「×××!」と叫び、PVは全裸の放送禁止ガールズ──新生アイドル研究会 BiS

──アイドルは清楚で純朴なもの? そんなイメージに、彼女たちはとらわれない。ライブでは放送禁止用語を連呼し、PVでは野外全裸を披露。賛否両論の渦にさらされながらも人気は着々と広まり続け、年末には恵比寿リキッドルームでのワンマンライブも決定。立ち上げからグループを引っ張るプー・ルイを中心に、振り付けからイベントブッキングまで自分たちで行う異色のグループが、これまでの「アイドル像」をひっくり返す!
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(写真/磯部昭子 A/M)
ルイ 「MCで何を話したらいいかわからなくて、とりあえず『マ●コ!』って言ってみたんです。下ネタなら盛り上がるかと思って(笑)。本当はモーニング娘。さんみたいな正統派のアイドルを作りたかったけど、正攻法で勝負しても売れないのはわかってたからなんとか話題を作ろうとしていたら、こんな感じになっちゃいました。悩んだ時期もあったけど、お客さんが楽しんでるのを見たらどんどん開き直っちゃったんです」 ユフ 「私は今年7月に加入したんですが、普通のアイドルだと思って入ったんです。裸でPVを撮ってたことも知らなくて、お母さんになんて言おうか困りました」 ルイ 「あのPVは本当に裸で、乳首にガムテープ張っただけなんですよ。すごい揺れて大変でした」 ユケ 「私の親はCGだと思ってるみたい(笑)。本当のことは言えないなぁ」 ルイ 「基本、勢いだけでやってます。何も決まらないまま進んできて、全部その場しのぎ。バンドやろうぜ! みたいなノリだよね」 ユケ 「うん、私アイドル嫌いだったしね。のんちゃんも興味ないでしょ?」
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■プレミアサイゾーとは? 雑誌サイゾーのほぼ全記事が、月額525円で読み放題!(バックナンバー含む) 【プレミアにはこんな記事も!】 ・タブー破りの新型アイドル【1】全裸PV、脱原発ソング......放送禁止用語も脱原発もアリこれが最新版"タブー破りのアイドル"だ! ・タブー破りの新型アイドル【3】原発問題の闇に触れても、脱原発ソングを歌い続ける!──制服向上委員会 ・タブー破りの新型アイドル【4】掟破りの"売上至上主義"に飛び込んだ元ハロプロエッグ──前田彩里(AKBN 0)

App Storeはやっぱり理不尽!? 世界一の企業となったアップルの未来は……。

──気になるあのニュースをただ読む以上に、さらなる知識を知りたいそんなアナタのために、話が100倍(当社比)膨らむ" プレミアム"な記事をサイゾー目線で厳選レビュー!
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Appleの公式HPより。
 今月14日、ついにアップル社のスマートフォンiPhone4Sが、世界各国で発売を開始しました。日本におけるスマートフォン普及の先陣を切ったiPhone。今回のiPhone4Sは従来のソフトバンクに加え、KDDIからも発売されることもあり、大きな話題となりました。iPhoneやタブレット型コンピュータiPadを手がけたアップルは、今年8月に時価総額で世界一の企業に躍り出るなど、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いで成長を続けています。  そんな中、今月5日にはアップルの前CEOのスティーブ・ジョブズ氏の訃報が全世界を駆け巡り、多くのアップルファンやIT関係者が驚きととも喪に服しました。氏はそのたぐいまれなプレゼンテーション能力やこだわり抜いたデザインで多くの人々を魅了し、アップル人気の象徴ともいえる存在でした。そんな氏の喪失は今後のアップルにどのような影響を与えるのか、今後の展開が注目されます。  アップルはほかにも多くの懸念事項を抱えているといえます。特に現在、オランダなど全世界規模で韓国のサムスン電子との訴訟合戦は激化の一途をたどっています。ほかにも、AppleのウェブマーケットであるAppstoreでの商品の勝手な値段変更や厳格な検閲に不満の声が上がることもあります。そこで今回のレベルアップ案内では、"iPhone4Sが絶好調のアップルの落とし穴"と題して、関連記事をピックアップ! ソフトバンクも言いなりのiPhone販売の裏から訴訟バトル激しいサムスン電子の正体、さらに元アップル社員が語る日本アップルの悲哀まで──世界一の企業の裏側に迫ります。果たして、ジョブズなき後のアップルはこのまま快進撃を続けられるのか!? 【プレミアムな関連記事】 [レベル1:アップルに振り回される人々] アップル社の勝手な"強制突然バーゲン"で電子書籍市場が大パニック! 2011年7月23日付(日刊サイゾー) 価格を決めるのは市場ではなく、アップル!? アダルト絶対NGはホント? iPadで夢のエロ漫画読み放題生活! 2011年7月7日付(日刊サイゾー) いつでもどこでもエロマンガが読める。iPadならね。 iPhone4が絶好調でもソフトバンクが儲からない理由 2010年8月号(プレミアサイゾー) 孫さんが"SIMフリー"を「やりましょう!」と言わない理由。 [レベル2:アップルVSサムスン 仁義なき戦い] ジョブズ氏の死をきっかけに密かに広がる「サムスン不買」の輪 2011年10月12日付(日刊サイゾー) アップルVSサムスンのオランダ戦はアップル勝利で終わったが......。 サムソン、LG、現代自動車ら韓国系企業が抱える就労問題と著作権侵害 2011年2月号(プレミアサイゾー) サムスンは日本のトヨタのようなもの。 ケータイ業界──スマホ普及でやおら流動化! ケータイ乱世を制するのは誰だ? 2011年2月号(プレミアサイゾー) スマホ=iPhoneのイメージを覆せるか? [レベル3:ジョブズのルーツと盟友] 赤田祐一×仲俣暁生──ITの起源はヒッピーイズム? スティーブ・ジョブズも愛読した伝説の雑誌 2011年10月号(プレミアサイゾー) 実はヒッピーでちょい悪なジョブズ。 125億ドルでモトローラを買ったGoogleアンドロイド陣営の真の狙い 2011年10月号(プレミアサイゾー) アップル現CEOのティム・クックは○○だった!? [レベル4:アップルってどんな会社?] 日本代表NECを軽~く圧倒!? 売上3兆8600億円、純利益7400億円"アップル"が描く世界戦略 2010年3月号(プレミアサイゾー) 無駄な高機能志向が日本衰退の原因? 月給200万ながら即クビも!? アップル社員が匿名で語る"外ヅラ"と"ホンネ" 2011年10月号(プレミアサイゾー) 社員曰く「ジョブズがいないアップルなんて考えられないですからね。」 プレミアサイゾー http://www.premiumcyzo.com/ ■プレミアサイゾーとは? 雑誌サイゾーのほぼ全記事が、月額525円で読み放題!(バックナンバー含む)

