冨田真由さん刺傷事件で、地下アイドル界に“警備特需”「オタク同士に監視させる」例も

「好意が悪意に変わる時」アイドルへ・・・綴った心の闇(16/05/23)』(ANNnewsCH/YouTube)より
 過去にアイドル活動の経験もあったシンガーソングライターの女子大生・冨田真由さん(20)が東京都小金井市で刺されて重体に陥った事件で、アイドルを売り出している事務所関係者は警戒感を強めている。  事件翌日に行われる予定だったアニメ好きアイドルグループA応Pや、アニソン歌手Rayらの握手会やお渡し会が続々と中止になり、アイドルグループ仮面女子はイベント時の手荷物検査実施を発表。アイドル界はファンとの近い距離を売りにする傾向が強く、一昨年の岩手でのAKB48握手会で、ノコギリを持った男がメンバーらを襲撃した事件の恐怖感が再燃中だ。  冨田さんは5月21日、予定していたライブ会場の前で、京都から上京したファンの会社員・岩埼友宏容疑者(27)に襲われ、約30カ所もナイフで刺されて重体となった。問題は、冨田さんが事件12日前の9日に武蔵野署を訪れ、容疑者の名前を挙げて「Twitterで執拗な書き込みがされている」と、ストーカーの疑いを相談していたことだ。しかし、同署はこれを「ストーカー相談」としては扱っておらず、事件を食い止めることはできなかった。アイドル事件というよりストーカー事件という要素も強いのだが、それでもアイドル業界関係者の間では警備の問題が浮上している。 「有名アイドルは金をかければいいですけど、冨田さんのようなブレーク前のタレントや、局地的な人気を土台にする地下アイドルなんかには、そんな費用ないですからね」と話すのは、地下アイドル情報雑誌「Top Yell」(竹書房)のライターだ。 「地下アイドルは自宅から電車でイベント会場まで通いますし、駅からも徒歩で会場に向かうのでスキだらけ。イベント時の警備員を増やしても、今回みたいに道中を狙われたら防げません。ストーカーみたいなファンがいても、基本は放置。直接、金になること以外はノータッチというスタンスの事務所も少なくないんです」(同)  ただ、いくつかのグループでは最近、ファン出身の防犯アドバイザーがいるという話もある。 「アイドルオタクは同好の仲間同士で情報を共有する力があって、オタク同士のほうが行動は把握しやすいです。危なそうなファンを見つけるのも関係者より早いし、SNSの動きも細かくチェックしている。ファンの住所なんかも把握していたりしますから、サイコパスみたいなファンによるトラブルを防止するのに役立っています」(同)  蛇の道は蛇というわけで、オタクがオタクをストップするアドバイザーとなっているわけだ。 「ただ、問題はアドバイザーであることがバレると、ファン仲間から外されるので、あくまで極秘。公にはできないという面があるので、そのオタクをこっそり雇うまでの方法がなかなか難しい。あるアイドル女性はマネジャーもいないので、時給1,000円の『おじさんレンタル』を利用して、マネジャーに扮したボディガードになってもらっているとか言ってました」(同)  また、この機に乗じて各事務所には警備業界からの営業も増えているという。警備業はかつてヤクザのアルバイト的なビジネスとして存在していたこともあったが、近年は暴力団排除の機運で、警察OBがその仕事を奪取。警察に持ちかけられた警護の相談の情報がこちらに流れて、利益を生む仕組みになっているという話もある。  都内の有力探偵業者トータルリサーチに聞いたところ「すでに数社のアイドルプロダクションから、変態ストーカー対策で相談を受けていますが、警察が怠慢、警察OBによるアイドル警護のビジネスが成り立ってしまう」というから、ストーカー放置の裏側にもそうした事情があるとすれば怖い話。いずれにせよ、地下アイドルの危機は「地下警備産業」のニーズを掘り起こしているようだ。 (文=ハイセーヤスダ/NEWSIDER Tokyo)

韓国人はデマにひっかかりやすい!? 韓国社会に蔓延する“SNS迷信”

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中央日報より
 韓国人は、伝統的にウワサに流されやすい人々だといわれている。よくいえば、他人の話をすぐに信頼し、物事を疑わない国民性だといえる。韓国で商品を売る際には、テレビやラジオなどマスメディアを使って宣伝するよりも、口コミを利用したほうが効果が高いという。これは決して無根拠な話ではなく、大手マーケティング企業が大掛かりな意識調査を何度も行い、分析した結果だそうだ。  反対に、根拠がないウワサが簡単に信じられてしまうこともしばしば。時に、社会全体に根も葉もない嘘が広がることがあり、結果的に国中が大騒ぎになるということもある。韓国人と話をしていると、知的水準が高い人々においても、デタラメをうのみにしているケースが少なくない。「こんな頭のよさそうな人が、そんな話を信じているのか……」と、驚かされてしまう。  さて、ここ数年、そんな“ウワサ好き”な国民性に拍車をかけているのがSNSの存在だ。韓国社会では毎日のように“SNS迷信”なる、真偽不明なウワサが生まれては消えていく。その拡散スピードはとても速く、中には深刻な間違いも多い。よほど深刻なのか、韓国メディアがその“SNS迷信”の実態を調査・報告するケースが増え始めている。  最近、韓国を騒がせた“SNS迷信”のひとつに「玄米には毒性物質が含まれている」というものがある。なんでも玄米を食べると骨が溶けたり、人間をゆっくり死に至らしめるというのだ。そんなウワサに尾ひれがつき「昔の人々は玄米を絶対に食べなかった」というウワサまで出てくる始末。当然、そのような事実はない。  また、南米を中心に社会問題となっているジカウイルスについても、科学的根拠がない“SNS迷信”がちまたを駆けめぐっている。例えば、「ジカウイルスの潜伏期間は2年に達する」「女性が一度感染すると体から消えることがなく、妊娠すると小頭症の子どもが生まれる」「キスでも感染する」などというものだ。専門家によれば「潜伏期間は最大でも2週間程度。ウイルスが潜伏して、後に女性が妊娠した際に小頭症の子どもが生まれるということはない」という。この手の話は、深刻な差別や蔑視にもつながりかねないので、単なる“ウワサ好き”では済まされなさそうなものである。  そのほかにも「4月から交通関連の罰金が2倍」「MERS(中東呼吸器症候群)に感染した女性が働く風俗店がある」などの“SNS迷信”がささやかれている。この手の話の実例を挙げていけば枚挙にいとまがない。科学的、または客観的事実より、親しい人が言うことやちまたのウワサを信じる向きが強いという傾向が、韓国社会に与えている影響は非常に大きい。SNSの普及で、その傾向がより悪いほうに向かわないことを祈るばかりである。 (取材・文=河鐘基)

