居酒屋「和民」などを展開する飲食チェーン・ワタミの創業者で、参議院議員でもある渡邉美樹氏が「日経ビジネス」(日経BP社)に登場。2008年に起きた女性従業員の過労死自殺に関し自身の考えを伝えた。この事件は裁判に発展し大きな注目を集めたが、昨年12月、従業員遺族との「和解」で一応の幕を閉じた。しかし、渡邉氏はこの取材で、いまだこの裁判に納得していないかのような発言を繰り返し、ネットユーザーから非難を浴びている。 渡邉氏は「これ以上裁判を続けても、話し合いの妥協点が見つけられないという思いに至り、もう終わりにしようと和解を決断した次第」と発言。まるで「本当は納得してないけど、時間の無駄だから和解した」と語っているかのよう。これに対しネットユーザーは「サイコパス」「詭弁論者」といっせいにバッシング。人が1人亡くなっている事実を考えれば、この反応も当然か。 さらに渡邉氏は「残業の考え方など法的な面ではしっかり話し合うべきだと考えていました」と語り、この事件のせいで「『ブラック企業』というレッテルが貼られました。非常に残念なことです。その評価は、ネット社会においてあっという間に広がりました」と続けた。「自殺のせいでワタミのイメージが悪化した」と、自身にではなく事件に責任を求めているかのような発言までするのだからもう目も当てられない。いまだに何の責任も感じていないかのような言葉の数々に呆れるばかりだ。 「渡邉氏はよく『いずれ誤解が解ける』という趣旨の発言をよく語っていますが、こうして表舞台に出て『自分は、会社は悪くない』とでも言いたげな発言をすることで、ますます状況が悪化することが理解できないのかと……。実際に法定限度を超えた労働時間を社員に課していた事実もありますしね。今や自分自身が『風評被害』の原因になっているのが事実。大人しく隠れている方がまだプラスだと思いますよ。出たがりなんでしょうね」(記者) 昨年12月段階で43カ月連続で国内外食事業が売上減のワタミ。介護事業の売却など事業はどんどん縮小している中、渡邉氏も焦った上での話題づくりのつもりなのだろうか。だとしたら、完全に裏目に出ているのが現状である。 「社員を馬車馬のようにこき使ってもマイナスなのだとすれば、それは利益を生み出すシステムの問題。サービスなど競争の激しい飲食業界で、ワタミが後手に回ったという点が、今日の赤字を生んだ最大の要因なのは間違いないでしょう。今やもっと安く、手軽で、味もそこそこな居酒屋はたくさんあるし、お酒好きの人々にとってワタミに行くメリットがなくなったことが大きいでしょうね」(同) 渡邉氏は取材の最後に「風評も一気にはなくならないでしょうが、いずれ事実が風評を変えていくと信じています」と発言。まずは自身をメディアから遠ざけるのが復活の第一歩なのでは……。きみはなぜ働くか。(日本経済新聞出版社)
「346」タグアーカイブ
会社はこうして潰れていく…ある元ベンチャー起業家の告白
サイゾー新ニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けしちゃいます!
■「Business Journal」人気記事(一部抜粋)
人事採用担当者覆面“本音”座談会「こうやって採用は決まる」
ユニクロとコラボの「ビックロ」開店 ビックカメラはどこへ向かう?
審査書類は偽造でも融資OK!? 大手サラ金社員が“裏”指南
■特にオススメ記事はこちら!
