元AKB48・前田敦子主演の時代劇『あさきゆめみし~八百屋お七異聞』(NHK)が、今月21日にいよいよ最終回を迎える。 同作は、お七が恋人に会いたい一心で放火事件を起こし、火刑に処された1683年の実話「八百屋お七の放火事件」を描いた悲恋時代劇。初回から平均視聴率5.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と振るわず、以降さらに低迷。第6話では3.2%の最低記録を出し、これまでの全話平均視聴率は4.3%となっている。 低空飛行のままクライマックスを迎える同作だが、見どころは、なんといっても、最終回に登場する主人公の“火刑シーン”だろう。予告映像では、首に縄をかけられ、馬に乗せられたお七(前田)が、“市中引き回し”の刑を受ける場面や、火刑場で火が放たれようとするシーンなどが確認できる。 元トップアイドルの前田が、“火あぶりシーンに挑戦”というだけでも注目度は高いように思えるが、残念ながら、現在のところ大きな話題になっている様子はうかがえない。 「ジェームス三木氏が手掛けた脚本の評判は上々なのですが、前田さんの演技については、相変わらず『声が小さい』『表情に乏しい』と批判が絶えない。ただ、一部では『ほかの女優にはない独特の存在感がある』と、女優としての彼女を絶賛する声も。今月公開の主演映画『もらとりあむタマ子』の怪演も、一部からは好評のようですから、どちらかといえばドラマよりも“映画向き”の女優さんといえそうです。しかし、『夫のカノジョ』(TBS系)の低視聴率が話題となっている今、さほど変わらない数字を記録している『あさきゆめみし』は話題にも上らない。なんとも寂しい状態ですね」(テレビ誌ライター) 前田は低視聴率のまま、ひっそりと火にあぶられてしまうのだろうか……?NHK『あさきゆめみし~八百屋お七異聞』番組サイトより
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『ごちそうさん』レシピ本も……莫大な“関連ビジネス”の利益を子会社・天下りで山分けする、NHKの金満体質
NHKの番組関連ビジネスが止まらない。このところ『ダイオウイカ』『あまちゃん』の大ヒットでCDや書籍など関連商品がバカ売れ、版権から生まれる莫大な利益を上げているが、朝の連続ドラマ『ごちそうさん』でも、レシピ本出版プランなど商魂たくましい動きがあるという。 同ドラマは洋食屋「開明軒」を舞台にしたものだが、視聴率は10月16日放送(第15回)が関東地区で平均27.3%を記録し、『あまちゃん』の最高27%を上回る大ヒットとなっている。その反響は大きく、視聴者からは局に「番組に出てきた料理のレシピが知りたい」などの問い合わせが殺到しているという。 この反響こそ「それを見越して計画的に仕掛けたもの」とNHK関係者が明かす。 「番組関連ビジネスは今に始まったことではありませんが、最近は特に、書籍化やグッズ開発・拡販のノウハウを蓄積している民放の制作会社を使って利益の広がる番組企画を推進させています。NHK局内のお役所的体質と違って、民放でヒットを作ってきたスタッフは金儲けが上手ですし、今回はおにぎりひとつとっても米の炊き方で何種類も見せてみたり、本格的なグルメドラマとして関連ビジネスの仕掛けをしているんです。フードスタイリストとして飯島奈美さんを起用したのも、彼女が味だけでなく見栄えの良さで高い評価を得ているからです」 実際、ドラマ放送後は、書店で飯島氏のレシピ集がセールスを急上昇させたという話もある。同ドラマに出てくる洋食屋は実在する老舗の「たいめいけん」をモデルにしているとも指摘されているが、NHKサイドは白々しく否定。このあたりも関係者は「余計なマージンを流す必要がないので、たまたま名前が似ただけというスタンスにしている」という。 