"毒まんじゅう"に蝕まれた相撲界と政界 常套手段に騙されるな!

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「週刊ポスト」7月8日号
●第50回(6月22日~6月29日発売号より)   第1位 「菅直人総理、嘘をつくな!『消費税10%』で日本は崩壊する」(「週刊ポスト」7月8日号) 第2位 「ヤクザ組長の幕内力士『SEX漬け』現場!」(「週刊アサヒ芸能」7月8日号)  「朝日」の読者投稿欄「お便りクラブ」に、今回の相撲界の野球賭博問題についていいことが書いてあった。投稿した工藤寛行之氏は、テレビのワイドショーに出てくる相撲評論家なる人たちが、したり顔で批判しているのを見て苦々しく思うとして、こう書く。 「彼らはそうした事実をまったく知らなかったのでしょうか? 知らなかったのなら評論家失格でしょうし、知らぬ顔をしていたのなら彼らも同罪で、協会を批判する資格などないはずです。彼らに限らず、テレビのコメンテーターと称する人たちの右顧左眄ぶりを見るにつけ、テレビの報道はもうダメではないかと思います。週刊誌にこそ期待をしています」  テレビで、武蔵川理事長(元横綱三重ノ海)と特別調査委員会の会見を見てびっくりした。彼らは、テレビカメラがうるさい、目障りだと文句を付け、カメラマンたちも、何もいわず後ろへ下がっているのだ。  特別調査委員会の座長伊藤滋・早大特命教授の横柄な態度に、何様のつもりだと反発したくなった。武蔵川理事長の、今回の問題も、自分の監督責任にあることを認識しないで、記者やカメラマンに八つ当たりする「無責任」さに、どうして記者たちは反論しないのだろう。  これは、先の工藤氏が言うように、相撲記者クラブ所属の記者たちの多くは、野球賭博だけではないバクチの横行と暴力団との「黒い交際」を、以前から知っていたに違いないから、自分たちに火の粉が降りかかってこないよう、黙りを決め込んでいるのではないかと、私は推測する。  昔から、「裸芸者」と言われるように、相撲取りたちは、タニマチといわれる旦那たちに呼ばれると、どこへでも出かけて行き、ごっつあんですと鯨飲馬食、帰りには車代をもらって帰るのがしきたりになっている。財界人や作家、文化人も、贔屓の関取を呼んで、散財したが、タニマチのなかには、当然のことながら、暴力団の親分や幹部たちもいた。いや、そのほうが多かったのではないか。  そうした席に、記者クラブの人間が同席したことはないのか。親しい相撲取りたちと、高額な麻雀や花札賭博をやったり、そうした場面を目撃した記者は皆無なのだろうか。  「ポスト」で、上杉隆氏が、官房機密費をもらった新聞記者や政治評論家を追及しているが、ほとんど名乗りでない。今週は、元NHK政治部官邸キャップが実名告白しているが、1960年代の話であり、自分はもらわなかったと言っている。もらったという証言はまだ一人もないが、私が知っている田中番(田中角栄総理・当時)の各社の大物記者たちは、取材に来ている私に、角さんからもらったとうれしそうに、万年筆やネクタイを見せて自慢していた。さすがに現金を見せびらかすことはなかったが、カネを渡されて、拒んだ人はそう多くはないだろう。  「毒まんじゅう」を一緒に食わない人間は、仲間とは見なされないからだ。  これは、そのまま相撲界にも当てはまるのではないか。大新聞やスポーツ新聞が、今更知って驚いたような顔をして紙面を作っているが、腹の中では、そんなこと知っていたが、書かなかっただけだと思っているのではないか。  ヤクザの世界のことなら、「アサヒ芸能」を読むのがいちばんだ。先週から、ヤクザと大相撲の「密接な関係」を連載しているが、今週は、タニマチのヤクザの親分が、力士たちをSEX漬けにする現場報告である。  コンパニオンをあてがわれたり、ソープランドを2軒貸しきって、好きなだけヤッてこいといわれた力士たち。  力士を喜ばせるためには「お米」(祝儀)と「女」と「メシ」があればいいと言われるが、「お米」の桁がヤクザは違うと、元力士のY氏がこういう。 「ご祝儀なんて、通常は幕下力士には数万円がいいところを、ヤクザは何十万円という金を財布から取り出して、そのまま『遊んで来い』なんて調子ですからね。実際には、こうしたヤクザが裏から角界を支えているのが現状なんです」  また、ある関東の博徒組織の幹部は、相撲はもともとヤクザとの縁が深かったのだと、こう話す。 「今の相撲の興行というのは、江戸時代に確立されたんだが、もともと力士はカタギじゃなかったんだよ。つまり、俺たちと同じだった。ヤクザを角界から追放せよとか言っている人たちは、そういう歴史を知っているのか」  ベテラン相撲ライターがこう明かす。 「かつて東京には相撲取り上がりのヤクザが徒党を組んでいたといいます。特定の代紋はなく、大組織の先兵として働いていた。組織のヤクザにとっては、何が起きても代紋を汚さなくて済む。体のいい"防波堤"になってくれるから、便利屋として使っていたようです」  このようにヤクザと相撲界とのつながりは、根深い歴史を持つ。そうした中から、八百長も、賭博も、大麻も出てくるのだろう。武蔵川理事長と特別調査委員会の、蜥蜴のしっぽ切りのような大甘な処分では、この問題の根っこにある病巣を取り除くことはできない。ましてや、それを追及する立場のメディアまでが、そうしたことを知りながら、見て見ぬふりをしているようでは、なおさらのことだ。相撲界浄化は、これからが本番である。  菅直人総理大臣の「消費税! 0%アップ」発言で、楽勝ムードだった参議院選がにわかに混戦模様になってきた。これだけ景気が低迷していて、何の有効な対策も打てず、無駄な役人や政治家の削減もできずにいるのに、この上、財源がないから国民にいっそうの負担を押しつけようというのだから、ほとんどの週刊誌が、挙って「空き缶よ、値上げ反対」しているのは当然だ。  中でもポストの怒り方が真っ当で、的を射ているから、今週の第1位に推す。  菅総理は、官僚の言いなりだとして、「財政危機」「日本がギリシャになる」「子孫に借金を残す」は大嘘だと厳しく批判する。 「財務省が煽る財政危機論にはトリックがある。900兆円近い借金の金額だけを宣伝し、日本政府が社会補償基金や特別会計の内外投融資など505兆円の金融資産を持っていることが議論から抜けている」(日本金融財政研究所所長の菊池英博氏)。差し引きで計算すると、日本の国家の純債務は367兆円くらいで、他の先進国と変わらないという。  相澤幸悦埼玉大学経済学部教授は、日本とギリシャを同等に語る政治や行政の見識を疑うとして、こういっている。 「日本はギリシャと違って独自通貨を持つから、財政危機に陥ればまず市場で株や債券が売られ、円安になる。そうなれば輸出産業が活気づくという調整機能が働く。(中略)日本は国債のほとんどを国内で消化し、逆に外国に金を貸している。日本の対外純債権は260兆円もある」  大マスコミまでが書きたてる財政破綻プロパガンダを、悪戯に危機感を煽り立てているのだと退ける。子や孫の世代が苦しむというのも違うというのだ。 「日本には政府資産とは別に、国民が持つ預貯金などの金融資産が約1450兆円ある。その75%は50歳以上が保有している。日本が高度経済成長で世界第2位の経済大国になった冨の蓄積といってもいい。世代別のバランスシートで見ると、親の世代は、作った国の借金より多くの資産を子や孫の世代に残すことになるのである」  かつて橋本内閣は、財政再建を旗印にして、97年に消費税を3%から5%に引き上げ、深刻なデフレに陥った。  今、実感する不景気感は、それ以上に深刻である。消費税を上げて社会保障費に充てるというが、年金や医療、介護などの制度をどう改革するのか、案さえ示していないのだ。  なんだか分からない「財政再建」という言葉が一人歩きし、党内論議もまだしていない消費税値上げをされてたまるか。サッカーWCに浮かれている間に、そっと自分たちの財源になる消費税値上げを忍び込ませる。官僚たちの常套手段に騙されてはいけない。 (文=元木昌彦)
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撮影/佃太平
●元木昌彦(もとき・まさひこ) 1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。 【著書】 編著「編集者の学校」(編著/講談社/01年)、「日本のルールはすべて編集の現場に詰まっていた」(夏目書房/03年)、「週刊誌編集長」(展望社/06年)、「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社/08年)、「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス/08年)、「競馬必勝放浪記」(祥伝社/09年)、「新版・編集者の学校」(講談社/09年)「週刊誌は死なず」(朝日新聞社/09年)ほか
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日本のおっぱいは世界標準!? 欧米人が憧れる"JAPPAI"の魅力とは...... 年上女性か野球部マネジャーか 急成長株・小泉進次郎の本命彼女はどっち?  鳩山辞任は小沢氏の策略? 呪縛から逃れられない民主党の行く末

「マンガを正当なビジネスにしたい」マンガ家・佐藤秀峰 爆弾発言の裏にある思い(後編)

