「笑っていいとも!」が終わるがどうした? だからこそ、別冊サイゾー『いいとも!論』発売!!

iitomoron.jpg  31年も続いたお昼の定番番組『笑っていいとも!』が3月31日に最終回を迎える──。だからどうしたとも思えますが、ではなぜあの番組が“国民的番組”とまで言われていたのか? そんなことについてあらためて考えるために別冊サイゾー『いいとも!論』をつくりました。  いままでなんとなく見ていたり見なかったりした『いいとも!』はどんな番組だったのか? なぜ31年も続いたのか? 31年のあいだに、どのように変化してきたのか? 『いいとも!』のあり方とつくられ方、またタモリが番組を通して示していたこととは? そもそもタモリって誰? そしてなぜこのタイミングで番組は終わるのか、フジテレビに何があったのか? ──について本誌では、元スタッフや元レギュラー、テレビマン、芸能界の『いいとも!』好き、タモリやテレビのウォッチャー、コラムニスト、評論家、マンガ家、フジテレビ関係者などなどが語り、執筆します。  3月は「東日本大震災」「地下鉄サリン事件」などに関連し、さまざまなつらい記憶が蘇る時期です。そのうえ昨今は、ヘイトスピーチが横行し、スタジアムに安心してサッカーさえも観に行けない……。でも、そういう3月だからこそ、お昼だけでも『いいとも!』をウキウキウォッチングしませんか?  もちろん、まともな大人は仕事でお昼に『いいとも!』なんて見られません。代わりにぜひ、いつでも読める別冊サイゾー『いいとも!』をどうぞ。
別冊サイゾー「いいとも!論」 別冊サイゾー「いいとも!論」 定価:1000円+税/発行:サイゾー amazon_associate_logo.jpg
<コンテンツ> ●collection 20年にわたって集めたタモリと「いいとも!」グッズ公開! 吉田豪コレクション ●interview 「昼の笑い」をタモリにバトンタッチした男 漫才師・島田洋七 ――俺らはガンガンやって燃え尽き、タモリさんは淡々と続けた タモリの系譜に連なるタモリ・ウォッチャー ラッパー・宇多丸 ――諧謔も伝わらない「THEアルタの客」が知らないこと イケメンすぎる芸能界一の「いいとも!」狂 俳優・柏原収史 ――僕が考える最高のレギュラー。そして、後番組のアイデア 昼よりは夜なのに元「いいとも!」レギュラー 作家・岩井志麻子  ――私がハッとした「いいとも!」素人オーディションの在り方 「いいとも!」とその裏番組に携わったスタッフ 放送作家・高橋秀樹  ――「いいとも!」の視聴率を長く裏番組が超えられなかったワケ 息の長い人気番組を作る敏腕テレビマン 水曜どうでしょう」チーフプロデューサー・藤村忠寿 ――「いいとも!」でタモリが示した、テレビへの危機感 「いいとも!」でタブーを犯したセレブリティ 故スカルノ元インドネシア大統領夫人・デヴィ夫人  ――「いいとも!」は心が和らぐ番組。だけど他のバラエティはすぐ叩く いまのフジテレビを憂える元フジテレビアナウンサー フリーアナウンサー・長谷川豊  ――昔のフジテレビなら、デモに江頭2:50を三輪車でツッコませた ●review/column 大見崇晴<テレビに何が起こったか?——タモリと「いいとも!」の31年> 堀井憲一郎<ゲストの反応がおもしろい! ホリイが調べた「いいとも!」> てれびのスキマ<「いいとも!」にこそ、タモリの凄みはあらわれる> 小田嶋隆<番組が始まった頃——半端でいいとも!> ●manga タナカカツキ<90年代初め、マンガ家・タナカカツキは「いいとも!」にいた! 「いいとも!のころ」> ●article 近藤正高<「いいとも!」が終わるとき、あの『ワラッテイイトモ、』が蘇る> 本多圭<タモリ唯一の“女性スキャンダル”から番組終了まで テレビのウラ事情> ●appendix 雑誌が伝えた「いいとも!」事件簿

