『けもフレ』たつき監督降板騒動で甦る25年前の怒り……誰ひとり「コミックコンプ」の恨みは忘れちゃいない!!

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『宇宙英雄物語 1』(KADOKAWA)
 一大騒動となっている、アニメ『けものフレンズ』たつき監督降板騒動。ファンの怒りは日本だけでなく世界へと広がり、署名活動も始まった。降板が明らかになった直後から、ニコニコ動画のプレミアム会員解約をツイートする人も急増。カドカワ株式会社の株価が一時急落する事態ともなり、投資家の注目を集めている。  この騒動と共に、30代後半以上のファンが思い出すのが、あの忌まわしい25年前の記憶である。  それは、1992年12月のこと。  当時、角川書店の最有力マンガ月刊誌であった「月刊コミックコンプ」の発売日を、読者は今か今かと待っていた。何しろ『サイレントメビウス』は、ロイが殺され香津美が失踪する急展開。いよいよ連載も佳境に入った『宇宙英雄物語』は、アニメ化も発表されて徐々に情報が解禁されていたからだ。  だが、発売日。ワクワクしながらページを開いた読者は凍り付き、しばらく事態を飲み込めなかった。楽しみにしていたはずの連載が『銀河戦国群雄伝ライ』を除いては、掲載されていない。その代わりに、なんだかよくわからないマンガばかりでページが埋められている。記事ページに掲載されている編集者の名前も、まったく知らないものになっている。  事態がのみ込めず、唖然とする読者の目に飛び込んできたのは、書店でその横に陳列されていた、見たことのない雑誌「月刊電撃コミックGAO!」。何かを感じて、そちらのページをめくってみると「コンプ」に載っていたハズの連載が、タイトルを微妙に弄ったりして、そのまま掲載されているではないか。  それは「コンプ」だけではなかった。「コンプティーク」も「マル勝スーパーファミコン」も、すべてが、初めて見る「電撃」の名を冠した雑誌と中身が入れ替わっているではないか!!  まだ、インターネットもない時代。何かが起こって、会社が分裂したのだろう程度しか想像することはできなかった。次第に事態が明らかになるのは、角川春樹社長(当時)が麻薬取締法違反などで逮捕され騒動になったこと。その報道の中で、ようやく読者は、春樹氏の弟・角川歴彦が角川書店から独立し、新会社メディアワークスを立ち上げて分裂した“お家騒動”の経緯を知るに至ったのである。  その後、歴彦は古巣へと復帰。メディアワークスとの両輪によって会社はさらに発展していくことになる。  けれども、それは読者、あるいはマンガ家にとっては、いまだに許すことのできないことである。今か今かと期待していた『宇宙英雄物語』のOVAは立ち消えとなった。『サイレントメビウス』も絶好調のところで中断(「電撃~」では現在“本作の第0巻”になっている『メビウスクライン』を連載開始)されたため、読者は一気に冷や水を浴びせられた。正直、移籍した連載陣の中には今単行本で読み直しても、明らかにテンションが下がっているものもある。  どうしようもなさの中で、惰性で両方の雑誌を買い続けていた筆者だが「コンプ」の方は正直同人誌レベル……その中で唯一光っていた広江礼威の『翡翠峡奇譚』も廃刊と共に打ち切り……。  そんな忘れもしない読者への裏切りが、たつき監督降板騒動と共に甦ってきたのだ。  そう、当時の読者は誰一人として、あの恨みを忘れちゃいないのだ。とりわけ少ない小遣いで雑誌を楽しみにしていた中高生たちは。  だからこそ、今再びのファンへの裏切りは、燃え上がる……。 (文=昼間たかし)

『けもフレ』たつき監督降板騒動で甦る25年前の怒り……誰ひとり「コミックコンプ」の恨みは忘れちゃいない!!

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『宇宙英雄物語 1』(KADOKAWA)
 一大騒動となっている、アニメ『けものフレンズ』たつき監督降板騒動。ファンの怒りは日本だけでなく世界へと広がり、署名活動も始まった。降板が明らかになった直後から、ニコニコ動画のプレミアム会員解約をツイートする人も急増。カドカワ株式会社の株価が一時急落する事態ともなり、投資家の注目を集めている。  この騒動と共に30代後半以上のファンが思い出すのが、あの忌まわしい25年前の記憶である。  それは、1992年12月のこと。  当時、角川書店の最有力マンガ月刊誌であった「月刊コミックコンプ」の発売日を、読者は今か今かと待っていた。何しろ『サイレントメビウス』は、ロイが殺され香津美が失踪する急展開。いよいよ連載も佳境に入った『宇宙英雄物語』は、アニメ化も発表されて徐々に情報が解禁されていたからだ。  だが、発売日。ワクワクしながらページを開いた読者は凍りついた。楽しみにしていたはずの連載が、『銀河戦国群雄伝ライ』を除いては掲載されていない。その代わりに、なんだかよくわからないマンガばかりでページが埋められている。記事ページに掲載されている編集者の名前も、まったく知らないものになっている。  事態が飲み込めず、唖然とする読者の目に飛び込んできたのは、書店でその横に陳列されていた、見たことのない雑誌「月刊電撃コミックGAO!」。そちらのページをめくってみると「コンプ」に載っていたはずの連載が、タイトルを微妙にいじったりして、そのまま掲載されているではないか。  それは「コンプ」だけではなかった。「コンプティーク」も「マル勝スーパーファミコン」も、すべてが、初めて見る「電撃」の名を冠した雑誌と中身が入れ替わっているではないか!!  まだ、インターネットもない時代。何かが起こって、会社が分裂したのだろう程度しか想像することはできなかった。次第に事態が明らかになるのは、角川春樹社長(当時)が麻薬取締法違反などで逮捕され騒動になったこと。その報道の中で、ようやく読者は、春樹氏の弟・角川歴彦が角川書店から独立し、新会社メディアワークスを立ち上げて分裂した“お家騒動”の経緯を知るに至ったのである。  その後、歴彦は古巣へと復帰。メディアワークスとの両輪によって会社はさらに発展していくことになる。  けれども、それは読者、あるいはマンガ家にとっては、いまだに許すことのできないことである。今か今かと期待していた『宇宙英雄物語』のOVAは立ち消えとなった。『サイレントメビウス』も絶好調のところで中断(「電撃~」では現在“本作の第0巻”になっている『メビウスクライン』を連載開始)されたため、読者は一気に冷や水を浴びせられた。正直、移籍した連載陣の中には今単行本で読み直しても、明らかにテンションが下がっているものもある。  どうしようもなさの中で、惰性で両方の雑誌を買い続けていた筆者だが、「コンプ」は正直、同人誌レベル……。その中で唯一、光っていた広江礼威の『翡翠峡奇譚』も廃刊と共に打ち切り……。  そんな忘れもしない読者への裏切りが、たつき監督降板騒動と共に甦ってきたのだ。  そう、当時の読者は誰一人として、あの恨みを忘れちゃいないのだ。とりわけ、少ない小遣いで雑誌を楽しみにしていた中高生たちは。  だからこそ、今再びのファンへの裏切りは燃え上がる……。 (文=昼間たかし)

