「東電OL殺人事件」再審決定 信頼感を失った司法の世界に風穴が開く?

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「週刊朝日」6月22日号
グランプリ 「東電OL殺人事件再審決定 佐野眞一『司法も警察も恥を知れ』」(「週刊朝日」6月22日号) 第2位 「『世界恐慌』を乗り越えるための全情報 あなたの預金が溶けてなくなる」(「週刊現代」6月23日号) 第3位 「『菊地直子』を通り過ぎた4人の男」(「週刊新潮」6月14日号) 次点 「オモロすぎるばい!福岡県警」(「週刊ポスト」6月22日号)  今週は4本を選んでみた。次点の記事は2ページだが、私はこういう記事が好きだ。  福岡県警のHPが“充実”しているという。HPには「手りゅう弾に注意!」と題したページがある。殺傷能力が異なる4種類の手榴弾が写真付きで紹介され、「絶対に踏んだり、触ったり、蹴飛ばしたりしない」と書かれている。  そんなことするもんかと思うが、そうではない。この県は発砲件数、指定暴力団数共に全国1位で、昨年1月以降4件もの手榴弾使用事件が起きているのだ。  しかも実名で手榴弾があることを通報すると、押収されて被疑者も検挙されれば10万円の報奨金が出るという。  2年前には全国で初めて「みかじめ通報ダイヤル」を設置して、暴力団からみかじめ料や用心棒代、ショバ代などを要求されたらここへ電話をかけてくれれば助けますよとした。その他にも暴力団から因縁を付けられたら「暴力追放ダイヤル」、暴力団による企業へのゆすり・恐喝を取り締まる「企業たかり遮断FAX」、組員を検挙した際に流す「暴力団員検挙速報」など、至れり尽くせりである。  また、暴力団の本当のおっかない姿を描いたビデオ『許されざる者』を自主制作していて、レンタルビデオ店に行けば無料で借りることができる。  こうしたやり方に「暴力団取締の負担を市民に押し付けているのではないか」という批判もあるようだが、“日本で一番物騒な県”の汚名を晴らすためには致し方ないのではないかと思うのだが。  菊地直子逮捕を各週刊誌が挙って取り上げているが、週刊新潮、週刊文春がいち早く書いてしまったため、月曜発売の週刊誌はやり方を工夫してきた。  「高額懸賞金付き『凶悪逃亡犯」」(週刊ポスト)、「高橋克也『隠遁生活』と『最終攻防』菊地直子 男にハマった『信仰』と『逃亡生活』」(週刊朝日)、「菊地直子と高橋克也 6000日のオウム逃亡ノート」(週刊現代)。だが、残念ながら両誌を抜く内容はなかった。  新潮、文春ともに菊地直子(40)が逮捕されるまでの17年間の逃亡生活や、犯人隠匿容疑で逮捕された高橋寛人(41)容疑者との同棲生活などについて触れ、菊地が書いたというノートにある、彼女と関係のあった男たちとの「性欲」についての記述を取り上げている。  だが内容は、「逃げるためには性欲を利用してもいいんだという考えに走ることになり」、「私の中に、性欲と同時に、性欲に対する恐怖があった」という記述があるだけである。  新潮は「焼酎『吉四六』緑茶割りが定番だった」など、二人がよく行った居酒屋でのディテールも書き込んである。  新潮は「情報提供者は『同居男親族』で彼も通報を知っていた」と、菊地の逮捕につながった警察への情報提供者は「同居男の親族」だと見出しで打っている。文春も書いてはいるが、この記事、新潮に軍配をあげたい。  新潮によれば、菊地逮捕からさかのぼること約12時間前、同居していた高橋が、なぜか元妻に電話をかけて会っている頃、高橋の親族(文春によれば高橋の兄)が桜田門の警視庁まで出向いて情報提供したというのである。  特別手配の菊地には公的懸賞金が800万円、警察OB組織が用意する200万円と合わせて1,000万円の賞金が情報提供者に出る。  ポストによれば、国内で最初に懸賞金をかけて情報を集めた事件は、23年前の坂本堤弁護士一家殺害事件だそうだ。この時は全国の弁護士有志が支援団体を結成して、総額2,000万円で情報提供を呼びかけた。  この事件がオウム真理教による犯行だとわかったのは情報提供者からではなく、オウム内部の人間が現代に「告白」したからだった。だが、今回の菊地や高橋克也の情報提供は、懸賞金がかかってから急増したそうである。  現代は、菊地と同居していた高橋の親族が通報し、高橋もそれを知っていたとしている。その理由は純愛である。 「寛人は逮捕後、『彼女に罪を償わせ、結婚したい』と供述しているという」(現代)  高橋克也も最近の顔が公開されたから、逮捕されるのは時間の問題のようだが、彼が捕まってもオウムの深い闇の全貌は見えてはこないだろう。  現代が藤田康雄編集長に替わった。週刊誌は編集長が替わると内容まで変わってくるが、今の橋下徹大阪市長礼賛の編集方針が変わるのか変わらないのか、注目である。  先週の現代でノーベル経済学受賞者ポール・クルーグマンがこう言っていた。 「ギリシャがユーロを離脱すると、まずスペインとイタリアで銀行から大量の預金流失が起こることになる。いわゆる取り付け騒ぎというやつだ。(中略)おそらく預金の引き出しと海外への移転の額を合わせて、1000億ユーロ(10兆円)単位になるだろう。そうなれば巨大銀行崩壊の危険性が高まってくる。もちろんスペインやイタリアの巨大銀行が倒れれば、それは『第二のリーマンショック』級のものになる」  ギリシャがユーロを離脱するかどうかはまだハッキリしないが、一足早くスペイン政府が大量の不良債権を抱える銀行の救済のために、欧州連合(EU)に金融支援を要請する意向を示し、ユーロ圏各国が10兆円規模の金融支援を行うことを決めた。  この程度の支援でスペインの金融危機が回避できるのかは不透明だが、現代はこのままいくと日本国債の暴落が始まり超インフレが来ると警鐘を鳴らしている。この記事が第2位。  一橋大学小黒一正准教授が、こう話す。 「危機の引き金になるのは日本国債の暴落だ。いまはギリシャ、スペインなど国債危機が過熱しているので、“安全資産”として日本国債が買われているが、逆にこれが問題を深刻にしている。世界最悪レベルの財政赤字を抱える日本国債が“安全”ということ自体がおかしいわけで、日本国債のバブルが目下膨らんでいるといえるからだ。しかし、安全神話はいつ崩壊してもおかしくない」  そのXデーはすぐ起きるかもしれないという。明治大学加藤久和教授は、6月の国会会期末に起こる可能性まであるという。 「実は日本は消費税率が10%になっても安定しない。25%まで上げる必要があるという人もいるし、海外の投資家たちは『少なくとも日本は20%まで上げる余地がある』と考えている。逆に言えば、この余地・余力がなくなったと判断された時点で、一気に国債が売り浴びせられる可能性が高い。国会会期末を迎え、『日本は政治的に消費税が上げられない』と見なされれば、その瞬間に、日本売りが始まるかもしれない」  しかし、「デフレ下で消費税を上げると、景気がさらに悪化して、モノが売れなくなり、企業業績は一層落ち込む。税収も減るのでさらに増税しなければいけなくなり、それで再びモノが売れなくなり……という悪循環に陥る。(中略)疲弊した企業も個人も日本国債を買い支えることができなくなり、日本銀行が約1000兆円の国債を引き受けざるをえなくなる。その瞬間、カネの価値は一気に暴落し、超インフレが起こるのです」(経済評論家・森永卓郎)という見方も説得力がある。  現代は、極端な例だが、スタバのカフェモカが1杯3万8,000円になることもありうるとシュミレーションしている。  だが、そのことへの対策が、変動金利で住宅ローンを組んでいる人は固定金利に切り替える、デフレで落ち込んだ不動産などのモノを仕込んでおけば、インフレになれば価値が上がる程度のことでは、ものの役には立つまい。年金暮らしの私など、1週間も生きてはいられないはずである。  クルーグマンはこういっているではないか。この危機を乗り越えるためには、ユーロ諸国、アメリカ、日本などが一斉に大恐慌並みの大胆で積極的な財政・金融政策をとればいいと。  世界中の先進国が頭を抱えている国債、借金問題などそれほど恐くないとも言っている。 「経済が成長すればそれは返すことができる。イギリスがかつて成長を謳歌していた時代にも、同国は大量の借金を抱えていたという事実をどうして誰も語ろうとしないのか。そうした意味でも、成長のための政策がいま求められているのだ」(クルーグマン)  政治に求められているのは、消費税を上げることではなく、どうしたら経済を成長させることができるかであろう。週刊誌はやたら危機を煽るだけではなく、そのために何をしなければいけないのかも提示することが求められるはずである。  さて今週のグランプリは、1997年に起きた「東電OL殺人事件」で逮捕されたネパール人ゴビンダ・プラサド・マイナリ元被告が、一審で無罪だったにもかかわらず、二審で有罪になり2003年に無期懲役が確定したが、これを「冤罪」だとして取材を続けてきたノンフィクション・ライター佐野眞一の怒りの手記である。  ゴビンダは無罪を訴え続け、再審請求してきたが、8年経ってようやく東京高裁が再審を決定した。  佐野は、この背景には最新のDNA鑑定、足利事件の菅谷利和の無罪、大阪地検特捜部などの信じられない不祥事の連続が「逆バネ」になって再審への道が開かれたと書く。  佐野は、ゴビンダが犯人ではないと確信を持つようになった理由をあげている。ゴビンダが働いていた千葉幕張のインド料理店から渋谷まで、同じJRにストップウオッチを持って乗り込んでみたところ、警察が発表した殺害時刻には殺害現場には着けないことがわかった。  ゴビンダの故郷のネパールへ行き、彼と同じ渋谷の円山町アパートで暮らしていた同室者に話を聞いたところ、一人はゴビンダのアリバイを証言し、一人は警察によって殴る蹴るの暴行を受け、就職の斡旋まで受けてゴビンダを犯人に導く証言したことを告白した。 「一審無罪だったゴビンダは、憲法違反の疑いが濃厚な再拘留決定を受けた上、控訴審の東京高裁で逆転有罪無期懲役の不当判決を言い渡された。そのとき、ゴビンダが日本語で『神様、やってない』『神様、助けてください』と訴えた悲痛な叫び声は、いまでも私の耳にこびりついて離れない」(佐野)  この判決を言い渡した高木俊夫裁判長は、狭山事件の第二次再審請求を棄却し、足利事件の控訴審を棄却した「札付き裁判官」であること、ゴビンダが欧米や韓国、中国の人間ではなくネパールという最貧国からの出稼ぎ労働者であったから、その背景にレイシズム(民族差別感)があると書いている。  再審開始の決め手になったのは昨年7月、殺害現場から発見された陰毛と被害者の体内に残されていた精液が、最新のDNA鑑定によって、ゴビンダ以外の第三者のDNAと判明したことである。 「東京高裁がここまで踏み込んだ決定を下した背景に、完全に信頼感を失った司法に対する強い危機感があることを感じた。これは希望を失った司法の世界に大きな風穴を開ける画期的な決定だったと率直に評価したい」(佐野)  横浜刑務所から釈放されたゴビンダ元被告に対して、東京入国管理局横浜支局は強制退去の命令を出した。これによって臨時旅券などの発行手続きが進めば、ゴビンダ元被告は数日中に母国ネパールに向けて出国できることになる。  新聞、テレビも、東京電力の力に怯えたのか、この事件についてはほとんど報じてこなかった。事件当初は「東電OL」だったものを、東電側にクレームをつけられて「電力会社OL」と言い換えてしまった。  「東電OL」にこだわり、事件の真相を地を這うような取材で掘り起こし、ゴビンダの無罪を訴え続けた佐野のノンフィクション魂が、再審開始の大きな力になったことは間違いない。ノンフィクションの持つ力を見せてもらった。 (文=元木昌彦)
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撮影/佃太平
●元木昌彦(もとき・まさひこ)
1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。 【著書】 編著「編集者の学校」(編著/講談社/01年)、「日本のルールはすべて編集の現場に詰まっていた」(夏目書房/03年)、「週刊誌編集長」(展望社/06年)、「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社/08年)、「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス/08年)、「競馬必勝放浪記」(祥伝社/09年)、「新版・編集者の学校」(講談社/09年)「週刊誌は死なず」(朝日新聞社/09年)ほか 