野々村真がダンス練習中!? 『笑っていいとも!』過去レギュラー勢ぞろい“禁断の共演”の現実味

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『タモリ読本』(洋泉社)
 「後頭部の薄いところを塗っていたことがある」と、タモリが衝撃告白するなど、3月末のカウントダウンに向けて、毎日のようにニュースを騒がしている『笑っていいとも!』(フジテレビ系)。  とんねるずやナインティナインの岡村隆史が“臨時”レギュラーになるなど、最終回に向けて“何でもアリ”な状態になってきているが、これもすべてタモリの意向だという。 「タモリさんも『もう終わるから好きにやりたい』と上層部に告げているようで、現場もその意向をくみ取ってやってるみたいですよ。一部では最後に過去のレギュラーを全員出すといった報道がありましたが、あれもタモリさんが言ったそうで、現場は今必死になって調整しているみたいです」(フジテレビ関係者)  実際、過去にレギュラーを務めていたタレントがいる事務所には、出演オファーがあったところもあるという。 「ダウンタウンととんねるず、爆笑問題など、芸能界的にいえば“禁断の共演”も、タモリさんの前だと可能かもしれませんね。みんなこの番組にはお世話になっているので、できるだけ出演する方向で調整しているみたいですよ。面白いところでいえば、初代いいとも青年隊の野々村真が、必死になって当時のダンスの練習をしてるそうです(笑)。これも、タモリさんから指示があったんでしょうね」(芸能事務所関係者)  32年間続いた長寿番組が、どういった形で幕を下ろすのか楽しみだ。

タモリ最大タブー「後頭部の薄毛部分を塗っていた」爆弾発言で『いいとも!』スタジオ騒然!

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フジテレビ『笑っていいとも!』番組サイトより
 25日放送の『笑っていいとも!』(フジテレビ系)で、司会のタモリが“頭皮”に関する爆弾発言をした。  発言があったのは、レギュラーメンバーが自身のささやかな秘密を暴露するコーナー「公開!ささやかな最高機密」。SMAP・中居正広が「お手洗いの時、大きいほうでも“小”(の水)で流す」、ローラが「お腹が鳴ったことがない」、バナナマン・設楽統が「モノマネができない」、同・日村勇紀が「『恋するフォーチュンクッキー』のダンスを練習していた」、さまぁ~ず・大竹一樹が「エビがそんなに好きじゃないかも」、ハライチ・澤部佑が「中居くんが好き」など、些細なエピソードを披露した。  そんな中、タモリは、「後頭部の髪の毛の薄いところを塗っていたことがある(いいともで)」と書かれたフリップを出し、スタジオは騒然。中居は「何を言ってるのタモさん! どうしたタモさん!」と驚きの表情を見せ、日村も「言わなくていい」と慌てて見せた。  続けてタモリは、「頼んだわけでなく、メイクさんが気付かないようにやってくれていた」と説明。タモリも途中で気付いたが、「やらなくていい」と言えずにいたという。だが、当時に同番組のレギュラーだったガレッジセール・ゴリに、メイク室でその現場を目撃され、「いけないもの見ちゃった!」と驚かれたタモリ。それをきっかけに、メイクさんに断ることができたそうだ。  後頭部にメイクを施していた期間は不明だが、ゴリが出演していたのは1999年10月~09年9月の10年間。どうやら、この間にタモリの薄毛が隠されていた期間があったとみられる。  後頭部でさりげなく行われていたことから、タモリ自身、「ペンかな? 粉かな?」と、頭皮に使用されていたアイテムがどんなものか分からない様子だったが、一般的によく使用されるのは、約0.3~0.5mmの人工毛を静電気で髪に付ける“ふりかけタイプ”。ナインティナイン・岡村隆史も以前、メイクさんに振りかけられた経験があると明かしており、芸能界では珍しいことではないようだ。  『笑っていいとも!』の終了を目前に、思わぬ爆弾発言で番組を沸かせたタモリ。残りの約1カ月間も、同番組から何が飛び出すか楽しみだ。