会社はこうして潰れていく…ある元ベンチャー起業家の告白 - Business Journal(9月27日)
昨年12月、社長の村上太一氏が史上最年少で東証マザーズ上場を果たしたリブセンス。10月には、東証一部へ市場変更することになり、東証一部でも最年少社長の記録をつくることが話題になっている。 今や、会社設立は資本金1円でも可能となり、起業すること自体は敷居が低くなった。しかし、起業した会社の10年後の生存率はわずか5%といわれる今日、最も難しいのは会社を存続させること。リブセンス成功の裏には、倒産した企業が無数にあるのが現実だ。 そこで今回、20代でベンチャーを起業したものの、数年前、解散に追いやられたA氏に、 「ゼロから起業し、ベンチャーを運営していくということの難しさ」 「会社は、どのように壊れていくのか?」 について語ってもらった。 ――会社を立ち上げたきっかけは? A氏 大学生の頃、広告の仕事をしたいと漠然と考えていましたが、卒業後にたまたま小さな広告会社に契約社員として入社しました。何年か働いて、ノウハウも吸収したので、フリーランスとして独立しようと考えていたとき、大学の同級生だったBと「会社をつくろう」という話になりまして、Bが社長になって2人で立ち上げました。私自身は自発的ではなく、軽い気持ちでしたね。ただ、後でわかったのですが、実はBには込み入った事情があったんです。 ――どんな事情ですか? A氏 Bの知り合いの税理士で、かなりブラックな感じの人がいまして(笑)。脱税を目的に、一回お金をプールしておくための受け皿として、その税理士にそそのかされてBは会社をつくらないといけなくなったみたいでした。B本人にあまり自覚はなかったようですが……。 ――会社の設立資金は、どのくらいかかりましたか? A氏 資本金は、現在は1円でもつくれるので、登記申請や定款作成などのために司法書士に払う数十万円程度で済みました。 何も知らなくても会社をつくれる? ――ゼロから会社をつくるためには、どういうことが必要になりますか? A氏 税金や会社法のこととか知ってないといけないのですが、ホント軽い気持ちで起業したので、細かいことはよくわかっていなかったですね。決算とかも、基本的には前出のBの知り合いである税理士に任せていて、まったくノータッチでした。 ――起業直後、生活できるくらいの給料は得られましたか? A氏 設立当初は、友人の友人を紹介してもらうなどツテを頼って、小さい仕事はすでに持っていましたが、ギリギリで結構厳しかったです。給料が出ないときもあって、最初の1〜2カ月間は、空いた時間で出会い系サイトのサクラのバイトとかしてましたね。 半年くらいして、ある会社に営業をかけたところ、うまいこといき、その後は定期的に仕事をもらっていました。徐々に軌道に乗って、最終的に1年目で1000万円くらいの売り上げがありました。給料は少なくて、手取りで月額20万円ちょっとくらいでした。 ――2年目の売り上げと給料は? A氏 売り上げは3000万円くらいに増えましたが、この頃も給料は30万円くらいに抑えていました。というのも、設立して半年間の厳しい印象が二人とも強くあったので、堅実にやっていましたね。 ――当時の仕事ぶりは? A氏 とにかく働きっぱなしで休みはなく、一日23時間くらい会社にいましたね(笑)。同時にお金はどんどんたまっていきました。二人ともお金には無頓着で、特に将来のビジョンなども考えておらず、目の前の仕事をこなすだけで、たまったお金をどうするか考えていませんでした。決算では、税金を取られないように、前出の税理士が、ほぼ利益が出ないよう処理していたことを、後から知りました。 ――具体的には、どのような処理でしょうか? A氏 架空の請求書をつくって、経費として税理士の知り合いの会社に振り込んだりとか……。