注目記事 第1位 「『ユニクロ』『ワタミ』はなぜ新入社員が次々やめるのか」(「週刊現代」4月13日号) 注目記事 第2位 「『石原慎太郎』脳梗塞説を漏らした『菅直人元首相』」(「週刊新潮」4月4日号) 注目記事 第3位 「世界的スクープ『中国猛毒食品』生産農家を直撃!『死んだ豚を川に捨てたのは俺だ』」(「週刊文春」4月4日号) 注目記事 第4位 「震災瓦礫受け入れ『表明して撤回』でも10自治体に176億円!?」(「週刊ポスト」4月12日号) 注目記事 第5位 「仮出所の夜、新生ホリエモンが明かした野望『本音は政治をやってみたい』」(「週刊朝日」4月12日号) 長嶋茂雄に国民栄誉賞が贈られるという。ふざけるなである。それも松井秀喜と一緒にというのだから、開いた口が塞がらない。 国民栄誉賞第1号は、1977年、本塁打世界記録を達成した王貞治である。本来なら日本のプロ野球を王と一緒にリードしてきた長嶋も、同時に受賞させるべきだったのだ。しかし、ときの福田赳夫総理が判断ミスをしたことで、長嶋の栄誉を称える機会を逸してしまった。 あとは美空ひばりや大鵬のように、亡くなったあとに授与するのだろうと、大方の人は考えていたはずである。 残念なことに国民栄誉賞はときの権力者のオモチャになり、在任中に恣意的なイベントとなり、私から見て、もらうべきではない人や団体に、次々に受賞させ、賞の権威を貶めてしまった。 今回の安倍首相の推薦の言葉は「戦後最大のスーパースター」だからだそうだが、なぜ今なのか、なぜ松井秀喜と同時なのか、まったく理解できない。松井に贈るなら、日本人選手が大リーガーへ挑戦する道を切り開いてきた野茂英雄にこそ、贈るべきではないか。 第一、戦後レジームからの脱却を言い募っている安倍首相に、「戦後最大のスーパースター」などと言ってもらいたくはない。 私が長嶋の身内やブレーンだったら、丁重に辞退したほうがいいと進言する。通算1065盗塁を達成した福本豊は「そんなんもろたら、立ちションもでけへんようになる」と断っているし、イチローも何度か打診されたが受諾していない。長嶋にふさわしいのは、彼が亡くなったとき、ときの首相が音頭をとって「国民葬」にすることである。 日本の至宝に、為政者が自己顕示欲や参議院選目当てのために、手垢にまみれた賞をくれてやろうなどというのは、長嶋という人物がどれだけ戦後という時代を照らし、子どもたちに夢を与えたのかを知らない人間のやることである。安倍首相よ、松井に与えるのはいいとして、長嶋さんにはよしてくれ。 講談社が女性ファッション誌「Grazia」と「GLAMOROUS」の2誌を、7月6日発売の8月号をもって休刊することを発表した。 光文社発行の「JJ」は最盛期に78万部を出していたが、今は7万部程度だそうである。講談社の「with」は22万部、集英社の「MORE」も32万部だという。さらに深刻なのは広告であろう。「with」の最盛期には号当たり4億円ともいわれていた。 幻冬舎が創刊した「DRESS」というアラフォーを狙う雑誌は、発行部数30万部で創刊号の広告が2億5,000万円入ったという。見城徹社長は実売7割確保すれば採算は取れるというが、厳しいのではないか。 部数はともかく、広告は創刊号をピークに落ちていく。号当たり1億円が歩留まりではないか。そうすると毎号完売しなければ、待っているのは休刊である。雑誌はリスクが高い。今の幻冬舎には、何年も持ちこたえられる体力はない。見城社長は本作りに優れた才能はあるが、雑誌「GOETHE」を見る限り、雑誌作りにはそれほどの冴えは見られない。 マガジンハウスや光文社が傾いたのは、広告に依存し過ぎたためだが、雑誌は「売ってなんぼ」という原点に立ち返り、読まれる雑誌づくりができるかどうか、そこにかかっていると思う。 このところ毎回言っていることだが、新聞広告を見て買いに走ろうという記事がほとんどない。アベノミクスへの賛否は、もう少し時間がたてば自ずから答えは出る。読みたいのはそんなことではない。そこを取り違えているとしか思えない記事作りが多すぎると思うのだが。 ホリエモンこと堀江貴文(40)が仮出所した。96キロぐらいあった体重が67キロぐらいに減ったそうで、失礼だが貧相になってしまった。 昔、私がお付き合いしていた「地産」の竹井博友氏は、34億円の所得税法違反で逮捕され収監されて出てきたとき、こう言っていた。 「元木さん、刑務所はいいよ。規則正しいし、食事が質素だから、糖尿病が治ってしまった」 娑婆に戻ったホリエモンがふっくらとするのに、時間はかからないだろう。 彼は週刊朝日のインタビューに、これからは「まずは宇宙事業、ロケット開発に全力で取り組みたい」と答えている。彼のメルマガは月840円で読者は1万人以上いるというが、それでも年間1億円程度。どこにそんな金があるのだろう。彼は損害賠償訴訟を起こされているはずだが、仮に700億円といわれる請求が認められたとしても、ホリエモンは自己破産してチャラになるといわれているようである。 自己破産しても隠した金は使えるのか? こうしたところを追及してほしいのだが、朝日は突っ込んではいない。 宇宙開発以外にも「世の中で起こっていることを端的に解説する記事が載ったニュースサイトが必要なんです」と言っているところを見ると、新しいメディアを作りたいらしい。政治にも興味があるらしいから、そのうち橋下徹大阪市長とホリエモンが会って、「日本維新の会」から出馬なんてことも、将来ありうるのかもしれない。これが今週の5位。 ポストの注目記事は震災の瓦礫に関する、環境省の金のバラマキ追及記事。震災瓦礫の処理や焼却の協力をしてくれた自治体には、産廃処理場の建設費や改修費が交付され、瓦礫の受入量に応じて1トン当たり3万から8万円。総額336億円の拠出を決め、そのうちの約176億円が支払われた。 だが、おかしなことに環境省が見積もった「瓦礫量」が当初より少なかったことが判明した。そのため、申し込んだ21団体中14団体が除外されたにもかかわらず、交付金は返さなくてもいいというお触れが回っていたというのである。これでは「やるやる詐欺」ではないかとポストは憤るが、当然であろう。もらった自治体も困惑を隠さない。 中には神奈川県秦野市伊勢原市環境衛生組合のように、最初から「瓦礫は受け入れない」と表明していたにもかかわらず、勝手に押し付けられたところもある。 なぜ、こんな不可解で理不尽なことが起きたのか。それは環境省が2001年発足と歴史が浅く、予算が少ないため、東日本大震災と原発事故は、自らの存在意義を世に示す好機と捉え、巨額の予算を獲得するチャンスと考えたのだと、ポストは解説している。 「事実、震災前に2000億円規模だった同省の予算は、震災後、瓦礫処理のための復興予算約1兆円が加えられて一挙に6倍に膨張し、1300人の小世帯は震災1年後の12年1月に200人以上も増員された」(ポスト) 国民の浄財を環境省が被災地の復興と無関係に使っている現状は、納税者への裏切りだと「環境総合研究所」の池田こみち顧問が批判しているが、その通り。怒るポストは健在である。 今週の第3位は文春の「中国猛毒食品」第2弾。 今年3月に上海市黄浦江に1万体といわれる大量の豚の死骸が漂流した「事件」を追いかけ、「捨てたのは俺だ」という農民の証言をとっている。この農民は、浙江省嘉興市の東端にある嘉善県で豚を飼っている楊さん(仮名)。彼が怒りをこうぶちまける。 「この地区では五百頭ほど豚を飼っていたが、旧正月前の急激な寒波で三百頭以上が死んだ。例年はこんなことはないよ。豚舎の中は日中は摂氏三十度にもなるけど、夜は0度近くになる。気温差の激しさに成長する前の豚がついていけず、肺炎に罹ったりしたんだ。で、この地区の村人はみんな、死骸を川に捨てたんだよ。捨てるに決まってるだろ!」 豚が死んだら村長を通じて地方政府の担当部署に報告して、一頭当たり80元(約1200円)ほどの補助金をもらえるはずなのだ。その金で消毒して穴に捨てるのだが、その金が農民の手元にこないで役人が途中で自分のポケットに入れてしまうのだそうだ。 悪いとわかってはいても、農民たちは川に捨てるしかない。 病死した豚を売買する闇市場への取り締まりが厳しくなったことも、川へ捨てた原因になっているという。これまで中国では、伝染病などで病死した豚でも一頭数十元で取引され、ミートソースなどの加工品に流用されてきたのである。 下流に住む上海の50代の男性は「最近では、豚を含めた肉は一切買わないようにしているよ」と話す。20代の男性は「水が心配で、ミネラルウオーターしか飲んでいない。政府の言うことなんて誰が信じる?」と言っているが、こうした危険な食品が日本人の口にも入っている可能性が高いと、文春は書いている。 中国最大の農作物生産地である山東省沿岸部でできた農作物の4分の1は、日本へ輸出される。そこのビニールハウス群に流れる汚水には製紙工場からの排水が流れ込んでおり、人体への影響が心配されるという。当然ながら、農薬とホルモン剤も濫用されている。 「日本に輸入されている中国汚染食品リスト」が掲載されているが、それを見るとそら恐ろしくなる。 例えばソーセージ(豚肉加工食品)。「日本の法律では、加熱した豚であれば輸入が可能となっているため、病気で死んだ豚を使っている悪質な業者も。亜硝酸塩などの有害物質も使われており、安易に中国産の豚肉に手を出すのは禁物」 鶏肉も「中国では養鶏場のダニを殺すため、有機リン系の殺虫剤を撒いて鶏肉が汚染される。今年、中国KFCは山東省の業者から成長促進剤を投与した“速成鶏”を仕入れたことが発覚。日本のファーストフードも中国産の鶏を使用しており、要注意だ」 中国のニラは冷蔵庫に半年入れても状態が変わらないそうだが、09年に、遼寧省で有機リン系の殺虫剤が使われた毒ニラを食べた6歳の女の子が死亡した。 中国だけではない。安全基準が異なる国から来る農作物をすべてチェックするのは、今の体制では難しい。TPPが結ばれれば、輸入食品の量はさらに増える。食の安全をこれ以上他国任せでいいのか。国民的な論議が必要であろう。 第2位はいち早く石原慎太郎氏の病状を伝えた新潮。この記事が出た後すぐに石原氏が退院したのは、この話が広がることを恐れたのであろう。 記者会見を開いて大丈夫だとアピールしたが、「軽い脳梗塞」だったことは認めた。新潮の記事を見てみよう。 政界関係者なる者が、入院中と伝えられる石原慎太郎氏の病状が相当深刻で、菅元首相情報によると脳梗塞ではないかというのである。 「菅元首相は周囲に“慎太郎は脳梗塞”と漏らしているようですね。彼がどこからそれを聞いたのかは不明ですが、維新には元民主党の議員が複数いますから、その辺りが情報源なのかもしれません」 政治ジャーナリストがこうも言っている。 「すい臓が悪い、あるいはすい臓がんとの情報は都庁幹部、自民党東京都連幹部、公明党幹部から出ています」 最悪の事態ではなかったようだが、80歳という年齢から考えても、今までのようにはいくまい。一代の風雲児・石原慎太郎が静かに政界から引退する日も近いのかもしれない。一抹の寂しさはあるが。 今週の注目記事第1位は、久々に現代が奪取した。「ワタミ」には失礼だが、論じる価値はあまりないと思うが、天下の「ユニクロ」が“ブラック企業”のようなところがあるというのは興味津々である。 冒頭、現代はショッキングな数字を示す。09年に「ユニクロ」に入社した新卒新入社員の「3年内離職率」が、なんと53%にもなるというのである。しかも、ここ数年間も50%前後で推移しているというのだ。 11年に入社して昨年退社したA君が、こう語る。 「採用活動自体は、エントリーシート、筆記試験、面接数回、という他の企業と変わらないものでした。ただ、内定後からとたんに厳しくなった。まず研修。僕のときは、夏休みにホテルに2~3日軟禁状態にされ、23カ条に及ぶ長い社訓を丸暗記させられました。 最後の日にテストをするんですが、一字一句間違えてはいけない。かなりの数の内定者が合格できず、居残りで勉強させられた。営業部長クラスの社員が指導に当たっていたんですが、『ふざけてんのか』『やめたい奴は今のうちに言っておけ』と常にプレッシャーをかけられていましたね」 入社してからが、さらにきつかったという。店長になるための昇進試験を受けさせられるのだが、そのために、会社が作っているマニュアルを覚える。門外不出のため、店を閉めてから勉強を始めるから深夜に及ぶこともある。 A君は見事一発で店長試験に受かり、わずか半年で店長になる。しかし、試験に受かっていない年上の部下と、スーパーバイザーと呼ばれる上司との板挟み、売上げ目標の達成が至上命令で、半年ぐらいで「うつ病」と診断され、結局退職する。 仕事量は多く、新入社員は残業代が出るが、店長は管理職扱いだから、朝から夜中まで働いても残業代は出ない。 しかも、幹部社員全員の口調が柳井正社長にソックリで、恐ろしくなったと、元社員のB子さんが話している。 こうした個人企業は得てして宗教団体のように、一人のカリスマの下にひれ伏してしまうようになりがちだ。それ自体が悪いとは言わないが、今どきの新入社員はそうしたものに馴染めずに辞めていくのだろう。 学生側の甘えの体質にも問題はある。だが、早すぎる管理職登用は、安く社員をこき使おうという会社の意志だと思われても仕方あるまい。日本有数のグローバル企業のお寒い内情は、柳井社長が率先して反省し、変えていくしかないはずである。 「ユニクロ」は週刊誌にとって大事なクライアントではないのかもしれないが、天下の「ユニクロ」に噛みついた現代の心意気やよしである。 (文=元木昌彦) ●もとき・まさひこ 1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。「週刊現代」4月13日号
「72」タグアーカイブ
“日本のケネディ家”石原ファミリーに最大の危機! 三男・宏高衆院議員に裏金疑惑
注目記事 第1位 「石原慎太郎とカジノの帝王 疑惑の『フィリピン出入国記録』」(「週刊文春」3月28日号) 注目記事 第2位 「ボーナスが上がる会社 上がらない会社」(「週刊ポスト」4月5日号) 注目記事 第3位 「『田原総一朗』がドタキャンした『暴力団組長80人』討論会」(「週刊新潮」3月28日号) 注目記事 第4位 「華麗なるエリザベス・テイラー」(「週刊新潮」3月28日号) 注目記事 第5位 「安倍さん、日銀・黒田新総裁は財務省の犬かも」(「週刊現代」4月6日号) 注目記事 第6位 「『スワッピング・サークル』で大暴走! 熟年カップル『飽くなき欲望』(「週刊文春」3月28日号) 桜の時期は忙しいが、今年は特に大車輪で都内の桜を見て回っている。これほど開花から満開が早い年は記憶にない。例年、桜は開花しても花冷えの日が続いたりして満開までに日があり、満開になっても寒さがぶり返したりして、一昨年、昨年などは、3週間ぐらい楽しめたのではないか。 今冬は寒さが厳しかったが、暖かくなると一気に5月上旬の陽気まで温度が上がり、東京の開花予定日の25日よりも大幅に早く花が開き、一気に満開までいってしまったから、さまざまなことを思い出している暇がない。 週半ばに井の頭公園近くの花を愛で、土曜日(3月23日)は新宿御苑、千鳥ヶ淵と回って夕刻、隅田川の川沿いで夜桜見物。日曜日は中野通りの桜を観て、新井薬師を参拝して近くの公園で花見の小宴。 今日(25日)は江戸川橋公園の神田川沿いの桜を肴に花見で一杯。まだ八芳園、飛鳥山、六義園にも行きたいし、根津神社から近い立川談志師匠のお墓参りをかねて、門前にある桜を見たいと思っている。ああ忙しい。 今週の新潮、文春の巻頭特集に見るべきものがなかった。新潮は「霧の中の『TPP』20の謎」だが、記事そのものが霧の中にあるようである。文春は「あなたが食べている『中国猛毒食品』厚労省摘発60品目最新リスト」も週刊朝日で少し前にやっていた「危険な輸入食品」を中国に絞っただけで新味はなかった。 そこで今週は、目についた小品を取り上げてみたい。まずは、文春のスワッピング・サークルのお話。 連載「ワイセツ前線異状あり」。面白かったが、今週で終わりである。ちょっぴり残念。私が週刊誌の編集者をやっているとき、何度かスワッピングの取材をしたことがある。あの頃は隠微で卑猥な雰囲気があったが、これを読むと、アッケラカンとした中高年のお楽しみとなっているようである。今では60歳以上専門の「シニア掲示板」も作られているというから、かなりの需要があるようだ。 風俗誌編集者はこう言う。 「やはりネットの普及が大きいですね。