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前編はこちら ――マンガの新たな表現の場を求めて、立ち上げられた『漫画 on Web』について、改めて説明をお願いします。立ち上げたきっかけを教えてください。 佐藤 紙媒体が斜陽化していて、次のメディアを考えたのがきっかけです。自分でサイトを作るのは、金も労力もかかるのですごく面倒で、誰かに作って欲しかったんですけど、誰も作ってくれないんですよね。出版社が動いてくれたら楽だったのに全然動かないから、結局自分で作りました。 ――出版社が作っても莫大なマージンを取りそうですよね。現在アクセス数は1日どの程度でしょう? 佐藤 詳細は言えませんが、アクセスは1日数千。日刊サイゾーで取り上げられて、「Yahoo!トップニュース」になった時で数万ですね。収支は、赤字ではないんですが、平均でランニングコストとサイト用のスタッフ1人の人件費を払って利益が多少出る程度ですね。売り上げも月に数十万円。100万円はいかないですね。昨年9月の有料サービスを開始して、最初は一気にポイント(マンガの閲覧はポイント制で300ポイント315円から)を買ってくれて、初日は10万円売り上げたんですが、そのまま100万円まで行くかと思ったら、落ち着いちゃいましたね。 ――サイトには読者の掲示板もありますが、読者の反応はいかがですか? 佐藤 「意外と読める」という人もいれば、「紙の方がいい」という人も。デジタルになって初めて僕のマンガを読んだ方もいて、年配の方から「マンガコーナーに行って自分がマンガを選んでいる姿が恥ずかしい。それがパソコンだと誰にも探すところを見られなくて30年ぶりにマンガ読んだ」という意見もありました。僕自身はネットで読むことに抵抗はなくて、机の前にパソコンモニターがあって、一日中、メールや資料をパソコンで見ながら作品を描いているので、不便じゃない。でも、マンガを読むためだけにパソコン立ち上げると考えると面倒かもしれませんね。 ――『漫画 on Web』には、『ダービージョッキー』『日本沈没』のマンガ家・一色登希彦、『森繁ダイナミック』のマンガ家・桃吐マキルさんも参加されています。出展者はDEBUTコースなら月額5,250円のみと低料金ですね。 佐藤 システムは正直にやっています。出展するマンガ家さんからは売り上げの手数料は1円ももらってないし、掲載は審査もしていないので誰でもOK。誰でも自由に登録して使ってくださいという形式で、小説も写真集も出展可能です。1話あたりの値段や、読者が閲覧できる期間は、作家さんが自由に決められて、1回購入で最大366日閲覧可能。僕の作品は366日ですね。『ブラックジャックによろしく』は旧作は1話10円。マンガは1冊10話としたら、1冊100円で妥当な値段かと。新作は1話30円で1冊分に相当する10話買うと300円。紙の本より安くないと意味がないし、BOOK OFFと同じ値段じゃないと競合しない。出展はこちらから営業は一切していないので、興味を持ってくれた方に自由に使ってもらえる魅力的なシステムにしたいですね。 ――『漫画 on Web』では、佐藤先生のアシスタントも作品を発表されていますね。テーマを基にネームの出来を競う"ネーム対決"を行っています。 佐藤 アシスタントにはプロになって欲しい。マンガ家は一代限りの才能なので、僕の才能がなくなったら会社も潰れ、みんな雇えなくなってしまう。長く面倒は見られないので、アシスタントには最長3年で辞めてもらうという契約にしています。プロになって辞めてくれるのが一番ですが、3年やって才能の芽が出なければ、若いうちに田舎に帰るのもいいんじゃないかと思うし。 ――佐藤先生のアシスタントからプロになった方もいらっしゃるんでしょうか? 佐藤 去年は5人辞めて、4人連載を持っています。吉田貴司は「モーニング・ツー」(講談社)で『フィンランド・サガ(性)』を、梅澤功二朗は「ヤングジャンプ」(集英社)で『ヤナガオート』を連載中。白鳥貴久は「ヤングキング」(少年画報社)で『タイガーズ』連載して、携帯コミックでも活躍。まぁびんこと藤井五成は「月刊スピリッツ」(小学館)で『DRAGON JAM』が始まりました。こんなにアシスタントがマンガ家になっているのは日本でウチだけだと思います。 ――それは佐藤先生に若手を育成するメソッドがあるのでは? satoshuho_sashikae.jpg 佐藤 才能を拘束しないで、ある程度のお金とゆとりを与えることですかね。週5日、1日12時間拘束で働いてもらいますが、年に2~3カ月有給休暇がある。その間も給料払うけど、「しっかり自分の作品描いてね」と言っています。ボーナスも4カ月分出してます。 ――そんな好待遇を記事にしたら、アシスタント応募殺到しますよ(笑)。佐藤先生にとってマンガ家のプロになる条件は? 佐藤 描くことだけ。雑誌に載ってる人は、描いてる人ですよ。描かないで載る人は一人もいない。マンガ家になれたのは、いっぱい描いた人だけです。なれなかった人は途中で描くの辞めますからね。プロになるまで描いたからなれた。ちゃんと考えながら1,000枚原稿描けば絶対なれますよ。その前にみんな諦めちゃうだけ。 ●改めて問う、佐藤秀峰にとってマンガを描くことの意味とは? ――では、改めてお伺いします。佐藤先生にとってマンガとは何でしょうか? 佐藤 「マンガとは?」ってあんまり聞かれないですよ......(長い沈黙)。マンガはなくてもいいものだと思うんです。マンガのない国もいっぱいあるし、マンガを読まなくても日常過ごしている日本人もいっぱいいる。描くのは好きだけど、ほかのマンガはまったく読まないし、斜に構えてる感じじゃなくて、あってもなくてもいいものだと思う。でも、なんであるか分からない......改めて聞かれるとマンガってなんだろう......(さらに長い沈黙)。実は、仕事してることに罪悪感もあるんですよ。例えば、『ブラックジャックによろしく』でテーマにしている医者だったら、医療がない時代も人は生きて繁殖して、人類は続いてきた。だから「医者ってどこまで必要なのかな?」と考えると分からなくなってしまう。長生きしたいし、病気で苦しんで、治療して楽になったらありがたい存在だけど、自分が医者だったら、結局病気の人からお金を吸い上げて生きている気持ちになる。マンガってなくてもいいものだと思うし、無駄な出費を誰かにさせて暮らしているわけで、無駄なものにお金を使わせている。これを続けてどういう意味があるんだろうと思うこともあります。 ――医者の話は極論だとしても、人は無駄なものに対価を払いませんよ。先生の作品に「本当に救われた」「感動した」という読者の声も届くのでは? 佐藤 感動してくれればうれしいですけど、その人のために描いてないですからね。その人に会ったことないし、その人の顔を思い浮かべて描いたわけじゃないから。「この仕事は何なんだろう」と思いますね。 ――では、誰のために描いてるんですか? 佐藤 当然自分のためだと思います。生活のため、表現欲を満たすため。そのために誰かに何かを伝える言葉だから相手が必要。 ――例えばスティーブン・キングは「すべての小説を夫人に向けて書いている」と聞いたことがあります。また、伊集院光は深夜ラジオで「中2の自分に向かって話している」と語っていました。佐藤先生にとっての想定読者は? 佐藤 自問自答している感じ。でも、自分の作品も基本的には読み返さない。描いていて、整合性取るためには読むけど、それ以外は読まないですね。 ●作品発表は『漫画 on Web』へ 『ブラよろ』の結末は...... ――今後は、『漫画 on Web』メインで、今後は完全に"脱・出版社"の方向で、大手出版社の仕事は受けないつもりなのですか? 佐藤 印税に頼るのはギャンブルなので、制作費をカバーできる正当な原稿料をもらえれば出版社でも描くし、もらえなければやらない。ビジネスパートナーになってくれるのであれば、仕事をするだけです。今の状況では、『漫画 on Web』が一次使用で、それを「原稿料払うので雑誌に載せたい」という話があれば二次使用としてはいいかなと思う。契約の仕方ですね。発表の形態もiPadには期待を寄せているので、今後、7月中を目途に『漫画 on Web』をiPadに対応させてから、その次に翻訳して、海外版もできればと考えています。 ――次回作は、「週刊マンガTIMES」(芳文社)に掲載されて休載中の『特攻の島』ですか? 佐藤 『特攻の島』は途中なので、そこまでは雑誌でやります。『新ブラックジャックによろしく』が終わったら、一カ月程度休んでからやろうと思ってます。掲載期間は、1年から2年ですね。その次の作品もネームはできているので描きたいんですけど。さすがにそれはまだ詳しいことは言えないです。常に描きたいことはいっぱいあるけど、形にするのに苦労します。描きたいことを出し切るには、かなりの時間が必要で、描きたいことがなくなるということは今のところない。 ――描いてみたいテーマはありますか? 佐藤 ジャンルで描きたいものはないんですよ。だから編集者が提案してきたものを受け入れちゃうんですよ。どんな食材を持ってきても、おいしく料理できますよって感じ。マグロしか扱えないとかそういう風になりたくない。どうせ僕が描くと泥臭い感じになるんで。でも、泥臭い風にしかならないけど、なんでもできます、となりたいかな。 ――一色登希彦さんのマンガ家としての半生をマンガにするという企画がお二人のTwitterでのやりとりから始まって、その基となる一色さんへのインタビューをUSTREAMで配信されました。 佐藤 一色さんとのマンガは、『漫画 on Web』ですぐにやりたいと思ってます。取材があまり必要じゃない自分の知ってる世界を書けたらいいなと思ったけど、話を聞いたら意外と大変で......。おそらく「表現者とは何か?」という話になる予定です。 ――では最後に、残り2回となった『新ブラックジャックによろしく』はどのような幕引きとなるのでしょうか? 佐藤 最後回のために取材してきた題材があるので、それを描こうと思っています。医療マンガもまだ描こうと思えば描けます。愛情を持って描いてきたので、寂しい気持ちもありますね......。最終回は"マンガでは誰も描いたことがない終わり方"になると思います。 * * *  佐藤先生の日記での告白に、「激怒」「マジギレ」「暴露」......そんな見出しを付けてきた我々だが、直接生で聞いた先生の声は穏やかで冷静、しかしながらマンガへの強い信念が随所にほとばしっていた。「マンガとは?」という質問に、言葉を選び、熟慮して答えていただいたその様は『ブラックジャックによろしく』の自問自答する主人公・斉藤英二郎そのもの。たゆたう心情をありのままに表現するその姿勢こそが、作品にリアリティを生んでいるように思われた。大手出版社への挑戦状とも言える『漫画 on Web』の未来と、掲載誌を変え、8年にわたって連載されてきた『ブラックジャックによろしく』の"誰も描いたことがない"着地点に期待したい。 (取材・文=本城零次<http://ameblo.jp/iiwake-lazy/>) ●佐藤秀峰(さとう・しゅうほう) 1973年12月8日生まれ。大学在学中よりマンガ家を志し、福本伸行、高橋ツトムのアシスタントを経て、1998年「ヤングサンデー」に掲載の『おめでとォ!』でデビュー。同年開始の『海猿』はNHK BSハイビジョンでTOKIO・国分太一でドラマ化され、さらに伊藤英明主演で映画化、フジテレビ系でドラマ化、今年9月18日には3作目の映画公開も控える。また、02年、「モーニング」に『ブラックジャックによろしく』を連載、03年に妻夫木聡主演でTBS系でドラマ化。単行本1~13巻の累計発行部数は1000万部を突破。07年、「ビッグコミックスピリッツ」に移籍し、『新ブラックジャックによろしく』と改題。09年、オンラインコミックサイト『漫画 on Web』(http://mangaonweb.com/)を立ち上げ、マンガの新天地を模索している。