日銀会見と宮内庁会見は同類!? 記者、学者の癒着が生んだ"日銀タブー"の罪悪

──一部週刊誌では取り上げられるものの、全国紙の経済面や社説で日本銀行に対する批判はほぼ皆無。日銀の政策は、常に正しいのだろうか?実は日銀と新聞社、そして新聞に寄稿やコメントをする経済学者の間には、不健全な関係があるという。
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『日銀につぶされた日本経済』(ファ
トプレス)。
深刻化する欧州金融危機と世界的な株安、史上最高値圏で推移する円相場、さらには東日本大震災後の復興財源をどこに求めるかという問題─。日本経済に降りかかる数々の難題を受けて、我が国の金融政策をつかさどる日本銀行への関心が高まっている。  例えば復興財源をめぐっては、財務省が提唱する増税案に対し、エコノミストやジャーナリストの一部からは不況下の増税は景気を一層悪化させるとして、日銀による国債の直接引き受け策を求める声も出てきた。これに対しては、日銀引き受けが想定外の通貨安(円に対する信任低下)をもたらす危険性を指摘する声もあるが、日本経済新聞をはじめとする大手メディアでは、こうした議論自体が正面から取り上げられることはない。  元日本経済新聞論説委員で、現「FACTA」の編集主幹・阿部重夫氏は、「日銀は外部の批判にほとんど耳を貸しません。それは日銀クラブ(日銀の記者クラブ)に所属している記者を早々と日銀の論理に洗脳して、無批判の環境で自らを囲い込んでしまうからです」と話す。 「私自身もそうでしたが、多くの新参記者は日銀クラブに入った時点で金融の実務知識が十分ではないので、手取り足取り金融のイロハを教えてくれる日銀が師匠役になります。そこで純粋培養されてしまうと、『金利を上げるインフレファイターは正しくて、下げるデフレファイターは弱虫』という日銀の価値観に染まり、欧米の金融政策の常識や経済学の最先端と日銀がいかにズレているかが見えなくなります」(阿部氏)  さらに、新聞社の体質にも問題があるようだ。例えば日銀記者が少しでも批判めいた記事を書こうものなら、デスク、部長、編集委員、論説委員といったお歴々が、「こう書いたほうがいいんじゃないか」「こういう見立てが正しいんじゃないか」と暗に記事の方向性を変えるように仕向けるという。大手新聞社の経済記者はこう語る。 「日銀が直接何か言ってくることはないけれど、なんとなく記事の方向性が社論として決まっていくのが実際の新聞社の有様です。日銀はそうした新聞社の構造を熟知してか、経済部長だけを呼ぶ『経済部長懇談会』、経済担当論説委員を集めた『論説委員懇談会』などを、1~2カ月に一度、定期的に開いています」  部長や論説委員クラスになると、現場に足を運ぶ機会はほとんどないため、"ご進講"が貴重な情報源となる。彼ら上層部が日銀の話を鵜呑みにすることは、想像に難くないだろう。  こうした日銀に対するメディアからの批判の少なさが、日本の金融政策の即応性と健全性を損ねているのではないか。そう指摘するのは『デフレ不況 日本銀行の大罪』(朝日新聞出版)の著者で、上武大学教授の田中秀臣氏だ。「日経新聞の喜多恒雄社長が財務省と蜜月関係にあることに表れているように、新聞社の上層部では、財務省・日銀支持の姿勢が打ち出されている。そんな中、現場の記者は批判的な意見を持っていても、上層部に従ってしまう」という田中氏の話を聞こう。 「今回のギリシャ債務危機をきっかけに、世界経済はすでに不況局面に入ったと見ていいでしょう。景気に関するあらゆる指標が悪化しており、各国で緊縮財政策や金融引き締め策の見直しが始まっています。ですが、日銀は相変わらずデフレ状況を放置したままで、さらなる金融緩和などの対策を打とうともしない。金融政策は本来、民主主義のプロセスで決めるというよりも、一部の政策エリートが責任を持ってやるという性質がありますが、それが正しく機能するには、きちんとした批判が存在することが前提です。しかし、金利は上げるものという伝統的な金融政策にとらわれている日銀に対する批判の声は、逆に小さくなっているのが現状です」  それでは実際に、日銀に対する取材現場では、どんなやりとりが交わされているのだろうか。  経済ジャーナリストとして長年にわたって日銀を取材してきた須田慎一郎氏は、日銀総裁会見の様子を次のように語る。
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■プレミアサイゾーとは? 雑誌サイゾーのほぼ全記事が、月額525円で読み放題!(バックナンバー含む) 【プレミアにはこんな記事も!】 ・徳川宗家19代目が驚愕の警告! 倒幕・敗戦に続き「日本破綻」!!「FACTA」阿部重夫 編集主幹──大手マスコミにはびこる日銀タブーと経済の悪化「失われた20年」じゃない、「奪われた20年」なんだ!【前編】

"V界のドン"ダイナマイト・トミー×角川慶子 いまどきV系をぶった斬る!!

