主人公・宮脇咲良(役名同じ)がこたつに入り寝転がりながらテレビを観ていると、架空のスポーツドキュメンタリー番組『アスリートGet You』で、「WIP不動のチャンピオン~栄光と苦悩~」と銘打ち、ハリウッドJURINA(松井珠理奈)が特集されている。 「自分の居場所が欲しかったから」という理由から11歳でWIP(ワールド・アイドル・プロレスリング)の門を叩き、矢崎英一郎(渡辺いっけい)にその才能を見出されたハリウッドJURINAは、すぐに頭角を現し、15歳でWIPチャンピオンに。 しかし、チャンピオンになってしまったら、あとは落ちていくだけ。「頑張るのが難しくなったというか、楽しくなくなっちゃったんですよね」と過去を振り返るハリウッドJURINA。そんな孤独なハリウッドJURINAを、パートナーのエメラルドHARUKA(兒玉遥)との出会いが変えた。『アスリートGet you』では、“地味で慎重”と評される、自分とは真逆のタイプのエメラルドHARUKAに絶大な信頼を寄せるようになったハリウッドJURINA。2人でプロレスについてさんざん話したあとも、家に帰るとエメラルドHARUKAの携帯電話にはハリウッドJURINAからのメッセージが何十通も来ているのだ、とエメラルドHARUKAは語る。 別の回の『アスリートGet You』。ユンボ島田(島田晴香)は荒れた中学時代に警察沙汰になっていた頃、矢崎に「その情熱をプロレスにぶつけてみないか?」と声をかけられ、プロレスの世界へ。その後、クイウチ松村(松村香織)と工事現場同盟を結成するまでが語られる。インタビュアーのシャツを破るなどし、わかりやすく悪役を演じてみせる工事現場同盟のメンバーたち。その破天荒さと、どこか全体的にチープな映像や展開は、『有吉AKB共和国』(TBS)で当時の研究生たちが見せた、コントを思い出す。 ほかにも、“デビューが待たれる注目の新人”として中井りか(役名同じ)が紹介される。オクトパス須田(須田亜香里)、バトンかとみな(加藤美南)、コマネチ湯本(湯本亜美)、バード高柳(高柳明音)といった、過去の試合にも登場していたメンバーたちが、それぞれ中井についてコメント。その中でも、イケメン木下(木下百花)も映像を残しているが、トランプを見て黙っているだけで、ミステリアスなキャラクターを貫いたままだった。 興行を控える「ファイヤードリームマッチ」に先駆けて記者会見を開いた矢崎。ここで2つのことが発表された。 一つは、錦糸町道場とのマッチが組まれたことの正式なアナウンス。先の映像では「なんかズルい」「ちょいちょいムカつく」「とにかく全然真面目に練習しない」とメンバーたちに評価されていた中井も、“可能性だけはマックス”ということで「MAX中井」という、某YouTuberが頭に過るようなリングネームで、ついにデビューすることが発表された。その後、オクトパス須田、バード高柳、コマネチ湯本が錦糸町道場との対戦に派遣されることが矢崎から言い渡される。 AKBグループには「推され(メディアなども含め活躍の機会が多く与えられているメンバー)」「干され(活躍できる場所が劇場公演など一部に限られているメンバー)」という言葉があるほどで、メンバー間の格差が露骨である。さきの中井へのコメント映像の使われ方からも、運営からの「推され」かどうかの序列が透けて見えるようだったが、この発表もメンバー間の格差が見せつけられた形だ。 そしてもう一つ発表されたのが、パワーストーンズからのエメラルドHARUKAの脱退。さらに、ハリウッドJURINAの新たなパートナーが道頓堀白間(白間美瑠)となることもあわせて発表された。一方で、エメラルドHARUKAはメキシコに修行が命じられる。修行を経てエメラルドHARUKAは、WIPに何をもらたすのだろうか。兒玉遥は、HKT48の立ち上げメンバーとして、グループを引っ張ってきた。しかし、2013年にAKB48への兼任に抜擢。この“メキシコ修行”は、そんな兒玉が通っていた道と重なって見える。 さて、今回は、ドラマ本編で架空のスポーツ番組という形式が採用されていた。いわば今回は“フェイクドキュメンタリー”と言っていい回だったわけだが、いままでも何度も書いてきたとおり、このドラマは、演者のアイドルとしてのキャラクターをそのまま役柄に反映させたりして、現実と物語の境目をあやふやにしているところが面白い。それを鑑みると、今回の手法もまた、単にドラマの展開というわけではなく、演じているアイドルたちのドキュメンタリーという側面を持っているといえるだろう。 特に、ハリウッドJURINAのドキュメンタリーは、松井の昔の写真を使うなど、そのままSKE48の松井本人のドキュメンタリーのよう。本人も「松井珠理奈とハリウッドJURINA共通するところが多すぎて、私もドラマで演じているという感覚はあまりありません笑っ とくに今回は、密着取材ということでハリウッドJURINAの小さい頃のエピソードや、裏側、心境を語るシーンもあったんですけど、リアルが多くて涙出そうでしたもん」と自身のTwitterに投稿している。 SKE48の松井珠理奈は、総選挙で一位に輝いたことはないものの、SKE48では絶対的なセンターとしてその地位を確立しているし、ハリウッドJURINAと同じ境遇にある。それだけに「頑張るのが難しくなったというか、楽しくなくなっちゃったんですよね」というハリウッドJURINAのコメントは、松井の心の叫びを切り取ったものだと感じざるを得ない。 次回予告では、ゲストとして4月にAKB48劇場での卒業公演を控える小嶋陽菜が出演することが明らかになっている。予告を見る限りでは、WIP初代チャンピオンとして宮脇らを導く役柄になりそうだ。果たしていわゆる“初期メン”として、貫禄ある演技ができるか、注目していきたい。 (文=MC内郷丸)テレビ朝日系『豆腐プロレス』番組サイトより
「48」タグアーカイブ
絶縁宣言したはずのフジに、なぜ……西島秀俊が『CRISIS』に“脇役”で出演するワケとは?