新ブラックジャックによろしく 8 「世界を変えるのはいつでもたった一人の情熱だ」(Amazonより引用) amazon_associate_logo.jpg
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日本のおっぱいは世界標準!? 欧米人が憧れる"JAPPAI"の魅力とは……

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「週刊ポスト」7月2日号 中吊り広告より
●第49回(6月15日~6月21日発売号より) 第1位 「世界一美しいニッポンのおっぱい」(「週刊ポスト」7月2日号) 第2位 「本当は笑えない『お笑い芸人』ランキング」(「週刊文春」6月24日号) 第3位 「スクープ!小沢健二『アメリカ人美女と極秘結婚』ラブラブ買い物姿」「フライデー」(7月2日号)  先週から、サッカーWCと全米オープンゴルフ中継で寝不足だ。WCは、日本戦でなくても、観始めると結着するまで眠れない。日曜夜の「イタリア対ニュージーランド戦」も最後まで観てしまった。  寝不足のせいもあるし、小難しい政治や経済の話は、どこも大同小異だからというのもあるが、読み進める気がしない。そこで今週は、軟派ものの佳作に焦点を当ててみた。  第3位は、東京大学文学部を卒業し、世界的な指揮者・小澤征爾を叔父にもつ超サラブレッド、小沢健二のおめでた話。  かつて"シブヤ系の王子様"といわれたオザケンも、42歳の立派なアラフォーになった。理由は知らないが、98年にシングル「春にして君を想う」をリリースして以来、13年の間、沈黙していたが、この5月からコンサートツアーを開始した。  人気にはまったくの翳りはなく、チケットは即日完売したという。その人気中年男に、一緒に暮らすアメリカ人の女性がいるという。顔は写っていないが、スレンダーな超美女風である。  買い物をしたり、接吻(古いね!)しているような抱擁ありで、二人の仲の良さが伝わってくるいい写真である。 「彼女は米国出身の写真家で映像作家の、エリザベス・コールという女性です。歳は小沢より5つか6つ下です。小沢とはアメリカで知り合い、交際する前にも一緒に南米や東南アジアを旅したこともあるようです」(音楽関係者)  二人は昨年暮れに入籍している。アラフォーの星・オザケンの人生の春を素直に喜べる、「フライデー」にしては珍しい温かい(当人たちはほっといてくれというだろうが)記事だ。  2位は、世の中になぜこんなお粗末なお笑い芸人が溢れているのかと、日頃お嘆きの諸兄にぜひ読んでもらいたい「文春」の記事。  どこかで読んだ記憶があるが、今の若者たちは現実から逃避したいがために笑いたがっているから、そこを少しくすぐってやれば、稚拙なギャグでも、バカの一つ覚えのようなアクションを繰り返す芸人でも、笑うのだそうだ。  この程度の聞き手に、この程度の芸人。したがって、今の芸人は、すぐに飽きられて使い捨てされるから、かつてのような話芸を持った芸人が育たないのだ。消耗品たるお笑い芸人たちを、自称お笑い好きの全国2,000人の男女に、採点してもらったという。  笑えない芸人ランキングの堂々第1位に輝いたのは、はんにゃ。その理由は、「小学生でも笑わないようなコントをずーっとテレビでやっている」から。  第2位は小島よしお。その理由は、「いつまでも海パン一丁なのが見ていて痛々しく不憫です」。芸人が同情されるようになってはお終いである。  第3位が狩野英孝。「実家の神社の後をついで、親を安心させてあげた方がいい」。要は、芸がないということ。第4位はオードリーで、第5位には島田紳助が入っている。テレビ鑑定家の宝泉薫氏は、紳助についてこうバッサリ斬る。「存在そのものが鼻持ちならないという、小沢一郎的な嫌われ方をしています」  注目は15位に、爆笑問題が入っていることだ。今や太田光は、お笑いタレントではなく文化人のように振るまい、ビートたけしのように尊大だと、私は思っている。しかし、まだ若いのだから、文化人としてより、お笑いの芸を磨くことに専念すべきだと思う。安易に、未熟なお笑いタレントを排出する吉本興業のやり方や、それをありがたがって、無批判に出し続けるテレビ局側のお手軽な番組作りの問題を、週刊誌はもっと批判していい。  「ポスト」はなぜか先々週号は合併号だった。聞いてみると、サッカーWCの時は、出しても売れないからだという、消極的な判断からだったようだが、編集長も飯田昌宏氏に代わり、今号は満を持して(?)リニューアルしてきた。  まず目を見張るのは、表紙の一番上にあるタイトルと写真だ。「特別付録 ご開帳! 観音開き 袋とじ 360°全方位ヘアヌード いちばん凄い 小向美奈子」とある。両側に小向のあえいでいる写真。ここで注目は「ヘアヌード」の文字だ。数年前、「ポスト」は今後ヘアヌードを載せないと朝日新聞に発表され、事実それからは、誌面から消えていた「ヘアヌード」の文字。  消費税を4年間上げないと宣言した鳩山内閣の公約を、菅新内閣で、消費税は上げる、しかもその率は10%と、翻したのと同じような、「ポスト」の大転換宣言だ。  それだけ売上げ減が深刻なのだ。背に腹はかえられないと、なりふり構わず、「現代」路線に参入してきた。もともと「ポスト」は、「現代」の編集長やスタッフを引き抜いて創刊した雑誌なので、物真似上手で、事実、長年部数で、「現代」は「ポスト」の後塵を拝していたのだ。  今号では、「現代」も同じ小向を袋とじでやっているが、写真は断然「ポスト」のほうがいい。ヘアもバッチリ拝めるし、写真の迫力も数段上である。再び、「現代・ポスト」の軟派路線対決が始まるようだが、願わくば、昔のいいとこ取りをするのではなく、今の時代の「軟派記事」とはどのようなものかを、両誌が切磋琢磨して、われわれ読者に見せてもらいたいものだ。そうすれば、再び、月曜日発売の週刊誌の時代が来るかもしれない。期待しよう。  さて、第1位は、「ポスト」の「世界一美しいニッポンのおっぱい」に捧げたい。これは「W杯応援連動企画」とあるが? ま、そんなことはどうでもいいか。  写真家の伴田良輔氏は、これまでさまざまな300人超の女性のおっぱいを撮影してきたが、大和撫子のおっぱいの美しさは、世界一だと力強く宣言する。  おっぱいは、「ぶどう型」「ささやき型」「いちじく型」「鏡餅型」「自立型」「ビーナス型」「夏みかん型」に分類されるという。  ささやき型とは? 「いわゆる微乳タイプです。ラインが実に繊細でキレイ。乳首も自己主張していない。小鳥がささやくようなイメージです」(伴田氏)  自立型って? 「乳房も乳首も上向きです。特に乳首が大きめで、自己主張が強い。自立した女性に多いようです」(伴田氏)  こうした高品質のおっぱいを育んだのは、ワコールのような優秀なブラジャーメーカーの創意工夫が大きいとしている。そして、大きいおっぱいを是としてきた欧米人が、日本女性のおっぱいの魅力に最近、気がつき始めているというのだ。 「JAPPAI(ジャッパイ。"ジャパニーズおっぱい"の略)は世界ブランドになりつつあります。おっぱいW杯が開催されれば、日本は優勝間違いありません」(伴田氏)  こうまでしてWCにかこつける必要はないと思うが、バカバカしくておもしろい、週刊誌らしい記事である。 (文=元木昌彦)
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撮影/佃太平
●元木昌彦(もとき・まさひこ) 1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。 【著書】 編著「編集者の学校」(編著/講談社/01年)、「日本のルールはすべて編集の現場に詰まっていた」(夏目書房/03年)、「週刊誌編集長」(展望社/06年)、「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社/08年)、「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス/08年)、「競馬必勝放浪記」(祥伝社/09年)、「新版・編集者の学校」(講談社/09年)「週刊誌は死なず」(朝日新聞社/09年)ほか
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「マンガを正当なビジネスにしたい」マンガ家・佐藤秀峰 爆弾発言の裏にある思い(前編)

