ファン狂喜乱舞モノ!?  藤子・F・不二雄ミュージアムに行ってきた

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ナンバーはドラえもんの生まれた年「2112」!
珍奇なものをこよなく愛するライター・北村ヂンが、気になったことや場所にNGナシで体当たり取材していく【突撃取材野郎!】。第10回は、先日オープンしたばかりの「藤子・F・不二雄ミュージアム」に行ってきました。 ■遂にオープンした藤子・F・不二雄ミュージアム  『ドラえもん』をはじめとして『キテレツ大百科』『パーマン』『エスパー魔美』等々......代表作を挙げていくだけでキリがなくなってしまうくらい、数々の名作マンガを残した日本を代表するマンガ家の藤子・F・不二雄。そんなF先生の生原稿やらなんやらがギッシリと詰め込まれた、ファンなら嬉ション噴出必至なスポット「川崎市藤子・F・不二雄ミュージアム」が9月3日にオープンした。  ボクも子どもの頃に藤子不二雄先生(当時はまだコンビだった)に心酔しまくって「マンガ家になりたい!」と思ったものの、藤子先生に倣って「マンガとはふたりで描くものだ」というワケの分からない勘違いをした結果、コンビを組んでくれるマンガの上手い転校生がやってくるのを延々と待ち続けるだけでマンガを描かないまま35歳の夏を迎えてしまっているほどの藤子不二雄ファン。コレは行くしかない! ■細かいところまでこだわりまくりでマニア失神!  さて、早速やってきた最寄り駅の登戸駅。ここから出ているミュージアム行きのシャトルバスがもういきなりヤバイ。ボディー全体に人気キャラクターたちが描かれている上に、つり革やシートの柄など、細かいところにまでコネタがちりばめられており、早くもアドレナリンがジュクジュク分泌しまくり。ボク的にはポルシェやベンツよりも魅力的な車だぜ!
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つり革がパーマン!
他にもドラえもん、コロ助、オバQバージョンなどがあるのだ。
 もちろん館内でもコーフンしっぱなし。子ども向けの人気キャラで遊べるアトラクションから、大人のハートをガッチリつかんで離さない。貴重なF先生関連の資料まで。知らない人でもカワイイFキャラ勢ぞろいで楽しくなっちゃうこと間違いナシなのだが、好きな人だったらさらにテンションはガンガンズンズングイグイ上昇! 細部にまでこだわりまくった、マニア心をくすぐる仕掛けの数々に「ひーっ、キレイなジャイアンがッ!」「あんなところにバウワンコ!」「ジャングル黒べえまで!」とコーフンしっぱなしなのだ。
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エントランスの天井がいきなりコレ......ひょーっ、高まる!
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泉からズモモモ......とせり上がってくるキレイなジャイアン。
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休憩のためのソファがパーマンのバッジ型。
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「ネズミの入館はご遠慮いただいています」など数々のコネタにニヤリとしてしまう。
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「アンキパン」「コロ助のコロッケ」「ジャイアンのカツ丼」など
食堂のメニューもうれしい!
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人気のキャラクターが描かれたカフェラテを飲んでみると......。
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おっおっ......。
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キレイなジャイアーン!
■F先生の息吹が感じられそうな......  もう館内すべてが見所といっても過言ではないこのミュージアムだが、特に注目なのはやはりF先生が生涯をかけて描き続けてきた生原稿の数々。出版物として印刷されたものでは決して見ることのできないF先生直筆の指示書きや、生々しい修正の跡。そして単行本では白黒になってしまっているカラー原稿のキレイさにウットリ。
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F先生のカラー原稿の色使いはホント、奇跡的な美しさ。
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こんな指示書きまで見ることができるのだ。
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F先生の仕事机を再現した展示も。
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トレードマーク・パイプと貴重なアイデアノート。
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手塚治虫先生が描いた、超レアなドラえもん&手紙。
 親子2世代......どころか、ヘタしたら3世代にわたって愛され続けている藤子・F・不二雄マンガの世界を、こんな形でひとつの施設に詰め込んでくれて、ホントにありがとう! そしてありがとう! としか言いようのないステキなこの藤子・F・不二雄ミュージアム。でも、もっと要望しちゃうなら、日本が誇る全世界に向けたコンテンツとして、ディズニー作品と比べても決して見劣りしない藤子・F・不二雄マンガなんだから、「藤子・F・不二雄ランド」くらいのイキオイで広大なテーマパークも作って欲しいと思うのだ(ミュージアムの周りの土地、まだまだ空いてそうだし)。「ビッグサンダー・オロロン岩」「イッツ・ア・小宇宙(リトルスターウォーズ)ワールド」「空飛ぶパーマン」「のび太のシューティング・ギャラリー」とかね......ああ、行きたい!  そんなドリームをカムトゥルーするためにも、みなさんもこの「藤子・F・不二雄ミュージアム」にガンガン通ってもらいたいところ。ボクも月イチくらいで通いまくるよ! 川崎市藤子・F・不二雄ミュージアム ■開館時間 午前10時から午後6時(日時指定による予約制の入館です) ■休館日 火曜日(ゴールデンウィークおよび夏休み期間は開館します) ■入館料 大人・大学生1,000円、高校・中学生700円、子ども(4歳以上)500円 ※3歳以下は無料です。 ■所在地 神奈川県川崎市多摩区長尾2丁目8番1号 ■HP <http://fujiko-museum.com/> ©Fujiko-Pro dorai01.jpg <おまけ>  今回紹介した「藤子・F・不二雄ミュージアム」は、F先生のご自宅が長年あったということで神奈川県川崎市にあるんだけど、F先生の出身地である富山県高岡市にもファン必見のスポットがあるのだ。合わせて、こちらも訪れてみよう! ■高岡おとぎの森公園(ドラえもんの空き地) 富山県高岡市佐野1342
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『ドラえもん』の土管の空き地を再現した広場。
■COCKTAIL&SHOT EVE 富山県高岡市下関町3-20
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藤子マンガをイメージしたオリジナルカクテルが飲めるショットバー。
コレは『オバケのQ太郎』をイメージした「Qホワイト」。
(取材・文・イラスト・写真=北村ヂン)
藤子・F・不二雄大全集 21エモン 1 ツウなあなたに。 amazon_associate_logo.jpg
●「突撃取材野郎!」バックナンバー 【第9回】男だけど女声を使いこなす"両声類"になりたい! 【第8回】SM雑誌だらけの図書館!? 風俗資料館 【第7回】 テレクラは今こんなことになっている2010 【第6回】『東京都北区赤羽』の作者と行く赤羽ディープスポットめぐり(後編) 【第5回】『東京都北区赤羽』の作者と行く赤羽ディープスポットめぐり(前編) 【第4回】手塚、藤子、赤塚、石ノ森......漫画界の巨匠たちも食べた伝説のラーメン屋 【第3回】「激安宿に泊まりたい!」ドヤ街で一泊1,000円代の宿に泊まってみる 【第2回】「甘酸っぱい思い出のシンボル......」僕らの愛したブルマーは今どこに 【第1回】アイドル小明と行く、サブカル魔窟『中野ブロードウェイ』

練り続けて25年! 家族の絆を繋ぐ遊べるお菓子「ねるねるねるね」秘話!

