春の大改編がことごとく実を結んでいないフジテレビだが、深夜帯からプライム帯に枠異動した有吉弘行の冠バラエティ『有吉のニッポン元気プロジェクト おーい!ひろいき村』もそのひとつ。視聴者からは、「有吉のムダづかい」との声が上がっている。 同番組は、深夜帯25分枠時代の『おーい!ひろいき村』からタイトルを変え、ゴールデン帯の1時間枠へと昇格。有吉が“村長”に扮した「ひろいき村」で、「理想の老後が暮らせる村」を目指し、“村役場の職員”に扮したタレントたちが、さまざまなロケ企画に挑戦する。 11日放送の初回2時間スペシャルでは、芹那や手島優、バービーら女性タレントが、5カ月の練習期間でシンクロナイズドスイミングの大会に出場。さらに、狩野英孝やバイきんぐ・小峠英二ら芸人が、7万個のドミノを制作する企画が放送された。また、18日の通常放送では、小島よしおが6日間で一人前の寿司職人を目指す企画が、番組を通して放送された。 しかし、初回平均視聴率は7.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と、裏番組にことごとく惨敗。さらに、18日の放送では、まさかの5.0%にまで落ち込んでしまった。 「3月で打ち切りとなった前番組『超潜入!リアルスコープハイパー』が6~8%台だったため、5.0%しか獲れない番組に差し替えられたのは、“改悪”と言わざるを得ない。日本テレビの『有吉ゼミ』や『有吉反省会』、TBSの『櫻井有吉アブナイ夜会』、テレビ朝日の『マツコ&有吉の怒り新党』など、冠番組を多数抱える有吉ですが、視聴者からは『フジテレビは、有吉をうまく使えない』との指摘も。『おーい!ひろいき村』の低調は、フジテレビの企画力のなさが原因といえそう」(テレビ誌記者) ネット上でも、やはり「小島よしおが寿司を握る企画を、1時間も垂れ流す意味がわからない」「面白い企画と、つまらない企画の差が激しい」「有吉のトークは見たいけど、VTRが飽きる」など、企画を疑問視する声が目立つ。 早くも打ち切り圏内の『おーい!ひろいき村』。フジテレビは今後、「有吉のムダづかい」と揶揄されないような企画で、視聴率を上げることはできるだろうか?フジテレビ番組公式サイトより
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有吉弘行のミスキックは「無言のメッセージ」!? TBS『究極バトル“ゼウス”』PK戦でヤラセ疑惑
9日、3時間にわたり放送されたイベント型バラエティ番組『究極バトル“ゼウス”』(TBS系)に、ヤラセを疑う声が相次いでいる。 同特番は、嵐・櫻井翔率いるジャニーズ軍と、有吉弘行率いる芸人軍の総勢40人が、500人の観客の前で「ゼウスレスリング」や「ローリングゼウス」など6つのオリジナル競技で対決。「敗北チームは土下座」という罰ゲームを賭け、ガチンコ勝負を行った。 4つの競技を終えた時点の勝敗は、3対1で芸人軍がリード。5競技目の「ゼウスPK」で芸人軍が勝った場合、1競技を残して勝負が決まってしまうテレビ的ではない展開となった。 そして、疑惑の5競技目「ゼウスPK」へ。一般的なPKのルールに加え、各チーム1回のみ使用できる“ゴールデンボール”を導入。このボールで成功した場合、2ポイントが加算されるだけに、使いどころが注目された。 ラストのリーダー対決を迎えた時点で、芸人軍が1ポイントリード。先攻は、サッカー経験のある櫻井。ボールはキーパーのニッチロー’の脇ギリギリのところを通り抜け、成功。後攻の有吉は、唯一サッカー経験がないにもかかわらず、なぜかゴールデンボールで挑戦。