奈良県天理市のメガソーラー事業をめぐる入札不正疑惑が持たれていた男性市議が8月10日に亡くなった件で、他殺説が浮上している。 長女の自宅浴室で、胸や腹など複数箇所から血を流して倒れているのが見つかり、近くには血のついたカッターナイフが落ちていたということで、警察は自殺の可能性が高いとしているが、関係者からは「殺されたに違いない」といった話が聞かれる。 「10年前ぐらいになるけど、前にこの付近で大阪府議の秘書が不審死したことがあって、そのときもカッターで不自然に切りつけた感じだと聞いた。警察はそれを自殺としたけど、状況的に不自然だった。あれとそっくりなんだよ」 こう話すのは、亡くなった市議とも顔見知りの元市役所職員。亡くなった66歳の天理市議は実名での発表こそないものの、89年初当選のベテラン議員、佐々岡典雅氏と見られ、この元職員も「間違いない」と断言。実際に佐々岡氏の名前を出してほかで取材してみても、否定する関係者はひとりもいなかった。 佐々岡氏が疑われていたのは、3年前に行われた天理市のメガソーラー事業をめぐる入札で、大阪地検から官製談合防止法違反の疑いで捜索されていた。同事業は、もともと市が工業団地用に22億円も使って取得しながら計画が頓挫していたところ、東日本大震災を機に年間4,300万円でメガソーラー用地として貸し出すプランに転化したものだった。 「でも、事業者として応募した2社のうち選ばれた大阪のメガソーラー・ジャパンって会社は、従業員わずか3名でその手の実績ゼロ。かなりうさん臭い業者で、怪しいって、ある声が市議のブログなんかでも書かれていた」と元職員。 そこで暗躍していたと見られるのが、7期目の自民党市議、佐々岡氏だった。地元紙では事前に情報漏えいして業者の受注を後押しした見返りに、選挙資金600万円が謝礼として支払われたとの証言も伝えられていた。 さらにこの事業に関しては、周辺の土地買収や工事名目などで100億円以上の予算が計上されており、佐々岡市議は地上げなどにたくさんの業者を噛ませていたことでトラブルになっていたという。その中で大物政治家や暴力団の関与も浮上、高市早苗総務相や山口組系倉本組の河内敏之組長の名前が関係者証言で飛び出し、一大スキャンダルに発展しそうな状況になっていた。そんな中、昨年10月に渦中の河内組長が拳銃自殺。疑惑の目は佐々岡氏に集中していたようだ。 ただ、渦中の佐々岡氏の“自殺”という推察には、同じ天理市議からも異論が出ている。 「佐々岡さん、自殺するようなタマじゃないですよ。ヤクザとの付き合いだって隠さず言っちゃうぐらい肝のすわった人で、何かあったら『そういう世界でずっとやってきた慣習的なもんやから、しゃあないやろ』って開き直るタイプでした。少し前にテレビの取材が来ていろいろ追及されたときも『なんで俺だけが悪者か』って怒ってましたからね。万一にも死ぬとしたって70歳近い人がカッターで自分を切り刻むなんて、女子高生みたいなことやるわけない。車で突っ込んで交通事故を装うなり、ビルから飛び降りるなり、不審死に思われないようにしますよ。大きな声では言えないけど、もしかして、これ高市さんとか守るために殺されたんじゃないのかね」 実際、佐々岡氏は生前、記者の取材を受け、かたくなに関与を否定。地元紙記者の質問には「メガソーラー? なんのことか知らない」と、事業自体を一切関知しないとすっとぼけていた。その取材テープを聞かせてもらったが、たしかに神経が図太そうな様子だった。 「かつては市長がワイロを受け取って職員採用していたことが発覚したり、代々の市長が土地転がしを指示していたとの疑惑もあるなど、汚職の横行する地域で、その辺を面倒見ているのが天理教にも寄付をしている高市さんってウワサ」と元職員。 佐々岡氏が汚職に絡んでいたとしても、ひとり得をして終わるような小さな話ではなかったことは事業規模を見ればわかる。天理市は高市総務相の地盤であり、先ごろ市の産業振興館がオープンした際も都内から中継で参加。佐々岡氏は生前「高市組」という言葉を使って、高市総務相の“子分”を自慢していたというだけに、その死の背景に自民党の中枢が関係している疑いもあるが、この不審死でそれも解明は難しくなりそうだ。これではなお口止めの「他殺説」がささやかれてもおかしくはない。 (文=片岡亮/NEWSIDER Tokyo)「天理市役所を捜索 市議に現金授受の疑い」(奈良テレビチャンネル/YouTubeより)
