
極真会館公式サイトより
空手の名門、極真会館の松井章圭館長が、東京国税局の税務調査を受け約30億円を追徴課税されていたことが分かった。これは総合人材サービス会社の旧グッドウィル・グループが人材派遣会社のクリスタルを約838億円で買収した際、仲介した投資ファンドに出資した関係で約100億円の分配金を受け取ったもの。オリンパスも真っ青の巨額手数料なのだが、松井館長はこれを譲渡所得として約20億円の金額で申告。しかし、国税局はこれを税率の高い雑所得と判断した形だ。
この買収をめぐっては、仲介した投資ファンドの元社長らが東京地検から法人税法違反で起訴され、東京地裁で有罪判決を言い渡されており、松井館長が出資したという数十億円の出資金も実際には数千万円の見せ金だったと報じられるなど、キナ臭い話だった。
K-1で活躍したアンディ・フグを下したこともある大物空手家が"闇のマネーゲーム"で大儲けしていたとは意外だが、極真関係者からは「こういう財テクこそが空手家の目指すところ」という声も聞こえる。
「極真のみならず空手は、ボクシングやプロレスなどのプロスポーツと違って興行では大して稼ぐことができない世界なので、資金運用に熱心になりやすい」(同関係者)
収入の基盤となる道場経営は、関係者いわく「他と比べても優秀」だという。
「危険度を抑えた競技性から子ども会員も多いなど集客にも強く、月謝だけでなく昇段審査や道着、合宿代といった臨時収入が多いのも特徴。その一方で、大会などイベントではボランティア的に無報酬で弟子を使うので、支出も少ない。あとは稼いだ金をどう運用するかだけを考えるようになる」(同関係者)
ある空手有段者によると、かつて大きな新道場を設立する際に寄付を募り、高額募金者には黒帯や、より上のクラスの段位を与えるという条件で2億円以上の資金を集めたことがあったという。
「茶帯だった空手家が我先にと何十万円も寄付して次々に黒帯をもらったんです。でも、実際に道場設立にかかった費用は5,000万円ほど。当時の責任者だった師範の部屋には投資関連の本ばかりが積まれ、コンサルタントもよく出入りしていました。まるで財テク資金を集める道具が空手という感じでしたね」(同有段者)
ただ、この財テクが失敗して本業の道場が経営難に陥った空手家も少なくないようだ。神奈川県のある空手道場は株式投資の失敗がダメ押しになって2年前に閉鎖。元館長の男性は「一時は空手ブームで賑わったこともありましたが、最近は総合格闘技やK-1の登場で空手人気が下火になって、財テクでもしなければ道場の存続は厳しかった」と肩を落とした。
上がるも下がるもマネーゲームとは、流派による熾烈な争いで強い道場が生き残るような空手界のイメージとはかけ離れている。実のところ各道場の師範はまるで中小企業の経営者のようだ。武道精神も金儲けの欲には勝てないものか。
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ボクシング「"ニセモノ"は亀田だけじゃない!?」日テレ世界戦停電劇に浮上する"内部犯行"説