今思えば完全にアウトなことをやっていましたね。当時は、私は完全に任せていたのでまったく知らず、税理士が処理していたので問題ないと思っていました。 ある人物の入社から、徐々に歯車が… ――その後は、どのような感じになっていきますか? A氏 せこせこ小さい会社から受ける仕事ばかりやっていても未来はないと感じ始めていました。そこで、以前から仕事上で付き合いのあったCを社員として雇いました。というのも、Cは営業寄りのクリエイターで、僕らにはない人脈もいろいろ持っていたので、面白くなりそうだなと。C本人も、フリーの仕事に限界を感じていたらしく、僕らの会社が景気がいいのを見て、「オレ、入るわと」(笑)。 ――Cの仕事ぶりはどうでしたか? A氏 期待していたような、新規の仕事を取ってくるといったことに関しては、全然ダメでしたね。Cの性格は、世渡り上手でずる賢く、サボリ屋、私利私欲でコンプレックスの塊で、人に嫌われるタイプ。Cが入ったあと、何人か社員を雇い、5人体制で仕事をしていました。 ――その頃の会社の売り上げは、どれくらいでしたか? A氏 売り上げは年間7000万円くらいありましたが、給料は変わらず定額でした。ただ、だんだんと、私とCは、社長のBに対して物足りなさを感じてきました。というのも、広告会社は徹夜が当たり前ですが、Bは定時で帰れるような“普通の会社”を望んでいました。一方、私とCは、そろそろ次のステップが必要じゃないかと思っていました。 とはいえ、そういったマネジメントに関する話が、まったくなかったですね。今思えば、将来の経営について、きちんと3人で話し合いをするべきでした。そもそもBは仕事が雑で、私は尻拭いばかりしていました。 一方、CはCで会社の実権を掌握したがっていて、社長のBを見下していました。Cは途中で取締役になったのですが、Bに「株をよこせ」とか言い初めました。こうして、お互いに溝が徐々に深まってきた感じです。 仲の良かった経営陣 ――その頃は、お互いに会話はなかったのですか? A氏 業務的なことはよく話していました。もともと3人はすごく仲が良くて、飲みにいったりとかもしてましたし、あのころが一番幸せだったな……。 ――それが、だんだんお互いの間の溝が深まってきたと。 A氏 ええ。その後、一時期社員を増やし、資金がショートギリギリになってしまった時があったのですが、それでも社長であるBは、資金繰りなど特にしていませんでした。さすがにまずいとなって、私が一部の社員をやめさせたりしましたが、その頃から誰が実権を握っているかわからなくなりました。私とCは徒党を組む感じで、社長のBと対立的な雰囲気になりました。とはいえ、私も完全にCのことを信用はしていませんでしたが。 象徴的な事件として、ある年の決算前に、例の税理士が、海外の会社に、ウチの利益をいったん預けるという話をBから聞いたのです。Cは「そういうことはすべきじゃない」とBに訴えました。Bは、それまでの厳しい経験も踏まえて、「現金がなくなったときに備えてだ」と言い張り、Cの意見を受け入れませんでした。 そんなこんなで1カ月くらい、毎日ドンパチしてましたね。話はいつも平行線でした。BとCの対立構造は深まるばかりでしたが、自分は仕事にも追われていたので、調整役に徹していました。 社長の辞任 ――その後は、どういう方向になっていったのですか? A氏 当然、雰囲気はよくなく、みんなモンモンとしてました。Cが結構大きい仕事を取ってきたときも、Bは「やる必要がない」と拒否したりして、またドンパチしてましたね。経営のみならず、業務としても方向性がズレてきていましたね。Bは全部を抱え込んで悩んでいた感じでした。 それである日、Bが私と2人きりのとき、「オレ、会社辞めるわ」と。 ――それを聞いて、引き留めたんですか? A氏 気持ちは半々でしたね。