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テレンス・リーを買収した元オスカー幹部、幸福実現党の応援なのに高橋ジョージにも声かけしていた
7月の参院選で、金銭を受け取って応援演説をしたとして、公職選挙法違反(買収など)容疑でタレントのテレンス・リー(本名・加藤善照)容疑者が逮捕された事件は、党本部が主導して買収工作をしていた疑惑に拡大。東京・港区の幸福実現党本部に異例の家宅捜索が入る事態となった。 リー容疑者は首都圏で、歌手のトクマや小島一郎ら同党の立候補者の応援演説を請け負い、報酬として、計数十万円を受け取っていた疑いがある。本人は「信者じゃないけど、頼まれたからやった。ギャラも交通費も出ないって言われて」と、受け取った現金が報酬ではないと否認している。 ただ、選挙活動時に登場したリー容疑者には聴衆から「応援になってない! 逆効果だぞ!」との声が飛んでいたこともあった。というのも、リー容疑者は自称世界各地の戦場を渡り歩いた元傭兵で、危機管理コーディネーターや軍事評論家の肩書を持つが、一方で退役後は殺し屋をしていたとか、フランス外人部隊にいたとかの肩書が、その都度変化する怪しい経歴の持ち主だからだ。柔道初段の格闘家を名乗りながらも、09年には酔っ払いに一方的に殴られ全治4週間の負傷をし、なおその経歴が疑われたが、このとき本名がバレたことから過去、傭兵ではなくバーの元マスターだという証言まで出てきてしまった。 さらに女性トラブルも報じられている。昨年、写真誌で慶大生の女性歌手・桑名愛素佳に「芸能界デビューをチラつかせて肉体関係を強要され、ストレス性胃炎になった」と被害告白をされ、さらに脅迫とストーカー行為による被害届を警察に出されていることが伝えられた。 リー容疑者はこれについて肉体関係を否定し、桑名の方がストーカーしてきたと主張したが、この影響で所属事務所オスカープロモーションを解雇される。その後、新たな事務所で再出発するも、今年6月、今度はこちらの事務所の女性タレントへのセクハラ騒ぎでまた解雇。昨年末、事務所の忘年会で30代のグラビアタレントを連れ出し、「俺はずっと前からおまえのことが好きだった」と強引にキスしたという。これまたリー容疑者はその事実を全面否定したものの、危機管理のプロという看板の信用度はガタ落ちになっていた。 幸福実現党が、なぜこんな怪しいB級タレントを起用したかといえば、「なかなか見つからなかったから」と党関係者。 「金の受け渡しは一切、聞かされていないので本当に知らなかったんですが、応援をしてくれるタレントがいないかという話になっていたのは確かで、みんなであちこち声をかけていたんです」(同) 事実、リー容疑者に声をかけたのは容疑者の古巣、元オスカーの宣伝本部長、今井一郎容疑者だった。今井容疑者は上戸彩や武井咲らを輩出した全日本国民的美少女コンテストの審査員を務めるなど業界の名物幹部で、その羽振りのよさから夜の街での豪遊ぶりも知られていたが、「8年ほど前に金銭トラブルで会社を追い出されていた」と業界関係者。 今井容疑者は元スポーツ紙記者の一木昭克容疑者を通じて10万円でタレント集めを依頼され、リー容疑者に半額の5万円を渡したとされる。芸能関係者からは「今井さんからタレントの○○を連れ出せないかという連絡があった」という話が漏れ伝わっていることから、かつての人脈で応援タレントを集めようとしていたことがうかがえる。しかし、タレントにとってはかなり慎重になるべき政治運動だけに、そのほとんどが「NO」。 「今井さんは俳優や歌手、芸人まで40人以上には声をかけたらしいけど、みんなダメで、最後は別の宗教団体と付き合いがある高橋ジョージさんにまでオファーしたけど断られたとか……」(業界関係者) 結局、ひとり引き受けてくれたのが芸能界を追放されかけているリー容疑者だったわけだが、その買収工作自体が表になってしまい、党は大ピンチに陥ってしまった。リー容疑者と付き合いのあるバンドマンは「これでダメ押し、リーの仕事がなくなっちゃう。彼にとっては不幸実現党だよ」と本人を代弁して嘆いていた。 (文=片岡亮/NEWSIDER Tokyo)『3秒おいて、慌てなさい。―地震・放射能・犯罪・テロ…あらゆる危機に備える』(笠倉出版社)
都知事選立候補の山口敏夫元労相「私に入れなくても……」発言の背後に五輪利権の“黒い影”?
