伝説のファッション・ライフスタイル誌「Olive」(マガジンハウス)が、4月号の雑誌「GINZA」(同)の別冊付録として復活した。同社の創立70周年の記念として企画されたものだという。 1982年に創刊された「Olive」は、フランスの女学生「リセエンヌ」のスタイルをお手本とするガーリーなファッションやライフスタイルを提案。渋谷系の音楽とも親和性が高く、小沢健二やカジヒデキらが連載を持っていた。“オリーブ少女”と呼ばれる熱狂的な読者を獲得したが、2003年に惜しまれつつ休刊。14年に「GINZA」6月号の特集「ファッション雑誌を読みましょう」にて約10ページの企画として復活し、多くの反響を集めたことも記憶に新たしい。 今回は「おとなのオリーブ」というコンセプトを掲げ、100ページを超えるボリュームで構成。小沢健二の人気連載「ドゥワッチャライク」も復活している。タイトルは「2199年のドゥワッチャライク」。“視覚汚染”を理由に社会から広告が消えるという仮想未来を描いたコラムで、「夜は都心でも真っ暗になり、ふくろうたちが帰ってきた」など、オリーブらしい柔らかな表現でつづられているものの、内容自体は明確な広告批判だ。また、情報化が進んで金の出どころがわかるようになり、金融マンがようかん屋の店主に買い物を拒否されるという描写もある。これらの現象はすべて、オリーブ的ではないものが淘汰された結果という設定。全体を通して、資本主義は悪であり、オリーブ読者はそうではない……という選民意識がにじむ内容だ。 しかし同誌にも、カルヴェンなどファッションブランドのタイアップ記事とおぼしきページが多い。人気モデルだった市川実日子がインタビューに登場するなど当時の味わいは残っているものの、前半はごく一般的なファッション誌という印象だ。ネット上でも、「あの頃が蘇ってくる」と喜ぶ妄信的な元オリーブ少女がいる一方で、「内容が薄すぎ」「期待はずれ」という冷静な意見も見られた。小沢のコラムは、当時のオリーブらしさを演出する上で重要なコンテンツだが、広告が視覚汚染であるという主張が現状とズレている感は否めない。 “オザケン世代”といわれる40代からは神格化されることも多い小沢だが、30代以下の世代からは彼に疑問を呈する声もある。例えば、1978年生まれの音楽評論家・磯部涼は、小沢が自身のコラムにてポップバンド・Ceroを“くん付け”で呼んだことについて、Twitterで「懐メロ商売やってるおっさんが最先端のバンドに対して偉そうに」と冷ややかなコメント。元オリーブ少女にとっては王子様の小沢も、全盛期を知らない世代にとっては“過去曲で定期的に金を稼ぎ、エコ活動に没頭するおじさん”程度の認識なのかもしれない。 (文=柿原ミオ)「GINZA 2015年04月号」(マガジンハウス)
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「週刊新潮」中川郁子代議士(56)の“路チュー”スクープは、やっぱり身内リーク?

「週刊新潮」 2015年3月12日号
「広告代理店に騙された」見せかけの“女性官能ブーム”に躍った出版界の地獄絵図
「広告代理店に騙された。女性官能ブームの仕掛けは失敗だった」 出版やゲームなどコンテンツビジネスを展開する業界から、そんな声が聞かれる。 3~4年前、一部の広告代理店が企業に「女性官能ブームが来る」と猛プッシュ、行政機関にまで「少子化対策になる」という話を持ちかけていたが、その結果はまったく出なかったというのだ。 きっかけは『ハリー・ポッター』や『ダ・ヴィンチ・コード』を超えたといわれる官能小説『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』(ハヤカワ文庫刊)の大ヒットだった。女子大生がSM嗜好の若い富豪と交際する女性向け官能小説が2011年に書籍化されるや、世界で8,000万部以上も売り上げ、日本でも話題となった。今年は映画版が日本でも公開され、女性客の評判も上々なのだが、これに先駆けて広告代理店が各所に「女性官能ブームが来る」と関連商品の発売を促していたという。 大手出版社の編集者によると「将来的に大きな収益を上げるという触れ込みで、多数の女性向け官能書籍をプランしてきて、中にはシンボルになるような美人の女性官能作家を探せという指示もあった」という。 「『フィフティ~』が、もとは電子書籍だったということで、こちらも電子書籍向けに女性向け官能小説を連発した」(同) しかし、日本では『フィフティ~』がブレイクした11年は女性向けの官能商品は、むしろ人気が下降する逆の状況にあったという。 「新潮社が10年以上前に始めた『女による女のためのR-18文学賞』も、ちょうどその11年から、官能作品だけではないものにリニューアルしたほどで、文章が下手でもエロならばよしとした風潮が作品全体のレベル低下を招いていたんです」(同) これはゲーム業界も同じで、女性向けエロゲームが飽和状態になっていたことから、近年は売り上げが伸び悩んでいる状況だったという。ある広告業界の人間によると「ブームをプッシュした側は、確かな予測もなく内閣府の少子化対策にもこうした話を持ちかけ、巨額の調査費などを捻出させたり、ネット上でステマ記事を掲載させたりしていました。でも結果は、女性向け官能コンテンツのビジネスを始めた多くの会社が負債を抱える大失敗だった」とする。 前出編集者も「この事業で3,000万円以上の赤字が出ました。今になって思えば『フィフティ~』は、ポルノというだけでなく、ミステリー作品としても純粋な文学としても一級品で、それを単に女性ポルノブームに置き換えようとしたのは、広告サイドの浅はかなところだったのでは」と分析する。 出版社に乗せられ、それまでの路線を変えて官能小説を書いていた女流作家もいたというが、成功者は見かけない。それでも今回の映画化をきっかけに「いよいよブームは来る」と、いまだ主張する広告サイドの人間もいるというのだが……。 (文=ハイセーヤスダ)『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』(ハヤカワ文庫)
浅田舞の巨乳DVD付録で「週刊プレイボーイ」が1割増の“バカ売れ”状態に!

「週刊プレイボ-イ 2015年 3/9 号」集英社
約3割が印刷→そのまま古紙!? 部数を水増しし続ける朝日新聞のお寒い現実

週刊新潮3/5号
「整形手術が危ない!?」週刊誌が暴いた“糸リフト”に潜む危険とは

週刊文春2015年2月19日号
【名古屋女性殺害事件】19歳女子大生だけじゃない! 増え続ける「殺すのは誰でもよかった」殺人
今週の注目記事・第1位 「『安倍の国民を虐殺する』恐怖ゲームの代償」(「週刊ポスト」2/20号) 「安倍総理の選択は正しかったのだろうか」(「週刊現代」2/21号) 「この『火あぶりの刑』を見よ」(同) 「後藤健二さんが私たちに遺したもの」(同) 「後藤健二さん実兄・後藤純一氏慟哭手記『弟が生きた証を残したい』」(「週刊文春」2/12号) 「ムハンマド侮辱風刺画で警察出動 徳島在住30代男性に『殺害予告』」(同) 「池上彰『イスラム国 後藤さん処刑の論理』」(同) 「日本に宣戦布告!『イスラム国』狂気の残響」(「週刊新潮」2/12号) 第2位 「心に魔物を育てた老女殺害『名大女子学生』19歳の履歴書」(「週刊新潮」2/12号) 第3位 「『山口組百年記念式典』に完全密着!」(「アサヒ芸能」2/12号) 第4位 「『高倉健の最期』養女が始めて綴った!」(「週刊文春」2/12号) 「高倉健さん『伝説の授業』を入手」(「週刊現代」2/21号) 「未発表ヌードを発見 児島美ゆき」(同) 第5位 「酔い潰れた私はみずほ幹部行員にレイプされた」(「週刊ポスト」2/20号) 第6位 「本誌はなぜ『謝罪広告』を掲載するのか」(「週刊文春」2/12号) 今週は各誌、それぞれの特色を生かした記事が出てき始めた。もちろんイスラム国関連が多くページを占めるが、それも各誌の主張が独自色を持ち、読んでいてうなずけるところもあれば、首を傾げざるを得ないものもあるが、それは後で触れる。 さて、文春に1ページ大のお詫びが載っている。幸福の科学の大川隆法氏が、教祖の立場を利用して宗教的儀式を口実に、女性秘書に性的行為を強要していたという記事を平成24年7月19日号に掲載したが、事実に反していたのでお詫びするという文面。 文藝春秋松井清人社長と、週刊文春新谷学編集長名である。 だが、さすが文春。次ページで4ページにわたって「本誌はなぜ『謝罪広告』を掲載するのか」などの問題提起特集を掲載している。 文春側は、記事作成までの経緯をつづり、当事者には所在不明で取材できなかったが、十分に取材を尽くし教団側のコメントも掲載しているとしている。 そして、この記事の掲載後に訴えてきたのは幸福の科学で、大川教祖自身ではなく、その理由も「教団の名誉が毀損された」というものだ。したがって「教団と大川氏は“別異の人格”であるため、原告である教団の名誉を毀損したことにはならない」と裁判で主張したという。 その主張は一審では認められ文春側が勝訴したが、二審では記事の真実性は証明されておらず、「大川の全人格に対する社会的評価は幸福の科学と直結する」として名誉毀損を認め、文春側が敗訴している。 1月23日、最高裁で文春の上告を認めない決定が下され、文春側の敗訴が決定した。 ここからが本題になる。文春が掲載したお詫び広告の文面、見出し、活字の大きさも裁判所の指示通りで「本誌の自発的意思で書かれたものではない」とし、謝罪広告の掲載命令は憲法19条が定める「思想および良心の自由」に反する。自発的意思に基づかない謝罪を国が強制するのはおかしい、と問題提起しているのだ。 民法の権威と呼ばれた幾代通上智大学法学部教授の「ここまでの強制をすることは(略)、人間としての不遜の誹りを免れないと思う」という言葉を引用し、奥平康弘東大名誉教授の「媒体などが心から謝罪する気になって、自発的におこなう希な場合をのぞけば──『良心の自由』に違反すると思う」という言葉を引き、「民主主義的な国で裁判でお詫びを強制している国はほとんどありません」と、田島泰彦上智大学教授に言わせている。 なぜそうなるかといえば、1956年、最高裁大法廷判決が「謝罪広告は憲法に違反しない」という判決を出したからだが、60年も前の判例だし、その時にも2人の裁判官が反対意見を述べているではないかと主張する。 このことから、今の名誉毀損裁判のあり方や賠償額のおかしさへと及んでいくのだが、謝罪広告についてこのように誌上で反論したものは、私が知る限りほとんどないのではないか。 このことは雑誌協会全体で議論を深め、法務省へ申し入れすべきだろう。私の時代は謝罪広告の大きさや文字の指定などはなかったから、仕方なく謝罪するときも、できる限り小さく虫眼鏡で見ないとわからないぐらいの活字にして、風俗記事の下に入れたりしたものである。 