6回目の核実験や、長距離弾道ミサイル発射実験の兆候がある北朝鮮。こうした飛び道具の乱発にかかる巨額のコストを補填しようと、9月24、25の両日、元山(ウォンサン)にあるカルマ空港で北朝鮮初の航空ショーが開催された。外貨稼ぎのもくろみ通り、入場料は約3万5,000円と前代未聞の金額。参加者の1人は「死者が出てもおかしくなかった」と、驚異の舞台裏を証言した。 ミグ21やスホーイ25といった、超レトロな旧ソ連製の機体が初めて公の場に姿を現した北朝鮮の航空ショー。参加者の航空マニアは「外国人は、欧州勢を中心に1,000人ほど。日本人は25人で、全員が入場料3万5,000円を徴収された。ショーは申し分なかったが、これだけ払って、お土産はバスタオル1枚だけだった」と振り返る。 とはいえ、この航空マニアは「運営側の管理が極めてユルく、あり得ないほど航空機に近づけてサイコーだった」と、それ相応に満足したようだ。 「一応、警備員はいたが、そもそも規制線が滑走路ギリギリの芝生に設定されていた。イリューシン62や同76といった、騒音規制で外国では飛べない航空機が目の前を通り過ぎたときには、轟音で鼓膜が破れるかと思ったほど。また、金正恩党委員長の現地指導を受けた経験のあるミグ21の女性パイロット2人が操縦する機がそれぞれ一通りの飛行を終えて着陸しようとすると、動員されていた人民1万人が滑走路ギリギリまで一気になだれ込み、ヒヤッとさせられた」 ヒロインの帰還を迎えようという北朝鮮流の歓迎だったようだが、危うくひき殺されるところだったようだ。 しかし、危ないのは、これだけではなかった。 「お菓子やトウモロコシ、アイスなどの屋台がたくさん出ていて、ポイ捨てされたポリ袋がそこら中に舞い、滑走路のほうまで飛んでいた。また、カルマ空港の滑走路は、日頃はほとんど使われていない様子で、大量の砂ぼこりがたまっていた。そのため、着陸するたびにサンドストームが巻き起こり、西洋人のマニアも『ダスト、ダスト!』と大騒ぎしていた」(同) こうしたゴミやら砂ぼこりをジェットエンジンが吸い込む、爆発の恐れもある。入場料だけでなく、事故のリスクも世界一高い航空ショーは、今後も開催されるのだろうか?萌えパイロットを撮影するマニアたち(北朝鮮対外情報サイト「ネナラ」より)
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波瀾万丈な脱北ストーリーで話題を独占! 韓国版ニコ生で人気を集める「脱北生主」たち
エロ、自虐行為、性別適合手術の体験談、軍隊でのエピソード……。これらは、韓国版ニコ生「アフリカ(Afreeca)TV」で大いに盛り上がるネタの一部だ。 ほかにも、ありとあらゆるジャンルの配信が飛び交うアフリカTVで、最近特に人気を集めているのが“脱北ネタ”だ。 北朝鮮の国境を越えて韓国に入国した、いわゆる脱北者(韓国の法律上では北韓離脱住民と呼ぶ)たちが、自ら「脱北BJ(ブロードキャスト・ジョッキー)」を名乗って当時の状況を淡々と語る動画が、ネット民の間ではやっているのだ。 現在、アフリカTVで活動中の脱北BJは4人。中でも、最も人気を集める女性BJ、ソン・ボムヒャンの「脱北女ソン・ボムヒャン脱北ストーリー」は、生配信が終わってからもYouTubeに動画がアップされ、再生回数は260万回を超えた。 明るい髪色にカラーコンタクトをつけ、一見すると普通の韓国女子と変わらないソン・ボムヒャンの話は、まさに映画のようだ。 ざっくり紹介しよう。彼女が初めて脱北を試みたのは10歳の時。先に脱北していた母に会いたくて、命懸けで中国へ渡った。しかし、北朝鮮に残留している弟のことが気になって、帰国。その後、再び脱北に成功して母とも再会し、やっと幸せな日々が訪れるかと思いきや、中国公安当局に見つかって再び北朝鮮へ送り返され、刑務所暮らしに。そうするうちに父と姉は亡くなり、彼女はまた脱北した。そうやって何年も苦労した末に、母や弟と韓国にたどり着いたという。 たった一度の脱北でも命懸けの覚悟が必要だというのに、何度も脱北を繰り返した彼女の半生は、われわれの想像を絶する波瀾万丈なものだったに違いない。BJソン・ボムヒャン
およそ1時間45分にわたって繰り広げられるソン・ボムヒャンのストーリーに、ネット民からは「涙なしには聞けない」「そのまま映画にしてもよさそうだ」「ある意味、強運の持ち主だな」といった声が寄せられている。 彼女と同じく、脱北BJとして活動するイ・ピョンも人気だ。彼は自分の脱北ストーリーはもちろん、視聴者が気になる北朝鮮のへの疑問について、なんでも答えてくれる。 例えば「子どもの頃は、どんなアニメを見ていたか?」「学校のルールは、どうなっていたか?」「北朝鮮には、どんな方言があるのか」などなど。彼は韓国ウェブマガジン「ize」のインタビューで、「動画配信を通じて、脱北者に対する偏見をなくしたかった」と語っている。 東亜日報と脱北者支援機関「南北ハナ財団」の共同調査によると、「韓国人と北朝鮮出身者は似ているか?」という質問に対し、73.3%の北朝鮮出身者が「似ている」と答えたが、韓国人は47.3%のみ。また、「お互いコミュニケーションが難しい」と感じるのは、双方とも60%以上だ。この結果を見る限り、韓国社会には、両者のわだかまりが、厳然と横たわっているようにも思われる。 お互いの理解を深め合うツールとして、脱北BJたちの今後の活躍に期待したい。BJイ・ピョン
北朝鮮で“金正恩の肝いり”回転寿司店オープンも「北で生モノを食べたらエラいことになる」!?