男だったら野望を持て! 狂気と暴力が織り成す“殺しんぼ”『野望の王国』

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『野望の王国 完全版』(日本文芸社)
 突然ですが、皆さんの「野望」はなんでしょうか? 人は皆、誰しも心に野望を秘めているはず。社長になりたい、ユーチューバーになりたい、総選挙で推しメンを1位にしたい、ラーメン二郎を全店制覇したいなどなど……。  今回ご紹介する『野望の王国』は、そんな野望ニストに死ぬまでに一度は読んでほしい作品。東大法学部を首席で卒業するほどの頭脳を持つ男たちが、権力への野望に取り憑かれ、日本を支配するために暴力団・警察・政治・宗教など、ありとあらゆるものを利用して野望を達成しようとする究極のバイオレンス劇画。どこを切ってもすさまじい暴力表現と、狂気のキャラクターにあふれています。こんなに何もかもが狂ってるマンガは、ほかに見たことありません。  本作は1977年から82年まで「週刊漫画ゴラク」(日本文芸社)に連載されており、原作は雁屋哲先生、作画は由起賢二先生です。雁屋先生は『美味しんぼ』の原作者として有名ですが、本作は『美味しんぼ』のコンセプトとは対極にある、狂気と暴力がメインの「殺しんぼ」な作品であるといえます。  主人公は橘征五郎と片岡仁という東大法学部の学生2人。東大で主席を争うほど頭脳明晰なだけでなく、弱小アメフト部を2人の活躍で日本一にしてしまうほどのスポーツ万能ぶり。将来は大学教授か官僚か、いずれにしてもエリート街道まっしぐらと思われていた2人が、研究室の教授に進路を聞かれると……  征五郎「我々は野望達成にすべてをかけると決めたのです」「ぼくたちが法学部政治学科で政治を学んだのは、人が人を支配する仕組み、権力をつかむための方法を学ぶためだったといっていいでしょう!」  片岡「この世は荒野だ! 唯一野望を実行に移す者のみがこの荒野を制することができるのだ!」  このように、意味不明なことをのたまいます。教授も同級生もお口アングリ、唖然です。  実は主役のひとり、征五郎は神奈川県下最大の暴力団「橘組」組長の五男坊。しかし、組長の妾腹の息子のため、本妻の息子たちに比べて冷遇されていました。そのため、相棒の片岡とともに橘組を乗っ取り、暴力で日本を支配するという大いなる野望を持っていたのでした。東大で一生懸命勉強してきた結論がこれですよ。東大は一体何を教えているんでしょうか。  そして、ついに征五郎と片岡の野望が動きだす時が来ました。橘組の親分、橘征蔵が死去し、世代交代が起こります。跡を継ぐ息子たちは征一郎から征五郎までの5人兄弟。そして、そのうち征二郎と征五郎だけが妾腹。兄弟それぞれの思惑が動きだします。  次期組長の第一候補で長男の征一郎が30歳、次男の征二郎が29歳、双子の征三郎と征四郎が28歳、末っ子の征五郎が21歳という設定なのですが、どいつもこいつも余裕で40代以上の面構え、実年齢+15歳ぐらいはいってそうなルックスなのです。 ■恐るべき東大生、征五郎・片岡の手腕  征五郎と片岡の橘組乗っ取り計画は、組長の葬儀の日に決行されました。2人が秘密裏に雇った兵隊たちが、橘組本家に奇襲をかけます。葬儀の日とあって、大混乱の橘組。そのドサクサで征一郎を暗殺。あっという間に、組長と次期組長の葬儀になってしまいました。  さらに、告別式にも巨大なタンクローリーを突っ込ませ、業火の渦でパニックになる中、ヒットマンが征三郎を暗殺。この鮮やかな手口、東大生の頭脳が遺憾なく発揮されています(悪いほうに)。そんな感じで、東大生の野望のために、いとも簡単に人が死んでいくマンガなのです。  とにかく本作のテーマは「野望」そして「暴力」です。征五郎と片岡は、こんな名ゼリフを残しています。 「男は一旦、野望にとりつかれたら、もう燃えつきるまで猛進するしかありません」 「力とは、暴力それに金。他に何が必要だというんです?」  いや、ほかにもいろいろ必要だと思うんですけど……。 ■最強のカリスマヤクザ征二郎  征一郎が殺された後、橘組の新組長となった征二郎、この男こそ、征五郎と片岡の野望にとって最大の障壁となる男です。知力は東大生の2人をも上回り、殺しをやれば冷酷非道。そして、組長としての圧倒的なカリスマ性を持つ――。これで29歳です。なんて嫌なアラサーでしょうか。  征二郎はそのカンのよさから、一連の兄弟殺しに征五郎と片岡が絡んでいるのではないかと早々に疑いを持ちますが、同じ妾腹の息子としてつらい境遇を歩んできた征五郎をかわいがっていたため、どうしても征五郎の裏切りに確信を持つことができません。  そんな中、本家の生き残りでアホの征四郎が征五郎たちにそそのかされ、兄を殺したのは征二郎だと思い込み、戦争を仕掛けます。怒った征二郎は、征四郎の屋敷を米軍のヘリを使って空爆。屋敷から逃げ出してきた征四郎を生け捕りにして、証拠を一切残さず始末してしまいます。恐るべき征二郎の力……。兄弟を倒すのに米軍まで使うヤクザって聞いたことないよ! ■マンガ史上最悪のバイオレンス警察署長・柿崎  そんな内輪モメに揺れる橘組をぶっ潰さんと、川崎中央署に赴任してきた新任警察署長、柿崎憲。征五郎や片岡の先輩にあたる東大法学部卒で、30歳にして署長に就任。超スピードで出世街道を歩むこの男こそ、マンガ史上最悪の危険思想を持つ警察署長です。というか、このマンガに出てくる東大出身者は基本的に危険人物しかいません。 「おれが警察庁に入ったのは日本の警察を動かす力を持つためだ! 日本は警察国家だ!警察こそは日本最大の暴力機構だ! おれはその警察を乗っ取るのだ!!」 「この世を支配するのは暴力だっ! 暴力が全てだっ! 日本の表世界の暴力機構が警察なら、裏世界のそれは暴力団だっ! 表裏二つの暴力機構を握れば巨大な権力をつかむことが出来るっ!」 「川崎中央署の全ての力を2人の思う通りに使うがいい。人殺しでもなんでも無制限だ!」  どうですか、柿崎のこの名ゼリフの数々。警察は日本最大の暴力機構って……。こいつにかかると警察が悪党、ヤクザが正義の味方に見えてしまうから困ります。  この柿崎の登場により、征二郎率いる正統派ヤクザの橘組、橘組を乗っ取ろうと画策する征五郎・片岡の若獅子会、どちらもまとめてぶっ潰そうとする柿崎警察署長の三すくみによるすさまじい裏切り合い、潰し合いがラストまで続きます。  舞台となる川崎は、こいつらの闘いのせいで製鉄場爆破、石油コンビナート爆破、造船所爆破、競馬場での暴動などが引き起こされた挙げ句、川崎中が火の海になります。なんて川崎市民に迷惑なマンガなんだ……。  ほかにも関西最大の暴力団や、自衛隊を自由に使えるほどの強大な力を持つ政界のフィクサー、信者を次々と殺人鬼に洗脳する信仰宗教の教祖様などなど、とりあえず関わったら絶対ヤバいジャンルのヤツらが一通り絡んできて、狂った暴力世界を奏でている作品です。  長編作品ながら、一度読みだすと続きが気になって途中でやめられない、そんなかっぱえびせんやプリングルズのような中毒性を持った劇画です。画も内容もあまりに濃すぎるので敬遠する人も多そうですが、だまされたと思って読んでみてください。絶対にハマります。そして知らず知らずのうちに、あなたの心にも野望の火がともるに違いありません。 (文=「BLACK徒然草」管理人 じゃまおくん<http://ablackleaf.com/>) 「ザオリク的マンガ読み」過去記事はこちらから

