【熊本地震】被災したプロレスラー・幸村ケンシロウが明かす現在「役所としての機能がない」

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プロレスリング求道軍公式サイトより
 余震も続き被害が広がる熊本地震では、壊れたインフラにより支援物資も届かない非常事態となっている。八代市の避難所である小学校の体育館には、プロレスラーの幸村ケンシロウ(51)がいたが、救援の負担を軽減する意味もあって、雨がやんだのを見計らい、自力で親族宅へと移った。 「14日、最初の余震がきたときはだいぶ揺れましたが、大丈夫でした。ところが2度目の本震は大きく、家のモルタルが剥がれ落ちました。現在、市内の約2万人に避難警告が出て、家族と共に避難したんです」  同市は14日21時ごろの前震が震度5弱だったが、16日未明に6弱のさらに強い揺れに襲われた。市役所も庁舎が損壊し、九州道をつなぐインターチェンジ周辺も不通で、支援物資の到着も遅れている。  同市出身・在住の幸村は1990年代から西日本プロレスで九州のプロレス人気を担った後、2009年からは、子どもたちにプロレスを通じての社会教育「教育プロレス」を推進してきた。それだけに、行政の動きを心配する。 「断層が南北にあって、震源が熊本市からこの八代市方面へと南下しているようで、予断を許さない状況です。ただ、避難には水、食糧の不足や衛生面の問題があり、体調不良や病気の問題も発生しています。まずは冷静な判断と迅速な行動が重要ですが、市役所が崩壊しかけていて、役所としての機能がなくなっていることも不安が大きいです」(同)  その市役所に取材してみたところ、職員自身も自宅を失っていた。 「前震で家屋が損壊して部屋がグチャグチャになり、2度目の本震では破損が広がって、屋根の瓦も落ちて雨にずぶ濡れ。外壁も壊れてしまいました。現在、備蓄の飲食料が底をついてきています。支援物資があっても、空港の閉鎖や阿蘇大橋の崩壊などで避難所への物資の配送ルートが遮断された状況。行政としても、いま誰がどこに避難していて、何が必要なのかも把握しきれてないです」(職員)  県は、災害時に支援物資を受け入れる地域防災計画として、熊本市のパークドーム熊本など3カ所を広域防災活動拠点と定めていたが、今回の地震ではその3カ所とも被害を受け、物資の受け入れができなくなってしまった。熊本県は急遽、県庁などで受け入れを始めたが、インフラの復旧がないため大量の物資を抱え込んだままだ。さらに水道、電気、ガスのライフライン復旧も余震が多発している中では行えず、地震活動の今後も「予測できない」とされている中では、かなり長期的な被害となっていきそうだ。  そんな中、避難所の人々からは「残念なことに、身を呈して動いている人々がいるのに、エゴ丸出しで文句を言う被災者もいました」という声もあった。諸々の問題は東日本大震災で学んだことではあったが、その教訓も現実のパニックの中では生かすのは難しいのかもしれない。 (文=片岡亮/NEWSIDER Tokyo)

【熊本地震】被災したプロレスラー・幸村ケンシロウが明かす現在「役所としての機能がない」

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プロレスリング求道軍公式サイトより
 余震も続き被害が広がる熊本地震では、壊れたインフラにより支援物資も届かない非常事態となっている。八代市の避難所である小学校の体育館には、プロレスラーの幸村ケンシロウ(51)がいたが、救援の負担を軽減する意味もあって、雨がやんだのを見計らい、自力で親族宅へと移った。 「14日、最初の余震がきたときはだいぶ揺れましたが、大丈夫でした。ところが2度目の本震は大きく、家のモルタルが剥がれ落ちました。現在、市内の約2万人に避難警告が出て、家族と共に避難したんです」  同市は14日21時ごろの前震が震度5弱だったが、16日未明に6弱のさらに強い揺れに襲われた。市役所も庁舎が損壊し、九州道をつなぐインターチェンジ周辺も不通で、支援物資の到着も遅れている。  同市出身・在住の幸村は1990年代から西日本プロレスで九州のプロレス人気を担った後、2009年からは、子どもたちにプロレスを通じての社会教育「教育プロレス」を推進してきた。それだけに、行政の動きを心配する。 「断層が南北にあって、震源が熊本市からこの八代市方面へと南下しているようで、予断を許さない状況です。ただ、避難には水、食糧の不足や衛生面の問題があり、体調不良や病気の問題も発生しています。まずは冷静な判断と迅速な行動が重要ですが、市役所が崩壊しかけていて、役所としての機能がなくなっていることも不安が大きいです」(同)  その市役所に取材してみたところ、職員自身も自宅を失っていた。 「前震で家屋が損壊して部屋がグチャグチャになり、2度目の本震では破損が広がって、屋根の瓦も落ちて雨にずぶ濡れ。外壁も壊れてしまいました。現在、備蓄の飲食料が底をついてきています。支援物資があっても、空港の閉鎖や阿蘇大橋の崩壊などで避難所への物資の配送ルートが遮断された状況。行政としても、いま誰がどこに避難していて、何が必要なのかも把握しきれてないです」(職員)  県は、災害時に支援物資を受け入れる地域防災計画として、熊本市のパークドーム熊本など3カ所を広域防災活動拠点と定めていたが、今回の地震ではその3カ所とも被害を受け、物資の受け入れができなくなってしまった。熊本県は急遽、県庁などで受け入れを始めたが、インフラの復旧がないため大量の物資を抱え込んだままだ。さらに水道、電気、ガスのライフライン復旧も余震が多発している中では行えず、地震活動の今後も「予測できない」とされている中では、かなり長期的な被害となっていきそうだ。  そんな中、避難所の人々からは「残念なことに、身を呈して動いている人々がいるのに、エゴ丸出しで文句を言う被災者もいました」という声もあった。諸々の問題は東日本大震災で学んだことではあったが、その教訓も現実のパニックの中では生かすのは難しいのかもしれない。 (文=片岡亮/NEWSIDER Tokyo)

金型屋兼プロレスラーで、“最強プレゼンター”!? 「スーパー・ササダンゴ・マシン」って?

