
左から富永“TOMMY”弘明、吉田仁美
12月から2月まで、「BSスカパー!」では3カ月連続で人気声優、アーティストが集結するアニソンライヴを放送する。その中継第1弾となる12月31日開催のイベント「KINGRUN Presents アニソンキング supported by スカパー!」(新宿文化センター、22時開演)の記者発表会が11月21日に都内で行われ、小野澤拓生総合プロデューサー、宮腰裕行実行委員会副委員長、合田英人同事務局長が登壇した。
「アニソンキング」は2009年に「アニソン紅白」としてスタートし、以降、毎年大みそかに開催してきたアニソンライヴイベントを改題したもの。紅白にタイトルで対抗するのではなく、王道を往きたい──との狙いから、イベントタイトルを変更したという。
新年を迎えるカウントダウンには、現代にふさわしいリブート成功作として話題沸騰の『宇宙戦艦ヤマト2199』の上映スタートにちなみ、オリジナル版『宇宙戦艦ヤマト』のささきいさおと、『宇宙戦艦ヤマト2199』の第1章エンディングを歌う結城アイラ、そして第2章のエンディングを歌う美郷あきの「ヤマト対決」を用意。
また、昨年から導入の、A(nison)ROCKと題したパート(23時30分頃予定)には、川添智久(ベース)、EARTHSHAKERの西田“MARCY”昌史、小野正利、田村直美、ECHOS/LINDBERGの小柳“CHERRY”昌法(ドラムス)、PERSONZ/fringe tritoneの本田毅(ギター)、maniac studioの大槻隆(ギター)、高山和芽(キーボード)が参加することが決まっている。同様に、いくつかのゾーン(時間帯)にテーマを分けて演出していく。
初登場アーティストは紅組8組、白組6組に及び、初年度から4回連続出場するのは松本梨香だけ。陣容にかなりのテコ入れがあったようだ。
文化放送のインターネットラジオ「超!A&G+」では、「アニソンキング」の宣伝ともなっている『アニキン~Skytree Radio』を7月7日から隔週で放送中。この楽しげなノリをそのまま持ち込もうとの理由から、同番組の司会を務める鷲崎健、砂山けーたろー、三澤紗千香、上坂すみれの4人が、そのまま「アニソンキング」の司会に決定した。
「『アニキン』に毎回アニソン歌手/アーティストを招いていたおかげで、早い時期からブッキングを始めることができるメリットがあった」とは、小野澤総合プロデューサーの弁だ。紅組キャプテンは松本梨香、白組キャプテンはきただにひろしが務める。また、演奏はすべて生バンド。A(nison)ROCKのみ、特別編成のバンドが出演することになる。
タイトルは変わっても紅白2組の勝敗を投票で決する大会方式は変わらず。昨年に引き続き審査委員長を務める田中公平などプロの審査員のほか、一般審査員もホームページ上で1票を投じることができるシステムを構築中だという。また、投票方法は考案中だが、会場のファンにも投票権があり、審査員票+インターネット投票+会場での決着となり、実際の視聴者、入場者の1票が大きく影響しそうだ。このほか、
・入場者特典として放送終了後に、出演者からのお年玉プレゼント
・入場できない未成年のために、31日昼、小学校6年生以下の児童を対象に無料ライヴ(募集定員200名を超えた場合は抽選)「アニキン mini」を開催
・公式サイトでの投票によって、今年度の神曲各部門を選出
・『アニキン~Skytree Radio』の最終回として、文化放送にてサテライト放送「A&G年越しスペシャル~儀武ゆう子の本気!アニソンキング☆ラブ」を実施
といった施策が発表された。


このあと、ゲストに吉田仁美と富永“TOMMY”弘明が登場。吉田仁美は『スマイルプリキュア!』前期エンディングテーマ「イェイ!イェイ!イェイ!」、富永“TOMMY”弘明は『ジョジョの奇妙な冒険』オープニングテーマ「ジョジョ~その血の運命(さだめ)~」(TVサイズ)をそれぞれ熱唱し、互いの健闘を誓い合った。
吉田のエンディング振り付け完全再現ぶりのキュートさ、まさしく腹の底からの発声がすばらしい富永のたくましさが全開となり、早くも火花を散らした格好だ。
コアなアニメファン受けも良好ながら、一般層への浸透度も高い『スマイルプリキュア!』『ジョジョの奇妙な冒険』のテーマ曲を担当した2人がゲストとして現れたことからも、「アニソンキング」が目指す独自のカラーが透けて見えるようだが、アーティスト選出の基準はどの辺りにあるのか。記者発表会終了後、小野澤総合プロデューサーに訊ねると、次のような答えが返ってきた。
「アニソンイベントが乱立する中で、個性を出すにはどうしたらいいかを考えたときに、幅広く支持される方たちを出したいと思いました。こたつに入りながら、『これ誰?』『これ知ってる!』と言い合えるものですね。アニソンイベントは流行の歌に偏る傾向があり、お父さんお母さんがわからない。そこで、わざと幅を広くとりました。閉鎖的にするのではなく、もっと裾野を拡げていく。一方で、J-POPは通り過ぎると忘れられやすい」
J-POPのように忘れられずに聴く者、見る者にひっかかり、かつ、アニソンとして閉じてしまわない中間の領域を目指すという方向性が、確かにできてきているようだ。
「串田アキラさんは『会場に元気づけられる』とよくおっしゃるのですが、これを逆にしないといけない。アニサマを目指しているわけではないので、今後は流行の歌以外でも、もう一回聴きたいというリクエストに応えていけるようにしたいと思っています。もうひとつ、テレビ番組でよくあるようなコラボレーションではなく、持ち歌にこだわっているのも特徴だと思います。アニソンのジャンルでの持ち歌をそれぞれのアーティストが歌うから、EARTHSHAKERの西田“MARCY”昌史さんも田村直美さんも、喜んで出ると言ってくれました」
過去3年の試行錯誤から、「アニソンキング」はどうやら独自の境地を見極めつつあるようだ。この日の楽屋ではスクワットで備えるなどして、吉田と富永の間にいい意味の緊張感が漂っていたという。パフォーマンスの精度を高めて、本番の日を迎えてもらいたいものだ。
(取材・文・写真=後藤勝)
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