芸能取材歴30年以上、タブー知らずのベテランジャーナリストが、縦横無尽に話題の芸能トピックの「裏側」を語り尽くす! 前回の当コラム(記事参照)で危惧した通り、TBSとジャニーズとの癒着の賜物である、木村拓哉主演ドラマ『南極大陸』の視聴率が、第5話にして13.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)まで落ちた。「1話あたり製作費6,000万円もかけて、この数字とはなんだ」と、TBSの上層部を慌てさせているようだ。 あるTBSの制作スタッフは、「裏番組で、バレーボールや日本シリーズがあったから」と弁解したが、それ以外にも視聴率が落ちる理由はあった。今回の作品は、キムタクには不相応だったのだ。 キムタクは時代劇映画『武士の一分』や、TBSの創立55周年記念ドラマ『華麗なる一族』で、シリアス路線を演じてみたが、どうもいつものキムタクと変わらない。『南極大陸』では、キムタクを将来的に高倉健さんばりの俳優にしたいというジャニーズ側の思いもあって、映画『南極物語』での健さんとダブる役回りに挑戦させた。明らかに健さんを意識して、低く野太い声を出してみても、やはりキムタクはキムタク。演技が板についてなく、違和感がありすぎる。要するに演技力がないのだ。 最近、車のCMでキムタクと共演したビートたけしにキムタクについて聞いてみたが、「いい役者とは言えない」と多くを語らなかった。たけしは先だって、2012年秋公開予定の映画『あなたへ』において、27年ぶりに高倉健さんと共演。改めて、健さんの存在感に敬服したという。察するところ、キムタクにはその存在感がなく、『南極大陸』では個性的かつ豪華な演技派脇役陣に飲まれてしまっているのだ。 それにしても、なぜTBSは、これほどまでにキムタク贔屓なのか。いや、最近では香取慎吾主演の『こちら葛飾区亀有公園前派出所』のドラマや映画でも大ゴケしているように、SMAPへの優遇ぶりが目に余る。その理由は前回のコラムでも指摘したが、それだけではなかったようだ。 TBSの関係者によると、彼らがSMAPに頭が上がらない大きな理由のひとつが、毎年、TBSが中心になって手がける複合施設・赤坂サカス内に期間限定でオープンする「SMAP SHOP」にあるという。 SMAP SHOPは、SMAPの関連グッズを販売するタレントショップだが、08年から毎年年末に1カ月ほど限定で、赤坂サカスのTBSストアにて営業されている。これは、同年にオープンした赤坂サカスへの集客のための目玉イベントで、テレビ事業が不振の同局にとっては、SMAP SHOPから得ている経済効果はバカにできないものになっている。単なる物販売り上げではなく、同ショップ目的でやってきた女性たちがサカス内の他の施設でもお金を落としてくれるのだ。 こうした旨みを知ってしまったTBSには、SMAPとは切っても切れない関係ができてしまった。そして今は、SMAPファンを相手に商売をするために、公共の電波を利用して、SMAPを接待しているような状態だ。昨年公開したキムタク主演映画『SPACE BATTLESHIP ヤマト』にしてもしかり。TBSが製作委員会の中心である同作品に客を呼ぶために、電波を使いまくり、テレビ事業の赤字を埋めるための収益を確保。宣伝のために他局のバラエティ番組にまで出演して、PRに奔走するキムタクの姿は哀れみさえあった。そんな"タレント"に、高倉健をタブらせようということ自体、無理があるのだ。 前回、TBSの制作スタッフによる「ジャニーズと心中したくない」という訴えを紹介したが、その言葉がいよいよ現実になろうとしている。SMAP人気の低下が叫ばれ、SMAP SHOPだっていつまで続けられるかわからない中、「ドラマのTBS」を本当の意味で復活させたいのなら、SMAPに限らず、主演俳優の知名度に頼ることはやめ、優良なドラマを制作できる人材育成や環境整備をすることが最優先だろう。 (文=本多圭)TBS日曜劇場『南極大陸』公式サイトより
「632」タグアーカイブ
「ジャニーズと心中したくない」TBS『南極大陸』視聴率崩壊で局内から悲痛な叫び
芸能取材歴30年以上、タブー知らずのベテランジャーナリストが、縦横無尽に話題の芸能トピックの「裏側」を語り尽くす! SMAP木村拓哉主演のTBS創立60周年記念ドラマ『南極大陸』の視聴率が初回の22.2%から右肩下がりで、第4話では15.8%にまで下がったと話題になっている。SMAP、そしてキムタク神話崩壊もここに極まれりという感じだ。 TBSは『南極大陸』の1回目の2時間スペシャルに1億円の製作費をかけ、2話からも1本当たり、6,000万円をかけているといわれている。広告不況で番組経費の大幅削減が報じられてから久しい。しかも、TBSのテレビ事業は赤字続き。横浜ベイスターズも売り払わなければいけない状況なのに、キムタクドラマには湯水のように金をつぎ込んでいる。これは、SMAPのチーフマネジャーの飯島三智女史への借りの大きさ、いや"屈服させられた"という関係性から来ているものだろう。 かつて同局は"ドラマのTBS"といわれたが、1990年代はドラマの視聴率が低迷。白羽の矢が立ったのが、当時人気絶頂だったSMAPだ。