Facebookで急増する「なりすましアカウント」は、救世主か?

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Facebook
 ちょっと鼻の下を伸ばしたら、大変なことらしい。Facebookのアヤシゲな友達申請のことである。  日本国内で利用者数2,100万人を突破しているとされるFacebook(6月末現在)。利用者が増加すれば、犯罪から詐欺、マルチ商法に淫行まで、思いつく限りに悪事を企むヤツらに利用されるのは、SNSの宿命である。思えば、mixiが盛況だった頃から、ユーザーは幾度もそうした悪事に遭遇してきた。  そうした中、Facebookで最近やたらと増加しているのが、見知らぬ女性からの友達申請である。筆者のところにも、多い日には10通ばかり送られてくるが、もはやテンプレになっている。  まず、写真は若い女性。どれも個人情報などのデータはほぼなく、登録後「プロフィール写真を変更しました」くらいしか履歴がない。どう考えても、怪しさ満点である。  いったい、こんな友達申請を送ってくる「中の人」は何者なのか? まず思いつくのは、出会い系である。これで友達申請を承認した後は、メッセージを通じて言葉巧みに出会い系サイトへと誘導していくというものである。  早い話が、広告目当てのスパムメールの類いである。どしどしと友達申請をリジェクトしていけば、問題がない。しかし、あまり大量に送られてくると「もしかすると、どっかで会った相手ではなかろうか」と、うっかり承認してしまうこともあるだろう。そうした失敗のないように、友達申請はまず疑ってかかったほうがよい。というのも、そうした友達申請を通じて、アカウントを乗っ取るという事件まで起こっているからだ。  Facebookでは、アカウントのパスワードを忘れてしまった時に、友達3人が承認をすればパスワードを再設定できるという機能がある。つまり、誤ってこうした目的を持つ見知らぬ友達申請を3人行っていたら、アカウントが乗っ取られてしまうのだ。実のところ手口もさまざまで、友人の名前と一字違いのアカウントから友達申請されたりすることも……。  何より騙されそうになるのが、すでに自分の友人が、こうしたなりすましアカウントで友達申請の承認してしまっている時である。見知らぬアカウントなのに「共通の友達がいます」と表示されたら、なんとなく、どっかで知り合いかもと思って承認してしまうこともありそうだ。  しかし、増えるなりすましを、巧妙に利用することもできる。それは、なりすましへの対策を口実にして、イヤな友達を切り捨てることである。mixi以来、SNSが普及していくと、困るのがつながりたくないヤツとつながる機会が増えることである。仕事以外で付き合いは控えたいヤツとか、男女ともにその気のない相手からの申請って、なぜか精神的に消耗するもの。仕方ないから承認せざるを得なくなると、何か言いたいことも自由に言えなくなる圧迫感があるもの。  そうした人々を切る目的で「なりすまし対策」を口実にするのは、極めて有効だ。イヤなヤツからの友達申請は「なりすましとかスパムの類いと思った」でかわせるし、すでに承認してしまっているものも、対策を方便に使って切り捨てればよい。  うん、なりすましアカウントは救世主だよ、実際!

バイト悪ふざけSNS投稿に恐々の飲食店経営者〜重大さわからぬ犯人、対処誤ると炎上…

 サイゾーのニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けします。
アイスケースに入ったローソン従業員がFacebookに投稿した画像(「Youtube」より)
 PCデビューは30年前に発売されたシャープのX1という、筋金入りのデジタル中毒であるITライターの柳谷智宣氏。日々、最新デジタルガジェットやウェブサービスを手当たり次第に使い込んでいる。そんな柳谷氏が、気になる今注目のITトレンドの裏側とこれからを解説する。  以前から、TwitterFacebook上でふざけた行動を自ら公開し、炎上してしまう若者はいた。しかし、この2カ月間の頻発具合は異常だ。7月に、コンビニチェーン・ローソンの従業員がアイスケースに入った写真をFacebookに投稿。店舗は同社からフランチャイズ契約を解除される大事に。これは大きなニュースになったのだが、連発して似た事件が起きた。同じくコンビニチェーン・ミニストップでは高校生がアイスケースに入り、店は被害届を提出。お弁当チェーン・ほっともっととステーキハウス・ブロンコビリーのアルバイトも冷蔵庫に入り、丸源ラーメン門真店では女性スタッフが冷凍ソーセージをくわえた。バーガーキングではバンズに寝そべり、ピザハットではピザ生地を顔に貼り付けるアルバイト店員も現れた。  どのケースも本人の氏名や学校、アルバイト先が特定され、炎上。厳しい処分が下されている。前出のブロンコビリー足立梅島店にいたっては、店舗を閉める事態になり、同社はアルバイトに対し、損害賠償の請求を検討しているという。 つづきを読む