東京都知事選が7月14日、告示され、小池百合子氏や鳥越俊太郎氏ら過去最多の計21人が立候補となったが、当日「私に入れなくても、五輪利権のしがらみのない人を選んでください」と、ちょっと変な演説をしていたのが、かつて「政界の牛若丸」と呼ばれた元労相の山口敏夫氏。演説に寄り添った支援者からは「今回の選挙戦は当選ではなく、森喜朗元首相を東京五輪の組織委員長から引きずり下ろすのが目的」という声が聞かれた。一体どういうことなのか。 山口氏は徹底した“森嫌い”で知られる。昨年は12枚に綴った森氏の批判文を国会議員らに配布。今年は月刊誌「紙の爆弾」(鹿砦社)でも森氏を糾弾。2月号では、「すでに国民の間に東京五輪を支援する雰囲気はない。見直しが必要なのは明白です。だからこそ、森君の人生を検証し、きわめてアンフェアな過去を背負っていることを、国民にもわかってもらわなければならないと思います」と、五輪の諸問題について森氏の責任を問うべく国会に呼んで追及するべきだとした。 さらに同8月号でも「森君にとっての東京五輪の最大の目的は、神宮の森の“解体・新築工事利権”にありつくことです。そのために、ゼネコン企業や広告代理店を手玉にとろうとしています」としていた。 年齢は森元首相が3歳上だが、初当選が先だった“先輩”として森氏を「クン付け」で呼んだ山口氏、ここまで森氏を追いかける理由について、政治記者からは「五輪の諸問題に対する憤りだけではない」という話も聞かれる。 「山口さんは過去の政局で森さんと対立していたんですが、中でも00年に小渕恵三首相が亡くなって森さんが首相が選ばれた“密室会議”について激怒しているとか……いずれにせよ私怨があるようです。ただもうひとつ、右翼系の政治団体の大物が背後にいて、森さんの五輪利権に押し出された連中が恨みを持っているというウワサもあります」(記者) 山口氏は1967年の衆議選で初当選し、自民党に入党。新自由クラブに移って84年には中曽根内閣で労働大臣に就任した。94年には村山内閣発足後の新進党結党に参加したが、翌年に業務上横領、詐欺などで逮捕され政界を引退。2006年に懲役3年6カ月の実刑判決を受け、09年に仮釈放された。そして、表舞台に出てくるや森氏をバッシングし始めた。記者によると「当初は自身が出馬するのではなく、その背後の政治団体から有力な候補者を立てようとしていた」という。 「でも、75歳という高齢のせいか、あまり緻密な人選をしていなかったんです。先の参院選で社民党から出た母乳アートの変人、増山麗奈にも声をかけていたし、取材に来た記者を誘ったこともあったんです。それはもしかすると身近なところにいる連中が何かと身体検査すれば危ないアウトローみたいな者が多かったからかもしれませんが……。ブレーンのひとりは、辞任の原因となった元都知事・猪野直樹氏と徳州会をつないだ人物ですし。ただ、なんにせよ、もし当選したら即刻、森さんを五輪関係から外すのは間違いないです」(同) 五輪の諸問題について「辞めない理由がない」と国民から批判が乱れ飛ぶ森氏だけに、その一点だけを願うような都民が多くいれば、思った以上の票が集まるかもしれないが……。 (文=鈴木雅久)「東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会」より
都知事選立候補の山口敏夫元労相「私に入れなくても……」発言の背後に五輪利権の“黒い影”?
