
8月28日夜22時という、やや深い時刻から、大掛かりなプロモーションとミステリアスな雰囲気で話題のアニメ『K』第一話の先行上映会がおこなわれた。
場所は、11月17日に移転オープンするアニメイト池袋本店新店舗のすぐ隣にある、アニメイトカフェ。品のいい内装の、落ち着いた店舗に、正装の給仕がてきぱきと動く。この場所柄もあってか、とても穏やかでゆるやかな空気のイベントとなり、ゲスト登壇の「みかこし」こと声優の小松未可子の舌もよく廻った。
高倍率の抽選を通り、着席できた幸運なファンは50人。赤ワイン(ノンアルコールも選べる)と食事が付いたトーク(+じゃんけんによるプレゼント大会)ののち、第一話の先行上映という構成だった。まだ放映開始前ということで、最大に盛り上がったカットで無情の「一時停止」。先日開催された制作発表会につづく寸止めに一同身悶える結果となったが、言い換えるとそれだけおもしろさが伝わったようでもあった。
男性キャストの豪華さから女性ファンが多い『K』だが、この日は男性ファンが大勢を占めているのが特徴的だった。トークではみかこし演ずるキャラクター「ネコ」の魅力もふんだんに語られ、男性ファン開拓の役に立ったかもしれない。
なおまだオンエア前だというのに会場内限定でのキャラクター人気投票がおこなわれたが、第一位は「ネコ」。空気を読んだ優しい会場でのひとときを過ごしたみかこしが、イベント終了後、報道陣の囲み取材に応えてくれた。その模様をお届けしよう。
──「ネコ」役を演じた感想は?
小松未可子 ネコちゃんは、自分のなかでは一話から最終話まで、ずっと謎のキャラクターで。でもあきらかにされない分、彼女の抱えている寂しい部分だったり、シロに対する愛情がどこから生まれてくるのか、バックボーンを考えながら演じていました。
こういうかわいいキャラクターは初めてなんですよ。いままでは気が強い役や、少年役が多かったので、初めての挑戦というか。みんなから愛されるキャラクターづくりに苦戦しつつ、媚びないわけではないけれども、あざとくない、自然体でかわいらしいキャラクターにするにはどうしたらいいかを試行錯誤して演じました。

──エンディングテーマ曲はどんな曲ですか?
小松 詞や曲調に、あまり本編では出ていなかったネコの内面がすごく現れていて。『K』の世界観がメロディに封じ込められているから。壮大な曲でもあり、寂しい曲でもあり。ネコ目線で『K』の世界観を歌った、という感じの曲ですね。
──1話の映像を観てびっくりしたところは?
小松 いままでの出演作とはまた違った世界観だったり、物語もそうなんですけど、すごく映画的な撮り方をしているな、と。すごくリアルな、実際の人の視点から映しているというのが、驚いた部分ですね。あとは、アフレコの時点で絵がかなりできていたこと。絵が完成されていると、その分命を吹き込むことが難しくなるんですが、それだけにやりがいがあるというか。どう命を吹き込むか、苦戦しつつ色付けを楽しんでやっていた印象があります。
──きょうは男性ファンがたくさん詰めかけていたんですけれども、男性に『K』のここを楽しんでよ! というのは、どんなところですか。
小松 そうですね、純粋に世界観に浸れる作品だと思うんですね。ひとつの物語をいろいろな角度から観られる作品なので、女性キャラクターにも魅力がありますけれども、戦う理由、それぞれの信念がいろいろな面から恰好よく描かれているところを、アクション込みで楽しんでいただきたいなと思います。お色気もありつつ、純粋に楽しんでいただけると思うので。あとは、自分のキャラクターになりますが、ネコちゃんの動きも楽しんでいただけたらな、と思います。
──抜刀にまつわるエピソードを。
小松 意味は知っているんですけれども、アニメでもあまり聞かない言葉で。でもそれを掛け声にするのが、すごく恰好いいな、と。第一話では次々に「セプター4」が剣を抜いていき、最後に宗像礼司が「抜刀!」と言う、あの一連のシークエンスは観ていて締まる、恰好いい印象があります。
アフレコでは男性陣が、ふざけるのが大好きで、ラジオでもそうなんですけれども、みんな思い思いに抜刀という言葉を使っているんですよね。アニメにひとつ必ずある決めゼリフになりつつある、それくらい各キャストが大好きな言葉になっていますね。
──ファンのみなさんにメッセージをお願いします。
小松 はい。Webラジオでご紹介していても、まだまだ謎が多く、上がっている設定資料を見ただけではわからない作品ですので、本編をご覧いただいて。いろいろと予想を裏切られつつ、楽しみつつ、奇想天外な展開になっていますので。ぜひオンエアを楽しみにしたいただけたらと思います。
アニメ『K』はMBSで10月4日、TBSで10月5日、AT-Xで10月13日から放送を開始する予定。男性向けの多い深夜帯で秋アニメに異色の空気をもたらすか、乞うご期待といったところだ。
(取材・文=後藤勝)