さらに不自然なことに、ボールは横で応援している芸人たちに向かって一直線に飛んでいき、失敗となった。 これにより同点となり、PK戦はサドンデスへ。ジャニーズ軍のHey! Say! JUMP・山田涼介はゴールを決めたものの、芸人軍のパンサー・尾形貴弘の蹴ったボールはゴールポストを大きく外れ、ジャニーズ軍の勝利となった。 両軍の勝負はファイナルバトルへと持ち込まれ、最終的には芸人軍が勝利。ジャニーズ軍は罰ゲームの土下座をし、観客の女性たちから悲鳴が上がっていた。 しかし、PKの放送中、Twitter上では“ヤラセ”を疑う声が続出。特にミスキックをした有吉、サドンデスで山田のボールを止められなかったニッチロー’、最後に大きく外した尾形について、「わざとだろ」などと疑いの声が相次いだ。 「芸人軍が、ゴールデンボールをサッカー経験者ではなく、有吉の番で使ったことも、視聴者が違和感を覚える一因になっているようです。同番組は当初、“有吉が出ている”ということでガチンコ感がグッと増していましたが、有吉のミスキックが放送された瞬間、ネット上では『やっぱり、ジャニーズ接待番組だったか』『あの有吉まで、ヤラセするなんて……』と、がっかり感が漂っていた。しかし一方で、あまりにもゴールへの軌道を外しすぎた有吉に、『スタッフにヤラセを促されて、マジで切れてるな』『無言の主張』『さすが有吉!』と称賛する声も」(テレビ誌記者) 今回のヤラセの有無は不明だが、TBSといえば、2月放送の『水曜日のダウンタウン』でヤラセを謝罪したほか、7日放送のサバイバル番組『全世界極限サバイバル』についてもヤラセ疑惑が浮上(既報)。今年に入って続いているだけに、視聴者に「TBS=ヤラセ」という印象が浸透しそうだ。
3日に1回炎上中の百田尚樹氏、フルボッコのスザンヌ元夫、ご近所トラブルの有吉弘行……お騒がせな男たち
ベテランデスクTと新米記者Hが、今週の芸能ニュースを振り返ります。
百田尚樹氏が3日に1回ペースで炎上中
デスクT 『殉愛』騒動渦中の百田尚樹氏が、窃盗を告白して、ドヤッてるらしいね。いい年こいて、やってることがテレビで万引きトークして干されたあびる優と同じだよ、トホホ。 記者H 百田氏は17日の深夜、唐突にTwitterで「僕の若い頃、ビジネスホテルには100円入れるとエロビデオが見れる機械があった。その100円を入れる穴に針金を突っ込んで上手く操作すると、タダで見れた。だから出張に行くときは針金は必需品だった」とツイート。百田氏のアカウント宛てには、「貴方は反論出来ない事柄があると無関係なツイートでお茶を濁す傾向がありますね」「元NHK経営委員の発言とは思えん」といった凸ツイートが寄せられているほか、一部ネット上では「はいはい。強い強い」「注目されてよかったね」と冷めた意見も多いですね。 デスクT 百田氏って、15日にも「同性とセックスしたいという願望を持つのは自由だと思うが、そういう人たちを変態と思うのも自由だと思う」と、同性愛者を“変態”呼ばわりして炎上してたよね。つねづね思うんだけど、炎上騒動はブログ収入の見込めるアメブロで起こしたほうが、お得なのに! 記者H そういう問題じゃないでしょ。ちなみに9日には、「僕も来年の還暦を機に引退しよう」と断筆宣言したかと思えば、1時間後に「腹立つから、引退撤回!」と呟いてみたりと、かまってちゃんっぷり全開です。 デスクT 百田氏って、ビジュアルはハンプティダンプティっぽくて愛嬌があるからさあ、ボタンを押すとトンデモ発言が飛び出る“ゆるキャラ”として、みんな愛でるべきだよ。もう炎上とか、物騒なことはやめようよ。 記者H そうですね。「ヒャックン」とかキュートな愛称で呼べばなおさらですね。Amazonの百田 尚樹ページ