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 電子書籍デバイス「iPad」「Kindle」の誕生により、過渡期を迎える出版業界。隆盛を誇るマンガ雑誌も2007年に「月刊少年ジャンプ」(集英社)、08年に「週刊ヤングサンデー」(小学館)が休刊し、その後、新雑誌が創刊されるなど各社再編が相次いでいる。そんな中、"脱出版社"に向けて、作品を1話10円から販売するオンラインコミックサイト『漫画 on Web』で新たなマンガの可能性を模索するのが『海猿』『ブラックジャックによろしく』で名を馳せるマンガ家・佐藤秀峰氏。  昨年2月に公式サイトを立ち上げ、『ブラよろ』が「モーニング」(講談社)から「ビッグコミックスピリッツ」(小学館)へ移籍した顛末のほか、編集部によるネームの無断改変、必要経費の実情、アシスタントからの賃上げ要求までも暴露。さらに広告用のマンガを描くも代理店の不義理な対応から掲載を拒否し、ギャラ540万円の受け取りを放棄した話や、編集者の不手際から『新ブラよろ』のコミックス9巻のカバーイラスト執筆をボイコットするなど、サイトの日記で爆弾発言を連発している。  『新ブラよろ』の雑誌掲載があと2話で最終回となる中、佐藤氏に突撃インタビューを行った。編集部との長年にわたる軋轢やマンガ界の内情、『漫画 on Web』への手ごたえと出版界の未来、プロのマンガ家になる方法、さらに次回作のプランも告白してくれた。前後編でマンガ界の禁断の真実に肉薄する。 ――佐藤先生の"暴露"が世間では大きな反響を呼んでいます。ここまで内情を晒すことに抵抗はなかったのでしょうか? 佐藤秀峰(以下、佐藤) 僕は起こっている出来事を普通に話しているだけなんですよ。今までは発言する場所がなかったのが、ホームページという発言の場ができたから言ってるだけ。怒りがたまっていて、恨みを晴らすためにやってるわけでもないんです。ニュースサイトで記事にされる場合は、"ブチギレ"とか"暴露"と見出しを付けられちゃうんですけど(笑)、僕は平熱なんです。「原稿料の話は外じゃ絶対言っちゃいけない、それは業界のタブー」という空気が支配しているのがむしろおかしい。僕が何か言うと「みんなが黙ってきたのに、何言ってるんだ」というような反応がある方が変。僕はこういうことを普通に話せる空気が欲しいだけ。 ――「単行本の表紙カバーを描いてもギャラが出ない」という話も読者には衝撃的でした。カバーをボイコットする話では、『ムショ医』で知られるマンガ家である佐藤智美夫人と夫婦喧嘩をして、出版社に対して「あいつら、レ○プしといて、『オレが女にしてやった』って言うような奴らだぜ......」と日記で発言。その後、奥さんが部屋から出て行ったところで終わったので、そのまま離婚の危機を迎えるのかと思いましたよ。 佐藤 単行本の表紙は、僕が知る限りどこの出版社もほぼ100パーセント、ギャラが出ませんね。日記を書くときは業界の人より、マンガをあまり知らない一般の方が読むことを想定して、面白おかしく伝えたいという気持ちがあるんです。カバーの話も事実を列挙して説明文を書いても面白くないので、奥さんと喧嘩した様子を実況中継風に書いたほうが読者の興味を引いて読んでもらえるんじゃないかという"演出"です。マンガのストーリーを作るのと同じで、冒頭に衝撃的な事件があって、状況説明のシーンが始まって、まただんだん盛り上がっていく感じ。実は深刻な夫婦喧嘩じゃなくて、奥さんには日記を書くときも相談して、「(喧嘩の時に)レイプって言葉は使ってなかったよ」と言われて「でもそう思ってたんだ」と言ったら、「じゃあ書いてもいいんじゃない」ということで使いました。さらに「一日、日記を空けた方が引きがあるよ」と言われて、文章は先に作っといて、一日空けてから結末は書きました。 ●マンガ界に伝わる都市伝説「編集者は3人新人をつぶして一人前」 ――マンガ編集者の間では、「編集者は3人新人をつぶして一人前」という話もあるそうで......。 佐藤 実際、担当編集者に言われたんですよ。「入社したときに先輩の編集者から編集者の心得として三つ言われたことがある。一つ目が、"編集者は3人新人をつぶして一人前"。二つ目が、"作家に絶対謝るな"。三つ目が、"大物作家とタクシーに乗るときは、作家を奥に入れろ。新人の場合は出口側に座らせろ"」。だから、マンガ家と編集者は根本的に感覚が違うわけですよ。僕らマンガ家は、表現者で自分の表現がしたいのに、編集者は自分たちが"マンガを描かせてる"と思ってるから話が通じない。僕らからすればマンガを多くの人に見せたくて、有名な雑誌に載って、より人目に付くところに発表したいと考える。そのために出版社がパートナーとして存在している、という順番。創作意欲が大前提。でも、編集者は、雑誌を埋めるためのコンテンツが必要で、そこにどの作家を選んで何を描かせるかと考える編集者の企画主導。その点が折り合いつかないことがよくある。それで、自分を傲慢とも思わないでそれが当然だと思ってる。若い頃は、なんで大学出てマンガを描いたこともない人間に、いきなり作品の批評されて「出直して来い」と言われないといけないのかと思ってましたね。何を分かって批評してるんだろう、と。 ss02.jpg ――マンガ家の心情を理解している編集者はいなかったですか? 佐藤 前の「スピリッツ」の担当はすごく好きな人で、その人は「編集者は才能にたかるハイエナで、おこぼれを頂戴しようとして才能の周りにくっついてる人間だと常に自覚しておくべき。ただハイエナにはハイエナのプライドがある」と言ってましたね。「編集者が(マンガを)作ってるというのは思い上がりだと自分は思ってる」と。要は、どこまで相手の立場を尊重できるかだと思う。 ――マンガ家と編集者の関係というと、現在「週刊少年ジャンプ」(集英社)連載中の原作・大場つぐみ、作画・小畑健の『DEATH NOTE』コンビによる『バクマン。』や、土田世紀のマンガ『編集王』でもその内幕が描かれています。佐藤先生は読まれてらっしゃいますか? 佐藤 『バクマン。』は読んでないんですが、『編集王』はアシスタントのころに読んでいて、「これからこんな編集者と付き合っていくのか、でも、ここまで悪い人たちはいないだろう」という思っていたら、もっと悪かったという(一同笑)。熱血な編集者もいるんですけど、どこかで、会社に呑まれるんですよ。作家の味方をしても、「じゃあ辞めるのか」となったら、やっぱり給料とっちゃう。1回負けると角が取れて、かわいくなっちゃう。 ――『海猿』は編集部との表現の方向性をめぐる対立から、連載終了を申し入れたと明かされています。 佐藤 『海猿』の場合は、海上保安官の仕事は、海上の治安の維持という海の平和を保つ仕事。溺れてる人がいたら助けるけど、悪いヤツがいたら時には銃を撃たないといけない。同じ人間が、ある時は命を救い、ある時は人を殺すという矛盾や葛藤を描きたかったんですけど、それは編集部が描かせてくれないわけですよ。「だったらやる意味ないや」と思って、結局止めちゃいましたね。 ――編集部は、正義のヒーローにしようとした。 佐藤 そうですね。単純に人助けをして「かっこいい」「感動した」という話を延々描いてくれと言われると無理ですね。それは僕の表現したいことじゃない。描けと強制されると無理でした。そもそも『海猿』は「ヤングサンデー」の編集者が、当時、映像制作会社に所属していた小森陽一(『海猿』には原案取材としてクレジット)さんと知り合いになって、お互い海が好きということで、海上保安庁の話を描こうとしていた。そこで小森さんが原作を文章で書いて企画会議に出して、「原作としては使えないけど、海上保安庁というのは珍しい」ということで、企画だけが残っていたんです。それを編集者が「佐藤君、描いてみないか」と持ってきて、話を受けたんです。なので、僕は小森さんの書いた原作を読んでいないのですが、小森さんは自分が原作者だと思っていらっしゃるようで、そこからお互い齟齬があったんですよね。 ――『ブラックジャックによろしく』では、編集者の取材内容にミスがあり、抗議が来てから作品に編集者の名前がクレジットされるようになりました。実際、取材はどのようにされていたのでしょうか? 佐藤 『ブラックジャックによろしく』は、まず「モーニング」で描きませんかという話だけがあって、最初は、ヤクザモノはどうだろうとか、いろいろ案はあったのですが、前作の『海猿』が海上保安官だったので、"命の現場"の話が向いているということで、医者になったんです。特に医療に興味があったわけではないです。取材は、打ち合わせで決めた内容を、編集者だけが医療関係者などに取材に行くときもあれば、僕が同行する場合もありました。がん編の途中までは、取材は編集者が主導ですね。つまり、それまでの取材の内容については、彼らの仕事の成果だと思っていますし、彼らが評価されるべきです。逆に言うと、僕にはその当時の取材内容について、責任が取れないし、編集者も、取材の内容については自分たちが保証するという取り決めでやってきたはずです。がん編の途中からと、精神科編以降は、取材も僕が主導ですね。 ――編集者だけが取材に行った内容を掲載した際にクレームが来たんですか? 佐藤 クレームは大小いろいろあるのですが、訴訟に発展しかけた最も大きなクレームについてはそうでしたね。その時も、取材の責任は誰にあるかということで、まずは作品を作る上で役割を決めようという話はしました。データがあっても、それをどう組み込んで、ストーリーを作っていくかは別の作業。編集者がデータを調べると、なぜか"自分の原作"だと思ってしまう。なので、編集者が勝手に台詞を変えて、僕が「なんで台詞を変えるんだ」と言っても通じない。編集者は「原作者と同じ仕事してる」と思い込んでいて、「だっていいものにしようと思ってる」と言うんですが、そこに意識のズレがある。物語を作るのは僕の役目。編集者に作家の領域に踏み込まれると違いますよね。僕はマンガに、そのとき伝えたい思いや表現したい内容がないと描けない。そのためにデータを利用もするし、データは物語を作る材料の一部に過ぎません。編集者の意向でそもそも表現したいことを曲げるのは、本末転倒です。 ――どんないい食材を持ってこられても、結局は調理人の腕次第ですよね。データだけがあっても、それを物語に盛り込んで生かすのは、作家の特殊技能によると思います。 佐藤 データもそうだし、言葉一つとっても、言葉だけがあって物語ができるんじゃなくて、言葉はストーリーにハマるパズルの一つ。物語を作ったことない人は、それがわからなくて、出来上がった物語の中に、自分が調べたデータや言った言葉が混ざってると、自分が作ったものだと思ってしまう。編集者だけでマンガを作っているのなら、作家をバンバン取り替えて、編集主導で100万部ヒットを連打すれば、講談社も黒字になるんじゃないかと思うんですけど。現実は違うわけですよ。それがわからないみたいですね。 ●100万部売れても一生は暮らせない ――ギャラの話もサイトでされていて、『ブラックジャックによろしく』を講談社で描いていた頃、原稿料がページ単価2万3,000円で、アシスタントへの人件費や事務所の賃貸料を考慮すると、原稿料だけでは赤字だったと明かされています。 佐藤 ビジネスですからお金の話は最初にしないといけないし、それができない雰囲気があること自体がおかしい。