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撮影=河野英喜
 人気プロレス団体、DDTプロレスリング(以下、DDT)で、パワーポイントを駆使してプレゼンを披露する異色のマスクマン、スーパー・ササダンゴ・マシン。『アフロの変』(フジテレビ系)、『水曜日のダウンタウン』(TBS系)などのバラエティ番組にも出演し、話題を集めているが、本業は家業である新潟の金型工場・坂井精機株式会社の専務取締役だ。  そんな謎に包まれたこのスーパー・ササダンゴ・マシンがこのたび、なぜか『スーパー・ササダンゴ・マシンによるコミュ障サラリーマンのためのプレゼン講座』(ポニーキャニオン)なるDVDをリリースした。一体どんな人物で、何が目的なのか――。その実像に迫る。 ――バラエティ番組などへの露出も増えて、認知度が上がった一方で「スーパー・ササダンゴ・マシンって何者?」という疑問を持つ人も多いと思います。金型工場とプロレスラーと芸能活動、どれが本業なんでしょうか? スーパー・ササダンゴ・マシン(以下、ササダンゴ) 今は金型工場がメインですよ。プロレス活動や芸能活動でもらったギャラは、すべて坂井精機株式会社の口座に入るようになっていますから。完全にビジネスマンです。資本主義の豚です。 ――すべては、金儲けのためにやっていると。 ササダンゴ それと、承認欲求を満たしたい、自己実現をしたいから、マスクをかぶってプロレスや芸能活動をしているようなもんです。 ――今は松竹芸能に所属していますけど、なぜ松竹に? ササダンゴ 今のマネジャーに「我々と一緒に手を組みましょう、一緒に儲けましょう」と声をかけられまして。「一緒に面白いことをしましょう」はいろいろと言われますけど、ストレートに「手を組んで儲けましょう」と言われたのは初めてだったので、「ここだ!」と。 ――そっちのほうが、ビジネスマンとしてはわかりやすいですね。今回リリースしたDVD『スーパー・ササダンゴ・マシンによるコミュ障サラリーマンのためのプレゼン講座』は、どんなきっかけで制作することになったんですか? ササダンゴ 『アフロの変』のプロデューサーに、私がDDTでやっている「煽りプレゼン」(編注:プロレス会場でササダンゴが客に向けて、相手とどのような試合を行うかをパワーポイントを使ってプレゼンする定番パフォーマンス)を、別の方法で形にしたいと言われまして。 ――DVDでは老舗プロレス雑誌「週刊プロレス」(ベースボール・マガジン社)編集部への自分自身のプレゼン、ケンタッキーフライドチキン(日本KFCホールディングス株式会社、以下KFC)への新商品の、焼肉店でどのように注文を組み立てるかという「孤独の焼肉」プレゼンの3本立てになっていますが、KFCがこの企画を受けてくれたのが、失礼ながら意外でしたね。 ササダンゴ そうなんですよ! あのKFCさんが! 企画段階で、上場企業にもプレゼンしようということになっていまして。まぁ、ぶっちゃけ、私くらいになると大企業のトップにも知り合いがいるわけですよ(本当に)。でも、それは「使っちゃダメ!」というルールを設けられまして。それやっちゃうと、実際にプレゼンするときの緊張感がなくなっちゃいますから。それで、スタッフが100社以上の企業、具体名は出せませんが、KFCクラスの有名企業なんですけど、そこにオファーを出しまして、唯一OKしてくれたのがKFCさんなんですよ。 ――KFCに新たなメニューをプレゼンしていましたが(詳細、結果はDVDをご覧ください)、やはりプロレス会場で行うものと違いますよね。 ササダンゴ ちゃんとした偉い人も出席してくれましたからね。プロレス会場とは、真逆ですよ。プロレスは客層がわかっていて、そこに合わせて雰囲気を作っていくんですけど、今回は偉い人もいて、しっかりしたプレゼンの現場に私が放り込まれ、果たしてどうなるか!? という内容ですからね。 ――DVD内でのプレゼンの内容も、実際に見るとわかりやすいというか、親しみやすい感じで、すごく好感が持てました。 ササダンゴ 構成がどうだとか、こういうテクニックを使って効果的に魅せるとか、そういった技術的な話はしていないですからね。そこは、マイクロソフトとかアップルの仕事だと思うんで、私はただ実験して検証してるといった感じです。
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――そういったアプローチの仕方が、逆に現役のサラリーマンには新鮮に映るんじゃないかと思います。本業でも、プレゼンしたりする機会は多いんですか? ササダンゴ 本業では一切やっていません! ――え!? ササダンゴ 金型産業は基本的に受注生産ですし、もともと仕事で得意げにプレゼンしてる奴が大嫌いですから。 ――え!? ササダンゴ ドラマとか見てても、プレゼンする奴ってだいたい嫌な奴じゃないですか。老舗旅館を買収しに来た外資企業の奴で、最終的には東京から帰ってきた若女将にやっつけられたり。 ――まぁ、ドラマとかのイメージだと、そうかもしれませんね。 ササダンゴ プレゼンする奴は悪役なんですよ。でも、それがプロレスラーだったら、成立するじゃないですか。 ――なるほど。では、実際にちゃんとしたプレゼンをしてみて、いかがでしたか? ササダンゴ 手応えしかないですね。 ――ちょろいもんだと! ササダンゴ 感覚的な話になりますけど、プレゼンって魔法、黒魔術みたいなもんで、人の心を簡単に魅了してしまうんですね。だから私くらいのレベルになると、安易に使っちゃいけないなと。ここぞというときに使うべきだということを実感しました。 ――では、いずれ本業で発揮するときが来るということですね? ササダンゴ いや、やりません。やっちゃうと忙しくなっちゃうから! ――忙しいのは、喜ばしいことじゃないんですか? 芸能活動も、あまり忙しくしたくないんですか? ササダンゴ はい、あまりやりたくありません。 マネジャー いや、やりますよ!? やりますからね!? ササダンゴ ……。はい。やっぱりやります。 ――(笑)。芸能活動でいえば、『NHK高校講座』の「社会と情報」(4月28日放送スタート、全20回)でプレゼンターを務めますよね。 ササダンゴ 今の高校って、“社会と情報”という授業もあってですね。現代の高校生は生まれたときからインターネットやSNSがあって、「どうやったら炎上しないか」や「ネット上の画像を二次使用するときのルールとエチケット」なんかも教えているんですよ。そのカリキュラムに「プレゼンテーションの仕方」も入っていて、今は“プロレスラーもプレゼンができる時代”ということで声をかけられたみたいです。 ――2008年に刊行した著書『八百長★野郎』(エンターブレイン)の中で、ミスター高橋さん(編注:元新日本プロレスのレフェリー。2001年にプロレスの舞台裏を語った著書『流血の魔術 最強の演技 すべてのプロレスはショーである』(講談社)で物議を醸した)と対談してて、その中で「今の高校生はプロレスをまったく見たことがない」という話をしていましたよね。今の高校生もプロレスは見ないのかなと思ってしまうんですけど、感触としてどうですか? ササダンゴ どうなんでしょうかね。でも、私は高校生にプロレスを見てほしいとは思ってないですから。 ――え!? そうなんですか!? ササダンゴ うちの団体(DDT)でも、小学校~高校の間にプロレスしか見ていないような奴、飯伏幸太はじめみんな頭おかしいですから。人としてどうかしてるんで、若いうちは見ちゃダメだと思います。映画やライブやテレビ番組を見て、部活、恋愛をちゃんとするべきですよ。
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――意外ですね。プロレスラーの方は「若い人たちにも見てほしい」と、口をそろえて言いますけど……。 ササダンゴ 高校生にプロレスを見せようとしている大人たちは、全員悪魔ですよ! 真面目に「若年層を取り込もう」と言っている奴は、たいていクズ野郎です。 ――僕も子どもの頃からプロレスを見ているので、いささかショックです。 ササダンゴ あなたもクズですよ! 若年層を取り込もうとするな! 金のある奴をしっかり押さえろ! ということですよ。プロレスファンに若い女の子が増えていると言いますが、では「30~40代男性が、金を払って見てくれているか?」というのが私のテーマです。その世代が金を払って見たいものをちゃんと作れていますか? と。若い女の子に人気なのもいいですが、その世代のおじさんたちが楽しめるものを、私はちゃんと作りたいんです。 ――ちなみに僕もそうですが、この「日刊サイゾー」の読者層っていうのが、ちょうどその世代、30~40代男性なんですよ。 ササダンゴ 女の子にキャーキャー言われているプロレスラーは、かっこいいですよ。でもね、男として、彼女や女友達に「プロレス面白いから一緒に見に行こうよ。かっこいいんだよ」って誘われても嫌でしょう? 女の子が騒いでいるのを見て楽しんでくれるおじさんファンもいるけど、それはそれで変態の部類でしょう。 ――ま、言わんとしていることは、なんとなくわかります……。今の30~40代って、もともとプロレスが好きで、でも今はプロレスから離れてしまった人も多いんですけど、そういったファンが戻ってきていると思いますか? ササダンゴ 思わないです。みんなアイドルに行って、戻ってこないですよ。プロレスや総合格闘技を見ていた人は、ハロプロやAKBに行き、マッスル(編注:DDT内で行われていたエンタテインメント性の高いプロレス興行)を見ていた人は、BiS(2014年に解散)とか過激なほうに行って、そこを卒業したら今度は、生ハムと焼うどんに行ってますよ。DDTのスタッフたちですら「生ハムと焼うどん、いいよね!」って言ってますから。 ――そのアイドルに奪われたファンを取り戻すには、どうすればいいですかね? ササダンゴ もう戻ってこないですよ。戻ってこないくていい! いま私が考えているのは、そういったファンから、アイドルそのものを奪うしかないということです。アイドルの貞操を奪うしかない! 復讐ですよ! 共存共栄はないですから! ――……。ちょっと過激になってきたので話題を変えます。ずばり、今後の展望は? ササダンゴ 当然、ありますよ。 ――お! なんですか? ササダンゴ 2020年の東京オリンピックに、照準を合わせています。 ――突然、壮大になりましたね。 ササダンゴ 開会式や競技のすべてに、演出で総合格闘技でやっているような“煽りVTR”が導入されるんじゃないかとにらんでいるんですよ。それとプレゼンをセットにして、世界に発信すればいいんじゃないかと。 ――実現したら盛り上がりますね。 ササダンゴ あとは、開会前と開会後にスポーツニュースに呼んでもらえるように、仕掛けていきたいですね。フジテレビの『すぽると!』あたりが……。 ――『すぽると!』は終わりましたよ……。 ササダンゴ ……。じゃあ『Going! Sports&News』(日本テレビ系)で……。 ――では、そういった番組にも、ぜひプレゼンを。期待しています! (取材・文=高橋ダイスケ) ●DVD『スーパー・ササダンゴ・マシンによるコミュ障サラリーマンのためのプレゼン講座』 発売元:フジテレビジョン 販売元:ポニーキャニオン 価格:3,240円 好評発売中 ●マッスル坂井Twitter @abulasumasi