してみれば、私には「良心」がなかったということになるのか。今は不自由な時代になったものだ。文春頑張れ! 次は、みずほ銀行の30代の総合職女子行員が、幹部行員にレイプされたと告白しているポストの記事。 都内のみずほ銀行の支店に勤務するAさんは昨年11月の終わり、個人営業をかけていた会社経営者から会食の誘いを受けた。同僚男性と、その上司で40代後半の管理職の男性Bに同席を頼んで高級フレンチの個室で食事をしたが、経営者の飲むピッチに合わせて飲みすぎ、Bに送られて自宅へ帰る途中で記憶を失ってしまった。気がつくと自宅で裸にされていて、Bが覆い被さってきて彼女を犯したというのだ。 翌日、休暇を取り自宅で呆然としている彼女に、Bからショートメールが何通か入る。同日、一緒に仕事をしている先輩から連絡があった際、「実はこんなことがあった」と話すと、「僕に預からせてくれ」と言われた。 以来、人事部から当日の詳細を聞かれ、支店長から「Bと接触するな。会社を休め」と言われ、4日間の休みを取る。 だが、Bへの処分は遅々として進まない。そこでAさんは父親を同行して支店長、人事担当者と面談する。彼らは「銀行として早急に対処する」と断言するが、銀行側が彼女に言ってきたのは「部署を異動しないか」など、彼女を「黙らせる」案を持ってきただけだったという。 やがて彼女は、会社は自分を辞めさせたいのだと気づき、1月末に警察に被害届を出す。ポストは「証言が事実なら、B氏の行為は準強姦罪に問われる可能性があり、それが職務中の出来事である以上、みずほ銀行の対応も問題視されよう」と指摘する。 Aさんは「この事件をきっかけに社内の悪しき体質が変わってくれることを心の底から望んでいます」と話しているが、これを読む限り「臭いものにはフタ」をする銀行という組織の体質は変わっていないと思わざるを得ない。 だが、「事件」から2カ月以上がたっている。警察がこの件をどう処理するのか、気になるところではある。続報を待とう。 文藝春秋が『永久保存版 高倉健 1956-2014』を出したが、その中に、健さんの養女になった小田貴(50)さんが文章を寄せている。 文春がその抜粋を掲載。18年間健さんのそばにいて、最期を看取った貴さんの言葉を紹介してみよう。 悪性リンパ腫が判明し、昨年4月から100日間の入院を余儀なくされたとき。 「高倉は担当医に『先生、何もしないとどうなるんでしょうか?』と、冷静に問いました。教授が答えて下さいました。『死にます』。それまで帰ろう、帰ろうと入院を嫌がった高倉でしたが、『人間いずれは死ぬんだけど、まだ、死ぬわけにはいかないんですよね。仕事があるんです。じゃ、お願いします』とそれまでの抵抗が嘘のようにあっさり治療を承諾したので、皆、拍子抜けしました」 入院中は、 「夕食の献立として最も喜んだのは、大量のガーリックチップを添えたフィレステーキ。グリーンサラダとフルーツとともに満足の笑顔が戻る時でした」 病状が急変したのは11月9日のこと。 「苦しい呼吸の中、一生懸命言葉を発し続けてくれました。最後に聞きとれたのは、『慌てるな、慌てるな』でした」 目を閉じた顔は安らかだったという。 「2014年11月10日午前3時49分。担当医による告知。モルヒネが使われることなく、高倉は自分の力で生き切り旅立って参りました」 先日、現代に載っていた健さんが好きだったというアップルパイを注文して食べてみた。林檎の甘みを生かした、上品な味だった。 現代には、12年11月22日に早稲田大学で高倉健が「授業」をしたときのグラビアが掲載されている。 これは健さんと付き合いのあった、毎日新聞客員編集委員で同大学大学院非常勤講師の近藤勝重氏が受け持つ授業を、健さんが受講したいと言ってきたことから実現したそうだ。 学生の数は15人。幸せな奴らだ。この日は文章論と演技論を絡めて話をしたと近藤氏は話している。 続けて、健さんが学生たちの質問に答える「特別講義」になった。 「近藤さんから(流浪の俳人だった)山頭火の句をいただいて、これがまたいい句でしてね。 〈何を求める風の中ゆく〉 たぶん山頭火はダウンコートをもっていたわけじゃないと思いますから、つらかったと思いますよ。でも、何かを求めて行ったんですよね。何を求めたかということ。これが一番大事なんです」 デ・ニーロ主演の映画『ディア・ハンター』についても熱く語り、こうも言っている。 「国がやった間違いを書かないとジャーナリストはたぶん駄目なんだと思いますよ」 その通りだね、健さん。 その健さんと、一時期付き合っていたと告白した女優・児島美ゆきのヌードを、現代は袋とじにしている。 2003年のものだというから、健さんと付き合っていた時期からだいぶ後になる。50代初めの彼女は、体も顔もやや衰えが目立つ。こういう体が好みだったのか健さんはと、ややガッカリ。 これだったら、ポストの酒井法子のSEXY写真のほうがいい。これは撮り下ろしだというから、彼女は40代半ば。表情、体も魅せる。 お次は、アサ芸ならではの独占カラー撮影。1月25日に開かれた、山口組「創立百周年記念式典」の一部始終だ。 親戚・友好12団体の親分衆を招いて行われた式典は華やかで、司忍六代目は今年の組指針に「温故知新」と「時を翔ぶ」を掲げたという。振る舞われた焼酎には、その言葉の隣に江戸時代の陽明学者、熊沢蕃山の作と伝えられ、田岡一雄三代目組長が座右の銘としていた、「憂きことの尚 この上につもれかし 限りある身の力ためさむ」の歌が描かれていた。 グラビア1ページ目には司六代目が大きく映っているが、さすがに貫禄がある。次のページからは式典の一部始終が掲載されている。 そして式典から2日後の1月27日は、銃撃されて死亡した竹中正久四代目の祥月命日であった。その墓前に手を合わせる司六代目の姿もある。 山口組の今を語る上で欠かせない特撮&特集であろう。 さて、国外だけではなく国内でも暗い事件ばかりが続くのは、日本という国が下り坂を滑り落ちている証拠なのだろうか。 19歳の女が77歳の女性を惨殺した事件は、ノーベル賞受賞者を輩出した名古屋大学の現役大学生という点でも驚かされた。多くの雑誌で特集を組んでいるが、やはり“事件の新潮”と言われているだけあって、新潮の記事が読み応えがある。 それに新潮は、他誌が少年法を遵守して匿名なのことにも異を唱え、名大理学部1年生の実名を出している。2000年2月に出された大阪高裁判決で「社会の正当な関心事であり凶悪重大な事案であれば実名報道が認められる場合がある」との判断が下されているのに、他のメディアはなぜ出さないのかという問題提起だ。 私が現役の編集長だったら、どうしただろう。「人を殺してみたかった」という犯行動機は許されるものではないと私も思うが、各誌を読む限り、この女は以前から相当病んでいたようだ。今のところ、別の殺人事件に関与しているとも思われないから、匿名にするだろう。よって、ここでも実名は伏せておく。 この女と被害者・森外茂子さんとの接点は、森さんが新興宗教「エホバの証人」(ものみの塔聖書冊子協会)の古参信者で、昨年10月に勧誘がきっかけで知り合ったという。 2人は急速に仲良くなったようだが、12月7日、女子大生が自室に森さんを請じ入れ、斧で背後から殴りつけた後、森さんのマフラーで首を絞め、遺体を浴室に置いたそうだ。 森さんの捜索願が出され、仙台市の実家に帰っていた女子大生に県警が連絡し、アパートに戻ってきた彼女に千種署署員が部屋を見せるようにいったところ拒んだため踏み込み、浴室で森さんを発見した。 仙台市青葉区で暮らす両親の家は豊かで、彼女のピアノの腕前は、母親がコンクールにも出られるほどの腕前だと話すほどだという。 だが、中学時代から斧やカッターナイフを所持し、友だちの飼っている猫に向かって「これで尻尾を切ったらどうなるんだろう」と言ったり、彼女の周辺で猫の変死が相次いで起きたことがあったという。 高校ではクラスの男子生徒が突然視力を失い、杖なしでは歩けなくなる状態になった。かろうじて失明は免れたが、今でも障害が残っているそうだ。その症状からタリウム中毒の疑いが濃厚で、今回の事件後の女のアパートからも、タリウムと思われる薬品が押収されたといわれる。 酒薔薇聖斗やタリウムで母親を殺そうとした少女を好きだとツイートし、「日常を失わずに殺人を楽しめることが理想なんだと思う」「名大出身死刑囚ってまだいないんだよな」ともツイートしていたそうだ。 こうした、「殺すのは誰でもよかった」殺人が増えるのはどうしてなのだろうか? だいぶ前に言われた、「衝動殺人」とは違うようだ。こうした犯罪を事前に抑止する意味でも、彼女の取り調べや精神鑑定の結果などを公表し、社会全体で考えていくことは必要であろう。いたずらに少年法で守り、すべてを闇に葬ってしまっては、こうした事件の再発を防ぐことはできないはずだ。 今週も各誌は後藤さんの死について、さまざまな角度から取材している。文春は実兄の後藤純一さん(55)の「慟哭手記」を巻頭に掲載している。 弟の死を受け入れざるを得ない動画を見て「覚悟はしていたはずなのですが、その後は虚無感だけが襲ってきました」と話している。 健二さんが行方不明になっているという連絡(どこからとは書いていない)があったのは、昨年11月7日だったという。 8歳下の弟の子どもの頃は「丸顔で本当に可愛かった」こと、高校時代はアメフトをやっていたが腰を痛めて辞めたこと、法政大学中にアメリカのコロンビア大学に語学留学してジャーナリズムに関心を持つようになったこと、テレビの制作会社を経て自分の会社を作ったが、仕事がなかったため、彼がやっている学習塾で英語を教えていたことなどを語っている。 仲間のジャーナリストに話を聞くと、普段は慎重に綿密な取材計画を立てて行動する弟が、なぜ今回に限って焦ってシリアに行ったのか。「今まで無事でいられたことによる自信過剰というか、慢心があったのではないか」と自らに問いかけている。淡々としてはいるが、兄の悲しみが心にしみ入ってくるインタビューである。 さらに文春は、この事件のさなかに徳島県の30代男性がとんでもない画像をツィッターに投稿して、大きな騒動になっていると報じている。 「十四世紀に編纂されたペルシャ語による歴史書『集史』。ここにはキリスト教三大天使のひとり、ガブリエルがムハンマドに天啓を授けている図を表した絵画が掲載されているのだが、問題画像はこれを加工し、ガブリエルがムハンマドの額を打ち抜いている姿にしてしまっているのだ」(文春) ネット上で「このコラージュはさすがにマズいだろう」という意見が広まり、ハンドルネーム「ゆき氏」の犯人捜しが始まった。あっという間に実名、徳島市内の自宅住所、アルバイト先などが晒されてしまったというのである。 そしてアラビア語のハンドルネームを持つ者たちから怒りを込めた「殺害予告」がTwitter上に投稿されたという。 だが、文春によれば、これはどうやら「ゆき氏」というハンドルネームからたどり、それと共通点のある人間の情報を各々が無責任にネットに投稿したので、真の画像投稿者は別の「30代の男性」(徳島県警警備部公安課)だというのだ。