それをサイトで書いたら問題があるというのがわからない。アルバイトも時給がいくらかわかってから働くのが普通ですよね。編集者に原稿料の話をしても「編集長しか原稿料はわからないので、担当の私は知らない。決定権がない」と言われてしまう。ギャラを明確にせず、契約書もないままマンガを描くのはおかしいので、5~6年前からは契約の専門家を立てるようになりました。マンガ家でもそこまでやる人は少ないでしょうね。そもそも、契約書を交わさないといけないという概念がない。 ――原稿料だけでは赤字だったとしても、コミックスの印税ではガッポリ儲かっているんじゃないんですか? 佐藤 全然そんなことないんですよ。100万冊売れるマンガなんて全体の0.1パーセント以下。有限会社 佐藤漫画製作所という会社組織にしているんですが、零細企業の社長としては全然儲かってない。100万部ヒットといっても1冊500円で印税が5,000万。年4冊出して2億。それって、すごいわけではない。年商2億ですからね。僕の年収じゃない。アシスタント含めて5~6人いる企業ではたいしたことないですよ。しかもそれが全体の0.1パーセントで、平均だけで見れば、悪い商売ですよ。その上、単行本の出ない漫画家のほうが圧倒的に多いですから。トップになった人は桁が違うぐらい儲からないと職業として魅力がない。100万部ヒットを出すと一生遊んで暮らせるというぐらいじゃないとマンガ家は夢がないですよね。半分税金で持っていかれるし。 ――でも、マンガは何巻も出せますし、映像化の際のロイヤリティやグッズ収益などのキャラクタービジネスもウマみがあると思いますが。 佐藤 それはごくごく一部ですよ。言うほど儲からないですって。キャラクタービジネスで儲かるのは、漫画がアニメ化され、ゲーム化され、キャラクターグッズが飛ぶように売れる人ということになりますが、そういう人って何人もいないですよ。『ワンピース』の尾田栄一郎さんとか、『ドラゴンボール』の鳥山明さんとか、本当に限られた何人かですよ。実写ドラマ化されても、キャラクターグッズなんて出ないです。『海猿』の場合、最初の映画化では単行本の増刷がかかったんですけど、次の映画化では単行本はまったく増刷がかかりませんでしたし、テレビドラマの場合、1本30万円弱の原作使用料が入るだけです。映画が70億ヒットと言われても、僕にはロイヤリティは1円も発生しません。決められた原作使用料が1回支払われるだけです。それじゃおかしいということで、次回作ではロイヤリティが発生する契約を結んでいます。子どもの頃は週刊マンガ雑誌に連載してる人は全員大金持ちだと思ってましたけど、まさか原稿料だけでは、赤字でやっているとは思わなかったですね。  * * *  話す内容はラジカルながら、ギャラの話も冷静に臆することなく明かしてくれた佐藤先生。後半では、マンガの新たな可能性を探る『マンガon web』の現状、たゆたう気持ちをありのまま表現していただいた佐藤先生のマンガ観、さらに次回作の構想にも迫る。マンガ界震撼の後編もお楽しみに。 (後編につづく/取材・文=本城零次<http://ameblo.jp/iiwake-lazy/>) ●佐藤秀峰(さとう・しゅうほう) 1973年12月8日生まれ。大学在学中よりマンガ家を志し、福本伸行、高橋ツトムのアシスタントを経て、1998年「ヤングサンデー」に掲載の『おめでとォ!』でデビュー。同年開始の『海猿』はNHK BSハイビジョンでTOKIO・国分太一でドラマ化され、さらに伊藤英明主演で映画化、フジテレビ系でドラマ化、今年9月18日には3作目の映画公開も控える。また、02年、「モーニング」に『ブラックジャックによろしく』を連載、03年に妻夫木聡主演でTBS系でドラマ化。単行本1~13巻の累計発行部数は1000万部を突破。07年、「ビッグコミックスピリッツ」に移籍し、『新ブラックジャックによろしく』と改題。09年、オンラインコミックサイト『漫画 on Web』(http://mangaonweb.com/)を立ち上げ、マンガの新天地を模索している。
新ブラックジャックによろしく 8 「世界を変えるのはいつでもたった一人の情熱だ」(Amazonより引用) amazon_associate_logo.jpg
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年上女性か野球部マネジャーか 急成長株・小泉進次郎の本命彼女はどっち? 

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「週刊文春」6月17日号 中吊りより
●第48回(6月9日~6月14日発売号より) 第1位 「徹底研究 小泉進次郎『家族とオンナ』」(「週刊文春」6月17日号) 第2位 「薄情の人『菅直人新総理』の研究」(「週刊新潮」6月17日号) 第3位 「菅直人首相も知らない小沢一郎の肉声」(「週刊朝日」6月25日号)  政局以外の記事が読みたい。どの週刊誌を見ても、「小沢支配は終わった」「否、これから復讐が始まる」だの、できたばかりの菅直人内閣に対する批判記事のオンパレード。それが週刊誌の生きる道ではあるが、もっと他のこともじっくり取材してもらいたいと思うのは、私だけではないはずだ。  そこで、「AERA」の「伸びる企業 縮む企業」という大特集を読んでみた。トップアナリスト16人に聞いたという、20業種100社の5年後を分析したというのだが、最初の「出版」を読んで、失礼だが、雑誌を閉じてしまった。ここで、縮む会社に「光文社」と「小学館」が挙がっているのは仕方ないにしても、「小学館」より業績が不振だと思われる「講談社」や、ブランド付録商法で売上げを伸ばしている「宝島社」が伸びる会社とされているのは、どのような分析からなのだろう、合点がいかない。「マガジンハウス」という出版社が、ユニークなコンセプトで新雑誌を続々創刊して、業界の話題を一手にさらっていた時代があった。しかし、「マガジンハウスの雑誌は、あまりにも広告に依存する作り方だった」(「マガジンハウス」でいくつかの雑誌の編集長を務めた石川次郎氏)ため、バブルが弾け、広告が減ると、出版社として地盤沈下してしまった。  いまの「宝島社」の雑誌の作り方は、一時的な売上げは上がるだろうが、継続できるものではないはずだ。それが証拠に、他の出版社でこの商法に追随するところは少ない。 次の「新聞・放送」でも、縮むのは「毎日新聞」と「産経新聞」で、伸びるのは「NHK」「朝日新聞」「読売新聞」「日経新聞」では、アナリストに聞く必要などないのではないか。目先を変えたい努力は買うが、ややお手軽すぎる作りでは、賞をあげるわけにはいかない。  ということで、今週もズラリ政局ものが並んでしまった。3位の記事は、小沢一郎氏に詳しいという政治記者・渡辺乾介氏が、幹事長辞任の経緯を、小沢氏の肉声として伝えている。 どう控えめに見ても、「小沢ベッタリ」で、小沢の代弁をしているとしか思えないが、眉につばを付けて読めば、小沢の本音らしきものが透けて見えてくる。  鳩山首相が小沢と抱き合い心中した、との「風評」に対しては、当然ながら「ノー」である。真相は、社民党の連立離脱がどのような影響をもたらすかを理解しない鳩山に、小沢が見限って、輿石参議院議員を含めた2度目の三者会談で、小沢が「3人一緒ですよ」と引導を渡したのだそうだ。  小沢が岩手県連に寄せたビデオメッセージで「自分自身、先頭に立ってがんばってまいりたい」と述べたことで、9月にある代表選に小沢が意欲を見せたとの見方があるが、との問いには、「あのメッセージの真意は、『この政権は長くありません』ということにある」と、菅首相が聞いたらドキッとすることを言っている。  なぜなら、これまで小沢が選挙で訴えてきたのは、消費税を封印して、まずは国民生活を元気にすることだ。「財政再建は必要だけれども、それを増税で、という党内合意もまだない。このままでは公約違反になってしまいます。『反小沢』とか『非小沢』とされる人たちが、増税・財政再建路線を、政権を奪うための口実にしているのではないか」と小沢は考えており、「この借りは必ず返す」と思っているというのだ。  菅が、「(小沢さんには)しばらく静かにしていただいたほうがいい」と発言したことに、「余計な一言でしたね。あれは小沢の逆鱗に触れたはずです」と、小沢の代理人の如く怒り、最後に、「問題は参院選後に小沢がどのような政策を唱えるかにかかっている。それ次第で菅内閣と民主党は音を立ててきしみ、大海に浮かぶ小舟のように揺れる可能性があります」と不気味な予言をする。  「現代」は小沢時代は終焉したといい切るが、果たしてどちらが正しいのか。じっくり読み比べてもらいたい。  菅新首相に関する記事も溢れているが、「新潮」の記事が「いやらしさ」という点では抜きん出ている。  菅首相をひと言で「薄情の人」と言い表したのはよい。さきがけ時代の同僚、武村正義元官房長官にこう言わせている。 「彼は少し信望に欠けている面がある。包容力と言い換えてもいいかもしれないが、理詰めで迫りすぎるところがあって、人間的な温かみが足りないように感じられてしまう。あまりに情よりも理に走りすぎる傾向があるので、"もっと両方のバランスを大事にしたらどうか"とアドバイスをしたこともあるんですが......」  「新潮」らしさはこの後に発揮される。菅首相のアキレス腱は、権力奪取に全力を注ぎ込んだために精も根も尽き果て、早くも老化現象が出ているというのだ。  それは、会議中のひどい居眠りにも表れている。また、「目下"意識の混濁"も激しい」というのだ。「最近の彼の口癖は"あれ、またこんがらがっちゃった"。喋っているうちに、自分でも何について話していたのか忘れてしまうんです」(民主党関係者)  菅首相が掲げる「最小不幸社会」や「奇兵隊内閣」、経済を成長させるための増税というのも、分かりにくいキャッチフレーズである。それが「新潮」の言うように、一時的な「意識の混濁」から出たものでないことを祈りたいものだ。  さて今週のグランプリは、人材不足という側面があるのだろうが、自民党の新人・小泉進次郎株が急成長である。言わずとしれた小泉元総理の次男で、ルックスもオヤジを凌ぐ格好良さだが、国会で放つ舌鋒の鋭さも、なかなかのものなのである。  