“落としやすい”女のコがいる大学は……?「平凡パンチ」1980年6月9日号

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「平凡パンチ」1980年6月9日号
 山ガールという言葉が流行したころから、本気の山でも女性の姿が増えてきた。「いわゆるあの娘はお嬢さま 俺はしがない山がらす~」とか自嘲しながら、ヒィヒィと岩にしがみついていた時代とは、隔世の感がある。とはいえ、バブル期の「スキー場は3倍」の法則は、山でも通じるものがある(ほら、空気も薄いしね)。昨年、登山雑誌「岳人」の夏山増刊で、剱岳で出会った女性登山者を見開きで紹介していたけど、写真がすべて引き絵だったのは、なんとなく納得……。  で、先頃、知人の軟派な編集者から「山ガールも当たり前だし、女のコを誘って山に行きましょうよ」と誘われた。筆者も昨年、いよいよゴロー(巣鴨にある、植村直己も愛用した登山靴の名店)のS-8を手に入れた身。「いいね、日帰りなら塔ノ岳か蛭ヶ岳あたりで……」と返答したら、怒られた。 「そんなハードコアな話してるんじゃないですよ! 高尾山とかですよ! ハイキングですよ!」  ……残念ながら、埋めがたい意識のズレがあったようだ。しかし、近年になって男女のグループが出会い目的でハイキングに出かける、いわゆる合ハイ(合同ハイキング)は、日常的なものとなっているようだ。2010年には、文部科学省が「スポーツ立国戦略」策定の中で、独身男女による「合同ハイキング」で若者のスポーツ参加率を促すという案を提示している。新聞や雑誌記事を検索すると、ここ5年あまりの間に、スポーツや各種の野外活動で汗を流しながら、出会いも探すという行動パターンは徐々に浸透しているようだ。    さて、その合ハイだが、バブル期には合コンに取って代わられ、まったく廃れた文化だった。何かと合コンをネタにしてきた、ホイチョイプロダクションズの漫画『気まぐれコンセプト』でも、合ハイをネタにした作品を見ることができる。「流行っている」と聞いたら「とりあえず、体験してみるか」の前に、まず系譜を探りたくなる。早速、大宅壮一文庫で合ハイに関する記事を探していたら、見つけてしまった! また下世話な記事を。 ■親睦を深めるには、代々木公園で鬼ごっこ
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まだ誰も「個人情報が~」なんて頭のカタイことをいわない、
よい時代だった。
 というわけで、今回紹介するのが「平凡パンチ」1980年6月9日号の巻頭記事「東京全大学合ハイ新相関地図」である(そもそも、表紙にならぶ記事のタイトルが下世話過ぎて、絶対に読みたくなる。「女のハンドバッグ徹底ご開帳」なんて、もはや文化史の重要な資料だよ)。
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合ハイが合コンへと転換していく時代の貴重な
資料といえる記事だ。
 合コン以前の、重要な出会いの場だった合ハイ。この記事では、まず慶応大学の「ソビエト研究会」と大妻女子短大国文科との合ハイに密着する。彼らの集合場所は、土曜日午後4時、原宿駅。この時点で「え、ハイキングじゃないのか?」と思うのだが、行き先は代々木公園である。自己紹介の後いったい何をするのか? 記事はこのように綴る。
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相関図を見ると、大学同士の関係性は今も変わらない感じが。
「広い代々木公園の一角で彼らはおそろしく古典的な遊びの数々を繰り広げた。“草の上の昼食”ならぬ、草の上のハンカチ落とし、草の上の鬼ゴッコ……」  すでに何事かわからない。この記事を執筆した当人も「ちょっとおかしいヨ!」と思ったのか 「“ハイキング”というにはあまりにも近場で、一昔、二昔前の文字どおりの合ハイとはエライ変わりようだ」
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コネタも時代を象徴するにおいで溢れている。
 と記す。しかも、文字通りのハイキングは約1時間だけ。「“前戯”の功あって、すでにかなりの打ちとけよう」な男女は公園通りを抜けて「道玄坂のライブハウス『ヘッド・パワー』へ吸い込まれていった」のである。要は、ハイキングは口実で、そのまま飲み会に突入するわけである。なるほど、まだチェーン居酒屋が一般的でない時代(チェーン居酒屋の普及は80年代中盤以降)、ライブハウスで飲み会という手があったのか!
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この時期の連載漫画は、みなもと太郎先生。
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散々、恋愛を煽った挙げ句にこんな広告が。ステマか?
 記事は、宴会は2時間にわたって続き、成立した2~3組のカップルが向かったのは、宮下公園である。そこでは「サテンに行こうよ」「帰り送らせて」といった駆け引きが続いたことを記す。  なるほど、合ハイを口実にすれば、いきなり飲み会から始まる合コンスタイルよりも男女が互いに値踏みしたり、目当ての相手と駆け引きする時間も多いじゃないか! と納得。でも「ハズレ」だった時に帰りたくても帰れない時間が続くのは痛い!
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とにかく出会い系の広告がいっぱいである。
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いくらなんでも、異色すぎる対談。
   こうして、読者に「俺も合ハイしたいなあ」という気分を煽る記事は、首都圏の各大学が「地理的、歴史的、偏差値的に」近しい他の大学と相関関係をつくっていることを解説していく。要は、東大とお茶の水女子大、慶大とフェリス女子大、早大と日本女子大、一橋大と津田塾大のように地理的、歴史的、さらには「オツムの程度が似たりよったり」な大学同士だと、合ハイが成立しやすいことを解説していく。さらには、相関図を記し、大学ごとに関係性の強さ、相思相愛型か、片想い型か、さらには合ハイを申し込む場合に、ポスターを張ることができるか、否かまでを図で解説するのだ。
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果たして、このビジネスで儲かった人っているんだろうか?
 そこで、明らかになるのは人気トップ3は、東大、早大、慶大という構図。ううむ、現在とまったく変わらないような。さらに、青山学院大、上智大、立教大などの女子は「自校の野郎には目もくれず、にっくき他大学に秋波を送ってやまないのだ」と解説する。さらに、合ハイでもっとも不人気だと指摘されているのが中央大だ。「地理的条件の不利はあるものの、津田塾、共立、白百合、明星、昭和と、片っ端から声をかけてはみても、色よい返事はまるで頂戴できずにいるのだ」というから悲惨。記事では、その反動として内部でカップルが成立して「週末同棲」が急増していることまで指摘している。いや、なによりも、この取材力がスゴイ! ■落ちやすい女子大は、文化女子大と女子美大  ううむ、結局は受験戦争に勝ち残って東大、早大、慶大に通ってなければ、出会いの敗者とならざるを得ないのか。多くの読者が絶望したのは想像に難くない……。と思ったら、記事はそうした相関関係から外れた大学の諸君にも、救いの手を差し伸べてくれる。それは「穴場的女子大」を狙う方法だ。まず挙げられているのが、国立音大、桐朋、武蔵野音大だ。「こういう音楽系の大学は他大と意外につき合いが少ないし、普通の女子大とは一味違った雰囲気を持って」いるんだとか。さらに「ズバリ“落ちやすい”大学」として指摘されるのが、文化女子大と女子美大。加えて、昭和女子大を「寮の門限がキチンとあり、当局の取締りが厳しいゆえに、これから開発の余地がある」と『早稲田乞食』(早稲田大の伝統的ミニコミ誌。まだ、ある)の推薦する女子大として、紹介している。さらに『慶応塾生新聞』(これも、まだ続いている)のコメントとして「上智、青学、立教の女子は学年が進むにつれて、自校の男のコのアラが見えはじめる」ので、高学年に的を絞れば、容易に合ハイを組めることを指南するのだ。
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これ読んで、注文してから後悔した若者もいるんだろうな……。
 最近「町コン」をはじめ、男女の出会いが再び、アナログな手法へと回帰している。ネットは手軽な出会いのツールなのだが、やはり安心感が違うのか。それにしても、この記事が書かれた80年は現代と比べて、遙かに肉食的だ。アポなしで訪問することが非常識扱いされたり、意中の人に何度も猛アタックすることがストーカー呼ばわりされるようになったのは、いつ頃からなのか。やはり、携帯電話の普及で様相はがらりと変化したのか? まだまだ調査する必要がありそうだ。 (文=昼間 たかし) ■「100人にしかわからない本千冊」バックナンバー 【第6回】物欲と性欲、自己肯定感に満ちた30年前の大学生活「POPEYE」 【第5回】1991年、ボクらはこんなエロマンガを読んでいた「美少女漫画大百科」 【第4回】そして『孤独のグルメ』だけが残った......月刊「PANjA」とB級グルメの栄枯盛衰 【第3回】「いけないCOMIC」1985年1月号大特集 戸川純にただ単にミーハーしたいっ! 【第2回】あの頃、俺たちはこんな本でモテようとしていた『東京生活Qどうする?』 【第1回】超豪華"B級"文化人がロリコンで釣ってやりたい放題『ヘイ!バディー』終刊号

