【速報】角川書店に続き、集英社・小学館・講談社もアニメフェアをボイコットへ!

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「東京国際アニメフェア2011」HPより
 マンガ・アニメの表現の自由を奪うとして、日増しに反対の声が強まっている、東京都青少年健全育成条例問題。一時は、立場を変え全面賛成に鞍替えするともされた民主党でも、新・改定案に反対する都議の声は強く、最終的な結論は出せないでいる。  こうした中で12月8日、角川書店の井上伸一郎氏が「都の対応に納得できない」として、東京都が主催する東京国際アニメフェアへの参加を取りやめることをTwitterで表明し、注目を集めた。(参照:井上伸一郎 on Twitter http://twitter.com/hp0128)  角川書店は、関連するアニメ製作会社などにも、参加取りやめを呼びかけているとされ、東京都が開催する国際イベントは、存亡の危機に立たされることになりつつある。  そして本日、東京国際アニメフェアをボイコットする動きが角川書店だけではないことも明らかになった。  新たに態度を表明したのは、角川書店と同じく、多くのアニメ原作コンテンツを所有する、集英社である。
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実際に集英社から10社会に配布された文書
(クリックで拡大表示します)
 出版社で構成されるコミック10社会(集英社、角川書店、小学館、講談社、秋田書店、白泉社、少年画報社、新潮社、双葉社、リイド社で構成)に配布された文書によれば、集英社はアニメフェアには出展していないため、原作を提供しているアニメ製作会社に、出展取りやめを要請したことを表明。既に、小学館・講談社には「おおむねご賛同をいただいている」として、10社会各社にも賛同を求めている。  同時に文書では「石原都知事は、都条例の改正に関しては、たびたび、漫画家及び出版社側との話し合いを一方的に打ち切り、なりふり構わず改正案の成立に突き進んでいます。その一方で、『東京国際アニメフェア』を通じて、漫画やアニメを商業的に利用しようとする東京都に、不信感を、抱かざるを得ません」と、強い非難が記されている。  13日の総務委員会採決、15日本会議採決と、僅かな日々の中で行われるギリギリの攻防。出血も厭わない出版社の態度表明に、東京都は、どう対応するのだろうか?  いずれにせよ、採決のカギを握る「民主党」がこの動きにどう対応するかで、すべては決するだろう。 (取材・文=昼間たかし)
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流通規制に地域振興、さらには秋葉原事件まで オタク文化から見通す日本社会

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「文化庁メディア芸術プラザ」HPより。
 今月の2日に当レベルアップ案内でもご紹介したように、現在"非実在青少年"問題が再び注目を集めています。(参照)加えて、20日、21日にはアニメやマンガなどのコンテンツを対象とした「コンテンツ文化史学会」が開催されるなど、連日オタク文化に関する話題が尽きることはありません。  2000年代から国際的な競争力を持っているとして取りざたされたオタク系コンテンツ。"クールジャパン"という言葉でも形容され、文化庁がCG-ARTS協会と共にメディア芸術祭を主催し、2009年には国立メディア芸術総合センターの設立が計画されるなど(同年予算執行停止)、政府も積極的にコンテンツ立国・日本を目指す動きを見せていました。  このように徐々に市民権を得つつあるオタク文化。ただただ楽しむのもいいですが、日本独自の進化を経たそれらは、この日本社会について考えるうってつけの教材となるのです。そこで今回のレベルアップ案内では、「オタク文化から見通す日本社会」と題して、「産業」「社会」「文化」の3つのテーマに沿った注目記事をラインナップ。『けいおん!』の経済効果検証からマンガ・アニメの違法アップロードの現状、大学で積極的に運用されるオタク系学部のワケ──などなど。アニメやマンガの話から、さらっと日本社会について語れれば周りから一目置かれること請け合い!? 二次元から見える世界をご堪能あれ。 【日刊Pick Up記事】 オタクのゴールは大学教授? いまコンテンツ文化史学会が熱い! (2010年11月16日付) 再び動き出した「東京都青少年健全育成条例」改定案に民主党も反対しない可能性 (2010年11月17日付) 『ラブひな』赤松健が漫画無料公開 絶版マンガ図書館構想を佐藤秀峰も応援 (2010年11月20日付) オタク文化を見れば今の日本が見えてくる!? プレミアムな記事紹介はこちら↓ 【プレミアムな関連記事】 【産業】 [オタク産業の裏側を概観する] オタク産業【裏】レポート 2010年11月号(プレミアサイゾー) アニソン特集では、サイゾーにまさかの水樹奈々登場。 [地域振興としてのオタクビジネス] 第二のアキバとなるか!?埼玉県がオタク文化で観光PR 2008年5月30日付(日刊サイゾー) アトムが埼玉県に住んでたとは......。 [爆発的ヒットコンテンツの経済効果はいかほどか] 1週間で1年分売れる!? アニメ『けいおん!』経済効果を徹底検証(前編) 2009年6月25日付(日刊サイゾー) "神搾取"で有名な『けいおん!』の実力は!? [作家自身が変革する流通制度] 佐藤秀峰が漫画『海猿』全話を無料公開 漫画界の新たなスタンダートとなるか? 2010年9月19日付(日刊サイゾー) ただの"お騒がせ漫画家"じゃないんですよ。 【社会】 [中国依存の思わぬ余波] レアアースだけじゃなかった! 尖閣問題がもたらすオタク産業大変動の可能性 2010年11月14日付(日刊サイゾー) 気がつけば"made in China"の文字。 [ネット普及によって頻出する著作権問題] 「やったもん勝ち」なんて当たり前! 海外マンガ・アニメ違法投稿サイトの実情 2010年9月7日付(日刊サイゾー) 放送翌日にはすでに字幕つきでアップされてたり......。 誰がそんなに頑張っているのだろうか。 [海外で発生した表現と規制の衝突] ゲーム業界を揺るがしたレイプレイ事件と業界癒着 2009年10月号(プレミアサイゾー) "非実在青少年"問題を占っている? [東 浩紀氏、宮台真司氏、神保哲生氏が語る秋葉原事件] 秋葉原事件の根底にある政策の無策とネットの包摂 2008年8月号(プレミアサイゾー) なぜ事件は"アキバ"で起こったのか。 【文化】 [ディシプリン化するオタクコンテンツ] 大学でサブカルを学ぶ!? 明治大学がマンガに接近! 2010年5月号(プレミアサイゾー) 教科書がマンガなんて夢のよう! [隆盛するアニメの未来を憂うシンポジウム] 誰がアニメを変えたのか? 世代論で切るオタク文化の10年、そして50年 2009年12月14日付(日刊サイゾー) 厨二病の人が大集合!? [著名人らが語る国民的作家の本当の価値とは] 日本人は、「宮崎駿」を、まったくワカッテナイ!? 賛否評論な宮崎作品の正当性を批評家たちが問う 2008年11月号(プレミアサイゾー) 可愛い女の子以外にも見るところがたくさんあるんです。 [喧伝されたクールジャパンの現在] 《連載》宇野常寛の批評のブルーオーシャン クール・ジャパノロジーの可能性 2010年10月号(プレミアサイゾー) クールジャパン(笑)。 プレミアサイゾー http://www.premiumcyzo.com/

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青少年課長も「前と言っていることは変わらない」と認める『新・健全育成条例改定案』の中身

 先週から一部のマスコミが報じていた東京都青少年健全育成条例改定案の全文が11月22日、明らかになった。「非実在青少年」の言葉を削除され一見、大幅に内容を改めたように見えるため、"賛成に回る都議も増えるのではないか"と出版界からは懸念の声が挙がっている。  今回の条例案でまず注目すべきは、規制対象とされる「基準」の部分だ。今回の条例案では「非実在青少年」などの描写を削除し、次のように記す。
漫画、アニメーション、その他の画像(実写を除く。)で、刑罰法規に触れる性交若しくは性交類似行為又は婚姻を禁止されている近親者間における性交若しくは性交類似行為等を、不当に賛美し又は誇張するように、描写し又は表現することにより、青少年の性に関する健全な判断能力の形成を妨げ、青少年の健全な成長を阻害するおそれがあるもの。
 現状の「不健全図書」指定制度に加えて、新たなものを付け加える必要の是非は、ひとまず置いておいて、よく分からないのは、どうしたら「不当に賛美し又は誇張するように、描写し又は表現する」ものだと判断されるのだろうか? 「あくまで、不健全図書にあたるかを決めるのは青少年健全育成審議会ですが、子どもとヤってイッてしまう描写などが、不当に賛美するものにあたると考えています」  と、話すのは東京都の櫻井美香青少年課課長。 櫻井氏は、不当な描写に当たるか否かは「作品の全体を見て判断するもの」だと話す。  作品全体を見て判断するというのであれば、作品の文脈にまで踏み込んで規制することになるのではないか。  ところが、櫻井氏はあくまでも「内容の規制ではなく描写の規制です」と説明する。  たとえば、漫画で書かれたキャラクターが、18歳未満のキャラクターであるか、性交している男女が近親にあたるかは、セリフやナレーションなどの文字を読んでいかなければ分からない。  だが、櫻井氏の見解では「描写=画像+セリフ」であり、内容規制ではないのだという。  それでは、古典文学の名作『源氏物語』はどうだろう。よく知られているとおり、現在では触法するような性描写を数多く含んでいるし、幾度も漫画化されているのだが......。 「それも描写の内容によります。『源氏物語』の原作には、葵の上とヤッたとか明確に書かれているわけではない。それを、もし性器が露出していないにしても、微に入り細に入り描写したとすれば、それは単に『源氏物語』の呈を借りているだけのものと、判断されるでしょう。もちろん、個別の作品を読んでみなければわかりませんが......」(櫻井課長)  櫻井課長は今回の条例案は「非実在青少年」問題で紛糾した前回と「言っていることは変わらない」ものだとも話す。 「前回の条例案は年齢などが描いてあるものの、どういった行為が当てはまるのか明確ではなかった。そこで今回の条例案では、施行規則で定める予定だったものを含めた形になっているんです」(櫻井課長)  ようやく明らかになった条例案だが、前回は反対に回った民主党の足並みが揃っていないという。 「(前回、反対に回った)民主党の都議は"エロ議員"と呼ばれて批判されているという話もある」(事情通)  民主党内部で、反対に回ることを恐れさせている原因は、来年の都知事選にまで問題がもつれ込むこと。一部の議員は候補者が批判される材料になると懸念を抱いているのだという。  今回の条例案には、前回と変わらず漫画やアニメに影響を及ぼす可能性のある部分以外でも、さまざまな問題点が見て取れる。賛否をめぐって熱くなる前に、まずは冷静に条文に目を通していくべきであろう。 (取材・文=昼間たかし)
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再び動き出した「東京都青少年健全育成条例」改定案に民主党も反対しない可能性

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写真は5月17日豊島公会堂『どうする!? どうなる?
