“障害者の希望”から一転……乙武洋匡氏の順風満帆な人生の歯車を狂わせた「参院選出馬」

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「週刊新潮」(3/31号、文藝春秋社)
今週の注目記事・第1位 「一夫一妻制では不満足『乙武クン』五人との不倫」(「週刊新潮」3/31号) 第2位 「ノーベル経済学者ポール・クルーグマンが明かす 安倍が極秘会談で話したこと<3.22>」(「週刊現代」4/9号) 「スティグリッツがアベノミクスに疑問符 『消費増税』見送り解散に黄色信号」(「週刊文春」3/31号) 第3位 「<V6>岡田准一と宮崎あおい『ドロ沼不倫を乗り越え同棲愛』」(「フライデー」4/8・15号) 注目記事 「夢のがん治療薬『オプジーボ』はこんなに効く」(「週刊現代」4/9号) 「報道のTBSが泣く 政治部記者の万引きを2日後に報道」(「週刊文春」3/31号) 「11年ぶり3度目の拘束!? 安田純平はなぜ戦場を目指すのか」(「週刊文春」3/31号) 「<恋人の息子が初告白>原節子『生涯一度の恋』 石井妙子」(「週刊文春」3/31号) 「ショーンK<ショーン・マクアードル川上(48)>激白150分」(「週刊文春」3/31号) 「<暴露の手紙68通が国会に届いて> 二階派『長崎幸太郎』代議士を巡る謀略」(「週刊新潮」3/31号) 「東芝社員[1万1,000人リストラ]悲痛証言集」(「週刊ポスト」4/8号) 「月刊誌『WiLL』名物編集長がクビになった無謀な移籍に業界ビックリ」(「週刊新潮」3/31号) 【巻末付録】現代とポストのSEX記事の勝者はどっちだ!  今週は第3位まで順位をつけたが、そのほかは順位をつけるほどのものではないので順不同としてある。  ところで、週刊誌の底力を今週は新潮が見せつけた。このところ仲間内で飲むときは、必ず文春の話になる。そして、ときどき新潮の名前が出るが、現代、ポストについては「なんであんなに面白くない記事が作れるのか」と、私に聞いてくる。  そんなことを言われてもなぁ……と私。だが、これだけは言える。選択と集中のやり方を間違えているのだ。人とカネをどこへ集中したらいいのかが、わからないのだろう。だから、先輩たちがやってきたグラビアとSEX記事を大事に守っているだけで、新しいもの、世を震撼させるようなスクープをやろうという「余力」がないのだ。  雑誌のあり方は違うが、今年齢73になる「WiLL」編集長の花田紀凱さんが、新天地を求めて移籍した。彼は、今でも新しい面白い雑誌を作ろうと、日夜研鑽に励んでいる。爪の垢でも煎じて飲んだらどうか。  先日、その花田さんが、親会社「ワック」を離れて飛鳥新社へ移ると書いたが、新潮ではこの移籍を「無謀」で業界がビックリしていると報じている。「WiLL」は一貫して保守論陣を張る雑誌として発行され、この雑誌不況下でも刷り部数は10万部前後を維持しているという。  ワックの関係者がこう話す。 「社長が年齢も考慮して花田さんに『一線を退いて編集主幹の肩書きでは』と打診したところ、あくまで現場にこだわる彼が怒り出してしまった結果、こうなったのです。なぜか彼はWiLLを編集部ごともらえると思い違いし、飛鳥新社と交渉を進めてしまった」  花田さんの名刺には「NEW WiLL 編集長」とある。しかし、誌名の権利はワックが持っているはずだからWiLLは使えないだろう。  ワックでは、文藝春秋にいた人間を編集長に据えて存続するようだから、同じようなウルトラ保守雑誌が2冊できることになるのだろうか?  花田さんは文藝春秋を辞めて朝日新聞に移り、女性誌をやって失敗したことがある。その二の舞いにならなければいいが。  今週はポストがよくない。これは、と思う記事が何もないのだ。巻頭特集は「『消費増税先送り』なら日本経済は沸騰『日経平均3万円』へ」だが、このどんよりと晴れ間の見えない日本経済では、株を買おうという人はほんの一握りであろう。  私などはこの手の記事は読みたくないが、ポストは「逆張り」をして、誰に読ませようというのであろう。  かろうじて東芝社員の悲痛証言集を拾ってみたが、これまでと同じような作りで新味はない。  3月19日に証券取引等監視委員会が、東芝前社長の田中久雄氏を任意で事情聴取したと報じられたが、一連の水増しについて「違法性の認識」はなかったと話したと伝えられたことで、東芝社員は「1億円ももらっていた経営トップが違法と知らなかったなんて、許されない」と怒っているというのだが、当然だろう。  東芝は半導体部門を中心に1万1,000人の社員削減を発表し、同17日には東芝の「顔」である白物家電事業を中国の家電大手「美的集団」に売却すると明らかにした。  早期退職に応じるのは、当然ながら「優秀な人材」がいち早く、退職金は50代前半なら上乗せがあって5,000万円くらいにはなるというから、経営危機の会社としては恵まれているほうであろう。  だが、退職しても行き場がない人にとっては、上司との面談は胃が痛くなるだろう。退職を促された人の中には「上司に座っていた椅子を投げつけた」(ポスト)というケースもあったといわれているそうだ。  散る桜、残る桜も散る桜。運良く残れたとしても4カ月分あったボーナスが50%近くカットされ、マンションのローンの支払いに頭を抱える社員も多いようだ。  いろいろな事業を売却したり削減するのに、原発子会社のウエスチングハウス(WH)を残すことを疑問視する社員は多い。社員A氏はこう話す。 「これまで会社は決算発表では『WHに減損処理は不要』と言い続けてきたけど、新規受注がないんだから、先があるはずがない。過去のトップの失敗のツケをこの期に及んでも精算できないだけじゃないのか」  不正経理の原因になった原発部門は早く切り捨てて、重厚で長大な企業から抜け出したほうが、私もいいと思うが。  お次は、このところ存在感を増しつつある二階俊博総務会長(77)だが、その派閥に所属している議員には問題議員が多い。路チューの中川郁子議員とそのお相手の門博文議員、ゲス不倫の宮崎健介元議員などなどである。  そして今度は、二階派特別会員の長崎幸太郎議員を告発する文書が出回っているというのだ。 「私が長崎幸太郎を捨てるまで」とタイトルがつけられたA4用紙、計5枚の手紙が関係者の元に届いたのは3月10日頃のことだという。  これはいわゆる怪文書ではなく、実名による告発文。その手紙を書いたのは長崎氏の元有力後援者で、実業家の高山浩氏(69・仮名)である。  高山氏と長崎氏の付き合いが始まったのは、09年からだそうだ。長崎氏は女好きで、よく吉原のソープランドにも遊びに行っていたと高山氏が話している。  ソープランドだけでは納まらず、長崎氏の地元女性秘書とのウワサまで流れ始めたという。 「相手は、富士吉田の本部事務所に勤務していた30代後半の秘書です」(高山氏)  奥さんに「大阪でゴルフだ」と言って出て、実はその秘書と海外旅行に行っていることがバレてしまったそうだ。夫人が仰天して、高山氏に電話してきたという。なんとかなだめて、長崎氏はその秘書を別の事務所に異動させた。  しかし12年末の総選挙が終わると、高山氏へのお礼はひと言もなく、辞めさせると約束していた秘書は東京に連れて行き、最近は第一秘書にしているという。  とまあ、ここまでは枝葉で、本筋は金銭問題である。 「長崎さんから、毎月事務所費が200万円ほどかかる。月100万円くらいは面倒みて欲しい、と相談されました。そこで私は、10年4月頃から長崎さんに資本を提供し始めました」(同)  そのほか「貸せば家賃20~30万する銀座の事務所を無償で1年半提供していた。(中略)現金と合わせ、計3000万円以上の資金を提供したはずです。架空の領収書も何枚も書いた」(同)。  それなのに、あるとき資金繰りが苦しくて長崎氏から700万円貸してもらい、すぐに返したのに、長崎氏は昨年秋頃から、高山氏が書いた借用書のコピーを人に見せびらかして、彼が700万円を返済していないと触れ回っているという。  新潮によれば、こんな怪文書騒ぎが出るのは、自民党の堀内詔子議員と「次の支部長」の椅子をめぐり苛烈な暗闘があるからだというのである。地元では、長崎さんと袂を分かった高山社長のバックには、堀内陣営がいるとの情報が出ているそうだ。まさに、魑魅魍魎の世界である。  さて、文春はショーンKことショーン・マクアードル川上氏の、150分に及ぶ「告白」を掲載している。経歴については目新しい情報はないが、どうもスッキリしないのが川上氏の出生のところである。  彼の公式サイト(現在は削除)では、彼の父親は「アイリッシュ・アメリカン=ジャパニーズ」となっているが、文春が熊本市内に住む彼の父親に会った印象では、完璧な日本語を使う日本人だったという。  川上氏は父も母も戸籍上は日本人だが、長じて母親から「父親は別の方です。その人の名前が“マクアードル”さんという方だ」と聞かされたというのだ。  だが、それもはっきり母親に確認した話ではなく、別の父親を探したこともないという。  その母親のことも、以前出たテレビで「台湾にルーツがある」と話していたそうだが、これも不確かなようだ。  整形疑惑について質問すると、それまで平静に答えていた彼が、「みるみる伏し目がちになり、川上氏の目の前に置いたICレコーダーには荒い鼻息が録音されていた」だけだったそうだ。結局、これには答えなかった。  経済的なことや高卒というコンプレックスのなかから懸命に這い上がろうと、経歴をでっち上げたのであろう。その努力はわかるが、あまりにもウソで塗り固めすぎた。最後に、「(キャスターとして)適正なフィルターを持っているかと言われたら、ないと思いますよ。不適格です。今から準公人であるという人間がずさんなホームページを放置しておく事に関して、どうなのかと言われればダメだと思います」。  そういって「彼は表舞台から去ったのである」(文春)。文春の発売後、すべての仕事を降りた川上氏は、長年出演していたFMのラジオ番組へ「お詫びのテープ」を送った。涙ながらにリスナーやスタッフたちへ詫びている肉声が多くのワイドショーで流されたが、哀れを催すものであった。  文春は、昨年9月に亡くなった原節子の「生涯一度の恋」の相手が特定できたと報じている。  3月28日に発売された『原節子の真実』(新潮社)の著者、ノンフィクション作家の石井妙子氏が、その相手は小津安二郎監督ではなく、脚本家の清島長利だったというのだ。  清島は原より7歳上で、東大美学を出て東宝の前身であるPCLに助監督として入社した。彼と原との間は、昔から映画関係者の間で語られてきたという。  だが、清島はその話をいつも完全否定したまま、昭和50年に亡くなっている。だが、あるとき石井の元に、清島と一緒に働いていたことがある女性から手紙が届いた。  清島は、原という大スターと恋仲になったために会社の逆鱗に触れ、松竹に移籍させられてしまったというのだ。  ある機会に、彼女は清島に「原さんの恋人だったって本当?」と聞いたことがあるという。笑って答えなかったが、原と別れた後、富士山に登ってくると言い残して家にしばらく帰らないことがあって、姉が心配して警察に捜索願を出し、新聞記事になったことがある。手帳に挟んでいたその新聞記事を、彼女に見せたという。  清島は結婚したが、その息子も父に原との関係を聞いたとき、「若かった頃のことだからね」と答えたと証言している。  大女優と脚本家の恋。仲を裂いた映画会社。大昔の映画華やかなりし頃の悲恋だったのだろうか。  フリージャーナリストの安田純平氏が昨年6月にシリアに入国してから消息が絶えていたが、3月17日に、安田さんとみられる男性の動画がインターネット上に投稿された。  アルカイダ系反政府組織「ヌスラ戦線」に拘束されているらしい。文春は、安田氏は04年4月にイラクで取材中に拘束され、3日後に釈放されたが、実はその前にも短時間だが拘束されたことがあるという。  なぜ、それまでの危険を冒して安田氏は戦地へ赴くのか。ジャーナリストの高世仁氏がこう話す。 「『日本には戦争のリアリティを知らない人が増えている』ということが彼のテーマであり、危機意識です」  ヌスラ側が要求している金額は「5万ドル」だと文春は報じている。自分の命を賭してでも戦争の真実を伝えたいというジャーナリスト魂に、私は深く感動する。  政府が動かないならば、カンパを呼びかけてでも集めて救い出せないものだろうか? それともまた「自己責任」の大合唱になり、政府は見殺しにするのだろうか?  またメディアの不祥事が発生し、あろうことかそのことを2日間も隠していたと文春が報じている。  TBS報道局政治部の白畑将一記者(38)が、取材後にTBSのお膝元である赤坂のスーパーで、鰻の蒲焼きやキンメダイとタイの刺身、計5,300円相当を万引きして持ち出そうとしたところを、店員に取り押さえられたというのだ。  ところがTBSは事件の翌日、報道局長や政治部長らが集まり協議したが、「軽微な犯罪だし、初犯だろう。報じなくてもよいのでは」という結論になり、見送られたというのだ。  せこいのはここからである。他社に報じられたら目も当てられないと、TBSが採った策は、14日の早朝4時過ぎにちょこっと報じて、約6時間後にひっそりと削除してしまったというのだ。朝のニュースではこの事件に触れず、報道局内から批判が出たが、上層部は「自ら盛り上げる必要はない」と、その声を黙殺したのだ。 「これが報道機関だとは聞いて呆れます」(TBS社員)  もはやテレビは、報道も少しやる、芸能バラエティ制作会社なのだ。驚くことではないが、ますます腐ってきているようだ。  私の周りでもがんにかかる友人が多く、がんの話は他人事ではない。現代では「夢のがん治療薬オプジーボはこんなに効く」という特集をやっている。  国立がん研究センター中央病院で免疫治療を積極的に進めていた山崎直也・皮膚腫瘍科長が、こう語る。 「オプジーボが出てくる前は、メラノーマ(皮膚がん=筆者注)の治療といえば一にも二にも手術という風潮でした。手術で取れないときは、抗がん剤を使うしかなかったのですが、これが30年以上進歩していなかった」  オプジーボが最初に日本で保険適用薬として認可されたのは14年7月、メラノーマに対しての使用についてだった。メラノーマは、日本人では10万人に1人といわれる珍しい病気だが、オプジーボが効くのはメラノーマだけではないそうだ。 「すでに昨年12月に厚労省は切除不能な肺がん(非小細胞肺がん)の治療にオプジーボの使用を認可している。肺がんの患者は、メラノーマの患者に比べて2桁多く、日本人の肺がんのうち85%は非小細胞肺がんなので、今後、がんの治療現場で本格的にオプジーボが使用されることになるのは確実。ちなみにメラノーマの患者は3割、肺がんの患者2割に対してオプジーボが有効だとわかっている」(現代)  オプジーボの販売元である小野薬品工業広報部によると、すでにアメリカでは腎臓がんにおいても承認されているという。  このオプジーボは、これまでとは違う発想で作られた薬だという。  病原体やがんなどを攻撃する機能を担うのが「キラーT細胞」と呼ばれる免疫細胞で、体の中にがんができると、「体内にがんという異物ができた」という信号を受けて、キラーT細胞は自動車のようにアクセルを踏んでがん細胞を攻撃しようと近づくそうだ。 「ところが、がん細胞は非常に巧妙でキラーT細胞が近づいてくると、『攻撃の必要はない』という偽の信号を送って、攻撃の手をゆるめさせてしまうのです。このブレーキ作用が原因でがんは生き延びることができる。従来の免疫療法は、キラーT細胞のアクセル部分を強化させようという発想で作られてきました。ところがオプジーボは、『どんなにアクセルを踏んでもブレーキがかかっていれば動かない。ならばブレーキを外してしまおう』という発想で開発されたクスリです。その結果、今までとは段違いによく効く免疫薬が生まれました」(国立がん研究センター・免疫療法開発分野長の吉村清氏)  だが問題は、このオプジーボの国内販売価格は100mgがワンボトルで73万円もするそうだ。仮に体重67kgの男性が2週間に1回、1年間の治療を続けた場合、かかる薬の価格は約3,500万円にも及ぶのだ。  厚労省が保険適用を認可している薬なら、高額療養費制度が適用されるので、患者は自己負担限度額を超える分は払う必要がない。自己負担額は収入によっても異なるが、平均的には月15万円を超えることはまずないそうである。  先の山崎氏がこう言う。 「オプジーボはリンパがん、頭頸部がんなどあらゆるがん種に効くことがわかってきました。私は皮膚科としてメラノーマが治る時代がやってきたなと実感しましたが、今後、おそらく人類ががんを克服する日もやってくると感じています」  この通りだとしたら、がん患者には大朗報である。  さて、今週の第3位はフライデーの独占スクープ撮。V6の岡田准一(35)と女優の宮崎あおい(30)が「夫婦同然の生活を送っている」というのである。  この2人の仲が騒がれたのは、共演した映画『天地明察』が撮影されているときだった。当時、宮崎が結婚していた俳優の高岡奏輔がTwitterでフジテレビ批判をして、事務所を解雇される騒ぎになってしまった。そのために宮崎の仕事にも支障が出ることになり、共演していた岡田に相談するうち、男女の仲になったといわれた。  その後、宮崎と高岡は離婚するが、高岡の知人が「宮崎が岡田と不倫をいていた」と暴露したため、2人は大バッシングを受け、特に宮崎へのダメージは大きく、彼女が出演していたCMは激減したという。  だが、距離を置いたかに見えた2人だったが、水面下ではひそかに愛を育んでいたとフライデーは報じている。  離婚から4年が過ぎ、宮崎はNHKの朝ドラ『あさが来た』で達者な演技を見せて復活。岡田は昨年、日本アカデミー賞で史上初の最優秀主演男優賞と最優秀助演男優賞をW受賞して、役者としても大きく飛躍したといわれている。  フライデーが目撃したのは3月中旬の平日、朝10時。共に暮らすマンションから出てきた2人は、マスクと帽子をかぶった岡田が運転するポルシェで近くのスーパーで買い物をし、ベーカリーでパンを買ってマンションへ仲良く戻る姿をカメラに収めている。  30超えた男と女に「春はもうすぐ来る」とフライデーは結んでいる。だが、結婚は人生の墓場ともいわれる。2人にとっては今が一番幸せなのかもしれないと、私は思う。  第2位。安倍首相は消費税を10%に引き上げることを断念するという見方が、急速に広がっている。  これには7月の参議院選を有利にしようという思惑があったのだろうが、ここへきてアベノミクスが完全に失敗したから、上げることはできないという見方が大勢を占めてきているようである。  安倍首相は、3月16日から官邸で「国際経済金融分析会合」を始めた。ここには黒田日銀総裁や主要閣僚が集められ、ポール・クルーグマン氏やジョセフ・スティグリッツ・コロンビア大学教授などノーベル賞を受賞した錚々たる人たちを招き、「増税見送りの大義名分を『国内事情ではなく、世界経済を不安定化させないため』としたい」(文春)腹づもりだったようだ。  だが彼の意に反して、世界的権威たちはこぞって「アベノミクスの先行きに疑問符を突き付けた」(同)のである。クルーグマン氏もスティグリッツ氏も「現在は消費税を上げる時期ではない」と主張している。  さらに、日銀が導入したマイナス金利についてスティグリッツ氏は「悪い副作用をもたらす可能性がある。銀行に打撃を与え、貸し出しを妨げるおそれがある。効果はないというよりもましという程度」とこき下ろしたのである。  現代では、クルーグマン氏の独占インタビューをしている。そこでもクルーグマン氏はこう言っている。 「黒田総裁はこの2月からマイナス金利政策に踏み込みましたが、これもあまり感心できません。マイナス金利政策の是非を判断するには時期尚早でしょうが、効果は非常に小さいものにとどまると思います。というのも、マイナス金利政策のメリットは円安効果が望めるということですが、現在は世界各国が自国通貨安を目指して金融緩和をしている状況です。日本が円安を求め、欧州はユーロ安を求め、アメリカはこれ以上ドル高になって欲しくないと願っている中で、日本がマイナス金利政策を採用したところで円安効果は出づらい。実際、2月からの為替相場ではむしろ円高傾向が強まっているではないですか」  氏は「アベノミクスは人々の期待に応えられていない」とまで言っているのである。  では、どうすればいいのか? 「具体的に言えば、GDPの2%ほどの額の財政出動が必要です(編集部注。日本のGDPは約500兆円なので、その2%は10兆円)。労働人口の減少という問題を抱えている日本では、投資需要を生み出すのは難しい。その意味でも、財政支出をインフラストラクチャーのニーズがある分野に投じるべきです」  今度もまたジャブジャブとインフラ投資に回せという氏の考え方には、私は同意できないが、とにかく今やっているアベノミクスは先がなく、ここで消費税を上げれば日本経済はメチャメチャになるという点では、招かれた人たちの多くが一致している。  では、安倍首相は消費税値上げを断念するのか? クルーグマン氏は、安倍首相は「あなたの言っていることは分かりますよ」という顔つきに見えたと言っている。  このセレモニーで消費税値上げは断念、衆参同日選挙へなだれ込むという方向は決まったようだ。アベノミクスの失敗と格差の是正、富の再配分、憲法改悪は是か非かが選挙の争点になる。さじは投げられた。あとは、有権者が賢い選択をするだけだ。  さて、今週の栄えある第1位はこれだ。  乙武洋匡氏(39)の『五体不満足』(講談社)は、450万部の大ベストセラーになった。  先天性四肢切断という「超個性的な姿で誕生」(アマゾンの内容紹介より)した彼を見て、母親は「かわいい」といったエピソードや、「障害は不便です。だけど不幸ではありません」という乙武氏の前向きな生き方が多くの読者に受け入れられ、ベストセラーになったのは間違いないが、一番の要因はタイトルにあると思う。  私も編集者だからよくわかるが、もし五体不満足というタイトルを考えついたとしても乙武氏には伝えにくかっただろう。これは乙武氏のほうから、「このタイトルにしてくれ」と言ってきたのだ。本の扉に彼の全身を載せることも、彼からの提案だったと聞いている。  私も書店で見たが、タイトルと彼の笑顔の全身写真が載っている本のインパクトは“事件”といってもいいほど衝撃的だった。  当時、早稲田の学生だった乙武氏は、「重い障害を持ちながらも暗さや劣等感を感じさせない『向日性』を綴り、従来の『障害者観』を覆して世の中に清廉な衝撃を与えた」(週刊新潮)のである。  その後、スポーツライターや日本テレビの報道番組『NEWS ZERO』のキャスターなどを務め、東京・杉並区の小学校で3年間の教員経験を経た後、13年から都の教育委員も務めている。  私生活では、01年に早稲田の1年後輩の女性と結婚して3人の子宝に恵まれた。障害はあるが、彼の人生は幸せを絵に描いたような人生だと思われていた。次の参議院選挙で、自民党から出馬すると報じられるまでは。  まず初めのつまずきは、友人を裏切ったのではないかという疑惑だった。乙武氏は松田公太参議院議員が代表を務めている「日本を元気にする会」から出馬すると、昨年10月、誓約書にサインしていたのである。それが寄らば大樹の陰と、自民党から出馬するとは、松田氏はもちろんのこと、多くの支持者たちからも不満の声が上がっていたのだ。  それに加えて、新潮が超ド級のスクープを放ち、さわやかで清廉だと思われていた乙武像をひっくり返してみせたのである。  結婚後、5人の女性と「不倫」していたというのだ。新潮によれば、15年の12月25日。乙武氏と、女優・黒木華を彷彿させる20代後半の美女の姿が羽田空港の国際線乗り場にあったという。2人は周囲を警戒し、さほど離れていないのにスマホで連絡を取り合っていた。  2人は「エールフランス293便」でパリへと飛び立ったが、飛行機の中での2人の会話まで載っているのだ。 「乙武『俺ら一心同体でしょ』 女『一心同体! 乙クンといる自分が一番好き』」  2人はパリを経由してアフリカのチュニジアの首都・チュニスを拠点に、大いに観光を楽しんだという。新潮はご丁寧に、彼らが泊まったホテルにも確認している。というのも、乙武氏の不倫旅行にはカモフラージュの男性がいつも同行しているそうだ。部屋は2つで、その男性が一室、もうひとつの部屋には乙武氏と彼女が泊まっていた。  乙武氏はもともと女好きだと、乙武氏の飲み仲間がこう語っている。 「乙武の女遊びでしょ? 仲間内では有名な話ですよ。彼は猥談好きで、よく自分の『大事な部分』の大きさと機能を自慢しています。『僕は神様から特殊能力を授かった』『一晩に何回でもできる。最後までちゃんと“出る”』って」  さあ、乙武氏は新潮の取材にどう答えるのだろう? 最初は否定して逃げたそうだが、逃げ切れないと観念したのか、以下のように告白したという。 「その女性とは、皆さんが『そういう関係なんじゃないか』と思っているような関係です。(中略)はい、肉体関係もあります。不倫と認識していただいて構いません。彼女とは3、4年前からのお付き合いになります」  彼女にはしった理由は、妻が母になり、夫婦らしさが次第に失われていったからだと語っている。それに、今回旅行に行った彼女とは別に一夜限りの肉体関係を持った女性が2人いたとも告白している。 「一緒に旅行した女性と同じような関係の女性がこれまで2人いました。はい、5人と不倫したということになります。妻には先週(3月第3週)、年末年始に旅行に行った女性との関係を告げました。泣いていました。非常に申し訳なかったと思います。私は教育者でもありますし、うしろめたさは常にありました。(中略)子どもにも……申し訳ない」  新潮は、乙武氏の生き方を「乱倫人生」だと書いている。障害を持つ人やその親たちに希望を与え続けてきた偶像が、地に堕ちかかっている。  先週、文春がショーンK氏の経歴詐称を完膚なきまでに暴いて見せた。取材のきっかけは、フジテレビが彼を深夜の情報番組のキャスターに起用すると発表したことだった。  乙武氏のスキャンダル発覚も、誓約書まで交わしていたのに、それを裏切り自民党から出馬するとみられたことがきっかけだろう。 「雉も鳴かずば撃たれまい」ということわざがある。乙武氏も自民党の目玉候補として注目を集めなければ、女性関係を暴かれることもなかったのかもしれない。  サイト上で乙武氏だけではなく、妻の仁美さんまでがこう詫びている。 「このたびは、夫、乙武洋匡の行動が週刊誌で報じられた件につきまして、多くのみなさまにご迷惑をおかけしたことをお詫び致します。このような事態を招いたことについては、妻である私にも責任の一端があると感じております。今日に至るまで二人でしっかり話し合った結果、3人の子どもたちのためにも、あらためて夫婦ともに歩んでいくことを強く決心致しました」  どのような気持ちで、彼女はこの言葉を絞り出したのだろう?  だが、ネット上では「ゲスの極み乙武」などという批判が渦巻いている。それに乙武氏の妻までが詫びたことに対しても、「何で妻が謝るんだ」「妻にも許してもらっているという選挙目当てだ」と評判が極めて悪いようだ。  文春では、ゲス不倫で議員辞職した宮崎謙介前衆院議員(35)の近況を報じているが、離婚は時間の問題とみられていたのに、意外にもそうではないという。  妻の金子恵美(38)も議員だが、まだ復帰のメドは立っていないようで、国会に出るときはどうメディアと対応したらいいのかを、先輩議員の野田聖子に相談しているそうだ。  それに最近、金子議員は「離婚はしない。私も悪かったから」と、知人に話しているというのである。知人が言うには、 「金子氏は自身の年齢のこともあり、子どもを授かったことで夫の宮崎氏に感謝していました。一方、宮崎氏は女性に対して異様なまでに優しいのですが、金子氏に対しては人前で『お前』呼ばわりし、亭主関白でした。金子氏は、夫をつけあがらせてしまったと、責任を感じているようです」  年上だからといって、引け目を感じることなどないはずだ。金子氏の地元議員が言っているように「金子は男を見る目がなかった」とすれば、議員に必要な人間を見抜く目に問題があるのかもしれない。 【巻末付録】  現代が袋とじで「58年目を迎え週刊現代の袋とじはますます進化します」とうたい、「『ヘアの先へ』宣言」とタイトルを打っている。  もしかしたらヘア・ヌードを超える何かを新編集長は見つけたのかと、久しぶりに期待を込めてハサミで丁寧に切ってみた。  なんだったと思います? 「私たちはアンダーヘアと決別した」「なぜ女の子は『ツルツル』にするのか」。なんのことはない、アンダーヘアを剃って「無毛」にする女性が増えてきたという新しくて古いグラビアなのである。  文春の毎週といってもいいスクープや、今週の新潮の乙武不倫スクープを見ていると、現代とポストのカネも人手も使わず頭だけで考えたSEX記事に虚しさを感じるのは、私だけだろうか。週刊誌は、月曜日発売から木曜日発売へと完全に移ってしまった。編集長が交代して、フライデーが時折スクープを発信してくれるようになったのは、OBとしてはうれしいが、週刊誌は月曜日から始まるという時代は「遠くなりにけり」である。  記事にいこう。現代は「通が楽しむエロ動画50」。次のような検索ワードを入れれば、安心・安全・無料で動画が探せるというのだ。  例えば、人妻モノなら全身セックスアピールのような身体をしたGカップの若妻の動画を探す場合の検索ワードは、「若妻、セックスアピール、Gカップ」と検索する。  すると、ワンピースがはち切れそうな豊満なバストとヒップ、夫のセックスに不満な若妻が男優の愛撫と腰使いに激しく乱れる動画が見られるそうだ。  個人撮影モノの動画は、おっぱいも見た目もハイレベルな素人娘をハメ撮りした動画を探す検索ワードは「ハイレベル、素人娘、ぽよパラ、おっぱい」と入れるそうである。  そうすると清純そうなのに、音を立てながらペニスを頬張り、男を挑発するように滑らかに動く騎乗位の腰つきが素晴らしい素人娘の動画が見られるという。  往年のAV女優、例えば小林ひとみのAVを探すときは、「小林ひとみ、伝説の女神」と検索する。桜樹ルイは「桜樹ルイ、激情」と検索する。  欧米のエロ動画は、例えば巨人投手の奥さんのマイコラス夫人っぽいものを探す場合は、「巨人、マイコラス、奥さん、Javynow」。エロかわいい韓国娘のこなれたエッチが見られるエロ動画を探す場合は、「エロかわいい、韓国娘、FC2」と入れる。  ポストの「死ぬまでセックス」は企画にだいぶ詰まってきたように見える。今週は雑誌2冊を取り上げて、その内容を紹介しているが、H度は低い。一冊は「ザ・ベストマガジン」(KKベストセラーズ)、もう一冊は健康雑誌「壮快」である。 「ザ・ベストマガジン」は、80年代のエロ本黄金期には、最盛期に100万部を超えた伝説の雑誌である。特に話題になったのは、創刊号で当時の人気女優・大原麗子に水をぶっかけた表紙の写真。衝撃的だった。 「壮快」は中高年向けの健康雑誌だが、この中にもセックスに関する特集があり、それが大変読まれているという。中でも4月号に掲載された「男は漲る! 女は潤う! 精力アップ白書」というセックス大特集が精力減退に悩むシニアたちの間で話題をさらっているという。興味のある方は「壮快」を買って読んだほうがいい。  というわけで、今週は甲乙付けがたくというより、新味なしということで引き分け! (文=元木昌彦)

「政治家というよりは、性事家」“安倍チルドレン”に今度はセクハラ&二股疑惑!