これだからネットは怖い。 文春がさらに取材を進めていくと、このハンドルネームを最近使っていたのは徳島県内の10代の女性だという情報もあり、事態はより複雑だという。だが、それはさておき、このような画像を投稿するバカのおかげで、30代の男性の自宅や、間違われて実名を出されてしまった人の自宅周辺も県警の捜査員が警戒中だという。こういう下劣な画像を上げた人間に、言論・表現の自由を言う資格はない。 新潮は、これから誘拐の危険が高まる海外リゾートや、テロのリスクがある国内施設について触れている。 まず海外では欧州や中東よりも「むしろインドネシアのバリ島など、東南アジアのリゾート地だと思います」と話すのは軍事ジャーナリストの黒井文太郎氏。東南アジアには、狂信的なイスラム原理主義者が多いからだという。 国内では、渋谷のスクランブル交差点など人の多く集まるところは要注意だろうが、警視庁公安部外事三課の捜査員は、02年に都内に住むパキスタン国籍の人間を入管法違反で逮捕したが、その交友関係から大変な資料が出てきたと言っている。 その人間は、アルカイダのナンバー3の指揮下にある米国オフィスと頻繁に連絡を取り合っていたそうだが、出てきたのは0系から800系に至る新幹線の写真だったという。 「やつらがテロ対象として新幹線に強い関心を抱いていたのは間違いありません」(同捜査員) 新潟の柏崎刈羽原発や福井県の大飯原発など、複数の原発施設の写真も出てきたそうだ。 想像したくもないが、日本はテロリストたちにとって、やりやすい国であることは間違いない。そうした日本が、テロリストの標的にならないように「国民の安全と安心」を守るのがトップの役割であるはずだが、安倍首相はそれをわかっているのだろうか。 国会の答弁を聞いている限り、その覚悟は伝わってこない。「テロに屈しない」と言うだけで、今回の人質事件の詳細な経緯も「特定秘密」に当たる恐れがあるからつまびらかにできないのでは、政府がどのような対応をし、どこが間違ったのかの検証すらできないではないか。 第一、湯川遥菜さんはもちろん、後藤さんまでもが人質になっている情報をつかんでおきながら、中東歴訪中に「イスラム国と断固戦う」と強調する演説を行い、資金援助を表明したのはなぜなのか。これがイスラム国側の怒りを駆り立て、要求をエスカレートさせたのではないのか。 まずは安倍首相の責任を国会で明らかにし、野党がそれを十分にできないのであれば、もの言わぬ新聞、もの言えぬテレビに代わって週刊誌が「徹底追及」すべきである。 現代とポストはそこのところを衝いた特集を組んでいる。 現代は今「安倍総理に異を唱える輩は、テロリストの肩を持つのと同じだ」と決めつける空気が生まれつつあることへの危惧を呈し、2人の犠牲に報いるためには、安倍総理の対応の何が間違っていて何が正しかったのかを冷静に分析することだと書いているが、それはその通りである。 だが、安倍総理は13日間も公邸に泊まり続けたが、実際にできることはほとんどなかったはずだとする。 そして安倍が「『テロに屈しない』という信念で行動するなら、それは必ず相応の『結果』を招くことになるでしょう。今回の人質事件が、そのことを証明しています」(フィナンシャル・タイムズのデイヴィッド・ピリングアジア総局長) ピリング氏はさらにこう言う。 「安倍総理の上げる気炎は『口だけ』、それどころか『憲法改正のために今回の悲劇を利用しようとしている』と受け止められても仕方がない」 結局、冷静に考えても「自らの選択によって失われる日本国民の命を、その人の想像を絶する痛みと苦しみを、引き受ける覚悟は安倍総理にはあるのだろうか」(現代)という結論になってしまうのである。 現代は、イスラム国によって火あぶりの刑になったヨルダン軍パイロットの処刑のシーンを、4枚の組み写真で見せている。これを掲載する是非はあるだろうが(ポストも一部を載せてはいるが小さいのでわからない)、これを見ただけでも、この連中の鬼畜のような残酷さを嫌というほど思い知らされる。 こんな奴らと戦うには、口先ではない真の覚悟を示す言葉で国民に語りかけなければ、国民の心を動かすことはできはしない。 ポストは安倍の不用意な言葉がイスラム国を刺激して2人の人質の悲劇につながり、これからは海外在留邦人約126万人、中東にはざっと1万人が生活しているが、その人たちの生命が危険な状況に置かれたと難じている。 ポストは昨年11月中旬時点で外務省関係者から「後藤氏がイスラム国に拘束された疑いが強い」という情報を得ていたのに、岸田外相が拘束されたことを把握したのは12月3日だったと言い張るのは「人質が取られたのを知りながら解散で空白をつくった」という批判をかわすためだと断じる。 安倍が「罪を償わせる」と発言したことで、日本は米英からテロとの戦いのメインプレイヤーに仕立て上げられようとしていると批判している。 カンナクズのように、ペラペラと口だけ番長のような中身のない言葉をまき散らす総理のおかげで、日本人全体がテロの脅威に怯えなくてはならなくなったことは間違いない。 現代は後藤さんが残した言葉を紹介するモノクログラビアを組んでいる。『もしも学校に行けたら』の中にこういう言葉がある。 「“本当の平和”とはいったいどんなものなのでしょうか?」 本当の平和は、積極的平和主義などから出てきはしない。 最後に、池上彰氏のコラムにある言葉を紹介しておこう。 「こうして見ると、単なる無頼の徒に見える『イスラム国』も、彼らなりの法律規範にもとづいて行動していることがわかります。でも、いまから1000年近く前の戦争の規定を、そのまま現代に適用しようという時代錯誤ぶり。それで後藤さんが犠牲になる。悔しい」 戦争は、お互いの正義から生まれる。英米のお仕着せの正義を振りかざしていては、テロとの戦いは永遠に終わらないということを、安倍首相は知るべきだ。 (文=元木昌彦)
情緒的な安倍批判ではなく、今後のための検証を! 元名物編集長が「邦人人質事件」報道を斬る
今週の注目記事 ・日本人人質関連記事 「よく頑張ったよ、後藤健二さん」(「週刊現代」2/14号) 「安倍官邸と大メディア『政府批判は“非国民”』恐怖の盟約」(「週刊ポスト」2/13号) 「『イスラム国残虐映像にすくんだ平和『日本』」(「週刊新潮」2/5号) 「後藤健二さん書かれざる数奇な人生」(「週刊文春」2/5号) 「完全ドキュメント イスラム国に翻弄された安倍官邸24時」(「フライデー」2/13号) ・「北朝鮮人民軍にゲイ・カップル激増中 衝撃キス写真」(「フライデー」2/13号) ・「母と娘、そして祖母と孫 私たちが家族でAVに出るワケ」(「週刊ポスト」2/13号) ・「すきやばし次郎の次男『尻を握る』セクハラ裁判勃発」(「週刊文春」2/5号) ・「巨人ドラ1小林誠司とポスト・カトパン宮澤智アナ『連泊密愛!』」(「フライデー」2/13号) ・「『ピケティ』来日の折も折『21世紀の資本』重要データに間違い発見」(「週刊新潮」2/5号) ・「錦織圭とコーチが受けた『人種差別』」(「週刊現代」2/14号) 今週もイスラム国の人質事件のニュースでほぼ持ち切りだから、ほかには順位をつけるほど目ぼしいものはない。よってイスラム国関連以外は順位をつけず、「面白い順」に並べてみた。 テニスの全豪オープンは第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)が第6シードのアンディ・マリー(英)を7-6、6-7、6-3、6-0で破り、2年ぶり5度目の優勝を飾った。 錦織圭は準々決勝で前回大会の覇者・バブリンカに敗れ、残念ながら4強には入れなかったが、戦いぶりに安定感と自信がついてきたことが見て取れた。 日本では彼の健闘に拍手を惜しまなかったが、現地では少し違う反応だったと週刊現代が報じている。 「アジア人としてはよく頑張ったね」というものだそうである。米スポーツ誌「スポーツ・イラストレイテッド」でテニスを専門に取材しているジョン・ワーサイム記者はこう話す。 「日本では大人気だと聞いていますが、正直に言って、錦織は海外のテニスファンの心はまったく掴んでいません。というより、誰も錦織に興味がないんです。(中略)では、なぜ錦織の試合が喜ばれたか。それは彼が負けたからでしょう。欧米人は自分たちのスターに懸命に立ち向かった末に敗れる、いいアンダードッグ(負け犬)が大好きなんです」 これを「人種差別」だと言っていいのか私には疑問だが、13年の全仏オープンで地元フランス選手と戦った錦織が大ブーイングを浴びたりしたことはあった。 こういうことはテニスだけではなく、サッカーでもよく見られることだ。そうしたアウェイでの戦いに勝ち抜かなくては一流の選手とはいえないだろう。 だが錦織は、これまで性格的におとなしく、格上の相手と対戦すると飲み込まれてしまうことがよくあった。その彼の弱味を見つけ出し、徹底的に精神的にも鍛え上げたのが、今のコーチのマイケル・チャンである。彼はアメリカ生まれだが、両親は台湾からの移民だった。兄のカールがいう。 「悲しいことだが、アメリカではアジア人に限らず、白人以外はみなある程度の差別を受けるんだ。たとえ才能があっても、それは免れない。弟のマイケルも、『絶対に成功しない』と言われ続けたよ」 しかし、そんな偏見がマイケルの闘争心に火をつけ、誰よりも強いメンタルを作り上げ、17歳3カ月という史上最年少で全仏オープンを制覇するのだ。 世界ランクも2位にまで登り詰める。だが、それほどのチャンでも、コートを駆け回る姿についた渾名は「バッタ」「ドブネズミ」だったという。 そんなチャンが錦織に言い含めるのは「たとえフェデラーだろうと、お前の道を邪魔する奴はすべて敵だ」ということだ。自分を信じ、勝つのは自分だという強い気持ちを持たなければ、世界のトップには立てない。 いまやテクニックだけではなく精神的にも強くなった錦織が、些細な偏見や差別にへこたれることなどないはずだ。現代の記事はまったくの杞憂に終わるはずである。 トマ・ピケティ氏(43)が来日した。あちこちで講演会をやっているが、大変な人気だそうだ。『21世紀の資本』(みすず書房)は、5,940円という高額にもかかわらず13万部も売上げ、世界では130万部を超すそうだ。 ノーベル経済学賞を受賞したポール・クルーグマン氏が「この10年で最も重要な経済学書」と絶賛し、甘いマスクがさらに人気を高めている。 私は読む気にさえならないが、新潮によれば「各国で問題化している貧富の格差は、資本主義がもたらす必定で、このままでは格差拡大は止められない」というものだそうな。さほどすごい発見でもなさそうだが、大量のデータをもとに格差拡大を立証したことが評価されたらしい。 この問題の解決策は、富める者の資本に累進課税的な重い税を課して、貧しき者に分配することだというが、当然であろう。 