中高年専門の出会い系サイトの盛況ぶりは言うに及ばず、今ではスワッピングのネット掲示板には全国から多くのユーザーが集まっています。(中略)劇的にその裾野が広がっている。それを支えているのが熟年層であるのは間違いありません」 最近スワッピングパーティを主催した男性が、その模様を語っている。喘ぎ、息を弾ませている女性が、傍らで見ている男性にビデオ撮影を頼む。後で夫と観て楽しむのだそうである。妻を他人に差し出すのに抵抗はないのかと聞かれ、こう答える。 「妻は夫の所有物ではないので“差し出す”ものではありません。(中略)そもそも結婚した頃は妻の肌に触れるだけでも新鮮な喜びでした。三十代から四十代は子育てで走り続け、ようやく夫婦の時間が取れる時期になりました。この現役のうちに妻との性生活において全てを試してみたいという思いもあります。外国人男性や複数男性だとか、私との性生活だけでは経験できない快感を、妻に味わってもらいたいという気持ちも強い」 私はスワッピングの経験はないが、一歩踏み出せば、案外スーッと入っていけるのかもしれないと、昔取材していて感じたことがある。今はもっとその境が低くなり、越えやすくなっているのだろうか。 週刊現代はあまりにアベノミクスを煽りすぎたと思ったのか、今週の巻頭は「中国と日本『宿命の対決』」と目先を変えてきた。相も変わらずの中国叩きではあるが、だいぶ前に尖閣問題で中国と日本がもし戦わば「日本が勝つ」と威勢がよかったが、今週は「『尖閣で開戦』日本は負ける」と弱気になったのはどうしてなのか。 米中首脳会談でTPP参加を安倍首相が表明したことを、3月18日の中国国営新華社通信は、こう厳しく批判したそうである。 「TPPは単純な経済協定の枠を超え、政治的軍事的領域に拡張されている。アメリカと日本は、TPPという名を借りて、アジアの経済を一体化させ、地域の主導権と発言権を掌握しようとしている。それによって中国の影響力を抑え込み、各国の中国依存態勢をストップさせる。そして中国包囲網を敷き、中国を混乱させ、中国の東アジア戦略を壊滅させようということだ」 さらに、PM2.5ばかりではない巨大な脅威が日本を襲うというのである。 「エイズ禍拡大です。UNAIDS(国連合同エイズ計画)およびWHO(世界保健機関)と中国当局の合同調査では、中国のHIV罹患者とエイズ患者はあわせて78万人とされていますが、これでも信じられないほど控えめな数字。英TIME誌は累計800万人と推測しています。 なにしろ売春婦が1,000万人と推定される国なので、ありえる数字でしょう。その売春婦がすでに日本に大挙してきてあちこちで営業しています。非衛生だが、格安ということで、利用する向きが多い。あまり騒がれていませんが、日本ではHIV罹患者がじわりと増えている。中国の影響で、拡大する恐れもあるのです」(評論家・宮崎正弘氏) 「郵便ポストが赤いのも~」式の中国バッシング記事だが、このように日本人の中の反中国感情を煽って、その先に何があるというのであろう。それよりもメディアがやるべきは、安倍首相よ、今すぐ習近平と会って胸襟を開いて語り合えと訴えることではないか。 アベノミクスと黒田新日銀総裁を合わせて「アベクロ」と呼び、これで日本経済は万々歳だと喜んでいた現代なのに、こちらも風向きが変わったのか、今週は「黒田新総裁は財務省の犬かも」と危惧しだしている。 元経産相のキャリアだった古賀茂明氏がこう言っている。 「もし日銀の審議委員やエコノミストたちを論破できないとなると、黒田さんの場合、否応なく古巣・財務省の威光を借りてしまうこともあり得ます。財務省の力をチラつかせ、『黒田総裁に逆らうと財務省を敵に回す』と思わせ、反対派を黙らせるわけです。 ただしそうなると、黒田さんは自然と財務省の顔色を窺わざるを得なくなります。その後にもし、政策の転換を行う必要が出たときに、財務省や政府の圧力に抵抗できるのか。土壇場で官僚としての弱さが出てしまう懸念もある」 現代は続ける。 「そもそも黒田氏がアジア開発銀行の総裁を務めていたのも、そこが財務省の天下りポストだったから。歯に衣を着せない一言居士として知られる黒田氏ではあるが、財務省という巨大かつ強力な傘の下で庇護されてきた“お役人”であることは変わらない」 不安材料はまだあるという。黒田氏がリーダーシップを発揮するためのバックボーンとなっている、安倍政権の内情の問題を自民党のベテラン議員がこう話している。 「3月21日に黒田氏が初会見を行う直前、麻生太郎副総理兼財務相が『(アベノミクスが標榜する)2%インフレ目標の達成は難しいかもしれない』と発言し、一時的に為替が円高に振れる場面がありました。麻生氏は、安倍総理と必ずしも経済政策の面で一致していない。これから具体的に政策を実行していく上で、両者の亀裂が深まっていく兆候が出ています」 私も、このところのデフレ克服の筋道について、麻生副総理と安倍首相の「言葉の違い」は気になっている。財務官僚が麻生を後ろで動かし主導権を握ろうとする権力争いが始まっている、と読むのは穿ちすぎだろうか。 4位は三回忌を迎えるエリザベス・テイラーの特集。リズは世界一美しい女優といわれた。結婚歴は8回。遍歴の始まりは15歳のときの共演者だったと、作家の井上篤夫氏が書いている。 「欲しいものは、今すぐ手に入れる。それがすべて」。かつて彼女はそう語っていたという。 映画『クレオパトラ』で共演したリチャード・バートンとはW不倫だった。バートンとは5度目の結婚。お互い多額の慰謝料を払ったが、世間から彼女は「他人の夫を盗む常習犯」と罵声を浴びた。 齢40歳半ばを超えてからは事実上引退し、激太りとダイエットを繰り返した。痛みを和らげるための薬物乱用やアルコールの過剰摂取が深刻化し、入院生活を余儀なくされた。その病院で知り合った20歳年下のハンサムな元建設作業員と結婚する。リズ59歳だった。 しかし夫から飽きられ、下着が汚い、いびきがうるさいという理由で離婚訴訟を起こされ、男から初めて「三行半」を突き付けられてしまうのである。 新潮が珍しく巻頭カラーでリズの特集を組んでいる。リズ24歳のときのものだというヌードがある。美しい顔と完璧な乳房。男を引きつけて離さない腰から太腿にかけての線。 今の若い人に、リズの美しさをもっと知ってほしいと思う。 評論家の田原総一朗氏が新潮に叩かれている。これが3位。 山口組ナンバー2の高山清司若頭と1月半ばに、麻布で「密会」したのだそうである。会ったのは「暴力団組長80人を集めて討論会」をやるための下打ち合わせだそうだ。 こんな討論会が開かれネットで生中継されれば、大きな話題になることは間違いない。 討論会が3月27日に開かれるという情報は神戸新聞に載り、秘密会ではなくマスコミへの公開も検討していると書いてある。 その討論会を仲介する人物と田原氏とで、高山若頭と麻布で会ったことは田原氏も認めている。討論会をやる主旨をこう話している。 「ジャーナリストとして、山口組がこれからどうしようというのか、というのを単刀直入に聞きたい、と」 ジャーナリストなのだから、首相と会おうが暴力団の大幹部と会おうが、それ自体はとやかく言われることはない。だが、それならば密室ではなく、ホテルのロビーなどのようなところにすべきであったとは思う。 その後、おかしなことになる。テレビ朝日関係者がこう語る。 「テレ朝の社内では、田原さんは『朝生』でも山口組との討論会の様子についても触れるのではないかと囁かれていたのです。それに頭を悩ませた社の幹部は会議を重ねた。そして、田原さんに対して通告を行うことを決めたのです」 その内容は、討論会は暴力団排除条例に抵触する可能性があるので、開催された場合、今後局としてお付き合いしないというものだった。 テレ朝側は、田原さんが暴力団排除条例に批判的なので、討論会の中で、暴力団を利するような知恵をつける発言をするのではないかと、心配したのである。すると、田原さんらしくないと思うのだが、あっさりと「山口組取材は止める」とテレ朝幹部に連絡をしてきたというのだ。 その際、幹部に対して「中止の理由は病気ってことにすれば、何も言ってこないよな」というようなことを述べたと、先のテレ朝社員が語っている。 再度の新潮の取材に、田原氏は「仲介者に聞いてくれ」と言うばかり。 田原氏は信念の人だと、私は思っている。今回の討論会もジャーナリストとして聞いてみたいことがあったのだろう。それをテレビ局にいわれて止めてしまうというのは、どうも解せない。 田原氏は2月の中頃に転倒し、その後食中毒がわかって聖路加病院に入院した。私が見舞いに行ったのが2月26日。やややつれた様子だった。退院したのはもう少し後だから、新潮が最初にインタビューした少し前になろうか。 病気で気弱になっていたのかもしれない。体力、気力がなくては山口組組長80人の討論会は仕切れまい。体調を整えて、ぜひ再チャレンジしてもらいたいと思う。 さて、ポストはますます不思議な雑誌になっているように思う。この2位の記事もそうである。巻頭のこの特集と「3か月で4億円稼いだ33歳個人投資家ほか億万長者が続々誕生中」というタイトルを見ると、アベノミクス喝采派のように思える。 だが、内容を読んでみるとそうではない。ならばもっと直截にアベノミクスを批判するタイトルを付けたらいいと思うのだが、凡人にはうかがい知れない深謀遠慮があるのだろう。 ポストは有名企業65社に今年のボーナスを「徹底調査」したそうである。このところ自動車業界をはじめとして景気のいい話が出ている。回答した中で自動車産業や三菱重工、カシオ計算機などの過半数34社が前年よりボーナスをアップしたと答えているが、4割近くの24社ではボーナスが前年よりダウンしたという結果が出た。 そもそも自動車業界は企業努力で1ドル=70円台でも黒字が出るところまで業績を回復させていたので、アベノミクス効果ではないのではないかと疑問を呈する。 トヨタ労組の鶴岡光行執行委員長は「(アベノミクス効果は)申し訳ないが、ない」と話しているし、ホンダ広報部も「アベノミクスの影響で一時金がアップしたわけではありません」と答えている。 さらにトヨタの場合、利益をボーナスに還元するのはほんの僅かで、利益の大半は内部留保として積み上げてしまうのである。 かくしてポストはこう書く。 「業績回復しても企業が社員に思い切って還元しようとしない現在のやり方が続くなら、アベノミクスもいずれ、国民の生活を豊かにしない“陽炎景気”と呼ばれることになるだろう」 さらに矛先は大メディアへと向かう。 「奇妙なのは、大メディアが今回のボーナス増額を、まるで給料が大幅アップされるように誇大な賃上げ報道を展開していることだ。日本経済新聞は春闘の一斉回答が出された翌日の朝刊(3月14日付)で、『「賃上げ」物価目標超え年収増、相次ぎ2%上回る』との見出しでこう報じた。〈組合要求の年間一時金約205万円に満額回答したトヨタ。定昇維持分と満額回答の年間一時金を合わせると、組合員平均で5.5%の年収増になる〉 トヨタのボーナスアップ額は平均24万円で、従業員平均年収の『3.2%』だ。定期昇給部分は現状維持だから賃上げになっていないし、現状維持であれば企業側の人件費負担は原則変わらない(定年などで退社する人員と新入社員など入社人員の構成次第)。それなのに、日経は社員の年齢が上がれば当然もらえるはずの定昇まで『賃金上昇分』に計算して、あたかも労働者に還元されているかのように伝えているのである。 賃上げの原資がないわけではない。 日本ではバブル経済末期の97年をピークに、労働者の平均賃金が下がり続けている。10年以上の長期にわたって賃金が下がっているのは先進国で日本だけだ。国税庁の民間給与実態調査によると、大企業(資本金、10億円以上)の従業員の平均年収は2001年の約615万円から11年には約436万円へと3分の2まで落ち込んでいる。しかも、その間に企業は内部留保を貯め込んでいた」 私はポストの報道姿勢は買うが、それならばタイトルではっきりそれとわかるつけ方をしたほうがいいと思うのだが、編集長、いかがだろう。 今週の第1位は、朝日でも「石原ファミリーの落日」というタイトルで特集を組んでいる、石原慎太郎家についての文春の記事。 朝日新聞が追及を始めた石原慎太郎氏の三男・宏高衆院議員(48)と大手パチスロメーカー「ユニバーサルエンターテインメント」(以下UE社)との疑惑を追っている。 この2人の疑惑とは、こうである。 「昨年十二月の衆院選で宏高氏陣営がUE社に支援を要請し、同社の社員に選挙運動をさせたことを指摘。これが公選法違反の疑いがあると(朝日新聞が=筆者注)報じた」 石原親子はカジノ解禁論者で、石原氏は都知事在任中に「お台場カジノ構想」をぶちあげたこともある。UE社の岡田和生会長(70)は現在フィリピンで巨大なカジノリゾートに取り組んでいるそうである。石原親子は、2010年の6月にベニグノ・アキノ大統領の就任式に出席したが、その折も岡田氏はフィリピンに行っており、親密さが表れていると書いている。 問題の宏高衆院議員とUE社の関係だが、11年6月から毎月100万円のコンサルタント契約を結んでおり、昨年1月までに少なくとも1,800万円が宏高衆院議員に支払われていたと報じている。 ここへきてカジノライセンス収得にあたってUE社の「裏金疑惑」が噴出しているそうだが、それに関連してUE社がおよそ4,000万ドルをフィリピンに送金し、そのうち1,000万ドルが日本へ環流していたことが内部告発で明るみに出た。 そのカネが日本の政界工作に使われたという証言もあり、「カネの行く先は慎太郎氏だ」というウワサまで流れているというのである。 公選法違反が適用されるのかが気になる三男。長男の伸晃環境相は当事者能力が問われているし、当の慎太郎氏は2月27日から体調を崩し、都内の病院に入院中である。石原家に近い永田町関係者は「病状はかなり重篤なのだと思います」と言っているが、石原事務所側は「日々回復しており、近く退院する見込みです」と答えている。 どちらが正しいかは判断しかねるが、日本のケネディ家ともいわれる石原ファミリーが最大の試練の時を迎えていることは間違いないようである。 (文=元木昌彦) ●もとき・まさひこ 1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。「週刊文春」3月28日号 中吊り広告より
昔はこのくらい平気でした……伏せ字にする気のないヤバイ印刷所の実態『パソパラチャット』1998年12月号
いつの頃から、雑誌でヤバいネタを書きにくくなったような気がする。かれこれ30年くらい雑誌好きとして人生を送っていると、“雑誌=ちょっとくらい人の悪口を書いても平気なもの”というのが常識だと思っていた。読者はそれを求めているはずだし、ターゲットにされたほうも笑って許してくれる……。でも、もうそんな時代は終わっていた。先日、ある雑誌で筆が滑って、看板作家を喰って嫁にした某編集長の話とか、挨拶代わりに女性編集者のおっぱい揉んでも怒られなかった某編集部(すでに廃刊)の話とか書いて入稿したら「やめてください!」と速攻怒られた。う~ん、もう時代は変わってしまったのか。 そんな昔を懐かしみながら、今回紹介するのは『パソパラチャット』(メディアックス)1998年12月号である。この雑誌は、91年に日本初のエロゲー専門誌として創刊された『パソコンパラダイス』の姉妹誌である。エロゲーを扱う本誌に対して、こちらのメインになっていたのがエロライトノベルとエロアニメである。 思えば、当時はオタク向けのエロコンテンツが伸びまくっていた時代だった。今でもエロアニメの一大レーベルとして知られる「ピンクパイナップル」が誕生したのは94年(最初のリリース作は『同級生』『マジカルトワイライト』『美しき性の伝道師麗々』……時代を感じます)のこと。90年代の後半には、当時の親会社だったKSSは西五反田に自社ビルを建てて、1、2階にはCD・ビデオ・ゲーム販売店ソフトガレージを出店。当時、筆者は東急池上線沿いに住んでいて「エロアニメってのは、随分と儲かるんだな……」と思ったモノだ。もっとも、あんまり客は入っていなくて、近隣の大学生の遊び場と化していたのだが。『パソパラチャット』1998年12月号
(メディアックス)
そうした時代背景もあって成立していた本書。今読み返すと「『殻の中の小鳥』からメイドブームがこうなるとは、思わなかったなあ……」とか「『AKITE』はフツーに面白いアニメじゃったよ……(原作・脚本・キャラクターデザイン・監督すべてが梅津泰臣)」とか、懐古厨な感覚に陥っていく。梅津泰臣版のキャシャーンは今でも名作だと思っています。
乳揺れが……。