──ビジュアル系黎明期にカリスマとして活躍し、"ビジュアル界のジャニーズ事務所"PS COMPANYとはガチンコ裁判でやりあったこともあるというこの方に、昔と今のビジュアル系の違いについて話を聞いた。
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今ではすっかり「いいオジサン」という風貌のダイナマイト・トミー氏。
 80年代のビジュアル系黎明期に「東のX、西のCOLOR」として知られたバンドCOLORのボーカルとして絶大な人気を誇り、現在はビジュアル系事務所の社長として辣腕を振るう"V系のドン"ダイナマイト・トミー氏を直撃。かつて本誌で「ビジュアルさんいらっしゃい!!」を連載し、V系音楽に造詣の深い角川慶子氏をインタビュアーに、現在のビジュアル系をぶった斬る! 角川慶子(以下、) トミーさんから見て、ご自身の時代と今のビジュアル系は違いますか? ダイナマイト・トミー(以下、) 全然違うと思うよ。僕らの時代は、ロックバンドをやってるヤツの中でも、特にとんがってるヤツらがやっているのがビジュアル系だった。僕だって、バンドをやるかヤバイ世界に踏み込むかっていうくらいギリギリのところにいる人間だったし。でも今は、うちの事務所に所属するDIR EN GREYとか、既存のビジュアル系バンドにあこがれて始める子のほうが多いんじゃないかな。あとは、単純に「モテたいから」とか。  やっぱりビジュアル系ってモテるんですか?  それはモテるよ。僕はあんまりだったけど、COLORのほかのメンバーには、ファンからのプレゼントに現金100万円が入ってたなんてこともあったみたいだよ。  いい思いしていたんですね。ところで、最近の子たちはお行儀がよすぎると思いませんか? 取材をすると、バンドが5分前には現場に来ていることがほとんど。COLORやX Japanの取材なんて、2時間やそこらの遅刻は当たり前で、「取材に来るかすらわからなかった」って聞いたことがあるんですけど。  うちの事務所のバンドは、今でも時間通りには来ないなあ(笑)。Skypeで会議をやっていても、DIR EN GREYの京ちゃんなんかは途中で「もう落ちていいっスか?」ってすぐ聞いてくるし。まあ僕も、「別にいいよー」って返すくらいユルいけど(笑)。でも、そのほうが創造性があると思うんだよね。  the GazettEやAlice Nineが所属している"ビジュアル界のジャニーズ事務所"PS COMPANY(以下、PS)も大きな事務所ですが、もともとはトミーさんの事務所と関係があるんですよね。  もともとはうちも出資した会社で、子会社のはずなんだけどね。「そんな事実はない」って突然言われて裁判でも争ったんだけど、ダメだった。PSの尾崎友美社長のサインが入った出資証明書もお金の振込記録もあるし、PSの決算書にも記載があるんだけど、裁判官が認めなくて......。  それって詐欺じゃないですか!? PSは、「サイゾー」の取材も全然受けてくれないんですよ。  PSでは、アーティストがデビューする時には携帯電話の番号を変えさせたり、メールのチェックもしたりして、徹底的に管理するみたいだね。そうやって事務所に言われるがままになっていると、バンドはダメになってしまうと思う。会社が偉くなって、社長が絶対的な存在になってしまうと、社長の人形みたいなバンドしかできないんですよ。  ミュージシャンっていうより、アイドルを管理しているみたいですね。  バンドの良さって、音楽を通じていろんなことを伝えられるところなんだよね。自分が発信したものが面白いと思われれば、どんどん広まっていくし、結果としてお金も入ってくる。でも、社長の人形ではたかが知れてるよね。イヤになったら辞めて、うちの事務所に来ればいいのにね(笑)。 ■TAIJIの死にざまはロッカーとしては拍手  キャリアは長いのに今年頭に解散したヴィドールとか、解散するバンドも多いですよね。  ヴィドールはわからないけど、だいたいはお金に行き詰まるからでしょう。  やっぱり売れるまでは、バイトをしたり女の子に食べさせてもらったりというバンドもいるんですか?
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80年代、「東のX、西のCOLOR」と謳わ
れた伝説のV系バンドCOLOR。中央前列
が当時のトミー氏である。
 女の子を風俗で働かせてお金をもらうような子もいるよ。昔も、貢いでもらったりっていう人はいたけど、そこまでのことは聞かなかったな。今の子たちは、頭を使って貢ぐように仕向けたりしてるから陰湿に感じるし、人間の器量が小さくなったようにも思うね。昔は、ロックバンドの中でもとんがってるのがビジュアル系だったけど、今は、社会とか学校、コミュニティーから排除された子たちがやってるって感じ。コミュニケーション能力の低い子が多いよね。  最近は、派手なケンカをして警察が来たなんていう話も聞かなくなりました。  最近その手の話を聞いたのは、亡くなったTAIJIの話くらいかな。  元X Japanのベースで、トミーさんともバンド「The Killing Red Addiction(TKRA)」を一緒にやっていたTAIJIさんが今年7月に亡くなったのは、本当にショックでした。  もちろん悲しい気持ちもあるけど、ロッカーとして見れば、彼の人生には拍手だよ。サイパン行きの飛行機で暴れて、収監された拘置所でそのまま自殺。しかも、なんで暴れたのかも自殺した理由もわからない。ちゃんとした葬儀もなくて、その死がすべて謎に包まれていて......カッコイイですよ。シド ・ヴィシャスやカート ・コバーンに並んだよね。  以前トミーさんは「病気にしろなんにしろ、この業界の人間は寿命が短いんだ」っておっしゃっていましたよね。  特にTAIJIの場合は「あともう何年かだな」ってみんな思ってたんじゃないかな。自殺未遂っぽいこととか、いろいろやってたからね。  今でも、心に闇を抱えていたりする子は多いんですか?  昔は、病んでいるというよりも、突き抜ける感じだった。それこそTAIJIが典型例だけど。でも、今はおとなしい病み方だよね。外に向かわないで、自分の内側へ病んでいく。  トミーさんの事務所に所属するKannivalismの怜さんも"うつ"の本を出されましたよね。  怜は眠れないことが始まりだったみたい。でも、ビジュアル系の子が特別繊細だとは思わないな。視点が鋭いなと思うことはあるけど、誰にでも繊細な部分はあるよね。ただ、マネジメントをする上では、バンドが言いたいことが言えなくならないように気を使ってる。逆にスタッフが言えなくてもいけないよね。  やっぱり、バンドに気を使っちゃうんでしょうね。  嫌われたくないんだろうね。でも、スタッフがやるべきことはビジネスでしょう? だったら、例えばうちのDIR EN GREYが、暗くて重~い難しい曲を作ってきたら、スタッフは「そんな曲は売れませんよ」ってきちんと言うべき。それをハッキリ言わないと、バンドもどういう曲を作ってるのか、自分たちがどういう存在かわからなくなるんだよね。  でも、ビジュアル系にはとんがった部分も必要ですよね。そのバランスはどうやって取っているんですか?  バンドとスタッフの意見が対立したときに、僕が少しだけバンド寄りの意見に調整する。それが、バンドにとってもスタッフにとっても、一番幸せな位置だと思うんだよね。  ところで、ビジュアル系バンドをやっている事務所は儲かるんですか?  やってはいけるけど、市場は小さくなってきているよね。4~5年前がピークで、今はもう新規参入は難しいんじゃないかな。ちょうどその頃から、ビジュアル系がアイドル化していったでしょう。  トミーさんは今後、どんなバンドに出てきてほしいと思いますか? ダ とんがったバンドが出てきたらいいなと思う。どんなに非難にさらされても、「俺は俺だ! 関係ないよ」って言えるような、芯の強いバンド。そんなバンドが出てきたら、ビジュアル系のシーンも大きく変わるだろうし、きっともっと面白くなると思うな。 (文/月川 碧 blueprint) ■サイゾー11月号特集『V系バンドブーム再燃の理由』は、プレミアサイゾーにて11月初旬公開予定! ■プレミアサイゾーとは? 雑誌サイゾーのほぼ全記事が、月額525円で読み放題!(バックナンバー含む) ダイナマイト・トミー 兵庫県生まれ。1986年にCOLORを結成し、過激なステージングとカリスマ性で初期ビジュアル系シーンに君臨。現在は、ビジュアル系バンドが多く所属する事務所フリーウィルの代表取締役社長として、DIR EN GREYのプロデュースなどに携わる。 角川慶子(かどかわ・けいこ) 1973年、東京都生まれ。出版業界の風雲児・角川春樹の令嬢にして元アイドルの、セレブ系鬼畜ライター。根っからのビジュアル系好きで、生粋の元バンギャ。現在は2歳の愛娘の子育てに奮闘する傍ら、保育園「駒沢の森こども園」を経営。