それまでフジテレビとの関係が強かったSMAPのメンバーを自局のドラマに出演させよ、という至上命令が下り、若手の編成マンたちがまるで北朝鮮の"喜び組"の男性版のように飯島女史に接待攻勢をかけ、なんとか落としたといわれている。その甲斐あって、2000年にはキムタク主演の『ビューティフルライフ』、01年には中居正広主演の『白い影』というヒットドラマが生まれる。 SMAPメンバーが出演するドラマに関しては、企画の段階から携わり、脚本の中身にまで目を通すことで知られている飯島女史。TBSとの蜜月が出来上がったころに彼女が持ってきたのが、松本清張の名作『砂の器』を中居主演でドラマ化するという企画だった。飛びついた制作サイドは、飯島女史に言われるがままに製作費を捻出。1本当たり6,000万円をかけたと聞いたTBS内の他のドラマ関係者から総スカンを食っていたのを覚えている。 その後、キムタク主演の『華麗なる一族』や『Mr.BRAIN』にも莫大な製作費を投入した。SMAPメンバー主演だからこそ、スポンサーも付きやすいという事情はあるだろうが、それも視聴率が取れていればの話。『Mr.BRAIN』は平均20%以上を確保できたからこそ、今回の『南極大陸』への企画とつながったわけだが、今作の平均が20%割れをしようものなら、キムタクに「次」はないだろう。 それ以前にTBSは、香取慎吾主演のドラマ『こちら葛飾区亀有公園前派出所』で、"国民的ドラマにする"という意気込みもむなしく大惨敗した。にもかかわらず、『こち亀』を映画化。10億円ともいわれる莫大な宣伝費をかけてこの夏に公開されたが、興行配収は2億円にも届かなかったという。 そんな中、TBSの"親SMAP派"が背水の陣で望んだ『南極大陸』の演出を手がけるのは、TBSの福澤克雄というプロデューサー。なんでも福澤諭吉の末裔に当たるという。彼は中居主演の『砂の器』でも演出を務め、TBSが制作した中居主演の映画『私は貝になりたい』の監督でもある。その頃から、制作スタッフからは「上層部は、福澤だけを優遇する」という声が上がっていた。その不満が『南極大陸』の視聴率低下で一気に爆発しそうな気配濃厚だ。親しいTBSの社員は筆者に「ジャニーズと心中したくない」と言ったが、当然だ。TBSは飯島女史との癒着を解消すべき時期に来ている。 (文=本多圭)TBS日曜劇場『南極大陸』公式サイトより
「キーマンは那覇のキャバクラ王?」紳助・吉本の関係修復の舞台裏

「マスゴミども、見てろや!」
芸能取材歴30年以上、タブー知らずのベテランジャーナリストが、縦横無尽に話題の芸能トピックの「裏側」を語り尽くす!
引退後も活字メディアによるバッシングが続いている島田紳助が、吉本興業と一緒になって"紳助バッシング"の急先鋒といわれている「週刊現代」と発行元の講談社に対し、名誉を毀損されたとして計1億6,500万円の損害賠償を求める訴訟を起こした。
紳助は引退後、親しい芸人に「俺は中田カウスと(吉本興業の)大崎洋社長にハメられた」と漏らしていたと報道された。紳助は、暴力団とのメールのやり取りという動かぬ証拠を吉本から突き付けられ、潔く自ら引退を決めたといわれていたが、実際にはそれだけではなかった。吉本関係者によると「羽賀研二と渡辺二郎の"恐喝未遂事件"の裁判資料として、紳助と暴力団の関係を示す資料が裁判所に提出されたことを重く見た吉本が、紳助に引退を勧告した」という。それだけに、両者の関係は決裂したとばかり思っていた。
ところが今回、共同で訴訟を起こしたということは、その関係性に変化があったということだ。この関係修復の舞台裏を筆者なりに推測してみた。
まず、紳助と吉本の関係修復のキーマンだが、これは"那覇のキャバクラ王"といわれるI会長ではないか。紳助は引退後、沖縄生活を送っていたが、それをサポートしたとされるI会長は元兵庫県警の暴力団担当で、大崎社長とも公私にわたって親しいということを筆者は大崎社長自身から聞いている。
そもそも、沖縄本島の恩納村にあるマンションに隠れた紳助には、吉本のマネジャーが寄り添っていた。これに関しては、紳助が寝返ってマスコミにヘタなことをしゃべらないようにと、吉本が監視役として送り込んだという、まことしやかな情報が流れていた。だが紳助は、吉本にとって功労者の一人。それだけに、マスコミに袋叩きされる紳助を少しでも守ってやろうという大崎社長の思いやりだと筆者は思った。
その後、恩納村から姿を消した紳助の潜伏先は沖縄本島の東村のペンション。そのペンションを紹介したのがI会長。その時点で、吉本はマネジャーを引き上げている。I会長に絶大な信頼を置く大崎社長は、紳助の今後をI会長に委ねた。こうした流れの中で、I会長が吉本と紳助の両者に働きかけ、関係を修復。吉本と共同で、週刊誌に書かれた"冤罪"を裁判で晴らすことを決めたのではないだろうか。いや、そもそも両者の関係は「決裂」というほど、深刻なものではなかったのかもしれない。
10月に入り、紳助は自宅がある大阪と東京のマンション、それに京都の自宅を行ったり来たりの生活を送っているという。一時は警視庁と大阪府警が何らかの容疑で逮捕するという情報も飛んで怯える日々もあったというが、最近は逮捕情報も立ち消えになって、安心した毎日を送っているという。吉本関係者は「大阪と東京にある飲食店を売却するみたいです。そうすれば、食うには困りませんからね。芸能界復帰も考えているようです」と言う。