Bとは友人で、そこからスタートしたわけですが、一方でBが会社の成長を止めているのは許せないという気持ちもありました。そもそもBは、友人関係とビジネスを分けられないタイプで、私はまったく逆。そうして割り切っている私を見て、Bは「仕事をしているときのAは嫌いだよ」と。大学時代のように腹を割って話をしているBを見て、心を揺さぶられましたが……。ただ、もう一緒に仕事はしたくないと思いました。 ――Bさんが辞めるということを聞いて、Cさんはどう思ったんでしょうか? A氏 Cにとっては、願ったかなったりの状況になったわけですよね。Cは私に「Aが社長になるのは当たり前だよ」と言いまして、実際、その手続きを進めていました。ですが、私も特に会社のビジョンを持っていたわけではなかったし、経営的なセンスもないのはわかっていたので、躊躇はしていました。 そこで、残っていた社員2人に「Cに社長をやってもらおうかとも考えているんだ」と話したところ、2人は「それなら私たちも辞めます」と口を揃えて言ったので、どうしようかなと。 そんな時、まずは新しい税理士を雇ったのですが、帳簿や決算書を見せたら、「これ、ヤバいですね」と……。 私は、もうそんな会社を引き継ぎたくないし、Cとは一緒に続けていけない気持ちもあったので、それなら別々の道に分かれて、会社を解散しようと決めました。Cにもそれを伝え、了解をもらいました。 同情してくれるクライアント ――解散と決めてから、どうしたのですか? A氏 まず、それまでのクライアントに事情を説明していきました。一部のクライアントからは、「突然すぎるよ」と怒られましたが、「ウチへ来ないか」と誘ってくれる人もいたり、おおむね皆さん同情してくれました。 ――解散すると、退職金みたいなものは得られたのですか? A氏 いえ、何も。数年間がむしゃらに働いてきて、結局これかと……。でもそれ以上に、当時はとにかく早くこのゴタゴタから解放されたいという思いが強かったですね。 ――起業したことを後悔していますか? A氏 いきなり会社を立ち上げたことは、間違っていたかもしれません。起業前はBやCとも仲が良かったですが、実際に仕事をしてみると、いろいろ見えてきました。結局、私とBとCとは、お互いに認め合うことができなかった、最悪の関係でしたね(笑)。 ――起業と解散という経験を通じて、ベンチャー起業で成功するためには、何が大切だと思いますか? A氏 社員全員が、「何に幸せを感じるのか」という人生観を共有できないと難しいかもしれません。また、成功しているベンチャーは、ワンマン社長で、「この人についていきたい」と思わせる人なんですよね。 会社といっても、結局、人と人だなと思います。トップの人柄次第かなと。それと、私は社員の多様性を認めたいと思っていましたが、それは社員が10〜20人になったときの話で、数人規模の状態でそれを求めるのは、少し早すぎたかなと思いましたね。 (構成=編集部) ■おすすめ記事 人事採用担当者覆面“本音”座談会「こうやって採用は決まる」 ユニクロとコラボの「ビックロ」開店 ビックカメラはどこへ向かう? 審査書類は偽造でも融資OK!? 大手サラ金社員が“裏”指南 リコール問題で表面化した軽自動車1位スズキの内紛 NHKが地域別に受信料支払率を公表、最も払ってない地域は…「Thinkstock」より
借金地獄で6万の地方中小企業が倒産寸前の背景
サイゾー新ニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けしちゃいます!
■「Business Journal」人気記事(一部抜粋)
“外資系企業”ユニクロ、そして柳井正社長の正体とこれから
子ども健康被害続出!?マスコミの携帯電話タブーに...
新築の9割売れ残り?人気エリアでもマンションが売れないワケ
■特にオススメ記事はこちら!