今月9日、5回目となる核実験を行い、国際社会から厳しい批判の声が上がっている北朝鮮だが、実験からさかのぼること3日前、首都・平壌では回転寿司の設備がある「平壌寿司専門食堂」がオープンし、富裕層でにぎわっているという。韓国メディアは「寿司マニアの金正恩党委員長肝いりの施設」と報じ、大規模な開店セレモニーや日本の共同通信の動画取材に応じるなど、食堂は華々しくスタートを切った。だが、平壌を行き来する事情通によると「北朝鮮で生モノを食うと、エラいことになる」という。一体、何が起こるのか――?メニューがチラッと映る朝鮮中央テレビの報道
朝鮮中央テレビをはじめとする北朝鮮メディアによると、寿司専門食堂は2階建てで、1階は最大100人収容できるテーブル席に美女軍団が寿司を運ぶ形式。2階は和室を含む4つの個室と、回転寿司スペースがあるという。平壌寿司専門食堂の外観(北朝鮮対外サイト「朝鮮の今日」より)
「回転寿司」といっても、寿司がグルグル回るわけではなく、タッチパネルで注文し、美女軍団が握ってくれた寿司をベルトコンベヤーで流す形式のようだ。高級感あふれる和室
北朝鮮で寿司といえば、「金正日の料理人」の藤本健二氏が有名だが、関係者によると、この食堂には関わっていないという。 「とにかく、生モノは食べないほうがいい。エラいことになるよ」と語るのは、中朝を頻繁に行き来する貿易関係の会社に勤務する男性。北では宴席で刺し身や貝、ユッケといった生モノでもてなされ、そのたびに深刻な腹痛と下痢に襲われた。 「日本で腹を壊すのとはレベルが違う。トイレに行く回数が激増し、症状が長引く。1週間ぐらい調子が悪かった」(同) 北の食事は、焼き肉や朝鮮料理といった火の通ったものはおいしいが、生の魚介類は極めて鮮度が悪いそう。 「そもそも漁船や漁港に冷凍設備がなく、製氷所も機能していないので、出荷段階から活きが悪い。さらに、平壌市内でも停電が頻繁にあり、生モノの長期保存は難しい」(北朝鮮と取引のあった水産加工会社幹部)という背景がある。 朝鮮中央テレビの報道では、店内の壁に掛けられたメニューがチラッと映ったが、それによると「トロ」「鉄火巻き」などの定番以外は「コノシロ寿司」「サバ押し寿司」「天ぷら寿司」といった、腐りにくそうなメニューが並び、北朝鮮での寿司店経営の難しさを物語っている。 「一番の問題は、腹を壊してトイレに駆け込んでも、トイレットペーパーがないこと。ホテルの自分の部屋にしかない。みんなどうしているのか知らないが、泣く泣くハンカチで尻を拭いたこともあった」(前出の貿易会社勤務の男性) 折しも台風10号の影響で、北東部では500人以上の死者・行方不明者が出る惨事となっている。寿司店オープンよりも、やることがありそうだが……。回転寿司コーナー(朝鮮中央テレビより)
美女軍団が「透けブラ」で……北朝鮮初オープンのビアガーデンが大盛況!
平壌市内を流れる大同江(テドンガン)沿いに北朝鮮初となるビアガーデンがオープンし、富裕層が生ビールを求めて殺到している。キンキンに冷えたビール自体が珍しく、生ビールも初体験の市民がほとんど。金正恩委員長は、給仕の美女軍団と生ビールで、民心を手なずけようというもくろみらしい。 北朝鮮の官製メディアによると、平壌のビアガーデン「平壌大同江ビール祝典」は8月12に開幕。埠頭と大型のレストラン船が会場となり、9月9日まで営業するという。5年以上前から平壌市内には屋内のビアホールはあるが、外国人は入店できない。だが、今回のビアガーデンは、外国人の利用もOKだという。セクシーな接待員をガン見する外国人客(「朝鮮の今日」より/以下同)
「早速、行ってきたよ」という男性に話を聞いた。 「ビジネスで一儲けした富裕層や、党幹部が殺到していた。普通のビールだけでなく、白米が原料のものや黒ビールなど7種の味が選べ、大ジョッキが日本円で1杯200円ほど。みんなメンタイの干物や枝豆をつまみにワイワイやっていたが、客の注文があまりにも多すぎて、ビールが出てくるまで、かなり時間がかかった」(同) 「北朝鮮のビール」と聞くとマズそうなイメージだが、ビアガーデンで出されるブランド「大同江ビール」はドイツからプラントを輸入しており、若干薄いが、しっかりとした味だという。また、日本のビアガーデンは食べ飲み放題のセルフ方式が多いが、平壌はボディコン調の制服を着た接待員同志(ウエイトレス)にその都度、注文するスタイルのため、時間がかかる。 ただ、正恩氏の指導があった模様で「接待員のお尻のラインと、ブラウスから透けたブラジャーがばっちり見えて、まるでバドガールみたいだった」(同)と、目の保養には困らないようだ。ビールを注ぎまくる美女軍団
中国の北朝鮮レストランに勤めるウエイトレスの集団脱北騒ぎで各国のレストランの閉店が相次ぐ中、美女軍団も続々と帰国しており、「平壌のバドガールたちは、こうした海外レストランからの出戻り組ではないか」(民間の研究者)という見方がある。 一方で、北朝鮮国内では電力不足で停電が相次ぎ、冷蔵庫が役に立たない。また、樽容器やビールサーバーも一般の食堂にはないため、一部の外国人向けレストランを除き、生ビールはまず飲めない。さらに「栓抜きがないので、瓶ビールを2本注文してもう1本の王冠を使ってこじ開けたり、歯で開ける人もいる」(同)。そこまでしてビールを飲むのも面倒なので「最初から小瓶の焼酎を飲むのがスタンダード」(同)といい、ビールの消費量は少なそうだ。 ウエイトレスに続き、駐英公使が脱北するなど金正恩体制に嫌気を差す人民が多い中、珍しい生ビールとセクシーな制服の美女軍団で、平壌市民の心をつなぎ留めることはできるのだろうか?大繁盛するビアガーデン
AV女優顔負け!? 門外不出の北朝鮮製「三角ブラ」を発見!