少し前までの日本では「売(う)り家(いえ)と唐様(からよう)で書く三代目」とよくいったものだ。私の子どものころ、家の周りにも「お屋敷」といわれる広い敷地をもつ由緒正しい金持ちたちがいたが、今はそこを切り売りしたか、マンションや同じような戸建てが並んでいる。相続税が払えず、土地を物納した人もいる。今は家屋敷ではなく、紙っぺらが価値を持つから、資産家はますます富み、こちとらビンボー人はいつまでたってもビンボー人のままだ。 このモテモテのピケティ氏だが、彼の本にあるデータに間違いが多くあり、捏造疑惑まで出ていると週刊新潮が書いている。だが、ピケティ氏はひるまず、改善の余地はあるが、広い意味での結論は変わらないとコメントしているそうだ。 霧島和孝城西大教授は、この本は学術界で「ディスカッションペーパー」といわれるもので、間違いを指摘してもらって改定しながら研究に磨きをかけていけばいいという。STAP細胞と違って結論がしっかりしているのだから、いいじゃないかというわけだ。結論が当たり前すぎると思うのは、私だけなのだろうか。 お次は、久しぶりのフライデー。その前にチョッピリ苦言を。表紙は「小さな下着とピッチピチ揺れビキニ」の柳ゆり菜という女の子の、ほぼ裸の写真。私のような厚顔無恥な人間でさえ駅の売店で買うのが恥ずかしくなるのだから、普通のサラリーマンは手を出さないのではないか。 そのくせ、いつも言うようだが、トップ記事は毎週政治批判記事だから、女の子の裸を見たい読者も引いてしまうのではないか? この雑誌の編集長は部数を伸ばしたくないのか、それともどうなってもいいと開き直っているのだろうか。心配だ。 さほど大ネタとは思わないが、14年のドラフト1位で巨人に入団したイケメン人気捕手、小林誠司(25)が美女と連夜のお泊まりだという張り込みが袋とじだ。 深夜、スーパーマーケットで買い物を終えた小林はポルシェを駆って美女をピックアップし、自宅マンションへ。翌日、小林が美女を「後部座席」に乗せてお出かけ。 その美女とは、フジテレビの人気アナ・宮澤智(24)。彼女は早稲田大学時代から『PON!』(日本テレビ系)でお天気お姉さんを務め、セクシーDVDを出すなどタレントとして活躍していたそうで、入社して半年で『すぽると!』に抜擢されるなど、ポスト・カトパン(加藤綾子)の一番手と見られているという。 小林とは取材で知り合ったのだろう。先週の週刊ポストが「読者が好きな女子アナ2015ベスト30発表」をやっていたが、1位は水卜麻美、2位が有働由美子、3位が私が一押しのNHKの井上あさひ、4位が加藤綾子で、5位が夏目三久。残念ながら、宮澤は30位にも入っていない。ポスト・カトパンは看板に偽りあり? さて、寿司好きなら「すきやばし次郎」を知らない人はいないだろう。私も何度かカウンターに座って(小野)二郎さんに握ってもらっているが、魚がいいのはもちろんだが、飯と酢の配合が絶妙で、口に入れたときふわ~っと広がる握り具合も見事である。 しかし二郎さんも89だから、現役で握り続けるのはそう長いことではあるまい。寿司の神様の味を継ぐのは誰なのか? 私は「すきやばし次郎」の味は一代限りだろうと思うが、彼には六本木ヒルズ店をやっている次男がいる。 現在53歳だが、そこそこ寿司の評判はいいようだ。だが週刊文春によれば、そこで働いていた30代の従業員の女性に、執拗なセクハラをしていたとして、訴訟を起こされているというのである。 体を触る、クルマの中でキスや関係を迫るなど、目に余るものがあったという。彼女が「レンジでチンして」と言うと、「チンでもマンでもいいから早くしろ」などと卑猥な冗談を飛ばしていたというし、2人きりの時「オレは自分がイクことをコントロールできる」「仕事で信頼関係を築くために一回は寝てみてもいいんじゃないかなぁ」などと言っていたという。 次男は「セクハラのセの字もない」「一般論としていっただけ」だと反論しているが、読む限りは分が悪そうである。 二郎さんも若いときはモテたと思うが、女遊びはともかくセクハラはしゃれになりませんやね。 だいぶ前になるが、AVビデオを集めていたことがある。日本のものはもちろんだが、海外に行くとその手の店に行き、ごっそり買ってきては友だちに配ってあげた。 その当時は、やはり若い子が中心だったが、しばらくして熟女ブームというのがAVにも押し寄せ、元アイドルのおばちゃんたちが、たるんだ腹をぶるんぶるんさせながらのセックスシーンは、なかなか哀感もあり何本か買い求めて眺めたものである。 だが週刊ポストによると、今は母と娘が共演するAVや祖母と孫が出るAVまで出回っているそうである。 母親・藤本まやさん(53)と娘・さやさん(31)が出ている『奇跡の共演! 本物母と娘。』では、娘の前でM字開脚を強いられ、局部を電動マッサージで攻められるまやさんと、それを切なげな表情で見るさやさんの迫真の演技がいいらしい。 まやさんがAV出演のきっかけをこう話す。 「さやが18歳の時にAVデビューして、その世界のことを聞かされていたのであまり抵抗がなかったんです」 娘のほうもこういう。 「子どもの頃から性にまつわることを母と話すのは普通だったんです。付き合った男は全部紹介したし、中3で処女を喪失したときは一番に報告しました。AVデビューした時も、『プロとして恥ずかしくないように頑張りなさい』っていって背中を押してくれました」 写真で見る限り2人とも「美形」ではないが、フツーの母と娘がセックスするからいいのかもしれない。 もうひと組は、76歳と26歳の組み合わせである。2月20日にリリースされるのは『76歳お婆ちゃんAVデビュー 美月よしの』。祖母のよしのさんは、孫のあやなさんがAVの仕事で楽しそうなので、私も10年若かったら出てみたいなといったことがきっかけだったという。 若い男と騎乗位で腰をくねらせるシーンもあるそうだが、彼女はこれまで正常位しか経験したことがないので、初めてだったそうだ。 ポストによれば、こうした「家族共演」はますます増えていくそうだが、怖いもの見たさで買って見てみようか。 お次はフライデーのちょっと面白い記事。北朝鮮の人民軍に「ゲイのカップルが激増」しているというのだ。 写真は2人の人民軍の兵士と思われる男同士が抱き合って唇を重ね、1人の男の手が相手の下半身に伸びていくところを4枚の組み写真で見せている。 これは、北朝鮮と韓国の境界線に設置された監視カメラが捉えたものだという。デイリーNKジャパンの高英起編集長によれば、北朝鮮には満14歳になると11年間の兵役義務があり、10~20代の青春期を女性と接することのない男社会で暮らすので、性の対象が男に向かっていくのだという。 2010年に韓国で大ヒットしたゲイが題材のドラマ『美しい人生』は北朝鮮でも人気で、人民軍内にも海賊版のDVDが出回っているそうだ。 11年の兵役義務というのはすごく長い。もしそうだとすると、あと何十年かすると北朝鮮の人口も減少に転じるかもしれない。 ところで、朝日新聞で池上彰氏の「新聞ななめ読み」が再開された。慰安婦報道の間違いを朝日新聞が長年正さなかったのは、 「朝日新聞は、日本の大企業にありがちな、典型的な誤りを犯したのではないかと考えています。それは『問題の先送り』です。ここで私が想起するのは、バブルがはじけた後、不良債権が積み上がるのを見ながら、何もしないで処理を先送りしてきた日本の金融機関の失敗の数々です」 と書いている。こうした問題を先送りするやり方は何も大企業だけではなく、日本中に蔓延している日本病とでもいうべきものである。 さて、イスラム国による後藤健二さんと湯川遙菜さん人質事件は、最悪の結末を迎えてしまった。 そうはいっても2人の遺体が発見されたわけではないから、生存の可能性はあるのではないかと考える自分がいるのだが、儚い願いなのであろう。 多額の身代金要求から湯川さん殺害、後藤さんと交換にヨルダンに収監中のサジダ・リシャウィ死刑囚の釈放と、イスラム国側は日本政府の対応のまずさをあざ笑うように要求を次々と変えてきた。 私は1月31日の夜に、ヨルダン政府がイスラム国に拘束されているヨルダン軍パイロット・カサスベ中尉の安否が確認されなければリシャウィ死刑囚を釈放しないと発表した時点で、この交渉は難しい局面に入ったと思わざるを得なかった。 イスラム国対ヨルダンという構図になり、日本が出る幕はなくなった。あるとすれば、後藤さんに対する身代金として多額のカネを払うことしかない。たぶん水面下ではそうした交渉が行われているのだろうと思っていたが、イスラム国はわれわれの願いを無視して、後藤さんの命まで奪ってしまった。 このような理不尽な蛮行が行われる世界を、われわれ日本人も生きているということを、嫌というほど思い知らされた痛恨事である。2人の悲報に接した、ご家族や親類、友人たちの悲しみを思うと、これ以上書き進めることができなくなる。 あのような奴らを人間の皮を被った獣というのであろう。奴らがどんなに高邁な理想に燃えて国づくりをしていようと、この残虐行為を絶対許すわけにはいかない。 それは「テロに屈しない」などという、薄っぺらなお題目からではない。オバマや安倍がどんなに相手を非難しようと、こうしたテロの連鎖を拡大してきた責任は彼らにもある。 湯川さん、後藤さん、2人の霊に跪き、われわれもオバマも安倍も許しを請うべきであろう。そして二度とこのような悲劇が繰り返されないためにはどうしたらいいのか、衆知を集めて考えるべきときである。 週刊誌も多くのページを割いてこの事件を報じているが、事件の進展が早く、後手後手に回ってしまっていて、残念ながらこれはという記事は見当たらない。 わずかに、このところこの事件について核心を突いた報道で気を吐くポストが、メディアの責任と「人質解放交渉」の裏側を報じているのが目についただけだ。 ポストは野党も最初から安倍批判を封印し、「安倍首相の中東歴訪がテロリストを刺激し、今回の事件を招いたかのような、的外れの政権批判が野党の一部などから出ていることだ」(読売新聞1月23日付社説)「事件は首相の歴訪が招いたものとの批判があるとすれば、誤りだ。卑劣なテロによって評価が左右されることはない」(産経新聞1月22付社説)のように、安倍政権の御用新聞が、安倍首相の責任逃れに荷担したことを難じている。 これでは9・11以降、アメリカのメディアがブッシュの戦争に異を唱えることなく、沈黙するか諸手を挙げて賛同したのと同じではないか。 少なくとも、これだけは確かだ。湯川さんはもちろんのこと後藤さんが人質になっていることを、安倍首相は中東歴訪以前に知っていた。しかし、身代金の件を含めて、イスラム国とのパイプ作りや裏交渉を十二分にした形跡はない。 しかも、情報を知りながら中東歴訪で「イスラム国と断固戦う」と強調する演説を行ったのはなぜなのか? これがイスラム国側の怒りを駆り立て、要求をエスタレートさせたのではないのか? 2人だけではなく、今後中東にいる多くの日本人の命を危険にさらすことになるのではないか? こうしたことへの安倍首相の責任を追及することは、政治家としてメディアとしての重要な役割であることは言うまでもない。 