かかしあさひろの名を聞いて思い出すのは、出版社の在庫処分の場だったコミケの企業ブースで
嫌そうな顔してサイン会していた姿。昔の企業ブースは面白かったなあ、
新声社が潰れた後とか。
でも当時、この雑誌の購買意欲をそそっていたのは、そこではなかった。この雑誌、エロアニメの情報を看板にしながら、モノクロページはやりたい放題だったのである。中でも際立っていたのが、この号にも掲載されているシリーズ連載「ヲタク国勢調査」である。この企画は、ヲタクの自虐趣味を全開にしながら人の悪口も書きまくるという、今だったら絶対に編集者がビビってやらない企画である。 クレジットには「文カいたヤツ:ヨッシーアイランド/絵カいたヤツ:かかしあさひろ」とある。 今じゃ、代表作は『暴れん坊少納言』になっているかかしだけど、当時はエロマンガ家で、更科修一郎とかと一緒にマンガ・雑誌批評同人の形態でヤバげなことばっかり書いてコミケの評論スペースを賑わしていた頃。 そんな人脈によって生まれたとおぼしき企画ゆえ、「夏の思い出し」のタイトルでコミケについて語るのかと思いきや、冒頭から「もう現役復帰不可能な事、萩原○至のごとしじゃよ~」と、仕事するのがイヤだというボヤきを延々と綴る。そんな調子で始まる企画でまずネタにされているのが、「ヤバい印刷所」。このネタ、印刷所の会社名を伏せ字にしながらも、まったく隠す気なんてない。 せっかくだから引用してみるが「(ヤバい印刷所の)栄光の一位に輝いたのはなんと栄○印刷」として「とりあえず印刷屋の親父のくせに愛人3人も囲うの禁止」と、こんなところでライター生命を削らなくても……と思ってしまうような無茶な「批評」を。まあ、愛人ネタならまだいいだろうけど、ほかの印刷所への言及はほとんど営業妨害のレベル。「○○○○館」には「名簿転売の元祖。本が上がらなかったり、原稿が帰ってこないくらいならまだ良いが、借金のかたに名簿の転売は勘弁」だし、「○陽社」には「乱丁、落丁、が多いのは愛嬌で済まされるが、払った金より安い紙になってんのは許せん」……過去の事情を知らない人が読んだら「そうだったのか!」と半ば信じてしまうこと請け合いである。当時からインターネットの記事が掲載されているなんて考えてみれば最先端だね。
ページをめくるごとに思うのは、こーゆーものばっかり見てたら、
こんなオッサンになっちまったという自省だよ。
以前、印刷機マニアな某印刷所の人に「印刷所の歴史って誰かまとめないんですかねえ」と話したら「みんなしゃべりたがらないんだよね」と返された体験がある筆者も半ば信じてしまったぞ(あくまで印刷所ネタは引用ですからね!) さて、1998年のコミケの際にちょっと騒ぎになったのが、「某イ○○エ○大使館」が「○チスのコスプレ」に抗議したとかしなかったとかいう一件。一応、夏のコミケの総括企画ということもあってか、その点にも触れているのだが「2日目のミリタリーブースは、まるでA○DS患者の寄り合い所帯みたいな雰囲気だった」とか書いてある。いやいや、散々「炎上」している筆者であるが、もし「日刊サイゾー」にこんなこと書いたら、炎上じゃなくて出禁は間違いないよ(おそらく、校閲でストップだけどね)。 冒頭に、人の悪口が書きにくくなった現在について記したわけだが、この企画が清々しいのは基本的に噂と悪口をネタに昇華しきっていることにある。ゆえに「よく、こんなこと書けるな」と思うネタはまだまだ止まらない。「オールジャンルとは名ばかりのエロゲー専門即売会コミックキ○ッ○ル」が、悪名高い○ロッコ○ーから運営母体を変えた件に触れた部分では「○ロッコ○ーのK社長にしてみれば自社で安く買い叩いた版権グッズを高く売るための格付け用イベントだったはずなんじゃが、やり方を真似する会社が出てきてうまみが減って」云々とかと、まったく伏せ字の意味がない。そして、やり方を真似した会社に対しても「○-BOOKSは、経営者がガ○タンク君から変わった途端に攻めの経営姿勢ですな」とか。いや、文章がよっぽど攻めの姿勢なわけですが……。ほかにも本文で「最近トンと噂に上らぬプリンス黒メガネ」と書きつつ、挿絵で「RED」って王冠つけた王子が書いてあるしサ。 やっぱり、雑誌の価値はほかのメディアでは躊躇することをガッツリと文字にできることにあると再認識させてくれるこの記事。もう、こんな時代ってこないんだろうなあ。 (文=昼間たかし/文中敬称略)この頃から、こんな同人誌ばっかり買っていたら、人生がこうなったでござるよ……自省。
元・名物編集長がアベノミクスの大本営発表に苦言「週刊誌よ、権力を疑え!」

「週刊ポスト」3月29日号 中吊り広告より注目記事第1位 「安倍首相『玉ネギ問答』の詐術」(「週刊ポスト」3月29日号) 注目記事第2位 「PM2.5+黄砂 首都圏直撃パニック」(「週刊文春」3月21日号) 注目記事第3位 「『強化プラスチック』のレプリカ!『奇跡の一本松』涙の復元は美談か茶番か!」(「週刊新潮」3月21日号) 注目記事第4位 「女性記者が潜入!『オンナの性欲』最前線」(「週刊文春」3月21日号) 今朝(3月18日)の朝日新聞に、今の若者は「さとり世代」だという興味深い記事があったので紹介しておきたい。 「『さとり世代』が最初に登場したのは2010年1月。ネット掲示板『2ちゃんねる』で、元日経新聞記者の故・山岡拓さんの著作『欲しがらない若者たち』を語るスレッドだった。 同書には、今の若者の消費動向について『車に乗らない。ブランド服も欲しくない。スポーツしない。酒は飲まない。旅行しない。恋愛には淡泊』とある。 これを受け、1人が『さとり世代』と書き込むと、『いい言葉!』『面白いフレーズ』などの書き込みが殺到。(中略)ネットで拡散した。 結果をさとり、高望みしない世代――。何歳くらいを指すのだろうか。 博報堂若者生活研究室アナリストの原田曜平さん(35)は『ゆとり教育を受けた世代と年齢的にほぼ重なるだろう』と話す。 ゆとり世代は、主に02~10年度の学習指導要領で学校教育を受けた人たち。1980年代半ば以降に生まれ、現在の年齢は10代から20代半ばだ。 物心ついたときにはバブルが崩壊し、景気は後退。一方で、ネットが普及し、自ら足を運ばなくても欲しい情報が手に入る環境を享受してきた。原田さんは『「ゆとり世代」はダメな若者を指す言葉になったが、「さとり世代」は、ゆとり教育を受けつつ、さらに勉強をし、現実的な将来を見通す賢い集団でもある。だからこそ、結果をさとらざるを得なかった』」(朝日新聞より) われわれの若いときは「クルマ大好き、ブランド大好き、スポーツはしないが酒は浴びるほど呑みたい、世界旅行にも行ってみたい、もてないけどセックスにはどん欲」だったが、その世代は還暦を超えてもさとりなどとは縁遠い。 さとり世代が年を取ったら、どんな老人ができあがるのだろう。 WBCは準決勝でプエルトリコに完敗した。はじめから選手層の薄さが気になっていたが、監督采配を含めて、3連覇できるほどの実力ではなかったのだ。 ところで、先週のアサヒ芸能に、私にとっては、という意味ではあるが、ショッキングな記事が載っていた。 「謎の美女YURIの正体は」がそれである。週刊ポストでセンセーショナルに登場したYURIは、その清楚な佇まいと壇蜜を凌ぐ官能的な姿態で、多くのファンを獲得した。 私もそのひとりだった。少し東南アジア系を思わせる表情も魅力だったが、そのプロフィールはすべて秘密、秘密だった。 そして昨年夏に、突然引退を表明して消えてしまったのだ。まるで自分のガールフレンドが目の前から消えてしまったような寂しさを感じたものだ。 それがこのところ彼女の「消息」がポストに出始め、未公開写真がグラビアを飾り、彼女のあの姿を再び見られると喜んでいたのだ。 アサ芸にもYURIファンがいたに違いない。予期せぬところで再会を果たしたなどといっているが、血眼になって探し求めたのであろう(推測だが)。しかし、それがDVDショップで出会った、それもAVだったというのがショックである。 タイトルは『続・素人娘、お貸しします VOL.63』(プレステージ)。仮名で柏木美玲、22歳、家事手伝いとなっているそうだ。 間違いであってくれればいい。そういう私の切なる願いは、アイドル評論家の織田祐二が打ち砕く。 「顔や胸の谷間のホクロの位置が完全に一致しており、YURI本人だと断定できます」 アサ芸は「本番AV嬢だったんですね(苦笑)」と書く。嫌みだね。 私にとっては苦渋の選択だったが、すぐにそのDVDを通販で買って取り寄せたこと、言うまでもない。 ポストはアサ芸の記事を知ってか知らずか、今週もYURIのグラビアをやっている。そのタイトルは「誰も。。何も。。知らない」。意味深ではあるがね。 注目記事には入らなかったが、気になった記事を紹介しよう。 廣瀬直己東電社長が文春に登場して、池上彰の「誌上喚問」に答えている。池上が「文春は原発事故以来、厳しく東電の責任を追及してきた雑誌なのに、よく応じましたね」とやや驚いているように、登場させたことは“快挙”である。 廣瀬は「確かにだいぶお叱りを受けているという認識はございました。しかし、私どもの立場ではどんな媒体でも我々の考えをお話しできるのであればありがたいことだと考えています」と答えているが、額面通りには受け取れない。 文春、池上彰というブランド。それに付け加えれば、池上ならさほど厳しいことは聞くまいという計算があったのではないか。それとも、なんらかの取引があったのか。 予想通り、内容は通り一遍で、さして新しいことはないし、激しく斬り込んでいない。 強いてあげればこういうところか。 「池上 ただ、例えば敦賀原発のように日本原電が調査して活断層ではないとした場所が、別の学者が見たら一目瞭然で『活断層だ』と判定されてしまうと、そもそも今までの調査が非常に電力会社にとって都合のいい、いい加減なものだったと思いますね。 廣瀬 そういう批判を受けるのも仕方ないかもしれませんね」 終始、廣瀬社長は第三者のような口ぶりである。旧東電トップたちの刑事責任にも言及してほしかったね。 現代にも気になる記事がある。「医者はこんなときにウソをつくのです」がそれだ。 慶應義塾大学病院放射線治療科の近藤誠医師がこう語る。 「実は、医者がウソを言うのは、余命に関してが一番多いんです。初対面の医師が、いきなり『あなたは余命3ヵ月です』と言ってくるケースはよくある。特に若い医師に多いようです。 だいたい短めに言って脅し、不安にさせ、救いの手を差し伸べる。長めに言うと、患者はセカンドオピニオンを求めたり、他の治療法はないかと考えてしまう。そうした心の余裕を患者に与えないために、あえて短めに言うんです。昔は家族を脅すのに『余命6ヵ月』がよく使われたのですが、がん告知が当たり前になった今は『余命3ヵ月』に短縮された。そう宣告された多くの患者の話を、私は直に聞いています」 この「余命3ヵ月」には、もうひとつの理由があるというのだ。 「医療裁判に対する怯えは、がんに携わる医師のほとんどが抱いていると思います。余命に関しても、1年と言ったのに半年で亡くなったなどとなったら、医師の責任を追及されかねない。だから余命は短めに告げておくんです」(都内の総合病院外科医) 確かに医者が余命を確実に判定できるわけはない。医者意図を見抜く患者側の眼が必要なのだろう。 これも私のころからの定番の早稲田批判が現代に出ている。不思議なことに早稲田批判は部数が出るのだ。 Q 慶應に差をつけられ、明治に追い上げられている早稲田は慶応のマネをするようになった。 「大学の特色でもあった夜間部を’10年度までにすべて新規募集停止。女子学生と外国人留学生を増やした。最近では文科省の指導のもと、授業の出席率をあげようと、授業ごとに色の違う出席カードを用意したり、院生を雇って代返を監視させたりしている。 マネをしてみたが、結局慶応には勝てず、早稲田は『自由』という唯一の優位性すら失ってしまった。そして皮肉にも、早稲田は就職市場でもますます『魅力の薄い』大学になりつつある。就職率でみれば慶応83.6%に対して早稲田は76.1%と差は大きい」 早稲田のバンカラという気風も、もはや昔のこと。私のオフィスは早稲田の正門のすぐ近くだが、通る早稲田の学生はスマートなのが多い。早稲田はただの人数の多い特色のない大学になってしまったようである。 文春の連載「ワイセツ戦線異状あり」が面白い。今週の第4位に、25歳の文春女性記者が「オンナの性欲」最前線に突撃している記事をあげる。 まずはTENGAの女性版「iroha」に挑戦。とはいっても、触って感触を確かめているだけだが。 次はお決まりの渋谷円山町にある女性専用バイブの店へ。その後、午前3時過ぎに編集部で女性向けAVを見て、こう感想を漏らす。 「私がイメージしていたAVとはずいぶん違う。なんだか男女とも綺麗だし、卑猥な言葉を言うわけでもないし、大げさな演技とかもないし……見ていて正直、ちょっとうっとりしちゃいました」 そこからこれもお決まりのBL、ボーイズラブ、同性愛ものへと行く。 店頭でBLを買うのがためらわれる女性たちが、ケータイでBLを読むことが多くなっている。eBookJapanは、昨年3月の調査で、iPhoneで電子書籍をダウンロードしたユーザーのうち女性は60%で、売り上げランキングを見ると1位に少女マンガ『僕等がいた』で3位にBLコミックが入ったそうだ。 そういえば、3月12日のJ-CASTに「文化庁配信電子書籍でダウンロード数トップ『エロエロ草紙』の中身は『男子の妄想』」という記事があった。 「文化庁は2013年2月1日から、『文化庁eBooksプロジェクト』として、国立国会図書館のデジタル化資料のうち、有識者により選定された13作品を電子書籍化・実験的に配信していた。配信は3月3日に終了し、実験結果が9日に公表された。 それによると、配信期間中のダウンロード数1位は酒井潔の『エロエロ草紙』で1万1749件、2位以下に芥川龍之介の『羅生門』(1万163件)、同じく芥川の『河童』(8428件)が続いた。このほか『絵本江戸紫』(1765年)、『平治物語〔絵巻〕』(1798年)などの古典籍や、竹久夢二、柳田國男、夏目漱石、永井荷風、宮沢賢治などの作品が配信されていた。 これらそうそうたる『ライバル』を押しのけて、今回1位に躍り出た『エロエロ草紙』。そもそもなぜラインアップされたのか。 1930年11月に出版されるはずが、『公序良俗を乱す』との理由で製本中に発禁処分を受けた。その後長らく日の目を見ていなかったのだが、国立国会図書館デジタル化資料としてインターネット上に公開されると、その『露骨過ぎる』タイトルがネット住民から『人気』を集め、11年中ごろからサイトのアクセス数ランキング首位に君臨するようになった。 このデジタルデータのアクセス数や、国会図書館内での閲覧実績などを重視して、文化庁が配信ラインアップを絞り込んだため、『エロエロ草紙』には異論も出たものの、『やはり外せない』となったそうだ」 中味などどうでもいいのだ。やはりエロは強い! ということだ。 陸前高田市の高田町では、大津波のために7万本あった松がほとんどなぎ倒され、唯一残った高さ27メートル、樹齢173歳の松が復興のシンボルとなり、「奇跡の一本松」と呼ばれている。 新潮は、その松が樹皮の生木部分以外すべて人工的に復元され、まるでミイラのようなものとして残ることになったことへの疑義を唱えている。これが第3位。 この松は昨年5月に新芽が出ず、完全な死が見極められたため、市の主導で震災モニュメントとして復元されることが決まったのだが、その総工費はなんと1億5,000万円。しかも10年しか持たず、永久保存ではないのだ。 当然ながら、地元住民からも批判が出てきた。街や道路の整備、仮設住宅に住む人たちの復興住宅費用に充てるべきではないかというものだ。もっともである。 費用そのものは寄付金と全国から寄せられた義援金を充てているようだが、サイボーグのにようにして残すのでは見るに忍びない、という声も多くある。それに、この奇跡の松のDNAを残そうという試みは成功しており、苗木として育ち始めているそうである。 私も、苗木を育て、大きくなったら海岸に植えて「奇跡の一本松ジュニア」として、みんなで守っていけばいいのではないかと思う。 中国のPM2.5問題が深刻になってきている。これを取り扱った文春の記事が第2位。 大阪医科大学の河野公一教授がこう警告する。 「特に高齢者と乳幼児は抵抗力や免疫力が低いですから、慢性的に吸い続けているとCOPD(慢性的閉塞性肺疾患)になりやすい。最近、都市部の高齢者で呼吸器系疾患が多いのも、PM2.5の影響があると思われます。