大阪市長で日本維新の会の共同代表である橋下徹氏(43)が、在日米軍司令官に「日本の風俗店をもっと活用してほしい」と話したところ、これを拒絶されたと一部メディアが報じた。 報道したのは朝日新聞デジタル版をはじめ、各紙がそれぞれ記事にしている。読売、産経、共同その他はそうした話を軍関係者に伝えたという程度だが、朝日や毎日などは米軍側の対応も報じている。 その内容は、今月初旬に橋下氏が沖縄県の在日米軍普天間飛行場を訪問した際に、大阪市役所で記者団に話したものとして伝えられた。 報道をまとめると、橋下氏は在日米軍幹部を前に、「日本には合法的に性的エネルギーを解消できる場所がある。だから、もっと真正面からそういうところ(風俗店)を活用してもらいたい」との旨を発言したという。 これに対して在日米軍司令官は、「凍り付いたように苦笑いになって『禁止している』と言った。『行くなと通達を出しているし、これ以上この話はやめよう』と打ち切られた」(朝日新聞より橋下氏の発言部分)との対応だったという。 この話題はすでにネットでも取り上げられており、橋下氏を失笑する書き込みなども増えている。 この話について、いくつか話を聞いてみた。まず、座間キャンプなどで働いたこともある30代の日本人男性の聞いてみたところ、「ありえない」と笑われてしまった。 「米軍ではプロスティテューション(売春)は禁止が建前。いくら『日本のフーゾクと売春は違う』なんて言っても、通じるはずないですよ」 聞けば、軍の規則かそれに類するもので、かなり厳しく禁じられているのは事実らしい。実情はともかく、禁止が前提のものを軍の司令官レベルが「喜んで利用しましょう」などとは、言えるわけがないだろう。 また、知り合いの風俗店関係者に聞いてみたところ、米軍関係者の利用は「ちょっと考えられない」という意見がほとんどだった。都内のある業者は言う。 「(外国人は)トラブルのもとになるので、業種に関係なくお断りが普通だと思いますよ。うちでもそうです。ただ、よほど懇意にしている常連さんが連れてきた時にはOKという話を聞いたこともありますが、それも例外でしょう。とにかく、あまり考えられないですね」 別のデリヘル業者は、「市長が勧めたとしても、無理じゃないかな。いくら不景気でもゴタゴタは御免だし、何よりも女の子が不安になるから」 橋下氏の発言は、各方面からあまり歓迎されていないように感じられる。同じ場での慰安婦関連の発言でも物議を醸している橋下氏だが、どうしてこうもピントのずれた発言ばかり繰り返すのであろうか。 (文=橋本玉泉)市長オススメのお店は……?
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猪瀬直樹新都知事に肉迫! 『ミカドの肖像』の前に脆くも崩れた「表現の自由都市」という妄想

東京都の新都知事・猪瀬氏
相次ぐ吉本タレントの生保問題 キングコング梶原雄太“自白”の裏にあったタレコミとは?