『ワールドプレミアムボクシング The REAL14』
公式サイトより
前代未聞の停電劇だった。11ラウンド開始直後、会場は真っ暗になった。
東京・代々木競技場第二体育館でのプロボクシング世界タイトルマッチ。山中慎介(帝拳)と、クリスチャン・エスキベル(メキシコ)が争った空位のWBC世界バンタム級王座決定戦は、山中の優勢で迎えた終盤のクライマックスにあった。もうひと押しで山中の勝ちが決まる......そんな瞬間に会場の照明が一斉に消える停電。
場内は騒然。2人の選手はリング中央に歩を進めない。突然の緊急事態に関係者もすぐには対応できず、不気味な闇が続いた。ようやくリングアナから試合中断のアナウンスがあり、およそ3分後に照明が点灯。試合は無事に再開され、このラウンドで山中がTKO勝利となった。
この試合は日本テレビが生中継。最も慌てたのは現場の番組制作スタッフだ。CMを入れて後半の約1分間はしのいだが、番組終了後には「原因は何だよ!」と怒号が飛び交った。
しかし、結局この件は原因不明のまま終わった。日本テレビスポーツ局の荻野陽介プロデューサーは「ブレーカー2つのうち1つが何らかの原因で落ちてしまった」と説明。ブレーカーが落ちた理由は見出せないまま、今後は緊急時の電源確保をするという対策だけが打ち出された。
そんな中、日テレ関係者からは「内部による人為的なイタズラだろう」という話がささやかれている。
「客席の照明が点灯したままということは、メーンブレーカーではなく、一部の配線用遮断器が落ちたとしか考えられない。これが落ちるのは過剰な負荷か漏電などの不具合だけど、電力量は一定で故障も見つかっていない。残る可能性は人為的なもの。本来、これは電力会社が調査すべきなのに、局で内々に調べているのもおかしい。やはり、何かあるんじゃないか」(同関係者)
仮に日テレ関係者による人為的なミスであれば「普通にミスを認めるはずだけど、もしもイタズラであったなら局の恥。番組スポンサーに対しても顔向けできず、表にはできない」と関係者。
疑心暗鬼になっているスポーツ局のスタッフからは「イタズラではなく抗議かもしれない」という声もある。
「このタイトルマッチはチャンピオンのノニト・ドネアが王座を返上していないので、本来なら挑戦者決定戦だった。それをなぜか返上扱いにして、2日前に急きょ王座決定戦として強行したもの。ボクシングファンが少なくないスポーツ局内では『いくらなんでもズルい世界戦だ』という声で溢れていた」(同スタッフ)
中継した日テレの番組名は『The REAL』。"本物"を謳うのは、ライバルのTBSが異様な形で売り出した亀田兄弟を"ニセモノ"と隠喩した看板ともいわれてきた。それだけに今回の王座決定戦にはネット上でファンによる落胆の声も散見され、"前王者"ドネアも「俺は返上なんかしていない」と抗議している。
停電の原因が内部による"抗議の声"かは分からないが、タイトルマッチの獲得劇も暗闇に包まれたままだ。
プロボクシング亀田大毅"世界タイトル戦決定"の裏にあるファン不在・ルール無用の暴挙
プロボクシング亀田三兄弟が所属する亀田ジムは10日、年末の「亀田祭り」(12月7日/大阪府立体育館)で二男・亀田大毅がWBA(世界ボクシング協会)スーパーフライ級タイトルマッチに出場すると発表した。ところが、その相手が世界王者だったはずの清水智信ではなく、テーパリット・ゴーキャットジムというタイの選手に決定したことから、またしてもボクシング界に混乱が起こっている。 「世界王者の清水は8月の試合で負傷し、WBAに休養届けを提出。来年の3月に復帰する意向を示していました。ところが、何としても12月の『亀田祭り』に大毅の世界戦をねじ込みたい亀田側が、暫定王者テーパリットとの試合をセットし、それを正規のタイトルマッチとしてWBAに認めさせてしまったんです」(ボクシング記者) 本来、清水が休養中のため、暫定王者テーパリットと大毅の試合は暫定タイトルマッチとして行われるのが然るべき形であり、亀田陣営も当初はJBC(日本ボクシングコミッション)に対して暫定戦を認めるよう要望していたという。 「JBCは今年の2月に、国内でのWBA暫定王座戦を一切認めないという決定を下しています。その決定に沿って、テーパリットと大毅の試合も許可しなかった。すると亀田側は『(暫定ではなく)正規であればいいのなら、正規にする』と"宣告"して、WBAの総会に乗り込んでいったんです」(同記者) ウクライナで行われていたWBA年次総会に乗り込んだのは、日本ボクシング界から永久追放処分を受けている亀田三兄弟の父・史郎氏と、同様にライセンス無期限停止処分の亀田ジム前会長の五十嵐紀之氏。総会では、日本国内でまったく権限がない2人がWBAに対して何らかの"申し出"を行ったと見られ、その結果、WBAは正規王者清水を"休養王者"扱いとし、暫定王者テーパリットを"正規王者"に格上げしてしまった。 「WBAにとっては、正規だろうが暫定だろうが世界戦が行われればそれに応じて認定料が入ってくる。"WBAタイトル戦"という冠の付いた試合を数多く行えば、それだけ利益が出るということです」(同記者) ここで問題を複雑にしているのがWBAの「暫定王者」というシステムだ。本来、正規王者がケガなどで試合に出場できない場合に、空白期間を設けないための措置であり、正規王者が復帰した際には速やかに「正規 vs 暫定」のタイトルマッチが義務付けられる。だが、WBAはそのルールを厳格に適用してこなかった。 「実際にWBAは、正規王者が防衛戦を行える状態でも、暫定王者を次々に認定してきた。過去には、同一階級に正規王者と2人の暫定王者がいるという異常事態まで起こしている。JBCが2月に国内でのWBA暫定戦を拒否する決定を下したのも『このままでは世界王者の価値が下がってしまう』という危機感からでした。WBAは、世界王者認定団体としては、もはや"死に体"ですよ。今回のケースでは、"世界タイトルマッチ"という肩書きがほしい亀田陣営と、認定料を稼ぎたいWBAの利害が一致してしまった。清水は被害者です。だいたい、WBAはこれまで"休養王者"制度を一人たりとも適用していない。今回だけの特例なんですから」(同記者) 実際、清水もこうした動きを以前から察知しており、自身のブログに「僕はボクシングが好きでした。でも最近ちょっと嫌い(笑)。王座決定戦嫌い。暫定嫌い。休養? 何なんそれ? 結局政治力やん???」などと書き込み、「次の夢、目標を目指してもいいかな」とプロボクシングからの引退まで示唆している(ブログは後に削除)。 とはいえ、WBAがテーパリットを正規の世界王者として認定してしまった以上、JBCが今回のタイトルマッチを拒否する理由は見当たらず、このまま開催されることは決定的。大手スポーツ各紙も「大毅、二階級制覇へ」と見出しを打ち、「これからは俺の時代」などという大毅のコメントを伝えている。 また、このタイトル戦が組まれた「亀田祭り」のメインイベントでは、一男・興毅がWBAバンタム級世界タイトル防衛戦に出場するが、この興毅の試合相手の選定にも不可解な部分があるという。 「今回の興毅の相手、マリオ・マシアス(メキシコ)はランキング12位の無名選手だが、この試合が決定する直前に突如ランキング上に名前が現れ、目立った実績のないまま世界タイトル戦の挑戦者に選ばれている。無論、このランキングを制定しているのも当のWBAです。事実上、プロボクシングの世界王座戦は"各階級世界最強のボクサーを決める試合"ではなくなってしまいましたね」(同記者) そうしてファン不在、ルール無用のままパッケージされた「亀田祭り」、今回もTBSの独占中継が予定されている。 (文=編集部)勝ったら二階級制覇じゃーい
「日本刀&青龍刀持参で!?」"アウトローのカリスマ"瓜田純士が地下格闘技に衝撃参戦!
日本屈指のトラブルメーカーが、酔っぱらいながら「刀持参」でリングイン!──6日(日)、ディファ有明で開催された地下格闘技『益荒男-MASURAO-第伍陣』に、"アウトローのカリスマ"こと瓜田純士(31歳)が緊急参戦した。
問題行動の多さゆえ、前田日明主催の『THE OUTSIDER』を追放され、このところ格闘技から遠ざかっていた瓜田だが、なぜ今この時期に再びリングに上がることを決意したのか? 対戦相手のミスターXとは何者なのか? そして気になる試合の結末は?──戦々恐々の密着レポートをお届けしよう。
