
2月23日、ロッチのDVD『ロッチ単独ライブ「PELO PELO PELOTTi」』が発売される。これは、2010年秋にオール新ネタで行われた彼らの単独ライブの模様を収録したもの。「少しだけエロを感じさせる」という理由で、彼らは自らこのタイトルを付けたのだという。
つかみどころのないキャラクターと、独創的なネタの数々。本人たちへのインタビュー取材を通して、謎に包まれたロッチの素顔に迫った。
――DVDのタイトルにもなっている『PELO PELO PELOTTi』というのは、少しだけエロを感じさせるということでこのフレーズにしたんですよね。
コカド そうですね。ちょっとだけエロい、そよ風程度のエロさがあるのがいいなあと。片仮名だと露骨になるから、アルファベットにしました。僕らのコンビとしての要素にもそれは入ってますね。普段しゃべっていても、そういう話題で一番笑ってる気がするし。まあ、エロいって言っても、中学2年生レベルのエロさですけどね。
中岡 一時期、内村(光良)さんにも、「(ロッチのネタは)ウンコだのオッパイだのが多いなあ」って言われたんです。自分たちでは意識して作ってなかったんですけど、そういえばそうだなあ、って思いました。2年前の『キングオブコント2009』でも、「これ、受け入れられるかなあ?」と思いながらも、ネタの中で「巨乳、巨乳」って連呼してましたからね。
コカド あの時期、はんにゃとかジャルジャルに紛れて、なぜか自分達もキャーキャー言われてたんですよ。それが自分たちの中でもしっくり来なかったんで、テレビであえてそういうのをやりたいというのもあったんですよね。
中岡 キャーキャー言われると、2人とも恥ずかしくて変な笑顔になるんですよ。うれしいはうれしいんですけどね。間違えてますよ、と(笑)。
コカド 前回の単独ライブ『ロッチラリズム』のときは、出て行った瞬間にキャーキャー言われて、こんなん言われたらでけへんわ、って思ったんですけど、今回はそれがなくなってて。コントやりやすくなったけど、無いなら無いで、「何やねん!?」と思いますね(笑)。
――お二人のネタは、かなりパターンも豊富ですが、今回のライブでは、中岡さんが一方的にコカドさんにいじり倒される、という形のネタが目立った気がします。今までにもそういうネタはあったと思うんですけど、今回は特に理不尽度が高い、というか。
中岡 分かります。今回は特に多かったですね。
コカド 作ってて楽しかったからそうなっただけで、あえてそうしたってわけじゃないんですけどね。今までは、(中岡の演じる)切ないキャラをどうやって面白がるかっていうことだったのが、最近はいじめっぽく見える感じにはなってきましたよね。
中岡 でも、いじめられてる方もちょっと悪いところはあるんですよ。本当はテレビ出たくてしゃあないのに、「出たくない」って言ってるやつとか。そういう悪い部分をこっちに持たしといて、向こうがやりたい放題やる、っていうのばっかりなんですよ。十文字アキラもそうですよね。
コカド まあ、「ジャンケンマン」は悪くないけどね(笑)。あいつ、めっちゃ盛り上げようと思ってがんばってるだけやから。でも、単なるテレビ売り場で働いてる一個人が、独りで勝手にコスチューム作って、あそこまで考えてやってくる。そんなのが現実にいたら、いじらなしゃあないじゃないですか(笑)。あいつは、がんばりすぎなんです。それをいちばんデリカシーないやつに捕まった、っていうだけで。
――やっぱり、お二人の実際の性格も、コントの中のキャラと近いところがあるんでしょうか?
中岡 まあ、ほぼそのまんまですよね。僕が何か面白いようなことを言っても、コカド君は全然笑わないんですけど、僕が失敗したりすべったりしてるのを見ると、めちゃくちゃ笑いますね。
コカド そうですね、そういうとこ見た瞬間、ニヤニヤが止まれへんので。街とか電車とかでたまに、独りでしゃべってる人っているじゃないですか。まあ、僕はそういう人にしゃべりに行きますね。「え、何言うてんの?」って(笑)。「教えて教えて!」って行くんですけど、そうするとああいう人は100%黙りますね。僕は聞きたいのに、ああいう人って聞かれたら嫌なんでしょうね。
――最近はお二人の姿をテレビで見る機会も増えましたが、お互いを見て昔と比べて変わったことはありますか?
中岡 コカド君は、西麻布や六本木で開かれている「レセプションパーティー」とか「バースデーパーティー」とかに、足繁く通うようになりましたね。芸能人になろうと必死なんですよ(笑)。
コカド そんなことないんですけどね。僕、お金がないときからハワイ行ってましたし。でも、今こういう状況になって、正月ハワイ行ったら、おかしなことになりますよね。今まで通りやってるだけなんですけど。中岡君は、独り言とかで、「あー、結婚したい」ってよう言いますね。後輩とかには、「今年結婚すんねん」って言ってます。で、「相手おんの?」って聞いたら「おらん」って返すという。坂田(利夫)師匠と全く同じパターン(笑)。
中岡 この若さで(笑)。でも、本当に結婚はしたいです!
(取材・文=ラリー遠田)
●ロッチ
中岡創一(写真右)とコカドケンタロウ(左)からなるお笑いコンビ。2005年結成。コント日本一を決める『キングオブコント』では2009年、2010年と連続して決勝戦に進出している。また、ハライチ、我が家とともに「クレイジーラッツ」を結成し、5月7~8日にライブを行う予定。
●クレージーラッツライブ(タイトル未定)
日時:5月7日 18:15開場 19:00開演 / 5月8日 13:15開場 14:00開演 / 5月8日 17:15開場 18:00開演
会場:東京・新宿BLAZE
出演者:クレージーラッツ
チケット:全席指定5,000円(別途ドリンク代500円)
2月19日(土)10時~ローソンチケットにて
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「風間ルミが風間ルミを演じる!?」2作目『デンジャラスプロレスラー』で大技炸裂!!