有吉弘行がご近所トラブルか
デスクT みんなー! 神田うののLINEスタンプが発売されたよー。 記者H なんすか、そのどうでもいい情報。 デスクT 何言ってんの! スタンプには、うのの娘・小Unoちゃんも登場してるんだよ! 記者H だからなんですか。それより、現在、家賃70万円の超高級マンションに住む有吉弘行が、ご近所トラブルでピンチだと、発売中の「女性セブン」(小学館)が伝えていますよ。 デスクT 小Unoちゃんの話は……。 記者H 有吉は、ゴミ出しなどの際に、着古した部屋着のまま外出。しかし、セレブばかりが集うマンションのため、近所から「もう少し人目を気にしてほしい」と不満が上がっているとか。 デスクT えー、有吉は庶民的なところがいいのにー。っていうか、階級差別みたいなことが、日本ではまだ行われているのか。 記者H 超高級マンションともなると、服装や訪問者の質に関するご近所トラブルが、珍しくないようですよ。また、記事では、億万長者で知られるボクシング世界王者マニー・パッキャオが、「訪問客の服装がみすぼらしい」という苦情が原因で、億ションを手放したというエピソードを引き合いに出しています。 デスクT パッキャオと同じ問題に直面してる有吉って、なんかかっこいいね。ますます好感度上がっちゃうよ。 記者H ちなみにパッキャオは、マンションを手放す際に「これからも素朴な自分を変える気持ちはまったくない」と言い放ったそう。有吉も、同じような心境かもしれませんね。太田プロダクション公式サイトより
スザンヌと離婚の斉藤和巳がフルボッコ中
デスクT 大変! スザンヌと離婚した元プロ野球選手の斉藤和巳が、ネット上でフルボッコにされてるよ! 記者H 炎上の原因は、発売中の「女性セブン」(小学館)の記事。斉藤が慰謝料と養育費の支払いを渋ったため、「離婚前に金額でかなり揉めた」という、スザンヌの知人の証言を報じています。しかし、斉藤はプロゴルファー・上田桃子との不倫疑惑がささやかれているほか、福岡市内で経営しているカフェや居酒屋も順調で、金に困ってるわけでもない。そのため、ネット上では「サイテー!」「もう一生、結婚しないでほしい」「自分のことしか考えてない。スザンヌがかわいそう」と袋叩きに遭っています。 デスクT すっかり“女の敵”って感じだね。一方、スザンヌは、こないだの号泣離婚会見が「最後まで相手を責めずに偉い」と評価されてるし、離婚前よりもスザンヌの好感度上がってんじゃない? 記者H もともと、斉藤がスザンヌの大ファンだったため、2009年に急接近した2人ですが、斉藤はすでにバツイチ。さらに、斉藤は一部週刊誌に「前妻に慰謝料や養育費を1円も支払っていない」と報じられた上、前妻と長女が母子手当をもらい、6畳一間のアパートで質素に暮らしていることが発覚。その頃からすでに、スザンヌに心配の声が絶えませんでした。 デスクT でも、上田は19日に、「実際、そういうこと(不倫関係)がないので、正直なところ困っています」と、斉藤との関係を否定したんでしょ? 記者H ただ、斉藤と上田がお互いにファンを公言し、食事に行くなど交友関係があったのは周知の事実。そこはスザンヌも容認していたようですから、あとは斉藤と上田に肉体関係があったかどうか……。 デスクT 上田って、09年に当時楽天に所属してた田中将大に求愛してるとウワサになってたよね。もしかして、Pabo(里田まい、スザンヌ、木下優樹菜のユニット)の男を狙う癖があるんじゃない? ってことは、次はフジモンが危ない!!