借金地獄で6万の地方中小企業が倒産寸前の背景 - Business Journal(9月25日)
地方銀行などが推進する中小企業金融が危機に瀕している。来年3月には、中小企業の借入金返済を猶予する「中小企業金融円滑化法」が終了する。同法が終了すれば、中小企業の倒産が相次ぎ、日本経済は再び失速する可能性が指摘されている。 「うちの地域の貸出市場では、取引先である中小企業の資金需要は乏しく、その上、市場金利が低下する中で、激しい貸出競争が起きている」と、ある地銀頭取は窮状を嘆く。 加えて、「その激しい貸出競争の火付け役となっているのが、日本政策金融公庫や商工組合中央金庫といった政府系金融機関。民間金融機関では対応できないような低金利の貸出を推進し、取引先をさらっていく」と怒りを露わにする。 それもそのはず、多くの地域金融機関は、預貸率(集めた預金が貸出に回されている比率)が50%程度にまで低下している。中には、40%台に低下している金融機関もある。特に信金や信組といった中小金融機関は、貸出先が見つからず、預貸率が30%台まで低下しているところもある。 こうした金融機関は集めた預金の多くを債券での運用に回している。日本国債の現在の利回りでは運用益が出ないため、中小金融機関の中にはギリシャ国債など欧州の国債で運用を行っていたところが相当数ある。当然のことながら、これらの中小金融機関は、メガバンクなど大手の金融機関に比べ体力がないため、欧州の国債での運用損は経営を揺るがしかねない事態を引き起こしている。 さらに、中小金融機関の貸出先の中には、多くの中小企業円滑化法の適用先が含まれている。中小企業円滑化法で延命されている中小企業は30~40万社あると見られており、このうち1割以上の5~6万社が抜本的な事業再生を実施しないと、中小企業金融円滑化法の終了と共に、倒産の憂き目に遭うと見られている。 「中小企業金融円滑化法により、取引先中小企業の資金繰りは改善されたが、売り上げ、収益が回復する先は極めて限られており、結果として、貸出の再リスケ、再々リスケに応じざるを得ない例が増加している」(別の地銀頭取)のが実態だ。 それは、取りも直さず中小金融機関の経営を直撃している。中小企業円滑化法が終了すれば、中小企業の倒産を通して、中小金融機関の経営破綻の可能性も高まる。 もちろん、金融庁もこの事態に指を咥えて傍観しているわけではない。しかし、その対応策として打ち出したのが、金融機関によるコンサルティングを中心とした中小企業の経営再建で、詰まるところ“金融機関に丸投げ”の状態。 さらには、この中小企業再建策により、中小企業金融円滑化法の期限切れまでに、3000社を再建するという目標を勝手に打ち上げたため、地銀など地域金融機関から総スカンを食った状況になっている。 問題はそれだけではない。地方経済の悪化に伴い、地方財政も一段と悪化している。今年、赤字地方債が建設地方債の発行残高を初めて上回った。地方自治体が政策に使う資金調達のために発行する地方債よりも、地方財政の穴埋めのために発行する赤字地方債の方が多くなったのだ。それだけ、地方が疲弊しているということだ。 来春の中小企業金融円滑化法の期限と共に、中小企業の倒産が相次げば、景気に与える影響は甚大だ。 (文=鷲尾香一/ジャーナリスト) ■おすすめ記事 “外資系企業”ユニクロ、そして柳井正社長の正体とこれから 子ども健康被害続出!?マスコミの携帯電話タブーに... 新築の9割売れ残り?人気エリアでもマンションが売れないワケ 山本一郎「尖閣諸島問題について深く理解するためのリンク集」 巨額の投資損失、不正経理発覚のエドウイン、救うのはトヨタ?シャッター商店街化も加速の一途。(「Thinkstock」より)
働く女性向けウェブサイトの草分け、カフェグローブが倒産
サイゾー新ニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けしちゃいます!
■「Business Journal」人気記事(一部抜粋)
低額で、大量の動画がTV・PC・スマホで見放題「hulu」
コナミ、サントリー…大手が参入フィットネスクラブは総崩れ?
喫煙・肥満は2倍も損!?しないための賢い保険加入テクニック
■特にオススメ記事はこちら!