COPDは高齢者、特に八十歳以上の肺疾患で亡くなる方の死亡率第一位です。(中略)抵抗力の弱い乳児や子供も同様です。子供の場合は肺の発達成長の段階においてこういう疾患に遭うと、肺胞の正常な機能が保てなくなるといわれています。肺そのものの成長が鈍くなってしまうこともありえるんです。 また、PM2.5は発ガン性物質でもあるので、肺胞周囲におけるガンのリスクが高くなります」 日本ではこのところ煙霧が話題だが、これは寒冷前線の接近に伴って空気が対流し、地表付近の土埃やちりなどが巻き上げられて、水平方向に見通せる距離が10キロ未満になる気象現象のことだそうだ。文春は気象庁が「煙霧」と発表しているのは実は大本営発表で、中国へ配慮して「黄砂」といわないのではないかと、怒りを中国へと向ける。 さらに先のような健康への被害が心配され、PM2.5のような微粒子だと「肺胞にまで到達し、血液やリンパ節に移行していく。ちょうど肺への沈着率が高くなる大きさなのです」(河野教授)。その上中国では規制の緩いアスベストまでが飛んできている可能性もあるというのである。 北京から南西に約300キロのところにある中国のスモッグ・ワースト1位の都市(河北省)へのルポも敢行している。7歳の子供を連れた50代の工員はこう話している。 「春になると砂や煙が宙を覆って、真っ白で空も見えなくなってしまう。七、八年前に大きな工場ができてからというもの、小さい子供に気管支炎が増えている。発疹が出ることもある」 工場から離れた市の中心部に子どもを住まわせたら、発疹が自然と消えたという。 さらに文春は、07年に世界銀行が中国の水質汚染に関するレポートを発表し、大気汚染と空気汚染で年間約70万人が死んでいると述べられているのに、中国政府がその部分を削除するよう仕向け、最終版からはこの記述がなくなっていると報じている。 中国側へ「汚染物質抑制要請」をするべき石原伸晃環境大臣だが、なかなか腰を上げず、ようやく中国側に申し入れたところ、中国側は日本への影響を認めず門前払いされたという。中国側からすれば、お前のところは福島第一原発事故で放射能をばら撒いたではないか。そんなことを言われる筋ではないということなのかもしれない。 こうしたPM2.5対策としては空気清浄機が必須だというのだが、中でもスウェーデン製の「ブルーエア」が効果が高いそうだ。だが、20畳対応で8万円弱、半年ごとに交換しなくてはならないフィルターが8,400円と値段もかなり高めである。 庶民は、せめて帽子にメガネ、マスクぐらいで自衛するしかないようだ。 今週の注目記事第1位は、ポストの安倍バブル煽り派への批判記事にあげる。 現代はアベノミクスと黒田東彦日銀総裁を合わせて「アベクロ」バブルと称し、今週も「『アベクロ・ショック』世界同時株高が来た」と煽っているが、ポストは「“官製報道”をチェックするべき雑誌メディアまでがそれに丸乗りしている」と、私がこのところ言い続けてきたような批判をしている。 安倍首相は「中国の玉ネギよりも日本の玉ネギのほうが高くなったのは円高が是正されたためだ」という発言をした。だが、ポストが調べたところ、昨年末から国産玉ネギの値段は変わっていないし、円安で中国産玉ネギの輸入価格が一方的に高くなったのだから、これは詐欺師の口上のようではないかと難じている。 その裏では、来年の消費税引き上げへの布石を打ってきているというのだ。 「自民党は消費税引き上げの際、スーパーや量販店など小売業者が増税分を値引きする『消費税還元セール』を禁止し、値上げカルテルを認める特別措置法案を国会に提出することを決定した。特措法ではさらに中小企業の業界団体が増税分の価格上乗せ方法を共同で決める『転嫁カルテル』を認めて、独占禁止法の適用除外とする方針だ。 還元セールの禁止では、企業や小売店が経営努力で値引きすることもできなくなる。いわば『みんなで値上げしよう』法案であり、消費者のために値引きセールをした業者を、『税を取る役所』の国税庁(財務省)と『消費者を守る役所』の消費者庁が取り締まる。還元セールを行った企業は名前が公表され、調査が入る。値上げに協力しない企業は”犯罪者”扱いである。 一方で財務省は増税後の住宅需要冷え込み対策として、今年9月末までに注文住宅の購入契約を結べば引き渡しが来年4月以降でも税率を5%のままにする経過措置を打ち出した。税率引き上げが正式に決まってもいないのに『経過措置』とはふざけた話だが、これも増税の『来年4月実施』を既成事実化する露骨な動きだ」 3月8日に発表された内閣府の「景気ウオッチャー調査」もおかしいという。 「今回の調査結果(2月分)では、『現状判断DI』が前月比3.7ポイント上昇の53.2、『先行き判断DI』が前月比1.2ポイント上昇の57.7となった。 景気の先行きを示す指数は00年に調査を始めてから最も高い57.7となったという報道が多く見られたが、これは役所と記者クラブの「コンビネーションプレー」だったと批判する。 「しかし、今回の調査結果を注意深く読むと、手放しでは喜べない日本経済の実態が見えてくる。 25ページにわたる調査結果(全体版)の最終頁には、『参考』として『景気の現状水準判断DI』という指数が掲載されている。そこには『景気の現状をとらえるには、景気の方向性に加えて、景気の水準自体について把握することも必要と考えられる』との記述があるだけだ。 内閣府に問うと、『「現状判断DI」は3カ月前と比べて景気がどう変化しているかを質問した数字で、「現状水準判断DI」は、現在の景気について尋ねた数字です』と説明する。 つまり、『現状水準判断DI』こそが実体経済の実感を示している数字なのだ。この数字は今回調査で「45.9」と50を大きく下回り、いまだ過半数が『景気が悪い』と判断していることを示している。その数字を最後に『参考』として載せるのではなく、強調することこそ政府の義務というものだ」 さらに、作られた賃上げラッシュの裏で「首切り自由化法」が練られているというのだ。 「さる3月6日、産業競争力会議の『雇用制度改革』分科会の第1回会合が開かれた。そこで議論の中心になったのが、経済界の悲願である『金銭解雇ルール』の創設だ。 『日本では企業が社員を整理解雇する場合には4要件と呼ばれる厳しい制約がある。産業競争力会議でテーマになっている金銭解雇ルールとは、企業が『転職支援金』などの名目で一定の金額さえ支払えば自由に社員のクビを切れるようにするもので、実現すれば、サラリーマンはいつ会社から『辞めてほしい』と通告されるかわからない不安にさらされることになります」(ジャーナリスト・溝上憲文氏)」 昨今TPPが話題だが、そこにも裏があるという。農協の大規模な反対運動が報じられているが、政権と農協側は水面下で条件交渉を始めているそうである。 「TPP参加は既定路線だから、あとは農協を通じた農家への補助金交渉になる。農協は、93年にウルグアイ・ラウンドで米市場の一部自由化を決めた際には、8年間で6兆100億円という巨額の農業対策予算を引き出した。関税撤廃品目次第では、今回は10兆円規模の減額交渉になるのではないか」(安倍ブレーン) 自民党のTPP対策委のひとりもこう言う。 「北海道庁がTPPによる道内の損失額を米1130億円、小麦418億円などトータルで2兆1254億円と試算している。委員会では農水族の議員が『北海道だけでこれだけの数字になるんだ!』といいながら、補償額について話し合っている。最低でもウルグアイ・ラウンドの6兆円は超えるはずだ」 今の株高は一場の夢になるかもしれないと、慶應義塾大学ビジネススクール小幡績准教授がこう指摘している。 「小泉政権下でも景気拡大局面が現われて株高となったが、庶民はそれほど恩恵を受けられなかった。現在、それと同じような状況がある。株や土地が上がっても持たざる人や投資資金のない人には関係ない。円安で業績が好転して賃上げにつながるのは一部の大企業にすぎません。多くの庶民にとっては賃金が上がらない中で、物価だけが上がるというのはマイナスでしかありません」 ポストの報道姿勢を私は評価する。新聞やテレビなどの大メディアが大本営発表のような情報を垂れ流している中で、こういうときこそ週刊誌は「権力を疑え」という姿勢を貫かなければいけない。それが週刊誌の存在理由なのだから。 (文=元木昌彦) ●もとき・まさひこ 1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。
ぽっちゃり向けファッション誌「la farfa」に訊く、ぽっちゃりとデブの境界線
日テレの水卜麻美アナや、渡辺直美、柳原可奈子、アジアン・馬場園梓といった女芸人など、このところ“ぽっちゃり女子”株が急上昇している。その人気を裏付けるかのように、今月21日、日本初のぽっちゃりさん向けファッション誌「la farfa」(ラ・ファーファ/ぶんか社刊)が創刊される。創刊号のイメージモデルを渡辺直美が務めるとあって発売前から話題騒然中の同誌だが、ひと昔前なら、太った女性が好きな男性は「デブ専」なんて言われる少数派だった。それが一体なぜ、今“ぽっちゃり”なのか? 「la farfa」の仕掛け人である今晴美さんによると、そもそもぽっちゃり向けのファッション誌を作ろうという話が出始めたのは、3年ほど前のこと。今さん自身、ぽっちゃり体形で、自社のファッション誌を見てもあまり着られる服がないと不満を抱いていたという。 「『だったら、自分でやればいいじゃん!』と周りにたきつけられて……(笑)。ニッセンのsmiLeLand(http://www.smileland.jp/)や、AS KNOW AS、Hakkaなど、今ぽっちゃりさん向けのおしゃれな服がすごく増えてきているので、この市場にポテンシャルはあるというのは、けっこう確信がありましたね。『やるなら一番最初』といううちの社風もあるんですが、動きだしてからは早かったです」 数々のファッション誌を手掛けるぶんか社といえど、ぽっちゃりは未知の領域。普通のファッション誌ならモデルがオシャレな服を着こなすだけでページが成立するが、ぽっちゃりの場合は“なぜこのコーデなのか”といったプラスαが必要になる。そのほかにも、いろいろと苦労があったようで……。 「まず、ぽっちゃり体形のモデルさんというのがいなかったので、イチから探さなければならないというのが大変でした。それと、普通のファッション誌だと、ぽっちゃりって、おなかやお尻、ふくらはぎといった部分をうまく隠すというのを先に考えちゃうんですよ。でも、私はそれがすごい嫌で。別に出せばいいじゃんって思うんですよ。結局、全体のバランスですからね。そこにネガティブにならないでポジティブに見せていくというのは、スタイリストやカメラマンにとってこれまでと180度違う仕事。そこが面白いところでもあり、大変なところでもありました」 ぽっちゃりさんと一言で言っても、その認識は人それぞれ。「la farfa」が定義する“ぽっちゃり”とは一体なんなのだろうか? 「服のサイズとしてはLL~5Lを載せてますが、あまり明確な定義はないですね。結局、本人がどう思うかでしかないですから。これは私の個人的な見解なんですが、健康そうなのがぽっちゃりで、不健康そうなのがデブじゃないかと。自分の体形を気にしすぎて『腹の肉が……』と縮こまっちゃうのは、人としてあまり健康的ではないですよね? 一方、ぽっちゃりって『腕肉ですが、何か?』って言えちゃう。ぽっちゃり体形の見せ方を分かってるんです」 確かに、ぽっちゃりの人は性格的に明るくて、一緒にいて楽しい人が多い気がする。では、今さんから見て、ぽっちゃりの魅力とはどんなところなのだろうか? 「懐の大きさではないでしょうか。自分の体形などコンプレックスを乗り越えてきている人が多いからこそ、心も丸いというか。なんでも受け止めてくれる土壌を持っていますね。私もよく社内で『お母さん』って言われてます(笑)。あと、おいしいものが好きだから、たぶん料理もうまい」仕掛け人である今晴美さん(左)と読者モデルの天貝旭花さん(右)。
先日行われた3月16日に「la farfa ×smiLeLand SS Collection」へ出演する読者モデルオーディションには約250人の応募があり、最終的に12名が選ばれた。その中で編集部イチオシなのが、天貝旭花さん(26歳)。確かにサイズは大きいが、笑顔がかわいらしい、ふんわりとした雰囲気の女性だ。 ぽっちゃりでよかったなと思うことは? 「友達に触り心地が気持ちいいと言われたり、暖を取られたりしますね。あとは、もともと顔がキツめなので、お肉がついていると笑顔がいいねって言われます」 ぶっちゃけ、モテるのだろうか? 「……彼氏はいます。彼はぽっちゃり好きです。街で声かけられることも、けっこうありますね…(照)。『お酒飲み行こう』とか」 ぽっちゃりが個性として社会的にも認められるように頑張りたいと、今後の抱負を語る天貝さん。日本全体が元気がない今、ぽっちゃりさんの安定感と癒やしが求められているのかもしれない。 (撮影=名鹿祥史)スリーサイズは上から130cm、130cm、136cm。
アルバイトが楽しかった時代「Olive」1982年7月18日号
今回は「Olive」1982年7月18日号を紹介しよう。「Olive」といえば「オリーブ少女」という言葉まで生んだ、マガジンハウスのファッション誌。でも、それは83年からのことで、それ以前は趣の違う雑誌だった。タイトルロゴの上には「Magazine for City Girls」のキャッチコピーを刻み、まんま「POPEYE」の女子大生版のテイストであった(ファッション誌にリニューアルした後のキャッチコピーは「Magazine for Romantic Girls」)。創刊4号目の、この号の一大特集は「保存版アルバイトの素敵な情報」である。 ■無謀な海外渡航もオシャレに見える?「Olive」1982年7月18日号
(編集発行人:木滑良久/平凡出版)
いったいどんなアルバイトが登場するのかとページをめくれば、冒頭で紹介されるのはオーストラリアでのワーキングホリデーの解説だ。……「あれ、違う宇宙の話かな?」と戸惑うしかないが、本文を読むとネタではなく本気である。 しかも、よくもまあこんなに思い切りのよいネーチャンばかりを見つけてきたものだと感心する。 冒頭で紹介される女性は「一年間滞在するというのに、地図さえ持たず、当日の宿泊先を決めないまま一路シドニーへ。空港からユースホステルを電話で探し当てたものの、宿泊期限が5日間。どうにか2軒目のユースホステルに移り住み、その間に現在のフラットを新聞で見つけたというコト」。思い切りがいいんじゃない。これは、ワーホリじゃなくて、冒険だよ(フラットってなにかと思ったら、キャプションに「そう、フラットというのは、日本でいえばアパート。知ってた?」だって)。 キャッチで「働くことが大きな冒険ダヨ!」と煽るこのページ。紹介している仕事は土産物屋やホテルの受付、観光ガイドだけではない。やたらと推しているのが、ホームステイして、お手伝いすることで週給がもらえる仕組みだ。「ご主人の舵取りで休日はハーバー・クルーズの豪華さかげん」の煽りには「どこの分限者じゃ!」と唖然とするしかない。きっと、この記事を真に受けた結果、ガレー船並みに働かされたヤツもいるんだろうなあ……。創刊号の広告。会社名のとこで「東京銀座」とオフィスの所在地を強調しているのが、
昭和的なオシャレ感。(「読売新聞」1982年5月17日夕刊より引用)
続いて、この特集が推すのが「ナレーション・ガール」である。何かと思えば、イベントコンパニオンである。ここも「週2回2時間のトレーニングで晴海のアイドル」とか、煽りまくりだ。唖然とする怒濤の煽りの中で隔世の感を感じたのが、「ちょっと資格のあるバイト」として紹介されている「コンピューター・ガール」だ。ここの紹介文は、まさに時代を感じさせるので引用してみよう。 ■パソコンが使えれば日給1万円 「いま、企業で注目されているのはオフィス・オートメーション(OA)と呼ばれるもの。ようは、事務所のコンピューター化をめざしているのだ。となると、コピーや書類の整理をするオンナのコなんて、必要がなくなっちゃう。こうなれば、就職がだんだん難しくなるね。企業はOAマシンを使える人を求めている。OAマシンを知っていれば、もう、それだけで、就職運動の切り札になっちゃう。そこで、アルバイトをしながら、コンピューターやOAマシンの使い方を覚えちゃえば、就職運動とあいなるわけ」このビミョーなスカートの丈に興奮できるようになったら一人前です(なんの?)
