4年半ぶりにサイゾーに復帰!! これからの日本、これからの爆笑問題、「政治バラエティにはもう飽きた!」

1月26日、毎年恒例となるDVDシリーズの最新作『2011年度版 漫才「爆笑問題のツーショット」〜2010年総決算』をリリースした爆笑問題。チリの落盤事故や小惑星探査機・はやぶさの帰還、AKB48のブレイクに市川海老蔵暴行事件など、10のあらゆるニュースを1時間もの長尺漫才で一気に振り返った彼ら自身にとっての10年とは? そして、これからの展望とは?
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(写真/有高唯之)
──DVD『2011年度版 爆笑問題のツーショット』の通り、10年は社会的にもさまざまな出来事がありましたが、一方で太田さんが小説『マボロシの鳥』(新潮社)を出版したり、映画の製作を発表したりと、お2人にとっても特別な1年だったのでは? 太田光(以下、太田) 09年ごろから、ちょっと飽きてきてたんですよ。DVDもそうなんだけど、おなじみのレギュラー番組をやって、おなじみの漫才をやってっていう感じで、数年間、割と変わらない状態で来たので、小説には「ちょっと目先の違うことをしたいな」という意味もあるにはありましたね。なんつうの? シンデレラ......シンデレラエキスプレス? 田中裕二(以下、田中) それじゃあ松竹の芸人だよ!(笑) 太田 まあ、シンデレラ的な変身願望はありましたね。それこそ、3年前のオバマの「Change」じゃないんだけど。 田中 鳩山由紀夫の言った09年の流行語大賞なんかもそうだよね。 太田 政権交代。当時はオバマや鳩山に対して「『変わらなきゃいけません』っていうほど世の中ヒドくはないだろう」「変わんなきゃいけない人生なんてダメだろう」と思ってたんだけど、実はオレにも何年かごとにそういう気持ちが巡ってはきてたんだよね。 ──巡ってきていた、というと? 太田 5~6年前にも、それ以前の数年間やっていたことに飽きて、『スタ☆メン』(05~07年/フジテレビ)や『太田総理(太田光の私が総理大臣になったら...秘書田中。)』(06~10年/日本テレビ)みたいな政治バラエティを始めて、『憲法九条を世界遺産に』(06年刊/集英社新書/中沢新一と太田の共著)を出してるし。予定調和は息苦しくなってきちゃうんですよ。 ──田中さんも09年ごろからドラマ『MR.BRAIN』(TBS)や映画『感染列島』、人形劇『新・三銃士』(NHK)と、お芝居の世界での活躍も目立ちます。 田中 いや、普通に仕事の依頼が来たからやってるだけで(苦笑)。「役者の道でやっていく!」っていうのは、まったくないですよ。 ──その割には、精力的に展開しているようにも見えますが。 田中 事務所としては、何か考えがあるのかもしれないですけどね。それこそ太田が小説だ、映画監督だ、って話になったとき、僕の仕事がなくなっちゃったらアレだから、ドラマでもやらせてみるか、みたいな(笑)。 ──太田さんのような息苦しさは......? 田中 (遮って)全っ然ないです! 太田は自ら考えて動くほうだから、飽きたり、煮詰まったりするんだろうけど、僕は何も考えてないから、大丈夫。

──それはすごいですね(笑)。 田中 でも、サラリーマンの人に比べれば、毎日会う人も違うし、仕事の現場も違う。レギュラー番組だって特集は毎回違うから、飽きないですけどね。まぁ、毎日同じ電車に乗って、同じところに行って、同じ作業をする人生でもやっていけるタイプですから。 ──太田さんは、田中さんのそういう感覚を理解している? 太田 「田中がそういう人間だ」っていうのはわかってるから、別に驚きゃしないかな。あと、オレの向かう方向は決して田中を切る方向ではないから、コイツに気を使って活動を制限するってことも一切ない。 ■小説『マボロシの鳥』は読者の批判が新鮮だった ──では、今年はどんな活動をしたい? 太田 たとえば、コント番組とか。テレビに出始めた頃から「『シャボン玉ホリデー』(61~72年/日本テレビ)や『(オレたち)ひょうきん族』(81~89年/フジテレビ)みたいな番組をやりたい」って言い続けてるんだけど、そのまま20年来ちゃった(笑)。 田中 あと『ゲバゲバ90分』(69~71年/日本テレビ)とかドリフとかね。2人とも、そういうのをやりたいんですよ。 ──今や聞き飽きるほど「テレビ離れ」なんて言われていますが、主戦場はやはりテレビ?