「誰もタモリの後釜にはなれない──」『いいとも!』後番組にSMAP・中居正広の名前がなかったワケ

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 3月いっぱいで放送が終了する『笑っていいとも!』(フジテレビ系)の後番組の詳細について、各スポーツ紙が続々と報じている。  各紙をまとめると、新番組は曜日ごとに司会者が替わるバラエティ番組。月曜の司会は、一部スポーツ紙が報じ、本人が著書の発売会見で認めた毒舌でブレーク中の俳優・坂上忍。ほかの曜日は、バナナマン、フットボールアワー、雨上がり決死隊、おぎやはぎでほぼ確定で、同局の伊藤利尋アナが進行役として連日出演し、司会陣をバックアップするというのだ。 「現在の『いいとも!』のレギュラー出演者で司会候補となったのはバナナマンのみだが、“いいとも色”を一掃する番組にしたいようだ。最近、いきなり『いいとも!』に出てきたとんねるずはタモリの後釜を狙っていたが、後番組の狙いは司会者の大幅なコストカット。そのため、日替わりで1組当たりのギャラをかなり下げるため、それなりのギャラを払わなければならないとんねるずは、司会の候補にすら挙がらなかった」(フジテレビ関係者)  さらには、タモリが『いいとも!』終了を発表した際の曜日レギュラーで、早くからタモリの後継者としての声が上がっていたSMAP・中居正広の名前もなかった。中居の場合、所属するジャニーズ事務所が渋り、企画にあれこれ注文をつけるなどした挙げ句、オファーを受けることはなかったという。 「当初、フジは真っ先に中居サイドにオファーした。ところが、裏番組である日テレの『ヒルナンデス!』には関ジャニ∞のメンバーたちが出演していることもあり、真っ向から同番組との視聴率バトルを繰り広げるのを避けた。その結果、日替わりの司会で、なおかつコストカットも念頭に置かれて人選が進められたが、司会に内定したといわれるメンツは、いずれもタモリの後釜としてフジの昼を背負うのは厳しい。局内では早くも、早々と打ち切りにならないか危惧されている」(別のフジテレビ関係者)  すでに司会者として独り立ちした中居だが、諸事情を考慮した結果、荷が重すぎるタモリの後釜はうまく辞退したようだ。

『いいとも』後継MC決定報道で、混迷極める“昼帯”戦線「テレ朝『徹子の部屋』が出し抜く!?」

kuroyanagi0131.JPG  3月いっぱいで終了する『笑っていいとも!』(フジテレビ系)の後番組の司会者が固まったと、31日付の東京スポーツが報じている。  記事によれば、月~金曜の各曜日を、5組の司会者が担当。今月中旬に固まったというその5組は、くりぃむしちゅー、ネプチューン、フットボールアワー・後藤輝基、バナナマン・設楽統、ウエンツ瑛士だという。  また、『いいとも』のような純粋なバラエティではなく、同時間帯で好調な『ヒルナンデス!』(日本テレビ系)に似せた情報バラエティになる案が出ているとか。  一方、スポーツ報知は、MCの有力候補として、バナナマンやフットボールアワーのほか、おぎやはぎを挙げている。現時点では情報が錯そうしているようだが、曜日ごとに、中堅お笑い芸人らが司会を務める可能性は高そうだ。 「『いいとも』は、80年代には番組史上最高視聴率27.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録するほどの人気だった。しかし次第に視聴率は下がり、昨年の年間平均視聴率は6.1%。それでも、25年間連続で、同時間帯の民放年間視聴率トップを獲得してきたが、最近は『ヒルナンデス!』に抜かれる日も目立ってきた。  そんな、“打倒、ヒルナンデス!”を掲げるフジに対し、テレビ朝日は『徹子の部屋』を正午スタートに繰り上げた。午後1時20分から放送中の『徹子の部屋』は、1時台にしては高い平均視聴率といえる5%台をマークする日も目立つ。時間帯が変わればあらためて注目されるため、4月からは『徹子の部屋』が『ヒルナンデス!』を抜き、正午帯1位となる可能性は十分ある。フジの新番組が、昼の激戦区でどこまで健闘できるか見ものです」(芸能記者)  『徹子の部屋』が台風の目となりそうな予感の、昼帯対決。民放はフジ、日テレ、テレ朝の三つ巴となりそうだが、どの局が勝利を収めるか注目したい。

中居正広でもカトパンでもなく……“小芝居”疑惑で『いいとも』後番組にとんねるずが急浮上!