働く女性向けウェブサイトの草分け、カフェグローブが倒産 - Business Journal(8月24日)
女性向けウェブサイト運営の草分け、カフェグローブ・ドット・コム(東京・千代田区)が8月10日、東京地裁から破産手続き開始決定を受けた。信用調査会社、東京商工リサーチ調べによると、負債総額は1億800万円。 1999年に設立し、ファッション、美容、キャリア、結婚、子育てなど30代、40代の働く女性をターゲットとするウェブサイトを運営。ネット広告による収入を中心に06年12月期の年商は、7億2600万円に達した。 しかし、情報系サイトとの競合だけでなく、ブログやソーシャル系ネットの台頭により利用者が減少し、広告収入は伸び悩み。11年同期の売り上げは3億5500万円に落ち込んだ。商工リサーチによると「資金繰りが悪化する中、元従業員による横領も発覚。経営が行き詰まった」という。 社長の矢野貴久子さんは、ネット系女性起業家として有名。「知的好奇心の強い大人の女性」向けに情報を提供。女性向けウェブサイトの中でもトップクラスの知名度を誇り、利用者による情報系の書き込みで人気を博した。矢野さんの何事にもチャレンジしていく生き方が、キャリア志向の女性に共感をもって受け入れられた。 彼女の経歴をざっと追ってみよう。矢野さんは62年東京生まれ。84年立教大学女学院短期大学卒業後、臨時職員として日経BP社へ入社。翌年に独立。マガジンハウスで「Hanako」など女性誌のフリー編集者として修業を積んだ。大学の医学部のドクターを取材することが多かったことから医師の仕事にあこがれを抱いた。思い込んだら、すぐに実行。仕事を辞めて、医師を目指して受験勉強に打ち込んだ。 91年、29歳で医学部を受験。私立に合格したが、経済的にとても進学できる余裕がなかったのであきらめ、国立の医学部をもう1度チャレンジすることに。予備校はお金がかかるので、通信教育に切り替えた。しかし、蓄えが底をつき、フリー編集者のアルバイトを再開。復帰したとたんに、仕事がどんどん来た。編集者中心の毎日となり、医師になることを断念した。 93年、31歳で結婚したが、98年に離婚。これが起業に向かうターニングポイントとなった。個人事務所をつくり、仕事をバリバリやった。フリーランスとして関わっていた『フィガロジャポン』のTBSブリタニカ(現・阪急コミュニケーションズ)から「社員として来ないか」と誘われて、99年2月に入社。正社員になったのは、これが初めてだったという。要するに、それまではフリー編集者という名のフリーターだった。 98年頃から、「働く女性」をコンセプトとする企画書をつくり、各雑誌社に売り込んだ。しかし、「働く女性には興味がない」「広告媒体としていかがなものか」と色よい返事はなかった。TBSブリタニカに入社して4カ月後の6月、シンガポールの友人から「あの企画は、インターネットでやれば実現できるのではないか」と言われ、週末にシンガポールに飛んだ。 このように、思い立ったら、すぐに実行に移すのが彼女である。正社員にしてくれたのに申し訳なかったが、8カ月でTBSブリタニカを退社。それで99年11月、青木陽子さん、南ゆかりさんと3人でカフェグローブ・ドット・コムを設立して、代表取締役に就任。12月20日、働く女性向けの同名のウェブサイトをオープンした。「00年では駄目、99年中にオープンさせる」との強い思いがあったと述懐している。 00年、ネットバブルがはじけ、雨後のたけのこのように誕生したネットベンチャーは、うたかたの夢のように消えていったが、カフェグローブは生き残った。成功したIT業界の女性経営者として矢野さんは脚光を浴び、02年に日本能率協会マーケティング総合会議企画委員、04年にはデジタルハリウッド大学院客員教授に招聘された。私生活では、03年、41歳で再婚、07年に出産している。 従業員は50名を数え、出資者も増え、資本金は3億2046万円になった。目指したのは株式の上場である。「株式の公開によって社会的信用を得ることが、ウェブサイトの運営に大きなプラスになる」と考えていたからだ。しかし、結局、上場は叶わなかった。 ネットの世界は、常に構造的変化が起こる。中でも、個人で書き込みができるブログと、インターネットを通じて会員同士が交流できる「ソーシャル・ネットワーキング・サービス」(SNS)の台頭が、経営を大きく左右した。