“落としやすい”女のコがいる大学は……?「平凡パンチ」1980年6月9日号

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「平凡パンチ」1980年6月9日号
 山ガールという言葉が流行したころから、本気の山でも女性の姿が増えてきた。「いわゆるあの娘はお嬢さま 俺はしがない山がらす~」とか自嘲しながら、ヒィヒィと岩にしがみついていた時代とは、隔世の感がある。とはいえ、バブル期の「スキー場は3倍」の法則は、山でも通じるものがある(ほら、空気も薄いしね)。昨年、登山雑誌「岳人」の夏山増刊で、剱岳で出会った女性登山者を見開きで紹介していたけど、写真がすべて引き絵だったのは、なんとなく納得……。  で、先頃、知人の軟派な編集者から「山ガールも当たり前だし、女のコを誘って山に行きましょうよ」と誘われた。筆者も昨年、いよいよゴロー(巣鴨にある、植村直己も愛用した登山靴の名店)のS-8を手に入れた身。「いいね、日帰りなら塔ノ岳か蛭ヶ岳あたりで……」と返答したら、怒られた。 「そんなハードコアな話してるんじゃないですよ! 高尾山とかですよ! ハイキングですよ!」  ……残念ながら、埋めがたい意識のズレがあったようだ。しかし、近年になって男女のグループが出会い目的でハイキングに出かける、いわゆる合ハイ(合同ハイキング)は、日常的なものとなっているようだ。2010年には、文部科学省が「スポーツ立国戦略」策定の中で、独身男女による「合同ハイキング」で若者のスポーツ参加率を促すという案を提示している。新聞や雑誌記事を検索すると、ここ5年あまりの間に、スポーツや各種の野外活動で汗を流しながら、出会いも探すという行動パターンは徐々に浸透しているようだ。    さて、その合ハイだが、バブル期には合コンに取って代わられ、まったく廃れた文化だった。何かと合コンをネタにしてきた、ホイチョイプロダクションズの漫画『気まぐれコンセプト』でも、合ハイをネタにした作品を見ることができる。「流行っている」と聞いたら「とりあえず、体験してみるか」の前に、まず系譜を探りたくなる。早速、大宅壮一文庫で合ハイに関する記事を探していたら、見つけてしまった! また下世話な記事を。 ■親睦を深めるには、代々木公園で鬼ごっこ
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まだ誰も「個人情報が~」なんて頭のカタイことをいわない、
よい時代だった。
 というわけで、今回紹介するのが「平凡パンチ」1980年6月9日号の巻頭記事「東京全大学合ハイ新相関地図」である(そもそも、表紙にならぶ記事のタイトルが下世話過ぎて、絶対に読みたくなる。「女のハンドバッグ徹底ご開帳」なんて、もはや文化史の重要な資料だよ)。
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合ハイが合コンへと転換していく時代の貴重な
資料といえる記事だ。
 合コン以前の、重要な出会いの場だった合ハイ。この記事では、まず慶応大学の「ソビエト研究会」と大妻女子短大国文科との合ハイに密着する。彼らの集合場所は、土曜日午後4時、原宿駅。この時点で「え、ハイキングじゃないのか?」と思うのだが、行き先は代々木公園である。自己紹介の後いったい何をするのか? 記事はこのように綴る。
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相関図を見ると、大学同士の関係性は今も変わらない感じが。
「広い代々木公園の一角で彼らはおそろしく古典的な遊びの数々を繰り広げた。“草の上の昼食”ならぬ、草の上のハンカチ落とし、草の上の鬼ゴッコ……」  すでに何事かわからない。この記事を執筆した当人も「ちょっとおかしいヨ!」と思ったのか 「“ハイキング”というにはあまりにも近場で、一昔、二昔前の文字どおりの合ハイとはエライ変わりようだ」
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コネタも時代を象徴するにおいで溢れている。
 と記す。しかも、文字通りのハイキングは約1時間だけ。「“前戯”の功あって、すでにかなりの打ちとけよう」な男女は公園通りを抜けて「道玄坂のライブハウス『ヘッド・パワー』へ吸い込まれていった」のである。要は、ハイキングは口実で、そのまま飲み会に突入するわけである。なるほど、まだチェーン居酒屋が一般的でない時代(チェーン居酒屋の普及は80年代中盤以降)、ライブハウスで飲み会という手があったのか!
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この時期の連載漫画は、みなもと太郎先生。
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散々、恋愛を煽った挙げ句にこんな広告が。ステマか?
 記事は、宴会は2時間にわたって続き、成立した2~3組のカップルが向かったのは、宮下公園である。そこでは「サテンに行こうよ」「帰り送らせて」といった駆け引きが続いたことを記す。  なるほど、合ハイを口実にすれば、いきなり飲み会から始まる合コンスタイルよりも男女が互いに値踏みしたり、目当ての相手と駆け引きする時間も多いじゃないか! と納得。でも「ハズレ」だった時に帰りたくても帰れない時間が続くのは痛い!
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とにかく出会い系の広告がいっぱいである。
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いくらなんでも、異色すぎる対談。
   こうして、読者に「俺も合ハイしたいなあ」という気分を煽る記事は、首都圏の各大学が「地理的、歴史的、偏差値的に」近しい他の大学と相関関係をつくっていることを解説していく。要は、東大とお茶の水女子大、慶大とフェリス女子大、早大と日本女子大、一橋大と津田塾大のように地理的、歴史的、さらには「オツムの程度が似たりよったり」な大学同士だと、合ハイが成立しやすいことを解説していく。さらには、相関図を記し、大学ごとに関係性の強さ、相思相愛型か、片想い型か、さらには合ハイを申し込む場合に、ポスターを張ることができるか、否かまでを図で解説するのだ。
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果たして、このビジネスで儲かった人っているんだろうか?
 そこで、明らかになるのは人気トップ3は、東大、早大、慶大という構図。ううむ、現在とまったく変わらないような。さらに、青山学院大、上智大、立教大などの女子は「自校の野郎には目もくれず、にっくき他大学に秋波を送ってやまないのだ」と解説する。さらに、合ハイでもっとも不人気だと指摘されているのが中央大だ。「地理的条件の不利はあるものの、津田塾、共立、白百合、明星、昭和と、片っ端から声をかけてはみても、色よい返事はまるで頂戴できずにいるのだ」というから悲惨。記事では、その反動として内部でカップルが成立して「週末同棲」が急増していることまで指摘している。いや、なによりも、この取材力がスゴイ! ■落ちやすい女子大は、文化女子大と女子美大  ううむ、結局は受験戦争に勝ち残って東大、早大、慶大に通ってなければ、出会いの敗者とならざるを得ないのか。多くの読者が絶望したのは想像に難くない……。と思ったら、記事はそうした相関関係から外れた大学の諸君にも、救いの手を差し伸べてくれる。それは「穴場的女子大」を狙う方法だ。まず挙げられているのが、国立音大、桐朋、武蔵野音大だ。「こういう音楽系の大学は他大と意外につき合いが少ないし、普通の女子大とは一味違った雰囲気を持って」いるんだとか。さらに「ズバリ“落ちやすい”大学」として指摘されるのが、文化女子大と女子美大。加えて、昭和女子大を「寮の門限がキチンとあり、当局の取締りが厳しいゆえに、これから開発の余地がある」と『早稲田乞食』(早稲田大の伝統的ミニコミ誌。まだ、ある)の推薦する女子大として、紹介している。さらに『慶応塾生新聞』(これも、まだ続いている)のコメントとして「上智、青学、立教の女子は学年が進むにつれて、自校の男のコのアラが見えはじめる」ので、高学年に的を絞れば、容易に合ハイを組めることを指南するのだ。
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これ読んで、注文してから後悔した若者もいるんだろうな……。
 最近「町コン」をはじめ、男女の出会いが再び、アナログな手法へと回帰している。ネットは手軽な出会いのツールなのだが、やはり安心感が違うのか。それにしても、この記事が書かれた80年は現代と比べて、遙かに肉食的だ。アポなしで訪問することが非常識扱いされたり、意中の人に何度も猛アタックすることがストーカー呼ばわりされるようになったのは、いつ頃からなのか。やはり、携帯電話の普及で様相はがらりと変化したのか? まだまだ調査する必要がありそうだ。 (文=昼間 たかし) ■「100人にしかわからない本千冊」バックナンバー 【第6回】物欲と性欲、自己肯定感に満ちた30年前の大学生活「POPEYE」 【第5回】1991年、ボクらはこんなエロマンガを読んでいた「美少女漫画大百科」 【第4回】そして『孤独のグルメ』だけが残った......月刊「PANjA」とB級グルメの栄枯盛衰 【第3回】「いけないCOMIC」1985年1月号大特集 戸川純にただ単にミーハーしたいっ! 【第2回】あの頃、俺たちはこんな本でモテようとしていた『東京生活Qどうする?』 【第1回】超豪華"B級"文化人がロリコンで釣ってやりたい放題『ヘイ!バディー』終刊号

離婚騒動の真相はこれだった!?  高城剛が明かした“エリカ大麻中毒” の内幕

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「週刊現代」6月16日号 中吊り広告より
グランプリ 「ポール・クルーグマン『預金流失、そして恐慌が始まる』」(「週刊現代」6月16日号) 第2位 「沢尻エリカの夫・高城剛氏を直撃!『大麻』『不倫』『離婚』初めて語られる全真相」(「週刊文春」6月7日号) 第3位 「鈴木亜美『高岡蒼佑と衝撃の連泊愛!』」(「フライデー」6月15日号) 佳作 「袋とじ 特撮連写 女子なぜ濡れるのか」(「週刊現代」6月16日号)  毎日新聞が6月4日の朝刊で、解散総選挙になれば橋下徹大阪市長率いる「大阪維新の会」が民主党や自民党を圧倒すると報じている。  世論調査で次期衆院選比例代表の投票先を聞いた結果、民主党は14%、自民党16%に対して、維新の会は28%もあるのだそうだ。「維新が政党不信の受け皿として、近畿だけでなく、全国レベルで浸透している現状が浮き彫りになった」と毎日は書いている。  えらいこっちゃ。これでは、臆病な野田佳彦首相は解散に踏み切れないだろうな。自民党との「野合」がダメな場合は、野垂れ死にするしかないようだ。  順位発表。まずは佳作から。久しぶりに現代が過激なグラビアを組んでくれた。女性二人にオナニーをしてもらって、そのときに出た「愛液」をスポイトでとり、プレパラートに垂らして観察する。 「愛液は酸性です。ちなみに、同世代の女性では処女のほうが酸性度が高く、経験豊富な女性ほど低下し、膣内はアルカリ性に近づく」(セクソロジー渡仲三)  すごいのは「究極の神秘 潮吹きを科学」しているページ。オナニーをしている二人の女性の足の間から、オシッコのようなものが飛び出している。電気マッサージやバイブレーターを使って、数分で「斜め45度に放射状に飛び散った」というのだ。  ひと昔前まではこの手の企画がよくあったが、最近では珍しい迫力満点の袋とじである。決して人前で見てはいけませんぞ!  3位はフライデーの「スクープ撮」。妻・宮崎あおいに愛想を尽かされてしまった高岡蒼佑が、こちらも最近イケメン実業家と別れた歌手の鈴木亜美と「連泊愛」しているというのだ。  扉ページの二人の飾り気のない部屋着姿が微笑ましい。  某夜、0時を過ぎた六本木で亜美を降ろした高岡は、近くのパーキングで待っていたが、そのうちダッシュボードに足を乗せて熟睡してしまう。  クラブの仕事を終えて戻ってきた亜美が、窓ガラスをコンコン。飛び起きる高岡の姿に亜美がクスクス笑っている。その後、二人は都内の高台にある高岡の瀟洒なマンションへ消える。  毎夜、亜美のアッシーとなっている高岡は、役者仲間にいわせると一途に尽くすタイプの男だそうである。  深夜、マンションに帰り、オートロックを解除するや、亜美の手が高岡の腰に伸び、抱き合っている姿からは「熱愛」の二文字が浮かんでくる。  宮崎あおいよりもお似合いのカップルだと思うよ。  巻頭にある木村拓哉と女房・工藤静香の「LOVE・サーフ」の写真もいい。  5月24日、千葉の九十九里浜。オレンジのボードで波に乗るキムタクが格好いい。工藤も2児の母とは思えないスタイルで、なかなかのサーファーぶりである。  第2位は、先週に続いて沢尻エリカの「大麻中毒」を追った文春の記事。今週は夫の高城剛を直撃インタビューして、すごい証言を引き出している。 「エリカは、離婚騒動がはじまる前に、エイベックスの松浦勝人社長に会ったと言いました。松浦社長は彼女に『スターダストから、大麻の件を聞いている。ドラッグ検査の際のやりとりの録音も持っている』と話したということです。そして、『高城と離婚することがエイベックスとの契約の条件』とし、『俺が離婚させてやる。マスコミはどうにでもなる』と話したというのです。弱みを握られたエリカは、『エイベックスに行くしかない』と話していました」  彼女の前の所属事務所・スターダストは、俳優の押尾学や酒井法子が覚せい剤取締法違反で逮捕、検挙されたため、09年9月に事務所を挙げて所属タレントの薬物検査を実施。そこで沢尻が大麻常習者だとわかり、契約解除したというのだ。その通知書を文春は手に入れたが、そこには、 「平成21年9月10日に本人の同意のもと薬物検査をしたところ大麻について陽性反応が示され、本人は大麻使用の事実を認めた上で、今後大麻の使用を止めることはできない旨を表明したことなどが、専属契約の第9条に該当することによるものです」  と書かれていた。高城はこうも語っている。 「当時、僕はスターダストの事務所に呼び出され、取締役F氏とマネージャーのK氏から、この件について直接聞きました。書類は間違いない」  そこで高城は滞在していたロンドンで、彼女を現地の代替治療施設に通わせ、その治療がうまくゆき、彼女が立ち直ったように見えたので結婚したのだそうだ。  その後、エリカからの一方的な離婚表明などがあったが、エリカの弁護士からの仲介もあり、二人で身を隠すためにスペインに向かったという。  バルセロナでは部屋に閉じこもっていることが多かったが、エリカは彼の地の自称「大麻インストラクター」のセルジオと知り合い、再び薬物にはまっていった。  セルジオはエリカと寝るとき、エクスタシーという合成麻薬の一種も使ったと証言している。これを高城にぶつけると、エリカ本人から聞いたと裏付けている。そして、 「僕はエリカに何度も(薬物から)立ち直るよう説得してきました。ところが、そのたびに彼女の周囲にいる仕事関係者や友人は『エリカらしいから大丈夫』『そのままでいい』などとそそのかし、彼女の更生を阻んだのです」  そして最後には、高城に「ファック!」と叫び、壁にコーヒーカップを投げつけて帰国してしまったのだ。  さらに文春は「TBSは薬物を認識していた」としている。  エリカは09年にスターダストをクビになり、ヒロイン役に内定していた映画『SPACE BATTLESHIP ヤマト』を降板させられるのだが、その制作委員会にTBSも名を連ねていた。  高城は、当時の制作委員会の人間から、TBSにも薬物検査の結果が伝えられていると、ハッキリ聞いているそうである。 「なぜ、ヤマトでエリカを降ろしたTBSが、エリカを再びドラマ(『悪女について』=筆者注)に起用するのか。薬物問題はどうパスしたのか。理解できません。エイベックス、スターダスト、TBSなどのメディア、そして取り巻きのクリエイターたち……。エリカの薬物を認識する人は複数います。それを見て見ぬ振りを決め込み、握り潰し、夫を黙らせようとする。そして、エリカの弱みを握り、裸にして、カネにしようというのが、このたびの離婚騒動に隠された真相なのです」(高城)  大手芸能プロやTBSを巻き込んだ大スキャンダルだが、エイベックスやスターダストの力に恐れをなしたか、このことは一部の夕刊紙を除いて、ほとんどの新聞、テレビが取り上げることはなかった。  文春は厚労省の現役麻薬Gメンに「重大な関心をもっている」と語らせている。星薬科大学の鈴木勉教授は、 「よく、『大麻はタバコより害がない』という声を聞きますが、大麻の“精神的な依存性”はタバコのニコチンよりかなり強い。大麻は『ゲートウェイ・ドラッグ』とも呼ばれ、合成麻薬など他の薬物に繋がる可能性が非常に高く、幻覚が見える・眠気に襲われるなどの作用があります」  大麻所持の公訴期間は5年だから、エリカの時効は成立していない。映画封切りに向け、どういう展開を見せるのだろうか。  今週のグランプリは鈴木章一編集長がつくる最後の号への餞(はなむけ)ではないが、現代のノーベル経済学賞受賞者ポール・クルーグマンのインタビューにあげたい。  クルーグマンはギリシャの財政再建計画は現実的に実行不可能だと言っている。 「現実が私の言っていたようになってきている。もはやギリシャにはユーロを離脱し、そこから改めてやり直す以外に道は残っていない」  ギリシャがユーロを離脱するのは、6月中に50%の確率であるという。どちらにしても90%の確率で、ギリシャはユーロを離脱すると予測するのだ。  しかしその影響は「計り知れない。対応を誤れば、ユーロ圏で大パニックが起こることになる」という。 「ギリシャがユーロを離脱すると、まずスペインとイタリアで銀行から大量の預金流失が起こることになる。いわゆる取り付け騒ぎというやつだ。(中略)おそらく預金の引き出しと海外への移転の額を合わせて、1000億ユーロ(10兆円)単位になるだろう。そうなれば巨大銀行崩壊の危険性が高まってくる。もちろんスペインやイタリアの巨大銀行が倒れれば、それは『第二のリーマンショック』級のものになる」  それを避けるためにECB(欧州中央銀行)が乗り出し、スペインやイタリアにカネを貸し付けることになるだろうが、もしECBが動かなかったとき、またそれだけ大量のカネを供給できなかった場合は「預金封鎖」になるという。  このような事態はポルトガルでも起こり、そうした国々は次々にユーロを離脱してドミノ倒しのようにユーロ離れが起こる。  さらにクルーグマンは、ユーロというプロジェクトが失敗すればどんなひどいことが起きても不思議ではないと、こう話す。 「戦争が起こる可能性? ヨーロッパではすでに過激派政党がどんどん力を持ってきている。アドルフ・ヒットラーが戻ってくることはないだろうが、過激派がさらに増加することは間違いない。ハンガリーではそういう状態にある」  しかし、アメリカは日本経済と似たような状態だし、ユーロ諸国も同じ。中国も成長のスピードが落ちていて、労働者の賃金も上がっていることから、成長の速度はさらに落ちるという。  日本経済はというと、政策当局はこの15年間アグレッシブな政策をとることを拒否してきたし、それは今も変わっていない。  日本銀行は今年に入ってやっとインフレ目標を1%としたが、本来なら3%、4%にしなければならないはずだとして、クルーグマンは「もう日銀に期待するのはやめた」とまで言い切っている。 「野田首相も現在5%の消費税を2年後に8%、3年半後に10%まで上げようとしているが、いかにもタイミングが悪すぎる。いずれ消費税を上げなければいけないことにはなるだろうが、それはいまではない。この時期に消費税を上げたら、もっと消費が落ち込み、経済が悪化することは目に見えている。日本の政策当局はいつも、これといった大胆な政策を打たないできた。だからこそ、他国でショックが起きたときにはかなりきつく影響が波及してしまう」  クルーグマンはこの危機を乗り越えるために、ユーロ諸国、アメリカ、日本などが一斉に大恐慌並みの大胆で積極的な財政・金融政策をとればいいと説く。  さらに世界中の先進国が頭を抱えている国債、借金問題などそれほど怖くないともいう。 「経済が成長すればそれは返すことができる。イギリスがかつて成長を謳歌していた時代にも、同国は大量の借金を抱えていたという事実をどうして誰も語ろうとしないのか。そうした意味でも、成長のための政策がいま求められているのだ」  この記事を、野田首相に読ませてやりたいものである。 (文=元木昌彦)
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撮影/佃太平
●元木昌彦(もとき・まさひこ)
1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。 【著書】 編著「編集者の学校」(編著/講談社/01年)、「日本のルールはすべて編集の現場に詰まっていた」(夏目書房/03年)、「週刊誌編集長」(展望社/06年)、「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社/08年)、「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス/08年)、「競馬必勝放浪記」(祥伝社/09年)、「新版・編集者の学校」(講談社/09年)「週刊誌は死なず」(朝日新聞社/09年)ほか 