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野猿 feat.CA「First impression」(avex trax)
 3月いっぱいで終了する『笑っていいとも!』(フジテレビ系)で、突如としてお笑いコンビ・とんねるずがレギュラーになったことを受け、『いいとも』終了後の新番組に「とんねるずが出演するのでは?」との臆測が広がっている。  14日、同番組の人気コーナー「テレフォンショッキング」に、とんねるずが29年ぶりに出演。司会のタモリとは、とんねるずのデビューのきっかけとなったオーディション番組『お笑いスター誕生』で、タモリが審査員を務めていた頃からの付き合いだといい、当時のエピソードなどを披露した。  通常15分程度の同コーナーはこの日、48分にも及び、12時半を過ぎたあたりで、とんねるずの石橋貴明がおもむろに「僕ら18歳の時に、初めてタモリさんに会って、テレビ番組で『お前ら面白いよ』って言ってくれて、『プロでやっていけますかね?』って聞いたら『大丈夫じゃないか?』って言ってくれて。その言葉を後ろ盾にやってきたわけですよ。それなのに、なぜ『いいとも』のレギュラーになれなかったのか……」と切り出し、続けて「俺たちとタモリさんの絆はなくなってしまうのか? 僕は考えました。あと2カ月半ですが、僕たちをレギュラーにしてください!」と懇願。  この後、タモリが「あと2カ月半だから、俺が決めちゃっていいよね?」と笑顔を見せると、すかさず石橋が「レギュラーになってもいいかな!?」と掛け声をかけ、タモリは拳を挙げ「いいともー!」と叫んだ。  その次の瞬間、背後から曜日レギュラーのSMAP・中居正広やバナナマン、さまぁ~ず・大竹一樹らが「おかしいって!」「そんなに簡単にレギュラーになれないんだよー!」などと言いながら登場。タモリが「あと10週だからいいんじゃないの?」となだめる格好となった。  この展開について、タモリやとんねるずが仕組んだ「芝居」だと疑う声は多く、昨年10月に突然、中居や笑福亭鶴瓶が登場し、番組終了を告知した一連の展開と結びつけ、「タモリ劇団再び?」といった声が上がっている。  また、この“芝居説”に併せ、まだ発表されていない次番組の司会に「とんねるずが決まっているのでは?」「今回の展開は、タモリからとんねるずにバトンタッチするためのプロローグだ」という臆測も浮上している。 「フジの亀山千広社長は、昨年11月末の定例会見で、後番組について『バラエティーで行きたい』と発言。32年前にタモリを起用した同番組について、『あの時間帯で、サングラスをかけた“夜の芸人さん”だったタモリさんを起用したのがすべてだと思う。かっこいいテレビ局だと思った』などと熱い思いを語っている。最近は、同局の『とんねるずのみなさんのおかげでした』の番組終了説も叫ばれているだけに、タモリ同様に“夜の番組”のイメージが強いとんねるずが引き継ぐ可能性は考えられる」(芸能記者)  ネット上では、以前から後番組の司会者に、中居や加藤綾子アナなどの名前が挙がっているが、ここにきてとんねるずが急浮上。4月には、誰が“昼の顔”となるのだろうか?

「もう帯番組はいい……」タモリが文春のインタビューで『いいとも』タブー話を解禁!?

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「タモリカップ横浜」公式Facebookより
 3月の『笑っていいとも!』(フジテレビ系)終了まで、残すところあと1クールとなったタモリが、25日発売の「週刊文春」(文藝春秋)の対談連載「阿川佐和子のこの人に会いたい」に登場した。  21年続く同連載は、今号が1,000回記念。普段、雑誌のインタビューはほとんど受けないタモリだが、付き合いの長い阿川の連載ということもあり、引き受けたようだ。  対談では、デビュー当時の思い出や、『いいとも』終了直前の心境、終了後の生活の予定などを話している。  タモリは、『いいとも』終了に至った経緯については、言葉を濁したものの、帯番組の出演については「もういいです」と吐露。「少しゆっくりしたい」としながらも、面白そうな新番組のオファーは受けるつもりだといい、68歳となった今でも、まだまだ休む気はなさそうだ。  また、2人はこれまでタブーとされてきた「テレフォンショッキング」の裏側についても触れている。演出として“お友達紹介”形式(昨年4月まで)がとられていたものの、次回以降のゲストが事前に決まっていたことは有名だが、タモリはさらに、番組開始時からそうであったと話し、タレントに声をかけてから出演まで“一週間弱”と短いため、スタッフはスケジュール調整に難航してたことまで明かした。 「『いいとも』終了に合わせ、来年は非公式のメモリアル本や、タモリ考察本などが、さまざまな出版社から刊行されるでしょう。また、現在の共演者をはじめ、過去の出演者の口からも、思い出や裏話が聞けるでしょうから、32年のグランドフィナーレへ向け、タモリさんの周辺は騒がしくなりそうです」(芸能記者)  毎日のようにテレビで見られるものの、どこか謎に包まれた存在のタモリ。『いいとも』終了をきっかけに、関係者だけが知るタモリの素顔を、私たちも少しだけ覗くことができるかもしれない。