「現代」も、「はきだめにツル 小泉進次郎、なかなかやるわい」と好意的なのだ。文春は、子どもの頃のエピソードを紹介しながら、コロンビア大学大学院に留学し、その頃から、「政治家になる意思がなければコロンビアには来ていません」と言っていたと、天川由記子東京福祉大学教授が話している。  それに彼は、周囲に対して、「うちは麻生さんの家と違い副業がない。政治家がいなければ(小泉家は)倒産するんです」と漏らしていたというのだ。  国会ではすでに「進次郎ガールズ」といわれる女性ファンが、傍聴席から黄色い声援を送っている。文春らしく、そこから彼の女性問題に踏み込んでいく。一人は、高校時代、野球部の女性マネジャー。大学時代はもちろん、アメリカ時代、英語が急激に上達した背景にはガールフレンドがいるのではと囁かれたそうだ。  だが、本命は、小泉事務所で私設秘書をしていた頃、当時、横須賀でバーを経営していた一歳年上の女性Aさんだったという。 「Aさんは『進ちゃんとは一緒に住んでいて、よくご飯を作ってあげているの』とか、『進ちゃんは地震が怖くて、寝るときにいつもヘルメットを枕元に置いているの』などと話していました。告白したのは進次郎君から。バーでは彼のヒザの上にAちゃんが座ったりして、仲むつまじい様子でした」(二人の知人)  この二人、進ちゃんが当選後は、噂も聞こえなくなってきたという。巷ではよくある話だが、今や史上最年少総理待望論まで出ている若者だけに、この女性との交際がどうなっているのか、気になるところではある。フライデーの張り込み班! 期待してるよ。  (文=元木昌彦)
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撮影/佃太平
●元木昌彦(もとき・まさひこ) 1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。 【著書】 編著「編集者の学校」(編著/講談社/01年)、「日本のルールはすべて編集の現場に詰まっていた」(夏目書房/03年)、「週刊誌編集長」(展望社/06年)、「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社/08年)、「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス/08年)、「競馬必勝放浪記」(祥伝社/09年)、「新版・編集者の学校」(講談社/09年)「週刊誌は死なず」(朝日新聞社/09年)ほか
小泉純一郎とは何者だったのか デストロイヤー。 amazon_associate_logo.jpg
鳩山辞任は小沢氏の策略? 呪縛から逃れられない民主党の行く末 突然辞任した杉並区"名物区長"にまつわるカネとオンナの狂想曲 忘れてはいけない悲劇「水俣病」その50年目の笑顔が語りかけること

修正か? 撤回か?「非実在青少年規制」は民主vs自公が真っ向対立!

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『非実在青少年〈規制反対〉読本』(サイゾー)
 当サイトでも何度か取り上げている非実在青少年問題(※参照記事1参照記事2)だが、その権化たる東京都の青少年健全育成条例改正案の修正案が、現在開会中の都議会に提出されることになりそうだ。  現行の改正案については、都議会最大会派の民主党が撤回を求めていたが、これに対して自民党、公明党が修正を加えることで、反対派の理解を求める方針。共同通信によると、修正案では、「非実在青少年」という言葉を「描写された青少年」に変更し、規制対象の表現を「青少年を性的対象として肯定的に描写したもの」から「性欲の対象として不当に賛美、誇張したもの」と修正するなどとしている。また、附則として、条例施行から3年後に見直すことができるとしている。   しかし、これらが今回の問題の本質を修正しているものではないのは明らかだ。言い回しを変えたところで、どのような性的表現が条例の文言に当てはまり、規制対象になるのかは、結局、権力側の恣意的なさじ加減でどうにでもなる。これでは、表現者側や発行者側に萎縮効果をもたらし、あらゆる作品において、自由な表現など保障されたものではない。  手前みそになるが、今回の問題の本質や背景を知る一助になるのが、サイゾーから刊行された『非実在青少年〈規制反対〉読本』だ。この本では、同問題を継続的にウォッチ、反対運動を繰り広げてきた作家や法律家たちが、自らの体験や知識をもとにレポートや意見書を寄せている。  実は、その中のひとりである作家の大迫純一氏が、先日、若くして亡くなられた。小説からマンガ原作、ゲーム脚本まで幅広くこなす俊英で、最近では、人気ゲーム『ラブプラス』の脚本も手がけたクリエイターである。本書に寄せれた同氏のレポートは、亡くなる数日前に書かれたもの。いわば遺稿になってしまった形だ。ぜひ、4ページにわたるメッセージを読んでほしい。ここでは一節だけ紹介するが、大迫氏は、本書の中でこう言っている。 ※ ※ 規制賛成派あるいは推進派とでも言うべき人は、よくこんなふうに言う 「表現の自由のためには、子供を児童ポルノの犠牲にしてもいいのか?」 なんと浅はかな問いかけであることか。 論点がまったくズレている。 この問題は「表現の自由の遵守」と「子供を護ること」の二者択一ではない。この二つは、どちらも同じように護らなければならないものであるはずで、一方のために一方を犠牲にしていいようなものではないのだ。 ※ ※  まさに、この「二者択一」ではない、第三の選択を模索していくことが、表現の自由という唯一無二の権利を与えられた全国民の義務であるはず。その第三の道を率先して探求すべき公僕が、安直に規制の網を張ろうとは、手抜き仕事、国民への裏切りにほかならない。  民主党は、今回の修正案にも反対の意向を示しおり、廃案になる可能性は高いが、予断は許さない。仮に廃案になったとしても、似たような法案が再び提出されることは容易に想像できる。当サイトでも、引き続き、ウォッチを続けていきたい。
非実在青少年〈規制反対〉読本 読むべし! amazon_associate_logo.jpg
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鳩山辞任は小沢氏の策略? 呪縛から逃れられない民主党の行く末

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「週刊ポスト」6月18・25日号 中吊り
●第47回(6月2日~6月8日発売号より) 第1位 「新闇将軍小沢一郎次なる『謀略9策』」(「週刊ポスト」6月18・25日号) 第2位 「小沢一郎『13億円略奪!』」(「週刊文春」6月10日号) 第3位 「綾瀬はるか『大沢たかおの自宅へ超厳戒通い愛』」(「フライデー」6月18日号)  今週の第3位は、私でも知っている『おっぱいバレー』の綾瀬はるかちゃん(25)の密会激写。「フライデー」によれば、これまで結婚したい有名人女性ランキング1位に輝くなど、絶大な人気がある彼女だが、スキャンダル処女だったそうな。  その彼女を独り占めする男は、181cmの長身、甘いマスクで人気の俳優・大沢たかお(42)なのだ。年の差17歳。大澤はバツイチである。  5月中旬のある夜、大沢たかおが帰宅すると、その5分後、はるかの事務所のワゴン車が同じマンションに滑り込んでくる。マンション裏口の手前で停車すると、はるかが慣れた様子で裏口へ駆け込んでいく。その数分後、大沢事務所のスタッフが現れ、周囲のパトロールをする。  その翌日、さらにその3日後と、綾瀬はるかがマンションに通ってくるのを、「フライデー」はウォッチしている。  そのまた2日後。この夜は、大沢自らが見回りに現れ、近辺を事務所のスタッフと一緒にパトロールし始め、ついにフライデー取材班は大沢に見つかってしまうのだ。大沢は窓を叩きながら、テレビや映画で見る温厚さとは違う怒声を浴びせる。ま、仕方ないとは思うがね。  こうした厳戒態勢にもかかわらず、二人は頻繁に逢瀬を重ねているのだから、相当熱愛中と見て間違いなかろう。  このビッグカップルが晴れてゴールインなるのか、いらぬ心配だけど、気になるね。  第2位は、これが事前に出ることを知ったために、小沢一郎幹事長は辞任を決意したのではないかと業界で話題になっている、ジャーナリストの松田賢弥と「文春」取材班のスクープ。  以前から噂されていたことだが、自民党最大派閥の経世会の金庫から13億円というとてつもないカネを持ち出し、小沢一郎氏の世田谷の私邸に運んだと、当時の小沢の秘書・高橋嘉信氏が、初めて告白したのだ。  1992年、金丸信自民党副総裁(当時)が、佐川急便から5億円ものヤミ献金をもらっていた問題で、副総裁辞任を表明し、後に、経世会会長も退く。  当時、金丸氏の寵愛を受けていた小沢氏は、会長の座を得ようとするが、反小沢グループの故・小渕恵三氏が新会長に選出される。それを不服とした小沢氏たちは、92年10月に羽田孜氏を代表とする「改革フォーラム21」を結成し、対立は深まっていく。  11月初旬、議員会館にいた高橋氏に、小沢氏から「いつでも出られるようにスタンバイしておけ」という電話がかかってくる。そして、当時の小沢氏の金庫番・八尋護氏から電話があり、経世会の事務所からカネが詰まった袋を運び出し、小沢邸に運ぶよう命じられたのだ。  高橋氏が小沢邸に着くと、小沢の妻・和子さんが待っていて、「書斎に運んで」といわれ、書斎に上がり袋を並べた。もちろん、このカネが、小沢氏の政治団体の収支報告書に計上された形跡はない。そして、94年から、小沢氏は陸山会の政治資金で、計10億円に上る不動産購入を始めるのだ。「文春」は、この経世会から持ってきたカネをロンダリングするために、不動産購入したのではないかと推測する。  いまや闇将軍とまで称される小沢氏にとって、最大のアキレス腱はカネの問題である。鳩山由紀夫首相が辞任を決意し、小沢氏にも辞任することを迫ったと言われているが、あれほど参議院選挙で陣頭指揮を執ることにこだわった小沢氏が、意外にスンナリそれを呑んだのは、この記事が出ることを知って、ここは一度引いたほうがいいと考えたのではないか。そう推測する永田町関係者が多いことは事実である。  