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『爆笑問題のツーショット』に見る、太田光の"3種類のボケ"とは?

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 2011年1月26日、DVD『2011年度版 漫才 爆笑問題のツーショット~2010年総決算~』が発売される。2010年のニュースや出来事を題材にして、爆笑問題の2人が長い漫才をノンストップで演じている。彼らはここ数年、テレビの仕事で多忙を極めているが、漫才の腕はいまだに衰えていない。田中が話題を振って、太田がちょっかいを出すようにボケを挟んでいくスタイルは健在だ。このDVDを見れば、2010年の1年間をじっくり振り返りながら彼らの漫才を堪能することができる。  それにしても、爆笑問題の漫才はなぜこんなに面白いのだろうか? デビュー以来20年以上にわたるキャリアの中で、彼らはほぼ一貫して時事ネタ中心の漫才を貫いている。これだけ時代を経ても、その魅力が色あせないのはなぜなのだろうか? その大きな理由としては、太田の繰り出すボケが実に多彩であるということが挙げられる。  爆笑問題の漫才における太田のボケには、大きく分けて3つの種類がある。それは、「シンプルボケ」「毒舌ボケ」「ナンセンスボケ」の3つだ。ひとつひとつ順番に解説していこう。  シンプルボケとは、文字通り単純でオーソドックスなギャグのこと。これは、彼らの漫才において最も基本的なものだ。田中が時事ネタの話題を振ると、手始めに太田はシンプルボケを繰り出す。そこで様子を見ながら、次の展開を探っていくのである。いわば、シンプルボケとは、ボクシングでいうところのジャブ。観客との間合いを測り、漫才を組み立てる基盤となるものだ。  毒舌ボケとは、ちょっとした批判や皮肉が交じったボケ方のこと。これは、爆笑問題の漫才の特色として、世間にもよく知られているところだ。太田は、ときに大胆に世相に斬り込んで、悪口すれすれの危ないジョークをかます。毒舌ボケが発動されると、田中はそれに激しく反応し、強烈なツッコミで対抗しようとする。シンプルボケが続く中で不意に毒舌ボケが挟まれることで、緊張感が高まり、大きな笑いが起こる。シンプルボケをジャブだとすれば、毒舌ボケはストレートやフックにあたる。決め技として通用する威力のある一撃だ。  最後に、爆笑問題の漫才を語る上で忘れてはならないのが、ナンセンスボケである。ナンセンスボケとは、意味不明で不可思議なギャグのこと。どちらかというと、太田は「毒舌ボケ」の芸人だというイメージが強い。だが、実はナンセンスボケこそが、彼らの漫才の隠し味になっているのだ。  ナンセンスボケの世界に入るとき、太田のしゃべりは急加速する。田中の話に口を挟むだけという関係性を捨てて、このときだけは太田が前面に出てくる。意味不明な設定にどんどん意味のない内容を付け足して、ナンセンスの世界を広げて笑いを増幅させていく。田中は何とかそれに食らいつきながら、ナンセンスの暴走を阻止しようとする。ナンセンスボケこそは、彼らの最終兵器。最もスリリングで、最も大きな笑いが起こるパートだ。ボクシングでいえば、ぐらついた相手にKOを狙ってパンチをたたみかけるラッシュにあたるだろう。  このように、爆笑問題の漫才ではボケが三層構造になっているので、見る者は心地よい緊張感を保ったまま、彼らの作り出す笑いの世界に身をゆだねることができる。3種類のボケによる多彩なコンビネーションが、彼らの漫才を奥深いものにしているのだ。 (文=お笑い評論家・ラリー遠田)
2011年度版 漫才 爆笑問題のツーショット~2010年総決算~ 漫才のど真ん中。 amazon_associate_logo.jpg