アントニオ猪木が「アリ戦から40年」でマカオ興行も、本人欠席の危機

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会見の様子
 アントニオ猪木氏の格闘技団体「IGF」が4月4日、東京・銀座に開いた新オフィスで、6月26日に中国・マカオでの興行『INOKI-ALI BOM・BA・YE』を発表した。  これは『アントニオ猪木VSモハメド・アリ格闘技世界一決定戦40周年記念大会』とするもので、猪木会長がプロボクシング世界王者のモハメド・アリと世界で初めて異種格闘技戦を行ってから40年ということを記念したイベントだ。しかし、なんとその当人である猪木会長とアリ氏の出席がない可能性もあるという。  74歳のアリは現役時代に受けたとみられる頭部へのダメージからパーキンソン病を患って闘病中で、12年のロンドン五輪で姿を見せたのも3年ぶりの公の場だった。  妻に付き添われながら、五輪旗を運ぶ姿は、現役時代の見る影もなく、脚がふらつき、歩くのがやっとという状況。IGF関係者はアリの出席は半ばあきらめ、「娘さんなど、親族の招へいを交渉している」とした。アリの娘といえば、女子ボクサーとして活躍したレイラが有名だが、彼女は近年、女優活動や夫の元NFL選手を支えながら育児に追われ多忙。そこで、レイラの妹が格闘家の夫と来場する可能性があるというが、こちらは猪木・アリ40周年のゲストとしては小粒だ。  当の猪木氏は通常、試合会場での“猪木劇場”と呼ばれる挨拶が恒例となっているが、何しろ参院議員の身だ。予定では「公務の合間に駆けつける」としているが、現在の政界では衆参ダブルでの解散総選挙が予測されており、一部報道では政治ジャーナリストらが「6月上旬解散、6月末公示、7月上旬の投開票」と推測している。  その通りなら、6月26日というのは猪木氏にとってまさに選挙の真っただ中になり、とてもマカオへ行く余裕はなくなるはず。このままでは猪木・アリ記念イベントなのに当事者不在という奇妙なことになってしまいそうなのだが、興行の中身も波乱の予感に満ちている。  IGFの売りはプロレスも格闘技もジャンル分けしないスタイルにあるが、「猪木さんがこれまで訪問した国すべてから選手を呼びたい」と宇田川強エグゼクティブプロデューサー。世界中からジャンルレスに選手が集まるとなれば、猪木氏のやってきた異種格闘技路線の集大成とすることはできるが、現時点では「猪木イズムに共感する選手を募集」と呼びかけている段階で、具体的に決まっている選手の名前は出ていない。  5月29日にエディオンアリーナ大阪で行われるプレ大会が出場選考となりそうだが、澤田敦士ら日本の参加選手はマカオについて「どういう場所かもわからない」と戸惑っていた。  しかし、IGF側の動きを見ると、「猪木・アリ40周年」の看板は日本向けの宣伝用のようにも思える。  マカオのファンが1976年に日本武道館で行われた伝説の試合を知っているとも思えず、本当の狙いは中国進出にあるのではないか。  IGFは先ごろ中国に、国内道場の20倍の規模の上海道場を設立し、すでに選手育成を開始。所属選手には中国興行のエース候補、中国人のワン・ビンもいて、マカオ興行後は香港や長江デルタなどでの中国巡業を予定。日本では恒例の大みそか興行『INOKI-BOM-BA-YE』を行う予定だが、宇田川エグゼクティブプロデューサーは「今後、日本、中国のどちらにも軸足を置く」とするほどだ。  マカオではすでにIGFの試合中継が土日のゴールデンタイムに放送されて人気を高めており、現地スポンサーからの熱烈なラブコールもあっての興行開催。ちょうどプロボクシングが昨年夏に撤退して、現地カジノでエンタメ系のイベントが不足しているところも渡りに船だっただろう。  猪木氏と同じ議員レスラーの澤田敦士が「IGFは猪木さんの言葉通り、一寸先は闇。何が起こるかわからない」と意味深につぶやいていたが、確かに何がどうなるかわからないのが猪木イズムの魅力でもある。それこそ猪木御大が不在という事態も、IGFにとっては“想定内”かもしれない。 (文=片岡亮/NEWSIDER Tokyo)