西島秀俊が4月スタートのフジテレビ系連続ドラマ『CRISIS 公安機動捜査隊特捜班』(火曜午後9時~)で、主演・小栗旬の“引き立て役”として出演することになり、業界をザワつかせている。 というのも、西島はフジと絶縁宣言したはずだったからだ。 2015年10月期、西島は同局の「水10」ドラマ『無痛~診える眼~』で主演。初回こそ11.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と2ケタに乗せたものの、第2話では7.1%と急落。第4話では4.7%と禁断の6%割れを記録し、その後も視聴率が上向くことはなく、平均7.9%に終わった。 しかも、このフジ「水10」ドラマは、『無痛』の不振が最終的な引き金となり、翌年3月いっぱいで廃止に。これまで、主演ドラマではほぼ平均2ケタを取ってきた西島にとって、これ以上ない屈辱となったのだ。 そのため、西島の所属事務所は「低視聴率の原因はドラマが悪かったからではなく、テレビ局側の問題」と猛抗議。これにより、西島側とフジは、ほぼ絶縁状態に陥ったという。 それなのになぜ、主役でもなく“脇役”に甘んじて、オファーを受けたのだろうか? 『CRISIS』は、14年4月期にテレビ朝日系でオンエアされた『BORDER 警視庁捜査一課殺人犯捜査第4係』の流れをくんだドラマで、原案・脚本は『BORDER』の金城一紀氏が担当。国家を揺るがす規格外の事件に立ち向かう、規格外の男たちの活躍を描いたアクションエンタテインメントで、あくまでも“小栗ありき”のドラマだ。 「『無痛』以降、西島が出演したドラマは、昨年4月にスタートしたNHK朝ドラ『とと姉ちゃん』で、メインは最初の1週だけ。そのため、そろそろテレビでも存在感を発揮する必要があった。そんな時期だったので、タイミングがよかったといえそうです。視聴率が悪ければ、その矛先は主演の小栗に向くので、西島がとやかく言われることはないでしょう。主演ならオファーを断っていたでしょうが、“脇役”だったからこそ、受けたと思われます。フジと完全に雪解けしたわけではありませんが、今回のドラマをきっかけに信頼関係が回復すれば、いずれ再びフジの主演オファーを受ける可能性が出てきたのでは?」(スポーツ紙記者) 『CRISIS』が放送されるのは「火9」枠。現在オンエア中の草なぎ剛主演『嘘の戦争』は第8話まで2ケタをキープしており、フジの連ドラとしては15年10月期『5→9~私に恋したお坊さん~』以来、1年3カ月ぶりの2ケタ台が確実となっている。 このいい流れで『CRISIS』も高視聴率をマークできれば、小栗のサポート役を務める西島の評価もあらためて高まり、フジとの完全和解もあるかもしれない。 (文=田中七男)フジテレビ系『CRISIS 公安機動捜査隊特捜班』番組サイトより
観月ありさがフジ“大爆死枠”で26年連続連ドラ主演も……それって価値あるの?