ヤクザ排除、テレビ局のてなづけ……大崎洋社長の"社内一斉大清掃"吉本興業の真のタブー

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果たして、企業拡大のために大崎社長が狙う"クリーンな吉本"は実現できるのか?
"大崎案件"とされる芸人たちに不満はないのか?
(絵/我喜屋位瑳務)
──今年8月、突然の島田紳助引退会見で注目を集めたお笑い総合企業、吉本興業。当時は、ヤクザとの関係ばかりが取り沙汰された同社だが、その内実には大崎洋社長の"吉本クリーン企業化作戦"による、さまざまな問題が潜んでいるようで......。同社社員らに聞く、吉本興業内タブーとは?  島田紳助の引退会見から、約2カ月がたとうとしている。各局で紳助が司会を務めていた番組の数々も、穴埋め作業が淡々と進んでいる。『人生が変わる1分間の深イイ話』(日本テレビ)のように、番組レギュラー陣をスライドで司会に据えて乗り切る番組もあるが、特筆すべきは『開運!なんでも鑑定団』(テレビ東京)だ。同番組は、紳助の引退が発表された直後に再収録のスケジュール調整に動き、総集編などの特別編成を挟むことなく翌週から放送することに成功している。この時、この緊急事態に司会を任されたのが、紳助と同じ吉本興業の芸人である今田耕司だった。 「今田さんは、2004年の紳助さんの暴行騒動の際も代役を難なくこなしていましたし、次世代の中心的な司会者としてテレ東が評価しているのは間違いありません。その証拠に、ここ数年、年明けの一発目という局にとって大事な特番は、今田さんが司会を務めていました。ちょうど10月の番組改編で『やりすぎコージー』(同)が打ち切りになっていたタイミングでしたし、この司会交代は、テレ東にとっては渡りに船だったんじゃないでしょうか」(在京キー局関係者)  本来、今田耕司はじめ、『行列のできる法律相談所』(日テレ)や『クイズ!紳助くん』(テレビ朝日)の穴を埋めた雨上がり決死隊などは、スケジュールの押さえにくいタレントの代表格でもある。しかし、彼らの出演料は紳助の3分の1程度ともいわれており、人気・実力共に紳助に劣らないながら、予算の大幅カットが可能とあらば、局側の損害は決して大きくはない。事実、「ただでさえ番組予算が削減される中、紳助さんのギャラが制作費の大部分を占めていましたから、『これで長く続けられる』という安堵の声さえ聞こえてきましたね」と、紳助が司会を務めた番組のスタッフも漏らす。当然、この緊急事態においてそんな彼らをブッキングさせることが可能だったのは、吉本の力にほかならない。  これまで多くの芸人を世に送り出し、テレビにおけるお笑い需要を拡大させ、来年には創業100周年を控える吉本興業。今回同社関係者らに取材を進める中、紳助の引退騒動の裏で進められた番組司会者の"入れ替え"をはじめ、さまざまな変革の裏にある同社の思惑が浮き彫りになってきた。 ■"脱大阪"で変容を遂げた吉本興業の社内体制 「今回の引退騒動は、ある意味、吉本の一般企業化が進んだ証拠なのかもしれませんね。普通の企業のように、"コンプライアンス"という言葉が、社内で当たり前のように叫ばれるようになりましたから。『芸人だからアバウトでいい』というのは、もう世間的にも通用しなくなってしまったのかもしれません」(吉本関係者)  同社は、コンプライアンス遵守遂行のための事業推進本部に元公安のキャリア官僚を天下り的に入社させるなど、「暴力団排除条例」への意識を含め、一般的な企業同様に自社の周辺から危険因子を排除する方向へと進んでいるという。では、吉本に所属する芸人自体には、何か変化はあったのだろうか? 「今の、東京を中心とした吉本興業という会社は、ダウンタウンと、彼らを支えてきた大崎洋現社長を頂点としたピラミットで形成されているんです。桂三枝、笑福亭仁鶴はもちろん、明石家さんまや中田カウス・ボタン、そして紳助らは、そのピラミッドのはるか上の、雲の上の人。いわば象徴であって、会社としてはある意味管轄外。たとえクビにしたところで、会社の体制的にはなんら変化はないんですよ」(同)  そうして吉本が世代交代を進める中、名前が挙がるのが、前出の今田、雨上がりをはじめ、東野幸治、千原ジュニア、田村淳、加藤浩次らである。しかし、実は今、吉本が一番プッシュしているのがナインティナインの2人だ。 「以前は大崎社長との派閥の違いから会社との確執が取り沙汰されていましたが、岡村(隆史)さんの休養以降、完全に現在の"大崎体制"に取り込まれる形になったと聞いています。その証拠が『M-1グランプリ』(テレ朝)からフジテレビに移してリニューアルした『THE MANZAI 2011』への司会抜擢です。またこのタイミングで、2人のバラ売りが本格的になって来ました。ただ、休養していた岡村さんに『東野・岡村の旅猿 プライベートでごめんなさい...』(日テレ)などのロケ番組もがんがんやらせていて、大丈夫なのか心配ですが(苦笑)」(同)  しかし、さらに吉本の推し進める世代交代に割って入ってきた人物がいるという。それが、紳助の同期であり、同じく治外法権化している明石家さんまだ。
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■プレミアサイゾーとは? 雑誌サイゾーのほぼ全記事が、月額525円で読み放題!(バックナンバー含む) 【プレミアにはこんな記事も!】 ・紳助を切るも返り血必至!? 吉本興業につきまとう危ない噂松本人志、明石家さんま、そして島田紳助まで! 人気芸人を"作る"芸人派閥の傾向と功罪非吉本芸人の台頭の裏にあるお笑い界のタブーとは?