プロレス、Vシネ俳優、仏門修行……保釈の清原和博被告、結審後はどこへ? 

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 覚せい剤取締法違反(所持、使用)の罪で起訴された、元プロ野球選手の清原和博被告が3月17日、保釈された。  注目された身元引受人は、親族に落ち着いたという話もあるが、いずれにせよ広い交友関係の大半は蜘蛛の子を散らすように去ってしまっている。  保釈金は500万円。これは所持と使用の2つの罪で、それぞれが250万円の内訳だと見られる。「保釈が認められたのは、すべてを供述したと認められたから」とジャーナリストの片岡亮氏。 「容疑者の供述で事件の全貌が見えることもありますが、捜査関係者に聞いたところでは、清原容疑者の場合、長い内偵でほぼ全容がつかめていて、供述でその裏付けを取るという感じだったそうです。実際、今回の保釈申請には検察側が異議を申立てていません。もちろん、こういうのは捜査が一段落したから言えることで、捜査中は売人など共犯者の捜査もあって、なかなか見えてこなかったことでした」(同)  初公判は5月17日に予定されるが、それまで清原容疑者は糖尿病の担当医となる千葉県松戸市の病院に入院、麻薬依存からの脱却治療を受けることで健全化を法廷にアピールする狙いもありそうだ。  そんな清原容疑者には、引受人にはならずとも連絡を取ろうとする人間が多くいる。  当初、引受人の候補に参院議員のアントニオ猪木氏が挙がったが、その関係者に「清原のプロレス出場」を目論む者がいたという話だ。 「猪木さんはプロレス・格闘技の団体IGFを主宰していて、引受人プランは清原にプロレス参戦してほしいという下心があったようだ」とプロレスライター。  清原容疑者は2006年の大みそかに行われた格闘技イベントで秋山成勲のセコンドについたり、格闘技方面のトレーナーに肉体改造を指導してもらうなど、昔から格闘技好きとして知られ、昨年までプロレス出場のオファーを受けていたほどだった。清原容疑者は猪木氏と旧知の仲で、リング上にて闘魂ビンタを受けたこともある。 「ただ、いくら清原さんでも引退後はろくに運動もしていない様子ですし、現役時代の古傷であるヒザも相当悪いと聞くので、試合出場といっても本格的には無理でしょう。それに清原さんを安易に出場させればイベントのスポンサーが離れたり、テレビ局の中継がつかなかったりするデメリットも考えられるので、この案は猪木さん自身もあまり乗り気ではなかったとか」(同ライター)  実のところ、猪木氏が名乗りを上げた裏には、「業界の仕掛人といわれる元出版社社長の存在が見え隠れする」という編集者もいる。 「この社長は昔、ヌード写真集のヒットを連発して勢いもあったんですが、最近は格闘技界でマイナー選手のタニマチみたいなこともしています。もともと落ちぶれたタレントにとりついて商売することも得意ですし、何かしら清原に利用価値を見いだして、猪木を担ぎ出そうとしたんでしょう。暴力団関係に顔が広いので、清原の引受人をしたくても表に出られない黒い人脈の代理人みたいな役割もしようとした可能性もあります。長い格闘生活で頭の上がらないヤクザもいる猪木さんなら、利用することは可能だった」(同)  この清原容疑者の“利用価値”には、ヤクザ関係者がゴロゴロといるVシネマなどの任侠映画界も欲を出しているという。 「清原さんは極道モノVシネマの大ファンで、引退後にヤクザ映画の俳優になりたいと公言したこともあるほど。知人の監督が以前オファーしたときは、セリフが2つしかないチョイ役だったことで蹴られたそうですが、しっかりした役柄なら、引き受ける可能性があるのでは。ただ、これも時期をみないと世間の批判を浴びてしまいそうですけどね……」(同)  かつて俳優の清水健太郎が薬物で逮捕されたときは、Vシネマ出演で芸能界復帰を果たしている。さすがに逮捕を繰り返して最近はすっかり表舞台で見なくなってしまったが、清原容疑者の場合は初犯ということもあり、俳優転向もなくはないというわけだ。  もうひとつ、「清原容疑者には出家して仏門で修業する仰天プランもある」という話をしている関西の住職もいる。 「昔、清原さんは最福寺(鹿児島市)で護摩修行をしたことがあるんですが、京都・誕生寺の住職でアルバイト的に清原さんのお宝グッズをヤフオクで代理販売していたものがいて、その周辺から修行案が出ている。ただ、いかにも寺の宣伝になるっていう狙いがミエミエ(苦笑)」(同)  しかし、清原容疑者は過去にお遍路に出た際は途中で投げ出しており、カネと女の煩悩にまみれた薬物中毒者とあって、修行で鍛え直すというのはハードルが高そうにも思える。  いずれにせよ、清原容疑者の知名度に群がって再起の道を商売利用しようとする連中がゴロゴロいるわけだ。困難といわれている薬物依存の治療だが、禁断症状以外にも変な連中の誘惑を断ち切った方がよさそうだ。 (文=ハイセーヤスダ)