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 アナログとデジタルの過渡期であった1980年代。WiiもPS3もなかったけれど、ジャンクでチープなおもちゃがあふれていた。足りない技術を想像力で補い、夢中になって集めた「キン消し」「ミニ四駆」「ビックリマンシール」......。なつかしいおもちゃたちの現在の姿を探る!  「ねるねるねは......ひっひっひ。練れば練る程色が変わって、こうやってつけて、......うまい!」  テーレッテレー!  このフレーズを耳にした瞬間、満面の笑みを浮かべる魔女の姿が脳裏に浮かんだ人も多いのではないだろうか。そんな読者には言うまでないが、今回取り上げるのは1986年の登場以来、四半世紀にわたって、化学的な驚きとミステリアスな味を子どもたちに提供し続けているおもしろお菓子「ねるねるねるね」だ。カップ1杯の水と2種類の粉を混ぜ合わせると、クリーム状のお菓子が次々と色を変え、そして物凄い勢いで膨張していく! まるで魔法のようなお菓子に、全国の子どもたちは夢中になり、その怪しげな制作過程にお母さんたちは眉をひそめた。そんな「ねるねるねるね」を発売しているクラシエフーズにお邪魔して、その開発裏話を聞いてみた。 ■泥遊びから生まれた「ねるねるねるね」 「弊社はもともと粉末のジュースの素など、粉を使ったお菓子をずっとやっていたのですが、その粉を使って子どもが自分で作るお菓子ができないかと思って開発を開始しました。自分で作る満足感や、色が変わって膨らむといった化学的な好奇心を刺激することで、子どもがワクワクしてもらえればという思いがスタート地点です」
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人気のソーダ味とブトウ味、そして今夏に
新発売された「なぞなぞねるねる」。
 このように語るのは今も毎日「ねるねるねるね」を試食し、日々研究と商品開発に勤しむクラシエフーズの津田未典さんである。元々、「渡辺のジュースの素」で一世を風靡した渡辺製菓を吸収合併し、粉末菓子の技術を持っていたクラシエフーズ(当時、「ベルフーズ」)は、砂場で子どもたちが泥をこねて遊んでいる姿から、練る動作を取り入れた「作って遊べるお菓子」というアイデアを思いついたそうだ。同社のこのアイデアは大当たり。子どもたちがテレビをよく見る時間帯を狙って大量に放送された冒頭のキャッチーなCMの効果もあいまって、たちまち「ねるねるねるね」は空前の大ヒットを記録した。1986年の発売以来、これまでに実に20種類以上のフレーバーが登場。発売当初から18年間不動の人気を誇ったメロン味や、現在商品の新たな看板として愛されているブドウ味といった定番フレーバーの他に、コーラ味、いちご味など毎年次々と新たなフレーバーを開発し、25年にわたり子どもたちの目と舌を楽しませ続けている。中にはピーチプリン味、梅あられ味など挑戦的すぎて、あまり人気が出ずにすぐに店頭から消えてしまったフレーバーも存在するものの、常にチャレンジ精神を失わないその姿勢はお見事だ。結果、「ねるねるねるね」は発売開始以来なんと7億食以上も消費され、今もなお大ヒットお菓子のトップを独走中である。 ■徹底したリサーチと気配りから生まれるヒット商品  まったく人気の衰える様子が見えない「ねるねるねるね」だが、子どもが熱中するのに比例して眉をひそめていたのはそのスポンサーたるお母さんたちだ。 「やっぱり魔女が出てくるCMが『怪しいお菓子』というイメージを助長していたみたいですね(笑)」  水を入れると粉の色が変化し、なんだかモコモコと膨らんでくる......。このケミカルなビジュアルと「例のCM」の合わせ技で、発売当初より「体に悪そう」というイメージが付きまとっている「ねるねるねるね」だが、実は発売当初より保存料、合成着色料などは一切使用されていないのだそうだ。 「なかなかそういう部分が伝わりにくいので、最近はパッケージに大きく『保存料、合成着色料ゼロ』っていうマークを入れて、保護者の方に一目で分かっていただけるように努力しています」  粉の色変化についてもちゃんとパッケージに解説を入れている。ブドウ味を例に挙げると、酸性だと赤色に、アルカリ性だと青色に、中性だと紫色になるという赤キャベツ色素の「アントシアニン」の性質を利用して色変化するそうだ。
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裏面には、色変化の解説がしっかり書かれて
いる。
「理科の実験で行うリトマス試験紙の色が変わるのと同じ原理です。また、膨らむのはケーキを膨らませたりするのにも使われる重曹の反応によるものなんです」  何かと事実が隠ぺいされがちな昨今。ここまで情報を開示してくれると、親も安心して「ねるねるねるね」を買ってあげられるというものだろう。とはいえ、やはりいちばん大切にしているのはメインターゲットの子どもたちの目線を忘れないことだ。 「基本的に子どもたちが、面白い、おいしい、と思うようなものを開発するというスタンスは崩さないようにしています」  「ねるねるねるね」は年齢問わずいつまでも食べる類のお菓子ではなく、どうしても子どもが一定の年齢に達すると卒業してしまうため、常に新しい消費者──子どもたちに新商品をプレゼンしなければならないという宿命を背負っている。そのため、開発スタッフは常に子どもたちの流行や思考の変化を追い続けなければならない。そこで、クラシエフーズは年に何十回も親子モニターを招待し、新商品を試食してもらっているという。 「試作して、試食している子どもの横で、ひたすら私たちはメモをとっています。実際お菓子を作ってもらった時の様子や、食べた時にどんな表情をしているか。『まずい』みたいなちょっとしたつぶやきを全部記録して、子どもたちの嗜好の変化を常にキャッチするようにしています」 「子どものお菓子に、ここまで徹底して調査しているメーカーはないと思います」と津田さんは胸を張る。25年に及ぶ、この不断の努力が今もなお子どもたちの心をとらえ続ける商品の魅力の源だったのだ。 ■震災以降、再評価される「ねるねるねるね」  「ねるねるねるね」のヒット以降、作って遊べる「知育菓子」シリーズが誕生。これまでに100種類以上もの商品が登場し、今日も子どもたちの好奇心を刺激している。オーブンで加熱することで本物の焼き菓子のようなお菓子を作ることのできる「ハッピーキッチン」シリーズ。リアルなカブトムシやバッタのグミキャンディをジオラマできるという男子心をくすぐる「昆虫グミ図鑑」。麺とスープを自作ししょうゆラーメンをお手軽に作ることのできる「ラーメンセット」。これら全てを「水と粉」だけで作り上げるというから驚きだ。粉に無限の可能性を感じてしまう「知育菓子」シリーズだが、3月の東日本大震災以降「ねるねるねるね」を始めとする同シリーズの売り上げが急上昇しているそうだ。
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男の子に大人気の「昆虫グミ図鑑」。
「外で遊ぶのが危ない、という保護者の判断もあるんでしょうけど、それ以上に親子でコミュニケーションをとりたいと思われるご家庭が増えたんでしょうね。おじいちゃん、おばあちゃんと一緒に作りましたというお話もよく聞くようになりました」  昨年に比べてすでに150%以上の売り上げ増を記録しているそうだ。かつて「不健康そうなお菓子」の代表格であった「ねるねるねるね」は、今や「知育菓子」シリーズの顔となり、家庭のコミュニケーション・ツールとして全国各地で愛されているのだ。 ■時代が変わっても変わらぬ「ねるねるねるね」イズム  水と粉を混ぜて遊びながら作る、というかつてないお菓子「ねるねるねるね」が誕生した1980年代とは、いったいどんな時代だったのだろうか。 「いろいろな実験や挑戦ができたし、さまざまな可能性があった時代だったんでしょうね。80年代にリリースされた商品は、今見てもトリッキーなものが多いんですが、その分面白いと思える物ばかりだと思います。企業としても元気な時期だったので、色々な新商品を出してチャレンジできる風土があったんじゃないかなと思います」  どんなアイデアでも実践でき、面白いと思えるものがどんどん市場に登場した80年代に誕生した「ねるねるねるね」が、今、日本中の家庭に元気を与え、コミュニケーションのきっかけとなっているなんて、ちょっといい話じゃないだろうか。
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本物の焼き菓子のようなお菓子を
作ることのできる「ハッピーキッ
チン」シリーズ。
「そう言われると何だか壮大な話のように聞こえるかもしれませんが、あくまで『ねるねるねるね』は100円です(笑)」  そう津田さんは笑って答えた。  現在「ねるねるねるね」は、ブドウ味、ソーダ味、マスカット味の3種に加え、今夏より新発売された、いちごソーダ味とレモンスカッシュ味の2種類のフレーバーが楽しめる上、混ぜて食べると3種類目の味に変化するという1個で3倍楽しめる新商品「なぞなぞねるねる」といったラインナップで展開している。  また、津田さんはこう語る。 「今年は『ねるねるねるね』を大きくリニューアルして、10年間変わらなかったブドウの味を少し変えたんです。今までは酸っぱさを強調していたのですが、今年はより甘さを感じられるようジューシーに調整しました」  これも子どもの嗜好の変化に合わせたリニューアルだという。神は細部に宿る、とはよく言ったものである。この細やかな気配りこそが25年にもわたって、子どもたちに愛されるお菓子を生み出してきたのだ。 「日本中の方が『ねるねるねるね』を知って下さるということは非常にありがたいのですが、今後もそれにあぐらをかくことなく、味もおいしく作って楽しいものを提案していきたいと思います。きっと皆さんを飽きさせませんので、ずっと食べ続けてください」  どんなに時代が変わろうとも、核になる魂が変わらなければ商品は愛され続けるのだろう。「ねるねるねるね」を食べながら、そんなことを思ってしまう筆者であった。 (取材・文・写真=有田シュン)
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●【バック・トゥ・ザ・80'S】バックナンバー 【Vol.6】合体のロマンに全国の男子がハマりまくった! 「合体シリーズ」「ミニ合体シリーズ」今昔物語 【Vol.5】男子だって着せ替えしたいんです、プロテクターを! 「聖闘士聖衣大系」今昔物語 【Vol.4】学校で唯一読めたコミック! 『エスパークス』今昔物語 【Vol.3】ゲームの可能性を広げた80年代のミッキーマウス 「パックマン」今昔物語 【Vol.2】世代を超えて愛される地上最速ホビー「ミニ四駆」今昔物語 【Vol.1】手のひらに広がる大冒険!「ゲームブック」今昔物語

お坊さんは隠れた名カウンセラー? お寺で人生相談

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悩みを聞いて下さった野坂さんと。
ひたすら励まされ続けた1時間
お坊さんは励ましのプロでした。
ゆるいものならなんでも大好き♪ ロリ顔ライター・朝井麻由美が気になるスポットをご案内します。  このところ、にわかに仏教旋風が巻き起こっています。「週刊ダイヤモンド」(ダイヤモンド社)7月2日号では「仏教・神道 大解剖」の大特集を、「週刊SPA!」(扶桑社)7月19日号でも「ブームの[仏教プチ修行]をやってみた!」の特集が組まれていました。ならば私も流行に乗っかって、何らかの仏教に触れたい! 煩悩を振り払いたい! ご利益にあやかりたい! そしてゆくゆくはバラ色の人生を送りたい! そんな不純な動機から今回の"散歩場所"に選んだのは「日蓮宗大本山 池上本門寺」。お目当ては、誰でも無料で受けられるという「人生相談」です。  早速、意気揚々と電話予約を入れようとしたところ、"取材"と伝えた途端、先方の声色が変わり、しぶられてしまいました。 お寺の担当者 「私どもの"人生相談"を、面白おかしく記事という形で多くの人に広められるのはいかがなものかと思いまして。というのも、"人生相談"には、みなさん深刻に悩んだ末にいらっしゃるので」  ......ごもっとも。ぐうの音も出ません。「そこをなんとか!」と、もう少し食い下がってみたところ、 お寺の担当者 「そうですね、あなた自身に本当に相談したい悩みごとがあるのであれば、お断りすることはできませんし......。なので、いらっしゃるからには冷やかしではなく、ちゃんと悩みを相談して下さいね」  どうにかお許しを得られて一安心。言いつけ通り、本気で悩みを相談してきます!
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この大きな門をくぐって人生相談をしに行く、のではなく、
門の前の道を右に進み、お寺に併設されている施設「朗子会館」で
お坊さんが相談に乗って下さいます。
 人生相談の会場である「日蓮宗大本山 池上本門寺」の「朗子会館」に足を踏み入れると、学校の教室のような部屋に通されました。祭壇や仏具に囲まれて正座をしながら粛々と悩みを語る、といったイメージを抱いていたのですが、良くも悪くも"お寺らしさゼロ"の空間です。
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放課後の教室を彷彿とさせる部屋。
この懐かしい感じのする空間は、悩み相談には最適かも?
 さて、今回ガチで相談する悩みのテーマは、"ライターをやっていて悶々としたこと"です。「冷やかしではなく、ちゃんと悩みを相談して下さいね」とのお達しをいいことに、自分の中のヘタレで気弱な部分をこれでもかとぶつけてしまいましょう。この気持ちを受け止めて、お坊さん!
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流行りのTwitter日本語ハッシュタグ風に言えば、
「#ライターあるある」な内容です。
――えーと、仕事柄、書いた記事に辛らつな批判コメントをいただくことがたまにありまして......。紙媒体だとそうでもないですが、Webの記事だと特に。 池上本門寺・野坂法行さん(以下、野坂) 「なるほど。でも、あなたが書いた記事は、あなたの持ってる感性が捉えたことだから、人にとやかく言われるものではないでしょう。批判されるのは、それだけ注目されてるってことなんだから、喜べばいいんじゃない?」 ――手放しで喜べるほどメンタルがタフではないんです(泣)。しかも、私は有益でジャーナリスティックなことを書いているわけではなく、お気楽なエンタメ系の記事を担当することが多いので、例えば、「コイツこんなの書いて金もらってるのかよ」という類のコメントを書き込まれると、かなりグサッとくるんですよ。 野坂 「お気楽なエンタメ系と言っても、書くからには読者を楽しませようと思いながら書いてるわけでしょう?」 ――それはもちろんです! 野坂 「そういった批判コメントの中にも、悪意を持って書き込まれているものとそうでないものがあるはず。前者は、ただ単に読み手が感情的になって批判しているだけだから、それはスルーしてしまえばいい。でも、中には「痛いところ突かれた!」という鋭い意見もあるかもしれないね。そういう意見は素直に認めて、それを栄養として、人間的に成長していけるわけだから、『いい指摘をくれてありがとう』と大きい度量を持って受け止めればいいんです」 ――そうですよね......。ただ、自分の名前を出して書いてる分、乱暴な言葉を浴びせられたときの落ち込みもまたひとしおで。 野坂 「でも、編集部の人が『あなたに書いてほしい』と思ってあなたに依頼しているわけだからね。自信を持っていい。特に、インターネットは顔が見えない分、人間の悪意や凶暴性が表出しやすい特性があるから」 ――はい......。とはいえ、批判コメントを書き込む方々は、私の書いた記事の何らかの部分が気に入らなかったわけですよね。批判をスルーするばかりで、そういう反対意見や相容れない考え方を無視してはいけないな、とも思うのです。 野坂 「まあ、だからって、書いた記事に対して、100%の人が同意してくれるってことはあり得ないよね。何をやっても、どんなものを書いても、反対意見を持つ人は必ず出てくる。結局、朝井さんはあなたらしく書いて、あなたらしく生きる、それしかないですよ。自分が心から思うこと、心から納得してることを書けばいい。それが、あなたという人間なのだから」  ライターに限らず、ネット上で何かを発表する人にとって、この悩みはつきものかもしれません。私も、"ライター"を名乗っているからには、ウジウジと悩まずに、日々、筆を進めてゆきたい所存です。グスッ。 ●自信回復度 ★★★★☆ 終始イジイジとヘタレ感満載の今回でしたが、お坊さんに話を聞いていただいた直後の気持ちの軽さときたら! 野坂さんは「お坊さんは檀家さんの愚痴や悩みを普段から聞いているので、名カウンセラーなんですよ(ドヤッ)」と豪語していましたが、まさしく。御見それいたしました。 ●日蓮宗大本山 池上本門寺 <http://honmonji.jp/index.html> 人生相談を受けたい場合は、HPに記載されている電話またはフォームから予約。その際に、大まかな相談内容を伝えた上で、日程の調整を行う。相談の内容によって、最も適任なお坊さんをあてがってくれる。 ※今回は、記事にする都合上ライター朝井自身の悩みの内容を公開しましたが、本来、ここの人生相談で話した内容には秘匿の義務があるため、外部に流出することは一切ありません。 (取材・文・写真=朝井麻由美)
哲学としての仏教 こんなご時世、頼るべきは宗教? amazon_associate_logo.jpg
【散歩師・朝井がゆく!】バックナンバー 【vol.4】"ライター"のプライドを懸けて「売り込みナイト」にガチで挑戦! 【vol.3】なんとも言えない高揚感に体が火照る!? 話題のアニソンバーで熱唱! 【vol.2】ベタなトルコをお気軽エンジョイ! 「東京ジャーミイ&トルコ文化センター」 【vol.1】サブカルイベントゆえのゆるさ!? 『ART MAP in 阿佐ヶ谷』を歩いてみた

