「テロファイル流出事件」曖昧のまま"捜査ストップ"の可能性も

 昨秋のAPEC(アジア太平洋経済協力会議)直前に起きた国際テロ捜査ファイル流出事件。各国首脳を日本に集めて開かれた重要会議だっただけに、日本の国際的信用は完膚なきまでに失墜させられたことをご記憶の方も多いだろう。  そんな事件であるにもかかわらず、事件解決のめどは立たず、警察当局による自浄作用のなさを露呈しており、さらには責任問題そのものも隠ぺいしようという動きも出てきた。警視庁クラブの記者が「このままでは捜査そのものも、ストップするかもしれません」と前置きしてこう語る。 「近く、直接の責任者である警視庁公安部長と部下のキャリア組を定期異動させる方向で検討が進んでいます。表向きは『APECのせいで異動が延びていた』という理由ですが、昨年末に『公安部長更迭へ』と産経新聞が報じているように、責任問題は公然としていた。定期異動に向けた動きは、明らかな責任回避です」  あらためてファイル流出事件をおさらいしておくと、イラン人の捜査協力者やFBI(米連邦捜査局)の捜査依頼が記載された警視庁の捜査資料など計114本が、昨年10月にインターネット上に公開された。114本の中には、外事3課の捜査員名簿も含まれ、世間に顔をさらせない私服捜査員たちにとってそのダメージは計り知れず、警視庁を攻撃する意図があったことは明らか。それだけに、事件の解決は急務だったはず。 「しかし、スパイがスパイを調べるような捜査は難航を極め、とても早期解決は望めない。そこで、捜査とは別に、外事3課の情報管理のずさんさを問う意味で、公安部の最高責任者を更迭するのは当然、との見方が一般的だったんです」(前出・警視庁記者)  警視庁と言えば、日本相撲協会の賭博問題を追及している渦中。捜査資料を文部科学省に提供し、八百長の実態を明らかにして組織の解体的出直しを迫っているわけだが、いざわが身に降り掛かった火の粉からは、必死に逃れたいものらしい。こうした動きについて、警視庁公安部出身のノンキャリアの1人はこう苦言を呈する。 「公安部に出向中の警察庁キャリアが責任もとらず、平気で異動するようなら、もうそんな人たちはいらないでしょう。責任者が腹を切り、内外にけじめをつければ、それだけで世論の見方も変わるはずなのに。面倒なことから一斉に逃れようというキャリアたちの無責任さの前に、警視庁の再生はあり得ないかもしれない」  自己保身第一。テロリストに負けず劣らず、国家にとっては危険な連中と言えるだろう。
Norton Internet Security 2011 しっかりね。 amazon_associate_logo.jpg
【関連記事】 名乗り出た海上保安官の逮捕見送りで、「実名」「顔出し」めぐりマスコミ紛糾 なぜ、保安官はなかなか逮捕されない? 専門家たちの「無罪」発言にピリピリの当局 相撲協会と警視庁の癒着も!? 麻布署が朝青龍を現行犯逮捕しなかった裏 ...