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「週刊文春」(3/24号、文藝春秋社)
今週の注目記事・第1位 「フジテレビ“新ニュースの顔”の正体 ショーンK<ショーン・マクアードル川上>の嘘」(「週刊文春」3/24号) 第2位 「舛添都知事“大名視察”5泊20人『血税5,000万円』の使い途」(「週刊文春」3/24号) 第3位 「秘書にセクハラ! 堂々二股! 32歳『石崎徹』代議士の不道徳な日常」(「週刊新潮」3/24号) 第4位 「TBS小林悠元アナ初告白『私は適応障害でした』」(「週刊文春」3/24号) 第5位 「安倍首相よ、『保活』地獄を直視せよ」(「週刊文春」3/24号) 第6位 「賭博常習者Bの告白『一軍投手10人と高校野球賭博をしていた』」(「週刊文春」3/24号) 第7位 「広島中3自殺 万引きを疑わなかった女性担任の『勤務評定』」(「週刊文春」3/24号) 第8位 「<囲碁王者すら圧倒して>『人工知能』は世界をどこへ導くか」(「週刊新潮」3/24号) 第9位 「『被害者の口からDNA』中野劇団員を全裸で絞め殺した男」(「週刊文春」3/24号) 第10位 「ゲス川谷 懺悔告白『ベッキーさんと長崎の実家に行った時、奥さんの顔が頭をよぎった。でも……』」(「週刊文春」3/24号)  今週は、現代とポストが合併号でお休み。そこで、文春と新潮の記事でベスト10を組んでみた。  まずは、今さら読みたくもないベッキーとの不倫で一躍有名になった「ゲスの極み乙女。」川谷絵音の懺悔告白第2弾から。  最後にベッキーと連絡を取ったのは1月中旬ぐらい。2人は別れるのかという質問には、 「僕からは何とも言えないですね。僕も先のことはわからないというか。はい」  メンバーからの叱責はないという。今回最も批判を浴びた、既婚者でありながらベッキーを実家に連れて行ったことにはこう答えている。 「うーん。それも、こう言うとあれなんですけど、大きな理由があったわけじゃなくて、ただ単に僕は実家に帰りたくて、1人で帰ればいいっていう話なんですけど、せっかく2人で(長崎に)来たから、2人で行きたかったなっていう」  両親はびっくりされた? 「びっくりしていましたね。相手方のこともあるし、怒っていたと思います。僕は既婚者なので、そういう状況で、奥さんじゃなくて違う女性を連れてきたことに対しては、間違いなく怒っていたと思います」  奥さんに申し訳ないという気持ちは? 「もちろんありましたけど、もうそのときは考えないようにしようとしていて、そこは逃げちゃっていたというか、考えないようにしていた僕が悪いんですけど、今考えてみると本当にひどいことをしたと思いますね」  27歳の男が、これほどの浅はかな考えしかなかったのかとあきれ果てる。失礼だが、この程度のオツムで考えた歌詞や歌などに、心を動かされる人間はいないと思うのだが。  ところで、私が住んでいる中野で起きた25歳の劇団員・加賀谷理沙さん殺しは、事件当時近くに住んでいた戸倉高広容疑者(37)が逮捕されたが、その捜査のやり方にやや首を傾げざるを得ないのだが。  加賀谷さんから検出されたDNAを基に、近隣住民を含めて1,000人以上のDNA鑑定をやり、実家に引っ越していた戸倉容疑者からも任意でDNAの提出を受けていたと文春(新潮によると被害者宅から半径500メートル圏内に住む75歳以下の成人男性に対して行った)は報じている。  同じ鑑定結果が出る人間は9兆4,000億人に2人しかいないというから、残された証拠の分析と地道な地取りを重ねて犯人を追うよりも、警察にとってはありがたい「証拠」であろう。  だが、真犯人が誰かのDNAを相手に知られずになんらかの方法で入手し、殺害した人間に付着させて逃亡したとしたら、どうなるのだろうか?  今回の場合も、容疑者は現時点では完全に自白してはいないようだ。自白も証拠もなくてDNAだけを「証拠の王様」にしてしまうことで、冤罪事件が再び起きることはないのだろうか?  また、DNAさえわかれば犯人を見つけやすいと、日本人全員のDNAをマイナンバーに登録せよと、愚かな為政者が号令をかける心配はないのだろうか?  この延長線上で人工知能が囲碁王者を破ったことを手放しで褒め称えるのは、いかがなものかという新潮の記事も紹介しておく。  確かに人工知能の発達は目覚ましいものがあり、いずれは農作物の栽培や建築、コールセンターでの応対や通訳、翻訳もこなせるようになるという。  それは、今ある仕事の半分は人工知能によって代替がきくということだから、人間はいらないということになる。さらに、人工知能は人間を超えられないという考えも過去のものになり、「人工知能が精神病になることで、作り損なうと、サイコパスの殺人鬼みたいな人工知能が生まれる可能性だってある」(神戸大学松田卓也名誉教授)。人工知能を使った武器やロボットを開発し、世界征服を目指すどこかの国の為政者も出てくるかもしれない。もはや手塚治虫が描いたSFの世界は、現実になろうとしているのである。  お次は、広島県府中町立府中緑ケ丘中学で起きた中3の男子の自殺事件。学校側のずさんな処理のために、彼がやってもいない「万引き」歴が引き継がれ、おかげで彼は志望校への推薦を受けられず、失望の末に自殺したとみられている。  しかも生徒指導推進委員会で、彼の万引き歴は間違いであると指摘され、参加した教員は手元の資料を訂正したのに、肝心の元データの修正に思い当たる者は誰一人いなかったと文春は報じている。  そのため担任の女性教師は、彼にはっきりと確かめることをせず、曖昧なままで進路指導を続け、希望した私立高校の専願を不可能だと、彼に通告したのである。  彼が、そのことを担任から聞かれたとき、はっきりと否定していればという悔いは残るが、担任は彼の言い分より残されたデータのほうを信じてしまったのであろう。  こうした人間の人生を大きく左右するものに関しては、曖昧にせず、何度も「指さし確認」をしなければいけないこと、言うまでもない。  今週の25日から公式戦が始まるが、巨人軍から始まった野球賭博問題は他球団に飛び火し、このままいくと公式戦開幕どころではなくなるかもしれない。  今週の文春は、この問題のキーマンであるB氏が「高校野球くじ」について明かしている。高校野球が始まると参加者が最大で4チームをくじで引いて、1チームにつき1万円を払う。さらにいろいろな罰則があり、追加で1万円を払うから、優勝校を当てた者は数十万円を受け取ることができるそうだ。  私も現役時代は高校野球シーズンによくやっていたから、1万円程度なら、とは思うのだが、B氏が野球賭博常習者だと知って選手たちが参加したとすれば、野球協約に違反している可能性があると文春は言っている。  試合前に選手が円陣を組んで、担当者が「頑張ろう!」などと声出しをして、その試合に勝つと、担当者以外の選手が数千円ずつ払う賭けについては、新聞などでも報じられ、あまり連勝するとカネを払いたくないためにわざと手を抜く「敗退行為」を招く恐れがあるといわれる。  こうした件はともかく、野球賭博に関してNPB(日本野球機構)は徹底的に調べ、膿を出し切るべきである。そのために開幕が遅れようと、主力選手の名前が挙がろうと、腹をくくり、賭博に必ず絡んでいる暴力団を排除しなければ、野球はますますファンから見放される。  先週ここで紹介した「保育園落ちた日本死ね!!!」という共働き主婦の「悲鳴」が、最初は冷たかった安倍首相を動かしたと伝えた。  今週も、文春でジャーナリストの猪熊弘子さんが「保活」地獄の実態をレポートしている。  保育園に入れる難しさは東京都が一番で、その中でも特に待機児童が多いのは、杉並区、世田谷区、台東区、渋谷区、目黒区、板橋区で、2倍を超しているという。  都内に住む30代の母親は「認可保育園に子どもを入れるなんて、東大に入るよりも難しいと思ってますよ」と話している。  認可保育園の申請前に認可外の保育園に預けていると少し有利になるそうだが、認可外は月10万円以上するところもあり、簡単ではない。  なかには、妊娠チェッカーで陽性反応が出るとすぐに保育園を見て回り始めたが、精神的に追い詰められて切迫流産になって安静を強いられたという話も数多くあるという。  一億総活躍社会などという「お題目」を唱えていても、それを実現するためのさまざまな政策を進めなければ「画餅」でしかない。安倍首相に任せておいたのでは、何も進まない。それだけは、日本人の多くに浸透したはずである。  さて、週刊誌は独自ネタで毎号いければいいが、そうはいかない。そういうときは他人の褌で相撲を取ることもあるが、今週の文春はそれを見事にやってのけた。  小林悠アナ(30)とIT起業家との“密会”はポストがスクープした。その後、彼女はあれほど望んでいた『NEWS23』を降板しただけでなく、TBSまで退社してしまったが、その理由がよくわからない。  その疑問を、文春は本人の告白という形で見事に解いて見せたのである。もし話すのだったら文春でというオーラが、今の文春にはある。  小林元アナが話す気になったのは、「あまりにも事実とかけ離れた報道があふれた」からだそうだ。まずは交際相手について、二股とか既婚者と書かれたが、彼からいつ離婚したかの証明書を見せてもらっているし、報道番組を始めるにあたって懸念すべき点などなかったと話す。  それにポストやスポニチに書かれた内容には、局内の限られた人間にしか伝えていなかった情報が出ていたことも、彼女の不信感を増大させたという。  だが、最大の理由はこうだと話す。 「実は、1年くらい前から、抑うつ気分、不安感や焦燥感が募り、食欲不振で眠れない日々が続くようになっていました。(中略)当時の私は、とっくに心身ともに臨界点を超えていました。でも、自分が疲弊しているとか、周囲には言えなかった。そういう素振りを見せることも失礼ではないかと思っていました」  そして、『NEWS23』のキャスターという大きなチャンスが回ってくる。そこにポストの報道が出たことによって、時限爆弾のように抱えていたものが表に出てきたという。  彼女の異変に気がついたのは、付き合っている彼だった。 「彼のすすめで2月10日に心療内科に行ったところ、『適応障害』と診断されました。そこで初めて自分が病気だと気付かされました」  そこで彼女は退社を決意し、上司に対して退社を告げる。その後、TBSの人事部長やアナウンス部長と面談し、こう言った。 「内臓の病気とか、深刻な病気だと誤解をされるとかえって心配をかけるので、適応障害という病名を公表してもらってもかまいません」  しかし、TBSは「健康上の理由」としか発表しなかった。 「適応障害が理由になると、『彼女の健康面をどう管理していたんだ』という批判は免れません」(TBS局員)  そのため、交際相手に問題があるのではないかとスポーツ紙にリークすることで、問題をすり替えたのだという。  組織とは、そういうものである。彼女は辞めてよかった。私も週刊現代の編集長になったばかりのとき、同じような症状になったことがある。当時は適応障害などという病名は知らなかった。知り合いの医者から精神安定剤を山ほどもらって服用しているうちに、なんとか仕事をこなせるようにはなったが、あの数カ月はいま思い出してもつらい日々だった。  この病気は、雅子妃のように、人前に出ていくことがつらいのだ。テレビの現場に戻ることはやめて、結婚でもしてゆっくり過ごすことだと思う。  公人になったことを後悔しているであろう人間が、ここにもいる。新潮が報じている安倍チルドレンのひとり、石崎徹代議士(32)である。  彼は新潟市出身で、慶應義塾大学を卒業後、財務省に入省。その後、自民党の候補者募集に応募して合格。総選挙に新潟市から出馬して、最年少当選を果たしている。現在2期目。  学生時代に付き合っていた女性と結婚したが、政治家に転身すると話したら、「そんな話聞いてない」と離婚を切り出され、別れたという。バツイチ、独身、なかなかのイケメンとなれば、出てくるスキャンダルは「セクハラと二股交際」と決まっている。  まずはセクハラから。後援会の会長である渡辺毅氏が語っているのだ。 「石崎君が、地元秘書を公募し、14年の4月、30代前半の女性が運転手兼秘書として採用されました。ところが、そのわずか1カ月後、別の秘書から、その女性が石崎君に言い寄られ、それを苦に事務所を辞めることになったと報告があった」  そこで渡辺氏は、秘書にその女性から聞き取り調査をさせたという。その生々しい描写のいくつかが、新潮に掲載されている。  4月12日(土)。場所は「かくれがDining 忍」。 「D(代議士のこと=筆者注)が『近くに来て』と言い、対面式に着席していたが隣席状態となる。23時頃~接吻を迫り、衣服の上から胸、陰部を触る。徐々に衣服の下に手が伸び、状況がエスカレートし始め、『どこかに泊まろう』と誘う。23時半過ぎ~Dが『ここでしようか(性交渉)』と言い、拒否すると『じゃあホテルに行こう』と誘う」  ようやく振り切って、別々に店を出たそうだ。  こんな人間でも言うことはでかく、将来は総理大臣になると公言しているという。  秘書にセクハラをしていた同時期に、地元テレビ局BSN新潟放送に勤務する女性記者と同棲していたというから、女性にはマメのようだ。  この彼女とは結婚することを前提に付き合っていたそうだが、同じ時期に自民党の先輩議員の女性秘書とも付き合っていたというのである。  前文科省副大臣の丹羽秀樹代議士の秘書だが、丹羽代議士が件の秘書と話し合ったところ、付き合っていることを認め、周囲には石崎氏と結婚するつもりだといっていたという。  石崎代議士は新潮の取材に対して「セクハラした事実も、二股交際の事実も一切ありません」と答えているが、後援会長が話しているのだから、苦しい言い訳である。  新潮は「政治家というよりは、性事家と呼ぶに相応しい」と結んでいるが、この御仁も進む道を間違ったようである。  ところで、週刊文春の新谷学編集長は、これからは文春の記事を売るコンテンツビジネスをやっていきたいといっている。これまでは新聞やテレビが、週刊誌の広告をいち早く入手して誌名を出さずに、「何月何日にわかった」などと独自ネタのように報じることが多かった。  文春だけではなくほかの週刊誌も新聞やテレビに抗議し、少なくとも誌名を出せと申し入れてきたため、いくらかは改善してきている。  だが文春は、そうしたこともやめさせ、やりたかったらコンテンツを買えというのである。この場合、発売前に出稿する新聞広告はどうするのか(発売日前日の深夜に新聞側に渡すことを、私の時代にも新聞社と交渉したが、「事前検閲(新聞側はこうは言わないが)」できなくなるからダメだと頑として聞かなかった)。「週刊文春は木曜日発売です」だけにして、タイトルは一切出さないようにするのか。だが、情報がタダでいいはずはない。今の勢いなら文春のスクープを事前に買いたい社はあるだろうから、ぜひやってもらいたいと思う。  さて第2位に行こう。舛添要一都知事の評判がよくない。特に、大名行列のように多くの人間を引き連れて行く海外出張費が、とんでもない額になるのだ。  3月8日付の産経新聞が「都知事のロンドン・パリ出張費 20人5泊で5,000万円」だとすっぱ抜いた。それを受けて文春は、現地に記者を派遣して使い途を徹底調査した。  それによると、舛添氏が使用した日本航空のファーストクラスの往復が約250万円。知事を除く19名のうち7名の職員が往復ビジネスクラスで、ひとり120万円。残りの12名はエコノミークラスで往復64万円。締めて計1800万円にもなる。  知事がロンドンで泊まったのは5つ星ホテルの「コンラッド・ロンドン・セントジェームズ」の最高級スイートだが、ホテル側が舛添氏をVIPと認めてプレジデンシャルスイートと同じ価格、1泊約40万円にしてくれたそうだ。職員たちも同ホテルに泊まっている。  文春の記者が泊まった最低価格帯の部屋は1泊約4万円だったというが、ロンドンはホテルの値段が高いことで知られるから、これはリーズナブルであろう。  いくら使ってもとは言わないが、重要課題があってどうしてもというのなら致し方ないと思う。だが、今回の目的は、2019年の東京五輪をアピールするレセプション、「ジャパンソサエティ」での講演、W杯3位決定戦と決勝戦の観戦というのだ。  こんなものだったら、都知事を含めて2~3人でいいのではないか。それに、神戸学院大学上脇博之教授によると、「都の条例によって定められた知事の1日当たりの宿泊費は4万2,000円が上限」だから、知事は条例違反の可能性が出てくるというのである。  それに彼は昨年就任以来、外遊はロシア、ロンドン、韓国を各2回訪れるなど計8回になり、経費の総額は2億1,000万円を超えると文春は報じている。  その上、文春がこの件に関して回答してくれるよう東京都に申し込んだが、都知事が説明責任を果たすことはなかったという。  私は東京都民だし、東京五輪には反対している。私の税金がこのように“無駄”に使われていることに、はらわたが煮えくりかえる。  高橋かずみ都議によると、全国の待機児童数の4分の1が東京都に集中しているという。血税を湯水のように使って遊んでいるヒマがあったら、もっと真剣に取り組む重要課題があるはずだ。  ところで、週刊誌だけではないが、自分とは真反対の意見だが、時には聞いておくべきこともあるので、毎回ザッと読むコラムがある。ポストの曾野綾子氏の「昼寝するお化け」というのも、そのひとつである。  今週のタイトル「この世を辞退する」というのに惹かれて読んでみた。少し長いが、紹介しよう。内容は「長寿社会になるといろいろな副作用が出てくる」というのである。 「(中略)新しく高齢者になった世代は、謙虚でもなく、かわいくもなく、実に学ばない。老人はどのようにしたら端に迷惑をかけないか学習する必要がある。老人学の再教育の確立も今や必要なことだろう。(中略)  一人で寝たきりに近い人も、食事に困ることはないだろうが、最大の問題は排泄に関することなのだ。時間を決めて看護の人が来てくれても、おむつの交換は多分それで済まないだろう。だから高齢者が自宅で常に清潔に、人間的な威厳も保ちながら気持ちよく過ごそうと思ったら、自費で高額を払って人手を頼むほかはないだろう。  しかし介護する私ももう後どれだけ、そうした労働に耐えられるかはわからない。私は自分が倒れるまで、家族を自宅で見る道を選んだ。最大の理由は、今でさえ日本国家が若い人手を借りて介助を行うことが、もはや不可能だと思っているからだ。  国家は魔法の力も、打出の小槌も持ってはいない。財政面でも、労働力を供給する面でも、もう不可能という点は必ずある。  昔ブルキナファソというアフリカの国で、いわゆるうば捨ての対象になったおばあさんたちが集って暮らしている施設を訪ねたことがある。アフリカのある地方には、生物学上の死を人々が認めず、誰かが死ぬと、必ずその人の死を願ったと思われる犯人が身近にいると見て、その人を呪術師が名指しする。  もちろん何の根拠もないのだが、そうやって貧しい村は、犯人を作ることによって働けない人口を村から追放することが可能になった。これがうば捨てである。  だから犯人とされる人は、ほとんどが高齢女性である。男性は少し年老いても労働力になる。しかしお婆さんは、働くこともできず、ただ徒食するだけだからだろう。名指しされた人は、村から放逐され、後は近隣をさまよい歩く。中には親孝行な息子がいて、ひそかに追放された親に食事を運ぶこともあるという。  彼らは雨天体育場のような建物に集められて、その床に眠り、昼は外に出て地べたの上に座ってビンロウジュでチュウインガムのようなものを作ってそれを売って小銭を稼いでいた。  捨てられた老人たちを拾ってきて、食べさせているのはヨーロッパのカトリックの修道会なのだが、それでも数百人に上る捨てられた老人たちに、日に一食しか食べさせられないから、彼らは一食分は自分で稼がなくてはならない。  日本の社会では、老人が今すぐ口減らしのために自殺する必要は全くない。しかし、ただ寝たきりでも長生きをするために高額な医療費や制度を使い、あらゆる手段で生命を延ばそうとするのは、実に醜悪なことだと私は思っている。  人は適当なときに死ぬ義務がある。ごく自然にこの世を辞退するのだ。それで初めて私たちは人間らしい尊厳を保った、いい生涯を送ったことになる」  人は適当な時に死ぬ義務があるとは思わないが、植物人間のようになって管につながれて生きるのはつらい。だがそうなったら、もう死なせてくれと意思表示することもできなくなる。認知症にもなっているだろう。  そうならないためには、そうなる前や遺言状に、そんな状態になってから2週間を過ぎたら管を外してくれと書いておくしかないのだろうか。長寿社会は下流老人を増やし、ただ息をしているだけの老人も増やすことになる。誰でもいつかは必ず来るその日に、どうしてもらいたいのか、妻や子どもたちと話し合っておかなければいけないのだろう。  今週も第1位は文春。それにしても、週刊誌とは怖いものである。一夜にして順風満帆だった人間の人生を、根こそぎひっくり返してしまうのだから。  昔話になる。週刊現代編集長の終わり頃に、ある知り合いから「元木さんがやった記事で自殺した人間はどれほどいると思うか?」と聞かれた。  突然だったので戸惑った。彼はジャーナリストではなかったが、そうした感覚を持った芸能人であった。「多くはないとは思うが、少しはいるかもしれない」と答えた記憶がある。  新聞の社会面で、雑誌に書かれたことを苦に電車に飛び込んだという記事を見たことがある。その人の名前に記憶はなかったし、日々のルーチンワークに忙しく、私の雑誌で取り上げた人かどうかを確認もしなかった。  だが、自殺まではいかなくとも、その人間が表舞台から姿を消してしまうきっかけになった記事を作ったことは何度かある。だが、書かれた本人がどういう思いでその記事を読み、どれだけつらい思いをしたかについて、思いを馳せたことは、その当時はなかった。  しかし間近で、雑誌に書かれたことで職を辞し、朝から酒を飲んで肝臓を壊死させて死んでいったジャーナリストを見たことがあった。  彼は某大新聞の政治部のナンバー2だった。彼は、幼なじみの某宗教団体の教祖の娘の離婚話の相談相手になっているうちに、男女の仲になってしまった。  週刊誌にとっては、彼よりも彼女のほうにバリューがあった。離婚話を有利に進めようという夫が、2人が寝室で寝ている写真を撮り、それが週刊誌に載ってしまった。  会社は優秀な彼を引き留めた。だが、妻とも離婚してフリーのジャーナリストになった。会社という歯止めがなくなったため、朝から酒を飲み、いつ会っても赤い顔をしていた。緩慢な自殺だったと思う。倒れて病院に担ぎ込まれたときは、手の施しようがなかった。  一言も、週刊誌に書かれたことへの恨みは言わなかった。だが、彼の死を早めたのは1本の記事だったことは疑いようがない。あの記事が、あの写真さえ出なければ、祭壇の上にある彼の写真にそう語りかけたことを今でも覚えている。  今週、文春が取り上げたショーン・マクアドール川上氏(47)は、2010年にフジテレビの朝の情報番組『とくダネ!』のコメンテーターとして登場していた。私は朝ご飯を食べながらこの番組を見るので、彼のことは知っているが、話の内容はともかくジェームズ・ボンドばりのいい男である。それに、どことなく漂わせている哀愁とでもいう表情も素敵で、さぞモテるだろうなと、嫉妬していた。  ラジオで多くの経営者たちと対談している、経営コンサルタントという触れ込みだった。どんなテーマでも司会の小倉智昭から振られれば、淀みなくとうとうと自説を述べる姿は、テレビ向きだな人だなと思っていた。  昨年4月からは、古舘伊知郎の『報道ステーション』(テレビ朝日系)で木曜日のコメンテーターにもなって、さらに存在感を増していった。低迷するフジテレビが“社運”を賭けた4月からの平日深夜の大型報道情報番組『ユアタイム~あなたの時間~』のメインキャスターとして彼を起用すると発表したため、一躍時の人になったのである。  先に触れた人ではない。別の人物のことを思い出した。彼は朝日新聞の「AERA」編集部にいた。朝日らしからぬ面白い人物だったので、何度か酒を飲んだりして親しく付き合っていた。あるとき彼から、「今度、久米宏の『ニュースステーション』のコメンテーターになるんだ」と聞かされた。  彼のキャラクターはテレビ向きだったので、すぐに人気者になった。特に権力にかみつくときの口調と表情が話題になった。  だが、なまじ有名になったことで、週刊誌の格好のターゲットになってしまった。今回と同じように文春が、彼と長年付き合ってきた愛人の「衝撃の告白」を掲載したのだ。中でもバナナの話は、読者に強烈な印象を与えた。即刻、彼は番組を降りた。朝日は辞めなかったが、以来、つらい日々を送ることになった。  パンツを盗んだ過去、同性愛、育児休暇を取るとぶち上げたが不倫がバレて辞職した人間も、代議士になっていなければ週刊誌が追いかけることはなかっただろう。  川上氏もワイドショーのコメンテーターで収まっていれば、経歴詐称をこれほど問題にされることはなかったはずだ。だが、『報道ステーション』のコメンテーターで有名人の階段を一歩上がった彼にフジテレビが注目し、さらに階段を数段駆け上がることになったことで、彼の経歴に注目が集まってしまったのだ。  それに、あまりにも詐称の内容がひどすぎた。  彼は経歴を「テンプル大学、パリ第一大学で学んだあと、ハーバード・ビジネス・スクールでMBAを取得」としていたが、文春が調べると、ハーバード・ビジネス・スクールの同窓会名簿には川上氏の名前はなかった。本人によると、テンプル大学ジャパンは下落合にある大学だが、10カ月もいなかったという。パリ第一大学も、付き合っている女性がフランス人だったので学ぶならヨーロッパだと思ったが、大学のオープンキャンパスで聴講しただけだそうだ。  ハーバードへは勤めている会社から行かせてもらったが、受けたのはたったの3日間コースだった。またHPにある米国本社は、あのトランプビルの28階になっているが、ここは月69ドルから借りられるレンタルオフィス。また、日本の本社と記載されているのも、渋谷のセルリアンタワーの中にあるレンタルオフィス。恵比寿にある支店も、文春が行ってみると競馬予想会社や闇金が入居する雑居ビルだそうだ。  また、公式サイト内にある「マネジングパートナー」は、3人ともまったく別人の写真が掲載されているというのである。  文春は川上氏の故郷・熊本市まで飛んで、高校の同級生に取材をしている。だが、ショーン・ マクアードル川上と当時の川上氏が同一人物だと気がついている同級生はひとりもいなかった。なぜなら、当時とは別人のような顔に変わっていたからである。  当時の男性の同級生は、彼が当時「“ホラッチョ川上”と呼ばれていました。熊本でホラ吹きという意味です」と話している。  川上氏は文春へ自ら出向いている。だが、それは裏目に出た。文春のいくつかの指摘に対して、何度も「それはダメだと思います」と繰り返している。ダメというのは、全面的にウソだったことを認めて、言い訳ができないということだ。  ウソで固めた経歴と度胸と話術でのし上がり、“新時代のキャスター”に成り上がる寸前で、砂上の楼閣はもろくも崩れ去ってしまったのである。  川上氏が長年出演していたFMのラジオ番組へ送った「お詫びのテープ」が、多くのワイドショーで流された。  涙ながらにリスナーやスタッフたちへ詫びている。地方の高校を出た若者が、東京で一旗揚げるためにアメリカの日本校に短期間通い、フランスにも行き、ハーバード大学でMBAを取ったと経歴詐称して、成り上がるために語学も経営学の勉強も相当したのだろう。  そして彼自身、ウソの経歴を次第に信じてしまったのではないだろうか。そうでなくては、簡単に見破られるウソをそのままにしておいた理由がわからない。変な言い方になるかもしれないが、彼がウソをつくことで誰か損をした人間がいるのだろうか。リスナーや視聴者の中にはだまされたと怒っている人はいるだろうが、彼がテレビなどで有名になることでカネをだまし取ったなどという話は、今のところ聞こえてこない。  佐村河内守氏のように耳が聞こえないと偽り、他人に作曲してもらった楽曲を自分のものだとして発表していたことに比べれば、罪は比較的軽いとは思うのだが。  最後に、元国会議員で、ソフトバンク・孫正義氏の社長室長を長年勤めた嶋さとし氏が、私へのメールでこう言っているのを紹介しておこう。 「ショーン・Kさんの経歴詐称がメディアやネットを賑わせています。ニュース番組のコメンテーターを勤める人が、経歴詐称とは許されることではありません。ただ、私はショーン・Kさんと3時間番組で2回共演したり、ラジオ番組に呼んでいただいたりしました。実は、つい最近も連絡をいただいています。その経験から言うと、しっかり勉強されており、振る舞いも謙虚、礼儀も正しい人でした。経歴が詐称だというなら、ずいぶん、独学で努力されたのだなというのが今の感想です。失敗したり、世の批判にさらされたときには、それに耐え、時代の流れに逆らわず、雌伏すべきときは雌伏していることのできる『グッド・ルーザー』には不思議とまた出番が回ってくるというのが、私の実感です。ショーン・Kさんも、お詫びもされたことでもあり、また新しい舞台で活躍されることを願いたいと思います」  メディアは忘れっぽい。ひとりを餌食にすれば、次の獲物に向かっていって、後のことは顧みない。川上氏が再びメディアに登場してきたとき、メディアは拍手喝采するかもしれない。 (文=元木昌彦)