『芸能人 風間ルミ デンジャラス
プロレスラー 大観衆の目の前で...
犯された女格闘家』
(ソフト・オン・デマンド)
'80年代の女子プロレスブーム真っ只中に、彗星の如く現れたアイドルレスラー・風間ルミ。2003年の引退後もタレントとして活躍するなど、長年に渡り表現者として輝きを放ち続けている。自身のブログでも「いつも進化していたいし、チャレンジしていたい」と綴る彼女だが、今年の7月にはDVD『狂った果熟』(ソフト・オン・デマンド)をリリース。AVという新たな分野での再デビューを果たした。
また、ソフト・オン・デマンドでの2作目となるDVD『芸能人 風間ルミ デンジャラスプロレスラー 大観衆の目の前で...犯された女格闘家』を2011年1月にリリース予定だという。当初は「出演は1作だけのつもりだった」という彼女だが、「『狂った果熟』の撮影後、他の女優さんの絡みのシーンを見て『私ダメじゃん!』って思っちゃって。負けず嫌いに火がついた(笑)」と、染み込んだファイター根性が、次回作への出演を踏み切らせたようだ。
2作目の全貌を知りべく、日刊サイゾー取材班は、11月に某所で行われた撮影現場に潜入した。この日は作品の山場であるプロレスシーンの撮影がある為、真っ赤なリングコスチュームで現れた風間ルミ。連日続く撮影の疲れも見せず、40代とは思えぬキュートな笑顔を周りに振りまき、人の良さがひしひしと伝わってきた。
この2作目が前作と大きく異なる点は、何と言ってもそのリアルなストーリー設定。なんと彼女は、"風間ルミ"本人を演じるという。ストーリーはこうだ。

緊張感が伝わる撮影現場。
「後輩を想う気持ちから、多額の借金を抱えてしまった元人気女子プロレスラーの風間ルミ。借金取りに『地下プロレスに出場して負ければ、借金はチャラにしてやる』とイカサマ試合を持ちかけられたルミは、元レスラーとしてのプライドか、借金の返済か、究極の選択を迫られる......」
バーチャルなストーリーに、リアルな風間ルミが迷い込んでしまったような、そんな不思議な世界観は、DVDを見る前から期待感が高まる。また、トレーナーとのじっとりと濃厚な絡みのほか、借金取りからの強姦、彼女がムチを振るうSMプレイと、多彩な絡みシーンも魅力の作品になるという。
撮影現場では、丁度、地下プロレスシーンの撮影が始まろうとしていた。技の動きをシミュレーション中の彼女に、心境を聞いてみると、「今回はプロレスを題材にしていたり、自分自身を演じるということで、緊張とプレッシャーがあります」と素直な気持ちを語ってくれた。また、スタッフやキャストに何やら説明している姿も度々見られ、「プロレスシーンはリアリティを出したいので、意見や提案を何度もさせて頂いたんです。それには、監督もちょっとビックリしてるみたい(笑)」と今作に対する思い入れの強さをうかがわせた。
今作品のために開発された必殺技"ビクトリータイガー"を繰り出すプロレスシーンはもちろん、「前作より過激になってます」(風間)という絡みシーン、さらに壮大なストーリーの結末や、それを演じる彼女の表情など、ただの"ストーリーもの"では片付けられない、奥深い作品が期待できそうだ。DVD『芸能人 風間ルミ デンジャラスプロレスラー 大観衆の目の前で...犯された女格闘家』(ソフト・オン・デマンド)は、2011年1月8日発売予定。
(取材・文=林タモツ)
芸能人 風間ルミ デンジャラスプロレスラー 大観衆の目の前で...犯された女格闘家 風間ルミ、プロレスラー復活! 美と爆乳を兼ね備えた風間ルミの第2弾が遂に完成! 後輩レスラーの借金を背負わされ、一夜限りのプロレスへ出場させられるルミ。トレーナーと共に身体を鍛え上げ、いざ大観衆が見つめるリングへ。最強の宿敵を前に衣装を破られ、辱められるルミ......。果たして、運命はいかに! 2011年1月8日発売予定
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「心も体も満たされたい」冬に向けて"スローセックス"をマスターせよ!

左から加藤聖良ちゃん、範田紗々ちゃん、原沢さなちゃん。
2004年に「セックススクールadam」を立ち上げ、スローセックス理論を展開するアダム徳永氏。「スローセックス」はブームとなり、これまで数々の本やDVD、はたまた実践講座のAVも発売されるなどさまざまな広がりを見せて来た。そして今年の5月には日本文芸社よりDVD『アダム徳永のスローセックス 最高のエクスタシー術』が新たに販売され、好調な売り上げを伸ばしている。
そこで今回は、元トップAV女優で現在は女優として活躍している範田紗々ちゃんが、新人AV女優の原沢さなちゃん、加藤聖良とともにスローセックスについて赤裸裸トークを開催。範田紗々ちゃんは、引退前にスローセックスAVも撮影した経験者。スローセックスについて、2人にレクチャーしてくれました☆
──今日はよろしくお願いします! まず、紗々ちゃんはスローセックス経験者なんですよね?
範田 はい、今年の2月に『究極の快感スローSEX ~絶頂ふたりタッチ編~』というAVを撮影したときに経験しました。でも、それまでスローセックスという言葉も知らなかったんですよ~。2人も未経験者なんですよね?
原沢 はい! でもアダム徳永先生の著書を読んだことがあったので、言葉自体は知っていました。
加藤 私もです。興味はあるんですけど、なかなか......。

ついついアブナイ話も......!?
──なるほど。スローセックスは今までのセックスとは違う、ということですが、これまでセックスで男性に不満を抱いたことって皆さんありますか?
範田 紗々は、昔はプライベートのエッチで一回もイッたことがなかったんです。どうしても、相手に嫌われたくないから、とか思ってしまって、相手に合わせてた部分が多くて。
加藤 あんまり前戯をしないで、自分だけが気持ちよくなろうとする人が多いですよね、プライベートでも仕事でも。とにかく激しくすればいい、みたいに。
原沢 うん。ぜんぜん盛り上がってないのに、キスしたらすぐに脱がして挿れる、っていう人が多いと思う。でも不満があっても、男の人って「ここがいいんだろ?」「こうすればいいんだろ?」っていう感じでまったく聞いてくれないんですよねー。
範田 だからイッたふりをしちゃうことも多いんですよね。私、はじめて「イク」って感覚が分かったの、AVだったもん。で、さらにスローセックスの撮影をしてみて、カメラの存在を忘れるくらい意識が飛ぶってことを経験して。エッチして心も体も満たされたのは初めてだったかも。
──そんなに気持ちいいんですね。では範田先生にさっそくスローセックスをレクチャーしてもらいましょうか!
範田 最初はキスから。アダム先生に教えてもらったんですが、キスにも7種類あって、いきなり激しくではなくて、最初は唇の暖かさを確かめ合うようについばむの。で、少しずつ舌を出して絡めていく。