『星守る犬』村上たかしが大健闘! 『第4回ギャグ漫画家大喜利サバイバル!!』リポート

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本戦へのチケットは誰の手に!?
 ギャグ漫画家・おおひなたごうの呼び掛けで始まった『ギャグ漫画家大喜利バトル!!』が、今年で4回目を迎える。過去にはとり・みき、うすた京介、江口寿史ら大物作家たちが参戦し、知名度もスケールも広がりつつあるイベントだ。  7月9日、阿佐ヶ谷ロフトAにて、優勝者1名のみが本戦バトルの出場枠をゲットできる『第4回ギャグ漫画家大喜利サバイバル!!』が開催された。  今回は初めて「公開審査」のスタイルが取られる。  客席の前方に審判席が設けられており、ジャッジする様子はまる見え。これにより判の不透明さが払しょくされ、バトルがヤラセなしのガチンコ対決であることを証明付ける。大会側の大喜利への本気度をうかがわせるシステムだ。  審判員を務めるのは「サイゾー」本誌記者とライターの3人。スタート前から、客席から無言のプレッシャーがかかってくるよう。大喜利の勝敗を決めるのは審判員でも、観客からはその判断をジャッジされる立場でもある。3人とも熱戦を期待しながら、選手たちとは別の意味の緊張を感じていた。 『~サバイバル!!』のエントリー選手は8名。ピョコタン、村上たかし、古泉智浩、堀道広、イクタケマコト、浦田☆カズヒロ、森繁拓真、宮下拓也という、若手とベテランが入り混じった濃い顔ぶれ。  立ち見も出る大盛況の中、熱いバトルが始まった。  まず注目は、森繁拓真。東村アキコの実弟であり、もし優勝すれば、本戦バトルで夢の姉弟対決が実現する可能性もあった。しかし、一回戦であっさり浦田☆カズヒロに敗れ、会場の笑いを誘った。
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解説を務めたおおひなたごう氏(左)と
「ヤングジャンプ」編集者。
 当イベントのプロデューサーであるピョコタンは、定評(?)のあるゲスい下ネタで畳みかける。女性器の潮吹きをもじった回答で、「エクセレント!」(最高得点)をゲットすると、審判席へ大ブーイングが巻き起こった。  審判の女性記者は「こ、こわい......」と苦笑い。主審を務める記者は「ジャッジを任された以上、会場の同調圧力に屈したらダメだ!」と、骨のある発言をして、自己判断を貫くことを決意した。  会場の空気と審判員の評価が必ずしも一致しないのが大喜利ライブの醍醐味。選手と客と審判員、三つ巴のリアルファイトの様相となったバトルが以後も続く。  解説のおおひなたごうが「今回は手数が多いですね」と感心したように、1回戦から爆笑回答がマシンガンのように繰り出さた。動物デッサンで手がピタリと止まる堀。妙に怖い暗黒ワールドを開花させた宮下など、若手たちの新たなキャラの誕生も楽しめた。  そんな中決勝に勝ち進んだのは、村上たかしと浦田☆カズヒロ。  「ヤングジャンプ」(集英社)の新人賞でデビューした3年目の新人と、「ヤングジャンプ」出身の大ベテラン。集英社が育てた才能の、新旧決戦となった。  決勝戦は1問目から、村上・浦田とも画力を生かした回答で、真っ向からぶつかり合う。今回のイベントは映像化されないので、スタジオジブリ作品など、権利的にアンタッチャブルなパロディーもやり放題。村上と浦田の持つ、毒っ気とギャグセンスがフルに発揮された。  開始10分を過ぎると、村上のファインプレーが続出。<「なぜそれを?」思わず首を傾げた、彼女が最後に残したルージュの 伝言とは>の問題の答え<あやまんJAPANに入ります>など「エクセレント!」回答を着実に重ねる。ベテランのキャリアに達しながら最新の芸能ネタをキャッチしているアンテナの鋭さに、誰もが驚嘆した。一方、浦田も画力を生かした回答で、着実にポイントを加える。決勝戦にふさわしい、追いつ追われつの接戦となった。  結果は14対13の僅差で、村上が勝利!  優勝候補筆頭の呼び声に応え、見事に本戦の出場枠を勝ち取った。  村上はバトルの前に「ギャグをまともに考えるのは何年かぶりで、どこまでやれるか挑戦者の気分です」と謙遜していたが、80~90年代にギャグの一時代を築いた才能は、まったく衰えていなかった。  エンディングは全出場者が壇上に上がって、互いの健闘を讃え合った。優勝者の村上には「本戦の台風の目になってください!」と、全員でエールを贈る。  そして今イベントの司会進行をつとめた歌手・千葉山貴公のムーディーな歌唱で、無事に閉幕。  公開審査の重責を担ったサイゾーの記者とライターは、へとへとになりながらも充実た気持ちで、本戦への期待を膨らませるのだった。 (取材・文=浅野智哉) ※原稿に誤りがありましたので、訂正いたしました。関係者の皆様には大変ご迷惑をおかけしました。謹んでお詫び申し上げます。 ●ギャグ漫画家大喜利バトル公式サイト <http://www.gagmanga.com/2011/
星守る犬 やっぱり犬の絵は上手でした。 amazon_associate_logo.jpg
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男だけど女声を使いこなす"両声類"になりたい!

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簡単そうに見えて意外と難しい!
珍奇なものをこよなく愛するライター・北村ヂンが、気になったことや場所にNGナシで体当たり取材していく【突撃取材野郎!】。第9回は、ネットで話題の両声類教室に行ってきました。 ■両声類になって自家製エロテープを作ろう!?  「両声類」という言葉をご存じだろうか。最近、ニコニコ動画などを中心に使われている言葉なのだが、まあ字面からも予想できるように、男性なのに女性のような声、逆に女性なのに男性のような声......と、両性の声を自由に使い分けることができる人、もしくはそのような人がパフォーマンスしている動画のジャンルを指して使用されている。  さて、この「両声類」。ちょろっとネットで検索をかけてもらえば多数の動画が見つけられると思うが、そのどれを見ても「えーっ、コレが男の声!? 完全に萌え&キュートな女子の声じゃん!」などとビックリしてしまうものばかり。  実はボク、エロいものを渇望して止まなかった中学生時代に、自らの裏声を駆使した女(気分の)声のアッハーンウッフーン・ボイスをテープレコーダに録音して自家製エロテープを制作していたことがあったのだが、ありゃあ、どんなに豊かな想像力をフル活用しても、ただ単に頭のおかしい童貞が「ハンハン」言ってるようにしか聞こえなかった。あのテープ、今となってはどこにいったのやら見当もつかないが、万一、実家で親なんかに発見されて聞かれちゃった日には即座に自殺したいランキング上位入賞間違いナシの代物だ。
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「エ」はエロテープの目印でした。
 そんなことを考えていたある日、日刊サイゾーの編集K女史から「両声類になるための教室があるみたいですよ」との情報をゲット。これはまさに渡りにフネ! 突撃取材してみることにした。  さて、今回やって来たおそらく世界初・男性のための女声ボイストレーニング教室「あかねの両声類教室」は、女装した男子、いわゆる「男の娘」が接客してくれるバー「若衆バー・化粧男子」に併設されている教室とのこと。確かに普段から女装をして接客をしている人だったら、いかに女声を出すかというノウハウもバッチリ持っていそうだ。 ■男性が女声を出すための教室があった  ......ということで早速、東京・上野の裏通りにある、ちょっとアヤシゲな雑居ビルの地下にあるという教室に向かったのだが、そこで出迎えてくれたのは、清楚な雰囲気のお姉さん......なのか!? オトコノ娘バーに併設された教室なので、女装した男子がいることは予想していたのだが、それにしてもリアルに女性っぽすぎる。男!? 女!? どっち? 「どうもー、今日はよろしくお願いします!」  声を聞いてようやく......いや、まだ分からない。パッと聞いた感じでは完全に女声にしか聞こえないのだ。取材に同行したK女史に至っては「この人は女性ですよねぇ?」なんて言い出す始末。男の娘バーなんだから、ホントの女性がいるわけないだろ! と思いつつも、万一、経理か何かをやっているリアルな女性だった場合「いやあー、すごいですねえ。ホントに女の人なのかと思いましたよー」なんて言っちゃったら失礼なことこの上ナシ。  慎重に観察して男か女か見分けようとするものの、どうにもこうにも判断がつかないので、とりあえずうやむやな状態で名刺交換に持ち込むことに。すると...... わー! この人が「両声類教室」の先生・あかねさんだったのかッ! つまり男にしてこのルックス&ボイスということ。これは思った以上にガチな女声だぞ。
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左から井上魅夜さん(♂)、あかねさん(♂)。
 驚愕したまま、講師のあかねさんと「若衆バー・化粧男子」および「両声類教室」プロデューサーである井上魅夜さん(♂)に話を聞いてみた。 --------いやあ、ビックリしました。あかねさんは、男性としてのもともとの声も高かったりするんですか。 あかね 「いや、素の声はこんな感じですからね(超・男らしい声)」 --------げっ! すごい男前な声じゃないですか。もともとそんな声なのに、普段から女声を使っていて疲れないんですか。 あかね 「今はもう、裏声と地声の区別もなく自然に出せるようになっています。声帯に負担を掛けずにこの声を出せるようにするのが目的のトレーニングですから」 --------どういうきっかけで女声を出せるようになったんですか。 あかね 「もともと女性の服を着るのが好きだったのですが、どんなに女性っぽくしていても、しゃべると男だってバレちゃうんですよ。だから女声を出せたらいいなって思って、完全に独学で試行錯誤して2年くらいかけてこの声を完成させました」 --------男性でも女声を出せるように、という「両声類教室」って面白い試みですよね。 魅夜 「昨年末に『若衆バー・化粧男子』をオープンしたんですが、お店の隣の部屋も空いていたので荷物置き場や更衣室として借りていたんですね、でも、それだけで使うのにはスペースがもったいないので、何か面白いことがやりたいなと。そこで、あかねさんがこういう声を出せるので、それを教える教室をやったら、性同一性障害で真剣に女性の声を出したいと思っている人や、カラオケで女性ボーカルの曲を歌いたい人たちに興味を持ってもらえるかなって。私自身も教えてもらいたいって思いましたからね」
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店内に『キャンディキャンディ』のいがらしゆみこ先生の絵が飾られていました。
なんと先生の息子さんも男の娘として活動しているんだとか。
■さっそく行ったボイトレの成果は......  ではここで、あかねさんに女声を出すコツを教えてもらうことに。本気でやろうとするとすごく時間が掛かるそうなので、とりあえずさわり程度のものを。 ・自分が出すことのできる一番高い声をなるべく長く出し続ける(裏声を安定させる)。 ・自分が出すことのできる一番高い声をなるべく小さな声量で出し続ける(小さい声だと裏声がかすれてきてしまうので、それを安定させる)。 ・一番高い声から一番低い声までなめらかに音程を変える(裏声と地声の境目を目立たなくする)。 ・裏声から地声に変わるギリギリの声を持続して出し続ける(裏声、地声の境目の声を安定させる)。  初級編でのトレーニングでは、とにかく裏声と地声をどちらも同じように出せるようにする、というのがポイントらしい。まあ、話が声のことなので文字だけじゃ伝わりにくいと思い、今回は動画も撮らせてもらっているのでご覧頂きたい。  うん、我ながら完全にどーかしている映像......。コレくらい恥も外聞もなく声を出してかないとボイストレーニングにならないんでしょうが。ちなみに、カメラが手ぶれしまくっているのは、撮影をした編集K女史が、バカな声を出しているボクを見てゲラゲラ笑っていたせい。ひ、ヒドイよ。  それにしても、コツを教えてもらったわりに女声にぜーんぜんなっていないのだが、どれくらいトレーニングすればそれっぽい声を出せるようになるのだろうか。 「うーん、とりあえず半年くらい頑張ってください」  あー、半年かー。やっぱ、それくらい継続してやらないと声なんて変わらないんだろうな。  ちなみに基本的には自宅でトレーニングしてもらい、教室へは確認のために月一回くらい通ってもらうのが効率的とのこと。ボクもヒマを見て通ってみようかな。そして合コンの二次会で人気者になりたい!  余談ながら、帰り際に編集K女子が女装男子にメイクのダメ出しをされていたのには笑った。声からメイク、スタイルまで、あらゆる面においてリアル女子を凌駕している男の娘......すごい人たちです。
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(取材・文・写真=北村ヂン) ●あかねの両声類教室 曜日:毎週土曜日・日曜日(完全予約制) 料金:入会金2,000円、1回券 2,500円、5回券1万円 場所:スタジオ「化粧男子」(東京都・湯島) <http://cosme-boy.com/voice/
おと★娘 VOL.4 付録にスク水が付いちゃう時代。 amazon_associate_logo.jpg
●「突撃取材野郎!」バックナンバー 【第8回】SM雑誌だらけの図書館!? 風俗資料館 【第7回】 テレクラは今こんなことになっている2010 【第6回】『東京都北区赤羽』の作者と行く赤羽ディープスポットめぐり(後編) 【第5回】『東京都北区赤羽』の作者と行く赤羽ディープスポットめぐり(前編) 【第4回】手塚、藤子、赤塚、石ノ森......漫画界の巨匠たちも食べた伝説のラーメン屋 【第3回】「激安宿に泊まりたい!」ドヤ街で一泊1,000円代の宿に泊まってみる 【第2回】「甘酸っぱい思い出のシンボル......」僕らの愛したブルマーは今どこに 【第1回】アイドル小明と行く、サブカル魔窟『中野ブロードウェイ』

