オカルトやホラーを家族で楽しむために「2012年 ハルマゲドン商法」を討つべし

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UMA、心霊現象、都市伝説、オカルト......科学や情報技術が発達した現代でも、今なお話題に上がり続ける真贋不明な有象無象を、"摩訶不思議"のオーソリティー・山口敏太郎が縦横無尽にぶった斬る!  相変わらず、世の中は「2012年人類滅亡」「2012年宇宙人襲来」というバカげたキャンペーンで溢れている。筆者もオカルト作家という立場上、多くの人たちから、この"2012年問題"について聞かれることが多い。  確かに、奇妙なことに多くの予言が2012年に照準を絞ったかのように、この年の人類滅亡や、この年に重大な危機が訪れることを警告している。一番有名なのは、マヤ暦の予言である。  実は、マヤ文明が使用していた暦は、2012年12月21日(12月22日説、12月23日説もある)に終焉を迎えるとされており、それ以降の暦がないのは、人類の歴史が終わるからだと言われている。マヤの暦には、1番目の太陽の時代から数えて、5番目の太陽の時代まであり、現在がちょうどその5番目の太陽の時代に当たるとされている。  他にも伯家神道の言い伝えで、伯家神道の伝授がなされていない天皇が即位してから100年後に日本の国体に大きな変動があると言われており、1912年の大正天皇が即位してからちょうど100年目の2012年がその年だとされている。  また、オーストラリアから世界中に広がった情報で、フォトン・ベルトという「高エネルギーフォトン(光子)」がドーナッツ状の帯になっているものが地球に迫っているという説も唱えられている。地球は約1万年に1回の周期でこのフォトン・ベルトの中に突入しており、前回の突入時には、ムー文明やアトランティス文明が滅びたとされており、今回も地球上の文明が滅びるのではないかとうわさされているのだ。  このようなさまざまな予言のベクトルが2012年を指していることから、人々の間で"2012年問題"に対する恐怖心が蔓延しているのだ。  だが、まったく恐れることはない。このような2012年の予言はまったく根拠のないことだからだ。  例えば、マヤの暦だが、5番目の太陽の時代で途絶えているのは事実だが、その後は1番目の太陽の時代に戻るだけである。つまり、マヤの暦は途絶えているのではなく、何度も繰り返していく循環型の暦なのだ。  また、伯家神道には、"伯家神道の伝授がなされていない天皇が即位してから100年後に日本の国体に大きな変動がある"という予言はなく、単に恐怖をあおるだけの"インチキオカルト雑誌"の捏造に過ぎない。  また、フォトン・ベルトに至っては、女子高生がオーストラリアの雑誌に投稿した、妄想と憶測たっぷりの論文が元ネタである。しかも、この女子高生は母親から聞いた内容をまとめ、その母親は恋人の米国人が話した内容を娘に伝えたと言われている。言ってみれば、母親が彼氏から聞いてきた都市伝説を、娘に披露し、それが雑誌に載っただけのことである。  このような恐怖をあおるだけの2012年予言を、筆者は「2012年ハルマゲドン商法」と呼んでいる。メディアとは、情報伝達であると共にビジネスではあるが、他人の恐怖につけ込んで雑誌や本を売ってはならない。  いくらエンターテインメントやメディアの世界といえども、各企業が情報発信者としてコンプライアンスの遵守に努めている中で、このような無責任で、恐怖心をあおるだけの予言を垂れ流す雑誌や作家は断固として糾弾したい。我々は、ノストラダムスの予言に振りまわされた1999年問題や、ハルマゲドン思想にとりつかれたオカルト妄信者たちが引き起こしたオウム真理教事件を忘れてはならない。  オカルトやホラーはあくまで創作物やエンターテインメントの要素として、家族で安心して見られるものにしなければならない。筆者こと山口敏太郎は、常にそういうイデオロギーで活動してきた。2012年の人類滅亡とは、今まで散々恐怖を撒き散らし、商売にしてきたインチキ野郎たちが滅亡する年なのだ。 (文=山口敏太郎) yamaguchibintaro200.jpg ●やまぐち・びんたろう 1966年7月20日生まれ、徳島県出身。血液型AのRHマイナス。作家・漫画原作者・ライター・オカルト研究家などさまざまな肩書を持つ。UMAや心霊・都市伝説など、あらゆる不思議分野に精通する唯一のオールラウンドプレイヤー。
大予言検証2012年人類滅亡は訪れるのか!? 仰天! amazon_associate_logo.jpg
【関連記事】 「いったい誰の仕業か」UFOの大群が飛来する怪事件が指し示すもの "オフィシャルか、プライベートか......現代における「妖怪と幽霊の違い」とは? UMA研究家・山口敏太郎が語る「UMAとエコロジーの知られざる関係」とは!?