新人AV女優のおふたりもスローセックスに興味津々!
原沢 キスだけでどのくらいの時間をかけるんですか?
範田 10分くらい。
加藤 えー、考えられない! ふだん前戯なんて5分10分もかけない男性も多いのに......。
範田 うん、でも本当に最初はキスだけで、何もない段階から少しずつ気分を高め合っていくんだって。で、続いては、アダムタッチで全身を愛撫。アダムタッチっていうのは、指先をつけてたまま手のひらを2センチほど浮かして相手の体を触る方法で、これがすごく気持ちいい! しかも、いきなりアソコを触るのではなくて、首筋、肩、胸とひとつずつゆっくり愛撫していって......。
原沢 前戯はどのくらい?
範田 1時間くらいかな。でも、気持ち良くって、長いって感じなかった。全身をたーっぷり愛撫しあったあとは、ようやく挿入。挿入したあとも、ピストンの動きはゆっくりで、キスをしながら背中を愛撫し続けるんですよ。
原沢 スローセックスと言えど、けっこうハードに全身を使うんですね(笑)
範田 そう(笑)。アダム先生は、常に70~80%の気持ち良さを持続することが大きな快感を呼ぶって言ってました。でも本当に、スローセックスをすると余裕がなくなる。撮影のとき、気付いたら涙流してたもん、気持ち良くて。もちろん、いつもより多くイケたし(笑)。
加藤 本当に気持ち良さそうだからやってみたいですね。時間がかかりそうだなと思っていたけれど、休日に彼氏とまったりするのはいいかも。
原沢 ずっと自分は激しいエッチが好きで、スローセックスは合わないんじゃないかと思ってたけど、話を聞いて何だか新しい発見がありました。私も涙を流すくらい満たされたい♪
範田 うん、一回やったら絶対にハマると思う。このDVDを部屋に置いといて、彼氏と一緒に見るのもいいかも。ふだんのエッチがマンネリしてる人も満足してる人も、ぜひ一回は試してみてください!
453725761X 百発百中の奥義です。
スローセックス―彼を虜にする愛の教科書 彼女の部屋にそっと置いておきましょう。
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ツッコミどころ満載? こびとたちの恍惚表情がたまらない『こびと観察入門』

大好きな桃に囲まれたカクレモモジリ。
©Toshitaka Nabata, Nagasaki Publishing /こびと観察会
一体どこから突っ込めばいいのだろう。如何ともしがたいDVDが10月20日に発売される。『こびと観察入門 モモジリ クサマダラ モクモドキ 編』と『こびと観察入門 ハナガシラ キノコビト バイブスマダラ 編』の2タイトル及び、これら両方を収録した『こびと観察入門 モモハナBOX』(特典付き)だ。
"こびと"とは、なばたとしたか作の絵本『こびとづかん』(長崎出版)に出てくる不思議な生き物。巷に溢れる"キモカワ"のキャラクターよろしく、唇や鼻の穴まで細密に描かれており、いかにもコアな熱狂的ファンを獲得しそうな風貌である。口コミでジワジワと話題を呼び、後に出版されたシリーズ本と合わせると、累計31万部を達成。今まで紙面だけでその存在感を放っていた"こびと"たちが、待望のDVD化によっていよいよ動き出す、という寸法だ。
■小学校の「道徳」の時間に流しても違和感ない......かも?
このDVDでは、ご丁寧にも"こびと"の捕まえ方から世話の仕方、観察方法までの一通りを教えてくれるらしい。いざ再生してみると、野原や畑に生息する"こびと"を捕まえに行くための服装や持ち物の説明が、明るいナレーションとともに始まった。モデルとして登場しているのは小学生の男女。「靴は履きなれた運動靴を選び、絆創膏や虫よけスプレーの他、空腹に備えてお弁当やおやつも忘れないようにしましょう」と、まるでNHK教育を見ているよう。このまま『さわやか3組』が始まっても違和感がない。
"こびと"捕獲のための、大真面目な準備動画が終わったら、いよいよメインディッシュ"こびと"の登場だ。ここでは、DVDに登場する"こびと"の中でも、ひときわ突っ込みどころが満載の――そもそも突っ込みどころは本作全体に余すところなく散りばめられているのだが――【カクレモモジリ】について、かいつまんで紹介したい。

©Toshitaka Nabata, Nagasaki Publishing /こびと観察会
■カクレモモジリとは
[コビト網 亜胚目 退触頭科 モモジリ属]
桃が大好きな"こびと"。本人も、みずみずしく、桃の甘い香りがする......らしい。「桃太郎のモデルとも言われています」とナレーションのお姉さんはさわやかに解説するが、丸顔に大きなほっぺ、小さなたれ目に、ボテッとした鼻と唇、とてもじゃないが鬼退治を頼めそうな第一印象ではない。
■カクレモモジリは、桃の近くに潜んでいるらしい
おいしい桃園で見つかる可能性が高いカクレモモジリ。彼らを探し、"こびと"探索御一行は、はるばる山梨県の農家の樋口さん一家へ。相変わらずのNHK教育的生真面目っぷりだ。樋口さんが丹精込めて育てた桃を木につるし、その下に落とし穴を作って、カクレモモジリが罠にかかるのを待つ。ちなみに、全編を通して、この類の古典的な罠作りを粛々と実行しているが、このあたりは行き過ぎた大真面目具合が、もう視聴者バカにしているようにしか見えない。

凶暴なリトルハナガシラの群れ。
©Toshitaka Nabata, Nagasaki Publishing /こびと観察会
■必見はカクレモモジリが罠にかかるシーン
しばらくして現れたカクレモモジリは、桃(の罠)を発見し、その名に恥じぬ"モモ尻"をプリプリ上下に揺らしながら、木に登ってきた。そして、純粋なカクレモモジリは、見事古典的な罠にかかる。この、落とし穴にハマったときのカクレモモジリの表情が、どうしてもアノときのオーガズムの表情に見えてしまう下世話な私は、たとえ桃園に出向いても、純粋な心の持ち主であるカクレモモジリを見つけることはきっとできないだろう。
NHK教育風の誠実さをカムフラージュに、大人向けの官能的な演出をさりげなく織り込んでいる本作品、実は親子で楽しめる秀作なのかもしれない。また、DVD発売に先立ち、10月9日~11日の三連休に、シネセゾン渋谷にて上映会が開催されるとのこと。"こびと"の存在を信じる純粋なお子様はもちろん、日夜ストレスに抑圧されている大人のみなさんも、いたいけな"こびと"の珍行動や、徹底された動画の大真面目感に心の中で突っ込みを入れるなどして、ぜひリフレッシュしてほしい。
(文=朝井麻由美)
『こびと観察入門』先行公開!
10月9日(土)、10日(日)、11日(月・祝)の3連休限定!
モーニング&レイトショー公開
シネセゾン渋谷
・上映料(当日券のみ)
一般:1,000円、高校生以下:500円
・上映時間
モーニングショー10:00~11:30(トークイベント付)
レイトショー21:10~22:20
<http://www.ttcg.jp/cinesaison_shibuya/comingsoon>
・こびとづかんオフィシャルサイト
<http://kobito-dukan.com/>
こびと観察入門 モモハナBOX 「こびと観察入門 モモジリ クサマダラ モクモドキ 編」「こびと観察入門 ハナガシラ キノコビト バイブスマダラ 編」の2枚組BOX。なばたとしたか描き下ろしイラスト外箱、モモジリ&ハナガシラ特製ラバーストラップの豪華特典付き。 価格 :5,800円( 各2,500円でも販売)/10月20日(水)発売
【関連記事】 爆笑必至! "隅におけない"会社員が作るシュールアニメDVD『むっちり村』 「泳がなかったら死んでしまう!?」キケン過ぎて旅情ゼロの温泉旅DVD『前人未湯』 まだまだ現役。大正時代のレトロなビルを収めたDVD『東京ビルヂング』
ツッコミどころ満載? こびとたちの恍惚表情がたまらない『こびと観察入門』