出演、即再ブレーク!? “タレント再生工場”『有吉反省会』に芸能人からオファー殺到中

『有吉反省会』日本テレビ
「別居してそうな女芸人は?」やっぱり有吉弘行が切り込んだ! 別居報道の矢口真里が生放送に出演
夫で俳優の中村昌也(27)と、現在別居中と報じられた矢口真里(30)が17日、情報バラエティ番組『ヒルナンデス!』(日本テレビ系)の生放送に出演した。 共演者の有吉弘行が、本人に「別居について切り出すか?」ということが放送前から注目されていたが、やはり有吉は“そこ”に触れた。 それは、有吉が進行を務め、矢口や南原清隆、久本雅美ら出演者が回答者となり、「幸の薄そうな女性芸人といえば?」という質問を元に作られたランキングを当てるクイズコーナー。 回答者に順に「幸の薄そうな女性芸人といえば?」と振っていた有吉だが、矢口の順番で突然「別居してそうな女芸人は?」と問題を変更。笑顔で「芸人じゃないですから!」などとかわした矢口だったが、追い討ちをかけるように「ご自分(の名前)を言うのやめてくださいよ~」などと“別居イジリ”は続いた。 また、矢口が正解し派手に喜ぶと、ライバル回答者の正解に南原らも「今日は許す」と発言。それに続けて、有吉も「ささやかな幸せを……」と意地悪気な笑顔を浮かべた。 共演者も事情を知っているだけに、矢口に対しどこかふわふわとした空気が流れていたこの日の『ヒルナンデス!』。有吉の“悪魔の笑顔”は来週も続くのだろうか? それまでに夫婦問題が解決していればよいが。『お前なんかもう死んでいる プロ一発屋に学ぶ「生き残りの法則50」』(双葉社)
有吉弘行が噛み付いた「ベストマザー賞」だけじゃない! “この手の賞”が乱立するウラ事情
9日に授賞式が行われた「ベストマザー賞」(主催:NPO法人日本マザーズ協会)の「文化部門」に、タレントの辻希美が選ばれたことに対し、タレントの有吉弘行が自身のラジオ番組で、「辻希美になんか、なんの文化があるんだよバカのくせに」と噛み付いた。 ただし、この放送で有吉が噛み付いた矛先は辻ではなく、主催者。「『文化部門・辻希美』って、ああ~確かにねってならないだろ。かわいそうだろ辻希美が」「芸能部門を(長谷川京子と)ダブル受賞にしてあげればいいじゃない」「お役所仕事はダメだって」などと苦言を呈したのだ。 有吉のみならず、“この手の賞”を疑問視する動きはここ数年で増加。授賞式の様子がワイドショーで取り上げられるたびに、「こういう賞って、なんの意味があるの?」などといった声が上がる。 現在、ファッション関連の賞だけを羅列してみても、「ベストドレッサー賞」(主催:日本メンズファッション協会)、「ベストジーニスト」(主催:日本ジーンズ協議会)、「ベストフォーマリスト」(主催:日本フォーマル協会)、「ベストレザーニスト賞」(主催:日本タンナーズ協会)、「COTTON USAアザード」(主催:日本綿業振興会)など無数に存在し、数年前に行われたきり途絶えてしまった「ベスト・ジャージスト」(主催:アディダスジャパン)や、一般投票で勝手に順位を付けてサイトで発表するだけの「ハットグランプリ」(東京帽子協会)のようなものまで入れると、もはや数え切れない。 「毎年決まってきな臭いと言われるのが、『日本メガネドレッサー賞』(主催:日本医用光学機器工業会ほか)です。井上真央や澤穂希など、特にメガネのイメージがない有名人が選ばれることも多い上に、『今後メガネをかけてほしい人』に贈られる『特別賞』なるものまであり、“マスコミを集めるために必死”と受け取られてもしょうがないでしょう」(芸能記者) また、類似した賞が乱立している点についても違和感を覚えているようで、例を上げると、「最も輝くファッションリーダーである美脚女性」を選出する「クラリーノ美脚大賞」(主催:クラレ)を上戸彩が受賞したかと思えば、「素足を美しく保っている著名人」に贈られる「素足ビューティーアワード」(主催:Baby Foot)に菜々緒が選ばれたり、「いい夫婦 パートナー・オブ・ザ・イヤー」(主催:「いい夫婦の日」をすすめる会)でレスリング選手の小原日登美夫妻が授賞式に出席したと思えば、同じ月に「ブライト あつあつカップル」(主催:ネスレ)に選ばれた矢口真里夫妻が登場したりといった具体だ。 