Twitter、1ツイートごとに発言/公開範囲を柔軟に設定可能?そこそこオープン等も

 サイゾーのニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けします。
「ぷらいべったー」の文章投稿画面。書き込んだ後「確認画面へ」をクリック
 Twitterを、どんな感覚で利用しているだろうか。本来は非常にオープンなもので、同じものに興味を持っている人やおもしろいことを言う人、動向を見ておきたい人などを気軽にフォローするものだ。しかし一方で、家族や友人といったごく親しい人とのコミュニケーションツールとして使っている人もいる。これがしっかりと使い分けできていれば問題はないのだが、オープンにすべきこととそうではないことの区別がうまくつけられていないせいで、炎上してしまうという例は後を絶たない。  何を言っても許してくれる、お互いに感覚が近くて冗談が通じる相手とだけ楽にやりとりをしたいのならば、鍵をかけてしまえばよい。ただ、それでは新たな出会いはない。複数のアカウントを使い分けている人も多いが、うっかりと使うつもりのアカウントとは別のアカウントでつぶやいてしまえば、それはそれで事故になる。できれば1つのアカウントをそこそこオープンに使いながら、一部のものだけ見せる相手を選びたい。 つづきを読む

Twitter、FB…SNSを標的にする詐欺や“さくら”が横行?悪徳SEO業者も

 サイゾーのニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けします。
「Thinkstock」より
 TwitterFacebook、InstagramといったSNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)で、「もっと注目されたい」という願望や商売上の要求につけ込む詐欺サイトが現れた。  セキュリティ企業・トレンドマイクロのレポートによれば、写真共有SNSアプリInstagramのユーザーを狙った詐欺サイトが発見されている。この詐欺サイトでは、Instagram上のフォロワーを増やすことを謳っているという。  フォロワーを増やしたいと願うユーザーが、うっかり申込フォームに情報を入力して申し込んでしまうと、氏名、メールアドレス、電話番号といった個人情報が盗み取られることになる。さらにこの詐欺サイトでは、希望フォロワー数に応じた料金を請求してくるという。  もちろん、申込フォームから申し込んだところで、実際にはフォロワー数が増えることはない。ユーザーはただ騙されただけ、という結果に終わってしまう。 つづきを読む

Twitter乗っ取り大流行、多様な手口と防御法とは?被害に遭ったらどうする?

 サイゾーのニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けします。 ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) 高橋みなみ、心の葛藤、熱愛峯岸擁護理由を告白「生まれ変わったらAKBにならない」 橋下徹慰安婦発言、デーブ「本性が口に」テリー伊藤「慰安婦抑えると一般人に危害」 まるで蟻地獄…… 自己啓発セミナーにどっぷり浸かった筆者が語る抜け出せないワケ ■特にオススメ記事はこちら! Twitter乗っ取り大流行、多様な手口と防御法とは?被害に遭ったらどうする? - Business Journal(5月18日)
「Twitter HP」より
 Twitterの乗っ取り被害が相次いでいる。以前はTwitterの乗っ取りといえば、勝手にDMが送られるというものが多かった。しかし最近では、乗っ取った上で本人になりすましてツイートするというタイプが増えてきている。  日本であった身近な例では、吉野家のアカウントが乗っ取られておかしなことになっていた。ほぼ奇声をあげている状態で、見ている人の多くが普通の状態ではないということに気づいただろう。しかし世界的には乗っ取りで大きな被害が起きた例もある。4月23日にAP通信のアカウントが乗っ取られた事件だ。  AP通信は「Breaking:Two Explosions in the White House and Barack Obama is injured」と発信した。「速報:ホワイトハウスで2回爆発、バラク・オバマ氏負傷」というわけだ。もちろんこれは嘘で、後にシリア電子軍(The Syrian Electronic Army)が犯行声明を出しているという。この1つのつぶやきで、アメリカではダウ工業株30種平均が数分間で140ドル超急落した。嘘だとわかってすぐに回復したものの、かなり大きな影響だ。  なぜこのような被害が起きてしまうのか、もし自分のアカウントが乗っ取られたらどうしたらよいのかを考えてみよう。 ●フィッシングと外部アプリケーション認証に注意  先に挙げたAP通信の例では、実際の乗っ取りより前にパスワードを盗もうとするようなメールが送られてきていたという。こういう影響力のあるアカウントの場合、狙い撃ちされるということはあるだろう。このパターンは防御が難しいかもしれない。企業アカウント管理者は後述する個人向けの注意点をクリアした上で、自分のアカウントが何をつぶやいているのかを、マメにチェックする方法をつくっておくしかないだろう。  個人アカウントは狙い撃ちされるということは少ないだろうが、無差別に大量のアカウント乗っ取りが発生したことは過去にある。短いパスワードを使っている、メールアドレスやユーザー名から類推できるパスワードを使っている、というような場合は早めに変更しておこう。  また、最近よく言われているのは「フィッシング詐欺」形式と、「外部アプリケーション認証」からの乗っ取りだ。フィッシング詐欺形式は、Twitterのサイトを偽装したり、Twitterアカウントでログインできる等と誘ってパスワードを入力させて奪い取る方法だ。  外部アプリケーション認証からの乗っ取りは、外部クライアントや便利サービス、ゲーム等と連携させるために入力されたパスワードを悪用するというものだ。本当に必要であり、提供元が信頼できるもの以外は利用しないようにするほか、一時的に利用したいだけならば、使った後にきちんと連携を解除することで対応したい。さらに時折連携サービスのリストを確認して、覚えのないものが入っていないかチェックしておこう。 ●乗っ取られたらどうする?  乗っ取られたことに気づくには、自分のツイートやDMの送信履歴をきちんと見ることだ。覚えのない発言があったならば、乗っ取りを疑おう。また、フォロワーからのDMでも内容的におかしいようであれば、添えられているURLを安直にクリックしないほうがよい。以前は英語のDMが来たら危ないと言われていたが、いつまでも攻撃者が海外にしかいないわけではない。日本語だからといって安心せず、トレンドマイクロ等の安全性評価サービスや、Googleのセーフブラウジングサービスで内容を確認してから開くとよいだろう。  さて、実際に自分のアカウントが乗っ取られてしまった場合に、どうしたらよいだろうか?  まず最初にすべきことは、Twitterのパスワード変更だ。安全性の高いパスワードに変更した上で、おかしなツイートやDMを削除する。もしDMを送ってしまっていたら、送信先にも一言入れておくとよい。さらに連携しているサービスを一度すべて解除しよう。  その次に、PCそのものが汚染されていないかを確認しよう。ウィルスやマルウェアに感染していないか、最新の状態にしたセキュリティソフトでフルスキャンする。何か見つかったら削除して、再度フルスキャンだ。どうしても消えないものがあった場合、PCそのものを再セットアップすることになる。  安全なパスワードの作り方については、Googleにガイダンスが掲載されている。また、Twitterからもアカウントが乗っ取られた場合の対処法や、アカウントを守る方法が公開されているから、確認しておこう。 (文=エースラッシュ) ■おすすめ記事 “ミステリーな”村上春樹 大ヒット新作印税収入、次作の出版元、編集者も会えない… 高橋みなみ、心の葛藤、熱愛峯岸擁護理由を告白「生まれ変わったらAKBにならない」 橋下徹慰安婦発言、デーブ「本性が口に」テリー伊藤「慰安婦抑えると一般人に危害」 まるで蟻地獄…… 自己啓発セミナーにどっぷり浸かった筆者が語る抜け出せないワケ 生理痛の正体は内臓痛 意外と知られていない効果てきめんな痛み止めはコレだ!