大好きな桃に囲まれたカクレモモジリ。
©Toshitaka Nabata, Nagasaki Publishing /こびと観察会
一体どこから突っ込めばいいのだろう。如何ともしがたいDVDが10月20日に発売される。『こびと観察入門 モモジリ クサマダラ モクモドキ 編』と『こびと観察入門 ハナガシラ キノコビト バイブスマダラ 編』の2タイトル及び、これら両方を収録した『こびと観察入門 モモハナBOX』(特典付き)だ。
"こびと"とは、なばたとしたか作の絵本『こびとづかん』(長崎出版)に出てくる不思議な生き物。巷に溢れる"キモカワ"のキャラクターよろしく、唇や鼻の穴まで細密に描かれており、いかにもコアな熱狂的ファンを獲得しそうな風貌である。口コミでジワジワと話題を呼び、後に出版されたシリーズ本と合わせると、累計31万部を達成。今まで紙面だけでその存在感を放っていた"こびと"たちが、待望のDVD化によっていよいよ動き出す、という寸法だ。
■小学校の「道徳」の時間に流しても違和感ない......かも?
このDVDでは、ご丁寧にも"こびと"の捕まえ方から世話の仕方、観察方法までの一通りを教えてくれるらしい。いざ再生してみると、野原や畑に生息する"こびと"を捕まえに行くための服装や持ち物の説明が、明るいナレーションとともに始まった。モデルとして登場しているのは小学生の男女。「靴は履きなれた運動靴を選び、絆創膏や虫よけスプレーの他、空腹に備えてお弁当やおやつも忘れないようにしましょう」と、まるでNHK教育を見ているよう。このまま『さわやか3組』が始まっても違和感がない。
"こびと"捕獲のための、大真面目な準備動画が終わったら、いよいよメインディッシュ"こびと"の登場だ。ここでは、DVDに登場する"こびと"の中でも、ひときわ突っ込みどころが満載の――そもそも突っ込みどころは本作全体に余すところなく散りばめられているのだが――【カクレモモジリ】について、かいつまんで紹介したい。

©Toshitaka Nabata, Nagasaki Publishing /こびと観察会
■カクレモモジリとは
[コビト網 亜胚目 退触頭科 モモジリ属]
桃が大好きな"こびと"。本人も、みずみずしく、桃の甘い香りがする......らしい。「桃太郎のモデルとも言われています」とナレーションのお姉さんはさわやかに解説するが、丸顔に大きなほっぺ、小さなたれ目に、ボテッとした鼻と唇、とてもじゃないが鬼退治を頼めそうな第一印象ではない。
■カクレモモジリは、桃の近くに潜んでいるらしい
おいしい桃園で見つかる可能性が高いカクレモモジリ。彼らを探し、"こびと"探索御一行は、はるばる山梨県の農家の樋口さん一家へ。相変わらずのNHK教育的生真面目っぷりだ。樋口さんが丹精込めて育てた桃を木につるし、その下に落とし穴を作って、カクレモモジリが罠にかかるのを待つ。ちなみに、全編を通して、この類の古典的な罠作りを粛々と実行しているが、このあたりは行き過ぎた大真面目具合が、もう視聴者バカにしているようにしか見えない。

凶暴なリトルハナガシラの群れ。
©Toshitaka Nabata, Nagasaki Publishing /こびと観察会
■必見はカクレモモジリが罠にかかるシーン
しばらくして現れたカクレモモジリは、桃(の罠)を発見し、その名に恥じぬ"モモ尻"をプリプリ上下に揺らしながら、木に登ってきた。そして、純粋なカクレモモジリは、見事古典的な罠にかかる。この、落とし穴にハマったときのカクレモモジリの表情が、どうしてもアノときのオーガズムの表情に見えてしまう下世話な私は、たとえ桃園に出向いても、純粋な心の持ち主であるカクレモモジリを見つけることはきっとできないだろう。
NHK教育風の誠実さをカムフラージュに、大人向けの官能的な演出をさりげなく織り込んでいる本作品、実は親子で楽しめる秀作なのかもしれない。また、DVD発売に先立ち、10月9日~11日の三連休に、シネセゾン渋谷にて上映会が開催されるとのこと。"こびと"の存在を信じる純粋なお子様はもちろん、日夜ストレスに抑圧されている大人のみなさんも、いたいけな"こびと"の珍行動や、徹底された動画の大真面目感に心の中で突っ込みを入れるなどして、ぜひリフレッシュしてほしい。
(文=朝井麻由美)
『こびと観察入門』先行公開!
10月9日(土)、10日(日)、11日(月・祝)の3連休限定!
モーニング&レイトショー公開
シネセゾン渋谷
・上映料(当日券のみ)
一般:1,000円、高校生以下:500円
・上映時間
モーニングショー10:00~11:30(トークイベント付)
レイトショー21:10~22:20
<http://www.ttcg.jp/cinesaison_shibuya/comingsoon>
・こびとづかんオフィシャルサイト
<http://kobito-dukan.com/>
こびと観察入門 モモハナBOX 「こびと観察入門 モモジリ クサマダラ モクモドキ 編」「こびと観察入門 ハナガシラ キノコビト バイブスマダラ 編」の2枚組BOX。なばたとしたか描き下ろしイラスト外箱、モモジリ&ハナガシラ特製ラバーストラップの豪華特典付き。 価格 :5,800円( 各2,500円でも販売)/10月20日(水)発売/販売元: ポニーキャニオン
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Amazon1位に!「視聴率よりDVD販売」に舵を切った深夜ドラマ『モテキ』の戦略