都条例――非実在青少年とケータイ規制を考える』
 再び「非実在青少年」問題がやってくる。11月22日から始まる、本年度の第4回都議会に東京都青少年課が、新たな東京都青少年健全育成条例改定案を提出することが、ほぼ決まったのだ。  16日には読売新聞が報じた再提出案は「定義があいまいで過度な規制につながる恐れがあると指摘された『非実在青少年』との文言を削除、『18歳未満』とするもので、同紙では「これまで反対していた民主党も修正内容に同意するとみられ、条例改正の公算が大きくなった」と記している。  この記事をめぐって、ネット上では都側のリークか、飛ばし記事か、さまざまな憶測が流れている。  そんな中、実は「読売新聞の記事は事実で、成立の公算が大きい」という情報が次々と入ってきている。  都庁内の事情通によれば、都は今回の再提出案が可決されることにかなりの自信を持っている様子だ。前回、改定案が否決される公算が強い中で、顔色の悪さが目立った櫻井美香青少年課長も、今は「非常に顔色がよい」との話も聞かれる。 「都は、今回は民主党も同意すると考えています。というのも、これまで反対してきた民主党内部でも、一部の熱心な議員を除いては、"一度反対したから、いいじゃないか"と考えているようです」(事情通)  特に都議会民主党の幹事長である大沢昇都議が、さほど、この問題に熱心ではないという話もある。また、「非実在青少年」の文言をめぐり大きく注目された春頃に比べて、反対を表明する手紙やメールでの有権者の声も少なくなっていることも、民主党をブレさせている要因だ。 「前回の否決以降、警察庁からの出向者である櫻井課長や、その上司の倉田潤青少年・治安対策本部長は、本庁に戻る際に汚点は残したくないと必死に活動してきた。まさに、命がけといった感じでしたよ」(事情通)  こうなってくると、いったいどういった再提出案が出てくるのか。出版関係者なども、早く再提出案を入手しようとしているが、未だに誰も入手できていない(民主党には、都側が一度見せたが写しは渡さずにすぐに、引っ込めたという話も)。  ただ、おそらくは文言を変えても出版界が規制の強化を余儀なくされるものになる観測は大きい。この間、都は出版関係者と二度「意見交換会」を行っている。その席上での都側の態度は、「出版には映倫やBPOのような組織がなぜ存在しないのか」というもの。  もちろん出版界も無法地帯ではなく、日本雑誌協会が出版ゾーニング委員会という第三者機関があるのだが、それでは足りないというのが都側の態度。 「意見交換会の時に、さまざまな作品を見せて"これはどうなんだ"と問いただしたら、『僕は妹に恋をする』(小学館『少女コミック』掲載の少女マンガ)まで"近親相姦だからダメ"と言われた。意見交換じゃなくて査問みたいな感じでしたよ」(出版関係者) 「アレもコレもダメ」という東京都だが「では、どのようなシステムにすればいいのか」というと、なにも考えていない様子。前述のように「ここで汚点を残せば出世に響く」という点だけが原動力になっている様子。  公務員は、業務内容ゆえに「一度決めたことはコンプリートできなければ無能」という強迫観念に近い思いこみを持っている人が多い。それはそれで、問題なのだが、だからといって、規制の強化を、おいそれと許すわけにはいかない。 「非実在青少年」という文言を削除して、態度を改めたフリを見せる東京都だが、内実がまったく変わっていないことだけは確実。再び反対の声が盛り上がることになるのか、注目していきたい。 (取材・文=昼間たかし)
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12月に改正案成立も!? まだまだ終わっていない非実在青少年問題

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 今年の春に、ネットを中心に世間を騒がせた「東京都青少年の健全な育成に関する条例」改正案をめぐる議論、いわゆる非実在青少年問題は、同改正案が6月の定例会で否決、廃案となり、ひとまずの決着を見ることとなりました。しかし、同時期に大阪府でボーイズラブ漫画雑誌が有害指定されるなど、マンガやアニメなどの性描写と「青少年健全育成条例」にかかわる問題は、いまだに山積み。さらに、東京都は12月の定例都議会において、同改正案の再提案および成立を目論む動きをしている、との情報もあり、その動向に注目が集まっています。  そこで、簡単に非実在青少年問題を振り返ってみましょう。この問題は、2010年2月に提出された「青少年健全育成条例」改正案に端を発します。同改正案には、業者によるフィルタリングの強化や、「非実在青少年」(マンガ・アニメ・ゲームに登場する、18歳未満と認識できる二次元の青少年)の性描写があるマンガやアニメの販売における自主規制、児童ポルノ単純所持規制などが盛り込まれていました。