ニコ動の新有料メルマガ&ブログ「ブロマガ」って儲かります?

 サイゾー新ニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けしちゃいます!  スマホ版もオープンしましたので、ぜひ、ご利用ください! ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) 2ちゃんで話題のポッチャリ富豪 その華麗なる1日を公開! 市場はどう見た?ソフトバンク孫社長「SN社は今が買い時」発言 伊藤喜之「ナカミー移住がトップって…メディアは大丈夫か?」 ■特にオススメ記事はこちら! ニコ動の新有料メルマガ&ブログ「ブロマガ」って儲かります? - Business Journal(10月17日)
「ブロマガ HP」より
※前回記事はこちら 『炎上は成功?小沢一郎、GACKT…有名人たちが始めたブロマガって何?』  ドワンゴは、8月21日から「ブロマガ」という新サービスをスタートした。その名の通り、ブログとメルマガのいいとこ取りをした内容で、例えば、テキストだけでなく、画像や動画、生放送まで提供できるマルチコンテンツプラットフォームとなっている。記事はメールやウェブブラウザーのほか、電子書籍(EPUB)として書き出してタブレットやスマートフォンで読むことも可能だ。  前編ではブロマガの概要と目指すところについて、ニワンゴの杉本誠司社長と、ブロマガを担当する宮原セクションマネージャに話を聞いた。後編となる今回は、ブロマガのウリでもある有料課金の詳細について迫っていこう。  ブロマガの課金は、月額かコンテンツ単体かを配信者が選べる。途中まで無料で読ませたり、期間限定で無料化することも可能だ。課金で得た収益は、まず14%が事務手数料として引かれた上、残りの30%をドワンゴ、70%を投稿者で分ける。例えば、課金が500円の場合、70円が事務手数料、129円がドワンゴにわたって、301円が投稿者の手元に残るという仕組みだ。既存のメルマガでいえば、国内大手の「まぐまぐ!」では投稿者への還元率は50%で、ブロマガのほうが高い。この辺の意図は何か? ●数百人、数千人のコミュニティーを多く集めたい ――ドワンゴの取り分が30%という意図はなんでしょうか? 宮原氏(以下、宮原) グローバルスタンダードという理由でそうしてます。 ――アップルのApp Storeでもアップルの取り分は30%ですね。 杉本誠司氏(以下、杉本) 今までが高すぎたんじゃないでしょうか? 僕らとしては、より多くの情報発信者を集めたいという意図があります。それは1万人の読み手を引っ張ってこられる人を数人集めるより、数百人、数千人という規模のコミュニティーを数多く引き込みたいということです。  ニコニコ生放送に近い考え方ですね。ニコニコ生放送では、僕らも公式番組をやっていて、そこに多くの人が来てくれるのはありがたいことです。しかし、ニコニコ動画全体を底上げしていくなら、数百人、数千人規模の放送が増えて、そこにファンがついてくれたほうがありがたい。ファンの数がとても多い人が引退してしまって、アクセス数がいきなりがくんと減ることも防げますし。30%という低めの料率も合理的なんです。 ――投稿者側は、数百、数千の規模で利益は出るんでしょうか? 宮原 ブロマガって、実は多くがオリジナルコンテンツなんですよね。電子書籍は、紙と比べて印刷コストがかからないといわれつつも、そんなに儲かっていない現状がある。だから出版社も電子書籍オリジナルのコンテンツを投入しにくいという、悪いスパイラルに入ってしまっている。  ブロマガはネットでしか読めないものも多いため、購読者が1000人とか、もっと少なくても収益が立つ。著者が書きたい物を書いて、それが収益につながってオリジナルコンテンツで回せるようになればいいですよね。さらにブロマガを電子書籍化して売ったりしていけば、既存の電子書籍とは違うマーケットを開けるかもしれない。 ――iTunes Storeの単体販売のアプリは、セールを企画したりして作者が自由に販売金額を変えられます。同じことはブロマガでできますか? 杉本 今はないですが、やってもいいのではという議論はしています。 宮原 現状でも、個別で販売しているコンテンツは金額を変えられます。また、定額でも無料/有料は選べるので、1週間だけ無料にして、あとは有料というのも可能です。これだけみんなに知ってほしい記事だから無料で公開する、といった柔軟さは、ほかのサービスでは実現できません。 ●読者がお金を払うのは「作者とのつながり」 ――個人的な感覚だと、ウェブブラウザーで見ている無形のコンテンツに対してお金を払うという感覚が、ユーザーに根付いていない気がします。その辺の感覚は今後、世代が下ってくると変わっていくものなんでしょうか? 杉本 10代、20代の子たちは変わってきてると思います。だからこそ今、ニコニコ動画は、月525円を払う「プレミアム会員」が約170万ユーザーいて維持できている。