観月ありさが、4月スタートのフジテレビ系連続ドラマ『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』(日曜午後9時~)で主演を務めることがわかった。これで観月は26年連続、通算30回目の連ドラ主演となり、自身が持つ連続連ドラ主演記録を「26」に更新する。 このドラマはアニメ化もされたウェブ小説が原作で、観月演じる「三度の飯より骨が好き」という“標本士”の九条櫻子が、法医学・自然人類学の豊富な知識に加え、類いまれなる観察眼、物事の本質を見抜く鋭い洞察力と人並み外れた想像力で、周囲の誰もが気づかない細部にまで着目し、難事件を次々に解決していく姿を描くというストーリー。 観月といえば、かつては『ナースのお仕事』シリーズ(フジテレビ系)、『斉藤さん』シリーズ(日本テレビ系)などのヒット作があったが、近年主演したドラマは軒並み低調。記録を更新するために、所属事務所が年に1回、連ドラの主演を獲得している状況で、14年1月期『夜のせんせい』(TBS系)は平均6.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)。15年1月期『出入禁止の女~事件記者クロガネ~』(テレビ朝日系)はあまりの低視聴率(平均6.4%)ぶりに、第5話と第6話(最終回)が2時間スペシャルとなり、事実上の打ち切りといえる“早期終了”させられた。 昨年は地上波で主演オファーはなく、NHK BSプレミアムの『隠れ菊』でかろうじて記録を「25年連続」に伸ばしたが、BSドラマということで、実質的には「24年」でストップしたといってもよいだろう。 今作『櫻子さん』がオンエアされるのは、すっかりフジの“大爆死枠”となった「日9」。裏では、TBS系『日曜劇場』、日本テレビ系『行列のできる法律相談所』が放送されており、主役の引き受け手がなかなかない状態だ。それでも「26年連続連ドラ主演」の記録を更新したかった観月にとっては、ありがたいオファーとなったようだ。 「ここ数年の主演ドラマの視聴率が示すように、観月はとっくに“オワコン”。事務所の営業努力で年に1回、主演の座が転がり込んできても、そんな記録更新には価値などないでしょう。『櫻子さん』も、爆死のにおいがプンプンしてきます。記録更新に固執しても、低視聴率でかえって恥をかくだけです」(テレビ誌関係者) 昨年1月期、『家族ノカタチ』(TBS系)では珍しく脇役で出演し、主演・香取慎吾の元カノ役を演じた観月。かつて一世を風靡した女優で、その演技も大根なわけではない。過去の栄光を汚さぬためにも、そろそろ脇役に転じる道を選択したほうが、仕事の数も増えそうだが……。 (文=田中七男)
観月ありさがフジ“大爆死枠”で26年連続連ドラ主演も……それって価値あるの?
観月ありさが、4月スタートのフジテレビ系連続ドラマ『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』(日曜午後9時~)で主演を務めることがわかった。これで観月は26年連続、通算30回目の連ドラ主演となり、自身が持つ連続連ドラ主演記録を「26」に更新する。 このドラマはアニメ化もされたウェブ小説が原作で、観月演じる「三度の飯より骨が好き」という“標本士”の九条櫻子が、法医学・自然人類学の豊富な知識に加え、類いまれなる観察眼、物事の本質を見抜く鋭い洞察力と人並み外れた想像力で、周囲の誰もが気づかない細部にまで着目し、難事件を次々に解決していく姿を描くというストーリー。 観月といえば、かつては『ナースのお仕事』シリーズ(フジテレビ系)、『斉藤さん』シリーズ(日本テレビ系)などのヒット作があったが、近年主演したドラマは軒並み低調。記録を更新するために、所属事務所が年に1回、連ドラの主演を獲得している状況で、14年1月期『夜のせんせい』(TBS系)は平均6.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)。15年1月期『出入禁止の女~事件記者クロガネ~』(テレビ朝日系)はあまりの低視聴率(平均6.4%)ぶりに、第5話と第6話(最終回)が2時間スペシャルとなり、事実上の打ち切りといえる“早期終了”させられた。 昨年は地上波で主演オファーはなく、NHK BSプレミアムの『隠れ菊』でかろうじて記録を「25年連続」に伸ばしたが、BSドラマということで、実質的には「24年」でストップしたといってもよいだろう。 今作『櫻子さん』がオンエアされるのは、すっかりフジの“大爆死枠”となった「日9」。裏では、TBS系『日曜劇場』、日本テレビ系『行列のできる法律相談所』が放送されており、主役の引き受け手がなかなかない状態だ。それでも「26年連続連ドラ主演」の記録を更新したかった観月にとっては、ありがたいオファーとなったようだ。 「ここ数年の主演ドラマの視聴率が示すように、観月はとっくに“オワコン”。事務所の営業努力で年に1回、主演の座が転がり込んできても、そんな記録更新には価値などないでしょう。『櫻子さん』も、爆死のにおいがプンプンしてきます。記録更新に固執しても、低視聴率でかえって恥をかくだけです」(テレビ誌関係者) 昨年1月期、『家族ノカタチ』(TBS系)では珍しく脇役で出演し、主演・香取慎吾の元カノ役を演じた観月。かつて一世を風靡した女優で、その演技も大根なわけではない。過去の栄光を汚さぬためにも、そろそろ脇役に転じる道を選択したほうが、仕事の数も増えそうだが……。 (文=田中七男)
SF大作だった!? 視聴率上昇の『就活家族~きっと、うまくいく~』段田安則“働かせすぎ”問題