離婚騒動の真相はこれだった!?  高城剛が明かした“エリカ大麻中毒” の内幕

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「週刊現代」6月16日号 中吊り広告より
グランプリ 「ポール・クルーグマン『預金流失、そして恐慌が始まる』」(「週刊現代」6月16日号) 第2位 「沢尻エリカの夫・高城剛氏を直撃!『大麻』『不倫』『離婚』初めて語られる全真相」(「週刊文春」6月7日号) 第3位 「鈴木亜美『高岡蒼佑と衝撃の連泊愛!』」(「フライデー」6月15日号) 佳作 「袋とじ 特撮連写 女子なぜ濡れるのか」(「週刊現代」6月16日号)  毎日新聞が6月4日の朝刊で、解散総選挙になれば橋下徹大阪市長率いる「大阪維新の会」が民主党や自民党を圧倒すると報じている。  世論調査で次期衆院選比例代表の投票先を聞いた結果、民主党は14%、自民党16%に対して、維新の会は28%もあるのだそうだ。「維新が政党不信の受け皿として、近畿だけでなく、全国レベルで浸透している現状が浮き彫りになった」と毎日は書いている。  えらいこっちゃ。これでは、臆病な野田佳彦首相は解散に踏み切れないだろうな。自民党との「野合」がダメな場合は、野垂れ死にするしかないようだ。  順位発表。まずは佳作から。久しぶりに現代が過激なグラビアを組んでくれた。女性二人にオナニーをしてもらって、そのときに出た「愛液」をスポイトでとり、プレパラートに垂らして観察する。 「愛液は酸性です。ちなみに、同世代の女性では処女のほうが酸性度が高く、経験豊富な女性ほど低下し、膣内はアルカリ性に近づく」(セクソロジー渡仲三)  すごいのは「究極の神秘 潮吹きを科学」しているページ。オナニーをしている二人の女性の足の間から、オシッコのようなものが飛び出している。電気マッサージやバイブレーターを使って、数分で「斜め45度に放射状に飛び散った」というのだ。  ひと昔前まではこの手の企画がよくあったが、最近では珍しい迫力満点の袋とじである。決して人前で見てはいけませんぞ!  3位はフライデーの「スクープ撮」。妻・宮崎あおいに愛想を尽かされてしまった高岡蒼佑が、こちらも最近イケメン実業家と別れた歌手の鈴木亜美と「連泊愛」しているというのだ。  扉ページの二人の飾り気のない部屋着姿が微笑ましい。  某夜、0時を過ぎた六本木で亜美を降ろした高岡は、近くのパーキングで待っていたが、そのうちダッシュボードに足を乗せて熟睡してしまう。  クラブの仕事を終えて戻ってきた亜美が、窓ガラスをコンコン。飛び起きる高岡の姿に亜美がクスクス笑っている。その後、二人は都内の高台にある高岡の瀟洒なマンションへ消える。  毎夜、亜美のアッシーとなっている高岡は、役者仲間にいわせると一途に尽くすタイプの男だそうである。  深夜、マンションに帰り、オートロックを解除するや、亜美の手が高岡の腰に伸び、抱き合っている姿からは「熱愛」の二文字が浮かんでくる。  宮崎あおいよりもお似合いのカップルだと思うよ。  巻頭にある木村拓哉と女房・工藤静香の「LOVE・サーフ」の写真もいい。  5月24日、千葉の九十九里浜。オレンジのボードで波に乗るキムタクが格好いい。工藤も2児の母とは思えないスタイルで、なかなかのサーファーぶりである。  第2位は、先週に続いて沢尻エリカの「大麻中毒」を追った文春の記事。今週は夫の高城剛を直撃インタビューして、すごい証言を引き出している。 「エリカは、離婚騒動がはじまる前に、エイベックスの松浦勝人社長に会ったと言いました。松浦社長は彼女に『スターダストから、大麻の件を聞いている。ドラッグ検査の際のやりとりの録音も持っている』と話したということです。そして、『高城と離婚することがエイベックスとの契約の条件』とし、『俺が離婚させてやる。マスコミはどうにでもなる』と話したというのです。弱みを握られたエリカは、『エイベックスに行くしかない』と話していました」  彼女の前の所属事務所・スターダストは、俳優の押尾学や酒井法子が覚せい剤取締法違反で逮捕、検挙されたため、09年9月に事務所を挙げて所属タレントの薬物検査を実施。そこで沢尻が大麻常習者だとわかり、契約解除したというのだ。その通知書を文春は手に入れたが、そこには、 「平成21年9月10日に本人の同意のもと薬物検査をしたところ大麻について陽性反応が示され、本人は大麻使用の事実を認めた上で、今後大麻の使用を止めることはできない旨を表明したことなどが、専属契約の第9条に該当することによるものです」  と書かれていた。高城はこうも語っている。 「当時、僕はスターダストの事務所に呼び出され、取締役F氏とマネージャーのK氏から、この件について直接聞きました。書類は間違いない」  そこで高城は滞在していたロンドンで、彼女を現地の代替治療施設に通わせ、その治療がうまくゆき、彼女が立ち直ったように見えたので結婚したのだそうだ。  その後、エリカからの一方的な離婚表明などがあったが、エリカの弁護士からの仲介もあり、二人で身を隠すためにスペインに向かったという。  バルセロナでは部屋に閉じこもっていることが多かったが、エリカは彼の地の自称「大麻インストラクター」のセルジオと知り合い、再び薬物にはまっていった。  セルジオはエリカと寝るとき、エクスタシーという合成麻薬の一種も使ったと証言している。これを高城にぶつけると、エリカ本人から聞いたと裏付けている。そして、 「僕はエリカに何度も(薬物から)立ち直るよう説得してきました。ところが、そのたびに彼女の周囲にいる仕事関係者や友人は『エリカらしいから大丈夫』『そのままでいい』などとそそのかし、彼女の更生を阻んだのです」  そして最後には、高城に「ファック!」と叫び、壁にコーヒーカップを投げつけて帰国してしまったのだ。  さらに文春は「TBSは薬物を認識していた」としている。  エリカは09年にスターダストをクビになり、ヒロイン役に内定していた映画『SPACE BATTLESHIP ヤマト』を降板させられるのだが、その制作委員会にTBSも名を連ねていた。  高城は、当時の制作委員会の人間から、TBSにも薬物検査の結果が伝えられていると、ハッキリ聞いているそうである。 「なぜ、ヤマトでエリカを降ろしたTBSが、エリカを再びドラマ(『悪女について』=筆者注)に起用するのか。薬物問題はどうパスしたのか。理解できません。エイベックス、スターダスト、TBSなどのメディア、そして取り巻きのクリエイターたち……。エリカの薬物を認識する人は複数います。それを見て見ぬ振りを決め込み、握り潰し、夫を黙らせようとする。そして、エリカの弱みを握り、裸にして、カネにしようというのが、このたびの離婚騒動に隠された真相なのです」(高城)  大手芸能プロやTBSを巻き込んだ大スキャンダルだが、エイベックスやスターダストの力に恐れをなしたか、このことは一部の夕刊紙を除いて、ほとんどの新聞、テレビが取り上げることはなかった。  文春は厚労省の現役麻薬Gメンに「重大な関心をもっている」と語らせている。星薬科大学の鈴木勉教授は、 「よく、『大麻はタバコより害がない』という声を聞きますが、大麻の“精神的な依存性”はタバコのニコチンよりかなり強い。大麻は『ゲートウェイ・ドラッグ』とも呼ばれ、合成麻薬など他の薬物に繋がる可能性が非常に高く、幻覚が見える・眠気に襲われるなどの作用があります」  大麻所持の公訴期間は5年だから、エリカの時効は成立していない。映画封切りに向け、どういう展開を見せるのだろうか。  今週のグランプリは鈴木章一編集長がつくる最後の号への餞(はなむけ)ではないが、現代のノーベル経済学賞受賞者ポール・クルーグマンのインタビューにあげたい。  クルーグマンはギリシャの財政再建計画は現実的に実行不可能だと言っている。 「現実が私の言っていたようになってきている。もはやギリシャにはユーロを離脱し、そこから改めてやり直す以外に道は残っていない」  ギリシャがユーロを離脱するのは、6月中に50%の確率であるという。どちらにしても90%の確率で、ギリシャはユーロを離脱すると予測するのだ。  しかしその影響は「計り知れない。対応を誤れば、ユーロ圏で大パニックが起こることになる」という。 「ギリシャがユーロを離脱すると、まずスペインとイタリアで銀行から大量の預金流失が起こることになる。いわゆる取り付け騒ぎというやつだ。(中略)おそらく預金の引き出しと海外への移転の額を合わせて、1000億ユーロ(10兆円)単位になるだろう。そうなれば巨大銀行崩壊の危険性が高まってくる。もちろんスペインやイタリアの巨大銀行が倒れれば、それは『第二のリーマンショック』級のものになる」  それを避けるためにECB(欧州中央銀行)が乗り出し、スペインやイタリアにカネを貸し付けることになるだろうが、もしECBが動かなかったとき、またそれだけ大量のカネを供給できなかった場合は「預金封鎖」になるという。  このような事態はポルトガルでも起こり、そうした国々は次々にユーロを離脱してドミノ倒しのようにユーロ離れが起こる。  さらにクルーグマンは、ユーロというプロジェクトが失敗すればどんなひどいことが起きても不思議ではないと、こう話す。 「戦争が起こる可能性? ヨーロッパではすでに過激派政党がどんどん力を持ってきている。アドルフ・ヒットラーが戻ってくることはないだろうが、過激派がさらに増加することは間違いない。ハンガリーではそういう状態にある」  しかし、アメリカは日本経済と似たような状態だし、ユーロ諸国も同じ。中国も成長のスピードが落ちていて、労働者の賃金も上がっていることから、成長の速度はさらに落ちるという。  日本経済はというと、政策当局はこの15年間アグレッシブな政策をとることを拒否してきたし、それは今も変わっていない。  日本銀行は今年に入ってやっとインフレ目標を1%としたが、本来なら3%、4%にしなければならないはずだとして、クルーグマンは「もう日銀に期待するのはやめた」とまで言い切っている。 「野田首相も現在5%の消費税を2年後に8%、3年半後に10%まで上げようとしているが、いかにもタイミングが悪すぎる。いずれ消費税を上げなければいけないことにはなるだろうが、それはいまではない。この時期に消費税を上げたら、もっと消費が落ち込み、経済が悪化することは目に見えている。日本の政策当局はいつも、これといった大胆な政策を打たないできた。だからこそ、他国でショックが起きたときにはかなりきつく影響が波及してしまう」  クルーグマンはこの危機を乗り越えるために、ユーロ諸国、アメリカ、日本などが一斉に大恐慌並みの大胆で積極的な財政・金融政策をとればいいと説く。  さらに世界中の先進国が頭を抱えている国債、借金問題などそれほど怖くないともいう。 「経済が成長すればそれは返すことができる。イギリスがかつて成長を謳歌していた時代にも、同国は大量の借金を抱えていたという事実をどうして誰も語ろうとしないのか。そうした意味でも、成長のための政策がいま求められているのだ」  この記事を、野田首相に読ませてやりたいものである。 (文=元木昌彦)
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撮影/佃太平
●元木昌彦(もとき・まさひこ)
1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。 【著書】 編著「編集者の学校」(編著/講談社/01年)、「日本のルールはすべて編集の現場に詰まっていた」(夏目書房/03年)、「週刊誌編集長」(展望社/06年)、「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社/08年)、「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス/08年)、「競馬必勝放浪記」(祥伝社/09年)、「新版・編集者の学校」(講談社/09年)「週刊誌は死なず」(朝日新聞社/09年)ほか 