山路徹さんの至言「バラエティーが怖いようでは戦場に行けないですよ」(後編)

IMG_4286_.jpg前編はこちらから ――あの、ちなみに、もう聞かれ飽きたとは思うんですが、麻木さんと大桃さんのあの騒動で世間を賑わせていた時は、「ジゴロ」とか「ヒモ」とか、本業の戦場ジャーナリストとはまったく関係ないひどい話題で週刊誌にバンバン出てましたけど、書いてあることがほとんどデマだったっていうのは本当ですか? 山路 そうですね、それはもう、僕の不徳の致すところでもあって......。というか、ああいうことが起こると、あらためて「これをしゃべったのはあいつで、こっちの記事はあいつだな」っていうのが分かるなぁと思いました。要は、モテる奴はそういうことをしゃべらない。「どうしようもないな」って奴に限って、ベラベラしゃべるわけ。自分が不幸を背負ってると、人の不幸で笑いたくなるんですよねー。 ――耳が痛いです! 私も完全に他人を妬んでひがんで生きている側の人間ですけど、さすがにデマをリークしたりはしないですよ! ひがむだけで足は引っ張らないのがポリシーですので!! 山路 ただ、今までの人生を振り返って、僕はわりかし同性からは嫌われてるんですよ。例えば僕が『ニュースステーション』(テレビ朝日系)にいた時は久米宏さん、『ニュース23』(TBS系)の時は筑紫哲也さんや鳥越俊太郎さん、そういう目上の人たちが僕をかわいがってくれて、引き上げてくれたのね。それが同世代の人たちは気に入らないみたいですよ、何でかね? 僕なんかいつも自分のことで精いっぱいで、わざわざ他人に関心をもつ余裕も時間もないですよ。だって、つまらないでしょ? 他人のことなんて。 ――まぁ、自分の人生がつまらなすぎると、人の不幸に乗っかるという嫌な遊びをするようになるんですよ、心の貧しい人は......。それにしたって、ミャンマーで身柄拘束までされてたのに、ぜんぜん関係ないところで話題になってびっくりされたんじゃないですか? 山路 そうですよ、本業の方がずっと公益性が高い内容なのに、そっちはほとんど報道してくれなくて、僕らの個人的な、まったくもって下世話な、犬も食わないようなものばかりを(笑)。 ――テレビの前でせんべい食べながら「最低~」って言いやすいからでしょうね。まぁ、私も見てたんですが。 山路 ははは。でも、そういう「最低~」って言ってホッとしたり、ストレスを解消したりする人が少なからずいるってことですからね。メディアというのは、世の中を映す鏡ですし、それが今の日本なのかな......。 ――特に「週刊文春」(文藝春秋)は「最低の戦場ジャーナリスト」なんて言ってずいぶんいろんなバッシングをしてましたけれど、コンビニの18禁棚にあるゴシップ誌ならまだしも、あんなしっかりとした名前のある雑誌に書かれたら、つい信じてしまいますよ! 山路 週刊誌はね、多かれ少なかれそういうところはありますよ。でも、これも経験だなって。テレビもそうですよ。報道番組でも「あ、そんないいかげんなこと言うんだ」ってこともありますし。痴漢の冤罪なんかもそうですよね。裁判官が下した有罪判決が間違いということは、被告にしか分からない。だから、僕が最近思うのは、すべてのストレスや悩みの根源は、「自分を分かってもらえない」という部分が大多数なんですよ。「分かってほしい」「なのに分かってくれない」という気持ち。恋人同士や家族にしても、個人と世間にしても、もう「分かってもらう」ってこと自体が無理。そういう気持ちを捨てたら、ものすごく楽になりますよ! ――うーん、でも、そんなに簡単に捨てられますか? それってすごく難しくて寂しいような......。 山路 だって、いくら説明したって分かんないことは分かんないし、分かり合えないのが当たり前なんだから、その中でどう共存していくかを考えないと。 ――割り切った上で、どう居心地良く共存するかですね。やっぱり難しそう......。けど、そう考えると山路さんはあの騒動以降、バラエティーに出たりしていい具合にメディアと共存していますね! バラエティー番組でいじられることに対して、抵抗はなかったんでしょうか? 山路 前に『サンジャポ』(TBS系)に出た時、爆笑問題の太田光さんとエレベーターが一緒になって、太田さんに「山路さん、よく出ましたねぇ、『サンジャポ』」って言われてね。「バラエティーが怖いようでは戦場には行けないですよ」って答えましたよ(笑)。バラエティー出るなんて、戦場でぶっ殺されるかもしれない怖さに比べたらなんてことないですよ! ――そんな危険地帯と比べられたら、もう何も言えないですよ! 山路 僕も今まで、2回3回仕事の現場で死にかけたのね。銃口を突き付けられて、「もうダメだ」っていう瞬間に何をイメージしたかって言うと、自分が撃たれて倒れてる姿と、「え? 俺の人生ここで終わるの? カウントダウン? まだ何もしてないのに!!」っていうことなわけ。僕はその時点で、番組を作ったり本が売れたり、かなり他の人とは違う経験をしてきたはずだよ。なのにそう思うってことは、どんなに素晴らしい人生を送っても、最期はそう思うものなんだよ。だから、あんまり小さいことにこだわってウジウジしていると、前に進めないどころか、自分の人生を台無しにしてしまうよ。それなら、僕は自分の身に起きることをすべて人生のスパイスとして楽しんでしまおうと思うしかなくてね。あの騒動があって、このまましゅんとして、「不倫ジャーナリスト」「ヒモ」「ジゴロ」と言われたままにしていたら、そこで終わっちゃうわけでしょ? ――確かに、ワイドショーや週刊誌は、そういうおいしいところだけ騒いで、悪いイメージだけ残して撤収するけど、山路さんはテレビにも雑誌にもネットにも残ってるというか、むしろ出まくってますよね。 山路 バラエティーだって何だって、面白そうじゃない? 多少は遊ばれたりいじられたりするんだろうなって思うけど、僕は自分がテレビを作ってきた人間だから、自分がどう演じたらいいか分かるし、どうやったら視聴者が喜ぶかも、何となく見えるし。おかしな仕事がたくさんあるんだけれど、そういうものも含めて楽しんじゃう。 ――なんだかすごい人生になってきましたね! 山路 そもそも、僕は計画的に人生を歩んでこなかったから、それが良かったのかもそれないね。もし一流大学を出て官僚になって、政治家になるのを夢見てきた人だったら、あの騒動の時に「俺、終わったな」って思うだろうね。でも、元から計画してない僕の場合は「悪いけど、俺はそんなもんじゃないよ!」って自分でチャンスに変えたり、踏み台にして大きくなることも出来るわけですよ。何かトラブルや大きな出来事があった時こそ、何かを学んで成長できるんだから、無計画なのも悪いことじゃないんだよ。そのぶん人生のアップダウンは激しいけど、楽しいよ! ――山路さんのはレアケースすぎますけどね! しかし、本当にエンジョイしていらっしゃって、お話しているだけで元気が出てきました! トラブルを利用して成長かぁ。実践したいけど、今のところ人生が平坦すぎて......ちょっとその辺のホテル街を一緒に腕くんで歩いてもらって良いですか? 多分すぐに誰かが「山路徹が女とホテル街に!!」って、Twitterにアップしてくれますから、売名させてください。 山路 ははは! 最近は写真まで貼られるからね! 面白そうだ、いつでも協力しますよ! ――女性的にも大桃さんに麻木さんっていういい女の次はかなりプレッシャーですが、次回の結婚のご予定はないんですか? 山路 結婚はいつだって視野に入れてるよ。たいてい「いやぁ、もうしばらくはちょっと......」って言うでしょ? そんなの、つまんないですよ! 今までがどうかは関係ないって! 魅力は人それぞれ違うもんね! ――じゃあ、そのうち私も、猫耳つけて傷だらけのメイクで自宅前に行き倒れに行くので、ちゃんと保護してくださいね! 山路 はいはい、喜んで(笑)。 (取材・文=小明) ●やまじ・とおる 1961年、東京都生まれ。ジャーナリスト。テレビ番組制作会社を経て、92年に独立系通信社「APF通信」を設立し、同代表取締役に就任。世界各国の紛争地域を中心に精力的に取材している。近年はワイドショー、バラエティー番組にも多数出演中。 ●あかり 1985年栃木県生まれ。2002年史上初のエプロンアイドルとしてデビューするも、そのまま迷走を続け、フリーのアイドルライターとして細々と食いつないでいる。初著『アイドル墜落日記』(洋泉社)、DVD『小明の感じる仏像』(エースデュース)発売中。 ブログ「小明の秘話」<http://yaplog.jp/benijake148/> サイゾーテレビ<http://ch.nicovideo.jp/channel/ch3120>にて生トーク番組『小明の副作用』(隔週木曜)出演中
ゴン太ごめんね、もう大丈夫だよ! 小さな命も大事な命。 amazon_associate_logo.jpg
小明の「大人よ、教えて!」"逆"人生相談バックナンバー 【第26回】 浅草キッド・玉袋筋太郎さんの至言「相手がクンニしてる顔を思い浮かべなさい」 【第25回】 前田健さんの至言「自分は赤毛のアンの生まれ変わりだと思ってる」 【第24回】 叶井俊太郎さんの至言「結婚したければ高2で100人斬りの男を探しなさい!」 【第23回】 須藤元気さんの至言「僕の本なんて、ギャグみたいなものですよ」 【第22回】 オアシズ大久保佳代子さんの至言「本当はOLを辞めたくなかったんだよなぁ......」 【第21回】 Kダブシャインさんの至言「宇多丸は、Kダブをシャインさせない」 【第20回】 楳図かずおさんの至言「世界を相手にやっている人は、友達作っちゃうと危ない!」 【第19回】 キングオブコメディさんの至言「いつ辞めてもいいから、続けられるんです」 【第18回】 バカリズムさんの至言「モヤモヤは、そのまま持ち帰って立ち向かいます」 【第17回】 島田秀平さんの至言「小明さんの手相にはアブノーマル線があるんです」 【第16回】 小森純さんの至言「写真のチェックとか、自分では一切しないんです」 【第15回】 堀江貴文さんの至言「もうメジャー路線っていうものは存在しないかもしれない」 【第14回】 稲川淳二さんの至言「自分の子どもを殺そうか、と思った自分が一番怖かった」 【第13回】 蝶野正洋さんの至言「自分の役割の中で、最大限に光らなきゃならない」 【第12回】 有野晋哉さんの至言「アイドルは『育ちがええねんなー』っていうのが大事です」 【第11回】  鳥居みゆきさんの至言「やりたくないこと、やらないだろうな、ってことをやるの」 【第10回】  宇多丸さんの至言「人にはだいたい『ちょうどいい』ところがあるんです」 【第9回】  桜木ピロコさんの至言「あたしいつもだいたいいやらしいことしてるもん!」 【第8回】 伊集院光さんの至言「結局、うんこを食うしかない状況になるんです」 【第7回】 ルー大柴さんの至言「ライフっていうのはマウンテンありバレーありです」 【第6回】 大堀恵さんの至言「私、いつも『アンチ上等』って思ってるんです」 【第5回】 品川祐さんの至言「なったらいいなと思ってることは、だいたい実現する」 【第4回】 福本伸行さんの至言「俺は『面白いものを作ろう』じゃなくて、作れちゃう」 【第3回】 大根仁さんの至言「ネットの書き込みなんて、バカにしていいんじゃない?」 【第2回】 杉作J太郎さんの至言「そんなことより『ファフナー』見ろ、『ファフナー』を」 【第1回】 河原雅彦さんの至言「もう無理やりヤラれちゃえばいいんじゃない?」

