しゃべりと笑いと音楽があふれる“少数派”メディアの魅力を再発掘! ラジオ好きライターが贈る、必聴ラジオコラム。 あのバカリズムが、ラジオで意外にも初々しさを炸裂させている。初々しさとはつまり、ある種の違和感であり、かわいげであり、アナーキーさでもある。リスナーによるネタ投稿を重視する芸人ラジオとバカリズムが得意とする大喜利との親和性を考えると、むしろなぜこれまで彼がラジオという場所にコンスタントな活動の基盤を持たなかったのか不思議なくらいだが、この10月から始まった『バカリズムのオールナイトニッポンGOLD』(ニッポン放送 毎週月曜22:00~24:00)は、バカリズムにとってラジオで初めての、まさしく「待望の」レギュラー冠番組である。 バカリズムの発散する初々しさは、自らも番組内で認めているように、実のところラジオに対する「不慣れ」から来ている。3度の単発放送を経てのレギュラー化ではあるが、まだまだ十分に不慣れである。それは、ラジオパーソナリティーとしての経験値の少なさによるものであると同時に、ラジオリスナーとしての経験不足によるところが大きいだろう。実際、バカリズムは芸人には珍しく、これまでラジオをあまり聴いてこなかったという。彼のネタのニッチな方向性からすると、ラジオの投稿職人上がりだといわれたほうがむしろ自然なくらいだが。ちなみにそのコントの作り込み具合と映画学校出身であることから、映画もさぞたくさん見ているだろうと思われがちだが、こちらもそんなに見ておらず、30過ぎてから『バック・トゥ・ザ・フューチャー』をようやく見て、おすすめ映画に挙げたら笑われたという。 さらにはラジオや映画だけでなく、各方面の情報に疎いらしく、大人気朝ドラ『あまちゃん』(NHK)も見ていないため、NHKのレギュラー番組に出演者が来た際にはリアクションに困り、「ですよねー」と「そうそう」という当たり障りのない相づちでなんとか乗り切ったと語る。『半沢直樹』(TBS系)も見ていないから「倍返しだ!」とカマされてもさっぱり乗れず、「お・も・て・な・し」もいまだによくわかってないから「どうやら、滝川クリステルさんが放ったギャグなんですよ」と、いい感じの誤解を表明してみせる。 つまりこの人にとって、不慣れであり情報に疎いということはある種のデフォルトであって、さほど珍しい状態ではないということである。この状態で頻繁に単独ライブを開催するほどのネタを高水準で生み出し続けているというのは信じがたい事実だが、むしろ「まっさらな状態で物事に向き合える」という創作上のメリットがあるというのもまた間違いない。それは彼のように「物事に新たな角度を見出す」タイプの人間には必要不可欠なスタンスである。 たとえば、バカリズムには「都道府県の持ちかた」という代表的なネタがある。彼は以前、伊集院光の番組にゲスト出演した際にその発想の源について訊かれ、「たまたま部屋に貼ってあった地図をボーッと眺めていたら、どこに何県があるとかわからないから、都道府県が情報ではなく『形』として目に飛び込んできて、持つとしたらあそこだよなぁ」と思ったのがきっかけだと語っていた。情報が頭に入っていないからこそ、プレーンで新たな視点を獲得できるという、まさに彼の創作スタンスを象徴する好例だろう。もちろん、最後の「持つとしたら」の部分へたどりつくには、常人にはなし得ない飛躍が必要だが。 そんなバカリズムの創作姿勢を踏まえてこの『オールナイトニッポンGOLD』を聴いてみると、彼の不慣れに感じられる部分が、実は新たな視点を獲得するための強力な武器であることが見えてくる。 基本的に彼はまだ、「ラジオならではの距離感」に取り込まれていない。それが不慣れであり初々しくも感じられる最大の要因なのだが、あらゆるジャンルには特有の距離感というものがあって、それはリアルとSNS上の人間同士の距離感がまったくの別物であるように、ラジオにも独特の距離感というものがある。その距離感はその世界においては「常識」になっているから、そこに新たな基準を持ち込むと、一時的に受け手の混乱を招いたりもする。 実際、レギュラー放送初回の冒頭でバカリズムは、リスナーからの「なんとお呼びしたらいいですか? 好きな呼ばれ方はありますか? もしくはリスナーとわかる呼び方を新たに決めるとか」という内容の、ラジオでは良くあるタイプの距離感を詰めてくるメールを途中まで読んだ上で、「長い!」のひとことで一蹴するという、会心の一撃をいきなり繰り出した。結果として、このやりとり自体が「ありがちなラジオ」に対するパロディとして成立しており、すでに互いの距離感が確定している状態であれば温かい笑いが生まれるはずなのだが、その後リスナーからは、「オープニングでバッサリとリスナーを切り捨てる姿に足が震えています。バカリズムさんは僕たちのことが嫌いですか?」「バカリズムさんは長いメールが嫌いということで……」という怯えたメールが寄せられるという不測の事態に。 とはいえ確かに、この手の質問メールは半ば儀礼的なもので、特に面白く答えようのないものであるという判断は、おそらく正しい。ちょっと厳しいように感じるかもしれないが、これはリスナーを単なるファンとしてではなく、対等な対話相手としてその実力を認め、尊重するというスタンスの表れでもある。その証拠に、彼はコーナーに寄せられたそれぞれのメールに対し、非常に分厚いコメントをつけ加えて笑いを増幅させる。たとえばエロに関する偏見を募る『エロリズム論』のコーナーでは、「好きなアーティストを訊かれたときに、『誰も知らないと思うけど』を枕詞にしてマイナーバンドを答える女はマグロだ」という投稿に対し、「超わかる」「優越感に浸ってる顔」「サブカルぶってる女の感じ」「わかったわかった、はい詳しい詳しい」「マグロでもカジキマグロ」「貞操観念ゆるいくせにマグロ」「で、乳首が長い」「全然、歳言わない」「会う人によって歳変えてたりする」と、異様に元ネタを深追いして自身の偏見を乗っけまくるシンクロ率の高さ。 かと思えばやはり厳しい部分もあって、各コーナーごとに「面白がり方は発想というよりもチョイスの部分」「変にうまいことたとえるのではなくて、もっと不条理な感じ」などと、もちろん初回というのもあるが、リスナーに踏み込んだ方向性のアドバイスまで授けている。普通は「投稿者任せでコーナーの方向性がその都度変わっていき、収集がつかなくなった時点でコーナー終了」というパターンの番組が多いのだが(それはそれで面白い)、ここまでやるのは、かつて『JUNK』(TBSラジオ)をやっていた頃のアンタッチャブル柴田以来である。しかしこの遠すぎたり近すぎたりするバカリズム独特の距離感は、いずれにしろリスナーのセンスを尊重した姿勢と見るべきだろう。結果として投稿者のモチベーションはかなり上がっているはずだ。 それ以外にも、番組内に挿入される2度のニュースを読み上げる報道部のデスクの女性に異様に興味を示し、「2回目のニュースまでの間、何してたんですか?」「『デスク』って格好いいですよね」「デスクはみんなあるじゃないですか。僕もデスクあるんですよ家に」と急激に距離を詰める質問を連発するなど、その独特の距離感と角度のある視点は至るところに発揮される。 新しいものは常に外部から持ち込まれるといわれるが、もちろんその世界に一歩足を踏み入れたら、外部の人間も内部の人になる。つまり新参者には、内部にいながらにして外部からの視点を持ち続けることが求められるわけだが、ラジオにとってバカリズムは、話のプロである芸人であり投稿職人気質を持っているという意味では内部に、一方でラジオパーソナリティー経験の少なさ、そして聴取経験の乏しさという意味では、今のところまだ外部の感覚を残している。この先、経験を積むことでいくらか様相が変わるのかもしれないが、そもそも彼は、不慣れで情報のないところから奇抜な発想を立ち上げる魔術師である。その点を踏まえるならば、ラジオがバカリズムを飼い慣らすよりも、彼の外側からの視点がラジオをいい意味で変えてくれるのではないかと、期待が膨らむ。 (文=井上智公<http://arsenal4.blog65.fc2.com/>) ◆「逆にラジオ」過去記事はこちらから『バカリズムのオールナイトニッポンGOLD』
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オードリー若林まさかの号泣!『日曜×芸人』で何が起きたのか?
「テレビはつまらない」という妄信を一刀両断! テレビウォッチャー・てれびのスキマが、今見るべき本当に面白いテレビ番組をご紹介。 オードリー若林正恭が号泣した。それも、周囲の共演者が「なんなの、これ?」と戸惑うような、唇を震わせながらのマジ泣きだった。若林といえば、感情を表に出すことが少ない、ひねくれた性格の持ち主として知られている。感動的なVTRを見ても薄笑いを浮かべてしまうような、そんなタイプの芸人だ。その若林がテレビで泣く、というのはなかなか想像ができない光景だ。 その“事件”は『日曜×芸人』(テレビ朝日系)で起こった。この日の企画は「だんだん減らそう 5連続チャレンジ! カロリーバイキング」。高級ホテルのビュッフェで一人ずつ料理の種類と量を選び、上限1000キロカロリー、下限100キロカロリーの範囲でだんだんカロリーを減らしていくゲーム。レギュラーの若林、バカリズム、山崎弘也とゲストのSHELLY、モデルの有村実樹の5人が連続で成功すれば、選んだ高級料理を全員で食べられるというルールだ。「前菜」「メイン」「デザート」の3回のチャンスが与えられ、そのすべてに失敗すると食べられない上に、食事代を自腹で支払わなければならない。 けれど、普通に考えて泣く要素はゼロである。 まず「前菜」。最初に挑戦したのが若林だった。1000キロカロリーを超えてはならず、できるだけ1000キロカロリーに近づけたほうが、2人目以降が有利になるという条件の中、若林は1690キロカロリーを出してしまう。いきなりの大失態。共演者に「ええー! ウソ!?」と軽く非難されながらも、もともとゲーム自体を楽しむ番組ではなく、出演者のやりとりを楽しむこの番組。いつものにこやかでユルい雰囲気そのままだった。オープニングの予告で泣いている姿が映されていたから、“ああ、ここからだんだんと追い詰められていったのかな”と想像できるが、そうと知らずに見れば、なんということない、ごく当たり前の見慣れたシーン。泣きだす雰囲気はみじんもなかった。 出題は「メイン」に移る。最初に選んだのはSHELLY。1000キロカロリーに近づけなければならないのに、出した数値は439。残り4人で439~100キロカロリーのわずかな間に収めなければならないという、成功には絶望的な状況になった。しかしこの後、山崎、有村、バカリズムは神がかった予想で次々とクリア。成否は、最後の若林の選択にかかることになってしまった。 そのプレッシャーに、若林は押しつぶされそうになっていた。 伏線はあった。まず、いきなり「前菜」で失敗したこと。そして、この同じ企画を行った前回の放送でも、若林は同じ状況で外しているのだ。その時の恐怖が蘇ってくる。 「テレ朝でこんな緊張するの『M-1(グランプリ)』以来だよぉ~」 224~100キロカロリーを選べば成功という状況の中、なかなか決められず行ったり来たりを繰り返す若林。そしてたっぷり時間をかけて決めた料理の結果は、無情にも75キロカロリー。失格だった。 「ウソ!?」「ここまでいい流れで来てたのに!」と責められる若林は、絶句して固まっている。失敗したため食べられず、それを代わりに彦摩呂が食べるというルール。その試食中もショックでリアクションができず、苦笑いを浮かべるだけの若林。それに気づき「リアクションまでが僕らの仕事よ」とイジり、笑いに変えるバカリズム。何も言い返せず、目に涙をためる若林は「すいやせん……」と声を振り絞った。そんな若林に共演者たちは戸惑っていた。 カメラのテープチェンジで収録が中断している間も、ショックの色を隠せない若林にバカリズムは「バラエティ番組!」と大笑い。もちろん、この番組はゲームで成功することが目的ではない。面白い番組にすることが目的だ。ゲームに失敗しても面白くなればいい。しかし、挑戦する前にバカリズムが言った「テレビ的にも、お願いしますよ」という言葉も、若林の頭に残っていたのだろう。ここで失敗しては、テレビ的な盛り上がりも損なわれてしまう。にもかかわらず失敗してしまった、と。しかも、失敗した時に面白いリアクションを返せなかったという思いもあっただろう。ついに若林の涙腺は決壊し、唇を震わせ号泣してしまったのだ。「テレビで初めて泣きました……」と。 「それが、ココ?」「今じゃないだろ!」と、共演者たちは驚愕と困惑の入り混じった爆笑。『M-1』でも泣かなかった若林は何かの感動VTRでもなんでもなく、バラエティ番組のお遊びのゲームでマジ泣きをしてしまったのだ。 「スタッフさんの思いとか考えたら……申し訳なくて……」 と涙ながらに語る若林に「こいつ、なんなんだよぉ!」とザキヤマは呆れていた。 YouTubeで配信された未公開映像の中で、泣いてしまった決定打について若林は「マジでSHELLYの顔が怖くて……」と明かした。確かに失敗した若林にSHELLYは鬼の形相で迫っていた。だが、ここからは完全に推測の域を出ないが、この証言はこの“事件”を笑いの範疇に収めるための半分は真実を含んだ“ウソ”ではないだろうか。もちろん、そうやって女性に責められたのも、若林にとっては大きな傷だっただろう。だが、それ以上に、それに対してうまく笑いで返せなかった自分に情けなさを感じていただろう。そして最後に決定的だったのは、おそらく、みんなに責められている状況でモデルの有村がつぶやいた「かわいそう」の一言ではないか。芸人がイジられるのはあくまでも笑いのためだ。当然、この時も若林はショックで的確な返しができない代わりに「ただただ絶句する」という受けのリアクションを消去法の中で選択し、精一杯笑いに変えようとしていたはずだ。しかし、それを「かわいそう」に見られてしまった。それは芸人として最大の屈辱だ。 そんなさまざまな思いが交錯し、正面衝突した結果、彼の涙腺は決壊してしまったのではないだろうか。テレビで芸人が涙を見せるなんて、芸人失格なのかもしれない。けれど、その涙は芸人としての忸怩あふれる涙だったように見えた。 最後は「デザート」に挑戦。若林もなんとか成功し、4人目のバカリズムが失敗。SHELLYや山崎に責められるバカリズムは、番組の流れをくみ、若林の涙にカブせようと、泣く準備に入る。 しかし、それよりも早く、まったく関係のない若林がまた泣きだしてしまった。「本はといえば……僕が……」と。もはやどんな涙なのか、さっぱり理解不能だ。バカリズムは身をくねらせて爆笑しつつ、号泣する若林にツッコんだ。 「俺の(見せ場の)シーン、取るなよ! 俺の場面だろうが!」 (文=てれびのスキマ <http://d.hatena.ne.jp/LittleBoy/>) ◆「テレビ裏ガイド」過去記事はこちらからテレビ朝日『日曜×芸人』
人見知り芸人の処世術が爆発!? 『日曜×芸人』が生み出す「ポジティブ」の正体

テレビ朝日『日曜×芸人』
「テレビはつまらない」という妄信を一刀両断! テレビウォッチャー・てれびのスキマが、今見るべき本当に面白いテレビ番組をご紹介。
『日曜×芸人』(テレビ朝日系)は、日曜の夜の憂鬱な気分を吹き飛ばすべく、ゲストおすすめの「ポジティブになれるもの」を体験するというコンセプトの番組である。が、そんなことより、バカリズム、オードリーの若林正恭、ザキヤマこと山崎弘也のひたすらムダなやり取りを眺めるのが何よりこの番組の魅力であり、日曜の夜っぽい。ゲストだってないがしろだ。その理由は「単にそのほうが面白いから」「3人が自分たちのムダなやり取りの応酬に夢中」というのもあるが、3人のレギュラー陣が全員「人見知り」である、ということも大きな理由のひとつではないだろうか。
バカリズムや若林が「人見知り」であることは『アメトーーク!』(同)の「人見知り芸人」の回などでよく知られているが、ザキヤマは一般的にその対極にいると思われている。事実、「人見知り芸人」では、エンディングの「人見知り克服講座」の講師として登場している。ザキヤマは人見知り芸人たちを前にして「人見知りの皆さんは、嫌われちゃうって思ってるんでしょ? 嫌われちゃうってことは、嫌われてないと思ってるんですよ。もうすでに、嫌われてるんですよ?(人見知りの人はまだ)嫌われてないと思ってるという傲慢さがあるんです」と言い放った。そして「深い話をしようとするから面倒くさい。ただ単にホメときゃいい」「自分がしゃべろうと思うからしんどい。どれだけ相手にしゃべらせるかが問題。あとはただ聞くだけ」などと具体的に指南。この講座でよく分かるのは人見知りの克服方法というよりも、ザキヤマが実は極度の人見知りであり、それをかなりの荒療治で克服したであろうことだ。何かをあきらめることによって得た、ガサツというキャラの鎧で守られた先天的な人見知りだ。実は3人の中で最も根深い人見知りは、彼なのではないだろうか。
若林は「面倒くさい」タイプの人見知りだ。彼は自分が「誤解」されてしまうのが許せない。格好つけていたり、気取っていたりするような「ぶってる」奴に見られるのも嫌だし、何も考えていないような薄っぺらい奴に見られるのも嫌だ。強い自我が許さない。だけど、自分のそういう複雑な心理が分かりづらいのも分っている。だから、心を閉ざしてしまう。面倒くさい。いわば若林は(自分のことを)「分かってちゃん」なのだ。だから、自分のことを分かってくれている人たちの中では、彼は人見知りなど感じさせない傍若無人っぷりを発揮する。昔からよく知る仲間たちを集めた『おどおどオードリー』(CSフジテレビONE)やラジオ『オードリーのオールナイトニッポン』(ニッポン放送)などでの彼は、地上波のテレビで見る若林とは別人のようだ。つまり、彼の人見知りは限定的なものなのだ。
バカリズムの場合は、結果的に人見知りのポジションに収まってしまったのではないだろうか。実際に気にし過ぎでやや内向きな性格ではあるが、もともとはみんなでワイワイやるのが好きなタイプであることは本人も語っている。しかし、その飛び抜けた想像力と発想力がそれを邪魔する。コンビを解消してピン芸人となると、「孤高の天才」というイメージが定着。バカリズムはそのイメージを引き受ける形で、自ら内向的で「気難しい」「とっつきにくい」「何を考えているか分からない」人見知りなキャラに収まった。いわば、ポジショニングとしての後天的な人見知りだ。事実、「コメ旬(Vol.4)」(キネマ旬報社)のインタビューで「僕はいまだに誰からも正解の扱い方が提示されてない芸人」だと語っている。
しかし、その突破口となる兆しはある。それが『ウレロ』シリーズ(テレビ東京系)によるバカリズムの「かわいさの発見」である。本人にとって意外だったようだが、『ウレロ』シーズン1では、バカリズムが「かわいい」という視聴者の反響が大きかった。バカリズムはこのイメージも引き受けた。「やっぱ、愛されることはすごい大事だなって思ったんです。あざといと思われようがどうしようが……むしろあざといと思われたうえで、さらにそれでもかわいいと思われてやろうと」(「ピクトアップ」[2012年8月号/ピクトアップ]より)。その「かわいい」イメージは、『日曜×芸人』でも随所に引き継がれている。
『日曜×芸人』で彼らが作り出す「ポジティブ」とは、まさに3人の芸人としての処世術そのものだ。若林がザキヤマにイジられまくるという構図を軸に、バカリズムがそれに追随したり、スカしたり、自らもイジられ役に回ったりしてその都度バランスを保ち、3人の関係性はポジティブな多幸感にあふれている。
しかし、徐々にではあるが、そのバランスが微妙に変わりつつある。若林が本性を時折見せ始めているのだ。いつか若林のお山の大将的な毒と暴力性が、バカリズムの「正解の扱い方」を導き出し、ポジティブという分厚い壁に隠されたザキヤマの素の部分を暴くかもしれない。そんな不意のカタルシスを、ほのかに期待してしまう。
(文=てれびのスキマ <http://d.hatena.ne.jp/LittleBoy/>)
●【テレビ裏ガイド】INDEX
【第4回】大人げない大人たちの『ウレロ☆未完成少女』という夏祭り
【第3回】有吉イジリの“陰の帝王”は夏目三久? 本当は怖い『怒り新党』
【第2回】「正義は少年ジャンプの中にしかない!?」“絆”を裁く『リーガル・ハイ』の正義
【第1回】怖さと面白さが同居した新たな笑い?『テベ・コンヒーロ』の悪意
バカリズムさんの至言「モヤモヤは、そのまま持ち帰って立ち向かいます」(後編)
■前編はこちら
――若い女子がたくさん集まると、大体面倒くさい揉め事が起きたりしますけど、升野さんも巻き込まれたりしますか?
バ やっぱりありますよね。でも、会うのが2週間に1回くらいだから、僕のところにあんまり届かないんですよ。で、僕はあんまり関係ないから。お前らが仲悪かろうが知ったことか、カメラ回ってるところでそんなの出したら許さねぇかんなって感じです。ま、いじれるところはいじりますけど。あと、憶測でいじったりします。こことここが仲悪そう、とか(笑)。別に、泣かしちゃっても「いい画撮れた~」と思うし、悪いと思ったことは1度もないから。
――Twitterでも「ギャーギャー逃げ回っている女を見るのはすごい楽しい」って書かれてましたね。ドS!
バ 大好きですね。ずーっと見ていたい。ドSってよく言われるんですけど、そうなんですかね、僕は思わないんですけど。でも、彼女とか、女の人とかにはまったくないです。だから性的な部分でないところでドSなのかもしれない。
――ドSというより、いじめっ子体質? おっかない!
バ はい、いじめられっ子よりはいじめっ子に近かったかも。彼女らには、出来ればずーっとギャーギャー言ってもらいたい(笑)。
――......えっと、升野さんってお酒を飲まれないですよね。お酒がないと、ストレス発散はどうされてるんですか? モヤモヤした気持ちの行き場なんかはどうしてますか?
バ 持ち帰りますね。立ち向かってます、モヤモヤに。「あー、今日すげーうまくいかなかったなー、モヤモヤする日だー」って思いながら過ごしてます。特に何も無いですね、本当に趣味がないので。......あ、『世界の車窓から』のDVDは買いました。景色が流れるから飽きないんですよ。
――気持ちは分かるけれど、まるで老後のよう......。パーッと遊んだりとかは?
バ 遊んだり? 後輩連れて、お茶しに行ったりとかですね。で、夜帰って、またモヤモヤして......。何かして、気分って晴れますか? お酒で忘れても、どうせ思い出すじゃないですか。
――確かに。でも、お酒飲まないと、飲みの席とかでつまらなくないですか?
バ 行かないですよ。っていうか、呼ばれない。
――あ......友達とかは......?
バ あんまり友達がいない。プライベートで遊ぶ友達が。近い後輩とかくらい?
――升野さんって、女性の噂もぜんぜん聞かないですね。
バ はい。僕、本当に聞かないって言われます。
――なんだか、ものすごくマジメな生活環境じゃないですか!
バ 僕、すごい真面目ですよ!
――こんなに女優さんやタレントさんばかりの職場でそんなはずは......もしや二丁目の人......?
バ 『アイドリング!!!』の人たちにも言われるんですけど、それはない! キャバクラ行ったりしますよ!
――キャバクラに! お仕事の流れで、ですか?
バ 自分から行ったこともありますよ? こないだは自分から行きました。
――えっ! 意外です! なぜ!?
バ え!? 女の人と喋りたいからですよ! そうでもしないと喋れないじゃないですか!
――ええー! いくらでも綺麗な人と喋れる環境にいるじゃないですか! いつも楽屋とか休憩時間とか何してるんですか?
バ あんま話さないですね。楽屋で話すも何も、こういう人たち(『アイドリング!!!』のDVDを指さしながら)としか一緒にならないから、全然面白くないですよ、話も合わないですよ。ドラマの誰々がカッコよかったとか。
――そこに『架空升野日記』のOLを降臨させても、なんかややこしいことになりそうですしね......。ちなみに、恋をするならどんな人が良いですか?
バ 理想はOLですね~。
――この業界でOLと出会うには......合コンですかね。
バ そうですねぇ。でも、合コンに来てる時点で僕はもうダメですね。そういう目でしか見れないですから。必死かこいつ、需要ないからじゃん? って思う。
――あ、完全に私も同じ考えなんですけど、それだともう絶望的に出会いってないですよね。私、偶然、私の持ってた買い物袋が破けて、ジャガイモがゴロゴロ転がって、それを拾って微笑んでくれる人が理想なんです。
バ あはは。その人とすぐ結婚したいですね。
――ずっと待ってるんですけど、なかなかないですね。
バ なかなかないですねー。
――ねー。......えっと、升野さんは『アイドリング!!!』では司会としてのいじりに徹しているし、バラエティーでも淡々とネタをこなすし、なかなか素の顔を見せないですよね。今回のDVD『クイズ』でも、コント部分はたんまり出てくるけど、オープニングにもエンディングにも、特典映像にもまったく出てこなくってびっくりしました。
バ 僕、毎回出ないようにしているんですよ。なんか格好つけてるような気がして。ナルシストだなぁと思われるじゃないですか?
――特典映像で自分のお笑い論を語ったり、オフショットを載せたりは?
バ 大っ嫌いなんですよ。......ダサいじゃないですか? そんなもの、すごい売れている方だとか、ものすごいスターの方がやるのは良いんですけど、もともと地味なのに素顔なんてそんなに変わんないし、需要もないだろうし......。
――そんなことないですよ! ちなみに、どうして今回のDVDは『クイズ』だったんでしょうか?
バ 特に意味はなく、なんとなく知的っぽく思われたいじゃないですか。
――すごく知的っぽくない回答ですね。
バ 知的っぽく思われたいんです。文化的な感じで。そうするとわりと長生きできそうな気がしたんで。
――その感じすごく分かります。文化の香り出したいですよね。
バ 出したい。
――でも、内容は......特典映像以外、そんなにクイズ関係なかったですよね?
バ 内容は関係ない。そのへんが照れなんでしょうね。『分かってやってる感』を出しちゃう感じ。
――時事ネタとかを入れるとぐっと文化の香りがしそうですよね。
バ 時事ネタとか、一貫して入れないです。バカがバレるから。
――私も、下手に時事ネタに乗っかって浅いこと言っちゃって後悔すること、よくあります......。
バ あります、あります。だから時事ネタとかはダメですね。出来る人はすごいなぁって思います。それなりの情報がないと喋れないですからね。
――下手したら炎上しちゃうし、手を出さないに越したことはないですよね......。それは置いておいて、Twitterをたくさん更新してくれてうれしいです! 結構エンジョイされてますか?
バ いや、飽きましたね、皆やるようになったし。毎回いろいろ適当なことを言っていたんですけど、リプライがめんどくさくて......。
――升野さんのファンの方ってどんな感じなんでしょうか?
バ 冷たいです。審査員目線なんです。
――あ、アイドルファンも似たところありますよ。私もよく心が折れます。愛があるものはまだいいけど、やっぱり無神経なリプライもあって......。
バ 来ます、来ます。お笑いたくさん見てるからって、てめぇが面白くなった気でいる奴らとか、上からなんですよね。
――フォロワーも多いから大変ですよね、嫌になりませんか?
バ 僕は、めっちゃブロックするんですよ。僕、ブロックしてなかったらもうちょっとフォロワー多いですよ。ひと言でガッツンガッツンブロックしますから。
――ひと言でとは早い! 芸人さんは、特に失礼なことを言われる確率が高い気がします。「面白く返せよ(笑)」みたいな。
バ イラッときますよね。ブロックですよ。もう何万人っていう味方がいるわけですからね、こっちには!......こういうのも記事になるんですか? 前にスチャダラパーのBOSEさんと取材で一緒になったときに、BOSEさんに「サイゾー、結構そのまま載るから余計なこと言わないように気をつけろ」って言われて......。
――もう遅いです! どうもありがとうございました!
(取材・文=小明)
●バカリズム(ばかりずむ)
1975年、福岡県生まれ。本名は升野英知。95年にコンビ「バカリズム」でデビューし、05年よりピンに転向。現在、単独ライブのチケットが最も取りにくい芸人のひとりである。最新DVD『バカリズムライブ「クイズ」』(アニプレックス)好評発売中。
●小明(あかり)
1985年、栃木県生まれ。02年、史上初のエプロンアイドルとしてデビューするも、そのまま迷走を続け、フリーのアイドルライターとして細々と食いつないでいる。初著『アイドル墜落日記』(洋泉社)、DVD『小明の感じる仏像』(エースデュース)発売中。
ブログ「小明の秘話」<http://yaplog.jp/benijake148/>
サイゾーテレビ<http://ch.nicovideo.jp/channel/ch3120>にて生トーク番組『小明の副作用』(隔週木曜)出演中
バカリズムライブ「クイズ」 「ネタの発明家」(さまぁ~ず大竹)。
●小明の「大人よ、教えて!」"逆"人生相談バックナンバー 【第17回】 島田秀平さんの至言「小明さんの手相にはアブノーマル線があるんです」 【第16回】 小森純さんの至言「写真のチェックとか、自分では一切しないんです」 【第15回】 堀江貴文さんの至言「もうメジャー路線っていうものは存在しないかもしれない」 【第14回】 稲川淳二さんの至言「自分の子どもを殺そうか、と思った自分が一番怖かった」 【第13回】 蝶野正洋さんの至言「自分の役割の中で、最大限に光らなきゃならない」 【第12回】 有野晋哉さんの至言「アイドルは『育ちがええねんなー』っていうのが大事です」 【第11回】 鳥居みゆきさんの至言「やりたくないこと、やらないだろうな、ってことをやるの」 【第10回】 宇多丸さんの至言「人にはだいたい『ちょうどいい』ところがあるんです」 【第9回】 桜木ピロコさんの至言「あたしいつもだいたいいやらしいことしてるもん!」 【第8回】 伊集院光さんの至言「結局、うんこを食うしかない状況になるんです」 【第7回】 ルー大柴さんの至言「ライフっていうのはマウンテンありバレーありです」 【第6回】 大堀恵さんの至言「私、いつも『アンチ上等』って思ってるんです」 【第5回】 品川祐さんの至言「なったらいいなと思ってることは、だいたい実現する」 【第4回】 福本伸行さんの至言「俺は『面白いものを作ろう』じゃなくて、作れちゃう」 【第3回】 大根仁さんの至言「ネットの書き込みなんて、バカにしていいんじゃない?」 【第2回】 杉作J太郎さんの至言「そんなことより『ファフナー』見ろ、『ファフナー』を」 【第1回】 河原雅彦さんの至言「もう無理やりヤラれちゃえばいいんじゃない?」
バカリズムさんの至言「モヤモヤは、そのまま持ち帰って立ち向かいます」(前編)

モテない、金ない、華もない......負け組アイドル小明が、各界の大人なゲストに、ぶしつけなお悩みを聞いていただく好評連載。第18回のゲストは、DVD『バカリズムライブ「クイズ」』(アニプレックス)が大好評のバカリズムさんです!
[今回のお悩み]
「女子力を上げたいのですが......」
――あわわ、升野さんだ、緊張します。ファンです。
バ そんな、こんなゴミため芸人に。
――そんなゴミだなんて! 升野さんが架空のOLになりきって書かれてる『架空升野日記』(辰巳出版)も読みました、何も起きないけど面白い!
バ ありがとうございます。『架空升野日記』は本当に自信作ですね。理想のOLの姿なんですよ。
――私も昔から升野さんみたいにOLになりきる時があるんです。頭の中に一つパラレルワールドを作って、その世界の私はOLをしているんです。そこでセクハラ上司と喧嘩したりして、この業界に入ってないバージョンのマイストーリーを妄想しているんですけど、だんだん実際の年齢が妄想の設定年齢を超えてきて、ちょっとしんみりしたりして......。
バ ......僕は一応ブログをやるためにアレを作ってますから、日常的にはそんなこと考えてないですよ。それは共感できないです。
――あ、そうですか......。ちなみに、どうして架空の人物で架空のことを書き綴ろうと思ったんですか? 普通にブログ書くよりもめんどくさそうじゃないですか。
バ 日常のちょっとしたこととか、僕なんにも起きないんですよ。ずっと家にいるから友達も少ないし、「今日は誰々と会って~」とかもない。じゃあ、他の人たちがバカバカしくなることをやろうと思って。最初はバカリズムって名前も出さずに匿名でやっていたんで、OLの人たちが来たりしていたんですよ。「分かります!」とか、「どの辺で働いているんですか?」とか、ナンパされたり(笑)。要はネカマなんですよね。
――私と同じで、完全に趣味ですよ! どの段階で正体をバラしたんですか?
バ 結構早い段階だったと思います。「こんな面白いのに友達しか見てないってどうなんだろう?」と思って。
――そこから出版まで、かなり長期で続けられてましたよね。私の中ではあのOL、完全に実在してますよ。最近はあんまり更新されてないんで寂しいです。
バ 本が全然売れないからモチベーション下がっちゃって......。あの出版社、何もしてくれなくて。
――升野さんが司会をしている『アイドリング!!!』(フジテレビ系)の本もたくさん出してる出版社ですよね。写真集と並べてくれればいいのに!
バ そうですよ、どうでもいいもんは売るくせに!
――どうでもいいとか言っちゃダメ! でも、男性の書く女性像ってもっと夢がありそうなもんですけれど、升野さんが書くのはかなり生活感がある普通のOLで、ご結婚もされてないのに、どうしてこんなにリアルに書けたんでしょうか?
バ 女の人の話を聞くのが好きなんですよ。例えば、『アイドリング!!!』の女の子たちがなんにも面白くない話をしてるじゃないですか。「なに? その情報の言い合いみたいなの」って。あと、女子アナの人たちの会話をずーっと聞いているのが好きなんですよね。それで、居合わせた僕に気を使って話を振ろうとするんですけど、「気にしないで! 僕その話を聞いているのが好きなんで!」って言って、ずっと聞いてるみたいな。そういうところから来ているんじゃないですかね。
――男子校出身の反動なんでしょうか......。
バ そう、高校が男子校で、もう男なんて気持ち悪くて嫌だから、専門学校時代は女子グループにいたんです。極力女の子と一緒にいたいと思って、そのグループでお茶とかしながらずっとどうでもいい話を聞いてました。
――そこで女子力が培われたんですね、女子高上がりの私よりも全然女子力がありますよ! そこで相談なんですけれど、私も女子と仲良くなりたいというか、若干対人関係に難がありまして、女子がグループになった瞬間に恐怖を覚えるというか、だから架空の小説を書いたとしてもうまくいかないのかなーって。人間が見えていないというか、そのへんをぐるっとまとめて......。
バ どうしたらいいか、と?
――そうです!
バ 知らねえよ!!!!
――ですよねぇー。
バ 僕は自分のことでいっぱいいっぱいなんです! 「どうしよどうしよ」とか、「やばいぞやばいぞ」とか、いっぱい不安を感じながら......。
――ちなみにどんな不安を抱えられているんですか?
バ どんな不安? どうやったらもっとタレントとして上手くやっていけるかなぁって......。
――客観的に見ると、升野さんはすごく上手くやられていると思うんですが......。具体的な目標とかがあったりするんでしょうか。
バ 特には。あんま分かんないですね、10年後とか。目の前のことを1個1個やっていくだけなんで、今くらいの感じでずっとやりたいです。今なんとか食っていけてるんで、もうこれだけで十分。あとはもうちょっとチヤホヤされたり、もうちょっと評価が上がれば......すいません、相談に乗れなくて。だって小明さんの出した本、タイトルが『アイドル墜落日記』って......。ノンフィクション?
――はい。スポットライトが当たらないアイドルの、華のない、辛酸をなめるような生活が良く分かる本なので、是非『アイドリング!!!』の皆さんにも悪いお手本として読んでいただきたいです。
バ あいつらもいつか書かなくてはいけないですからね。
――それはなんか縁起が悪いですね......。あの、いつも『アイドリング!!!』を見ていて思うんですけど、升野さんって女の子を「苗字」+「さん」で呼んで、ある程度の距離を保って接するじゃないですか。芸人さんと若い女の子が出ているバラエティー番組って、親しげに下の名前で呼んだり、イチャイチャしたりしてて、「彼らは収録の後SEXしてるに違いない」って思ってしまうので、升野さんのそういう姿勢がとても好きなんです。
バ あはははは! ないですね! あのー、全然タイプじゃないんですよ、全員。可愛いと思ってないですからね。その、若い子がダメなんですよ。全員若すぎる。
――私は初期の『アイドリング!!!』の子たちが好きです! キャラが濃くて!
バ 「こいつマジか!?」ってヤツもいましたからね。珍味というか。最初に幼虫だったやつが、どうなるんだろうと思ってたら、そのままでっかく幼虫になったから。「このまんまだぞ、おい!」みたいな。個性溢れてましたね。
――彼女たち、ゲームで顔面から突風を浴びるとき、酷い顔になるように口を開けて、ちゃんと面白くしようとするじゃないですか。そういう部分にプロ根性を感じてファンになりました。
バ はい、あれは僕があからさまに開けなかったヤツに変な空気を出すんです。画面では伝わらないかもしれないですけど、「何お前、かわい子ぶってんの?」って。大体そういう子には、その後、トークでも絡みもせずスパって置いていくんですよ。最初は頑張ってどうにかしようとしたんですけど、こっちも怪我するし、もういいやって思って。なんか、イチャイチャしたくないんですよ。調子乗るじゃないですか。
――スパルタ升野塾! そうやって学んでいくんですね!
バ まあ、僕が勝手にやっているんですけどね。
(後編につづく/取材・文=小明)
●バカリズム(ばかりずむ)
1975年、福岡県生まれ。本名は升野英知。95年にコンビ「バカリズム」でデビューし、05年よりピンに転向。現在、単独ライブのチケットが最も取りにくい芸人のひとりである。最新DVD『バカリズムライブ「クイズ」』(アニプレックス)好評発売中。
●小明(あかり)
1985年、栃木県生まれ。02年、史上初のエプロンアイドルとしてデビューするも、そのまま迷走を続け、フリーのアイドルライターとして細々と食いつないでいる。初著『アイドル墜落日記』(洋泉社)、DVD『小明の感じる仏像』(エースデュース)発売中。
ブログ「小明の秘話」<http://yaplog.jp/benijake148/>
サイゾーテレビ<http://ch.nicovideo.jp/channel/ch3120>にて生トーク番組『小明の副作用』(隔週木曜)出演中
バカリズムライブ「クイズ」 「ネタの発明家」(さまぁ~ず大竹)。
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