紳助は親しい芸人に「このまま、書かれ放題で黙っているわけにはいかない。冤罪を晴らして堂々と芸能界に戻ったる」と話したという。「週刊現代」の他にも、吉本と一緒に提訴を考えている媒体もあるといわれているだけに、年末にかけて、紳助の動きが慌ただしくなりそうだ。
(文=本多圭)
「今も色濃く残るジャニーズタブー」田原俊彦"ビッグ発言騒動"検証番組の欺瞞

『30th Anniversary BEST』
(フォーミュラレコーディング)
芸能取材歴30年以上、タブー知らずのベテランジャーナリストが、縦横無尽に話題の芸能トピックの「裏側」を語り尽くす!
田原俊彦が、10月21日に爆笑問題が司会を務めるTBSの新番組『爆報!THE フライデー』に出演。「ビッグ発言の真相」について、VTRを挟みながら検証していた。
「ビッグ発言」騒動とは1994年、田原が自身の長女出産後の記者会見で発した「何事(結婚も出産も)も隠密にやりたかったけど、僕ぐらいビッグになってしまうとそうはいきません」などの"生意気な発言"が世間のひんしゅくを買い、テレビから干されてしまったというもの。これに対して、同番組ではビッグ発言を生んだ記者会見の未公開部分を放送しながら、問題発言はマスコミによって意図的に編集されたものであり、実際の会見では記者たちとの比較的和やかな会話の中で発言が生まれていたという点を強調。つまり、「田原が干されたのは、マスコミの陰謀だった」ということを訴えたのだ。
確かに、ワイドショーを始め、芸能マスコミが意図的に田原の言葉を編集していた事実はあったであろう(当事者であるTBSが、今さらこんな番組をつくること自体おかしな話だ)。しかし、田原が干された直接の原因がビッグ発言でないことは、その芸能マスコミが一番分かっているはず。その引き金は、田原がジャニーズ事務所から独立したことにあるのは間違いない。
93年、田原はジャニーズ事務所からの独立を画策。それを察知した事務所は、全国コンサートツアーを中止させている。それまではジャニーズに守られていたものの、独立問題を抱え、"ノーガード"になった田原に対して、マスコミの論調も厳しくなっていた。そして、94年の長女出産会見を迎えるのである。多少でも生意気な発言をすれば、一斉にバッシングに入る下地はできていたのだ。
独立後の田原には、エイベックス移籍もウワサされたが、当時のエイベックス関係者は「田原は欲しいけど、メリー喜多川(ジャニーズ事務所副社長)さんを怒らせたくない」と、暗にジャニーズサイドから圧力があったことを認めた。テレビ局ほか、各メディアも同様である。ジャニーズを独立した"腫れ物"である田原には触れたくない。例えビッグ発言がなくても、田原はジャニーズ事務所から独立したことで芸能界から干されていた。田原は番組で「僕はマスコミ嫌い」とか「僕らは打たれっぱなし」とマスコミ批判をしていたが、そもそも、その原因を作ったのは田原本人だ。
デビュー前、田原は新宿2丁目のウリ専バーで働いていたという情報がまことしやかに流れた。ジャニーズ事務所社長のジャニー喜多川氏がホモというウワサがあったため、その情報には信ぴょう性があった。デビュー後の89年には、合宿所で撮られたとされる田原の全裸写真が流出したことで、さらに疑惑は膨らんだ。さらに、その反動だったのか、田原はファンの女性に手をつけまくった。その手口というのは、まさにビッグになった立場を利用してのものだった。
当時の田原には、フジテレビのディレクターや大手広告代理店の社員を女衒(ぜげん)扱いしていたという情報がつきまとっていた。番組の収録に遊びに来るファンで、気に入った女の子の目をつけては彼らに口説かせ、一夜を共にしていた。ディレクターも代理店マンもそれを断れば、仕事がもらえない。ブレークしていたころから、田原は思い上がっていたのだ。そんな田原に対して、ジャニーズの力を怖れない一部のメディアは実態を暴き続けてきた。田原は、それでマスコミ嫌いになったというのは想像に難くない。いわば自業自得だ。その後、ジャニーズに従順な御用マスコミも、田原がジャニーズに反旗を翻すや田原の傲慢さに食らいついた。
田原が芸能界から干されてしばらく経ったころ、筆者は青山にある焼肉屋で家族と食事をしていた。そこに、偶然、田原が奥さんと子どもを連れて入ってきた。店に入っても、田原はサングラスと目深にかぶった帽子を脱がなかった。筆者の長男が「まだ、ビッグだと思ってんのかね」と言ったことで爆笑したことを記憶している。
今になって、芸能界から干された原因をマスコミのせいにする田原は見苦しい。マスコミに叩かれても不祥事を起こしても、実力のあるタレントたちはしっかりと生き残っている。番組内では、田原のマスコミ批判に、爆笑問題やテリー伊藤も同調していたが、彼らがやっていることも天に唾しているようなものだ。芸能界から干された真相は、ジャニーズ事務所の影響だとはっきり伝えるべきだ。番組は、その点を深く追及しないのだから、今でも"ジャニーズタブー"があることが分かる。芸能界もテレビ局も、田原が独立したときと何も変わっていないのである。
(文=本多圭)
松方弘樹・水野美紀"暴排条例"でテレビ追放! その裏にやはり「バーニング」の影?