しかし、その規制対象が恣意的に決められる恐れがあることや事実上の「法律による規制と違わない」といった批判が、続々と識者や一般市民から噴出。議論は「表現の自由」にまでおよび、多くの作家に加えて、日本図書館協会や出版倫理協議会、日本ペンクラブなどが反対声明や要請を発表する事態にまで発展しました。その後、前述の通り、同改正案は否決されることとなるのですが、いまだに予断を許さない状況であるといえるでしょう。  そこで、今回のレベルアップ案内では非実在青少年問題に関する記事をまとめてみました。児童ポルノ法から青少年育成条例までの改正の是非、非実在青少年問題のたどった経緯、マンガでわかる非実在青少年問題に石原都知事の小説に見るエロ描写までをラインアップ。もはや下火になった感のあるこの問題、実は"ボクらの戦いはこれからだ"──!? 【日刊Pick Up記事】 そろそろ覚悟の決め時? 大阪府の青少年条例改定の動きとBLの今後 (2010年10月25日付) 今さら? いや、今だからこそしっかり向き合う非実在青少年問題 プレミアムな記事紹介はこちら↓ 【プレミアムな関連記事】 [レベル1:都条例改正の素地となる議論とは] 民主党政権でどう変わる? 児童ポルノ法改正のゆくえ【1】 2009年10月号(プレミアサイゾー) アグネスのパフォーマンスはこの頃から変わり映えなし。 [レベル2:改正案提出初期の質疑応答] 出版業界震撼!「青少年育成条例」改正でロリマンガが消滅する!? 2010年3月11日付(日刊サイゾー) 「ドラえもん」のしずかちゃんのお風呂シーンは......。 [レベル3:改正案に呈される疑問の数々] 石原都政が目指しているのは純潔教育!? どうなる? "非実在青少年"問題 2010年5月号(プレミアサイゾー) 改正案の提出者は石原都知事ですが、条例を理解しているかは不明。 [レベル4:侃々諤々のシンポジウムをレポート] 5,000人が注目した「非実在青少年」の行方 東京都は何を隠したか? 2010年5月30日付(日刊サイゾー) 山本直樹先生の説得力は異常。 [レベル5:非実在青少年問題は政界の映し鏡か] 修正か? 撤回か?「非実在青少年規制」は民主vs自公が真っ向対立! 2010年6月9日付(日刊サイゾー) 自民、公明はここでも民意を得られず。 [レベル6:マンガ家がマンガで語る非実在青少年問題] 田中圭一の18禁トレンドマンガ「教えてっ! 真夢子おねーさん」 非実在青少年問題のエッチなマンガ撲滅反対! 2010年6月号(プレミアサイゾー) 改正されたら、真っ先に規制対象にされそうなマンガです。 [レベル7:犯罪抑止力としての二次元] 精神科医・斎藤環氏、かく語りき「ロリコンたちよ、アニメで大いにヌキなさい!!」 2009年6月号(プレミアサイゾー) 傷つくのは自尊心だけだから! [レベル8:グレーな作品も......] 伝説の性教育OVA『ないつぼ』の気になる中身 2008年9月25日付(日刊サイゾー) 規制対象になりそうなのは全部「性教育用」ってうたえばいいんじゃないかな。 [レベル9:当事者たちの作品への思いを知る] 初の自伝マンガを週刊で連載開始!永井豪の「過激」なマンガ人生とは? 2010年6月号(プレミアサイゾー) 『ハレンチ学園』の経験が生きています。 [レベル10:規制対象外の小説の性描写は......] 『愛の流刑地』なんかじゃヌケない!という人のための、"サイゾー主宰濡れる文学賞" 2007年3月号(プレミアサイゾー) 規制対象に文字情報が含まれないのは、都知事の著書が危ないから? プレミアサイゾー http://www.premiumcyzo.com/

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ネット利用者の被害は甚大? 「児童ポルノ」ブロッキング問題とは

 なにかと注目される「児童ポルノ」の規制問題。そこで新たに話題となっているのがインターネットでのブロッキング問題だ。インターネット上での「児童ポルノ」の流通を阻止しようとする動きが、かえってネットを利用する、ごく一般の人々に損害を与えてしまう、そんなブロッキングの問題点を探った。  インターネット上での閲覧を制限する方法としてよく利用されているのはフィルタリングだ。これは、見てよいサイト、悪いサイトを設定することによって、アダルトサイトが子どもの目に触れるのを防ぐもの。個人の自由に基づいて、サービス利用の可否を決めることが可能で、利用しない場合は自由にサイトを閲覧することができる。  これに対して、ブロッキングとはリストアップされたサイトに誰もアクセスできないように遮断するもの。「児童ポルノ」におけるブロッキングでは、児童ポルノが掲載されているとするサイトのリストに基づいて、プロバイダがアクセスしようするユーザーの通信を遮断する手法が構想されている。  