男だったら野望を持て! 狂気と暴力が織り成す“殺しんぼ”『野望の王国』

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『野望の王国 完全版』(日本文芸社)
 突然ですが、皆さんの「野望」はなんでしょうか? 人は皆、誰しも心に野望を秘めているはず。社長になりたい、ユーチューバーになりたい、総選挙で推しメンを1位にしたい、ラーメン二郎を全店制覇したいなどなど……。  今回ご紹介する『野望の王国』は、そんな野望ニストに死ぬまでに一度は読んでほしい作品。東大法学部を首席で卒業するほどの頭脳を持つ男たちが、権力への野望に取り憑かれ、日本を支配するために暴力団・警察・政治・宗教など、ありとあらゆるものを利用して野望を達成しようとする究極のバイオレンス劇画。どこを切ってもすさまじい暴力表現と、狂気のキャラクターにあふれています。こんなに何もかもが狂ってるマンガは、ほかに見たことありません。  本作は1977年から82年まで「週刊漫画ゴラク」(日本文芸社)に連載されており、原作は雁屋哲先生、作画は由起賢二先生です。雁屋先生は『美味しんぼ』の原作者として有名ですが、本作は『美味しんぼ』のコンセプトとは対極にある、狂気と暴力がメインの「殺しんぼ」な作品であるといえます。  主人公は橘征五郎と片岡仁という東大法学部の学生2人。東大で主席を争うほど頭脳明晰なだけでなく、弱小アメフト部を2人の活躍で日本一にしてしまうほどのスポーツ万能ぶり。将来は大学教授か官僚か、いずれにしてもエリート街道まっしぐらと思われていた2人が、研究室の教授に進路を聞かれると……  征五郎「我々は野望達成にすべてをかけると決めたのです」「ぼくたちが法学部政治学科で政治を学んだのは、人が人を支配する仕組み、権力をつかむための方法を学ぶためだったといっていいでしょう!」  片岡「この世は荒野だ! 唯一野望を実行に移す者のみがこの荒野を制することができるのだ!」  このように、意味不明なことをのたまいます。教授も同級生もお口アングリ、唖然です。  実は主役のひとり、征五郎は神奈川県下最大の暴力団「橘組」組長の五男坊。しかし、組長の妾腹の息子のため、本妻の息子たちに比べて冷遇されていました。そのため、相棒の片岡とともに橘組を乗っ取り、暴力で日本を支配するという大いなる野望を持っていたのでした。東大で一生懸命勉強してきた結論がこれですよ。東大は一体何を教えているんでしょうか。  そして、ついに征五郎と片岡の野望が動きだす時が来ました。橘組の親分、橘征蔵が死去し、世代交代が起こります。跡を継ぐ息子たちは征一郎から征五郎までの5人兄弟。そして、そのうち征二郎と征五郎だけが妾腹。兄弟それぞれの思惑が動きだします。  次期組長の第一候補で長男の征一郎が30歳、次男の征二郎が29歳、双子の征三郎と征四郎が28歳、末っ子の征五郎が21歳という設定なのですが、どいつもこいつも余裕で40代以上の面構え、実年齢+15歳ぐらいはいってそうなルックスなのです。 ■恐るべき東大生、征五郎・片岡の手腕  征五郎と片岡の橘組乗っ取り計画は、組長の葬儀の日に決行されました。2人が秘密裏に雇った兵隊たちが、橘組本家に奇襲をかけます。葬儀の日とあって、大混乱の橘組。そのドサクサで征一郎を暗殺。あっという間に、組長と次期組長の葬儀になってしまいました。  さらに、告別式にも巨大なタンクローリーを突っ込ませ、業火の渦でパニックになる中、ヒットマンが征三郎を暗殺。この鮮やかな手口、東大生の頭脳が遺憾なく発揮されています(悪いほうに)。そんな感じで、東大生の野望のために、いとも簡単に人が死んでいくマンガなのです。  とにかく本作のテーマは「野望」そして「暴力」です。征五郎と片岡は、こんな名ゼリフを残しています。 「男は一旦、野望にとりつかれたら、もう燃えつきるまで猛進するしかありません」 「力とは、暴力それに金。他に何が必要だというんです?」  いや、ほかにもいろいろ必要だと思うんですけど……。 ■最強のカリスマヤクザ征二郎  征一郎が殺された後、橘組の新組長となった征二郎、この男こそ、征五郎と片岡の野望にとって最大の障壁となる男です。知力は東大生の2人をも上回り、殺しをやれば冷酷非道。そして、組長としての圧倒的なカリスマ性を持つ――。これで29歳です。なんて嫌なアラサーでしょうか。  征二郎はそのカンのよさから、一連の兄弟殺しに征五郎と片岡が絡んでいるのではないかと早々に疑いを持ちますが、同じ妾腹の息子としてつらい境遇を歩んできた征五郎をかわいがっていたため、どうしても征五郎の裏切りに確信を持つことができません。  そんな中、本家の生き残りでアホの征四郎が征五郎たちにそそのかされ、兄を殺したのは征二郎だと思い込み、戦争を仕掛けます。怒った征二郎は、征四郎の屋敷を米軍のヘリを使って空爆。屋敷から逃げ出してきた征四郎を生け捕りにして、証拠を一切残さず始末してしまいます。恐るべき征二郎の力……。兄弟を倒すのに米軍まで使うヤクザって聞いたことないよ! ■マンガ史上最悪のバイオレンス警察署長・柿崎  そんな内輪モメに揺れる橘組をぶっ潰さんと、川崎中央署に赴任してきた新任警察署長、柿崎憲。征五郎や片岡の先輩にあたる東大法学部卒で、30歳にして署長に就任。超スピードで出世街道を歩むこの男こそ、マンガ史上最悪の危険思想を持つ警察署長です。というか、このマンガに出てくる東大出身者は基本的に危険人物しかいません。 「おれが警察庁に入ったのは日本の警察を動かす力を持つためだ! 日本は警察国家だ!警察こそは日本最大の暴力機構だ! おれはその警察を乗っ取るのだ!!」 「この世を支配するのは暴力だっ! 暴力が全てだっ! 日本の表世界の暴力機構が警察なら、裏世界のそれは暴力団だっ! 表裏二つの暴力機構を握れば巨大な権力をつかむことが出来るっ!」 「川崎中央署の全ての力を2人の思う通りに使うがいい。人殺しでもなんでも無制限だ!」  どうですか、柿崎のこの名ゼリフの数々。警察は日本最大の暴力機構って……。こいつにかかると警察が悪党、ヤクザが正義の味方に見えてしまうから困ります。  この柿崎の登場により、征二郎率いる正統派ヤクザの橘組、橘組を乗っ取ろうと画策する征五郎・片岡の若獅子会、どちらもまとめてぶっ潰そうとする柿崎警察署長の三すくみによるすさまじい裏切り合い、潰し合いがラストまで続きます。  舞台となる川崎は、こいつらの闘いのせいで製鉄場爆破、石油コンビナート爆破、造船所爆破、競馬場での暴動などが引き起こされた挙げ句、川崎中が火の海になります。なんて川崎市民に迷惑なマンガなんだ……。  ほかにも関西最大の暴力団や、自衛隊を自由に使えるほどの強大な力を持つ政界のフィクサー、信者を次々と殺人鬼に洗脳する信仰宗教の教祖様などなど、とりあえず関わったら絶対ヤバいジャンルのヤツらが一通り絡んできて、狂った暴力世界を奏でている作品です。  長編作品ながら、一度読みだすと続きが気になって途中でやめられない、そんなかっぱえびせんやプリングルズのような中毒性を持った劇画です。画も内容もあまりに濃すぎるので敬遠する人も多そうですが、だまされたと思って読んでみてください。絶対にハマります。そして知らず知らずのうちに、あなたの心にも野望の火がともるに違いありません。 (文=「BLACK徒然草」管理人 じゃまおくん<http://ablackleaf.com/>) 「ザオリク的マンガ読み」過去記事はこちらから