山路徹さんの至言「バラエティーが怖いようでは戦場に行けないですよ」(前編)

IMG_4309_.jpg  モテない、金ない、華もない......負け組アイドル小明が、各界の大人なゲストに、ぶしつけなお悩みを聞いていただく好評連載。第27回のゲストは、福島第一原発周辺で「犬猫救出プロジェクト」活動を行っている戦場ジャーナリスト・山路徹さんです! [今回のお悩み] 「もう私も保護してください......」 ――初めまして! Twitterで『原発20キロ圏内 犬猫救出プロジェクト』を見させていただいてます! 私の家にも犬と猫がいるので、残された犬や猫のことはずっと気になっていたんですけれど、知識も経験もないのでボランティアに行っても邪魔になるだろうと、ただ余震に震えるばかりで......山路さんの行動力には本当に頭が下がります! 山路徹氏(以下、山路) だいたいみんな、いろいろ考えて「どうしよう、どうしよう」って言ってるうちに事態が変わっていっちゃうからね。 ――そうなんですよ。で、「私、結局募金くらいしかしなかったな......」って自己嫌悪が......。 山路 そうなっちゃうわけですよね。でも、それも十分立派なことですよ。 ――でも、山路さんは専門的な知識もないのに行かれたじゃないですか。しかも原発から20キロ圏内に。 山路 目的が分かっていれば、知識とかは関係ないもんね。自分にできないことは人にやってもらえばいいわけだし。 ――専門家の方も山路さんのTwitterを見て来てくれたんですよね! そしてまず「犬猫と仲良くなるにはどうしたらいいんですか?」と聞いたという......。専門家の方も「え? そこから!?」って驚いてましたよね(笑)! 山路 いやぁ、怖い柴犬がいてさ、僕も自分なりに考えて、ムツゴロウさんみたいにゴローンって寝転がってお腹を出してみたりしたんだけど、ダメだねぇ。餌は食いに来るけど、そのご家庭の事情もあったりして、なかなか保護が出来ない。浪江町の20キロ圏内の誰もいないところで、僕たちはひたすら"ムツゴロウさん作戦"をやってるわけですよ。 ――な、なかなかシュールな絵面ですね......。山路さんの救出チームが書かれた『ゴン太ごめんね、もう大丈夫だよ!』(光文社)を読んだんですけど、やっぱり怪我をしながらも残された牛と鶏を守っていた犬のゴン太には、涙が止まりませんでした。うちにもゴールデンレトリバーがいるんですけど、すごく優しくておとなしくて......。ある晩、家に泥棒が入って、偶然トイレに起きた私が部屋のドアをガラッと開けたらちょうど廊下で泥棒とご対面っていうことがあって......。 山路 ......え? あなたが? 犬は? ――おとなしく寝てました......。なので、こういう感動的な犬の話を読むたびに、「うちのは駄目だ......!」って思います。だから、より一層守らねば、と、こういう災害時は極端なくらい気にしてしまっています。 山路 ははは! でも本当にね、ちっちゃな命を救えない社会が、なんで人間を救えるんだって話だよね。僕らは、社会が真価を問われていると思ってますから。自分たちで行動を起こすことで、「社会は大丈夫だ」ってアピールしなきゃいけない。3月11日から、もうずいぶん時間も経ってるでしょ? そうすると、これから起きる事態は人災ですよ。人間の責任としてやらなきゃいけない。現地の犬や猫たちは当然お腹が空いてるわけですよ。だから餌を出すんだけど、すぐには餌に行かないんだよね。まずは人恋しいから僕らから離れない。「分かったから、食え食え!」って言って、やっと食べて、不安そうな顔でこっちを見て、車に乗せてあげると、みんな安心して眠っちゃうの。イビキなんかかいたりして。 ――おお......先日、同じく日刊サイゾーの企画で、作家の町田康さんにお話をうかがう機会があったんですけど、あの方も保護団体から猫をたくさん預かって、総勢10匹の猫と暮らしてるんですって。山路さんもこんな怯えただけの女でなく、町田さんと対談にすれば良かったのに、こんな女で申し訳ないですよ......! 山路さんも、保護された猫ちゃんと暮らしてるんですよね。 山路 うちの猫ちゃんかわいいよ! ホラ、これがとら。南相馬から連れてきて、医者にも「今日明日の命です」って言われて、朦朧として真っ直ぐ歩けない状態だったから、いま元気になったことも信じられない。けど、それを僕がTwitterでつぶやいてたら、皆が見守ってくれて、応援してくれて、とても力になりましたよ。こっちが神奈川で保護された捨て猫のマロ。毎日写真をTwitterにアップしててね、うふふ......。 ――ギャー! かわいい!! 山路 そう! もう食べちゃいたいの! これがピアノの上に載ってるマロで、これはいたずらを怒られて反省中の......(略)。 ――溺愛しまくりじゃないですか! いいですね、なんか、私も山路さんに保護されたいですよ......。 山路 えー? 何を言ってんのよ(笑)! ――やっぱりモテる理由が分かるっていうか......。なんというか、山路さんは愛が多そうですよね。 山路 そんなことないですよ! 例えばどのへん? ――麻木久仁子さんと大桃美代子さんの際の会見で、どちらも傷付けず、後々どちらの言い分にも合わせられるように気を使って、いろいろ黙っているように見えたもので。 山路 まぁそうですよ、会見の時もお互いの言ってることが180度違ったからね(笑)。あれは僕が受け止めないと。だって、最初の記者会見もその反論も、僕はテレビでじーっと見てたんですよ。「あー、こんなことまで言い出した。これはモメるなぁ......」って。次は俺のところに来るっていうのは目に見えてたから、逃げずに全て吸収して、皆なんとなく納得したような、しないような......。 ――でも本当にすごかったですよ! どちらの女性も系統が全く違うじゃないですか! 山路 君、するどいね! 「同じようなタイプ」ってよく言われるけど、ぜんぜん違うの! ――ですよね! 私はどっちかと言うと、メンタルが弱めの大桃さんタイプで......。 山路 さびしんぼうなのねー。 ――次の結婚をしてることを言わないのは山路さんの優しさなんだけど、それが逆に残酷で......あんな形で知ったらTwitterでうっかり狼狽するのも仕方ないですよー! 山路 ねー、うふふふ。まあね、でもね、うん......。 ――でも、それもミャンマーで拘束さえされなければ分からなかったんですよね。 山路 そうなんだよなー、なんであれで出ちゃったかねー? ――Twitterって、怖いですよね......。 山路 怖いねー......。 ――......でもそのTwitterのおかげで犬猫救出も本当に広まったというか、えーと! ね! 山路 ね! やっぱりね、そういう新しいツールを、どうやって生かすかですよね! ははは! (後編につづく/取材・文=小明) ●やまじ・とおる 1961年、東京都生まれ。ジャーナリスト。テレビ番組制作会社を経て、92年に独立系通信社「APF通信」を設立し、同代表取締役に就任。世界各国の紛争地域を中心に精力的に取材している。近年はワイドショー、バラエティー番組にも多数出演中。 ●あかり 1985年栃木県生まれ。2002年史上初のエプロンアイドルとしてデビューするも、そのまま迷走を続け、フリーのアイドルライターとして細々と食いつないでいる。初著『アイドル墜落日記』(洋泉社)、DVD『小明の感じる仏像』(エースデュース)発売中。 ブログ「小明の秘話」<http://yaplog.jp/benijake148/> サイゾーテレビ<http://ch.nicovideo.jp/channel/ch3120>にて生トーク番組『小明の副作用』(隔週木曜)出演中
ゴン太ごめんね、もう大丈夫だよ! 小さな命も大事な命。 amazon_associate_logo.jpg
小明の「大人よ、教えて!」"逆"人生相談バックナンバー 【第26回】 浅草キッド・玉袋筋太郎さんの至言「相手がクンニしてる顔を思い浮かべなさい」 【第25回】 前田健さんの至言「自分は赤毛のアンの生まれ変わりだと思ってる」 【第24回】 叶井俊太郎さんの至言「結婚したければ高2で100人斬りの男を探しなさい!」 【第23回】 須藤元気さんの至言「僕の本なんて、ギャグみたいなものですよ」 【第22回】 オアシズ大久保佳代子さんの至言「本当はOLを辞めたくなかったんだよなぁ......」 【第21回】 Kダブシャインさんの至言「宇多丸は、Kダブをシャインさせない」 【第20回】 楳図かずおさんの至言「世界を相手にやっている人は、友達作っちゃうと危ない!」 【第19回】 キングオブコメディさんの至言「いつ辞めてもいいから、続けられるんです」 【第18回】 バカリズムさんの至言「モヤモヤは、そのまま持ち帰って立ち向かいます」 【第17回】 島田秀平さんの至言「小明さんの手相にはアブノーマル線があるんです」 【第16回】 小森純さんの至言「写真のチェックとか、自分では一切しないんです」 【第15回】 堀江貴文さんの至言「もうメジャー路線っていうものは存在しないかもしれない」 【第14回】 稲川淳二さんの至言「自分の子どもを殺そうか、と思った自分が一番怖かった」 【第13回】 蝶野正洋さんの至言「自分の役割の中で、最大限に光らなきゃならない」 【第12回】 有野晋哉さんの至言「アイドルは『育ちがええねんなー』っていうのが大事です」 【第11回】  鳥居みゆきさんの至言「やりたくないこと、やらないだろうな、ってことをやるの」 【第10回】  宇多丸さんの至言「人にはだいたい『ちょうどいい』ところがあるんです」 【第9回】  桜木ピロコさんの至言「あたしいつもだいたいいやらしいことしてるもん!」 【第8回】 伊集院光さんの至言「結局、うんこを食うしかない状況になるんです」 【第7回】 ルー大柴さんの至言「ライフっていうのはマウンテンありバレーありです」 【第6回】 大堀恵さんの至言「私、いつも『アンチ上等』って思ってるんです」 【第5回】 品川祐さんの至言「なったらいいなと思ってることは、だいたい実現する」 【第4回】 福本伸行さんの至言「俺は『面白いものを作ろう』じゃなくて、作れちゃう」 【第3回】 大根仁さんの至言「ネットの書き込みなんて、バカにしていいんじゃない?」 【第2回】 杉作J太郎さんの至言「そんなことより『ファフナー』見ろ、『ファフナー』を」 【第1回】 河原雅彦さんの至言「もう無理やりヤラれちゃえばいいんじゃない?」