一部を除いて、こうした国を揺るがしかねない事態が起こったとき、新聞、テレビが政権批判を自主規制し、何が行われているのかを取材すらしないことが白日の下にさらされたのだ。 また、ポストによれば、一昨年の英国サミットで安倍首相が署名した首脳宣言には「テロリストへの身代金を拒否する」ことが盛り込まれていたため、イスラム国へ直接身代金を払うことはできず、ヨルダンへの経済援助という形をとることが検討されたという。 しかしイスラム国のほうが一枚も二枚も上手で、ヨルダンをかませることで身代金も死刑囚の釈放も手に入れようとしたのだと、国際政治アナリストの菅原出氏は見る。 現代によれば、湯川さんとの交渉で、身代金として払えばFRB(米連邦準備制度理事会)に嗅ぎつけられてしまうから、数億円の金塊を運ぶ案まで出されたという。だが、それは「湯川さんはすでに殺害されている」という情報が出たため、実現しなかったというのだ。真偽の程はわからないが、「カネで済めば」という考え方が日本政府にあったのは間違いないのかもしれない。 だが、日頃からの人的接触もルートもないままの裏交渉が、うまくいくはずはない。 文春ではアルジェリア系フランス人(26)と結婚した日本人女性(29)が2カ月前に出国。トルコ経由でイスラム国へ参加したのではないかと、娘の父親が話している。その他にも5人ほどがイスラム国の支配地域に入っているのではないかと公安関係者が語っている。こうしたイスラム国へ共鳴した人間たちが人質になるケースが、これから出てくるかもしれない。 今回のことで日本という国は外交には未熟で、カネだけで解決しようとする国だというイメージが定着すれば、これから第2、第3の人質事件が出てくるのは間違いない。 国会では安倍首相の責任追及とテロ対策を、徹底的に議論すべきである。 週刊誌に望むのは情緒的な安倍批判ではない。新聞やテレビにできない人質交渉の裏を取材、検証して、安倍首相の責任とイスラム諸国との関係を今後どうしていくのかを考える材料を提供することこそ、やるべきことだと思い定めてほしいものだ。 (文=元木昌彦)「週刊ポスト」2/13号
『殉愛』幻冬舎が「酒鬼薔事件」少年Aの手記出版を画策? 遺族父が嫌悪感
今週の注目記事 ・第1位「安倍は『イスラム国テロ』に『俺はツイてる』とほくそ笑んだ」(「週刊ポスト」2/6号) 「『イスラム国』から日本人に告ぐ!」(「週刊現代」2/7号) 第2位 「元航空自衛隊空士長が重大証言!『私は戦闘機パイロット試験の集団不正に手を染めた』」(「週刊ポスト」2/6号) 第3位 「被害元力士が壮絶体験を決意の告白『僕が受けた有名関取からのエアガン、乳首イジメ』」(「週刊ポスト」2/6号) 第4位 「本人はご不満!NHKニュースウオッチ9『大越キャスター』突然の交代人事に官邸の気配」(「週刊新潮」1/29号) 第5位 「『アベノミクスで給料が上がる』のはこの会社だ!」(「週刊文春」1/29号) 第6位 「『少年A』の手記出版を企図した『幻冬舎』への風当たり」(「週刊新潮」1/29号) 第7位 「日テレ『内定取り消しアナ』太ももセクシー写真がネット流出!」(「週刊ポスト」2/6号) 第8位「マクドナルド元マネージャーが懺悔告白」(「アサヒ芸能」1/29号) 第9位 「前代未聞大正大学55歳講師が全裸に!」(「アサヒ芸能」1/29号) 第10位 「ジャニーズ女帝 メリー喜多川 怒りの独白5時間」(「週刊文春」1/29号) 今週は、週刊ポストとアサヒ芸能が頑張っている。イスラム国による日本人人質問題が深刻な事態を迎えているが、それ以外にも読むべきものが多い。 まずは、文春のジャニーズ事務所の女帝・メリー喜多川氏のインタビューから。巻頭から「ブチ抜き10ページ」もやっているが、正直、この記事の重要性が私にはわからない。よって最下位の10位。 この内容をひと言で言うなら、事務所の後継者争いが話題になっているが、自分の娘の藤島ジュリー景子氏だと、メリー氏が断言したというのだ。 そんなことどうでもいいと思うのは、私が芸能界に疎いからであろうか。文春にとっては一大事、何しろメリー氏がインタビューに答えるのは約30年ぶり、芸能史に残る貴重な証言だと大声で呼ばわるのだが、何がそんなに貴重なのか読んでもわからない。 文春によれば、ジャニーズ事務所には後継をめぐる2大派閥があり、ひとつは先のジュリー氏、それとSMAPやKis-My-Ft2を担当するマネジメント室長の飯島三智氏だという。 国民的グループに登り詰めたSMAPの育ての親で、SMAPも慕っているそうだから、キャスティングに携わるテレビ局関係者にとっては、飯島氏の存在は大きくなっているそうである。 だが、芸能界きってのやり手であるメリー氏の力は絶大だ。「ジュリー以外に誰かが派閥をつくっているというのなら、許せない。飯島を注意します。今日、(飯島氏を)辞めさせますよ」と言い切る。 早速、メリー氏は飯島氏を呼びつけ、彼女は困惑しながらやってくる。その彼女にメリー氏はこう迫る。 「飯島、私はこう言いますよ。『あんた、文春さんがはっきり聞いているんだから、対立するんならSMAPを連れていっても今日から出ていってもらう。あなたは辞めなさい』と言いますよ」 まるで引責辞任を迫るような厳しい言葉。後継問題にケリがついた瞬間だったと、文春は書いている。 面白いのは文春が、ジュリー派の嵐と飯島派のSMAPが共演しないといわれているがと聞いたとき、じっと耳を傾けていたメリー氏がこう言い放つ。 「だって(共演しようにも)SMAPは踊れないじゃないですか。あなた、タレント見ていて踊りの違いってわからないんですか? それで、そういうことをお書きになったら失礼よ。(SMAPは)踊れる子たちから見れば、踊れません」 天下のSMAPも形無しである。しかも、メリー氏にとって事務所のトップタレントはSMAPではなく、今でも「マッチ(近藤真彦)」なのだ。 この記事は読者へのインパクトは弱いと思うが、事務所内、特に飯島氏とSMAPへ与える影響は大きいのだろう。SMAP独立か、という見出しが立つ日が来るのかもしれない。私にはどっちでもいいことだが。 9位の大正大学は、私が少し前まで客員教授を務めていた学校である。明治14年に天台宗大学が設立され、大正14年に天台宗・真言宗豊山派・浄土宗がこれに賛同し、宗教大学の学生を仏教連合大学(大正大学)に編入して、大正15年に大学令によって大正大学となった由緒正しい大学である。 今は宗教家になる学生は少なく、多くは普通の企業への就職を望む、少しおとなしいがいい子たちの集まる大学である。 アサ芸によれば、1月8日の午後3時、55歳の非常勤講師がキャンパスでいきなり全裸になったというのだ。その写真まで載っている。 このセンセイ、普段は温厚な人らしい。だが、21歳の女子学生と同棲中で、構内で口論しているうちに激高した女子学生に「私に信じてほしいなら、ここで裸になって」と要求され、裸になったというのだ。 この女子学生は情緒不安定なところがあり、従わないとどんなことをするかわからないからだというが、それにしても多くの学生が行き来するところで脱ぐとは、このセンセイの神経も疑いたくなる。 当然ながらこの御仁、学校に即日辞表を出し、受理された。大学側はこの女子学生の処罰は考えていないといい、「(二人には)幸せになってほしい」と話している。なんと優しい学校ではないか。ちなみにここの講師料は、ほかの大学に比べて比較的高い。非常勤講師に優しい大学なのである。 同じアサ芸で、マクドナルドの元マネジャーが「懺悔告白」をしている。彼いわく、厨房内でゴキブリを見るのは当たり前で、見つけるとバイトのスタッフがおしぼりで叩きつぶして、捨てた手を洗わずに仕事を続けていたなど、書くのも気持ち悪くなりそうな仕事現場について話している。 ポテトやナゲットを揚げるフライヤーの中にゴキブリが浮いていたことも珍しくなかったとも言っている。 現役のスーパーバイザーは、元マネジャーがいたころとは使う機械も違っているし、衛生管理を相当厳しく指導されるようになっているから改善されているはずだと答えている。 確かに、食べ物を扱う店にはゴキブリはつきものだ。ラーメン屋などはカウンターの上をゴキブリが這い回る店がいくらでもある。 ポストでビートたけしが、「おいらは浅草育ちだから、ゴキブリ入り焼きそばなんて驚かない」と語っているが、少々の汚さは我慢しなければ外食なんぞはできやしない。フレンチや高級和食店だって、裏に回ってみれば、そうきれいごとばかり言ってはいられないはずだ。 だが、マクドナルドの異物混入“事件”の難しさは、この件に対するトップの対応のまずさと、日本人のハンバーガー離れが進んでいることであろう。どうしても食べたいものではなく、安くて手軽だったから食べていたので、今ではマックがダメならすき家や吉野家があるのだ。マック危うしである。 日テレの女子アナ内定を取り消されたミス東洋英和・笹崎里菜さんは、見事裁判に訴えて和解を勝ち取り入社が決まったが、その彼女のセクシー写真がネットに流出しているというので、慌ててポストを読んでみた。 すわ夏目三久アナの二の舞いかと思ったら、それほどのことはないようだ。彼女を含めた女子学生たちが撮った写真がネットに上げられ、多少セクシーな笹崎さんの写真があったり、彼女と恋人とのアツアツのLINEでのやりとりがあるという話だ。 だが、ポストが突っ込みを入れているのは、彼女が20歳前に日常的に「飲酒」をしていた思われる写真と書き込みがあることだ。ポストで日テレ関係者がこう語る。 「数年前の案件だとしても、こちらは“清廉性”ではなく“違法性”の問題になりかねない。普通の大学生の未成年飲酒と違って、それこそ未成年の飲酒問題や飲酒運転による重大事故などのニュースを読む可能性のある女子アナとなれば事情が違う」 このことは、腹の虫が治まらない日テレ側がリークしたのかもしれない。だが、日テレ入社した後の彼女にとっては、大きなマイナス点になる可能性もある。笹崎さんの前途は、まだまだ多難のようである。 新潮が、幻冬舎が1997年に世の中を震撼させた少年Aの手記を出版しようと企図していると報じている。 神戸市須磨区で小学生が相次いで襲われ2人が死亡し、3人が重軽傷を負った事件だ。土師淳君(享年11歳)殺害容疑で当時14歳の少年Aが逮捕されたが、医療少年院に収容された後、2004年に仮退院している。 「出所後は、法務省OBの人間を中心におよそ10人の支援チームが結成され、彼の生活を支えてきました。現在でもサポート役がそばにおり、被害者の命日には毎年手紙を送っていますが、直接対面しての謝罪は、いまだ果たせていません」(さる司法関係者) 土師君の父親は、(出版のような)商業ベースでやることではない、まずは少年Aが自分の言葉で私たち家族に対して返事をしてくれればいいことで、その内容を人に見せないのは当然の礼儀だと話す。 