてしまうことになりそうだ。