「わかっているのに別れられないのが、不倫なの!」9人の愛人、ついに揃い踏み! 視聴率回復の日テレ『黒い十人の女』

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日本テレビ系『黒い十人の女』番組サイトより
 27日放送の日本テレビ系『黒い十人の女』第5話の視聴率は、3.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。前回、下落したものの見事に巻き返しました。このまま安定すれば、いい結果を残せるでしょう。  今回は、ついに9人全ての愛人が判明しました。相葉志乃(トリンドル玲奈)のマネジャーの長谷川沙英(ちすん)と、神田久未(成海璃子)の親友の文坂彩乃(佐野ひなこ)が、8、9人目の愛人でした。やったー! 予想的中!  前回、弥上美羽(佐藤仁美)によって、相葉が風松吉(船越英一郎)と不倫関係にあることを知った浦上紀章(水上剣星)は、松吉に詰め寄ります。「好きな人が不倫をしていたら、やめさせるのがまともな恋愛でしょう」と詰め寄りますが、松吉は「志乃ちゃんと、浦上くんは付き合っているの?」と浦上の痛いところを的確に突き、結局は「志乃ちゃんは、君より僕のほうが好きなんだよ」とのらりくらりとかわします。  松吉にとって、9人の愛人は一人ひとりとの恋愛であって、妻がいることとは別問題。純粋なのか、ふてぶてしいのか。松吉の言っていることには妙な説得力があり、ある意味で恐ろしさを持つキャラクターだといえます。  一方、松吉を独り占めしたい弥上。続いて、愛人の卯野真衣(白羽ゆり)を蹴落とすため、卯野の夫で松吉の同僚、火山梅人(山田純大)に密告。着々と駒を進める弥上でしたが、報告を聞いた火山は「いい情報をありがとう!」と、予想外の反応。夫婦間は冷めきっており、火山は離婚を考えていたそう。不倫の一報は、火山にとって渡りに船だったようです。  1話から、松吉との不倫に後ろめたさを感じていた神田は、松吉を呼び出して別れを切り出します。「別れてほしいんだよね」との告白に、松吉は「わかった」とだけ。あまりにもあっさりしすぎる反応に、神田は納得できず「(松吉への気持ちが)離れてないよ」と思わず口にしてしまいます。神田は、結局そのまま関係を続けることになってしまいました。  相葉と浦上の恋はどうなってしまうのでしょうか? 浦上は相葉に会い、「付き合ってほしい」と告白します。そこで、松吉との関係を問い詰めます。「わかっているのに別れられないのが、不倫なの!」と相葉は言います。しかし、相葉の気持ちに浦上は寄り添うことなどせずに、正論をぶつけます。「不倫は“現象”じゃなくて、“行為”なんだよ。まるで、不倫という“現象”に巻き込まれて抜け出せなくなったみたいな言い方してるけどさ、君は自分の意志で既婚者と付き合って、自分の意志で相手の家庭を不幸にしてるんだよ! それが不倫という“行為”なの!」浦上は、誰も彼もがおかしいこのドラマで、唯一の正論を言います。このセリフは、まさに今年頻発した芸能界不倫スキャンダルに対する、バカリズムの考えを代弁しているんじゃないでしょうか? ゲス極川谷、桂文枝、乙武洋匡、ファンキー加藤など枚挙に暇がないですが、言って聞かせてやりたいですね。  新たに登場した愛人の長谷川は、弥上によって自分を含めて9人も愛人がいることを知らされ、文坂はすでに9人のことを知っています。1話から「不倫は幸せになれない」とアドバイスしていたのは、松吉を独り占めするための一言だったのでしょうか? 文坂の神田に対する行動を考えるとちょっと怖い。  次回では、ついに出揃った女たちが直接対決をする模様。とくに、神田は今まで信じ切っていた文坂に裏切られたという気持ちでいっぱいです。原作、筆者が見た舞台版ではこのあと10人の女が松吉を消すために、結託する展開が待っています。このドラマで脚本家として、好評なバカリズム。どんな展開を見せてくれるのか。楽しみです。 (文=どらまっ子HAYAちゃん)

視聴率下落! “不倫”が題材の日テレ『黒い十人の女』に賛否両論か

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日本テレビ系『黒い十人の女』番組サイトより
 日本テレビ系『黒い十人の女』20日放送の4話の視聴率は2.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。深夜帯としては好調に飛ばしてきた同ドラマですが、下落。“不倫”という今年を席巻したテーマに、賛否両論の評価ということでしょうか。  さて、今回は、現在まで登場している愛人6人が一堂に会する回でした。風松吉(船越英一郎)に9人の愛人がいることを知っている、女優の如野佳代(水野美紀)と受付嬢の神田久未(成海璃子)と、知っている上で他の愛人を蹴落とそうとする“略奪性不倫”のアシスタントプロデューサーの弥上美羽(佐藤仁美)。9人の愛人の存在を知らない、若手女優の相葉志乃(トリンドル玲奈)と、メイクの水川夢(平山あや)。そして、1人だけ自分が本命の彼女だと信じて疑わない、脚本家の皐山夏希(MEGUMI)。  如野は、飲食店に上記の5人を集めますが、ここで初めて事情を知った相葉、水川、皐山は落ち着いていられません。  特に、自分が彼女だと強く思っていた皐山は、如野に反発。「なんで別れないのよ、気持ち悪い!」とテーブルにあった、あんかけ焼きそばを皐山は如野に頭からブッかけます。皐山と散々言い争った末、如野はおいおいと泣いてしまいました。  静まる店内が急に暗くなり、バースデーケーキが運ばれてきました。店員が運んでくるケーキには「ハッピーバースデー夏希さん」とあり、これは如野が皐山のためにセッティングしたそう。「佳代さんがセッティングしたんですよね」と神田が言うように、如野は心から愛人たちと仲良くしたいという、このドラマではある意味一番救えないキャラクターであると言えます。  さて、7人目の愛人が登場しました。満を持して登場の、7人目は松吉の同僚の火山梅人(山田純大)の妻・卯野真衣(白羽ゆり)でした。前半、火山と松吉が互いの妻について話すシーンがあり、火山は「うちはしっかり働いて、お金さえ入れればあとは用なしなんで」と寂しく語っています。まさか、妻の不倫相手が、今隣にいる松吉だとは思っていないでしょう。怖すぎ。  女優が多数登場する同ドラマでは、毎回、ついつい勘ぐってしまいますね。相葉のマネジャー(ちすん)、神田の親友・文坂彩乃(佐野ひなこ)は、続く8、9人目の愛人なんですかね。  毎回恒例の小ネタですが、6人が顔を合わせるレストラン。内装がイマドキのイタリアンバルって感じなんですけど、よくみると愛人たちのテーブルには、中華料理が並べられています。おそらく、あんかけ焼きそばをブッかけるためだけの強引さですが、こういった“違和感”をわざと制作陣はやっているんじゃないかなと思います。  さて、今まで“風松吉にハマった、どうしようもないクズ女たちの駆け引き”から、7人目が同僚の妻だったことで、松吉が“本当のクズ”いや、“ゲスの極み”だという印象が強くなってきました。  5話以降は、松吉に逆風が吹き荒れるに違いありません。残り2人がどんな愛人なのか? 誰なのか? もっとエグいのが出てくるんじゃないか? ちょっと怖いです。  ちなみに、ドラマの笑いどころ如野を演じる水野は、最近結婚を発表。結婚後のドラマが、不倫が題材だなんて、どんな気持ちで演じているんでしょうか。 (どらまっ子=HAYAちゃん)

ついに本妻が登場! 視聴率微減の日テレ『黒い十人の女』を覆う“腹黒さ”

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日本テレビ系『黒い十人の女』番組サイトより
 日本テレビ系『黒い十人の女』13日深夜放送の視聴率は、3.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。前話から微々たる低下ですが、このくらいは許容範囲内といえるのではないでしょうか。物語が動き出す4話以降の視聴率が、重要になりそうです。  今回は、弥上美羽(佐藤仁美)が風松吉(船越英一郎)の本妻になるべく、動き出す回でした。本妻の風睦(若村麻由美)を含むほかの9人の女を蹴落とすために、弥上は相葉志乃(トリンドル玲奈)に好意を寄せる男性に、相葉と松吉の関係を密告したりと画策します。  さらに弥上は、睦と松吉を離婚させるため、神田久未(成海璃子)を連れて睦の経営するレストランへ。弥上は、自分自身と神田が松吉の愛人であること、そして松吉には9人の愛人がいることを告げますが、なんと睦はその存在を知っていました。しかも、中には友人のような付き合いのある愛人もいるとのこと。普通だったら修羅場ですが、そうではない睦がこのドラマでは一番恐ろしい存在かのかもしれません。  一方、今回初登場の局でメイクとして働く水川夢(平山あや)が、6人目の愛人でした。もう新しい女優が画面に登場するたびに「もしかして……」と疑ってしまいます。    ところで、1話で不倫に後ろめたさを感じる神田が、脚本を務めるバカリズムが声を担当するパペットと共に「どうして大人は不倫をするの?」と教育番組のように解説する演出がありました。今回は、弥上がそれを解説。弥上によれば、不倫には割り切った“停滞性”と本妻になりたい“略奪性”の2パターンがあるそう。9人の愛人は、このパターンのどちらかに分けられているわけですね。睦に会いに行ったり、ほかの愛人が誰なのかいち早く把握する弥上は“略奪性”の愛人です。  さて、今回も小ネタが満載。冒頭で、芸能リポーターの井上公造が実名で登場し、ミュージシャンの「山岡」なる人物に“ゲス不倫”について取材するシーンがあるんですが、この「山岡」というネーミングはまさに、ベッキーと不倫した「ゲスの極み乙女。」の川谷絵音の名字を逆さまにしたものですね。弥上が、女優の如野加代(水野美紀)と電話しながらテレビ局の廊下を歩くシーンで、壁に貼られている視聴率速報の番組タイトルが「噺家」と書いてあります。こちらは笑点メンバーで、不倫が報道された三遊亭円楽を暗にイジっているんでしょう。芸が細かい。  次回は9人の愛人が勢揃いするようで、女たちの腹の中がわかりそう。現時点での愛人は6人。残り3人はいったい誰なんでしょうか? 個人的には、もうすでに画面に登場している人物だと思っています。怖っ! (文=どらまっ子HAYAちゃん)

MEGUMIの演技が絶妙に“ウザい”! 日テレ『黒い十人の女』は2話からエロすぎ!?

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日本テレビ系『黒い十人の女』番組サイトより
 先月29日から始まり、秋クール新ドラマの中で一足早いスタートとなった、日本テレビ系『黒い十人の女』。6日放送の第2話の視聴率は、3.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と微増。順調に視聴率を伸ばしています。  さて、前回は不倫女性のうち3名が顔を合わせた回でした。主人公で、テレビプロデューサー・風松吉(船越英一郎)との不倫に後ろめたさを感じる、テレビ局の受付嬢・神田久未(成海璃子)、売れない舞台女優の如野佳代(水野美紀)、AP(アシスタントプロデューサー)として松吉と組む弥上美羽(佐藤仁美)の3人は、松吉に9人の不倫相手がいることを共有します。  2話のなる今回、神田は、その9人の1人から抜け出すために友人の文坂彩乃(佐野ひなこ)らと、合コンに参加。神田は、合コンで意気投合した商社マンの竹井(細田善彦)のマンションへ。「付き合いたい」という竹井の気持ちに応え、晴れて真っ当な恋を……ということにはもちろんなりません。  神田は、またもや大当たりを引いたようです。竹井には、妻がいました。「死にたい。私は、ただ幸せになりたいだけなのに……」神田は、鬱々とした胸の内を吐露します。かわいそう。  今回も、筆を握るバカリズムの“黒さ”が炸裂。お笑い的ポジションの如野を『情熱大陸』(TBS系)を模してイジったり、“ヤリたい”だけで神田に手を出した竹井の好きな音楽が、若者に支持されるバンド「never young beach」「Suchmos」であるなど、小ネタが満載です。(筆者はどちらのバンドもファンです)  もう一人の主人公、相葉志乃(トリンドル玲奈)は売れっ子の若手女優で、受付嬢で地味な神田と対象的なキャラクターです。相葉が“いい人だから”と成り行きで、松吉の後輩プロデューサー・浦上紀章(水上剣星)と関係と持つのは、不倫や愛人というものに奔放な性格であるからと言えます。対する神田は、不倫に対して後ろ向き。今後、個々の性格がどのように作用するのでしょうか?  今回は、5人目の愛人が登場。1話で松吉が、取り掛かっている新ドラマの脚本家・皐山夏希(MEGUMI)が、やはり5人目の愛人でした。  皐山と松吉は、皐山の自宅マンションでイチャイチャ。「チューしてくれないと、復活できない~!」と駄々をこねる皐山。第1話での局内で打ち合わせするシーンで、キリキリと打ち合わせに臨む皐山と、今回の甘々な演技。演じ分けは素晴らしいのですが、普段のMEGUMIがキリキリとした雰囲気なので、甘々の違和感がすごい。    さて、次回は3話にして早くも松吉の本妻が登場。今回の神田の修羅場は、3話に向けた壮大なフリになっていたんですね。  普通の不倫劇なら、ここで本妻が9人に取り囲まれて、さながらカエサルのように刺殺されるかなんかですが、なにせ黒い“十人”の女ですからね。どう展開するのでしょうか? (文=どらまっ子HAYAちゃん)

MEGUMIの演技が絶妙に“ウザい”! 日テレ『黒い十人の女』は2話からエロすぎ!?

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日本テレビ系『黒い十人の女』番組サイトより
 先月29日から始まり、秋クール新ドラマの中で一足早いスタートとなった、日本テレビ系『黒い十人の女』。6日放送の第2話の視聴率は、3.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と微増。順調に視聴率を伸ばしています。  さて、前回は不倫女性のうち3名が顔を合わせた回でした。主人公で、テレビプロデューサー・風松吉(船越英一郎)との不倫に後ろめたさを感じる、テレビ局の受付嬢・神田久未(成海璃子)、売れない舞台女優の如野佳代(水野美紀)、AP(アシスタントプロデューサー)として松吉と組む弥上美羽(佐藤仁美)の3人は、松吉に9人の不倫相手がいることを共有します。  2話のなる今回、神田は、その9人の1人から抜け出すために友人の文坂彩乃(佐野ひなこ)らと、合コンに参加。神田は、合コンで意気投合した商社マンの竹井(細田善彦)のマンションへ。「付き合いたい」という竹井の気持ちに応え、晴れて真っ当な恋を……ということにはもちろんなりません。  神田は、またもや大当たりを引いたようです。竹井には、妻がいました。「死にたい。私は、ただ幸せになりたいだけなのに……」神田は、鬱々とした胸の内を吐露します。かわいそう。  今回も、筆を握るバカリズムの“黒さ”が炸裂。お笑い的ポジションの如野を『情熱大陸』(TBS系)を模してイジったり、“ヤリたい”だけで神田に手を出した竹井の好きな音楽が、若者に支持されるバンド「never young beach」「Suchmos」であるなど、小ネタが満載です。(筆者はどちらのバンドもファンです)  もう一人の主人公、相葉志乃(トリンドル玲奈)は売れっ子の若手女優で、受付嬢で地味な神田と対象的なキャラクターです。相葉が“いい人だから”と成り行きで、松吉の後輩プロデューサー・浦上紀章(水上剣星)と関係と持つのは、不倫や愛人というものに奔放な性格であるからと言えます。対する神田は、不倫に対して後ろ向き。今後、個々の性格がどのように作用するのでしょうか?  今回は、5人目の愛人が登場。1話で松吉が、取り掛かっている新ドラマの脚本家・皐山夏希(MEGUMI)が、やはり5人目の愛人でした。  皐山と松吉は、皐山の自宅マンションでイチャイチャ。「チューしてくれないと、復活できない~!」と駄々をこねる皐山。第1話での局内で打ち合わせするシーンで、キリキリと打ち合わせに臨む皐山と、今回の甘々な演技。演じ分けは素晴らしいのですが、普段のMEGUMIがキリキリとした雰囲気なので、甘々の違和感がすごい。    さて、次回は3話にして早くも松吉の本妻が登場。今回の神田の修羅場は、3話に向けた壮大なフリになっていたんですね。  普通の不倫劇なら、ここで本妻が9人に取り囲まれて、さながらカエサルのように刺殺されるかなんかですが、なにせ黒い“十人”の女ですからね。どう展開するのでしょうか? (文=どらまっ子HAYAちゃん)

あいつもこいつもクズばっか! 名作不倫劇の“バカリズム的解釈”『黒い十人の女』

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日本テレビ系『黒い十人の女』番組サイトより
 日本テレビの月曜日から木曜日の深夜帯「プラチナイト」。月曜日は『月曜から夜ふかし』、火曜日は『徳井と後藤と芳しの指原が今夜くらべてみました』、水曜日は『ナカイの窓』と、同局が特に力を入れている枠と言えるでしょう。その中で、木曜日はドラマ枠として扱われていて、このたび脚本にバカリズムを据えて、名作『黒い十人の女』のドラマ版を開始しました。  筆者は、市川崑監督の映画版『黒い十人の女』の公開当時は生まれていません。しかし、2011年に、今はなき青山円形劇場でケラリーノ・サンドロヴィッチ作演出のナイロン100℃『黒い十人の女 〜version100℃〜』を観劇しました。今回は、その時の記憶を引っ張り出しつつ、バカリズム版をレビューしていきたいと思います。 『黒い十人の女』は、テレビプロデューサー・風松吉が妻を含む10人と関係を持ち、それぞれの女が松吉との関係を切ることができず、松吉を殺そうと共謀し……というのが、映画版と舞台版に共通したあらすじ。ちなみに、舞台版では松吉(みのすけ)を殺すことができなかった女たちが、お金を出しあって無人島を買って、そこに松吉を縛り付け、死ぬまで飼い殺しにするオチが待っていました。  さて、今回のバカリズム版『黒い十人の女』昨晩放送の第1話の視聴率は3.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)。同枠での前ドラマ『遺産相続弁護士 柿崎真一』は初回2.7%と爆死だったので、悪くないスタートです。14年放送のバカリズム脚本『素敵な選TAXI』(フジテレビ系)ではスペシャル版も制作されたほど好評だったので、これからジワジワと視聴率が伸びることを期待。  第1話は、風松吉(船越英一郎)と不倫関係にある、テレビ局の受付嬢・神田久末(成海璃子)の元に妻と思われる人物から連絡がくることから始まります。妻と思われたその人物は舞台女優の如野加代(水野美紀)。神田は、如野から「私も愛人」と告白されます。そこに、3人目の愛人で松吉の部下でもある弥上美羽(佐藤仁美)が登場。如野と弥上は、互いが愛人であることを知った上で友人関係を続けているようですね。  なぜか不思議とモテる松吉は、若手女優・相葉志乃(トリンドル玲奈)とも関係を持っているそう。本筋には絡みませんが、相葉が松吉のことを彼氏と呼ぶシーンも出てきます。  愛人が9人いることを如野らに教えられた神田は、ショックを隠せません。如野の家で、松吉の不倫する姿を目撃し、如野、弥上、神田の3人が冗談っぽく松吉の殺人を口にするというのが今回のお話。  ゲスの極み乙女。・川谷絵音もびっくりな10股をする松吉も相当なクズっぷりですが、不倫に対する後ろめたさと松吉の妻に対しての罪悪感を持つ神田も、同席する如野と弥上に同意しつつも腹の中では「なんなのこのババアたち! だっさ!」「そして、お前らもまとめて死んでほしい!」と心の中で言ってのけるなど、なかなかの仕上がりです。  舞台版では、通りすがり程度だった女性キャラクターも後に愛人という展開があったので、神田の親友・文坂彩乃(佐野ひなこ)や脚本家として松吉とタッグを組む皐山夏希(MEGUMI)が画面に登場するだけで、不穏な空気が流れてヒヤヒヤします。  バカリズムは、今回のドラマに向けたインタビューの中で、自身の脚本を「映画ファンが引くほど違う内容」と語っています。例えば、松吉との不倫をダメだと思いつつも続けてしまう神田が、不倫について解説するシーンでは、パペット(声はバカリズム)を使ったり、ワイドショーに見立てたフリップを使ったりしています。この部分は、まさにお笑い的演出。ベッキーに始まり、不倫で溢れた今年。陰鬱でマイナスなイメージ(そもそもダメですが)の不倫を、女と女の安っぽい口喧嘩を中心にしたことで、ドラマを深刻なものにしていないと言えます。  第1話は、バカリズム節が炸裂した回でした。ドラマとしての良し悪しは、第2話の放送を待ちましょう。 (文=どらまっ子HAYAちゃん)

あいつもこいつもクズばっか! 名作不倫劇の“バカリズム的解釈”『黒い十人の女』

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日本テレビ系『黒い十人の女』番組サイトより
 日本テレビの月曜日から木曜日の深夜帯「プラチナイト」。月曜日は『月曜から夜ふかし』、火曜日は『徳井と後藤と芳しの指原が今夜くらべてみました』、水曜日は『ナカイの窓』と、同局が特に力を入れている枠と言えるでしょう。その中で、木曜日はドラマ枠として扱われていて、このたび脚本にバカリズムを据えて、名作『黒い十人の女』のドラマ版を開始しました。  筆者は、市川崑監督の映画版『黒い十人の女』の公開当時は生まれていません。しかし、2011年に、今はなき青山円形劇場でケラリーノ・サンドロヴィッチ作演出のナイロン100℃『黒い十人の女 〜version100℃〜』を観劇しました。今回は、その時の記憶を引っ張り出しつつ、バカリズム版をレビューしていきたいと思います。 『黒い十人の女』は、テレビプロデューサー・風松吉が妻を含む10人と関係を持ち、それぞれの女が松吉との関係を切ることができず、松吉を殺そうと共謀し……というのが、映画版と舞台版に共通したあらすじ。ちなみに、舞台版では松吉(みのすけ)を殺すことができなかった女たちが、お金を出しあって無人島を買って、そこに松吉を縛り付け、死ぬまで飼い殺しにするオチが待っていました。  さて、今回のバカリズム版『黒い十人の女』昨晩放送の第1話の視聴率は3.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)。同枠での前ドラマ『遺産相続弁護士 柿崎真一』は初回2.7%と爆死だったので、悪くないスタートです。14年放送のバカリズム脚本『素敵な選TAXI』(フジテレビ系)ではスペシャル版も制作されたほど好評だったので、これからジワジワと視聴率が伸びることを期待。  第1話は、風松吉(船越英一郎)と不倫関係にある、テレビ局の受付嬢・神田久末(成海璃子)の元に妻と思われる人物から連絡がくることから始まります。妻と思われたその人物は舞台女優の如野加代(水野美紀)。神田は、如野から「私も愛人」と告白されます。そこに、3人目の愛人で松吉の部下でもある弥上美羽(佐藤仁美)が登場。如野と弥上は、互いが愛人であることを知った上で友人関係を続けているようですね。  なぜか不思議とモテる松吉は、若手女優・相葉志乃(トリンドル玲奈)とも関係を持っているそう。本筋には絡みませんが、相葉が松吉のことを彼氏と呼ぶシーンも出てきます。  愛人が9人いることを如野らに教えられた神田は、ショックを隠せません。如野の家で、松吉の不倫する姿を目撃し、如野、弥上、神田の3人が冗談っぽく松吉の殺人を口にするというのが今回のお話。  ゲスの極み乙女。・川谷絵音もびっくりな10股をする松吉も相当なクズっぷりですが、不倫に対する後ろめたさと松吉の妻に対しての罪悪感を持つ神田も、同席する如野と弥上に同意しつつも腹の中では「なんなのこのババアたち! だっさ!」「そして、お前らもまとめて死んでほしい!」と心の中で言ってのけるなど、なかなかの仕上がりです。  舞台版では、通りすがり程度だった女性キャラクターも後に愛人という展開があったので、神田の親友・文坂彩乃(佐野ひなこ)や脚本家として松吉とタッグを組む皐山夏希(MEGUMI)が画面に登場するだけで、不穏な空気が流れてヒヤヒヤします。  バカリズムは、今回のドラマに向けたインタビューの中で、自身の脚本を「映画ファンが引くほど違う内容」と語っています。例えば、松吉との不倫をダメだと思いつつも続けてしまう神田が、不倫について解説するシーンでは、パペット(声はバカリズム)を使ったり、ワイドショーに見立てたフリップを使ったりしています。この部分は、まさにお笑い的演出。ベッキーに始まり、不倫で溢れた今年。陰鬱でマイナスなイメージ(そもそもダメですが)の不倫を、女と女の安っぽい口喧嘩を中心にしたことで、ドラマを深刻なものにしていないと言えます。  第1話は、バカリズム節が炸裂した回でした。ドラマとしての良し悪しは、第2話の放送を待ちましょう。 (文=どらまっ子HAYAちゃん)

「なんか、すごい幸せだなぁ」『そんなバカなマン』が見せる、バナナマンとバカリズムの“夢”の続き 

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『そんなバカなマン』フジテレビ
「ヒデ、初心忘れてるな?」  バナナマン・設楽統は、バカリズムをそう問いただした。「ヒデ」とは、バカリズムの若い頃からの呼び名だ。 「初心取り戻しに“ホームステイ”行くか?」と切り出す設楽に、「いやいやいや! ホント、キツイ!」と、クールなイメージの強いバカリズムが珍しくうろたえた。  バナナマンとバカリズムという、当代きってのお笑い芸人である3人は、実は売れない若手時代からの仲良し。“親友”と呼べるほどの間柄だ。そんな2組の冠番組が『そんなバカなマン』(フジテレビ系)である。  一番の人気企画は、映画『パシフィック・リム』のパロディ「パシフィック・ヒム」。日村と女性タレントとの“デート”を設楽とバカリズムがモニタリングしながら、遠隔操作で日村を操縦するというもの。悪ふざけがどんどん加速していくドSの設楽とバカリズム、そしてその指示を見事にこなしてしまう稀代のプレーヤー日村の特性が見事に合致した、3人ならではの企画である。  この企画を筆頭に、気心が知れているだけあって、番組は彼らの魅力と実力を最大限生かした企画を連発している。 「孤高の天才」などと呼ばれ、あまりイジられるイメージのないバカリズム。そんな彼を、番組では徹底的にイジる。それは、実はイジられ、追い込まれたときのバカリズムがチャーミングであることをよく知っているからだろう。  バカリズムがそろそろ車が欲しいだろうと、勝手に決めつけて始まった「そんなバカな!? 車選び」では、とんでもない改造車を用意したり、アイドルグループ・アイドリング!!!と組んで放送していた『アイドリング!!!』(同)が終わってしまったことで傷心していると決めつけ、新たなタッグを組んでくれるアイドル探しをしたりと、バカリズムが嫌がりそうなツボを絶妙に突き、困惑するさまを見事に映し出している。  その極めつきが、冒頭の「そんなバカなホームステイ」。バカリズムが初心を取り戻すため、夢を追い続ける“夢追い人(ステイドリーマー)”の元にホームステイをするというものだ。  その夢追い人というのが、一筋縄ではいかない。YouTuberとして売れることを夢見る男・BUNZIN。『水曜日のダウンタウン』(TBS系)風に形容すれば、“下層YouTuber”である。とにかくこの男、プライドが高い。自分が「面白い」と信じて疑わないのだ。加えて、人をイラつかせる才能はピカイチだ。  例えば、自分が描いた極小水着姿の女性キャラクターの名前を、バカリズムにつけてもらおうとするシーン。「ケイコ」とか「サダコ」とか、ありふれた名前は嫌だという。「サダコはありふれてはいない」というバカリズムのツッコミは無視し、BUNZINはその理由を語りだす。 「これが現実化するとして、原宿とか渋谷で人がわーっといる中で名前を呼ぶとするじゃないですか。そのときに、ありふれた名前だと、みんな振り向いちゃう」  だったら、本人が例に挙げた「うにゅ」にしましょう、とバカリズムが投げやりに提案すると、今度は「名前らしくない」と一蹴。もともといるBUNZINのキャラクター「オモシロイミ」も名前っぽくないと指摘すると、「“ミ”がついてれば女の子の名前」と主張する。バカリズムの意見に、ことごとく屁理屈をつけて反論するのだ。  最終的に、セクシーな名前がいいというBUNZINにバカリズムが「セク・シー子」と助け舟を出し、「シー子」という名前に落ち着くのだが、BUNZINは「私のアイデアですよ、これは。バカリズムさんが材料を提供してくれましたけど、最終的に料理したのは私ですから」と言い張る。地獄である。  その後も、バカリズムとBUNZINはことごとく対立。 「(BUNZINさんは)自分で小道具を作られてるじゃないですか。自分で手間かけて作ったものって、作っちゃったらなんとかして使いたいと思うでしょ。それって、意外と邪魔な気持ちなんです。面白いものを作る上で。もったいないが勝っちゃうから、要は切り捨てられなくなるんですよ」 といったバカリズムの真摯なアドバイスも、BUNZINはいまいち理解してくれない。果ては、YouTube用の動画の撮影に協力するバカリズムに「センスがないんだよ!」と暴言を吐く始末。  モニタリングしているだけの設楽でさえ「悪い夢を見ているよう……」と漏らすほどの“ハードドキュメント”だ。 「初心を思い出せただろ?」と半笑いで聞く設楽に、バカリズムは言う。 「俺の初心は、こんなんじゃない!」  かつてバナナマンとバカリズムは「テレビ向きじゃない」と言われていた。ライブでは絶賛されても、テレビにはほとんど出られない日々が続いた。「売れる」という夢を追っていた頃、一緒に住んでいた日村とバカリズムは、テレビに出ている芸人たちに対して「俺たちのほうが面白い」などと罵倒し続けていた。それは、明らかに嫉妬から来るものだった。  一時は、テレビで売れることをあきらめかけていたというバカリズム。先にバナナマンが売れたことは、彼に勇気を与えたのだろう。いまや2組は、バラエティ番組に欠かせない存在になった。  何をされても無表情を維持することを競う「ノーリアクション柔道」という企画で、バカリズムにTシャツを破られた時、思わず笑ってしまった日村は、「なんか、すごい幸せだなぁと思っちゃって」と感慨深く言った。 「『こんなことテレビでやってる』っていうのが、出ちゃいました。すいません」  自分たちが信じた「面白い」ことを全力でテレビでやれている。かつてあきらめかけた夢が、実現しているのだ。バナナマンとバカリズムは今、夢の続きを歩いている。  3人は思わず顔を見合わせながら、幸せそうに笑った。 (文=てれびのスキマ <http://d.hatena.ne.jp/LittleBoy/>) 「テレビ裏ガイド」過去記事はこちらから