『最後の侠客』(GPミュージアムソフト)
芸能取材歴30年以上、タブー知らずのベテランジャーナリストが、縦横無尽に話題の芸能トピックの「裏側」を語り尽くす!
先週発売の写真週刊誌「フライデー」(講談社)に「NHK紅白歌合戦出場者マル秘リスト独占入手!暴交遊を身体検査された歌手たち」という記事が掲載された。このリストは、あるNHKのプロデューサーが制作したものだというが、多くのベテラン歌手や演歌歌手について、暴力団と交際があることをにおわせる記述がされていた。だが、親しい警視庁のマル暴担当の刑事は筆者に「我々が知らないことばかり。どこで調べたんですかね」と首をかしげた。
東京都暴力団排除条例が施行される前から、メディアでは、暴力団と黒い交際がある芸能人の名前が取り沙汰されてきた。また、テレビ界では"芸能界浄化作戦"なるものが水面下で展開されているというが、筆者にすれば、それらは眉唾のような気がしてならない。本当に浄化すべき点に踏み込んでいるのか、という疑問があるからだ。
一部で報道されたが、フジテレビが俳優の松方弘樹を暴排条例に抵触しかねない危険人物として、極秘に使用禁止の通達を出したという。続いて日本テレビが、女優の水野美紀に関して、同じ理由で使用禁止の通達を流したそうだ。テレビ局がナーバスになっている問題だけに、2人は事実上テレビ界から追放されたといっていいだろう。だが、果たして、テレビ局に特定の芸能人を"出入り禁止"にするだけの調査能力があるものなのかと疑ってかかっていたら、案の定、それらの情報は芸能プロからの提供されたものだったということが分かった。しかも、その芸能プロは、フジと日テレに絶大な影響力を持つ、大手プロダクション関係者だという。
松方と水野の共通点は、テレビ局にも甚大な影響力を持つ大手芸能プロ「バーニングプロダクション」から独立していることだ。松方は今年8月にバーニングから独立したあが、事務所との間に金銭トラブルを抱えていたといわれ、円満独立ではなかった。水野も05年に事務所の反対を押し切って独立したことで、フジテレビの人気ドラマ『踊る大捜査線』のレギュラーからも外され、一時芸能界から干されていた時期があった。
松方に関しては、以前から、暴力団幹部の主催のパーティーに出席したビデオが存在したり、黒い交際のウワサは絶えなかった。だが、そのビデオには他の芸能人も映っていたし、暴力団との親密交際をウワサされる芸能人は数知れない。水野に関しても、干されていた時に知人を通じて、九州の暴力団関係者を紹介されたという話が出回った時点で、仕事に対する嫌がらせがピタッと止まったという。
またその後、水野には暴力団に近いという俳優Tとの熱愛のウワサがあったが、今は関係がない。もちろんそれ以降、暴力団との交際のウワサは聞かない。松方にしても、最近、黒い交際のウワサは聞かなくなった。筆者が知る限り、当局もこの2人を暴力団との密接交際者として認定しようという動きはない。そんな2人をフジと日テレは芸能プロ関係者からの情報を鵜呑みにして、テレビ界から追放した。そこに、真実性や公平性はあるのだろうか。
前述した「マル暴交遊を身体検査された歌手たち」というリストについても、何の根拠もない歌手の情報が入っている。NHKは『紅白』の選考に関して、社会部記者総動員で調べていると言ってるらしいが、暴排条例を担当する警視庁組織犯罪対策3課の関係者はリストを見て、「暴力団との交際者として聞いたことがない歌手の名前も挙がっている。濡れ衣を着せられている人もいるのでは?」と同情するほどだ。
特定の芸能人を「干してやりたい」という芸能関係者の思惑で情報が操作され、"芸能界浄化作戦"の一環に利用されたら、人権侵害にもつながりかねない。NHKや民放は出演者の身体検査をする前に、芸能プロとの癒着体質を検査し、浄化することが先決のはずだ。
(文=本多圭)
中野英雄、哀川翔、白竜……暴力団とVシネマ界のズブズブ交友録

『白竜10』(GPミュージアム)
芸能取材歴30年以上、タブー知らずのベテランジャーナリストが、縦横無尽に話題の芸能トピックの「裏側」を語り尽くす!