公式戦も吹っ飛ぶ!? 野球賭博問題、渦中の“仲介人”をつかんだ文春が次に告発する選手とは――

motoki0314
「週刊文春」(3/17号、文藝春秋)
今週の注目記事・第1位 「<母親ブロガー独占告白>『保育園落ちた日本死ね』で私が伝えたかったこと」(「週刊文春」3/17号) 第2位 「トラブル続発の高浜原発『止めようとした裁判官』『動かそうとした裁判官』名前と顔を公開する」(「週刊現代」3/26・4/2号) 第3位 「<高木京介で終わるのか>巨人軍『野球賭博』汚染 本誌だけが知る全真相」(「週刊文春」3/17号) 第4位 「【テレビの天敵】高市早苗総務相 嫌われる理由」(「週刊文春」3/17号) 第5位 「『蓮池薫さん』が語った『北朝鮮の拉致解決にまだ打つ手はある』」(「週刊新潮」3/17号) 第6位 「『八角理事長に告ぐ 相撲協会の私物化を止めよ』日本相撲協会外部理事 宗像紀夫」(「週刊新潮」3/17号) 第7位 「世紀の発禁本『習近平とその愛人たち』全文入手」(「週刊ポスト」3/25・4/1号) 第8位 「ウソで固めた中国経済大崩壊」(「週刊現代」3/26・4/2号) 第9位 「前代未聞の当事者座談会!『オレたち、認知症!』」(「週刊ポスト」3/25・4/1号) 第10位 「今さら聖火台がない『新・国立競技場』大悪小悪の実名リスト」(「週刊新潮」3/17号) 第11位 「ゲス川谷が本誌に独占激白『ベッキーさんに謝れって何か違う』」(「週刊文春」3/17号) 第12位 「本誌スクープが発端!? TBS小林悠アナ 不可解すぎる電撃退社の『真相』」(「週刊ポスト」3/25・4/1号) 【巻末付録】現代とポストのSEX記事の勝者はどっちだ!  まずは、ポストがスクープした元TBS小林悠アナとIT起業家との“密会”報道で、彼女はあれほど望んでいた『NEWS23』を出演取りやめになっただけでなく、TBSまで退社してしまったことについての後日談。  結論をいえば、ポストにも何がなんだかわからないようである。ウワサされた男性に妻がいるのでは? ゲス不倫では? という疑惑に対しては、起業家氏には9年間連れ添っていた妻がいたが、昨年末に離婚が成立しており、小林アナと知り合ったのは、それ以降だという証言を得たとポストはいう。  ポストが元夫人宅を訪ねると、彼女の父親が取材に応じた。  起業家氏との離婚はいつだったのかという問いに、「昨年の11月ぐらいだったかな」と答えている。 「離婚の原因をご存じでしょうか?」には、「娘は何も言わない」。小林アナとの関係が影響しているかという質問には、「(時期は)かぶってないと思う」。  ということは、交際、結婚には障害がないということになるが、そうするとなぜ電撃退社したのか? 考えると、ますます眠れなくなる。  11位はゲスの本家、ベッキーの不倫相手だった「ゲスの極み乙女。」川谷絵音(27)のインタビューが載っている文春。  ベッキーは、この騒動のおかげで休業し、蟄居しているそうだが、男のほうはかなり脳天気にあちこちで言いたい放題だという。  スキャンダルでも、有名になれば怖いもの見たさもあるのだろう、川谷のコンサートチケットは即日完売が続いているそうだ。それに、騒動の中で発売されたアルバム『両成敗』(ワーナーミュージック・ジャパン)は、タイトルの引きもあってオリコンで第1位になった。  マスコミをシャットアウトしたファンの前で、川谷は「ネットとかでみんな『謝れ』って言うけど、世間の誰に謝ればいいの? 正直、内輪での話だから、みんな関係ないじゃん」と言っていたという。  文春は電話で川谷と話し、こう聞いている。 ──「謝れっていうけど誰に謝ればいいの?」というのは、ネットに対してとおっしゃっていましたが、奥様に対する謝罪のお気持ちは持たれているんですか。 「はい。それはもう、奥さんとは何回も話をして、『申しわけございませんでした』という話は。何度言ったからといって変わるわけじゃないんですけど、あの、そういう話は二人の間ではしていますね」 ──まだ結婚生活は続けているんですか? 「えーっと、もう別居中ですね。ずっと」 ──離婚に向けて協議を進めている状態ですか。 「そうですね。二人でちゃんと話し合いを今、しています。はい」  文春によれば、ベッキーは家で関係者に詫び状を書く日々だという。男のほうは、満員のライブで「不倫は男の勲章」とばかりに軽いノリでしゃべりまくっている。これでいいのか、と思うのは私だけではないだろう。  さて、新国立競技場にまたケチがついた。現計画では聖火台を置く空間が想定されていないというのだ。聖火台は五輪の象徴である。そんなバカなと思うが、あの悪名高き森喜朗元首相までが「JSC(日本スポーツ振興センター)という少し頭のおかしな連中が、聖火台を忘れて設計図を作った。一番悪いのは馳浩です」と批判する始末。  馳浩文科相も新潮に対して「JSCがザハ案のときのまま、場内に聖火台を設置しなくてよいのだと思い込み、計画を進めてしまったところに問題があった」と認め、困惑しているのだ。  これを設計した隈研吾氏は「屋根は鉄と木のハイブリッド構造なので、聖火台の上部に鉄を用いることでも、木に不燃処理を施すことでも対応可能です」と説明しているが、聖火台を別に作ることで建設費はさらに増えることになるはずだ。誰が責任を取るのか明確ではない組織では、また何か起こるのは間違いない。いっそのこと、東京五輪を返上したらどうか。  さて、認知症は国民病になりつつある。ポストが、そんな当事者たちが語り合った座談会を掲載している。  前代未聞かどうかはさておき、面白い企画である。東京・町田市に民家を改装したデイサービス施設「NPO町田市つながりの開 DAYS BLG!」という一軒家がある。BLGには毎日10人ほどが集うが、みんな認知症と診断された人々だ。当日、何をするかを本人が選べるのが特徴の施設で、昼食後のカラオケは定番だそうだ。  市内で妻と2人暮らしの奥澤慎一さん(74)は、3年前から通い始めた。建設会社勤務だった園田士郎さん(仮名、62)は定年後も嘱託として働き、勤務のない日にここへ来る。神奈川県在住の片岡信之さん(仮名、64)を加えた3人に、話を聞いている。  片岡さんは、30歳ぐらいからメモをしないと何も覚えられなくなったという。医者に「若年性アルツハイマーの傾向がある」と言われたのが50代後半。  園田さんは地方の工事現場への長期出張が多かった頃、家族と「お土産を買って帰るよ」とか「この日に帰るから食事しよう」とか約束しても忘れることが続き、娘にきつく叱られたそうだ。  そこで専門医のところへ行って試験を受けたら、アルツハイマーだと言われたそうだ。 「ぽつぽつと抜けはあっても、電車も一人で乗れるでしょ。小説も読めるし、好きな料理は自分で作っていましたから」(園田さん)  奥澤さんは「6年ほど前のことです。コンビニでタバコを一箱買いました。当然、お金を払うわけですね。ところが不思議なことに、レジの前に陳列してある同じ銘柄のタバコをもう一箱取って、ポケットに入れてしまう」ために警察に突き出されたことが何回かあった。  今は3人とも、酒はたしなむ程度とだいう。認知症が進むと、酒で失敗することが多くなるようだ。  園田さんは毎日日記を書くそうだ。それも当日ではなく、次の日に思い出して書くという。記憶力をテストするのだが、食べたものすら忘れることがあるという。  飛び入りの72歳の鳥飼昭嘉さんは、クロスワードや数字パズルを毎日やると、結構頭を使っていいと話す。鳥飼さんは大手電機メーカーの設計担当だった30年ほど前に、くも膜下出血で倒れたことがきっかけで、脳血管性認知症と診断された。鳥飼さんは、わが子を連れて遊び場に行ったのに、子どもの存在を忘れ、ひとりで帰ってきてしまったこともあるそうだ。  奥澤さんは3年前、奥さんがBLGを見つけてくれて、もう一度社会や仲間とつながれるようになり、希望が差したという。  鳥飼さんは、「症状は改善できますよね。僕は『後ろ歩き』がいいと聞いて、公園でやっていますよ」と話す。  奥澤さんは「認知症でも、人間性は取り戻せる。あとは世の中です。家族だけじゃなくって、近所とか町の人が見守る。そういう社会になってほしい」と語る。  奥澤さんは、取材の最後にこうつぶやいたそうだ。 「みんないつかは認知症になる。そういう時代です。でも、まだみんな、どこか他人事なんだよな」  認知症は治すことはできないが、予防や脳を活性化させることで進行を遅らすことはできるそうだ。今からでも遅くはない。さっそく脳トレーニングを始めよう。  中国モノを2本紹介しよう。現代は、中国経済は相当深刻なところにあると報じている。  それが証拠に、3月5日に始まった全人代では、初日から「失速する中国」を象徴するような異変が起こったという。ジャーナリストの李大音氏がこう語る。 「全人代のオープニングを飾る李克強首相の『政府活動報告』は、2015年の活動回顧に始まり、今年から始まる第13次5カ年計画の概要を説明しました。そして第3部の2016年の重点活動に移ったとたん、李首相の額に脂汗がしたたり始めたのです。聴衆たちは何事かと見守っていましたが、李首相は苦しいのか怒っているのか、30カ所以上も読み間違えました。特に驚愕したのが、『習近平総書記の一連の重要講話の精神を深く貫徹して』というくだりを、習近平ではなく、思わず自分が一番尊敬している『鄧小平』と口走ってしまったのです。その瞬間、壇上で聞いていた習近平主席は、鬼のような形相になりました」  それはそうだろう。このようなあり得ない間違いを犯した李首相には、何かが起きているに違いない。  1時間53分に及んだ演説を終えた李首相は、全身がわなないているようだったと書いているが、私もテレビで流れたのを見たが、異様な光景だった。 「18年3月の任期を待たずしてクビでしょう」(李氏)  現代によれば、李首相が演説のなかで、最も汗だくになっていたのが、次のくだりを読んだときだったそうだ。 「生産過剰の問題を解消していく。鉄鋼、石炭などの業種は、新規参入を食い止め、淘汰を推進する。(中略)そのために、中央政府は1,000億元(約1兆7,300億円)の補助金予算を取って、労働者の適切な移転を促す」  李記者がこう解説する。 「中国経済がここまで悪化したのは、一言で言えば、基幹産業をすべて牛耳っている1,100社あまりの国有企業が、経済発展のお荷物になっているからです。そこで李首相は、13年3月に就任した当初、国有企業を市場化し、多元化(民営企業と同待遇)し、民営化していく計画を立てた。それを反故にしたのは習近平主席です。習主席は昨年8月、国有企業を200社から300社に統合し、それらをすべて『党中央』、すなわち自分が完全に指導するとした。つまり国有企業の利権を独り占めすることで、独裁体制を敷こうとしているのです。21世紀の世にこんなことをやっていて、経済がよくなるはずがない」  こんな情報もある。人民代表大会で3月7日、注目された楼継偉財政部長(財務相)の記者会見が行われた。そこには、内外の記者が数百人集結したという。記者から、 「今年の政府債務予定額は17兆1,800万元(約300兆円)にも上り、これは昨年末時点の政府債務16兆元よりかなり多い。こんなに借金を増やして、そのリスクをどう考えているのか?」  それに対して楼部長は、 「中国の財政収入はGDPの約3割で、政府債務はGDPの約4割だ。いずれも他国に比べて、健全財政を保っている」 と答えた。こんな認識しか持っていないようでは、中国経済の先行きは真っ暗と言わざるを得まい。  次も、中国についてのポストの記事。発禁本を取り扱う香港の書店の関係者5人が昨年10月から12月にかけて次々に拘束された事件は、今なお3人が拘束されたままだという。  その際、拘束されるきっかけになった「本」があるという。『習近平とその愛人たち』という題名で、先の書店が版元となって発売の準備を進めていたそうだ。  だが、関係者が拘束されてしまったために、いまだに発売されていない。著者はニューヨークに住む民主活動家の西諾氏。ポストはあるアメリカの民主活動家を通じて、同書の電子書籍版の全文を入手したという。  習近平氏が主人公の小説仕立てで、初恋から最高指導者になるまでに出会った6人の愛人との関係が中心に書かれているという。同書によれば、習近平氏はなんと天安門事件のリーダーのひとりとも関係を持っていたというから驚きだ。  中国に詳しいジャーナリストの福島香織氏がこう分析する。 「たしかに読んだ印象として、この本は全体として荒唐無稽です。しかし、山ほどゴシップ本が出ている中でこの本だけ異例の措置を取ったのは、習近平にとって何かどうしても許せない部分があったのではないか。だとすれば、それは頼昌星との関係だと思います」  ポストによれば、頼昌星(57)は中国史上最大級の密輸事件「アモイ事件」の主犯である。99年に発覚したこの事件では、頼昌星の経営する福建省アモイ市の貿易会社が中国共産党の幹部らと共謀して石油製品・自動車などの密輸を繰り返し、多額の関税を脱税した。  頼昌星は海外逃亡中に答えたインタビューで、アモイ事件には想像以上の大物が関与していることをにおわせている。その大物とは、福建省委員会副書記を務めた習近平氏のことではないかと、かねてからウワサされてきたそうだ。  同書では、2人はアモイで隣人として知り合い、習近平氏が頼昌星から女性を紹介されたり、カネを工面してもらったりといった関係だったと記されているという。日本で翻訳して出版したらどうか。  新潮が追及している、相撲協会理事長選をめぐる八角理事長と貴乃花親方の確執だが、今度は相撲協会外部理事で元東京地検特捜部副部長の宗像紀夫氏が、八角理事長に「相撲協会の私物化を止めろ」と苦言を呈した。  理事長選挙は春場所後の3月28日。貴乃花と八角の一騎打ちのようだが、ここへきて外部理事に「八角に投票しないと殺すぞ」という殺害予告電話が、右翼を名乗る人間からかかってきたという問題も浮上しているというのだから、事態は深刻だ。 「私はこれまで4年間、相撲協会を見てきましたが、八角さんが理事長になってからの協会運営の乱暴さは目に余るものがある。八角さんは、未だに相撲界の古いしきたりの中での考えのままなのです。しかし、公益性を持った、開かれた協会においてそれは通用しない」(宗像氏)  八角理事長には、厳しい風が吹き始めたようだ。  安倍政権は北朝鮮への制裁措置を強化する方針のようだ。北朝鮮に拉致され、24年もの間、北朝鮮で過ごした蓮池薫さん(58)は、制裁も必要だが、 「同時に、解決に対する見返りも示して交渉すべきです。一つは、観光特区のインフラ整備といった、軍事技術に転用されない形での支援です。金正日時代、こんなことがありました。羅津・先鋒の開発をした際、外国企業がインフラくらい整備してほしいと要望したら、『そんなカネはない、そちらでやってくれ』という話になった。日本がインフラ整備して、浮いたお金が軍事にまわるということはありません」  その上、日朝交渉においては、核とミサイルと拉致の同時解決ではなく、拉致問題を最優先課題にしてほしいという。当然の要望である。  力による圧力には、北朝鮮は屈することはない。だが、困っている庶民を救う手立てを考えれば、軟化してくる可能性はあるはずだ。時間は残されていない。安倍首相は拉致に真剣に取り組むと言っていながら、なんら成果を出していない。  今週は文春と新潮が高市早苗総務相(55)を取り上げているが、どちらも私にはピンとこない記事である。  高市氏を取り上げる理由は、放送事業者が政治的公平性を欠く報道を繰り返した場合、ときの総務大臣が電波停止を命じる可能性があると衆院予算委員会で発言したからだ。  文春は高市氏が「嫌われる理由」というタイトルで、彼女の学生時代や松下政経塾、アメリカの左派議員の事務所で働いていたことを縷々述べている。選挙に出たときのゴタゴタや、2回目の衆院選で新進党から出馬し、わずか2週間後に離党して自民党入りした節操のなさ、自民党では森喜朗元首相や安倍首相との近しい関係などを取り上げている。  そんななかで読みどころは、彼女の夫・山本拓衆議院議員(63)の話だ。山本氏はバツイチ。なれ初めは、高市議員が落選していた頃だという。 「私はバツイチで後援会から『誰でもいいから奥さんもらえ』と言われていた。彼女も落選中に誰か探せといわれていたらしく、『じゃあ一緒になりましょうか』となったのです」(山本氏)  なんともいい加減な結婚のようだが、これでうまくいくのだろうか? 心配なのは、2人の政治思想や政策が異なるということだ。 「一般的に言えば、右と左っていうかな。彼女は安倍さんの考えに近い。でも私は安倍さんのような右寄りグループに対して、『それは違うんじゃないか』と言ってきたタイプです。十二年の総裁選でも、高市は安倍さんの推薦人でしたが、私は石破茂陣営で徹底的に応援しました」(同)  そのためか、妻は安倍政権で要職を歴任しているが、同じ当選回数で夫のほうはまだ未入閣。妻に嫉妬することはないと言っているが、本心はどうなのか。安倍政権が倒れたら、この2人も離婚ということになるかもしれない。  新潮は、高市氏の発言は言論弾圧を招くと朝日新聞が何度も叩き続けているが、それには「違和感がある」と言っている。だが、私にはそれこそ新潮の言い方に違和感がある。  確かに、よほどの偏向した左翼的報道をしない限り電波停止はしないと「注釈」をつけてはいるが、テレビの現場や、特に経営者たちに与えた「萎縮効果」はかなりのものがあるはずである。  それは安倍政権に“実績”があるからだ。放送番組に対する総務省(旧郵政省を含む)の行政指導は、1985年から2009年までで31件あるが、そのうち8件が第一次安倍政権時代になされているのである(岩波新書「世界」4月号の「メディア批評」より)。  同コラムは、こう書いている。 「高市氏はじめ安倍政権は、総務大臣による放送局への行政指導はあたかも当然のことだとみなしているようだが、全くの誤りである。日本のように放送行政を大臣が直接所管する仕組み自体が世界的には異例である」  アメリカやイギリスは、政府から一定の独立性を持った機関が担っているという。日本のように、言論表現の自由の上に政府があるかのようなやり方を許している国は、民主義国家ではない。  それを許している大きな要因は、テレビ側の弱腰にある。権力に擦り寄ることが“経営”だと錯覚し、真っ正面から高市発言に異を唱える経営者など、キー局の経営者にはほとんどいない。  先日、テレビに出ているジャーナリストたち、田原総一朗氏や鳥越俊太郎氏などが「私たちは怒っている」などと記者会見して見せたが、それほど怒っているなら全員テレビに出ることをボイコットしてみたらいい。あなたたちの不在を視聴者たちが怒り、彼らがなぜテレビに出ないのかを考えてくれれば、権力側にとって幾分かは脅威になるはずである。  テレビで禄を食んでいながら権力批判をしても、国民への訴求力は弱いと思う。  今週の第3位。読売巨人軍の野球賭博問題を追及し続ける文春は、一軍の貴重な中継ぎとして存在感を増してきていた高木京介投手(26)までが手を染めていたことをつかんだ。高木と巨人軍側に取材を始め、慌てた巨人軍側が高木に聴取し、高木本人がその事実を認めた。その結果、渡辺恒雄最高顧問、白石興二郎オーナー、桃井恒和球団会長までが辞める事態となったのである。  巨人軍は文春発売前の3月8日に緊急記者会見を開き、9日夕方には高木にも都内で記者会見させ、「野球賭博に関与してしまい、巨人の関係者や選手、小学校から野球をやってきて携わってきた皆様を裏切ってしまい本当に申し訳ありませんでした」(『NEWSWEB』(NHK)より)と謝罪させた。  そのためか記事の扱いは2ページと少ないが、文春の余裕を感じる。だが、ここにも巨人軍側を震え上がらせる記述がある。笠原、松本、高木などから野球賭博を請け負っていたB氏は、現在海外に高飛びしているそうだが、彼と巨人軍の法務部長(当時)森田清司氏とのLINEでのやりとりが掲載されているのだ。  森田氏は「笠原を巻き添えにしたくない」「球団としても出来るだけ軽い処分にしたいと思っています」と、B氏に対して大事にしたくないと“説得”していたというのである。  これが事実なら、巨人軍がこの問題に対する認識の甘さ、危機意識のなさにあきれ果てるしかない。  文春は「本誌の野球賭博に関する取材の過程では、大物選手から二軍選手まで、様々な名前が浮上している」としている。常識的に考えて、この問題は巨人軍だけにとどまらないはずである。「怖い人だと実感した」(高木氏)渦中のB氏をつかんでいる文春は、舌なめずりして巨人軍の大物選手や他球団の選手の名前をいつ公表しようか、時期を見ているに違いない。  そうなれば、もうすぐ始まる公式戦など吹っ飛んでしまう。ちょっと賭けるぐらいと軽い気持ちでやっていたのだろうが、暴力団はそこが付け目である。1回引きずり込み、酒を飲ませ、女をあてがえば、野球選手などどうとでも操れると考えたはずである。この闇は相当深いはずだ。相撲の八百長事件のように、公式戦を中断して全選手の調査をするということになるかもしれない。  今年は東日本大震災から5年になるが、被災地の復興も福島第一原発の処理も道半ばだ。  大津地裁が3月9日に関西電力高浜原発3、4号機の運転差し止めの仮処分を決定した。だが、安倍首相は「関西電力にはさらに安全性の説明を尽くすことを期待したい。政府もそのように指導していく」と述べて、再稼働を進める方針に変わりがない姿勢を見せている。  上にいけば、この判決は覆るという思惑があるのであろう。日本の最高裁判所は「原発、基地問題など『統治と支配』の根幹に触れるような事柄についてはアンタッチャブル。司法による立法、行政の適切な監視など行われておらず、裁判所や裁判官は憲法の番人ではなく権力の番人、忠犬と堕している」(元裁判官の瀬木比呂志氏)。だが、ヒラメのように上の顔色ばかりうかがう裁判官が多いなかで、このような勇気ある判決を出した地裁の裁判官の「正義」を、最高裁も引き継ぐべきだと考える。運転中の原発を止める判断は、日本では初めてのことである。  そこで現代は、原発再稼働を止める判断を下した大津地裁の山本善彦裁判長(61歳)と、14年に大飯原発、15年に高浜原発の再稼働差し止めを決めた福井地裁(当時)の樋口英明裁判長(63歳)の判断を覆した、樋口氏と入れ替わりに福井地裁へ着任した林潤裁判長(46歳)、山口敦士裁判官(39歳)、中村修輔裁判官(37歳)という法曹界でも超エリートといわれる3名の裁判官の顔写真を掲載した。  こういう記事は、どんどんやるべきである。関西電力側は原発を停止させる一方、これから仮処分に異議を申し立てる方針を示しているから、こちらもどうなるかわからない。  現代によれば、このようなエリートたちが福井地裁に集まるのは異例だという。元裁判官の現役弁護士がこう語る。 「本来、福井地裁は名古屋高裁管内でも比較的ヒマな裁判所で、アブラののった裁判官が来るところではない。しかも、この3人は東京や大阪など、他の高裁管内からの異動で、この人事には、各裁判所の人事権を握る最高裁の意向が反映されていると見るべきです」  現代よると、裁判官3人の経歴には共通点があるそうだ。それは、全国の裁判所と裁判官の管理、運営、人事までを仕切る最高裁判所事務総局での勤務経験があることだ。 「最高裁事務総局といえば、ゆくゆくは最高裁判事や、全国の裁判官と裁判所職員を含めた人々のトップとなる最高裁長官を狙えるようなエリートが集まるところ。彼ら3名は、全国の裁判間の中でも選り抜きの、いわば『将来を約束された』人々だと言えるでしょう」(明治大学政治経済学部教授の西川伸一氏)  この3人は、高浜原発再稼働を容認するために送り込まれてきたのだ。すぐに関電側の申し立ての審理にとりかかり、 「審理の結果、原発の安全性について具体的に検討することなく、『危険性が社会通念上無視しうる程度にまで管理されている』から高浜は安全だと言ってしまった」(河合弘之弁護士)  原発再稼働の差し止め判決を出した樋口氏は、名古屋家庭裁判所に飛ばされてしまった。樋口さん同様、山本裁判長が飛ばされ、また中央から再稼働推進派の判事を送り込まれ、決定を再度ひっくり返される恐れは十分にある。司法の人間の多くは、権力のポチだということを忘れてはいけない。  今週の第1位はやはり文春だが、これまでとは少し違った記事である。「保育園落ちた日本死ね!!!」というブログへの書き込みがTwitterなどのSNSで爆発的に拡散し、ついに安倍首相を動かした。  文春でジャーナリストの猪熊弘子氏が、これを書いた母親にメールでインタビューしている。仮にA子さんとしておく。都内在住の30代前半の女性で、夫と子どもの3人暮らし。  正社員の事務員として働いているが、現在は育休中だという。4月から復職しようと思い、互いの両親は遠方に住んでいるため保育園に預けようとしたが、すべて落ちてしまった。 「保育園に落ちると、自治体から入園について『不承諾』っていう通知が来るんです。あの通知は本当に落ち込みますよ。『不承諾よ、滅びろ』って思う。国が言うとおり、私は働きたいのに、保育園落ちて仕事を辞めなきゃいけないのは、本当に納得がいかないです」(A子さん)  2015年4月現在の全国の待機児童数は前年に比べて1,796人増え2万3,167人になった。 「『一億総活躍』という目標を国が掲げるならば、きちんとそうなるように仕組みを整える義務があると思うんですよ」(同)  このブログについて聞かれた安倍首相は「実際に起こっているのか確認しようがない。これ以上、議論しようがない」とそっけなく答えたが、A子さんの言うように、誰が書いているかではなく、何を言っているかを議論すべきだったはずである。  保育園の問題には、働く保育士がいないという難問もある。理由は至ってシンプル。給料が安すぎるのだ。 「一般労働者の賃金が月平均で約30万円、保育士は約21万円と大きく下回っている。(中略)保育士には腰や肩、腕を痛めている人も少なくない。それも『職業病』と言われるほど、身体に負担が大きい仕事なのだ」(猪熊氏)  自民党もこれはマズいと思ったのだろう、自民党内や公明党からも安倍首相の対応に批判の声が上がり始めた。このままいくと第一次安倍内閣の時の「消えた年金問題」の二の舞いになりかねない。 「安倍首相は10日、政府与党連絡会議で『地域によってはなかなか(保育所に)入れない実態がある。早急に対策に取り組みたい』と表明。自民、公明両党は作業チームを立ち上げる」(3月11日のasahi.com)  言葉遣いはやや乱暴だが、一人の主婦の悲鳴のようなブログが安倍首相を慌てさせ、動かした。だがこの問題は選挙目当てのリップサービスで解決するほど生易しいものではない。安倍首相の本気度が試される。遅遅として進まなければ今度は「保育園落ちた安倍死ね」と書かれるだろう。 【巻末付録】  ヌードグラビアをやめるのではないかと思っていたポストが、合併号ということもあるのだろうが、ヌード攻勢である。  いつもの美しい渡辺さんを袋とじにしてきた。この美形女子、私の仲間にも好きなのがいる。それ以外にも「青田典子と中島史恵 悩殺ボディの2大クイーン」。「関根恵子 27歳のわき毛ヌード」は一見の価値あり。その上「有森也実」「膣トレ先生 西村理沙 お膣きゅっ!」、由美かおるらの「昭和ヌードの金字塔だ」など盛りだくさん。  現代は「深田恭子 ランジェリーナイト」、大原麗子などの「美しき女優たち」。私もずいぶんとお付き合いしたカメラマン・長友健二さんが撮っていた島倉千代子や夏木マリなどの「スクープヌード」。亡くなってから、もう10年もたつんだね。  プロゴルファーの「イ・ボミ」はどうということはないが、伝説の女優ヌード「大地喜和子」がいい。妖艶という言葉は彼女のためにあるということがよくわかる。今生きていたら72か。さらに妖しい色気を発散する婆さんになっていたに違いない。惜しい女優を失ったものである。  おっと忘れていた、NHK朝ドラ『あさが来た』に出ている千代ちゃん「小芝風花」もあるよ。  記事はタイトルだけ。現代が「SEXサイエンス・レポート『試験管カメラ』で撮影した女性器『奥の奥』」。  ポストは「あの大女優たちの『伝説の濡れ場』アワード」と題して夏目雅子・大原麗子・松坂慶子・秋吉久美子・風吹ジュン・十朱幸代・かたせ梨乃・黒木瞳・川島なお美・浅野温子・名取裕子・沢尻エリカなどそうそうたる名前が並ぶが、名前だけである。  今週は両誌ともにグラビアに力を入れているから、積極的な「引き分け」である。450円はちと高いが、ほぼ満足できる出来栄えである。 (文=元木昌彦)

“ヘア・ヌード”生みの親が、悩める週刊誌に助言「SEX記事はやめるべきではない!」

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「週刊文春」(3/10号、文藝春秋)
今週の注目記事・第1位 「安倍首相〈河井克行補佐官〉の暴力とパワハラ」(「週刊文春」3/10号) 第2位 「米国に食われる 血税 防衛費 過去最高5兆円」(「週刊朝日」3/18号) 第3位 「桂文枝(三枝改メ)が振り込んでいた『月20万円の愛人手当』」(「フライデー」3/18号) 第4位 「認知症800万人時代を考える『全員が認知症の村』を見に行った」(「週刊ポスト」3/18号) 第5位 「買い叩かれシャブられ捨てられる日本企業シャープの落日」(「週刊ポスト」3/18号) 第6位 「知らなかった!『食べログ』の秘密」(「週刊ポスト」3/18号) 第7位 「巨人軍のギャンブル汚染」(「週刊文春」3/10号) 第8位 「<臨界点は目前という>『六代目山口組』と『神戸山口組』」(「週刊新潮」3/10号) 第9位 「脳腫瘍『松方弘樹』の危機は1000億円“融資詐欺”の賠償」(「週刊新潮」3/10号) 第10位 「歩く『いけず』京都人のウラとオモテを楽しむ」(「週刊現代」3/19号) 【巻末付録】現代とポストのSEX記事の勝者はどっちだ!  今週の金曜日は3月11日。東日本大震災から5年目になる。だが、週刊誌は取り上げてはいるものの、扱いは小さい。復興や原発被害はまだ道半ばにもなるまい。どこかの雑誌で20ページぐらいとって大特集をしたらどうか。削れる記事は、たくさんあると思うのだが。  まずは、ずっと低空飛行が続いている週刊現代の記事から。京都市にある国際日本文化研究センター副所長の井上章一氏が昨年9月に著した『京都ぎらい』(朝日新書)が、ロングセラーとなっている。  京都市西部の嵯峨で育った井上氏は、長じるにつれて、ある違和感を抱くようになったという。それは京都市中心部、すなわち「洛中」の人々が、同じ京都市民であるにもかかわらず、どうも嵯峨のような「洛外」の人々を見下しているらしい、ということだった。  京都人にとっては、京都御所が世界の中心で、そこからどれだけ近いかで、順位が決まるというのである。  京都人を言い表す例によく出されるのが、京都の「ぶぶ漬け」。京都の人の家を訪れて「ぶぶづけ、いかがどすか?」と言われたら、「長居してないで帰れ」という意味だという。これを、京都の人特有の「いけず」という。  洛中に残る唯一の日本酒蔵元・佐々木酒造の佐々木晃社長がこう言う。 「たとえばお隣のピアノの音がうるさいと思っても、『うるさい』とは言わずに『お上手ですなあ』と言ったり、強引な営業マンが来ても、直接『イヤだ』とは言わずに『お元気な人ですなあ』と言ったりすることはあるでしょうね」  江戸っ子のように、本音と建て前が一緒ではないということだ。こんな例を出している。 「まあ、きれいなネクタイしてはるな」→「派手なネクタイして、あんた何考えてんの」 「何を着ても似合わりますなあ」→「そんな格好して、恥ずかしうないんかい」 料亭などで、うんちくを垂れる客に「お客さん、よう知ってはりますなあ」→「つまらんこと言わんと、黙って食べたら」 子連れの親に、「まあ、元気のええお子さんやな。子供は元気が一番や」→「静かにさせなさい。どんな躾してるんや」 京都の外から移住してきた家の庭先を見て「きれいにしてはりますなあ」→「毎朝掃除せんかい。草ぐらいむしれ」  彼らはこうした「いけず」をニコニコしながら言ってのけるそうだ。  その背景には歴史があると、京都市出身の歴史作家・金谷俊一郎氏は言う。 「京都の歴史は、戦乱の歴史でもありました。室町時代の応仁の乱、幕末の蛤御門の変など、戦のたびに京都は『よそ者』に破壊されてきた。だから京都人は、自分の身は自分で守る、という思いが強いのだと思います」  東北・岩手県育ちだが、すでに20年以上も洛中に住んでいる宗教学者の山折哲雄氏は、こうした「いけず」も含めて肯定する。 「私は『いけず』を優れた文化だと考えています。よそ者を排除するためのものではなく、逆に『いけず』があるからこそ、京都では知らない人同士でも深いやりとりができるのだ、ともいえる。『いけず』は、京都という街の奥行きを端的に示していると思います」  私のような江戸っ子の脳天気な頭では、京都人の奥深さは理解できんということですな。  モテモテだった俳優の松方弘樹(73)が、新潮によれば2月上旬から全身が痺れる、腕に力が入らないといった症状を訴えるようになり、都内の病院で精密検査を受けた。脳腫瘍ではないかといわれていたが「脳リンパ腫」と診断され、長期療養に入った。  どちらが病気として重いのかよくわからないが、私より少し上なだけに他人事ではない。  新潮によれば、その松方が取締役を務めていた会社に、巨額の融資詐欺疑惑が浮上し、最悪、名目上の取締役でも損害賠償責任が認められたケースがあり、だとすると松方も相当な額を負担しなくてはいけないかもしれないというのである。  その会社とは、昨年12月31日に経営破綻した船舶の運航管理を手がける「ユナイテッドオーシャン・グループ(UOG)」という。この会社の謄本の役員欄には「目黒浩樹」という、松方の本名が記されているそうだ。  UOGの負債総額は1,400億円に上る。この会社はインド系の社長が一代で築き上げた船主会社だったが、海運市況の悪化で収益が低迷して資金繰りが苦しくなったことが破綻の原因だという。  この社長、大変な接待・社交好きで、松方のほかにもプロゴルファーの丸山茂樹や羽川豊の名が役員欄にはあるそうだ。会社の顔として使われただけの彼らが、経営責任を取らされるということはないように思うのだが、在任期間中の不正でも発覚したらその限りではない。このことが気になって、病気になったのだろうか?  以前、俳優・千葉真一が愛知県のコンピューターソフト開発会社社長から3,375万円を借りて返さないため、訴えられたことがあった。『仁義なき戦い』で主役を務めた菅原文太は逝き、千葉や松方の晩年もなかなか多難のようである。  このところ、山口組と神戸山口組との乱闘騒ぎや事務所へ車で突っ込む事件が増えてきているが、新潮によると、このところ抗争が激化しているのは、こういう事情があるというのだ。これが第8位。 「6月に警察当局は神戸山口組を指定暴力団にする予定です。その後、警察は六代目側と神戸側の双方を“特定抗争指定暴力団”に指定しようとする。これが実現すると両者とも全く身動きが取れなくなる。それを避けるため、普通に考えれば6月以降は“抗争回避”のながれになるはず」(関係者)  エスカレートするのは6月までだというのだが、そう警察の思惑通りいくのだろうか。警察庁によると、六代目山口組の現有勢力は1万4,100人、神戸山口組は6,100人と見ているようだが、暴力団関係者によると、この数字はかなり水増しされたもので、正式な組員だけをカウントしたら、六代目側が7,000人、神戸側は1,000人といったところだという。  どちらの数字が正しいのかわからないが、今の若いやつは、主従関係が厳しく、しのぎも女もあまりないヤクザという職業には魅力を感じていないというから、組員の多くは中高年のようだ。先が見えているからこそ「ひと花咲かして」と思うのか、この年で臭い飯を食うのは嫌だと生活保護を充てに足を洗うのか、悩んでいるに違いない。高倉健、菅原文太、安藤昇もいなくなり、任侠の美学などどこを探しても見当たらない今、ヤクザは難民化していくのかもしれない。  文春は先週に続いて、野球賭博でクビになった元読売巨人軍投手の松本竜也氏(22)に懺悔告白させている。これが第7位。  彼は2011年にドラフト1位指名で巨人に入団。身長193センチの左腕で、将来を嘱望されていた。  だが、結局一軍には上がれず、球界を去ることになってしまった。彼は、巨人軍ではトランプや麻雀などの賭け事は日常的で、その延長線上に野球賭博があったと話している。  驚くのは、練習中にもカネを賭けていたというのである。 「“ファンゴ”っていうノックがあるんです。それぞれのポジションが1カ所に集まって順番にノックを受けるんですが、このノックの時に賭けたりとかはありましたね。エラーしたら、同じ組の人に1万円ずつ渡すんですよ。賭けるときは“ヘビ”っていう名称になるんです。練習がファンゴになると、『じゃ、今日は“ベビ万”いきますか』っていう感じで始まります。“ヘビ万”はレートが1万円ということです」(関係者)  負けたときの最高は、十何万円になったという。このことは、巨人軍の広報も認めている。こうしたことは、厳しい練習のモチベーションを維持するために以前から自然発生的に行われていた。賭博行為とは性質が異なると考えていたが、誤解を呼ぶ恐れがあるため、野球賭博を機に一切禁じたという。  私も週刊現代の現場時代は、少しでも時間が空くと編集部の隅にある仮眠室に入り、よく「おいちょかぶ」を仲間とやったものだ。最初は1,000円で始まったものがだんだん熱くなり、1万円が張られるようになる。ボーナスが入ったばかりのある夜、私が親で、場に30数万円が張られたことがあった。負ければボーナスの半分が吹っ飛ぶ。幸い総取りすることができたが、講談社の隣は大塚警察である。そこへ踏み込まれたら、全員パクられたであろう。  私は根っからの博打好きだ。暇があると、記者連中と電話帳をめくって丁半をやっていた。だが、残念ながら博才がこれっぽっちもないために、深みに入り込まないでここまで生きてこられた。  松本氏は、地元へ帰ってバイトしながら、もう一度現役に復帰したいと話している。メジャーという選択肢も考えているそうだ。簡単ではないだろうが、これだけの才能を埋もれさせておくのは惜しい。頑張れと声をかけてやりたい。  私は、ポストは大特集より、小ネタに一日の長があると思っている。そんな記事を並べてみよう。  まずは、数多く存在するグルメサイトの中で圧倒的な知名度と人気を誇る、日本最大の口コミサイト「食べログ」について。 「食べログ」の売り上げは右肩上がりで、2015年4~12月期は前年同期比から27%増の115億円を記録したという。  私もここをよく使うが、不思議なのは評価が3・2と出ているのに、口コミが1件しかなかったりすることである。どう評価点を出しているのか? 広報担当者はこう解説している。 「実は、食べログの評価点は単純な平均点ではありません。私たちは『食通度合い』と表現しているのですが、投稿いただくレビュアー(レビューを書き込む人)様ごとに点数に及ぼす影響度を数字化させていただいています。そうした独自の数字を使った計算方法で、点数が公正な評価になるよう工夫しているわけです」  わかったようなわからない説明で、ますます不透明感が膨らむが、要は信頼の置ける人かどうかを食べログ側が評価しているということのようだ。 「1日に約3,000件の投稿がありますが、全ての口コミを専任スタッフが確認しています。当社独自の規約やガイドラインを用意しているので、条件を満たしていないレビューや表現に問題のあるものは修正依頼を出すなどの対策を講じている」(先の広報担当者)  影の響力のあるレビュアーになるにはどうするのか? 1,654店の書き込みを行っている食べログの有名レビュアーの「うどんが主食」氏がこう語る。 「具体的な基準は明かされていないので分かりませんが、感覚的には100軒以上のレビユーを書かないと影響力は大きくならないように思います」  こうした口コミサイトは、行ってみなければわからないことも多い。私も何度か失敗しているが、だんだん、この書き方なら信用してもいいかなということがわかってくる。  一番簡単なのは、自分が知っている店がどう評価されているかを見ておくことである。こうした口コミサイトは、参考までに見ておくという程度にしておいて、紙での評価のほうを私は信じるが。  お次もポスト。あのシャープが台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業の傘下に入ったというのは、今の日本経済を象徴する“事件”である。  有利子負債約7,500億円(15年9月末時点)を抱え、1,000億円を超す最終赤字を計上(15年4~12月期決算)したシャープは、鴻海との交渉が破談に終われば融資の借り換えも不可能となり、たちまち経営破綻の危機に陥るそうだ。  鴻海の創業は1974年。当初は白黒テレビの部品生産を手掛け、90年代末から電子機器等の組み立てを請け負う事業に参入したという。それ以降、急成長遂げ、グループ売上高14兆8,000億円(15年12月期)、従業員数約100万人(連結推計値)の「帝国」を一代で築き上げたのが郭台銘会長で、現代の「チンギス・ハーン」と呼ばれるそうである。  今回の買収交渉を取材し続けてきたジャーナリストが、郭氏についてこう語る。 「郭氏は“超ワンマン”です。契約条件にある経営陣留任、従業員の雇用維持は、リップサービスにすぎません。現経営陣が居座れるのも今年6月の株主総会まででしょう。出資後66%の株式を取得するのと引き換えに、シャープの取締役13人のうち9人が鴻海側から送り込まれることになっています。以降は鴻海主導で何事も決まっていくわけで、大規模なリストラもあり得る。40歳以上は言うに及ばず、40歳以下の社員も安泰ではない」  また、同じくジャーナリストの北沢栄氏もこう語る。 「鴻海が手に入れたいのはシャープの液晶技術力です。中でも従来製品より消費電力が少なく、折り曲げることもできる有機ELディスプレイは、これからのタブレットやスマートフォンに標準搭載されていくことが確実視されています。現に鴻海が受託製造を受けているアップルは18年に予定していたiPhoneへの有機ELディスプレイの搭載予定を17年の秋に早める動きを見せている。アップルから同生産を一手に請け負うためにはシャープの技術力が不可欠なのです」  これほどの技術を台湾に持っていかれるのは、私のような者でももったいないと思う。だが、かつての技術のシャープを支えた優秀な技術者の多くは、すでにパナソニックやサムスンなどに移っているそうだ。もはや取り返しがつかない。  次もポストの記事。全員が認知症の村があるそうだ。  ポストによれば、オランダの首都・アムステルダムから車で20分ほど走った田園地帯にその村はあるそうだ。3~4メートルほどの高い塀にぐるりと囲まれているそうだが、この村は、オランダ企業のヴィヴィウム・ケアグループが運営する介護施設「ホグウェイ」という。  その広報担当者がこう説明する。 「ここは09年に開設された介護施設ですが、入居できるのは認知症患者だけで、現在152人が暮らしています。他にはない特徴の一つとして約1万2,000平方メートル(甲子園球場のグラウンド面積とほぼ同じ)の敷地がひとつの『街』のように機能していることが挙げられます。カフェやスーパーマーケット、映画館など、入居者がくつろげる環境を整えています」  患者を病院や施設に閉じ込めるのではなく、極力それまで通りのライフスタイルを送らせてあげることが、どんな治療にも変えがたいケアになるというのである。敷地内には、約250人のスタッフが配されている。英国紙「ガーディアン」が「認知症患者のためのテーマパーク」と報じたそうだ。  日本の認知症患者は、予備軍も合わせて800万人と推計されているとポストは書いている。そこまではどうかと思うが、厚労省によると2025年には65歳以上の5人に1人が認知症になるといっている。  いまや認知症の治療はアメリカでは医療費のナンバー1になっており、日本もすぐに追いつくことは間違いない。このような施設は、日本でも研究する必要があるはずだ。 「ホグウェイ」では認知症の高齢者が違和感なく日常生活を送れるように、カフェやレストラン、スーパーマーケット、美容院、映画館なども併設されている。普通に見えるスーパーの店員も美容師も皆、施設スタッフ。買い物は、事前に渡されているカードで決済。利用額の上限が決まっているので、買いすぎて混乱することはないようだ。  だが、入居費用は月額6,000ユーロ(約62万円)と、相当高い。それに、食費などは別途自己負担になる。よほどのセレブでないと入れはしない。 「認知症患者がそれまでと同じように生活できる環境を設けているのは、彼らをリスペクトしているからです。そうした取り組みがメディアで取り上げられれば、認知症患者にスポットが当たり、人々が考えるきっかけになります。その意味でもこの施設が存在する意味は大きいと考えています」(広報担当者)  下流老人には夢のまた夢だが、どうせ認知症になれば周りのことは気にならなくなるのだから、どこでもいいからこんな施設の廉価版を造ってほしいものである。それも、早めにだ。  第3位。フライデーが桂文枝と20年来の愛人だった紫艶(38)の告白を3週続けてやっている。今週は、文枝が毎月彼女に振り込んでいた「愛人手当」を証明する銀行の通帳を掲載している。その額、20万円。彼女のマンション代を支払っていないとすれば、師匠は30以上若い愛人を比較的安く囲っていたということになるのではないか。  紫艶がしつこく文枝の情のなさを言い募るのには訳がある。あるワイドショーのスタッフから「師匠の気を引こうとしてLINEで〈死にたい〉と書いたんでしょ?」と言われたという。  仲のいいマスコミに、彼女があたかも「危ない女」であるかのような証拠として、LINE情報をリークした師匠に失望し、再びフライデーの取材を受けることにしたというのである。会見で「交際の事実はない」と全否定し、証拠を突き付けられるとダンマリを決め込んだ。愛人と別れるこのようなケースで、文枝師匠は最悪の選択をしてしまったようだ。 「師匠は『新婚さんいらっしゃい!』のクッションを、私の腰やお尻の下に入れて愛し合うのが好きでした。師匠との日々は『新婚さんいらっしゃい!』抜きでは語れないですね」(紫艶)  その上、新たな事実が出てきた。大阪府池田市の桂文枝の豪邸をフライデーが訪ねると、雨戸は閉ざされ、玄関先のプランターの花は枯れたまま。近所の住民は「ここらで文枝さん、見たことないわ。5~6年前から、奥さんも見かけへんようになった。別居しているいう噂は、ずっとありますけどね」と話している。  愛妻家の仮面も剥がれそうである。  騒動は、まだまだ続きそうだ。3月7日のスポニチにこんな記事が載った。 「演歌歌手の紫艶(38)と20年にわたる不倫疑惑の渦中にある落語家の桂文枝(72)とみられる全裸写真がネット上に流出する騒ぎがあったことが6日、分かった。交際相手と主張している紫艶のフェイスブックに上げられたもので、本人は『携帯電話から流出した。なぜ写真が載ったのか分からない』と説明している。熟年離婚にもつながりかねない“リベンジポルノ”騒動。世間でも大きな波紋を呼びそうだ。紫艶によると、写真は15年以上前に大阪市北区にあった文枝の2LDKのマンションで撮影したという」  文枝師匠の全裸写真など見たくもない。紫艶が意図的に流したとは思えないが、事務所側は告訴も検討すると言っているようだから、第2、第3幕があるようだ。  そういえば、こんな話もあった。六本木・高級ホテルの高層階バーラウンジで、TBSの女子アナ・小林悠(30)と実業家男性の「親密」な姿が目撃されたのは1月中旬のことだったという。 「男性が小林アナの肩に腕を回して体を密着させると、互いに耳元で囁き合っては笑い合っていました。小林アナは彼の太ももをサワサワと撫でているような様子で、ニュース番組で見せる表情とは全然違う雰囲気でした」  こう報じたのは、週刊ポスト(2月12日号)。彼女はアメリカ人とのハーフで、お茶の水大卒。この春から『NEWS23』のキャスターに就任するはずだった。  だが、3月3日付のスポニチに同番組への出演を取りやめると報じられ、翌4日には、健康上の理由で同局を依願退職した。  電撃退社のきっかけとなったのはポストの記事で、「関係者によると、この報道あたりから精神的に不安定な状態に」(スポニチ)なったという。  また「知人によると、報道後は『周りから結婚するの? と聞かれる。詮索されるのがつらい』と漏らしており、交際相手とうまくいってなかった様子。『男性に少なくとも別の女性か、結婚している相手がいたかもしれない』と話す関係者もおり、男性の仕事についても『報道番組を始める上で懸念すべき点があったのかもしれない』と話す局員もいる。それが本当ならば“ゲスな男”にだまされた末の悲劇という可能性がある」(同)  1本の小さな記事でも、書かれた本人の人生を大きく変えてしまうことがある。小林アナは評価の高い女性のようだからフリーになってもやっていけるだろうが、相手の男性が「顔認証による防犯システムを行うベンチャー企業」の起業家と書かれ、特定できることから、なんらかの事情が起こり、彼女から離れていったのかもしれない。これ以上の詮索はやめておこう。  さて第2位は、お久しぶりの週刊朝日の登場である。安倍政権はアメリカにNOと言えずに、いいように血税をむしり取られているというのだ。  2016年度予算で、防衛費は5兆541億円に上り、初めて5兆円を超えることになった。それは、日本の防衛省がオスプレイなどを“爆買い”しているからだ。15年度にオスプレイ5機を機体単価約80億円で購入。14~18年度の「中期防衛力整備計画」で計17機を、関連装備も含めて約3,600億円で導入する。  しかし、大人買いをしたオスプレイが使えなくなる可能性があるというのである。現職自衛官がこうつぶやく。「FMSだからですよ」。 「FMS(Foreign Military Sales)とは「有償軍事援助」と呼ばれ、日米の政府間での防衛装備の調達方法のことだ。日本企業のライセンス生産や、商社を通じて調達する方法もあるが、FMSならば、日本で開発されていない防衛装備や部品を同盟国として、米国から買い付けることができる。政府間の取引なので、コミッションも不要で、信用もおけるとされている」(朝日)  だが、今はアメリカ側の言い値で買わされ、代金は前払いだが、納期はアメリカ側の都合で変更可能。それに加えて、民主党の大野元裕参議院議員がこう話す。 「政府が武器の購入を決定するまでに、どれほど価格交渉しているかが問題です。すべて米国から最終計算書が送られてくるまでは、本当に納入されるかどうかもわからない。スペアパーツなども保証されていないので、製造中止と言われれば終わりです」  しかし、そのFMSによる武器調達が異常なほど伸びているという。14年度の1,873億円から2015年度予算額で4,705億円と一気に2.5倍に増加している。  それはオスプレイを5機、ステルス戦闘機F35Aを6機など高価な兵器を爆買いしたことが要因となっているのだ。  海自が誇るイージス艦の部品は何百万点とあるが、その多くは米国の特許でFMS契約となっているから、こういう不都合があると軍事評論家の前田哲男氏が解説する。 「イージス艦は、船体とエンジンは三菱重工とIHIが製造します。しかし、基幹部分である戦闘システムはFMSで購入します。コンピューターとレーダー、ミサイルなどは機密とされ、日本のメーカーは製造にまったくタッチできません。メンテナンスやアップデートもアメリカ側が行うことになっています」  いくら買っても、日本の技術を高めることにはならないのだ。それにオスプレイに予算を取られるため、陸上自衛隊はヘリコプターを購入できない状態になっているという。  軍事ジャーナリストの竹内修氏が説明する。 「オスプレイを17機も買うことになって、深刻なほどヘリの調達が減っています。陸自はUH1という多目的ヘリを130機保有していますが、年間数機が老朽化して用途廃止になっています。近年、災害が多発するようになっていますが、このままでは救助活動などにも支障が出る恐れがある」  日本の払うカネはこれだけではない。日本の財政悪化を踏まえて近年、削減傾向にあった「思いやり予算」だが、今年度は5年ごとの金額の見直しの年にあたり、政府は16~20年度の減額を求めていたという。  だがフタを開けてみれば、逆にアメリカ政府側に押し切られて増額という体たらくに。年平均1,893億円(11~15年度は同1,866億円)で、総額133億円増で既に合意している。  防衛省の在日米軍関係経費は、在日米軍駐留費に加えSACO(日米特別行動委員会)関係経費、米軍再編関係経費も含めると、日本側が負担する経費は5,000億円を超える。うち約2,000億円が、本来は日本政府に支払い義務のない「思いやり予算」なのだ。  基地で働く日本人従業員の賃金、米軍人の水道光熱費から米軍住宅、基地内の小学校や教会、ゴルフ場やテニスコートなどの娯楽施設の建設費も賄わなくてはいけないのである。 「アメリカよ、いい加減にしろ」と、安倍首相では言えない。この状態を植民地と言わないで、なんというのか。戦後レジームを解体して憲法を改正するというのなら、まず、アメリカと対等にものが言える首相にならなければ、いけないはずだ。その覚悟がなくて何が改憲だ。それとも、それもアメリカの意向を汲んでのことなのかね。 「Yahoo!ニュース」の3月7日配信記事に「なぜスクープを連発できるのか 新谷学・週刊文春編集長を直撃」というのがある。インタビューアーはノンフィクション・ライターの森健氏。その中で、新谷編集長のこんな言葉がある。少し長いが、引用してみよう。 新谷 なぜこのタイミングなのか(新谷編集長が3カ月の休養から復帰したこと=筆者注)という質問もたびたびいただきましたが、率直に言って、どのスクープも取材の裏付け(確証)がしっかり取れて、記事を出せる段階になったのが、たまたまその掲載号だったということです。たとえば、ベッキーさんの記事。情報提供を受けたのは昨年末でした。あるデスク(副編集長)が水面下で、正月休みの間も先方とやりとりしていたのですが、私が正月3日に現場に復帰した段階では先方と信頼関係が築けていた。そこでその日に取材班を立ち上げ、4日に長崎に行って写真を撮って記事を作成して、5日に校了、7日に発売というスケジュールでした。あの取材では、中心的に動いた記者は2人、途中で応援要員も入って、総勢5人ぐらいです。大事なのは、「いける」と思ったときに躊躇せずに勝負をかける、つまり、記者を投入できるかということなんです。われわれ週刊誌は「攻めのメディア」で、踏み込むべきときには踏み込んだほうがいい。それができるかどうかだと思うんです。 新谷 いまのメディアは、批判をされない、安全なネタばかり報じる傾向が強まっているように思います。評価が定まったものに対しては「悪い」「けしからん」と叩きますが、定まっていないものは扱いたがらない。ベッキーさんなんか最たるもので、一度、「水に落ちた犬」となると、かさにかかってみんなで責める。ベッキーさんの記事が出た後の反応、展開は我々の想像を遥かに超えていました。 ──ずばり聞きます。週刊文春だけがスクープを打てるのはなぜですか。 新谷 今年になってから何度も聞かれた質問ですね。答えは至って単純。それはスクープを狙っているからです。「スクープをとるのが俺たちの仕事だ」と現場の記者はみんな思っている。そう思って取材しているし、現場に行っている。いまここまで愚直に「スクープ」を狙っているメディアはあまりないように思います。新聞でもテレビでもスクープの土俵から降りはじめているような気がする。 ──どうしてですかね。スクープはメディアの華じゃないんですか。 新谷 リスクとコストを考えると割に合わないからだと思います。スクープをとるためには、手間も時間もお金もかかる。しかも、スクープ狙いの取材を始めても、事実を詰められずにボツになることもある。あるいは、記事になっても、「際どい」スクープの場合は取材対象の政治家、経済人、企業、タレントなどから名誉毀損で訴えられる可能性もある。多くのメディアはスクープ記事のリスクとコストを考えて、数字が見込める「企画物」に行くことが多いように思う。読者、視聴者の関心が高そうで、安心安全なことを書くとか、発生もの(事件)をすこし詳しく書くばかりで、独自ネタに伴うリスクをとることに及び腰な気がします>  私が新谷編集長をすごいと思ったのは、2012年にやった「小沢一郎、妻からの離縁状」(6月21日号)のときだった。  これは「私信」だから、もし訴えられれば間違いなく負ける。小沢の妻はこれを公にされることを考えてこの手紙を書いたのだから、訴えてこないと判断したのであろう。よほどの度胸がないとできない。  他の週刊誌の編集長は、これを読んで何を感じるのだろうか。スクープでは部数は伸びない、事件ものはカネがかかるからやらないというのでは、週刊誌の役割を自ら放棄したことになる。猛省を促したい。  今週の第1位も文春。巻頭は「安倍首相補佐官・河井克行の暴力とパワハラ」である。河井氏(52)は首相補佐官で「ふるさとづくり推進および文化外交」担当で沖縄担当政策統括官である。  文春によれば、松下政経塾出身で広島県議を経て、96年の衆院選に自民党から出馬して初当選。当選6回の中堅議員で、鳩山邦夫氏が会長を務める「きさらぎ会」の幹事長。12年の自民党総裁選で鳩山氏と共にいち早く安倍支持を打ち出し、その論功行賞で昨年10月に補佐官に就いた人物だそうだ。  英語が堪能で、安倍外交の尖兵として米国議会に対して理解を広げる役回りだという。また、外務省が官邸の意向を無視して勝手な動きをしないよう見張る役割も担っているそうだ。本人は「月の半分は外遊している」と豪語しているという。  そんな安倍首相の従順なポチ役を務める人物に、部下への暴力やパワハラ、セクハラまであり、暴力については証拠写真もあるというのだから穏やかではない。  確かに、左腕にアザがはっきりと写っている元秘書の写真が載っている。この人物は中村秀雄氏(74)で、99年4月から7月にかけて河井氏の秘書兼運転手を務めていた。 「あの人は私が車の運転をしとると、運転の仕方や言葉づかいが気にいらんと言っては、『このやろう』と罵声を浴びせかけ、ハンドルを握る私の左腕めがけて後部座席から革靴のまま蹴ってきよるのです。こちらは運転中じゃけん、よけることもできん」(中村氏)  毎日のように殴られていた中村氏はたまりかねて病院に駆け込み、そのとき撮ってもらったのが掲載されている写真だという。  それ以外にも中村氏が言うには、選挙中に強力な対立候補のポスターを見つけると、剥ぎ取れと河井氏に指示され、剥ぎ取ったというのである。  河井氏のところを退職した中村氏は、広島県警に傷害罪で河井氏を告訴し、ポスター剥がしについても器物損壊罪で告発した。だが、当の中村氏が河井氏の選挙ポスターをカッターナイフで切り裂いた現行犯で逮捕されてしまうのである。  本人は「どうしても我慢がならなかった」と言っているが、バカなことをしたものである。そのために告訴した件も立ち消えになってしまった。  だが、河井氏のパワハラはひどいものだと、元秘書のA氏も証言している。 「私が河井事務所に入った時に『あなたがこれで二百何十人目だったっけ』と言われました。ブラック職場として有名になり、一時は職安に求人を出すこともできないほど」  最短5分しかもたなかった秘書もいるそうだ。また地元の「第一タクシー」の会長も、河井事務所から運転手を出してくれといわれたが、誰を出しても3日ともたなかったと話している。気にくわないと運転席を蹴る、助手席に乗ったら手で叩く。暴言、無理難題を吹っかけてくるので、120人いた乗務員の誰もやりたがらなくなって断るようになったという。  それ以外にも、女性記者に対するセクハラまであったという。そうだとすれば、ハラスメントの総合デパートのような人物である。妻は広島県議で、文春の取材に対して、秘書への暴力は「事実無根」だとしているが、「秘書の入れ替わりが激しいのは事実」だと認めている。  当の河井氏は文春の取材には答えず、「カナダへの外遊」に飛び立ってしまったそうだ。だが、ここに書かれた秘書に対する数々の暴力行為については答える義務があるはずだ。逃げ隠れしてほとぼりが冷めるまで待とうというのでは、政治家失格といわれても仕方あるまい。 【巻末付録】  毎度おなじみなのでサラッといこう。ポストのグラビアは渡辺さんシリーズで、今回は「ヤギと渡辺さん」。艶色美熟女図鑑は「東凜さん29歳」。ポストはヌードをやめる方向に違いない。  現代は「秋吉久美子 青の時代」「新100cm乳誕生 渡辺さとみ」。袋とじは早乙女愛 あなたを忘れない」。彼女は芸能界を引退してアメリカに渡るが、10年に死去しているそうだ。  記事にいこう。ポストが「22人の熟女がナマ証言『あぁ、床上手なあの男性が忘れられない』」。女性たちの告白が延々と続く。  現代のほうは「女子たちも知らない『女性器の秘密』」。本当に現代は女性器が好きだね。今週も超マンネリに深々と頭を下げて、引き分けだ。  ところで、先々週「Will」編集長の花田紀凱さんに呼ばれてインターネットテレビ「言論テレビ」で、週刊文春の好調ぶりについて話し合った。やぼ用があって終わってすぐ別れたが、彼は今の会社を離れて、飛鳥新社に移籍するという。「Will」は文藝春秋出身の立林昭彦氏が就き続けるそうだから、花田さんは「Will」の路線を引き継ぎながら新しい雑誌を作ることになる。どうして離れたのか、今度会ったら聞いてみよう。  話は戻る。文春がスクープを連発する力の源泉を2人で語り合ったが、その流れで、それにしても現代、ポストは元気がないという話になった。花田さんは、SEX記事やヘア・ヌードをやめることはできないのかと聞いてきた。私は、もはやヘア・ヌードは部数を増やすためではなく、部数の減少を少しでも食い止めるためにある。両誌の編集長は、やめたらどこまで部数が落ちるか怖くてやめられないのだと思うと答えた。  以下は、そこでは話さなかった私の考えである。ヘア・ヌードやSEX記事をやめる必要はないと思う。だが、雑誌の顔である表紙の右側、新聞広告なら左側に「死ぬまでSEX」「女性器の秘密」と大書するのはやめたほうがいい。  昔話で恐縮だが、私がフライデーの編集長になったときは「たけし事件」などがあって、200万部近くあった部数が60万部を切ろうとしていたと記憶している。  20代の男女十数人に集まってもらって意見を聞いてみた。その多くが「フライデーを持っていると恥ずかしい」というものだった。そこでフライデーのロゴを小さくし(現在と同じ)、外国通信社の写真を使っていたのを、女優やそのとき話題の人物に変えた。宮沢りえ、マリリン・モンロー、マドンナなど。F1のアイルトン・セナは、最高にカッコイイものになったと自負している。  表紙で買う人はいないが、表紙が嫌で買わない人はいる。フライデーも同じだが、今のようにSEXを連呼しているような表紙では、私のような面の皮の厚い人間でも、電車の中で取り出すのに躊躇する。政治や経済の記事を読みたくても、表紙が気になるのだ。  SEX記事があることは、何度か両誌を買ったことがある人間なら知っている。表紙に入れず、目次を小さくしても、売れ行きは変わらないと思う。大物のヘア・ヌードでもあったときに特筆大書すればいい。そのほうが新鮮だし、その号は売れるに違いない。  現代もポストも、SEX記事だけで売る雑誌ではなかった。両誌の持ち味、現代の週刊誌はどうあるべきかをもう一度考えてほしい。SEX記事もある週刊誌になるべきだと思う。ヘア・ヌードという言葉を創り、売りまくったやつの言うことかという批判は承知だが、あの時はヘア・ヌードだけが売り物の週刊現代ではなかった。 (文=元木昌彦)