故郷の友は「遠くにありて思う」もの 世界と生き方で棲み分けされる友達関係

【サイゾーpremium】より 3月無料購読キャンペーン開催! SNS隆盛の昨今、「承認」や「リクエスト」なるメールを経て、我々はたやすくつながるようになった。だが、ちょっと待て。それってホントの友だちか? ネットワーク時代に問う、有厚無厚な人間関係――。
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『人はなぜ学歴にこだわるのか』
 1カ月ほど前、仕事の関係で「面影ラッキーホール」というファンクバンドのメンバーと話をする機会があったのだが、その時、リーダーのACKYさんという人が紹介してくれた話が面白かった。 「リアルなヤンキーと間近で会える機会って、免許の更新の時ぐらいしかないですからね」  と、彼は言っていた。ACKY氏によれば、ホワイトカラーとブルーカラーでも大卒と高卒でもよいが、社会的な階層分化は、その中に住んでいる我々の意識とは無関係に、常に、粛々と進行している。だから、押されている烙印の違う人間同士は、そもそも顔を合わせる機会を持たない。 「社会っていうのは、そういうふうに設計されているんですよ」  至言だと思う。  私自身、昨年の12月に免許の更新で江東区の運転免許試験場に出向いたばかりなのだが、違反者講習の教室には、たしかに、ふだん出会うことのないタイプの人間が勢揃いしていた。背中にデカい動物模様の入ったジャンパーを着ている兄ちゃんや、金髪ツケマの小年増が、私の生活圏の中にまったく住んでいないというのではない。が、普通に暮らしている限り、私の生活は、彼らとは無縁なレイヤーの上で進行していくことになっている。だから、普段は視界に入ってこない茶髪のオヤジやラメ入りのブラウスを羽織ったおばちゃんが、思い思いに座って化粧を直していたり、携帯をいじくっていたりする姿は、やはりなんというのか、新鮮な驚きだったのである。  免許証の更新手続きは、年齢、学歴、年収、職歴といった個々人の属性は一切勘案せず、東京中の自動車運転免許証所有者を、誕生日という一点で機械的にソーティングした上で招集している。だから、更新手続きが行われる運転免許試験場に集った人間たちには、生まれ月以外に、共通項がない。  ともかく、そうやって無作為抽出の人口統計データに最も近い人々に直面してみて、改めてはっきりするのは、我々が「分離されている」ということだ。  特に大学を出た人間は、地域から分断される。このことはぜひ強調しておきたい。我々の社会では、エリートコースと呼ばれる人生を歩むことは、生まれた町の地域社会とは別の枠組みに組み入れられることを意味しているのである。  昔、英文学の教授がこんなことを言っていた。 「日本の男が、会社がハネた後にも同僚と飲んで歩くのは、地域社会が崩壊しているからです。イギリスの会社員は、一旦自宅に帰ってから、改めて地元のパブに飲みに行きます」 「地元のパブには地元の仲間がいます」 「イギリスでは、子どもの時からの仲間と一生涯付き合うのが普通なのです」  もっとも、イギリスにしばらく住んでいたことのある人間の意見は少し違う。 「うーん。一生地元の友だちとツルんでいるっていうのは、ワーキングクラスの話じゃないかなあ」  彼によれば、シティーの中心部で働いているホワイトカラーの連中が、どういうパブで飲むのかは、話が別らしい。 「ほら、出身校とか、なんかのクラブとか、そういうのが拠点だと思いますよ。でもまあ、どっちにしろ会社の同僚と飲み歩くことはありませんね」 「というよりも、ワーキングクラスとミドルクラスはそもそも住んでる町が違いますから」  イギリスの社会がどうなっているのかは知らないが、我々の国の社会は、同じ町に別のレイヤーを重ねるカタチで形成されている。つまり、我が国では、階層別に住む町が違うというほど露骨な分化は進行していないものの、同じ町に住んでいる人間が、階層別に、行きつけの店や集まる場所を変えることで、世界と生き方を棲み分けているのである。  だから、地元の区立中学校を卒業すると、地元のコミュニティとの縁は、その時点でとりあえず切れる。で、高校生は、より広い地域の、学力においてより近いクラスメイトと出会う。というよりも、もう少し露骨ないい方をするなら、生まれてからしばらくの間、地域で分類されていた子どもたちは、15歳を過ぎると、学力という基準で再分類されることになるのである。  高校でも大学でも、もちろん友だちはできる。 「同程度の学力の同級生」や「よく似た文化的背景から出てきた子ども」である、高校・大学の仲間は、「同じ町に住んでいる子ども」であった小中学校の友だちよりは、ある意味で、付き合いやすいかもしれない。そういう意味では、生徒たちを学力別に再分類することが、我々を分離していると、一概に決め付けることはできない。  ただ、「学力」や「社会的な分類」や「階層的な同質性」を基準に集められたり分離されたりする中で形成される人間関係は、やはり、脆いといえば脆い。卒業してそれっきりになってしまうケースも多いし、なにより、このシステムに乗っかっている限り、進学、就職、退職、転職、結婚、出産………と、人生のステージが進むたびごとに、友だちを選び直さなければならなくなる。  さて、進学校の高校に進学して、大学を出た人間が地元から分断されるのだとして、では、そうでなかった生徒たちはどうしているのだろう。  簡単に答えの出せる質問ではない。  他府県から東京の大学に進学してきた人々の立場は、わりあいにはっきりしている。彼らは、かなりの程度、田舎を捨てる覚悟を持っている。  なにより、就職に際して、東京に本社のある一流企業を志望すること自体が、そのまま、生まれ故郷での生活を断念することを意味している。だから、彼らの出世双六の中では、スタート地点の故郷は、比較的早い段階で「遠くにありて思うもの」に設定し直されているわけだ。  東京出身の人間である私のような者の立ち位置は、多少歯切れが悪い。地元の友だちは、いないといえばいない。が、地元に住んでいる以上、顔を合わせれば挨拶ぐらいはする。でも、友だちではない。それはお互いにわかっている。  大学を出て5年ほどたった頃だろうか、地元の商店街を歩いていて、10人ほどの男女の集団に声をかけられたことがある。 「おい、オダジマ」  振り返ると、中学時代の同級生だ。クラス会というほどのものでもないのだが、彼らは、時々集まって飲んだり遊んだりしているようだった。で、その日は、私もゲスト待遇で参加することになった。ゲスト待遇といったのは、集まったメンバーの中で、大卒は私だけだったし、結局、私は、最後まで「お客さん」扱いだったからだ。  話が合わないとか、邪険にされたとか、そういうことではない。それなりに楽しく飲めたし、旧交をあたためたといえばそういえないこともない。ただ、心外だったのは、私が終始「優等生」という役柄を担わねばならなかったことだ。  何を言うんだ。数学のO崎に一番たくさん殴られたのはオレだぞ、と私は言ったが、 「それだけ目をかけられてたってことだろ」  と、その言葉は一蹴された。しかも、私は、登下校の道筋でいじめられたことになっている。 「えっ?」  話を聞けば、覚えている。学校の帰り道に、電柱ごとにじゃんけんで負けた者が全員の鞄を持って歩くゲームが流行ったことがあって、私はそのゲームでよく負けていたのだ。  布製の肩掛け鞄を10個もかけられて、ふらふらして歩いた記憶もある。でも、あれは単なるじゃんけんのゲームで、いじめではない。 「犬の糞を踏ませたこともあるぞ」  そう。確かに踏んだ。でも、あれもゲームだった。要するに私が偶然ジャンケンで負けたという、それだけの話じゃないか。  なのに、彼らの記憶の中では、私が優等生で、犬のクソを踏まされるタイプのいじめられっ子だったということになっている。  私は、かなり執拗に抗弁したが、多勢に無勢、相手にならなかった。  こんなふうにして、分断は進む。  違う道を歩くことになった昔の同級生たちは、互いに、記憶を再編成していたりする。  だから生まれた町に友だちはいない。  友だちはたぶん回線の向こう側にいる。 小田嶋 隆(おだじま・たかし) 1956年、東京赤羽生まれ。早稲田大学卒業後、食品メーカーに入社。営業マンを経てテクニカルライターに。コラムニストとして30年、今でも多数の媒体に寄稿している。近著に『小田嶋隆のコラム道』(ミシマ社)、『もっと地雷を踏む勇気 ~わが炎上の日々』(技術評論社)など。 【今なら無料で読める!「サイゾーpremium」では他にも多彩な識者人たちのためになる連載記事が満載です!】町田康の続・関東戎夷焼煮袋「お好み焼きの焼きスタイル その多様さに神髄あり」宇野常寛の批評のブルーオーシャン「峯岸問題」法社会学者・河合幹雄の法痴国家ニッポン「児ポ法の悪法たるゆえんを河西智美『手ブラ騒動』に見る」
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防衛省情報本部員も多数参加?のSNS秘密会は入会カンタン!?