既にいくつかの国が、「児童ポルノ」対策を実施しているが、日本では4月に原口一博総務大臣(当時)が、記者会見で導入を視野に入れていることを述べ、にわかに注目を集めた。その後、7月に政府の犯罪対策閣僚会議は、ブロッキングを柱とする「児童ポルノ排除総合対策」を決定。本年度中にも、試験運用が行われる予定だ。  もちろん「児童ポルノ」は憎むべき犯罪なのだが、ブロッキングにはさまざまな問題が残る。一つは、憲法でも保障された通信の秘密に関わる問題だ。特定のサイトにアクセスする通信を遮断しようとすれば、プロバイダ側は当然ながらユーザーがアクセスしようとしているサイトの情報(ホスト名やIPアドレスなど)をチェックすることになる。通信の秘密を守ることは、いわば国家の大原則とも言うべきもの。日本において、通信の秘密を犯していいのは犯罪捜査の時に限られているが、それでも裁判所の令状等、いくつもの手続きが必要となる。そもそも、犯罪捜査が名目とは言え、「盗聴」を容認することの是非も議論が分かれるところだ。  そして、最大の問題はオーバーブロッキング。すなわち、「児童ポルノ」が存在しないサイトまでもがブロッキングの対象となってしまうこと。ブロッキングを行うシステムはいくつか存在するが、システムによっては起こりえる問題だ。また、ブロッキングの対象となるリストは、「アドレスリスト作成管理団体」という民間組織が設置され、インターネット上の違法情報の通報先であるインターネット・ホットラインセンター(IHC)や警察からの情報によってリストを作成するとしている。これはあくまで人間が行う作業。そもそもなにが「児童ポルノ」にあたるのかを正確に把握できるのか不安が残る。  試験運用前に、9月10日に開催された社団法人日本インターネットプロバイダー協会(JAIPA)の行政法律部会主催の「インターネット上のブロッキングを考える緊急公開勉強会」では、ブロッキングのシステムや法律との兼ね合いについて、専門家からの講義が行われた。この催しが画期的だったのは、ブロッキングに慎重な姿勢を取る人から積極的な導入を唱える人までさまざまな意見交換が行われたこと。  JAIPA行政法律部会副会長の野口尚志氏は、全国民の通信の秘密を侵害することになるブロッキングの導入に慎重な姿勢を示し、「(通信の秘密に)例外を作れば侵害する範囲が広がっていく。児童ポルノのブロッキングが(児童への被害を防ぐ)緊急避難的な措置になり得るのか」と意見を表明。  これに対して、警察庁生活安全局情報技術犯罪対策課の齋藤正憲氏は「オーバーブロッキングはあってはならない」とした上で、「児童ポルノ」サイトの判定にあたっては医師や弁護士を交えて厳格な判断を行うとして、導入に理解を求めた。  さて、こうした議論の中で注目をすべきは、(財)日本ユニセフ協会の中井裕真広報室長の発言である。ブロッキングによる「児童ポルノ」被害の減少を期待するという中井氏は、「一定の隠語で検索すれば誰もが容易に児童ポルノにアクセスできる」と主張。一般公開の勉強会のため見せることはできないが、ネット上に流通するさまざまな「児童ポルノ」を目撃していることを述べ、かつて「児童ポルノ」に出演させられ今でもネット上に自分の画像が流通していることに恐怖する被害者の声を紹介した。別段揶揄するわけではないが、ユニセフ協会の説明では、いつも「一定の隠語」で容易に検索が可能だとされるが、その隠語は明かされず外部の人間は誰も実証した人間はいない。  こうしたさまざまな立場が入り乱れる中で、既にブロッキングを行っている海外の事例を紹介したのが多摩大学講師の中川譲氏だ。中川氏によれば、昨年3月にウィキリークスに流出したノルウェーのブロック対象リストを精査したところ、明らかに「児童ポルノ」を扱っていたサイトは3%未満だったという。また、イギリスではウィキペディアの画像が「児童ポルノ」だと判断されてブロック対象になった事例を取り上げ「該当性をどう判断するか。法的根拠のない中でなにをブロックするか」といった問題を提起した。  既に諸外国では、問題が噴出している中で実施されようとしている「児童ポルノ」のブロッキング。日本の場合、問題をややこしくしているのが、既に10数年に渡って議論が行われている「所持そのものを禁じるか」「マンガは児童ポルノに含まれるか」といった点だろう。少なくとも、実際の児童を被写体にしたものは犯罪であることは明白だ。この集会ではブロッキングに積極的か慎重かで意見に相違のある中井氏と中川氏が「児童ポルノ」という用語が焦点を狂わせるとしてCAM(Child Abuse Material 児童虐待製造物)といった用語を使うべきという点では一致していたのが、もっとも印象的であった。 (取材・文=昼間たかし)
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一般人を相手にした"恫喝"?  日本ユニセフ協会批判サイトが訴えられた!