開会式直前のバックステージ──。これから行われる試合に向け、選手たちはみな軽装に着替え、ストレッチやスパーリングに励んだり、目をつぶって精神統一を図ったりしている。そんな中、ただひとり、異彩を放つ男がいた。
洒落た普段着のままサングラスをかけ、靴のカカトを踏みつぶし、ポケット瓶のジャックダニエルをストレートでグビグビ飲み続ける男──そう、それが、瓜田純士であった。
開会式が始まり、全選手が挨拶のためにリングイン。ここでも瓜田はジャックダニエルを飲み続け、そして、対戦相手の覆面男・ミスターXに絡み始める。顔を近付け、メンチを切り、ヤクザじみた言葉で恫喝。期待を裏切らないアウトローぶりに、会場が沸く。
開会式終了後も、瓜田の無軌道な振る舞いは続く。なんと、選手控え室ではなく、「選手立ち入り禁止」と書かれた応接間を陣取り、仲間と酒盛りを始めたのだ。
その宴に恐る恐る近付き、インタビューを試みた。以下は、瓜田との一問一答。
──ここ、選手は入っちゃダメみたいですよ。
「ルールは破るためにあるんでね」
──開会式での存在感がすごかったですね。
「やっぱ、『この人違うな』っていうのを最初にわからせてやんないと。そこいらのかわいい偽物たちと違って、俺は本物のアウトローなんで。試合でも、盛り上げますよ。とりあえず、教えてやろうかな、と。ケンカとはなんなのか、アウトローとはなんなのかを」
──格闘技の大会からはしばらく遠ざかっていましたが、なぜ今回、『益荒男』に出ようと思ったんですか?
「単に暴れたかったってのもあるけど、自分のルーツに立ち返りたかったってのもある。今から3年前、ここディファ有明で、とある興行(THE OUTSIDER)に出て、大会を盛り上げた。あれがきっかけになって、地下格闘技が全国に広がっていったんだよね。"地下格ブーム"の火付け役は、間違いなく俺。最近、そういう自分のルーツを振り返る機会があって、久々に原点のディファ有明に帰りたくなったんですよ」
──練習は?
「もちろん、まったくしてない。飲んでばっかり。昨日も東高円寺で朝3時まで飲んでました」
──どれぐらいの量を?
「タンタカ(鍛高譚)2本と、クロキリ(黒霧島)1本空けて、そのあとJINRO飲んでる最中に具合悪くなって、家帰って寝て、起きてディファ着いてからは、ずっとジャックダニエル飲んでます」
──最近は、どういう日常を?
「つねに、酒かセックス。モテちゃうんで。俺クラスになると」
──顔のタトゥーが随分と増えましたね。
「もうね、ここまで入れたら、居直っちゃってるからね。頭にもいっぱい彫ったし。こっちに『Mafia』、こっちに『Sex』」
──タトゥーのお値段は、どれぐらいかかるんですか?
「知れてる」
──はい?
「知れてる質問しないでよ」
──失礼しました。ところで、飲んだくれている割には、相変わらずスマートですね。現在の体重は?
「63キロかな」
──今日の対戦相手のミスターX選手は、体重150キロと言われています。瓜田さんの2.5倍ですよ!
「つか、だから何? おいデブ、教えてやるよ、みたいな感じですね。体重なんか関係ない。ケンカなんで」
──ミスターXの正体は、元力士の露鵬との噂もありますが。
「たぶん違うね。さっき開会式で睨み合ったときに確かめようと思って、眼球覗き込んだら、違うな、と。何者かはわかんなかったけど」
──会場は早くもほぼ満席。瓜田さん目当てのファンも多そうですね。
「これから夜にかけて、もっと増えるでしょ。下手すりゃ4分の1は、俺目当てじゃないかな」
──ところで、なぜそこに、青龍刀と日本刀が置いてあるのでしょう......?
「ああ、これ?(と言って鞘から日本刀を抜く)近付くと危ないですよ、ホントに切れるから」
身の危険を感じたので、ひとまず退散。
会場のロビーへ戻ると、なんとそこには、地下格闘技界の"問題児"、山田史博選手の姿が!誰もが認める実力者でありながら、さまざまな大会を立て続けに欠場し、あちこちで怒りを買っているのが、この山田である。
次週(13日)開催の『THE OUTSIDER 第19戦』への参戦も決まっているが、「今回もどうせ体重制限を守れずにドタキャンするのでは?」と、対戦相手のみならず、ファンをもヤキモキさせているのだ。
今日は一観客としてディファ有明に来たという山田。観戦している余裕があるということは、減量は順調なのか? それとも......?いい機会なので、ぶっちゃけた話を聞いてみよう。
──お久しぶりです。最近、あちこちで山田選手のことが話題になっています。
「ああ、調子に乗ってるヤツが、いっぱいいるみたいですね」
──連続欠場への批判が相次いでいますが、それに対する弁解や反論は?
「まったく、何もないです! まわりが何を言っていようが、僕は僕。待たせたファンに試合を見せたいって思いはありますけど、他の選手がどう言おうと、なんてことないですね。別にその人とやるためだけに格闘技やってるわけじゃないし。僕は僕が試合したいときにして、そのときにファンにお礼をできればと思ってます」
──13日に対戦予定の宮永一輝選手が、ブログで山田選手のことを強烈に皮肉っていますが。
「笑いながら読んでます。僕のほうがかなり年下ですけど、今回の対応は、僕のほうが大人だと思ってます」
──今おっしゃったことは、記事にして大丈夫ですか?
「いいですよ。なんの問題もないです」
──現在の体重はどうなんでしょう?
「バッチリです! みんなに不安をあえて与えるために、これまでずっと黙ってましたが、実はバッチリです!」
──練習で絞ったんですか?
「いや、水泳っすね。最近、プールにハマっちゃって、泳いでばっかいます」
──最後に一言。
「間違いなく僕が勝つんで、13日に会場に来る方は、変な期待をしないでください」
──「変な期待」とは?
「向こうが勝つ、っていう期待です」
今度こそ間違いなく、山田の試合を見られるはず。ファンもアンチも大いに楽しみにしておこう。
さて、いよいよ瓜田の試合が近付いてきた。
バックステージでは、「蘇れ新宿魂」と書かれた手製の旗を羽織った瓜田が、鬼気迫る表情で精神集中を図っていた。もうさすがにお酒は飲んでいない。
その逆サイドでは、対戦相手の覆面男・ミスターXがパイプ椅子にデーンと腰掛け、入場を待っていた。恐る恐るミスターXに声をかけてみる。
──日本語は話せますか?
「はい」
──今日の抱負を聞かせてください。
「ぶっ殺すだけ。すぐに終わらせてやる。向こうが主役かもしんないけど、間違いなく、こっちが食うから」
──現在の体重は?
「150キロ! 今もオニギリ食ったばかり!」
──あなたの正体は?
「木こり、あるいは、通り魔だ!」
──格闘技の経験は?
「ない。ただ、ストリートファイトでは負けたことがないね。35戦35勝」
──ご出身とご年齢は?
「東京の下町出身で、30歳」
──てことは、瓜田さんとほぼ同世代ですね。
「だね。昔から彼の名前はよく聞いていたよ」
結局、何者なのかはよくわからなかったが、露鵬でないことだけは確かなようだ。
そのミスターXが、先に入場。歩く度に上半身の贅肉がゆさゆさ揺れる力士体型。鍛えているのかどうかは不明だが、この体に押しつぶされたら、ひとたまりもない。ストリート無敗という話もあながち嘘ではなさそうだ。
続いて、映画『トップガン』のテーマ曲「デンジャー・ゾーン」が爆音で流れ出すと、青龍刀を持ったセコンドに先導されて、日本刀を持った瓜田が入場。花道の途中で歩みを止めた瓜田は、刀を鞘から抜き、リング上のミスターXに刃先を向ける。
さらに、リングインした瓜田は敵コーナーに詰め寄りガンを飛ばすが、ミスターXは「あっち行け」という仕草で、これを追い払う。
「この試合は無差別級MMAルール、2分無限ラウンドとなっております」とアナウンスされると、会場がドッと沸く。両者の身長はほぼ一緒だが、体重差が2.5倍もあるため、横幅の違いがハンパじゃない。まさに無差別級と言うほかない。
いざ、ゴング。両者距離を取ったまま、睨み合い。「こっちへ来い」と言わんばかりに瓜田が地団駄を踏むと、ミスターXは両手を掲げながら「お前が来い」という仕草。やがて、しびれを切らしたミスターXが突進。瓜田が闘牛士のようにクルリと反転してこれをかわすと、客席から「おおっ」というどよめき。