最終回を目前に控えた、テレビ朝日系『就活家族~きっと、うまくいく~』。2日放送の8話の視聴率は10.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と上昇。同じ枠のドラマでは他局をおさえ、最終回に向けて順当に上昇していると言えそうです。 一家全員失業という転落ぶりだった富川一家ですが、失業したことで、仕事の大切さとともに、以前よりも家族らしくなっていく様子が見られました。しかし前回、一家が社会復帰を目前としたところで、今度は物理的に一家離散の危機に晒されます。 夫・洋輔(三浦友和)に、失業をはじめとするいくつかの隠し事が判明したことで、妻の水希(黒木瞳)の心は完全に離れていった模様。 そんなおり、洋輔は以前の職場の社長からインドに新設する関連会社の社長就任を打診されます。洋輔が退職するに至ったのが、同僚の策謀によるものだったという事実が証明されたからです。 同じタイミングで、息子・光(工藤阿須加)は内定が決まっていましたが、職場が名古屋になるとのこと。娘の栞(前田敦子)は、恋人・真壁雄斗(渡辺大)と結婚となれば、真壁の地元・広島に嫁ぐことになりそうです。 今回は、すれ違いが重なり、離婚が決定的となりつつある水希と洋輔を中心に見ていきましょう。 水希は、誇りを持っていた教師の仕事を辞めてから、生花店でアルバイトを始めました。店長の勧めもあって正社員に登用された水希は、手がけた商品企画が即採用されるなど絶好調。ドラマの冒頭から、ことあるごとに花言葉や花の知識をひけらかしていたのは、伏線だったんですかね? それにしても、教師時代よりも生き生きとしてきた水希を見ていると、よかったなあと思ってしまいます。 先輩社員の離婚の顛末を聞いて、洋輔との離婚を推し進めることを決めた水希。正社員として籍を置く生花店では、社員のためにアパートを貸し出しており、あとは財産を整理するだけ。あんなに反対していたマンションの売却も、勝手に進めてしまいます。 一方、新天地インドでの社長の座が約束された洋輔。家族とは遠く離れてしまいますが、以前の職場で打診されていた役員職をはるかにしのぐ収入。勢いで購入してしまった一軒家のローンも問題なく、いいことばかりです。 しかし、「家族は常に一緒にいるべき」という、ある意味で旧来の考え方に固執する洋輔の表情は曇りがちです。そんな洋輔に対して「家族はいずれバラバラになるもの」と、水希はまるで呪詛のように何度も繰り返します。 そんな平行線の水希と洋輔の関係を動かすのは、天谷五郎(段田安則)。マンションをちょっとでも高く売りたい洋輔のために、必死になって交渉し、洋輔に自営のコンサルタント業を勧めたのも彼。今回は2人の間に入り、財産分与などの離婚に際したあれやこれを受け持つことに。働きすぎです。富川夫妻が酷使したせいなのか、天谷は体調を崩して倒れてしまいます。しかも、富川のマンションで。 天谷を“友人”として信頼している洋輔は、病床に伏す天谷の代わりに天谷が抱えていた仕事を「経営コンサルタント」として受け持つことに。まるで『走れメロス』みたいです。同級生の夏野久美(キムラ緑子)の店舗をコンサルティングしたときとは違い、メラメラとやる気をたぎらせます。 姿を見せない天谷の妻に、洋輔が電話をすると驚くべき真実が判明します。洋輔を励まし続けたこの男、実はすでに妻と離婚して家庭を失っていたとのこと。SF小説『夏への扉』、映画『ターミネーター』よろしく、天谷は自身の経験から洋輔の未来に起こりうることを予想し、最悪の結末を避けるために道を示していたわけです。 ところで息子の光ですが、恩師である国原耕太(新井浩文)が新しく始める福祉事業に誘われ、完全にそっちを向いてしまいます。マンション売却でなくなった住む場所も、国原から無償で提供され、光の国原への信頼は強いものに。一方で、洋輔への要求は大きなものとなっていきます。これを俯瞰でみると、国原が光を人質に取る格好に。 絶体絶命まで追い詰められた富川一家。ですが、アルバイトしている編集部で就活塾特集の記事を光が担当することとなり、国原の就活塾が“悪徳”だと言われる理由を取材し始めます。国原の化けの皮を剥がし、地獄へ叩き落とすのはおそらく光。なんとなくここも寓話的。 インドに行くか? それとも家族を取るのか? この2つに1つの選択から、洋輔は家族を選びました。きっと、洋輔は旧来の家族のあり方の代弁者で、水希は10年代の家族のあり方だと思うんです。でも、そんな洋輔は家族を選んだ。ここにはすごく意味があって、旧来の家族のあり方では、今現在のそれに当てはまらないと宣言したシーンなのではないでしょうか。映画やドラマ、アニメ作品でも“地縁、血縁にとらわれない家族の姿”というテーマを扱うことが多くなってきた気がします。 さて、次回はいよいよ最終回。離婚するのか否かは次回に持ち越し。ほかにも栞の結婚、洋輔に言い寄る川村優子(木村多江)の存在、国原の件など、問題は山積み。これらの障害を乗り越えた先に待つ“家族”って、どんな姿なんでしょうか。 (文=どらまっ子HAYAちゃん)テレビ朝日系『就活家族~きっと、うまくいく~』番組サイトより
吉高由里子『東京タラレバ娘』で美容師に風評被害!?「3B」と付き合うと“痛い目に遭う”は本当か
三十路女性の恋愛模様を描く吉高由里子主演連続ドラマ『東京タラレバ娘』(日本テレビ系)の第7話。平均視聴率は前回から1.7ポイントダウンの10.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)でした。
吉高が1日の放送前に「倫子もあと3話でお別れです」とツイートしていたので、どうやら全10話みたいです。前回、前々回と、原作の改悪ぶりをレビューしましたが(記事参照)、今回は大丈夫でしょうか? 早速、あらすじを振り返りましょう。
不倫が父親にバレるということ
早坂(鈴木亮平)から振られた“町興しPRドラマ”の脚本の仕事を引き受け、撮影を見学するため北伊豆町を訪れる倫子。 当初、このドラマを「こんな小さい仕事……」と見下していた倫子ですが、観光協会の高齢者たちの「若い子に町に来てほしい」という真剣さを目の当たりにし、反省。倫子は、脚本を書き直させてほしいと頼み込みます。 倫子は、「年を重ねるうちに、新しさがなくなって、自分らしさがなくなってしまった気がする。このまま透明でからっぽになっちゃうんじゃないか。働こう!」と奮起。脚本のみならず、撮影の雑用も買って出ます。最近、仕事がうまくいかず、男に逃げていた倫子ですが、「脚本の仕事が好き」だと思い出しました。 上映会も成功し、打ち上げでは早坂と共に酔っ払う倫子。自分をおばさんだと卑下する倫子に対し、早坂が「僕が片思いしてた頃の倫子さんと全然変わってない!」とフォロー。その勢いで、倫子からブチュ~とキス。その様子を、建物の影からKEY(坂口健太郎)が見ていました。 一方、丸井(田中圭)と不倫中の小雪(大島優子)は、手を繋いでいるところを居酒屋の常連客に目撃され、父親(金田明夫)に不倫がバレてしまいます。 父親に「あの男はやめとけ。ひとりもんじゃないんだろ? お前には幸せになってもらいたい」と静かにたしなめられる小雪。その晩、同じく“クソ男”とグズグズの関係を続ける香(榮倉奈々)に「不倫は無駄なのかなあ……」と吐露し、2人で遠くを見つめてボンヤリしちゃいました。鈴木亮平のキスシーンがエロい!