「なんか、すごい幸せだなぁ」『そんなバカなマン』が見せる、バナナマンとバカリズムの“夢”の続き 

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『そんなバカなマン』フジテレビ
「ヒデ、初心忘れてるな?」  バナナマン・設楽統は、バカリズムをそう問いただした。「ヒデ」とは、バカリズムの若い頃からの呼び名だ。 「初心取り戻しに“ホームステイ”行くか?」と切り出す設楽に、「いやいやいや! ホント、キツイ!」と、クールなイメージの強いバカリズムが珍しくうろたえた。  バナナマンとバカリズムという、当代きってのお笑い芸人である3人は、実は売れない若手時代からの仲良し。“親友”と呼べるほどの間柄だ。そんな2組の冠番組が『そんなバカなマン』(フジテレビ系)である。  一番の人気企画は、映画『パシフィック・リム』のパロディ「パシフィック・ヒム」。日村と女性タレントとの“デート”を設楽とバカリズムがモニタリングしながら、遠隔操作で日村を操縦するというもの。悪ふざけがどんどん加速していくドSの設楽とバカリズム、そしてその指示を見事にこなしてしまう稀代のプレーヤー日村の特性が見事に合致した、3人ならではの企画である。  この企画を筆頭に、気心が知れているだけあって、番組は彼らの魅力と実力を最大限生かした企画を連発している。 「孤高の天才」などと呼ばれ、あまりイジられるイメージのないバカリズム。そんな彼を、番組では徹底的にイジる。それは、実はイジられ、追い込まれたときのバカリズムがチャーミングであることをよく知っているからだろう。  バカリズムがそろそろ車が欲しいだろうと、勝手に決めつけて始まった「そんなバカな!? 車選び」では、とんでもない改造車を用意したり、アイドルグループ・アイドリング!!!と組んで放送していた『アイドリング!!!』(同)が終わってしまったことで傷心していると決めつけ、新たなタッグを組んでくれるアイドル探しをしたりと、バカリズムが嫌がりそうなツボを絶妙に突き、困惑するさまを見事に映し出している。  その極めつきが、冒頭の「そんなバカなホームステイ」。バカリズムが初心を取り戻すため、夢を追い続ける“夢追い人(ステイドリーマー)”の元にホームステイをするというものだ。  その夢追い人というのが、一筋縄ではいかない。YouTuberとして売れることを夢見る男・BUNZIN。『水曜日のダウンタウン』(TBS系)風に形容すれば、“下層YouTuber”である。とにかくこの男、プライドが高い。自分が「面白い」と信じて疑わないのだ。加えて、人をイラつかせる才能はピカイチだ。  例えば、自分が描いた極小水着姿の女性キャラクターの名前を、バカリズムにつけてもらおうとするシーン。「ケイコ」とか「サダコ」とか、ありふれた名前は嫌だという。「サダコはありふれてはいない」というバカリズムのツッコミは無視し、BUNZINはその理由を語りだす。 「これが現実化するとして、原宿とか渋谷で人がわーっといる中で名前を呼ぶとするじゃないですか。そのときに、ありふれた名前だと、みんな振り向いちゃう」  だったら、本人が例に挙げた「うにゅ」にしましょう、とバカリズムが投げやりに提案すると、今度は「名前らしくない」と一蹴。もともといるBUNZINのキャラクター「オモシロイミ」も名前っぽくないと指摘すると、「“ミ”がついてれば女の子の名前」と主張する。バカリズムの意見に、ことごとく屁理屈をつけて反論するのだ。  最終的に、セクシーな名前がいいというBUNZINにバカリズムが「セク・シー子」と助け舟を出し、「シー子」という名前に落ち着くのだが、BUNZINは「私のアイデアですよ、これは。バカリズムさんが材料を提供してくれましたけど、最終的に料理したのは私ですから」と言い張る。地獄である。  その後も、バカリズムとBUNZINはことごとく対立。 「(BUNZINさんは)自分で小道具を作られてるじゃないですか。自分で手間かけて作ったものって、作っちゃったらなんとかして使いたいと思うでしょ。それって、意外と邪魔な気持ちなんです。面白いものを作る上で。もったいないが勝っちゃうから、要は切り捨てられなくなるんですよ」 といったバカリズムの真摯なアドバイスも、BUNZINはいまいち理解してくれない。果ては、YouTube用の動画の撮影に協力するバカリズムに「センスがないんだよ!」と暴言を吐く始末。  モニタリングしているだけの設楽でさえ「悪い夢を見ているよう……」と漏らすほどの“ハードドキュメント”だ。 「初心を思い出せただろ?」と半笑いで聞く設楽に、バカリズムは言う。 「俺の初心は、こんなんじゃない!」  かつてバナナマンとバカリズムは「テレビ向きじゃない」と言われていた。ライブでは絶賛されても、テレビにはほとんど出られない日々が続いた。「売れる」という夢を追っていた頃、一緒に住んでいた日村とバカリズムは、テレビに出ている芸人たちに対して「俺たちのほうが面白い」などと罵倒し続けていた。それは、明らかに嫉妬から来るものだった。  一時は、テレビで売れることをあきらめかけていたというバカリズム。先にバナナマンが売れたことは、彼に勇気を与えたのだろう。いまや2組は、バラエティ番組に欠かせない存在になった。  何をされても無表情を維持することを競う「ノーリアクション柔道」という企画で、バカリズムにTシャツを破られた時、思わず笑ってしまった日村は、「なんか、すごい幸せだなぁと思っちゃって」と感慨深く言った。 「『こんなことテレビでやってる』っていうのが、出ちゃいました。すいません」  自分たちが信じた「面白い」ことを全力でテレビでやれている。かつてあきらめかけた夢が、実現しているのだ。バナナマンとバカリズムは今、夢の続きを歩いている。  3人は思わず顔を見合わせながら、幸せそうに笑った。 (文=てれびのスキマ <http://d.hatena.ne.jp/LittleBoy/>) 「テレビ裏ガイド」過去記事はこちらから