「今後は関連会社による料理本やイベントなど各種ビジネスを展開していく予定で、当然そこではNHKの天下り先に金が流れる仕組みです。あのダイオウイカのブームでは、億単位の資産を築いた関係者もいるんですよ」(同) NHKは1982年の放送法改正より営利事業への出資が認められるようになり、以降は無数の関連会社が作られ、特に子会社のNHKエンタープライズは昨年だけで500億円以上の売り上げを上げた最大手。『あまちゃん』でも、版権ビジネスにより数十億円の利益が上げたといわれる。 「その規模は、日本の番組制作会社の中でもトップです。ただ、約530人の社員のうち、120名ほどがNHKからの出向。つまり、番組で儲けた金をそのままNHKに還元してしまうと受信料の引き下げにつながるだけなので、別のところで山分けしてNHK本体は受信料でギリギリ成り立っているという姿勢を崩さないようにしているんです」(同) 国民の支払った受信料で作られた番組でも、儲けは戻ってこないで一部の人間の利権になっているのは腑に落ちないものがある。ドラマ関係者によると「スタジオではスタッフによる消えもの(食べ物)のつまみ食いがやまない」というほどのグルメドラマ『ごちそうさん』だが、本当においしい“つまみ食い”は別のところで発生している。 (文=ハイセーヤスダ)NHK『ごちそうさん』公式サイトより
NHK会長の「TBS『半沢直樹』の視聴率知らない」発言に、民放各局が大激怒のワケ
「『半沢直樹』の視聴率がどれだけか知らなかった。そんなにすごかったんですね」 まるで他人事のように言ってのけたのが、NHKの現会長・松本正之氏だ。 今月3日、NHKの定例会長会見が行われた。喜色満面に受け答えしたのは、先月28日に放送終了した朝の連続テレビ小説『あまちゃん』について。最終回の放送があった9月28日から今月2日までに約250件の好評の意見が寄せられたそうで、広報担当者によると、うち90件が続編を望み、再放送の要望も100件あったという。 松本会長は大みそかの紅白歌合戦での『あまちゃん』の企画に「紅白は国民的行事の要素があるので期待に応えたい。『あまちゃん』は社会的現象(になる)などいろいろなことがあったので、担当が考えていると思う」と上機嫌で語った。 一方、平均視聴率42.2%(関東地区)を記録したTBS系ドラマ『半沢直樹』について、松本会長は「受けていると聞いて、見てみた。今の世の中でサラリーマンがあれだけの正義感でやるのは難しい。その正義感が受けたと思う」とコメント。だが、肝心の視聴率について「『半沢直樹』の視聴率がどれだけか知らなかった。そんなにすごかったんですね」とやってしまったから、さあ大変! そのことを伝え聞いた民放スタッフは「ふざけんな!」「テレビマンを侮辱する発言だ!」と口々に声を上げる。 某バラエティ番組のディレクターは「さすが“天下のNHK”。国民の税金で番組を作ってるようなモンだから、視聴率は二の次なんだろう。こっちは限られた予算の中でやっていて、数字が悪かったら予算は削られる。会長の発言は、内に秘めたNHKの傲慢さがよく出ている」と呆れたように語る。 『あまちゃん』の大ブレークで口が滑ったとはいえ、“失言”にはくれぐれもご注意を!TBS『半沢直樹』
「現場は“あま禁”だった……」NHK朝ドラ『ごちそうさん』好調スタートに、ヒロイン・杏が安堵の涙