風光明媚な伊豆に舞台を移した今回は、内容も真面目でキレイにまとめられていた印象。見どころの女子会シーンもなく、倫子が仕事の楽しさを思い出したり、小雪が父の言葉に心が痛んだりと、全体的にしっとりしていました。 また、ラストの倫子と早坂のキスシーンは、真っ暗な港というしっぽりとしたロケーション。画の暗さが、やけにエロく感じました。 ちなみに、ドラマの告知を綴った鈴木亮平のブログには、「明日の7話では、この二人に何かが起きるかも?? パルピテーションの予感!?」との記載が。これに、『花子とアン』(NHK)ファンが沸いていたようです。 『花子とアン』といえば、吉高と鈴木が夫婦役を演じたドラマ。「パルピテーション」は、同作で初恋のときめきを表現する言葉として使われていました。 ■美容師と付き合うと痛い目に遭うのか……? 第6話で香と小雪が言い放った「彼氏にしてはいけない3B」が、ネット上で話題だとか。「バンドマン」「バーテンダー」「美容師」の3B男と付き合うと「痛い目に遭う」という内容でした。 バンドマンは、言わずもがな。同作の涼(平岡祐太)も終始クソクソしいですし、最近は、マギーの不倫相手として報じられたHi-STANDARD・横山健や、清水富美加の不倫相手のKANA-BOON・飯田祐馬なんかも話題です。女にだらしない以外にも、ヒモ体質の男が多かったり、ファンに手を出しやすい環境だったり、薬物に手を出しがちなイメージがあったり……と、ウィークポイントは挙げたらキリがありません。 一方、バーテンダーは、人それぞれな気もしますが、水商売ですから、彼女も気が気でないかもしれません。口がうまい人も多そうだし、客からのアプローチも多そうです。 で、3つ目の美容師なんですが、就労時間が長いうえに休みが合わず、「会いたいときに会えない」ってことでしょうか? しかし、それだけで「付き合うと痛い目に遭う」なんてドラマで言われたらかわいそうな気も。忙しくて浮気する暇もなさそうだし……って、小倉優子のゲス旦那がカリスマ美容師でしたね。失敬。 とはいえ、ゆうこりんの旦那は経営者クラスですから、やっぱり美容師だけピンと来ないんですよね。風評被害がなければいいですが……。 というわけで、いつもと違う雰囲気だった第7話。今回も榮倉奈々の巨乳化には目を見張るものがありました。さらに、部屋着のシーンでは、お腹を大きなクッションで終始ガード。来週は香に妊娠疑惑が浮上するストーリーですが、なんだかいろんな意味でザワザワしますね。 (文=どらまっ子TAMOちゃん)WOWOWが6歳女児の「違法撮影」を謝罪! 監督も不安吐露の“鬼スケジュール”が原因か
有料放送局・WOWOWが1月、6歳の天才子役・稲垣来泉をドラマの撮影のため未明まで働かせていたとして、1日付でお詫び文を発表した。 問題の撮影が行われていたのは、女優・黒島結菜が主演を務める5月放送予定の連続ドラマ『東京すみっこごはん』。同社は、稲垣が1月20日正午から翌日午前2時まで、および同月21日正午から翌日午前5時まで、「撮影現場や付近の待機場所にいたことは事実」と認め、その理由を「撮影スケジュールに遅れが生じたため、現場の判断でこのような事態に至りました」説明。 労基法で、13歳未満の年少者が午後8時から午前5時まで就労することは禁じられており、同社は「今後二度とこのような事態が生じないよう、徹底した対応を取る所存です」とし、子役とその保護者に謝罪している。 なお、この謝罪は、同日に「文春オンライン」に掲載された記事「WOWOWドラマで天才子役が号泣した徹夜の“違法撮影”」を受けたもの。 この問題を詳細に伝えた2日発売の「週刊文春」(文藝春秋)によれば、スタジオの隅で寝ながら待機していた稲垣は、撮影のために深夜3時に叩き起こされた挙げ句、監督のダメ出しが続き、4、50回ほど撮り直しに。前日も深夜2時まで撮影に参加していた稲垣は、限界に達し泣き出したという。 「この4月から小学校に通う稲垣は、連ドラ『砂の塔~知りすぎた隣人』(TBS系)で主演の菅野美穂の娘役を演じた売れっ子。『東京すみっこごはん』は、NHK出身の三島有紀子監督と、映画『海猿』シリーズを手掛けた森井輝プロデューサーがタッグを組んだ意欲作。しかし、この2人を含む現場スタッフ全員が労基法を無視していたわけですから、制作体制に相当問題がありそう」(テレビ誌記者) 三島監督は、制作発表時に「時間的にも厳しい現状があります。もしかしたら自分では力不足かもしれません。ですが、スタッフ・キャストと、少しでも高みを目指し、心に残る力強い作品に作り上げたいと思います」とスケジュールへの不安を吐露。 さらに、同作で伝えたいことの一つとして、「お互いの尊厳を守る」ということを挙げ、「(登場人物は)お互いの個人の尊厳を守ります。きちんと相手を尊重して関わる、そんな関係をしっかりと描きたいと思いました」とコメントしている。 「どうやらWOWOWは、最初から制作会社側に過酷な制作スケジュールを押し付けていたようです。しかし、出演者の“尊厳”すら守られていなかったのですから、視聴者も興ざめでしょう。成田名璃子氏による原作は“名作”と名高いだけに、原作ファンもがっかりでしょうね」(同) 昨今、力を入れている本格派ドラマが、視聴者から評判のWOWOW。しかし、その裏には、ブラックな実情があったようだ。稲垣芽生・稲垣来泉オフィシャルブログ「なかよし大冒険」より