「おかん」(R and C Ltd)
大変な騒ぎとなってしまったお笑いコンビ次長課長・河本準一の母親の生活保護受給問題。河本は5月25日に吉本興業東京本社で会見を開き「(手続き上の)不正はなかった」としたが、母親を養える十分な収入があるにもかかわらず受給を続けていたことについては「認識が甘かった」と涙ながらに謝罪した。
だが、世間のバッシングはそれでも収まらない。5月29日発売の週刊誌「FLASH」(光文社)は「河本準一、会見で明かさなかった『返納額は500万円』」と題した記事の中で、河本の母以外の親族も生活保護を受給していたと報じた。同誌によると、河本の姉は持病を患っており、18歳の息子が4月から働き始めるまで生活保護を受けていたとされ、さらには、河本母の姉妹の一人も、夫と死別し生活保護を受けていたという吉本興業関係者のコメントを掲載している。
それぞれ事情があろうが、ネット上では「これって合法なのか?」や「また謝罪会見しろ!」という声が圧倒的。お笑い関係者は「芸人として致命的なスキャンダル。問題が問題だけに笑いにもできないし、河本さんのネタを見て笑えない人も出てくるはず。正念場でしょう」と分析する。
さらに、キングコングの梶原雄太も実母の生活保護を告白。5月30日に緊急会見を開き、母親は祖母の介護をしながら弁当屋で働いていたが、ケガをして働けなくなり、回復後も弁当屋が倒産したため、生活保護を受給したと説明した。梶原も母を養える十分な収入を得ているが、2002年に大阪市内のマンションを母にプレゼントしたため、毎月40万円以上の住宅ローン返済があったと話していた。次々と明るみになる“生活保護芸人”の面々──。これについて、週刊誌記者は「間違いなく、これからも実名が出てきますよ。吉本興業は戦々恐々としているでしょうね」と、きっぱりと断言する。
「梶原さんの話は、第三者からのタレコミだったそうです。複数の社が水面下で取材を進めていることに吉本側が気付き、先手を打ったのが真相。ポイントは第三者の情報提供という点。かねてから役所の福祉課は“ふさわしくない”生活保護受給者をなんとかしたいと考えてきた。河本さんのケースもそう。ここまで言えばわかるでしょう。河本さんの問題を機に、そうした方々の一撃必殺のタレコミが増えることでしょう。ある週刊誌の編集部なんかは『タレコミ待ち』と公言しているほどですから」(同)
まだまだ騒動は終わらないようだ。
「住民票を移すか、子どもを関東に戻すか」原発事故 自主避難家族に迫られる理不尽な選択
東京電力福島第1原発事故によって、国が指定した区域外から九州や沖縄に自主避難した人々の間に、現地の教育委員会からの"ある通達"が困惑をもたらしている。
これまでは特例措置として、自主避難した家族の児童については住民票を移動することなく現地の学校への通学が認められてきたが、来年度以降はこの"特例"が認められないというのだ。「だったら、住民票を移せばいいだけではないか」と指摘されそうだが、自主避難している母子にとってはそう単純な話ではない。場合によっては、避難先から追い出されるか、関東で離れて暮らす夫との離婚か、の"二者択一"を迫られるケースすらあり得るのだ。
法律上では義務教育の場合、転居を伴う転校の際には住民票の移動が必要。各地の教育委員会によって毎年編纂される学齢簿も住民票をベースに作られるため、転校と住民登録は一体のものだ。自主避難の児童については一時的な措置として、現地への住民登録なしでの通学が認められているが、それ以前に自主避難の母子の多くは住民票を移したがらないという。なぜか。小学生の息子を連れて那覇市に自主避難している横浜市の40代主婦は、こう事情を明かす。
「指定区域外からの自主避難ということで、『避難なんて大げさ』と夫や義父母などの周囲から必ずしも理解があるわけではないんです。避難している多くのママたちは周囲に必死で頼み込んだり、反対を押し切ったりしながら、肩身の狭い思いをして何とかここ(沖縄)で暮らしているのが実情。そんな状態なのに住民票を移したらどうなると思いますか。夫から『そんなにオレと離婚したいのか!』などとなじられたりして、たださえギクシャクしている夫婦仲がさらに険悪になってしまいかねません。教育委員会は、そんな自主避難者たちの事情をまったく分かっていないんです」