9月30日にスタートしたNHK朝の連続テレビ小説『ごちそうさん』の第1週の視聴率が、関東地区で全6話とも20%超を記録。大ブームを起こした前作『あまちゃん』を超えるヒットに、ヒロイン役を務める女優・杏が関係者に涙を浮かべながら「よかった」と報告した話が伝わっている。 「杏さんの登場は第1週のラストからで、子役の豊嶋花からバトンタッチされたものではありますが、父親の渡辺謙さんに『プレッシャーがかかっている』と相談していたそうで、謙さんから『座長なんだからしっかりしろ。視聴率が悪くてもキャリアが終わるわけじゃない』と激励されたと言っていましたから、この“あまちゃん超え”には一番喜んでいるのでは」(NHK関係者) 『ごちそうさん』は明治から昭和初期を舞台に、東京の洋食屋の娘として食いしん坊に育ったヒロイン・卯野め以子(杏)が、偏屈な大阪男の西門悠太郎(東出昌大)と恋に落ちて大阪に嫁ぎ、食で幸せを築いてゆく物語。前作『あまちゃん』が大ヒットしたこともあり、杏がプレッシャーからナーバスになっていたという。 「多くの関係者がピリピリしてはいましたが、杏さんの緊張度はかなり深刻でした。クランク・インする前から、周囲に『ああいう大ヒットのあとだと、何をやってもダメなような気がして……』と素直に漏らしたこともあって、現場では『あまちゃん』の話は禁句のような感じになり、スタッフたちの間では『あま禁』という言葉が飛ぶほどでした」(同) しかし、初回の視聴率は22%で、平均視聴率が20.6%の『あまちゃん』を超えるスタート。こうなると『あまちゃん』の関連グッズバカ売れに続く、『ごちそうさん』のグルメビジネスも期待される。NHK関係者によると「レシピ本や、スピンオフした料理番組なども企画にある」という。 「そういう派生商法ありきで立てられているドラマなので、余計に杏さんもナーバスだったんだと思いますよ。どんなにいい演技をこなしたって、関連ビジネスの売り上げにつながるかは未知数ですからね。でも、いまのNHKはダイオウイカなど、派生商法に夢中となっているので、杏さんの心中は複雑だったはず」(同) ただでさえ、朝の連ドラの主役が受けるプレッシャーに加え、全国中が注目する『あまちゃん』の後枠として担ったヒロインの座だが、NHKの思惑まで気にしなければならないとは人気女優も大変だ。 (文=ハイセーヤスダ)NHK連続テレビ小説『ごちそうさん』
前田敦子主演『あさきゆめみし』視聴率4.0%で下降止まらず 「大島優子のほうがよかった」の声も
元AKB48・前田敦子主演の時代劇『あさきゆめみし~八百屋お七異聞』(NHK/木曜20:00~)の視聴率の下降が止まらない。 同作は、お七(前田)が恋人(池松壮亮)に会いたい一心で放火事件を起こし、火刑に処された1683年の実話「八百屋お七の放火事件」を描いた悲恋時代劇。今後、前田の“火刑シーン”も登場すると言われているが、宣伝不足のせいか、現在のところさほど話題にはなっていないようだ。 先月19日の初回も平均視聴率5.8%(ビデオリサーチ調べ/関東地区/以下同)と振るわなかったが、第2話で5.0%、今月3日放送の第3話で4.0%と、回が進むごとに落ち込みを見せている。 あまり視聴率を気にしないといわれるNHKだが、同作には並々ならぬ熱意を見せていただけに、関係スタッフらの間では「前田がこんなに数字を持っていないなんて……」と落胆ムードが漂っているという。また、視聴者からは「元AKBセンターというだけで主役に抜擢したツケ」「4.0%なんて、民放なら打ち切りレベル」と冷ややかな意見が挙がっている。 「前田さんの演技に対し、『表情がいい』『回を追うごとに成長が見られる』と好意的な感想もある一方で、相変わらず『大根すぎて見てられない』『セリフが聞き取りづらい』という批判が目立ち、中には『受信料を払いたくなくなった』といった厳しい声まで噴出している。 前田さんが連ドラで主演を務めるのは、夜9時台で5.5%を記録した伝説の低視聴率ドラマ『花ざかりの君たちへ~イケメン☆パラダイス~2011』(フジテレビ系)以来、約2年ぶり。彼女には気の毒ですが、『あさきゆめみし』が盛り返しでもしない限り、業界内で“低視聴率女優”のレッテルが貼られることは免れないでしょう」(芸能記者) 3日に『スタジオパークからこんにちは』(NHK)に出演したAKBの大島優子が、小さい頃から時代劇に出たかったために「これまで“ピアスの穴”を開けなかった」というエピソードを披露。そのため、一部では「前田より大島主演のほうがよかった」という声が高まっているようだが、今後、前田が女優として広く評価される日は来るのだろうか?NHK『あさきゆめみし~八百屋お七異聞』公式サイトより