これこそ暴力装置の暴走! 冤罪に天下りまで……警察の黒い闇を暴く

──「日刊サイゾー」で話題のあの記事をただ読む以上に、さらなる知識を知りたいそんなアナタのために、話が100倍(当社比)膨らむ" プレミアム"な記事をサイゾー目線で厳選レビュー!
1012_lev_keisatsuchou.jpg
警察庁の公式HPより。
 今月初頭、日刊サイゾーでは短期集中連載の『発生から1年「新宿駅痴漢冤罪暴行事件」の闇』が多くの人々の注目を集めました。痴漢冤罪事件などでは、警察の捜査方法が疑問視されることも多く、本来市民の安全を守るべき警察への信頼性が揺らいでいるといえるでしょう。こうした中で、事件の取り調べ可視化などが叫ばれているものの、実際に取り調べの録音や録画は一部で試行されるにとどまっているのが現状。くわえて、今年9月には検察による証拠改ざん容疑で検事が逮捕される事件などもあり、警察などの国家権力に対して慎重な見方をすることが求められているようです。  そこで今回のレベルアップ案内では、DNA鑑定で生み出される冤罪の仕組みから覚せい剤密輸の裏で暗躍する警察の姿、さらには淫行もお目こぼされる天下りのことまで、警察腐敗の真実に迫る記事を取りそろえてみました。もちろん、しっかりと市民のために働く警察の方がいることも事実。だからこそ、一部の不正を許さず、市民の目でしっかりと見つめるべきではないでしょうか? 【日刊Pick Up記事】 ■第1回 痴漢冤罪で命を絶った青年が録音していた「警察の非道」 (2010年12月6日付) ■第2回 なぜ、JRは「息子の死」の真相を追及する母の想いを踏みにじるのか (2010年12月7日付) ■第3回 事件を密着取材していた民放キー局取材班の不可解な動き (2010年12月8日付) ■第4回 追跡レポートをOA直前に封印したテレビディレクターの謎の行動 (2010年12月9日付) 正義はどこにあるのか!? プレミアムな記事紹介はこちら↓ 【プレミアムな関連記事】 [レベル1:絶えることなき冤罪被害] "加害者"にされた者たちが週刊誌に語る「痴漢冤罪」の恐怖と屈辱 2009年7月27日付(日刊サイゾー) 「推定無罪」? なにそれ? おいしいの? 警察の取り締まりは"冤罪製造システム"!? 悪質な交通行政に物申す書 2009年9月21日付(日刊サイゾー) ポップな表紙絵ですが、中身はまったくポップじゃなく......。 最新DNA鑑定でも冤罪が!?"法律なき"危険な運用体制 2010年5月号(プレミアサイゾー) 最先端の科学も、扱う人がダメなら結局ダメです。 [レベル2:予算のためのポイント稼ぎが横行する実態] 覚せい剤密輸の裏に道警!? 疑惑の告発者を直撃! 2007年9月18日付(日刊サイゾー) 裏金事件のさらに裏。 私欲に利用される「テロリスト」警察vs成田空港のつばぜり合い 2010年2月号(プレミアサイゾー) テロリストたちは警察の脳内にいるらしいです。 相次ぐ大学生の大麻摘発 裏にはお役人の点数稼ぎ 2009年3月号(プレミアサイゾー) 警察にとって逮捕は営業活動みたいなもの? [レベル3:警察OBが跋扈する天下りの仕組み] 「なんと200人以上」アート淫行会長 大甘処分の裏に警察出身者の大量天下り!? 2010年8月2日付(日刊サイゾー) まさしく地獄の沙汰も金次第。 年収ナント1000万円!? 松下電器の役員にも就任する警察OBと企業の不健全な関係 200x年x月号(プレミアサイゾー) 暴力団よりよっぽどヤクザ。 ITゼネコンから大手外資まで、官僚が群がるIT業界の美味しい天下り 2010年9月号(プレミアサイゾー) mixiもGREEも天下りの標的に!? [レベル4:警察腐敗を徹底討論] 止まらない警察官たちの暴走!新聞が報じない"桜タブー"を暴く 2009年2月号(プレミアサイゾー) 故・黒木昭雄さんが語る警察の真実。 [レベル5:ねじ曲がった捜査のその先] 刑事裁判の不完全性と社会の敵が持つ浄化作用【前編】 2010年5月号(プレミアサイゾー) 敵はいるけど、正義の味方は見当たらず。 プレミアサイゾー http://www.premiumcyzo.com/