"ライター"のプライドを懸けて「売り込みナイト」にガチで挑戦! 

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いざ、出陣!
ゆるいものならなんでも大好き♪ ロリ顔ライター・朝井麻由美が気になるスポットをご案内します。  今回足を踏み入れたのは、ノンフィクション誌「レポ」presents「フリーライター大募集!公開!ライター売り込みナイト!生ライブ!ライターオーディションイベント」。仕事がほしいライターや、駆け出しライターが登壇し、1人5分の持ち時間で企画をプレゼンして、審査員が評価。「レポ」(http://www.repo-zine.com/)編集長の北尾トロさんの目にとまれば、「レポ」から執筆依頼が舞い込む、というイベントです。また、観客には、書き手を探しているメディア関係者もたくさん見に来るとのこと。  「『レポ』で書きたい」という下心と、「観客として来ているメディア関係者から新規の仕事をもらいたい」という下心と、「当連載のことをプレゼンで宣伝してPVを上げたい」という下心、そして、「壇上に上って目立ちたい」という下心――とにかくこれ以上ないたっぷりの下心ばかりを引っ提げて、会場の「東京カルチャーカルチャー」(運営:ニフティ/http://tcc.nifty.com)へ向かったのでした。  出場者13人中8人が女性と、意外にも女性が多いことに驚きました。控えスペースは隅っこに数人の男性陣、真ん中に女性たちが陣取り、高校の文系クラス状態。表面上は「普段なんのお仕事されてるんですか~?」と仲良さげに振る舞う女性陣ですが、あくまでもライバル同士。キャッキャと楽しく談笑しつつも、内心で腹の探り合いをするような、微妙な空気が流れていました。
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写真右奥にひっそりと写っている2人が男性。あとはすべて女性。
 そんな中、一人、また一人と壇上でプレゼンをしていきます。そのプレゼン内容も、「昔、彼氏(現・旦那)が出家しました。私、"お坊さん萌え"してます」「私の周りには変なおじさんばかりが寄ってくるんです」「私、ノーブラで就活しています!」等、"ワタシ変でしょ! 個性的でしょ! ね? すごいでしょ?"と言わんばかりのツワモノ揃い。  前のめりな出場者に反して、審査員は容赦なく手厳しいコメントを連発。審査員席に座っていたのは、北尾トロさんの他、「レポ」執筆陣の乙幡啓子さん、下関マグロさん、えのきどいちろうさん。  専門的な内容を分かりやすくプレゼンした出場者に対し、 「それは"企画"ですか? 今プレゼンしていただいて、知らなかったことばかりで、すごく勉強になったなー、と思っただけだったので......」  彼氏が出家したという「お坊さん萌え」プレゼンには、 「出家した彼氏は、今の旦那さんなんだよね? あなたそれ、ノロケ?(笑)」  また、非常に練られていて上手なプレゼンに対してさえも、 「企画の立て方はうまいけど、それ、本当に実現できるの?」  さらには、「ノーブラで就活していた」と渾身のカミングアウト、もとい、プレゼンをした美人現役女子大生の企画も、 「『レポ』で書くなら、"ノーブラ"程度では全然ダメ。パンツ一丁で生きていくくらいじゃないと」  と一蹴されてしまいました。......キビチイ。
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歯に衣着せぬ審査員のみなさん。女子大生の
「ノーブラ発言」にもまるで動じません。
 そして私も檀上でプレゼンするも、例に漏れず、完膚なきまでにたたきのめされたのでした。
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恥を捨てて、"ロリ顔ライター"アピールを
必死に繰り返したのです......。
 「あの、日刊サイゾーで、"ロリ顔ライター"として『散歩師・朝井がゆく!』という顔出しの冠連載を持たせていただいてまして。他に、男性誌を中心にお仕事しています」 審査員・下関マグロさん 「あなた、僕よりも全然ライター経験おありですね(笑)」  「えっ、とんでもない! えーと、企画なのですが、昔、児童劇団に所属していた経験があるので、経験者しか知らない子役オーディション事情などの裏話を語れます」 一同 「......。」  「(くっ......)あと、私、実はコラムニストの泉麻人の娘です。私しか知らない家での父の姿についてを書けます」  と、ズルいことを承知で切り札を出してみたものの、客席・審査員席ともにさほど盛り上がらず。中央線カルチャー臭がぷんぷん漂う「レポ」と親和性の高いネタかと思ったんだけど、......ダメ?
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しーん。
 審査員の北尾トロさんは、「面白い企画だとは思うけど、『レポ』じゃなくて、もっとギャラの高い媒体で書いた方がいいでしょう。『レポ』なんかギャラ安いんだから」と苦笑。さすがは"ノーブラ女子大生"にも陥落せぬコワモテ審査員です、取り付く島もありませんでした。
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シビアなコメントに、ちょっぴり泣いた。
 この厳しい審査の中、見事大賞の座を射止めたのは「私の周りには変なおじさんばかりが寄ってくるんです」と、今まで寄ってきた変なおじさん遍歴を自作の紙芝居で発表した中島とうこさん。
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左端に立っている女性が、中島とうこさん。
 審査員による決め手は、「中島さんは、Mとか、不幸体質のような印象を与えるから、変なおじさんが寄ってくるのかな? そのあたりの事件遭遇率の高さに、"ライターっぽさ"を感じた」とのこと。実際、出場者でただ一人、谷間と生脚を見せつけるようなミニスカワンピに、バッチリフルメイク。控えスペースではやや離れたところで煙草をくゆらす中島さんの姿は、最初からどこか異様な雰囲気を醸し出していました。しかし、ライター未経験の中島さんが"ライターっぽい"と言われ、曲がりなりにもプロとして数年やってきた私は華麗にスルーされたわけです。この先、私はどうすれば......? 廃業の危機?  審査員曰く、中島さんの"変なおじさん引き寄せ"や"不幸体質っぽさ"然り、「書き手自身が大変な目に遭っているような、汗臭さを感じるものを読者は読みたい。普通の人が持っている普通の生活や、仕事、家庭、そういったものを捨てる覚悟が必要」だそう。著名なエッセイストの方々の多くが、散々な目に遭っているプライベートを切り売りして、読者にウケていることを考えても、とても納得のいくお言葉。  大賞授与を終えて、控えスペースに戻ってきた中島さんに対して、「すごいですねー! おめでとうございます♪」と素直に称賛の辞を浴びせる出場者たち。え、みんな悔しくないの? もっと、歯ぎしりとかしないの? そんな心が美しい彼らを尻目に、私は端の方でブスッとしながらこの日交換した名刺の枚数を、1枚、2枚、と数えていました。プレゼンを見て気になった人がいたら、観客が各々、出場者控えスペースに赴いて名刺交換にやってくる、という仕組みの中、私に名刺交換を求めにきてくださった人数は、実は、全出場者中、最多だったのでした(たぶん)。
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某版元編集者さんとの名刺交換。大賞は取れなくても、
一応、地味にモテてはいたんです!(負け惜しみ)。
交換した名刺の束だけが、私の心のオアシス。
 さらに後日、雑誌「ダ・ヴィンチ」(メディアファクトリー)の編集者さんから、「イベント当日は私用で名刺交換できずに帰ってしまったのですが、ぜひ朝井さんにお仕事をお願いしたい、と直感的に思ってご連絡差し上げました」とのメールが! わざわざ人づてに私の連絡先を調べてくださったようです。カルチャー好きにとっての憧れの雑誌「ダ・ヴィンチ」様からじきじきにラブコールをいただけるとは! なんだ、モテるじゃん、私。女としての自信......じゃなかった、ライターとしての自信を喪失しつつありましたが、これでどうにか面目を保てそうです。やれやれ、めでたしめでたし。 (写真=永利彩乃/取材・文=朝井麻由美)
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浅草キッド・玉袋筋太郎さんの至言「相手がクンニしてる顔を思い浮かべなさい」(後編)