バイト代は5000円~1万円と紹介されており、前述のナレーション・ガールと同等のレベル。 本文中の「コンピューターの操作は、ちょっと難しいと思えるけれど、プログラムがしっかりしていれば、1つ2つのキーを押せば、簡単に動かせる。あとは機械まかせ」と、テキトーな解説が記されているように、今では当たり前のパソコンも80年代初頭ならば、立派な特技だったことがうかがえる。う~ん、今や50歳を過ぎた、この世代からパソコンを使える人=特技を持っている人の感覚が消えないのが、わかるような気がする。 ネタにしかならないものはたいがいにして、記事中に記された、さまざまなアルバイトのバイト料を羅列してみよう。 武道館のコーラ売り:時給500円以上 FM東京の翻訳業務:時給650円 「non・no」のモデル:プロ並み 「CanCam」のモデル:日給約5000円 バニーガール:平均時給1300円 巫女:結婚式一回880円 104番号案内:日給3500円 ミスタードーナツ:平均時給470円 ケンタッキー:時給500円 マクドナルド:時給500円前後 イッセイ・ミヤケのショップ:日給4000円以上 シップス・レディス:時給500円 ポンパドール:時給600円 CBSソニー:時給580円 新宿ルイード:時給600円 もはや30年ほど前の時給ゆえに現代よりも安いのは当たり前。そこで、比較のために、当時のモノの値段を調べてみた。82年の「小売価格調査(あらゆる物品の価格を羅列している役に立つ統計書だ)」では、次のように記録されている。 かけうどん:307円 ラーメン:344円 テレビ:10万5300円 私立大の年間授業料:32万8800円 (以上、東京区部平均) はがき1枚:40円 新聞月極:2600円 文藝春秋:530円 週刊朝日:250円 たばこ(ハイライト):150円 なんだか妙である。かけうどんは、30年たっても価格は同等(むしろ安くなった感がある)。対して、ラーメンや私立大学の授業料、たばこは倍以上。対して、テレビは半額以下といった具合だ。つまり、価格だけ見て当時が暮らしやすかったか否かを、単純に測ることはできない。 ■時給はベーコンエッグバーガー2個分こういう読者モデルの女のコたちって今はなにやってんのかな?
フツーに主婦か?
制服の色使いが時代を感じさせる。この頃のファーストフードは、
滅多に行くことのできない天国だった。
しかし、この特集を読んでいると、これだけは言える。「なんだか、楽しそうじゃないか、コイツら……」と。 この妙な楽しさは、なんだろうと考えて気づいた。春先になると、よく書店やコンビニに並んでいる「部屋テク」系のムックと同じ雰囲気が漂っているのだ。一人暮らしを始めたら、部屋をオシャレに飾っちゃおうと煽りまくるのが、それらのムックの基本スタイル。結果、ビレバンとかIKEAあたりで、妙な雑貨を買っちゃって、数年後には後悔する若者は多い(かくいう筆者も20代の後半になって、間接照明にこだわったが……視力が悪化した)。渋谷の人気ショップも続いているトコ、ないトコといろいろ。
この後、バブルを経てどうなっていったのだろうか。
いつものネタですが、テクノロジーのシンポには驚きます。
この時代の男のコって、ヒゲはやしている人が多いんだよね。
目次を見ると、ベースが「POPEYE」なのが一目瞭然
でも、たとえ黒歴史になったとしても、そうした情報は、夢や楽しみを提供してくれたハズだ。 翻って、この特集で紹介されているアルバイトだってそうだろう。当然、楽な仕事なんてなかっただろうけど「出会いがあるかも」「貯金して……」とか、今よりもアルバイトを通しての夢は大きかったハズ。アルバイトに、単なる労働ではない付加価値があったことが、よく見えてくる。 そうした現代との感覚の違いを、特に感じさせるのが、ファーストフード店を紹介しているページ。前述のように時給がビミョーなのだが、今では信じられないくらいオシャレである。 「さか立ちしている白いヒツジちゃんとオレンジ色の看板がシンボル・マークなのが<ロッテリア>。永遠のアイドル(?)郷ひろみクンのCMや、あの秋吉久美子さんが映画『突然、嵐のように……』の中でアルバイトしていたお店として強く印象に残っています」 「<ファーストキッチン>はハンバーガーとミネストローネのお店。洋酒・ビールで有名なサントリーの外食部門だというのはあまり知られていないお話」 なんだか、ファーストフード店が妙にオシャレに見えてくる文章ではないか。ファーストキッチンを紹介している文章なんて、タイトルが「ベーコンエッグバーガー2個分がワタシの時給」って、バカにしてんのかとも思うが、妙にオシャレに錯覚してしまうのは、なぜなんだろう? もはや、夢のある、楽しいアルバイトなんて話は聞かない。 アルバイトの仕組みも、80年代と今ではガラリと違う。80年代は日雇い系でも、多くは実際に就労する先の企業がバイト雑誌で募集をかけるのが当たり前だった。今では、そうした例は少なくなり、アルバイト募集系のサイトで検索すれば「派遣」の文字ばかりが目立つ。 否応なしに、アルバイト=いつでも替えのきく使い捨ての労働力と自覚せざるを得ない現在。でも、そうじゃない時代はあった。楽しくお気楽に、異性との出会いもあるアルバイト。そんなものは、80年代を最後に消え去ってしまったのか。 (文=昼間たかし)
18歳以上ならセーフ!? 「足を密着させて……」JKリフレの実態
注目記事 第1位 「『安倍の体調は相当悪いぞ』ギャング麻生太郎の野望」(「週刊文春」3月14日号) 注目記事 第2位 「凶悪冷血『未成年ペア』肖像写真と荒廃家庭」(「週刊新潮」3月14日号) 注目記事 第3位 「『原発&放射能の危機』これからが本番!」(「フライデー」3月22日号) 注目記事 第4位 「北海道湧別発 愛娘を胸に凍死した父の物語」(「週刊文春」3月14日号) 注目記事 第5位 「アキバは『非発射系風俗』の天国だ!AKBとJKリフレの境界線」(「週刊文春」3月14日号) 注目記事 第6位 「馬刺しを食べて長寿日本一になった!?『長野県』の研究」(「週刊新潮」3月14日号) 週刊朝日とサンデー毎日が毎年恒例の「東大・京大の合格者速報」をやるので、1日遅れの発売になる。ここでも何度か書いているが、一昔前までは出版社系週刊誌も学生アルバイトなどを動員してやっていたが、費用対効果が悪すぎるので止めた。学歴社会に異を唱えるべき新聞社系週刊誌が続けているのは、売れるからだろうが、おかしくはないか。 週刊現代で「大研究 ああ、東京大学」という特集をやっている。東大にガリ勉してやっと入った学生は、周りについて行けず苦労している話や、メガバンクに就職したが、東大卒がいない支店に配属されたために、みんなから弄られる若手東大卒の話が出てくる。 東大を出たからといって、人生の幸せが保障されているわけではない。これも昔話で恐縮だが、編集長時代に「犯罪を犯した卒業生の多い大学」ランキングというのをやったら、東大がダントツで多かった。公務員になって汚職や収賄で捕まるケースが多いのである。 「どこの大学を出た人間が幸せな人生を送っているのか」ランキングをやったらどうか。きっと、トップは東大や京大ではないと思う。 今週もグランプリ該当記事はない。それに6位までに現代、ポストの記事が入っていない。これも寂しいことだ。 現代は安倍総理・黒田日銀新総裁の「アベクロ・バブル」が上昇一途だとはしゃいでいるが、煽りすぎではないか。放射能の危険を煽ったときは、私は評価したが、今回のバブル礼賛はいただけない。 ポストは「土地の神話大復活」と、一見安倍バブルを喜んでいるようだが、読んでみるとそうではない。だが、どっちつかずの記事だ。「参院選も自民党圧勝 そして野党は消滅する」と予想しているようだが、まだ一波乱あると私は思っている。 どちらにしても、先週のポストが書いていたように、円安誘導によるインフレは貧乏人の懐を直撃することは間違いないのである。そこを考えながら記事作りをしていくことを望みたい。 長野県が長寿日本一になったが、新潮が「馬刺しを食べたことが長寿の秘訣」だったと報じている。これが第6位。 男性80.88歳、女性87.18 歳。全国平均の男性79.59歳、女性 86.35歳を上回り日本一に輝いた。1日当たりの野菜の摂取量が379グラムと全国平均の301グラムを大幅に上回り、減塩運動が進んだことも寄与しているのだろうが、馬刺しとは意外である。 長野は、熊本と並ぶ馬肉消費県。ここですき焼きといえば牛肉ではなく、馬肉のことだそうだ。 一般家庭の食卓に馬肉料理が並べられ始めたのは戦後だといわれている。伊那市内の馬肉料理店「越後屋」の福澤栄治氏がこう語る。 「食糧難の時代、すき焼き用の肉で牛や豚よりも、馬肉の方が身近で安くて手に入りやすかった。馬刺しを食べる習慣も、やはり戦後からだと聞いています。海のない長野では、馬刺しが魚の刺身の代替だったのかもしれませんね」 馬肉は非常に栄養価が高く、タンパク質は牛や豚の約2倍も含まれている。その一方で、 「馬肉のカロリーは牛肉の3分の1、豚肉の2分の1。脂質も、牛肉や豚肉の約8分の1にすぎません。つまり、高タンパクで低カロリーなヘルシー食材なのですよ」(日本馬肉協会の沢井圭造理事) 牛肉と同じように馬肉も脂身のサシが入った“霜降り”を喜ぶ人は少なくないが、赤身の方が健康によいと北里大学獣医学部の有原圭三教授がこう説明している。 「馬肉の赤身は、豚や牛の1.5 ~3 倍も鉄分が含まれている。しかも、タンパク質と結合しているので体内への吸収効率がよい。鉄分は、血液中の酸素を運ぶ赤血球の主成分へモグロビンを作るのに必須。鉄分の不足は貧血に繋がるので、馬肉はそれを予防する効果もあります」 さらに、リノール酸も豊富だという。 「リノール酸は、体温で容易に溶けて体内に蓄積されにくい脂肪です。必須脂肪酸とも呼ばれていてコレステロール値を下げたり、血液の循環をよくする効果がある。特に、脳卒中の予防には抜群です」(同) 今晩は、森下町の「桜なべ みの家 本店」へでも行って桜鍋をつつくことにするか。 桜鍋で精力をつけてというわけではないが、第5位、文春の「ワイセツ戦線異状あり」2回目の「非発射系風俗」ルポがなかなか読ませる。 1月27日に警視庁は秋葉原や池袋で女子高生150人を保護した。彼女たちが働いていたのが「JKリフレ」。JKは女子高生の略で、リフレとはリフレクソロジーというのだそうだ。つまり、女子高生が個室でマッサージを行う風俗なのだ。 だが、ここでは性的サービスが禁止されている。そんなところに男たちが殺到するのはなぜなのか? 記者が突撃取材している。 「三畳ほどの部屋には低反発のマットが敷かれている。現れたのは都内の高校三年、優子(18・仮名)。制服風の白いブラウスに紺のミニスカート姿だ。『十八歳は女子高生でも大丈夫なんです。この前の摘発でも十八歳のコは警察からすぐに帰されたんだって。うちでもあれから十八歳未満はリフレはなしで、お話だけになった』 給料は完全歩合で、客が払う料金の半分弱が彼女の手取りになるという。客の平均年齢は四十歳くらい。客は裸になるわけではなく、店員女性はセーラー服やメイド服などのコスプレ。スカートはミ二が基本だ。客はうつ伏せになり、店員はミニスカートのまま客の腰の上にまたがって、背中や腰、脚、腕を指圧する。射精を伴うような性的サービスはないが、漂う雰囲気はほぼ風俗店のそれである。 『五人に一人は触ってきますね。メイドのコスプレを着たときとかに胸をツンツンしてきたり、お尻をギュッと掴まれたこともあった。三回くらいダメと言ってもやめない人もいます。ホントやめてって思います。 オプションの一番人気は「ハグ」ですね。五秒で千円。「添い寝」も人気だけど触ったりはダメ。でも腕枕はできるよ』」 なぜこんな商売が成り立つのか? かつて都内でJKリフレを経営していた男性が語っている。 「客の八割から九割は、女性とまともに話したことが無い、いわゆるキモオタ。キャバやクラブの大人のホステスには、相手にされないとか、怖いと思っていて、まだ社会的、精神的に未熟な女子高生なら口説けると思っている。AKBオタクと同じなんですよ」 添い寝専門店を謳う「ソイネ屋」は昨年9月にオープンしたばかりだが、ブラジルのテレビ局も取材に来た有名店だそうだ。入会金と合わせて40分6,000円払うと三畳ほどのマットに布団が敷かれた個室に案内される。 「やがて胸元がゆったりと開いたピンクの部屋着姿で、麻友(21・仮名)が入ってきた。普段は病院に勤務しているという。 身体が接触するほど近くはないが、毛布をかけて仰向けに横たわると布団の中には体温がこもり、予想以上に“添い寝”感が強い。しばらくすると、『何かオプション入れてくださ~い』と言われ、三分千円の腕枕を選んだ。半身になりこちらを向いた彼女は記者の腕を持ち、自らの首の下に敷く。さらに『ヒザを曲げて』『伸ばして』。いつの間にか彼女の右脚が、記者の左脚の下に挟まれていた。 『冷たいでしよ? 末端冷え性なんです』 そう言うと、やはり冷えたふくらはぎを太ももに密着させてきた。この“寸止め”が売りなのだ。 『なかには興奮してルール違反する人もいます。いきなり上に乗っかかられたこともあります。別のコは持ち込んだバイブをいきなりアソコに当てられて泣き出したということもありました。お店間違えてるよね』」 ミニスカートの中を覗くことができる「コスプレ足踏みリフレ」、水着やコスプレの女性が密着して身体を洗ってくれる「洗体エステ」もあるそうだ。 川端康成の『眠れる美女』ではないが、これからは高齢者に受けるのではないか。裸の女子高生を横に寝かせて、添い寝するだけというのも悪くない。しかし、何もしないでいられるかは、自信はないが。 3月3日早朝、前日から続いた猛吹雪のせいで、北海道紋別郡湧別町の牧場用倉庫の前で父親が9歳の娘を抱きしめるように覆い被さり凍死したが、その代わりに娘の命を助けたという報道は、大きな感動を呼んだ。このことを詳報した文春の記事が第4位。 3月2日に記録的な暴風雪が発生した。当日の猛吹雪の様子について、地元住民がこう証言する。 「オホーツク沿岸に引っ越して三十年以上になりますが、過去にない、想像を絶する吹雪でした。目の前がまったく見えないんです。昔のテレビは放送が終わると画面がザーッと砂嵐のようになったでしょう。あんな状態です。強風と吹雪が顔に当たって痛い。まともに眼も開けられませんよ」 今回多数の死者が出た要因の一つに、急激な天候の変化があった。 「午前中は快晴だったんです。それが一時間もしないうちに急変して吹雪となり、五分か十分で雪が一メートル、二メートルとみるみる積もっていく。そんなのはこれまで考えられなかったです」(同) 2日の午後、岡田幹男さん(53)は漁業の仕事が終わると軽トラックで地元の「児童センター」に寄り、娘を連れて数センチ先が見えない道を車で走り始めた。 父親から「車が雪にはまって出られない」という電話が親族にあったのが午後4時頃。30分後にも電話があったが、それが最後になった。 父親は4年前に妻を亡くし、娘と2人暮らしだったが、とても仲が良かったという。 2人が倒れていた地点からわずか50メートル先に民家があったのだが、1メートル先も見えない猛吹雪のため、父親は自分のジャンパーを脱いで娘を覆い、自分の体温で娘を暖め続けたのだ。 娘は父親の死を知らされても気丈にふるまっているという。彼女は父親の愛情を一生忘れることはないだろう。 ところで今日(3月11日)は東日本大震災から2年だが、週刊誌にこれに関した記事が少ないのはどうしたのか? それなりに取り上げてはいるが、通り一遍という印象は否めない。実体の伴わない安倍バブルで騒ぐより大切なことを見失ってはいけない。 そこで比較的大きく原発問題を取り上げたフライデーの記事を今週の第3位にする。 東電は3月1日に福島第一原発の構内を公開した。