「いったい誰の仕業か」UFOの大群が飛来する怪事件が指し示すもの

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『超仰天! UFO&エイリアン怪奇
遭遇ファイル200』
(ダイアプレス)
UMA、心霊現象、都市伝説、オカルト......科学や情報技術が発達した現代でも、今なお話題に上がり続ける真贋不明な有象無象を、"摩訶不思議"のオーソリティー・山口敏太郎が縦横無尽にぶった斬る!  昨今、多くの人々がUFOを目撃するようになった。どういうわけだが理由は不明だが、大量のUFOが世界各地に飛来するようになっているからだ。  昨年12月4日には、横浜アリーナの上空に100機近いUFOが出現し、通行人など数百人の人々が同時に目撃、軽いパニック状態になった。その様子はデジカメなどで撮影され、YouTubeにもアップされている。当日現場にいた人物に確認すると、3、4回に渡りUFOの大群は出現、多くの人が携帯電話やカメラで撮影したという。  このUFO事件の一報を聞いた時に筆者は、田畑で使用されているカラス除けの銀色のビニール風船が上空を舞っているだけではないかと思った。また、目撃現場付近には結婚式場もあり、そこで放たれた風船の可能性もあるのではないかと推測した。  だが、それだけでは説明しづらい部分がある。  まずひとつ目は、形状が酷似したUFOの大群が他の地域にも出没していることである。2004年3月には、メキシコ南東部の上空に十数機のUFOが出現。偶然、麻薬組織を警戒中であったメキシコ空軍機が撮影したVTRが、メキシコ国内のニュースで放送され世界的な話題となった。  また、世界経済の中心地であるニューヨーク・マンハッタンの上空にも酷似した銀色UFOの大群が飛来していることも見逃せない。10年10月13日ごろ、マンハッタンの上空に突如UFOの大群が出現、数千人の市民がパニックになる中で、低空飛行を繰り返した。警察は「恐らくは観測気球であろう」とコメントしているが、観測気球の届出を受けているはずの連邦航空局に該当情報はなかった。一説には、ネット上で「UFOのマンハッタン飛来事件」は予告されていたともウワサされており、アメリカ中のUFOマニアが熱狂する事態となった。  この2件の事件に続き、横浜の目撃事件、さらに新宿でも同様の事件が発生した。11年5月9日には、新宿上空に銀色のUFOが30数機(一説には100機近く飛行していたとも言われている)が出現、通行人数千人が目撃して、パニックになった。このVTRもYoutubeにアップされ、目撃したおばちゃんの「朝日新聞に連絡して」「初めて見た!?」という興奮した叫び声が"うぶで微笑ましい"と、話題を呼んだ。  2つ目は、横浜や新宿の映像を見るとUFOの各個体がそれぞれ違う方向に移動している点である。単に風船が大量に飛んでいるだけならば、全部が大体同じ方向に流れていくはずである。だが、これらのUFOは1個1個がそれぞれ違った方向に動いているのだ。  これら一連のUFO騒動の真相や背景には、何があるのであろうか。ある宗教団体の風船を使ったプロモーション活動ではないかという説も出たのだが、アメリカやメキシコまで巻き込む事は不可能だろうし、一歩間違えれば米国の連邦航空局に摘発されるリスクもある。ましてや数十から百個の風船を人に見られないように上空にあげ、1個1個を違う方向に飛ばすことは可能であろうか。  やや強引な推理かもしれないが、一般に開放されてないビルの屋上から風船を飛ばし、ビル風に乗せて変則的に飛ばすことは可能かもしれない。だが、そんな手間をかけて何の意味があるのだろうか。そもそも、まったくメッセージの伝わらないプロモーションに意義はない。  例え、本物のUFOだったとしても、どういう真意があるのであろうか。考えれば考える程、意味不明の事件ではないか。  勿論、今後も監視が必要な事件であり、筆者も経過を見守っていきたい。 (文=山口敏太郎) yamaguchibintaro200.jpg ●やまぐち・びんたろう 1966年7月20日生まれ、徳島県出身。血液型AのRHマイナス。作家・漫画原作者・ライター・オカルト研究家などさまざまな肩書を持つ。UMAや心霊・都市伝説など、あらゆる不思議分野に精通する唯一のオールラウンドプレイヤー。
超仰天! UFO&エイリアン怪奇遭遇ファイル200 仰天! amazon_associate_logo.jpg
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オフィシャルか、プライベートか……現代における「妖怪と幽霊の違い」とは?