カフェグローブは利用者による書き込みが売りだったが、あっという間にブログに取って代わられた。最近では、つぶやき型のミニブログ、ツイッターが大流行している。 SNSビジネスではミクシィが06年9月に上場して、株式公開の口火を切った。08年12月にはグリーが上場。女性起業家、南場智子さんが率いた携帯電話向けのゲーム会社・DeNAもSNSに参入した。ユーザーに課金するビジネスモデルでグリーやDeNAは急成長を遂げ、我が世の春を謳歌した。SNSの延長線上にある友達や同僚、同級生、仲間たちとの交流に特化したフェイスブックも世界的に大きな広がりを見せた。 ネットの世界は秒速で進化していく。インターネット広告を収入源とするカフェグローブはネット世界の激しい変化についていけず、はじき飛ばされてしまった。 (文=編集部) ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) 低額で、大量の動画がTV・PC・スマホで見放題「hulu」 コナミ、サントリー…大手が参入フィットネスクラブは総崩れ? 喫煙・肥満は2倍も損!?しないための賢い保険加入テクニック 松本大「尖閣上陸中国人が自国旗を燃した!?にみるネットの可能性」 シャープ経営危機を招いた、成功体験と3年前の過ち? 北越紀州と大王統合で製紙業界に第3位連合 背後には三菱? 最大手生協を潰してネットスーパーを制すのはセブンか楽天か?今後もサイト事業は継続予定だという。(カフェグローブ」より)
モデル業界にも震災余波 外国人モデルは帰国相次ぎ、国内イベントも続々中止で大混乱

『オスカープロモーション教育全集・
モデル編 』
(オスカープロモーション)
東日本大震災による福島第一原子力発電所の放射能漏れを恐れて、外国人モデルが日本から大量脱出しているが、国内でもファッションショーなどのイベントの中止・延期が続いている。
3月13日に予定されていた「東京ガールズコレクションナイト in 沖縄」が中止されたのを皮切りに、同21日から予定されていた「東京コレクション」をはじめ、都内で予定されていたファッションショーやブライダルショーは軒並み中止や規模を縮小しての延期となっている。大手ファッション誌やメジャーなショーで活躍できるモデル以外にとって、都内のホテルのファッションショーやブライダルショーは貴重な収入源だったため、事態は深刻だ。
あるショーモデルは、「モデルのほとんどは、アルバイトをしつつ、小さなショーに出てメジャーになるチャンスを狙っているんです。ところが、震災でその仕事もなくなりましたからね。さすがに、モデルをやめる子が続出してますよ」と悲嘆している。
一方で、夢を捨てきれないモデルはお互い情報を交換し合って、関西以西の仕事を探しているという。モデル事務所が多い大阪・神戸・福岡などでは、比較的予定通りにファッションショーが開催されているようだ。
また、モデルの失業だけではなく、モデル事務所の倒産も出てきているという。"美の総合商社"と言われるモデル業界最大手「オスカープロモーション」の幹部も、「モデル業界そのものが以前から不況でしたからね、今回の震災で仕事がなくなって、つぶれたモデル事務所があると聞いてますよ」と言う。
日本音楽事業者協会のように、モデル業界にもプロダクションが集まった「日本モデルエージェンシー協会」という団体がある。日本には約140社のモデルプロが存在していると言われているが、同協会に加盟しているプロは80社あまり。
「音事協のようにしっかりした団体ではありませんよ。クライアントやメディアに対して影響力があるわけでもない。月会費3万円なんですが、支払いが滞る事務所もあるくらいですからね。そもそも、モデル業界なんて華やかそうに見えるけど、渋い世界なんです」と話すのは中堅モデルプロオーナー。
「バブル時代は、銀座や渋谷で石を投げればモデルに当たると言われていたほどモデルがあふれていたんですが、バブルがはじけて以降モデルの仕事は激減。さらに、広告不況でデパートのチラシの仕事すら減ったんです。そのあたりから、モデルをタレント化しようという動きが活発になるのですが、このご時世でイベント出演というタレント仕事も激減。しゃべりがうまいとかやキャラが立つようなモデルしか生き残れません」(同オーナー)