推計総額100億円(韓国メディア)かけて、弾道ミサイルを連続発射する北朝鮮。金正恩党委員長(32)が“飛び道具”に予算を重点配分するあまり、夏といえども、庶民生活はお寒い状態が続いているという。特に、対外的なアピールにはつながらない女性用下着の供給が間に合わず、地方では自分で縫製するのが当たり前になっている。その手製下着は、材料不足から、くしくもセクシーな仕上がりになっていた。 頻繁に訪朝する在日朝鮮人のビジネスマンによると「毎回、取引先から日本の土産物を頼まれるが、男性は『Peace』のタバコ、女性は下着が喜ばれる。日本製は丈夫で、関係先の幹部が転売しているようだ」と明かす。 ミサイル発射に対する制裁措置で、日本はすべての物品の北朝鮮への輸出を禁止しているが、首都・平壌の外貨ショップにある下着売り場は、中国経由で輸入されたワコールやトリンプといった日本メーカーのブラやパンティーだらけだという。中には「奉仕価格3,000円」といった、日本の販売店で売れ残った品が、値札もそのままに販売されているらしい。 前出ビジネスマンによると、品質は落ちるが、都市部の市場には中国製の下着が山のようにあり、庶民でも入手できるが、平壌との経済格差が激しい田舎では、下着の新調はめったにできないという。 「地方のおばさんたちはノーブラが多い。若い女の子は、図書館や学校にある被服関係の書籍を借りて、自分で作る。閉じ込み付録になっている型紙を参考に、白い布を切って、ブラやパンティーをこしらえているようだ」(同) 既製品のブラのようにワイヤーやホックがないためヨレヨレで、さらに食糧事情の悪さから巨乳の女性が少ないため、生地の面積は少なくて済む。想像するだけで萎える下着だが、なんとこれが、日本のグラドルやAV女優などが着用する三角ビキニによく似ているというのだ。三角ビキニ風の手作りブラ
そんな門外不出のはずの手製ブラが、実は韓国で展示されている。北緯38度の軍事分界線に近い、北朝鮮を望む展望台の展示室にそれはあった。 展示室を管理する兵士によると、ガラスケースに入った手製ブラは「北朝鮮がいかに貧乏くさいか」をアピールするための宣伝材料にしているという。 いったい、どうやって入手したのか? ガラスケースの説明書きを読むと、実は梅雨の時期に川が増水して、流れてきたものだという。北朝鮮と韓国は軍事分界線で厳重に分断されて、相互の行き来は難しい。だが、臨津江(イムジンガン)など、両国をまたいで流れる川は1本でつながっており、雨量の多い7~8月には北で水害が起きて、洗濯物が流れてくるそうだ。 資源不足から、婦女子に貧相な下着の着用を強いる北朝鮮。ミサイルを撃っている場合ではなさそうだ。 (文・写真=金正太郎)スポーツタイプのブラもある
AV女優顔負け!? 門外不出の北朝鮮製「三角ブラ」を発見!