ところで、菅直人新総理になって、支持率が20%台後半になり「V字回復」などともて囃す向きもあるが、本当にそうだろうか。  多くの週刊誌が、菅新体制になって、参議院選挙がどうなるかを予測しているが、民主党有利と読むのは意外に少ない。  「朝日」の野上忠興氏は、民主党54、自民党39と、自民党に厳しいが、同じ「朝日」で森田実氏は、民主党34、自民党53と読む。「毎日」は「民主党40議席割れで30日天下、政界再編」とし、「AERA」は「菅首相でも民38、自54」と、自民優勢なのだ。根拠は、無党派層に自民党支持が多いことや、社民党の連立政権離脱が深刻だという見方が多いようだ。  突然とも思える鳩山氏の辞任は、さまざまな憶測を呼んでいる。鳩山氏が、最後の勇気を振り絞って小沢氏を辞任に追い込んだという見方と、そうではなく、これは小沢氏が仕掛けた策略で、まだまだこの次があり、小沢支配は終わらないとする2つの見方がある。  「AERA」は「『小沢支配』は終わらない」とし、菅氏の記者会見での発言「小沢幹事長は、ある意味では国民の皆さんにとっての、ある種の不信を招いた。少なくともしばらくは静かにしていただいた方が、ご本人にとっても、民主党にとっても、日本の政治にとってもいいのではないか、と考えています」に注目する。「『国民の不信を招いた』の前に『ある意味』との言葉をかぶせ、謹慎期間についても『しばらく』とあいまいにした。鳩山氏は首相の地位をなげうって小沢氏と『無理心中』したはずだったのに、小沢氏は1人生き残り、民主党はなお、小沢氏の呪縛から逃れられずにいる」とする。  「ポスト」は、巻頭で上杉隆氏の署名で、小沢氏は鳩山氏を道連れにした、これは小沢氏の戦略だと読む。「鳩山氏と小沢氏が一緒に辞めれば、『政治とカネ』で民主党を批判することはできない。また、どの政権でも、首相が交代すれば御祝儀相場で支持率は上がるのが常だ。目の前の参議院選に勝つという目標のためには、これに勝る手段はない」  また、「小沢一郎の次なる『謀略9策』」でも、今回の辞任劇を仕掛けたのは小沢自らの政治戦略だ、今年3月始めには、小沢氏は党幹部にこう漏らしていたとする。「このまま参院選を戦うのは難しいだろう。おそらく鳩山を代えなければならない局面がやってくる。そのときは全部、オレがかぶるしかない」。  さらに、鳩山氏が小沢氏の怒りを買ったのは、5月4日に沖縄を訪れて「学べば学ぶほど(海兵隊の各部隊が)連携して抑止力を維持していることが分かった」と発言したことだという。   海兵隊は、極東有事の際、他国にいる米国人を救出することを任務にしているので、日本の国土防衛のために駐留しているわけではない。  現行案に戻すために、小泉政権と同じごまかしの論法を使ったことが、許せなかったというのだ。そして「参院選が終わり次第、鳩山内閣を潰した張本人である官僚と米国追従のウイルスに汚染された大臣たちの"殺処分"が本格化する」と、小沢氏の反撃が始まるというのだ。  「現代」はこれとは逆に、両議員総会で鳩山が何をしゃべるかを小沢は知らなかったと書く。辞意表明と同時に、小沢にも幹事長を辞してもらいたいと呼びかけ、幹事長職を守ろうとした小沢氏の逃げ道を完全に断った、鳩山戦略が功を奏したというのだ。  細川政権も、小沢に振り回されたあげくに自壊した。今度は鳩山氏の叛乱で、政権を手放すことになった。小沢的政治手法には大きな欠陥があったと断じる。  さて、どちらの見方が正しいのだろうか。私には判断を下す何物もないが、鳩山氏の辞任表明後の、小沢氏との握手。菅候補への対立候補を立てるべく、何人かに声をかけたという話があるが、本気で動いたとは思われない点。菅新総理では、参院選に勝つのは難しいと判断している節がある。などなどを考えると、参院選後に、小沢氏は何事かを仕掛けるのではないかと読む、「ポスト」に、今回は軍配を上げたい。 (文=元木昌彦)
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撮影/佃太平
●元木昌彦(もとき・まさひこ) 1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。 【著書】 編著「編集者の学校」(編著/講談社/01年)、「日本のルールはすべて編集の現場に詰まっていた」(夏目書房/03年)、「週刊誌編集長」(展望社/06年)、「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社/08年)、「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス/08年)、「競馬必勝放浪記」(祥伝社/09年)、「新版・編集者の学校」(講談社/09年)「週刊誌は死なず」(朝日新聞社/09年)ほか
剛腕維新 まだまだこれから? amazon_associate_logo.jpg
突然辞任した杉並区"名物区長"にまつわるカネとオンナの狂想曲 忘れてはいけない悲劇「水俣病」その50年目の笑顔が語りかけること 「政治評論家への"つかみ金"の行方」野中発言を「週刊ポスト」は追及できるか

リストラ暴露ブログ「リストラなう」がコメントの著作権をめぐって大混乱

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「たぬきちの『リストラなう』日記」より
   某出版社のリストラ事情について暴露したブログ「たぬきちの『リストラなう』日記」が炎上している。  このブログは、昨年50億円の赤字を出した出版社に勤める「たぬきち」が、会社側の提案"希望退職者の優遇措置"に挙手し、自らが退職するまでの経過を克明に綴ったもの。45歳のたぬきちの月収が59万6,820円であること、夏・冬合わせてボーナスが202万730円だったことなど、社内の金銭事情やシステムについて明け透けに書かれており、業界筋では話題になっていた他、同じ境遇の同業他社やリストラにあった人々から多くの支持を受けていた。この某出版社が光文社であることは以前の記事で紹介したとおり(参照記事)。  そんな興味津々の話題を振りまきながら、5月31日の最後の出勤日、ブログでは当日の様子が朝から詳細に綴られ、沢山の労いコメントが集まるなかフィナーレを迎えたのだが、問題が起こったのはその翌日。  "【お知らせ】"という見出しと共に書かれていたのは、このブログを7月末に書籍にするという話。その内容によると、書籍化するにあたって、投稿されたコメントも採録したいが各コメントには著作権があるので「どうしても本に載せてほしくない」という人は6月16日までに不掲載希望のコメントがほしい。その際、コメント掲載日を記入の上、同一のIPアドレスかどうか確認するため、投稿した時と同じ場所・回線から行ってほしいとのこと。  これに対し、閲覧者たちが「初めからそのつもりで書いていたのか」「こんな話だったら協力なんてできない」「出張先からコメントしたのに、同じIPアドレスなんて無茶だ。身勝手過ぎる」と、猛反発。  出版元が『電車男』や『ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』など掲示板ソースから書籍化、映画化した新潮社ということもあり、「お前もお金目的か」と揶揄する声も。一方で、「全く問題ない」「楽しませてもらった」「これから頑張って」など好意的な意見も中には見られたが、炎上の主な争点は、「書籍化するにしても、こんなずさんな方法で掲載可否の確認をしていたら、投稿者から訴えられるぞ」と、今まで投稿されてきたコメントの著作権についてだ。  実は、このようなネット上にアップされたコメントに対する著作権の問題は1度裁判になったことがある。訴えられたのはサイト運営会社と光文社。ホテル・ジャンキーズ事件と呼ばれるこの裁判では、全国各地のホテルについて様々な意見が交わされた「サロン・ドゥ・ホテル・ジャンキーズ」という掲示板に書かれた内容の一部を複製・編集して、投稿者に無許可のまま書籍にしたというもの(http://www.law.co.jp/cases/hotel.htm)。  結果、原告11名に対し、書籍の総販売額から算出された著作権料110万円を基準に、掲載コメントの回数など書籍に占める割合を計上し、それぞれに分配することを命じられた。裁判所の判断では、「著作権法による保護の対象となる著作物は、"思想又は感情を創作的に表現したものである"ことが必要。"思想又は感情を表現した"とは、単なる事実をそのまま記述したような場合はこれに当たらないが、筆者の事実に対する何らかの評価、意見等が表現されていれば創作として足りる」とされている。  このような前例もあって、今回の記事をエントリーしたのかもしれない。書籍化の話はいつ頃出たのか不明だが、いずれにせよ、コメント掲載不可の場合は改めて連絡することや、「6月16日を過ぎて何の連絡もない場合は採録を許可いただいたと考えて編集・出版作業を進めていきます」といった、あまりに実務的な内容が炎上の原因になったようだ。  ちなみに、炎上について沈黙を守っていたたぬきち氏だが、6月6日、新ブログ『たぬきちの野良犬ダイアリー』にてこう述べている。 「コメント欄は過去最大規模で炎上中。すいません。拙速とのご指摘は本当に心に痛い。(中略)近々、改めてお願いのエントリーを「リストラなう」日記のほうにアップロードしたいと思っています。大変申し訳ありませんがしばしお時間をいただきたく、伏してお願い申し上げます。」  ブログコメントの著作権の所在をあまりに軽く見てしまったために起こった今回の騒動だが、たぬきち氏には誠意ある対応を求めたいものだ。 (文=征木愛造) ◆たぬきちの「リストラなう」日記 <http://d.hatena.ne.jp/tanu_ki/>
ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない どうせなら、光文社から出したら? amazon_associate_logo.jpg
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ファッション&ゴシップ誌「エッジ・スタイル」亀田妹&筆談ホステスがモデルデビュー