「そう甘くはなかった!?」レプロのアイドルグループが『あまちゃん』人気便乗も、CDが思ったより売れず……
新垣結衣や能年玲奈と同じレプロエンタテインメントに所属するアイドルグループ・ベイビーレイズが、5枚目のシングル「暦の上ではディセンバー」(ポニーキャニオン)を11日に発売。初日の売り上げ枚数が予想を下回ったことが、業界内で話題となっているという。 同シングルのオリコンシングルデイリーランキングの結果は、5位。5万枚以上を売り上げた堂本剛、2位に付けたハロプロのアイドルグループ・Juice=Juiceの2万3,997枚や、3位のTHE ポッシボーの1万2,189枚に負けてしまった。 同曲は、視聴率20%を超える人気ドラマ『あまちゃん』(NHK)の劇中に登場する架空のアイドルグループ「アメ横女学園芸能コース」の楽曲を、「ベイビーレイズVer.」としてレコーディングし直したもの。ベイビーレイズと、声優の水瀬いのりが歌う劇中音源は、7月にiTunes Storeで配信されると、シングル総合チャート首位に。また、先月末に発売された同曲を含むコンピレーション・アルバム『あまちゃん 歌のアルバム』(ビクターエンタテイメント)は、初週売り上げ7万4,000枚に達し、ランキング1位となった。 当初、「暦の~」はビクターが発売する番組関連CDにのみ収録予定であったが、グループたっての希望でベイビーレイズの楽曲としてポニーキャニオンから発売が決定。CDのデザインは、表がベイビーレイズのメンバー、裏が『あまちゃん』ヒロインの能年の顔写真となっている。 音楽関係者によれば、同シングルは「『あまちゃん』効果で初動2万5,000枚はいくと言われていた」というが、実際は半分以下。しかし、最近のアイドルCDには珍しく“1形態”でのリリースであったったことも、一つの要因といえるだろう。 「能年が所属するバーニング系プロダクションのレプロは、『あまちゃん』人気に便乗して自社のアイドルも売ってしまおうと、CD化の企画をねじ込んだのですが、そう甘くはなかった。リリース前には、『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)や『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)にも出演しましたが、思ったほどの効果は出なかったようですね」(同) 「乗り込み!乗っ取り!!アイドル」として、昨年5月に結成されたベイビーレイズ。アイドルファンの間では、「このまま売れちゃうのでは?」「『あまちゃん』のNHKに便乗して紅白出場も!?」などと期待する声も上がっていたようだが、『あまちゃん』ファンを乗っ取るのは、そう簡単なことではなかったようだ。「暦の上ではディセンバー」(ポニーキャニオン)※右はジャケット裏面
宮藤官九郎の売名行為!?『あまちゃん』は震災をどう描いたのか
「テレビはつまらない」という妄信を一刀両断! テレビウォッチャー・てれびのスキマが、今見るべき本当に面白いテレビ番組をご紹介。 『あまちゃん』(NHK総合)は、2008年から始まる東北を舞台にした長編ドラマである。だから、2011年に起きた東日本大震災を描くことになるのは、放送開始当初から話題になっていた。脚本を担当する宮藤官九郎は「(震災を)やらないのも嘘、それだけをやるのも嘘」(MSN産経ニュース)と語っていたし、放送開始前の今年3月11日に書かれたブログでは「『あまちゃん』は震災を描くドラマではありません。お茶の間の皆さんが愛着を持って見守って来たキャラクター達が、その時を経て何を感じ、どう変わるかは、ちゃんと描くことになると思います」と書いている。 