「未成年にコンドームありで“本番”もさせていた」今井絵理子、暴かれた婚約者の前科にどう出る?

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「週刊現代」(3/12日号、講談社)
今週の注目記事・第1位 「<世田谷の億ション> 黒田日銀総裁はなぜいま家を買ったのか」「マイナス金利静かな取り付け騒ぎ」(「週刊現代」3/12号) 第2位 「今井絵理子[SPEED]の『婚約者[A氏]』が風俗店で働かせた17歳[当時]少女の独占証言」(「週刊ポスト」3/11号) 第3位 「『トランプ大統領』誕生で日本は危機か? 安泰か?」(「週刊新潮」3/3号) 第4位 「桂文枝の愛人が涙の告白『不倫キスと誓約書』」(「フライデー」3/11号) 第5位 「巨人軍の黒い霧 野球賭博 元エース候補 笠原将生(25)の告白」(「週刊文春」3/3号) 第6位 「『親にはなりたくない』山口智子に唐沢寿明“内助の功”」(「週刊文春」3/3号) 第7位 「膳場貴子さんが本誌に宣言『夫は1年間育休を取りました』」(「週刊文春」3/3号) 第8位 「警察が知らない『さらにもう一つ』の殺人事件」(「週刊新潮」3/3号) 第9位 「<米国で論文発表>『がん検診は意味がない』の衝撃」(「週刊文春」3/3号) 第10位 「ゲス川谷と決別!『ベッキー』の告解」(「週刊新潮」3/3号) 【巻末付録】現代とポストのSEX記事の勝者はどっちだ!  まず第10位から。新潮の今週の巻頭は、「ゲスの極み乙女。」川谷絵音との“不倫騒動”でレギュラー番組もCMもなくなってしまったベッキーの、その後のお話。  新潮によれば1月25日、ベッキーのマネジャーによって川谷の「事情聴取」が行われたという。そこで川谷は「妻とはほぼ終わっている」「離婚へ向けて動き出だしている」とベッキーに言っていたといい、ベッキーはベッキーで恋愛経験の乏しさから、それをうのみにし、男を信じてしまったということのようだ。  ベッキーが所属するサンミュージックプロダクションは以前、酒井法子が覚せい剤で逮捕された際、多額のCM違約金などをベッキーの稼ぎで乗り越えたものの、今度はベッキーに代わるタレントがいないため、存亡の危機にあるという。ベッキーは1月12日を機に川谷とは絶縁したというが、高い代償を支払わなければならないようである。  第9位は文春。米国の研究グループが今年1月6日に発表した論文が、検診業界に大きな一石を投じることになったという記事。 「がん検診によって、命が助かる証拠はない」というばかりか、検診によって不利益を被る可能性も少なくないと、著者らは主張しているというのである。  筆頭著者は血液腫瘍医で、公衆衛生・予防の専門家でもある米国オレゴン健康科学大学准教授のヴィナイ・プラサッド医師。権威ある医学誌のひとつ「BMJ(英国医師会雑誌)」に掲載されたそうだ。  文春によれば、この論文の主要な論点はこうだ。 「これまで欧米では、各がん検診の効果を検証する臨床試験がいくつも実施されてきた。それらのデータをがんの種類ごとに統合して解析した研究(システマティックレビュー)を調べたところ、十のうち三つの研究で、検診の対象となったがんの死亡が減っていることが確かめられた。ところが、あらゆる要因によるすべての死亡(総死亡率)が減ったことを示した研究は一つもなかった。つまり、がん検診を受ければ、そのがんで死ぬことは防げるかもしれないが、結果として検診を受けない場合に比べて長生きできる保証はないということだ」  まず挙げられるのが、「擬陽性」に伴う不利益だという。これは、結果としてがんでないものを「異状あり」と診断してしまうことを指すそうだ。  たとえば、PSA(前立腺特異抗原)という血液検査が行われる場合、がんかどうかを確かめるために、股間や直腸内から何本も針を刺して組織を取り、前立腺の細胞を調べる「生検」が行われるが、論文によると、この検査方法によって深刻なダメージを受けて入院したり、死亡したりするケースがあるという。また、がんかもしれないというストレスで鬱状態になる人や心臓発作、自殺をする人もいるそうである。  そして、より大きな不利益になり得るのが「過剰診断」に伴う害だという。これは、治療する必要のないものを病気と診断して、治療してしまうことを指す。 「がんを放置したら、すべてが命取りになると思っている人が大半だろう。だが、がんのすべてがどんどん大きくなったり転移したりして、命を奪うわけではない。ゆっくり大きくなるものや、そのままの状態で、おとなしくしているもの、あるいはいつの間にか消えてしまうものもある」(文春)  特に前立腺がんや乳がんでは、この擬陽性や過剰診断が想像する以上に多いことが近年指摘されるようになったという。  米国では、これまでに検診で乳がんと診断されたうち、3分の1が過剰診断だったと指摘する衝撃的な論文が12年に報告されているそうである。  こうした害によって寿命が縮む人がいるために、検診の対象となるがんの死亡率が下がったとしても、その効果が打ち消されて総死亡率が下がらないということは起こりうるのだという。  新潟大学名誉教授の岡田正彦医師は、この論文の著者らの主張は100%正しいという。 「しかし、がん検診は巨大なビジネスなので、日本だけでなく世界中の学会が医療産業のマイナスになる主張を無視してきました。その中で、BMJのような権威ある雑誌がこの論文を載せたことは画期的です」  当然、これに反対する声もある。国立がん研究センター社会と健康研究センター健診研究部の斎藤博部長は、こう語る。 「すべてのがん検診について言える根拠はまだありません。大腸がんでは、過剰診断も指摘されていません」  だが、乳がんに関してはこういう。 「乳がん検診には、20~30%前後の死亡率を減らす効果があるとされてきた。しかしそれは、1,000人のうち死亡数が3人から2人に減ったという数字に基づいて計算されていたわけだ。見方を変えれば、検診で乳がんを防げるのは1,000人のうち1人で、999人(99・9%)は検診を受けなくても十年後の運命は同じということだ」(文春)  国は2007年に施行されたがん対策基本法に基づき、がん検診の受診率50%を目標に掲げてきた。だが、命を救う証拠がない上に受診者が増えるほど検診の害を受ける人が増えるのに、やみくもに検診率を上げる政策が正しいといえるのだろうかと、文春は疑問を呈している。  プラサッド医師らも論文で「検診を受けないことは、多くの人にとって合理的で賢明な選択かもしれない」としている。  早期発見こそがんで生き延びられる唯一の方法だと、日本人はすり込まれすぎたのかもしれない。ここでもう一度、がん検診について考え直すことが必要であろう。  新潮が先週から始めた「死刑囚の手記」で、“永田町の黒幕”といわれた齋藤衛氏殺しについて、やっと警視庁が動きだし、死体遺棄役の事情聴取を慌てて始めたと報じている。これが第8位。  そしてもうひとつの殺しは、暴力団系の街金からカネを借り、そのトラブルが元で1996年に突然失踪してしまった、当時60歳の不動産業者だという。  この件も当時、不動産業者の妻が通報し、警察が動きはしたが、1年後に資料を返してきてそのままになっているという。果たして死体を埋めたという男の証言通り、その場所から遺体は発掘されるのか。次号に続く。  ところで、週刊新潮が創刊60周年を迎えた。2月22日には「別冊週刊新潮 60周年創刊号復活」を発売した。「60年史」によれば、創刊は1956年2月6日。B5判、本文64ページ、グラビア16頁、誌価30円で表紙絵は谷内六郎。30万部程度の発行部数ではなかったか。だが、その年の11月12日号は早くも発行部数50万部を超えたと記している。  ここにも書いてあるように「新聞社系でなくては出せないといわれた週刊誌の創刊に挑戦し、販売、広告、取材の課題を克服。ユニークな編集方針と、文芸出版社の伝統を生かした連載小説」を武器に週刊誌市場へと切り込んだのである。  当時は、新聞社系の週刊朝日とサンデー毎日が100万部といわれ、週刊誌は情報力、取材力のある新聞社でなければ無理だといわれていた。出版社の出す週刊誌では編集部員はせいぜい20~30人程度、しかも取材経験もほとんどない。アンカーマンといわれる記事のまとめは作家崩れに頼むとしても、情報収集は、取材の方法はと難題が山積していた。  創刊時ではなかったが、少し後に新潮編集部にいた年上の友人からこんな話を聞いたことがある。「大阪や名古屋などに取材に行くときは、1等車に乗れ」と先輩から言い渡されたそうだ。当時は、まだ3等車があった時代である。なぜ1等車か? 1等車は、今のグリーン車というよりも飛行機のファーストクラスといったほうがいいだろう。そこには、各界の名士や一流企業の社長たちが乗っている。目的地に着くまでにそこで新潮の名刺を切り、知り合いを何人か作れというのである。それが編集部の財産になる。だから新潮編集部の人間の多くは、定年までほかの編集部に異動しない者が多い。  しかし、新聞社系と闘うには、小説と人脈作りだけでは武器が足りない。そこで、新潮や3年後に創刊された週刊現代や週刊文春などが模索した結果、新聞社系には絶対出来ない「武器」を発見したのである。  それが「メディア批判とスキャンダル」である。当時メディアといえば、大新聞のこと。今もそうだが、当時は新聞が他紙を批判することなどほとんどなかった。だが、出版社系なら遠慮なくできる。それに、お高くとまっている新聞社系は、スキャンダルなどには関心もなかっただろう。だが、出版社系には「他人の不幸は蜜の味」である。  メディア批判とスキャンダルを選択し、少ない人数と取材をそこに集中したことによって、出版社系週刊誌は飛躍的に伸びたのである。  以来60年。昔のような大部数は望めず、取材費や原稿料を削られ、事件取材をやらない週刊誌も多くなってきている。ノンフィクション・ライターが腕を振るう場も少なくなり、取材力やそのジャンルを扱える編集者の劣化がいわれて久しい。  こういうときこそ、創刊時の「選択と集中」を思い出すべきである。少ない人材と取材費をどのターゲットに向けるのかを真剣に議論して体勢を立て直さない限り、週刊誌は生き残れない。新潮60周年にあたって、週刊誌に携わる全員に考えてほしいものである。  7位から6位で、女性と育児について考えてみたい。  まずは、報道番組『NEWS23』(TBS系)でメーンキャスターを務める膳場貴子アナウンサー(40)の育児の話。  文春によれば、彼女は高齢出産にもかかわらず、11月末に出産してわずか2カ月で復帰したが、それを可能にしたのは、広告代理店に勤務する膳場の夫が1年間の育児休暇を取ったことだったという。 「夫は子供好きだったこともあり、育児休暇には最初から前向きではありました。私が出産しても、仕事を続けられる環境を整えようとしてくれてもいたんだと思います。とはいえ話し合いの過程では夫のキャリアにブランクができることの申し訳なさや、夫のその後の仕事への影響が心配になり、私も揺れました」(膳場氏)  彼女のキャスター復帰に合わせて、すでに2月初旬から夫は休みに入っているという。彼の会社では、先輩や同僚、後輩の多くが育児休暇を応援してくれているというから、恵まれたケースだろう。宮崎謙介議員のように、浮気なんかしないようにね。  次も文春で、2月発売のファッション誌「FRAU」(講談社)のロング・インタビューで、女優の山口智子(51)が語った言葉が大きな話題になっているという記事。 「私は特殊な育ち方をしているので、血の結びつきを全く信用していない。私はずっと、『親』というものになりたくないと思って育ちました。私は、『子供のいる人生』とは違う人生を歩みたいなと」  文春で、女性誌記者がこう語る。 「彼女は栃木の老舗旅館の家に生まれましたが、両親が幼い頃に離婚。その後は旅館を切り盛りする父方の祖母が母親代わりとなりました。家業のため、夕食はいつも一人で食べていたそうです」  子どもを持った女と、子どもを持たない選択をした女。どちらがいいというわけではない。生き方の問題である。ここで少し角度は違うが、こうした問題は企業の中でも大きなトラブルになっていると先週の現代が特集を組んでいるので、紹介しておこう。  題して「『産まない女子』と『産んだ女子』が職場で大ゲンカ」。  現代によれば「イクメンの是非論以前に、『子供を産まない女子』と『子供を産んだ女子』による『女同士の対立』が繰り広げられているのだ。これは総合職、一般職、技術職にかかわらず、女性の活躍を推進する各企業にとって深刻な問題になっている」というのである。  最近話題になった「資生堂ショック」というのがある。 「資生堂は長く、『女性に優しい会社』として評価されてきた。実際、ビューティーコンサルタント(BC)と呼ばれる化粧品の販売員は、通算5年の休職を認められたり、育児中は午後5時までの時短勤務を長期間認められたりと、様々な子育ての支援を受けてきた。ところが14年、時短勤務をしているBCに対して、今後は会社と面談をしたうえで、遅番や土日のシフトにも積極敵に入るように制度を変更したのである」(同)  育児休暇や子育て支援制度を利用する社員が増えることで、残る社員たちにしわ寄せが来る事態は、一般に「逆マタハラ」といわれるそうだ。 「本来ならこれは会社側が人の増員やノルマを減らすことなどで対処すべき問題だが、現実は企業にそこまでの余裕も体力もない。結果、『産まない女子』のやり場のない憤懣が、子宝を得て幸せオーラを全開させているように映る『産んだ女子』に向けられ、陰悪な雰囲気になっている職場は少なくないという」(同)  その典型的な意見が、小売の企業で経理を担当する古田美咲さん(34歳・独身・仮名)の以下のようなものだろう。 「時短勤務の人が増えると、私が計算しなければいけない伝票の量が1.5倍に増えるんです。決算前の夕方、こっちが忙しく電卓を叩いている時に、子育て中の同僚が『お先に失礼します』とちゃっかり帰っていると、『なんで私が、結婚も出産もして家庭でも幸せを手に入れた人の尻拭いをしなくちゃいけないの? 私、あなたの召使いとか母親じゃないんだよ』と怒りが湧き上がってくる。私がデートしたくても帰れないけど、彼女の子育ては許される。両方、プライベートなのにおかしいです。これで私の婚期が遅れて子供が持てなかったら、あの人が責任取ってくれるんですか」  また、子どもを持っている女性側にも言い分がある。病院の事務員として働く深田めぐみさん(29歳・仮名)は現在、時短勤務を利用している。 「子育てをしていない女性には分からないと思いますが、こっちもすごく申し訳ない気持ちで働いているんです。子供が熱を出して迎えに行かなくちゃいけない時、女性の上司に嫌味を言われることもありましたが、何も言い返せませんでした。(中略)でも、今後の教育費を考えれば働かざるを得ないんです。老後破産とかよく聞くし、旦那の収入じゃ、専業主婦ってわけにもいきません」  女子同士の対立が生まれるさらなる要因として、私たちの時代は育休や時短などなかったという「世代間のギャップ」という超えられない溝もある。育休や時短勤務の出来る企業はまだまだ少ないのだろうが、増えていけば、ますます深刻な問題になっていくであろう。  さて、スクープを発信し続ける文春だが、今週の巻頭は野球賭博で球界を追われた元巨人軍の笠原将生投手(25)の告白である。これまでのスクープと比べるとちと小粒な気がするが、大スクープがないときにどう“スクープらしく見せるか”も、編集長の腕の見せどころである。  巨人に5位指名され、7年間在籍して7勝を挙げた。この告白の中での読みどころは、以下であろう。 「賭けるにあたって、巨人の試合には賭けないと決めていました。(中略)金額は、一回につき1万円から10万円程度です。今考えれば、野球賭博がダメだという意識もあんまりなかったなと思います。現役時代、球団からは暴力団と交際してはいけないという指導は受けましたが、野球賭博について何か指導を受けた記憶はないんです」  この程度の認識しか、野球人にはないのであろうか。暴力団と直に付き合わなければ、覚せい剤はどうってことない。逮捕された清原和博も、そんな考えだったのだろう。そんな浅薄な人間が、暴力団のオイシイ資金源になるのだ。25歳の若さで社会に放り出された笠原がたどるこれからの長い人生を思うと、ため息をつかざるを得ない。  閑話休題。米映画界の祭典である第88回アカデミー賞の作品賞が決まった。新聞記者たちがカトリック教会のSEXスキャンダルをスクープする実話を描いた『スポットライト 世紀のスクープ』である。  これ以外にも、リーマンショックが起きる前に経済破綻の危機を予見し、ウォール街を出し抜いた4人の男たちの実話を描いた『マネー・ショート 華麗なる大逆転』がノミネートされた。  アメリカ映画はまだ時代を見通す洞察力を持っていると、アカデミー賞の中継を見ながら思った。ひるがえって、日本映画の退廃ぶりはどうだろう。映画人は、今の日本の惨状を映画で訴え、変えていくという努力を放棄しているのではないか。  テーマはいくらでも転がっているのに、観客に媚びるテーマばかりを追いかけるのはやめたらどうか。まだまだアメリカ映画に学ぶところはある。  主演男優賞は、5度目のノミネートでようやくレオナルド・ディカプリオが『レヴェナント 蘇(よみが)えりし者』で受賞した。  先日、クエンティン・タランティーノの西部劇『ヘイトフル・エイト』を見たが、3時間近くを飽きさせない、力の入った娯楽作品だった。映画って面白い。  第4位。フライデーが「桂文枝の愛人の告白」第2弾をやっている。東京ではさほど関心を持たれていないが、関西では文枝が桂米朝に続いて「人間国宝」というウワサもあるからだろう、大きな騒ぎになっているようだ。  文枝は記者会見で報道陣に「彼女とは、2年前に東京の落語会に来ていただいたときにお会いしたのが最後。それ以前も、10年から12年ほど会ってない」「娘のような感じで応援していた」と不倫関係はない、潔白だと主張した。  それにのって、スポーツ紙やワイドショーは連日、紫艶をこう責めた。 「とっくに別れていたのに、カネに困って昔の話を売ったのでは?」 「師匠に捨てられそうになって、精神的に追い詰められて暴露したのでは?」 「売名?」  だが、文枝の釈明は逆効果だったようだ。彼女はフライデーに「誤解を解くため、真実をお話しいたします。そして私は芸能界を引退します」と、決意を固めて反撃に出たのである。ここには、河村静也という文枝の本名で書かれた「誓約書」が載っている。 「中江様(紫艶の本名=筆者注)以外 他の女性とお付き合い致しません 遊びもなし 電話もなし」  ホテルニューオータニの便箋を使っている。  その上、2人が2月16日の午前中まで、ラブラブでLINEのやりとりをしていたと、そのまま掲載されているのだ。フライデーならずとも「芸能リポーターはいったい何を取材しているのか?」と言いたくなる。  彼女の足首には「34(さんし)」というタトゥーがあるそうだ。彼女はこう結んでいる。 「師匠と出会えたことが、私の人生の宝物」  71年から続く番組『新婚さんいらっしゃい!』(テレビ朝日系)を『不倫さんいらっしゃい!』に替えたらどうか? それにしても、72というのに「死ぬまでSEX」を実践しているようで、達者なことですな。  ここで講談社の決算が出たので紹介してみたい。講談社の期末は11月。売上高は1,168億1,500万円で、前年比98.1%。  雑誌が167億2,000万円で前年比94.2%。コミックが510億5,400万円で前年比92.2%。書籍が175億6,700万円で前年比82.3%。広告収入は48億2,900万円で前年比86.4%。税引き前当期利益が34億6,200万円で前年比は89.4%、当期純利益が14億5,400万円で前年比52.8%である。  失礼だが、なんとか利益を出したというところのようだ。不動産収入の31億5,100万円がなかったら、大変だったろう。  心配なのは、売上の柱であるコミックに陰りがみえることと、文庫が売れなくなっていることだ。出版界は、まだまだ苦しい時期が続いている。中でも、栗田出版販売、太洋社と、取次の倒産などが相次いでいる。その影響で大手チェーン書店でも店を閉めるところが多くなっている。  これからは、出版社の倒産もあるだろう。デジタル分野が伸びてきてはいるが、まだ売上に占める割合は少ない。どこまで続くどろぬまぞ。  新潮の「トランプ大統領誕生で日本は危機か? 安泰か?」が第3位。  結論からいえば、危機である。それも相当なものになると、新潮は言っている。何しろ、以前からこう言ってはばからないのだから。 「日本が攻撃されると、アメリカは助けに行かなければならない。だが、われわれが攻撃を受けても日本は助ける必要がない。日米安全保障条約は不公平だ」 「日本人はやたらにペコペコして、われわれをおだてて、最後にこっちの財布を空っぽにしている。彼らがニヤニヤと嘲笑っているあいだにアメリカの貿易収支は何千億ドルもの赤字になっている」  トランプ氏が目の敵にしているのがTPPである。「アメリカを犠牲にして、日本が大きな利益を得る協定」と言っている。  つまり在米ジャーナリストの古森義久氏が言うように、 「日本の防衛費を増額せよ、米軍基地に対する思いやり予算を増やせ、といった主張を繰り返すでしょう。つまり、“今の状況はギブアンドテイクではなく、ギブアンドギブだ。日本は見返りを出せ”ということです」。  泡沫候補と思われていたトランプ氏の勢いは弱まるどころか強まり、ひょっとすると、という気運が高まってきたようだ。レーガン以上に「強いアメリカの復活」を旗印に掲げるトランプ氏が当選すれば、中東だけではなく中国にも強硬姿勢をみせるかもしれない。となれば、南シナ海で戦火を交えるということも絵空事ではなくなる。「トランプ・安倍・金正恩」は「レーガン・中曽根・全斗煥」よりも何倍も危ないのは間違いない。私は、なんとしても民主党に勝ってもらいたいと思っているのだが。  自民党参院選の“目玉”として立候補を表明した今井絵理子氏 (32)の彼氏に悪いウワサがあると、先週各誌が報じたが、今週もポストが続報している。  今井氏の婚約者A氏が、風俗店で働かせていた当時17歳だった少女が、独占証言したというのである。  その前に、昨年3月にA氏と共に逮捕された風俗店の共同経営者X氏の証言。以前から風俗関係で働いていたX氏は、A氏と10年ほど前に知り合ったという。 「もともとAは闇金をしていたから、お互い“夜の街の人間同士”として出会いました。2013年にAから『闇金で稼いだカネがあるから風俗の仕事を始めてみたい』と言われ、ノウハウを提供して松山の歓楽街で『ヌキ屋』というピンサロのような店をやることにした。そもそも風俗店を営業してはいけないエリアで始めたので、初めから違法風俗です。店は名前もなく、客はもっぱらキャッチ(呼び込み)で集めて、料金は30分で1万円。ぶっちゃけ、本番をやらせていました。今井さんが『キャバクラだと聞いている』と言っているようですが、全く意味不明。今井さんも知らないわけがありません」  X氏は、今井氏にも会ったことがあるという。 「『会わせてよ』と言ったら、一昨年の夏頃に本当に会わせてくれたんです。今井さんは、夜の世界への知識は全然なかったけど、好奇心が強くて僕らの仕事の話を面白そうに聞いていました。それで彼女は『現場も見てみたい』と思ったらしく、一度その風俗店に来たこともありました。その時はさすがに怖そうにしていて、全然面白そうではなかったですが」  次の証言者は、西野カナ似のYさん(18)。彼女は、事件当時の報道で「17歳の無職少女」とされた女性。彼女が店で働き始めたのは、ほかならぬA氏のあっせんだったという。 「私は家出して沖縄に来て彼氏と暮らしていたんですが、その彼氏がAさんからおカネを借りていて返せなくなったんです。10日で1割の利息みたいな典型的な闇金でした。それで借金を返すために、Aさんから『うちの店で働け』と言われて働き出しました。出勤は夜の9時ごろから明け方までで、コンドームありで本番していました。(中略)ほとんど未成年で、私と同じようにAさんの闇金関係で働かされている子たちでした」  彼女は「Aさんは店の子たちに『SPEEDの今井と付き合っている』と自慢していました」と語るが、彼女はSPEEDを知らなかった。 「『子供や母親が明るい希望持てる社会づくりをしたい』という今井氏の政治理念と、未成年の少女を風俗で働かせていた男性を庇う姿勢とは、あまりにもかけ離れて見える」とポストは批判している。  さらに「党幹部たちはこの一件を『彼を更生させようとしている美しい話だ』と美談にすり替え、3月13日の党大会では今井氏に『君が代』を斉唱させるとぶち上げたのだ。果たして彼女の歌う『君が代』の歌声は、有権者の心にどう響くのだろう」と疑問を呈している。これだけの彼氏の“前科”が暴かれてしまった今井氏にとって、厳しい選挙戦になることは間違いない。彼女はどうするのだろうか?  今週の第1位は現代の記事だが、他誌に大きなスクープがなかったために押し出された格好の1位である。  現代によれば、絶対安全なはずのゆうちょ銀行が危ない、マイナス金利で静かな取り付け騒ぎが起きているというのである。  ゆうちょ銀行は昨年11月に鳴り物入りで上場を果たした日本郵政グループの金融部門だが、その収益の柱は国債の運用である。だが、日本郵政グループ関係者がこう語る。 「ゆうちょ銀行の運用資金は約200兆円ですが、そのうち4割を国債で運用しています。ところが、マイナス金利の影響で、もともと低かった利回りがさらに下がり始めている。そこでゆうちょは株式や不動産ファンドなどを運用することで収益を上げられる態勢を作ろうと試みています」  だが、これが危ないというのである。嘉悦大学ビジネス創造学部教授の小野展克氏がこう語る。 「運用経験に長けている他行の担当者からは『ゆうちょは、あんな態勢で始めて大丈夫なのか』と心配する声が上がっています。優秀なファンドマネジャーでも、一人で運用できる規模は500億円程度が限界。ゆうちょ銀行は今後数十兆円もの規模を運用するわけですから、かなり大規模かつ実力の伴う運用部隊を配備する必要があります。ゴールドマン・サックスなど外資系投資銀行から人材を引き抜いていますが、いまはまだ『素人』が大半です」    そうだとすれば、怖い話である。 「絶対安心だと信じていたゆうちょ銀行が、運用で数兆円規模の損失を出したということがニュースになれば、一般の預金者たちに与えるショックは計り知れない。パニックに近い取り付け騒ぎが起こるでしょう」(経済紙金融担当記者)  だが、マイナス金利の開始以来、にぎわっているところもあるという。金融機関による住宅ローンの金利引き下げ競争がヒートアップして1%を下回る超低金利が続々と登場しているそうだ。  そこであきらめていた夢のマイホームが視野に入り、モデルルームや住宅展示場に足を向ける人が急増しているというのである。  そんな中、黒田日銀総裁が自腹を切って、自らマイホーム購入という大きな買い物をしてみせたそうだ。  新居は世田谷区の人気住宅エリアで駅に近い上、公園の緑が豊かに広がる好立地に立つしゃれた高級低層マンションだという。  そのマンションを、中古で購入した。新築時には1億円を超えた部屋で、値段が落ちる物件ではないので、中古でも1億円近くの値がついてもおかしくはないそうだ。  現代が不動産登記謄本を見てみると、ローンの記載はない。黒田総裁は借金をせず、手持ちの金だけでこの「億ション」を購入したことになる。  以前、黒田総裁が日銀総裁就任からずっと住んでいたのはUR(都市再生機構)の賃貸住宅で、家賃は20万以上するが、相場よりは割安だったそうである。  だが、現代に言わせると、黒田総裁は新居のために1億円近いキャッシュを使ったから預金は目減りしており、老後を考えたら1円でも多くの資金的余裕を確保したいはずだ。 「つまり、景気を上向かせるためにも、自分の老後を考えても、黒田総裁がマイナス金利政策をどんどんエスカレートさせていくことだけは間違いない。18年の総裁任期満了までの少なくともあと2年、日本ではマイナス金利という異常事態が続くということを覚悟しなければいけない」(日銀ウオッチャー)  だが、黒田総裁も安倍首相も頼りにするアメリカ経済に赤信号が点っているのである。週刊エコノミスト(3/8号)は「アメリカ大失速」という特集を組んでいるが、その中でニューヨーク在住のエコノミストがこう警告している。 「原油価格が反転せず、各国が財政も打てない中で、米国が誤った判断で利上げを行ったり、想定外リスクが起きれば、株式などリスク資産の売りが進んで、気づいたら“恐慌状態”に入っていたというシナリオもありうる」  そうなれば世界経済に危機的状況を生むことになる。そうならないことを願うが、前途は多難であることは間違いないようだ。 【巻末付録】  グラビアから。ポストは相変わらず「きれいな渡辺さん」「マナミという名の実」「艶色美熟女図鑑 東凜さん29歳」。写真はいいが目新しさはない。  現代は「幻のアイドル 栗田ひろみ」。彼女は23歳で突然引退したそうだ。「元地方局美女アナ・塩地美澄」「高層ホテルの女」。袋とじが「人気No.1セクシー女優・上原亜衣監修 愛のあるフェラチオ講座」。これって、大昔の婦人雑誌についていた袋とじ付録を思い出させてくれる。懐かしいね。中身は十年一日だけどね。  記事にいこう。ポストは「富島健夫文学は性愛小説の最高峰だ!」とやってきた。  富島氏(1931~98年)は早稲田大学3年時に書いた『喪家の狗』が芥川賞の候補になり、卒業後に河出書房に勤務しながら『黒い河』でデビューした。57年に同社が倒産したのを機に専業作家の道を歩み、『雪の記憶』『恋と少年』などの青春小説を次々と発表した。  やがて川上宗薫、宇野鴻一郎とともにポルノ御三家と呼ばれるほどの売れっ子になっていく。面白いといっては失礼だが、3人とも純文学出である。純文学ではメシが食っていけないと始めた官能小説でバカ売れしたのは、喜ぶべきことなのか。  富島氏の「プレイボーイと女性たちが生み出す芸術的性愛『初夜の海』」「映画・ドラマ化され過激な性描写が議論を呼んだ『おさな妻』」「美しき女性たちとの性遍歴を描いた自伝的小説『女人追憶』」などを紹介している。やはりなかなかの名文である。一読の価値ありだ。  現代のほうは、毎度おなじみの「もう一度セックスしませんか」というタイトルで「生きててよかった あの女性器が忘れられない」「認知症防止にも役立つ 60歳から『脳が歓ぶセックス』を楽しむ」「写真集カメラマン、映画スタッフらが明かす 岡江久美子、田中好子、池波志乃、名取裕子、かたせ梨乃、十朱幸代ほか 私が見たあの有名女優の『裸身』と〇×△」。第二部は「『まだ勃つ人』『だんだん勃たなくなってきた人』『しばらく勃ってない人』タイプ別仁王立ちを取り戻す作戦を教えます」。お暇な方は読んでみてください。今週も先週に続いて、引き分け~! (文=元木昌彦)