【ヒガリノ】──"美少女図鑑"出身のさみしがり屋

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 ヒガリノちゃんは、一時世間を賑わせた都道府県ムックシリーズのひとつ、『沖縄美少女図鑑』出身の19歳。日本テレビの情報番組『シューイチ』にレギュラー出演し、初の主演映画『セーラー服黙示録』も12年公開予定と注目の美少女です。カタカナ4文字の不思議な名前だけど......これって本名? 「はい。ヒガが名字で、リノが名前です。私と同じ沖縄出身でキンマリさんという人気モデルがいて、それに続けとこの表記になりました。よく『東野?』って間違えられるんですけどね(笑)」  高校を卒業後、本格的に芸能活動を始めるべく沖縄から上京してきたヒガリノちゃん。東京の暮らしにはもう慣れた? 「もうすぐ半年くらいになるんですが、やはり沖縄が恋しいですね。家族で上京してきたのでホームシックにはなりませんが、寂しいのは友達に会えないこと。最近は休日も家に引きこもってます......」
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"性権"を握るDMM.R18──ITと射精産業の健全すぎる愉しいカンケイ

──無料の動画サイトが主流となったアダルト業界において、"エロ版Yahoo!"と化しつつある「DMM・R18」に始まり、チップで稼げるチャットサイト「CAM4」まで、ITと性ビジネスの相性はいかほどか? 小誌ゲイライターが体を張って検証してみた。
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「DMM.com」では、一般のDVD販売、動画配信に加
え、「DMM.com証券」としてFXにも力を入れている。
本社は現在、おしゃれな恵比寿ガーデンプレイス内。
「アダルト動画が観たい」と思ったら、無料の配信サイトがいくらでも見つかる昨今。課金をしないと観られない有料配信サイトも多数存在しているが、先行きは暗いのだろうか? アダルトサイトに詳しいライターの安田理央氏に伺ってみると、「これまで有料の配信サービスは、消費者の間でさほど定着していませんでした。しかし、最近は大手アダルトサイトの『DMM.R18』で配信の売り上げが通販を上回るなど、状況は変わりつつあります」と語る一方、「かといって、すべての有料配信サイトが順調なわけではない」とも指摘する。 「最近はハイビジョンや3Dなど画質にこだわった動画の配信が増えているのですが、通常画質の動画よりも制作や加工に費用がかかる分、1本1000~2000円ほど割高になっていて、それだとみんな買わないんですよ。結局、消費者の心理としては『エロにお金はなるべく出したくない。抜ければいい』ってことなんでしょう(笑)。今は動画配信よりも出会い系、もしくは"生でしか観られない"という訴求力のあるライブチャットのほうが、お金は確実に回収できるかと」(安田氏)  また、某PCエンタメ誌の元編集長A氏は、「動画配信でお金が回収できないのは、『DMM.R18』による影響も大きい」と分析する。 「『DMM.R18』は、もともとは『DMM』という名称のアダルト動画配信サイトだったんですが、運営元が03年から非アダルト分野にも進出するようになったため、動画配信含むアダルトコンテンツが『DMM.R18』としてドメイン分けされたんです。そのように動画配信に関しては実績があることもあってか、ほかの動画配信サイトとはレベルが違う。大手に限らず何社ものAVメーカーと提携しているので、配信している作品数が桁違いに多いですし、システム的にも全体的に隙がない。1分約1円で見たいシーンだけがピンポイントで見られる視聴法を用意していたり、動画をテレビで観たい人のためにデータをDVDに焼けるサービスを実施するなど、多様なニーズにこたえうるシステムが設けられているんです。さらにキャバクラの紹介や同人誌販売などにも事業を拡大しているので、近いうちにアダルトサイトは『DMM.R18』の独壇場になるかもしれませんね」(A氏)  確かにネット業界では、「"1位"ができると、そこがシェアを独占してしまうので、2位以降は永久に勝てなくなる」といった説があると聞く。アダルトサイト業界は今、「DMM.R18」が政権ならぬ"性権"を握ろうとしているようだ──。 ■人気サイトの実力やいかに? DMM独り勝ちの理由はシステムにあり!  では、実際に有料サイトは課金を促すべく、どのような努力をしているのか。システムの視点からそれぞれを比較してみた。
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■プレミアサイゾーとは? 雑誌サイゾーのほぼ全記事が、月額525円で読み放題!(バックナンバー含む) 【こんな記事もオススメ!】iPadより気持てぃ~イイ!? 専門家が伝授するオナニー向け最新デバイス【拡張恋愛のABC】──テクノロジーによって進化する、恋愛の3ステップの最新系エロサイト閲覧とSNSはヤリまくってもSEXは堅実──デジタルネイティブは性のニュータイプなのか?