単純所持違法化の歪み……児ポ根絶セミナーで飛び出すスウェーデン当局の仰天発言

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『非実在青少年〈規制反対〉読本』
(サイゾー)
 6月2日、日本国内での「児童ポルノ」の単純所持禁止の必要性、インターネット上の児童ポルノの根絶に向けた国際シンポジウム「第3回児童の性的搾取に反対する世界会議(2008年リオ会議)フォローアップセミナー - インターネット上の児童の性的虐待画像(児童ポルノ)の根絶に向けて」(主催:スウェーデン大使館・公益財団法人日本ユニセフ協会、ECPATスウェーデン、ヤフー株式会社)が東京渋谷区の国連大学で開催された。  シンポジウムの冒頭、挨拶に立ったシルビア・スウェーデン王妃は年間100万人あまりの子供が商業的性的搾取の被害に遭っていることを取り上げ、この被害を防止する効果的な方法として、営利目的である「児童ポルノ」の収益性を絶つことの重要性を強調した。さらに、国際連合の児童の権利条約第二条と選択議定書で示された「児童ポルノ」の定義について触れて日本でも単純所持導入を導入すべきだと訴えた。 「この定義は18歳未満への性的な犯罪のすべてのドキュメンテーションを対象にしています。マンガなども対象になるのです。日本でも単純所持が議論されていることは知っています。スウェーデンでも言論の自由の制限への懸念から反対の声は強かったのですが、1999年から所持は違法化されました。これによって、警察の捜査は円滑化され、犯罪者を裁くことができるようになり、被害児童の特定の可能性が出てきました。日本も我が国の事例にならって欲しいと願います」。 ■単純所持で冤罪が立証された例はない!  3時間あまりのシンポジウムでは、多くの人々が発言をしたが、ここでは、閉会後の記者会見で、パネリストのひとりアンダーシュ・ペーション氏に寄せられた質問を紹介したい。ペーション氏は、1997年よりスウェーデン国家警察に所属し、国際刑事警察機構捜査官として、同機構の「子ども虐待画像データーベース(ICAID)」構築に尽力した人物である。 ──単純所持の導入すれば冤罪の可能性が懸念される。冤罪に対する予防措置は、どのように行われているのか? ペーション氏 そういうことに対する懸念は耳にしたことがあります。ただ、警察官として、そういう事件、そういう捜査に出会ったことがありません。ひとつ、警察の捜査官としてコンピューターなどを押収した場合にとる予防策としては、ソフトウェアを探そうとするわけです。冤罪になるような誰かがワザと入れるようなことを可能にするトロイの木馬とか、そういうコンピューターウィルスを探します。でも、警察官として、実際にそうした事態に出くわしたことはありません。 ──そうしますとスウェーデンは1999年の1月1日から単純所持を違法化していますが、現在まで10数年あまりの間に冤罪が発生した事例はひとつもないと理解してよろしいでしょうか? ペーション氏 被告が、画像がコンピューターの中に故意に入れられたということを主張したことはありますが、それが正しいと立証されたことはありません。ですから、他人がコンピューターに画像を入れたということは主張はできるわけですけれども、私が知る限りにおいてそうした情報が事実だったということを掴んだことはありません。 ──では、質問を変えましょう。現在、日本ではスウェーデンの漫画翻訳家であるシーモン・ルンドストローム氏が日本の漫画をコンピューター内に所持していた、これが「児童ポルノ」にあたるとして最高裁まで争っている事件が注目を集めています。これについては、スウェーデンの警察はどのような見解を持っているのか、教えて頂ければと思います。 ペーション氏 まだ、裁判所の決定は出ていません。現在、スウェーデンの最高裁判所が、この漫画の問題を検討しているところです。来週に、最高裁判所からの決定が出る予定ですけれども警察はスウェーデンの法律に従って活動するということでありますので、もし裁判所がそれを合法であるといえば、それを尊重します。私の個人的な見解と致しましては児童が描かれていて、実際の子供に見えないとしても、これは児童虐待の画像であると考えられるべきと思っています。鼻や目や耳が違っても、これは児童を描いたものであり、性的虐待をされているところを描いたものでありますから、まずは数日後に出る最高裁判所の判決を待ちたいと思います。 ──では、実際に逮捕し起訴したということは現在のスウェーデン警察当局の見解では、日本で一般に流通している漫画をスウェーデンに持ち込んだ場合は「児童ポルノ」に該当するという見解をお持ちということですか? 裁判所が決定する前ですが。 ペーション氏 漫画の画像が、児童を描き性的虐待を描いているのであれば違法な画像とされます。これは、「児童ポルノ」とみなされます。しかし、私が申し上げました通り、最高裁判所が今週にも判決を出すことになっていますので、どのような判決が出るか私は待っているところです。私の個人的な見解ですが、おそらくこういった画像も犯罪化されるものと思います。ただ、まだ公式的な見解は出ていません。 ──スウェーデンの警察当局は漫画の「この部分が児童にあたる」と判断する一定の基準を持っているということでよろしいですか? ペーション氏 はい、基準があります。思春期の児童の成長が終わっていない状態。つまり絵の中で、まだ思春期が終わっていない状況であるということになれば、児童虐待の画像になるということになります。大変、小さな児童、ファンタジーの形の児童であるわけですけれども、身体を見れば子供であることがわかります。思春期が終わっていない状況であることがわかります。ですので、これは児童のポルノグラフィー、児童虐待といわれるべきだと思います。 ──スウェーデンでは、日本の漫画はほとんど流通していません。その上で、日本の漫画は非常に多様化しており、年齢の判断は難しい。ゆえに「児童ポルノに漫画を含めるべきではない」という議論がありますが、スウェーデンの警察当局は既に、日本の漫画を読んで、これは何歳であるか、思春期であるかを判断できる自信を持っていらっしゃるということですか? ペーション氏 私は漫画の専門家ではありません。ただ、私の同僚で捜査をした人から学んだところでは、その特定の画像は漫画ではない。誰かが想像してつくった自分のファンタジーで描き上げたものだと聞いております。漫画については、よくは知らないのですが私が見た、そのイメージ、画像は明らかに子供だったのです。思春期のプロセスが終わっていない人だったのです。ただ、漫画を「児童ポルノ」として自動的に禁止するわけではありません。唯一、性的な児童の虐待が描かれた画像であれば、犯罪になる。それが漫画でなくても、あるいは描いた児童の絵ではあっても、それが虐待されていれば、児童虐待になるわけです。 ──スウェーデンの新聞等でも報じられておりご存じだと思いますが、スウェーデンの警察当局は実際の被害児童に対する捜査が疎かになるため、漫画の取締りを重視していないとコメントしています。これが、スウェーデン警察当局のスタンスと理解してよろしいでしょうか? ペーション氏 警察は、公的な発言はまだしていません。個々の警察官が発言していますが、これは、これは、その公的なスウェーデンの警察の見解として受け止められては困るのです。今年、そんなにたくさんの絵を巻き込んだ事件はないのです。私が推測するに99.9%が写真とか絵ではない実際の児童虐待が描かれたものであり、イラストとかはいくつかだけです。常に疑念のある場合には、釈放します。議論の余地のある場合、子供か成人か判断できないには、これは釈放します。まったく、疑念の余地のない場合には、これは不法な素材といいますが、これは非常に稀です。ですので、公式的な見解はスウェーデンの警察は出していません。個々の警察官の発言のみです。  スウェーデン警察当局が、漫画に描かれたキャラクターの「身体を見れば子供である」「思春期が終わっていない」ことも判断できる基準を持っているというのは、驚きだ。  これについて、シーモン・ルンドストローム氏にコメントを求めたところ、 「スウェーデンの警察は、何かの超能力でも持っているのでしょうか? すごいですね」  と、苦笑した。なお2日現在、ルンドストローム氏には、スウェーデン最高裁から判決の日を知らせる通知は、まだ届いていない。 (取材・文=昼間たかし)