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前編中編はこちらから 玉袋 芸能界でいったらスキャンダルだから。そっから立ち直る人は大変だよ、これ。海老蔵どころの騒ぎじゃないよ、これ。 ──そこから立ち直れたら相当タフになれますね! しかし、久しぶりに地元に帰って、そうやってウンコ漏らしたりウンコ爆発させてたバカな男子たちが、ものすごいちゃんとした大人になっていた時の焦燥感といったら......! 「仕事何やってんの?」って聞かれて、「いや~アイドルやって売れないまま9年目!」なんて言えませんよ。いくつだよって話ですよ。バカにしていたはずが、自分が一番のバカになっているんです。 玉袋 へっへっへって、笑うしかねぇよな。そうだよな。俺もそうだもん。若いころの遊びとかを、もっともっと取り返そうと思ってるもん。俺は小学校の時はいたずらっ子なんだけど、中学校になったら、もうすごいヤンキーブームで、周りみんな不良になってるわけよ。俺は、それはカッコ悪いと思ってやってなくて、遊びも何もしない暗い中学時代だったんだよね。それで高校時代もずっと耐えててさ、この歳になってものすごい遊んでるんだよ。いろんな悪さしちゃってるわけ。 ──やっぱり遅咲きっていうのは後を引きますよね。そしてまだ、思春期にちゃんと青春を送れてた人たちを敵だと思っています。 玉袋 絶対、それはあるね。俺は中学の体育の授業なんか全部出なくて、1年から3年までオール1だったの。で、輝いてた運動部のヤツとか、その時流行ってたヤンキーとかも、嫌で嫌でしょうがなかったんだけど、たまにバッタリ会うんだよね。そうすると、その輝いてた、キレイな体してたヤツが120キロぐらいになってたりして。だからそいつ見て「今は俺の勝ちだ」と思いながらも「お前そんな体じゃなかったろ、ピッカピカだったじゃないかよ!」って。あと、中学の時にシンナーやってた不良3人組がいたんだけど、俺、わざとそいつらにいじめられてやってたんだよね。ちょっかい出してくるからさ、プロレスラーみたいに派手にリアクションしてやるわけよ。そっちの方がおもしれえじゃん? こないだ友達の母ちゃんの葬式があった時、知り合いに「あの3人はどうなってるの?」って聞いたんだよ。そしたら、2人は覚せい剤で捕まって、もう1人はヤクザになって、組長の命取りに行けってピストル渡されて、気が狂っておかしくなったって。 ──......えええ!? 新宿、怖すぎ!! やっぱり田舎とは、グレた後に敷かれてるレールが違いますね......。 玉袋 だろ? けどさ、シンナーが覚せい剤にバージョンアップしてるだけなんだよ。カッコ悪いじゃん。まだマジメになってる方がカッコいいと思うんだけど。 ──ですねぇ......。でも、玉袋さんも梶原一騎先生とか、そういうかっこいい不良漫画が好きだったじゃないですか。どうして中学で不良にならなかったんですか? 玉袋 やっぱ、殿のラジオを聞いたからじゃないかな。あいつらが憧れてたのは横浜銀蝿だからさ。殿の方がずっと不良だもん。俺はそっちに憧れてたから。マイノリティーだったけど、入ってくるんだよな、ザラついたところにさ。埋めてくれるんだよ。コンパウンドみたいなもんだよ。車が傷いっちゃってるところをワックス塗ったら直っちゃうみたいな。心のリペアをしてくれるよ。 ──私も中学校の時は周りがヤンキーばっかりで、ひきこもりだったんですよ。「もう死にたい死にたい、生まれてごめんなさい」っていう思春期で、寺山修司さんとか読むようになって。 玉袋 またすごいとこいったね! ──『青少年のための自殺学入門』(土曜美術社)って本に衝撃を受けて......。その本に「心中は人生の一点豪華主義だ」っていう一節があって、「なるほど、私はコンプレックスだらけのダメな人間だけど、心中が出来たら勝ちだな!」と思って。悲しいまま人生を終えたくないんですよ。心中に限らず、むせかえるような幸せの中で死んで勝ち逃げしたい。「アイドルは売れないし引退します」って言うのは、負けてしっぽ巻いて逃げる状態じゃないですか。負けたまま終わると、その後の人生ずっと負ける気がして、せめて一花咲かすまで......と続けてたら精神を病んだんですが。 玉袋 そりゃあそうだ。そのまま続けて80歳で心中したりしてな。「それ寿命じゃねえか!」ってのが良いけどな。でも、いつかのための、押すボタンは用意してあるわけね。そんなにすぐ押しちゃダメだぞ。一回フタを開けるボタンとか、フタを割ってから押すボタンじゃないと。あと緊急脱出ボタンも必要だな。 ──うっかり幸せを感じた時、「私は今、本当に幸せか? いや待て、そこまでじゃないな」みたいな。そうすれば中島みゆきさんの歌みたく、自然と幸せの後ろに別れがついてきますから(笑)。そうやってなんとか頑張って踏ん張ってやっていく。玉袋さんは、今、かつての不良や輝いてたヤツらとかに勝ってますけど、私は今がまだダメだから、「ウン爆」させてたヤツらとか、シンナーで歯が溶けてた女子とかに「小明も頑張りなよー(笑)」とか言われると、もう立っているのがやっと......という感じに......。 玉袋 いや、ダメだってまだ分かんねぇぞ。俺なんか、そんなヤツらと一緒になったら、しょんべんひっかけてやるよ! しょんべんシャンプーしてやるよ! ──かっこいい! でも女子は構造上、よほど工夫しないとムリ! あと人前で放尿とかもムリ! 私も小学校2~3年までは平気で外でおしっこ出来たんだけどなぁ~。  玉袋 あるある。俺もいまだに立ちションも野グソもしてるしな! ──えっ! 野グソはやめましょうよ! 玉袋 何もない野原だから仕方ないじゃない。 ──ですよねぇ。 玉袋 トイレ貸してくれるコンビニも何もないんだからさぁ~。あんたならどうする? ――仕方ないです。 玉袋 でしょ? 男は「ちょっとキジを撃ちに行ってくるわ!」。女は「ちょっと花を摘んできます...」でいいのよ! ──モノは言いようですよねぇ... 玉袋 でしょ!? 俺、すごいよ、テクニック。土日とか、八百屋のおじちゃんと、メダカとかナマズとか捕まえに川とか行ってんだよ。何にもねぇから、「おじちゃんトイレどうしよう?」って言ったら、「そこらへんにしろ、バカヤロウ」とか言われてさ、最初は山の傾斜のところに入ったんだけど、それでウンコすると、傾斜だから流れてきちゃうんだよ。んで「汚ねぇ汚ねぇ」ってなっちゃって。で、上級者になってくると、山向きに、こう、角度が自然になってくる(しゃがんで実演しながら)。完璧だ......と。こないだなんてもっと完璧な......。 ──こないだ!? 玉袋 そう、こないだ。先週の日曜。新しい野グソを開発したわけよ。田んぼの中にU字溝があるの。そこに水が流れてるの。「おじちゃん、これまたいでしゃがんだらウンコできるじゃん! 中国みたいでいいよ!」って。そしたら「バカ、そうじゃねぇよ、U字溝はまたぐんじゃなくて......U字溝の中に入っちゃえよ」って。水の中に尻まで入れてウンコする。そしたらジャーって流れてっちゃうし、おしっこも流れてくし、肛門もきれいで、素晴らしい。水洗なの、水洗。すっげぇ気持ちいいんだよ、それが。(やっぱりしゃがんで実演しながら) ──ナチュラルウォシュレット......ちなみに、それどこでやってるんですか? 玉袋 埼玉。 ──普通に関東圏じゃないですか! 玉袋 そうなんだよ。いや~ついに到達したんだよ、完璧な野グソ。田んぼに汲み上げられるんだったらちゃんと肥やしにもなるし、ものすごいいいことだろ? エコロジーですよ! エセエコの野郎もいるけどさ、本物のエコ! ......なんなんだ、俺。ウンコの話に終始してるよ。 ──本当ですよ......なんだろう、相談したいことはたくさんあったのに、すべてがウンコ色に......あっ、そうだ! 玉袋さんのご実家って元々は雀荘で、それがインベーダーゲームの流行でお客さんがゲームセンターに流れて、そのせいで雀荘が傾いてホモスナックになったじゃないですか。そんな切ないエピソードがあるのに、小学生時代の玉袋さんたちはすごく楽しくインベーダーゲームをやってて、小説のタイトルも『新宿スペースインベーダー』なんですね。もっとインベーダーを憎んでも良いと思うんですけど、そういう複雑な思いはなかったんですか? 玉袋 これがまたね、バカだったね、俺も。本当、親の心子知らずなんだよな。そうやって傾いてる原因のところにお金つぎ込んでるんだからさ。でも、この『新宿スペースインベーダー』の意味っちゅうのはさ、一生懸命インベーダーを打って、みんなで侵略者をやっつけてるわけだよね。で、うまいヤツなんて100円でずーっとできるわけよ。でも最終的には家に帰んなきゃいけないから、自爆して死ななきゃいけない。だから、結局ぜんぜん勝てねぇんだよ、俺たちは。新宿っていう街は、いろんな人間が集まる場所じゃない? そういう新しく来るヤツらに侵略されて、俺たちの居場所がなくなったっていうテーマなんだよ、これは。 ──切ないですね......。そしてそれぞれが新しい自分の居場所をつくっていかなきゃならないわけだし、玉袋さん世代に限らず、もっと若い世代の課題でもありますよ。 玉袋 そうだな!小明ちゃん、加齢していけばスナックのママになれそうだ! マスター! ──いや! そこは別に目指してないです(笑)! でも、ありがとうございました!! (取材・文=小明) ●たまぶくろ・すじたろう 1967年、東京都生まれ。86年にビートたけしに弟子入りし、87年、水道橋博士と漫才コンビ「浅草キッド」を結成。初の自伝的小説『新宿スペースインベーダー 昭和少年凸凹伝』(武田ランダムハウスジャパン)発売中。 ●あかり 1985年栃木県生まれ。2002年史上初のエプロンアイドルとしてデビューするも、そのまま迷走を続け、フリーのアイドルライターとして細々と食いつないでいる。初著『アイドル墜落日記』(洋泉社)、DVD『小明の感じる仏像』(エースデュース)発売中。 ブログ「小明の秘話」<http://yaplog.jp/benijake148/> サイゾーテレビ<http://ch.nicovideo.jp/channel/ch3120>にて生トーク番組『小明の副作用』(隔週木曜)出演中
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小明の「大人よ、教えて!」"逆"人生相談バックナンバー 【第25回】 前田健さんの至言「自分は赤毛のアンの生まれ変わりだと思ってる」 【第24回】 叶井俊太郎さんの至言「結婚したければ高2で100人斬りの男を探しなさい!」 【第23回】 須藤元気さんの至言「僕の本なんて、ギャグみたいなものですよ」 【第22回】 オアシズ大久保佳代子さんの至言「本当はOLを辞めたくなかったんだよなぁ......」 【第21回】 Kダブシャインさんの至言「宇多丸は、Kダブをシャインさせない」 【第20回】 楳図かずおさんの至言「世界を相手にやっている人は、友達作っちゃうと危ない!」 【第19回】 キングオブコメディさんの至言「いつ辞めてもいいから、続けられるんです」 【第18回】 バカリズムさんの至言「モヤモヤは、そのまま持ち帰って立ち向かいます」 【第17回】 島田秀平さんの至言「小明さんの手相にはアブノーマル線があるんです」 【第16回】 小森純さんの至言「写真のチェックとか、自分では一切しないんです」 【第15回】 堀江貴文さんの至言「もうメジャー路線っていうものは存在しないかもしれない」 【第14回】 稲川淳二さんの至言「自分の子どもを殺そうか、と思った自分が一番怖かった」 【第13回】 蝶野正洋さんの至言「自分の役割の中で、最大限に光らなきゃならない」 【第12回】 有野晋哉さんの至言「アイドルは『育ちがええねんなー』っていうのが大事です」 【第11回】  鳥居みゆきさんの至言「やりたくないこと、やらないだろうな、ってことをやるの」 【第10回】  宇多丸さんの至言「人にはだいたい『ちょうどいい』ところがあるんです」 【第9回】  桜木ピロコさんの至言「あたしいつもだいたいいやらしいことしてるもん!」 【第8回】 伊集院光さんの至言「結局、うんこを食うしかない状況になるんです」 【第7回】 ルー大柴さんの至言「ライフっていうのはマウンテンありバレーありです」 【第6回】 大堀恵さんの至言「私、いつも『アンチ上等』って思ってるんです」 【第5回】 品川祐さんの至言「なったらいいなと思ってることは、だいたい実現する」 【第4回】 福本伸行さんの至言「俺は『面白いものを作ろう』じゃなくて、作れちゃう」 【第3回】 大根仁さんの至言「ネットの書き込みなんて、バカにしていいんじゃない?」 【第2回】 杉作J太郎さんの至言「そんなことより『ファフナー』見ろ、『ファフナー』を」 【第1回】 河原雅彦さんの至言「もう無理やりヤラれちゃえばいいんじゃない?」