『モテキDVD-BOX』(東宝)
モテない男に突然訪れたモテ期を描いた深夜ドラマ『モテキ』(テレビ東京)が好調だ。といっても、視聴率では、第3話で3.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と、深夜ドラマとして可もなく不可もない数字。ところが、放送終了後の11月26日に発売が予定されているDVDBOXが、Amazonのテレビドラマランキングにおいて1位を獲得したのだ。DVDは5枚組で1万5,960円となっている(現在はAmazon割引で1万1,800円)。
「このドラマは、同局の『週刊真木よう子』や『湯けむりスナイパー』で知られる"深夜番長"大根仁氏が脚本・演出を担当していますし、『愛のむきだし』などで注目を集めた若手女優・満島ひかりも前評判以上の芝居を見せています。テレビ離れが叫ばれていますが、クオリティの高いものを作れば視聴者はついてくるということでしょうね」(テレビライター)
だが、このDVD人気の裏には、内容の充実とは別にドラマ制作陣のしたたかな戦略があるのだという。
「この番組では、ドラマ内で突然場面が早送りになり『面白いシーンですが、尺の都合で早送りします』と表示されるなど、放送中から明らかにDVD展開を意識した編集がなされているんです。実は、深夜ドラマの世界では以前ほど視聴率にうるさくなくなっているんですよ。深夜ドラマの多くは、視聴率計測機器の置いてある家族向けではなく、独身男女の個人向けですし、録画で見る層も多い。それに、視聴率を取ってもすぐにCMが入るような時代でもなくなりましたからね。局側は、深夜ドラマについては公式サイトへのアクセスやmixiでのコミュ数、Twitterでのつぶやき数などを重視する傾向になってきています。一方で民放大手のドラマは、いまだに視聴率にこだわったドラマ作りをしている。結果、キャスティング主導で質の低下を招き、さらに視聴率が落ちるという悪循環に陥っています。対照的ですよね」(同テレビライター)
テレビ不況が叫ばれ「数字が取れてもスポンサーがつかない」といわれる昨今、そうした"視聴率神話崩壊"が、新たなコンテンツビジネスの呼び水になるかもしれない。
モテキDVD-BOX 大根さんがつぶやきまくってます。
【関連記事】 大根仁さんの至言「ネットの書き込みなんて、バカにしていいんじゃない?」(前編) 「深夜ドラマ番長」に聞く! 『週刊真木よう子』のつくりかた 樋口真嗣最新作『MM9』メディアの現在を示し、深夜枠を揺るがすドラマの意義とは!?
Amazon1位に!「視聴率よりDVD販売」に舵を切った深夜ドラマ『モテキ』の戦略

『モテキDVD-BOX』(東宝)
モテない男に突然訪れたモテ期を描いた深夜ドラマ『モテキ』(テレビ東京)が好調だ。といっても、視聴率では、第3話で3.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と、深夜ドラマとして可もなく不可もない数字。ところが、放送終了後の11月26日に発売が予定されているDVDBOXが、Amazonのテレビドラマランキングにおいて1位を獲得したのだ。DVDは5枚組で1万5,960円となっている(現在はAmazon割引で1万1,800円)。
「このドラマは、同局の『週刊真木よう子』や『湯けむりスナイパー』で知られる"深夜番長"大根仁氏が脚本・演出を担当していますし、『愛のむきだし』などで注目を集めた若手女優・満島ひかりも前評判以上の芝居を見せています。テレビ離れが叫ばれていますが、クオリティの高いものを作れば視聴者はついてくるということでしょうね」(テレビライター)
だが、このDVD人気の裏には、内容の充実とは別にドラマ制作陣のしたたかな戦略があるのだという。
「この番組では、ドラマ内で突然場面が早送りになり『面白いシーンですが、尺の都合で早送りします』と表示されるなど、放送中から明らかにDVD展開を意識した編集がなされているんです。実は、深夜ドラマの世界では以前ほど視聴率にうるさくなくなっているんですよ。深夜ドラマの多くは、視聴率計測機器の置いてある家族向けではなく、独身男女の個人向けですし、録画で見る層も多い。それに、視聴率を取ってもすぐにCMが入るような時代でもなくなりましたからね。局側は、深夜ドラマについては公式サイトへのアクセスやmixiでのコミュ数、Twitterでのつぶやき数などを重視する傾向になってきています。一方で民放大手のドラマは、いまだに視聴率にこだわったドラマ作りをしている。結果、キャスティング主導で質の低下を招き、さらに視聴率が落ちるという悪循環に陥っています。対照的ですよね」(同テレビライター)
テレビ不況が叫ばれ「数字が取れてもスポンサーがつかない」といわれる昨今、そうした"視聴率神話崩壊"が、新たなコンテンツビジネスの呼び水になるかもしれない。
モテキDVD-BOX 大根さんがつぶやきまくってます。
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エスパー伊東が暴走中!? 謎の符牒「マックス・エス・パワー!」とは何か