女性を交換するために作られた近親相姦というタブー

──国家とは、権力とは、そして暴力とはなんなのか......気鋭の哲学者・萱野稔人が、知的実践の手法を用いて、世の中の出来事を解説する──。 第15回テーマ「近親相姦の禁忌が生む社会関係」
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[今月の副読本] 『暴力はどこからきたか 人間性の起源を探る』 山極寿一著/NHKブックス(07年)/1019円 6500万年前に誕生したという霊長類。その中で我々人類は、霊長類の進化として、争いの原因、和解の方法を身に付けてきた。哺乳類とは明らかに異なる霊長類の行動から、人類の社会性起源に迫る意欲作。

 これまで2回にわたって「人を殺してはいけない」という道徳と死刑との関係について考えてきました。「人を殺してはいけない」という道徳はあらゆる社会に見いだされる普遍的な道徳ですが、もしこれと同じくらい普遍的な道徳がほかにもあるとしたら、それは何だと皆さんなら答えるでしょうか。  2008年4月9日の朝日新聞(web版)にはこんな記事がありました。少し引用しましょう。 「オーストラリアで61歳の父と39歳の娘が恋愛関係となり、2人の間には生後9カ月の女の子まで誕生。2人は豪民放テレビ番組に出演し、『私たちは成人として同意して関係を持った』などと理解を求めたが、視聴者らからは『不謹慎だ』『生まれた子どもは将来何と思うだろうか』といった非難が噴出している。  2人は南オーストラリア州に住むジョン・ディーブスさん(61)とジェニファーさん(39)。ジェニファーさんが幼児の時にジョンさんは最初の妻と離婚。父娘は00年に30年ぶりに再会したが、お互い親子とは気づかなかったという。ジェニファーさんは『クラブで出会うような男性として意識し、深い関係となった』。2人は3月、州裁判所から性交渉禁止と3年間の保護観察処分の命令を受けた」  オーストラリアはほかの先進国と同じように自由恋愛が認められている社会です。にもかかわらず、なぜこのカップルに対して視聴者から非難が噴出したのでしょうか。それは、夫婦間を除く近親者の間で性交や結婚を禁止するという強固な道徳規範がそこにはあるからです。その禁止を「インセスト・タブー」といいます。このタブーは、家族という制度があるところ、文化や歴史を超えて、あらゆる社会に見いだされるものであり、「人を殺してはいけない」という道徳に匹敵するほどの普遍性を持った道徳規範です。  では、なぜインセスト・タブーなどという道徳規範がこんなにも広く存在するのでしょうか。フランスの人類学者、クロード・レヴィ=ストロースはインセスト・タブーを、集団間で女性の交換を実現するための制度だと考えました。要するに、家族の中に、家族内の誰とも性交渉をしてはいけない娘をつくって、その娘をほかの家族との間で交換する、ということですね。これが結婚制度の原型となりました。結婚はもともといくつもの親族間で娘を交換する制度として始まったのです。20世紀に入るまで、恋愛結婚などというものがほとんど存在しなかったのは、そのためです。  とはいえ、そもそもなぜ娘を親族間で交換する必要があったのでしょうか。それは親族間で新たな姻族関係を結び、より大きな共同体のもとでの協力関係をつくるためです。かつての貴族同士の結婚が政略によってなされていたことを考えるとわかりやすいかもしれません。結婚はこの点で非常に共同体的なものです。家族という共同体の発展のために、そしてその家族がほかの家族とより大きな共同体的な関係に入るために、なされるわけですから。  これに対して恋愛は個人主義的です。今でも少なからぬ人が恋愛と結婚は別だと考えていたり、恋愛では考慮しなくてもよかった家族の意向が結婚では重視されたりするのは、両者のそもそもの性格の違いがあるからです(その両者が一致してきたのが20世紀でした)。  もともとの結婚では家族間で協力関係をつくるために娘を差し出すわけですから、その娘は相手側の家族(の若旦那)が所有するに足る貴重なものでなくてはなりません。だからこそインセスト・タブーが強い道徳規範として確立したのです。若い娘の性の管理に社会が大きな関心を持つのもこのためです。インセスト・タブーとは、本来なら男たちの奪い合いの対象となりうる娘の性を、親族間の協力関係を築くための交渉材料として用いる制度なのです。  では、そもそもなぜ家族というものが存在するのでしょうか。インセスト・タブーが家族の間で女性を交換するための制度だとするなら、その女性を交換する家族とはなんなのでしょうか。
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上祐史浩×濱野智史×佐藤健寿──"大宗教時代"の終焉と教義のカタチ

──宗教団体「ひかりの輪」の上祐史浩代表は、新しい宗教団体の形を模索する中で、ブログやミクシィ、Facebook、そしてツイッターといったSNSにより情報を発信している。では、SNSは宗教団体にとって"福音"となり得るのだろうか? また、そこに盲点はないのだろうか? 
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「ひかりの輪」代表・上祐史浩氏
(撮影/佃太平)
 日本を震撼させた地下鉄サリン事件から今年で16年──。オウム真理教の顔として連日メディアを賑わせた上祐史浩氏は、教祖である麻原彰晃(本名・松本智津夫)の死刑判決の翌年に「ひかりの輪」を設立。事件の被害者賠償をという責務を背負いながら団体を運営しているが、それにはSNSはかかせないようだ。ここでは、上祐氏、情報環境研究者・濱野智史氏、オカルトニュースサイト「X51・ORG」を主宰するフォトジャーナリスト佐藤健寿氏と共に、宗教的、社会学的、オカルト的な視点から見た"宗教とSNS"の関係を見ていこう。