その言葉どおり、『あまちゃん』における「震災」は数あるエピソードのひとつにすぎない。しかし、重要な分岐点のひとつであることも事実だ。果たして、『あまちゃん』は震災をどう描いたのか。 132話(8/31放送)では、3月12日に東京で開催される天野アキ(能年玲奈)念願のライブに向けたリハーサル風景が描かれていた。北三陸の人たちも楽しそうだ。「最近地震が多い」ということ以外、何も変わらない。アキのライブを見るため、ついに上京することになったユイ(橋本愛)はみんなに温かく見送られ、大吉(杉本哲太)と共に北三陸鉄道に乗り込んだ。物語上の母娘の確執や、春子(小泉今日子)と鈴鹿ひろ美(薬師丸ひろ子)と太巻(古田新太)のいざこざなど、整理すべき問題も片付けられていた。それは、そういった問題解決の理由や動機に「震災」を使いたくないという、作り手の意思の表れだろう。 そして、あの日がやってくる。 133話(9/2放送)は緊急地震速報で携帯電話が激しく振動するシーンから始まった。“みんな助かってくれ”。そう強く願いながら画面に見入ったのは、もちろんこれまで愛してきた登場人物たちへの思い入れもあるが、まだ脳裏にこびりついている僕たち自身の震災の記憶を呼び起こされたからだろう。 いつものように軽快なOP曲が流れだす。この明るいテーマ曲を流さない、という選択肢もあったかもしれない。むしろ、そのほうが演出としては定石だ。この状況に明るい曲はそぐわない、と感じる視聴者も多いだろう。だが、この日もいつもと同じだった。音楽を担当した大友良英は言う。 「最初から震災が来るというのを想定して作った曲。演出の井上剛さんはじめ、みんなが『これずっとかけ続けるから』って、最初からかなり強い意志でおっしゃっていて。何が起ころうと変わらない日常があるわけですし、聴こえ方が違うと思うんですよね。震災の時に限らずなんですけど、アキちゃんが笑ってる時、泣いている時、それぞれ聴こえてくるところが違う。今日は今日で違う聴こえ方がしてくると思うんですよね」(『スタジオパークからこんにちは』) 地震や津波の被害はジオラマによって表現された。ドラマ開始当初から何度となく登場し、観光協会長・菅原(吹越満)の道楽のように扱われてきたあのジオラマだ。そしてトンネルで急停止し、辛くも難を逃れた北鉄の車両から、外の状況を見ようと歩き出した大吉が気持ちを鼓舞して歌ったのもまた、小ネタとして何度も歌われた「ゴーストバスターズ」だ。 一方、東京では、被害状況を映すテレビ画面に見入りながら、気持ちが追いついていないアキたち。そこに豚汁を差し入れする安部(片桐はいり)に「なんか今は、まめぶ食べて文句言いたかった」「安部ちゃんといえば、まめぶだもんね! ドラえもんの、どら焼きみたいなもんたい!」とGMTのメンバーが言うと「まめぶはポケットには入りません!」と安部がちょっと的外れなツッコミを入れ、ようやくみんなに笑顔が戻る。 「ジオラマ」「ゴーストバスターズ」「まめぶ」。これまで小ネタでしかなかったものが、一転して大きな意味を持つ。非日常の中にも日常は潜んでいる。それが、かけがえのない救いになったのだ。 北三陸の住民の安否は「みんな無事 御すんぱいねぐ(ご心配なく)」という祖母の夏(宮本信子)の短いメールでのみ伝えられた。そして、地震や津波の被害から奇跡的に逃れた北三陸鉄道が「1区間でも1往復でもいい。誰も乗らなくてもいい。運行を再開することが使命だ」と大吉たちの奮闘で震災からわずか5日後に運転を再開させたという、ほぼ実話を基にしたエピソードが挿入される。 しかし、震災後の北三陸の描写は、アキが北三陸に戻るまでの3話(134~136話)の間で、わずか5分足らずのこのシーンだけだった。これまで東京編でも頻繁に北三陸の人々の生活を描写してきたことを考えれば、異様なことだ。