実際に、離婚に至ってしまったケースもある。東京から熊本市へ避難して小学生の娘と雇用促進住宅で暮らす30代主婦は、「もともと避難に大反対だった都内で暮らす夫から『住民票を移したら離婚だぞ!』と言われていたのですが、住民票を移さないと住宅から追い出されると匂わされ、教育委員会から半ば脅されるように泣く泣く住民登録したんです。その結果、離婚ということに。子どもの健康を守ることを第一に考えたあげくがこれですからね、本当に原発が憎いです」と憤る。
周囲の猛反対を押し切っての自主疎開に、夫が妻の自分に対する愛情を疑うという感情的なしこりもさることながら、住民票を移せない現実的な事情を抱える母子も存在する。前出の横浜市の主婦もその1人だ。「わたしも夫や姑の反対を押し切って、家出同然に避難したんです。もし、居場所が知られると無理矢理連れ戻されてしまうので、住民票の移動は本当に困るんです」と途方に暮れる。
法律では転居を伴う転校の際には住民票を移動しなければならないと前述したが、もちろん例外もある。DVやストーカー被害などに遭った児童については、当事者と学校、教育委員会などとの話し合いによって住民票を移動しなくても転校が認められるケースもある。自主避難についても、これに準ずると考えてもいいのではないか。
「わたしもそう思っていたんですけど、12月の初旬に教育委員会から手紙が届いて、来年3月末までに住民登録して正式な転校手続きを取るようにと一方的に通告してきたんです。電話で教育委員会に問い合わせても『このままだと4月以降、今の学校に通えなくなりますからね。いいですか、わかりましたね』と非常に高圧的な対応。でも、よくよく話を聞いてみると、3月末までに自主避難中の児童を元の居住地に戻すよう、どうやら国から教育委員会に指示があったようなんです。いずれにせよ、避難者へ事前に何の相談もなく、住民登録をしなければ沖縄から出ていけというのは乱暴だし理不尽すぎます」(前出・横浜市の主婦)
こうした自主避難者たちの憤りに対して、教育委員会はどう答えるのか。那覇市教育委員会に話を聞いた。
「指定区域から避難者と区域外の自主避難者は明確に分けて、後者に関して自主避難を継続する場合には正式な転校手続きを踏まえるように、という文部科学省からの通達が11月の終わりにありました。そうしたこともありますし、やはり法律上でも本来転校には住民登録が必要ですので、自主避難の方々に通知させていただいたわけです。住民登録されていないと、教育委員会としても児童のみなさんの居住地の把握が困難ですからね。もちろん、それぞれ事情がおありでしょうから、個別に相談に乗らせていただくことはあります。ただし、自主避難だからという理由だけで、住民登録なしの通学を認めることはできません」(那覇市教育委員会学務課学事グループ)
「法律で決まっていることだし、自分たちの都合で避難しているわけだから、たかが住民登録のことで文句を言うのは身勝手だとは分かっているんですけどね......」と東京から沖縄市に疎開中の20代主婦は自嘲するが、それは違う。そもそも、自主避難者たちは物見遊山で九州や沖縄へやって来ているのではない。放射能被害から子どもたちを守るために、周囲との軋轢を引き起こしながらもやむにやまれず南の地に避難しているのだ。
確かに行政側の立場からすれば、実際の居住地と住民票の住所が異なるのは福祉手当の支給などの面で多少の不都合もあるかもしれない。しかし、那覇市に居住する自主避難中の児童はたかだか60人程度である。事情を考えれば、大した問題ではないはずだ。那覇市教育委員会も「すぐに行政面で支障があるわけではないのですが......」と認めている。文科省からの指示がなかったら特例措置を継続していたか、という問いにも「まあ、そうでしょうね(笑)」と苦笑する。つまり、これまでの特例措置を唐突に打ち切る必然性は何もないのだ。加害者である東電が本来は破綻処理されるべきなのにさまざまな特例が認められ、あまつさえ存続のために兆単位の税金が注ぎ込まれているというのに、被害者である自主避難者らが法律を盾に住民登録というささやかな特例すら認められないのは、どう考えても理不尽であるし不平等だろう。