──「ひかりの輪」では現在、上祐さんが中心となってミクシィ、Facebook、ツイッターなどを通して情報発信をされています。オウム真理教在籍時と比べて、SNSを使うことで団体としての活動に変化はありましたか? 上祐 当時と比較して、会員やシンパの人とのやりとりの頻度が、圧倒的に高くなりましたね。これまで、会員との接点といえば、月に一度の説法会で面談をしたり質問を受けたり......という程度でした。しかし、ミクシィなどを利用すると、毎日のように熱心にメッセージをくれる人もいて、接触密度が格段に上がりました。我々はオウム真理教の反省に基づいて、閉鎖的な教団ではなくて、徹底的に開かれた教団を展開するしかないという考えで活動しています。そうした理念と、SNSがマッチしたんだと思います。 濱野 ここ数年"ダダ漏れ"というキーワードがツイッター、USTREAMなどのソーシャルメディア界隈でよく使われています。しかし、ダダ漏れが作るある種のリアリティというものは、カリスマを志向するタイプの宗教には向かないのではないでしょうか? 上祐 教祖にどう見ても神的な要素があるならばともかく、神秘性を演出している場合には、向かないでしょう。(江戸時代以降に設立された)新興宗教であれ、(1970年代以降に設立された)新新宗教であれ、従来型の宗教の多くは、教団・教祖の隠蔽性・閉鎖性に特徴があり、「外の人にはわからなくて、中の人はわかる」という形でカリスマ性を高めてきました。例えば、某団体の教祖が頻繁に社会に触れると、人間臭いところが出てきてしまい、神秘性を演出するのが難しくなってくる。そういうタイプの宗教にとって、都合の悪いツールだといえます。 濱野 でも、逆にダダ漏れだからこそ伝わる魅力もあるわけですよね。上祐さんの名前を検索すると、「探偵ファイル」というニュースサイトがヒットします。上祐さんを応援するオフ会のレポート記事で、応援キーホルダーを渡されて苦笑している写真が載っているんですが、これを見ると上祐さんのイメージが変わるんです。素の上祐さんの姿に萌えちゃうんですよね(笑)。 上祐 最近は、黒田勇樹さんのトークショーにも出演して、何かわからないうちにアドリブ芝居に巻き込まれたりもしました(笑)。80年代末~90年代半ばにかけて起こったオウム真理教事件以降、宗教家にとっては厳しい時代になりましたが、「ひかりの輪」の場合、オウム事件があったため、各地に拠点を設けるなど、従来型の布教活動ができません。そういう事情から、必然的に流れ着いたのが、ネットの世界だったんです。 ──「ネットを通して実際の宗教体験はできない」という話もあります。 上祐 それはそうだと思います。直接に接触したときに交換するものと、ネットを通じて交換するものには、違う部分が多い。しかし、少しずつですが、そのギャップも解消されてきていると思います。例えば、メールの時代は文字だけのやりとりだったけれど、USTREAMやYouTubeを使うことでだんだんと視聴覚情報が伝わるようになった。そうすると中継を見ている人にも、なんとなくフィーリングが伝わっていく。  もともと宗教は、仏像や仏画を見たり真言を唱えたりと、象徴物によって神聖な意識を生じさせる一面があります。つまり、芸術やメディアを通して生きてきた部分があります。 佐藤 メディアの語源がそもそも霊媒を意味する"メディウム"ですよね。霊媒や宗教の起源が神や高次の意識とのテレコミュニケーションなのだとすると、現代のネットやテレビと霊媒的なものは実は直線的につながるものなのだと思います。 上祐 喩えとして良いかはわかりませんが、霊媒師がチャネリングをするために、「その人の写真をください」と言うでしょう。写真という限定的なメディアで十分ならば、ネット動画のような、よりクリアな視聴覚情報は十分優れた媒体になるとも考えられるのではないでしょうか。 佐藤 上祐さんが今言ったことは、英会話教室をはじめ、宗教に限らずさまざまなジャンルで起こっている話ですよね。地下鉄サリン事件が起きた95年は、Windows95が発売され、インターネットが本格的に広まった年でもあります。オカルトの世界でもひとつの節目になっていて、アメリカが「宇宙人解剖フィルム」を公開し、UFO事件がテレビを最後に賑わせたのもこの年です。そして、その解剖フィルムをもって、オカルトが終わったという言説もある。インターネットの普及を通じて、あらゆるものがオープンにならざるを得なくなったんです。  例えば、あるカルト的な宗教があったとして、95年以前だったら本などを通して閉鎖的な環境で情報を与え、信者をマインドコントロールする古典的な方法が通じたと思うんです。しかし今は、多くの人が2ちゃんねるやツイッターで情報を収集するようになって、どんな思想であれ多面的な判断要素に晒されることになる。良し悪しの問題ではなく、あらゆるものがオープンな形でしか存在できない時代になったのだと思います。 ■ツイッターがもたらすいわれなき誹謗中傷
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上祐氏が代表を務める「ひかりの輪」では、ブログや動画配信、
Facebookなど、さまざまなサービスを使っている。
濱野 おっしゃる通り、特に日本ではオウム事件の影響が非常に大きいと思います。オウム以降、(オ)カルト的なもの──クローズドであるからこその魅力──は一切許されない世の中になった。オープン化といえば企業のコンプライアンス遵守などもそうで、やたらと透明性が求められる世の中になったと誰もが思っている。インターネットが出てきて、何もかもがダダ漏れし、すぐ監視される状況では、原理的にクローズドなものは生き残ることができず、オープンな状況で人を引きつける魅力を出すしかなくなってしまっている。これは宗教に限らず、社会全般に通じることですね。  一方、先月号のサイゾーに掲載されていた苫米地英人氏の対談記事で、「ツイッターは宗教というよりも、かつての魔女狩りに近い」という記述があって、うなずけました。皆が「こいつは×××だ」と言い出すと、3人くらいが勝手にリツイートして、それが既成事実になってしまう。オープンなコミュニケーションがそのままカルト的に機能してしまう危険性もまたあるのだ、というわけです。実際にはツイッターに自浄効果もあるので、何もかもが誤りではないのですが。 上祐 そもそも、苫米地さんのように元々評判の良い人は傷つくかもしれませんが、私などはこういう立場ですから、魔女狩りの対象になっても失うものはありません(笑)。そして、魔女狩りに参加しない人もいるわけだし、耐える気持ちがあればいいだけです。 濱野 ソーシャルメディア時代の悟りを感じさせるご発言です(笑)。  さて、もともと宗教には、日常性と非日常性の境界を定め、日常性とは隔離された超越的な領域を作る、という原理的な機能があったと思います。しかし今、普通の人たちが使っているSNSは、"超スーパー日常生活"の延長線上でしかない。SNSを使って非日常性が表れることはほとんどなくて、基本的に友達と毎日、だらだらとコミュニケーションをするためのツールに過ぎない。上祐さんだったらシンパの人たちや信者の皆さんからの質問に淡々と答えたりするわけですが、そこではなかなか非日常的なことは起きませんよね。SNSは確かに便利だけど、原理的には宗教的なものとの相性は良くない気がするのですが。
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『震災以降も「原子力ムラ」は何も変わっていない』 原発と共に生きる人たちの現実【前編】