しかし、なぜこれほどまでに多くの賞が誕生したのだろうか? 「主催側と受賞側の両者にとって、都合がいいんです。通常、PRイベントに付き合いのない人気タレントを呼ぶと、数百万円のギャラが発生します。しかし『賞に選ばれた』という体裁であれば、『お車代』の名目で数万円から数十万円で済み、マスコミも呼びやすい。さらにタレント側も名誉としてメディア露出できるので、悪い気はしない。『一般投票』を謳っている賞もあるようですが、タレントのスポンサー問題などは想像以上に面倒くさいもの。もしも忠実にやってるとしたら、男性受賞者はほとんどジャニーズで埋まってしまうでしょうね」(同) もちろん中には、公正なデータから選出したり、テーマにきちんと沿った賞もあるだろう。しかし、「ただの賑やかし」に成り下がりつつある以上、“この手の賞”の主催者は、「賞」の意味について、今一度考えてもいいかもしれない。CD『みんなハッピー!ママのうた』(アップフロントワークス)
地方FMというアウェイの地に築かれた、毒舌王の強烈な磁場『有吉弘行のSUNDAY NIGHT DREAMER』

『有吉弘行のSUNDAY NIGHT DREAMER』
公式サイトより
しゃべりと笑いと音楽があふれる“少数派”メディアの魅力を再発掘! ラジオ好きライターが贈る、必聴ラジオコラム。
芸人・有吉弘行の才能は、説明するまでもなく、すでにテレビで十分に開花しているように見える。その「いかにも開花した感じ」には、『進め!電波少年』(日本テレビ系)時代の彼が、お笑いの能力とはほぼ無関係な感動路線で売れたという前フリが異様に効いているということも影響しているだろう。少なくとも視聴者には、有吉はいきなり面白く生まれ変わったように見えた。「ヒッチハイクの人」から「毒舌王」へと。
だが、そんな鮮やかでマジカルな変身譚が、事実であるはずはない。芸人が才能を開花させるためには、必ず適切なフィールドを必要とする。どんなに能力があっても、それを発揮させてくれる場がなければ、世に知られぬまま終わる。しかし、そのフィールドを手に入れるためには、まず先に能力を認められなければならない―芸人に限らず、あらゆる才能の前には、そんな無限ループが立ちはだかっている。その無限ループを突き破れなければ、どんなに才能があろうと、無能の人と呼ばれて終わる。
あらめてそんなことを考えたのは、彼のラジオ番組『有吉弘行のSUNDAY NIGHT DREAMER』(JFN系 日曜20:00~21:55)こそが、有吉の才能を最大限に引き出すことのできる究極のフィールドであると感じているからだ。この番組を聴いた者は必ず、テレビにおける有吉の面白さには、まだ先も奥も果てしなく存在していると知ることになる。
普通に考えれば、お洒落イメージの強いFMラジオというのは、純粋な笑いを志す芸人にとってあまり良いフィールドではないかもしれない。ましてこの番組は、JFN系列の番組ではあるが、その中心であるTOKYO FMでは放送されていないのである。だが有吉は、東京では放送されていないのを逆手に取るように、この番組を前代未聞の解放区に仕立て上げることに成功した。間違いなく、内容の過激度では現在のラジオ番組の中で群を抜いているし、比べるとしたら往年の『ビートたけしのオールナイトニッポン』あたりの伝説的番組を引き合いに出すしかない。