10月1日の東京都暴力団排除条例のスタート前から、活字メディアは芸能人と暴力団の黒い交際を積極的に報じていたが、施行後、報道はより一層激しさを増している。最近知り合った、警視庁組織犯罪対策課の"暴排条例"の担当者は、「週刊誌には我々が知らないことばかり書いてあって驚いてますよ」と筆者に苦笑いしていた。しかし、芸能人が暴力団との交際を断ち切ることができるならと、一連の報道を歓迎している部分が大きいようだ。
筆者は知人に頼まれて、芸能人で"もっとも暴力団に近い男"といわれていた俳優の中野英雄による、暴力団との「絶縁宣言」という告白記事を「週刊実話」(日本ジャーナル出版)でプロデュースした。中野と会う前から、Vシネマに出演している俳優の中には、暴力団との付き合いがない者などいないと聞かされていたが、中野の取材を通じて、改めてそのことを実感した。その中野が「週刊文春」(文藝春秋)で暴力団と交際を暴露されたが、同じ紙面で暴力団関係者が「(中野と同じ一世風靡出身の俳優)哀川翔は「ヤクザ付き合いせんことで知られてますわ」と語っている。「文春」のこのコメントだけ聞くと、哀川は清廉潔癖な俳優と思われそうだが、とんでもない。彼もまた、中野と同じように過去に暴力団との交際歴があるという。
Vシネ出演俳優といえば、俳優の白竜と暴力団との黒い交際もうわさに上っている。ところが、白竜は事務所関係者に対して、「俺は暴力団と付き合ったことは一切ない」と清廉潔白を主張しているという。これはあまりにも見え透いたウソだ。
筆者は銀座6丁目にあった高級クラブ「R」で、白竜が暴力団幹部らしき人物と飲んでいる姿を目撃している。相手は一体何者かと思い、店のスタッフに聞いたところ「山口組系幹部のTさんですよ」と教えられた記憶がある。また、親しい銀座のクラブ責任者も「その人物とは、静岡の清水一家の高木康男総長ですよ。『R』が店名を変えてからも、高木総長と白竜は一緒に来てましたよ。店の従業員だけでなく、銀座のポーターたちも白竜を見てますよ」と断言する。ちなみに、高木総長は山口組系の「五菱会」会長だったが、03年に"ヤミ金の帝王"といわれた梶山進が逮捕された五菱会事件で組織犯罪処罰法違反で実刑判決を受け、出所してから、清水一家の総長に就任した。
さらに情報を集めると、白竜が山口組だけではなく、稲川会の幹部とも、以前8丁目にあったクラブ「M」での目撃情報があった。白竜は、稲川会をテーマにしたVシネマ『実録 最後の愚連隊』の主演を演じている。その縁で、酒席を共にしたという情報だ。
暴排条例では、暴力団との交際が継続的に認められれば、"密接交際者"として認定されるといわれている。それが現在進行形であろうが、過去の交際歴であろうが関係ないそうだ。それだけに、過去に暴力団と関係があった俳優たちには、どのような交際内容だったのか話す義務がある。「仕事上で会った」「銀座のクラブで豪遊させてもらった」など公にした上で、「今後は暴排条例に従う」と言えば済む話だ。にもかかわらず、「俺は暴力団との交際は一切ない」とシラを切る白竜には、違和感を覚えて仕方がない。一緒に仕事をする周囲に人間も、本当のことを言わない男には手を出しにくいだろう。
(文=本多圭)
「恩讐の彼方に」香川照之 父・猿之助と45年ぶり和解の裏で涙する市川右近

『慢性拳闘症』(講談社)
芸能取材歴30年以上、タブー知らずのベテランジャーナリストが、縦横無尽に話題の芸能トピックの「裏側」を語り尽くす!