“モノノフ”作者がドルヲタの悲哀を描くマンガ『堂々とアイドル推してもいいですか?』小城徹也氏インタビュー

モノノフ作者がドルヲタの悲哀を描くマンガ『堂々とアイドル推してもいいですか?』小城徹也氏インタビューの画像1
 人は誰しも秘密がある。それは、家族の間でも同じだ。  しかし、人に知られずに味わう楽しみには、また違った面白さがあることも事実だ。  今、アイドルヲタク(通称:ドルヲタ)界隈で「けもの道」と呼ばれる人たちがいる。奥さんや子どもに内緒にしつつ、アイドルを楽しむ人のことである。  そんな「けもの道」の悲哀を描き、話題となっているマンガがある。  その名も『堂々とアイドル推してもいいですか?』(KADOKAWA)、通称『堂推し』。  家族に隠れて、アイドルを楽しむことの苦労はどんなところにあるのか? 今まであまり公にされることがなかった人たちの生体はどんなものなのか?  それらを知るため、作者の小城徹也さんにインタビューを行った。 * * * ――この作品を描くことになった経緯を教えてください。 小城徹也(以下、小城) 以前、“アイドルヲタク”をテーマにしたファンタジーマンガを描いたことがあるんです。宇宙人がやってきて、アイドルについて学ぶみたいな。それをKADOKAWAさんに持ち込んだ時に、編集の方から「リアルなアイドルヲタクについて描いてみてはどうか」と言われたのがきっかけですね。 ――製作にあたり、実際にヲタクの方に取材をしたのでしょうか? 小城 元々私の周りにドルヲタの方がいたというのもありますし、より詳しく話を聞くために協力してもらったりしました。ちょうど「けもの道」の方も多かったので。その後は、ツイキャスや、飲み会などでも情報収集しましたね。 ――9月5日には、「マンガワールド」というイベントに出演されましたね。 小城 以前描いていた『ももプロZ』(講談社)というマンガを出した時に、このイベントの関係者の方がモノノフ(ももいろクローバーZのファン)で、そこからお話をいただきました。『堂推し』の連載が始まった時に「コミックスが出たらまたやりたいね」という話をしていたんです。 ――『堂推し』に出てくるアイドル(あらたなチューズ)が架空のグループなのは、何か理由があるのでしょうか? 小城 例えば、「ももクロ」と名前を出しちゃうと、そのファンしか見てもらえないのではないかという懸念がありましたね。ただ、描き始めた当初は、ももクロしかアイドルに詳しくなかったので、ベースはももクロになってます(笑)。 ――モノノフになったきっかけは? 小城 2012年の夏ぐらいに、ももクロがたくさんテレビ番組に出ていた時期があるんです。今思うと、アルバムが発売されて、その宣伝もあったようですが、『しゃべくり007』(日本テレビ系)とか、『ゴッドタン』(テレビ東京)を見ていて、「なんだか変わった子たちだな」と思いまして。  それまで、バラエティ番組に出ているアイドルというと、芸人においしくいじってもらって終わる、みたいな感じだったじゃないですか。でも、ももクロは逆に芸人の方があたふたしちゃうようなトークをしていて、そこが新鮮だと思いました。それまで見たことないアイドルだなと感じました。 ――それから曲を聴き始めたということですか? 小城 そうですね。それまでのアイドルって、恋愛ソングみたいのが多い印象だったのですが、歌もちょっと変わってる感じで良かったですね。ライブに行ったのは、関係者席で見た「男祭り 2012-Dynamism-」が一番最初でした。コールはすごいし、お神輿が客席に入ったりで、カルチャーショックでしたね。他のアーティストのライブとはだいぶ違いました。 ――マンガだと、主人公の奥さんはアイドル嫌いですが、小城さんがももクロにハマった時、奥様の反応はいかがでしたか? 小城 それが、資料でいただいたライブDVDを家に置いておいたら、妻が勝手に見て勝手にハマってくれたんですよ(笑)。仕事という免罪符もあったんで、うちはけもの道を免れました(笑)。 ――ヲタク同士の横のつながりみたいなものは、すぐにできたんでしょうか? 小城 2013の日産スタジアムの「夏のバカ騒ぎ WORLD SUMMER DIVE 2013.8.4」が最初ですね。『堂推し』を描き始めた頃、ももクロはもう「握手会」とか「特典会」をやってなかったので、それがどういうものかわからなかったんです。なので、そうやって広がっていった横のつながりだったり、Twitterでもオススメを聞いたりして他の現場に行ってみました。  周りに元々スタダDD(ももクロが所属するスターダストプロモーションのアイドルを追いかけている人)界隈の方が多かったので、最初に行ったのは3Bjunior内の「ロッカジャポニカ」だったかな? その次が確か、「GRAZIE4」。あと、アイドルにもモノノフの方が多いので、「この子、モノノフでアイドルだから来て欲しい」という声も多くて、ライブを観に行ったりしましたね。 ――今年の夏は、アイドルフェスなども行かれていたようですね。 小城 7月の「アイドル横丁夏まつり!!」では「プレイボールズ」が一番気になりました。Twitterでオススメを聞いて、自分なりのタイムテーブルを作ったりしました。あとは、ドルヲタのみなさんとの交流を含めて行った部分もあったので、そこでも楽しみがありました。 ――今作では、「まだ描きたいことがある」という終わりになっていましたけど、具体的には今後どんなことを描きたいですか? 小城 ドルヲタあるあるでいったら、まだ山ほどネタがあるので、それは描いていきたいです。あとは、「会社バレ」とか「親戚バレ」みたいなのは面白いかなと思います。主人公を苦しめる展開にしたいので(笑)。  やっぱり、“アイドル”というよりは“アイドルヲタク”を描きたくて。今Twitterに、『ガチ恋40』っていうアイドルにガチ恋したおっさんのマンガをアップしています。アイドルのものは今までもありましたが、アイドルヲタクものっていうのはあまりないので、そっちの方が自分には向いてるのかなと。  アイドルや、アイドル運営目線のものも描いてみたんですけど、あまりピンとくるような感じじゃなかったんですよね。自分はドルヲタの知り合いが多くて、そっちの方が合ってるのかなと感じているので、その方面の方に喜んでもらいたいなと思っています。 ――このマンガを通して伝えたいことは何でしょうか。 小城 やはり、世間的には、ヲタクに対する偏見があるじゃないですか。そういうのがなくなったらいいですよね。 ――ただ、ちょっとした後ろめたさって、逆に楽しみが増幅される感じもありますよね。 小城 ちょっとしたところだったらいいですよね。「離婚届がどうの……」みたいなヘビーな話も聞いているんで、一概には言えませんが(笑)。 ――小城さんから見て、「アイドルとヲタク」の関係性とは? 小城 キレイに言うと「心の支え合い」じゃないでしょうか。今作品でも、単に「この子カワイイな!」という理由ではなく、心を病んでいる時に偶然目にしたり、耳にしたことがきっかけでファンになる過程を描いています。実際に、そういったきっかけでファンになったという話はよく聞きますしね。 ――“ドルヲタの良さ”は何だと思いますか? 小城 「いい意味で変わった人はいるけど、怖い人がいないところ」ですかね。初対面でも接しやすいです。もう、初めての現場に行くと、アイドルよりヲタクを見ちゃうくらい。すごい奇抜な格好してる人もいたりして(笑)。 ――最近のアイドルで、面白いなと思う子はいますか? 小城 「アイドルネッサンス」の石野理子ちゃんのTwitterは面白いですね、尖ってて(笑)。アイドルもキャラが被るくらいだったら、ありのままの自分を好きになってもらう方がいいと思っているんじゃないかと思います。他には「notall」と「きゃわふるトルネード」ですね。本を書かせていただいたりもしてますし、きゃわふるトルネードのかれんちゃんのお父さんがドルヲタなんですよ。お話もしたんですけど、「今度そういうマンガ描いてよ」と言われちゃいました。 ――最後に、改めて今作の紹介をお願いします。 小城 やはり、好きなことをやっていけるのは一筋縄ではいかないということを知ってほしいです。偏見もありますし。でも、やっぱり好きなことはやっていった方がいいと思いますよ。くじけずに頑張って欲しい、そんな気持ちを込めたマンガです。 * * *   インタビューを通して、「アイドルヲタクのあるある」を描いた作品ながら、小城さんのアイドルに対する思い、アイドルヲタクに対する思いがあふれた作品であることに、あらためて気付かされた。 アイドルファン、そしてアイドルファンの気持ちを知りたい人には必読の一冊であろう。 (取材・文=プレヤード)
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『堂々とアイドル推してもいいですか?』(KADOKAWA)
■『堂々とアイドル推してもいいですか?』 著 者:小城徹也 Twitter:@kojotetuya 出版社: 株式会社KADOKAWA 価 格:580円(税別)