草なぎ剛『嘘の戦争』がまるでRPG! 六車がトラバサミ効果で、まさかの“おしゃべりキャラ”に
元SMAPの草なぎ剛が入魂の演技を見せている『嘘の戦争』(フジテレビ系、関西テレビ制作)の第8話。平均視聴率は前回から0.6ポイントアップの11.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)でした。早速、あらすじを振り返りましょう。
「キスも嘘」と実兄の前で言い放つ浩一
前回、ついに姿を見せた六車(神保悟志)ですが、ただの暗殺者ではなく、元警官だということが判明。しかも、六車は30年前に浩一(草なぎ)の母親や、当時5歳だった弟を殺した実行犯だということも判明しました。とんだサイコ野郎ですね。 一方、浩一の正体や目的がわかった隆(藤木直人)は、浩一の事務所へ。30年前の事件について「申し訳ない」と深々と頭を下げ、言い値を払うと申し入れますが、浩一は「金なんかで済む話じゃない!」と一蹴。会見を開いて、興三(市村正親)に真実を話させろ、と言い放ちます。隆、謝り損です。 この会話を立ち聞きしていた晃は「人が死んだ!?」と、自身が関わったOL殺害事件のせいで、別の人間が殺されていたことに大ショック。同じく立ち聞きしていた浩一の婚約者・楓(山本美月)も、「私に近づいたのは復讐のため?」と号泣。浩一は「好きって言ったのも嘘、キスも嘘、結婚も嘘」と、自身が詐欺師であることを明かす、楓に平手打ちをくらいます。 浩一ったら、2人の兄の前で、よく「キスも嘘」って恥ずかしげもなく言えましたね。そんなことより、薄々気付いてましたが、この2人、セックスはおろか、ペッティングすらしてませんよね。グレーだった部分が、このセリフによって生々しく浮き彫りになっちゃった感があります。キスでうっとりして婚約しちゃうような楓ですから、浩一でなくても騙せそうです。 そんな乙女心ズタズタの楓ですが、浩一の家族が殺されたことには同情的。心筋梗塞の再発でヨボヨボの興三を「憎まれて当たり前だよ。私は許さない!」と、容赦なく睨みつけます。さらに、晃(安田顕)も楓に対し「すいません、すいません」と頭を下げ始め、興三の病室は地獄絵図に。 隆は「これが望みか! 家族をバラバラにして!」と浩一を責めますが、浩一は「全然足らない。俺の味わった地獄はこんなもんじゃない」と、まだ復讐する気満々です。六車が意外とおしゃべり
その後、六車に誘拐されたハルカ(水原希子)を助けるため、廃墟へ向かう浩一。六車は銃をぶっ放しながら浩一を追いかけますが、途中で浩一が仕掛けたトラバサミに足を取られ、「グワー! アー! アー!」と超痛そうです。 それよりトラバサミって! この古風な罠に引っかかる六車の画が、面白すぎます。その時、これまで寡黙だった六車が突然、「お前のおやじは証拠を託してた。本当はOLが殺されたっていう証拠をな。俺が死んでも、友人が警察に行く。それがどうだ? 誰も声を上げなかった……」などと、頼んでもないのにとってもおしゃべりに。そんな六車のサービスペラペラによって、浩一は新情報を得ました。 同作では、これまでも浩一の敵たちが、ピンチの状態で別のターゲットの情報を聞いてもないのにペラペラと話し、それが物語を展開させることが何度かありました。 リアリティはありませんが、こういうのってRPGみたいでワクワクしますよね。そう、『嘘の戦争』って、ずっとRPGみたいなんですよ。浩一が勇者で、タイプの違う仲間とパーティーを組み、ザコ敵や中ボスを順番に倒していくという。そんなRPG的な脚本が、支持を集める一因かもしれません。 怒涛の展開を見せた第8話ですが、これまでただのボンヤリさんだった楓が、今回、強さを見せたせいで、ヒロイン感がグッと増しましたね。 一方、ハルカは今回、スタイルの良さを見せつけるコスプレシーンはなく、公園のブランコでボーッとしていたせいで六車に誘拐されるわ、何もできないくせに六車の前に飛び出して、庇った浩一が銃で撃たれるわで、視聴者をひたすらイラつかせました。 この2人のヒロインを強引にくだんのRPG説に当てはめるとしたら、『ドラゴンクエスト5』のビアンカがハルカで、フローラが楓といったところでしょうか? 勇者・浩一がどちらを選ぶのか、気になりますね。 そんなこんなで、次回の復讐のターゲットは、まさかの浩一の“恩人”守(大杉漣)。重要な回になりそうな予感です。 (文=どらまっ子TAMOちゃん)月9なのに視聴率5.0%……完全な死に体と化した『突然ですが、明日結婚します』が心配すぎる!