清原和博の覚せい剤逮捕にメリー喜多川が大歓喜!?「神様、仏様、キヨハラ様……」

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 あるスポーツ紙の芸能担当記者によると、元プロ野球の清原和博容疑者が覚せい剤取締法違反(所持)で逮捕されたことで、前月から大きく注目を集めていたSMAP騒動から世間の関心が離れ、ジャニーズ事務所のメリー喜多川副社長が、側近に「ホッとしたわよ。神様、仏様、キヨハラ様よね」と漏らしたという。 「何しろメリーさんの自宅にまで記者の姿があったらしいですからね。当然、事務所前にも多数の記者がいましたし、所属タレントにも『SMAP騒動をどう思いますか』と直撃を受けた者がたくさんいたそうです。その対応にうんざり気味だったというのはあるでしょう」(同記者)  ただ、清原逮捕報道では、SMAPの中居正広が昨年4月、ゴリ押しで自身の番組『中居正広の金曜日のスマたちへ』(TBS系)に清原容疑者を出演させたという報道があって「この件はジャニーズ取材の中でもタブーとなっている」と記者。  清原容疑者の逮捕報道が過熱している裏には、注目度の高さもさることながら、警察の采配も影響しているという事情通もいる。 「警察は本格的な取り調べをしていない段階で、『まだ入手ルートには答えていない』という話を流し、まるで清原容疑者が黙秘したかのように伝えていました。入手ルートについて、まだ本格聴取をしていないから答えていないだけのこと。これは警察得意のPR戦術でしょう。警察がメディアコントロールを図る狙いは、情報を小出しにして、できるだけ大きな話題にすること。そうなると結果、SMAP向けに割いていた記者の人員もそちらに移動せざるをえない」  そんな中、騒ぎの収まった当のSMAPは、25周年を記念したイベントを着々と企画中。前出記者によれば、これは独立問題の影響でゼロから組み立てられているところだという。 「今までマネジャーの飯島(三智)さんがすべて仕切っていたので、代わりに指揮をとる人が必要にはなりますが、以前のような権限の一元化はないと聞いてます。ただ、裏を返せば強いゴリ押しもなくなるので、今まで各メンバーに次から次へと決まっていた主演ドラマの仕事などは減るでしょうね。メリーさんは唯一、『木村(拓哉)の仕事だけは絶やすな』と言っているらしいですけど、それは逆に、ほか4人についてのプッシュがなくなるってこと。そのキムタクにしても本人はテレビより映画を主体にやりたいと言っているようなので、SMAP全体としてテレビの仕事枠がほかのジャニタレに奪われる可能性は高い」(同記者)  テレビの仕事が減れば当然、ジャニーズとしては“本業”というべきライブイベントを増やす方向に流れる。もともとSMAPは「本人たちもやりたがらない」として飯島氏がコンサートなどライブイベントを最小限にしてきたが、25周年イベントを機にジャニーズ事務所がSMAPを舞台中心に引き戻すことは考えられる。 「ただ、そうなると、ただでさえメンバー間でギクシャクしがちなSMAPが、さらにみっともないことになるのではないかという人もいますね。最悪、ジャニーズを辞めて引退すると言い出すメンバーがいてもおかしくはないですよ。番組MCが大好きな中居はどうなってもしがみつくでしょうけど、独立未遂組の残り3人は……」(同)  清原逮捕で一段落のSMAPだが、一部メンバーは変わらない居心地の悪さに耐えられるのかどうか心配だ。 (文=ハイセーヤスダ)

清原和博容疑者、プロレス参戦オファーを“ドタキャン”していた!「親しいヤクザが激怒」?

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 覚せい剤所持容疑で警視庁に逮捕された、元プロ野球選手・清原和博容疑者が昨年、プロレス興行への出場話を“ドタキャン”していたことがわかった。  以前からプロレスや格闘技好きで知られていた清原容疑者には、あるプロレス関係者が2年ほど前から熱心に試合出場をオファーしていた。ちょうど薬物報道で仕事が激減していた時期で、「夕刊フジ」でもその動きが報じられていたのだが、同関係者によると「清原さんが信頼する仲介者は『俺が口説けば、キヨはプロレスに出るよ』とハッキリ言っていた」という。 「ヒザとか体は悪いみたいだけど、古傷に負担をかけない形であればやれるとね。リングの上で元気に暴れたら薬物疑惑も吹っ飛ぶだろうって、前向きな見方もあったんだ」  昨年1月、「2014年度プロレス大賞」の授賞式に出た大仁田厚が、その場で清原容疑者との電流爆破デスマッチをぶち上げたのも、実はそういった動きをキャッチして割って入ろうとしたものだったという。 「こっちで実現しようとしていたのは大仁田とは別のところで、対戦相手には悪役の日本人選手を用意するつもりだった。清原さんが観戦に訪れたところで場外乱闘に巻き込んで因縁を勃発させるとか、そんな感じで盛り上げようと思っていた」と関係者。  しかし、この話が破談になったのは「交渉する席に清原さんが来なかったから」(同)だという。 「昨年4月、ちゃんと約束も取り付けたのに、仲介者が『清原本人と昨日から連絡が取れない』と言いだして、会談はドタキャン。こっちは敵前逃亡かと言いたいぐらいカチンときた」(同)  ただ、清原の“ドタキャン”の裏で、あるウワサも聞かれたと関係者は話を続ける。 「清原さんと親しいヤクザが、特定のプロレス団体と長い付き合いがあり『プロレスやるなら、俺のところじゃないのか』と腹を立てたらしいんですよ」(同)  清原容疑者は数年前から、約束をすっぽかす常習者としても知られていた。パチンコ店のPRイベントや野球関係の仕事などで「朝、起きられなかった」などとして姿を現さなかった。これには薬物による体調不良もささやかれていたが、一方で「暴力団がらみの付き合いや、しがらみに追われている」という怪情報も流れていた。  ドタキャンの理由はハッキリしないが、プロレス関係者によると、今回の薬物所持での逮捕について、前出の仲介者も「薬物の使用はないって信じていたから、今後付き合うことはない」と絶縁を宣言。清原容疑者が周囲の信頼を完全に失ったのは確かだ。 (文=片岡亮)