コアマガジンも参入で注目されるエロマンガ定額読み放題サービス「Komiflo」の挑戦

コアマガジンも参入で注目されるエロマンガ定額読み放題サービス「Komiflo」の挑戦の画像1
「Komiflo」より
 今年1月にサービスを開始した、エロマンガ初の定額読み放題サービス「Komiflo」が好調だ。今月には、アダルト系大手のコアマガジンが発行する「コミックホットミルク」が新たなラインナップとして加わった。サービス開始以来、ワニマガジン社の月刊誌を提供していた「Komiflo」への、新規かつ大手の参入である。オープンから9カ月。高い定着率を維持するこのサービスは、さらなる飛躍を迎えようとしているようだ。 「この半年間でユーザー数は25%増。継続的な利用者が多く、顧客維持率は90%以上を維持しています。最初は不安があったのですが、順調な滑り出しと考えています」  そう話すのは、サービスを運営する株式会社Komifloのマーケティング担当者である。  史上初となる定額「エロマンガ読み放題サービス」が開始されたのは今年1月14日。月額980円(税別)で、ワニマガジン社の発行している月刊誌「快楽天」「失楽天」「快楽天BEAST」「X-EROS」が読み放題。それも最新号だけでなく、バックナンバーも読むことができるというサービスは注目を集めた。配信のタイミングは雑誌によって異なるが、紙の発売日と同日。あるいは、3日以内である。  これまで紙の雑誌を購入していた読者にとっては、紙よりも安いという利点がある。けれども、ユーザーは意外な形で伸びているようだ。 「顧客層のデーターを見ると、若い世代の割合が多いのです。80%以上が34歳以下、その40%近くが25歳以下のユーザーです。さらに、10%近くが女性ユーザーになっています。これは、これまで紙媒体を購入していた読者の割合とはまったく異なるものです」(同) ■海賊版対策としても有益なシステム  では「Komiflo」のメリットはどこにあるのか? まず考えるのは実用面。スマホで見るとすれば、紙よりも「実用」の時には利点がある。けれども、それや価格面だけでユーザーに支持されることにはならないはずだ。 「ひとつに、好みの作品をネットサーフィンのようにたどって、新しい作家や好みのシチュエーションを見つけることができます。また、気に入ったジャンルやシチュエーションなどから新しい作品に出会うことも容易な設計になっています。さらに、コメント機能を通じてユーザー同士で交流することもできるんです。そうした<自分の欲求を再認識できる>ことが、ウケているように思えます」(同)  ブラウザで閲覧するシステムを通じ、あたかもネットサーフィンをしているかのように、作家名やシチュエーションから次々と作品に出会える。これは、今までのダウンロード販売サイトでは味わえなかった手軽さといえるだろう。  そして、作家側にもメリットになる点が多い。一つは、pixivなどの外部サービスともリンクしていること。これによって、作家が新たなファンを獲得できることは間違いない。さらに「海賊版対策」としても「Komiflo」があるのだという。 「これまでネットで課金を行ってこなかったユーザーが、利便性や画質の面で<Komiflo>を選択していると見ています。そうしたユーザーを取り込むことは、海賊版対策にも有効だと考えています」(同)  現在でも、悪名高い違法アップロードサイトは幾つも存在している。多くの人々は「手に入らないから」などの理由で、ほとんど罪悪感なく利用しているハズだ。そうした人々に「たったこれだけ支払えば、こんなによい画質で多くの作品を読むことができる」と提示することの効果は高いだろう。 「そのために、価格は相当考えました」(同)  ユーザーだけでなく作家もまた従来のダウンロード販売サイトとは違うメリットを享受できる「Komiflo」。そこに、新たにコアマガジンが加わることで、サービスはどう変化していくのか? 「多くの読者から支持を受けている、コアマガジン様の参加はサービス当初からの念願でした。ファンは、雑誌ごと、作家ごとに存在しているわけですが、それぞれのファンが新しい作品に出会える機会が増えることになると思っています。すぐに劇的な変化は起こらないでしょうが、それが文化にとってプラスとなることは間違いありません」(同)  そのためにも、サービスの継続が重要だともいう。さらに、海外でのサービス開始も既に実現段階に入っているというのだ。海外の読者にとって、アダルトコミックは、それこそ違法にアップロードされ、勝手に翻訳されたものを読むしかないという人が多かった。海外でのサービス開始は、そうした歪んだ文化の受容を変化させるに違いない。  現在、人気の高いオリジナルコンテンツも今後強化していくという「Komiflo」。読者と作家と出版社と「三方よし」のサービスを実現しているように見える。電子出版市場がコミックによって右肩上がりの中、今後、参入社の増加でさらに大きく化けるのではなかろうか。 (取材・文=昼間たかし) ■Komiflo 公式サイト:https://komiflo.com/ 「エロ漫画を、もっと自由に。」をコンセプトに実用性の高い成人向雑誌の配信を行うウェブ・サブスクリプションサービス。