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『本当にいる日本の「現代妖怪」図鑑』
(笠倉出版社)
UMA、心霊現象、都市伝説、オカルト......科学や情報技術が発達した現代でも、今なお話題に上がり続ける真贋不明な有象無象を、"摩訶不思議"のオーソリティー・山口敏太郎が縦横無尽にぶった斬る!  昨今、アニメや小説に見られた過剰な妖怪ブームも落ち着き、妖怪や怪談が趣味の一分野として定着した感がある。そのせいだろうか、講演会やライブで地方に行ったりすると妖怪や幽霊、怪談に関して質問を受けることがある。  よく聞かれるのが、「妖怪と幽霊の違い」である。これに関しては、過去に柳田国男が当時の妖怪の概念である「おばけ=妖怪」という言葉を使って、「おばけ=妖怪」と「幽霊」の違いを分かりやすく説明している。  柳田の定義付けによると、幽霊は、場所に関係なく特定の相手の前に姿を現すが、妖怪は特定の場所に住み、誰でも分け隔てなく脅かすという。つまり、出現地域が定まっているのが妖怪であり、特定の相手に対して付きまとうのが幽霊であるわけだ。  また、柳田は出現する時間によっても違いを指摘している。「おばけ=妖怪」は、黄昏時やカワタレドキに姿を現し、幽霊は丑三つ時に姿を現すと結論付けたのである。  だが、この柳田による妖怪と幽霊の違いは、あくまで昭和初期、中期の概念であり、今となっては大幅なずれを感じてしまう。特定の場所に縛られ、誰それ構わず驚かす幽霊もいるし、出現時間に縛られることなくアトランダムに出現する。いや、そもそも平成の時代にいたっては、幽霊はともかく妖怪の目撃談は非常に少なくなっている。  そこで、筆者・山口敏太郎は以下のように説明している。 「妖怪はオフィシャルな存在であり、相手が誰でも時間に関係なく人間を驚かす。幽霊はプライベートな存在であり、恨みや妬み、愛情など個人的な感情を持っている相手の前に時間に関係なく出現する。つまり、出現する動機が社会の構成員全員に無差別に姿を現すのが妖怪であり、あくまで個人的な理由により出現するのが幽霊であるのだ」  このように説明すると、以下のような反論が返ってくる。 「妖怪や幽霊は時間に関係なく出現することは分かったが、俗に心霊スポットに出現する幽霊は、幽霊なのにある一定の場所に出現し、不特定の人間を脅かすモノもいる。これはなぜなのか」  これは簡単である。既述したが"妖怪の目撃談が減っている"という事実は、深く掘り下げていくと"かつて妖怪扱いされた存在を、現代では幽霊扱いしている"といえるのだ。  平たくいえば、現代の幽霊目撃談の中には、多くの妖怪目撃談が含まれている。  話を戻して説明してみよう。幽霊なのにある一定の場所に出現し、不特定の人間を脅かすモノもいる、という概念は最初から間違えている。一定の場所に出現し、不特定多数の人を脅かしている時点で"妖怪化"しているのだ。  つまり、個人的な感情(恨み、妬み、愛情)などを持って出現し続けていた幽霊は、時代が進み、その人が生前に感情を抱いていた相手も全て死に絶え、"○○○○さんの幽霊"と呼ばれていたものが忘れ去られ、単なる"女の化け物""男の化け物"となってしまう。こうなった場合、既に個人の霊魂ではなく、妖怪化しているわけだ。  こういう変換はよく起こる。雪山で死んだ女の幽霊はいつしか「雪女」に、旧家に出現する子どもの幽霊は「座敷わらし」に、○○さんの人魂はいつしか「怪火○○」に変化していく。あくまで山口敏太郎流の呼び方だが、これを「幽霊の妖怪化」と呼んでいる。  だが、現代人はこの妖怪化した幽霊さえも、幽霊と解釈しており妖怪の減少化につながっているのだ。  結論をいえば、かつて妖怪と呼ばれたはずの固有名詞がとれた古い幽霊も、現代では依然として幽霊扱いされており、幽霊と妖怪の違いが希薄になっているが、出現する動機で、幽霊と妖怪は区別できる。妖怪(妖怪化した幽霊含む)は一定の場所に留まり、誰でも彼でも脅かすが、幽霊は生前感情を抱いた特定の相手の前に出現する。また、24時間人間が生活している現代では幽霊も妖怪もフルタイムの出現が可能になっている、ということである。あなたが聞いた話は、妖怪談だろうか幽霊談だろうか。 (文=山口敏太郎) yamaguchibintaro200.jpg ●やまぐち・びんたろう 1966年7月20日生まれ、徳島県出身。血液型AのRHマイナス。作家・漫画原作者・ライター・オカルト研究家などさまざまな肩書を持つ。UMAや心霊・都市伝説など、あらゆる不思議分野に精通する唯一のオールラウンドプレイヤー。