両者サークリングの末、徐々に距離を詰め、ファーストコンタクトで瓜田は小刻みなパンチのラッシュ。ミスターXも大振りの右フックを返すが、これは空振り。
再び距離を置き、「来い、来い」と挑発する瓜田。ミスターXの左ハイを腕でディフェンスした瓜田は、左ロー、ワンツースリー、右ローのコンビネーションを素早く打ち込むが、ミスターXは下がるどころかジリジリと前進。圧力に押された瓜田は、ロープを背負う直前にクルリと身を翻して、また距離を置く。
瓜田はその後、フェイントからのローキックを糸口にパンチをラッシュするチャンスを何度か得る。が、その都度、体躯に勝るミスターXに押し込まれ、ロープを背負ってはクルリとかわす、の繰り返し。
そして迎えた1ラウンド終盤、ついにミスターXは、瓜田の腰をつかまえることに成功。そのまま力任せに瓜田をブン投げる。

起き上がった瓜田は、「俺の顔を殴ってみろ」という仕草を見せ、ミスターXが飛び込んできた隙に左ローを入れ、素早く逃げる。ミスターXはこれを追走し、背後から抱きつき、遠心力を効かせて再び瓜田をブン投げる。
倒れた瓜田は、そのまま猪木アリ状態の戦いに持ち込もうとするが、ミスターXはスタンドを要求。会場から大きな拍手が起きる。
残り10秒。起き上がった瓜田は、ミスターXの頭部を首相撲のような形でとらえ、そのまま覆面を剥がしてしまう。と同時に、1ラウンド終了のゴング。

覆面を剥がされても正体はよくわからず、「ミスターXが、ただのデブになった」との野次が飛ぶ。
インターバルの間も、瓜田はせわしなくリング上を歩き回る。そして、その歩みを止め、ニヤリと笑ってロープにふんぞり返った直後に、「事件」は起きた! なんと瓜田は、突如として敵コーナーに突入し、椅子に腰掛けていたミスターXを、ヒザ蹴りで急襲したのである。
椅子から崩れ落ちるミスターX。怒るセコンド。暴れる瓜田。瓜田を押さえるセキュリティー。それらこれらで、リング上は大混乱。ここでなぜか会場の電気も消え、混乱に拍車がかかる。
突然の出来事に、客席は唖然呆然、そして騒然。怒号と野次が飛び交う中、リングアナから以下のような説明が。
「これ以上の試合は続行不可能と判断いたしましたので、よって、この試合はノーコンテストとさせていただきます」
暗がりにまぎれて会場を抜け出した瓜田は、最後にこう語った。
「なんでもいいから倒せばいい。これがケンカ。これがアウトロー」
(取材・文=岡林敬太/撮影=オカザキタカオ)

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まるでロックスターのような出で立ち。この日の会場で一番目立っていた。

開会式のさなか、リング上でウイスキーを飲む瓜田。

自身が手がけるファッションブランド「JOKE」の
モデルとツーショット。
モデルとツーショット。

日本刀の解説を始める瓜田。酔っぱらっているので、近付くのは危険!