冤罪はこうして作られる 20年近く前からいわれてるのに、改善しないのはなぜ? amazon_associate_logo.jpg

"交通事故死減少"は真っ赤なウソ!? 軍事国家時代から続く「大本営発表」のカラクリ

keishicyo.jpg
警視庁公式ページより
世の中のへんなものをこよなく愛するのり・たまみの、意外と知らないちょっとへんな社会学。  「大本営発表」って言葉、聞いたことありませんか?  戦争中、日本が負けているのも関わらず「敵艦4隻大破の大戦果。帝国の勝利は間近!」みたいな感じで、嘘っぱちを流し続けていた政府の公式発表のことです。  たとえば昭和18年の「ブーゲンビル島航空戦」の時は、日本の惨敗だったのにも関わらず、「撃沈5隻、大破8隻。大勝利!」なんて発表されていたんだそうです。  当時は、今と違ってインターネットなどはありません。情報は完全にコントロールされていました。政府・軍部だけでなく、NHKをはじめ、戦後コロッと態度が変わった新聞も大本営発表を堂々と流していました。それじゃあ、みんな信じますよね。鵜呑みにした多くの若者たちは戦地に向かい、死んでいきました。それも戦死ではなく、食糧補給がいい加減だったせいで、餓死が多かったそうですが。祖父が戦死した筆者としては、心苦しい話です。  ここから「大本営発表」は、「全く信用できない嘘八百の公式発表」という意味になりました。そして現在では「発表をそのまま書くこと。質問は一切受け付けない。」という一方的な形の会見なども、「大本営発表」というようになっています。  最近では、沢尻エリカさんが芸能界に復帰するときに、事前に「都合の悪いことは書かない。事前に確認すること。余計な噂話は書かないこと」などの「6カ条のご誓文」をマスコミ各社に送って話題になりました。この時は「沢尻エリカの大本営発表」なんて言われましたね。  戦争中多くの若者を騙し殺した「大本営」ほど重くもなく、沢尻エリカさんほど軽くはありませんが、実は現在でも悪質な「大本営発表」は存在します。  それは、警察による「交通事故死の発表」です。ここ10年近く「交通事故死は減少中。一時は一万人超えていたのに、ついには5000人割れ!」なんて報道を目にすることありませんか? 主導しているのは警察で、それを報道しているのは新聞などです。軍が警察に変わっただけで、やってることは変わりません。  実は、これらの数字は全くの嘘。あまりにヒドイために、警察庁の発表とは別に厚生労働省も「実際の死者数」を発表しているくらいです。たとえば、平成17年は警察庁の発表は6,871人だったのに対し、厚生労働省発表は1万飛んで28人。約1.5倍も違います。  しかし、話題になるのは、なぜかいつも警察庁の発表ばかり。厚生労働省もいろいろ不祥事が相次ぐなど、叩けば埃の出る身体だから警察庁に気を使っているのでしょうか。別に「実際の死者数」が誤魔化されていても、厚生労働省にとっては、数多く発表している統計上の数字の一つですから、あまり目くじらを立てないのでしょう。  それに対して、警察庁が発表する「交通事故死」は、自身の権威に関わります。なぜかと言うと、警察庁自ら「交通安全基本計画」を約5年に一度立てていて、それに沿って成功していると見せたいからです。戦争中の軍部が「計画」に合わせて、不自然な「戦果」を発表し続けたように、現在の警察も現実ではなく常に「計画」に合わせて、交通事故統計を操作して発表し続けています。  その計画と実績を見ると、不自然なまでに、計画の数字と一致するような「実績」が報告されています。どんなトリックを使っているのでしょう。  たとえば、よく問題視されるのは「24時間」です。これは、警察庁が数字を誤魔化すために使用している時間の枠組みです。「交通事故で亡くなった方」の定義ですが、警察庁によると「事故から24時間以内に死亡した人限定」です。私たちの感覚で言えば、交通事故に不幸にして遭い、病院に運ばれ、2日、3日後に亡くなった人は、やっぱり交通事故で亡くなったんだと思います。しかし、それは数には入れません。警察庁として、そういう方たちは決して発表用の「交通事故死」ではなく、「それ以外」の何かになります。そして人々に、よく分からせないまま、除外しています。  このように、単に数字を減らすために「24時間以内に死んだ時だけ数に入れる」という操作を行っています。厚生労働省の「交通事故死」は、「事故後1年以内に亡くなった人」という定義なので、警察庁の発表と3,000~4,000人も異なるんですね。こっちの数字の方が、現実そのものと思いますけど。  これが「死者激減」のトリックで、ハッキリ書くと ・医療の進歩によって、なんとか1日(24時間)程度なら延命できるようになった。 ・それ以降の死者は頬かむりして、数字に入れない。  という操作をして、激減を演出しています。  警察庁の発表を見ると「警察の交通指導のお陰で死者激減」などと書いてありますが、全く警察は関係ありません。  それどころか、実は交通事故は増えています。よく「過去最悪」と引き合いに出される「交通事故死者数1万6,765人」を記録した昭和45年。その昭和45年を100とすると、平成19年には 交通事故は116、負傷者は105です。最悪の年より、事故も負傷者も増えています。実際に平成5年から平成21年まで、17年連続で事故発生指数が100を割ったことはありません。  常に「最悪の年」より、事故は多く起きています。最悪だった昭和45年代と比べるためか、昭和50年代の事故発生指数は60~70前後の年が多くなっています。たとえば昭和51、52,53年はそれぞれ66,64,65です。ところが、平成15,16,17年は、それぞれ132,133,130です。そう、実は「交通事故は減った」どころか、安全だった昭和50年代と比べて2倍近くにまで事故は増えています。平成18年以降、ちょっと発生数が下がってきましたが、これは飲酒運転の厳罰化が影響していると言われています。それでも指数は「最悪の年」より悪いままです。「最悪」より悪い「超最悪な現状」。  つまり警察の発表とは裏腹に、どんどん悪くなっているというのが現実かもしれません。それに「人を轢いたのは分かったけど、怖くなって......」という形で、2キロ以上引きずったまま走行したとか、悪質な事件も増えてますよね。 大本営がまかり通っている現在のニッポン。なんでも鵜呑みにするのは危ないですね。 (文=のり・たまみ) ●のり・たまみ 世界中の「へんなもの」をこよなく愛する夫婦合体ライター。日本のみならず、世界中の政治の仕組みや法律などをこよなく偏愛している。主な著書に『へんなほうりつ』(扶桑社)、『日本一へんな地図帳』(白夜書房)、『へんな国会』(ポプラ社)、『へんな婚活』(北辰堂出版)などがある。
大本営発表は生きている 世の中うそだらけです。 amazon_associate_logo.jpg
【関連記事】 あの阿久根市より凄い! おっぱいで勝負をかける山口県光市 皇居、ディズニーランド、甲子園球場......好きな場所に勝手に住み込む方法とは? 男の乳首が女の性欲を刺激する!? 『国会議員の迷言議事録99 へんな国会』