「負けず嫌いマッチ」が思い出させる、無意味でくだらない『いいとも!』の存在意義

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『森田一義アワー 笑っていいとも!』-フジテレビ
「テレビはつまらない」という妄信を一刀両断! テレビウォッチャー・てれびのスキマが、今見るべき本当に面白いテレビ番組をご紹介。  『笑っていいとも!』(フジテレビ系)が、30年以上続いた歴史に来年3月で幕を下ろす。お昼に「楽しい」笑いを持ち込み、「楽しくなければテレビじゃない」というフジテレビのスローガンを象徴するような番組が終わることは、テレビの一時代の終わりを象徴するような出来事だ。  今、テレビは“有益な”情報が最優先されるようになった。『いいとも!』は、それがまったくなかったと言っても過言ではない。ただひたすら、ムダな情報を流し続けた番組だった。不毛で無意味で、後には何も残らなかった。このままテレビ番組は、なんらかの有益な情報がないと成立しないような、「楽しい」だけではダメな時代になってしまうのだろうか?  『いいとも!』終焉はさまざまな要因があるだろうが、そのひとつに、無意味でハチャメチャな雰囲気がなくなってきたことが挙げられる。各コーナーはきっちりと整備され、よくできたバラエティ番組になっていった。実力もあり、バラエティ番組の空気を熟知した芸人たちが仕切るため、ある意味で『いいとも!』の醍醐味になっていた生放送特有のグダグダ感や、それに伴う自由さは薄れていっていた。いつしかタモリが窮屈そうに振る舞う場面が増え、やがてタモリ不在のコーナーが目立つようになってしまった。  そんな中でも、『いいとも!』のハチャメチャ感を色濃く継承しているコーナーがある。それが、金曜日の「負けず嫌いマッチ」だ。もともとは、今年9月から“劇団ひとり企画”として始まったこのコーナー。最初は「雑学王」「人生をたとえる」といった比較的分かりやすい対決だったが、次第に「即興ラブソング」などと劇団ひとり独特のお笑い力全開の企画に変貌。ついには「即興芝居ボクシング」「即興芝居ガンマン」といったタイトルを聞いただけではまったくワケの分からない対決になっていった。いや、タイトルだけでは分からないのはもちろん、ルールを聞いても意味不明だ。  たとえば「即興芝居ガンマン」。「喫茶店(という設定)で、台本なしの即興芝居をしてもらうんですけど。ここに銃があるので、これで先に撃ったほうが勝ち」と劇団ひとりはルールを説明する。共演者や視聴者の頭に「?」が浮かぶ中、タモリは楽しそうに「先に撃ったほうが勝ちって、なんですか? 喫茶店にこんなものあるわけない!」と真っ当にツッコむと、“即興で芝居をして、いかに自然な流れで銃を撃てるか”というのがポイントだと、劇団ひとりはあらためて解説する。即興芝居といえば、映画化された『キス我慢選手権』でも全編即興芝居で挑んだほど、劇団ひとりの得意分野。過剰に劇的な演技が、見る者に笑いを誘う。  ちょうどこの日は『THE MANZAI』のプロモーションを兼ねて「認定漫才師」の若手芸人たちが大勢ゲスト出演していた。まず劇団ひとりと対峙したのは、アルコ&ピースの平子。