浅草キッド・玉袋筋太郎さんの至言「相手がクンニしてる顔を思い浮かべなさい」(中編)

tamabukuro_03.jpg前編はこちらから ──芸人さんも良く本を書いて、当たれば映画化だったり監督デビューだったりで、きっとガッポガッポなことでしょう。以前、(品川庄司の)品川さんにも一回お話聞いてるんですけど......。 玉袋 まぁ、あれだな。あいつとはファイトスタイルが違うんだよな。あいつが大振りで当てていくなら、俺はカウンターを当てにいくんだよ、カウンター! ──玉袋さんの、そういう芸人さんとしての姿勢ってすごいです! 玉袋 ブレないな。 ──本当にブレてないです! 玉袋 偉いだろ? もっと褒めろ! ──小説に出てくる少年時代の玉袋さんも悪巧みのクオリティーがやたらと高くて、本当に子どものいたずら心を持ち続けて大人になった感じがすごいです! 玉袋 「カツラKGB」とかな! これは「カツラをガンガンばらす」の略だぞ! そういえば「週刊文春」(文藝春秋)がさ、ある大物司会者にインタビューしちゃってるわけよ。「カツラKGBの浅草キッドが○○さんはカツラだって言うんですけど、どうなんですか?」って。なんでそこで俺たちの名前出すんだよ。博士は番組で共演して、俺はしてねぇけどさ、会いづれぇじゃん。やだなー。 ──「僕が言ってるんじゃなくって浅草キッドが......」って保身しながらなんて攻めるなんて卑怯だ! 玉袋 卑怯だよ、「週刊文春」。やめてくれねぇかな。 ──ちなみに、その方に会ったら、聞けます? 玉袋 いや、俺はね、聞かないな。爆笑問題の太田が本番中にズバリと言ってて、まぁ、あれも彼のテクニックだろうけど、またそれとも違った落とし穴を掘っていった方がいいよな。俺たちがやるんだったら、共演者に植毛の人を入れとくとか。○○さんがいて、植毛の人がいて、俺たちがいる、みたいな。 ──ちょ、確信犯すぎます! 玉袋 見てる方は「やべーよ、やべーよ」ってなるけど、選手には分からない。プロレスみたいに、レフリーが試合を作るようなものだから。で、見てる方に、「これ本当にやってんだ!」みたいに思わせるのがテクニックかな。 ──いろいろ参考にしたかったんですけど、そんなテクニック、一朝一夕じゃ無理ですよね......。 玉袋 できるできる! スナック行って、いい気になってるオヤジの横で、オヤジにずっとしゃべらせとくとかさ。 ──でも、前に深夜ドラマでキャバクラ嬢役をやる機会があって、「よーし練習だ!」と、キャバクラに体験入店をしてみたんですけど、やっぱりコミュニケーション能力が足りなくてスーパーヘルプでしたよ。 玉袋 まぁ、キャバクラは時間で区切られちゃうけど、スナックは客もギラギラしてるから面白いよ。スナックでも、自慢話で来る人とか嫌な客いるじゃん? そういう客は嫌いなんだよね。「なぁちょっと、ママ聞いてよ」って、失敗から入ってくる人の話を聞くとかな。「俺が俺が」って奴の自慢話に同調しないでダメなトークで広げてくとか、そういうテクニックだな。だから、まず働くことだ。スナックにアルバイトとして入って潜入捜査! ──それならうっかり同業者やファンの方を接客して身バレしても、「今、潜入捜査中だから......シーッ」って言えてかっこいいかも! あと、幅広い年齢層と話を合わせられるようになりそうです。『新宿スペースインベーダー』も、いま40代の人の懐かしいワードが詰まった小説だから、どうしても世代の違いで分からない言葉が出てくるんですよ。それがもったいないなって。 玉袋 そう、だから俺、どういうふうに受け取られるかなぁと思ってたんだよ。今までけっこう取材を受けてるけど、だいたいインタビュアーは40代の男で、「分かる分かる」って感じなんだけど、やっぱり分からないアイコンが出てくるでしょ? ──インベーダーゲームも、野球の話も、ヤミ金の杉山会長も、梶原一騎先生の漫画も、一応知識として多少は知ってて、小説を「面白かったー!!」って読めても、どうしてもその世代の人が味わえる「懐かしくて仕方ない!」っていう感覚までは味わえないので、それは残念ですよね。 玉袋 ああ、それはあるかもしれねぇな。 ──でも、嫌いな不良に陰で変なあだ名つけたり、ウンコに爆竹さして飛ばしたり、大都会新宿でも千葉の片田舎でも、バカな男子のやることは一緒でした! 玉袋 略して「ウン爆」な! ──PSPとかそういうものがない時代の子どもは、とんでもないもんで遊びますよね! 少年時代の玉袋さんの友達で、タカシっていう貧乏な子が出てくるじゃないですか? 基本、もらい物ばっかりだったり、同級生におごってもらったり、落としたアイスキャンディーを洗って食べてるところを見られてバカにされてたり......。そういうエピソードが自分の小さいころと同じで......。私は落ちてるチョコボールを食べたんですよ。それを同級生に見られて、「あいつウンコを食べた!」って言われて。 玉袋 へっへっへ。小学生からスカトロ女優として(笑)。 ──エリート過ぎますよ! 私、名字が青木なんですけど、そこから「青木菌」って呼ばれるようになって、それが「青金玉」に変化して、最終的には陰で「金玉」って呼ばれてました......。 玉袋 そういう隠れたあだ名って、なぜかバレてんだよな。でもいいじゃない、金玉でも。俺だって玉袋だよ。 ──本当だ! おそろいですね! うふふ! 玉袋 同じだよ! どうってことないよ! ハッハッハッ! ──玉袋さんは"玉袋筋太郎"っていう、一見ハイリスクな名前をすごく気に入っているんですよね。 玉袋 好きだよ。自分の本名よりもなげぇ付き合いだし。 ──玉袋歴23年ですもんね。でも、前にキッドさんの本で「父親の名前が玉袋だから、子どもの授業参観や運動会に行けない」ってエピソードを書かれていて、そこがすごく切なくて泣けました。子どもって、ひょんなことでいじめに発展しますもんね。 玉袋 そこだけだな。こっちは他の親父と同じようにカメラもって追っかけたくてしょうがねぇんだから。 ――玉袋さんの家庭の話は切なさだったりオチがついてたりするので、安心して聞けるし読めるんです。ひねくれてるなぁ、私。 玉袋 変節したくねぇし、変わらねえってことだな。結婚したって俺のまんまだし、子どもいたってまんまだし、そのスタイルを変えるのがあんま好きじゃないんだよ。 ──やっぱり、基本スタイルは「ウンコ・チンチン!」なんですね! 見習わねば! ......そうだ! ウンコと言えば、私も小学校のときに体育のバスケットで、運動神経が本当になかったのでドリブルがうまく出来なくて、つま先にボールが当たってびよーんって校庭の外まで飛ばしちゃって、怒られて取りに行ったらボールに緩い犬のウンコがベッタリ付いてて......。先生に「すみません、ウンコが付きました」って報告して「バカ野郎! 洗ってこい!」ってまた怒られて、水道にウンコが詰まるといけないからまずは手でウンコを取ったときのあのベタッとした感触......。 玉袋 いいねぇ! いや、経験してないやつが多いから、ウンコの件に関しては。ものすごいマイノリティだけど、選ばれし人だから。だって俺も小学3年生の時にクラスでウンコ漏らしてさ、それまで人気者だったけど、そっからリスタートだよ。そっから3年間つらいよ? 中学行てもみんなに言われちゃうし。 ──ウンコ漏らしてからまた人気者になるっていうのは相当ハードル高いですよ。私も尿までですよ、学校で漏らしたのは。 (後編に続く/取材・文=小明) ●たまぶくろ・すじたろう 1967年、東京都生まれ。86年にビートたけしに弟子入りし、87年、水道橋博士と漫才コンビ「浅草キッド」を結成。初の自伝的小説『新宿スペースインベーダー 昭和少年凸凹伝』(武田ランダムハウスジャパン)発売中。 ●あかり 1985年栃木県生まれ。2002年史上初のエプロンアイドルとしてデビューするも、そのまま迷走を続け、フリーのアイドルライターとして細々と食いつないでいる。初著『アイドル墜落日記』(洋泉社)、DVD『小明の感じる仏像』(エースデュース)発売中。 ブログ「小明の秘話」<http://yaplog.jp/benijake148/> サイゾーテレビ<http://ch.nicovideo.jp/channel/ch3120>にて生トーク番組『小明の副作用』(隔週木曜)出演中
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小明の「大人よ、教えて!」"逆"人生相談バックナンバー 【第25回】 前田健さんの至言「自分は赤毛のアンの生まれ変わりだと思ってる」 【第24回】 叶井俊太郎さんの至言「結婚したければ高2で100人斬りの男を探しなさい!」 【第23回】 須藤元気さんの至言「僕の本なんて、ギャグみたいなものですよ」 【第22回】 オアシズ大久保佳代子さんの至言「本当はOLを辞めたくなかったんだよなぁ......」 【第21回】 Kダブシャインさんの至言「宇多丸は、Kダブをシャインさせない」 【第20回】 楳図かずおさんの至言「世界を相手にやっている人は、友達作っちゃうと危ない!」 【第19回】 キングオブコメディさんの至言「いつ辞めてもいいから、続けられるんです」 【第18回】 バカリズムさんの至言「モヤモヤは、そのまま持ち帰って立ち向かいます」 【第17回】 島田秀平さんの至言「小明さんの手相にはアブノーマル線があるんです」 【第16回】 小森純さんの至言「写真のチェックとか、自分では一切しないんです」 【第15回】 堀江貴文さんの至言「もうメジャー路線っていうものは存在しないかもしれない」 【第14回】 稲川淳二さんの至言「自分の子どもを殺そうか、と思った自分が一番怖かった」 【第13回】 蝶野正洋さんの至言「自分の役割の中で、最大限に光らなきゃならない」 【第12回】 有野晋哉さんの至言「アイドルは『育ちがええねんなー』っていうのが大事です」 【第11回】  鳥居みゆきさんの至言「やりたくないこと、やらないだろうな、ってことをやるの」 【第10回】  宇多丸さんの至言「人にはだいたい『ちょうどいい』ところがあるんです」 【第9回】  桜木ピロコさんの至言「あたしいつもだいたいいやらしいことしてるもん!」 【第8回】 伊集院光さんの至言「結局、うんこを食うしかない状況になるんです」 【第7回】 ルー大柴さんの至言「ライフっていうのはマウンテンありバレーありです」 【第6回】 大堀恵さんの至言「私、いつも『アンチ上等』って思ってるんです」 【第5回】 品川祐さんの至言「なったらいいなと思ってることは、だいたい実現する」 【第4回】 福本伸行さんの至言「俺は『面白いものを作ろう』じゃなくて、作れちゃう」 【第3回】 大根仁さんの至言「ネットの書き込みなんて、バカにしていいんじゃない?」 【第2回】 杉作J太郎さんの至言「そんなことより『ファフナー』見ろ、『ファフナー』を」 【第1回】 河原雅彦さんの至言「もう無理やりヤラれちゃえばいいんじゃない?」