何を選び、どこに集中させていくか――「週刊新潮」60周年の功績と、週刊誌の未来

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「週刊ポスト」(2/25号、小学館)
今週の注目記事・第1位 「自民党目玉候補 今井絵理子 同棲相手は『女子中学生をフーゾク店』で逮捕されていた」(「週刊ポスト」3/4号) 第2位 「清原和博と逮捕前まで一緒 ハーフ美女(22)父が仰天告白」(「週刊文春」2/25号) 第3位 「桂文枝<三枝改メ>との『20年不倫』を美人歌手が激白!」(「フライデー」3/4号) 第4位 「永田町の黒幕を埋めた『死刑囚』の告白<第1回>」(「週刊新潮」2/25号) 第5位 「元少年Aを直撃!『命がけで来てんだろ? お前、顔覚えたぞ!』」(「週刊文春」2/25号) 第6位 「マイナス金利『預金封鎖』に備えよ」(「週刊現代」3/5号) 第7位 「元ミス・インターナショナルを支援した安倍昭恵[首相夫人]の責任」(「週刊ポスト」3/4号) 第8位 「血縁者が困惑する『高倉健』相続人養女の排斥主義」(「週刊新潮」2/25号) 第9位 「『ゲス不倫』辞職議員<宮崎謙介(35)>に『二重婚約』疑惑」(「週刊文春」2/25号) 第10位 「『不倫調査探偵との不倫』を本人に暴露された行列弁護士丸山参院議員」(「週刊ポスト」3/4号) 「佐藤ゆかり[衆院議員]と自民幹部の泥仕合」(同) 第11位 「『全身がんだらけ』の樹木希林はそれでもなぜ元気なのか?」(「週刊ポスト」3/4号) 【巻末付録】現代とポストのSEX記事の勝者はどっちだ!  今週はポストが元気だ。現代と違ってヘアヌードグラビアに力を入れず、その分を情報収集や取材に費やし、「選択と集中」したためではないかと、私は思っている。  スクープは文春という、文春一人勝ち状態を脱して生き残るためには、少ない取材費の中から週刊誌の原点である、何を選び、どこに集中させていくかがこれからもっと大事になってくるはずだ。  まずは樹木希林が全身がんなのに、元気でいる理由に迫ったポストの記事。樹木は、2004年夏に乳がんが発覚し、05年1月に右乳房全摘出手術を受けたが、07年に再発。放射線治療を受けたものの、09年には副腎や脊髄にも転移が見つかっている。  樹木が07年から治療を受けてきたのは、鹿児島にあるUMSオンコロジークリニックというところだという。 「四次元ピンポイント照射の機械は全国に数台ありますが、同クリニックでは院長の植松稔氏が開発した独自の機械を使っています。患者をベッドに固定したままベッドをスライドさせて放射線を照射するもので、呼吸などによる“ズレ”がないため、狙ったがん細胞に強力な放射線を当てられる」(医療ジャーナリストの田辺功氏)  ただし健康保険が効かない自由診療のため、治療費は200~300万円ほどかかるという。  クリニックのホームページで、植松院長は次のように書いているそうだ。 「一つだけ確かなことがあります。それは、進行がんや、転移がんを確実に治す方法などこの世にはどこにもないのに、現実には治る人と治らない人にはっきりと分かれるということです。そして治った人、病気を克服した人は、ほぼ全員が無理ない形で医療の力を利用しながらも、最終的には自分の力で病気を克服しているということです。(中略)自分の身体の力でがん細胞と闘う免疫細胞にしっかりとスイッチが入ったということを示しています」  病は気からというのは、がんにでもいえるということのようだ。それと、ストレスをためないことだろうが、実際がんにかかると平常心ではいられないと思うのだが。樹木とて、眠れない日はあるのだろう。  自民党議員たちの暴言・放言が止まらない。極めつきは、自民党の丸山和也参院議員の「オバマ米大統領は黒人の血を引く奴隷出身」発言である。こんな人間が議員バッジを付けているかと思うと、情けない。即刻、議員バッジを外すべきである。こんな非常識なヤカラの首を取れないなら、野党の存在理由などない。  その丸山氏の「不倫」を、ポストが暴露している。女性との親密交際メールが流出しているという。  その相手とは、丸山氏がかつて顧問弁護士を務めていた企業の女性関係者だそうだ。それも、その企業は夫婦の不倫に関する調査を行う探偵事務所だというから、なんとも因果なものだとポストは嘆息する。  妻子ある丸山氏と、不倫調査探偵事務所の女性との不倫疑惑とは笑える。ポストの直撃に、くだんの女性はこう話している。 「年齢が年齢だからそういう関係にはならないと思っていましたが、好意は持っていたので拒みませんでした。『こんなことするんだ~?』と聞いたら、『するよ』と言っていました。行為には及んだんですが、女性を求める気持ちがあっても最後までは至らないようです」  彼女は「カズさんを傷つけるのは本意ではない」と言っているが、暴言問題に不倫では絶体絶命であろう。  ポストはこれ以外にも、佐藤ゆかり衆院議員(54)と、大阪府議で自民党枚方市支部長の出来成元氏(66)との間で起きている「政治資金収支報告書の不記載」をめぐる泥仕合を報じているが、詳しくは買って読んでください。  第9位も議員の話。今週の文春は宮崎謙介氏に「二重婚約」疑惑があると続報している。  A子さんは宮崎氏が議員になる前の11年に知り合い、宮崎氏が猛烈なアタックをかけ、和歌山県の熊野那智大社に一泊旅行に出かけたとき、「すごいタイプなんだ。一緒になろう、結婚しよう」と迫ったという。  彼女にはやりたいことがあったが、宮崎の妻になることを決意し、仕事も辞めてしまった。だが、宮崎氏がめでたく議員になってからは、なかなか会うこともできなくなったようだ。  その上、A子さんは、金子恵美子衆議院議員と宮崎の結婚を新聞報道で知るのである。彼女は愕然とし、宮崎に連絡を取るがなしのつぶて。いまだに説明も謝罪もないとA子の親友が憤っている。  こんな男と出会ったのが不幸で、結婚しなかったのがせめてもの救いだと慰めても、彼女は納得しないだろうな。  第8位は、おととし亡くなった高倉健の養女・貴氏(52)の話。新潮が報じているが、失礼だが、貴氏の評判が良くないようだ。  詳しい話は省くが、全財産を相続した彼女だが、高倉プロの専務を突然解任したり、高倉の親戚にもいまだに会わないというのである。  高倉プロを解体し、彼女ひとりだけで健さんの巡回追悼展を11月から始めるというのはいいとして、健さんのお墓がまだ決まっていないというのだ。 「養女にはせめてお骨だけでも分けてもらえないか、と弁護士を通してお願いしました。ですが、それも断られてしまいました。だから今現在、伯父の遺骨がどうなっているのか」(健さんの実妹の長男)  健さんは生前、鎌倉霊園と出身の福岡県に墓を造っていた。鎌倉は、江利チエミとの間にできたが亡くなった子どもを供養し、生前、死んだら一緒に入ると言っていたのだが、放置されているそうだ。  そして、福岡のお墓もそのままになっていると、姪の攝子は語っている。 「お母さん思いの伯父を一緒に眠らせてあげたいと私たちは考えたのです。しかし養女はそれを頑なに拒否した挙げ句、“貸し出しなら許す”という。(墓を守る)叔母が亡くなったら返してほしい、と。そんな失礼なことがあるでしょうか」  貴氏は「散骨する」と言っているようなのだが、実妹の長男もこう言う。 「善光寺に30年間も参り続けてきた信心深い伯父が、散骨なんて遺言を残すでしょうか。おまけに彼女は、お墓も売るよう伯父が遺言しているというのです」  しかし、その遺言があるのかないのかハッキリしないというのである。なにやら、やしきたかじんの未亡人と実の娘の争いのようになってきているようだ。  高倉健はこれからも日本人が誇る名優であり、日本の文化遺産である。いくら後を託されたからといって、健さんが眉をひそめるようなことだけはしてほしくないものだ。  お次は、安倍首相夫人・昭恵さん絡みのお話である。以前、週刊誌を少しにぎわせた、元ミス・インターナショナル世界大会で日本人として初めて優勝した吉松育美氏(28)が、大手芸能事務所の幹部であるA氏から、ストーカーや脅迫など複数の被害を受けていると主張して起こした「裁判」だが、2年の歳月を経て、決着がついたそうである。  吉松氏が自身のブログでこう言っている。 「これらの記事および発言は全て撤回し、これらの記事および発言については自分に非があることを認めます。これらの記事および発言によってA氏の名誉を棄損し多大なご迷惑をおかけしましたこと深くお詫び申し上げます」  全面降伏のようだ。この件に、昭恵夫人が13年にミス・インターナショナル世界大会の審査員を務めた関係で、吉松氏と関わり、支援してきたことは以前報じられた。ファーストレディーの全面支援を得たことによって吉松氏は、A氏を威力業務妨害で刑事告訴と民事訴訟に踏み切ったのだ。  では、こういう決着がついたことに昭恵夫人はどう答えるのか? 「吉松さんが苦しんでいたのは事実で、そういう女性がいれば私は助けてあげたい。当時はマスコミも報じてくれなくて、私は正義感で行動したわけで……裁判で結果が出た以上、もうお話しすることはありません」  ポストならずとも、オイオイそれでいいのかよ、と言いたくなるのではないか。ときには間違った正義もあるのだから、「私の目が節穴でした」と、ひと言あって然るべきではないのか。  6位には、1本だけ入った現代の記事。日銀が導入したマイナス金利は極めて評判が悪いが、現代はこのままいくと預金封鎖まであり得る、それに備えよと警鐘を鳴らしている。  法政大学教授の小黒一正氏がこう言う。 「現在の金融政策は市場の金利形成を歪め、財政規律を弛緩させています。ですが、このまま政府債務の膨張が続くなか、インフレ率が顕在化して長期金利が上昇すれば、財政は危機的な状況に陥る可能性がある。その延長で、いま再びの預金封鎖がよみがえってくるリスクが出てきている。後世、この異常な金融政策の歴史は預金封鎖への前段だったとして刻まれかねない」  預金封鎖は第二次大戦直後、国民の資産を暴力的に収奪した政策だが、預金封鎖については一部の専門家やメディアも警鐘を鳴らし始めているという。 「たとえば昨年、NHKは『ニュースウォッチ9』で預金封鎖の特集を組んだ。同番組は情報公開請求をもとに政府の内部資料を入手。預金封鎖には、当時の膨れ上がった国の借金返済をすべて国民に押し付ける狙いがあったという恐るべき『秘史』を明らかにした。さらに、同番組は当時と現在の財政状況が『酷似』してきたことをグラフを用いて紹介。実は、預金封鎖が行われた戦後当時よりも現在のほうが、財政状況が悪化していることまで暴露したのである」(現代)  同番組のキャスターを務めていたのは大越健介氏。この件で降ろされたのか?  現代によれば「そもそも、マイナス金利政策とは、実はわれわれ日本国民の預金に対する間接的な『課税措置』である。その意味で、政府による預金補足はすでに始まっているということに、どれだけの国民が気づいているだろうか」と書いている。 「日銀がマイナス金利を課し、銀行を通して間接的にわれわれ預金者から分捕るカネの一部は、財務省(国庫)に納付される仕組みになっている。目下、マイナス金利の対象になるのは23兆円。これに0・1%のマイナス金利を課すと、日銀は銀行から230億円の金利収入を受け取ることができる。これが国庫に納入されるので、財務省にとっては230億円分を『増税』できた形になるわけだ」(同)  もはやギリシャと同じようになっているというのは、財務省OBだ。 「ギリシャでは負担策を受け入れるか否かで国論が大きく二分され、議会が紛糾した。日本でも同様の事態になる可能性があり、仮に負担策の受け入れを拒否した場合は、日銀による国債の直接引き受けをするしかなくなる。日銀が日本国債を直接引き受けるので、政府はいくらでも予算を確保できる『禁じ手』です」  そうなれば悪性インフレが猛威を振るい、ハイパーインフレが起こる。そうすると銀行は、引き出し制限という預金封鎖の第一段階を始めるといわれる。  そこまで極端なことはないと私などは思ってはいるが、なんでもありの安倍政権ならやりかねないかもしれない。  100万円を1年銀行に預けて10円の利子しかつかないのでは、引き出すたびに自分のカネが減っていくことになる。タンス貯金にする人が増えているため、金庫が売れているそうだ。資産も年金も減っていく時代に、どう生きればいいのか?  ポストは何を間違えているのか、巻頭で「なぜ『三菱』は最強なのか」という特集をやっている。  確かに三菱グループを集めれば世界最大かもしれないが、ポストでも書いている通り、三菱は過去から現在に至るまで「防衛産業を主軸に据えてきた」のである。戦前、戦中は軍部と結びつき、富国強兵を担って今日の三菱があるのだ。  今も安倍政権と寄り添い、軍需産業復活を目指している中心に三菱重工があり三菱商事があり、三菱UFJ銀行がある。  三菱と国は一体といってもいい。そんなグループを褒めそやす記事を作る神経が、私にはわからない。  ところで、週刊誌にこれほど注目が集まるのは久しぶりだ。年明けから連続してスクープを放ち続ける文春の力によるところ大であるが、今週は「元少年Aを直撃」が巻頭特集である。  元少年A(33)は1997年に神戸市須磨区で起きた連続児童殺傷事件の加害者で、当時14歳。この事件で少年法が大幅改正されるなど、社会に与えた衝撃は大きかった。  Aは約7年間医療少年院で治療を受け、04年に仮退院し、翌年に本退院が認可され、社会復帰している。  Aが再び注目を浴びたのは、昨年6月に手記『絶歌』(太田出版)を出版したことだった。反響は大きく、発行部数は25万部に達しているという。だが、手記に対する批判も大きかった。出版に当たり被害者の遺族の了解を取っていなかったことや、贖罪意識に疑問を感じさせる記述が反発を呼び、当時小学6年生だった土師淳くんを殺された父親は「淳はこれによって二度殺されたようなもの」だと不快感をあらわにした。  文春は手記が出された頃からAを追い続け、モノクログラビアではAが自宅を出てバス停へ走る姿や、電車内で携帯電話を見入っているAの姿を掲載している。目隠しは入っているが、顔の輪郭から着ている服、スニーカーがはっきり写っている。実名は書いていない。文春は、Aを取材し続けた理由をこう書いている。 「医療少年院を退院したとはいえ、彼は出版物を自ら世に問い、ベストセラーの著者となった人物である。彼の著書に影響を受ける“信者”も少なくない。もちろん素顔や現在の名前をさらす記事が許されるべきではないが、一方で純粋な私人であるとは、とても言えないのではないか。そう考えた取材班は、昨年六月の『絶歌』刊行から半年以上、彼の取材を続けてきた」  そして1月26日、東京都内でAを直撃している。文春の取材に対して「何のことか分からない」「違います。まったく別人」だと否定し続けるA。  あらためてインタビューをさせてもらえないかと記者が、その旨を書いた手紙と名刺を渡そうとすると、Aの口調が一変し、記者ににじり寄り、こう言い放ったという。 「命がけで来てんだろ、なあ。命がけで来てんだよな、お前。そうだろ!」  身の危険を感じた記者が走り出すと、興奮したAは記者を全力で追いかけてきた。この日の数日後に、Aは東京を離れたという。  文春によれば、98年以降連続で少年犯罪の再犯者率が上昇していて、15年上半期は37%と過去最高だそうである。  また、淳くんの父親の言うように「重大な非行に対しては現行の少年法は甘すぎる」という批判も頷ける。  だがと、これを読みながら考え込んでしまう。匿名という隠れ蓑に隠れ、被害者に対して心から反省しているとは思えない手記を書いて金儲けをする中年男への怒りは、私にもある。  そうした社会の怒りを背景に文春がAを追いかけ回し、写真を公表することが、Aの再犯を抑止することになるのだろうか。かえって彼を追い詰め、自暴自棄にして再び犯罪を起こさせてしまわないだろうか。  私も関わった『元少年Aの殺意は消えたのか』(イースト・プレス)の著者・草薙厚子氏は、Aは社会的不適合を起こしやすい広汎性発達障害ではないかと推測している。広汎性発達障害は「生得的な脳機能の異変が精神の発達に影響をおよぼした結果、幼少期から成長を通じて日常生活上のハンディキャップを生じている状態」(京都大学医学部の十一元三教授)だそうである。  もしAがそうだとしたらという前提だが、草薙氏は「再犯防止の意味でも、いまとなってはいちばん重要である家族が中心となり、連携して支援システムを構築することが必要なのではないだろうか。そして遺族に手記の出版に対する謝罪と、今後一生をかけて償っていく具体的な内容を早急に示すべきである」としている。  ジャ-ナリズムの役割は、ここにこんな危険なヤツがいると鉦や太鼓ではやし立てることではないはずだ。その人間が二度と過ちを犯さないために、何ができるのかを提示することも大切だと思う。  確か、少年Aの母親の手記『「少年A」この子を生んで』は文藝春秋で出したはずだ。文春は、Aと両親とを会わせる努力をしたのだろうか。  新潮が60周年を迎えた。初めての出版社系週刊誌として世に出て、新聞社系週刊誌全盛時代を終焉させたパイオニアである。  その新潮が「永田町の黒幕を埋めた『死刑囚』の告白」を掲載している。死刑囚から届いた一通の手紙という書き出しを見て、あの大誤報を思い出した。  朝日新聞阪神支局を襲った真犯人のスクープ手記と大々的にうたったが、結局、真っ赤なウソだとわかって、大きな批判を受けた。  今度は大丈夫なのだろうか? そう思いながら読み進めた。  手紙の主は、東京拘置所在監の暴力団組長、矢野治死刑囚(67)。死刑判決を受けた事件は、03年に発生した暴力団同士の抗争。矢野の指示を受けた組員がスナックで飲んでいた相手方のナンバー2を射殺するために銃を乱射し、一般人たちまで殺してしまったため、共謀共同正犯で逮捕され、極刑を言い渡されたのである。  その矢野が、斎藤衛氏殺害を告白したというのだ。彼が「オレンジ共済組合事件」の際、国会で証人喚問されたとき、私も週刊誌の編集長だったのでよく覚えている。この事件は、国会議員を目指していた友部達夫が92年に「オレンジ共済組合」を設立、高配当をうたった金融商品を売り出した。100億円近い資金を集めたが、資金は友部の私的流用に消え、配当は続かず組合は倒産、彼は詐欺容疑で逮捕された。  だが、その間の95年、彼は参議院選に新進党から出馬して当選している。その際、比例名簿順位を上げてもらおうと政治ブローカーを使い、工作資金約5億円が新進党に流れたといわれる。そのブローカーが斎藤氏であった。  斎藤氏は暴力団の企業舎弟で、その頃、矢野と知り合ったという。このオレンジ共済事件は結局、未解決となり、斎藤氏は政界の「黒幕」といわれたが、その後姿を消してしまったのだ。  家族から捜索願が出されたが杳として行方が知れず、手がかりもなかった。矢野死刑囚が言うには、斎藤との間で金銭トラブルがあり、それがこじれて殺したというのだ。  死体を始末した人間の名前まで書いているが、以前のことで懲りているのであろう新潮は、 「矢野の証言は極めて具体的だった。もっとも、彼の告白目的が、新たな事件の立件化による死刑執行の先送りにあるのも間違いないだろう。毎日新聞の記事(斎藤氏が行方不明になっているというもの=筆者注)や、業界の話で斎藤の失踪を知り、架空の殺人事件をでっち上げている可能性も完全には否定できまい」 と、“慎重”なのである。それに同様の手紙を警視庁目白警察署にも送っているのだ。目白署の刑事が東京拘置所で矢野に対する事情聴取を行ったが、その後、警察は動いていないという。  そこで新潮は、死体遺棄役とされた矢野の組の元構成員を探し出すのである。このあたりは、新潮の取材力に脱帽である。そして固い口をこじ開け、その人間から全容を聞き出すことに成功するのである。  良質のミステリーを読むがごとくである。だが、死体はひとつではなく、2つ出ると矢野は言っていたという。2つ目の死体とは何か? 次号が楽しみである。  なぜ警察は動かなかったのか。95年以降の殺人事件には時効が廃止されたから、死体遺棄役が死体の埋まっている場所に案内すれば、逮捕されることはないのか。いくつかの疑問はあるが、なかなか読み応えのある記事である。  新潮は60周年を記念して「週刊新潮への祝辞と愚痴」を組んでいるが、どうも面白くない。新潮にスキャンダルを書かれ、みんなの党代表から失脚し、落選した渡辺喜美氏、息子のスキャンダルの余波を受けてレギュラーを失ったみのもんた氏、徳田虎雄氏から借金したことをスッパ抜かれて都知事の座を失った猪瀬直樹氏など、新潮には恨み骨髄のはずの人たちが、恨み言は言うが、意外に温かいコメントを寄せている。  これは、これからはお手柔らかにという腹づもりと、60年間築いてきた新潮への信頼感があるのではないか。週刊誌系として初めて出された新潮の功績は大である。それに続いた文春、現代、ポストは新潮の後を追い、切磋琢磨してきたのだ。  日本の政治は独裁色を強め、大新聞やテレビは権力のポチに成り下がっている今、週刊誌の役割の重要性は、ますます増してきていると思う。安倍首相は「日本に言論の自由がない? 日刊ゲンダイを見てみろ」と言い放ったが、彼に、日本の言論の自由は週刊誌を見ればわかると言わせてやろうではないか。これからも頑張れ、週刊誌!  第3位。フライデーが上方落語の重鎮、桂三枝改め桂文枝師匠(72)の「20年不倫」をスクープしている。仲良く湯豆腐を食べていたり、リラックスした格好で彼女とのツーショット写真が載っている。彼女は00年に演歌歌手「紫艶」という名前でデビューした。  この記事は師匠と彼女の仲がおかしくなり、彼女がフライデーに告白したのではない。どういう経緯かわからないが、SNSに彼女がアップした写真が“流出”したのを、フライデーが入手したようだ。  彼女のウリは演歌歌手なのに90cmの巨乳。フライデーから写真を見せられた彼女は観念したのだろう、師匠とのなれ初めを語り始めた。  師匠とは18の頃から20年も交際しているそうだから、38になる。大阪で師匠の単独公演があったとき招かれ、その後食事に誘われ、男と女の関係が始まったという。彼女が東京でデビューしたときには、師匠が名付け親になってくれたそうだ。 「桂文枝さんは父であり、師匠であり、恋人だと思っています。私が親密になった男性は師匠だけ。師匠を超える人は出て来ないと思います。ただ今回の件で、師匠の奥さま、ご家族、関係者の方々など、いろいろな人たちに、ご迷惑をかけることになりました。この場を借りてお詫び申し上げます。責任はすべて私にあります」(紫艶)  なかなかしおらしい女性である。こう言われたら師匠も、彼女を捨ててカミさんの許へ戻るとはいかないのではないか。それとも愛妻家をやめて、彼女と所帯を持ちますか?  さて、覚せい剤で逮捕された清原和博の恋人が22歳のハーフ美女だというのは、よく知られている。彼女は銀座の一流クラブに勤めるナンバーワン・ホステス。文春によれば、彼女は現役の大学生でもあり、結婚はしていないが娘が一人いるという。父親は航空会社の役員で、母親はアメリカ人だそうだ。  彼女の父親がインタビューに答えているが、落ち着いた受け答えを読む限り、なかなかの人物のようだ。  娘も清原のことは好きなようで、今は弁護士と連絡を取りながら店は休んでいるそうだ。父親も清原と会っているそうで、その時、清原は相当緊張していたと話している。  清原がクスリを使ったのはセックスのためだという証言が多くあるが、だとすれば彼女とも使ったのではないかという疑問があるが、父親によれば、警察には呼ばれていないという。 「いろんなマスコミに、娘もクスリをやっているかのように取り上げられて困っているので、できれば早く警察に出頭を要請してもらって、事情を聞いてもらいたいと思っているぐらいです」(父親)  クスリの常用者で全身刺青、バツイチの清原だが、意外なことに父親は、清原が出てきてもう一度娘さんとやり直したいと言ってきたらどうするのか? という問いに、 「二度とクスリに手を出さないということを約束するんだったら、僕は認めます。それだけかな、条件は」  と答えているのだ。捨てる神あれば拾う神あり。この父親の言葉を聞いたら、清原は泣き崩れるだろう。清原も心を入れ替えれば江夏豊になれるかもしれない。  今週の第1位は久々にポストに輝いた。自民党の目玉候補として立候補を早々と表明した今井絵理子氏(32)についての、ちょっとおかしな話である。彼女は10代でSPEEDのボーカルとして一躍を風靡し、聴覚障害のある長男(11)を持つシングルマザーとしても知られている。  だがポストによれば、彼女はシングルマザーという触れ込みではあるが、実は交際相手がいるというのである。  地元・沖縄の同級生で、1年半ほどの交際の末に現在は半同棲しているという男性A氏。俳優の徳重聡似のイケメンと評されているそうだ。  今井氏もそのことは認めていて、「私には将来を見据えて交際している男性がいます。この方は、障がい児童デイサービスで働く一般男性です」と言っている。  彼女らしいということのようだが、実はこのA氏、地元沖縄では、この報道とはまるで正反対の人間だと受け取られているようなのだ。  彼はこの地で、ほんの1年前まで風俗店を経営していたのだ。同じ那覇市の歓楽街・松山で飲食店を経営する古い友人がこう語る。 「今井さんはAが風俗店をしているのが嫌で、『自分と一緒に本土で暮らそう』と言っていたらしく、頻繁に内地に行っては、働き先として福祉施設を紹介されたりしたらしい」  しかし、今井氏と付き合って以降も、A氏は風俗店の経営から手を引くことはなかった。  そして彼がその世界と縁を切り、本土へ移るきっかけとなったのは、皮肉にも彼の逮捕だったという。  2015年3月、中学生を含む少女3人にみだらな行為をさせたとして、店員の男性と風営法・児童福祉法違反の容疑で那覇署に逮捕されたのだ。  ポストの取材に那覇市警察署はA氏を逮捕・送検した事実を認めたが、その後、検察による起訴には至っておらず、A氏はひと月もたたずに釈放されているという。  釈放されたA氏は、直ちに風俗店をたたんで本土へ行った。  そして今井氏と東京で暮らし始めたA氏は1年後、今度は好青年のイケメン彼氏としてメディアに取り上げられるようになった。  だがA氏は、沖縄で風俗店のほかに飲食店や貸金業にも手を出しており、そのために方々から金を集めていたそうだ。その借金はいまだに返されていないという。 「そもそも自民党は、この“目玉候補”の交際関係について、しっかり身体検査したのだろうか。スキャンダル続出でイメージ回復に躍起になり、『SPEED出馬』させたのが裏目に出たということだ」(ポスト)  これから参議院選に出馬する有名候補が次々出てくるだろうが、週刊誌で「身体検査」をきっちりやってほしいものである。 【巻末付録】  ポストのグラビアは例によって「きれいな渡辺さん」と再び「マナミという名の実」。今週はそれに「TOKYO シティホテル NUDE」が加わる。モノクロで素人たちであろう、さまざまなポーズを撮り、ヘアもチラリ。  現代はNHK朝ドラ『あさが来た』で三味線の師匠役の「野々すみ花」のSEXY。大人の色気がプンプン。やはり朝ドラ『すずらん』で主人公の幼なじみを演じた高橋祐月の初脱ぎ「人妻になったアタシ」。「世界ポルノ祭りinベルリン&ラスベガス」「松岡ちな 挑発する女」。スペシャル袋とじが「あべ静江 ここまで脱いでいた」。袋とじは貴重な写真を見せないようにする場合もあるが、見せると買ってくれないと編集部が判断するときもある。これはどっちかな? 目次に「松坂慶子 これが伝説の『ヘアヌード』と『濡れ場』だ」とあるが、これはグラビアではない。念のため。  記事のほうは、もはや超マンネリから惰性になってしまった感があるので、短めにする。ポストは勃起法の実用情報。ちんトレや赤ミミズの粉末など、これでもかと紹介している。  現代は「あの素晴らしいSEXをもう一度」。サブに<60すぎたら、まずやってみる! 試してみる! みんな許してくれる!>とあるが、誰でも許してくれるかね?  そんな素朴な疑問をもったまま読んでみるが、同じことの繰り返しをよくここまで毎週毎週できるものだと感心はするが、辟易もする。  いっそのことデリヘルや性感マッサージの無料券でも付録に付けたらいいと思うのだが。それともセックスフレンドを紹介する「週刊現代セックス倶楽部」でもつくって、参加者を募集したらどうか。この大いなるマンネリをどちらが先に打破するのか? 興味はそこへ移ってきているように思うのだが。  というわけで、今週は引き分け。 (文=元木昌彦)