小島よしお、狩野英孝、エスパー伊東が、毎回さまざまな企画に挑戦する冒険バラエティー番組『小島×狩野×エスパー 3P(スリーピース)』(TOKYO MXほか)が待望のDVD化! 「ストリップで裸芸を学べ!!」「霊能者になろう!」「エスパー初めての婚活」など、今年4月~6月に放送された全企画に加え、テレビ放送には堪えがたい禁断の未公開シーンも収録されているという。
番組スタート時に行ったインタビュー(参照記事)では、「番組内での僕のポジションはふわふわしてます(狩野)」「エスパーさんは、キャバ嬢体質だから収録中に寝ちゃう(小島)」などと、少々不安げな様子を見せていた3人だが、3カ月間に渡る共演を終え、変化はあったのだろうか? 再び直撃した。
――お久しぶりです。ついに『3P』のDVDが発売ということですが、見どころを教えてください。
小島よしお(以下、小島) 『逃走中』(フジテレビ系)のパロディーで、捕まったら浣腸される「浣腸中」っていう企画の回があるんですけど、普段何でもやるエスパーさんが、なぜか浣腸だけNGで。浣腸が嫌過ぎて、カメラが無い所まで逃げちゃうんで、エスパーさんがあんま映ってないんですよ(笑)。そんな本気で嫌がってるエスパーさんが見どころです。
――なぜエスパーさんは、浣腸NGなんですか?
エスパー伊東(以下、エスパー) 小学校の時とか、同級生で漏らした奴がいたら、皆からいじめられてたじゃん。
狩野英孝(以下、狩野) そんな理由ですか(笑)。
――8月18日には、DVD発売記念イベント『小島×狩野×エスパー 3Pサマーフェス2010~放送禁止!大怪我覚悟の冒険トークショー~』がタワーレコード渋谷店で行われるそうですね。
狩野 当日は、鳥居みゆきさんと浜田ブリトニーさんも緊急参戦します。
小島 いったん鳥居さんとエスパーさんを舞台でほったらかして、どうなるか見たいですね。
エスパー それ前にテレビでやったんだよ。2人で個室に入れられて。全然、会話にならなかった。彼女照れてたのかなあ......。
狩野 照れてはいないでしょ(笑)。
――さらに、DVDを『Vol.1』から『Vol.4』まで購入すると、『裏3P』という特典映像が見られるとか。どんな内容ですか?
狩野 エスパーさんが、3対3でコンパをしてるところを隠し撮りした映像です。
小島 エスパーさんはお酒が入ったらひどいですからね~。
――そうなんですか?
エスパー ......(なぜか目をつぶったまま沈黙)。
――え?
エスパー ............。
小島 嘘でしょ!?
狩野 (笑)。
エスパー (突然、目を開けて)あ、映像見てないからあんまり詳しく知らない。
――寝ちゃったかと思いました......。ちなみに合コンの参加メンバーはどなたですか?
エスパー 男は、俺と、みつまJAPANと、へらちょんぺ。
――うわ~、見るのに勇気が入りそうです(笑)。ところで、エスパーさんは芸歴22年ということですが、芸人を長く続ける秘訣があったら教えてください。
狩野 お! 秘訣知りたいです。
エスパー 大ヒットすると失速するのも早いから、中ヒットのギャグを作ること。僕、毎年ギャグ増えてるんだよ。
――ちなみに今、一押しのギャグはありますか?
エスパー (小島から片方の乳首をこすられ)「くすぐっパ~イ!」。
――(笑)。
エスパー あと、「マックス・エス・パワー!」とか。
――「マックス・エス・パワー!」は、どんな時に使うギャグですか?
エスパー 結婚式営業の時。あと「祝ハイ~!」とか。「祝盃」と「ハイ~」をかけたの。
狩野 そういう感じのギャグを作り続けることが、長年芸人を続けられる秘訣なわけですね。勉強になります。
小島 僕もエスパーさんを見習って、中ヒットギャグを作り続けたいと思います(笑)。
一見、ユルい3人組に見えるが、20年後にはこの奇跡の組み合わせがバラエティー史上"伝説"となっている気がしてならない。そんな3人が贈るDVD『小島×狩野×エスパー 3P(スリーピース) 』は、「普通のバラエティーじゃ物足りない」と感じている人に、特におすすめしたい作品だ。
(取材・文=林タモツ/撮影=尾藤能暢)
『小島×狩野×エスパー 3P(スリーピース) VOL.1』 発売中。Vol.2~Vol.4も順次リリース。 ※Vol1~Vol.4を購入すると、特別映像『裏3P』が見られる特典付き。 8月18日には、小島、狩野、エスパーと女版スリーピースから鳥居みゆき、浜田ブリトニーが出演するタワーレコード渋谷店とタワーレコード新宿店で購入した方限定のイベントがタワーレコード渋谷店で開催される。 詳しくは『3P』番組公式サイト <http://www.3p3p3p.jp>
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板野一郎監督が激白! 大ヒットSF映画『第9地区』と"板野サーカス"の意外な接点とは?

『第9地区』宣伝隊長に就任した板野一郎監督。
ワールドカップが開催される直前の4月に日本公開され、話題を呼んだSF映画『第9地区』が早くもDVD&Blu-Rayでリリースされる。
本作は南アフリカ出身のニール・ブロムカンプ監督による、リアルなヨハネスブルグの描写が話題となったが、気合いの入ったSF描写も注目された。というのも、ブロムカンプ監督は1980年代に『伝説巨神イデオン』、『超時空要塞マクロス』などのSFアニメにて「板野サーカス」と呼ばれるスピーディーかつ大胆な演出で一世を風靡した板野一郎監督の大ファンであり、作中にその演出をオマージュしたシーンが存在するためだ。
というわけで、その熱い想いを受け取った板野一郎監督自らが『第9地区』宣伝隊長として出撃! 本作の魅力を大いに語った。
──まずは『第9地区』の感想をお願いします。
「一本の映画として、上っ面だけじゃない一級品という印象です。そして中身がある映画だと思ったのでぜひ協力したいと思いました。今年見た映画の中で好きな作品が2本あるんですが、それが『トイストーリー3』と、この『第9地区』なんです」
──具体的にどういう部分に惹かれましたか?
「まずは、報道カメラを通したドキュメント風な演出から導入して、マスコミの一定の方向に世論を誘導するいやらしい見せ方を描いたところですね。そして自分より劣ると思ったものを下に見るという主人公の嫌な部分を描いているところです。例えば第9地区に行って、エビ(作中における宇宙人の呼称)にワイロを渡して立ち退きのサインを取ろうとするところですよね。いかにも国連軍みたいな白い装甲車で現れて、結局人間の近くに宇宙人がいると邪魔で迷惑だから、もっとひどい所に移動させちゃおうというのを主人公は知っていて、それに加担している」
──確かにそういう場面を、淡々としたカメラワークで捉えているのが非常に印象的でした。

「でも主人公がウィルスに感染して、人間とエビのハイブリッドになっていって、だんだん彼らの気持ちも分かっていくようになる。そこで映画は報道のドキュメンタリっぽい見せ方から、だんだん主人公目線に変わっていく。そして、最終的にエンタテインメントに仕上げていくっていう流れが秀逸ですよね。でも、そういった荒唐無稽な設定の中で、弱くて駄目な主人公がだんだんと立ち直っていって、きれいな人間に洗われていくというのが、きちんと描かれています。その辺を、報道っぽい演出をうまく使って、デフォルメされた宇宙人や円盤を生活になじませながら、最後まできれいにエンタテイメントとして見せてくれた作品だなと思いますね」
──その生々しい描写も監督が南アフリカ出身というのもあるんでしょうね。
「そうですね。露骨な人種差別問題を映画でやっても企画は通らないし、お客さんもお金を出してくれない。そこで、その辺を宇宙人という形にデフォルメして、宇宙人だろうが地球人だろうが、白人だろうが黒人だろうが変わらないというところにちゃんと落としこんでいると思いました」
──ちなみに、板野監督が一番印象に残ったシーンはどこですか?
「やっぱりラストカットですね。全部を見たから、あのシーンが希望だと感じたんですよ。最初、エビになる前は地球人でなくなってしまうのが嫌で、エビなんか大嫌いだと思っていた。でも、信じていた友達からも見捨てられた一方で、エビは自分の身を呈して守ってくれた。それを見て、エビ達の方が「人」として信頼できる。エビを同じ「人」として認めた。でもやっぱり自分は人間だから、いつか元の姿に戻ることを諦めない、というラストが僕は好きですね」
──決して相手を、エビを否定するわけではなく、認めたうえで、自分は地球人だという矜持を守っているという姿は美しいですよね。
「宗教も肌の色も、国も全然違って言葉も通じないかもしれないけど、人としてエビを認めたってことですよね」
──本当のグローバリズムって、そういうことかもしれないですよね。例えば白人、黒人、黄色人種みんなそれぞれ認めながらも、でもやっぱり自分の肌の色にプライドを持って互いを尊重し合う。