東京都知事選が7月14日、告示され、小池百合子氏や鳥越俊太郎氏ら過去最多の計21人が立候補となったが、当日「私に入れなくても、五輪利権のしがらみのない人を選んでください」と、ちょっと変な演説をしていたのが、かつて「政界の牛若丸」と呼ばれた元労相の山口敏夫氏。演説に寄り添った支援者からは「今回の選挙戦は当選ではなく、森喜朗元首相を東京五輪の組織委員長から引きずり下ろすのが目的」という声が聞かれた。一体どういうことなのか。 山口氏は徹底した“森嫌い”で知られる。昨年は12枚に綴った森氏の批判文を国会議員らに配布。今年は月刊誌「紙の爆弾」(鹿砦社)でも森氏を糾弾。2月号では、「すでに国民の間に東京五輪を支援する雰囲気はない。見直しが必要なのは明白です。だからこそ、森君の人生を検証し、きわめてアンフェアな過去を背負っていることを、国民にもわかってもらわなければならないと思います」と、五輪の諸問題について森氏の責任を問うべく国会に呼んで追及するべきだとした。 さらに同8月号でも「森君にとっての東京五輪の最大の目的は、神宮の森の“解体・新築工事利権”にありつくことです。そのために、ゼネコン企業や広告代理店を手玉にとろうとしています」としていた。 年齢は森元首相が3歳上だが、初当選が先だった“先輩”として森氏を「クン付け」で呼んだ山口氏、ここまで森氏を追いかける理由について、政治記者からは「五輪の諸問題に対する憤りだけではない」という話も聞かれる。 「山口さんは過去の政局で森さんと対立していたんですが、中でも00年に小渕恵三首相が亡くなって森さんが首相が選ばれた“密室会議”について激怒しているとか……いずれにせよ私怨があるようです。ただもうひとつ、右翼系の政治団体の大物が背後にいて、森さんの五輪利権に押し出された連中が恨みを持っているというウワサもあります」(記者) 山口氏は1967年の衆議選で初当選し、自民党に入党。新自由クラブに移って84年には中曽根内閣で労働大臣に就任した。94年には村山内閣発足後の新進党結党に参加したが、翌年に業務上横領、詐欺などで逮捕され政界を引退。2006年に懲役3年6カ月の実刑判決を受け、09年に仮釈放された。そして、表舞台に出てくるや森氏をバッシングし始めた。記者によると「当初は自身が出馬するのではなく、その背後の政治団体から有力な候補者を立てようとしていた」という。 「でも、75歳という高齢のせいか、あまり緻密な人選をしていなかったんです。先の参院選で社民党から出た母乳アートの変人、増山麗奈にも声をかけていたし、取材に来た記者を誘ったこともあったんです。それはもしかすると身近なところにいる連中が何かと身体検査すれば危ないアウトローみたいな者が多かったからかもしれませんが……。ブレーンのひとりは、辞任の原因となった元都知事・猪野直樹氏と徳州会をつないだ人物ですし。ただ、なんにせよ、もし当選したら即刻、森さんを五輪関係から外すのは間違いないです」(同) 五輪の諸問題について「辞めない理由がない」と国民から批判が乱れ飛ぶ森氏だけに、その一点だけを願うような都民が多くいれば、思った以上の票が集まるかもしれないが……。 (文=鈴木雅久)「東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会」より
都知事選立候補の山口敏夫元労相「私に入れなくても……」発言の背後に五輪利権の“黒い影”?
東京都知事選が7月14日、告示され、小池百合子氏や鳥越俊太郎氏ら過去最多の計21人が立候補となったが、当日「私に入れなくても、五輪利権のしがらみのない人を選んでください」と、ちょっと変な演説をしていたのが、かつて「政界の牛若丸」と呼ばれた元労相の山口敏夫氏。演説に寄り添った支援者からは「今回の選挙戦は当選ではなく、森喜朗元首相を東京五輪の組織委員長から引きずり下ろすのが目的」という声が聞かれた。一体どういうことなのか。 山口氏は徹底した“森嫌い”で知られる。昨年は12枚に綴った森氏の批判文を国会議員らに配布。今年は月刊誌「紙の爆弾」(鹿砦社)でも森氏を糾弾。2月号では、「すでに国民の間に東京五輪を支援する雰囲気はない。見直しが必要なのは明白です。だからこそ、森君の人生を検証し、きわめてアンフェアな過去を背負っていることを、国民にもわかってもらわなければならないと思います」と、五輪の諸問題について森氏の責任を問うべく国会に呼んで追及するべきだとした。 さらに同8月号でも「森君にとっての東京五輪の最大の目的は、神宮の森の“解体・新築工事利権”にありつくことです。