12月16日、野田佳彦首相は原発事故の「収束」を宣言した。これには多くの人々が違和感を覚えたが、そこには強引にでも事故を収束させたいという政府の思惑が透けて見える。そして、それは「自主避難を続けたければ住民票を移せ」という文科省からの指示にも同じことが言えないだろうか。避難者らが住民票を移さずに自主避難を断念して関東の自宅へ戻るもよし、住民票を移せば外形上は通常の転校と変わらなくなるので避難を継続してもよし。いずれにせよ、自主避難という政府にとって"不都合な事実"が消えてしまう――。そんなことを勘繰ってしまうのは、うがちすぎだろうか。
(文=牧隆文)

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報道写真全記録2011.3.11-4.11 東日本大震災 来年も続きます。
役所と癒着する悪質団体にも公的なお墨付き!? 「認定NPO」法改正が孕む危険性
先頃の国税庁の調べによると、10月中に各地の国税局などで受けた認定NPO法人に関する相談件数は135件で、制度発足時からの累計相談件数が1万件を突破したことが明らかになった。これは認定NPO法人制度と寄付税制が6月に法改正されたことを受けてのものだが、この改正は被災地などで活動するNPOをサポートする一方で、不正の温床となっている悪質なNPOを助長する可能性も孕んでいる。 NPOとは「特定非営利活動法人」のことで、通常のNPOと「認定NPO」の2種類がある。両者の最大の違いは、寄付に関する税制。企業や個人が認定NPOに寄付する場合、寄付控除が認められている。そのため寄付が認定NPOに集中しやすいので、認定NPOは通常のNPOよりも資金調達が容易になるというメリットがある。だが、通常のNPOが申請書類に不備がない限り監督官庁に認証されるのに対して、認定NPOは条件面や手続き面など認証のためのハードルがこれまで非常に高かった。今回の法改正は認定NPOの基準を緩和し、その活動を促進しようというのが狙いだ。 とはいえ、世の中には必ずしも善良なNPOばかりが存在するわけではない。脱税やマネーロンダリングのトンネルとして暴力団のフロントNPOが設立されたり、最近では生活保護費をピンハネしたりするような貧困ビジネスに手を染める悪徳NPOも現実には存在するのだ。「オレがNPOをやっているのは、行政にうまく取り入りさえすれば働かなくても食っていけるからなんだよ」と、代表のS氏が運営するNPOもそんな悪質な団体の1つだ。 関東の某都市で活動するS氏のNPOの事業は、その大半が地方自治体などの行政絡みの案件である。自治体のポータルサイトや地域SNSの運営管理、自治体のパンフレットや冊子、ポスターの制作、自治体が主催するイベントの企画や事務局業務など......といった具合だ。 「NPOの活動範囲というのは社会に貢献できる分野に限られているんだけど、ウチは活動分野を『まちづくり』と銘打っているんで、地域に関わることなら何でもできるってわけ。そもそも、自治体絡みの仕事で地域に関わらないものなんてないわけだからさ。あと、引きこもりの若者の自立支援なんてのもやっているね。まあ、ニートの若い奴を事務所で預かっているだけなんだけど、それだけでお役所から自立支援絡みの仕事が入ってくるんだよ(笑)」(S氏) まさに多岐にわたる仕事ぶりだが、雑居ビルの1室にある事務所で常勤なのは、S氏の他には彼の愛人である20代の事務職の女性のみ。その他の理事はすべて外部の者たちで、NPOを設立するための半ば名義貸しに近い状態。事務職の女性にしても日頃は電話番をする程度。こうした陣容で、どのようにして業務をこなしているのだろうか。 「そんなもん、業者に丸投げに決まっている。