推計総額100億円(韓国メディア)かけて、弾道ミサイルを連続発射する北朝鮮。金正恩党委員長(32)が“飛び道具”に予算を重点配分するあまり、夏といえども、庶民生活はお寒い状態が続いているという。特に、対外的なアピールにはつながらない女性用下着の供給が間に合わず、地方では自分で縫製するのが当たり前になっている。その手製下着は、材料不足から、くしくもセクシーな仕上がりになっていた。 頻繁に訪朝する在日朝鮮人のビジネスマンによると「毎回、取引先から日本の土産物を頼まれるが、男性は『Peace』のタバコ、女性は下着が喜ばれる。日本製は丈夫で、関係先の幹部が転売しているようだ」と明かす。 ミサイル発射に対する制裁措置で、日本はすべての物品の北朝鮮への輸出を禁止しているが、首都・平壌の外貨ショップにある下着売り場は、中国経由で輸入されたワコールやトリンプといった日本メーカーのブラやパンティーだらけだという。中には「奉仕価格3,000円」といった、日本の販売店で売れ残った品が、値札もそのままに販売されているらしい。 前出ビジネスマンによると、品質は落ちるが、都市部の市場には中国製の下着が山のようにあり、庶民でも入手できるが、平壌との経済格差が激しい田舎では、下着の新調はめったにできないという。 「地方のおばさんたちはノーブラが多い。若い女の子は、図書館や学校にある被服関係の書籍を借りて、自分で作る。閉じ込み付録になっている型紙を参考に、白い布を切って、ブラやパンティーをこしらえているようだ」(同) 既製品のブラのようにワイヤーやホックがないためヨレヨレで、さらに食糧事情の悪さから巨乳の女性が少ないため、生地の面積は少なくて済む。想像するだけで萎える下着だが、なんとこれが、日本のグラドルやAV女優などが着用する三角ビキニによく似ているというのだ。三角ビキニ風の手作りブラ
そんな門外不出のはずの手製ブラが、実は韓国で展示されている。北緯38度の軍事分界線に近い、北朝鮮を望む展望台の展示室にそれはあった。 展示室を管理する兵士によると、ガラスケースに入った手製ブラは「北朝鮮がいかに貧乏くさいか」をアピールするための宣伝材料にしているという。 いったい、どうやって入手したのか? ガラスケースの説明書きを読むと、実は梅雨の時期に川が増水して、流れてきたものだという。北朝鮮と韓国は軍事分界線で厳重に分断されて、相互の行き来は難しい。だが、臨津江(イムジンガン)など、両国をまたいで流れる川は1本でつながっており、雨量の多い7~8月には北で水害が起きて、洗濯物が流れてくるそうだ。 資源不足から、婦女子に貧相な下着の着用を強いる北朝鮮。ミサイルを撃っている場合ではなさそうだ。 (文・写真=金正太郎)スポーツタイプのブラもある
北朝鮮の『聖闘士星矢』ヲタに会ってきた!(後編)
(■前編はこちらから) こんにちは。前回に引き続き、北朝鮮の聖闘士星矢ヲタとの対談です。日頃より、『聖闘士星矢』ファンであることを公言している私。拙書『実録・北の三叉路』(双葉社)のあとがきでも書いた通り、北朝鮮にも『聖闘士星矢』ファンがいるという情報を聞き、一度深く語り合ってみたいと思っていたのですが、このたびついに対面が実現しました。 面会時間が限られていたため、込み入った話はできませんでしたが、後編は北朝鮮の政治体制と思想と絡めて、やや真面目な内容となっております。 表現や言い回しなどは、趙さんの言葉になるべく忠実に再現しました。日本語として不自然な部分もあるかと思いますが、趙さんの熱い思いが伝わればと思います。ファン以外には理解できない表現が多々あり、また趙さん独自の解釈もありますが、何卒ご了承ください。 ――ところで、『聖闘士星矢』のように、力によって力を制することは、世界における核抑止力の論理と通じませんか? 趙さん 星矢たちの技は、核兵器には及ばないですよ。(双子座の必殺技ギャラクシアンエクスプロージョンは、銀河の星々を砕く技といわれていますが?)いやいや、比喩に決まってるじゃないですか(笑)。 構図としては同じであろうと、それはセンシティブな問題ですから、別枠で話さないと。複雑な話になりますよ、これは。よく「スーパーマンは善か悪か」という問題が論議されますが、ある個人が地球を破壊するほどの力を持ったとき、善悪にかかわらず、それは存在する価値がないといわれます。ただひとつ言えるのは、わが国が核を保有するのは、自衛のためということです。 ――私は、『星矢』には現在の世界の縮図が描かれていると思っています。敵、味方それぞれの正義があり、勝者が少なからず正義を“証明した”と見なされるのは、戦争と同じではないですか? 趙さん 僕は、そうは思いません。戦いにおいても、ちゃんと対話の過程があるし、主人公が属する女神アテナの力は春の日のように「アタタカイ」(日本語で)。絶望の淵に落ちた時に、勇気を与えてくれる力です。一方、敵側は冷たく恨みや憎しみに満ちていて、ポジショニングをするためだけの力です。 僕は当初、主人公のペガサス星矢が嫌いだったんですよ、弱いから。主人公のくせにやられてばかりで、“なんだコイツは?”と思っていたんですが、ピンチになったとき、常に女神や仲間たちから温かい愛の力が流れ込んでくることによって勝利する。ここが、この作品の見どころなんですよね。 ――主人公が、決して最強ではないところがポイントであると? 趙さん はい。『ドラゴンボール』もそうですけど、多くの少年漫画は、主人公が宇宙一の戦士になることが最終目的ですよね。でも、『星矢』だけは、主人公が最強であるという描写は最後まで出てきません。ほかの作品のセオリーでいくならば、あの5人(主人公を取り巻く青銅聖闘士)の中ではフェニックス一輝が一番強いのだから、最終局面では彼が出ていかなきゃいけないはず。一輝は、乙女座シャカも認めた男ですから。しかし、一番背も小さくて幼い星矢に、みんなが加勢するんです。個人の力に頼らず、人類または仲間が力を合わせる団結力と自己犠牲の尊さを教えてくれている。同じく、ドラゴン紫龍も自分の目を潰してまで仲間のために戦う。これは、のちの日本の少年漫画に大きな影響を与えたのではないかと思います。 ――そんな趙さんが推してる乙女座シャカですが、自己犠牲の精神がまったく感じられませんよね。原作でも、「弱者への慈悲がない」と、自分で認めていますけど。 趙さん でも、シャカはむやみに敵を殺したりしないでしょ! 彼はちゃんと仏教を体現していたから、それでいい。余談ですが、無抵抗を貫いたキング牧師やガンジーも、仏教でいうところの菩薩の愛に近いものがある。イスラム教やキリスト教は服従させるだけの力ですからね(この後、延々と西洋文明批判が続く)。 ――私はもちろん、『星矢』は単に戦いだけでなく、思想信条の違いを乗り越えて団結する世界平和の理想形も描いていると思っていますが、黄金聖闘士が、まさしくそれを表していますよね。 趙さん 確かに、黄金聖闘士はそれぞれプライドが高くて、力を合わせて何かをしたことは最後の場面以外、一度もありませんよね。でも、中国のブロガーが「黄金聖闘士が団結したのはたったの一度だけだが、そのせいで全滅した。つまり、団結とは死を意味するのだ」と書いていて、「なるほど!」と思いましたね(笑)。それも一理あるなと。 ――そんな黄金聖闘士が久々に復活したスピンオフ『聖闘士星 矢黄金魂』は、ファンにはとてもうれしい作品でしたね。しかし、最後には黄金聖闘士たちは復活することなく、死後の世界に戻っていきました。わかってはいても、やはり残念に思うファンは多いです。 趙さん 僕は、実はそれほど悲しいことだと思っていないんですよ。タイトルに「魂」と打ち出していることがポイントです。重要なのは生き残ることや、肉体や物質として存在することではないんです。魂をもって、ナすべきことをするという一点に尊さがある。しかし、『黄金魂』は寄りの絵はキレイだったのに、引きの絵がどうしようもなかったですね。 ――さすが、よく見ておられますね。その件は日本のファンの中でも言われていまして、「制作費の問題では?」という説が挙がっています。 趙さん なるほど、お金がないとクオリティが落ちるのは万国共通ですよね。 ――北朝鮮の思想である「主体思想」に、人間には社会的生命と肉体的生命の2つの命が存在するという考え方がありますが、霊魂という概念についても認めているのですか? 趙さん もちろん、われわれの言う霊魂とは、オカルト的な意味ではありません。人々の客観的な記憶に残るという点では霊魂と社会的生命は共通しますが、この2つはまったく違います。社会的生命は主に社会的役割を意味しますが、霊魂はときに肉体的生命よりも重要になり得ます。霊魂は意識の中にしか存在しませんが、重要でなければ、なぜ肉体的生命を操る源になれるのでしょうか? ――それは物質的価値観と、どう関連するのでしょうか? 趙さん 肉体が死ねば個人の意識や記憶は消えますが、誰かが記憶にとどめてくれるし、その中で新たな霊魂として存在できる。自分を記憶する誰かが死に絶えたとしても、どうせ皆等しく死ぬのですから、寂しくありません。そして、霊魂の感じるものを、一瞬一瞬大事にするということです。われわれは、資本主義社会の人々より、持ち物も写真も少ない。だからこそ、生きているうちに意識に焼き付ける一つひとつのものが大切なんです。 ――もし北朝鮮で日本のアニメが解禁された場合、『星矢』が受け入れられる可能性はあるでしょうか? 趙さん 人それぞれでしょうけど、いま『星矢』を見ても、理解できる人民は少ないと思います。大ざっぱに言うと、特に舶来のものに対する受け止め方を共有するには、経済が平均的に底上げされる必要があると思います。それは、どの国でも同じだと思いますが……。 ――最近の日本のアニメで、知っているものはありますか? 趙さん 友達の影響で『東京喰種(トーキョーグール)』を見ました。テーマは複雑だけど、世界観は単純ですね。人間と、人間を食らう側で、もう設定が明らかですよね。 ――『東京喰種』は体を食うことで魂も食らうという、宗教的カニバリズムが根底にあるといわれています。単純な食欲のほかに、愛するがゆえに食らうという。 趙さん いずれにしろ、結局食うじゃないですか。カニバリズムの世界になると思うと、単純にぞっとしますけどね。 筆者の同行者 作品表現として、刺激があっていいのでは? 趙さん 刺激って(笑)。今の若い人は、刺激が好きなんですか? 刺激の何がいいのかわかりません。僕は、静かに音楽を聴いて過ごすのが好きですけど。 