弟子が市議会議員に当選! まだまだ政界での野心をギラつかせるアントニオ猪木

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 今月15日に投開票が行われた千葉・我孫子市議選で、アントニオ猪木率いるプロレス団体・IGF所属のプロレスラー・澤田敦士が当選。18日に都内のIGF事務所で報告会見を開いた澤田は「厳しい戦いで、アントニオ猪木会長の応援もあり、当選できた」と、師である猪木に感謝。「愛する我孫子を元気にしていきたい」と抱負を語った。 「もともと、北海道旭川市出身の澤田だが、ここ10年ほど我孫子市に在住。自身は大学まで柔道界の強豪として活躍しただけに、『スポーツを通じた青少年育成』を公約に掲げた。さらに、自身が“売名王”と呼ばれることから、『我孫子という名が世間に知られていない。元気にして活性化させたい』と、市の“売名”も公約に盛り込み、マスコミに取り上げられたが、思ったほど地元での知名度はなし。定数24に28人が立候補したが、“ブービー”の23位で当選。澤田の言葉通り、猪木の“金看板”がなければ当選は危なかった」(スポーツ紙記者)  参院議員の猪木は現在、大手コーヒーショップチェーン「タリーズコーヒー」の創業者で参院議員の松田公太氏が代表をつとめる政党「日本を元気にする会」に所属。とはいえ、参院議員5人の少数派政党だけに、まったく国会に与える影響力はなく「議員としての猪木が話題になったのは、太すぎるパイプをもつ北朝鮮への訪問。そして、最近では、新日本プロレス時代は自分の弟子だった、馳浩文科大臣とのまったく無意味な国会答弁ぐらいだった」(政治部記者)。  そんな猪木だが、プロレス界では常にトップを走ってきたプライドが捨てきれないのか、政界でもいまだに野望を抱き続けているというのだ。 「最終的な目標は、自分の弟子をどんどん議員にして政党を立ち上げ、のトップに立ち国会で影響力のある政党にすることのようだ。そのため、最近、志のありそうな弟子達に『議員にならないか?』と声をかけまくっているという。そんな猪木の“口車”に見事に乗ったのが澤田。今後、市議をステップに国会議員を目指すことになりそうだが、澤田に続いて名乗りを揚げる弟子はいなかった」(格闘技業界関係者)  なんだかんだで猪木も来年2月で73歳。果たして、元気なうちに抱く野望を達成することができるだろうか。

プロレスラーがバラエティで決して負けない3つの理由 日テレ『ダウンタウンDX』(11月12日放送)を徹底検証!