コアマガジンも参入で注目されるエロマンガ定額読み放題サービス「Komiflo」の挑戦

コアマガジンも参入で注目されるエロマンガ定額読み放題サービス「Komiflo」の挑戦の画像1
「Komiflo」より
 今年1月にサービスを開始した、エロマンガ初の定額読み放題サービス「Komiflo」が好調だ。今月には、アダルト系大手のコアマガジンが発行する「コミックホットミルク」が新たなラインナップとして加わった。サービス開始以来、ワニマガジン社の月刊誌を提供していた「Komiflo」への、新規かつ大手の参入である。オープンから9カ月。高い定着率を維持するこのサービスは、さらなる飛躍を迎えようとしているようだ。 「この半年間でユーザー数は25%増。継続的な利用者が多く、顧客維持率は90%以上を維持しています。最初は不安があったのですが、順調な滑り出しと考えています」  そう話すのは、サービスを運営する株式会社Komifloのマーケティング担当者である。  史上初となる定額「エロマンガ読み放題サービス」が開始されたのは今年1月14日。月額980円(税別)で、ワニマガジン社の発行している月刊誌「快楽天」「失楽天」「快楽天BEAST」「X-EROS」が読み放題。それも最新号だけでなく、バックナンバーも読むことができるというサービスは注目を集めた。配信のタイミングは雑誌によって異なるが、紙の発売日と同日。あるいは、3日以内である。  これまで紙の雑誌を購入していた読者にとっては、紙よりも安いという利点がある。けれども、ユーザーは意外な形で伸びているようだ。 「顧客層のデーターを見ると、若い世代の割合が多いのです。80%以上が34歳以下、その40%近くが25歳以下のユーザーです。さらに、10%近くが女性ユーザーになっています。これは、これまで紙媒体を購入していた読者の割合とはまったく異なるものです」(同) ■海賊版対策としても有益なシステム  では「Komiflo」のメリットはどこにあるのか? まず考えるのは実用面。スマホで見るとすれば、紙よりも「実用」の時には利点がある。けれども、それや価格面だけでユーザーに支持されることにはならないはずだ。 「ひとつに、好みの作品をネットサーフィンのようにたどって、新しい作家や好みのシチュエーションを見つけることができます。また、気に入ったジャンルやシチュエーションなどから新しい作品に出会うことも容易な設計になっています。さらに、コメント機能を通じてユーザー同士で交流することもできるんです。そうした<自分の欲求を再認識できる>ことが、ウケているように思えます」(同)  ブラウザで閲覧するシステムを通じ、あたかもネットサーフィンをしているかのように、作家名やシチュエーションから次々と作品に出会える。これは、今までのダウンロード販売サイトでは味わえなかった手軽さといえるだろう。  そして、作家側にもメリットになる点が多い。一つは、pixivなどの外部サービスともリンクしていること。これによって、作家が新たなファンを獲得できることは間違いない。さらに「海賊版対策」としても「Komiflo」があるのだという。 「これまでネットで課金を行ってこなかったユーザーが、利便性や画質の面で<Komiflo>を選択していると見ています。そうしたユーザーを取り込むことは、海賊版対策にも有効だと考えています」(同)  現在でも、悪名高い違法アップロードサイトは幾つも存在している。多くの人々は「手に入らないから」などの理由で、ほとんど罪悪感なく利用しているハズだ。そうした人々に「たったこれだけ支払えば、こんなによい画質で多くの作品を読むことができる」と提示することの効果は高いだろう。 「そのために、価格は相当考えました」(同)  ユーザーだけでなく作家もまた従来のダウンロード販売サイトとは違うメリットを享受できる「Komiflo」。そこに、新たにコアマガジンが加わることで、サービスはどう変化していくのか? 「多くの読者から支持を受けている、コアマガジン様の参加はサービス当初からの念願でした。ファンは、雑誌ごと、作家ごとに存在しているわけですが、それぞれのファンが新しい作品に出会える機会が増えることになると思っています。すぐに劇的な変化は起こらないでしょうが、それが文化にとってプラスとなることは間違いありません」(同)  そのためにも、サービスの継続が重要だともいう。さらに、海外でのサービス開始も既に実現段階に入っているというのだ。海外の読者にとって、アダルトコミックは、それこそ違法にアップロードされ、勝手に翻訳されたものを読むしかないという人が多かった。海外でのサービス開始は、そうした歪んだ文化の受容を変化させるに違いない。  現在、人気の高いオリジナルコンテンツも今後強化していくという「Komiflo」。読者と作家と出版社と「三方よし」のサービスを実現しているように見える。電子出版市場がコミックによって右肩上がりの中、今後、参入社の増加でさらに大きく化けるのではなかろうか。 (取材・文=昼間たかし) ■Komiflo 公式サイト:https://komiflo.com/ 「エロ漫画を、もっと自由に。」をコンセプトに実用性の高い成人向雑誌の配信を行うウェブ・サブスクリプションサービス。