そのために、ゼネコン企業や広告代理店を手玉にとろうとしています」としていた。 年齢は森元首相が3歳上だが、初当選が先だった“先輩”として森氏を「クン付け」で呼んだ山口氏、ここまで森氏を追いかける理由について、政治記者からは「五輪の諸問題に対する憤りだけではない」という話も聞かれる。 「山口さんは過去の政局で森さんと対立していたんですが、中でも00年に小渕恵三首相が亡くなって森さんが首相が選ばれた“密室会議”について激怒しているとか……いずれにせよ私怨があるようです。ただもうひとつ、右翼系の政治団体の大物が背後にいて、森さんの五輪利権に押し出された連中が恨みを持っているというウワサもあります」(記者) 山口氏は1967年の衆議選で初当選し、自民党に入党。新自由クラブに移って84年には中曽根内閣で労働大臣に就任した。94年には村山内閣発足後の新進党結党に参加したが、翌年に業務上横領、詐欺などで逮捕され政界を引退。2006年に懲役3年6カ月の実刑判決を受け、09年に仮釈放された。そして、表舞台に出てくるや森氏をバッシングし始めた。記者によると「当初は自身が出馬するのではなく、その背後の政治団体から有力な候補者を立てようとしていた」という。 「でも、75歳という高齢のせいか、あまり緻密な人選をしていなかったんです。先の参院選で社民党から出た母乳アートの変人、増山麗奈にも声をかけていたし、取材に来た記者を誘ったこともあったんです。それはもしかすると身近なところにいる連中が何かと身体検査すれば危ないアウトローみたいな者が多かったからかもしれませんが……。ブレーンのひとりは、辞任の原因となった元都知事・猪野直樹氏と徳州会をつないだ人物ですし。ただ、なんにせよ、もし当選したら即刻、森さんを五輪関係から外すのは間違いないです」(同) 五輪の諸問題について「辞めない理由がない」と国民から批判が乱れ飛ぶ森氏だけに、その一点だけを願うような都民が多くいれば、思った以上の票が集まるかもしれないが……。 (文=鈴木雅久)「東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会」より
意図的? 勘違い? 故・大橋巨泉氏が遺した大量の“安倍政権批判”未掲載原稿
長年がんとの闘病を続けていたタレント、大橋巨泉氏が7月12日、急性呼吸不全で死去していたことが伝えられた。大手新聞社の編集者によると「生前に届いていた未掲載原稿が多々残されている」という。 「勘違いしていたのか意図的だったのかはわかりませんが、大橋さんは生前、掲載予定もないのに原稿を送ってくることがよくあって、最後は年始に小泉(純一郎)さんや菅(直人)さんの掲げる反原発の話を強く支持する内容が届いていたんです」(同編集者) ただ、掲載できなかったのは「安部政権批判の色が強くて、政治部と政権側との関係もあって、予定以外の紙面枠を割いて掲載できる状況になかった」という。 「だから手元に保留のものが結構ありますよ。書くのが速かった方なので、おそらくいろんな媒体に未掲載原稿があると思います」(同) 大橋氏は政治への関心が強かったタレントで、一般的に「左寄り」と見られてきた。激ヤセした姿で出演した2月放送の『徹子の部屋』(テレビ朝日系)では、同じくパーキンソン病と闘病中の永六輔氏が車イスのまま隣に座ったが、テレビ離れの姿勢をとっていた永氏が出演を決めたのは、「政治信条の近い大橋さんと一緒だったからこそ」という話も聞かれる。 「永さんはテレビ嫌いなのではなく、自分の信条に沿わないテレビ局や番組に怒っていた方でした。いわゆる極端に左寄りな方でしたから、同じ方向という印象の大橋さんが出るとなって、拒まなかったのでは」(テレ朝関係者) 2人とも現・安倍政権に厳しい見方を示した“同志”であり、永氏は60年安保反対闘争への参加経験を持ち、当時の首相であった安倍晋三首相の祖父・岸信介氏と戦った。革新自由連合という政党を結成し、1983年の参院選に出馬(落選)したこともあった。 大橋氏は『クイズダービー』(TBS系)などの司会者として活躍し、競馬評論や実業家としても成功していたが、芸能界引退宣言し、2001年に民主党(現民進党)から参院選に出て当選。当時は小泉人気への対抗馬となったが、当選直後に起きたアメリカ同時多発テロでの安保問題をめぐって「アメリカを支持する」として党に反発、わずか半年で辞職。「民主党がこれほど反民主的な集団とは思わなかった」という痛烈な言葉を残した。 このあたり本人は「僕は左ではない」としており、独自の価値判断がうかがえたが、一方で過去に北朝鮮による拉致疑惑を「作り話」と言っていたことなどから「その場の気分任せの人」という見方もあった。 実際、かつて批判していた小泉氏には原発を巡る姿勢から「小泉さんが掲げる脱原発の思いは本物」と絶賛。前出・編集者のところに予定外の原稿を送ったほどだったわけだ。同様の未掲載原稿があるとすれば、それこそ遺言状のようなもの。各メディアもあらためて掲載を検討していることだろう。 (文=片岡亮/NEWSIDER Tokyo)ゲバゲバ人生 わが黄金の瞬間(講談社)