一方幻冬舎の見城徹社長は、新潮のインタビューにこう答える。 「万万が一、予定があるとして、出したらいけないの? 彼は残虐な殺人を犯したけれど、法に従って少年院に入って、反省して出てきているわけでしょう。新たに犯罪を犯してもいないのに手記がダメなら、何のための法律ですか」 そう言いながらも、戸惑いは隠さない。 「遺族だ、被害者だって言うけれど、屁理屈だよ。元少年は毎年遺族に手紙を書いているわけだし……。君たちだって、いちいち被害者に取材しないでしょう。大体、手記を出したところで、売れないって」 売れないかもしれないが、話題にはなる。話題優先の出版社だけに悩ましいところであろうが、私だったらやめておく。 今週の5位は文春の記事。東京証券取引所に上場している大企業225社(日経平均採用銘柄)を対象に、内部留保の額ではなく、安倍政権が発足した12年からの「2年間の内部留保の増加額」を文春が調べてみたそうだ。 その上で上位50社を対象に、保有するキャッシュ(現預金+換金性の高い有価証券)の増減を調べ、内部留保が増え同時にキャッシュが増えていれば、賃上げ余力がより高いと考えたという。 結果は予想通りで、内部留保が増えた企業としては自動車業界が目立ったそうだ。またメガバンクも上位を占めた。 やや異色なのは、6位にソフトバンクが入ったことか。内部留保とキャッシュが共に1兆円以上増えた。しかし、有利子負債が10兆円もあるから、単純に利益が蓄積されたとはいえないと、金融担当記者が言っているが、その通りであろう。 過去2年間の内部留保の増加が1兆円以上増えた企業を1位から挙げてみよう。トヨタ自動車、三菱UFJFG、三井住友FG、みずほFG、三菱自動車工業、ソフトバンク。それ以降は本田技研工業、KDDI、日産自動車、東海旅客鉄道、日本たばこ産業、NTTドコモと続く。 だが、内部留保が増えたからといって、そこで働く人間たちの給与がすんなり増えているわけではない。安倍首相はアベノミクスで得られた利益を、賃上げやコスト高騰に悩む取引先企業への単価に適切に反映してくれと大手企業の経営者たちに言うが、まだまだ道遠しのようである。 これも朝日新聞1月23日付の藻谷浩介日本総研首席研究員の言葉だが、付記しておきたい。 「『日本では金融緩和が内需を拡大させない』ことをこの20年の現実から学び、中小企業に賃上げを可能ならしめる政策を工夫することこそ、本当の経済成長に向けた第一歩である」 週刊新潮は、NHK『ニュースウオッチ9』の大越健介キャスター(53歳)の3月末降板が内々決定したと報じている。 続投に異論はなかったようだが、昨年末の総選挙以降、雲行きが変わったという。それは大越氏が原発再稼働に「後ろ向き発言」をしたことがあるため、「官邸がこれを嫌気し、NHKに水面下で交代を求めた」(放送ジャーナリストの小田桐誠氏)そうだ。 後任の有力候補は、大越氏の1年後輩に当たる河野憲治国際部長だと新潮は見る。海外支局の経験もあり、マスクもいいそうだ。 だが、経験やマスクより危惧されるのは、安倍首相の言いなりの籾井会長の傀儡キャスターになるのではないかということだ。「視聴者のため」ではなく「安倍首相のため」のNHKに完全衣替えでは、なんのための公共放送なのか?本気で受信料を払うのをやめることを考えるときが来たようだ。 第3位は、ポストお得意の大相撲批判。北の湖理事長も所属する出羽海一門の千賀ノ浦親方(元関脇・枡田山)の部屋の唯一の関取・舛ノ山(十両)が、若い力士を殴ったり、かみついたり、エアガンで撃ったりと、すさまじいイジメをしているというのである。しかも、そうした暴行を受けていたのを親方は知っていたはずなのに、なんの対応もしなかったというのだ。 また、こうした被害を受けた力士の保護者が相撲協会の危機管理委員会に連絡したところ、「息子さんが強くなって、上に上がればそういうこと(イジメ)はなくなりますよ」と言われたそうである。 この委員会は、12年に起きた相撲界の数々の不祥事を予防し、再発防止のために設けられたものだが、これではどこまで真剣に取り組んでいるのかわからない。この保護者が親方に直談判したときも「舛ノ山が次にこのようなことをしたら、すぐに引退させる」と言ったのに、その後、音沙汰なしだという。 白鵬が大鵬の記録を抜いて盛り上がる大相撲だが、相撲界の悪しき体質はいまだ変わっていないということだろう。これでは、07年に起きた時津風部屋の死亡事件のようなことが再び起こるのは間違いない。 お次もポストの記事。ポストによれば、日本領空に接近した軍用機などに対して航空自衛隊戦闘機が緊急発進した回数は、昨年度だけで810回もあったという。 高度な技術を要求されるパイロットだが、その中に「乗る資格があるか疑わしいパイロット」がいると、昨年まで青森県の航空自衛隊三沢基地にいて空士長を勤めていた人間が告発している。 三沢基地は空自唯一の日米共同使用航空作戦基地で、戦闘機F-2が常駐している日本の北部防衛の要だ。 パイロットには年に1度課される試験がある。1つは計器飛行証明試験。もう1つが、特定の戦闘機の装備や操縦方法、整備方法、作戦の把握や管制塔との英語での交信といったパイロットしての基礎能力を確認するための試験だ。しかし、くだんの人間が言うには、試験会場がなく、問題用紙と解答用紙をパイロットに渡して、空いている部屋で問題を解かせるそうだ。 また、佐官クラスなどある程度の幹部には「参考資料」という名目で模範解答のコピーを渡していたという。これでは、落第する人間などほとんどいないのは当たり前であろう。 落第すると、航空手当がなくなる。手当は本給の80%もあるそうだから、死活問題である。だからといって、重大事故につながりかねない試験をおろそかにしていいはずはない。 彼は「国防を担う人間が、不正をしていいわけがない。私は罪の意識に押しつぶされそうになり、昨年、航空自衛隊を辞めることを決意した」という。 だが、警務隊に告発文書を出すと、複数の幹部に囲まれ脅かされたという。そこで、三沢基地を所管する北部航空方面隊に内部通報して辞職する。 ポストの取材に航空幕僚監部は、告発文が来ていることは承知しているが「不正の事実はなかった」と返答している。由々しき問題である。ポストは、この問題はこれからも追及し続けていくべきである。 さて、イスラム国による日本人人質問題は安倍政権が右往左往している間に、湯川遙菜さん殺害というむごい事態となってしまったようだ。 先週発売の文春、新潮はもちろん、月曜日発売の現代、ポストも湯川さん殺害については締め切りの関係で触れられていないが、特にポストには新聞、テレビとは違う情報が載っている。まだ、湯川さん殺害の真偽や、後藤健二さんの映像が本物かどうかなど、謎の部分が多い今、事件を考える上で参考になるので、これを今週の第1位にした。 現代は、安倍首相の中東訪問をこう難じる。 「二人の日本人が人質に取られているであろうことを知ってながら、周辺の敵対国に2億ドルも支援すると発表すれば、イスラム国が騒ぎ出すのは自明の理です。(中略)安倍総理が唱える『積極的平和外交』『地球儀を俯瞰する外交』は、取り返しのつかない過ちを犯した。安倍総理はまさに、まんまと敵のワナにハマってしまった。今回は、日本政府の政策の過失によって日本人が巻き込まれた戦後初めてのケースですよ」(元レバノン大使の天木直人氏) かつてアフガニスタンで傭兵として働いたことのある高部正樹氏も、人質2人が虐待を受けていなかったのは、かなりマシな扱いを受けていたためで、日本を敵視していなかった証拠だと見る。だが、それが安倍総理の中東訪問をきっかけに「本気で身代金が取れると思い至った」というのだ。 また、イスラムに詳しい同志社大学客員教授の中田考氏やジャーナリストの常岡浩介氏が湯川さんを助けようと動いたにもかかわらず、日本政府は邪魔こそすれ、手助けを依頼することすらしなかった。 ポストはもっと手厳しい。安倍首相に「テロと戦う」などと言える資格があるのかと問う。 後藤氏がシリアに向けて出発したのは、昨年10月22日。後藤氏の妻に約10億円の身代金を払えというメールがあったのは11月初めだった。ポストはいち早くその情報を入手して動いたが、外務省が現地のシリア人を仲介役にして解放の交渉中なので、人命のために書かないでくれ、と言われたという。 だが、外務省は誰一人現地に入って救出に動いておらず、仲介者任せにしていたのだから「本気度は疑わしい」とポストは批判する。そして現代も書いているように、中田氏のような有力なパイプを持っている人間も使おうとしなかったのである。 身代金交渉は表に出れば難航するのは、これまでの人質事件でわかっていることだ。解決するなら水面下で敏速にやるしかない。もし多額のカネをテロ組織に払ったということが明らかになれば、国内だけではなく他国からも非難されることになる。 しかし安倍首相は、そうしたことを考えることなく、こう言ったそうだ。 「フランスのテロ事件でイスラム国がクローズアップされている時に、ちょうど中東に行けるのだからオレはツイている」(官邸関係者) さらに、中東支援の総額25億ドルについてもこう言い放ったそうだ。 「日本にとってはたいしたカネではないが、中東諸国にはたいへんな金額だ。今回の訪問はどの国でもありがたがられるだろう」 「テロは対岸の火事で、自国民の人質には一顧だにしないのが『積極平和外交』の実態だったのか」(ポスト)と言っているが、その通りである。 しかし、現地で情勢は一変し、イスラエルで記者会見に臨んだ安倍首相からは、自信の欠片もなかった。たちまち日本へ飛んで戻り、自分の中東訪問が2人の人質の生命を危うくしたかもしれないことなどおくびにも出さず、「テロと戦う」「テロには屈しない」などとうわごとのように言うだけである。 この政権の無策にもかかわらず、国民の多くが日本政府の対応に賛意を表しているのは、新聞、テレビがこの事件への政府の対応について、正確な報道をしていないからである。 国際政治アナリストの菅原出氏は、今回のイスラム国の出方で、他の過激派組織も日本を標的にしていいという認識が広がったとしてこう話す。 「こうなると日本政府が今から要求に応じれば国際社会から批判を浴びるし、中東に滞在する邦人の危険が高まる。日本政府は非常に厳しい状況に陥った」 日本人が人質になっていることを知りながら、その敵国へ行ってカネをばらまくという外交センスのなさと危機管理のできない安倍首相は、万が一、二人とも殺害されるという最悪の事態が起きたら、国民に向かってなんというのだろう。 官邸などにこもっていないで、トルコやヨルダンに乗り込み、自ら交渉役になってはどうか。起死回生は、それしかないのではないかと思うのだが。 (文=元木昌彦)
ジョギングのやりすぎでインポになる!? EDを訴えるランナーが急増中