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「名古屋ケーキバイキング・アラモード」より
 国連の国際連合児童基金(ユニセフ)と協力協定を結び、日本において寄付募集、広報・啓蒙活動を行う財団法人「日本ユニセフ協会」(以下協会)。なにかとお騒がせな歌手のアグネス・チャン氏が協会大使を務めており、「児童ポルノ」への取り組みに熱心で、主に日本国内で流通するマンガやアニメなどを「準児童ポルノ」と名付け、所持を含めた児童ポルノ禁止法の改定を求めていることでも注目されている。  また、毎年百億円を超える寄付金を集めながら、その2割以上が必要経費に回されていることなどでも非難されることの多い組織である。  その協会が、個人ブロガーが運営する批判サイトに対し記事の削除と損害賠償を求める訴訟を起こし、話題になっている。  思いもよらず被告人になってしまったのは、名古屋のケーキバイキングを網羅した情報サイト「名古屋ケーキバイキング・アラモード(http://my.reset.jp/~yuhto-ishikawa/viking/)」を運営するアラモード北原氏。氏のサイトは、甘味の食べ放題情報と店舗評価を掲載しており、Googleで「名古屋 ケーキバイキング」と検索するとトップに表示される同地の甘党が重宝する人気グルメサイトだ。訴訟のきっかけになったのは、サイト内の「日本ユニセフ協会 及びTAP PROJECTには応じないで下さい」というページ。以前よりマンガやアニメの規制を呼びかけたり、寄付金の中の経費の多さなどに疑問を持っていた氏が、批判ページを作成したのは次のような経緯からだ。 「協会が主催するTAP PROJECTは、レストランの水一杯につき100円の寄付を求めて発展途上国の貧しい村に給水ポンプを設けるというもの。しかし、先進国の団体が井戸や給水ポンプを作ってその村や周辺が発展・向上したケースは数十年間聞いたことがなく、それどころか設置即日で井戸が壊されて部品が売り払われるのが貧困国の実態だと思います。日本ユニセフはその現実を知らぬふりをして募金をつのり続けているんです。これに、自分が通っている店のいくつかが協賛していました。そこで、各々の店に抗議のメールを送信し、その顛末をサイトで公開したのです」  北原氏の送ったメールは、協賛する店舗に「ユニセフの本家本元である国連ユニセフ(大使は黒柳徹子さん)と、それを勝手にまねた日本ユニセフ協会(大使アグネスチャン)は全く無関係の別団体であること」「寄付金の4分の1もの額を、いわゆる"ピンハネ"していること」「どこからか入手した顧客名簿を使ってダイレクトメールを各々家庭の自宅に送りつけていること」などを知っているのかと問いただし、募金ビジネス活動への尻馬に乗り続けるのか返答を求めたもの。「怪文書とならないように、きちんと自分の住所氏名を記載しメールで送付した」と氏は話す。これに対し8月、協会は東京地裁にページの削除と100万円の損害賠償を求めてきたのである。  北原氏にも弱い部分はある。メールに記した協会の問題点は、ほぼネット上で収集した情報をもとにしているからだ。「ネットの情報を鵜呑みにする危険性も承知していますが、ネット配信にもし間違いがあれば、たくさんの訂正や否定の声が同じくネット上で巻き起こり、真実性への整合が自然にとられてゆく」と氏は話すが、「裏付け」の足りない情報であることは確かだ。  しかし、根拠の脆弱な情報だけで協会を、非難するサイトやブログは山のように存在する。協会大使のアグネス・チャン氏を「反日シナ人」とするような差別的なものも目立つ。  そうした中で、北原氏がピンポイントで訴えられた理由を、氏は「名古屋のケーキバイキングを扱うサイトでは検索順位の上位にランクされ、訪問者も多いからではないか」と分析している。協会が批判を多くの人が目する可能性からターゲットにしたとすれば、大いに問題である。  また、協会は訴訟の前にプロバイダに対して氏のブログの送信防止措置を要求したり、警告書の送付(北原氏が受け取り拒否したため詳細不明)を行っていたが、このうちプロバイダへの要求は「法や利用規約に違反しているとは判断できず、協会の主張・依頼にも根拠がない」と、拒否されたことも明らかになっている。北原氏の情報がネットから得た不明瞭な部分のあるもので「詐欺団体」「ピンハネ」等の言葉が過激だとしても、協会側の主張もまったく正当とはいえないのだ。  気になるのは、今後の裁判の動向だ。「法テラスに相談したところ、断られてしまった」という北原氏だが、現在は信頼できる弁護士を見つけ裁判の戦術を検討中だという。 「相談の結果、弁護士は立てずに私が出て行って本人訴訟で戦うことにしました。というのも、弁護士同士の対決では私の求めているものは得られないと考えたからです。裁判の中で協会の問題点も問いたいと思うので、裁判中も逐一情報を発信していくつもりです。勝ち負けは分かりませんが、仕事を捨ててもやる価値はあると考えています。これで、沈黙してしまったら誰もが協会に対する批判をやりにくくなってしまう」  当初は裁判費用を心配していたが、寄付を呼びかけたところ予想外の賛同が得られたことも氏の闘志に火をつけている。  なお、この件について協会に取材を申し込んだところ「懸案中の案件なので応えることはできない」(協会広報室)とのことであった。  スラップ(恫喝訴訟)の側面も否定はできないこの訴訟。今後予定される裁判では、協会の思いもよらぬ実態が明らかになるかもしれない。 (取材・文=昼間たかし)
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修正か? 撤回か?「非実在青少年規制」は民主vs自公が真っ向対立!