──若手専門家による、半熟社会をアップデートする戦略提言 ■今月の提言 「脱原発議論が捕促しない地元のリアリティを見よ」
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ゲスト/開沼博[社会学者]  原発事故から半年がたった。「脱原発」をぶち上げた菅首相は退陣、新首相が誕生したが、反原発・嫌原発の空気は続いている。放射能汚染についても日々情報が錯綜している状況だ。日本のエネルギー対策は、そして「原子力ムラ」はどうなっていくのか? 本誌8月号にも登場した開沼博氏に、『「フクシマ」論』のその後を聞く。 荻上 東京電力福島第一原子力発電所の事故発生以降、原発についての国民的・世界的関心は一気に高まりました。しかしながら、事故後半年にならんとする現在でも、収束に向けた見通しは不透明で、正確な情報が十分に共有されているとは言い難い。その情報の需給ギャップが、さまざまな憶測や流言が発生する余地を生む状態も、依然続いています。  例えば、「予防原則」という言葉が、実にご都合的に「確かめなくても拡散しときゃいい」「オレがデマ流しても叩かず、『安全でよかった』と笑っておけ」というイイワケとして振りかざされているのは、頭が痛い光景。間違ったことを言ったから叩かれた者が、そこをスルーして「実は自分は正しかったのに、ヒステリックに叩かれた」なんて自己肯定してる姿は、生涯その人のイメージとして脳裏から離れなさそうです。  それにしても、かくも私たちが混乱してきたのは、放射性物質や原発に対する「確かな情報」が社会的にシェアされていなかったからですが、そうした中で論点の需給ギャップを埋め合わせる数少ない試みのひとつが、開沼さんの『「フクシマ」論 原子力ムラはなぜ生まれたのか』(青土社)でした。事故以前から調査されていた原発地域の生活文化の実態や、福島に原発ができた歴史的経緯等を緻密に押さえながら、政策的な議論の前提を提供する役割を好タイミングで果たされていたと思います。 『「フクシマ」論』については方々で話されてきたでしょうし、僕も開沼さんとはこれが実は3度目の対話。そこで今回は、著書を出されて以降、アフターの話をしたいと思います。まずは震災後も取材を続ける中で、2つの「原子力ムラ」、すなわち「原子力ギョーカイ」と「原子力地域キョードータイ」の「その後」の動きに、気になる変化はありましたか? 開沼 研究会や講演でも言い続けていることですが、状況については何も変わっていないと思います。これは、「いや、これだけ変わったじゃないか」という議論を喚起したい部分と、本心からそう思う部分の、両方の意味で言っています。  前者については、例えば環境省の中に原子力安全庁を作る動きなどが挙げられるでしょう。推進側と安全監視側の所管を分けるべきという政策趣旨自体は、確かに必要な方向性。しかし、これまで「CO2削減に役立ち、経済効率もいいエネルギー」といった名目で原発が推進されてきたことひとつ取っても、単なるガス抜き措置に終わるかもしれないという疑義は拭えません。私が本の中で書いた、中央政府内の「原子力ムラ」がオートマチックに動いていく構図は、例えば吉岡斉さんや武田徹さんが10年以上前に分析された状況から大して変わっておらず、それに対する社会の側の問題意識のレベルが今のままでは到底今後も変わり得ない。  そして、地元の側の原子力ムラの状況も、本質的には何も変わっていません。今週も福島に行きましたが、現地の方々の中には東電や政府に怒るより「原発を動かしてもらわないと困る」という声は少なからずある。直接原発で働く労働者はもちろん、彼らが利用する宿、飲み屋、あるいは交通機関の人々と、かつて福島第一原発だけで1万人規模の雇用があったわけですから、その数は無視できるものではありません。むしろ、収束のための作業の発生で、ある面では原発バブル的なものが起きている部分もある。「原発から近い所の人は、即刻原発停止を望んでいるに違いない」という予想を裏切る、非常に根深い問題がそこにはあります。  で、こうした事実を報告すると、「現状維持に加担するのか」と脊椎反射的な反発を受けることがままありますが、もちろんそうではありません。良いか悪いか価値判断をする以前に、現状を認識しないと何も始まらないという当たり前のことを申し上げているのだと、あらためて強調しておきたいと思います。 ■メディアが伝えない「信心」の皮肉な拡大 荻上 震災後の現地の状況について、もう少し詳しく伺わせてください。特に気になるのは、事故収束に当たる原発労働者の実情や、放射性物質の拡散で強制的に「利害関係者」が増えたことの影響です。開沼さんが『「フクシマ」論』のベースとなった修士論文を書かれた時は「皆が忘れ去っている問題」だったのが、今や大きく変わってしまいましたから。 開沼 まず、復旧労働者の間では、圧倒的な日常が流れています。ここには、原発事故を非日常として扱いたがるメディアとの大きなギャップがある。例えば、原発から二十数キロの地点にある原発労働者向けの民宿は3月末には営業を再開していて、行ってみると皆マスクもせずにステテコ一丁で、外で酒を飲んだりしています。その人たちがいわゆる多重下請け構造の犠牲者で、無理やりそこに泊まらされて働いているのかというと、そうではない。いわき市内のホテルは、避難区域指定の影響で、原発直近の4町の労働人口が集中したために、全部埋まっています。そこに泊まれず郡山や茨城のほうから通うとなると、通勤にプラス1時間半くらいかかる。だから、「近くから通えて楽だ」と、進んでそうした宿を利用する状況があるわけです。  また、労働者に「危ないと思わないんですか」と聞くと、「前よりは確かに喰って(浴びて)いい線量の限界値は少し高くなったけど、放射線の勉強をした人に大丈夫だと言われてるから」と、ほぼ気に留めてません。常に線量計をつけて被ばく量を測り、限度が来たら作業をやめる仕組み自体は、以前と変わらない。彼らにとって大事なのは、これまで通りの働き口があって家族を養っていけることで、安全性やリスクに関する「科学的に正確な知識」など、知ってどうなる、という話なんです。  そうした原発近辺や労働者のリアリティまみれの「日常」を見聞きして東京に戻ると、「このままでは全てが破滅だ」「脱原発の流れは揺るがない」といったハイテンションかつイマジナルな「非日常」言説で溢れている。そんな「非日常」に持続性はありません。再度皆が忘れ去っていく「忘却」の問題は、すでに始まっていると言っていいでしょう。 荻上 事故後に放送されたマイケル・サンデルのロールプレイングでも【4月16日NHK総合『マイケル・サンデル 究極の選択』】、労働者にツケを背負わせることの是非、というのがありましたね。実際、「多重下請けの労働者が搾取されていてけしからん」といった議論が、同情論としての反原発のフックになっている面がある。それが「中抜きして賃金を上げろ」というロジックと、「高賃金をエサに危険な労働を押しつけるな」というロジックが同居していたりして、「じゃあ、どんな条件なら働いていいんだよ!?」と思いもするんだけれど、"なんとなく反資本主義"な嫌儲気分が「いや、労働者には労働者の満足や日常があった」という観察を遠ざけてしまっている面はありそうです。それは結局、一部の「切り取り」であり、地方や労働者を政治主体として認めないことにもなりかねない。当事者が増えたこともまた、その争点の整理を再度、難しくしている点もあるでしょうね。
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