筆者の同行者 仏教は動物的本能や欲求から離脱していく過程といえますし、カニバリズムもまた動物的な欲求のひとつです。ベクトル的には、仏教と似ていませんか? 趙さん いやいや(笑)。過程が同じだからといって、結果も同じとは限らないし。その逆もしかりですよ。まあ、時間があったら研究してみましょう。ただ『東京喰種』の作者も、『星矢』をはじめとする日本の昭和の漫画群を見て育ったと思いますので、自己犠牲の精神については影響を受けたと思っています。 *** 趙さんはほかにも、宮崎駿など日本のアニメ界の重鎮やアニメーターの労働環境にも興味があるようでした。後日、仲介者づてに『聖闘士星矢30周年展』の写真を送ると、たいそう喜んでいました。 ●やす・やどろく ライター、編集者。元朝鮮青年同盟中央委員。政治や民族問題に疲れ、その狭間にある人間模様の観察に主眼を置く。しばしば3重スパイ扱いされるのが悩み。日朝和平、北朝鮮のGDP向上、南北平和統一を願う一市民。ペンネームは実家が経営していたラブホテルの屋号(※とっくに倒産)。<http://blog.livedoor.jp/yasgreen/>ノリノリで、乙女座シャカのポーズをしてくれた趙さん。その横でスカーレットニードル(蠍座の必殺技)を決める蠍座の安宿(諸事情により背景加工)
北朝鮮の『聖闘士星矢』ヲタに会ってきた!(前編)
みなさん、こんにちは。だいぶご無沙汰してしまいました。 日頃より、『聖闘士星矢』ファンであることを公言している私。拙書『実録・北の三叉路』(双葉社)のあとがきでも書いた通り、北朝鮮にも『聖闘士星矢』ファンがいるという情報を聞き、一度深く語り合ってみたいと思っていたのですが、このたびついに対面が実現しました。 6月18日からは秋葉原UDXで『聖闘士星矢生誕30周年記念展』も開催されるとあり、タイミングも最高! まさかファンが北朝鮮にまで存在するとは、原作者も東映アニメーションさんも想像もつかなかったでありましょう。 実は、北朝鮮人民のアニヲタというのは少ないながらもおりまして、海外勤務中に動画を目にしてファンになるというケースがあるようです。また13年ほど前、北朝鮮で『ドラゴンボール』が放映(吹き替え)されていたという証言もあります。年配の男女の声優2人が、すべてのキャラを演じ分けていたそうで……。(c)車田正美先生/集英社・東映アニメーション
こちらが、アニヲタ北朝鮮代表(?)の趙さん(仮名 32歳)です。北朝鮮で生まれ育ち、兵役を経て、現在は仕事の関係で中国に滞在中(諸事情により、背景加工)。 「兵役時代は、暇ができたら日本語の勉強も時々していました。わが国は先軍政治といって、兵士が軍事だけでなく、さまざまな要所で社会奉仕活動を行うのですが、幹部の息子ばかりが平壌に配属される事例が相次いだんです。地方での任務は、都市より過酷な面が多いので。そこで将軍様が『そういう差別はしないように』とのお触れを出され、改善されたことがありましたね」(趙さん) そんなバリバリの北朝鮮人民である趙さんが、以降アニヲタモードに切り替わり、ノンストップで日本のアニメと『聖闘士星矢』について語ってくれたのであります。 表現や言い回しなどは、趙さんの言葉になるべく忠実に再現しました。日本語として不自然な部分もあるかと思いますが、趙さんの熱い思いが伝わればと思います。ファン以外には理解できない表現が多々あり、また趙さん独自の解釈もありますが、何卒ご了承ください。 ――お会いできて光栄です。趙さんは日本のアニメがお好きだということで、お話を伺いにきました。特に聖闘士星矢がお好きだとか。 趙さん 日本のアニメは全部、中国で見ました。昔から国内外問わずアニメが好きだったんですが、僕は最近のものよりちょっと古いのが好きでして、『聖闘士星矢』もそのうちのひとつです。ギリシャ神話が好きで大学時代もよく研究していたので、『聖闘士星矢』には格別な思い入れがあります。何より、小宇宙(コスモ)という概念が、私にはしっくりきます。私も人体の中には小宇宙があると考えていて、それは中医学でいう「気」の概念と通ずるものがあります。 ――今日はお土産に、お好きだとおっしゃっていた乙女座のシャカの神聖衣フィギュアをお持ちしました。 趙さん うわー! うれしい! 中国ではフィギュアが売っていても、なぜかアンドロメダ瞬しか残ってないんですよ。乙女座のシャカはインド人なんですが、仏教をベースにした彼の技は本当に素晴らしい。中国語の吹き替えでは中国語で技の名前を言っているんですが、やはりオリジナルの日本語のほうがしっくりきます。シャカの技の「天舞宝輪」は、中国語の「ティエンムーパオリン」よりも「テンブホーリン」のほうが、かっこよく聞こえますよ。 ――この見た目でインド人って、おかしくないですか? 趙さん そんなこと言ったら、ほかのキャラだってそうでしょう! ――昨年出たスピンオフ『聖闘士星矢 黄金魂』も、ご覧になられたとか? 趙さん 黄金魂だけでなく、『THE LOST CANVAS 冥王神話』(※原作の前の時代を描いたスピンオフ。以下、LC)も見ましたよ。「黄金魂」では、シャカの出番があまりに少なかったと思います。しかし、原作での解釈がだいぶ発展、改善されたと思います。シャカは原作では洞察力がそれほどなく、教皇が偽物であることも見抜けず、たいして慈悲深くもないキャラクターでしたが、黄金魂ではようやく正しく描かれていました。