廃炉に向けて前進していることを示したかったのだろうが、1~3号機は依然として報道陣も近づけない状態で、道のりが遠いことを印象づけてしまった。 気になる話を、ドイツの物理学者で放射能研究の専門家、アルフレッド・コーブレイン博士が語っている。 「私はドイツ、ポーランド、ウクライナで20年以上に亘ってチェルノブイリ事故の影響を調査してきましたが、このたび原発事故が起こった2011年の福島の早期新生児死亡率(生後7日未満の乳児の死亡率)を調査して、驚きました。事故から2ヵ月後の5月の死亡率が、1000人中7人にも達していたのです。原発事故が起きなかった場合の予想値と比べれば約3倍にも達します。(中略)原発事故由来のセシウムの影響が強く疑われます」 また、福島の子どもたちの健康状態の調査を続けている深川市立病院の松崎道幸医師は、「現時点で、福島の子供達から3800人に1人の割合で甲状腺がんの発生が予測されていることが分かりました。チェルノブイリ事故の5~7年後に、医師の山下俊一氏らが行った調査では、甲状腺がんが発見された子供達は1万4000人に1人でした。すでに福島ではそれを上回る甲状腺がんの発生が予測されているのです。今後福島でチェルノブイリ以上のことが起きるのは、残念ながらほぼ確実なのです」と話している。 これが、福島第一原発事故から2年後の現実なのである。だが、テレビや新聞は東日本大震災の復興が遅々として進んでいないことは取り上げるが、放射能に関しては、忘れ去ったかのようにして触れないのは、どうしたことか。 特集の2番目に、「私は文科省から放射能測定値改ざんを強要された」とする「アルファ通信」豊田勝則社長の告白が載っている。豊田社長は2011年7月に、文科省が福島で設置する放射線量を測定する「モニタリングポスト」の入札に参加し、600台を受注した。 私が以前から主張しているように、文科省の放射能測定はガンマ線だけで、アルファ線やベータ線は測っていないから、その時点で「線量隠し」が行われているのである。 その上、600台の設置を終えたら、文科省は手持ちの測定器を持ち込み、「設置した6台を検査した結果、2割ほど高い数値(文科省の資料では15~40%)が出たから、これではダメだ」と言い始めた。 それからもやり取りがあり、納期期日の直前になって、「アルファ通信」の技術技師・武藤真人らを呼び出し、データに疑義があるから3日のうちにすべての測定器を再測定した上で、新しいデータを提出しろ」と強要する。 嫌がらせ以外の何ものでもない。「アルファ通信」側は昼夜分かたず努力をして、ほぼ全部の設置を終えたにもかかわらず、文科省は期限までに全部設置できなかったとして一方的に契約を解除してしまうのだ。 この後に「NEC」と「富士電機」が「アルファ通信」と同じ場所に設置したモニタリングポストの値が「実際の半分ほどの線量しか示さないことは、本誌の独自調査(3月8・15日号)で報じたとおりだ」(フライデー)となっている。 「アルファ通信」は文科省を相手取って損害賠償請求訴訟を起こし、現在係争中である。線量隠しの実態と原子力ムラ以外の業者の参入をなんとしてでも阻止したかった文科省の「目論見」が露見するのは時間の問題であろう。 3本目にはNHKの売れっ子だった掘潤アナウンサーが、反原発発言などをTwitterで発信したことで局内で問題視され、番組終了とともにUCLAに留学しながら、反原発のドキュメンタリーを作ったことを報じている。 日本人は、絶対に忘れてはいけないものまで忘れてしまう民族である。最近のアベノミクス礼賛報道も、同じ根っ子から出ている。われわれの世代が生きている限り、福島第一原発事故のことを忘れてはいけない。 新潮が吉祥寺で起きた、22歳の女性殺人事件の容疑者2人の実名を出して議論を呼んでいる。この是非を含めて、「問題提起」という意味で第2位に取り上げてみた。 新潮は実名を公表する理由を、こう書いている。 「いかなる凶悪犯罪であれ、未成年の犯人の実名や顔写真は少年法の厚いベールの内側に隠される。 しかし、少年の人権ばかりに重きが置かれるそうした状況に風穴をあける判決が下されたことをご記憶のムキもあるかもしれない。 1998年、大阪府堺市で当時19歳の男が無辜の人々を次々に刺し、幼稚園児が死亡、2人が重傷を負った『堺通り魔事件』。19歳の男の実名と顔写真を報じた月刊誌『新潮45』の記事について、2000年2月、大阪高裁が『違法性なし』との判決を下したのだ。加害者がたとえ少年であっても、事件が〈社会の正当な関心事〉であり、〈凶悪、重大〉であれば実名報道が是認される場合がある、とした画期的な判決。それに改めて触れたのは、社会の正当な関心事であり、凶悪かつ重大、そして加害者は少年……そんな事件が去る2月28日、東京・吉祥寺で起こったからである」 たしかに、単にカネがほしいだけで通りすがりの女性をナイフで刺し殺すというのは、許し難い犯罪ではある。だが、ルーマニア国籍の17歳の少年は、ルーマニア人の母親と別れて彼の地で暮らし、4~5年前に母親に引き取られて日本に来たという。言葉も不自由だったことと体臭がきつかったことでいじめられていたと、高校の同級生が語っている。 母親は日本人の再婚相手を見つけると、少年は「うざい」と言って毛嫌いした。やがて高校を中退後はお決まりの不良仲間に入り、転落していく。 私が編集長だったら、どう考えるだろう。罪を憎んで人を憎まずなどという聖人君子ではないが、私は実名を公表しなかったと思う。 主犯格のルーマニア国籍の少年には、まったく情状酌量の余地はないのだろうか? そういう迷いがあるとき、私は実名を出さない。だが、ほかの週刊誌がどう考えるかは、おのおのの編集長が判断することであり、その責任も当然ながら編集長が負うのだ。 安倍内閣は順風満帆だといわれているが、一皮むけば権力欲の塊のぶつかり合いで一触即発のようだ。中でも「ギャング麻生太郎」の野望はたぎっていると文春が書いている。これが今週の第1位。 麻生副総理の側近議員がこう話している。 「安倍さんはやばいな。麻生さんは『安倍の体調はそうとう悪いぞ。(持病の潰瘍性大腸炎の特効薬と言われた)薬が効かなくなってきている。顔がむくんでいるのがその証拠だ』と私に言っていた。麻生さんは安倍さんの体は長くもたないと思っている」(この議員の事務所は「そのような事実はありません」と回答) いまやボルサリーノ帽を斜めに被り、黒いコートを羽織ったギャングスタイルがトレードマークになった麻生副総理だが、文春によれば安倍政権が前のように短命で終われば、73歳の彼でも総理に返り咲けると、自信満々なのだそうだ。 帽子は薄くなった後頭部を隠す「ハゲ隠し」で、愛娘から「マフィアみたいだからやめて」というメールが来たそうだ。 由緒正しい出にしては品の欠片もない麻生副総理だが、文春によれば、周りにいる人物も胡散臭いようである。財務官僚が絶対匿名を条件にこう語っている。 「麻生財務大臣によるミャンマー訪問のメインテーマは、三月末までにミャンマーに対して五百億円規模の円借款再開の表明とされましたが、これはすでに民主党政権時代から内定していた話。驚いたのは、この公式訪問に商社や建設会社と共に、突然、麻生氏の友人のX氏という人物が同行することになったことです。役人の間では『あいつは何者なんだ!?』と騒ぎになったのです」 このXは建設コンサルタント会社社長で、「素淮(そわい)会事務所(麻生氏の外事務所)によく出入りしている、麻生氏の相談相手」(麻生派議員)という人物。麻生氏とは食事やゴルフを重ねている仲だという。そもそもの馴れ初めを、自民党関係者が話している。 「麻生氏が学生時代、ボウリング場で不良に絡まれたことがあった。そのとき大学空手部だったX氏が助けに入ったことで、二人は親しくなったと聞いています。麻生氏と高級フランス料理店で会食する機会があったのですが、そのときの会計は同席していたX氏が支払っていましたね」 このXなる人物と麻生の秘書に疑惑ありとこう続ける。 「永田町では“表の秘書”が長く政策秘書を務めている村松一郎氏(現・財務大臣秘書)、そして、“裏の秘書”がこのX氏と評されたこともある。 ○四年、麻生氏が総務大臣を務めていたとき、この二人の“秘書”はきな臭い事件の登場人物となった。 まず、広く知られているのが同年三月、村松氏の自宅に四発の銃弾が撃ち込まれた事件だ。麻生氏が文教族の大物議員だったために、当時ある学園を巡るトラブルが原因とも報道されたが、未だに犯人は逮捕されておらず真相は闇の中だ。 『村松氏は麻生氏の威光を使って文科省で幅を利かせていたのは事実です。ある予算で陳情にいったときも、村松氏はすぐに「おい麻生事務所の村松だ。予算はどうなっている。トップで検討しろよ」と文科省に電話をかけてくれた。こうした彼の口利き行為がトラブルの原因になったのではないかと噂されました』(文科省傘下団体関係者) 同時期に文科省内で『衆議院議員麻生太郎顧問』の名刺を持ち歩いていたのがX氏だった。当時、取材をしたジャーナリストの瀬戸弘幸氏が語る。 『文科省発注の公共工事でX氏が介入、暗躍しているとの情報があり、取材をして「文科省を悩ます麻生太郎顧問」という記事を書きました。すると同和団体を名乗る人物から何度も圧力がかかるようになり、「今後、X氏は麻生事務所と関係を絶つから穏便に収めてくれ」と凄まれました。麻生事務所も「関係を絶った」と言っていたので、もう疑惑の人物との交際はないと思っていたのですが』 ところが小誌の取材では、X氏と麻生氏の関係が切れたことはなく、外相、首相と出世を続けてもその蜜月は変わっていないことが分かっている」 安倍政権は株価の上昇や円安で悦に入っているが、自民党の歴史は党内抗争の歴史である。昨日の友は今日の敵。身内に潰瘍性大腸炎、党内にいつ寝返るかわからない麻生副総理と石破茂幹事長を抱える安倍政権は、いつ崩壊してもおかしくないほど、実は脆弱なのである。 (文=元木昌彦) ●もとき・まさひこ 1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。「週刊文春」3月14日号 中吊り広告より
20歳で3000人斬り、中3セックスマシーンカルテット……「men’s egg」最強ヤリマン列伝の衝撃
普段、メンズファッション誌なんて読みそうもない(というか読まない)ボクが無理矢理メンズファッション誌を読まされて気になった企画を紹介するというこの連載。最初は右も左も分からないまま読んでましたが、さすがに何回かやってると気付くことがあります。それはメンズファッション誌には月刊のものと隔月刊のものがあるということ。
隔月刊のものはシレッと2カ月間本棚に並べられ続けてるので、いつもダブッて買いそうになっちゃうんですよ。で、今月は隔月刊の雑誌が出ない月なので、月刊で出ている定番メンズファッション誌ばかりがランクインしています。
【2月のメンズファッション誌・激ヤバ企画ランキング】
1位「神マンアーカイブス」(「men's egg」4月号)
2位「成人式Japan2013」(「SOUL Japan」4月号)
3位「女子ウケNo.1の“ジャニ系ヘア”最強説!」(「MEN'S KNUCKLE」4月号)
■ボクもジャニーズ系になれるんでしょうか?
まずは、恒例の「MEN'S KNUCKLE」のイカしたキャッチコピーから。
「優しさと前衛の合間にあるモーテーフィールド」(たぶんA.T.フィールドのパロディ)
「漢の黒肌は七難隠すって昔から言うだろ?」(コレ、顔はブサイクっていわれてるんじゃないの?)
「俗世のルールなどに縛られない美の王子」(この人、プロフィール見ると「職業不明」とのこと。王子だったらいいなぁー!)
うん、メンナクは今月も平常運転!
企画ページも「もしも彼女がオナラをしたら、どうするぅ!!」「ガールズトーク・うちらはこんな男が好き」など、ファッションに興味がない人間でも読みどころが満載。中でも、うだつの上がらない中学時代を過ごしてしまった人がこの春、高校デビューするための特集「目指せ一軍!春デビューしようぜ!!新生活応援白書」で紹介されていた「入学前にmixi(こういう層がいまだにmixi使ってるんだねぇ)で『○○高校25年度新入学組』というコミュニティを作る」なるテクニックには思わず「ほほーう」と唸ってしまいました。新入学生が注目するコミュニティをいち早く作ってコミュ主となることで、入学前から主導権を握れるらしいのだ。うーん、ボクも学生時代にこのテクニックを知りたかった! ……mixiどころかインターネットすらなかったけどね。
そんな今月号の「MEN'S KNUCKLE」で、本誌&別冊付録にわたって総力特集されているのが「ジャニ男」。ここで言う「ジャニ男」とは、ジャニーズ系サワヤカ男子のこと。いくらサワヤカであってもジャニーズ事務所に所属していないヤツは、ただの野良サワヤカ男子だという気もするのですが……。まあ細かいことは置いといて、「2013年すべての女子が求めている」という「ジャニ男」になるためのさまざまなテクニックを見ていこう。コレさえ読めば、オシャレビギナーでも簡単にモテ男デビューできるらしいぞ!
まずは「女子ウケNo.1の“ジャニ系ヘア”最強説!」。メンナク調べによると、ほとんどの女子が初対面時の髪型で「彼氏にすることがアリかナシか」を決めているという……(ホント!?)。髪を切るのは4カ月に1回1000円カットで、と決めているボク的には衝撃的すぎる情報ですが、そんな女子たち100人にアンケートした結果、最もウケがいいと判明した「ジャニ系ヘア」(100人にアンケートしたというわりに、内訳も、2位以下の髪型もまったく紹介されていないが)。
誌面では、「櫻井翔風」「松潤風」「山田涼介風」さらには「赤西仁×山ピーMIX」など、さまざまなジャニ系ヘアが詳細な写真入りで紹介されており、美容院に持ってってページを見せるだけで即座にジャニ男ヘアになれてしまうという実用性ありまくりな特集です。うーん、コレを真に受けてボクが1000円カットで「赤西×山ピーMIX!」とか注文した日にゃあ、美容師に抱腹絶倒されること必至だと思うけど……。
さらに、ただのジャニ男から一歩進んで(もう進んじゃうの!? フツーのジャニ男にもなれてないのに……)サワヤカな中にメンナク流の黒系ファッションを取り入れた「ジャニーズ系黒男子の組み立て方」。この特集、読めども読めども、どこまでがフツーのジャニ男で、どこからがジャニーズ系黒男子なのか、そしてジャニーズ系でない黒男子とはなんなのか、まったく理解できませんでした。
結局、イケメンが「オレがジャニーズ系だ!」と言い切れば、どんな服着てようがどんな髪型してようがジャニーズ系だってことなんでしょ? ボクらデニーズに男だけで集まっておかわり自由ドリンクのみで6時間粘ってる系童貞男子は、どんなに背伸びしてもジャニーズ系にゃあなれませんよ。
■バカすぎてヤバすぎる新成人大集合
さて、久々にランクインしたのは悪羅悪羅(オラオラ)系メンズファッション誌「SOUL Japan」。
他のチャラチャラしたファッション誌たちとは一線を画した、街を歩いていたらヤクザかオレオレ詐欺師にしか見えない強面すぎるオニーサンたちが続々登場し、「首をアイスピックで刺された」「『喧嘩が強い』のにも、腕っ節が強いタイプとキ○ガイタイプの2通りいる」「中学の時の髪型は角刈りかアイパー」「20才までほとんど塀の中で過ごした」さらには喉元に「悪」「鬼」と刺青を入れた兄弟が「やっぱり『魔』って刺して合わせて『悪魔』と読めるようにすればよかったね」とか語り合ったりと、チョイ悪……どころではない、極悪なカミングアウトを繰り広げております。
そんな、読んでると金玉袋が縮み上がってくるような企画目白押しな「SOUL Japan」ですが、今月号ではちょっと微笑ましい特集も。それが「成人式Japan2013」!