「糖質制限ダイエット」は、やっぱりヤバすぎる!? 第一人者“急死”の衝撃

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「週刊文春」(2/18号、文藝春秋)
今週の注目記事・第1位 「育休国会議員宮崎謙介(35)の“ゲス不倫”撮った」(「週刊文春」2/18号) 第2位 「清原和博懺悔告白<相談役に号泣カミングアウト>」(「週刊文春」2/18号) 「『清原和博』汚れたお薬手帳」(「週刊新潮」2/18号) 「愚かな番長・清原和博」(「週刊現代」2/27号) 「あの同僚選手がすべて暴露 清原現役時代の『クスリ』と『女』」(「週刊ポスト」2/26号) 第3位 「やっぱり危ない!? 『糖質制限ダイエット』第一人者が急死」(「週刊現代」2/27号) 第4位 「“脅す官邸、脅えるテレビ”高市総務相『電波停止』発言でテレビは死んだ」(「週刊ポスト」2/26号) 第5位 「馬鹿にできない『北朝鮮』ミサイルの劇的進化」(「週刊新潮」2/18号) 第6位 「サンダースは米大統領になれるか?」(「週刊文春」2/18号) 第7位 「【全国民必読】マイナス金利、大失敗」(「週刊現代」2/27号) 「マイナス金利 未体験の世界でこれから起きる10の衝撃現象」(「週刊ポスト」2/26号) 第8位 「『狩野英孝は大うそつき』川本真琴妹が激白」(「週刊文春」2/18号) 第9位 「面倒くさい男・松山英樹の『技術と成長』」(「週刊現代」2/27号) 第10位 「2カ月で7人も卒業表明!『AKB48』に訪れた大量絶滅期」(「週刊新潮」2/18号) 第11位 「<川崎中1殺人公判> 目隠しで守られた『主犯少年』のゴマカシ供述ウソ供述」(「週刊新潮」2/18号) 巻末付録 現代とポストのSEX特集の勝者はどっちだ!  まずは新潮の記事。当時中学1年生だった上村遼太君(当時13歳)が昨年の2月20に川崎市の多摩川河川敷で無残に殺された。その事件の主犯(19)の公判が2月2日から4日まで開かれたが、新潮はこの主犯の少年が供述していることはウソばかりだとし、主犯の実名を公表している。  未成年の実名を出すことには賛否があるが、このような残虐な殺人のケースの場合、新潮や文春は実名に踏み切ることが多い。  2月10日に出された判決は、懲役9年以上13年以下の不定期刑とするというものだった。裁判員裁判だったが、刑が軽すぎるという声も上がっているようだ。彼が成人していたら無期懲役か死刑判決もあったのだろうか。  同じ新潮に、AKB48が「大量絶滅期」に入ったのではないかという記事がある。メンバーの卒業は2014年が7名、去年が11名だったが、今年は2カ月だけで7名も出ているそうである。  このままいけば今年は、20~30人は卒業するかもしれないというのだが、それは端的にいえば「AKB48の人気が落ちてきている何よりの証拠」(関係者)だという。 「昔は前田敦子、大島優子などの人気メンバーを見て、頑張れば彼女たちのようになれるという夢を持つことができた。今は、夢を持てない。だから、“AKBにいても意味がない”となるのは当然。今後はこうした中堅・若手が続々辞めていくでしょう」(同)  栄枯盛衰は世の習い。それが少しばかり早く来たということだと思う。  2月7日に行われたフェニックスオープン、リッキー・ファウラーとのプレーオフで、驚異的な粘りを見せて今季初勝利をあげた松山英樹には、日本人初のメジャー優勝が期待されている。  この松山、優勝インタビューでも素っ気なく、現代は面倒くさい男だといっている。だが、彼の技術は確実に成長してきている。  ゴルフ解説者の小山武明氏はこう解説する。 「以前の松山はバッティングの際にテイクバックが大きすぎて、インパクトでタッチを合わせる感じがあった。でも今大会では、それがなくなりました。バックスイングが小さくなり、ヘッドを減速させずにパチンとしっかり打てるようになったんです。バッティングのルーティン、つまり打つまでの所作も変わったように思います。以前はアドレスに入るとそのまま両手でグリップしていたのですが、その前に右手1本で握る動作が入るようになり、より慎重にラインを合わせるようになった」  また、小山氏はこうもいう。 「ショットについては、スイングは特に変わってはいません。しかし、フルスイングをしなくなりましたね。力を抑え気味に、自分の打ちたい距離を打っている。経験を積んできたなかで、飛ばすよりも、確実性のほうが大事だとわかったんでしょう。(中略)インパクトの直後に右手を離す癖はまだありますが、あれはスイングの微妙なズレを瞬間的に察知して行っているもの。右手を離すことでフェースが回らないようにして、ボールが左に行くのを防いでいます」  ゴルフ好きの数学者で、お茶の水大学名誉教授の藤原正彦氏は、そんな松山にエールを送る。 「どんな世界も同じですが、強い男は嫉妬され、『態度が横柄だ』と本質以外のことを責められるもの。松山がときに批判を受けるのも、強いからこそです。でも彼には、そんなものすら気にしないたくましさがある。あの個性で、これからもどんどん勝利を重ねていってもらいたい」  去年はスピースの時代、今年は松山の時代が来そうだ。  第8位。自称イケメン芸人の狩野英孝(33)という男の乱脈な女性問題を、文春が報じている。なんでも歌手の川本真琴(42)は狩野と付き合っていたのに、男が若い無名モデルと付き合いはじめた。彼女がSNSで事務所公認で付き合っていると公表し、狩野から川本とは昔付き合っていたが、半年前ぐらいからストーカー状態化していると聞いていると書いたという。  それに対して川本がTwitterで「わたしの彼氏を取らないでください。一生一緒にいようって話してるし、思ってます」と“宣戦布告”したというのである。  この狩野なる男「平成の火野正平(ほとんどの人が知らないと思うが)」といわれるほど、女好きでまめで二股三股は当たり前のようだ。  以前、渋谷で狩野にナンパされた女性が、「クズの極み」といっている。この世にはゲスとクズな男しかいないのだろうか。  この原稿を書いているときにasahi.comの号外が流れた。 「昨年10-12月期のGDPの実質成長率は、前期比で年率1・4%減」  株は下落を続け、円高は止まらない。日銀が打ち出したマイナス金利政策は今のところ、なんらいい影響を与えていないようだ。  現代とポストが巻頭で、マイナス金利について特集を組んでいるが、あれほど日経平均2万5,000円までいくと煽り続けてきたポストも、さすがに論調が変わってきたようだ。  ポストは、世界でこれから起きる衝撃現象として「アメリカの利下げ」「地銀破綻で金融大再編」「住宅ローンに利息発生で住宅バブル」「GPIF運用損失拡大で年金減額」などが起きるとしている。  一方の現代のほうも「株安と円高はもう止められない」とかなり悲観的である。このままいけば「1ドル100円まで」いくとし、「日本株の1万3000円は十分にあり得る」(在NYファイナンシャル・コンサルタントの若林栄四氏)という。  いよいよアベノミクスの先行きは暗雲どころか真っ暗闇のようだ。  第6位。私が今一番興味をもっているのは、アメリカ大統領選である。中でも民主党のバーニー・サンダース上院議員(74)に注目している。大統領になれば史上最高齢になる。  文春も取り上げているが、彼はユダヤ系ポーランド人移民の労働者階級の出身で、親戚にはホロコーストで犠牲になった者もいる。父親はペンキ販売員で家庭は貧しかったから、小さい頃から常に経済格差を身近に感じてきたという。  高校時代はマラソンの選手で、シカゴ大学を出て大工やジャーナリストとして活動した。  40歳でバーモント州バーリントン市市長選に出馬。わずか10票差でアメリカ初の「社会主義市長」となった。  市長として、ケーブルTV料金や家賃の引き下げ、高級住宅地の開発を白紙撤回させて市民のための公園にした。また、アメリカで初めて電力を100%再生可能エネルギーに切り替えたのである。  大統領に立候補したときは、ヒラリーの対抗馬になるとは本人以外誰も思ってはいなかった。だが彼が掲げた「最低時給を15ドルに引き上げる」「医療の国民皆保険」「公立学校の授業無償化」は、若者や女性たちから熱狂的な支持を受けている。  ニューズウィーク日本版は、そのほかにも「家族のための有給休暇」「大企業への増税」「警察・司法の制度的人種差別の撲滅」を訴え、ウォールマートに対して「従業員が生活できるだけの賃金を払え」と攻撃しているという。  毎回「人民の人民による人民のための政治を実現させる」で始まる。興奮した若者たちが「バーニー、愛してる!」と絶叫するという。  アイオワではヒラリーに肉薄し、ニューハンプシャーでは圧勝した。暴言の数々が話題になる共和党のトランプとは支持のされ方が違う。保守系ニューズウィークでもこう書いている。 「彼の主張する『政治革命』によって、アメリカ政治がすぐ変わることはないかもしれない。しかし、サンダースに刺激を受けた支持者が民主党の活動に積極的に関わるようになれば、長期的には変わり得る。彼を支持するスタッフやボランティアや活動家が次世代の民主党を担い、今回の経験を将来の大統領選に生かすだろう」  変わりつつあるアメリカがうらやましい。サンダースがもし大統領になればアメリカが変わり、日米関係も変わるはずだ。貧富の格差の是正、富裕層からの富の再配分は、日本においても至急手を付けなくてはいけない重要課題である。安倍首相にこの国をまかせておいてはダメだということがハッキリした今こそ、日本にもサンダースが出てきてほしいと思う。  さて北朝鮮が、2月7日に長距離弾道ミサイルを実験発射した。当然ながら日米韓は痛烈に非難し、さらなる制裁措置を講じるといっている。  だが、今回のミサイル発射にはどれほどの意味があるのか、どれほどの脅威なのかがよくわからない。  新潮は、今回の実験について「侮るなかれ。防衛省内に衝撃が走るほど、確かな進化が見られた」と報じている。  防衛省のさる幹部が、今回は東ではなく南に打ったことに重要な意味があるといっているからである。 「2009年当時、北朝鮮がミサイルを飛ばしたのは東の方角でした。東、すなわち日本海方面ということになるので、一般の日本人にとっては今回よりも恐怖を感じやすい面があった」  東に打つと地球の自転の後押しが加わるため、飛距離を延ばしやすいから技術的には難しくないという。だが今回は南だ。向かい風の中を走るようなものだから、急速に技術力が上がり自信がついたのではないかというのである。 「ミサイルから切り離された運用可能な人工衛星を軌道に乗せることにも成功したと分析されていて、やはり進化が読み取れるのである」(新潮)  軍事ジャーナリストの潮匡人氏もこういう。 「この人工衛星がしっかりと稼働すれば、北朝鮮は世界で10番目の人工衛星自力打ち上げ国となり、韓国も為し得ていない『快挙』です。つまり、今度のミサイル発射は単なる脅しではなく、『実利』を得た可能性が考えられ、それほど北のミサイルは進化していると言えます」  さらに、ミサイルへ搭載する核弾頭の小型化も着々と進められているというのだ。そうなるとミサイルに複数の核弾頭を搭載できるので、日本の迎撃システムであるイージス艦に搭載されたSM3や、陸上に配備されるPAC3は、1対1の迎撃ミサイルなので意味をなさなくなるというのである。  日本や韓国を無視し、中国のいうことさえ聞かず、アメリカにケンカを売る北朝鮮の真意は、ここで怯めば国がなくなってしまうという恐怖心があると見る識者もいる。  そんな国に制裁だと拳を振り上げて叫んだところで、効果は知れている。中国を巻き込まなければダメだ。日米中韓で、腹を割った話し合いを大至急する必要があるのはいうまでもない。安倍首相にその覚悟があるのかが問われている。  第4位。ポストお得意のメディア批判。2月8日の衆院予算委員会で、放送の政治的公平を定めた放送法4条について、奥野総一郎・民主党代議士がこう質問した。 「これを恣意的に運用されれば、政権に批判的な番組だという理由でその番組を止めたり、番組のキャスターをはずしたりということが起こりうる。放送法4条の違反には、放送法174条(業務停止)や電波法76条(電波停止)を適用しないことを明言してほしい」と質問されると、高市早苗総務相はこう答えたのだ。 「国論を二分する政治課題で一方の政治的見解を取り上げず、ことさらに他の見解のみを取り上げてそれを支持する内容を相当時間にわたり繰り返す番組を放送した場合」  などと具体的な例を挙げた上で、 「行政指導しても全く改善されず、公共の電波を使って繰り返される場合、それに対して何の対応もしないと約束するわけにいかない」  電波法では「電波停止」の権限は総務大臣にある。高市氏の答弁は「政府が要請しても放送局が番組内容を改めないときは電波停止もありうる」というテレビ局への「恫喝」であると受け止めるのは当然だし、それに反対の声をテレビ局側が挙げないのはおかしいというのである。この発言は法の趣旨を完全に履き違えているのだが、ここでは詳しいことは省くが、当然であろう。  4月の番組改編でテレビ朝日『報道ステーション』の古館伊知郎氏、TBS『NEWS23』の岸井成格氏、NHK『クローズアップ現代』の国谷裕子氏が一斉に降板するのは、こうした政治家たちの意向と無縁ではないはずである。  お笑いとジャニーズ事務所におんぶに抱っこの、テレビ局に何かを期待するほうが無理だと、わかってはいるのだが、それにしても意気地のない連中の吹きだまりになってしまった。  安倍政権などこのまま放っておいても1、2年で終わるのである。そんな先の見えた政権に脅える必要などないはずだ。だが、今のテレビには、そうしたことさえ見えなくなっているのだろう。  私は先月末、10日間ぐらい海外にいたが、テレビなど見なくてもネットがあれば十二分にことは足りる。もはやテレビはあってもなくてもいいタダの「箱」になってきていることに、早く気づくべきである。  第3位。私もよく知っているノンフィクション・ライターの桐山秀樹氏が、2月6日未明に逝去したと現代が報じている。享年61。  最近、彼が注目を浴びたのは炭水化物を一切取らない「糖質制限ダイエット」を始め、激痩せしたときだった。  10年にダイエットを始めたが、それまでは身長167・5cmで体重は87kg、ウェストは100cm以上あったという。彼がこう話していた。 「咳が出るので、最初は風邪だと思っていたんです。だが症状は次第に重くなる。呼吸も苦しくなり、食べたものを咳とともに吐くようになった。医者から告げられた病名は『糖尿病』──」  何しろ血糖値が215、2カ月の血糖平均値、HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)は9.4と非常に高い数値が出たそうである。血圧は上が200以上、下が100近くあった。立派な生活習慣病である。  その日以来、あれほど食べていたご飯やそば、パスタは一切食べないようにして、代わりに主食として食べるのは、豆腐やチーズ、肉、魚。酒は焼酎、ウイスキーはオーケーで、赤ワインも少量なら問題ないそうだ。  そして日々の散歩も欠かさないように努めたら、結果はすぐ出た。なんと1週間で5kg痩せ、3カ月後に血糖値は93に半減、体重は15kgも減ったという。  この糖質制限ダイエットは他のダイエットに比べて、圧倒的に楽で誰でも簡単に始められるというのでブームになった。  彼と同じように、肥満で糖尿病を患う中年男性たちと「おやじダイエット部」を結成し、みんなで集まり楽しく食事をしながら、我慢せず痩せるダイエットを実践してきた。  その活動を綴った『親父ダイエット部の奇跡』はシリーズ化され、テレビでも取り上げられたという。  しかし、この糖質制限ダイエットについては専門家の間でも賛否が真っ二つに分かれている。  京都大学大学院の森谷敏夫教授はこう話す。 「言っておきたいのは、脳を動かすエネルギーは100%『糖』だということです。炭水化物を食べずに、脳を正常に保つためには、1日に大量のタンパク質や糖質を摂らなければなりません。数kgもの肉を食べ続けることは現実的じゃない。 痩せたのは、脂肪が落ちたからではなく、体内の水分が無くなっただけなんです。糖エネルギーが不足すると、それを補うために、筋肉を分解してアミノ酸に変えて脳に送ります。その時に水分を使用するので、体重が落ちるんです。でも脂肪は減っていない」  このダイエットをしていると慢性的な眠気を抱えるが、これは脳が極力エネルギーを使わないよう指示を出すためだそうだ。  愛し野内科クリニック院長で、糖尿病を専門に診ている岡本卓医師は、「糖質制限ダイエットを厳格に実行すると死を招く恐れがある」と忠告する。 「06年に『ランセット』『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』という世界の二代医学誌に、糖質制限ダイエットを厳格に実行すると、体内に老廃物が溜まり、体が酸化し非常に危険な状態に陥るケースが報告されました。スウェーデンの医師は、タンパク質ばかりを摂ることで、悪玉コレステロールが溜まり、動脈硬化を招き、心筋梗塞や脳梗塞が増えたという結果を発表しています」  痩せることより、長生きすることのほうが重要なのですという言葉があるが、その通りである。ダイエットはやり出すとストイックになる人がいる。食べることを楽しんで、適度な運動をして体力を維持するのがベストなのではないか。  桐島氏とは、月刊現代(講談社)時代によく会って話をした。人なつこい笑顔が素敵な人だったが、残念である。  各誌清原逮捕事件を報じているが、やはり文春、新潮の中身が濃い。  2月2日、警視庁組織犯罪対策5課が清原の自宅に踏み込んだときの模様を、新潮がこう報じている。 「キヨは、ダイニングの椅子でくつろぐように座っていました。目の前のテーブルに、0・047グラムの覚醒剤が入った小袋が置かれ、彼の左手には、開封したばかりの注射器と先端が斜めに切られたストローがあった。つまり、覚醒剤を注射するところだったんです」(社会部デスク)  新潮によれば、覚せい剤の入手先は群馬県みどり市に住む40代半ばの売人だという。  捜査関係者はかなり前から清原に目を付け、清原のタニマチといわれ、昨年2月に覚せい剤使用の咎で逮捕された田辺大作(45・仮名)なる人物に拘留中、「どうしても清原をやりたい。協力してくれ」といっていたという。  捜査関係者は、新潮に「清原が口座からカネを引き出すタイミングを定期的に見ていた」と語っている。つまり数十万円レベルで口座から引き出せば、クスリを買いに行くのではないかとマークするのだという。それ以外にも清原が出すゴミを漁り、クスリを使用している頻度などを調べていた。  頭を刈り上げサングラスに刺青という、暴力団も真っ青な清原の姿は世を忍ぶ仮の姿で、本当の清原は気の小さい繊細な神経の持ち主だという見方がある。それを誤魔化すためにクスリを使ったというのだ。かつて清原自身が相談相手だった人間にこう話している。今度は文春から引用してみよう。 「初対面の人と一緒に食事をしたりすることが嫌いで仕方ない。見知らぬ人がいる場所は緊張してドキドキする。小学生の頃は、野球の練習に行くのが嫌で、母親の陰に隠れてばかりいた。現役時代もバッターボックスに出て行くのが嫌だった。五万人いる球場の打席でバットを構えるのは、どうしようもなく緊張する。空振りしてしまうとお客さんのハァーっていうため息が全部自分に吹きかかるようで、緊張と不安で発狂しそうになる」  現代とポストは元巨人軍の投手で06年に覚せい剤取締法違反で逮捕されたことのある野村貴仁氏(47)のインタビューをしている(なぜかポストのほうは匿名である)。 「清原にグリーニー(興奮剤=筆者注)を渡すようになったのは、ワシが巨人にトレードで移籍した98年から。あいつは西武から巨人に移籍して2年目か。その頃、清原は『腰に痛みがある』と言っていて、その緩和のために渡した。(中略)あいつは、怪我の痛みを和らげたり、リラックスするためでなく、遊ぶためにクスリを欲しがった。はっきり言えば、女とヤるためです。(中略)清原は自分で使うだけでなく、ホステスにも配っていたようです」  やがてそれでは満足せずに、シャブに手を出していくのは“必然”だった。  気になる刑期だが、新潮で元東京地検特捜部検事の郷原信郎氏が、 「2月の下旬までに起訴が行われ、そのひと月程後から始まる公判は、2週間程度でケリがつく。所持量から鑑みて、判決は懲役1年6カ月、執行猶予3年というところでしょう。起訴後まもなく保釈される可能性もあります」 と話している。また元近畿厚生局麻薬取締部長の西山孟夫氏が薬物中毒についてこう話している。 「(報道が事実だとしたら=筆者注)量の面で言うと、清原はASKAのような大量服用ではありませんから、フラッシュバックについてはさほど心配はいりません」  同じように覚せい剤で逮捕、起訴され、実刑を受けた江夏豊のように、時間はかかったが球界復帰した人間もいる。江夏には彼の更生を助けた女性がいたが、清原にはいるのだろうか。銀座のクラブの若い愛人がいるようだが、逮捕された男を面倒見るほど清原に入れ込んでいるのだろうか。どん底まで堕ちた元スーパースターの茨の道はまだまだ続くはずだ。  今週の第1位も文春だ! 文春の快進撃が止まらない。スキャンダルは週刊誌の華。スキャンダルを忘れた週刊誌など裏のお山に捨てたほうがいい。  今週は「イクメン」として有名になった宮崎謙介衆院議員(35)の「ゲス不倫」である。彼の妻は同党の金子恵美衆院議員(37)。  昨年12月23日に宮崎氏は、妻が出産間近なので出産したら約1カ月の「育児休暇」を取ると宣言した。  これに対して国会内外で賛否両論沸き上がった。その反響の大きさに宮崎氏は、 「ここまで批判があるなら、絶対に折れるわけにはいかない。女性だけに産め、働け、育てろなんて不可能だ。男性の育児参加がなければ、女性活躍と少子化対策の一方は諦めなくてはならなくなる。議員の育児参加が無理なら、政策決定の場に育児や両立の当事者がいなくなってしまう」 と、ぶち上げたのである。  そして2月5日の朝方、妻は都内の病院で無事男児を出産したのだ。宮崎夫妻にとってめでたしめでたしとなるはずだったのに、そうはいかなかった。 「この男にそのような高邁な理想を振りかざす資格などない。敢えて言おう。宮崎氏は国会議員である以前に、人としてあまりに“ゲス”であると」(文春)  何がゲスなのか? 文春によれば、宮崎氏は平日を妻と一緒に東京・赤坂の議員宿舎で過ごし、週末は選挙区のある京都の自宅に一人戻ることが多いそうだ。  この部屋の存在は、地元でもあまり知られていないという。それをいいことに、宮崎氏はここで不倫相手と会っているのだ。関係を続けている不倫相手は宮沢磨由氏(34)。あまり知られていないが、芸能活動を続ける現役タレントで、身長168センチ、バスト90センチのプロポーションを売りに、グラビアや舞台などで活躍している女性だという。 「実家は代々の資産家。着物の着付けもプロ並みという、女子力の高い美女です」(宮沢氏の知人)  巻頭のモノクログラビアでは宮崎氏と宮沢氏が別々にマンションから出てくるところがバッチリ写っている。  宮崎氏の経歴は、幼少時代をフィリピンで過ごし、早大商学部を卒業後、IT関連会社などを経て人材紹介のベンチャーを起業して、06年に加藤紘一元幹事長の三女鮎子氏と結婚した。加藤姓を名乗っていたが、わずか3年で離婚している。  鮎子氏との離婚も女性問題が原因の一つだといわれているそうだ。  2人のなれ初めは、昨年冬頃、ある会合で宮崎氏に声を掛けられた宮沢氏が一目で彼のことを気に入り、すぐに深い関係になったという。彼女は彼が結婚していることも、妻が出産を控えていることも知りながら「絶対に別れたくない」といって、周囲を心配させているそうである。  イクメンからゲスメンに成り下がった宮崎氏はどう答えるのか。文春は宮崎氏の携帯に電話をかけた。すると、 「いやいやいや……もう勘弁してくださいよ。どういう時期か分かってるでしょ!」  深いため息をついて一方的に電話を切ったという。  別の日に、妻の見舞いを終えて病院から出てきた宮崎氏を改めて直撃。 ──宮沢さんという女性のことを聞くと、 「知らないよ。知らない、知らない」  知らぬ存ぜぬで切り抜けられるはずはないのだが、宮崎氏とすれば、これから起こるであろう諸々のバッシングに頭の中が真っ白になっていたに違いない。  男の子買春議員、パンツ盗人議員、あっせん利得疑惑議員の次は、ゲスメン議員か。これだけ自民党議員にスキャンダルが頻発しているのに、安倍内閣の支持率が下がらないというのは「異常」というしかない。  宮沢氏の母親がインタビューにこう答えている。 「娘から何となくは聞いています。でも、その議員さんは子供が生まれたばかり。結婚も二度目でしょう。娘は独身ですが、分別ある年齢です。まさかそこまで馬鹿じゃないと思う。私は娘を信じています」  だが、あまりにもふざけた振る舞いに宮崎議員への風当たりは強く、安倍首相も庇いきれなくなったのだろう。2月12日に宮崎議員が国会内で記者会見して、議員辞職することを表明した。  不倫相手とは1月4日に着物の着付けをしてもらったことで知り合い、会ったのは3回。京都へ行こうと誘ったのは自分からだったと認めた。妻のお産に立ち会い無事産まれたが、妻の産後が思うように回復していないのに、このような不適切な行為を行ったことを申し訳なく思い、妻と子どもには一生涯償っていきたいと、時折大きく息を吸い、目を潤ませながら何度も頭を下げた。  私はニコニコ動画で中継を見ていたのだが、野々村某とは違って潔く自らの愚行を認め、辞職したのは男らしくてよかった。  不倫を報じられた国会議員が、記者会見を開いて謝罪し辞職するというのは初めてではないか。いい前例になったと思う。買春疑惑、盗人疑惑の自民党議員も記者会見を開き、疑惑を認めるなり反論するなりしたらどうだろうか。  放映中にコメントが次々に流れたが、「もう文春は神」「センテンススプリングの破壊力」など文春を評価するコメントが多かった。他の週刊誌の諸君はこれを見てどう思ったのだろう。 【巻末付録・現代、ポストのSEX記事の勝者はどっちだ!】  まずはグラビアから。ポストは例によって新シリーズ「きれいな渡辺さん」を巻頭に持ってきている。後半は「イエローキャブ『巨乳伝説』」で、かとうれいこ、雛形あきこ、堀江しのぶ、細川ふみえ、佐藤江梨子などの豊満な胸を強調したグラビア。「写真家たちの『アートなエロス』」という芸術ヌード。ヘアはチョッピリある。  現代はSEXYとは違うが、ひと味違う「自律神経に効く 大人の『塗り絵』」をやっている。塗るだけで体の調子が良くなると、医学的にも塗り絵は推奨されているそうだ。  今週の売り物は、例のイクメンからゲス議員に成り下がった宮崎謙介議員と京都でお泊まりをした「不倫相手の宮沢磨由さん(34歳)」のセクシーショットを公開している。  なかなかそそるカラダだが、宮崎議員はこの写真をどう見るのだろう。感想を聞いてみたいね。  笑えるのは「英国・名門オックスフォード大 女子ラクビー部員が全裸に」というグラビア。たくましすぎてこちらが萎える。もう一本は、「佐々木心音 もう限界」。女優が挑む新境地というなかなかHな写真である。  おまけに袋とじは巨匠・沢渡朔氏が撮ってあった「半分弱」じゃなかった「范文雀」の幻のヘアヌード。懐かしいね。カワイイヘアもある。  グラビアでは現代が圧勝だ。  さて記事のほうは、あいも変わらずポストは「死ぬまでSEX」。ベッキー騒動で不倫は180度変わったというのだ。  要は、ベッキーのようにヘマをしないで偽装工作を完璧にするようになったというのだ。男はそれにだまされ続けているというお話だが、新味はない。  現代のほうもマンネリ一歩手前の「あの素晴らしいセックスをもう一度」。女から「大きいのね」「お強いわ」といわれれば、男は奮い立つというのだが、当たり前すぎて紹介する気にもならない。  もう一本は「スマホで楽しむエロ動画 みんなが困っていることにお答えします」。エロ動画を見ていて高額請求が来たらどうするのかなどの質問に答えるというもの。  そして今週も、若手実力派女優たちの「覚悟のヌード」と謳って、常盤貴子・鈴木保奈美・水野美紀・市川由衣・高岡早紀・吉高百里子・沢尻エリカなど名前は豪華だが、彼女たちのヘアヌード写真を拝めるわけではない。欲求不満になる。  というわけで今週もグラビアで圧勝した現代の勝ち! (文=元木昌彦)

批判殺到の小保方晴子氏に残された起死回生策は「ヘア・ヌード」しかない!?