対戦相手となった不死身の男が臨終の際、これまで虐げた者の痛みを一身に浴び苦悶するのですが、そこでシャカは彼の痛覚を剥奪することで死後の安寧を与える。これが、本来の慈悲深いシャカの姿です。 ――乙女座のシャカが大好きなんですね。 趙さん はい。日本でも12星座で誰が最強か、話したりしませんか? 僕としては、シャカが最強、これは譲れません。ほかの聖闘士は攻め一辺倒だけど、彼は攻防一体ですから。最弱? 最弱は牡牛座でしょう。牡牛座はLCでもそうだった。しかも、強い相手じゃなくて、雑魚に倒されてしまうじゃないですか。聖域十二宮編で倒された黄金聖闘士というのは結局、作者から見てそこまで重要なキャラクターではなかったんですよ。必要なキャラだけ残した。それだけです。 ――でも、性格が一番いいのは牡牛座じゃないですか? 趙さん 性格といっても、牡牛座は性格描写が豊富ではないじゃないですか。アイオリアのように、兄の件で苦労したというようなバックストーリーがないし。ファンがキャラクターについてイメージするのは自由ですが、ちょっと頭が回らないんじゃないかな、彼は……。まあ、ほかの聖闘士の道を切り開く礎にはなりましたね。恵体である点もいいと思いますし。性格が一番いいのは、牡羊座ムウだと思います。見た目もいい。あのシールを貼ったみたいなちょこんとした眉毛が、頭がよさそうに見えますよ。 人として仲良くなれないのは断然、蟹座デスマスク。彼はありえない。ただ、どうして彼が黄金聖闘士になれたのか興味が尽きない部分はありますし、黄金魂では改心したような描写もありますが、それでも他のキャラクターが魅力的なので霞んでしまいますね。 ――部門別に秀でている能力が違うから、一概には言えませんよ。パンチだけなら獅子座だし、パワーだけなら牡牛座だったり……。 趙さん いや、彼らは弱点があるでしょ。牡牛座アルデバランは居合い抜きをしたら隙ができてしまうし、獅子座アイオリアも光速拳が使えるけど、敵が光の速さを超えてきたら苦しいし、直線攻撃しかできないでしょ。しかし、シャカは四方八方に攻防一体の陣形を作るわけです。これを最強と言わないで、なんというのですか!? ただ、アイオリアは後に出てきた漫画で、ひとりでアテナエクスクラメーション(※黄金聖闘士が三位一体で放つ禁じ手の最終奥義)をやったらしいじゃないですか(※LCにて、先代の獅子座レグルスが放ったゾディアックエクスクラメーションのことを言っていると思われる)? え? それはアイオリアじゃないって? まあ、とにかく動画で見た時は、私はアイオリアだと思っていたので、全身鳥肌が立ちましたよ。僕はよく座禅を組んで瞑想するんですが、そのときに感じる高揚感と同じく、全身が震えてエネルギーがブワーっと吹き出して実に気分がよかった。そんなアニメは星矢だけです。『ドラゴンボール』も若干、その傾向がありますが、あれは大声を上げるのがどうも苦手で。「オアアアアアアアアー!」とか、1カ月くらい便秘してたのかと。 ――黄金聖闘士で誰が最強であるかは、星矢ファンの間で長年論争になっていますが、論争自体が無意味なのではないかと。一応、全員互角という設定になっていますし、勝敗が決まるのはジャンケンの組み合わせみたいなものですから。 趙さん 無意味ではありませんよ。なぜなら、黄金で誰が最強であるかは、論点や視点が無限にある。たとえば最近、中国で言われているのは、アテナエクスクラメーションで中央の人間が最強だという説。だって、原理としてはそうでなければならないでしょ。黄金魂では童虎でしたね。作家が考える最強の人物がセンターなんですよ、きっと。聖闘士星矢Ωでは紫龍がセンターだったし。 ――作家が、解釈の余地をファンに与えているということですね。 趙さん そうです! 読者にイマジネーションの余地を与えてくれたからこそ、こんなに長く世界的に人気が続いているんだと思います。私も、『星矢』のキャラクターと世界観に関しては時間が許す限り、ずっと語ることができますよ。たとえば魚座アフロディーテも、彼は同性愛的なものを暗示していると思います。顔は紛れもなく女だし、技も女っぽいのに体は男。あと、彼には愛する女性がいない。これは作者が、同性愛者を子どもに見せるにはあまりによろしくないから、あえてそこで留めておいたのだと思っています。 ――現在、原作者の車田正美先生は指の骨に問題があり、手術が必要な状態だということですが、あえて手術はせず描き続けたいとおっしゃっているようです。 趙さん それは素晴らしい、芸術家の鑑です。ただ、お体は心配です。 (後編に続く) *** 次回は、聖闘士星矢の世界観と北朝鮮の政治思想は相入れるのかについて語って頂きます。 ●やす・やどろく ライター、編集者。元朝鮮青年同盟中央委員。政治や民族問題に疲れ、その狭間にある人間模様の観察に主眼を置く。しばしば3重スパイ扱いされるのが悩み。日朝和平、北朝鮮のGDP向上、南北平和統一を願う一市民。ペンネームは実家が経営していたラブホテルの屋号(※とっくに倒産)。<http://blog.livedoor.jp/yasgreen/>
北朝鮮レストラン従業員集団亡命事件に見る、美女たちの“異変” 茶髪解禁は、体制崩壊の前兆か?