それは、東京といわゆる被災地の、あの「断絶」をあえて描かないことで、痛烈に表現していた。 北三陸鉄道を復旧したように、とにかく前へ進むしかないと踏ん張って生きようとする北三陸の人々に対し、東京では迷い立ち止まっている人々の様子が描かれる。 震災発生当初、娯楽は「自粛」を余儀なくされていた。 「娯楽に関わる多くの人が自分自身に問いかけました。ドラマや映画や歌がなくても人は十分生きていける。でも水や食べ物、電気や燃料がないと人は困る。生きられない――」(春子・語り) 鈴鹿はドラマの出演依頼に対し「もちろん出たい! だけど東北の方々に申し訳ない……」と後ろ向き。それに対し、社長の春子は言うのだ。 「東北の人間が『働け』って言ってるんです!」 一方、GMT5マネジャーの水口(松田龍平)が懇願し、プロデューサー太巻が「恩売るだけだぞ。お前に対する“売名行為”だ」と承諾して実現したアキとGMT5のテレビ収録。そこで「地元に帰ろう」を歌ったのを最後に、アキは北三陸へ帰ることを決意した。 人はドラマや映画や歌や笑いがなくても生きていける――そんなわけがない。震災後の東京の描写は、作り手のそんな強い意志を感じずにはいられない。震災後わずか2年で(もちろん、震災を描くのがメインではないという注釈がつくにせよ)国民的ドラマで震災が描かれたというのは、誰もが思い浮かべるような傑作が生まれていない阪神大震災後のドラマ・映画製作状況を鑑みれば、いかに異例で偉大なことか分かる。ちなみに阪神大震災を描いたドラマ・映画の中で、最も印象的なドラマのひとつである『その街のこども』(NHK総合)の演出は、『あまちゃん』のメイン演出であり、震災が起こった週を担当した井上剛だ。「朝ドラ」で震災を扱う。それは脚本家、演出家にとって、ある意味で「売名行為」なのかもしれない。 三陸に戻ったアキを迎えたのは、「地元」の人々の以前と変わらないとびきりの笑顔だった。そして「ふさぎこんでてもしゃあねえからな」と、家が流されたり、全壊したことなど、地震や津波の被害を笑いながら語る。かつて、「みんないろいろあって、最終的にここさ、帰ってくんの」と、自分たちの過去を笑い話にしていたように。そして夏は、アキが初めて北三陸に来た日と同じように、海女として海に潜っていた。「なして潜ってんだ?」と問うアキに、夏は以前と同じように答えた。「おもしれえがらに決まってんべ!」 アキは、袖が浜では一番被害ひどかったという海女カフェを訪れる。海女カフェは、アキが作った、このドラマにおける「娯楽」の象徴のような場所だ。 「決めた! 海女カフェ復活させっぺ!」その廃墟と化した惨状を見て、アキは宣言する。 「正直、分がんねかった……。オラにできること、やるべきことって、なんだべってずっと考えてた。(略)頑張ろうとか、ひとつになろうとか言われても息苦しいばっかりでピンとこねえ。んでも帰ってきたら、いろいろハッキリした。とりあえず人は元気だ。みんな笑ってる。それはいいことだ。食べる物もまあある。北鉄も走ってる。それもいいこと。んだ。東京さいたら、いいことが耳さ入ってこねえんだ。オラが作った海女カフェが流された。直すとしたらオラしかいねえべ! これぞまさにオラにできることだべ!」 アキは、壊れてしまった居場所を「逆回転」させ、再生させることを誓ったのだ。 「笑わないことが追悼ではない。だったら365日笑っちゃいけないはずだ。むしろ亡くなった人の分も笑ったり泣いたり喜んだり悲しんだりしながら生きるのが供養なんじゃないかなと思います」(宮藤官九郎ブログより) 何が起ころうと変わらない日常がある。その日常を変わらず、「普通」に生きることは、いまや困難を伴うことだ。しかし、その尊さと大切さを『あまちゃん』は「笑おうぜ」というメッセージに乗せて伝えている。「自粛」したってしょうがない。