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『非実在青少年〈規制反対〉読本』(サイゾー)
 当サイトでも何度か取り上げている非実在青少年問題(※参照記事1参照記事2)だが、その権化たる東京都の青少年健全育成条例改正案の修正案が、現在開会中の都議会に提出されることになりそうだ。  現行の改正案については、都議会最大会派の民主党が撤回を求めていたが、これに対して自民党、公明党が修正を加えることで、反対派の理解を求める方針。共同通信によると、修正案では、「非実在青少年」という言葉を「描写された青少年」に変更し、規制対象の表現を「青少年を性的対象として肯定的に描写したもの」から「性欲の対象として不当に賛美、誇張したもの」と修正するなどとしている。また、附則として、条例施行から3年後に見直すことができるとしている。   しかし、これらが今回の問題の本質を修正しているものではないのは明らかだ。言い回しを変えたところで、どのような性的表現が条例の文言に当てはまり、規制対象になるのかは、結局、権力側の恣意的なさじ加減でどうにでもなる。これでは、表現者側や発行者側に萎縮効果をもたらし、あらゆる作品において、自由な表現など保障されたものではない。  手前みそになるが、今回の問題の本質や背景を知る一助になるのが、サイゾーから刊行された『非実在青少年〈規制反対〉読本』だ。この本では、同問題を継続的にウォッチ、反対運動を繰り広げてきた作家や法律家たちが、自らの体験や知識をもとにレポートや意見書を寄せている。  実は、その中のひとりである作家の大迫純一氏が、先日、若くして亡くなられた。小説からマンガ原作、ゲーム脚本まで幅広くこなす俊英で、最近では、人気ゲーム『ラブプラス』の脚本も手がけたクリエイターである。本書に寄せれた同氏のレポートは、亡くなる数日前に書かれたもの。いわば遺稿になってしまった形だ。ぜひ、4ページにわたるメッセージを読んでほしい。ここでは一節だけ紹介するが、大迫氏は、本書の中でこう言っている。 ※ ※ 規制賛成派あるいは推進派とでも言うべき人は、よくこんなふうに言う 「表現の自由のためには、子供を児童ポルノの犠牲にしてもいいのか?」 なんと浅はかな問いかけであることか。 論点がまったくズレている。 この問題は「表現の自由の遵守」と「子供を護ること」の二者択一ではない。この二つは、どちらも同じように護らなければならないものであるはずで、一方のために一方を犠牲にしていいようなものではないのだ。 ※ ※  まさに、この「二者択一」ではない、第三の選択を模索していくことが、表現の自由という唯一無二の権利を与えられた全国民の義務であるはず。その第三の道を率先して探求すべき公僕が、安直に規制の網を張ろうとは、手抜き仕事、国民への裏切りにほかならない。  民主党は、今回の修正案にも反対の意向を示しおり、廃案になる可能性は高いが、予断は許さない。仮に廃案になったとしても、似たような法案が再び提出されることは容易に想像できる。当サイトでも、引き続き、ウォッチを続けていきたい。
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【関連記事】 出版業界震撼!「青少年育成条例」改正でロリマンガが消滅する!? 5,000人が注目した「非実在青少年」の行方 東京都は何を隠したか? 撤回か、否決か、それとも......「非実在青少年」条例、賛成ですか? 反対ですか?

撤回か、否決か、それとも……「非実在青少年」条例、賛成ですか? 反対ですか?

 今年3月に提出されるやいなや、ネット上を中心に猛反発を浴びた東京都の都青少年健全育成条例改正案、いわゆる「非実在少年」問題が審議される6月の定例会が迫っています。一般消費者だけでなく、著名なマンガ家や大手出版社、評論家、法律家などを巻き込んだこの騒動、いったいどんな決着を見るのでしょうか。 hijitsuzaidokuhon.jpg  サイゾーからも、6月4日に『非実在青少年〈規制反対〉読本』という本が出版されます。表現の自由か、青少年の健全育成か、その裏にあるさまざまな思惑とは......あなたはこの条例案、賛成ですか? 反対ですか?
【参考リンク】 【都条例「考える会」シンポジウム】5,000人が注目した「非実在青少年」の行方 東京都は何を隠したか? http://www.cyzo.com/2010/05/post_4612.html 東京都青少年健全育成条例改正問題のまとめサイト http://mitb.bufsiz.jp/ 東京都青少年の健全な育成に関する条例(現行の条文) http://www.reiki.metro.tokyo.jp/reiki_honbun/g1012150001.html
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5,000人が注目した「非実在青少年」の行方 東京都は何を隠したか?