少女マンガ界最大のタブー? 封印マンガ『キャンディ・キャンディ』を、40代おっさん目線で解説

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『キャンディ・キャンディ(1)』(講談社) 
 皆様こんにちは。美白ブームの昨今ですが、この夏の紫外線対策はバッチリだったでしょうか? シミ・そばかすは、イマドキの女性にとっては天敵ですよね。しかし、かつて「そばかす」「鼻ぺちゃ」「おてんば」こそが、モテ系女子のキーワードだった時代がありました。  今回ご紹介する『キャンディ・キャンディ』は、そんな「そばかす」ヒロインが活躍する少女マンガです。1975年に連載開始、翌年にアニメ化されて以降、少女マンガ界の人気を独占。関連グッズの売り上げは年間80億円にも上り、フランスやイタリア、アジア各国でも大人気となる、まさしく少女マンガ界のモンスターだったのですが、現在は読むことができない「封印マンガ」としても知られています。少女マンガの頂点を極めた大ヒット作に、いったい何があったのでしょうか? 『キャンディ・キャンディ』は、大ヒット作品であるにもかかわらず、2001年以降、マンガは絶版、アニメの再放送はなく、DVDなども出ていません。かつては『オバケのQ太郎』と並ぶ封印マンガの二大巨頭でしたが、オバQが再販されるようになった今、現在は『キャンディ・キャンディ』が封印マンガ独り勝ち(?)状態です。 『キャンディ・キャンディ』封印の理由は、一言でいえば、作画:いがらしゆみこ先生と原作:水木杏子先生の確執にあります。いがらし先生が、原作者である水木先生に許可を取らずにグッズ展開をしたため、裁判に発展。今もなお、2人が和解することはなく、『キャンディ・キャンディ』の封印は解かれていないのです。  そんな暗い話はここまでにして、『キャンディ・キャンディ』とはどんな作品だったのかをご紹介しましょう。悲劇のヒロインが王子様に見初められる「ザ・玉の輿」なシンデレラストーリーで、これぞまさに少女マンガの王道といえます。 ■とにかく不幸、絶望的境遇のヒロイン  タイトルのせいで、主人公の名前が『キャンディ・キャンディ』だと思い込んでいた僕のような人もいるかもしれませんが、本当の名前はキャンディス・ホワイトといいます。キャンディはニックネームというわけです。アントニオ猪木のニックネームがアントンみたいなもんですね。  キャンディは孤児院「ポニーの家」で育ったのですが、もともとはミシガン湖の湖畔に捨てられており、誕生日も本名もわからない女の子でした。同じ「ポニーの家」の孤児だった親友アニーは、お金持ちのブライトン家の養女として引き取られましたが、おてんばすぎるキャンディはまったく養女のお呼びがかからず……。やっとお呼びがかかったラガン家には、養女ではなく使用人として引き取られます。  さらにラガン家の子どもたちである、ニール&イライザ兄妹が超絶に意地悪で、キャンディを徹底的にいびり倒します。とにかく、小学生の女の子が思いつくレベルのあらゆる不幸を背負ってるのがキャンディです。 ■おてんば女子が、王子様キラーにランクアップ  このようにキャンディは徹底的に不幸な境遇でありながら、ラガン家の使用人になって以降はすごい勢いでモテ始めます。しかも、王子様&イケメン限定という、それはもう見事な愛され女子。これが、いわゆる「そばかす」「鼻ぺちゃ」「おてんば」効果です。  アンソニー、アーチー、ステアなど、お金持ちアードレー一族の王子様キャラがそろってキャンディを奪い合うほどのモテっぷり。その中でも、幼少期に出会った初恋の人「丘の上の王子様」にそっくりのNo.1イケメン、アンソニーとは運命を感じ合う仲になります。  しかし、このままアンソニーとラブラブで「玉の輿」確定かと思われていた最中、アンソニーが落馬事故で死んでしまい、再びキャンディは不幸のどん底に突き落とされます。少女マンガのヒロインたるもの、そう簡単には幸せにはなれないのです。 ■留学先でアウトローなイケメンにフォーリンラブ  アンソニーのことが忘れられず傷心のキャンディでしたが、アードレー家の当主であり、決して姿を現さない謎の男、ウィリアム大おじさまに気に入られ、養女として迎え入れられます。そして、ステア、アーチーらのいるロンドンへ留学します。  ロンドンでは、なんと死んだアンソニーにそっくりながら、性格は真逆のちょいワルなイケメン、テリィが登場。今度はテリィが気になり始めるキャンディ。持ち前のおてんばパワーで女子寮からロープで男子寮に忍び込むなど、肉食系女子っぷりを遺憾なく発揮します。 ■愛に生きる看護師、夜勤をサボる  ロンドンでテリィと着実にラブラブになっていくキャンディですが、ひそかにテリィを好いていた天敵・イライザの罠により、退学寸前に追い込まれます。しかし、テリィがキャンディをかばい、代わりに退学することに。  しばらくテリィのことが忘れられなかったキャンディは、看護師になるべく看護学校に入学。持ち前の明るさと人当たりで患者にも評判がよく、一人前の看護師になりますが、ブロードウェイで俳優としてデビューしたとうわさのテリィに一目会うため、夜勤をサボり、同僚に激怒されます。相変わらず、惚れた男の前では自分を見失いがちです。 ■神田川みたいな貧乏同棲生活  実はそれ以外にも、キャンディのピンチを要所要所で救ってくれていた謎のおじさん、アルバートさんというキャラがいます。髭モジャサングラスのワイルドな風貌で、動物たちと暮らしている謎の自由人です。  そんなアルバートさんが、事故で大けがをして、キャンディのいる病院に運ばれてきました。しかも、記憶喪失状態。キャンディは懸命な看護をするも、病院は身元不明のアルバートさんを不気味に思い、追い出そうとします。  そこで、キャンディは、記憶のないアルバートさんを介護するため同居を開始。勤務していた病院も辞めて、町医者の元へ転職。アルバートさんはアルバートさんでバイト先を転々とするなど、「神田川」のような極貧カップル生活を送ります。 ■壮大な伏線の回収、そして水戸黄門的ラスト  泥棒の汚名を着せられたり、メキシコに売られそうになったり、大嫌いなニールと無理やり結婚させられそうになったりと、ピンチを迎えるたびにキャンディを救ってくれる、謎のアードレー家当主、ウィリアム大おじさま。姿を一切現さない本作の最大の謎キャラが、ラストシーンでついにキャンディたちの目の前に現れることになります。  ウィリアム大おじさまの本名は「ウィリアム・アルバート・アードレー」。そう、キャンディのピンチを助け、後半はキャンディに介護をされた風来坊、アルバートさんこそがウィリアム大おじさまの正体でした。しかも、キャンディが幼少期に出会った初恋の人、「丘の上の王子さま」とも同一人物だったのです。  孤児院出身ということで一族の奴らに散々いじめられていたキャンディが、実は当主と同居経験もあるほどの仲良し……という水戸黄門的展開が待っていたのです。まあ、読者のほとんどが感づいていたはずなのですが、ラストシーンでちゃんとすべての謎が解明します。  というわけで、かの名作少女マンガ『キャンディ・キャンディ』を40代のおっさん目線で下世話に紹介してみました。結局のところ、何が言いたいかといいますと、『キャンディ・キャンディ』は大人が読んでも超面白い作品なので、早く封印が解かれて、みんなが気軽に読める日が来るといいなあと願っている次第です。 (文=「BLACK徒然草」管理人 じゃまおくん<http://ablackleaf.com/>) 「ザオリク的マンガ読み」過去記事はこちらから