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長州力オフィシャルサイトより
 2015年11月15日、両国国技館にて、ひとりのレジェンド・レスラーがリングを去った。男の名は天龍源一郎。プロレスファンならずとも、一度は名前を聞いたことがあるのではないか。数々の団体を渡り歩き、多くの革命を起こしてきた”ミスター・プロレス”。昭和のプロレス界を駆け抜けていった昇り龍は、超満員の観客の涙と笑顔とともに、リングを後にしたのだった。  そんな天龍が引退試合の相手に選んだのは、新日本プロレスに所属するオカダ・カズチカ。ゴリゴリの昭和気質あふれる天龍とは対照的に、甘いマスクに高い身体能力、数多くの派手な技を駆使するオカダは、まさに平成プロレスの申し子ともいえる。この両者が果たしてかみ合うのかという声もあったが、実際に闘ってみたら、まさにこれこそが天龍の最後の試合にふさわしいと思える名勝負であった。昭和プロレスと平成プロレスのハイブリッドが、確かにこの試合には存在していた。  さて、昨今のバラエティでは数多くのプロレスラーが出演することが多いわけだが、これらの番組でもまた、昭和と平成のハイブリッドが行われていると言っても過言ではない。この1週間だけを振り返ってみても、11月10日放送の『ペケポンプラス 2時間SP』(フジテレビ系)には飯伏幸太(DDTプロレスリング&新日本プロレス)と高木三四郎(DDTプロレスリング)、11日放送の『水曜日のダウンタウン』(TBS系)にはスーパー・ササダンゴ・マシン(DDTプロレスリング)、12日放送の『ダウンタウンDX』(日本テレビ系)には長州力(リキプロ)と真壁刀義(新日本プロレス)が出演と、ゴールデン&プライムの時間帯にこれほど多くの、かつ世代を越えた多様なプロレスラーが出演しているというのは、ただごとではない。  かつ重要なのが、これらの番組ですべてのレスラーがそれぞれ重要な役割を任され、その上でしっかりと結果を残しているという点にある。バラエティ番組においても、プロレスラーは決して負けない。実際、トークバラエティにおけるプロレスラーの重要性は、ここ数年で確かに増しているといえるだろう。それではなぜ、プロレスラーはバラエティ番組においても強いのか? ここでは、12日に放送された『ダウンタウンDX』に出演した長州力のすごさを検証してみたい。 (1)確実にダメージを与える得意技がある  プロレスは、一発の技でいきなり試合が決まるという種類のものではない。試合を組み立てるためには、ある程度のダメージを相手に何度か与える必要がある。トークバラエティにおいてはつまり、確実にある程度の笑いが起こるエピソードトークがその技に当たる。試合を決める一発の爆笑トークではなく、プロレスラーという非常に特殊な職業ならではのエピソードトーク。この数と質において、プロレスラーの右に出る者はいない。 『ダウンタウンDX』においては、長州の後輩である真壁がその役割を担っている。アントニオ猪木から、氷の入った水槽に入るよう言われたというエピソードは、猪木がそのことを異常だと思っていないからこそ、一般視聴者にとっては確実に笑えるエピソードになる。そんな猪木が、長州の引退興行で突然自分も引退すると言いだし、長州がそれに対して「訳わかんなかったですね」と素朴に語る様子もまさにプロレスラーならではであり、特に昭和時代のプロレス業界においては、こういったすべらない話が山のように存在している。  特に昨今のトークバラエティにおいては、エピソードトークをどれだけ持っているかがゲストとしての強さを示すバロメーターだと言っても過言ではない。そういった意味で、過剰な人間ばかりが集まるプロレス業界は、エピソードトークの宝庫だ。それを視聴者にしっかり説明できる人間がいれば、確実に笑いは起こるわけで、そりゃゲストに呼ばれるだろうという話だったりするのだ。 (2)力強いタッグパートナーがいる  プロレスには1対1のシングルマッチではなく、複数のレスラー同士が戦うタッグマッチという形式もある。その際、どんなタッグパートナーがいるかが重要になってくるわけだが、『ダウンタウンDX』では、その意味で最強のタッグパートナーがゲストに配置されていた。プロレスファンを代表してプロレスのエピソードを視聴者に対して語れる、勝俣州和がその人である。  勝俣が重要なのは、プロレスマニアではなく、あくまでもプロレスファンとしてそこにいるという点だ。マニアであれば知っていて当たり前の情報を、プロレスファンとして、新鮮に語ることができる稀有な人物である。この日も、かつて長州が放った「テメエが死んだら、墓にクソぶっかけてやる!」という名言を紹介。プロレスマニアなら誰もが知っているこの名言だが、もちろん多くの出演者や視聴者はマニアではない。この発言を新鮮なものとして聞かせることで、長州の無茶苦茶さをしっかりと視聴者に伝えている。  かつ、タッグパートナーは、実は勝俣だけではない。勝俣をこの日のゲストに呼んでいるスタッフもまた、タッグパートナーだといえるだろう。基本的にプロレスファンはどの世界にも潜んでおり、プロレスの素晴らしさを世間に対して届けようと企んでいる。長州をただの面白おじさんとして扱うのではなく、さまざまな意味において、プロレスラーとしての長州の面白さを引き出したいと思うからこそ、スタッフが勝俣をそこに配置しているのだろう。その意味で、スタッフをも巻き込んだ優秀なチームプレイが、ここでは発揮されているのだ。 (3)オリジナルのフィニッシュホールドを持っている  プロレスの試合においては多くの場合、プロレスラーがオリジナルのフィニッシュホールドを繰り出して勝敗が決定する。誰もが使えるような技ではなく、そのプロレスラー独自のオリジナルの技がそこにはある。プロレスラーは、ただプロレスをやればいいというわけではない。自らの人生や個性や生き様を象徴するようなファイトスタイルを自ら選び取り、それに見合ったフィニッシュホールドで相手から勝利を奪うというのが名プロレスラーだといえる。  この日の『ダウンタウンDX』の最後のオチ、いわばフィニッシュホールドを決めたのは、長州その人だった。遠征中の宿泊先で本当にあった怖い話を披露する長州。部屋のカーテンの上のほうを見たら、本来いるはずのない男性と女性が向かい合っている……。そこまで話して、ローラから「見たの?」と問われると、「いやボク(が見たん)じゃないんです」と答え、なんだそれは、という雰囲気で笑いが起こる。そこで決めるのが長州だ。隣にいる真壁に対して「俺、滑舌悪いか?」と一言。まさしく大団円といえるだろう。  プロレスラーは、自らの人生や個性や生きざまがすべてそのまま武器になるという特殊な職業である。昨今、滑舌が悪い人として扱われることの多い長州だが、それを逆手に取っての見事なフィニッシュ。一切満足げな顔を見せることなく、当たり前の仕事をして帰って行く長州の姿は、やはり昭和のレジェンドのそれであった。  結局のところ、バラエティ番組もプロレスも、基本は一緒である。そこには論理的なテクニックとサイコロジーがあり、普段からプロレスという場でその能力を研ぎすませているプロレスラーが、バラエティ番組で面白くないはずはないのだった。天龍をはじめとして、これからも昭和の時代を築いたプロレスラーがリングを後にしていくのだろう。だが、そのイズムは確かに継承されていく。再びプロレスブームを巻き起こすのは、昭和のレジェンドから魂を受け継いだ、これからのプロレスラーに違いない。 【検証結果】  ここでは昭和のレジェンドである長州力を取り上げたが、現在のプロレスラーは多種多様な個性を持っているため、場面場面でしっかりと結果を残している。立命館大学出身の棚橋弘至はクイズ番組に呼ばれることも多く、真壁刀義はその無骨な顔に似合わず、スイーツが好きという個性を生かしている。また、飯伏幸太の天然キャラは視聴者の評価を確かに勝ち取っているし、スーパー・ササダンゴ・マシンに至っては「近年のプロレス、幅広がってる説」を披露し、プロレス自体にプロレスラーが言及するという離れ業を成し遂げている。個性にあふれ、百花繚乱ともいえる現在のプロレス業界。隠し球もまだまだ多数存在しているため、プロレスラーがバラエティ番組のある部分を席巻するという時代は、思いのほか早く到来するのかもしれない。 (文=相沢直) ●あいざわ・すなお 1980年生まれ。構成作家、ライター。活動歴は構成作家として『テレバイダー』(TOKYO MX)、『モンキーパーマ』(tvkほか)、「水道橋博士のメルマ旬報『みっつ数えろ』連載」など。プロデューサーとして『ホワイトボードTV』『バカリズム THE MOVIE』(TOKYO MX)など。 Twitterアカウントは @aizawaaa

プロレスラーがバラエティで決して負けない3つの理由 日テレ『ダウンタウンDX』(11月12日放送)を徹底検証!