「不謹慎」だとか「売名行為」だとか批判を浴びたって、そんなことお構いなしに立ち向かった娯楽や笑いに、僕たちは希望を感じ救われてきたのだ。 海開きの日、震災後わずか4カ月でアキたち海女の実演が行われるということで、多くの取材陣や見物客が駆けつけた。 「アキちゃんとユイちゃんが揃う、滅多にないチャンスだもの。ただ指をくわえて見てるわけにはいかねえべ」と商魂たくましい菅原、大吉たちは「K3RKDNSP(北三陸を今度こそ何とかすっぺ)」と書かれたお揃いのシャツを見せつけながら不敵に笑う。 「よろしく頼む。だって“被・災・地”だもの」 (文=てれびのスキマ <http://d.hatena.ne.jp/LittleBoy/>) ◆「テレビ裏ガイド」過去記事はこちらから『あまちゃん』公式サイトより
「ユイが行方不明に!?」ついに東日本大震災が描かれる『あまちゃん』、結末は……
最終回まで残り1カ月。いよいよラストスパートをかける『あまちゃん』(NHK)だが、9月2日から放送される第23週「おら、みんなに会いでぇ!」では、いよいよあのシーンが描かれる。 発表されている第23週のあらすじはこうだ(ネタバレあり)。アキ(能年玲奈)にとって念願だったGMTとの初ライブの前日、2011年3月11日に東日本大震災が発生。ライブは延期となり、アキの初主演映画『潮騒のメモリー』も海を扱った作品であるため、公開1週間で打ち切りに。 北三陸市も津波の被害を受け、大吉(杉本哲太)を中心に北三陸鉄道の復旧が始まる。そんな中、アキが出演する子ども番組『見つけてこわそう』がタイトルを変え、放送を再開。アイドルとしての仕事を必死で続けるアキだったが、震災から3カ月後、ついに北三陸へ帰ることを決意。できることから始めようと、壊滅的な被害を受けた「海女カフェ」の再建に立ち上がる……。 同作のナレーションは、東京編開始を境に祖母の夏(宮本信子)から孫のアキへと引き継がれたが、この週から別の人物に引き継がれることが発表されている。制作サイドがかねてから「3世代の物語」とうたっているところから察すると、小泉今日子演じる母・春子と予想するのが自然だろう。 いずれ震災が描かれることは、番組開始前から発表されていた。しかし、いざ放送が近づくと、ネット上は「お願い! 全員、無事でいてけろ!」「悲しそうなアキちゃんは見たくない」「あ~、見たくないけど、見たい!」といった書き込みであふれ、ファンの落ち着かない様子が伝わってくる。 また、以前からドラマファンの間では、震災後の展開の予想合戦が繰り広げられていた。「夏ばっぱが津波に流され、アキが後を継いで立派な海女になる」「行方不明となった安部ちゃん(片桐はいり)が、最終回でまめぶカーに乗って戻ってくる」「復興のため、GMTが『海女カフェ』を拠点として活動を開始。北三陸が全国的に知れわたり、海女志望者が殺到する」「アキと種市先輩(福士蒼汰)の子ども“フユ”が産まれる」などさまざま。 現在は、公開されている数少ない第23週のスチール写真などから、東京でのアキのライブを見るために北三陸鉄道に乗ったユイ(橋本愛)と、吉田(荒川良々)が行方不明に。ユイは無事だったが、吉田は……というような予想をする人が目立つ。 「NHKが小出しにする情報を元に、先の展開を予想するのも『あまちゃん』の楽しみ方の一つ。居酒屋などにファンが集う『あまちゃんオフ会』もあちこちで開かれ、最近は『見つけてこわそう』が震災後、どんなタイトルになるか? といった話で朝まで盛り上がっているそうです。後半になるにつれ、じわじわと視聴率が上がっている同作ですが、震災が描かれる第23週はさらなる上昇が期待されています」(テレビ誌ライター) 同作の舞台となっている岩手県久慈市は、実際に大きな津波被害にあった場所。ついに宮藤官九郎が描く震災が提示されることで、オープニングの美しい海岸や、小袖海岸の堤防を疾走するアキの姿が、また違ったものに見えてくるのかもしれない。『あまちゃん』公式サイトより