少女マンガ界最大のタブー? 封印マンガ『キャンディ・キャンディ』を、40代おっさん目線で解説

少女マンガ界最大のタブー? 封印マンガ『キャンディ・キャンディ』を、40代おっさん目線で解説の画像1
『キャンディ・キャンディ(1)』(講談社) 
 皆様こんにちは。美白ブームの昨今ですが、この夏の紫外線対策はバッチリだったでしょうか? シミ・そばかすは、イマドキの女性にとっては天敵ですよね。しかし、かつて「そばかす」「鼻ぺちゃ」「おてんば」こそが、モテ系女子のキーワードだった時代がありました。  今回ご紹介する『キャンディ・キャンディ』は、そんな「そばかす」ヒロインが活躍する少女マンガです。1975年に連載開始、翌年にアニメ化されて以降、少女マンガ界の人気を独占。関連グッズの売り上げは年間80億円にも上り、フランスやイタリア、アジア各国でも大人気となる、まさしく少女マンガ界のモンスターだったのですが、現在は読むことができない「封印マンガ」としても知られています。少女マンガの頂点を極めた大ヒット作に、いったい何があったのでしょうか? 『キャンディ・キャンディ』は、大ヒット作品であるにもかかわらず、2001年以降、マンガは絶版、アニメの再放送はなく、DVDなども出ていません。かつては『オバケのQ太郎』と並ぶ封印マンガの二大巨頭でしたが、オバQが再販されるようになった今、現在は『キャンディ・キャンディ』が封印マンガ独り勝ち(?)状態です。 『キャンディ・キャンディ』封印の理由は、一言でいえば、作画:いがらしゆみこ先生と原作:水木杏子先生の確執にあります。いがらし先生が、原作者である水木先生に許可を取らずにグッズ展開をしたため、裁判に発展。今もなお、2人が和解することはなく、『キャンディ・キャンディ』の封印は解かれていないのです。  そんな暗い話はここまでにして、『キャンディ・キャンディ』とはどんな作品だったのかをご紹介しましょう。悲劇のヒロインが王子様に見初められる「ザ・玉の輿」なシンデレラストーリーで、これぞまさに少女マンガの王道といえます。 ■とにかく不幸、絶望的境遇のヒロイン  タイトルのせいで、主人公の名前が『キャンディ・キャンディ』だと思い込んでいた僕のような人もいるかもしれませんが、本当の名前はキャンディス・ホワイトといいます。キャンディはニックネームというわけです。アントニオ猪木のニックネームがアントンみたいなもんですね。  キャンディは孤児院「ポニーの家」で育ったのですが、もともとはミシガン湖の湖畔に捨てられており、誕生日も本名もわからない女の子でした。同じ「ポニーの家」の孤児だった親友アニーは、お金持ちのブライトン家の養女として引き取られましたが、おてんばすぎるキャンディはまったく養女のお呼びがかからず……。やっとお呼びがかかったラガン家には、養女ではなく使用人として引き取られます。  さらにラガン家の子どもたちである、ニール&イライザ兄妹が超絶に意地悪で、キャンディを徹底的にいびり倒します。とにかく、小学生の女の子が思いつくレベルのあらゆる不幸を背負ってるのがキャンディです。 ■おてんば女子が、王子様キラーにランクアップ  このようにキャンディは徹底的に不幸な境遇でありながら、ラガン家の使用人になって以降はすごい勢いでモテ始めます。しかも、王子様&イケメン限定という、それはもう見事な愛され女子。これが、いわゆる「そばかす」「鼻ぺちゃ」「おてんば」効果です。  アンソニー、アーチー、ステアなど、お金持ちアードレー一族の王子様キャラがそろってキャンディを奪い合うほどのモテっぷり。その中でも、幼少期に出会った初恋の人「丘の上の王子様」にそっくりのNo.1イケメン、アンソニーとは運命を感じ合う仲になります。  しかし、このままアンソニーとラブラブで「玉の輿」確定かと思われていた最中、アンソニーが落馬事故で死んでしまい、再びキャンディは不幸のどん底に突き落とされます。少女マンガのヒロインたるもの、そう簡単には幸せにはなれないのです。 ■留学先でアウトローなイケメンにフォーリンラブ  アンソニーのことが忘れられず傷心のキャンディでしたが、アードレー家の当主であり、決して姿を現さない謎の男、ウィリアム大おじさまに気に入られ、養女として迎え入れられます。そして、ステア、アーチーらのいるロンドンへ留学します。  ロンドンでは、なんと死んだアンソニーにそっくりながら、性格は真逆のちょいワルなイケメン、テリィが登場。今度はテリィが気になり始めるキャンディ。持ち前のおてんばパワーで女子寮からロープで男子寮に忍び込むなど、肉食系女子っぷりを遺憾なく発揮します。 ■愛に生きる看護師、夜勤をサボる  ロンドンでテリィと着実にラブラブになっていくキャンディですが、ひそかにテリィを好いていた天敵・イライザの罠により、退学寸前に追い込まれます。しかし、テリィがキャンディをかばい、代わりに退学することに。  しばらくテリィのことが忘れられなかったキャンディは、看護師になるべく看護学校に入学。持ち前の明るさと人当たりで患者にも評判がよく、一人前の看護師になりますが、ブロードウェイで俳優としてデビューしたとうわさのテリィに一目会うため、夜勤をサボり、同僚に激怒されます。相変わらず、惚れた男の前では自分を見失いがちです。 ■神田川みたいな貧乏同棲生活  実はそれ以外にも、キャンディのピンチを要所要所で救ってくれていた謎のおじさん、アルバートさんというキャラがいます。髭モジャサングラスのワイルドな風貌で、動物たちと暮らしている謎の自由人です。  そんなアルバートさんが、事故で大けがをして、キャンディのいる病院に運ばれてきました。しかも、記憶喪失状態。キャンディは懸命な看護をするも、病院は身元不明のアルバートさんを不気味に思い、追い出そうとします。  そこで、キャンディは、記憶のないアルバートさんを介護するため同居を開始。勤務していた病院も辞めて、町医者の元へ転職。アルバートさんはアルバートさんでバイト先を転々とするなど、「神田川」のような極貧カップル生活を送ります。 ■壮大な伏線の回収、そして水戸黄門的ラスト  泥棒の汚名を着せられたり、メキシコに売られそうになったり、大嫌いなニールと無理やり結婚させられそうになったりと、ピンチを迎えるたびにキャンディを救ってくれる、謎のアードレー家当主、ウィリアム大おじさま。姿を一切現さない本作の最大の謎キャラが、ラストシーンでついにキャンディたちの目の前に現れることになります。  ウィリアム大おじさまの本名は「ウィリアム・アルバート・アードレー」。そう、キャンディのピンチを助け、後半はキャンディに介護をされた風来坊、アルバートさんこそがウィリアム大おじさまの正体でした。しかも、キャンディが幼少期に出会った初恋の人、「丘の上の王子さま」とも同一人物だったのです。  孤児院出身ということで一族の奴らに散々いじめられていたキャンディが、実は当主と同居経験もあるほどの仲良し……という水戸黄門的展開が待っていたのです。まあ、読者のほとんどが感づいていたはずなのですが、ラストシーンでちゃんとすべての謎が解明します。  というわけで、かの名作少女マンガ『キャンディ・キャンディ』を40代のおっさん目線で下世話に紹介してみました。結局のところ、何が言いたいかといいますと、『キャンディ・キャンディ』は大人が読んでも超面白い作品なので、早く封印が解かれて、みんなが気軽に読める日が来るといいなあと願っている次第です。 (文=「BLACK徒然草」管理人 じゃまおくん<http://ablackleaf.com/>) 「ザオリク的マンガ読み」過去記事はこちらから

編集部もファンも甘やかしすぎ!? またまた休載の『HUNTER×HUNTER』冨樫義博の“モチベーション問題”

編集部もファンも甘やかしすぎ!? またまた休載の『HUNTER×HUNTER』冨樫義博のモチベーション問題の画像1
「週刊少年ジャンプ」公式サイトより
 冨樫義博の人気コミック『HUNTER×HUNTER』が、9月11日発売の「週刊少年ジャンプ」(集英社)41号から休載することが明らかになった。  同作はこれまでにも長期休載を繰り返してきており、今年6月26日発売の同誌30号で約1年ぶりの連載再開を果たしたばかりだが、復活したのはわずか10話分で、またしても休載となった。 「連載再開の時点で、すでに『どうせ、すぐに休むに決まっている』などの声も聞かれましたからね。結局、その通りになりました(笑)。前回も2016年4~7月の10週にわたって連載した後、1年間の休載でした。作者の冨樫は年内にもう1回復活するなどとうそぶいていますが、もうこのペースを守るつもりなのでしょう。こうなってくると、週刊で連載する意味なんてありませんよね」(コミック誌編集者) 『HUNTER×HUNTER』は、1998年に連載がスタート。しかし、頻繁に休載を繰り返しており、週刊誌ベースにもかかわらず、連載19年で、コミックスがたったの34巻しか出版されていないという体たらく。 「休載の総期間は、なんと9年半にも及びます。実に連載期間の半分以上を休んでいるわけですから、怠慢以外の何物でもない。持病の腰痛が原因だと言われたこともありましたが、冨樫の悪びれない態度を見れば、単に連載のモチベーションが下がっているのでしょう」(同)  これだけ休載を繰り返してもファンの支持をいまだに得ているのは、冨樫と『HUNTER×HUNTER』の人気の高さがなせる業なのかもしれないが、ジャンプ編集部もファンも、冨樫を少々甘やかしすぎではないだろうか?