本当にいる日本の「現代妖怪」図鑑 いるいる! amazon_associate_logo.jpg
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UMA研究家・山口敏太郎が語る「UMAとエコロジーの知られざる関係」とは!?

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 ネッシー、ビッグフッド、チュパカブラなどの未確認生物を表す「UMA」(Unidentified Mysterious Animal)という言葉はすでにメディアなどでもお馴染みだろう。このUMA好きによるUMA好きのためのイベント「UMAサミット」が6月5日に東京で開催され、大盛況のうちに終了した。このイベントの主宰者であり、UMAについての著作は15冊以上を数えるというUMA研究家・山口敏太郎氏に知られざる生物の魅力を訊いた! ──先日開催されたUMAサミットは大盛況だったようですが、その模様を教えてください。 「UMA研究家の天野ミチヒロさんや怪獣デザイナーの島本高雄さんなどの出演者と共に、それぞれが持つUMAに対する想いを語りました。お客さんも会場キャパのギリギリまで人が入り、事前の予約も途中で締切らざるを得なくなってしまいました」 ──世間にUMA好きは結構いるんですか?
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「多いですよ。UMAの本は売れるんです。マンガ、文庫本、コンビニ本までいろいろな出版社から15冊以上出しているんですが、心霊とか妖怪、陰謀論よりもUMAの方が売れています」 ──サミットの時はどういうお話をされたんでしょうか? 「あまり表の媒体には書けないような内容ばかりなんですが......。『モーゴウル』というUMAがいるんですが、その正体を突き止めるために島本さんがイギリスまで訪れたレポートが発表されたりしましたね。僕自身もネッシーについての話をしたり......」 ──ネッシーですか? 以前、ねつ造だということが発覚しましたよね? 「はい、有名な写真は潜水艦とヘビのおもちゃで作ったねつ造だということが判明しました。ただ、巨大生物がいることは確かだと思います。ただし、みんなが期待するような怪獣や海竜ではなく、サケの巨大化したものではないかというのが僕の説です。ネス湖から流れるネス川では、すごく巨大なサケが穫れるんです。それが3、4匹で群れていたら巨大生物に見えるはずです」  UMA研究家として知られる山口氏。その熱意のきっかけとなった事件は今から30年前に遡るという。 ──山口さんがUMAを追うようになったきっかけは? 「僕は四国の出身なんですが、大蛇騒動が昭和50年代にあったんです。剣山というところで丸太のような大蛇が目撃され、地元新聞に報道されるくらいの大騒ぎだったんです。僕自身『ゲゲゲの鬼太郎』や『デビルマン』などの影響で妖怪などの方が好きだったんですが、その時にUMAに魅せられました。怪獣や妖怪はファンタジーでしたが、UMAは身近にいたんです」