読モなどというコストが抑えられる素人モデルがもてはやされる一方で、"魅せるプロ"であるべきファッションモデルの苦難の時代はまだまだ続きそうだ。
(文=本多圭)
「会社更生の価値ナシ!」武富士の経営破たんと問われる経営者一族の責任

武富士公式サイトより
大手消費者金融の武富士(本社・東京都新宿区)が28日午後、東京地裁に会社更生法適用を申請したと発表した。
この件については、27日に日本経済新聞が一報を伝え、その後マスコミ各社が一斉に報じた。当初、武富士は会社更生法による申し立てを否定していたが、一夜明けて報道は現実のものとなった。
武富士については、利用者の支払能力を無視した過剰な貸し付けや違法な取り立て、また社内における過酷とも言えるノルマや創業者幹部による独裁的な体制など、これまでに数々の問題点が指摘されている。今回の同社経営破たんについては、報道では度重なる法規制やグレーゾーン問題による過払い金請求の増加などを挙げているが、そうした同社の体質によるものと指摘するジャーナリストたちも少なくない。
その一人、武富士の実情を報じた記事によって同社から言いがかり的に裁判に訴えられ、その後勝訴した経験を持ち、『武富士追求』(リム出版新社)などの著書がある、ジャーナリストの三宅勝久氏は次のように話す。
「武富士の破たんは、創業者一族によるワンマン経営や、コンプライアンスをまったく無視した同社の根幹に端を発したものであり、いわば当然の結果だろう。経営者は、その責任を負うべきだ。また、同社の破たんによって顧客から請求されている過払い金が減額される可能性があるなどと報道されているが、とんでもない話である。消費者保護は、最優先に考えなければならないのであるから、過払い金は全額が支払われるべきである。まして、デタラメな経営のツケを消費者に背負わすなどということは、まったく言語道断だ」
さらに、『武富士対言論』(花伝社)や『高利金融』(旬報社)などの著者である、ジャーナリストの北健一氏も、「今回の破たん劇は、法規制の影響というよりも、やはり過剰融資などの無茶な経営を続けてきたことが原因で、いわば自業自得」とした上で、さらに厳しく指摘する。
「個人的な意見としては、東京地裁は武富士の会社更生を認めずに、破産に移行すべきであろう。同社はこれまでに、それこそ山のように違法行為や不正行為を重ねてきたという過去がある。とても、更生して生き残る社会的な価値があるとは思えない。だから、現行の経営陣を残したまま存続させても、再び問題が起きる可能性が否定できない。したがって、裁判所は破産に移行して管財人を送り込み、徹底的に調査して経営陣の責任を明らかにすべきだ。そして、創業者一族のうち、取締役だった者については、個人的な責任も追及されて当然だろう。場合によっては、該当する個人の資産を被害者救済に当てるくらいのことがあってもよい」
さらに、三宅氏は債権の行方にも注目する。
「武富士には債権譲渡についても、不明瞭な部分があると思われる。譲渡された債権によって取り立てが行われるなど、混乱を招く恐れがある。そうした点についても、監視していくことが不可欠だ」
武富士に限らず、消費者金融各社を取り巻く状況は厳しい。6月に完全施行された改正貸金業法の総量規制も、消費者金融の経営に影響を与えると指摘されている。
ただし、総量規制に関しては、テレビから新聞、雑誌に至るまで、マスコミ各社が横並び的に否定的な報道を行っていることに、疑問を感じないわけにはいかない。6月には、総量規制の原則や仕組みを説明することなく、「庶民は借りられなくなる」「かえってヤミ金が増える」などと煽り立てる記事や番組が林立したが、その内容については何ら検証されていないし、段階的な法規制とともに自己破産件数が減少していることなどについては、どのマスコミもまったく触れていない。
ともかく、消費者金融業界と、個人向け融資については、当然目が話せないような状況であることは確かだ。
(文=橋本玉泉)
武富士 サラ金の帝王 サラ金だけには手を出さずに生きていきたいです。
【関連記事】 アコムCM出演で失望? タモリの既存イメージと「タモリ的なるもの」 ギマンだらけの電機業界救済法は経産省の省益拡大策なのか!? 「倒産」の本当の意味を知ってる? "吉野家復活"の裏にあったドラマ