番組は有吉のフリートークとリスナー(この番組では愛を込めて「ゲスナー」と呼ばれる)からのメール、そしてネタコーナーというオーソドックスな構成になっているが、番組の自由すぎる空気を作り出しているのは間違いなく、有吉の思いつき次第でどこへ飛んでいくかわからない変幻自在のフリートークである。『24時間テレビ』(日本テレビ系)の裏で、番組冒頭からロクにやったこともない加山雄三のモノマネで「サライ」の一番を朗々と歌い切る。アシスタントの若手芸人には単なる思いつきで足の角質を一週間分集めてこさせた上、名前が悪いと言いがかりをつけて突如「イノシシ太郎」に改名させる。『キングオブコント』決勝進出を決めた前途有望な若手を呼びつけて、最下位になるよう呪いを掛けるなど、なんの意味もない、誰も得しない思いつきを暴君のごとく連発していくという完全なフリースタイルは、もちろんそれだけでは終わらない。その人を食ったようなスタンスは、リスナーと、月替わりで呼ばれるアシスタント(太田プロの後輩芸人。デンジャラス安田のみ先輩)にまで多大な影響を及ぼし、全方位的に言いたい放題な、ルール無用のバトルフィールドを作り上げていく。
リスナーからのメールは「おい有吉!」から始まるのがいつしか当たり前になり、ネタコーナーには、ゲストに来たふかわりょうが「同じ無法地帯でも2ちゃんのほうがまだいい」と嘆くほどに行きすぎた芸能人イジリが殺到、一方で後輩芸人も単に有吉に従うだけでなく、時に調子づいた有吉をスカして巧みに泳がせ、機を見て果敢に反論を試みては見事な返り討ちに遭う。そうやって番組を構成するすべての要素が先鋭化し、それらが入り交じって渦をなすことで、有吉の独裁政権下にありながら遠慮無用の無礼講状態であるという、高度な矛盾を孕んだ笑いのカオス=磁場が完成しているのである。
だがそんな強力な磁場は、決して偶然の産物ではない。ラジオにおいて優秀な投稿者やアシスタントを育てることは重要であると同時に非常に難しいことだが、有吉はかつての戦国武将のように自ら鬨の声(この番組の場合「奇声」)を上げ、先陣を切って「ここまでやっていいんだ」と限界を取り払ってみせることで、リスナーやアシスタントが存分にその能力を発揮できる自由で柔軟なフィールドを、地方のFMラジオというアウェイの地に構築してみせた。空気を読める芸人はあまたいるが、0から磁場を作り出せる芸人はあまりに稀少だ。それは有吉が、自らの才能発揮の場を渇望する長い冬眠の時期を経ることで開花させた、稀有な能力なのかもしれない。
(文=井上智公<http://arsenal4.blog65.fc2.com/>)
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「スタッフが横暴すぎる」人気番組『マツコ&有吉 怒り新党』に“怒り心頭”な人が続出中!?

『マツコ&有吉の怒り新党』テレビ朝日
有吉イジリの“陰の帝王”は夏目三久? 本当は怖い『怒り新党』

『マツコ&有吉の怒り新党』公式サイトより
「テレビはつまらない」という妄信を一刀両断! テレビウォッチャー・てれびのスキマが、今見るべき本当に面白いテレビ番組をご紹介。
夏目三久が怖い。
『マツコ&有吉の怒り新党』(テレビ朝日系)で有吉弘行に対し、「こわぁ~い」と怯えてみせる夏目が怖いのだ。いまさらその面白さを力説しても仕方ないくらいの安定感と浸透度を持っている『怒り新党』だが、まだまだその進化は止まらない。
もともとは、当代随一の毒舌タレントであるマツコ・デラックスと有吉弘行を組み合わせたら……? という、一見安易な企画から始まったような番組だったが、その思惑を超えて2人の「怒らない」コンビネーションが冴え渡り、深夜から23時台に昇格した。そして、この番組の雰囲気の重要なアクセントになっているのは、間違いなく夏目三久だ。当初は、“マツコと有吉のアシスタントなんだから、スキャンダラスな夏目がピッタリだろう”というような、これまた安易なキャスティングのように思われた。しかし、彼女はそんなタマではなかった。2人の意見に対しても決して流されず折れず、夏目は「違いますね」と笑顔で否定する。
「控室へのあいさつは不要」と2人に拒否されても「私はさせていただきます」と頑なに言ったかと思うと、結局途中から行かなくなり、その理由を問われると「面倒くさくなった」とふて腐れる。そのたびに、マツコと有吉は苦笑しつつ唖然とし、「怒らない」まま許してしまう。なにしろ、「夏目三久なのだから」。そう彼らに思わせてしまう、そんな怖さがあるのだ。