少数意見でもたちまち自粛……缶チューハイ「カエル騒動」に見る、“ネット時代のクレーム対応”とは

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YouTubeより
 俳優の大沢たかおが出演していたキリンビールの缶チューハイ「本搾り」のCMが、アルコール問題を扱う団体から「キャラクターを使った表現方法が未成年者の関心を誘い、飲酒を誘発しかねない」との指摘を受け、キリンビールは23日、放送中止を発表した。  同社は「指摘を真摯に受け止めた。CMに関する社内基準を厳しくして再発防止に努める」とし、31日まで予定していたキャンペーンも、終了を一週間ほど繰り上げる対応を取った。  このCMは、顔と手にカエルのかぶり物を身に着けた人物が、大沢に「一度ひっくり返れば分かるよ、たかお」「一緒に想像しよう、ひっくり返る缶の中。果汁が躍ってるねえ」などと話しかける内容。今回の抗議に対し、ネット上では「内容以前に、酒とたばこのCMは一切反対」「カエルより、ほかのアルコールCMに出ているPerfumeや嵐のほうが、よっぽど未成年飲酒を誘発するのでは?」「黄桜のカッパはよくて、カエルはダメってどういうこと?」などの意見が飛び交っている。 「最近では、人権団体が抗議会見を開いたドラマ『明日、ママがいない』(日本テレビ系)が、“放送継続”の強気の姿勢を示しているが、CM業界はそうはいかない。たとえクレームが少数意見であっても、たちまち自粛に追いやられてしまう。CMには、企業や芸能事務所などあらゆる会社が関わっていますから、後処理も大変です……」(広告代理店関係者)  今月20日にも、芸人のバカリズムが出演する全日本空輸(ANA)のCMが、“金髪のかつら”と“付け鼻”が「外国人の容姿を差別的に表現している」との指摘を受け、放送取りやめに。これには、以前から自身のDVDなどで外国人の扮装をしてきた爆笑問題の太田光も、ラジオで「これもダメか……」と言葉を失っていた。 「24日にも、ファミリーマートで発売予定だったフォアグラ入り弁当に『フォアグラの育て方が残酷』などという苦情が22件寄せられ、発売中止になる騒ぎが起きた。企業への苦情自体は大昔からあったが、昨今のネットの普及により、匿名で手軽に苦情を送れるようになった上、Twitter上などで“あらぬイメージ”が拡散される環境も整っている。また、クレームが増えた背景には、東日本大震災以降の“不謹慎”という言葉の常用化が原因との指摘もあるようです」(同)  予想不可能な内容の苦情により、次々と放送中止に追い込まれているCM業界。今回の“カエルCM”騒動は今後、アルコールのCMにどのような影響を及ぼすのだろうか?