 サイゾー新ニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けしちゃいます! ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) あの異色ブロガーが、“しょっぱい”出版ビジネスの闇に挑む 何もせずに高額料金をふんだくる!? 詐欺SEO業者の手口 「原因は粉飾決算」テレビショッピングの日本直販の倒産 ■特にオススメ記事はこちら! 防衛省情報本部員も多数参加?のSNS秘密会は入会カンタン!? - Business Journal(11月13日)
「wikipedia」より
 今年9月26日、神戸港に寄港した護衛艦「ひゅうが」を見学した。入艦の際、簡単な手荷物検査だけで、特に身分証明書を求められることもなかった。艦内を見学していると、中国人、韓国人のグループも、多数見受けられた。  他方、同じ防衛省でも、陸上自衛隊や航空自衛隊の見学会では、手荷物検査のほか金属探知機によるチェックが行われる。この一事をもってしても、海上自衛隊のセキュリティ意識は、随分と低いものであることがうかがえよう。  前回記事(『自衛隊、SNSでの防衛機密情報ダダ漏れが止まらない!?』)で、海上自衛隊員の情報セキュリティに対する認識の甘さについて報告したが、リアル社会ですらこのような具合ゆえ、ネット社会ではさらに危ない状況になっているようだ。

●Facebookのプロフィールに反応する自衛隊学校は?

 会員制SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)のうち、ユーザーに実名での利用を呼びかけているのがFacebookだ。  この実名での利用では、ネット上ながら旧友と再会できるなどのメリットがある半面、ネット上の人物がはたして当該人物本人なのか、なりすましなのかどうかの判断がつきにくいというデメリットも指摘されている。  Facebookユーザーのプロフィールを見てみると、防衛省・自衛隊に勤務する人のうち、海上自衛隊勤務と称する人が著しく多い。SNS上とはいえ、かつての旧友や同窓生との再会はうれしいものだ。たとえ面識はなくとも、同じ高校や大学出身というだけで、無条件にSNS上での「友達」となり、親しく情報交換する人も少なくない。  どこの国でも、軍人は固い絆で結ばれているものだ。もちろん日本の自衛隊員は厳密には軍人とはいえないが、もしFacebook上で、自衛隊学校出身者になりすました場合、はたして同校出身の自衛官と親しくなれるだろうか?  自衛隊員の育成を目的とする主な学校は、防衛大学校、防衛医科大学校、そのほか陸・海・空の幹部候補生学校などがある。そこで、主な自衛隊学校の出身者になりすましたプロフィールをFacebook上に掲載し、その反応をみた。

●海上自衛隊少年術科学校OBから、「秘密グループ」への招待が…

 まずは防衛大学校出身者になりすましたプロフィールをFacebook上に掲載。しばらく放置していると、何人かの防衛大出身者からSNS友達の申請が来た。SNS友達になったが、あくまでも個人同士のやり取りに終始した。そのほか主だった自衛隊学校も同様だ。特に、自衛隊に関する内容のやり取りを行うことはなかった。  唯一違ったのが、海上自衛隊少年術科学校だ。プロフィール上に、ここの出身と掲載しているだけで、何人かのOBと思われる人物から、何らメッセージなどなくノーチェックで“お友達登録”が届き、Facebook上の「海上自衛隊・生徒」グループへの招待までされた。このグループは、一応、Facebook内では「秘密グループ」という扱いだ。  Facebook内では、さまざまなグループをつくって、ユーザー間での交流ができる。投稿内容、参加者共に公開している「公開グループ」、投稿内容や参加者は非公開だがグループの存在そのものは公にしている「非公開グループ」、そして投稿内容、参加者、どちらも非公開、かつ存在そのものが秘密の「秘密グループ」に分かれる。  もっとも秘密グループといってもFacebook側のバグなどにより、「秘密グループ」への投稿内容が表に出たという話は、ネットユーザーの間ではよく知られた話だ。とりわけスマートフォンからの投稿では、秘密グループに投稿したつもりでも、すべて公開になり、秘密が守れなかったという話もよく耳にする。

●海上自衛隊は、情報セキュリティへの認識が甘い?