オレは役所との打ち合わせとか会議で、何となく全体を仕切っているような雰囲気でただしゃべるだけ(笑)。何の専門知識も技術もないわけだから、自分じゃ実務なんてできないし、そもそもやる気もない。自分が働かないで儲けるのがNPOの醍醐味なんだからさ(笑)」(同) 実は、S氏のNPOが自治体から請け負う仕事には「ある特徴」がある。それは、どの案件も価格が100万円を超えないということだ。通常、自治体など公共団体が民間業者と結ぶ契約では公平を期すために競争入札が行われるが、小額価格の場合は「随意契約」といって入札を行わずに自治体が任意で業者と契約を結ぶことが可能なのだ。都道府県やS氏のNPOが活動する政令指定都市では、価格が100万円以下の案件であれば随意契約を結ぶことができる。S氏が自治体から請け負う仕事もこうした随意契約によるものだが、随意契約は自治体側の担当者の裁量に任されるため、行政と民間業者との癒着を生みやすいという側面もある。 「『官民協働』なんてカッコつけてるけど、もう癒着も癒着(笑)。役所がオレのNPOに仕事を回すのは年間予算を消化したいからなんだよ。年度末が近づくと、役所も自分たちの部署に割り当てられた予算を消化しきれずに、半端な金額が残ってしまいそうなときがある。でも、それを使い切らないと、次年度の予算編成で余った分をカットされるわけさ。そこで、役所はパンフレットだのチラシだのどうでもいい仕事をでっち上げてオレのところに発注してくる。そして、仕事を請け負ったオレは突貫工事で年度内に仕事を仕上げるというわけ。仕事のクォリティ? そんなもん、適当に決まってるじゃん。予算を消化するためだけの仕事なんだから、誰も質なんて気にしないって(笑)」(同) NPOを予算消化のための調整弁として利用する役所との癒着で多くの仕事を請け負っているとはいえ、100万円以下と価格が小額なだけに業者に仕事を丸投げしていては、S氏の手元にはいくらもカネが残らないのではないか。だが、そこにも利益を出すための「秘密」がある。それがインターンの存在だ。 「業者に丸投げといってもいわゆるプロにではなくて、マスコミ志望やIT企業志望の大学生とかをインターンとしてノーギャラで使うんだよ。交通費も支給しないんで、実際は彼らにとっては赤字なんだけど、ウチで働くことが経験につながって就活に有利に働くと思っているから、タダでも喜んでやってくれるよ。質が問われるわけではないから、学生レベルのスキルで十分なんだよね。おかげで、こっちは丸儲けというわけさ(笑)」(同) 「非営利」ということで誤解されやすいのだが、一定の条件を満たせばNPOも収益事業を行うことは可能だし、関係者はそこから給与を得ることもできる。ただ、儲かった剰余金は次の事業のために活用されなければならず、関係者で山分けすることが許されていないだけだ。だが、S氏自身はNPOから一切の給与を得ていない。正確には、「得ていないことになっている」と言ったほうがいいだろうか。 「どうやって生活しているのかって? そんなもん、NPOの経費で処理しているに決まってるじゃないか。自宅マンションの家賃も食費も愛人との遊興費もすべて経費で賄っている。おかげで決算処理が大変だって、いつもアイツ(愛人)には叱られてる(苦笑)。外部の理事やインターンたちは、無報酬だと言うと尊敬の眼差しでオレのことを見るんだけど、じゃあ、なんでオレはこうやって生活できてるんだって思うんだけどね。『無報酬』なんていう美辞麗句は、ああいう善良な連中の空っぽの頭には美しく響くんだろうな(笑)。このNPOはオレの財布のようなものだよ」(同) NPOのような公共性の強い団体はその活動に関してさぞかし監督官庁によるチェックが厳しいのだろうと思われがちだが、実際には監督官庁に決算書類などを年に1度提出するのみで、活動の実態が精査されるようなことはまずないと言っていい。つまり、ほぼノーチェックなのだ。いったんNPOを設立してしまえばあとはやりたい放題というわけで、ここに不正の温床が存在する。 「行政との癒着・随意契約・インターンはNPOで儲けるための『三種の神器』だね」とうそぶくS氏の団体のように行政に寄生する悪質なNPOは少なからず存在する。今回の法改正による認定NPOの基準緩和は、こうした悪徳NPOにも公的なお墨付きを与えかねないということを肝に銘じておくべきだろう。 (文=牧隆文)「特定非営利活動促進法の一部を改正する法律に
