
モテない、金ない、華もない......負け組アイドル小明が、各界の大人なゲストに、ぶしつけなお悩みを聞いていただく好評連載。第19回のゲストは、「キングオブコント2010」で見事"コント日本一"の座に輝いた、キングオブコメディさんです!
[今回のお悩み]
「人見知りをどうにかしたく......」
──わー、キングさんだ! サイゾーテレビの『ニコニコキングオブコメディ』見てます!
高橋 ありがとうございます。
今野 いや、あなたもやってる方だから。
──いやいや、私のチンケな番組も初回にキングさんが出てくれたおかげで箔がつきました!
今野 あれ、初回だったの? 初回からゾンビの格好してやるテレビなんて見たことない。
──あ、顔を晒すのが苦手なんですよ。だから気合いを入れるためにゾンビになろうと思って......。でも、結局アワアワしちゃって、まともにお話しできなかったんですよね。
高橋 今日が初めてだもんね、ちゃんとお会いするのは。......こういう顔をしてるんだね。
今野 あの時は「うわっ」て思ったけど、こんなに綺麗な人だったなんて。
高橋 お肌も綺麗だしねぇ。
──......えっ!? 褒められるのも苦手なので勘弁して下さい! あ、あの、それで、キングさんの番組のアクセス数が、優勝して以来すごいアップしていてですね......。
高橋 マジっすか? 俺、知らないよ!
今野 さっき聞いたけど、その数がやっと小明さんと並んだんですよ。
高橋 やっと並んだか。今までなんだったんだろう。ねぇ、優勝もしていないのに、小明さん。
──いや、いや、褒められるのも苦手だけど、絡まれるのはもっと苦手なので、やめて下さい! ゾンビでやった初回がまぐれでアクセス数が良くて、今はもう10分の1くらいなんですよ! このまま、どこまで下がるか怖くて!
今野 よしよし、俺らもゾンビの格好をしよう。ガンガン上がるかもしれない。
高橋 でも、僕らもどんどん下がって、一時、生放送で60人くらいしか見てなくてびっくりしたわ。今は「キングオブコント」の力を借りてアクセスを上げてるんです。
今野 これで、小明さんも何かで優勝してもらえればまた並びますね。いろんな大会がありますから、種飛ばし大会とか。
高橋 ありますね、地方のどこかの街で。何かありますよ。B-1グランプリとかね。
──B-1グランプリのBってなんですか? ブス? B級アイドル?
高橋 B級グルメのBです。
──あ、そう言えばありますね、そういうの。
高橋 そうです、たしかあずきホルモンとか。
──なるほど、そういう地方の1位になってアクセス数を伸ばそうっていう不思議な啓蒙活動を......(狼狽して)ウッ、ゴホォッ!
今野 何ですか! 今のは!?
──あああ、いや、ええと、すみませんちょっと咳込んでしまって、こちらの事情で、ええ。
高橋 分かる分かる。頭で用意した質問を整理しつつ、相手の目も見なきゃいけないからね、分かりますよ。
──こうやって人と会話をするのも久しぶりで、ましてや昨日もテレビで見ていた人たち......すみません、ちょっと耐性がついていないみたいで......!
高橋 分かります、分かります。僕も日陰の人間ですから、分かりますよ。
──もう、目が見られなくて、2人いるから余計に。
今野 大丈夫? 1人なら見られるの?
──1人ならなんとかごまかしごまかし。2人だと、眼力が2倍になるから。
今野 ああ......。
──とてつもなく恥ずかしくなってしまうんです。
高橋 分かります、よく分かりますよ。
──良かった、いや良くない、えーと、あ、「キングオブコント」優勝おめでとうございます!
高橋 このタイミングで!? ありがとうございます。
今野 これは何ですか? また0から始めるとかですか?
高橋 今までの話は使わない気ですか?
今野 仕切り直しですか?
高橋 一回息をハーってして。
──ハーっ、......緊張しいなんです。
高橋 分かります、分かりますよ。緊張してないようにごまかしているだけで、こっちもそれなりにしていますから。
──本当ですか?
高橋 はい。でも、攻めて行けば割とごまかせるじゃないですか。緊張も誰かに押し付けちゃえば。
──先に攻められるともう、ダメですね。負けます。もう私、今日はダメです。
今野 帰りますか、じゃあ。
高橋 では、改めて後日。
──いや、すみません、いてください! えっと、今野さんは賞金のうち50万円を後輩芸人さんにあげるっておっしゃってましたけど、本当にあげちゃうんですか?