単純所持違法化の歪み……児ポ根絶セミナーで飛び出すスウェーデン当局の仰天発言

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『非実在青少年〈規制反対〉読本』
(サイゾー)
 6月2日、日本国内での「児童ポルノ」の単純所持禁止の必要性、インターネット上の児童ポルノの根絶に向けた国際シンポジウム「第3回児童の性的搾取に反対する世界会議(2008年リオ会議)フォローアップセミナー - インターネット上の児童の性的虐待画像(児童ポルノ)の根絶に向けて」(主催:スウェーデン大使館・公益財団法人日本ユニセフ協会、ECPATスウェーデン、ヤフー株式会社)が東京渋谷区の国連大学で開催された。  シンポジウムの冒頭、挨拶に立ったシルビア・スウェーデン王妃は年間100万人あまりの子供が商業的性的搾取の被害に遭っていることを取り上げ、この被害を防止する効果的な方法として、営利目的である「児童ポルノ」の収益性を立つことの重要性を強調した。さらに、国際連合の児童の権利条約第二条と選択議定書で示された「児童ポルノ」の定義について触れて日本でも単純所持導入を導入すべきだと訴えた。 「この定義は18歳未満への性的な犯罪のすべてのドキュメンテーションを対象にしています。マンガなども対象になるのです。日本でも単純所持が議論されていることは知っています。スウェーデンでも言論の自由の制限への懸念から反対の声は強かったのですが、1999年から所持は違法化されました。これによって、警察の捜査は円滑化され、犯罪者を裁くことができるようになり、被害児童の特定の可能性が出てきました。日本も我が国の事例にならって欲しいと願います」。 ■単純所持で冤罪が立証された例はない!  3時間あまりのシンポジウムでは、多くの人々が発言をしたが、ここでは、閉会後の記者会見で、パネリストのひとりアンダーシュ・ペーション氏に寄せられた質問を紹介したい。ペーション氏は、1997年よりスウェーデン国家警察に所属し、国際刑事警察機構捜査官として、同機構の「子ども虐待画像データーベース(ICAID)」構築に尽力した人物である。 ──単純所持の導入すれば冤罪の可能性が懸念される。冤罪に対する予防措置は、どのように行われているのか? ペーション氏 そういうことに対する懸念は耳にしたことがあります。ただ、警察官として、そういう事件、そういう捜査に出会ったことがありません。ひとつ、警察の捜査官としてコンピューターなどを押収した場合にとる予防策としては、ソフトウェアを探そうとするわけです。冤罪になるような誰かがワザと入れるようなことを可能にするトロイの木馬とか、そういうコンピューターウィルスを探します。でも、警察官として、実際にそうした事態に出くわしたことはありません。 ──そうしますとスウェーデンは1999年の1月1日から単純所持を違法化していますが、現在まで10数年あまりの間に冤罪が発生した事例はひとつもないと理解してよろしいでしょうか? ペーション氏 被告が、画像がコンピューターの中に故意に入れられたということを主張したことはありますが、それが正しいと立証されたことはありません。ですから、他人がコンピューターに画像を入れたということは主張はできるわけですけれども、私が知る限りにおいてそうした情報が事実だったということを掴んだことはありません。 ──では、質問を変えましょう。現在、日本ではスウェーデンの漫画翻訳家であるシーモン・ルンドストローム氏が日本の漫画をコンピューター内に所持していた、これが「児童ポルノ」にあたるとして最高裁まで争っている事件が注目を集めています。これについては、スウェーデンの警察はどのような見解を持っているのか、教えて頂ければと思います。 ペーション氏 まだ、裁判所の決定は出ていません。現在、スウェーデンの最高裁判所が、この漫画の問題を検討しているところです。来週に、最高裁判所からの決定が出る予定ですけれども警察はスウェーデンの法律に従って活動するということでありますので、もし裁判所がそれを合法であるといえば、それを尊重します。私の個人的な見解と致しましては児童が描かれていて、実際の子供に見えないとしても、これは児童虐待の画像であると考えられるべきと思っています。鼻や目や耳が違っても、これは児童を描いたものであり、性的虐待をされているところを描いたものでありますから、まずは数日後に出る最高裁判所の判決を待ちたいと思います。 ──では、実際に逮捕し起訴したということは現在のスウェーデン警察当局の見解では、日本で一般に流通している漫画をスウェーデンに持ち込んだ場合は「児童ポルノ」に該当するという見解をお持ちということですか? 裁判所が決定する前ですが。 ペーション氏 漫画の画像が、児童を描き性的虐待を描いているのであれば違法な画像とされます。これは、「児童ポルノ」とみなされます。しかし、私が申し上げました通り、最高裁判所が今週にも判決を出すことになっていますので、どのような判決が出るか私は待っているところです。私の個人的な見解ですが、おそらくこういった画像も犯罪化されるものと思います。ただ、まだ公式的な見解は出ていません。 ──スウェーデンの警察当局は漫画の「この部分が児童にあたる」と判断する一定の基準を持っているということでよろしいですか? ペーション氏 はい、基準があります。思春期の児童の成長が終わっていない状態。つまり絵の中で、まだ思春期が終わっていない状況であるということになれば、児童虐待の画像になるということになります。大変、小さな児童、ファンタジーの形の児童であるわけですけれども、身体を見れば子供であることがわかります。思春期が終わっていない状況であることがわかります。ですので、これは児童のポルノグラフィー、児童虐待といわれるべきだと思います。 ──スウェーデンでは、日本の漫画はほとんど流通していません。その上で、日本の漫画は非常に多様化しており、年齢の判断は難しい。ゆえに「児童ポルノに漫画を含めるべきではない」という議論がありますが、スウェーデンの警察当局は既に、日本の漫画を読んで、これは何歳であるか、思春期であるかを判断できる自信を持っていらっしゃるということですか? ペーション氏 私は漫画の専門家ではありません。ただ、私の同僚で捜査をした人から学んだところでは、その特定の画像は漫画ではない。誰かが想像してつくった自分のファンタジーで描き上げたものだと聞いております。漫画については、よくは知らないのですが私が見た、そのイメージ、画像は明らかに子供だったのです。思春期のプロセスが終わっていない人だったのです。ただ、漫画を「児童ポルノ」として自動的に禁止するわけではありません。唯一、性的な児童の虐待が描かれた画像であれば、犯罪になる。それが漫画でなくても、あるいは描いた児童の絵ではあっても、それが虐待されていれば、児童虐待になるわけです。 ──スウェーデンの新聞等でも報じられておりご存じだと思いますが、スウェーデンの警察当局は実際の被害児童に対する捜査が疎かになるため、漫画の取締りを重視していないとコメントしています。これが、スウェーデン警察当局のスタンスと理解してよろしいでしょうか? ペーション氏 警察は、公的な発言はまだしていません。個々の警察官が発言していますが、これは、これは、その公的なスウェーデンの警察の見解として受け止められては困るのです。今年、そんなにたくさんの絵を巻き込んだ事件はないのです。私が推測するに99.9%が写真とか絵ではない実際の児童虐待が描かれたものであり、イラストとかはいくつかだけです。常に疑念のある場合には、釈放します。議論の余地のある場合、子供か成人か判断できないには、これは釈放します。まったく、疑念の余地のない場合には、これは不法な素材といいますが、これは非常に稀です。ですので、公式的な見解はスウェーデンの警察は出していません。個々の警察官の発言のみです。  スウェーデン警察当局が、漫画に描かれたキャラクターの「身体を見れば子供である」「思春期が終わっていない」ことも判断できる基準を持っているというのは、驚きだ。  これについて、シーモン・ルンドストローム氏にコメントを求めたところ、 「スウェーデンの警察は、何かの超能力でも持っているのでしょうか? すごいですね」  と、苦笑した。なお2日現在、ルンドストローム氏には、スウェーデン最高裁から判決の日を知らせる通知は、まだ届いていない。 (取材・文=昼間たかし)

復帰のシナリオは引退直後から? 紳助「復帰ドキュメンタリー」

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「週刊ポスト」5月25日号 中吊り広告より
グランプリ 「島田紳助『復帰ドキュメンタリー』ただいま極秘撮影中!」(「週刊ポスト」5月25日号) 第2位 「告白『塩谷瞬に、私は歯形が残るほど噛まれました』」(「フライデー」5月25日号) 第3位 「嫁と娘は出て行った 宮沢りえの夫がぼやく不同意別居と離婚」(「週刊新潮」5月17日号)  5月14日の朝日新聞朝刊を開いて仰天した。「6月6日開票 AKB48総選挙」の一面広告が3ページぶち抜きで載っている。  今年が第4回で、前回の総数が約116万票だったとあるが、投票券が欲しくて何枚もCDを買うファンがいることに、金権選挙ではないかという批判があることを朝日が知らないわけはない。  この企画は、朝日グループの日刊スポーツと朝日新聞広告局が製作したとあるから、そんなことは知ったことではないということか。  驚くのはまだ早い。有力メンバー4人が大きく載っている見開きの下には、「日本クレジット協会」の広告があるのだ。篠田麻里子の写真と共に「正しく使って、より安全・安心 クレジットカード」「好きですルールを守る人」と特筆大書してある。  CDを買い込むためにクレジットカードを使う若者も多いはずだ。一時の衝動で大量買いしたが翌月支払えず、トラブルになるケースもあることは間違いない。  クレジットカードは「無理なく計画的に利用することが大切」だと書いてあるのは、悪い冗談としか思えない。投票熱をあおり、大量にCDを買わせるあくどい商法がクレジットカード会社を太らせているのに。  総選挙は、無料かハガキで投票できるようにするべきではないか。そう紙面で論評するのが朝日新聞の良識というものではないのか。  星浩論説委員がコラム「政治考」で消費増税論争について、「メディアは様々な案を吟味して正確に論評する。竹下流(竹下登元首相=筆者注)に言えば、メディアも『歴史の巡り合わせ』を肝に銘じる時である」と、消費税増税をやることが歴史的使命だと野田佳彦首相を全面バックアップしている。  これも、一方的な押しつけではないか。「消費増税よりも行革や経済成長を優先させるべきだという政治家は、行革や成長の中身を具体的に示してくれ」と書いているが、そうした中身を十分に出させてから、議論を詰めるべきではないのか。朝日新聞は消費税に反対している小沢一郎にも真っ正面から論争を挑むべきであろう。  朝日新聞の良識とは、強くて怖い者とは堂々と切り結ばず、世の顰蹙(ひんしゅく) を買っているグループのイベントでも儲かれば「正確な論評もなく」片棒を担ぐ程度のものなのか。  惜しくもベスト3に入り損ねたが、週刊文春の「朝日新聞主筆 若宮啓文氏 女・カネ・中国の醜聞」は、若宮が主筆に就任する前の2008年2月、中国に出張する際、女性秘書を同行させ、しかも会社の経費を使ってビジネスクラスに乗せ、高級ホテルに宿泊していたと書いている。  このことが後日、社の内部監査室による調査で発覚して、若宮もそれを認めて全額を会社に返済したという。読んでみると若宮に同情すべきところもないわけではないが、朝日新聞の社論を決める最高責任者・主筆としては、ややお粗末なミスであることは間違いない。朝日新聞が自信を喪失してきている。そう感じるのは私だけだろうか。  最近、橋下徹大阪市長についての記事が目立つ。それも、週刊現代のように「総理間違いなし」から今週は「橋下徹内閣に『あの男たち』が入るらしいぞ」という気の早い記事まで登場している。  日本を変える真の改革者になるのか、ローカルの裸の王様で終わるのか。言っていることがコロコロ変わる、カメレオンのような言動を見ていると心許ない。  ここは週刊朝日の「橋下徹大阪市長の品格を問う」にあるように、 「あまりの閉塞状況に期待を寄せたい気分はわからないこともない。だが、希代のポピュリストの行く末は、まだまだ、注意深く見守る必要がある」  と、私も思う。  さて、今週は週刊誌発のスキャンダルを3本選んでみた。まずは新潮がスクープして発覚した宮沢りえの離婚騒動。  宮沢が6歳上の男と「デキ婚」したのは3年前。サングラスの有名ブランド「オークリー」のマーケティングを担当していて、「07年に彼女がハワイにCM撮影に訪れた際、彼がコーディネート役を務めたから。その後、りえにもサーフィンを教え、急速に関係を深めていきました」(芸能記者)  しかし、ハワイを中心に活動している亭主とりえの間にすれ違いが生じてきたようだ。  今年2月頃、浅草のフィリピンパブに来ていた亭主がこう嘆いていたという。 「かみさんが……りえがいなくなったんだよ。このまえ、ハワイから帰ってきたら、りえが娘を連れて、家を出て行っちゃったんだ。俺の荷物だけ残して、あとはもぬけの殻さ」  理由は、その店の関係者がこう語っている。 「収入の格差と、ハワイと日本を行き来するヒロさん(亭主=筆者注)の“二重生活”に、彼女の方が嫌気がさしたから、と聞きましたね」  新潮側に宮沢りえから次のような回答が寄せられたという。 「主人と別居中であることは事実です。現在、弁護士を立てて、離婚の交渉をしているところです」  これをスポーツ紙が知り、ワイドショーも動いて騒動になった。  『Santa Fe』(朝日出版社)で素晴らしいヌードを披露してくれたのが18歳。それから20年以上が経った。女優としてもう一皮むけるのにはちょうどいい時期なのかもしれない。  離婚を機に、あれから様々な男を経験してきたアラフォー・りえの熟れたヘア・ヌードをぜひ見たいものだ。  2位には、「二股交際」で一躍有名になった塩谷瞬(29)のきっかけを作ったフライデーの記事。  ビートたけしも「そもそもオイラはこの塩谷ってのが何者だかわかんないし、相手のオネエチャンたちだって初めて聞く名前なんでさ」というように、どうということない俳優とモデル、料理研究家の三角愛のトラブルなのだが、フライデーがモデル・冨永愛(29)とのツーショットをスクープして「大騒動」に発展した。  文春も塩谷と付き合っているときに「歯形が残るほど噛まれた」女たちを登場させて、塩谷とのセックス話をさせているが、フライデーには噛まれた女性のふくらはぎの写真が載っているため、この記事はフライデーの判定勝ち!  この塩谷という男、俳優としてはともかく、“すけこまし”としては一流のようである。  恵比寿のキャバクラで働いていた玲子(27)が、塩谷と別れようと思ったのも噛み癖が原因だった。 「肩、太腿、ふくらはぎに噛み付いて、『痛いからやめて』と懇願しても、なかなか口を離してくれない。歯形が黒く残り、1週間以上消えず、隠すのが大変でした。そんな時、セックスで中出しまでされてしまって」  歩美(29)もセックスの最中に噛まれたという。 「挿入はいつもナマで、下腹部に出してフィニッシュ。セックス自体は淡泊で、いつも1回かぎりだったので、きっと性欲が強いわけではなく、寂しがり屋で一人でいられないタイプなんでしょう」  噛まれたふくらはぎ写真は、歩美のものである。  塩谷は小さい時分に両親が離婚し、母親の名前も知らずに育った。父親も多忙で家に帰ってこなかったために食事も十分にとれず、路上で倒れてしまったこともあるという。  愛情に飢えていた子ども時代を取り戻そうと、せっせと女漁りをしているのだろうか。そう思えば、かわいそうで寂しい奴なのかもしれない。  フライデーは東テレの看板アナ・秋元玲奈(26)が横浜DeNAの主将・石川雄洋(25)と熱々で、お泊まり愛&同伴出勤をしているとも報じている。  秋元は姉がフジテレビの『ニュースJAPAN』でキャスターをしている秋元優里(28)で、父親は外務省のキャリア外交官というエリート一家。  目黒区にある石川の高級マンションに入った秋元は翌日、石川とともに出てきて、車で国道246号を神奈川方面へ走る。  横浜スタジアムの近くで降りた秋元は球場の「関係者入り口」へ向かい、石川も同じ入り口へ。ナイショの同伴出勤である。  今週のグランプリはポストの島田紳助が「復帰ドキュメンタリー」を極秘に撮影しているという記事に贈る。  文春の4月26日号に島田紳助インタビューが掲載されたとき、私はこの欄で、紳助は復帰したいと考えていて、このインタビューがその第一歩だと書いた。  ポストによれば、復帰のシナリオは引退会見直後から描かれていたことになる。 「制作を手がけるのは、これまで吉本興業関係のバラエティ番組を数多く手がけてきた制作会社。これをフジテレビが放送する予定だという。そしてこの番組で世間の反応を見て、大丈夫そうであれば本格復帰するシナリオが描かれており、他にも撮影予定の番組が控えているようだ」  この番組は吉本側が制作し、フジテレビがそれを買ったという体裁を取るという。  この復帰計画を進めているのは複数名おり、そのひとりは大崎洋吉本興業社長ではないかといわれている。  だが、今年1月4日に行われた新春会見の席で、大崎社長は紳助に戻ってきてほしいとラブコールを送ったが、抗議の電話などが殺到して厳しい批判にさらされた。  しかも、紳助は記者会見の時、暴力団と一緒に写っている写真など絶対ないと豪語していたにもかかわらず、フライデーがスクープし、ウソだったことがばれてしまった。  そんな状況の中でも吉本が紳助復帰を画策するのは、吉本側に事情があると業界関係者は語っている。 「紳助の抜けた穴は想像以上に大きく、(中略)経営状態も盤石とはいえず、“稼ぎ頭”に早く戻ってほしいというのは切実なる本音でしょう」  番組制作には紳助自身も参加して行われているという。  暴排条例の全国施行を大いにアピールした紳助の引退宣言だったが、早くもテレビに復帰が実現すれば、警察はどうするのか。  紳助のインタビューによれば引退後、警察には一度も事情聴取されていないと言っている。一部に紳助は冤罪だとの声もある。  しかし、公に暴力団との交際があったことを認めて引退したのだから、ここは警察が任意で紳助に事情を聞き、暴力団との親密交際はクロなのか灰色に近いシロなのかを会見して発表したらどうだろうか。  なかなかの才能を持った芸人であることは間違いないのだから、このままなし崩し的に復帰させるのは本人のためにもよくないと思うのだが、読者諸兄はいかがお考えだろうか。 (文=元木昌彦)
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撮影/佃太平
●元木昌彦(もとき・まさひこ)
1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。 【著書】 編著「編集者の学校」(編著/講談社/01年)、「日本のルールはすべて編集の現場に詰まっていた」(夏目書房/03年)、「週刊誌編集長」(展望社/06年)、「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社/08年)、「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス/08年)、「競馬必勝放浪記」(祥伝社/09年)、「新版・編集者の学校」(講談社/09年)「週刊誌は死なず」(朝日新聞社/09年)ほか