俳優の香川照之が父・三代目市川猿之助と和解し、歌舞伎役者としての活動も始めるという。かつての家庭内の泥沼を、猿之助は「恩讐の彼方に」という言葉で払拭し、スポーツ紙は美談としてこれを報じた。だが、筆者は香川の策が見事にはまったことで、その影で泣いているであろう市川右近の心中を察すると複雑な思いがしてならない。
猿之助は、1965年に元宝塚女優の浜木綿子と結婚。同年、長男の香川が生まれるが、猿之助は初恋の人であった"日本舞踊藤間流"の故・藤間紫のことが忘られずに、彼女の元に不倫に走って、妻子を捨てた。
浜は、女手ひとつで香川を育てた。香川は母親の愛情に報いるために東大文学部に入学。卒業後、俳優になった。一方、猿之助はスーパー歌舞伎を生み出して、歌舞伎界からは異端児扱いされたものの、歌舞伎の新しいジャンルを確立したと国内外から高く評価された。ところが、2003年に脳梗塞で倒れて以来、舞台に立つことはできず、現在は演出面に回っている。
そんな猿之助に代わって、スーパー歌舞伎を支えてきたのは、猿之助の部屋子となって長年修行してきた市川右近だった。かつては猿之助も、後継者は血縁がなくてもいいというような発言をしており、関係者の間では、四代目猿之助は右近が襲名すると思われていた。ところが、今回の和解を機に、香川のいとこにあたる市川亀治郎が四代目を襲名することも決定した。右近にとっては、青天の霹靂だったことだろう。これも、香川の企てであるような気がしてならない。
というのも、香川は自分がなりたかった歌舞伎役者の夢を長男・政明に継がせ、将来、猿之助の名を襲名させたいと願っていたからだ。こうした思いは、先日の会見での「『この船(筆者注:140年の歴史がある一族の屋号・澤瀉屋)に乗らなくていいのか』と彼(政明)が生まれたこの7年、ずっと思ってきた」という言葉からも見てとれる。やはり、自身に流れる歌舞伎の血を自分の息子に継がせたかったのだ。
そもそも、歌舞伎関係者の間では、古くから香川と右近の間での、猿之助襲名をめぐる確執がささやかれていた。もし香川が歌舞伎界に戻ってくることがあれば、猿之助継承の大本命になる。しかし、香川も40歳を過ぎ、さすがに今さら歌舞伎界に戻ってきても、重ねられる芸歴からいって猿之助を襲名できるところまではいけないだろうと思われた。それゆえ、右近の猿之助襲名が有力視されていたのだ。ところが今回、亀治郎が猿之助を襲名することになった。同時に香川が歌舞伎界入りし、市川中車を襲名。さらに政明に市川団子を襲名させた。これは、亀治郎の後、政明に猿之助襲名させるための布石と見るのが妥当だ。自分に猿之助襲名の資格がないならば、一度はいとこに預け、将来、息子に"奉還"してもらおうということだ。
猿之助は8年前に脳梗塞を患い、2年前には故・藤間さんに先立たれ、心細い日々を送っていた。その心の隙間に香川が入り込んでいった。息子に猿之助を襲名させるためだ。妻子を捨てて、故・藤間さんの元に走った猿之助を浜さんは許さなかったが、今回は孫のためということで許したという。それを聞いて猿之助は「浜さん、ありがとう。恩讐の彼方に。ありがとう」と感謝した。しかし、そうした言葉の影で、右近は泣いているはずだ。歌舞伎界で異端児扱いされているスーパー歌舞伎の後継者の右近は、猿之助襲名の夢が破れただけではなく、後ろ盾であった猿之助の思いが香川一家や亀治郎に移ったことで、歌舞伎界での立場も微妙になった。こうなると、いくら「血は水よりも濃し」といっても、近年、猿之助に代わって、スーパー歌舞伎の発展に尽力してきた右近が哀れだ。香川や亀治郎には、猿之助が育てたスーパー歌舞伎をどうするつもりなのか、ぜひ問うてみたい。
(文=本多圭)
「ビートたけしはスケープゴートか!?」警察は暴力団と結託する芸能プロこそ指弾せよ

芸能取材歴30年以上、タブー知らずのベテランジャーナリストが、縦横無尽に話題の芸能トピックの「裏側」を語り尽くす!
ビートたけしが9月21日に発売された「週刊文春」(文藝春秋)において、暴力団との交際歴を告白し、話題になっている。そのことについては賛否両論飛んでいるが、筆者はその内容よりも、このタイミングでたけしが告白するよう仕向けた権力側の意向が気になる。
同記事の取材で、「文春」の記者はたけしに警察しか知っていないような情報をぶつけており、当局が直接リークしたかは不明だが、情報源をたどれば警察に行き着くことは明らかだ。その裏には、10月1日から東京都でも施行される「暴力団排除条例」を浸透させたい警視庁の思惑が見え隠れしており、たけしはそのスケープゴートに利用されたように思えてならない。
というのは、「文春」の記事には具体的な交際時期が書かれておらず、読者は、たけしと暴力団との交際が今も続いていると錯覚してしまう危険があるからだ。むしろ、それが情報をリークした警視庁の狙いかもしれない。
筆者は、島田紳助の引退騒動を踏まえて、当コラムでたけしについても触れた(記事参照)。「文春」の記事でもたけし自身が触れているが、彼はフライデー事件後、「復帰が早過ぎる」と右翼団体の抗議行動にあった際、単身で右翼団体が関係する暴力団の親分の家に行き、「弱い芸人をいじめないでください」と直談判して事態を収拾している。ここが暴力団に解決を頼った紳助と違う点であるとたけしは語っているが、いずれにせよ、この一件は20数年も前の話だ。
しかも、本来このトラブルは、当時の所属事務所であり、たけしの復帰時期に決定権を持っていた「太田プロダクション」が解決すべき問題だった。たけしはタレントとして、復帰についても事務所の決定に従ったのだから。