そしてついに、7月4日放送回のオープニングでは有吉が不在のまま始められ、彼の欠席裁判が行われていた。以前も「(イジったりすると)たまにホントにムッとしてるなって顔されますよね。プロなのに!」などと有吉を批評していたように、有吉には「拭えない壁」があるという夏目。「よく人に被害者意識が強すぎるとおっしゃるじゃないですか。あれ、自分ですよね」と本質を突いていく。有吉が戻ってくると、やはり瞬時に怯えた表情に変え、有吉イジりコントへ発展させていく。
彼の過去をイジるというような番組はよく見かけるが、最も鋭利に有吉の本質をイジり始めたのが『怒り新党』であり、アシスタントである夏目三久だったのだ。
そもそもマツコと有吉は、「強固な意志をもとに世の中や人生と戦ってます!」などと誤解されがちだ。しかし、彼らの主張の多くは「斜め」からの視線ではなく、ひどく真っ当な正論だ。たとえば、「何か新しいことをやろうとすると否定から入る日本人の気質が許せない」という視聴者からの“怒りメール”に対し、有吉は「世の中っていうのはそういうもんだからね。そりゃ上の人間は新しい芽を摘もうとするし、若い奴らは反抗していくし、ね」と答える。
マツコも同調し、「自分の理解できないものは恐怖じゃない、みんな。それをうまく理解させてあげられる人が優秀な人なんじゃないの? だから、それができてないってことは、彼の努力も足りないんじゃないの? それをうまく騙すじゃないけど、うまく理解させなきゃいけないわけじゃない、上の人にさ」と続ける。「ジジイころがしがうまい人って見てると、ジジイリスペクトもしてるんだよね。ジジイの面白さだったり、自分たちには持っていない部分だったりちゃんと評価し、尊敬した上でしてるから、ジジイも心開くわけよ。『俺、若い奴は苦手だけど、お前だけは信じられるんだよな』って言わせてる奴いるじゃん」と。
視聴者からのひねくれた“あるある”な社会批判を、「怒らない」代わりにベタな正論で返していくのだ(思えば番組随一の人気コーナー『新・三大○○調査会』も、見落とされがちなベタな王道を再評価する企画だ)。
有吉とマツコはどちらもコンプレックスを抱えながら、それを理論武装する形で自分自身を守っている。それが多くの視聴者にとって自分と重なり共感を呼ぶ。似たもの同士の2人だが、その思考は少しベクトルが違う。僕らはみんなどこかで「自分は他人より物事をわかっている」と思っている。そういう「理知的な自分」の代弁者が、「自分磨き」を「泥団子みたいなもんだよね。どんなにキレイに磨いても中身は泥だよ」と断罪する有吉だ。諦観を含んだ厳しさに僕らの優越感が共鳴する。
一方で、僕らは「自分は他人より劣っている」ことに怯えている。そんな「弱い自分」の言い訳をしてくれるのが「全員、同じくらい自分のこと嫌いだし、自分のこと大好きだよ」と諭したり、「人のせいにできないから、ストレスのせいにしてるのよ!」とムキになるマツコだ。弱さを許容する虚勢に僕らの劣等感が共鳴する。
そして、そんな2人を(それに共感し、快哉を叫ぶ僕らを)夏目三久は微笑みながら否定するのだ。恐ろしい女である。
(文=てれびのスキマ <http://d.hatena.ne.jp/LittleBoy/>)
有吉イジリの“陰の帝王”は夏目三久? 本当は怖い『怒り新党』

『マツコ&有吉の怒り新党』公式サイトより
「テレビはつまらない」という妄信を一刀両断! テレビウォッチャー・てれびのスキマが、今見るべき本当に面白いテレビ番組をご紹介。
夏目三久が怖い。
『マツコ&有吉の怒り新党』(テレビ朝日系)で有吉弘行に対し、「こわぁ~い」と怯えてみせる夏目が怖いのだ。いまさらその面白さを力説しても仕方ないくらいの安定感と浸透度を持っている『怒り新党』だが、まだまだその進化は止まらない。
