
iPhone5の発売について報じる9月20日付日経新聞
9月13日午前2時、アップルが「iPhone 5」を中心とした新製品発表を行った。ネットで生中継され、多くの人が期待を寄せて見守った発表会の内容は、IT系以外の一般メディアでも大々的に報道された。
さて、満を持して登場したiPhone 5とは一体どんなものなのだろう。主に直前モデルであるiPhone 4Sと比較しながら、iPhone 5について紹介しよう。
(1)少し軽くなった!
iPhone 4Sが140gだったのに対して、iPhone 5は112g。わずか28gではあるが、軽くなっている。ちなみに厚さもiPhone 4Sより1.7mm薄くなっている。
(2)画面が大きくなった!
iPhone 4Sは3.5インチディスプレイを搭載していたが、iPhone 5は4インチに拡大。ただし単純に大画面化したわけではなく、より縦長になっている。実は左右幅は640ピクセル同士で変わっていないのだ。だから漫画コンテンツなど1P単位の画像を表示するものの見やすさはそれほど変わらないが、画面に合わせて文字組みが変わるタイプの電子書籍やウェブは、見やすくなるだろう。
(3)全体的に動作が軽快に!
iPhone 4Sで搭載していたプロセッサ「A5」に対して、iPhone 5では「A6」という新世代プロセッサを採用している。これについて詳細な情報は発表されていないが、処理速度、グラフィックス性能の両方が2倍になっているという。メモリも512MBから1GBと倍増しており、かなり快適な動作が期待できそうだ。
(4)カメラもちょっと高機能化!
メインカメラは8Mピクセルのままだが、暗いところでの撮影が上手になった。フロントカメラの性能がよくなったり、動画撮影時の手ぶれ補正機能が強化されたり、パノラマ写真撮影機能がついたりと、高機能化している。
(5)電池の持ちが少しよくなった!
iPhone 4Sは連続待ち受け200時間、3Gでのデータ通信6時間、無線LANでのデータ通信9時間だったが、iPhone 5では連続待ち受け225時間、3Gデータ通信8時間、無線LAN通信10時間と、それぞれ少しずつ延びている。ただし電話の通話時間や音楽再生時間などは延びていないから、通信関係の電池の使い方が上手になったという感じだろう。
(6)OSは「iOS 6」
搭載OSは最新の「iOS 6」だ。すでにiPhone 4S等を利用しているユーザー向けには先行で提供されるものと同じで、ブラウザやメール機能等がいろいろ強化されている。しかし最も大きな違いとして注目されているのは地図だろう。これまでGoogleマップを利用していた地図機能が、アップルオリジナルのものとなる。各国で地図データを提供している企業から基礎データを購入し、オリジナルの地図として描き直しているようだ。日本の場合は「MapFan」を提供しているインクリメントPが基礎データを提供している。
(7)高速な「LTE」に対応!
3Gの高速データ通信規格「LTE」に対応した。日本でiPhone 5を販売するソフトバンクもauもLTEサービスを提供しているから、エリア内では高速な通信が楽しめそうだ。
(8)無線LANが2.4GHz帯と5GHz帯のデュアルバンド対応に!
いわゆる普通の無線LANだけでなく、最近使われることが増えてきている5GHz帯にも対応した。これは一般家庭ではあまり意味がないかもしれないが、オフィスで無線LAN環境を構築している場合、使いやすくなる可能性もある。
(9)充電用コネクタの形が変わった!
これまでは30ピンの「Dockコネクタ」と呼ばれるコネクタだったが、iPhone 5からは「Lightningコネクタ」という新しいコネクタになった。コネクタの上下がないため簡単に差し込めるあたりはよいのだが、Dockコネクタとの直接の互換性はない。手持ちのDockコネクタ搭載周辺機器を利用するには、別売りのアダプタが必要だ。また、イヤフォンジャックの位置も、(縦持ちした際)上部から下部へと移動している。
「テザリング」は魅力的?
iPhone 5において、最も大きなトピックスはLTE対応だろう。少々画面が大きくなり、少々軽くなり、少々電池の持ちがよくなった、という程度では購買欲につながらないかもしれないが、LTE対応なら使いたいという人は割といそうだ。
それでも、すでにiPhone 4Sを持っているユーザーが乗り換える対象として考えると、弱いようにも思える。LTE網も整備されきっていないため、これは今までのものとまったく違う! と飛びつくほどのインパクトはないのだ。
ただし魅力的な機能として「テザリング」がある。これはiPhone 5の通信機能を、ゲーム機やPCなどからも無線LAN接続して利用できるというものだ。機能自体は目新しいものではないのだが、日本ではこの機能を停止させている端末が多く、iPhone 5についても発表時点ではau版でのみ可能と言われていた。しかし、19日にソフトバンクが緊急記者会見を実施。テザリング機能を解放することが発表された。
外出先でのPC利用のために、WiMAX等の回線を別途契約している場合には、そちらの回線契約をやめることができる。また、iPadなどのタブレットデバイスも利用しようという場合に、Wi-Fiモデルを選択して、月次で料金がかからないようにすることもできる。さまざまなガジェットを使いこなしている人には、ありがたい話だろう。
auもソフトバンクも特別な料金プランやキャンペーンを用意し、iPhone 5の売り出し準備をしている。手持ちのiPhone 4Sを売ってまで購入する必要があるかは疑問だが、ガラケーからの乗り換えや、iPhone 4から2年縛り解禁後の機種変更対象としては悪くない。
購入を考えているならば、生活圏のLTE整備状況をチェックした上で、auとソフトバンクの料金プラン比較をしつつ、検討するとよさそうだ。
(文=エースラッシュ)
※
Business Journal(9月20日)
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