フジテレビの亀山千広社長いわく「FOD(フジテレビオンデマンド、動画配信)では圧倒的に、ある層には支持を得ている」らしい今期月9『突然ですが、明日結婚します』は第6話。視聴率はもう、あちこちでさんざんいわれている通り5.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、ドン底を見ました。 ちなみに亀山社長、月9史上最低視聴率を記録した前期の『カインとアベル』では「タイムシフト視聴率(録画視聴率)が高い」ことを強調していましたが、今期はそのタイムシフト視聴率も、ドラマ部門で『東京タラレバ娘』(日本テレビ系)、『A LIFE~愛しき人~』(TBS系)、『カルテット』(同)、『下剋上受験』(同)、『嘘の戦争』(フジテレビ系)に次いで6位あたりをウロウロ。フジテレビ系列の番組しかない「FOD」で「圧倒的に、ある層に」支持されていることくらいしか、言うことがなくなっちゃったんでしょう。それって「わが局はコレもひどいけど、他はもっとひどい」と言っているだけじゃないの。どうすんのこれ。 さて、「結婚したい女」である高梨あすか(西内まりや)と「結婚したくない男」の“ナナリュー”こと名波竜(flumpool・山村隆太)は、同棲を始めることにしました。といっても、あすかは実家暮らしですし、ナナリューは学生時代の親友であすかの先輩でもある小野さん(森田甘路)のマンションに居候しているので、新しく部屋を借りなければいけません。ということは、制作側はもうひとつ撮影用の物件を用意しなければならないということです。 そんなのは予算がもったいないので、すでに小野さんの部屋として押さえている物件に、2人を住まわすことにしました。小野さんは、ドラマの公式HPで「恋愛も結婚もしたくない女」と紹介されている莉央さん(中村アン)と強引にくっつけられて、部屋から追い出されることに。 かくして、主人公カップルが家賃150万円の最上階高級メゾネットで同棲生活を始めるという、いかにも画面重視のシチュエーションができあがりました。 結局、このドラマの目指してるところが、そこなんです。というより、序盤でお互いの「好き」が「どこがどう好き」なのか説明を怠ってしまったので、せめて部屋くらい豪華にしないと「憧れの男女関係」や「甘い同棲生活」を描けなくなってしまっている。前回のレビュー(記事参照)でも書きましたが、もう登場人物が“死に体”になってしまっているんです。 「甘い同棲生活」を描くためには、2人をケンカさせたり仲直りさせたりしなくてはなりません。しかし2人とも死に体なので、2人きりではケンカさえできないんです。「どこがどう好き」を説明しなかったのと同様に、あすかの「結婚したい」にもナナリューの「結婚したくない」にも「なぜなのか」が説明されていないので、価値観を衝突させることはできない。しょうがないから、あすかに「家族には女3人で住むと言っている」という無意味なウソをつかせて、ナナリューがそのウソに一旦乗っかって、あとで覆して「なんで覆したの!」と怒るしかない。仲直りさせるために、無理やりケンカをさせなければならない。苦しい、苦しいシナリオです。 それと同じことが、ドラマ作りそのものにも起こっているようにも見えます。 この2人の関係が、いかにも記号的で、表層的であることは作り手も自覚しているはずです。当然、プロですから「こんなのウソっぱちじゃねーか」「まるで説得力がねーじゃねーか」と思いながら作っているはずです。だけど、もうそのウソっぱちに乗っかるしかなくなってる。自分たちで作ったハリボテの「甘い同棲生活」を「成立しているもの」として飲み込んで、それから「ナナリューと桜木夕子(高岡早紀)のドロ沼二股不倫疑惑」を建て増しして話数を埋めるしかない。 もう3話くらい前から、有機的なエピソードは何ひとつ語られていません。誰も彼もがシチュエーションありきで配置されるため、信じるに足るキャラクターが誰もいないんです。決定的な矛盾を避けるために、みんなが少しずつ、ウソつきであることを自白しているようなものです。 作り手にとっても視聴者にとっても、不幸なことだと思いますよ。もうできるだけ早く打ち切って、みんなで熱海あたりにゆっくり旅行にでも行ったらいいと思う。この作品で、心を病んでしまうスタッフ・キャストがいないことを祈るばかりです。 (文=どらまっ子AKIちゃん)フジテレビ系『突然ですが、明日結婚します』番組サイトより
月9なのに視聴率5.0%……完全な死に体と化した『突然ですが、明日結婚します』が心配すぎる!