黒髪で薄化粧が常識だった北朝鮮の美女が、茶髪で派手なメークに変身を遂げているという衝撃の事実が、中国にある北朝鮮直営レストラン従業員集団亡命事件で明るみになった。韓国に逃げ込んだ美女のほとんどが茶髪で、平壌市内でもフツーに茶髪ギャルが闊歩しているという。軍幹部の粛正劇など、恐怖政治を繰り広げる金正恩党委員長だが、美女軍団には甘いようだ。 社会主義路線を突っ走る北朝鮮では、TシャツにGパン、さらにミニスカートなどは「資本主義」「アメリカ」を連想させるため、厳禁だ。男性はワイシャツかポロシャツ、女性はブラウスに、頑張ってもタイトスカートといったパリッとした服装の着用が義務付けられている。だが、変化の兆しが透けて見えたのは、北朝鮮直営レストラン従業員集団亡命事件だった。 北朝鮮シンパの在米韓国人が開設したニュースサイト「民族通信」は、4月に中国・浙江省寧波の店から逃げ出し、韓国入りした12人の顔写真を公開した。いずれもクールな小顔の美女が多く、一部の娘は茶髪と判別できる。また、韓国の統一部が公開した亡命直後の写真でも、はっきりと茶髪が確認できる。 北は事件を「南朝鮮の諜報機関による拉致」と断定し、美女軍団の両親のインタビューを対外宣伝用ウェブページの「わが民族同士」にアップした。「民族通信」が公開した脱北美女の顔写真
脱北美女の父。自室にはリラックマが!(わが民族同士より/以下同)
このうち、キム・ソルギョンさん(22)の両親と叔母が動画で登場し、涙ながらにソルギョンさんを返してほしいと訴えている。父親のボクナムさんは、「リラックマ」の写真立てに娘の写真を入れて自室に飾り、溺愛ぶりをアピールする。また、ソルギョンさんが過去に叔母と撮影したツーショット写真が映し出されるが、2人とも茶髪と確認できる。脱北したキム・ソルギョンさん(左)と叔母。ほんのりと茶髪
脱北しなかった美女軍団は黒髪だった
当局は、さらに同サイトで「《集団亡命》事件の卑劣な陰謀を暴き、明らかにする」という動画を公開。12人と同じ店にいたが、脱北しなかった7人のウエイトレスらが「拉致」を証言するという生々しい内容だ。ここに登場する7人はさすがに黒髪だが、海外勤務するだけに、アイラインや眉をはじめ、派手めメークが目立つ。 毎年、平壌に出入りする、在日ビジネスマンの50代男性が言う。 「言われてみれば、普通に茶髪の女の子が歩いている。平壌だけだが、昨年夏ぐらいから女の子の様相が中国の都市部のように派手めで、明るい服装になった気がする。ウブっぽい娘が多いのがよかったが、ちょっと残念だ」 北朝鮮直営レストランで働く美女の多くは良家の出身で、当局が「北を裏切らない」と判断した女性たちのはずだが、今回の集団亡命事件は、核やミサイル開発のために外貨稼ぎを彼女たちに押しつけ、厳しいノルマで苦しめたことが原因だともいわれている。 図らずも外の世界に触れることで、国家への忠誠心を失ってしまったウエイトレスたち。国内の茶髪女性増加も、金正恩体制崩壊の予兆なのかもしれない。脱北しなかった美女。濃いめのメークだ
ボウリング場、カジノに買春マッサージ店まで! 米国人旅行者に渡航禁止令も、北朝鮮ホテルは意外と快適?
北朝鮮による米国人旅行者の拘束が相次ぎ、米国務省は5月に異例の渡航禁止令を出した。 北朝鮮の裁判所は1月、米国の男子大学生が平壌の羊角島(ヤンガクド)ホテルで、こっそり政治スローガンが書かれた横断幕を持ち出そうとしたのを「敵対行為」とし、15年の教化刑を言い渡した。また4月には、韓国系米国人の60代男性が「国家転覆陰謀行為とスパイ行為を強行した」として10年の労働教化刑を言い渡されている。当局は男性が、北東部にある経済特区羅先(ラソン)で元軍人から、核関連の機密をUSBメモリーで受け取っていたと主張している。羊角島ホテル
そんなこんなで、米国務省は5月、過去10年間に少なくとも14人が拘束されたとして、北への渡航禁止令を発表。許可されていない場所での写真撮影、聖書など宗教関係の出版物持ち込み、パソコンのデータ、エロ本の持参などが「体制転覆」「スパイ罪」の口実になり得ると、ホームページに列挙して警告している。 訪朝する日本人にも、同様のリスクはある。だが、観光目的で訪朝を繰り返す北マニアの40代男性は「案内員(ガイド兼監視役)の指示に従い、無断外出をしなければ安全だ。拘束された米国人らは、北朝鮮観光のイロハを知らないビギナーだよ」と話す。 安全な北朝鮮ライフを過ごすため、男性は携帯電話やパソコンといったデータが蓄積される機器は、一切持ち込まないという。また「検査されることはめったにないが、別に日本の雑誌や書籍は念のため持ち込まない。読書したくなったら、ホテルに併設されている本屋で、共和国(北朝鮮)の出版物を買って読むようにしている」(同)という。羊角ホテルロビー
男子大学生が拘束されたホテルは、そもそも手の届くような場所に、政治スローガンの書かれた横断幕などないそうだ。また、外国人観光客が単独で町中を歩くことは禁じられているため、「ホテル内には、生活に必要な品がすべててそろっている」(同)。売店は西側のコンビニのような品ぞろえ。さらに靴の修理、服店、仕立て店、理髪店、居酒屋、クリーニング店、カラオケパブ、プール、ボウリング場、健全なマッサージ店、ちょっとしたカジノまである。マカオ資本の娯楽施設(買春あり)
男性は「羊角島ホテルの地下には、マカオ資本のマッサージ店があり、そこで買春もできるそうだ。案内員が『あそこの女はマグロでダメだ』と言うので、足を踏み入れたことはないが……」とも明かした。カジノもある
客室の液晶テレビでは、NHKワールドや米CNN、英BBCが視聴できる。和洋中、朝鮮料理の店もあり、いずれも味は上々だという。 何より「一日中、携帯電話やネットを使わない(使えない)状況というのは、イマとなっては貴重な時間だ。ノンビリできるよ~」(同)といい、今年も訪朝を計画しているという。充実のバイキング