ところが、太田プロは社長以下幹部が逃げ回って右翼の行動に対処できなかったことから、止むに止まれず、たけしは自身で話をつけにいったというのが事の真相だ。結果、事務所への不信感を持ったたけしは、太田プロから独立。「オフィス北野」を設立した。さらに、大阪の芸人が仲介者となり、5代目山口組組長に大阪のクラブでの面会を仕組まれたとも告白している。「文春」では、この芸人を吉本興業の中田カウスと断定しているが、それも10数年前の話。「稲川会」の稲川聖城総裁との「新潮45」(新潮社)の頂上対談も10年前の話だ。過去のことだからといって無視はできない、という報道姿勢も分からないことはないが、問題の本質はそこにはない。
芸能人の中には、演歌の大御所の北島三郎や弟子の山本譲二、それに細川たかし、ミュージシャンの松山千春のように、暴力団が好きで自ら交際している芸能人もいる。だが、大半のタレントが暴力団と接点を持ってしまうきっかけは、事務所が決めた仕事に暴力団関係者が関与していたというケースだ。興行などに暴力団が入り込んでいるのを分かっていながら、事務所は黙認。興行主となれば、タレントだって無視するわけにはいけない。ステージ外で何らかの関係を持たざるを得なくなることも少なくないのだ。
たけしも「仕事と言われれば、タレントは断れない」と言っているが、そのタレントを守るのが本来は芸能プロの義務でもある。ところが、反社会的勢力と対峙するどころか、結託している芸能プロも少なくない。紳助やたけしの時のように、右翼団体から抗議を受けても、タレントの盾になることを放棄する芸能プロもある。
警察はそうした背後関係も調べず、もしくは知っていても無視して、暴力団と交際歴がある大物芸能人の名前をメディアにリークして、スケープゴートにしようとしている。本来、取り締まるべきは暴力団の関係を断ち切れない芸能プロ。そうした本丸にメスを入れないのは、反社会的勢力排除を名目に、大企業へ警察関係者を天下りさせてきた時と同様、芸能プロに新たな利権を見出そうとしているのではないかと訝しく思ってしまう。
繰り返し言うが、芸能界を本気で浄化したいのであれば、取り締まるべきは暴力団との関係を断ち切れない芸能プロだ。一タレントの過去の話をほじくり出しても問題は解決しない。メディア側も、そうした権力側の目論見に与するようなリークには踊らされるべきではない。人権侵害と批判の声もある「暴排条例」の、当局による一大キャンペーンのお先棒を担ぐことになりかねないのだ。
(文=本多圭)
「紳助を潰した張本人!?」"影のフィクサー"中田カウスと暴力団の黒過ぎる関係

『襲撃 中田カウスの1000日戦争』
(朝日新聞出版)
芸能取材歴30年以上、タブー知らずのベテランジャーナリストが、縦横無尽に話題の芸能トピックの「裏側」を語り尽くす!
島田紳助の引退の真相をめぐる報道はいまだ熱を帯びている。だが、筆者は納得できないことがある。紳助を引退に追い込んだ吉本興業の元特別顧問で、漫才師である中田カウスが、紳助以上ともいえる暴力団と真っ黒な交際をしていることが明らかになっているにもかかわらず、引退するどころか吉本が処分しないことに、だ。
カウスは、山口組5代目の渡辺芳則組長にかわいがられていた。関西に仕事に行った東京の芸能人が5代目にあいさつする際、カウスが仲介役になっていたという話は関西のみならず、東京の芸能界でも有名な話だった。そんな中、2007年に吉本のお家騒動が勃発。創業家の当主だった故・林マサ氏が週刊誌誌上でカウスと5代目の黒い交際を暴露したことで、カウスと暴力団の関係が公になった。ところが、吉本の措置は、カウスの特別顧問の肩書きを外すだけで、おとがめなしだった。
カウスは、お家騒動の影の仕掛け人といわれていた元暴力団幹部で実業家のM氏にかわいがられていたが、騒動が始まるや、経営陣に寝返って、創業家とのバトルの盾になった。お家騒動が経営陣の勝利に終わったことで、カウスは吉本内での発言力を強めていった。吉本の大事なイベントでトリを取るのが、中田カウス・ボタンだったことからも、その力の強さがうかがえた。
そのカウスの目の上のたんこぶが、人気司会者として急成長した紳助だった。5代目と昵懇の仲だったカウスにしてみれば、紳助が極心連合会の橋本弘文会長に接近したことが面白くなかったのだろう。さらにカウスが紳助を5代目に紹介、5代目からもらった1,000万円もするという腕時計を紳助が返すと言ったときは、カウスは「俺の顔を潰す気か」と怒りを増長させたという。
そんなカウスにとって、04年に紳助が女性マネジャーに暴行を働いた事件は、紳助潰しの絶好のチャンスだった。ところが、5代目が引退して、バックボーンを失ったカウスは急きょ"紳助の後見人"を自称して、表向きは友好関係を装いながら、紳助を潰す機会を狙っていた。そして今回、吉本が、紳助と暴力団とのメールという動かぬ証拠を入手。カウスは上層部に「紳助を辞めさせるべきだ」と迫ったという。引退後、紳助が親しい芸人に「カウスに嵌められた」と語ったというから、カウスが引退に関与していたのは間違いない。
カウス自身も暴力団との黒い交際が再びクローズアップされ、返り血を浴びた。しかし、これまでカウスを影で批判してきた吉本の芸人たちは「紳助のように自分らもカウスに嵌められたくない」とダンマリを決め込んでしまった。お家騒動に加えて、紳助を引退に追い込んだカウスに吉本の上層部も頭が上がらなくなって、カウスは吉本の"影のフィクサー"と呼ばれている。
もはや、自浄作用がなくなった吉本に期待はできない。メディアの力で、カウスを引退に追い込まない限り、吉本と暴力団の黒い交際は断ち切れないと思う。それほどカウスの存在は深刻だ。
(文=本多圭)
「尿検査が原因ではない!?」加護亜依、自殺未遂の真相とは?