今週の注目記事 ・フランス銃撃テロ2本 「フランス銃撃テロ9つの禁忌(タブー)」(「週刊文春」1/22号) 「日本人は困惑する仏週刊紙の『下品な風刺画』と表現の自由」(「週刊新潮」1/22号) ・安倍首相もの3本 「安倍首相『がん専門医を主治医に登用』緊迫の舞台裏スッパ抜く」(「週刊ポスト」1/30号) 「新大河『花燃ゆ』と安倍首相&創価学会『ただならぬ関係』」(同) 「桑田佳祐と安倍晋三 どっちが歴史に名を残すか」(「週刊現代」1/31号) ・「マクドナルドの断末魔」(「週刊文春」1/22号) ・「『ジョギングし過ぎるとインポになる』衝撃研究」(「週刊ポスト」1/30号) ・「アベノ円安で大挙襲来 中国人風俗の『トンデモプレイ』」(「週刊ポスト」1/30号) ・「高倉健 菅原文太 あの有名人が眠る墓」(「週刊現代」1/31号) いきなり墓の話で恐縮だが、今週はよくいえばそれなりの読み物がそろっているし、言い方を変えれば突出した記事が見当たらない。 現代、ポストのセクシーグラビア対決も、現代の袋とじが還暦間近の「長谷直美」ではセクシー度はいまいちだし、ポストも40代ラストの「古村比呂」だから、痛み分けというところか。 各誌が予測していた通り、民主党の代表選挙は、代わり栄えしない岡田克也氏が選ばれた。ひ弱な細野豪志氏より私はいいと思うが、どこまで安倍政権と対峙してくれるか、党首討論にはかない期待をしたい。 さて、いまだに人気が衰えない高倉健だが、健さんのお墓は神奈川県鎌倉市の「鎌倉霊園」にあるそうだ。霊園の中でも最も高い場所にあり、晴れた日には富士山が見える。 墓地の右側には、江利チエミとの間に授かったが、彼女が深刻な病気にかかっていたためやむなく中絶した子どものための水子地蔵が佇んでいるという。 菅原文太の墓は、福岡県太宰府市の太宰府天満宮に納骨されているそうだ。ここは神社としては珍しく、納骨堂を備えている。 渥美清は新宿区富久町の源慶寺、立川談志は根津の自宅近くの文京区向丘の浄心寺にある。ここは「本郷さくら霊園」と名付けられているように、桜の季節には満開の大ぶりの桜が墓を覆って見事である。 週刊現代を買って、自分の好きな俳優や作家の墓を巡り歩くのも一興であろう。 週刊ポストによれば、アベノミクスの円安のおかげで中国人旅行者が大挙して日本の風俗店に押しかけ、トラブルも起きているという。なぜ日本の女性がいいのか? 何度も日本に来ている中国人A氏がこう語る。 「一人っ子政策でみんなわがままに育てられたということもあり、中国の女性は気が強い。セックスにも消極的でフェラチオなんてとんでもない。口内射精なんてしたら絶対に殴られます。それに比べて、日本の女性はなんて優しいんでしょうか。私はAVで“勉強”し、初めて来日したときに風俗で『アナル舐め』をお願いしたら本当にやってくれるじゃないですか! 来月は妻と同伴で日本を旅行する予定ですが、ゴルフと嘘をついて吉原に行くつもりです」 だが、こうした単純な人間だけではないようだ。中国人にとっては日本女性とセックスするということは、復讐でもあるらしいと、ソープランドのスタッフが話す。 「女の子に中国のフレーズを意味もわからないまま覚えさせ、プレイ中に何度も復唱させた。あとで中国語がわかる人に聞いたら、『過去の過ちを体で償います』という意味だった。彼らにとっては“自国を侵略した日本に対する復讐プレイ”で興奮するということのようです」 だが、そこで働く女性たちにとっては、ありがたいお客でもあるようだ。 「なんといっても挿入時間がチョー短いんです。お店の女の子と話していても、中国人は日本人に比べればほとんどが早漏といってもいい。5回ぐらい腰を振ったらイッちゃう人も多いし」 しかし、当然ながら深刻な問題も引き起こしている。 「デリヘル嬢などの間でクラミジアや淋病、梅毒の感染などが急増しています。調べてみると『外国人OK』の店の子が陽性である割合が圧倒的に多いといいます。中国人が風俗業界にカネを落としているとしても、そうしたリスクも理解しておくべきです」(奥窪優木氏) これから風俗は、外国人と高齢者ばかりになるかもしれない。 今週のポストは読みでがある。ジョギングが流行だが、あまりやるとインポになるとポストが警鐘を鳴らしている。 横須賀女性泌尿器科・泌尿器科クリニックの奥井識仁院長がこう話す。 「勃起障害(ED)を訴える患者の中にランナーが増えています。その原因は、体内で分泌される男性ホルモンのテストステロンの減少です。ジョギングのやり過ぎによってテストステロンが減少し、元に戻らない状態が続いていると考えられます」 テストステロンは睾丸から分泌され、筋肉の発達や骨格の増強を促す男性ホルモンの一種で、性欲や勃起力の強化・維持などにも影響するそうだ。加齢と共に減少するが、運動すれば体が筋肉や骨格を維持しようとして生産能力が高まるとされる。 ジョギングは、この「男らしさホルモン」を増やしそうなものだが、 「実は、過度の運動は逆効果なのです。テストステロンが消費されるばかりで生産が追いつかない状態になってしまうからです」(奥井氏) しかも数あるスポーツの中でも、ジョギングはテストステロンの消費が激しいというのだ。奥井氏はこうアドバイスしている。 「中高年男性ならば、過度の運動を避け、時速10キロ以下のスロージョギングを約30分程度。それとは別に、下半身の筋力強化のため腰をゆっくり下ろすスクワットを1日10回程度行うといいでしょう。そして、テストステロン値を十分に回復させるために、それらの運動は週2~3回、運動の間には1~2日の休みを入れるのが理想的です」 「男らしさをアップさせるためには突っ走らないことが大切なようだ」とポストは結んでいる。 ところで、日本マクドナルドが深刻な危機を迎えている。日本中をマック・バーガーで埋め尽くしたのに、立て続けて起きている異物混入“事件”での対応のまずさもあって、売上は急降下だと週刊文春が報じている。 ビニール片、プラスチック片、鉄くず、羽虫、歯……。昨年夏には使用期限切れの中国産鶏肉入りナゲットが発覚し、昨年8月には前年同月比25.1%減となってしまった。このままいけば、14年12月期の連結純損益は11年ぶりの170億円の赤字に転落する見込みだと文春は書いている。 そこにこの異物混入“事件”だから、好転しようがない。謝罪会見にサラ・カサノバ社長が姿を見せなかったのも不評だ。だがそれ以上に、いまの崩壊の原因をつくったのは、現在あのベネッセ社長を兼任する原田泳幸現会長にあると、元幹部は難じている。 「原田氏は100円マックなどのデフレ戦略を成功させたといわれていますが、その一方で充実した研修システムは削っていった」 原田氏はアップル日本法人社長から日本マクドナルドのトップに就き、7年間悪化していた業績を8期連続で成長させたことが評価されているようだが、ジャーナリストの有森隆氏によれば、「原田マジックとは、フランチャイズ店(FC)の売却益を利益に計上して、見せかけ上の増益をつくっただけです」と厳しい。 人間落ち目になると世間の見方が変わってくるのはよくあることだが、原田氏はベネッセの顧客情報流出事件でも対応の悪さを露呈して、経営能力に疑問が付くのは致し方ないようだ。 原田氏のことはどうでもいいが、マックはこのままいくと相当な数の店を閉じなくてはならないだろう。 アメリカでは健康志向のハンバーガーチェーンが店を増やしていると聞く。日本でもマックのような安いがカロリー増量の不健康なハンバーガー店は淘汰されていくに違いない。かといって、今さら「体にいい健康マック」を売り出しても、客はそっぽを向くであろう。アメリカの象徴であったコカコーラとマックが世界中から消えていく日が、現実になるかもしれない。 ところで、今井照容氏責任編集【文徒】が面白い。 「KADOKAWAが300人程度の希望退職者を募集する。3月末時点で41歳以上かつ勤続5年以上の正社員を対象に、3月2~20日まで募集する。退職日は4月30日。応募者には特別支援金の支給と再就職支援を行うそうだ。確かに、こういう事態は角川ホールディングスが解消し、同社のもとに結集していた各社が経営統合された際から予想されていた。私は今更驚きはしないが、KADOKAWAの社員が『はい、そうですか』と、このリストラを簡単に受け入れる神経が私にはわからない。角川歴彦よ!佐藤辰男よ!松原眞樹よ!君たちは何故に300人をリストラに至らしめた自らの経営責任を問おうとしないのか。順番が逆だろう。まずもって角川歴彦が最大の『戦犯』ではないのか。角川の私財を没収してでも、経営責任を問うべきではないのか。君たちの労働組合は何をしているのか。(中略)こういう局面において無期限ストライキを断行せずして何の労働組合なのか。他人事ながら腹の底から怒りがこみあげて来る」 KADOKAWAとニコニコ動画のドワンゴは経営統合したが、今のところなぜ両者が一緒になったのか、何をしようとしているのかが見えてこない。図体だけ大きくしていくだけの経営では、いずれ頭打ちになることはわかっていたはずだ。 経営がうまくいかないからリストラでは、社員はやり切れまい。だが、私のいた講談社でも、2,000億円あった売上を700億円も落としても、経営陣は誰も責任を取らなかった。出版不況の元凶のひとつは、こうしたところにあるのだと、私は思う。 次に、安倍首相関連の記事を3本紹介しよう。安倍首相の腰巾着の一人NHKの籾井会長が、今年から始まった大河ドラマ『花燃ゆ』を安倍首相の出身地の山口県にしたのではないかと、ポストが疑問を呈している。 幕末の長州藩士で維新志士の理論的指導者であった吉田松陰の妹・杉文の生涯を描く新大河ドラマ『花燃ゆ』だが、1月4日の第1回の視聴率が関東地区で16.7%、第2回も13.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)とまったく振るわない。 関係者の間では、そんな大河ドラマをNHKが製作したのは、NHK側に安倍政権へのおもねりがあると、当初から言われていたそうだ。理由のひとつが、制作発表の遅れだという。 山口県・萩市の商工観光部観光課課長は、こう証言している。 「NHKのチーフ・プロデューサーがこちらに来たのは(2013年=筆者注)9月のことです。脚本家2人を連れて『山口県に何か大河ドラマの題材がありませんか』などと聞かれ、市内の案内も頼まれました」 例年なら製作発表が終わっている時期にもかかわらず、題材も主人公も未定で、しかし、舞台となる場所だけは決まっていたようなのだ。 安倍首相は、かねてから吉田松陰を尊敬していると公言してきた。そして新作発表がなされた後の昨年7月に、地元で開かれた講演会で『来年は長州を舞台にした大河ドラマが放送されると聞いています。松陰先生の妹さんが主人公です』と、莫大な経済効果をもたらす大河ドラマ放送を嬉しそうに語っていたそうである。山口県がメインの舞台となるのは、1977年の『花神』以来38年ぶりのことだそうだ。 このドラマは、創価学会にも関係が深いという。山口県は池田名誉会長が青年室長時代、学会員を10倍に増やす開拓指導をした場所だそうだ。 