まあタイトルそのまんま、今年の成人式レポートなんですが、もちろん「SOUL Japan」なので、ももクロとAKBを熱唱した阿蘇市のクレイジー市長とかが紹介されているワケではありません。要は、ワイドショーなどで毎年問題として取り上げられている、成人式に調子に乗ってアホな格好をしちゃってるバカ新成人の大特集。……こういうメディアが持ち上げるから、いつまでたってもバカ新成人って減らないのね。
ボクも毎年、バカ新成人の珍奇っぷりを見るのを楽しみにしているんですが、最近は各テレビ局自粛しちゃってるのか、映像にぼかし入れすぎてて今ひとつエンジョイできないんですよ。その点、「SOUL Japan」の特集では、ぼかしなんて一切ナシ! クリアーな画像でバカ新成人たちの珍妙ファッションを堪能することができます。
それにしても、平成も25年目になるというのに、バカ新成人たちはどいつもこいつも昭和のヤンキーファッションのまんま。羽織袴に色とりどりのリーゼント、角刈りスーツにグラサン、刺繍入れまくりな特攻服、さらには20歳だっつーのにいまだに変型学ラン着てるヤツまでいる始末。今年新成人ってことは、こういうファッションがはやった当時、まだ精子にもなってなかったハズなのに! 基本的に、「SOUL Japan」のモデルたちってガラは悪いものの、B系やギャング系のオシャレな格好をしてるもんですが、こちらのバカ新成人たちにはスタイリッシュさはゼロです。
興味深いのは、よーく見ていくと、同じバカ新成人でも地域ごとに特徴があるということ。たとえば横浜ではチームごとに集まって集合写真を撮っているところ、埼玉は暴走族ごとに集まり、北九州ではなぜか出身中学ごとに集合してるのだ。
「リーゼントの盛りっぷりは当代一!八児中軍団」「リーゼントでキメた吉田中&沼中連合」「拡声器片手に騒ぎまくりだった若松中&向洋中連合」「紅白に染め上げた袴で目出度さ満点!湯川中軍団」等々……いっくら怖い顔でキメていても「○○中軍団」って言われちゃったら、どーしても微笑ましい気持ちになってしまいます。中でもグッときたのは「グリーン袴の緑丘中軍団」全員緑の羽織袴で揃えているんですが「緑丘はやっぱ緑!」じゃないだろ。
さらに福井県には全員ウド鈴木、もしくはダンス甲子園の頃のLLブラザーズ的な(伝わるかなぁー?)、頭頂部のみ残した髪を日章旗に染め上げたスゴイ軍団もおりました。この手のヤンキー文化圏の人たちって、どーしてやたらと愛校心や愛国心が強いんですかね? 学校なんてロクに通ってなかったでしょうに。
■5年で3000人と……最強ヤリマン登場
毎度毎度、読モたちがオナニーやAVの話で盛り上がる企画を掲載して、結局イケメン読モもモテない童貞男子も頭の中は同じエロバカでいっぱいなんだな……と思わせてくれる「men’s egg」ですが、今月号ではさらにサブカル童貞寄りの特集が。それが、各界の注目女子を紹介する「2013このコがすごい!大賞」。なんといっても、アイドル部門でのっけから東京女子流が登場してますからね。メイン読者層がチャラ男&ギャル男というメンエグで、女子流ちゃんを目にする日がやって来るなんて……。
で、東京女子流や台湾からやって来た話題のウェザーガールズくらいなら一般誌でも紹介されそうですが、これらと同列にBiSやアリス十番、放課後プリンセスなど、結構マニアックなアイドルを紹介しているのがメンエグのスゴイところ。ちょっとしたサブカル誌でも、なかなかあり得ない組み合わせですよ。しかも扱い方も、武道館ライブを即完した女子流ちゃんも、キャパ100くらいのライブハウスで活動している放課後プリンセスも同じ1ページ枠。アイドルに対して平等に愛をふりそそいでいるのか、よく分かってないだけなのか……?
そんな今注目のアイドルちゃんたちが載ってるかと思えば、メンエグ本領発揮のエロバカ特集も全開です。特にヤバイ内容だったのが、神のマンコを持つ女子を紹介する(最低のコンセプトだなぁー)「神マンアーカイブス」のリニューアル第1回。
今回は「トンデモネーくらいのヤリマン」が登場している。ボクも時々、ヤリマンたちが語り合うトークイベントを主催しているんですが、そんなに有名な人(ヤリマン)が出演しなくても、なぜか毎回満員になるんですよね。それくらい男子たちに夢を抱かせてくれるヤリマンですが、メンエグの連れてきたヤリマンはハンパなかった。なんと20歳にして経験人数3000人超え!
初体験年齢こそ15歳という常識の範囲内であるものの(それでも早いけどね)いきなり4Pデビューということで、初めての男が誰だかわからないという始末。そんで16歳でデリヘルデビュー、17歳で童貞喰いにハマり、19歳で「○○(地名)のファーストフード」という通り名をつけられ、20歳にして3000人斬り達成。……つーか、15~20歳で3000人て、年間600人、1日約1.6人ペースじゃないか! どんなヤリマンだ。「私、酔っぱらっちゃうと誰とでもヤッちゃうんだよねー」くらいの、ちょっとしたヤリマンだと夢も股間も膨らむけど、ここまで過剰なヤリマンは恐怖心しか感じませんな。なにやら、かなりの相手とハメ撮りをし、男の名前ごとにフォルダ分けして画像を保存しているとのこと。
彼女の他、中学3年生にしてすでにガンガンのヤリマンという4人組「中3セックスマシーンカルテット」も登場。「体を売って小遣い稼ぎ」「いかなるブサイク相手でも股を開いてしまう鬼のヤリマン」「13歳の時、先輩にデリヘルに売られた」「段ボールハウス生活をしながら80人と」というすさまじすぎるエピソードを持つ4人組。……というか、中学生のこんなヤバイ話、載せていいんでしょうか。
イヤー、マニアックなアイドル特集で思わず仲間意識を持っちゃったけど、やっぱりこういう文化圏で暮らしてる人たちとは、お友達になれそうにありません。お願いだからアイドル現場に来ないでッ!(……というか、東京女子流もよく取材オッケーしたな)
ところで、メンエグといえば気になるのが「マンカスを食うのがだーい好き」という最強変態読モ・たあはむなんですが、今月号ではギャルに金玉を蹴り飛ばされている写真がチョロッと載っている程度でほとんど登場していません。「読モ情報」によると、ポーズや表情の引き出しが切れてしまい、最近では撮影のたびにカメラマンに説教されているとのこと。えーっ、このまま消えてしまうのか!? 頑張れ、たあはむ! 日刊サイゾーでは、今後もたあはむの動向に注目していきますぞっ。
(文・イラスト=北村ヂン)
やはり前科あり!? “桜宮高校顧問”に抜擢された女子バレー柳本監督に体罰疑惑
注目記事第1位 「給料が上がらないのにサラリーマンの『値上げ地獄』が始まった」(「週刊ポスト」3月15日号) 注目記事第2位 「橋下徹が“桜宮高校顧問”に抜擢 柳本監督 女子バレー選手を『殴る』『蹴る』の前科」(「週刊文春」3月7日号) 注目記事第3位 「二重生活だった『サンフレッチェ広島』会長の道徳意識」(「週刊新潮」3月7日号) 注目記事第4位 「山形県『山田パター』がアマチュアに向く理由」(「週刊新潮」3月7日号) 内容に関係ないが、気になった広告がある。週刊現代の後半のグラビアに3本の「包茎治療」の広告が載っている。 週刊ポストにもあるのだが、私が見た限りでは本文の中ページに2本だった。現代が連載している「外性器」特集と関係があるのだろうか。それともここへきて、「包茎」や「早漏」に悩む人が増えたのだろうか。「包茎増大治療」とはどんな手術なのだろう。どうでもいいことだが、気になった。 表紙の裏の業界でいう「表二広告」や裏表紙の「表四広告」は料金も高く、雑誌でいえば第二の顔ともいうべきものだが、ここにナショナルクライアントの広告が載らなくなった。 表二に「LOUIS VUITTON」の広告が載っているのは、部数ナンバーワンの週刊文春だけだ。ポストはJT、現代はKasco、週刊新潮は日本歯科医師会、週刊朝日はTCエンタテインメント(DVDの広告)である。 昔話をしても仕方ないが、一昔前は消費者金融の広告は、編集部がいいじゃないかといっても広告部が認めなかった。消費者金融には失礼だが、雑誌の品が落ちるという理由だった。 雑誌の広告を見ていると、その時代がわかる。今はさしずめ「包茎の時代」とでもいうのだろうか。 さて、日銀総裁が黒田東彦に決まった。黒田は財務省出身だが本流の主計畑ではなく、主税畑と国際金融畑を歩み、通貨政策を取り仕切る財務官に就任し、2005年からはアジア開発銀行総裁。 文春で政治ジャーナリストは、黒田のことをこう評している。 「国際金融の世界でも知名度は抜群です。オックスフォード留学経験もあり、英語はオックスフォード訛りも使えるほど上手ですし、九〇年代から、当時の大蔵省では珍しくインフレターゲットを主張していましたからアベノミクスとの相性もいい。何より、典型的な財務官僚ではない国際派ですから、一般的には財務省に取り込まれた印象はない」 財務省としても15年ぶりに日銀総裁の椅子を奪還できるのだから、万々歳だというのだ。 この黒田には2つの懸念材料がある。財務省関係者がこう話す。 「人当たりはよいのだが、コアに頑固なものを持っていて、よくいえば芯がしっかりしているが、『清濁併せのむ』とか『融通無碍』という部分がない。政治家にも全く媚びないから、いわゆる事務次官タイプではない、というものでした」 今ひとつなのは、文春と新潮が書いているが、16年前に20代だった息子が麻薬取締法違反の容疑で逮捕されたことだ。 しかし安倍晋三総理は、すでに成人していた息子のことだから、黒田氏とは別人格、日銀総裁の適正とは関係ないと断を下したという。当然のことだろう。 これから安倍と黒田によるアベノミクスが本格稼働してくるが、その前から現代を筆頭に株が上がる土地が上がるとバカ騒ぎである。 現代では米国ロサンジェルスに拠点を置く資産運用会社ダブルライン・キャピタルのCEOで、数千億円規模のファンドを運用するジェフリー・ガンドラックなる者が「1ドル100円というのは来週起きてもおかしくありません。それより、私は1ドル=200円になると思っています」と言い放っている。 私は経済には疎いというより無知に近いから、本当のところはわからないが、1ドル200円時代が来たら日本経済はメチャクチャになるのではないか。 外国のハゲタカファンドは日本の株や不動産をいいように食い散らかし、残骸を庶民に押し付けて逃げていってしまうのは目に見えている。 そんなハゲタカのいうことを真に受けて、株を買え土地を買えと囃し立てるのはいかがなものだろうか。 いま私が読みたいのは、真っ当なアベノミクス批判である。これまで長い時間をかけてもデフレ脱却ができなかったのに、いち政治家が選挙目当てで吹いた公約で、いきなりどうこうなるはずはない。 最近読んでいて面白いのは「ニューズウィーク日本版」だ。中でも、中国情報やオバマ政権批判は小気味いい切れ味がある。 先週号になるが「二枚舌オバマの無気力外交」という特集をやっている。 オバマが「アジアに軸足」と公言しながら何も手を打たないで、北朝鮮と中国の野心を放置していると批判している。 北朝鮮問題に関して、北朝鮮担当特別代表にスティーブン・ボズワースを起用したが、彼はボストンの大学の学部長をしているから、「パートタイマー」にならざるをえず、それを見てもオバマの北朝鮮への関心の薄さがわかろうというものだと書いている。 オバマは東アジアより、シンガポールやフィリピン、インドネシアなどの東南アジアに関心が向いてきており、アメリカ一辺倒の日本は、アメリカに追随するだけでは戦略とも政策とも呼べないと批判する。 またノーベル平和賞を受賞したオバマだが、正義の名の下で無人機攻撃を続け、多くの民間人を殺していると難じ「オバマはおそらくアメリカ史上どの指導者よりも、政策目標を達成するために人々をひそかに殺害している大統領だ」と追及している。 そのオバマと手を組み、集団的自衛権を行使してさらなる人殺しに手を貸そうというのが安倍政権ということになる。 原発推進、憲法改正、盲目的なアメリカ追随と、安倍総理への危惧はさまざまあるのに、目先の見せかけの景気に踊らされるのは、週刊誌のやることではない。週刊誌の編集者もニューズウィーク日本版を読んだほうがいい。 今週の4位はそのオバマ大統領に取り入られようと、安倍総理が訪米したときに持参したパターが話題になっているという新潮の記事。 この、日本製「山田パター」の人気がうなぎ登りだそうだ。新潮によれば、オバマは上院議員になってからゴルフを始め、4年前には90を切るぐらいだったが、今ではシングルプレーヤー目前だというほどの腕前で、週末ごとにゴルフを楽しんでいるそうだ。何しろ、タイガー・ウッズとラウンドして、ウッズに「大統領は左利きでショットが上手」とまで言わしめたのだ。 オバマに贈られたパターは、山形市にある「山田パター工房」製で、山田透社長(57)がハンドメイドで作っている。山田社長はアメリカで独学でハンドメイドパターの製造技術を習得し、帰国後レッスンプロを続けながらパター生産を始めた。昨年5月に、このパターを使ったライン・ギブソンという選手がオクラホマ州で55という世界最小スコアを記録したことから、大きな話題になった。 気になる値段だが、2万3,100円から35万円まであり、オバマ大統領に届いたのは、在庫がなかったため一番安いものだったそうだ。 私のような下手なゴルファーが55と聞くと、ハーフで? と間違えそうになる。この夢のパターが2万円程度なら買ってもいいかな(ちなみに、山田製のパッティングストローク矯正機「ドリーム54」はネットで1万円ちょっとである)。 やはり新潮が、昨季Jリーグの王者となった「サンフレッチェ広島」の会長で大手家電量販店「エディオン」会長兼社長である久保允譽(63)が、泥沼の離婚訴訟を抱えていると報じている。これが注目記事の3位。 B子と結婚しているのにC子と不倫して2人の子どもまで産ませたとして、B子が離婚調停を申し立て、後に取り下げ、次に久保が離婚調停申し立てを行うも不調に終わり、昨年3月に久保が離婚訴訟を起こしたというのだ。 勝手にやってくれと言いたくなる話だが、新潮が本人取材をした3日後に、久保側は東京地裁に「プライバシー侵害に当たる」と、出版差し止めの仮処分命令申立てを行った。 サンフレッチェ広島の関係者が、サンフレッチェは経営状態が思わしくないから「この離婚訴訟は単なるプライベートな話ではなく、サンフレッチェの行く末にも影響を与えかねない重大事です」と語っている。 たしかにあまり他人に知られたくないプライベートなことではあろうが、彼は公人で、名誉も地位もあるのだから、書かれることは致し方ないと、私は思う。 やはり出てきたかというのが、文春の女子バレー全日本の代表監督を務めた柳本晶一(61)の体罰疑惑である。これが今週の第2位。 橋下徹大阪市長が大阪市立桜宮高校のバスケ部での体罰問題を受けて、市教育委員会事務局の改革担当顧問に柳本を起用すると発表した。だが彼は、体罰と無関係な監督だったのだろうか。 彼は東洋紡の女子チームの監督をしていたが、東洋紡関係者や元選手が男子チームの監督をやっていたときと同じだったと話している。 「五~七人一組で、ちょっとでもネットにかかったら『もう一周や』って。これを延々とくり返すんですよ。それが半日も続くこともあった。当然手が上がらなくなるし、スパイクなんか打てなくなりますよ。それでもやり続ける。根性練ばっかりでしたね」 柳本監督が手を出すのは、そんな時だったという。東洋紡関係者がこう話す。 