「ちょうど太田プロの先輩後輩なんで、ここらでいっちょ、下剋上としゃれ込みますか」と劇団ひとりに合わせて芝居がかった言い回しで挑発する平子に、劇団ひとりは「認定漫才師かどうか知んねえけどな、まずは俺に認定されたらどうだい?」と返し、「ルノアール」という設定の喫茶店での即興芝居が始まった。  タモリは即興で喫茶店のマスターになって「いらっしゃいませ」と芝居に参加する。すると、周りで見ていた2丁拳銃の小堀が、持っていたハーモニカを吹き始めた。それにすかさず劇団ひとりが「マスター、ちょっと店のBGM落としてもらっていいかな?」と制す。しかし、周りの芸人たちは手を替え、品を替え芝居に加わり、劇団ひとりと平子の芝居を邪魔し、ハチャメチャになって大混乱。「俺の大事なコーナーを、なんだと思ってる!」と劇団ひとりは拳銃を共演者たちに向ける。「俺が、このコーナーを手に入れるのに、どんだけの時間かかったと思ってんだ。3年間だ! 3年間も自分の冠がなかったんだぞ!」そう叫んだところで番組はCMに入る音楽が流れる。すると劇団ひとりは、呆然としながら拳銃を自らのこめかみに向けるのだった。  その翌週以降も「イス取り紳士」「クイズ!賢くみられマッチ」などワケの分からない企画は続いた。  そして11月1日。「劇団ひとりがあらゆるズルをして、誰がボールを持っているのか当てる」というルールの「メンタリストShoGo」という企画で、「絶対に負けない、負けたらこのコーナー終了でもいい」と自信満々に宣言し挑んだが、あえなく敗北。タイトルに「新」とか「2」などがついて続くのかと思われたが、本当に終了。3年間かかってつかんだ冠企画は、わずか2カ月あまりで終わってしまったのだ。    その後、この「負けず嫌いマッチ」は金曜レギュラー陣の持ち回りになった。中でもすごかったのは、草なぎ剛。「クイズ!草なぎ剛が“今”履きたいジーパンはどれでSHOW」と題した企画だが、草彅は企画そっちのけでジーパン愛を語りつくし、あのタモリを唖然とさせてしまうほど。好きなモノをなりふり構わず楽しげに熱弁する姿を見るのは、ひたすら楽しく幸福感あふれるものだった。  さらに翌週の爆笑問題・田中が用意した企画は、大の猫好きらしく「おいで、おいで!ネコちゃん」。ステージ中央にいる一匹の三毛猫を左右の指定された位置からオモチャなどを使って呼び寄せる対決だ。そこで田中は、いかに自分が猫好きであるのかを大真面目に語るのだ。「人間対猫の戦争がもしあったら、猫側につく!」と。人間対猫の戦争って……? そして田中は恥も外聞もなく猫を呼ぶために嬉々として「ドロップちゃん!」「ドロップちゃん!」と猫の名前を叫び続けるのだった。  なんという意味のなさだろうか。なんたる不毛だろうか。あまりにもくだらない。それが、真っ昼間に放送されているという狂気。無意味でくだらない、ただ「楽しい」だけという空間がいかに貴重であったのかを、『いいとも!』終了の報と、ハチャメチャなこの「負けず嫌いマッチ」で実感するのだ。“情報”なんてなくていい。ムダであることが、かけがえのないことだと教えてくれる。  『いいとも!』は、無意味であることに意味があったのだ。 (文=てれびのスキマ <http://d.hatena.ne.jp/LittleBoy/>) 「テレビ裏ガイド」過去記事はこちらから