会場で見つけた山田史博選手。この男からも目が離せない!

ミスターX、入場!

試合中に微笑む瓜田。

この体格差を見よ!

瓜田のヒザ蹴りがヒット!


ミスターXの投げを食らい、数メートル飛ばされる瓜田。

1ラウンド終了。睨み合う二人。
覆面を剥がされても正体はよくわからず、「ミスターXが、ただのデブになった」との野次が飛ぶ。

インターバル中、ロープにもたれる瓜田。
この直後、「事件」が起きた!
この直後、「事件」が起きた!

ミスターXのコーナーに突如駆け寄り、ヒザ蹴りで急襲!

場内は大混乱。やはり瓜田はトラブルメーカーだ。
History 瓜田純士ドキュメント [DVD] 波乱万丈のドキュメンタリー。
"不良の格闘技大会"「THE OUTSIDER」にブラジリアン柔術が参戦!
アマチュア格闘技大会「THE OUTSIDER」を主催するリングス・前田日明が31日、都内で会見を行い、11月13日に開催される「THE OUTSIDER 第19戦」(神奈川・横浜文化体育館)にブラジリアン柔術の選手を招へいすることを明らかにした。
この日発表された追加対戦カードは3試合。うち、2試合にブラジリアン柔術の選手が登場し、アウトサイダー常連の"柔術弁護士"堀鉄平と"神速"ソルジャーボーイ一樹が迎え撃つことになった。
出場する柔術選手について前田は、「群馬や浜松にブラジル人コミュニティがあって、柔術の愛好者が日本で練習していることは知っていた。実際にリサーチしてみると、世界選手権のチャンピオンが教えているようなところもあり、なるほど、と思えるようなレベルだった」と語り、「プロにしてみたい選手もいる」と明かした。
また、今回ブラジリアン柔術選手との対戦となった堀鉄平は会見で「格闘技を始めたのは強いブラジル人に憧れて始めたので、喜んで対戦を受けさせていただきました。ブラジル人から一本勝ちしたいと思いますのでよろしくお願いします」と強気な一面を見せた。
この日の追加カードの発表により、「THE OUTSIDER 第19戦」は3階級のタイトル戦、ロシア対抗戦、ブラジリアン柔術戦と、盛りだくさんの内容となった。
◆再始動リングスは「パウンド有り」ルール
また、前田は来年3月9日に10年ぶりに復活する格闘技大会「リングス」について話が及ぶと、注目されていた大会ルールについて言及。「リングスはKOKルールを想起される方もあるかと思うが、今回3月9日に復活するリングスはパウンド有りです」とした。
これにより、KOKルールを採用していた10年前のリングス後期より過激な試合となるが、前田は「総合の選手で、若いのに驚くほど壊れている選手がいる。これからは大会主催者側が選手の引退後の生活を奪わないということも考えていかなければならない」とし、あくまで安全志向、スポーツ志向のルール設定であることを強調。「総合格闘技を一時のブームではなく、永遠に格闘技スポーツのひとつのジャンルとして、バイオレンス(暴力)を見せるのではなく、選手の技能、技術、スピリットを見せるためのルールを形成していく」と語り、ダウン時の踏みつけやサッカーボールキックについては禁止する方向であるとした。
その他、韓国の総合格闘技団体「ロードFC」との提携や、ZSTとの合同大会などアクティブな2012年を迎えようとしているリングス。格闘技界全体が斜陽を迎えるなか、前田日明が再び台風の目になろうとしている。

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RINGS 1991-2002 [DVD] ここから始まり、ここへ戻ってゆく。
仰天! 大家族"ビッグダディ"林下清志さんに国内有力格闘技団体から出場オファー