今野 まだ賞金が手元に着てないですけど、約束していることですから。
高橋 もったいないよ。
──50万あげるってすごいですよ。太っ腹すぎますね!
今野 はい、太っ腹ですよ、僕は。お金に対してそんなに執着がないですから。
高橋 いいね、言ってみたいね。俺なんてどんだけ人が残した弁当がもったいなく思えるか。新しい弁当があるのにちょっと残っている方を食べたくなる。もったいないから。俺だって親父の借金がなければ、なんの執着もないよ(笑)。俺、お金使わないもの。
今野 じゃあ、いいじゃん。もう、全部親にあげなさいよ。
──あげましょうよ。私も借金を返し終わったんですけど、爽快ですよ。
高橋 借金あったんですか? どういった借金?
──学費などのいろんなもので、まぁ何百万って額じゃないんですけども。
今野 偉いですね、学費とか払ってたんですね。
──でも、そのあとコツコツ貯めた貯金を今度は貸してしまって、また貧乏に......。
今野 貸しちゃった?
高橋 良くない男に?
──いえ、親に。
高橋 え!? うわー!
──父の遺産の配分がうまくいかなかったりで、実家も売ることになって、もう帰る家もなくなってしまって。
高橋 あらー、境遇が似てますね、非常に。僕も親に200万勝手に使われましたから。
──200万!! それは賞金からですか?
高橋 いや、ナチュラルに。おふくろが死んだときに、生前俺のために貯めておいてくれたお金を親父がいつの間にか使ってた。
──その上、借金が2500万円でしたっけ。
高橋 初めはもっとあったんですよ。それで家が半分なくなって......。
今野 隠されてたんですよ。
高橋 埋蔵金ですよ、秘宝ですよ、我が家の秘宝。高橋家の秘宝。ハムナプトラ。
──いらないなー、その秘宝。マイナスの埋蔵金なんて嫌だ。
高橋 それで家が半分なくなったのに、まだ2500万あるって言われて。
──賞金の取り分が250万だと、全額あげても10分の1で、そんなに足しにならないですね......。
高橋 でも、優しいんですよ、親父。半年も放っておいたワイシャツを突然クリーニングに出してくれたりして。このタイミングで。
──それは回収準備に入ってますね。ちなみにお父様のお仕事は?
高橋 運送屋の社長です。社長って言っても小さいやつ。社長ってひとりでも社長って言うじゃない? 仕事が順調だったら返せるけれど、会社のドアを開けると親父と従業員のみんながキャッチボールしてたりするんですよ。膝から崩れ落ちますよ。
──アハハハ! 時間と体力を持て余している!
高橋 そうなんですよ。うわー、今日も仕事が無いんだって思って。
──でも、これから仕事がうまくいって返せたりするんじゃ?
高橋 もう70歳ですから。
──あー、返せない。
今野 そこまで生きてきて返せないものは返せない。
──やっぱり賞金はあげよう。
高橋 今、さりげなく親父の寿命を示唆していますね......。親父にあげると親父がだめになるでしょ! 本当に、俺がいくら親父にあげていると思っているの? その200万だって「あの200万どうなってるんだよ!」って怒ったら、「あの200万はもう無理だよ」って開き直られて、そのあげくに「50万入れないと会社がうまくいかないから」って言われて......。競馬もしてるみたいだし、女遊びもしてるみたいだし、200万無理だって言ってる人間が、50万返すわけないじゃないですか!
(中編につづく/取材・文=小明)
●キングオブコメディ
高橋健一と今野浩喜からなるお笑いコンビ。2000年結成。「キングオブコント2010』王者。『キングオブコメディのカネとコメ』(ラジオ大阪)、サイゾーテレビ<http://ch.nicovideo.jp/channel/ch3120>にてトーク番組『ニコニコキングオブコメディ』(隔週木曜)出演中
●小明(あかり)
1985年、栃木県生まれ。02年、史上初のエプロンアイドルとしてデビューするも、そのまま迷走を続け、フリーのアイドルライターとして細々と食いつないでいる。初著『アイドル墜落日記』(洋泉社)、DVD『小明の感じる仏像』(エースデュース)発売中。
ブログ「小明の秘話」<http://yaplog.jp/benijake148/>
サイゾーテレビ<http://ch.nicovideo.jp/channel/ch3120>にて生トーク番組『小明の副作用』(隔週木曜)出演中
キングオブコメディ単独ライブ Vol.6 「葉桜」 コント一筋。
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