不仲説のタモリと志村けんが6年ぶり共演! 『いいとも!』終了理由にタモリ「体がもう……」 

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フジテレビ系『笑っていいとも!』番組サイト
 来年3月に、32年の歴史に幕を下ろす『笑っていいとも!』(フジテレビ系)に5日、志村けん(63)が6年ぶりに出演。志村といえば、司会のタモリ(68)と長年にわたり“犬猿の仲”とウワサされるだけに、2人のやりとりに注目が高まった。  不仲説がささやかれるゆえんの一つに、以前、テレビ番組『たかじんONE MAN』(MBS)で志村が、「あの人(タモリ)の笑いはあまり好きじゃない」と明かしたことがある。また、1992年2月には、志村がテレフォンショッキングの出演を拒否。桑野信義からの紹介でタモリが電話をかけると、志村は「明日ゴルフなんですよ」と断り、翌日にはモト冬樹が出演した。  そんなことから「志村はタモリが嫌い」などとウワサが立ったが、実際はどうなのだろうか? 「志村さんは、8月にもラジオでナインティナイン・岡村隆史の“笑い”に対し、『あいつは、必ずパクってる』と苦言を呈し、お笑いファンの間で騒然となりました。しかし、関係者によれば、志村さんは岡村さんのことを弟子のようにかわいがっている。タモリさんの芸風を『好きじゃない』と言ったのも、志村さんが笑いに対しストイックで、確固たる持論を持っているからでしょう。2人は、最近こそ共演することは少ないですが、デビュー年も近く、かつては共演の機会も多かった。実際は、付かず離れずの“よきライバル”といったところです」(芸能ライター)  案の定、この日共演した2人に不仲な様子はなく、登場時に志村が「アイーン」とギャグをキメると、タモリもすかさず「アイーン」返し。終始、明るい雰囲気の中、『志村けんのバカ殿様』(フジテレビ系)の裏話などで番組を盛り上げた。  しかし唯一、視聴者がドキッとさせられたこんな瞬間も。コーナー開始早々、「これ(番組)やめちゃうんですって? なんでですか? まだまだいけるんじゃないですか?」と、『いいとも』終了について、たたみかけるように切り出した志村。対し、タモリは「体がもう(笑)」「(血を吐くような動作をしながら)血だ……」とボケてはぐらかし、急に志村が大好きな酒の話にすり替えた。  このタモリの様子について、ネット上では「タモリは、番組終了の話題を意図的に避けている」「湿っぽい空気が嫌いなんだろう」といった声が上がっていた。  同番組を32年続けたタモリに、バカ殿のコントを36年続けている志村は、何か声を掛けたのだろうか? 裏側でのやりとりも気になるところだ。