テレビ朝日『痛快!ビッグダディ』公式サイトより
テレビ朝日系列で放送されている大家族を追ったドキュメント番組『痛快!ビッグダディ』の主人公である子どもたちの父親、林下清志さん(46)に国内有力格闘技団体から試合出場のオファーがあったことが分かった。
"ビッグダディ"林下さんは格闘家ではないが、相撲と柔道の経験を持つとあって、その知名度を見込んだ格闘技団体の関係者が客寄せの一手として打診したようだ。
林下さんといえば"金欠"でも知られる。10月1日と8日の2回に分け、約半年振りに放送された最新シリーズでも失業に悩む姿が報じられた。
前妻と2度の離婚をした林下さんは4月、5人の子を持つシングルマザーの美奈子さん(28)と再婚。新妻とは12月に出産予定の"できちゃった婚"だった。12人の子持ちだったビッグダディは、前妻が4人を引き取ったため、残った子どもは8人となっていたが、この再婚でお腹の子を入れた6人を足す合計14人となった。
しかし、こうした状況を地元住民から批判され、林下さんは島根県隠岐諸島への移住を計画。漁師への転職を試みたが結果は不採用で、新妻とも離婚する・しないのトラブルにまで発展した。結局、香川県小豆島に移住することになり、友人から借りた資金で一軒家を購入。子どもたちは学校の新学期に間に合わず転入するドタバタ劇の中、失業中のビッグダディは接骨院をオープンさせたが、近隣に同業者が乱立する立地で客足サッパリ......というところで番組は終わった。
見通しの甘さで生活苦に追われ、家族に苦労をさせる林下さんのライフスタイルには批判も多いが、実のところ番組出演料は数百万円ともいわれ「その収入を見込んで番組を続けてもらうために奔放な行動をしているのではないか」という声もある。
格闘技団体からすれば、そんな林下さんが試合オファーに飛びつくのではないかという算段もあったのだろう。しかし、この情報を入手したテレビ関係者によると「オファーした団体は別の局で試合を放送をする予定だったので、テレ朝から協力してもらう必要があったんですが、それを断られてしまい話は立ち消えた」という。
つまりテレ朝の番組が継続するうちは、林下さんの格闘技デビューは実現しないことになる。
「ビッグダディの番組視聴率は高いので、今後も継続するのは間違いありません。それでも試合出場の可能性があるとすれば、試合を放送する局がテレ朝に番組映像を買う名目などで大金を支払った場合。でも、最近の格闘技番組は低調で、ビッグダディよりはるかに制作費も高いので、そんな無理はありえないでしょう」(同)
格闘技団体からすればおいしいキャラクターなのだろうが、リングで戦う姿よりは生活苦と奮闘する林下さんの方が世間の需要は高そうだ。
「古閑美保に出てほしい」"消滅寸前"K-1 女子部門設立のヤケクソ運営
今季限りでの現役引退を表明した女子プロゴルファー、古閑美保(29)が、5日の会見で「キックボクシングもやってみたい」と発言したことで、K-1の谷川貞治プロデューサーは「ぜひオファーを出したい」と参戦を呼びかけた。 K-1といえば経営難から選手への支払いが滞り、国内でのイベント開催も激減。最近ではついにテレビ中継もなくなってしまったほど人気凋落してしまっている。これまでも金子賢やボビー・オロゴンら有名人をリングに上げてその場しのぎの客寄せをしてきたが、同様に古閑に飛びついたわけだ。 谷川プロデューサーは「古閑さんが来てくれるなら女子部門を設立する」と話したが、実はそれ以前から「女子部門を見据えた有名人勧誘の動きがあった」という証言もある。 アマチュアボクシングに挑戦中の南海キャンディーズ、しずちゃんこと山崎静代も、ジム関係者が「1試合でいいから出てもらえないかと非公式ながら誘いがあった」と漏らしている。 同関係者によれば「他にも元五輪選手、海外のアクションスターや元AV女優に声をかけて良い返事をもらっているとか聞いた」というが、肝心な条件面や具体的な話になると「詳しくは大会が決まってから」とK-1関係者の歯切れは悪かったようだ。 多くの女子格闘家を集めたい様子ではあるが、実際はどうなのか。K-1の事情に詳しいスポーツライターに聞いてみた。 「K-1は尻に火がついた状態でいわばヤケクソ。女子部門なんて言っても長期展望は持っていませんよ。目先の金が必要なので大風呂敷を広げているだけでしょう。実は古閑もそれを分かっていてリップサービスしたんです。彼女は手首の負傷で引退するので格闘技の試合をやるわけがないんです」 実際、古閑の関係者も多くが格闘家転向には否定的だ。そもそもキック発言が出た古閑の会見も、そうした関係者によって仕組まれたパフォーマンスである可能性が高い。というのも、これまで好き放題に話して話題を振りまいてきた古閑だが、なぜか今回の会見に至っては「こちらで決めた幹事メディアからの代表質問に限る」など規制を促す注文がされていたからだ。 当然、多くの記者が狙っていた日本ハム・ダルビッシュ有との熱愛話についても触れられないまま。いつもの軽口が閉ざされた形だったのだが「何もないと盛り上がらないから、キックをやりたいというリップサービスを取ってつけた」と前出ライター。 谷川プロデューサーは「女バダ・ハリになれる!」と目を輝かせたが、K-1の凋落に足元を見られて話題のネタにされただけだったのかもしれない。古閑美保公式サイト
つーか、これでしょ!「THE OUTSIDER第18戦」ラウンドエンジェル大鑑賞会!
"不良の格闘技大会"「THE OUTSIDER」開催のたびに観客席とモニターの前を興奮の渦に巻き込むうるわしのラウンドエンジェル。もちろん今回も、恍惚すぎるお姉さんたちがリングを華やかに彩ってくれました。というわけで、恒例のラウンドエンジェル大放出! もうティッシュが足りないよ!(鼻血的な意味で)
ジ・アウトサイダー 第十三戦 in 横浜文化体育館
試合も見てね。

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拳の交換が不良の人生を変える!? 『THE OUTSIDER第18戦』血まみれ人間交差点
地下格闘技界の重鎮が、いよいよアウトサイダーに殴り込み!──リングス・前田日明主催の不良系アマチュア格闘技イベント『THE OUTSIDER(アウトサイダー)第18戦』が14日、東京・ディファ有明で開催された。
今回の目玉選手は、全国の地下格闘技大会を転々と渡り歩き、この2年余りで50戦ものケンカファイトを繰り広げてきた前田島純だ。人生の三分の一を獄中で過ごし、"地下"では勝率8割を誇るこの男。果たして"地上"の檜舞台で、栄光をつかむことはできたのか?
注目の前田島に密着取材するとともに、会場を沸かせた他のケンカ屋たちにもインタビューを試みた。