 このFacebook上における「海上自衛隊・生徒」グループ、秘密会といいながらも、ここのOB個人が運営している個人のHPなどでその存在が明らかになっていることから、これはもう秘密会でもなんでもないだろう。  本稿執筆時、参加者140名弱のグループだ。一応、「海上自衛隊少年術科学校出身者の集まり」とあるが、参加者の中には、航空自衛隊出身者なども含まれていた。現職自衛官も多数参加している。ただし、実際に書き込みをしているのは20〜30名程度といったところか。  それにしても「なりすまし」をノーチェックで、自衛隊学校OBのコミュニティに引き入れる海上自衛隊少年術科学校とは、はたしてどのような学校なのか。一般大学卒の現役海上自衛隊幹部のA氏は、次のように話す。 「通信や水測(ソナー、潜水艦を探す機器)のオペレーターを養成するところで、中学卒業者を4年間で教育し、技術下士官にする制度。同窓の結束が強いことで知られる。それが長所でもあり短所。ネット上で、プロフィールにOBと書いていたから、無条件で信用したのだろう。防衛大や大卒の幹部候補生では考えられない」  現在は、この学校は廃校となったものの、海上自衛隊内では強い影響力のある派閥として機能しているという。  特に防衛省情報本部にも人材を多々輩出しているそうだ。 (文=陳桂華/ITライター) ■おすすめ記事 あの異色ブロガーが、“しょっぱい”出版ビジネスの闇に挑む 何もせずに高額料金をふんだくる!? 詐欺SEO業者の手口 「原因は粉飾決算」テレビショッピングの日本直販の倒産 逃げ場無し!? 社員専用SNS普及の兆し これだけ読めばわかる!大統領オバマの“生まれ方”