もともとは、当代随一の毒舌タレントであるマツコ・デラックスと有吉弘行を組み合わせたら……? という、一見安易な企画から始まったような番組だったが、その思惑を超えて2人の「怒らない」コンビネーションが冴え渡り、深夜から23時台に昇格した。そして、この番組の雰囲気の重要なアクセントになっているのは、間違いなく夏目三久だ。当初は、“マツコと有吉のアシスタントなんだから、スキャンダラスな夏目がピッタリだろう”というような、これまた安易なキャスティングのように思われた。しかし、彼女はそんなタマではなかった。2人の意見に対しても決して流されず折れず、夏目は「違いますね」と笑顔で否定する。
「控室へのあいさつは不要」と2人に拒否されても「私はさせていただきます」と頑なに言ったかと思うと、結局途中から行かなくなり、その理由を問われると「面倒くさくなった」とふて腐れる。そのたびに、マツコと有吉は苦笑しつつ唖然とし、「怒らない」まま許してしまう。なにしろ、「夏目三久なのだから」。そう彼らに思わせてしまう、そんな怖さがあるのだ。
そしてついに、7月4日放送回のオープニングでは有吉が不在のまま始められ、彼の欠席裁判が行われていた。以前も「(イジったりすると)たまにホントにムッとしてるなって顔されますよね。プロなのに!」などと有吉を批評していたように、有吉には「拭えない壁」があるという夏目。「よく人に被害者意識が強すぎるとおっしゃるじゃないですか。あれ、自分ですよね」と本質を突いていく。有吉が戻ってくると、やはり瞬時に怯えた表情に変え、有吉イジりコントへ発展させていく。
彼の過去をイジるというような番組はよく見かけるが、最も鋭利に有吉の本質をイジり始めたのが『怒り新党』であり、アシスタントである夏目三久だったのだ。
そもそもマツコと有吉は、「強固な意志をもとに世の中や人生と戦ってます!」などと誤解されがちだ。しかし、彼らの主張の多くは「斜め」からの視線ではなく、ひどく真っ当な正論だ。たとえば、「何か新しいことをやろうとすると否定から入る日本人の気質が許せない」という視聴者からの“怒りメール”に対し、有吉は「世の中っていうのはそういうもんだからね。そりゃ上の人間は新しい芽を摘もうとするし、若い奴らは反抗していくし、ね」と答える。
マツコも同調し、「自分の理解できないものは恐怖じゃない、みんな。それをうまく理解させてあげられる人が優秀な人なんじゃないの? だから、それができてないってことは、彼の努力も足りないんじゃないの? それをうまく騙すじゃないけど、うまく理解させなきゃいけないわけじゃない、上の人にさ」と続ける。「ジジイころがしがうまい人って見てると、ジジイリスペクトもしてるんだよね。ジジイの面白さだったり、自分たちには持っていない部分だったりちゃんと評価し、尊敬した上でしてるから、ジジイも心開くわけよ。『俺、若い奴は苦手だけど、お前だけは信じられるんだよな』って言わせてる奴いるじゃん」と。
視聴者からのひねくれた“あるある”な社会批判を、「怒らない」代わりにベタな正論で返していくのだ(思えば番組随一の人気コーナー『新・三大○○調査会』も、見落とされがちなベタな王道を再評価する企画だ)。
有吉とマツコはどちらもコンプレックスを抱えながら、それを理論武装する形で自分自身を守っている。それが多くの視聴者にとって自分と重なり共感を呼ぶ。似たもの同士の2人だが、その思考は少しベクトルが違う。僕らはみんなどこかで「自分は他人より物事をわかっている」と思っている。そういう「理知的な自分」の代弁者が、「自分磨き」を「泥団子みたいなもんだよね。どんなにキレイに磨いても中身は泥だよ」と断罪する有吉だ。諦観を含んだ厳しさに僕らの優越感が共鳴する。
一方で、僕らは「自分は他人より劣っている」ことに怯えている。そんな「弱い自分」の言い訳をしてくれるのが「全員、同じくらい自分のこと嫌いだし、自分のこと大好きだよ」と諭したり、「人のせいにできないから、ストレスのせいにしてるのよ!」とムキになるマツコだ。弱さを許容する虚勢に僕らの劣等感が共鳴する。
そして、そんな2人を(それに共感し、快哉を叫ぶ僕らを)夏目三久は微笑みながら否定するのだ。恐ろしい女である。
(文=てれびのスキマ <http://d.hatena.ne.jp/LittleBoy/>)