「根性練で追いこんで、最後にもう立ち上がれないとなった時に、バーンとやる。殴ったり蹴ったりです。選手の気持ちを煽るためだと思いますが、体罰には変わりない」 厳しい指導のために、初年度はチームの三分の二近い選手が辞めてしまったというのだ。 こういう顧問に真の改革などできないと文春は結んでいる。この報道の通りであれば、彼がやってきた「指導」の実態を正直に話すところから始めなければ、改革などできはしないだろう。 ポストというのは面白い雑誌である。今週は巻頭から「安倍晋三はもしかしたら『大政治家』なのか!?」という大特集を組んでいる。 週刊誌が「!?」を末尾につけたら、大概はそうではないという論理展開になるのだが、読んでいくとそうではなく、安倍総理は1年で総理の椅子を投げ出したが、その後の失意の5年間で研鑽を積み、人脈を築き、視野を広げ力をつけたと評価している。 党内の反安倍派や、アベノミクスはこれからが正念場という言葉もちらほらあるが、安倍総理は大政治家になるやもしれずと読めるのだ。 現代ほど手放しの礼賛ではないが、ヘーッと思わせるものだが、続いているのが今週の第1位にあげた記事だから、ポストの考え方が奈辺にあるのか、理解に苦しむこところだ。 だが、物価は上がるも給料は上がらず、年金は減らされる「富める者さらに富む」アベノミクスは庶民の生活を地獄に堕とす危険性があることは間違いない。 電気料金値上げはおかしいとこう書いている。 「関西電力と九州電力が4月、東北電力と四国電力が7月の値上げを申請した。関電は11%という大幅アップで、停止中の原発の代替火力の燃料費高騰がその理由だ。 東京電力はいち早く昨年9月に電気料金を大幅値上げしたにもかかわらず、巨額の赤字(経常損益はマイナス1950億円)を出し、来年3月期も1200億円の赤字を見込んでいる。政府は2月に7000億円を支援したが、それでも再値上げは避けられそうにない情勢だ。 東京電力の常務は記者会見(2月6日)で、『1円円安になると燃料費が年間330億円増加する』そう悲鳴をあげてみせた。しかし、電力会社は『原燃料費調整制度』によって値上げ申請とは別に、燃料価格や為替の変動によるコスト増を毎月自動的に電気料金に転嫁している。4月はこの制度により、電力10社が3月に比べ標準家庭で24~131円値上げする。ちなみに値上げ幅最大は東電だ。電力会社は為替変動分を価格転嫁しているのだ」 ポストは、なぜ大幅値上げが必要なのかを電力会社に訊いてみた。関電広報室はこのように答えている。 「原発の再稼働時期が見通せないなか、火力燃料費などの負担が大幅に増加した。効率化や内部留保の取り崩しなどしてきたが、現行の電気料金水準では費用の増加を賄うことが困難となっています」 だが、実際に値上げ申請の資料を調べてみると、そこには燃料調達とは関係がないカネが多額に計上されていたのだ。 「本誌は以前、東電、関電などの電力各社が敦賀原発や東海第2原発を保有する日本原子力発電(日本原電)に『発電量ゼロ』にもかかわらず、巨額の『電力購入料』を支払っている問題を報じた(12年11月16日号)。 電力会社の共同出資で設立され、福島原発事故で引責辞任した“東電のドン”勝俣恒久・前会長が取締役に天下っている会社だ。昨年上半期だけで、東電から277億円、関電から162億円など計757億円を稼働しないでもらっている。 そのおかげで、同社は上半期の中間決算で209億円の過去最高益を上げた。 しかも、東電をはじめ、関電、東北電力は日本原電への支払いを値上げ分の電気料金の原価にそっくり上乗せし、国民に付け回ししている」 上昇を続けているガソリン価格も、大幅に下げる方法があるという。 「民主党は09年の政権交代の際、『ガソリン暫定税率』の廃止を公約した。鳩山内閣は財源不足で廃止を撤回したものの、かわりに租税特別措置法を改正し、ガソリン小売価格が3か月連続して1リットル=160円を超えた場合は本来の税率に上乗せされている特例税率(1リットル=約25円)を一時停止して価格を引き下げ、1リットル=130円以下に落ち着けば特例税率を復活させるという『トリガー条項(一定の条件の下で引き金=トリガーが引かれるという意味)』を設けた。 この条項は東日本大震災が起きた際、『復興財源が足りない』という理由で財務省が一度も発動しないまま凍結したが、いまや国民は復興増税を負担して財源をまかなっており、政府には13兆円の補正予算を組んで公共事業を大盤振る舞いするだけの余裕がある。 相沢幸悦・埼玉大学経済学部教授は、『いまこそ凍結したトリガー条項を復活させ、価格高騰に歯止めをかけるべきだ』と指摘する」 ガソリン高騰は家計だけではなく、企業のコストにも跳ね返るから、経済活動全体へのマイナスが大きい。それに、年金カットも行われる。 「政府はこれまでデフレ下でも不況対策として政策的に年金支給額を維持してきたが、財務省や厚労省はそれを『もらいすぎ年金』と批判して今年から大幅減額を決めた。夫婦2人の標準的な厚生年金支給額は現在の月額約23万円が今後3年で約22万5000円へと引き下げられる。月額5000円、年間にすれば約7万円のダウンで、年金生活者にとっては少なくない金額だ。 デフレ(物価下落)が今後も続くのならそれもやむを得ない。しかし、安倍政権はすでにインフレ政策へと転換した。アベノミクスの目標である物価が2%上がれば年金は目減りする。インフレ政策を進めながら、『デフレ期間に払いすぎた年金を返せ』と減額するのは、高齢者にムチ打つ行為ではないか」 パチパチパチ。ポスト頑張れと拍手を送りたくなる。 雇用対策で見落とせないのが、厚労省の『雇用調整助成金』制度の見直しであるとも言っている。 「不況で売り上げがダウンした会社が社員を解雇しないで出向や教育訓練をさせる場合に、国が最高で給料の5分の4を補填する制度で、デフレによる失業者の増大を防いできたとされる。それもこの4月からは助成金額を引き下げるうえ、円高で苦しむ輸出企業などに給付基準を緩和していた『円高特例』が廃止される。 『円安に振れたのだから円高対策はもういらない』という発想だろうが、当然、円安になれば今度は小売り業界など輸入業種が苦境に陥る。しかし、厚労省は『円安特例』は設けない」 ポストはこう結んでいる。 「国民にとっての悲劇は、民主党がデフレを前提に増税や社会保障の切り捨て政策のレールを敷き、これから国民負担増が本格化するという段階で、政権交代で登場した安倍政権が負担増にストップを掛けないままインフレ政策に突き進んでいることなのだ。 これから国民がどれだけの負担を負わされるかを列挙すると気が遠くなる」 これでも、ポストは安倍政権を支持しますか? 蛇足だが、もんじゅ事故で自殺した担当次長が残した極秘文書を入手して連載を始めた週刊朝日の「機密ファイルが暴く『原子力ムラ』の闇」が、今後注目される。 (文=元木昌彦) ●もとき・まさひこ 1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。「週刊ポスト」3月15日号
自動改札機が「SF的スピード」だった時代『ひとり暮らしの東京事典 84年版』
いまだに年末から年度末にかけてのこの時期には、文房具店の手帳売り場は賑わっている。でも、その需要は確実に減っているはずだ。筆者自身も手帳を使わなくなって長い。スケジュール管理は、スマホとGoogleカレンダーで完璧だ。手帳と共に必需品だったポケットタイプの地図も、もはや持ち歩く必要はない。 そろそろ大学受験も終盤を迎え、続々と若者たちが上京してくる時期。かつて、上京してきた若者は、マニュアル本やら何やらを買い漁り、地下鉄の使い方からどこでナニを買えばよいとかを必死に覚えていた。地図やガイドブックも必携である。20世紀の終わりくらいまでは、ファッションやグルメだけでなく書店ガイドだけでも一冊の本として成立しえていたのを思い出す。今回は、そんな時代の若者たちが読んだであろう一冊を紹介する。『ひとり暮らしの東京事典 84年版』である。 隔世の感を感じさせるのは、本の構成だ。まず表紙を開くと、地下鉄路線図と主要路線の所要時間一覧表が挟まれている。いまやスマホで目的地を入力すれば、行き方のすべてを教えてくれる時代。でも、10数年前までは、出かける時には、自分で行き方を組み立てなければならなかったんだよな。 そんな本書はターミナル駅のガイド(当然だが、駅構内の地図つき)に始まって、生活術、各地域のガイドと続く構成だ。考えてみれば、30年あまりも昔の話。ターミナル駅のガイドだけでも隔世の感がある。新宿駅の項目では「新宿発23時45分、アルプス13号は、北アルプスに登る若者たちであふれている」とある。急行アルプスはともかくとして、いま「新宿駅のアルプス広場」といって、通用する人はどのくらいいるのだろうか? 今回、紹介するにあたってじっくり読んでみたのだが、東京の地理に疎い人にとって、この本は親切なことこの上ない。東京都心部の路線の解説なんかは、とてもわかりやすいのだ。 「みどりの山手線は円! まず、このことを頭に入れること。そして、この円を西からまっすぐに横切るのがオレンジ色の中央線だ。横切った円の東側に延びていくのが黄色の総武線、縦は南北に青い京浜東北線だ」 なんて簡潔な説明だろう。で、この後、私鉄の解説もあるのだが「(私鉄は)円の内側はまったく走っていない」と、これまた時代を感じさせる記述が。いや、東京の鉄道網ってどんどん便利な方向へ進化しているのだなあと、感慨深くなる。『ひとり暮らしの東京事典 84年版』
株式会社CBS・ソニー出版、1984年2月
そして、田舎から上京してきた人が困惑するラッシュについても、親切に指南してくれる。そこで記された人の流れに乗る方法は、こうだ。 「決意したらまわりを見渡そう。同じことを考えている人がいるはずだ。その人の後ろまで近づき、横切る方向に向かって後方45度にぴったり付く。要するに便乗するのである」 現代でも使えそうな項目はココだけ。なにせ自動改札機に対しては「差し込むとそれはもうSF的スピードで吸い込まれ、改札機方向にピッと出る仕掛けになっている」なんて書いているんだから。加えて、各路線の一覧表には「スト状況」の項目も。80年代はまだストライキで電車が止まることも多かったんだなと実感する。 ■人気スポットは中央線沿線東京の地下鉄路線は、まだこれだけ。今は便利になりました。
さて、生活編のページでは様々なジャンルのお店を紹介していくのだが、目に付いたのは定食屋の解説だ。「満足顔でしっかり食べて、それでも500円をオーバーすることはメッタにない」という記述をみると牛丼屋チェーンが全盛の今は、なんて不幸なんだ! と感じてしまう。なにより、ここで紹介されている学生街の定食屋には、今なお現存しているところも。ちょっと羅列してみると ・おふくろ(早稲田) →消滅。ビルになっている ・三品食堂(早稲田) →営業中、というかB級グルメブームもあって有名 ・森川町食堂(本郷) →営業中 ・市ヶ谷食堂(市ヶ谷) →居酒屋になっている ・大戸屋食堂(池袋) →この後、チェーン展開 ・三福林(下北沢) →消滅挿入されているイラストとかがとても時代を感じさせる。
こうしたイラストレーターの人って、どうしているんだろうか?
もちろん、当時と比べると値段は変化しているのだが、いまだに現存しているところが多い。どうも、学生が多い街で定食屋という商売はハズレがないようだ。もし、何か商売を始めるなら、選択肢に入れたほうがよいような気も。生活編の記述を見て気づくのは、現在よりも外食のチェーン化が進行していないこと。そして、スーパーは生活に密着しているが、コンビニはまだまだ珍しい存在であったことだ。セブン-イレブンの説明では「名前のとおり朝7時から夜11時まで営業だが、24時間営業の店も多い」と記されている。深夜営業の記述では博報堂の調査を紹介する形で午前零時に都内の街で買えるものを記しているのだが、これも目を見張る。これによれば、もっとも深夜の買い物が便利なのは池袋で、ワーストは上野。池袋では深夜でもコーラはもちろん、菓子パンでも生理用品でも、香典袋でも、英和辞典でも買うことができる。対して、上野ではコーラは買える物の、コンドームも菓子パンも売っていない。つまり当時、午前零時を過ぎた上野では、店がまったく営業していなかったというわけだ。いまやどこでもコンビニがあって、大抵のものは手に入る時代。なんて便利になったのだろうかと、感動せざるを得ないだろう。 ■ロリコンが喜ぶ街は茗荷谷 もう一つ、本書の現代的な価値を感じるのが「キャンパスのある街」の紹介だ。東京を扱うテーマの本だけに、筆頭で紹介されるのはお茶の水。まずは、明治大学の紹介から始まって、写真は今のリバティータワーのところ……すなわち、ボロい建物があって某新左翼党派の看板があったところ。なんだって、こんな写真をセレクトしたのだろうか(その後、21世紀になって、とんでもない内ゲバがあった挙げ句に大学が暴力ガードマンを雇ったり、出資金を返還しないまま生協がなくなったりとか……予測できない未来だったろうな)。 それはともあれ、本文中で紹介されているけっこうな数の店が現在でも残っている。三省堂や東京堂など書店はともかく、ヴィクトリアなどのスポーツ用品店は当時から繁盛していたらしい。対して数を減らしているのが喫茶店。ここでは、レモン・ファイン・マロニエ・きゃんどるが紹介されているが、現在も喫茶店営業を続けているのは、きゃんどるだけ。学生街の喫茶店も今は昔になってしまった。地図が手書きなのはもっとも技術の変化を感じさせるポイントだ。
街の紹介よりも、関係者は今は何をやっているんだろうか? と思ってしまうのが一部の大学の紹介ページにある珍サークルだ。当時、早稲田大学にはロリコンを地でいく「おじさん少女の会」、童貞であることが絶対条件の「童貞を守る会」があったそうだ。また、東大にはアイドルを育てる「アイドル・プロデュース研究会」が、立教大学には男しか入会できない「パフェ研究会」があると記されている。……二次元嫁がナンタラとかAKBがウンタラとかの話しかしないのって、現代の若者の分析とか批判に使われるけれど、昔も一緒じゃないかと納得。なお、この本の茗荷谷の項目では「小中高が集まり女学生も多くロリコンにはうれしい」という記述も……。 80年代の雑誌はもとより、こうした若者向け生活マニュアル本も収集している筆者だが、現在との違いを(無理矢理)引き出すなら「前向き、だけど方向が違う」という点だ。こういったマニュアル本からは「誰かに認められたい」とか「失敗したくない」といった感覚はまったく感じられない。とにかく「楽しく暮らしたい」という意識が前面に押し出されているのだ。 80年代前半、消費社会が進行し選択肢が増えた中で、マニュアル本が量産されるのは当然のことだった。しかし、ネットの発達と共にこういった本が消えたことで逆に不便さは増したのではなかろうか。ネットは、本よりも数多くの情報を教えてくれはするものの、それは精査し取捨選択されたものではない。つまり、情報は多いが迷うことは増えた。あるいは、情報が多すぎてホントに必要な情報にたどり着くのが困難になったということができる。 と、評論家でもないのに評論っぽいことでまとめにしつつ、リアルタイムでこのような本を読んでいた人は、どんな印象を抱いていたのか聞いてみたいと思った次第である。 (文=昼間たかし)20世紀の終わりまでは、なにかと電話番号一覧が掲載されているのがデフォ。


