──その仲間とは、誰のことでしょう?
「漢塾の桜井貴大とか、将軍選手のことです」
──本日対戦する比夏瑠選手は、第6回大会でMVPを取っている若きストライカーですが。
「年齢は若いけど、アウトサイダーの中ではベテランですね。ま、大丈夫でしょう。似たようなタイプとの試合は経験したことあると思います」
──生い立ちを聞かせてください。
「生まれは沖縄で、小1のときに今の地元の行徳(千葉県市川市)に来て。そっから少年院3回入って、刑務所2回入って......」
──どんな悪事を働いたのでしょう?
「強盗とか、オヤジ狩りとか、監禁とか。通算すると10年ぐらい入ってましたね。自分、組織に所属してたんですけど、刑務所から出て来たら、組がなくなってました」
──ケンカは昔から強かった?
「親父がめちゃくちゃ怖かったんで、自分の身を守るためにも強くなるしかなかった。ちょっとでも中途半端なことしたらボコボコにされるんで......。ガキのころは地元の暴走族の特攻隊長をやっていたので、ストリートファイトはしょっちゅうでした」
──刑務所の中では?
「することないから、鍛えてました。毎日、腕立て腹筋500回ずつとか」
──失礼ですが、今は更生されてますか?
「昔に比べたら丸くなりましたね。ただ、酒とたばこはやめてません。酒ばっか飲んでると下痢になるじゃないですか。それで体重を調整してる感じです(笑)」
──現在30歳。体力の方は?
「落ちてるかもしれないけど、それなりに場数を踏んでるんで、要領で戦えますね」
試合はまさに、前田島の「場数」が物を言った感じであった。比夏瑠の勢いに押し込まれる場面がありつつも、ここぞというチャンスにラッシュを仕掛けてダウンを奪い、3-0で判定勝利。
試合後の前田島に喫煙所で話を聞く。
──ナイスファイトでした。
「どうも。たばこあります? 1本ください。いやー、でも久しぶりにあんなに食らいましたね。一瞬、"こりゃヤバい、負けるかも"って思いました。アウトサイダー、ちょっとナメてました」
──比夏瑠選手の印象を。
「パンチが速いし、強いですね。痛いっす......(と言って、腫れ上がった目尻に氷を当てる)。オレ、こんなにボコボコになったの初めてかも。蹴り過ぎて足も超いてーし......」
──とはいえ、勝ちは勝ちです。
「こういうのは最初が肝心なんでね。仲間のためにもぜってえ負けらんねえ、という気持ちで踏ん張りましたよ。オレ、気持ちだけは一流のつもりなんで」
"地下格"の猛者が、地上でつかんだ傷だらけの1勝。「今日はいい体験しました」と言って、うまそうに煙を吐き出した。

前田島にサイゾー賞を贈呈。
●"三枝軍団 平成の次世代ケンカ戦闘機"
島田勇(20歳・東京・出場2回目)
駆け引き、小細工、一切なし! 勇という名にふさわしく、フックをビュンビュン振り回す勇ましいファイトで観客を沸かせたのが、この島田だ。まるで組織の幹部のような風貌だが、まだハタチというからビックリ。試合後に取材してさらに驚いたが、この男、話し方や考え方も実に大人びているのだ。
──ハタチとは思えない風格ですね。
「普通に生きてたらこうなりました」
──ケンカでは負け知らず?
「いや、上には上がいるんで、ボコボコにされたこともありますよ。それにオレ、昔から臆病なんで、自分からはケンカを売ったりしないんですよ。ただ、売られたケンカは必ず買いますね。神輿の会に入ってるから、お祭りで殴り合いになることが多かったです」
──アウトサイダーに出ようと思ったきっかけは?
「なんも練習しないまま、ノリで地下格闘技の『素手喧嘩(ステゴロ)』『victory』『喧嘩一武道会』に出たら、全部負けました。で、負けっ放しは悔しいから、ちょっと前から格闘技のジムで練習を始めて、アウトサイダーにチャレンジしてみたら2連勝。オレ、同世代や年下の人たちに伝えたいことがあるんですよ」
──何でしょう?
「オレ、ホントにどうしようもない人間だったんですけど、格闘技始めてから仕事も続くようになったし、まじめにもなったし、こうして大舞台に立たせてもらえて、勝てるようにもなった。だから、同世代や年下でまだヤンチャやってる人たちに、『ちょっと努力すれば勝てるよ』ってことを伝えたい。格闘技に限らず、仕事でもなんでもそう。真面目に努力すれば、きっと報われる。ちょっと上から目線になっちゃいますけど、オレはそう思うんですよ。今日は技術じゃなく、そういう気持ちを伝えたかったから、ケンカスタイルで戦いました」
──気持ちは十分に伝わって来ましたよ。次に戦いたい相手はいますか?
「山田史博くんですね。以前、『素手喧嘩』って大会で戦ったときに、オレ、あっという間に負けちゃったんですよ。今日もマイクで言いましたけど、オレは一度戦った相手とはずっと良き関係でいたいんで、あの人のことを今でも好きで応援してるんですけど、やっぱ負けちゃった悔しさはあるんで、もう一度試してみたいな、と。別にケンカを売ってるわけじゃなくて、振り向いてくれるならお手合わせ願いたいと思ってます」
このところ欠場続きの山田にラブコールを送った。
●"埼玉白岡町の兄貴分 一蓮托生"
佐藤美朗(30歳・埼玉・出場3回目)
この佐藤も、格闘技で人生が変わったひとりだ。試合後の勝利者インタビューから。
──おめでとうございます。激しい打撃戦でしたね。
「大会前、対戦相手の須藤君と話す機会があったので、バチバチの殴り合いをしようって約束したんですよ。思い切り殴ったし殴られたけど、気持ちと気持ちでぶつかり合ったんで痛みは感じなかったですね」
──現在の佐藤さんは見た目もしゃべり方も好青年に見えますが、以前はどんな人だったんですか?
「あんまり言えないですが......。とりあえず、よく寝込みを襲ったり、刺したりしてました」
──それはいつまで......?
「格闘技を始めて、そういうヤンチャをやめました」
──格闘技を始めたのはいつですか?
「去年の9月です(笑)。後輩の齋藤龍正がやってるのを見て、格好いいと思ったし、自分もああいう場で更生して輝けたらいいんじゃないかと思って」
──格闘技を始めるだけで、そんなに人って変わるものですか?
「変わりますね。自分が井の中の蛙だってことがよく分かる。表の社会を見れば、ちっちゃい街でいきがっててもしょうがないって思えてきます。だったらもっと大きな場所で合法的にケンカファイトして有名になりたいし、そうなればこれまで突っ張ってきた意味があるというか、これまで僕についてきてくれた友だちや後輩にも多少は恩返しができるかな、と」
アウトサイダーによって更生した若者は、思いのほか多いようだ。
《番外編》
●"元・暴走族『陽炎』第十三代目総長"
大倉利明(32歳・愛知)
客席にいた大倉利明選手に「先月入れたばかり」という顔面タトゥーについて話を聞いた。
──痛くなかったですか?
「思ったより痛くなくて。電気彫りで2~3時間程度で終わっちゃいました」
──マイク・タイソンと同じ絵柄ですか?
「一緒ですね。タイソンが大好きで」
──それにしても、顔に彫るのは一大決心だったのでは?
「実は前から顔に入れたかったんだけど、いろいろ考えた結果、やめてたんですよ。ところが先日、僕に不良のイロハを教えてくれた地元の大先輩が、『今はなかなか会う機会がないけど、離れていても思いは一緒だ』と言って、僕が入れようと思ってた刺青を先に入れちゃったんですよ(笑)。というわけで、その思いを裏切るわけにはいかないから、僕も入れることにしました」
──親御さんには相談を?
「一応、入れる前に顔だけ見せに行って、『入れるから』って報告しました。別に反対も賛成もされなかったですね(笑)」
──街での注目度は?
「相当上がりますね。道が空くか、声かけられるか、どっちかです。こないだモンゴルに行ったんですけど、そこではスター扱いでした(笑)」
──もう悪いことはできないですね。
「覆面するしかないですね(笑)」
●"第4回大会MVP リアル神代ユウ"
佐野哲也(29歳・静岡・出場13回目)
更生するもへったくれもない。生まれてこのかたずっと優等生なのが、この佐野だ。しかし、腕っぷしの強さと向こうっ気の強さは不良にも決して負けていない。この日は65-70kg級ランキングトーナメントの準決勝と決勝に連勝し、宿敵・吉永啓之輔が保持する同級タイトルへの挑戦権を獲得。
佐野は客席にいた吉永をリング上に呼び出し、激しい睨み合いを展開した。
──リング上で舌戦を繰り広げていましたが、どんなやりとりがあったのでしょう?
「『今すぐここでやってやるよ』って言われたから、『やだ。疲れたから』って言い返しました」
──最後、吉永選手に「カス」と言われてましたが、返す言葉は?
「ないっ!! だって今日の試合、実際つまんなかったでしょ? 勝つのを最優先させたから」
──内容はなんであれ、勝ってコマを進めたのはすごい。
「だって、僕が勝ったほうが面白いでしょ? (吉永戦を)見たかったでしょ?」
確かに見たい、佐野VS吉永の因縁バトル。過去の対戦成績は1勝1敗で互角。11月13日(日)に横浜文化体育館で行われる次回アウトサイダーで、両者はいよいよ雌雄を決することになった!
(取材・文=岡林敬太)
「意識戻らず……」真相が明かされない全日レスラー暴行事件"プロレス村"の深すぎる闇