それでもグーグルには勝てない? LINE、NAVERまとめのNHN Japan台頭の裏

【サイゾーpremiumより】
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『LINEを100倍楽しむ本』(アスペク
トムック)
──今年8月、スマートフォン向けインスタントメッセンジャーアプリ「LINE」のユーザー数が世界で5000万人を突破したと報じられた。このアプリを開発したのは、日本のIT企業・NHN Japanだ。韓国では検索エンジンにおいてグーグルを上回るシェアを持つというNHN社の日本支社だが、LINEの開発をはじめ、キュレーションサービス「NAVERまとめ」などで昨今その知名度を急激に伸ばしている。2010年にはライブドアを買収し、今年頭に完全統合を果たしてますます勢いに乗る同社だが、この急成長に落とし穴はないのだろうか?  ここ最近、日本のIT業界関係者の間で、頻繁に話題になる会社がある。それが、新宿区と品川区大崎にオフィスを置く、NHN Japan社だ。しかしこの会社の場合、一般には社名よりも、運営するサービス名のほうが広く知られていることだろう。インスタントメッセンジャーアプリの「LINE」、個人向けキュレーションサービス「NAVERまとめ」、そしてオンラインゲームの「ハンゲーム」などである。この名前を聞けばピンとくる読者も多いのではないだろうか。サービス名が先立ち、会社としての存在感はやや薄いが、実はあのライブドアも2010年に同社に買収されており、資本金約125億・全従業員1000名ほどのそこそこ大きなIT企業なのだ。  NHN Japanは、韓国内でトップのシェアを誇るIT企業・NHNの日本支社である。00年9月に日本に初めて上陸したときの社名は「ハンゲーム・ジャパン」。オンラインゲーム大国である韓国のサービスが日本にも上陸したとして、当初かなり話題になった。そうして下地を作った後、ネイバージャパン株式会社を立ち上げ、01年には検索ポータル「NAVER」を日本でスタートさせた。詳細は91ページに譲るが、「NAVER」は検索・ポータル機能において韓国で実に7割のシェアを持つ巨大サービスだ。日本で言うところのYahoo!のような存在である。しかしこの日本進出は失敗に終わった。 「当時の『NAVER』は、日本語へのローカライズが全然うまくいっておらず、検索精度が低すぎた記憶があります。それではむろんポータルサイトのほうも根付かない。03年にネイバージャパンはハンゲームと合併してNHN Japanになりましたが、『NAVER』自体の定着は結局一度諦めて、05年に閉鎖しました」(ITジャーナリスト)  しかしNHNはゲーム以外の日本市場を諦めたわけではなかった。09年、今度はNHN Japanの子会社としてネイバージャパン株式会社を再び立ち上げ、サービスを再開。そして10年5月にはNHN Japanはライブドアを買収し子会社化するという速攻を見せた。買収から4カ月後の9月には、ライブドアの検索エンジンが「NAVER」に置き換わっている。 ■日本発! LINEがここまで普及したカラクリ  そして、同社の中で今最も注目を集めているサービスは「LINE」だろう。スマートフォン向けインスタントメッセンジャーアプリで、テキストチャットと無料音声通話が主な機能になっている。同アプリは韓国からの輸入ではなく、日本法人が独自開発したもの。11年6月にサービスを開始し、1年余りで中東や東南アジアなどにも広がりを見せ、世界で5000万人のユーザーを抱える巨大サービスに成長した。その成功の理由について、『Google+ 次世代SNS戦争のゆくえ』(ソフトバンク新書)などの著書を持つ株式会社モディファイCEOの小川浩氏はこう語る。 「AndroidやiOS上で、無料通話とメッセンジャー機能に絞り込んだシンプルなサービスを提供していることが『LINE』の魅力です。加えて、スマートフォンの電話帳をベースに、そこに登録されている知人を仲間に引き込む仕掛けが優れている。サービスモデルとして韓国のカカオトーク【編注:同様のメッセンジャー&無料通話アプリ。同国のベンチャー企業が開発した。韓国のスマホユーザーの95%が使っているという情報も】という先行者がありました。それを良い意味で改良コピーするという戦略を取ることができ、さらにNHN自体が強力な資金を有しているため、いわば後出しジャンケンと資金力でカカオトークを抜き去ったと言えます」  そして「LINE」の人気を支えるのが「スタンプ」だ。前ページ上部のサービス紹介を見てほしいが、いわば従来のケータイメールにおける絵文字をさらに大きくしたようなもので、キャラクターの種類や表情、イラストのタッチも豊富。無料のものと有料のものがあり、有料ならば一律170円で、コンテンツや商品とのコラボレーションスタンプも多く配布されている。筆者も、映画『アメイジング・スパイダーマン』(12年6月公開)やゲーム『ドラゴンクエストⅹ』(同8月発売)、日清チキンラーメンなどのスタンプを利用している。8月末現在、スタンプをダウンロードできる「スタンプショップ」のランキング1位は『エヴァンゲリオン』(有料)だ。 「オリジナルスタンプを製作・配布する際は、最低で1000万円からかかるそうです。また、企業向けに『LINE公式アカウント』も提供しています。このアカウントを”友だち”に追加したユーザーに、クーポン情報や店舗情報などを直接メッセージで配信できるサービスです。こちらは初期費用が200万円で、月額は150万円から。どちらも決して安くはないですが、国内の2000万人近いユーザーに届く可能性を考えたら、広告としては悪くない。しかもスタンプのキャラクターには一定の親しみが抱かれますし、ユーザー間で送り合うことで話題にもなる。十分、元は取れるでしょう」(前出・ITジャーナリスト) ■“出会い”目的が出るのはSNSの宿命だが……  今後のNHN Japanの成長に不安材料があるとすれば、それはやはりこの台頭を後押しした当の「LINE」がどこかで躓くことだろう。同サービスの今後を左右することになるであろう次の一手として、7月3日に開催された初の「LINE」カンファレンスで発表されたのは、「ホーム」機能と「タイムライン」機能の導入だった。前者は、自分が撮った写真や動画、位置情報などを使って近況をアップデートできる機能で、後者は「LINE」でつながる友人たちがそれぞれに「ホーム」でアップデートした近況をタイムライン形式で閲覧し、コメントやリアクションをつけることができる機能だ。Androidには8月6日から、iPhoneでは同13日から実際に機能が追加されたが、この展開に対しては懐疑的な見方も多い。 「これまで『LINE』は、ウェブ上ではなくスマートフォン上でのネイティブアプリに特化することで、広範囲な人脈作りというよりはクローズドな人間関係のコミュニケーションに絞ってきました。SNS化することはフェイスブックとのユーザーの奪い合いになる可能性があり、戦略的に正しいとは思えませんね。ライトユーザーを失いかねません」(前出・小川氏)  実際、まだ大きく浸透はしていないようで、「LINE」上の”友だち”が約50人の筆者のタイムラインでも、8月6日の機能開始以降、4件しか投稿がないといった有様である。  さらに、こうしたコミュニケーションサービスにとっては避けがたいことに、「LINE」を出会い系として利用するユーザーも増えてきた。すでに7月には、奈良市の会社員の男(32)が「LINE」を利用して知り合った中学3年生女子とみだらな行為をしたとして滋賀県青少年健全育成条例違反容疑で逮捕されている。この事件で発覚したが、どこか別の掲示板やSNSで「LINE」のID情報と居住地域などを晒し、連絡を待つという手法が”出会い”目的利用のメインになっているようなのだ。過去、こうした”出会い”目的のユーザーをはびこらせないためにGREEやミクシィなどのSNSでは監視を厳しくし、個人あてのメッセージであっても電話番号の交換を行うとアカウントごと停止されるようになっているが、IDの交換では単なるアルファベットの並びゆえ検出も難しい。ユーザー数の急激な増加に伴ってこうした事件が続けば、かねてよりスマホ向けのフィルタリング強化を進めようとしている政府にとっては、格好の規制対象になるだろう。かつてGREEやミクシィが通ってきたのと同じように、「LINE」に対する世間の批判の目も強まるはずだ。  ことほどさように、今や看板サービスとなった「LINE」において不安材料も抱えながら、躍進を続けるNHN Japan。中東やアジア圏での「LINE」人気を追い風に、ネットサービスの本場である欧米をも巻き込んだプラットフォームを築き上げていくことはできるのだろうか? 「フェイスブックやグーグルのような大規模プラットフォームに発展させることは難しいでしょうね。会社自体は収益的には当面死角は見当たりませんが、この2社などのライバルとしてグローバル化できるか? という点においては、やはり韓国や日本のネット事情に特化することで収益力を保っているという見方ができます。ですから、真のグローバルプラットフォーマーには成り得ないでしょう」(前出・小川氏)  果たしてNHN JapanはIT業界を変える存在に成り得るのか? 本特集では、いまだその全貌が世に知られていないであろう同社を解剖しながら、その将来を占っていきたい。 (取材・文/松井哲朗) 【「サイゾーpremium」ではこの他にもNHN Japan躍進の裏側に迫った記事が満載!】韓国国民の7割が「NAVER」を利用? 不正操作疑惑もなんのその韓国NHNは今日も磐石いしたにまさきに訊くNHN Japanブレイクの理由「ライブドア買収にNHNの本気を見た!」濱野智史に訊くNHN Japanブレイクの理由「スタンプとAAはよく似てる!? LINEの台頭は必然」
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