都知事選“ドタキャン”不出馬の石田純一に、民放各局「しばらく起用を避けるように」
都知事選に条件付き出馬表明をしておきながら、わずか4日で撤回となったことで、テレビ各局が「しばらく石田純一の起用は避けるように」と番組スタッフに通達していたことがわかった。 7月13日、水曜レギュラーを務めるABCテレビの情報番組『おはよう朝日です』の生放送に、石田は欠席。タレントのたむらけんじが代役を務めたが、他局でも石田を出演候補者から外す動きがあり、「朝の会議で、コメントを取りに行く取材はOKだけど、生出演などは控えるように言われ、オファー予定だったものは白紙になった」とフジテレビのディレクター。 出演がもともと決まっていたバラエティ番組などは予定通りだが、情報番組などは選挙報道との兼ね合いから「使えない」という話が複数局で聞かれ、出馬をやめても石田への風当たりは冷たいようだ。 「石田さん本人が『別の方に決まれば応援に回る』と言っているので、出馬をやめても情報番組には出せない」(同) テレビ番組は、放送法で「政治的に公平であること」を定められており、各局とも選挙前は立候補者の出演を自粛する習わしとなっている。そのため、選挙後には問題がなくなるともいえるが、もともと「政治色が強くなった石田純一」に需要が高いとはいえず、騒動以前から起用が激減していた。 石田は昨年、安保法制の反対デモに参加、予告なく現れて「そんなに米国のご機嫌を取りたいのか! 戦争は文化ではありません!」とマイクで叫んだ。政治色の強さが災いしたか、直後に妻でタレントの東尾理子が第二子を出産しても、長男の時のように出産から育児の過程をドキュメンタリー番組で取り上げるようなことはなく、その様子は夫妻自らブログで伝えていた。 「ほかのタレントの不倫騒動の時に、石田さんにコメントを求めに行ったりはしましたが、以前より扱いにくくなっていたのは確か」と前出ディレクター。 ただ、フジテレビは、そんな石田の動き自体はいち早くキャッチ。7月6日の『直撃LIVE グッディ!』で、出馬の可能性を「50%」と報じた。 「あの時は『とくダネ!』の司会、菊川怜にも参院選オファーがあることをつかんだ週刊誌記者が、局の関係者に事実関係を確認してきたんですよ。その時に逆に漏れてきたのが、乙武洋匡さんと石田さんの出馬でした。だから石田さんは当初、出るなら参院選だったはず」(同) このあたりも、石田は優柔不断だったのだろうか? なんにせよ、その態度はメディアでボロクソに言われている。番組などに迷惑をかけたことについて、フジの情報番組『バイキング』で坂上忍が「何年この仕事で飯を食ってんだって話ですよ」と痛罵し、コメンテーターも「政治家には向いてない」(大和田獏)、「タレントは政治に携わっちゃいけない」(梅沢富美男)と批判一色。 石田本人は出馬撤回の際、番組やCMへの違約金が生まれると愚痴っていたが、ディレクターは「番組は、あくまでこちらからの出演要請自粛なので、違約にはならないと思う。ただ、CMは別。犯罪や不倫などのゴシップ以外にも、政治色の強い活動を禁じる契約になっているのが通例なので、一定の賠償責任は出るでしょうね」という。 石田が契約しているCMは6社で、このうち経営者が石田と親しくしているようなところは賠償請求にまでは至らない可能性もあるが、いずれにせよ今後、新たなCM契約オファーは減りそうな気配だ。 市民団体に推されて目立ったはいいが、売名行為のようなスタンスで、むしろ大きなイメージダウンとなった石田。一方で、今回政治色がついたことを生かして秋から情報番組のMCに担ぎ上げられるという情報もあるが、果たして……。 (文=片岡亮/NEWSIDER Tokyo)
都知事選・小池百合子候補に出版界から不安の声「不健全図書の審議が……」