平井伸和 公式ブログより
5月29日の試合後に倒れ、急性硬膜下血腫で意識不明になった全日本プロレスのスーパーヘイトこと平井伸和が、いまだ元気な姿を見せていない。
試合中に頭を打つ場面はなかったが、後に試合前の控え室で同僚レスラーのTARUから暴行を受けていたことが分かり、刑事事件に発展する可能性も残していたが、平井本人の証言がないため、いまだ五里霧中のままだ。
ただ、全日本関係者によると「意識は回復したが、記憶が戻っていない」という話も聞こえる。
「この件については団体内でもタブーとなっているような空気があって、どの程度の症状かまでは聞いてはいません。事故当時のことをほとんど覚えていないらしく、そういった症状がある以上はプロレスラーとしての復帰はかなり難しいと思います」(同関係者)
他にも関係者をあたってみたが、この件のことになると一様に取材には応じてもらえず、中には「話すと立場が危ないので」と漏らす現役選手もいた。
「この問題でスポンサーが離れてしまい、怒った武藤(敬司=前社長)さんが、目撃証言をしたレフェリーの和田京平さんを解雇したほどですから......」(同)
問題の現場では暴行があった直前、TARUがMAZADAら他のレスラーとともにイスに座った平井を取り囲み「分かってんのか!」と問い詰めていたことが目撃されている。
しかし、激昂したTARUが殴打したため、周囲のレスラーが制止。平井は抵抗せず顔面を血まみれにしていたため、関係者に促されて顔を洗いに行って事を終えたという。
全日本に参戦したことのある他団体のレスラーによれば、「キャリアでは平井の方が上なんだけど、地方興行でチケットをかなり売ることでTARUが幅を利かせていた。前に平井がリストラ寸前だったところをTARUが救ってやったこともあって、上下関係が逆転していた感じだった」という。
本来、これだけの事態であれば、もっと明確に何が起こったのか、平井の回復状況も含めて伝わってきてもいいはずだが、専門誌のライターは「プロレスは選手関係者がみんなで秘密を守る特殊な閉鎖社会。ノアの三沢光晴さんが亡くなったときも、事前に決められたプロレスの試合展開についても触れなきゃいけなくなるので、みんな口が重かった。もし平井さんが回復したとしても彼自身が何も話さないかもしれない」という。
平井と親交のある関係者によると「入院先に業界の人間はほとんど見舞いに来ていない様子」だというが、派手に見える舞台の裏をのぞけば、何か異様な空気が漂っている世界という印象だ。






