ついて」(内閣府)
NPOビジネスで起業する! 「NPOビジネス」て。
NPO法人に2,000万円が消えた! 世田谷区で補助金スキャダルが発覚
実態の伴わないNPO法人に、東京都の世田谷区が2,000万円もの補助金を投入した結果、事業が頓挫して補助金が消えただけでなく、区が事態の隠ぺい工作を重ねて責任逃れを図っていたことが、地元区議らの追求で発覚した。NPOと区との間に不透明な金の流れがないか捜査機関が関心を持っているとの情報もあり、事件は今後さらに広がりを見せる可能性もありそうだ。
舞台となったのは、世田谷区で計画されていた「二子玉川デジタル映像コンテンツ産業誘致集積支援事業」(以下、「デジコン支援事業」)。世田谷区内にある東宝スタジオ(成城)や円谷プロ(八幡山)などの既存の映像関連企業を、民間主導で二子玉川地区周辺に集積し、同地区をデジタルコンテンツ産業のメッカとして活性化を図ろうというもの。事業体は民間から公募し、区はそれに対して10年度2,000万円、11年度4,000万円、12年度3,000万円を上限として負担するというのが大きな流れだ。
ところが、公募で選ばれた「特定非営利活動法人ディジタル・コンテンツ・インスティテユート」(略称:「DCIn」・東京都品川区・太田直久理事長)は、区から10年度の補助金2,000万円を交付されながら、交付後わずか1カ月で事業の廃止を区に報告。区はこれを承認し、補助金の行方も責任の所在も曖昧なままという異常な事態に陥っている。
これを問題視した地元区議らが今年の夏以降、区に対して真相究明と関係書類の提出を再三にわたり求めてきたが、所管部署である産業政策部長や工業・雇用促進課長は、証拠となる書類の存在や事実関係を一貫して否定し続けてきた。
その後も区議による情報公開請求などの厳しい追及が続くと、区は10月の決算委員会最終日になり、ようやく一枚の文書の存在を明らかにした。それは、デジコン支援事業の失敗に関して、保坂展人区長がNPO法人の太田理事(当時・現理事長)と区役所の応接室で会談した内容を、同席した工業・雇用促進課長がメモした「会議録」である。区ではそれまで、「会議録」の存在はおろか、保坂区長と理事長とは「一度も会ったことがない」として、会談の事実そのものを認めていなかったのだ。
実はこの前夜、事件の調査に中心的な役割を果たしてきた世田谷区議の桃野よしふみ氏が、担当部課長の非協力的な対応に業を煮やし、「明日の委員会で区長に直接質問をする」と伝えていた。このままでは区長の虚偽答弁を避けられないと追い込まれた区側は、委員会最終日当日の朝という異常ともいえるギリギリの段階で、「会議録」の写しを苦渋の選択で全議員に配布したのである。
こうした区の対応に対し、「虚偽の答弁を繰り返しながら情報隠ぺいを図ってきた行為は許し難い」と憤るのは、同じく真相究明を続けてきた世田谷区議歴13年の田中優子氏だ。
「区はようやく『会議録』を提出しましたが、例えばこの書類だけで、担当課長は3つの嘘をついていました。ひとつは、区長と太田理事とは『一度も会ったことがない』と繰り返していたのに、実際は会っていたこと。ふたつ目は、会ったことを認めた後も、『会議録やメモはない』と言い張っていたのに、メモが存在したこと。最後にメモの存在が発覚した後も、『備忘録しかない。議事録はない』と言っていたのに、メモをもとにパソコンで作られたワード文書が出てきました。嘘を塗り重ねてきた区の対応は、議会軽視であるとともに区民への背信行為です。許されることではありません」