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議員、各界の識者が集い持論を展開する
 性描写のある作品のゾーニングは青少年の健全育成のためなのか、それとも表現規制なのか。  今年2月から始まった都議会に、東京都青少年問題協議会の答申案に基づき、石原都知事が提出した東京都青少年健全育成条例の改正案は当初より出版関係者のみならず、一般市民からもその正当性が疑われていた。  問題視されているのは、かいつまむと以下の点だ。 ・インターネット、携帯コンテンツ事業者に対するフィルタリングの強化 ・非実在青少年を相手方とする性交、および性交類似行為を描写したコミック、アニメ、ゲームを含む不健全図書販売についての自主規制の要請 ・児童ポルノの単純所持規制  結局、3月の都議会では審議継続となり、可決は今のところ見送られている形となっているが、6月から始まる都議会において、再び論議されることなる。  規制反対派にとっては、いまだ予断を許さない状況である。  そんな中、5月17日、東京都青少年健全育成条例改正を考える会(以下・考える会)は、豊島公会堂で緊急シンポジウム「どうする!? どうなる? 都条例――非実在青少年とケータイ規制を考える」と題したシンポジウムを開催。代表者である藤本由香里(明治大学准教授)、山口貴士弁護士をはじめ、宮台真司(社会学者・首都大学東京教授)、竹宮恵子(漫画家)、山本直樹(漫画家)、出版業界関係者、モバイル・コンテンツ審査運用監視機構(EMA)、規制反対派の民主党議員など、各方面の識者が集い、多角的に今回の改正案の問題点を論じ合った。  その中でも、「考える会」代表の山口氏による講演は、改正案の問題点、誤解されている点、そして可決した際に考えられうる状況を簡潔にまとめたものとなっており、今後当問題について考える上で参考となる部分の多い有意義な内容となっていた。 ■東京都が隠す都条例改正案の問題点
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開始時刻には、公会堂を囲むように長蛇の列が。
その様子から興味を持った人も大勢いた様子。
「マスコミ側も情報が錯綜している。正しい情報を共有してもらいたい」と前置きをした上で山口氏は講演を開始。まず、4月26日に東京都が作成した「東京都青少年の健全な育成に関する条例改正案 質問回答集」について、 「担当者は誠意を持って回答しているかもしれません。が、この回答集に法的な拘束力はありません。担当者が交代したらあっさり内容が変わるかも知れない。重要なのは条文なのです」  と、都の回答をバッサリ一刀両断。また、今回の条例改正の真の目的は、都が直接規制をするのではなく、市民運動による表現狩りを可能とするというものだとの見解を述べた。 「今回の質問回答集では、改正条例では、現在の条例よりも、成人指定のマークを貼り、ゾーニングしなくてはならない対象が著しく拡大されることを東京都は意図的に隠しています。『非実在青少年』の性的な描写を含む作品はゾーニング、つまり成人指定マークを付けて成人向けコーナーに置くことになる可能性が高いです。とはいえ、形式的には、自主規制を促す条例なので、このルールを守らなくても、直ちに、不健全指定図書扱いされることはありません。が、事実上の拘束力はあります。ルールを作った瞬間から、『ルールを守らない相手をどうするのか』という議論が当然始まるからです。強制力がないとはいえ、青少年に見えるキャラクターによる性表現を含む作品について、成年指定をしてゾーニングをしない限りは、次の条例改正が議論されるときに、やっぱり自主規制が働かないから不健全図書(指定)の対象にしようという流れが目にみえています。また、『非実在青少年』の性的な表現の『まん延の防止』を目的とする官製悪書追放運動による圧力にも晒されます。法的強制力がなくとも、表現者、出版社を萎縮させることに変わりはありません。東京都は、表現の自由という建前がある以上、正面から『発禁』、『作者逮捕』とは言えないことを分かっています。そこで、条例を通じて非実在青少年の性描写が悪いものだという世論誘導を行い、じわじわと表現の場、流通の場を奪おうとしているのです」  つまり、今回の都条例の改正案は形を変えた表現の自由の規制ということが言える。この点について山口氏も 「今回の条例改正は、従来の青少年健全育成条例の範疇を逸脱していると言わざるを得ません」 「青少年健全育成条例というのは、青少年の未成熟さに注目して、国親的な観点から公権力が介入する制度であり、18歳以上の者が特定の表現を受容することについて、阻害したり負の評価をすることは合憲性の前提を逸脱します」  と述べ、条例に潜む根本的な問題点を簡潔かつ的確に指摘した。 ■累計5,000人が注目したシンポジウム
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錚々たる面々が並ぶシンポジウム。性描写がなけ
れば描けないテーマもある、と漫画家の山本直樹。
 その他、各方面の識者による都条例改正案についての問題点が述べられた。特に盛り上がったのは、社会学者・宮台真司による鋭いツッコミ......もとい条例改正案への指摘だ。 「条例改正案は、構成要件が不明確なうえに罰則規定がない。これは市民の悪書狩りを奨励しているのと同じである」 「メディアが子どもの健全な成長を妨げるという学術的な根拠はない。(中略)メディアの受容環境の整備が最善策で、それができない場合に表現規制をすべきである。そうした努力を怠るのは、行政の怠慢だと言わざるを得ない」  と、安易な表現規制、ゾーニングを推進する都の方針に異を唱えた。シンポジウムは、公会堂の使用可能時間ギリギリまで行われ、全ての参加者が当事者意識を新たにした有意義なイベントだったといえる。  なお、同シンポジウム終了後、記者に対して山口貴士弁護士は 「東京都は、パブリックコメントなどの情報を開示して、市民と正面から向き合った議論をして欲しい。規制の根拠の一つとされている内閣府の恣意的なアンケートには、何の意味もありません」  と、都の不誠実な対応に苦言を呈した。  その一方で主催者の発表によると、会場の収容人数800人に対し、来場者は1,000人以上。また、Ustreamによる中継の視聴者は常時1,000人、延べ4,000人以上とのこと。この人数に主催者の藤本由香里氏は「大変心強い」とコメント。、  今回の問題が、多くの人から非常に高い注目を浴びていることが浮き彫りとなった。我々が憲法の下に保障されているの表現の自由が、今後どのように扱われていくのか。全ての国民にとって重要な問題に、これからも注視していくべきであろう。  なお、今後も「考える会」は、廃案を目指して情報の周知と議論を続けていくという。注目の東京都議会、平成22年第2回定例会は6月1日より開始される。 (文=有田シュン)
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