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『EDGE STYLE』10 年7月号より
 20代半ばの大人ギャルをターゲットにしたファッション&ゴシップ誌「エッジ・スタイル」(双葉社)が、6月7日に創刊された。  同誌は、「オンリーワンな女になる」をキャッチフレーズにカリスマ読モと呼ばれるトップモデルたちが雑誌の垣根を超えて、一堂に集結。ぶっちゃけトークが人気の小森純を筆頭に人気ママギャルの板橋瑠美、ウギャルのLei、桃華絵里、椿姫彩菜、福住夏希ら......がオールスターで総出演する。  編集長は、女優・石原真理の告白本『ふぞろいな秘密』や、小泉純一郎元総理の写真集『Koizumi』を手掛けた、出版プロデューサーの渡辺拓滋氏。"出版界の仕掛け人"ならでの、スクープ性の企画が注目だったが、案の定、誌面では驚きのキャスティングが見られた。"大物"2人が、創刊号でモデルデビューしたのだ。  そのひとりが、亀田三兄弟の実妹・姫月(ひめき)ちゃん。姫月ちゃんは亀田家の末っ子で、創刊号では黒のカワジャンと黒ブーツを着こなし、大人っぽいファッションで2ページにわたって登場している。芸能プロ関係者が明かす。 「姫月は、人気読モたちの妹分的存在で毎号登場し、誌面に華を添えています。彼女の元には、すでに20代女性たちからファンレターが多数届くほどの人気ぶり。妹系として、ネットなどで"カワイイー、妹にしたい"と支持を得ていて、ちょっとしたネットアイドル的存在だったんです」  姫月ちゃんは、これまでもちょくちょくと亀田一家がブログに登場しており、その度にアクセス数がアップしていたという。 「アキバ系のオタク男性からも注目の的のようで、すでにストーカー化している姫月の熱狂的な追っかけもいるそうですよ」(同)  亀田一家の紅一点を目をつけるとは、なかなかの度胸である。  もうひとり、「エッジ・スタイル」でデビューしたのが、ハリウッドも注目する"筆談ギャルママモデル"早乙女由香だ。  早乙女は24歳のろうあ者。現在、日本女子大学の通信科で児童心理学を学ぶ大学生でもある。昨年からは、銀座クラブでホステスとしても週数回働いている。彼女は内縁の夫のDVに遭い、出産を機に別離。現在、ひとりで息子を育てているという。 「実は、ハリウッドの大物監督・アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥも彼女にゾッコンで、映画『バベル』中で菊地凛子が演じたろうあ者役をやってもらおうと、直接出演交渉があったくらいなんです。しかし、彼女は当時まだ高校生で激しい濡れ場シーンがあったため、出演を辞退したそうです。ただ、ゴンザレス監督はいまだ由佳のハリウッド映画デビューを諦めておらず、彼女をいつか自分の映画に出演させたいと本気で考えていると聞いていますよ」(映画関係者)  早乙女の元には、ハリウッドだけでなく、日本の芸能界も大注目している。 「『エッジ・スタイル』の渡辺編集長は、ベストセラーの仕掛人で知られていますからね。すでに彼女が幼少期にイジメに遭ったり、家族が崩壊しそうになった話、そして内縁の夫からDVに遭った話などを聞いていて書籍化を進めているそうです。すでに大手映画会社からは映画化の話も舞い込んでおり、ハリウッドでのリメイク話まで進行中と噂されてます」(同)  出版不況の最中に船出する「エッジ・スタイル」とともに、2人の今後にも注目である。
EDGE STYLE (エッジ スタイル) 2010年 07月号 表紙はくぅさんです。 amazon_associate_logo.jpg
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突然辞任した杉並区”名物区長”にまつわるカネとオンナの狂想曲

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「週刊朝日」6月11日号より
●第46回(5月26日~6月1日発売号より) 第1位 「ウソつき山田宏日本創新党党首の隠しマンションに『女と子ども』」(「週刊朝日」6月11日号) 第2位 「大特集 食べてはいけない」(「週刊現代」6月12日号) 第3位 「30代独身男性520人調査 彼女にいえないSEXの不満、何ですか?」(「AERA」6月7日号)  ダービーも見応えのあるレースになった。私は、ヴィクトワールピサとローズキングダムの2頭からの馬単を6点ずつ買っていたから、なおのこと力が入った。エイシンフラッシュに首差届かなかったが、ローズキングダムは、二歳のころの力を取り戻してきている。夏を休養して馬体が増えてくれば、秋は楽しみだ。  「現代」のSEX特集に刺激されてか、「AERA」までが大々的な特集を組んできた。だが、こちらは熟年男向けではなく、女性読者が多い雑誌だけに、30代男性のSEX感調査。  驚くのは、これまでの体験人数はと聞かれ、0と答えたのが9.5%、約1割もいるのだ。セックスとマスターベーションのどちらが快感かという質問には、「セックス」33.1%、「マスターベーション」が11.8%。「時と状況による」(この意味がよく分からないが)、「相手による」の二つを合わせると46%になる。  20代と比較して、「持続力がなくなった」が26.7%、「機能の低下を感じる」が26.3%、「あまり性欲を感じない」が24.6%もいるのだ。  これまでの相手で失望したことはという問いに、「口臭・体臭」が29%、「受け身である」が27.5%、「体形」が24.8%。風俗関係の店で性欲を処理する頻度では、「まったくない」と「ほぼない」を合わせると71.6%になる。  有名人でセクシーと感じる人は、1位優木まおみ、以下、藤原紀香、米倉涼子、井川遥、滝川クリステルと続いている。  この調査の面白いのは、草食VS.非草食、転職VS.非転職などにも分けて質問していることだろう。これを読むと、風俗店に未来はないし、少子化問題も解決しそうもないな。  2位の「現代」の企画は目新しいものではないし、中身も同様だが、どこそこの牛丼が250円だとか、コンビニ弁当が200円台で買えるという、安さばかりが喧伝されるなか、こうした食に関する警鐘記事は、どんどんやったほうがいいと思う。  回転寿司は、鯛はアフリカ産ティラピア、アワビはロコ貝とニセモノだらけで、添加物は当たり前。特に注意が必要なのは「ガリ」で、着色料や保存料が入っているので、控えめにしたほうがいいという。  しかし最近は、無添加を謳う回転寿司もあるそうで、愛媛県内に4店舗を構える「すし水軍」は、値段はやや高めながら、安心して食べられる店だそうだ。  大手スーパーなども売り出している激安弁当は、油分と塩分のかたまりで、カロリー表示も当てにならない。その上、またしても中国製品だが、中国からの調理済み冷凍食品には、「地溝油」という、食堂の下水道に溜まった廃油や残飯から精製された劣悪な食用油が使われている可能性があるそうだ。中国では、最近になって国営ラジオ放送がこの事実を報道し、その量は年間200万トン~300万トンにもなる。これは、中国で10軒外食すれば、1軒はこの油を使っているという計算になるそうだ。おー怖!  安くて、おいしくて、体によいなどという都合のよい食べ物などないのだ。身も蓋もない言い方をしてしまえば、どんな食べ物も体にはよくないそうだから、食べないのが一番だそうだが、それでは生きていかれないから、少しでも安全で安価なものを見つけて食べるしかない。そうした食へのこだわりが、これからますます大事になる。  第1位は、私が住んでいる中野区の隣にある杉並区の区長を長年務め、名区長として誉れの高い山田宏(52)氏のスキャンダルである。  5月25日に、山田氏は突然記者会見を開き、5月末で区長を辞任して参院選に出馬することを表明したが、この辞任劇は、「朝日」の追及の手が迫っていることと関係があったようなのだ。  山田氏の自宅は杉並区内にあり、そこには奥さんと3人の子どもがいるのだが、彼はほとんどそこへは帰らず、目黒区内のマンションに「帰宅」する。そのマンションには、女性と小さな子どもがいる。  「朝日」によれば、その子はその女性との間にできた子どもだという。  5月5日の子どもの日の夜には、その部屋から、幼い子どもの笑い声と、男女の弾けるような笑い声が聞こえてきたという。  この女性A子さんも、山田氏も、「朝日」の取材に対して、知らぬ存ぜぬを繰り返すのだが、執拗に取材を続けているとき、山田氏は、突然、区長を辞任してしまうのだ。  問題なのは、「山田氏の後援会の政治資金収支報告書には、Aさんの家族名で『宣伝事業費』として政治資金が支払われていたことが記載されている」ことだ。  11年間にもわたり杉並区長を務め、今度は、国政改革を訴えて「日本創新党」を旗揚げし、党首になった人物の、致命的とも言えるスキャンダルに、山田氏はどう説明責任を果たすのか。まずそこから始めなくては、国政を変え、国を創ることなどできはしないはずだ。 (文=元木昌彦)
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撮影/佃太平
●元木昌彦(もとき・まさひこ) 1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。 【著書】 編著「編集者の学校」(編著/講談社/01年)、「日本のルールはすべて編集の現場に詰まっていた」(夏目書房/03年)、「週刊誌編集長」(展望社/06年)、「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社/08年)、「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス/08年)、「競馬必勝放浪記」(祥伝社/09年)、「新版・編集者の学校」(講談社/09年)「週刊誌は死なず」(朝日新聞社/09年)ほか
「日本よい国」構想 ―豊かで、楽しく、力強い日本を!― まずは、家庭から。 amazon_associate_logo.jpg
忘れてはいけない悲劇「水俣病」その50年目の笑顔が語りかけること 「政治評論家への"つかみ金"の行方」野中発言を「週刊ポスト」は追及できるか 「ナイフの刃先を向けられた」片山さつきが激白! 元夫・舛添氏の"愛人"と"暴力"