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「フライデー」(2/19日号、講談社)
今週の注目記事・第1位 「汚れたヒーロー『覚醒剤番長』清原和博 猜疑心と孤独に怯えた日々」(「フライデー」2/19号) 「警視庁組対5課はずっと見ていた 清原和博がシャブ漬けになるまで」(「週刊現代」2/20号) 第2位 「黒い割烹着『小保方手記』に『笹井副センター長』未亡人単独インタビュー」(「週刊新潮」2/11号) 「小保方晴子さんを許さない3人の女」(「週刊文春」2/11号) 第3位 「甘利大臣辞任スクープ すべての疑問に答える」(「週刊文春」2/11号) 第4位 「石坂浩二(74)イジメ <司会降板>『なんでも鑑定団』プロデューサーの“犯行動機”」(「週刊文春」2/11号) 第5位 「澤穂希『参院選に自民から出馬』情報を母に直撃!」(「週刊文春」2/11号) 「長女『貴子』の自民党移籍を決断した『鈴木宗男』の目算」(「週刊新潮」2/11号) 第6位 「みずほ銀行『51歳・東大卒・頭取候補』が何もかも失った瞬間」(「週刊現代」2/20号) 第7位 「1100万円の損害賠償請求へ 10歳と9歳の兄弟が“父親”を訴えた!」(「週刊ポスト」2/19号) 第8位 「『貴乃花』VS.『八角』どちらが強いか?」(「週刊新潮」2/11号) 第9位 「ようやく解明された『ベッキー』の『LINE』だだ漏れの真相」(「週刊新潮」2/11号) 「ベッキーそっくりAV嬢<西田カリナ>の『ポジティブになる喘ぎ声』」(「フライデー」2/19号) 第10位 「TBS吉田明世アナ『大手広告マンと反同棲中!』」(「フライデー」2/19号) 第11位 「株も不動産も原油も金もみんな上がるぞ そして『日経平均2万5000円』も見えてきた」(「週刊ポスト」2/19号) 「お金の常識がかわった 初めてのマイナス金利」(「週刊現代」2/20号) 第12位 「『糖質制限』の食事はいったい何が凄いのか」(「週刊ポスト」2/19号) 巻末特集 現代とポストのSEX記事はどちらが凄いか!  糖質制限、炭水化物ダイエットがブームだそうだ。私の周りにも少なからずいる。たしかに現代人は糖質を過剰に摂取しているのだろうが、体に悪いものほどおいしいの喩え通り、ポストが「さまざまな疾病リスクの低下につながる」と説いても、私には止められそうにない。  ポストが表にしている糖質が多いとされる、ご飯、パン、うどん、そば、餃子、じゃがいも、フルーツ、日本酒が大好きである。  もちろん飲むときは焼酎やホッピーにしてはいるが、それは安いからで、いい日本酒ほど美味いものはない。この歳まで生きたのだから、今夜は奮発していい日本酒をしこたま飲むか。  今日(2月8日)も株は値を下げているようだ。このところ意地になっているのではないかと心配になるポストは、今週も「日経平均2万5000円もみえてきた」と特筆大書している。  インバウンドが大きく伸びる! 格安原油と金の反転上昇! と大声で煽っているが、時事通信(2月8日付)は「物価変動の影響を除いた実質賃金指数は0.9%減と、4年連続の減少となった。基本給は増加しているが、消費者物価の上昇に追い付いていないためだ」と報じている。  現代がいうように、マイナス金利になったのだから、「住宅ローンは即借り換え」「今年はずっと円安」「ブラジル型投信は叩き売れ」「マイナス金利時代は銀行員を信じるな」などのほうが、どうやら正しいように思えるのだが。  確かに、安倍政権は参議院選を控えているし、安倍首相は参議院選で大勝して憲法改正に手を付けたいのだから、相当な株価対策を含めたその場限りの経済対策を行うことは間違いない。  だが、それも国民の目を眩ます瞬間風速でしかないはずである。それに騙されない目と耳を持つことが、われわれに必要なこと、いうまでもない。  ところでゴルフのフェニックス・オープンで松山英樹が優勝した。快挙である。それもリッキー・ファウラー(米国)とのプレーオフを制したのだから凄い。  去年はスピースの年だったが、今年は松山の年になりそうだ。  10位はフライデーの張り込みネタ。TBSの『サンデー・ジャポン』などいくつものレギュラーをもつ吉田明世アナ(27)が、大手広告代理店の男(32らしい)と半同棲生活を送っているというのである。 「A氏は俳優の伊勢谷友介を思わせる、彫りの深い美形。トークも上手いようで道中、何度も吉田アナを笑わせた」(フライデー)  吉田アナはフライデーの直撃に慌てながらも、A氏との交際は認めている。相手が既婚者なんてことがないように祈る。  新潮が、ベッキーと「ゲスの極み乙女。」の川谷絵音(文中ではなぜか「ボーカル」と実名なし)のLINEによるやりとりがダダ漏れになった真相が解明されたと報じている。  これは「LINEクローン」だというのだが、私のようにIT音痴にはよくわからない。ITジャーナリストの三上洋氏のコメントを紹介する。 「これはアンドロイドのスマホには起きず、iPhoneにだけ発生する“弱点”です。機種変更でパソコンを通じてデータを引き継ぎますよね。その際、旧機種にはデータが残ったまま。初期化しない限り、ふたつの電話から、LINEが閲覧できる状況が生まれるのです」  ということらしい。「パスコードを突破するなどいくつかの条件はあるにせよ、“中より鍵を掛けた”妻の、浮気の証拠集めの時間が始まるのだ」(新潮)というのだから、やはりやりとりを見たのは妻ということなのだろう。以前にもそう書いていたはずではないか。  なんでまたと思うが、このことはスマホ中毒者には大問題らしく、朝日新聞(2月4日付)でもこう書いている。 「『めっちゃ怖い』『なぜ何回も流出?』。2度にわたる流出への不安の声がネット上で相次ぐ中、LINE側は1月22日、公式見解を発表。一つのアカウントは1台のスマホでしか使えず、メールアドレスやパスワード(PW)、端末が適切に保護されていれば、『やりとりが第三者に渡ることはない』とした」  私も昔、某女とのやりとりを知り合いに盗み見られたことがあったから、いえた義理ではないが、何事も謀は密なるを以てよしとするのだ。  先週のポストでビートたけしがこういっていた。 「ベッキーはここでどう転じるかが勝負だよな。あの『自宅連れ込み不倫』の矢口真里なんて、けっこううまく立ち回ったほうだと思うけど、それでもやっぱり騒動前に比べりゃ姿を見かけなくなったんでね。こういうスキャンダルからカムバックするってのはなかなか大変だよ。ベッキーの本当の『スター性』が問われるのはこれからだ」  不倫騒動からフライデー編集部襲撃など、何度もスキャンダルを起こしては這い上がってきた、たけしのいい分だけに、説得力がある。  そういえば笑っちゃいけないのだろうが、フライデーのグラビア「ベッキーそっくりAV嬢・西田カリナ」というのが笑える。ベッキーは日英のハーフでこちらは日米ハーフだそうだが、ソックリである。といっても私はベッキーのSEXのときの表情を知っているわけではないが。これは一見の価値あり。  第8位。新潮が熱心にやっている次期理事長“抗争”だが、門外漢の私にはよくわからない。北の湖前理事長の突然の死で代行になった八角親方と、そのやり方を批判する貴乃花親方、どちらが3月28日に行われる評議員会で理事長に選ばれるかという“争い”のようだ。先日行われた理事候補選挙で2人を除く8人の顔ぶれが決まり、「現状では、5対3で貴乃花親方が優勢」(スポーツ紙記者)のようだが、まだまだ不確定要素があるそうだ。  どちらかというと私は、貴乃花に一度やらせてみたいと思う。それは彼のリーダーシップというより、彼ならこれまでと違うことをやるのではないかという淡い期待と、彼の部屋が私の住んでいる中野区にあるからである。  ポストが10歳の長男と9歳の次男が、母親の交際相手の男性から虐待を受けたとして、兄が550万円、弟も550万円の計1,100万円の損害賠償を求めた訴訟が仙台地裁に起こされたと報じている。  さらに驚くのは、被告となったのが宮城県議会議員の境恒春氏(36)だというのだ。境氏は以前、歌手活動していた元タレントだという。11年11月にみんなの党から県議選に出馬して初当選。昨年10月には維新の党から出馬して当選を果たしている。  もっとも境氏は虐待の事実はないと話し、強く叱ったことが誤解されたのだと反論しているのだが。  母親の父で、その兄弟の祖父にあたる高橋清男氏・気仙沼市議がこう語っている。 「彼の第一印象は好青年で、この人なら娘と孫を任せてもいいと思えたが、それが間違いだった。14年8月のことです。伯父(母親の兄=筆者注)が長男の額に大きなコブを発見したのです。問い詰めたところ境氏に殴られたことがわかりました。伯父が兄弟を児童相談所に連れて行き、そこで改めて事情を聞くと、暴力の数々が明らかになったのです」  境氏のほうも弁護士を立てて対応するといっている。どちらのいい分が正しいのかは、これを読む限りわからないが、県議という公の人間がDVで訴えられるというのは、それだけでも辞職に値する「醜聞」に違いあるまい。続報を待ちたい。  現代が、みずほ銀行のエリート銀行員が、たった7,000円のタクシー料金を払わず警察沙汰になり、将来を棒に振ったと報じている。  この御仁、みずほ銀行公共法人部長の小山田泰幸容疑者(51歳)で、泥酔してタクシー運転手に暴行し、料金を払わずに立ち去ったというのだ。  運転手が警察に通報し、自宅で山田容疑者を逮捕した。彼は、ふざけるなとはいったが殴ってはいないと容疑を否認しているが、料金を払わなかったことは確かなようだ。  酔った上とはいえ、カネを払わなかったのは大変な落ち度だが、それだけではあるまい。相当な暴力沙汰がなくて、ここまでこじれるとは思いにくい。  現代によると、彼はエリートで「タイミング次第では頭取だって夢ではなかったはずです」(メガバンク関係者)といわれていたそうだ。  酒は人を狂わせ人生をも狂わせる。  現代の中で、タクシー運転手の気になる言葉がある。 「会社からは運賃の支払いなどでお客さんと揉めたら、すぐ警察に通報するようにいわれています。(中略)証拠はしっかり残っていますから」  クルマの中でのやりとりを「録音」か何かしているということだろうか。いった、いわないのトラブルは両者のいい分だけでは判断しにくい。それを裏付けるものが今回もあったというのか。酒飲み諸君、気をつけような。  文春は現役を引退した女子サッカーの澤に対して、自民党から夏の参院選へ「出馬」させられないかという待望論が出ていると報じている。  私は、彼女は聡明だからそのようなことはないと信じる。だが、参議院選が近くなると「お飾りでもいいから華やかな」人をと、各党から芸能人やスポーツ選手の名前が上がる。  しょせん、座って一票賛成票を投じてくれればいいということだから、まともな人は出ない。  新潮によれば、地域政党「新党大地」の鈴木宗男代表の娘で民主党に所属する鈴木貴子衆院議員(比例北海道ブロック)が自民党に入党するという。  鈴木氏は北海道では根強い人気を誇るし、自民党は喉から手が出るほど欲しいのはわかるが、今、このタイミングでというのは鈴木氏らしいというか、今だったら娘を高く売れるということなのだろう。  やはり、この人の「根性」は変わっていなかったようだ。  国会では、安倍首相が次の参議院選挙で勝てば憲法改正を視野に入れるという姿勢を鮮明にしてきている。安倍発言で見逃せないのが立憲主義についてである。 「立憲主義とは憲法で権力を縛る考え方とされ、日本国憲法でも99条で閣僚や国会議員らに憲法尊重擁護義務を定める。ただ、首相は14年の国会答弁で『憲法について国家権力を縛るものだという考え方はあるが、それはかつて王権が絶対権力を持っていた時代の主流的な考え方だ』と語った」(朝日新聞2月5日付)  呆れ果てた認識である。民主党議員は首相の姿勢について「立憲主義に否定的だ」と批判したが、そんな生ぬるいいい方ではダメだ。自らが絶対権力者だと錯覚し、憲法を改正して国民をふん縛り、意のままに操ろうと考えている人間には、真っ向から「立憲主義を否定する人間は国民の敵だ」ぐらいなことをいわなければわかりはしない。  日本には言論表現の自由も、政権選択の自由も失われつつあると、思わざるを得ない。  第4位。私は会ったことはないが、石坂浩二(74)はだいぶ前に大橋巨泉事務所に所属していた。今フジテレビの『とくダネ!』をやっている小倉智昭も同じ事務所だった。  私は巨泉さんとは長い付き合いだが、彼が参議院選挙に出て当選すると、石坂氏は政治色が出るのを嫌がったのだろう、巨泉事務所を離れ、たしか個人事務所をつくったと記憶している。  彼はたいそうな博学だそうだが、彼の看板番組といっていいテレビ東京の『開運!なんでも鑑定団』の司会を3月降ろされることが、いろいろ憶測を呼んでいるようである。  はじめ聞いたとき、彼も歳だから認知症にでもなったのかと心配したが、そうではないようだ。  降板の内情をスクープしたのは女性自身(2月9日号)だった。「制作側がコメントを意図的にカットするという陰湿なイジメ」があったという。  何しろ、番組では石坂がしゃべっているのに、放送するときはその部分をカットしてしまうというのだ。たしかに編集すればそうはできるだろうが、石坂も芸能生活の長い実績のある俳優&タレントである。それにこの番組は22年間も続いていて一時は20%以上の視聴率を誇ったこともあるのだ。そんなイジメができるのだろうか?  文春によると、Aというプロデューサーが約15年前にチーフになった直後の忘年会で、Aが酔って石坂に突っかかり、それ以後2人の間はくすぶり続けてきたそうだ。  Aは鑑定士らがお宝を覗き見る「鑑定ルーム」を廃止し、鑑定額の算出にも口を出してきたという。 「お宝の鑑定は、実は予め鑑定士が鑑定し、決めています。しかしA氏がプロデューサーになってから、その事前鑑定の際に“過剰な演出”が入るようになったのです。『このお宝はトリだからもっと高値にしろ』とか、逆に『タダ同然にしろ』とか」(番組関係者)  なんのことはない、素人が値付けをしていたのだ。美術商「こもれび」店主の北御門博氏もこう話す。 「05年に柿右衛門様式の壺が過去最高金額の五億円を叩き出しましたが、柿右衛門の壺で国宝級としても市場価格はせいぜい1億円程度。5億円というのは考えずらい」  こうした「インチキ」が明るみに出ることこそ、視聴者の不信感を募らせ視聴率低下につながるのではないか。私は今後絶対この番組は見ない! もともと見たことはないのだが。  結局、降板した石坂はBSジャパンで『極上!なんでも鑑定団 極上!お宝サロン(仮題)』という番組の司会者になるという。このイジメの話、どこぞの週刊誌が石坂からじっくり聞いてほしいものだ。  ところで、文春がスクープした甘利明TPP担当大臣の「収賄」疑惑は、甘利や秘書たちが辞めて済む話ではない。告発第3弾の中で、元東京地検特捜部検事で弁護士の郷原信郎氏が「検察が躊躇する理由は一つもない」と語っているが、あっせん利得処罰法までいけるかが今後の焦点になる。  ちなみにあっせん利得処罰法は、公職にある者(国会議員、地方公共団体の議会の議員又は長)が請託を受けて、その権限に基づく影響力を行使し、利益を収受したことが立証されれば、3年以下の懲役になるのである。公設秘書の場合は2年以下。  今回甘利氏側が10数回にわたり「接触」したUR(独立行政法人都市再生機構)は国交省が100%出資している独立行政法人であり、一色武氏にたかった清島健一氏は公設秘書である。 「秘書二名については、比較的立件が容易な政治資金規正法違反と業務上横領を“入り口事件”として身柄を確保すればいい。しかも、現金授受の事実や異例の(URとの=筆者注)面談回数、総務部長の同席など材料も揃っています。与党の有力議員である甘利氏の影響力を考えれば、あっせん利得処罰法違反まで広げていくことも十分可能です」(郷原氏)  辞任会見で涙を流して万事落着とはいかないようである。  甘利氏の後任に、安倍首相は気心が知れていると考えているらしい石原伸晃氏を就かせたが、新潮がリードで彼について書いているように「失言癖があるし、政治家としての能力にも疑問符が付く」。自民党に議員は数多いるが人材は乏しいようだ。  第2位。講談社から『あの日』という意味深なタイトルの本を出した小保方晴子氏だが、今週も文春、新潮が批判している。  先週書いたように、批判の多くは、共同研究者であった若山照彦・山梨大学教授に責任転嫁したり、毎日新聞の須田桃子記者の取材攻勢を「殺意を感じさせる」と難じたり、他のメディアにも敵意を剥き出しにしているのはいただけないというものである。  そして最大のポイントは先週のポストが指摘していたように「自らの口で発表した『STAP細胞はある』ことを科学者として示すこと」にあるはずなのに、できていないところである。  そこをスルーしてどんな弁明をしても、受け入れられるはずはない。元理研上級研究員の石川智久氏が文春でこう語る。 「自己弁護的な部分が文章から読み取れます。詳しく記述した部分と、事実をはぐらかした部分とのコントラストに違和感を憶えますね。特に、ES細胞の混入に関しては、記述に不明確な点が多いのです」  新潮では自殺した笹井氏の未亡人の「単独インタビュー」(文春でもインタビューしているが)をやっている。  そこで未亡人は、小保方氏宛の遺書に「STAP細胞を再現してください」と書いてあったことを認めている。 「主人はSTAP細胞現象そのものについては、最後まで『ある』と思っていたと思います」と語っているが、小保方氏への評価が変わったのは、彼女が作成した細胞が、若山教授が渡した元のマウスと遺伝子系統が異なることがわかってからだったという。 「この時には、これはもう致命傷だな、と言っていました。その頃には、論文を引っ込めた方が良い、と感じていたようです。“終わり”を覚悟していました。  ちょうどその頃でしょうか、主人は小保方さんについて、『研究者に向いていない』とこぼすようになりました。科学の世界はデータがすべて。証明するものはそれしかない。たとえ悪意のないミスであったとしても、データをそれだけ杜撰に扱うということは、信用できるものは何もなくなってしまう──と非常に驚いていたのです。(中略)その頃になると、主人は小保方さんには『根本的に研究者としての適正がない』と思うようになっていました」  しかし未亡人は、小保方氏とは「いつかいろいろ話をしてみたいと思います」といっている。それだけに「またいつか本を出すのだったら、もう少し、感情を抑え、客観的な、科学的なものを出してほしい」という指摘は、私にも頷ける。  最後に小保方さんにアドバイス。次は絶対に男たちからは批判されないヘア・ヌード写真集でも出したらいかがだろう。  今週の第1位は元プロ野球選手・清原和博が覚せい剤所持容疑で逮捕されたことについてのフライデーと現代の記事。  清原にクスリ疑惑があることは、1年半ほど前に文春が報じていた。あれほど明らかな薬中毒症状が出ているのに逮捕されないのかと思っていたが、やはり内偵されていたのだ。  文春が歌手・ASKAの同様の疑惑を報じたときも、逮捕までにはかなり時間がかかった。清原も外出するときはかなり用心深くしていたため、現行犯逮捕に時間がかかったのだろう。  先週の新潮で、ASKAの逮捕によって覚せい剤密売ルートが潰されたと報じていたが、それと同じ組織なのだろうか。  朝日新聞(2月4日付)で、同じように覚せい剤で逮捕、起訴され、実刑を受けた江夏豊が、「(清原も=筆者注)結局、寂しかったんやろうな」と語っている。  そういえば以前、フライデーが掲載した離婚発表前日の写真を思い出した。亜希夫人が次男と一緒にクルマの中で弁当を食べようとしてところへポルシェに乗った清原が近づく。気付いた息子が道を横切り、クルマから出てきた清原に「パパ~ッ」と飛びつく。  清原は抱き上げて「おそらく涙を浮かべながら」(フライデー)高い高いをしていた。泣かせる写真だった。  会見で清原は、「今は自由に子供に会えへんのが一番ツライ。毎日、子供の写真を眺めてはひとりで泣いてんねん……」と語った。同情する気はないが、寂しさはわかる気がする。  そしてやっぱり“番長”清原のことはフライデーだ。逮捕される2週間ほど前にインタビューしていたそうだ。そこで息子たちへの“愛”を語っている。 「週末になったら、息子に会える。いまはそれだけが楽しみで、それだけを支えに生きてるわ。そのほかの日はメチャメチャ寂しいから、息子とLINEできるように、わざわざ専用のiPhoneも買うたし」  文春の薬物疑惑報道と離婚で一気に周りから人が離れ、仕事もまったくなくなったという。大阪・岸和田に住む両親についてこう語る。 「こないだ大阪に帰って、(認知症の施設に)入院しているお母さんのところに行った。手ェ握ったら、小さァなっててな。だいぶいろいろわからんようになってるのに、オレに『一人で大丈夫か』って何べんも聞くねん。涙出てきて」  そりゃこんな出来の悪い息子を持ちゃ、認知症の母親だって心配で心配でたまらんやろう。  離婚の原因は「DVと薬物使用を見られたり、疑われたことではないのか」という問いに、「ないない」といい張った。そして最後に、 「いろいろ腹の立つヤツもおるけど、殴ったりしたら、自分の息子を犯罪者の子にしてしまう。それだけは絶対しとうない」  暴力沙汰よりもっと恥ずかしい覚せい剤で逮捕。清原は次に息子に会ったとき、どんな言葉をかけるのだろうか。  現代には、以下のような気になる記述がある。警察に清原の有力情報をもたらしたのは、清原にとって無二の親友ともいえる人物だったようだというのだ。 「現役時代から、20年以上にわたって親交のあった男です。いわゆるタニマチではなく、互いに貸し借りがあったワル仲間。本人もかつてヤクの所持で逮捕されたことがあるだけに、清原の購入経路などもよく知っていた。この男が清原からのメールをタレ込み、組対5課はXデーを掴んだのでしょう」(全国紙警視庁担当デスク)  つまり、清原は親友に売られたというのである。  それに10年以上前から清原は捜査対象としてマークされていたという見方もあるそうだ。  薬物に手を染めた背景には、盛んだった関西の有力暴力団との交流があるのかもしれないと書いている。  発端は、1996年12月31日に行われた「賭けゴルフ」だといわれているそうだ。  その年の10月に巨人に移籍したばかりだった清原は、この日、神戸のゴルフクラブにおいて山口組組員らと賭けゴルフを楽しんだという。  すると翌年3月、唐突に別の暴力団構成員からその際の写真を見せられ、カネを支払えと脅されたというのである。 「このトラブルを解決するために、清原はさらに有力な暴力団幹部に接近したんでしょう。彼らとズブズブな関係になっていった」(清原の知人)  妻も子どもも離れ、友人からも裏切られる。そのウサを晴らすのは銀座のクラブの女性と覚せい剤しかなかったのだろうか。虚勢を張り続けた男の末路は哀れだが、清原がプロ野球に残した業績は消えはしない。覚せい剤を断ち切り、ワルい連中と手を切り、根性を入れ替えれば野球界がなんらかの形で迎え入れないとも限らない。それだけの選手だったのに、惜しい。  さて最後に現代とポストのSEXYグラビアとSEX記事比べにいこう。  ポストは巻頭から、3週前から始まった「きれいな渡辺さん」。巻末ではこの謎の美女のインタビューまで掲載している。そうとう気合いが入っている。  それに続いて「まだまだ蘇る!青春70’s~80’sビキニのヒロイン」は、アグネス・ラム、川島なお美、坂口良子のSEXYグラビア。  後半のグラビアは「バカにできない美味しさオーバーザット缶詰」と「深夜食堂24時」だけで、SEXYグラビアはなし。ポストはどうやら、あのPLAYBOYのように、ヘアヌードから撤退する心づもりではないのか。だが、以前にもヘアヌードをやめて部数が落ち込んだため、慌てて再開したことがある。今度はどうなりますか。  かたや現代のほうは、そんな素振りは少しも見せないが、今週はややおとなし目だ。グラビアは「柳瀬早紀100cm・Iカップ 」、「真冬のチラリズム 夏より嬉しいハプニング」、「美竹すず 最新ヘアヌード」。袋とじは「世界ヴァギナ選手権を勝ち抜いた40人の美しき女性器を封入!」とタイトルは凄いが、中はもちろん、そのものズバリはない。  記事にいこう。ポストの「死ぬまでSEX」、今週はバレンタインのお話。  そもそもチョコレートは、江戸後期に長崎の出島に出入りしていたオランダ人から日本にもたらされたそうだ。 『長崎見聞録』(1800年)には、「しょくらと(チョコレート)は、紅毛人(オランダ人)が持ち渡る腎薬」との記述があるそうだ。  昔からチョコレートは、滋養強壮薬とされてきた。つまり、チョコという“絶倫食”を女性から男性に贈るバレンタインの文化は、愛の告白というよりも、「これを食べて私とセックスしてくれませんか」と誘惑する儀式(?)なのだという。ずいぶん分男勝手のこじつけだが、多くの男性はそうした女の下心に気づいていないのは女性に失礼だというのだろう。  今やチョコレートは食べるだけではなくSEXの小道具としても重要だそうだ。 「顔用やボディー用のチョコレートも販売されています。瓶入りのチョコレートソースを付属の筆で体にペイントできるものもあって、もちろん舐めても大丈夫。チョコレートでできたランジェリーもありますよ」(関係者)  チョコレートのランジェリーは男性用と女性用があり、男性の場合、そのパンツを穿いた上からフェラをしてもらう。  普段はフェラに消極的な彼女も、これなら楽しく奉仕してくれるかもしれないそうである。逆に女性にチョコレート製のパンティを穿かせて、甘いチョコを舐めながら徐々に秘部を露わにしていくのも、お互いかなり興奮しそうだという。  バレンタインで義理チョコをくれた女性に、そういってみたら。  現代は「舌技を極める」と題して、なぜ舐めるのか、人間だけに許された舐めるという快楽を追求している。  動物行動学が専門の帝京科学大学准教授・篠原正典氏はこういう。 「舐める行為は、繁殖に直接関係ないにもかかわらず、長い時間をかけ快感を与えることを意味します。そのような行為が『長時間かけて行う子育てを成功させること』を予感させるのではないかと考察するジャレド・ダイアモンドのような生物学者もいます」  女性は性器や身体を舐められるほど「本能」がパートナーへの信頼感に包まれ、深い絶頂へと導かれていくそうだ。  さらに女性は、男性の低い声に本能的に性感を感じるため、次第に舌からの刺激を性感と錯覚し、濡れてしまうという。  続いては相当のページを使って「週刊現代スペシャル」と称し、有名女優が次々とヌードになった時代を回顧する対談を組んでいる。  かつて写真集が出た原田美枝子、早乙女愛、宮沢りえ、麻田奈美、大竹しのぶ、高岡早紀、菅野美穂、手塚理美、竹田かほり、藤田朋子、石田えり、川上麻衣子、葉月里緒奈、樋口可南子などが俎上にのるが、その写真集が見られるわけではない。  もう一本の「銀幕ヌード編」も、映画の中で、松坂慶子『青春の門』、かたせ梨乃『極道の妻たち』、石田えり『遠雷』、竹下景子『祭りの準備』、南野陽子『寒椿』たちが、いかに素晴らしいカラダを見せたかということを話し合っているだけものである。  ということで今週は両誌ともに迫力不足で引き分けとする! (文=元木昌彦)

批判殺到の小保方晴子氏に残された起死回生策は「ヘア・ヌード」しかない!?

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「フライデー」(2/19日号、講談社)
今週の注目記事・第1位 「汚れたヒーロー『覚醒剤番長』清原和博 猜疑心と孤独に怯えた日々」(「フライデー」2/19号) 「警視庁組対5課はずっと見ていた 清原和博がシャブ漬けになるまで」(「週刊現代」2/20号) 第2位 「黒い割烹着『小保方手記』に『笹井副センター長』未亡人単独インタビュー」(「週刊新潮」2/11号) 「小保方晴子さんを許さない3人の女」(「週刊文春」2/11号) 第3位 「甘利大臣辞任スクープ すべての疑問に答える」(「週刊文春」2/11号) 第4位 「石坂浩二(74)イジメ <司会降板>『なんでも鑑定団』プロデューサーの“犯行動機”」(「週刊文春」2/11号) 第5位 「澤穂希『参院選に自民から出馬』情報を母に直撃!」(「週刊文春」2/11号) 「長女『貴子』の自民党移籍を決断した『鈴木宗男』の目算」(「週刊新潮」2/11号) 第6位 「みずほ銀行『51歳・東大卒・頭取候補』が何もかも失った瞬間」(「週刊現代」2/20号) 第7位 「1100万円の損害賠償請求へ 10歳と9歳の兄弟が“父親”を訴えた!」(「週刊ポスト」2/19号) 第8位 「『貴乃花』VS.『八角』どちらが強いか?」(「週刊新潮」2/11号) 第9位 「ようやく解明された『ベッキー』の『LINE』だだ漏れの真相」(「週刊新潮」2/11号) 「ベッキーそっくりAV嬢<西田カリナ>の『ポジティブになる喘ぎ声』」(「フライデー」2/19号) 第10位 「TBS吉田明世アナ『大手広告マンと反同棲中!』」(「フライデー」2/19号) 第11位 「株も不動産も原油も金もみんな上がるぞ そして『日経平均2万5000円』も見えてきた」(「週刊ポスト」2/19号) 「お金の常識がかわった 初めてのマイナス金利」(「週刊現代」2/20号) 第12位 「『糖質制限』の食事はいったい何が凄いのか」(「週刊ポスト」2/19号) 巻末特集 現代とポストのSEX記事はどちらが凄いか!  糖質制限、炭水化物ダイエットがブームだそうだ。私の周りにも少なからずいる。たしかに現代人は糖質を過剰に摂取しているのだろうが、体に悪いものほどおいしいの喩え通り、ポストが「さまざまな疾病リスクの低下につながる」と説いても、私には止められそうにない。  ポストが表にしている糖質が多いとされる、ご飯、パン、うどん、そば、餃子、じゃがいも、フルーツ、日本酒が大好きである。  もちろん飲むときは焼酎やホッピーにしてはいるが、それは安いからで、いい日本酒ほど美味いものはない。この歳まで生きたのだから、今夜は奮発していい日本酒をしこたま飲むか。  今日(2月8日)も株は値を下げているようだ。このところ意地になっているのではないかと心配になるポストは、今週も「日経平均2万5000円もみえてきた」と特筆大書している。  インバウンドが大きく伸びる! 格安原油と金の反転上昇! と大声で煽っているが、時事通信(2月8日付)は「物価変動の影響を除いた実質賃金指数は0.9%減と、4年連続の減少となった。基本給は増加しているが、消費者物価の上昇に追い付いていないためだ」と報じている。  現代がいうように、マイナス金利になったのだから、「住宅ローンは即借り換え」「今年はずっと円安」「ブラジル型投信は叩き売れ」「マイナス金利時代は銀行員を信じるな」などのほうが、どうやら正しいように思えるのだが。  確かに、安倍政権は参議院選を控えているし、安倍首相は参議院選で大勝して憲法改正に手を付けたいのだから、相当な株価対策を含めたその場限りの経済対策を行うことは間違いない。  だが、それも国民の目を眩ます瞬間風速でしかないはずである。それに騙されない目と耳を持つことが、われわれに必要なこと、いうまでもない。  ところでゴルフのフェニックス・オープンで松山英樹が優勝した。快挙である。それもリッキー・ファウラー(米国)とのプレーオフを制したのだから凄い。  去年はスピースの年だったが、今年は松山の年になりそうだ。  10位はフライデーの張り込みネタ。TBSの『サンデー・ジャポン』などいくつものレギュラーをもつ吉田明世アナ(27)が、大手広告代理店の男(32らしい)と半同棲生活を送っているというのである。 「A氏は俳優の伊勢谷友介を思わせる、彫りの深い美形。トークも上手いようで道中、何度も吉田アナを笑わせた」(フライデー)  吉田アナはフライデーの直撃に慌てながらも、A氏との交際は認めている。相手が既婚者なんてことがないように祈る。  新潮が、ベッキーと「ゲスの極み乙女。」の川谷絵音(文中ではなぜか「ボーカル」と実名なし)のLINEによるやりとりがダダ漏れになった真相が解明されたと報じている。  これは「LINEクローン」だというのだが、私のようにIT音痴にはよくわからない。ITジャーナリストの三上洋氏のコメントを紹介する。 「これはアンドロイドのスマホには起きず、iPhoneにだけ発生する“弱点”です。機種変更でパソコンを通じてデータを引き継ぎますよね。その際、旧機種にはデータが残ったまま。初期化しない限り、ふたつの電話から、LINEが閲覧できる状況が生まれるのです」  ということらしい。「パスコードを突破するなどいくつかの条件はあるにせよ、“中より鍵を掛けた”妻の、浮気の証拠集めの時間が始まるのだ」(新潮)というのだから、やはりやりとりを見たのは妻ということなのだろう。以前にもそう書いていたはずではないか。  なんでまたと思うが、このことはスマホ中毒者には大問題らしく、朝日新聞(2月4日付)でもこう書いている。 「『めっちゃ怖い』『なぜ何回も流出?』。2度にわたる流出への不安の声がネット上で相次ぐ中、LINE側は1月22日、公式見解を発表。一つのアカウントは1台のスマホでしか使えず、メールアドレスやパスワード(PW)、端末が適切に保護されていれば、『やりとりが第三者に渡ることはない』とした」  私も昔、某女とのやりとりを知り合いに盗み見られたことがあったから、いえた義理ではないが、何事も謀は密なるを以てよしとするのだ。  先週のポストでビートたけしがこういっていた。 「ベッキーはここでどう転じるかが勝負だよな。あの『自宅連れ込み不倫』の矢口真里なんて、けっこううまく立ち回ったほうだと思うけど、それでもやっぱり騒動前に比べりゃ姿を見かけなくなったんでね。こういうスキャンダルからカムバックするってのはなかなか大変だよ。ベッキーの本当の『スター性』が問われるのはこれからだ」  不倫騒動からフライデー編集部襲撃など、何度もスキャンダルを起こしては這い上がってきた、たけしのいい分だけに、説得力がある。  そういえば笑っちゃいけないのだろうが、フライデーのグラビア「ベッキーそっくりAV嬢・西田カリナ」というのが笑える。ベッキーは日英のハーフでこちらは日米ハーフだそうだが、ソックリである。といっても私はベッキーのSEXのときの表情を知っているわけではないが。これは一見の価値あり。  第8位。新潮が熱心にやっている次期理事長“抗争”だが、門外漢の私にはよくわからない。北の湖前理事長の突然の死で代行になった八角親方と、そのやり方を批判する貴乃花親方、どちらが3月28日に行われる評議員会で理事長に選ばれるかという“争い”のようだ。先日行われた理事候補選挙で2人を除く8人の顔ぶれが決まり、「現状では、5対3で貴乃花親方が優勢」(スポーツ紙記者)のようだが、まだまだ不確定要素があるそうだ。  どちらかというと私は、貴乃花に一度やらせてみたいと思う。それは彼のリーダーシップというより、彼ならこれまでと違うことをやるのではないかという淡い期待と、彼の部屋が私の住んでいる中野区にあるからである。  ポストが10歳の長男と9歳の次男が、母親の交際相手の男性から虐待を受けたとして、兄が550万円、弟も550万円の計1,100万円の損害賠償を求めた訴訟が仙台地裁に起こされたと報じている。  さらに驚くのは、被告となったのが宮城県議会議員の境恒春氏(36)だというのだ。境氏は以前、歌手活動していた元タレントだという。11年11月にみんなの党から県議選に出馬して初当選。昨年10月には維新の党から出馬して当選を果たしている。  もっとも境氏は虐待の事実はないと話し、強く叱ったことが誤解されたのだと反論しているのだが。  母親の父で、その兄弟の祖父にあたる高橋清男氏・気仙沼市議がこう語っている。 「彼の第一印象は好青年で、この人なら娘と孫を任せてもいいと思えたが、それが間違いだった。14年8月のことです。伯父(母親の兄=筆者注)が長男の額に大きなコブを発見したのです。問い詰めたところ境氏に殴られたことがわかりました。伯父が兄弟を児童相談所に連れて行き、そこで改めて事情を聞くと、暴力の数々が明らかになったのです」  境氏のほうも弁護士を立てて対応するといっている。どちらのいい分が正しいのかは、これを読む限りわからないが、県議という公の人間がDVで訴えられるというのは、それだけでも辞職に値する「醜聞」に違いあるまい。続報を待ちたい。  現代が、みずほ銀行のエリート銀行員が、たった7,000円のタクシー料金を払わず警察沙汰になり、将来を棒に振ったと報じている。  この御仁、みずほ銀行公共法人部長の小山田泰幸容疑者(51歳)で、泥酔してタクシー運転手に暴行し、料金を払わずに立ち去ったというのだ。  運転手が警察に通報し、自宅で山田容疑者を逮捕した。彼は、ふざけるなとはいったが殴ってはいないと容疑を否認しているが、料金を払わなかったことは確かなようだ。  酔った上とはいえ、カネを払わなかったのは大変な落ち度だが、それだけではあるまい。相当な暴力沙汰がなくて、ここまでこじれるとは思いにくい。  現代によると、彼はエリートで「タイミング次第では頭取だって夢ではなかったはずです」(メガバンク関係者)といわれていたそうだ。  酒は人を狂わせ人生をも狂わせる。  現代の中で、タクシー運転手の気になる言葉がある。 「会社からは運賃の支払いなどでお客さんと揉めたら、すぐ警察に通報するようにいわれています。(中略)証拠はしっかり残っていますから」  クルマの中でのやりとりを「録音」か何かしているということだろうか。いった、いわないのトラブルは両者のいい分だけでは判断しにくい。それを裏付けるものが今回もあったというのか。酒飲み諸君、気をつけような。  文春は現役を引退した女子サッカーの澤に対して、自民党から夏の参院選へ「出馬」させられないかという待望論が出ていると報じている。  私は、彼女は聡明だからそのようなことはないと信じる。だが、参議院選が近くなると「お飾りでもいいから華やかな」人をと、各党から芸能人やスポーツ選手の名前が上がる。  しょせん、座って一票賛成票を投じてくれればいいということだから、まともな人は出ない。  新潮によれば、地域政党「新党大地」の鈴木宗男代表の娘で民主党に所属する鈴木貴子衆院議員(比例北海道ブロック)が自民党に入党するという。  鈴木氏は北海道では根強い人気を誇るし、自民党は喉から手が出るほど欲しいのはわかるが、今、このタイミングでというのは鈴木氏らしいというか、今だったら娘を高く売れるということなのだろう。  やはり、この人の「根性」は変わっていなかったようだ。  国会では、安倍首相が次の参議院選挙で勝てば憲法改正を視野に入れるという姿勢を鮮明にしてきている。安倍発言で見逃せないのが立憲主義についてである。 「立憲主義とは憲法で権力を縛る考え方とされ、日本国憲法でも99条で閣僚や国会議員らに憲法尊重擁護義務を定める。ただ、首相は14年の国会答弁で『憲法について国家権力を縛るものだという考え方はあるが、それはかつて王権が絶対権力を持っていた時代の主流的な考え方だ』と語った」(朝日新聞2月5日付)  呆れ果てた認識である。民主党議員は首相の姿勢について「立憲主義に否定的だ」と批判したが、そんな生ぬるいいい方ではダメだ。自らが絶対権力者だと錯覚し、憲法を改正して国民をふん縛り、意のままに操ろうと考えている人間には、真っ向から「立憲主義を否定する人間は国民の敵だ」ぐらいなことをいわなければわかりはしない。  日本には言論表現の自由も、政権選択の自由も失われつつあると、思わざるを得ない。  第4位。私は会ったことはないが、石坂浩二(74)はだいぶ前に大橋巨泉事務所に所属していた。今フジテレビの『とくダネ!』をやっている小倉智昭も同じ事務所だった。  私は巨泉さんとは長い付き合いだが、彼が参議院選挙に出て当選すると、石坂氏は政治色が出るのを嫌がったのだろう、巨泉事務所を離れ、たしか個人事務所をつくったと記憶している。  彼はたいそうな博学だそうだが、彼の看板番組といっていいテレビ東京の『開運!なんでも鑑定団』の司会を3月降ろされることが、いろいろ憶測を呼んでいるようである。  はじめ聞いたとき、彼も歳だから認知症にでもなったのかと心配したが、そうではないようだ。  降板の内情をスクープしたのは女性自身(2月9日号)だった。「制作側がコメントを意図的にカットするという陰湿なイジメ」があったという。  何しろ、番組では石坂がしゃべっているのに、放送するときはその部分をカットしてしまうというのだ。たしかに編集すればそうはできるだろうが、石坂も芸能生活の長い実績のある俳優&タレントである。それにこの番組は22年間も続いていて一時は20%以上の視聴率を誇ったこともあるのだ。そんなイジメができるのだろうか?  文春によると、Aというプロデューサーが約15年前にチーフになった直後の忘年会で、Aが酔って石坂に突っかかり、それ以後2人の間はくすぶり続けてきたそうだ。  Aは鑑定士らがお宝を覗き見る「鑑定ルーム」を廃止し、鑑定額の算出にも口を出してきたという。 「お宝の鑑定は、実は予め鑑定士が鑑定し、決めています。しかしA氏がプロデューサーになってから、その事前鑑定の際に“過剰な演出”が入るようになったのです。『このお宝はトリだからもっと高値にしろ』とか、逆に『タダ同然にしろ』とか」(番組関係者)  なんのことはない、素人が値付けをしていたのだ。美術商「こもれび」店主の北御門博氏もこう話す。 「05年に柿右衛門様式の壺が過去最高金額の五億円を叩き出しましたが、柿右衛門の壺で国宝級としても市場価格はせいぜい1億円程度。5億円というのは考えずらい」  こうした「インチキ」が明るみに出ることこそ、視聴者の不信感を募らせ視聴率低下につながるのではないか。私は今後絶対この番組は見ない! もともと見たことはないのだが。  結局、降板した石坂はBSジャパンで『極上!なんでも鑑定団 極上!お宝サロン(仮題)』という番組の司会者になるという。このイジメの話、どこぞの週刊誌が石坂からじっくり聞いてほしいものだ。  ところで、文春がスクープした甘利明TPP担当大臣の「収賄」疑惑は、甘利や秘書たちが辞めて済む話ではない。告発第3弾の中で、元東京地検特捜部検事で弁護士の郷原信郎氏が「検察が躊躇する理由は一つもない」と語っているが、あっせん利得処罰法までいけるかが今後の焦点になる。  ちなみにあっせん利得処罰法は、公職にある者(国会議員、地方公共団体の議会の議員又は長)が請託を受けて、その権限に基づく影響力を行使し、利益を収受したことが立証されれば、3年以下の懲役になるのである。公設秘書の場合は2年以下。  今回甘利氏側が10数回にわたり「接触」したUR(独立行政法人都市再生機構)は国交省が100%出資している独立行政法人であり、一色武氏にたかった清島健一氏は公設秘書である。 「秘書二名については、比較的立件が容易な政治資金規正法違反と業務上横領を“入り口事件”として身柄を確保すればいい。しかも、現金授受の事実や異例の(URとの=筆者注)面談回数、総務部長の同席など材料も揃っています。与党の有力議員である甘利氏の影響力を考えれば、あっせん利得処罰法違反まで広げていくことも十分可能です」(郷原氏)  辞任会見で涙を流して万事落着とはいかないようである。  甘利氏の後任に、安倍首相は気心が知れていると考えているらしい石原伸晃氏を就かせたが、新潮がリードで彼について書いているように「失言癖があるし、政治家としての能力にも疑問符が付く」。自民党に議員は数多いるが人材は乏しいようだ。  第2位。講談社から『あの日』という意味深なタイトルの本を出した小保方晴子氏だが、今週も文春、新潮が批判している。  先週書いたように、批判の多くは、共同研究者であった若山照彦・山梨大学教授に責任転嫁したり、毎日新聞の須田桃子記者の取材攻勢を「殺意を感じさせる」と難じたり、他のメディアにも敵意を剥き出しにしているのはいただけないというものである。  そして最大のポイントは先週のポストが指摘していたように「自らの口で発表した『STAP細胞はある』ことを科学者として示すこと」にあるはずなのに、できていないところである。  そこをスルーしてどんな弁明をしても、受け入れられるはずはない。元理研上級研究員の石川智久氏が文春でこう語る。 「自己弁護的な部分が文章から読み取れます。詳しく記述した部分と、事実をはぐらかした部分とのコントラストに違和感を憶えますね。特に、ES細胞の混入に関しては、記述に不明確な点が多いのです」  新潮では自殺した笹井氏の未亡人の「単独インタビュー」(文春でもインタビューしているが)をやっている。  そこで未亡人は、小保方氏宛の遺書に「STAP細胞を再現してください」と書いてあったことを認めている。 「主人はSTAP細胞現象そのものについては、最後まで『ある』と思っていたと思います」と語っているが、小保方氏への評価が変わったのは、彼女が作成した細胞が、若山教授が渡した元のマウスと遺伝子系統が異なることがわかってからだったという。 「この時には、これはもう致命傷だな、と言っていました。その頃には、論文を引っ込めた方が良い、と感じていたようです。“終わり”を覚悟していました。  ちょうどその頃でしょうか、主人は小保方さんについて、『研究者に向いていない』とこぼすようになりました。科学の世界はデータがすべて。証明するものはそれしかない。たとえ悪意のないミスであったとしても、データをそれだけ杜撰に扱うということは、信用できるものは何もなくなってしまう──と非常に驚いていたのです。(中略)その頃になると、主人は小保方さんには『根本的に研究者としての適正がない』と思うようになっていました」  しかし未亡人は、小保方氏とは「いつかいろいろ話をしてみたいと思います」といっている。それだけに「またいつか本を出すのだったら、もう少し、感情を抑え、客観的な、科学的なものを出してほしい」という指摘は、私にも頷ける。  最後に小保方さんにアドバイス。次は絶対に男たちからは批判されないヘア・ヌード写真集でも出したらいかがだろう。  今週の第1位は元プロ野球選手・清原和博が覚せい剤所持容疑で逮捕されたことについてのフライデーと現代の記事。  清原にクスリ疑惑があることは、1年半ほど前に文春が報じていた。あれほど明らかな薬中毒症状が出ているのに逮捕されないのかと思っていたが、やはり内偵されていたのだ。  文春が歌手・ASKAの同様の疑惑を報じたときも、逮捕までにはかなり時間がかかった。清原も外出するときはかなり用心深くしていたため、現行犯逮捕に時間がかかったのだろう。  先週の新潮で、ASKAの逮捕によって覚せい剤密売ルートが潰されたと報じていたが、それと同じ組織なのだろうか。  朝日新聞(2月4日付)で、同じように覚せい剤で逮捕、起訴され、実刑を受けた江夏豊が、「(清原も=筆者注)結局、寂しかったんやろうな」と語っている。  そういえば以前、フライデーが掲載した離婚発表前日の写真を思い出した。亜希夫人が次男と一緒にクルマの中で弁当を食べようとしてところへポルシェに乗った清原が近づく。気付いた息子が道を横切り、クルマから出てきた清原に「パパ~ッ」と飛びつく。  清原は抱き上げて「おそらく涙を浮かべながら」(フライデー)高い高いをしていた。泣かせる写真だった。  会見で清原は、「今は自由に子供に会えへんのが一番ツライ。毎日、子供の写真を眺めてはひとりで泣いてんねん……」と語った。同情する気はないが、寂しさはわかる気がする。  そしてやっぱり“番長”清原のことはフライデーだ。逮捕される2週間ほど前にインタビューしていたそうだ。そこで息子たちへの“愛”を語っている。 「週末になったら、息子に会える。いまはそれだけが楽しみで、それだけを支えに生きてるわ。そのほかの日はメチャメチャ寂しいから、息子とLINEできるように、わざわざ専用のiPhoneも買うたし」  文春の薬物疑惑報道と離婚で一気に周りから人が離れ、仕事もまったくなくなったという。大阪・岸和田に住む両親についてこう語る。 「こないだ大阪に帰って、(認知症の施設に)入院しているお母さんのところに行った。手ェ握ったら、小さァなっててな。だいぶいろいろわからんようになってるのに、オレに『一人で大丈夫か』って何べんも聞くねん。涙出てきて」  そりゃこんな出来の悪い息子を持ちゃ、認知症の母親だって心配で心配でたまらんやろう。  離婚の原因は「DVと薬物使用を見られたり、疑われたことではないのか」という問いに、「ないない」といい張った。そして最後に、 「いろいろ腹の立つヤツもおるけど、殴ったりしたら、自分の息子を犯罪者の子にしてしまう。それだけは絶対しとうない」  暴力沙汰よりもっと恥ずかしい覚せい剤で逮捕。清原は次に息子に会ったとき、どんな言葉をかけるのだろうか。  現代には、以下のような気になる記述がある。警察に清原の有力情報をもたらしたのは、清原にとって無二の親友ともいえる人物だったようだというのだ。 「現役時代から、20年以上にわたって親交のあった男です。いわゆるタニマチではなく、互いに貸し借りがあったワル仲間。本人もかつてヤクの所持で逮捕されたことがあるだけに、清原の購入経路などもよく知っていた。この男が清原からのメールをタレ込み、組対5課はXデーを掴んだのでしょう」(全国紙警視庁担当デスク)  つまり、清原は親友に売られたというのである。  それに10年以上前から清原は捜査対象としてマークされていたという見方もあるそうだ。  薬物に手を染めた背景には、盛んだった関西の有力暴力団との交流があるのかもしれないと書いている。  発端は、1996年12月31日に行われた「賭けゴルフ」だといわれているそうだ。  その年の10月に巨人に移籍したばかりだった清原は、この日、神戸のゴルフクラブにおいて山口組組員らと賭けゴルフを楽しんだという。  すると翌年3月、唐突に別の暴力団構成員からその際の写真を見せられ、カネを支払えと脅されたというのである。 「このトラブルを解決するために、清原はさらに有力な暴力団幹部に接近したんでしょう。彼らとズブズブな関係になっていった」(清原の知人)  妻も子どもも離れ、友人からも裏切られる。そのウサを晴らすのは銀座のクラブの女性と覚せい剤しかなかったのだろうか。虚勢を張り続けた男の末路は哀れだが、清原がプロ野球に残した業績は消えはしない。覚せい剤を断ち切り、ワルい連中と手を切り、根性を入れ替えれば野球界がなんらかの形で迎え入れないとも限らない。それだけの選手だったのに、惜しい。  さて最後に現代とポストのSEXYグラビアとSEX記事比べにいこう。  ポストは巻頭から、3週前から始まった「きれいな渡辺さん」。巻末ではこの謎の美女のインタビューまで掲載している。そうとう気合いが入っている。  それに続いて「まだまだ蘇る!青春70’s~80’sビキニのヒロイン」は、アグネス・ラム、川島なお美、坂口良子のSEXYグラビア。  後半のグラビアは「バカにできない美味しさオーバーザット缶詰」と「深夜食堂24時」だけで、SEXYグラビアはなし。ポストはどうやら、あのPLAYBOYのように、ヘアヌードから撤退する心づもりではないのか。だが、以前にもヘアヌードをやめて部数が落ち込んだため、慌てて再開したことがある。今度はどうなりますか。  かたや現代のほうは、そんな素振りは少しも見せないが、今週はややおとなし目だ。グラビアは「柳瀬早紀100cm・Iカップ 」、「真冬のチラリズム 夏より嬉しいハプニング」、「美竹すず 最新ヘアヌード」。袋とじは「世界ヴァギナ選手権を勝ち抜いた40人の美しき女性器を封入!」とタイトルは凄いが、中はもちろん、そのものズバリはない。  記事にいこう。ポストの「死ぬまでSEX」、今週はバレンタインのお話。  そもそもチョコレートは、江戸後期に長崎の出島に出入りしていたオランダ人から日本にもたらされたそうだ。 『長崎見聞録』(1800年)には、「しょくらと(チョコレート)は、紅毛人(オランダ人)が持ち渡る腎薬」との記述があるそうだ。  昔からチョコレートは、滋養強壮薬とされてきた。つまり、チョコという“絶倫食”を女性から男性に贈るバレンタインの文化は、愛の告白というよりも、「これを食べて私とセックスしてくれませんか」と誘惑する儀式(?)なのだという。ずいぶん分男勝手のこじつけだが、多くの男性はそうした女の下心に気づいていないのは女性に失礼だというのだろう。  今やチョコレートは食べるだけではなくSEXの小道具としても重要だそうだ。 「顔用やボディー用のチョコレートも販売されています。瓶入りのチョコレートソースを付属の筆で体にペイントできるものもあって、もちろん舐めても大丈夫。チョコレートでできたランジェリーもありますよ」(関係者)  チョコレートのランジェリーは男性用と女性用があり、男性の場合、そのパンツを穿いた上からフェラをしてもらう。  普段はフェラに消極的な彼女も、これなら楽しく奉仕してくれるかもしれないそうである。逆に女性にチョコレート製のパンティを穿かせて、甘いチョコを舐めながら徐々に秘部を露わにしていくのも、お互いかなり興奮しそうだという。  バレンタインで義理チョコをくれた女性に、そういってみたら。  現代は「舌技を極める」と題して、なぜ舐めるのか、人間だけに許された舐めるという快楽を追求している。  動物行動学が専門の帝京科学大学准教授・篠原正典氏はこういう。 「舐める行為は、繁殖に直接関係ないにもかかわらず、長い時間をかけ快感を与えることを意味します。そのような行為が『長時間かけて行う子育てを成功させること』を予感させるのではないかと考察するジャレド・ダイアモンドのような生物学者もいます」  女性は性器や身体を舐められるほど「本能」がパートナーへの信頼感に包まれ、深い絶頂へと導かれていくそうだ。  さらに女性は、男性の低い声に本能的に性感を感じるため、次第に舌からの刺激を性感と錯覚し、濡れてしまうという。  続いては相当のページを使って「週刊現代スペシャル」と称し、有名女優が次々とヌードになった時代を回顧する対談を組んでいる。  かつて写真集が出た原田美枝子、早乙女愛、宮沢りえ、麻田奈美、大竹しのぶ、高岡早紀、菅野美穂、手塚理美、竹田かほり、藤田朋子、石田えり、川上麻衣子、葉月里緒奈、樋口可南子などが俎上にのるが、その写真集が見られるわけではない。  もう一本の「銀幕ヌード編」も、映画の中で、松坂慶子『青春の門』、かたせ梨乃『極道の妻たち』、石田えり『遠雷』、竹下景子『祭りの準備』、南野陽子『寒椿』たちが、いかに素晴らしいカラダを見せたかということを話し合っているだけものである。  ということで今週は両誌ともに迫力不足で引き分けとする! (文=元木昌彦)