タモリのドーナツ化した個性を築き上げた「なりすまし力」という才能『われらラジオ世代』

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『タモリ』(Sony Music Direct)
しゃべりと笑いと音楽があふれる“少数派”メディアの魅力を再発掘! ラジオ好きライターが贈る、必聴ラジオコラム。  タモリほど個性が強いのに、適応力のある人間はいない。基本的に相反するこの2つの要素がタモリの中で平然と両立しているのは、実はタモリの持つ個性が、一般にいわれる個性とは基本的に異なるからだ。彼の個の中心は、常に空洞化されている。そのドーナツの中心にある穴こそが、タモリである。  『笑っていいとも!』(フジテレビ系)終了を電撃発表した翌日から、タモリが5年ぶりのラジオ・パーソナリティーを務める番組が3夜連続で放送された。ニッポン放送開局60周年記念番組『われらラジオ世代』(ニッポン放送 10/23水曜~10/25金曜21:00~21:50)という大仰な名を持つその番組は、しかしいかにもタモリらしい密室的な「個」を感じさせる内容だった。  この番組は「ラジオの現在、過去、未来を語る」というコンセプトで、それぞれの曜日に久保ミツロウ&能町みね子、笑福亭鶴瓶、ももいろクローバーZをゲストに迎えてトークを展開する、というものだが、タモリにかかれば核となるコンセプトなどもはや関係がない。そこにあるのは、ゲストとの対話によって導き出される秀逸な「こぼれ話」の集積であり、中心ではなく辺縁にこそ、彼の面白さの本質がある。  番組は生ではなく事前収録されたものであり、ゆえに『いいとも』終了の件には一切触れていない。だがそんな目先のこと以上に、タモリの過去、現在、未来を貫く本質的な哲学が、なんでもない周辺から、どうでもいいようなふりをして語られる。  初日の放送では、久保&能町を相手に、タモリ流の摩訶不思議な人間関係学が披露された。タモリが『オールナイトニッポン』をやっていた頃の話になると、「いろんな悪口ばっかり言ってました」と懐かしみ、「悪口言ってると(相手が番組に)出てきてくれる」「出てきたら結構面白い。いまだにつき合いありますけどね」と意外な場所へと着地する。今でいうと、完全にドランクドラゴン鈴木拓的な「炎上ビジネス」だが、敵(のちに味方)は近田春夫や井上陽水といった売れっ子の猛者たちである。なんと覚悟の据わったイタズラ心だろうか。  さらに話は、「悪口言って、随分得したことがあるんですよ」と続き、「ワインが嫌い」だと言えば、食通の小説家が「最高級のものを飲ましてやる!」と息巻いてヨーロッパからワインを持ってきて飲ませてくれ、フランス料理もブランデーもその方式で最高級のものを味わえたという。その話を聴いた能町が「『まんじゅう怖い』みたいですね」といったのはまさに言い得て妙だが、結果としてそこからワイン好きになるのではなく、「一番いいのを飲んだからワインはもう(飲まなくて)いい」と、最終的に「無に帰す」のがいかにもタモリらしい。  2日目の鶴瓶との対話では、さらに人間タモリの本質に迫る言葉が不意に登場する。30歳で芸能界入りしたタモリは、歳下の鶴瓶や、さらには明石家さんまよりも芸歴では後輩であるからややこしい、という話の流れから、「(歳下の先輩に対し)どこでなし崩しに先輩面をするかが、この世界に入ったときの第一命題だった」と、タモリの口から思わぬ告白がこぼれた。鶴瓶はその言葉がにわかには信じられぬようで、「悩んでたん?」と何度も確認していたが、そこで「悩んでた風を出したら、ますます乗り遅れるから」と答えるタモリは、やはり一枚上手だ。その後、「入って4~5年目で『お笑いスター誕生!!』(日本テレビ系)の審査員やってた」という今では考えられない話に至り、いよいよタモリの本質を突く、決定的なフレーズが本人の口から飛び出す。 「俺の本当の芸は『なりすまし』ってやつだよね」  確かに、タモリの持ち芸である4カ国語麻雀もインチキ神父もイグアナのものまねも、紛うかたなき「なりすまし」の極致である。その能力は、赤塚不二夫や山下洋輔や筒井康隆など、彼を東京に連れ出した才人たちからの無茶ぶりに即応することで鍛え上げられたものであると同時に、そういう稀有な力を持っているからこそ、彼は東京に引っ張り出されたともいえる。タモリはいまだに、タクシーの運転手相手に医者になりすますなどして楽しんでいるという。新聞を読むのも、あらゆる職業になりすますためだと。  あるいは『いいとも』司会者という30年以上にわたる「昼の顔」も、長すぎる「なりすまし」だったのかもしれない。そう考えたのは、番組最終日のももクロを迎えた回では、最初の2日間と違い、彼の個性よりも「昼の顔」的な適応力が前面に出ていたからだ。  終始ももクロのペースで進められたこの日の会話は、タモリの話を心待ちにしていた人間にとっては、正直物足りないものだった。タモリは前日の鶴瓶との会話の中で、ラジオの魅力について、「過剰に盛り込むことはいらない」「自分の外に出すもんじゃなくて、心の中で自問自答してるようなことを乗せたほうが面白い」と語っていた。最終日のにぎやかな放送はそれとは真逆の方向であるように聞こえたが、ここであえて自分を出さず、司会者の役割に徹するその適応力こそが、タモリを密室芸人から「昼の顔」に押し上げたということもできる。そしてその適応力とは、つまり「なりすまし力」のことでもあって、それは間違いなく彼の個性の本質でもある。タモリの中で、個性と適応力は一体化している。  タモリはこの週、同局の昼ワイド番組『上柳昌彦 ごごばん!』で旧知の上柳アナからインタビューを受け、「やる気のある者は去れ!」という自らの言葉に続けて、こんなことを言っていた。 「やる気のある奴っていうのはね、中心しか見てないんだよね。お笑いってのは、だいたい周辺から面白いものが始まっていく。やる気のある奴はそれを見てない」  ちなみにその昔、『オールナイトニッポン』でタモリはこう言った。 「思想をまとってくる者ほど愚劣な者はない。一番悪い奴は、最初に思想をまとってやってくる」  つまりこれは、「思想を持たないという思想」である。自らの中心を持たないという思想である。彼の個性に中心はなく、周辺しか存在しない。その個は巧妙にドーナツ化されている。彼はその中心の穴から周辺を眺め、面白いものを常に探している。そしてドーナツは、穴が開いているからおいしい。その真ん中の穴こそが、タモリなのである。 (文=井上智公<http://arsenal4.blog65.fc2.com/>) 「逆にラジオ」過去記事はこちらから