東京都知事選のさなか、サプライズで出馬表明した自民党衆院議員の小池百合子元防衛相を複雑な思いで見つめるのがグラビア誌の編集者で、「できれば女性議員には当選してほしくはない」と言っていた。その理由は「不健全図書」の審議にあるのだという。 「小池さんがどうというのではないんです。女性知事は避けてほしいんですよ。女性の政治家は多くがエロ雑誌、エロ漫画などにうるさいので、規制が強まる恐れがあるんです。世間から猛バッシングを浴びて辞任した(前知事の)舛添(要一)さんですけど、実のところ規制に関してはあまり関心が高くなかったのか、緩めだったんです。いま出版界は右肩下がりの大不況で、エロなしに食っていくことは不可能ですから、それを締められたらもうお手上げ。だから女性知事の誕生だけはしてほしくないです」 この編集者が担当するグラビア誌は、芸能ニュースや都市伝説、サブカルチャーなどの記事も充実しているが、「売りはあくまで女性タレントのグラビアやヌード、AV関係などエロ記事」だという。 ただ、東京都は青少年育成条例に基づき、自主規制団体とともに不健全図書の審議を行っており、ここで「性的感情を著しく刺激する」と判断されると書店の販売エリアなどが狭められるなどの措置があるという。 「ただ、行政当局によるわいせつの規制は、健全と不健全の境界線が曖昧で、感覚的な線引き。なので権力側が厳しくしようと思えば片っ端から不健全図書指定をすることも可能なんです」(同) 書籍の表現規制に関しては3月、大阪・堺市が決めた「有害図書類を青少年に見せない環境づくりに関する協定」に対し、日本雑誌協会と日本書籍出版協会が質問状を送付。堺市はコンビニエンスストアにポルノ雑誌が目につく形で販売されていることを問題視、成人雑誌の陳列棚に目隠しを取り付けるなど呼びかけたが、そもそも成人雑誌の規定が曖昧で、雑誌側が猛反発したわけだ。これと比べれば東京都の制度は毎月、個別タイトルを挙げて指定する形でいくらかわかりやすい部分があるが、いずれにせよその裁量が都知事次第となるわけだ。 「昔からエロ雑誌をやってきたベテラン編集者なんかは表現の自由を守れと規制に立ち向かう姿勢を見せることが多いんですが、今そういう編集者がかなり減ってきていて、ウチの編集部も30代の若い世代ばかり。そうなるとルールと戦うようなことはないので『寛容な都知事になってくれますように』と願うだけなんですよ」と編集者。 グラビア誌などエロ書籍を担当する編集者にとっては、オリンピック関連などの争点よりも気になるのがエロへの締め付け具合。編集者は「都知事選の立候補者の中に『規制緩和する』と言ってくれる人がいたら、我先にと投票するんですけどね」と話していた。 (文=片岡亮/NEWSIDER Tokyo)写真:つのだよしお/アフロ
「大阪の舛添や……」泥沼化する「橋下徹の秘書が覚せい剤」問題と、大阪自民の異常事態
参院選大阪選挙区(定数4)。おおさか維新の会と自民党の候補が激戦を繰り広げている中、別の戦いも注目を集めている。 自民党大阪府連の中山泰秀会長が、公開の場で議題と関係なく「前市長の秘書が覚せい剤で逮捕されたのは本当か」と発言したことに、橋下徹・前市長がブチ切れた。橋下氏は名誉棄損で中山氏を訴え、大阪市も事実無根として謝罪を要求するなど場外乱闘は泥沼化している。 発端は参院選公示前の6月12日。マスコミにフルオープンで行われた、大阪市による国への予算要望でのことだった。締めのあいさつで中山氏が突然「前市長の秘書が覚せい剤で逮捕されたのは本当か? 事実関係を説明してもらいたい」と求めたのだ。 秘書が覚せい剤で逮捕された事実はなく、これに橋下氏が反応。Twitterで中山氏を「日本一の無能政治家」「アホボンピーマン」などとこき下ろし、17日、大阪地裁に提訴。さらに、大阪地検に名誉毀損容疑で刑事告訴も行った。 中山氏は、橋下氏が府知事選に出馬した際の陣営スタッフで後に覚せい剤取締法違反で逮捕された人物と、橋下市長時の特別秘書を混同していた可能性があるという。 同席していた自民市議は「(中山氏が)急に言いだして、耳を疑った。参院選前に維新に攻撃する、いい口実を与えてしまった。府連会長として失格や」とあきれる。 大阪市も中山氏に事実関係の詳細を求める質問状を出したが、中山氏は「個人のプライバシーを侵害する可能性がある」などとして無視。さらに大阪市は「そういった事実はなかった」として、中山氏に期限付きで謝罪を求めたが、これも無視している。これを受けて大阪市は、サイトのトップ画面でこの問題に関する経緯などの公開に踏み切った。 