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──確かに身近でそんな大騒ぎになっていれば興味を持ちますね。 「昭和50年代はその他にもヒバゴン騒動があったし、ニューネッシーが引き上げられた。ツチノコも漫画家の矢口高雄先生が『幻の怪蛇バチヘビ』を描いてブームになった。池田湖にはイッシー、屈斜路湖にはクッシーがいた。同時多発的に起こったまさにUMA黄金期です。その時に子どもだった人は相当に影響を受けていると思います」 ──日本全国にUMA目撃証言はあるんでしょうか? 「カッパを岩手県の遠野で見たと言う人がいて、本物としか思えない目撃証言も多いんです。現場に行くとそれらしき物証もあります。ただ、カッパはイタチとかの倍数体(遺伝子異常)ではないかと思っています。温度と圧力を加えると魚の卵では倍数体遺伝子がすぐにできてしまうんです。目撃者がいるけど、全く捕まらないのはそういった突然変異が原因なんじゃないかと考えています」 ──突然変異が原因なんですか? 「その他にも原因はあります。最近、宮城県で野生のカンガルーが生息していると報道されました。地元では『カンガルー酒』も発売されるくらい盛り上がったんですが、これもおそらくペットで飼っていたのを棄ててしまったんでしょうね。カンガルーは難しいんですが、ワラビーなら日本でも越冬できるんです。外見も似ているので、ワラビーじゃないかと思います」
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──そういったこともUMA誕生の原因になるんですね 「『テレポートアニマル』といって、そこに住むはずのない生物を人間が連れてきてしまい、UMAとして騒がれる例は多いです。ペットショップなどで無責任に購入して逃がしてしまうとテレポートアニマルになってしまうんです。少数のうちはUMAでも、鎌倉のアライグマ問題のように個体数が増えてくると立派な社会問題に発展してしまいます」  UMA=未確認生物は決して想像上の怪物ではない。山口氏によれば人間のエゴによって連れてこられたテレポートアニマルたちも立派な「UMA」だという。そして、人間が生み出してしまったUMAはまだまだ数多く存在する。 ──「テレポートアニマル」の他にも、人間が原因でUMA騒動となる例はあるんでしょうか? 「また、外来種との交雑も起こっています。和歌山ではタイワンザルが増えてニホンザルと混血になってしまったり、岡山や京都でも中国と日本のサンショウウオが混血してしまっているんです。沖縄では台湾ハブと琉球ハブが混血し『スーパーハブ』が誕生しています。普通のハブよりも大きくて毒も強いから血清も効かないんです」 ──それは大問題ですね。 「遺伝子汚染や純血種絶滅の引き金になります。さらには交雑種が繁殖してしまったら生態系の崩壊にもつながるんです」 ──UMAを考えることは生物学的な側面もあるんでしょうか? 「そうですね。環境や種について考えることがとても重要なんです。ホッキョクグマが環境の悪化が原因でアラスカに上陸しているんですが、普通のクマと交雑して白黒まだらなクマが生まれてしまったりしている状況です。これは生物としてもよくないことですよね。人間が原因となってUMAが生まれてしまっているんです」 ──UMAを考えることが環境問題につながるとは意外です。 「UMAを考えるにあたっては、論理的に考えなきゃいけないんです。人間が外来生物を連れてくるエゴを考えなきゃいけないし、環境が激変してホッキョクグマが交雑してしまうという現実を考えなきゃいけない。だからUMAファンは意外とまともな人が多いんです」 ──(笑) 「もちろん不思議な生物も確かに存在するんだけど、解明できるところはしっかり解明していかないとダメです。別にそれを解明したところでUMAへのロマンが消えるわけじゃないし、UMAに対する愛が変わるわけじゃない。だからUMAは面白いんですよ!」 (取材・文=萩原雄太[かもめマシーン]) ●やまぐち・びんたろう 作家・漫画原作者・ライター・オカルト研究家・株式会社山口敏太郎タートルカンパニー代表取締役。妖怪・都市伝説・UMA(未確認生物)・怪談・心霊 スポット・UFO・日本史ミステリー・前世・格闘技・秘密結社・サンカ・忍び・幽霊・四次元・超能力・呪術など様々な分野で活躍する。7月23日には阿佐ヶ谷ロフトにてオールナイトで語り明かすイベント「山口敏太郎祭り3」を開催!
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