「あいぼんのOfficial Blog」より
芸能取材歴30年以上、タブー知らずのベテランジャーナリストが、縦横無尽に話題の芸能トピックの「裏側」を語り尽くす!
9月11日、大量の精神安定剤を飲んだ後、手首を切って自殺未遂図った元モーニング娘。の加護亜依。マスコミ関係者からは「加護は警察から覚せい剤の尿検査を受けたショックで自殺を図った」という情報が飛び込んできた。
だが、今年に入り勃発した加護の引き抜き騒動後、真相を明らかにするために所属事務所「メインストリーム」の伊藤和幸社長を取材し続けている筆者はそうは思わない。同棲中の飲食店プロデューサー安藤陽彦容疑者が恐喝未遂で逮捕されたことで、引き抜きの影の仕掛け人と言われている"芸能界の実力者"の息子で、大手プロの役員を務めるA氏が、加護から手を引いたのだ。そのことで、自身の芸能界復帰が絶望的になったと加護は思い込み、自殺未遂を図ったのではないか。
安藤は9月6日に警視庁赤坂署に逮捕されたが、同居している加護も事情を知っているのでは、と事情聴取を受けた。その際、加護は警察から尿検査も受けている。加護は精神安定剤を常用していたために太り気味になっており、時には目がうつろだったことから薬物使用の疑惑を持たれたようだ。もちろん、このこともショックだったろうが、その後、こんなことも起こっている。安藤の逮捕後、前述したA氏は、"実力者"である父親と赤坂署に出向いて「俺は安藤と関係ない。だまされただけ」と無関係を主張。加護とも連絡を絶ったというのだ。
加護は昨年の夏以降、安藤にそそのかされて、メインストリームからの移籍を画策していた。その際、安藤の友人であるA氏が協力を申し出て、「俺の事務所で加護を預かる」と言ったからこそ、メインストリームとの話し合いが暗礁に乗り上げ、仕事が開店休業状態になっても、加護は安心していられたのだ。
ところが安藤逮捕でハシゴを外された加護は、ショックのあまり自殺未遂を図った。加護はモーニング娘。時代に2度の喫煙発覚で事務所を解雇された際、失意のあまりに自殺未遂したとカミングアウトしたことがあった。今回が、2度目の自殺未遂になる。ところが、メインストリームの伊藤社長は「加護は自分が思うようにいかないと、自殺する真似をするんです。これまでも数え切れないほどありましたよ。今回だって、本気で死ぬ気だったら、事務所――と言っても、うちじゃありませんよ。安藤の事務所です――に連絡しませんよ。狂言としか思えません」と言う。
この話を聞いて、現在活動休止中の歌手の中森明菜を思い出した。彼女は当時、恋人だったマッチこと近藤真彦との関係がうまくいかなくなると自殺未遂をしては周囲を困らせた。その回数は数え切れないほどあったという。明菜が「研音」から独立するきっかけになった、1989年7月の自殺未遂。研音の上層部は「またか」と思い、慌てず病院に駆けつけたところ、マッチの母親代わりだった「ジャニーズ事務所」のメリー喜多川副社長は先に駆けつけて、自殺の真相を隠ぺい。その後、研音に不信感を持った明菜が独立したという笑えない話がある。
加護も明菜と同じタイプのようだ。精神安定剤を大量に飲んだ加護がA氏周辺に連絡、自殺を察したA氏は慌てて、安藤の運転手に電話。マンションに駆けつけた運転手が加護の自殺未遂を発見、通報した、ということのようだ。
加護は、自殺未遂することでA氏を困らせることはできただろうが、これでは何の解決にもならない。それどころか、世間を騒がせたことで、加護の芸能界復帰は絶望的になったのではないか。安藤やA氏と関係を持たなければ、ここまで追い込まれることはなかった。加護、悔やんでも悔やみきれないかもしれない。
(文=本多圭)