復帰のシナリオは引退直後から? 紳助「復帰ドキュメンタリー」

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「週刊ポスト」5月25日号 中吊り広告より
グランプリ 「島田紳助『復帰ドキュメンタリー』ただいま極秘撮影中!」(「週刊ポスト」5月25日号) 第2位 「告白『塩谷瞬に、私は歯形が残るほど噛まれました』」(「フライデー」5月25日号) 第3位 「嫁と娘は出て行った 宮沢りえの夫がぼやく不同意別居と離婚」(「週刊新潮」5月17日号)  5月14日の朝日新聞朝刊を開いて仰天した。「6月6日開票 AKB48総選挙」の一面広告が3ページぶち抜きで載っている。  今年が第4回で、前回の総数が約116万票だったとあるが、投票券が欲しくて何枚もCDを買うファンがいることに、金権選挙ではないかという批判があることを朝日が知らないわけはない。  この企画は、朝日グループの日刊スポーツと朝日新聞広告局が製作したとあるから、そんなことは知ったことではないということか。  驚くのはまだ早い。有力メンバー4人が大きく載っている見開きの下には、「日本クレジット協会」の広告があるのだ。篠田麻里子の写真と共に「正しく使って、より安全・安心 クレジットカード」「好きですルールを守る人」と特筆大書してある。  CDを買い込むためにクレジットカードを使う若者も多いはずだ。一時の衝動で大量買いしたが翌月支払えず、トラブルになるケースもあることは間違いない。  クレジットカードは「無理なく計画的に利用することが大切」だと書いてあるのは、悪い冗談としか思えない。投票熱をあおり、大量にCDを買わせるあくどい商法がクレジットカード会社を太らせているのに。  総選挙は、無料かハガキで投票できるようにするべきではないか。そう紙面で論評するのが朝日新聞の良識というものではないのか。  星浩論説委員がコラム「政治考」で消費増税論争について、「メディアは様々な案を吟味して正確に論評する。竹下流(竹下登元首相=筆者注)に言えば、メディアも『歴史の巡り合わせ』を肝に銘じる時である」と、消費税増税をやることが歴史的使命だと野田佳彦首相を全面バックアップしている。  これも、一方的な押しつけではないか。「消費増税よりも行革や経済成長を優先させるべきだという政治家は、行革や成長の中身を具体的に示してくれ」と書いているが、そうした中身を十分に出させてから、議論を詰めるべきではないのか。朝日新聞は消費税に反対している小沢一郎にも真っ正面から論争を挑むべきであろう。  朝日新聞の良識とは、強くて怖い者とは堂々と切り結ばず、世の顰蹙(ひんしゅく) を買っているグループのイベントでも儲かれば「正確な論評もなく」片棒を担ぐ程度のものなのか。  惜しくもベスト3に入り損ねたが、週刊文春の「朝日新聞主筆 若宮啓文氏 女・カネ・中国の醜聞」は、若宮が主筆に就任する前の2008年2月、中国に出張する際、女性秘書を同行させ、しかも会社の経費を使ってビジネスクラスに乗せ、高級ホテルに宿泊していたと書いている。  このことが後日、社の内部監査室による調査で発覚して、若宮もそれを認めて全額を会社に返済したという。読んでみると若宮に同情すべきところもないわけではないが、朝日新聞の社論を決める最高責任者・主筆としては、ややお粗末なミスであることは間違いない。朝日新聞が自信を喪失してきている。そう感じるのは私だけだろうか。  最近、橋下徹大阪市長についての記事が目立つ。それも、週刊現代のように「総理間違いなし」から今週は「橋下徹内閣に『あの男たち』が入るらしいぞ」という気の早い記事まで登場している。  日本を変える真の改革者になるのか、ローカルの裸の王様で終わるのか。言っていることがコロコロ変わる、カメレオンのような言動を見ていると心許ない。  ここは週刊朝日の「橋下徹大阪市長の品格を問う」にあるように、 「あまりの閉塞状況に期待を寄せたい気分はわからないこともない。だが、希代のポピュリストの行く末は、まだまだ、注意深く見守る必要がある」  と、私も思う。  さて、今週は週刊誌発のスキャンダルを3本選んでみた。まずは新潮がスクープして発覚した宮沢りえの離婚騒動。  宮沢が6歳上の男と「デキ婚」したのは3年前。サングラスの有名ブランド「オークリー」のマーケティングを担当していて、「07年に彼女がハワイにCM撮影に訪れた際、彼がコーディネート役を務めたから。その後、りえにもサーフィンを教え、急速に関係を深めていきました」(芸能記者)  しかし、ハワイを中心に活動している亭主とりえの間にすれ違いが生じてきたようだ。  今年2月頃、浅草のフィリピンパブに来ていた亭主がこう嘆いていたという。 「かみさんが……りえがいなくなったんだよ。このまえ、ハワイから帰ってきたら、りえが娘を連れて、家を出て行っちゃったんだ。俺の荷物だけ残して、あとはもぬけの殻さ」  理由は、その店の関係者がこう語っている。 「収入の格差と、ハワイと日本を行き来するヒロさん(亭主=筆者注)の“二重生活”に、彼女の方が嫌気がさしたから、と聞きましたね」  新潮側に宮沢りえから次のような回答が寄せられたという。 「主人と別居中であることは事実です。現在、弁護士を立てて、離婚の交渉をしているところです」  これをスポーツ紙が知り、ワイドショーも動いて騒動になった。  『Santa Fe』(朝日出版社)で素晴らしいヌードを披露してくれたのが18歳。それから20年以上が経った。女優としてもう一皮むけるのにはちょうどいい時期なのかもしれない。  離婚を機に、あれから様々な男を経験してきたアラフォー・りえの熟れたヘア・ヌードをぜひ見たいものだ。  2位には、「二股交際」で一躍有名になった塩谷瞬(29)のきっかけを作ったフライデーの記事。  ビートたけしも「そもそもオイラはこの塩谷ってのが何者だかわかんないし、相手のオネエチャンたちだって初めて聞く名前なんでさ」というように、どうということない俳優とモデル、料理研究家の三角愛のトラブルなのだが、フライデーがモデル・冨永愛(29)とのツーショットをスクープして「大騒動」に発展した。  文春も塩谷と付き合っているときに「歯形が残るほど噛まれた」女たちを登場させて、塩谷とのセックス話をさせているが、フライデーには噛まれた女性のふくらはぎの写真が載っているため、この記事はフライデーの判定勝ち!  この塩谷という男、俳優としてはともかく、“すけこまし”としては一流のようである。  恵比寿のキャバクラで働いていた玲子(27)が、塩谷と別れようと思ったのも噛み癖が原因だった。 「肩、太腿、ふくらはぎに噛み付いて、『痛いからやめて』と懇願しても、なかなか口を離してくれない。歯形が黒く残り、1週間以上消えず、隠すのが大変でした。そんな時、セックスで中出しまでされてしまって」  歩美(29)もセックスの最中に噛まれたという。 「挿入はいつもナマで、下腹部に出してフィニッシュ。セックス自体は淡泊で、いつも1回かぎりだったので、きっと性欲が強いわけではなく、寂しがり屋で一人でいられないタイプなんでしょう」  噛まれたふくらはぎ写真は、歩美のものである。  塩谷は小さい時分に両親が離婚し、母親の名前も知らずに育った。父親も多忙で家に帰ってこなかったために食事も十分にとれず、路上で倒れてしまったこともあるという。  愛情に飢えていた子ども時代を取り戻そうと、せっせと女漁りをしているのだろうか。そう思えば、かわいそうで寂しい奴なのかもしれない。  フライデーは東テレの看板アナ・秋元玲奈(26)が横浜DeNAの主将・石川雄洋(25)と熱々で、お泊まり愛&同伴出勤をしているとも報じている。  秋元は姉がフジテレビの『ニュースJAPAN』でキャスターをしている秋元優里(28)で、父親は外務省のキャリア外交官というエリート一家。  目黒区にある石川の高級マンションに入った秋元は翌日、石川とともに出てきて、車で国道246号を神奈川方面へ走る。  横浜スタジアムの近くで降りた秋元は球場の「関係者入り口」へ向かい、石川も同じ入り口へ。ナイショの同伴出勤である。  今週のグランプリはポストの島田紳助が「復帰ドキュメンタリー」を極秘に撮影しているという記事に贈る。  文春の4月26日号に島田紳助インタビューが掲載されたとき、私はこの欄で、紳助は復帰したいと考えていて、このインタビューがその第一歩だと書いた。  ポストによれば、復帰のシナリオは引退会見直後から描かれていたことになる。 「制作を手がけるのは、これまで吉本興業関係のバラエティ番組を数多く手がけてきた制作会社。これをフジテレビが放送する予定だという。そしてこの番組で世間の反応を見て、大丈夫そうであれば本格復帰するシナリオが描かれており、他にも撮影予定の番組が控えているようだ」  この番組は吉本側が制作し、フジテレビがそれを買ったという体裁を取るという。  この復帰計画を進めているのは複数名おり、そのひとりは大崎洋吉本興業社長ではないかといわれている。  だが、今年1月4日に行われた新春会見の席で、大崎社長は紳助に戻ってきてほしいとラブコールを送ったが、抗議の電話などが殺到して厳しい批判にさらされた。  しかも、紳助は記者会見の時、暴力団と一緒に写っている写真など絶対ないと豪語していたにもかかわらず、フライデーがスクープし、ウソだったことがばれてしまった。  そんな状況の中でも吉本が紳助復帰を画策するのは、吉本側に事情があると業界関係者は語っている。 「紳助の抜けた穴は想像以上に大きく、(中略)経営状態も盤石とはいえず、“稼ぎ頭”に早く戻ってほしいというのは切実なる本音でしょう」  番組制作には紳助自身も参加して行われているという。  暴排条例の全国施行を大いにアピールした紳助の引退宣言だったが、早くもテレビに復帰が実現すれば、警察はどうするのか。  紳助のインタビューによれば引退後、警察には一度も事情聴取されていないと言っている。一部に紳助は冤罪だとの声もある。  しかし、公に暴力団との交際があったことを認めて引退したのだから、ここは警察が任意で紳助に事情を聞き、暴力団との親密交際はクロなのか灰色に近いシロなのかを会見して発表したらどうだろうか。  なかなかの才能を持った芸人であることは間違いないのだから、このままなし崩し的に復帰させるのは本人のためにもよくないと思うのだが、読者諸兄はいかがお考えだろうか。 (文=元木昌彦)
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撮影/佃太平
●元木昌彦(もとき・まさひこ)
1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。 【著書】 編著「編集者の学校」(編著/講談社/01年)、「日本のルールはすべて編集の現場に詰まっていた」(夏目書房/03年)、「週刊誌編集長」(展望社/06年)、「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社/08年)、「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス/08年)、「競馬必勝放浪記」(祥伝社/09年)、「新版・編集者の学校」(講談社/09年)「週刊誌は死なず」(朝日新聞社/09年)ほか