フジテレビの亀山千広社長いわく「FOD(フジテレビオンデマンド、動画配信)では圧倒的に、ある層には支持を得ている」らしい今期月9『突然ですが、明日結婚します』は第6話。視聴率はもう、あちこちでさんざんいわれている通り5.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、ドン底を見ました。 ちなみに亀山社長、月9史上最低視聴率を記録した前期の『カインとアベル』では「タイムシフト視聴率(録画視聴率)が高い」ことを強調していましたが、今期はそのタイムシフト視聴率も、ドラマ部門で『東京タラレバ娘』(日本テレビ系)、『A LIFE~愛しき人~』(TBS系)、『カルテット』(同)、『下剋上受験』(同)、『嘘の戦争』(フジテレビ系)に次いで6位あたりをウロウロ。フジテレビ系列の番組しかない「FOD」で「圧倒的に、ある層に」支持されていることくらいしか、言うことがなくなっちゃったんでしょう。それって「わが局はコレもひどいけど、他はもっとひどい」と言っているだけじゃないの。どうすんのこれ。 さて、「結婚したい女」である高梨あすか(西内まりや)と「結婚したくない男」の“ナナリュー”こと名波竜(flumpool・山村隆太)は、同棲を始めることにしました。といっても、あすかは実家暮らしですし、ナナリューは学生時代の親友であすかの先輩でもある小野さん(森田甘路)のマンションに居候しているので、新しく部屋を借りなければいけません。ということは、制作側はもうひとつ撮影用の物件を用意しなければならないということです。 そんなのは予算がもったいないので、すでに小野さんの部屋として押さえている物件に、2人を住まわすことにしました。小野さんは、ドラマの公式HPで「恋愛も結婚もしたくない女」と紹介されている莉央さん(中村アン)と強引にくっつけられて、部屋から追い出されることに。 かくして、主人公カップルが家賃150万円の最上階高級メゾネットで同棲生活を始めるという、いかにも画面重視のシチュエーションができあがりました。 結局、このドラマの目指してるところが、そこなんです。というより、序盤でお互いの「好き」が「どこがどう好き」なのか説明を怠ってしまったので、せめて部屋くらい豪華にしないと「憧れの男女関係」や「甘い同棲生活」を描けなくなってしまっている。前回のレビュー(記事参照)でも書きましたが、もう登場人物が“死に体”になってしまっているんです。 「甘い同棲生活」を描くためには、2人をケンカさせたり仲直りさせたりしなくてはなりません。しかし2人とも死に体なので、2人きりではケンカさえできないんです。「どこがどう好き」を説明しなかったのと同様に、あすかの「結婚したい」にもナナリューの「結婚したくない」にも「なぜなのか」が説明されていないので、価値観を衝突させることはできない。しょうがないから、あすかに「家族には女3人で住むと言っている」という無意味なウソをつかせて、ナナリューがそのウソに一旦乗っかって、あとで覆して「なんで覆したの!」と怒るしかない。仲直りさせるために、無理やりケンカをさせなければならない。苦しい、苦しいシナリオです。 それと同じことが、ドラマ作りそのものにも起こっているようにも見えます。 この2人の関係が、いかにも記号的で、表層的であることは作り手も自覚しているはずです。当然、プロですから「こんなのウソっぱちじゃねーか」「まるで説得力がねーじゃねーか」と思いながら作っているはずです。だけど、もうそのウソっぱちに乗っかるしかなくなってる。自分たちで作ったハリボテの「甘い同棲生活」を「成立しているもの」として飲み込んで、それから「ナナリューと桜木夕子(高岡早紀)のドロ沼二股不倫疑惑」を建て増しして話数を埋めるしかない。 もう3話くらい前から、有機的なエピソードは何ひとつ語られていません。誰も彼もがシチュエーションありきで配置されるため、信じるに足るキャラクターが誰もいないんです。決定的な矛盾を避けるために、みんなが少しずつ、ウソつきであることを自白しているようなものです。 作り手にとっても視聴者にとっても、不幸なことだと思いますよ。もうできるだけ早く打ち切って、みんなで熱海あたりにゆっくり旅行にでも行ったらいいと思う。この作品で、心を病んでしまうスタッフ・キャストがいないことを祈るばかりです。 (文=どらまっ子AKIちゃん)フジテレビ系『突然ですが、明日結婚します』番組サイトより