決算委員会では保坂区長と板垣正幸・秋山由美子の両副区長が、これまでの虚偽報告について謝罪をする異例の事態となった。もっとも、区長は一連の虚偽対応はあくまで課長の独断で行われたものと主張し、「なぜ課長が独断で嘘をつく理由があるのか」との質問には「わからない」と回答。また、課長の直属の上司にあたる産業政策部長も、課長に対する「指導不足」を謝罪したものの、課長に虚偽対応をする旨の指示は「出していない」と否定し、「会議録」の存在についても「記憶にない」との答弁に終始した。
しかし、課長が残した会議録には、区長や両副区長、産業政策部長が出席していたことが記録されている。彼らは全員、同じ応接室で課長が記録を取っていたことに気付かなかったとでもいうのだろうか。
ましてや役所という組織の性格上、こうした重要な会議の場で記録を残さないなどありえることではない。「会議録の存在を知らなかった」などという説明は到底通らない。となれば、世田谷区のトップ4人が議会で虚偽答弁を行った疑いが、極めて濃くなったといえるだろう。
それにしても、情報開示請求に対して「ない」と拒み続け、ボロが出始めると嘘を塗り重ねていく世田谷区の姿勢は、自治体の情報公開の原則から見ても恥ずべき行為と言う他ない。ましてや、今回の事件は「NPOゴロによる補助金詐欺」(区関係者)という刑事事件の可能性も否定できず、ひいてはNPOから区へ金銭のキックバックさえも疑われる極めて疑わしい図式である。区は呑気に書類の隠ぺいなどしている場合だろうか。
一方、事件の存在や一連の虚偽回答が表に出た以上、世田谷区はせめて事実究明には積極的な動きを見せ始めたのだろうか。また、NPO法人に対して現在、どのような弁済請求を行っているのだろうか。
これについて、「区がNPOと結んだ弁済契約は、恐ろしくゆるい内容です。貴重な税金を取り戻そうという真剣な姿勢がまるで見えません」とあきれるのは、前出の桃野議員だ。
「私が入手した弁済契約書によると、区が弁済を求めているのはDCInに交付した2,000万円全額ではなく、DCInが現在保有している財産の3分の2にあたる956万円だけなのです。しかも、返済は月々わずか16万円の5年払いで、保証人もつけていません。それほどゆるい条件にもかかわらず、現時点での弁済状況は最初の一回分だけ。その後の支払いは履行されていないのです」
あまりに杜撰なNPOと呑気で無反省な世田谷区。彼らは2,000万円という公金が消えた事実を一体どう捉えているのだろうか。また、世田谷区がここまで生ぬるい対応をNPOに取り続ける理由は果たして何なのだろうか。これについて、ある区の関係者は匿名を条件に次のように答えてくれた。
「普通に推測すれば、理由は2つ。ひとつはDCInと世田谷区の間に金銭に絡んだ不適切な関係性があったこと。もうひとつは、区職員にとっては税金なんて他人の金。いくら溶けようが、痛くも痒くもないんでしょう。これだけディスクロージャー(情報公開)が叫ばれて情報がダダ漏れになっている時代に、いまだにコソコソと情報隠ぺいする役所の体質には呆れかえるしかないですね」
実は、NPO法人のDCInが補助金絡みで問題視されたのは今回が初めてではない。09年と10年に総務省の「ICTふるさと元気事業」などの2つの事業で、DCInへの交付が決まっていた1億9,900万円の補助金及び委託事業費に対し、今年3月1日に同省が補助金適正化23条に基づく異例の立ち入り検査を実施したことを、雑誌「AERA」(朝日新聞出版)3月14日号が、「総務省デタラメ予算配分」と題する記事で報じている。こうした経歴を持つ団体をあえて選んで多額の補助金を交付し、全額返済を求めない世田谷区の対応に謎は深まるばかりだ。
桃野区議らは、これまで区が虚偽の説明を続けながら事実の隠ぺいを図ってきたことを厳しく非難したうえで、事件の全容解明に向けた第三者機関による調査・検証を強く要求している。
(文=浮島さとし)

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2009年と10年に総務省からDCInに渡った計約2億円の
補助金の問題点を指摘する「AERA」の記事。
補助金の問題点を指摘する「AERA」の記事。
特撮リボルテック SERIES No.003 快獣ブースカ ブースカも怒るよ!?