『あまちゃん』続編熱望の能年玲奈「ほかに大きなオファーがない!?」一方、橋本愛は……
NHKの人気ドラマ『あまちゃん』に続編はあるのか――。打ち上げや記者会見では主役の能年玲奈が事あるごとに「あまちゃん2をやりたい」とNHK側にリクエストしていたが、同局のディレクターは「皮肉にも『あまちゃん』のブレークで、橋本愛や小泉今日子の仕事が増えてスケジュール的に難しい」と話している。 ただ「ここまでヒットしたら当然、『次をできないか』という上からの相談はあった」とディレクター。 「2001年放送の『ちゅらさん』はそういう上の要望で、03、04、07年と続編が制作されていますからね。今回もないとは言えない」(同) ただ、脚本の宮藤官九郎は「続編はやらない」と断言。また、橋本サイドもスケジュール以前に否定的な態度だったとディレクターは話す。 「橋本さんと能年さんは映画『告白』でも共演していますが、そのときは橋本さんが立場的には上だったのに、今回は能年さんを引き立てるような感じだったので、そこはあまり面白くない様子だった」 実際、3次会まで行われた『あまちゃん』の打ち上げでも、橋本は1次会のみの出席でそそくさと帰っていったという話があり、ドラマ終了後もあまり大っぴらに感想を話すこともない。 これに反して能年が続編にこだわるのは、「ほかに大きなオファーがないからでは?」とスポーツ紙記者。 「ドラマや映画のオファーが届いても、あまりいい条件のものがなかったという話は聞こえていますね。どれも主役クラスのものではなく、脇役か男女複数の共演といった類いのものばかり。実のところ、朝ドラ主演後の方向性って意外に難しくて、例えば『純と愛』の夏菜も一本気なキャラクターがイメージとして定着してしまって、後の仕事がトーンダウンしていますし」(同) 前述『ちゅらさん』でも国仲涼子に清純派のイメージがつきすぎて、脱却に悩んだという例もある。能年と違い、橋本は10月からNHK・BSプレミアムで連ドラ『ハードナッツ!』の主演が早々に決まり、同じヒットドラマ出演でも明暗が分かれている。 「能年の所属事務所は、とにかく主役級の仕事を取ろうと強い営業をかけているそうですが、人気で能年がリードしても、仕事では橋本が恵まれるという感じになってしまうかもしれません」(同) 綾野剛とのデートをスクープされた橋本愛に「嫉妬します」とコメントした能年だが、その嫉妬の真意は別のところにあるのかもしれない。 (文=鈴木雅久)『連続テレビ小説あまちゃん Part2』(NHK出版)
NHK、あまちゃんビジネスの儲けはどこに?受信料・高給体質の裏で多額剰余金プールか
サイゾーのニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けします。
6月に発売されたNHK連続テレビ小説『あまちゃん』のオリジナル・サウンドトラックはオリコンチャート初登場5位をマークし、ドラマの中で天野春子役の小泉今日子が歌う『潮騒のメモリー』(7月発売)は同2位と売り上げ絶好調。ドラマの中で歌われた劇中歌すべてを集めたCD『あまちゃん 歌のアルバム』も8月28日にリリースされる。また、今年1月に放送した『NHKスペシャル 世界初撮影! 深海の超巨大イカ』が好評だったことを受け、NHKはダイオウイカをテーマにしたコンテンツを続々と展開中だ。 大河ドラマや特集番組をDVD化したり、ヒットしたドラマの劇場版映画(『セカンドバージン』『ハゲタカ』など)を製作するなど、NHKのコンテンツ2次利用ビジネスは以前から行われてきた。そして、その都度問題視されてきたのは、NHKが特殊法人で公共放送局であるため、その商業化・肥大化はどこまで認められるのかということだ。 つづきを読むCD「連続テレビ小説『あまちゃん』オリジナル・サウンドトラック」(ビクターエンタテインメント)