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長州力オフィシャルサイトより
 2015年11月15日、両国国技館にて、ひとりのレジェンド・レスラーがリングを去った。男の名は天龍源一郎。プロレスファンならずとも、一度は名前を聞いたことがあるのではないか。数々の団体を渡り歩き、多くの革命を起こしてきた”ミスター・プロレス”。昭和のプロレス界を駆け抜けていった昇り龍は、超満員の観客の涙と笑顔とともに、リングを後にしたのだった。  そんな天龍が引退試合の相手に選んだのは、新日本プロレスに所属するオカダ・カズチカ。ゴリゴリの昭和気質あふれる天龍とは対照的に、甘いマスクに高い身体能力、数多くの派手な技を駆使するオカダは、まさに平成プロレスの申し子ともいえる。この両者が果たしてかみ合うのかという声もあったが、実際に闘ってみたら、まさにこれこそが天龍の最後の試合にふさわしいと思える名勝負であった。昭和プロレスと平成プロレスのハイブリッドが、確かにこの試合には存在していた。  さて、昨今のバラエティでは数多くのプロレスラーが出演することが多いわけだが、これらの番組でもまた、昭和と平成のハイブリッドが行われていると言っても過言ではない。この1週間だけを振り返ってみても、11月10日放送の『ペケポンプラス 2時間SP』(フジテレビ系)には飯伏幸太(DDTプロレスリング&新日本プロレス)と高木三四郎(DDTプロレスリング)、11日放送の『水曜日のダウンタウン』(TBS系)にはスーパー・ササダンゴ・マシン(DDTプロレスリング)、12日放送の『ダウンタウンDX』(日本テレビ系)には長州力(リキプロ)と真壁刀義(新日本プロレス)が出演と、ゴールデン&プライムの時間帯にこれほど多くの、かつ世代を越えた多様なプロレスラーが出演しているというのは、ただごとではない。  かつ重要なのが、これらの番組ですべてのレスラーがそれぞれ重要な役割を任され、その上でしっかりと結果を残しているという点にある。バラエティ番組においても、プロレスラーは決して負けない。実際、トークバラエティにおけるプロレスラーの重要性は、ここ数年で確かに増しているといえるだろう。それではなぜ、プロレスラーはバラエティ番組においても強いのか? ここでは、12日に放送された『ダウンタウンDX』に出演した長州力のすごさを検証してみたい。 (1)確実にダメージを与える得意技がある  プロレスは、一発の技でいきなり試合が決まるという種類のものではない。試合を組み立てるためには、ある程度のダメージを相手に何度か与える必要がある。トークバラエティにおいてはつまり、確実にある程度の笑いが起こるエピソードトークがその技に当たる。試合を決める一発の爆笑トークではなく、プロレスラーという非常に特殊な職業ならではのエピソードトーク。この数と質において、プロレスラーの右に出る者はいない。 『ダウンタウンDX』においては、長州の後輩である真壁がその役割を担っている。アントニオ猪木から、氷の入った水槽に入るよう言われたというエピソードは、猪木がそのことを異常だと思っていないからこそ、一般視聴者にとっては確実に笑えるエピソードになる。そんな猪木が、長州の引退興行で突然自分も引退すると言いだし、長州がそれに対して「訳わかんなかったですね」と素朴に語る様子もまさにプロレスラーならではであり、特に昭和時代のプロレス業界においては、こういったすべらない話が山のように存在している。  特に昨今のトークバラエティにおいては、エピソードトークをどれだけ持っているかがゲストとしての強さを示すバロメーターだと言っても過言ではない。そういった意味で、過剰な人間ばかりが集まるプロレス業界は、エピソードトークの宝庫だ。それを視聴者にしっかり説明できる人間がいれば、確実に笑いは起こるわけで、そりゃゲストに呼ばれるだろうという話だったりするのだ。 (2)力強いタッグパートナーがいる  プロレスには1対1のシングルマッチではなく、複数のレスラー同士が戦うタッグマッチという形式もある。その際、どんなタッグパートナーがいるかが重要になってくるわけだが、『ダウンタウンDX』では、その意味で最強のタッグパートナーがゲストに配置されていた。プロレスファンを代表してプロレスのエピソードを視聴者に対して語れる、勝俣州和がその人である。  勝俣が重要なのは、プロレスマニアではなく、あくまでもプロレスファンとしてそこにいるという点だ。マニアであれば知っていて当たり前の情報を、プロレスファンとして、新鮮に語ることができる稀有な人物である。この日も、かつて長州が放った「テメエが死んだら、墓にクソぶっかけてやる!」という名言を紹介。プロレスマニアなら誰もが知っているこの名言だが、もちろん多くの出演者や視聴者はマニアではない。この発言を新鮮なものとして聞かせることで、長州の無茶苦茶さをしっかりと視聴者に伝えている。  かつ、タッグパートナーは、実は勝俣だけではない。勝俣をこの日のゲストに呼んでいるスタッフもまた、タッグパートナーだといえるだろう。基本的にプロレスファンはどの世界にも潜んでおり、プロレスの素晴らしさを世間に対して届けようと企んでいる。長州をただの面白おじさんとして扱うのではなく、さまざまな意味において、プロレスラーとしての長州の面白さを引き出したいと思うからこそ、スタッフが勝俣をそこに配置しているのだろう。その意味で、スタッフをも巻き込んだ優秀なチームプレイが、ここでは発揮されているのだ。 (3)オリジナルのフィニッシュホールドを持っている  プロレスの試合においては多くの場合、プロレスラーがオリジナルのフィニッシュホールドを繰り出して勝敗が決定する。誰もが使えるような技ではなく、そのプロレスラー独自のオリジナルの技がそこにはある。プロレスラーは、ただプロレスをやればいいというわけではない。自らの人生や個性や生き様を象徴するようなファイトスタイルを自ら選び取り、それに見合ったフィニッシュホールドで相手から勝利を奪うというのが名プロレスラーだといえる。  この日の『ダウンタウンDX』の最後のオチ、いわばフィニッシュホールドを決めたのは、長州その人だった。遠征中の宿泊先で本当にあった怖い話を披露する長州。部屋のカーテンの上のほうを見たら、本来いるはずのない男性と女性が向かい合っている……。そこまで話して、ローラから「見たの?」と問われると、「いやボク(が見たん)じゃないんです」と答え、なんだそれは、という雰囲気で笑いが起こる。そこで決めるのが長州だ。隣にいる真壁に対して「俺、滑舌悪いか?」と一言。まさしく大団円といえるだろう。  プロレスラーは、自らの人生や個性や生きざまがすべてそのまま武器になるという特殊な職業である。昨今、滑舌が悪い人として扱われることの多い長州だが、それを逆手に取っての見事なフィニッシュ。一切満足げな顔を見せることなく、当たり前の仕事をして帰って行く長州の姿は、やはり昭和のレジェンドのそれであった。  結局のところ、バラエティ番組もプロレスも、基本は一緒である。そこには論理的なテクニックとサイコロジーがあり、普段からプロレスという場でその能力を研ぎすませているプロレスラーが、バラエティ番組で面白くないはずはないのだった。天龍をはじめとして、これからも昭和の時代を築いたプロレスラーがリングを後にしていくのだろう。だが、そのイズムは確かに継承されていく。再びプロレスブームを巻き起こすのは、昭和のレジェンドから魂を受け継いだ、これからのプロレスラーに違いない。 【検証結果】  ここでは昭和のレジェンドである長州力を取り上げたが、現在のプロレスラーは多種多様な個性を持っているため、場面場面でしっかりと結果を残している。立命館大学出身の棚橋弘至はクイズ番組に呼ばれることも多く、真壁刀義はその無骨な顔に似合わず、スイーツが好きという個性を生かしている。また、飯伏幸太の天然キャラは視聴者の評価を確かに勝ち取っているし、スーパー・ササダンゴ・マシンに至っては「近年のプロレス、幅広がってる説」を披露し、プロレス自体にプロレスラーが言及するという離れ業を成し遂げている。個性にあふれ、百花繚乱ともいえる現在のプロレス業界。隠し球もまだまだ多数存在しているため、プロレスラーがバラエティ番組のある部分を席巻するという時代は、思いのほか早く到来するのかもしれない。 (文=相沢直) ●あいざわ・すなお 1980年生まれ。構成作家、ライター。活動歴は構成作家として『テレバイダー』(TOKYO MX)、『モンキーパーマ』(tvkほか)、「水道橋博士のメルマ旬報『みっつ数えろ』連載」など。プロデューサーとして『ホワイトボードTV』『バカリズム THE MOVIE』(TOKYO MX)など。 Twitterアカウントは @aizawaaa