松陰神社から約1キロの距離にある、創価学会萩会館の関係者が語っている。 「吉田松陰が池田先生のスピーチに出てくる回数は数え切れない。先生は『人材を育てた松陰も素晴らしいが、その弟子である高杉晋作らがいたからこそ松陰の名が世に出た(中略)』との主旨の話をされています」 聖教新聞は今年元旦の紙面で、『花燃ゆ』主演の井上真央のインタビューを掲載している。 会津藩を描いた『八重の桜』をやったことに腹を立てた安倍首相が、「それなら長州ものをやれ」とNHKにねじ込んだのだろうか。 現代は、サザンオールスターズの桑田佳祐が紅白で歌った歌が、安倍政権批判ではないかと騒ぎになっていることを取り上げ、「どっちが歴史に名を残すか」という特集を組んでいる。 サザンオールスターズが1曲目に演奏した「ピースとハイライト」は、紛争の愚かしさや平和的な解決を訴える楽曲で、とくに〈都合のいい大義名分(かいしゃく)で/争いを仕掛けて/裸の王様が牛耳る世は……狂気〉という歌詞は、憲法九条の解釈改憲を皮肉っているともとれる。また、桑田のちょび髭姿や「ビースとハイライト」という選曲は、「安倍晋三総理を独裁者になぞらえた、政権批判ではないか」と、紅白直後からインターネット上で話題になっていた。 その3日前の昨年12月28日にも、サザンの年末ライブを安倍総理と夫人が聞きに行ったが、そこでも曲目が「爆笑アイランド」になったとき、桑田が突然替え歌で「衆院解散なんて無茶をいう」と、昨年末に突然の解散総選挙を行った安倍総理を皮肉るようなアドリブを放ち、安倍総理はすっかり不機嫌になり、早めに会場を出てしまったそうだ。 「桑田は、国民のお祭り行事である紅白という舞台で、自らの武器である歌を使い、総理やNHKという権威に、異議を申し立てたことになる」(現代) 2曲目に歌った「東京VICTORY」の歌詞にもこういう含みがあると、滋賀県立大学の細馬宏通教授はいう。 「この前まで大震災からの復興を考えてたはずなのに、もう忘れてオリンピックですか? そういう問いも感じさせる、陰影のある歌詞なんです」 だが、桑田はこの騒動に対して、ラジオなどで、そんな意図はなかったと釈明している。少なくとも、安倍首相に対する批判のメッセージだったとでも言ってほしかったね。桑田は、ジョン・レノンにはなれなかった。 現代は、2人のうちのどちらが歴史に名をより深く刻むのか? 歌手である桑田より、総理を2度も務めた安倍氏のほうが有力だというが、そうではあるまい。60年安保を思い出すとき、岸信介首相よりも西田佐知子の『アカシアの雨がやむとき』を思い出す人間のほうが、圧倒的に多いと思うのだが。 ポストが安倍首相の気になる情報を載せている。首相の体調管理は主治医で慶応大学医学部教授(同病院消化器内科)だった日比紀文氏(現在は北里大学大学院特任教授)を中心とした医療チームが細心の注意を払ってきたが、昨年末から年始にかけて、その医療体制に大きな変化があったというのである。日比氏に代わって主治医に就任したのは腫瘍の専門医、慶応大学病院腫瘍センター(がん専門初診外来)の高石官均准教授。 注目されているのは、両氏の専門の違いだ。高石氏はがん治療認定医、がん薬物療法指導医などの資格を持ち、大腸炎そのものではなく、病状が悪化して腫瘍ができた場合の治療が専門だそうだ。 安倍首相の持病である潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜に潰瘍ができやすい原因不明の難病だが、専門医の間では、長期間患っている患者は大腸がんになりやすいことが知られている。安倍首相が最初に潰瘍性大腸炎の診断を受けたのは、神戸製鋼のサラリーマン時代。すでに30年が経つそうだ。 安倍首相は首相動静を見ると、秘書官や記者、ブレーンの学者、財界人らと焼き肉、中華、フレンチなどの酒食を共にして健啖家ぶりを発揮しているように見える。しかし、これは健康をアピールするパフォーマンスのようだと、ポストは指摘している。プライベートでは違うようだ。 安倍首相がよく通う店の関係者がこう証言する。 「安倍さんは記者の方といらっしゃるときはお酒を飲まれますが、プライベートの時は一切口にされません。ウーロン茶ばかりです」 記者の前ではよくカクテルの「レッド・アイ」を飲むというが、これはビールにトマトジュースを加えたものなので、実際にはどれだけピールが入っているかわからないそうだ。 潰瘍性大腸炎の治療でアサコールとステロイドを併用することは珍しくない。副作用が出た際は、通常は量を調節する。安倍首相は表向き「健康」と言いながら、実は炎症が悪化してステロイドで抑えており、副作用が強くなっているのに炎症がひどくてステロイドの量を減らすことができず、副作用の対症薬が新たに必要になっている可能性があるとポストは指摘する。 安倍首相は党則を変えて東京五輪まで首相を続けたい意向のようだが、もしこの報道が事実なら、体力が持たない可能性が大であろう。 フランス・パリにある風刺専門週刊紙「シャルリー・エブド」の編集長・ステファン・シャルボニエ氏(47)がモロッコ誌のインタビューで「テロの標的になっているが怖くないか」と聞かれ、こう答えたと文春が報じている。 「報復は怖くない。私には妻も子も車のローンもないからね。ひざまずいて生きるよりは立って死にたい」 1月7日、目出し帽と弾薬ポーチを身に着け、カラシニコフ銃を持った2人が「シャルリー・エブド」の会議室に押し入り、シャルボニエ編集長を含む11人を銃殺した事件は、世界中に大きな衝撃を与えた。 犯人は、アルジェリア系フランス人兄弟、サイド・クアシ容疑者(34)とシェリフ・クアシ容疑者(32)である。2人は襲撃後、シャルル・ドゴール空港から8キロのところにある印刷所に立てこもっていたが、フランス軍治安部隊が突入して射殺された。 この兄弟と呼応して、女性警察官を殺してスーパーを占拠したマリ系フランス人、アメディ・クリバリ容疑者(32)も治安部隊に射殺された。 クアシ兄弟はモスクで知り合った男を師と仰ぐようになり、後にイエメンに渡ってアルカイダの戦闘訓練を受けたという。クリバリとシェリフは収監されていた刑務所で知り合ったそうだ。文春は現地取材を敢行し、モスクの創始者ケシャット師に話を聞いている。師はこう語る。 「自分勝手に“宗教者”を名乗る人物には迷惑している。あのようなテロを起こすのは一部の知識が無い人間や、頭がおかしい人間だけだ」 「バカは隣の火事より怖い」(立川談志)のだが、この事件は「言論表現の自由」がどこまで許されるのかも問われている。「シャルリー・エブド」は発行部数3~4万部程度だが、知名度は高い。それは風刺画がメインでイスラム教だけではなく、キリスト教、ユダヤ教などあらゆるものを批判してしばしば物議を醸すからだ。 同誌ではないが、東日本大震災後、腕や足が三本ある力士が向かい合い、防護服を着たレポーターが「フクシマのおかげで、相撲が五輪競技になった」と実況している風刺画が『カナール・アンシェネ』という雑誌に載り、日本政府が抗議したことがある。 編集長は「フランスでは悲劇をユーモアによって扱うことが出来るが、日本ではそうではないようだ」と突っぱねたそうだが、日本人にとって不快極まりない画であることは間違いない。 これを描いたジャン・カビュ氏も、今回のテロの犠牲になっている。 週刊新潮でS・P・I特派員のヤン・デンマンなる人物がこの問題を取り上げ、日本人記者とフランス人記者とのやりとりを載せているが、これが興味深い。 日本人記者が「僕も、暴力は絶対反対ですよ。でも、“表現の自由”は“何でもアリ”というものではないはずだ」と言い、日本新聞協会が作った倫理綱領には「人に関する批評は、その人の面前において直接語りうる限度に留めるべきである」と書いてあるとフランス人記者に言うのだが、これはあまりにもきれいごとすぎると思う。もしかすると、朝日新聞の記者かな? それに対してフランス人記者は、フランス人は野放図に自由を謳歌しているのではないと反論する。フランスの現憲法には表現の自由に関する規定はないが、フランス人権宣言11条に「すべての市民は、法律によって定められた場合にその自由の濫用について責任を負うほかは、自由に、話し、書き、印刷することができる」とある。自由は法律によって制限され、ナチスを肯定したりホロコーストを否定するような表現は法律で禁止されているというのだ。 だが「シャルリー・エブド」のようなイスラム教徒への挑発風刺画は、法を犯しているわけではないから「それを止める手立てはない」。実際、同誌は何度も訴えられているが、勝訴しているのだ。 表現の自由はどこまで許されるのか。フランスではテロに対する反対運動が大きな広がりを見せているが、イスラム諸国では「シャルリー・エブド」への批判デモが激しさを増して、死傷者まで出ている。 まさに「文明の衝突」だが、こうした対立は今世紀最大の紛争を引き起こし、第三次大戦につながる可能性がある。報道、表現の自由も無制限に許されるはずはないと思うが、日本のように、権力には尻尾を振る大メディアばかりの国では、そんなことを論ずる必要性さえないだろう。悲しいことだが。 シェリフ・クアシ容疑者は、イスラム過激派「アラビア半島のアルカイダ」の元幹部から財政援助を受けていたと語っているが、その組織の機関誌には「暗殺者リスト」なるものが掲載されていて、シャルボニエ編集長のほかにも『悪魔の詩』の著者や米連邦準備制度理事会のバーナキン前議長、マイクロソフトのビル・ゲイツ前会長などの名前があると文春が書いている。 クリバリ容疑者は「イスラム国」への忠誠を誓っているようだが、最近話題の「イスラム国」は資金的にも潤沢で、シリア東部の油田地帯などに拠点を築き自立し始めているというのである。 「歴史上初めて、テロリストが国家を作ることに成功するかもしれません。彼らは恐怖と暴力だけでは支配地域を維持できないことを理解しています。(中略)総資産は二十億ドルとも推定されています。そうしたお金で道路を補修し、内戦で家を失った人々のために食糧配給所を設置し、予防接種まで受けさせている。(中略)彼らの発する『カリフ制国家建設こそがイスラムの新しい黄金時代の幕開け』というメッセージが、多くのイスラム教徒にとって心強く映っているのは紛れもない事実です」(イタリア人エコノミストで『イスラム国 テロリストが国家を作る時』(文藝春秋)を出したロレッタ・ナポリオーニ氏) 文春、新潮は日本が移民を多く受け入れるようになると、フランスのようにテロの標的になると心配しているが、私はこの見方はとらない。フランスだけではなく、イギリスやアメリカ、日本でもわずか数%の富裕層だけが肥え太り、貧富の差はますます広がっていっている。 日本でもこのまま格差が進んでいけば国民の不満はますます募り、外国勢力と手を組んでテロを起こそうと考える人間が出てくるのは必定であろう。 安倍政権のように、格差や貧富の差を広げる政策ではない新政権を作ることこそが最良のテロ対策だと思うのだが。 (文=元木昌彦)