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「タイタン」敏腕”愛妻”社長・太田光代が描く新時代のエンタテインメント

otamitsuyo_main.jpg  爆笑問題・太田光の妻であり、所属事務所「タイタン」の社長としても活躍する太田光代氏。3月26日、そんな彼女がエッセイ集『私が「にんぎょひめ」だったころ』(集英社インターナショナル)を出版した。  これは、フリーペーパー「VA magazine」での連載コラムを中心にまとめたもので、「にんぎょひめ」の童話に夢中になった少女時代から、夫婦関係にまつわる話や酒の席での失敗談まで、自分自身に関することが赤裸々に語られている。敏腕社長として有名な彼女の飾らない素顔が見える内容だ。  最近はTwitterにもハマり気味という光代氏に、著書の話から夫・太田光氏の映画制作の舞台裏まで、話をうかがうことにした。 ――著書の中では、足の病気で3歳まで入院生活を送っていたことなど、ご自分の過去についても赤裸々に書かれていますね。なぜこういうことを書こうと思われたんですか? 太田光代(以下、太田) 連載の依頼を頂いたときには、特にテーマは決まっていなかったんです。ただ、私ってあんまりメモを取らない人なので、普段の生活で「ああ、あれを書こう」とか思っても、いざ書くときには忘れちゃうんです(笑)。だから、そのときになって周りを見渡して、必死でネタを探して書いていただけですね。 ――文章を書く上で苦労した点はありますか? 太田 これは、仕事外のときに作業してるんですよ。でも、こういう文章って、お酒を飲みながらでは書けないんですね。だから、その間はお酒も我慢して、書き終わったら飲む、っていうことをずっとやっていました。 ――最近、お笑いライブを映画館で生配信する「タイタンシネマライブ」という事業を新たに始められたそうですが、これをやることにしたきっかけは何だったんですか? 太田 「タイタンライブ」自体は昔からやってるんですが、チケットがなかなか買えないという声が多くて、何とかできないかな、とは思っていたんですね。それで、映画会社の人と話をしていたときに、このアイデアを思いついたんです。 ――すでに4回行われていますが、評判はいかがですか? 太田 好評なんですが、なかなか一般の人にはイメージが分からないみたいなんですよ。お笑いを映画館で観るっていうのが、想像を超えている感じがあるらしくて。  日本人は行儀がいいので、映画館でも「静かに観なきゃいけない」っていう風潮があるんですよ。面白くても笑ってはいけない、みたいな雰囲気があって。1回目にやったときにも、客席がやけに静かだったんで、2回目からは「気楽に見てください」とアナウンスするようにしました。そうしたらだいぶ笑って楽しんでもらえるようになりましたね。
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――太田光さん監督の映画作品の制作も進んでいるそうですが、今はどういう状況ですか? 太田 今は脚本を書いているところです。こっちはこっちのペースで事務的なことがどんどん進んでいくので、せっつかれているような感じはあったんでしょうね。一時期はきつそうでしたが、ここ1、2カ月くらいでだいぶ余裕が出てきたと思います。 ――現段階では、制作過程としては何割ぐらい進んでいるものなんでしょうか? 太田 私がやるべきことは順調に進んでいます。向こうのやることとしては、ようやく脚本が出来上がってくるかな、という感じです。この間見せてもらったときに、半分くらい出来ていましたから。彼は、書きかけの状態では絶対見せてくれないんですよ。だから、見せられる範囲になったのが半分で、まだ手直ししていないものが半分ある、ということです。 ――映画のジャンルとしては、コメディですか? 太田 ええ、コメディです。彼がやることは全部コメディですから。 ――光代社長はTwitterもかなり活用されているみたいですね。始めたきっかけは何ですか? 太田 これは、映画の仕事をしていて、東宝の人に勧められたんです。PRの一環としてやってみてはどうですか、と。私はもともと、パソコンをチャットで覚えたんですよ。だから、チャットだと思えばやりやすい感じがあって、慣れるのは早かったと思います。 ――どういうときに、ツイッターの楽しさが分かってきたんですか? 太田 1人で飲んでるときに、そのときの情景を実況していたら、結構反応があったんです。あるとき、お店の2階から、洗面器が落っこちてきたんですよ(笑)。で、なんで落ちてきたのか分からなかったから、そういうことを書いたりして。あとは、何でもない日常の話をつぶやく人の言うことが、やけにツボにはまったりとか。今では、自社のPRよりも、個人的なことの方が楽しくなっちゃって。でも、それが正当な使い方なのかもしれないですね。 ――これからはどういう事業を考えていますか? 太田 私がネット配信の仕事を始めて会社を作ったときには、世間では「ネット上で課金して利益を生むビジネスは無理だ」って言われていたときだったんですよ。でも、最近はツイッターが出てきたり、ちょっと状況が変わってきたのかな、という感じがしますね。シネマライブは上映館数を増やしていきたいし、ネット配信に向いているコンテンツっていうのもあると思うので、そういうものを手がけていきたいです。 (取材・文=ラリー遠田) ●おおた・みつよ 東京都生まれ。モデル活動などを経て、太田プロからモノマネタレントとしてデビュー。1990年、爆笑問題・太田光と結婚。同時期に太田プロから独立した爆笑問題をサポートし、93年より芸能事務所「タイタン」代表取締役社長。 ●『爆笑問題withタイタンシネマライブ #5』 日程:6月11日(金) 開演:午後7時30分~ チケットを売り出すと同時に即完売するという人気のお笑いライブ『タイタンライブ』が、全国11カ所、TOHOシネマズの映画館で同時生中継されます! 爆笑問題をはじめとする人気芸人たちによるお笑いライブを、映画館の大スクリーンで同時生中継するという前代未聞の試みは、新たなエンタテインメントの形として注目されています。 劇場:全国TOHOシネマズ11館で同時生中継! TOHOシネマズ 六本木ヒルズ/TOHOシネマズ 府中/TOHOシネマズ 海老名 TOHOシネマズ 川崎/TOHOシネマズ 船橋ららぽーと/TOHOシネマズ 浜松 TOHOシネマズ 名古屋ベイシティ/TOHOシネマズ なんば/TOHOシネマズ西宮OS TOHOシネマズ トリアス久山/TOHOシネマズ 長崎 出演者:爆笑問題/長井秀和/宮地大介/5番6番他、ゲスト多数出演予定 前売チケット 2,000円(全席指定)全国のチケットぴあ、またはインターネットチケット販売'vit'及び各上映劇場窓口にて前売チケット5月7日(金)より発売開始! 当日チケット 2,200円(全席指定)/当日チケットはTOHOシネマズ劇場窓口のみにて発売。
私が「にんぎょひめ」だったころ 集英社インターナショナル刊/1,260円 酒豪で知られ、爆笑問題・太田光の"愛妻"である著者には、父を知らず、母とも離れ、足の病気の治療のために3歳まで病院で過ごした孤独な少女時代があった......。個性を育んだ少女時代の思い出、不思議で面白い夫婦の話、敏腕社長の仕事の流儀、お酒での失敗談・武勇伝など、いま最も旬な彼女がセキララに語るエッセイ集。 amazon_associate_logo.jpg
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