©2010 District 9 Ltd. All Rights Reserved.
「だから映画本編の後、マンデラ大統領が提唱した「レインボーカントリー」に第10地区がなっていってくれるといいなって思いますね。この映画を見る限り、ただ白人社会が黒人社会になったというだけじゃなくて、南アフリカが本当の意味で変わっていくことを監督は願っているんじゃないかな」
──そういえば、主人公がだんだんと人間じゃなくなっていくという部分は、板野監督の作品である『ブラスレイター』と非常に近い要素ですよね。
「そうですね。僕が悪魔、ニール監督が宇宙人、というデフォルメをして、人間の汚さ、美しさを描こうとしている志は似ていると思います」
──ちなみにニール・ブロムカンプ監督は板野サーカスのファンということで、いわゆる"納豆ミサイル"が発射されるシーンが作中にあります。自分がかつて生み出した演出が、こういう形で使われているのを見て、どう思いましたか?
「光栄ですね。自分たちは作品を通じて、社会的に見てほしいことや聞いてほしいことをオブラートに包んで訴えかけていたので、それを分かった人が板野サーカスに感化されて作品を作ってくれるのはうれしいです。いつも言っているんですが、板野サーカスっていうのは撒き餌なんですよ。派手な撒き餌。僕の作品は割と後味悪いんですけど、かっこいい撒き餌の戦闘シーンをエサにして、最後まで見てもらう、みたいな感じで自分の場合は見る人をすごく選ぶんですけど、『第9地区』の場合は誰でも感動できるエンタテイメントに仕上がっているので、これは世界に評価される作品だと思いました」
──なるほど。それでは、今回『第9地区』を知って興味をもったという人たちに向けて、メッセージをお願いします。
「板野サーカスが好きな人はぜひ見てください。もし好きでなくても(笑)、映画として僕も今年のベストに挙げられるくらい完成度の高い映画です。特に映画監督になりたい人にはおすすめです。カメラワークや技術だけでなく、いろんな勉強ができる。将来、こういう業界に入りたい人は、いいお手本になりますよ。『アバター』とは違いますから」
──『アバター』って言っちゃって大丈夫ですか(笑)。
「分かんないですけど(笑)。『アバター』は絵がきれいだけど、あっちはアトラクションみたいな感じです。3Dで見て、「楽しかった!」って感じですね。一方で『第9地区』は、技術とかCGのなじませ方がうまいとかだけじゃなくて、一本ちゃんと芯の通った完成度の高い作品だと思います」
(取材・文=有田シュン[株式会社n3o]/撮影=毛利智晴)
●『第9地区』"新エイリアン"デザインコンテスト 最優秀賞決定!

(左)『最優秀賞』(ニール・ブロムカンプ監督 選評)
東京デザイナー学院マンガ科 森 一弘さん
(右)『ワーナー賞』(ワーナー・ホーム・ビデオ 選評)
バンタン電脳ゲーム学院 ゲームグラフィッカー学部
笹生 琴さん
『第9地区』ブルーレイ&DVDセットリリースに際し、スペシャル企画「"新エイリアン"デザインコンテスト」が開催されました。このコンテストには、バンタンデザイン研究所、バンタンゲームアカデミー、東京デザイナー学院に通う約200 名の若きクリエーターが参加。約2カ月の応募期間を経て、選抜された10 作品がハリウッドに届けられ、ニール・ブロムカンプ監督によって最優秀賞が選出されました。先日行われた授与式では、板野監督も特別ゲストとして飛び入り参加し、若きクリエーターたちの快挙を称え、プロになるためのアドバイスを伝授しました。
『第9地区 ブルーレイ&DVDセット(初回限定生産)』 8 月11 日発売 税込3,980 円 発売・販売元:ワーナー・ホーム・ビデオ 提供:ワーナー・ブラザース映画/ギャガ ©2010 TriStar Pictures, Inc. All Rights Reserved. ©2010 District 9 Ltd. All Rights Reserved.
『ブラスレイター』 発売中 Vol.1:税込4,725 円、Vol.2 ~ Vol.12:税込5,775 円 発売元:(株)ゴンゾ 販売元:東映株式会社 東映ビデオ ©2008 GONZO・Nitroplus / Blassreiter Project
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目指したのはオシャレサブカル! 自主制作DVDマガジン『NICE IDOL(FAN) MUST PURE!!!』

『NICE IDOL(FAN) MUST PURE!!!』
世はまさにアイドル戦国時代。8月7日、8日には、東京・品川において、アイドリング!!!をはじめ、ももいろクローバー、東京女子流など、総勢40組近いアイドルグループが出演する、史上初のアイドルフェスティバル「TOKYO IDOL FESTIVAL 2010」が開催された。
こうしたイベントの成功やAKB48の隆盛など、歌ものアイドルユニットが中心となっている現在のアイドルブームだが、ドラマや映画に主演する若手女優や、雑誌の表紙を飾る多くのグラビアアイドルたちもまた、入れ替わりの速度を日増しに上げている。
一方で、「美し過ぎる○○」などとしてアイドル的活動を始める素人女性がいるかと思えば、オタクであることをアピールするアイドルたちも存在し、さらには、ネット上で"一億総アイドル評論家"のごとき分析を繰り広げているアイドルオタクたち──。
こうして、メジャーとマイナー、プロとアマチュアの間でカオス化とボーダレス化が進んだ現在のアイドルシーンに一石を投じるような、興味深いDVDがリリースされた。
そのDVDとは、『NICE IDOL(FAN) MUST PURE!!!』。ジャケットにある「アイドルファンのアイドルファンによるアイドルファンのためのインディペンデントDVD-MAGAZINE」というコピーが示すように、アイドルシーンの"今"を切り取ったこのDVDは、自主制作ながらAmazonのアイドルDVDランキングで最高位で3位を獲得し、現在もヒットを続けている。
制作したのは、アイドル関連ものを中心にライターとして活躍しているアイドルライターの、エリンギ氏と岡島紳士氏の2人だ。いったいなぜこのようなDVDを制作したのか? その目的は? 2人に話を聞いた。
──DVDを制作したきっかけはなんだったんですか?
エリンギ(以下、エ) アダルト系ライターの安田理央さんが『No1 in HEAVEN』というDVDマガジン(紙ではなく、DVD1枚に収録された映像のみで表現された"雑誌")を制作され、しかもそれが売れているということを知ったんです。同じライターとして、「こうしたDVDマガジンは、この出版不況を乗り越えるひとつの突破口になるのでは?」と、ガラにもなくやる気を出してしまいまして(笑)。ライターと兼業で簡単な動画編集の仕事もしていたので、ちょうどいいかなと考えたんです。
岡島紳士(以下、岡) 僕は僕で、趣味的な動画制作はそれまでもぽつぽつとやっていて、ちょうど、もう少し本格的にやってみようかというタイミングだったんです。それなら、それに「DVDマガジン」っていう付加価値をひとつ乗っけてみてもいいのかなと。