一方の中山氏はマスコミの取材に対し、「僕は(当該人物と)廊下で会いましたからね、助役室の前で」と正当性を主張している。 しかし、問題は思わぬとところにも飛び火した。この間違われた人物が、橋下氏が所属する芸能事務所タイタンの元社員であった可能性もあり、太田光代社長がTwitterで中山氏に発言の詳細を求めた。しかし回答がなく、太田氏も「訴えますよ。弊社」と宣言する事態になっている。 さすがに府連幹事長の多賀谷俊史市議が中山氏に謝罪するよう求めたが、中山氏はこれも拒否。府連内でも中山氏に同情する声はなく、四面楚歌状態となっている。 ある府連幹部は「中山が府連会長を辞めるしかないが、辞める気はない。中山が会長になってから地方選は全敗。大阪の自民党をダメにしている張本人やのに自覚がない。『大阪の舛添』や」と嘆く。 中山氏を支える府連副会長は佐藤ゆかり衆院議員が務めているが、佐藤氏も身内であるはずの自民支部長に訴えられている。府連のツートップが訴訟を抱える異常事態だ。大阪の自民党が立ち直るのは、まだまだ時間がかかりそうだ。
東京都知事選に新たな大本命!? 「小沢を捨てて森に寄る」谷亮子氏に出馬の構えか
7月の東京都知事選挙に向けて、各党の候補者選びが進んでいるが、中でも決断に注目が集まっているのが「東京五輪」のイメージに便乗したスポーツ人脈だ。政治記者からは「東京五輪のドンで組織委員会会長の森喜朗元首相が、推したい候補を挙げている」という話が聞かれる。 名前が挙がったのは、シンクロの小谷実可子氏やマラソンの有森裕子氏、そして参院選への出馬を見送った元柔道金メダリストの谷亮子議員だという。 「中でも、本命は谷さん。あるテレビプロデューサーから聞いたんですが、今回、参院選に出馬しないならとスポーツキャスターの依頼をしたら、断わられたらしいんですよ。これは何か動きがあるってことですね」と記者。 谷氏は2010年の参院選比例区で旧民主党から初当選。師・小沢一郎と行動をともにして現在の「生活の党と山本太郎となかまたち」(以下、生活の党)に移ったが、自民党など複数の党から出馬の打診を受け、離党を決断。しかし、いま抜ければ生活の党は「所属議員5人以上」の政党要件を失うことから、党代表の小沢氏から慰留され、その妥協案として「今回の立候補は断念するが、離党はする」となった。本人は政治活動継続の意志を強く持っており、今回の出馬断念には別の一手があるとささやかれる。それが都知事選なのだろうか? 「谷さんは党の副代表と参議院幹事長を務めていたのに、統一名簿の断念を小沢さんからきちんと相談されなかったことなどで揉めていた」と記者。統一名簿は、1人区における民進、社民、生活の3党による協力体制で、これは谷氏自身の再選にも関わってくる重要事項ではあった。 「結局、小沢さんがこれをまとめられなかったことにも失望。そんな中で接触していた政界関係者から、森さんの都知事候補のプランを耳にし、乗り気になったんです。決断までにはいろいろなハードルがあるんですが、『東京五輪を金メダリストがまとめるという売り』にはなりますね」(同) ただ、この急展開には準備不足も否めない。任期満了後に生活の党は離党する予定だが、参院選が終わる7月10日から都知事選の公示14日まで、わずか5日間しかないため、急ピッチで準備を進める必要が出てくる。 「それに、小沢さんに背を向け森さんに寄るということに不快感を示す人もいるんです。両人は日本の政界を動かしてきたフィクサー同士。片方の顔を潰すことは、互いにしたがらないんです。ただ、それこそ参院選で生活の党が惨敗して、党が解散でもすれば谷さんは動きやすいでしょうね」(同) 柔道時代の関係者によると、谷氏は「高齢の有力者に取り入るのが非常にうまい」と評判だったという。政界でも大物政治家のお気に入りとして動いていただけに、これを利用した身の振り方は十分あり得る。 先日、舛添要一前都知事が、書道の際に中国服を着用していたことを「柔道経験による肩の筋肉の張り」と説明すると、谷氏は「関係ない。柔道の選手に失礼」とバッサリ。その後釜に色気を出した発言のようにも聞こえる。 生活の党に谷氏の都知事選出馬について聞いてみたところ、「さっぱりわかりません」と即答されたが、一方で「タレント議員には逆風があって、出馬しても当選は難しい」と話す同党関係者もいる。それでも知名度の高さから、その存在がクローズアップされていることだけは間違いなさそうだ。 (文=ハイセーヤスダ/NEWSIDER Tokyo)谷亮子公式サイトより