アダルトメディアは女性差別か? 思想を押しつける横浜市の男女共同参画事業

横浜市公式ページより
「市民の半数がアダルトビデオに怒りを覚える街づくり」が横浜市で進んでいる。
事の発端は、横浜市が発表した「第3次横浜市男女共同参画行動計画(素案)」だ。これは、横浜市が行っている事業の一環で、DVやセクハラを防止する施策。保育や子育て支援をよりよい形にすることを、目指すものだ。
そこで、なぜかアダルトビデオやゲームなど「女性の性の商品化」を非難するカテゴリーが盛り込まれているのである。
具体的には「取り扱い目標」の中の、「性に関する理解と生涯を通じた健康の支援」という部分。ここで「市民が、互いの性を尊重し合うとともに、心身の健康について正しい知識を身につけ」ている社会を目指すとして「アダルト向けのDVD・ビデオやゲーム等で、女性の性が商品化され、人権が侵害されていると思う人の割合」を増加させることが目論まれているのである。さらに意味不明なのは、ここに「目標値」なるものが設定されていること。現状値を38.9%とし目標値は50%。すなわち、市民の半数が「アダルト向けメディアは人権侵害」であると考えるようになることが目指されているのだ。
果たして、アダルトメディアが女性の人権を侵害することになるのだろうか。筆者は、これまでも、この問題を取材し拙著『マンガ論争勃発』(永山薫氏との共著)などで扱ってきた。
この問題は大きく「フェミニズム」という思想で一括りにされるが、その中でアダルトメディアに対するスタンスは大きく異なる。その中でアダルトメディアが女性への人権侵害だと考える人々は、次のような論理を立てる。
「たとえば、アメリカ社会において日本人に対する暴力を描く映画、写真集、ビデオ、ゲームなどが娯楽作品として大規模に流通しており、大多数のアメリカ人が日常的にそれを購入して楽しんでいる状況で自分が暮らすことを想像してみるといい」
つまり、この立場に立つ人々(この思想は「ラジカルフェミニズム」と呼ばれる)はアダルトメディアにおける女性の扱いを、民族や人種差別と同じベクトルで考えるのだ。こうした思想が流行したのは1980年代のことで、現在では「フェミニズム」に携わる人々の大半は、この考え方に異議を唱える。それは、この思想が時として言論や表現を抑圧する側に回ることになってきたからだ。
それにも関わらず、横浜市が思想の偏りを否めない内容を取り入れたのはなぜだろうか。さらに、今年5月に横浜市男女共同参画審議会からの「答申」では女性の性の商品化に関する文章は見られないのに「素案」になって突然出現した理由もよくわからない。
「(素案は)答申を作成する時に、委員から出されてた意見を取りまとめる形で作成しました」
と話すのは、男女共同参画推進課長の宮口郁子氏。宮口氏は「素案」はあくまで、答申作成の際に出た意見を含めてまとめただけだと強調する。そして、あくまで「素案」であり、これから、市民の意見などを取り入れて修正を施すのだとも説明する。
だとすれば、現状値とか目標値とか、裏付けの不明瞭な数字が出てきたのは、なぜか。これを聞いてみたところ、宮口氏は「だいたい、このくらいかな......と思って設定した数字です」と言葉を濁した。つまり、設定した数字自体はまったく根拠のないものというわけだ。いくら「素案」とは言え、裏付けのないままに施策を提案するのは問題ではなかろうか。なにより「アダルトメディアは女性差別」という、一面的な意見を行政組織が取り上げることには問題はないのか? この点も質問してみたところ
「あの、やっぱり女性への人権侵害というか、商品化されちゃうのは問題だと思うんですよね......」
井口氏は決して「意見が偏っている」とは認めない。それ以前に、これが、どのように問題なのか、はっきりと認識していないようだ。これが横浜市全体の共通認識だとすれば大きな問題である。
もちろん、アダルトメディアであっても表現物を世に送り出す以上は「何をやっても自由」というわけではない。ゆえに「表現の自由」とそれにともなう議論は表現活動がある限り永続的に続いていく。その中で、公権力の介入は、またひとつ議論が分かれるところだ。もしも、公権力が「こうあるべき」という姿を規定し、人々を誘導するならば、そこに自由は存在しない。
12月までに確定するとされる「第3次横浜市男女共同参画行動計画」が、どのようなものになるのか。今後とも注視していく必要があるだろう。
(取材・文=昼間たかし)
マンガ論争勃発2 田嶋陽子が出てきそうです。
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