エリンギ氏(左)と岡島紳士氏(右)。
エ 自主制作で雑誌を1冊作るより、DVDのほうが簡単にできそうだっていうのも、安田さん(記事参照)に直接話をうかがってわかったので。
──なぜ、アイドルをテーマに選んだのでしょう?
エ アイドルのことが好きすぎるから。2人でやるなら、それしかないだろうと。
岡 あと、今までのメディアにおけるアイドル文化の切り取り方に、画一的なものを感じていたんです。だから、やるべきことも大きく残っているだろうと。
エ 完全に自由にやるには、自主制作という選択肢しかなかった。
岡 アイドル文化っていうのは、アイドルに対するファンの側のおどろおどろしい思い、というものが重要なポイントなんですが、そこには、あまり正当な形ではスポットライトが当たってこなかったように思うんですね。
エ その部分を表現することに対する時代のニーズも来ているのかなとも感じて。それと、アイドルファンの間には昔からミニコミ文化があったので、自主制作DVDという形式にも、アイドル文化への親和性が十分にあるんじゃないかと思いました。
──それぞれの役割分担は?
岡 それぞれ個人で勝手に作ったコンテンツもありますが、基本的には、僕が出したアイディアを2人で話し合ってまとめて、出演を希望するタレントさんの所属事務所などにオファー。取材、撮影は2人で行いました。
エ 編集は、すべてを自分たちだけでやるのは技術的にも労力的にも厳しかったので、一部仕上げを業者に頼みました。それ以外は2人で分担しましたが、取材までの事務作業を岡島が担当した分、僕の編集量が多い、というバランスでしたね。
──こだわった点はありますか?
エ デザインですね。とにかくシャレオツ(オシャレの意)にしようと頑張りました!
岡 ファンの側に力点を置いたアイドル文化を表現しようとすると、どうしたって気持ち悪くなるので、パっと見だけでも誤魔化さなければならないと思いました。目指したのは、90年代後半の渋谷系サブカルです。「あ、アイドルオタクってカッコイイんだ!」という誤解を与えようと。バックに流れる音楽も、クラブミュージックっぽいものを使ったりして、精一杯カッコつけました。
エ 中身に関しては、我々は名もないアイドルライターでしかないので、限られた人脈の中で、なるべく有名な人に出てもらおうとしました。人気コスプレイヤーのうしじまさん、日テレジェニック2009の小泉麻耶さん、掟ポルシェさん。それから、「サイゾー」でも活躍しているアイドルライターの小明さんと、"藤川優里後援会会長"で、「ブブカ」(コアマガジン)などでも活躍中の「佐々木会長」。アイドルユニット・ももいろクローバーのイベントに参加してもらう、「"ハニカミ"ももクロイベントデート」という企画も作りました。
岡 それと、自分たちからはアイドルに対する評論・分析はしない、ということ。そこを避けた表現に落とし込むほうが、結果として、ダイレクトに現在のアイドルシーンを切り取ることができると考えたので。
エ あとは、とにかく企画の面白さで勝負しようと。「(アイドル)ライターという仕事は、このまま続けていくことができるのか?」というのもテーマのひとつではあったので、ドキュメンタリー的に自らをさらけ出すことによっても成立するようなコンテンツを作りました。予算もなく、当然広告費もないわけで、今でも、採算は取れるのかと不安でしょうがないです。
──現在、Amazonで販売されていますが、今後、ほかでの流通は考えていますか?
エ 自主制作系の商品が多数置いてある東京・中野のショップ「タコシェ」には置いてもらう予定です。今後、ほかのDVDショップにもかけあっていきます。
岡 あと、基本的に我々はアイドルオタクなので、アイドルのイベント会場にいる時なんかに声をかけてもらえれば、手売りで即売します。そのあたりは、随時Twitterなどで告知していきます。
──今後の展望は?
エ CSのアイドル専門チャンネル『エンタ!371』『PigooHD』を運営するつくばテレビさんから声をかけてもらったので、そこで何か企画がやれればと。現在検討中です。
岡 やりたいことはたくさんあるんです。「最強オタ決定戦」と題して、ある特定のアイドルのオタクたちに相撲で戦ってもらったりとか。
エ 「なんのオタクが最強か?」という戦いも見たいですね。「アニオタvsアイドルオタで、料理対決」とか。「玉子焼き、どっちがうまく焼けるかな?」みたいな。アイドルオタクの親へのインタビューもやりたい。
岡 それと「顔をさらせるアイドルライター募集」ですね。一緒にものを作って、「我々と一緒に夢を見ませんか?」と言いたいです。悪夢かもしれませんけど。
エ あとは、アイドルをテーマにしたショートフィルム・アニメなどの、アートっぽいコンテンツを入れたいので、作れる方を募集中です。
岡 そして、先に挙げた『No1 in HEAVEN』で話題になった安田さんと同じく、「DOMMUNE」(映像作家・宇川直宏氏による、Ustream配信プログラム)にたまらなく出たいです。とにかく、もっとオシャレなサブカルだと思われたい!
エ まあでも、次号が出るかは今号の売れ行き次第なので......。とにかく、たくさんの方に観てもらえればいいなと思っています。
・オフィシャルブログ <http://nifmp.blog57.fc2.com/>
・Twitter <http://twitter.com/nifmp>
NICE IDOL(FAN) MUST PURE!!! 雑誌媒体を中心にアイドル記事を寄稿する、エリンギと岡島紳士の2人の若手アイドルライターが発起人となり、新たなるアイドル文化の可能性を模索すべく制作した、自主制作のアイドルDVDマガジン。Amazonのほか、中野ブロードウェイのサブカルショップ・タコシェでも販売中。 出演/うしじまいい肉、小泉麻耶、掟ポルシェ、小明、佐々木会長、柚原凪、tofubeatsほか 価格/1500円 販売元/NI(F)MP編集部 時間/117分
【関連記事】 「No1 in HEAVEN」責任編集・安田理央が語る自主制作DVDマガジンの可能性 閉塞した出版業界の中で、掟破りのインディーズ・レーベルが勃興する! 9年前の蒼井優も登場! "最強"子役ミニコミ誌の正体