「それでも科学者?」責任転嫁、敵意むき出しの小保方晴子氏“告白本”に漂う空虚感……

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「週刊文春2/4号」(文藝春秋)
今週の注目記事 第1位 「甘利大臣<事務所>の嘘と『告発』の理由」(「週刊文春」2/4号) 「<『甘利大臣』を落とし穴にハメた> 『怪しすぎる情報源』の正体」(「週刊新潮」2/4号) 第2位 「小保方晴子『ハシゴを外した人たちへ』『ウソを書いた人たちへ』」(「週刊現代」2/13号) 「小保方晴子『告白本』の矛盾と疑問と自己弁護」(「週刊ポスト」2/12号) 第3位 「東京地検がフタ! 『企画調査課長』とNHK記者の不倫」(「週刊新潮」2/4号) 第4位 「そして株のプロたちが『日経平均2万3000円』と言い始めた」(「週刊ポスト」2/12号) 「世界経済『同時株安』の正しい読み方」(「週刊現代」2/13号) 第5位 「あぶない“横流し”食品の見分け方」(「週刊文春」2/4号) 第6位 「『八角理事長』の狡猾なやり口に怒った『貴乃花理事』」(「週刊新潮」2/4号) 第7位 「『琴奨菊』美人妻は4カ国語を操る『エルメスの女』」(「週刊新潮」2/4号) 【仲入り】袋とじ企画 現代とポストのSEX記事の勝者はどっちだ! 第8位 「SMAP『公開処刑』のその後 ジャニーズ事務所元社員が告白『<三智マネージャー>飯島さんが可哀相すぎます』」(「週刊現代」2/13号) 「SMAP『戦犯4人』の謝罪セレモニー」(「週刊新潮」2/4号) 「SMAPの命運は? 母メリー副社長と娘ジュリー副社長の『裁き』」(「週刊文春」2/4号) 第9位 「『がん10年生存率』の真実 5大がん別対処法」(「週刊文春」2/4号) 第10位 「精神科病院に隔離された『ASKA』の治らない後遺症」(「週刊新潮」2/4号) 第11位 「ゲス&ベッキー<本誌が掴んで書けなかった>“禁断”情報」(「週刊文春」2/4号)  ハワイに1週間行ってきた。何もせずに、浜辺で日光浴しながらKindleで読書。今回、行きたかったのはベトナム料理店「マイ・ラン」。ここは、高倉健が行きつけの店として有名だ。  アラモアナの近くで、高速通り沿いにひっそりと立っている。「蟹のカレー」が有名だが、値段は時価。この日はだいたい50ドルだから、6,000円ぐらいか。さっぱりとしたココナツ味で、フランスパンと一緒に食べる。  健さんの『南極のペンギン』(集英社)に、シェフのサムさんのことが書いてある。サムさんはベトナムの戦火を逃れて香港で中華料理を学び、ハワイへ来た。好きになった日本人女性に手紙を書くために、必死で日本語を覚えた。だが、その恋は実らなかった。 「サムさんの料理には、やさしい心を感じる。食べると、幸せな気分になれるよ」  健さんはそう書いた。  帰りに、健さん専用の個室を見せてもらう。健さんの本やDVD、写真集が所狭しと置いてある。こんなところでカレーを食べていたのか。そう思うと、なんだか少し寂しかった。孤独好きの寂しがり屋。矛盾したようだが、私にはよくわかる。  浜辺で健さんが好きだった、大塚博堂の「過ぎ去りし思い出は」(日本フォノグラム)を聞きながら過ごした。幸せを感じながら。  さて、今週はゲスな話から始めよう。ベッキーと「ゲスの極み乙女。」の川谷絵音の不倫愛を文春は今週もしつこくやっているが、新しい情報はないようだ。  この三角関係、一番の被害者は川谷の妻だろうが、ベッキーの“ダメージ”も相当大きそうだ。CMや番組がなくなる中、とうとう休業に入ったらしい。 「関係者によると、ベッキーは食事が喉を通らずに痩せる一方で、睡眠も十分に取れない日が続いている。騒動後のテレビ番組では、いつものように明るく元気に振る舞っていたが『心身ともに壊れる寸前。とても仕事を続けられる状態ではない』といい、所属事務所が28日に休業を判断。同日、テレビ各局に『しばらくお休みしたい』と申し入れた」(スポニチアネックス1月29日より)  川谷は、あんなバンド名を付けなければよかったと、つくづく後悔しているに違いない。「ゲスの極み」が今年の流行語にノミネートされるのは、間違いないだろう。  覚せい剤で逮捕されたASKAが、意味不明の膨大なブログを書き、すぐに削除したことが話題になったが、新潮によれば病院で隔離されているそうである。  その病院は、東京のJR高尾駅から車に乗っていくそうだ。駅と病院を結ぶのは専用のシャトルバスだけ。この施設は、閉鎖病棟を備えた精神科病院。  薬の禁断症状は、相当きついようである。 「ASKAさんのように、薬物をやめてから1年以上たっても症状が続くのは明らかに“フラッシュバック”によるもの。あたかも、薬物を摂取した時と同じように負の症状に見舞われてしまうのです」(東京慈恵会医科大の柳田知司客員教授)  では、芸能界への復帰はありうるのだろうか? 「通常、覚せい剤の1回分の使用量は0.03グラムとされます。しかも、その効果は10~24時間と他の薬物と比べても長く持続する。にもかかわらず、その3倍以上の分量を毎日3回も摂取してきたわけで、逮捕されるまで事件を起こさなかったのが不思議なほど。(中略)彼が芸能界に復帰するのは難しいと言わざるを得ません」(同)  さて、昨年から私の友人たちが次々にがんを罹っている。今年は早々に一人が亡くなり、弔辞を読んだ。この年になれば仕方がないが、なんとかならないものかと思う。  文春によれば、国立がん研究センター等の研究グループは1月19日、がん患者の10年後の生存率を発表したそうである。  これまでは、5年後の生存率の統計が取られ、多くのがんの「治癒」の目安として使われてきたが、10年間追跡した調査は今回が初めてとなるようだ。  これを見て、がんを患っている人には失礼かもしれないが、意外に生存確率が高いので、少し安心する。  胃がんは5年生存率が70.9%→10年が69%、大腸がんは5年72.1%→10年69.8%と、それほど下がっていない。だが一方で、乳がんは5年88.7%→10年80.4%と8.3ポイントも低下している。肝臓がんは5年32.2%→10年15.3%と半減する。肺がんも5年32.2%→10年で15.3%と、数字的にも厳しい。  やはり肝臓がん、肺がんはまだまだ「難病」のようだ。からすま和田クリニック院長の和田洋巳医師が、こう語る。 「肺がんの中でも、特に発見と治療が難しいのは『小細胞がん』です。タバコの影響が関係するがんで、男性の罹患者が多く、非常に進行が早いという特徴があります。前年の検診で何もなかったと安心しても、半年たってがんが見つかるようなケースも珍しくない。つまり、肺がん治療はそれだけ困難だということです。喫煙者は咳が多少出るなどの自覚症状はあってもあまり気にしない人が多いですが、十分に気をつけるべきです」  私の友人は肺がんだが、昨年暮れから肺がんに新薬が使えるようになったそうだ。劇的に効いてくれることを祈っている。  SMAP分裂騒動は一応収まったかのように見えるが、まだまだ火種はくすぶりそうである。  文春によれば1月21日、5人は騒動後に初めて全員で『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)の収録に臨んだ。仕事を終えて、午後10時過ぎにそれぞれが向かった先は、港区・麻布十番にある高級中華料理店「富麗華」だった。皇室もお忍びで訪れるミシュラン一つ星の店を貸し切りにして、ジャニーズ事務所のタレント一同によるSMAPの激励会が開かれたというのだから、豪華ではないか。  発起人は、今でもジャニーズのトップであるというマッチこと近藤真彦。彼の呼びかけで、東山紀之やTOKIO、V6、嵐など総勢25名のタレントが駆けつけた。ビュッフェスタイルの立食パーティーで、始めは皆、緊張した面持ちだったが、マッチが張り切って盛り上げ、場を和ませていたそうだ。  SMAPのメンバーから直接、謝罪の言葉はなかったというが、5人とも元気そうな様子で、不仲説がささやかれた木村と中居も、この日ばかりは笑顔で談笑していたと、事情を知るマスコミ関係者が話している。  この夜、タレント以外で出席したのはメリー喜多川氏の娘で次期社長の藤島ジュリー景子副社長だけだった。  だが、新潮によると雰囲気は相当違ってくる。その場の雰囲気は「和やか」とか「一致団結」と書かれていたけれど、最後まで重苦しく、まるでお通夜のようだったと民放幹部が話している。  どちらが真相かはわからないが、あれだけの騒動の後、ニコニコ「どうも」という雰囲気には、いくら軽いアラフォーアイドルでも、なれなかったのではないか。  さて、彼らの今後だが……。 「SMAPを特別扱いする雰囲気はありません。木村以外の4人は、ジャニーズ事務所の中で地盤沈下していくことは不可避です」 と芸能リポーターが語っている。 「『週刊新潮』に掲載されたメリー副社長のインタビューのとおり、4人は大手芸能事務所社長の顔を潰してしまった。それは、他の大手芸能プロも声をかけにくい“事故物件”化したということ。まったくしがらみのないプロダクションが突如力を持って現れるなら話は別ですが、それは土台無理なことなのです」(同)  木村を除いた4人の前途は、多難だという見方が多いようだ。ジャニーズ事務所とSMAPのことばかりが話題になるが、もう一方の当事者、飯島三智元マネジャーはどうなのか?  現代で、ジャニーズ事務所の元社員が「飯島さんがかわいそうすぎる」と告白している。  元社員は、それまでは事務所を支えていたのは飯島氏で、社長のジャニー喜多川氏も高く評価していた。だが、こうなったのは、母が娘を思うあまりだったという。飯島氏の台頭に危機感を抱いたメリー氏が、娘のジュリー氏を守るために、飯島氏を追い出したというのである。  そこでメリー氏側は、飯島氏が極秘で進めていた独立計画をお抱えのスポーツ紙などにリークし、計画は破綻。それにキムタクの裏切りが加わったというのだ。  だが、飯島氏が抜けた後のジャニーズ事務所の今後は大変だという。 「ジャニーさんとメリーさんがいなくなれば、テレビ局も態度を変える。何より、肝心のタレントがジュリー体制についていかないでしょう」(同)  ジャニーズ事務所の終わりの始まりが、今回のSMAPの独立騒動になると見ているようだ。人間の命には限りがある。事務所の屋台骨を支える2人も、相当な年だ。ジャニーズ帝国崩壊はそう遠くないと、私も思う。  ここで仲入り。今週の現代とポストのSEXグラビアと記事を見てみよう。現代は「ブラジルの血が騒ぐ ダレノガレ明美」。SEXYポーズだが、さすがにすごい迫力。「倉持由香 お尻の神様」100cmのビッグヒップだそうだが、私にはピンとこない。「『日本一の乳首』 宇田あんり」。  袋とじは、国民的元アイドルグループメンバーだった「三上悠亜 『本気SEX』連続写真」。要は、アイドルでは売れなくなった娘がたどる、AV路線というやつである。昔、「こんな私に誰がした」という言葉がはやった。そんな言葉を思い出させる写真である。  ポストは、巻頭から新シリーズなのであろうか、「きれいな渡辺さんがやってきた」。ある程度の年齢なのだろう、表情、仕草がいい。黒い下着を着けた後ろ姿にはドキッとする。なかなかいい女性を見つけ出したようだ。続けて「甦る!青春のヒロイン」は、松本伊代や麻生祐未、石川秀美。  後半の「艶色美熟女図鑑 白木優子さん 40歳」。なかなかカワイイポストの美熟女路線は正解だと思う。  SEXYとは関係ないが、モノクログラビアの「警視庁『女性警官の素顔』」の最初のページの「東村山署刑事組織犯罪対策課 江口弓絵さん(30)」が素晴らしく凜々しくてイイ! こんな人だったら、捕まってみたい。そう思わせる女性だ。これが、今週のグラビアの第1位!  ポストの記事は、今週は金髪娘たちの「エロ動画」を無料で見られる動画サイトの紹介。XVIDEOS、PornHub、xHamsterなどのアドレスと、英語でどう探すのかを懇切丁寧に紹介している。見たい人は買ってください。  現代は、「女性器内性器──『ヴァギナ』『愛液』『膣壁』の不思議を解明する」というもの。なんか医学書を読んでいるようで、コーフンしない。女性のほうだって、現代を読んでこんなふうに私の女性器を見ているのかと思ったら、気味悪くないか?  ということで、今週は美人女性警官もあったポストの圧勝。  7位は琴奨菊の話。新潮という週刊誌のすごさは、書き出しにある。 「歴史上の戦争は二つの種類に分けられる。一つは正義の戦争であり、もう一つは不正義の戦争である」  毛沢東の言葉を引用して始まる。読者はこれからどんな特集が始まるのだろうと読み進めれば、なんと琴奨菊の美人妻の話なのである。  相撲界では勝負事で運気を強めてくれる女性や、絶世の美女のことも、隠語で「金星」と呼ぶ。昨年7月、琴奨菊が入籍した祐未さん(29)が、それだというのである。  何しろ故障続きで負け越しすら経験し、カド番の危機に瀕していた夫を不死鳥のように蘇らせただけでなく、エルメスでその美貌を彩り、子どもの頃は親の仕事の関係でスウェーデンに4年間いたことがあるから、4カ国語を話せるという。帰国後、学習院大学の英語英米文化学科に進学し、手話サークルにも入会、能の研究までしていたそうである。  そして最大の趣味は、相撲だった。琴奨菊の人柄に惹かれ、3年ほど前、彼女のほうから知人の伝手を頼って、大関を紹介してもらったというのだ。  琴奨菊には、3カ月でスピード破局した手痛い過去があるのにである。そして交際がスタートし、2014年末、彼女はエルメスを退職し、一緒に暮らすようになったという。  結婚後は「アスリートフードマイスター」の資格も取り、夫の栄養管理をするとともに、毎晩彼女が一生懸命大関の体をマッサージするそうである。  美人で、夫想いで、才媛。ため息が出て仕方ない。まさに「妻をめとらば才長けて、見目麗しく情けあり」。私は金星ではなくてもいいから、星一つくらいは付いたカミさんをもらいたかった。  10年ぶりの日本人関取の優勝に沸く相撲界だが、新潮によると、その陰で理事長のやり方がおかしいと怨嗟の声が上がっているようだ。  昨年11月に急逝した北の湖前理事長後を継いで、理事長代行を務めてきた八角親方の形振り構わないやり方に、貴乃花親方が待ったをかけているというのである。  八角親方は今年3月末に任期切れとなり、そこで新しい理事長を選ぶことになる。だが、理事長の椅子に固執する八角親方は、汚い手を使ってでも自分が理事長職に残ると、ゴリ押ししているというのだ。  そのやり方に批判の声を上げているのが、貴乃花親方。  新潮によれば、八角親方が正式に理事長に就任したのは昨年12月18日。その日に行われた理事会は非常に問題が多かったと、事情を知る親方の一人はこう語る。 「通常、理事会の議題は事前に決めて、理事らに知らせます。あの日の場合、事前に決まっていたのは、『事業計画』や『決算』、そして『その他』という議題があったのですが、これがクセモノだったのです。理事会が始まってから、出席者の一人が“『その他』って何ですか?”と八角親方に聞いたところ、“理事長を決めることです”と言う。そんな重要議案は事前に知らせておくべきですが、彼はそれ以外にも出席者を驚かせることを口にした。なんと“理事長を決める際には、外部理事の方は退席してほしい”と言い出したのです」(同)  理事長を決めることが「その他」の議題とは、さすがにあきれるが、そうした強引なやり口が貴乃花をはじめ多くの親方衆の反対にあい、山口組と神戸山口組をも凌ぐ内部抗争になっているというのだ。  よほど居心地がいいのだろう、理事長職というのは。この抗争、どう決着が付くのだろうか。どう見ても、白鵬の衰えは隠せない。そうなれば、再び国技館に閑古鳥ということにもなりかねない。早くリーダーシップとビジョンのある理事長を選ばなければいけないはずだが、政界と同じように、人材がいないのだろう。  お次は、命にかかわる食べ物の横流しの話。ココイチ(CoCo壱番屋)を経営する壱番屋が昨年10月、冷凍ビーフカツ約4万枚の廃棄処分を、愛知県稲沢市の産業廃棄物処理業者「ダイコー」に依頼した。 「廃棄処分の理由は、異物混入だったにもかかわらず、ダイコーはその大部分をみのり(ダイコーが横流しした岐阜県の製麺業者「みのりフーズ」=筆者注)に1枚約33円で横流ししたのです。ダイコーの大西一幸会長(75)は、みのりの岡田氏(実質的経営者=筆者注)は、いわばビジネスパートナーですが、ダイコーは壱番屋からの廃棄費用も受け取っているので、二重取りをしたことになる」(社会部記者)  ひどい話だが、こうやって箱詰めされたビーフカツ2万2,000枚以上が岐阜県の弁当屋や愛知県内の食品ブローカーに流れ、さらに複数の卸業者を経て、愛知、岐阜、三重のスーパーや弁当店など65施設で販売されたことが確認されているという。  なぜ、今回のような横流しが横行するするのか? 「廃棄物処理法で処理方法や量などマニフェスト(管理票)へ記載することが業者に義務付けられていますが、行政も廃棄を依頼した企業もその実態をチェックしていません」(食品衛生管理を専門とする東京海洋大学大学院の湯川剛一郎教授)  ずさんな役所と、出してしまえば知らん顔の企業のおかげで、国民は命に害があるかもしれない食品を買わされているわけである。  だが、危ない食品を買わないことはできるのか? 食品安全教育研究所代表の河岸宏和氏は、注意すべきはミックスされた食品だと指摘する。 「例えばカット野菜です。スーパーでは売れ残りを混ぜてますが、商品の中で重量の50%以上をひとつの食材が占めれば、産地の表示義務が出てきます。逆に例えば中国産キャベツを49%、国産のキュウリを49%にして、ミニトマトを2%にすれば、産地を表示しなくていい。混ぜるのがポイントで、同じ理屈で、刺身の三点盛りや、合挽肉にも注意が必要です」  その上、危ない食品を避けるためには店頭で疑問に思ったことは、店員に尋ねることが大切だという。しかし、いちいち店員を呼んで、これはどこの産地だと聞くのは、なかなか勇気と気力のいることである。 『食品の裏側』(東洋経済新報社)の著者・安部司氏は、消費者の側からのアプローチが有効だと語る。 「とにかく安い物には気を付けろ、ということ。よく250円とか350円の弁当を見かけますが、常識的に考えて、その値段でできるはずがない。だとしたら中国産や、いわゆる横流し品などワケあり食材が使われているわけで、そう知った上で買うのかどうか。消費者が賢くなれば、本来、悪徳業者がツケ入るスキはないはずです」  朝、家で食べた納豆は賞味期限が2カ月過ぎていたが、これなんかはカワイイものだ。もっとすごいのを家の隅で見つけた。賞味期限切れ3年の羊羹である。カミさんにいわせれば、羊羹はそのぐらい切れてもまったく問題ないというのだが……。こうした連中が、横流し食品を大量に買っているのかもしれない。  さて、株価は一時の大幅下落から持ち直してはいるようだが、まだまだ予断は許さない。このところ現代とポストが攻守ところを変えて、慎重派と煽り派に別れているが、今週もポストは、ソニーやトヨタなどの大企業の経営状況を子細に検討していくと、少々のことでは揺るがないとし、危機を煽る報道のほうが軽薄だといい切る。  片や現代は、中国が爆買い禁止令を出し、原油安はとどまるところを知らず、これまでリスクを嫌うマネーが向かうのはアメリカだったが、米インテルの15年10月から12月の四半期決算で純利益が1.3%のマイナスになるなど、FRBの利上げが悪影響を及ぼしているから、世界経済全体が不安定化する可能性があると読む。  日経平均は「下げて下がる」と見るのが「今年の世界経済の正しい読み方なのだ」と悲観論である。さて、どちらが当たりますかな。私は、日本ばかりでなくどこを見ても好材料などない現状で、株などに手を出すのは「自殺行為」だと思うのだが。  それよりも、世界中が抱えている「格差と富の再配分」問題を春のサミットで真剣に話し合うことが喫緊であろう。  新潮が、東京地検が「企画調査課長とNHK記者の不倫」の事実にフタをしたと報じている。年明け早々、東京地検である職員の処分が下された。関係者がこう明かす。 「1月4日付で、総務部の企画調査課長であるベテラン事務官が『パワハラ』を理由に、部内で平事務官に2段階降格となりました。この事実は、司法記者クラブはおろか、一切公表されていません」  だが、この処分自体がカモフラージュであり、実際にはパワハラなどではないと追及する。 「実際にはパワハラなどではなく、司法クラブに所属するNHK女性記者との“不適切な関係”が処分の理由だったのです」(同)  司法記者もこう話す。 「彼女が来てから、NHKは特ダネの連発でした。司法試験問題漏洩事件や『村上ファンド』の村上世彰元代表への証券取引等監視委員会の強制調査、そして就学支援金を不正受給した三重の高校運営会社の事件など。クラブ内では『どんなネタ元をつかんでいるのだろう』と、たびたび話題になっていました」  女の武器を使ってネタを取る。どんな女性なのか見てみたいね。  次は、お懐かしい小保方晴子さんの登場だ。これも版元の講談社の現代は、当然ながらヨイショ記事にならざるを得ない。小学館側は悔しさ(?)もあるのだろうか、書いていることは矛盾と自己弁護ばかりだとケチを付ける。  私は、この本が講談社から出ることを知らなかったが、なかなかやるもんだと正直思った。内容はどうでもいい。どこの出版社でも狙っていたはずの小保方本を取ったのだから。  まだ未読だが、読まなくてもわかるし、ポストの言い分のほうが的を射ていると思う。共同研究者であった若山照彦・山梨大学教授に責任転嫁したり、毎日新聞の須田桃子記者の取材攻勢を「殺意を感じさせる」と難じ、他のメディアにも敵意をむき出しにしているのはいただけない。  そして最大のポイントは、ポストが指摘しているように「自らの口で発表した『STAP細胞はある』ことを科学者として示すこと」にあるのは、いうまでもない。そこを無視してどんな弁明を述べても、受け入れる人はいないはずだ。  私は以前からいっているが、もうSTAP細胞の件から離れて、小保方晴子の「すべて」をさらけ出したSEXYグラビアが見てみたいものだが、誰かスクープする編集者はいないだろうか。  今週の第1位も、甘利明大臣の首をとった文春の第2弾だ。まだまだ週刊誌には、底力があることを見せてくれたスクープだった。  文春が発売されると、議員宿舎でのオフレコ取材で菅官房長官は「一色氏はその筋の人らしいね」と発言し、自民党の高村正彦副総裁は「ワナを仕掛けられた感がある」などと、告発者を貶め甘利氏を擁護する発言を繰り返していた。  だが、屁のつっかい棒にもならなかった。確かにややうさん臭いところがある人物ではあろうが、甘利氏や彼の秘書どもが、一色武氏に食らいつき、貪ったことは間違いないからである。  そのへんのしたたかさは、一色氏のほうが甘利側よりなんぼか上であった。文春で一色氏はこういっている。 「実名で告発する以上、こうした攻撃を受けることは覚悟していました。その団体(某右翼団体=筆者注)に所属し、3年ほど政治活動していた時期もありましたが、私は過去に逮捕されたこともありませんし、“その筋の人”でもありません」  一色氏と甘利氏との関係は、金銭授受をする以前にさかのぼるという。 「私は20代の頃から主に不動産関係の仕事をしており、甘利大臣のお父さんで衆議院議員だった甘利正さんとも面識がありました。明氏と初めて会ったのは、まだ大臣がソニーに勤めていらっしゃった頃かと思います」  一色氏が、録音や渡したピン札のコピーなど、多数の物証を残してることについて、いぶかしむ声もあるが、こう反論する。 「口利きを依頼し金を渡すことには、こちらにも大きなリスクがあるのです。依頼する相手は権力者ですから、いつ私のような者が、切り捨てられるかわからない。そうした警戒心から詳細なメモや記録を残してきたのです。そもそも、これだけの証拠がなければ、今回の私の告発を誰が信じてくれたでしょうか? 万一、自分の身に何かが起きたり、相手が私だけに罪をかぶせてきても、証拠を残していれば自分の身を守ることができる。そして、その考えは間違っていませんでした」  覚悟が違うのだ。確かに、UR(独立行政法人都市再生機構)との交渉を有利に進めるために甘利氏の力を頼り、そのためにカネを配ったことは間違いない。  そうした腹づもりがあって、それがうまくいかなかったから、甘利側を告発するなど、あまりお行儀のいいやり方ではない。だが、それ以上に職権を乱用し、相手のカネにたかった甘利氏や秘書連中は断罪されてしかるべきである。  一色氏は、約1,200万円を甘利大臣や秘書たちに渡したと証言したが、それは確実な証拠が残っている分だけで、一色氏の記憶では、渡した金銭や接待の総額は数千万円に上るはずだという。  また、新潮も問題にしているが、現金授受現場の写真や甘利事務所がURとの交渉に関与している現場の写真を文春が掲載したことについて、文春はこう答えている。  文春が一色氏から、甘利事務所への口利きに関する具体的な話を聞いたのは、昨年8月27日のことだという。  その裏付けのため一色氏と秘書たちの行動確認を続けるうちに、彼らが行きつけの居酒屋からフィリピンパブへと流れる姿が複数回確認できたという。  そして10月19日、一色氏と清島氏が毎週ほぼ同じ時間に現れる喫茶店「F」で張り込んでいたところ、現金授受の瞬間をカメラでとらえることに成功したというのである。  一色氏は、結局、彼らにだまされていたことに気づき「彼らにとって私はキャッシュディスペンサーにすぎなかった」といい、「彼らはフィリピンパブやキャバクラ、銀座に行きたくなると、URの件で打ち合わせしましょうと私を呼び出し、金を支払わせるのです」とも語っている。  秘書の一人、清島氏はフィリピンパブ好きが高じて、一色氏と店を共同経営する話に乗り気になっていたそうである。  タカリだけでなく、あっせん利得処罰法に触れかねないURへの口利き、謝礼の授受現場の発言など多数の録音が残っているそうだ。  文春によれば膨大な録音記録は、甘利事務所の行為が単なる問い合わせではなく、口利きであることを物語っていると書いている。また一連の交渉についてUR側に確認を求めたが、調査中との回答だったとしている。  しかし、甘利大臣が辞職をすると、UR側は10数回にわたる甘利側との交渉記録を出してきた。役所にとってはもはや甘利氏は利用価値なしと見なしたのだろう。  要は、新潮で全国紙の社会部記者が語っているように、一色氏のいた千葉県白井市にある「薩摩興業」と一色氏は補償交渉でURからお金を取ろうと、甘利を利用しようとしたが、動きはよくなかったため、切り捨てて、文春に垂れ込んだという構図なのだろう。  一色氏が汚い、という見方もあるだろう。だが、私も多くの議員秘書を知っているが、彼らは親父が偉くなると、身形や金回りが違ってくる。  給料が上がったわけではない。議員に何かを頼みたい奴らが秘書に群がるのだ。甘利氏の秘書たちはその甘い汁を吸うことに慣れ、卑しくなっていってしまったのである。  甘利氏自身もそうしたことに慣れ、大物ぶって奈落に落ちたのだ。  今回のことで教訓があるとすれば、議員側にもこれから以後、何かを頼んでくる人間への警戒心が強まることだろう。何かを期待しないで、政治家にカネを出す奴などいないということだ。  一般の国民は政治家など信用してはいないし、そんな連中と袖擦り合いたくないと思っている。  近づいてくる連中には気をつけたほうがいい。政治家たちの周りにはそんな奴らしかいないのだということを、自覚したほうがいいと思う。 (文=元木昌彦)