政治の流れは橋下徹へ? つくづく“角栄になれなかった男”小沢一郎

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第1位 「驚愕スクープ 小沢一郎に隠し子がいた!」(「週刊文春」5月3・10日特大号) 第2位 「弟子を殴って殴って殴る『貴乃花親方』の日常」(「週刊新潮」5月3・10日特大号) 第3位 「なぜ小沢でなくて、橋下なのか――この時代の読み方」(「週刊現代」5月19日号)  ゴールデンウイークは雨に祟られ、最後の日曜日は各地で強風・豪雨・落雷があり、茨城や栃木では竜巻が発生して大きな爪痕を残した。  5月4日(金)に、ジャーナリストの青木理さんに頼まれてTBSラジオの『ニュース探究ラジオ Dig』という番組に出た。『Dig』は、私も何度か出たことのある『アクセス』の後番組で、青木さんが金曜日を担当している。女子アナはカワイイ江藤愛さん。  週刊誌について話してくれ、という。「フライデー」や「週刊現代」の編集長時代の昔話や、張り込みスクープの裏話、後半は報道の自由とプライバシー問題や、AKB48に牛耳られている週刊誌の困った現状、それでも「権力よりも反権力、強者よりも弱者の側に立ち、正義よりも興味」を優先させれば、週刊誌は生き残っていくだろうなどと話してきた。  今日、「現代」「週刊ポスト」「AERA」が発売され、一部のキオスクでは「週刊朝日」と「サンデー毎日」も売っているが、誌面に元気がない。  「毎日」が山田道子編集長から潟永秀一郎編集長に替わった。51歳の単身赴任だと「編集長後記」に書いているが、タイトルを見る限り「誌面が変わる」という雰囲気が漂ってこない。  雑誌は編集長のものだ。思う存分、やりたいようにやったらいい。それが新聞とはまったく違う、雑誌の面白さである。これからに期待しよう。  さて、今週の第3位は「現代」の記事。小沢一郎に無罪判決が出て、各誌「無罪判決でついに小沢一郎『総理への道』」(朝日)的な記事が多いが、どれも似たり寄ったりで読む気が失せる。  ならば「現代」の、「小沢ではなく橋下へ日本の軸は移った」というほうが読む気を起こさせる。  3部構成になっているが、1部の田中秀征×田崎史郎の対談はスルー。2部の石川知裕×後藤謙次のほうがまだいい。  石川は小沢の元秘書で、政治資金規正法違反で一審有罪判決を受け控訴中だが、小沢が無罪判決が出た後、電話一本なかったことを、こう話している。 「『自分は無罪判決を得たけれども、みんなの苦労は決して忘れないから』ぐらいの労いの言葉はあってほしかったですね」  また、小沢が消費税増税に反対していることに対しても、 「93年に著した『日本改造計画』では、消費税を10%にして所得税を半減させるという直間比率の見直しを謳い、細川政権では国民福祉税構想を打ち出した。ではなぜいま、増税に反対するのか。この問いに小沢元代表がどう答えるのかということが大きなポイントです」  と、親分・小沢とは距離を置いているようだ。  橋下と小沢との連携も、組むか組まないかの決定権は橋下にあるという。 「選挙で勝ち上がってきたメンバーを見てからの橋下さんのひと言が決め手になると思います。いずれにしろ、いまの勢いでは、橋下さんのほうが相手を選ぶ立場です」  元秘書の言を、小沢はどう聞くのだろうか。  政治ジャーナリストの後藤も、最後にこういっている。 「小沢氏から橋下氏に、もう『政治の流れ』は変わってしまったんだと思います」  「毎日」は巻頭で「衆議院『300選挙区』当落」を予測しているが、その中で選挙プランナーの三浦博史は、維新の会をブレークさせるための「超サプライズ」は「ズバリ東京1区から橋下氏自らの出馬です」と言っている。  そこにメディアの注目を集めて維新の会を全国的なブームにしていけば、相当な議席を取るというのである。  党派別の議席獲得予測では、大阪維新の会が29、維新の会と近いみんなの党が35議席とると見ている。  「現代」に戻ろう。3部では「好きでも嫌いでも『次の総理』橋下徹」だと言い切っている。  これまでの20年、政界は「小沢か、非小沢か」で動いてきたが、これからは「橋下か、非橋下か」に変わるというのだ。  消費税増税、原発再稼働に走る野田佳彦政権を批判し、首相公選制導入を掲げ、国民にも「自立、自己責任、自助努力」を求める橋下流が、これからの流れになっていくのだろうか。  我こそ日本のリーダーだと胸を張り、わかりやすいキャッチフレーズ、国民にも痛みを分かち合ってもらう改革を訴えているところは、あの小泉純一郎元総理によく似ている。  橋下流は初めに大風呂敷を広げておき、相手が反撃してくると話を小さくさせたり、問題をすり替える手法を使うと、ジャーナリストの大谷昭宏は批判する。 「原発も、自分から『大飯原発を止めろ』と言っておきながら、今になって『府民にも応分の負担をしてもらう』『その痛みを府民は受け入れる覚悟はあるのか』と、今度は責任を府民に押しつけようとしている。たちの悪い酔っ払いのような手口です」  「現代」は、「『一度はこの男に賭けてみたい』そんな期待と不安が、沈滞ムードに沈む日本を揺り動かし、いま大きく変えつつある」と結んでいる。  私は、橋下大阪市長が英雄だとは思わないが、よく言われるように、英雄を求める時代が幸せな時代でないことは間違いない。  「強いリーダー」かもしれないと幻想を抱き、熱狂した小沢一郎や小泉純一郎の化けの皮は剥がれ落ちた。その愚を、今度は橋下で繰り返すのだとすれば、この国の近未来はなおさら暗くなるに違いない。  第2位は相撲界の不祥事を追及してきた「新潮」の告発記事。タイトルがすごい。  貴乃花親方といえば、不祥事続きの角界の中で唯一といってもいい、汚れのない希望の星である。  それが「貴乃花お前もか」と言わざるを得ない“暴行事件”を起こしていたというのだから、驚かざるを得ない。  春場所直前の2月、前途有望といわれていた弟子が脱走してしまっていたのだ。その当人がこう話す。 「1月の初場所で、僕は頑張って頑張って勝ち越しできた。2年前に16歳で入門して以来、初めての勝ち越しでした。もちろん嬉しかったし、親方も喜んでくれると思ってました。それで部屋に帰ってから親方に報告に行くと、いきなり“なんで先輩よりも先に報告に来るんだ!”と怒鳴りつけられ、腹を5、6発、拳骨で力任せにボコボコ殴られた。それで腹を庇うと、今度は顔面もボコボコ。もうこれ以上、親方の暴力には耐えられない。実は、これまでもずっと日常的にそんな暴力を受けていて、しかもその理由がまったく分からない」  このままでは命が危ないと思って部屋を飛び出し、逃げたというのである。  決心を促した理由はもう一つあった。中学3年生の弟が来年、貴乃花部屋へ入門する予定だったので、それを止めるためでもあったのだ。  「新潮」によれば、これまでも貴乃花部屋では、親方による暴行が10人少々の弟子たちに対してほぼ満遍なく行われていたという。  貴乃花部屋は、先代の二子山親方時代から鉄拳制裁が部屋の伝統という環境にあったといわれるが、今の時代、問答無用の暴力で弟子が居着くはずがない。  5年前に時津風部屋で親方や兄弟子たちによる暴行で弟子が死亡し、逮捕される事件に発展した。その後、相撲協会は再発防止を誓い、稽古場に竹刀やバットを置かないよう厳重注意したのだが、以後も、春日野親方のゴルフクラブによる暴行や、芝田山親方が書類送検される事件が続発するなど、角界の体質は変わらない。  そこに、角界の体質を改革すると唱えて理事に就任した貴乃花だったが、裏の顔がこのザマだったとは。  それにしても、異常に激やせした貴乃花が薄ら笑いを浮かべながら弟子を殴るのは、ホラー映画のようで怖いな~。  今週のグランプリは、松田賢弥記者を起用して小沢一郎の隠し子問題を抉った「週刊文春」に捧げる。  これまでも、小沢が総理になるチャンスは何度かあった。彼は、いろいろな理由をつけて断ってきたが、その背景には不透明なカネの問題と、愛人との間にいる“隠し子問題”があるといわれてきた。  よく知られているように、かつて紀尾井町にあった料亭の女将と小沢は相思相愛だった。しかし、結婚したかった二人を田中角栄が許さず、現在の妻である和子と結婚させてしまったのだ。  しかし、結婚後も二人の関係は切れることはなく、現在も続いているというのが大方の永田町住人たちの見方である。  94年、私が「現代」の編集長の時に、松田記者に「小沢に隠し子がいる」というルポを書いてもらったことがある。  その当時、小沢の彼女が3歳の男の子を突如養子として引き取り、手元で育てているというウワサが流布していた。  彼女の子ではないのは間違いないが、父親は誰で、母親は誰なのか。  そのルポでは、父親は小沢一郎で母親は芸能界にいた女性だったと書いた。二人の接点は小沢が幹事長の時、ホテルのスイートルームを貸し切り、小沢たち数名と彼に呼ばれた女性たちが飲み食いするパーティーが何度か開かれたことがあった。  小沢と彼女はそこで知り合い、しばらくして彼女は姿を消してしまうのである。そして90年夏に、彼女は男の子を出産する。  その子を2年半も手元で育てながら、なぜか小沢の彼女にその子どもを渡してしまうのだ。  このあたりまでは、当時の「現代」に書いてある。  松田記者はその後もこの情報を追い続けて、今回、その子を産んだ女性と結婚した男性と親しかったという、Xなる人物に接触することができた。  その当時の詳しい経緯を聞き出すことに成功し、産みの母とその娘の育ての母親にも直撃インタビューしている。  松田記者の執念が、政治家にとって一番嫌な隠し子の存在を白日の下に晒したのである。  妊娠中、彼女は小沢の友人で世田谷区野沢で不動産売買を営む男に、中絶を要求されたこともあったという。  その男が、彼女が出産後、小沢とのメッセンジャー役も担ったと松田記者は推測する。  小沢の彼女(文中では裕子になっている=筆者注)に引き取られた子ども(文中では健太=筆者注)のその後を、こう書いている。 「健太君は小学校を卒業すると、都内でも有数の中高一貫の有名校に進んでいる。直美(産みの母親=筆者注)はそれを大変喜び、一度はその体育祭に足を運んだこともあるという。グラウンドの人混みの中に二歳半で別れた健太君の姿を探していたのだ。その有名校を卒業した健太君は、現在二十一歳になり、すでに裕子の住むマンションを出ているという」  松田記者は、小沢の師・田中角栄とその彼女だった佐藤昭の関係を挙げて、角栄は認知こそしなかったが、娘・佐藤あつ子をわが子のようにかわいがったと書いている。角栄とは違って、子どもの存在をひた隠しにしてきた小沢についてはこう難じている。 「産みの母親から引き離され、裕子のもとに引き取られた建太君は、どんな思いで生きてきたのか。小沢が角栄のような愛情を建太君に注いだことが、果たしてあったのか。(中略)やはり小沢は、つくづく『角栄になれなかった男』と言わざるを得ない」  無罪判決の日(4月26日)に合わせて、小沢が一番嫌がるだろうテーマをぶつけた「文春」と松田記者の「覚悟」に脱帽である。 「報道の自由とプライバシー保護のどちらかを選べといわれて、倫理観に縛られて、プライバシーの保護を選ぶようではマスコミで働く意味はない」。パパラッチ発祥の国・イタリアの有名編集長はこう言った。週刊誌はこうでなくちゃいけない。 (文=元木昌彦)
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撮影/佃太平
●元木昌彦(もとき・まさひこ)
1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。 【著書】 編著「編集者の学校」(編著/講談社/01年)、「日本のルールはすべて編集の現場に詰まっていた」(夏目書房/03年)、「週刊誌編集長」(展望社/06年)、「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社/08年)、「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス/08年)、「競馬必勝放浪記」(祥伝社/09年)、「新版・編集者の学校」(講談社/09年)「週刊誌は死なず」(朝日新聞社/09年)ほか