もう少し時代が進むと、デバイスが変わったときに、課金の感覚がリセットされると思います。PCでは無料だったものが、タブレットならお金を払うという状況も出てくるはず。電子書籍がまさにそうで、PC上でPDFで見るならタダだけど、同じものをiPadで読むときには、なんとなくお金を払っていいような気になる。その変化は今後、加速していく。  そうした時代が来たときに、同じウェブブラウザー上でも、このプラットフォームには金を払うけど、こっちは払わないという状況が出てきたらいいな、というのがわれわれの希望ですね。でも、昔に比べると、だいぶお金を払うという感覚が出てきたと思いますよ。 宮原 税金は何に使われているかがわかりにくいですが、ブロマガなら自分の見たいものに投資してつながってる実感がありますよね。今後は「この人ならお金を払う」という状況になっていくんじゃないか。アメリカで寄付が盛んなのは、それが税金で優遇されることと、何に使ったのかが可視化されるから。コンテンツ自体じゃなくて、その発信者にきちんと払う流れが出てきたら、いろいろ変わるのかなと感じています。 ●払いたい人は、より多く払う時代 ――コンテンツが電子化されると、有形のときより安くなければいけないプレッシャーをユーザーがかけてきそうです。そこで書き手の利益は成り立ちますか? 杉本 コンテンツの単価自体も変わっていくと思います。それは僕らがそうしてほしいのではなく、ブロマガの読者から「こんなに価値あるコンテンツなら、もっと上げてもいいんじゃないか」という議論が出てきて、ブロマガのオーナーもより評価されるなら単価に反映していく流れになる。もっというと、ブロマガの機能として実装するかわかりませんが、払いたい人がより多く払うという時代に来ている。  例えば、津田大介さんみたいな方なら、動画を無料で全部見られるようにしてしまっても、お金を払ってもらえると思います。そこで消費して終わりという話じゃなくて、津田さんと読者のつながりの話なので、コンテンツを提供してもらうことに、きちんと対価を払おうという関係ができていくと思う。これは既存の書籍やCDを買う行為とは別モノです。 宮原 既存のメディアでは、発信者と読者が直接つながれなかった状況もあるかと思います。書籍やCDは買うけど、それは好きなクリエイターやアーティストに払っている感覚ではない。だから、講演会やライブに行ったりするわけですが、ブロマガなら、この中で全部つながれる。その人に対価を払っているので、コンテンツが無料でも、お布施するという状況も出てくると思います。 ――コンテンツではなく、作り手にお金を払うという。 杉本 そういう意味だと、評価されていいものだとみんなが認識すればするほど、モノの価格は上がっていくと思います。ニコニコ動画でも、以前、ライブイベント「ニコニコ超パーティー」の生放送を見るための有料チケットを徐々に値上げしていったことがありました。初期の出演者がほとんどわからないうちは価格が安くて、詳細が明らかになっていくうちに値上げされていくのと同じです。コンテンツでは、もともと原価という概念も薄い。今までは減価償却されたので価格が下がるという流れでしたが、これからはコンテンツでは逆に上がっていくのではないでしょうか。 (構成=広田稔) ※前回記事はこちら 『炎上は成功?小沢一郎、GACKT…有名人たちが始めたブロマガって何?』 ■おすすめ記事 2ちゃんで話題のポッチャリ富豪 その華麗なる1日を公開! 市場はどう見た?ソフトバンク孫社長「SN社は今が買い時」発言 伊藤喜之「ナカミー移住がトップって…メディアは大丈夫か?」 日本のビジネスホテルはサービス過剰!? 出店相次ぐホテル業界は大丈夫か? ルネサス救済、トヨタと経産省に案だけを盗まれたファンドの怒り

炎上は成功?小沢一郎、GACKT…有名人たちが始めたブロマガって何?

 サイゾー新ニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けしちゃいます! ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) 石田東尾ダウン症告白に見る、高齢出産賛美の裏で中絶激増 人気ブラック企業アナリストが、ダメ社員を抜け出した方法とは? 「納期は死守!」アップルを支える過酷な生産現場 ■特にオススメ記事はこちら! 炎上は成功?小沢一郎、GACKT…有名人たちが始めたブロマガって何? - Business Journal(10月4日)
「ブロマガ HP」より
 今、ネットでは、何度目かのメルマガ(メールマガジン)戦国時代を迎えている。  津田大介氏の『メディアの現場』や佐々木俊尚氏の『ネット未来地図レポート』など、名だたるジャーナリストがこぞって有料メルマガを発行。お金を払ってでも読みたいというファンが購読して、きちんとしたビジネスになりつつある。  そんな活況を見てかIT企業のドワンゴは、8月21日から動画共有サービス「ニコニコ動画」の一環として「ブロマガ」という新サービスを始めた。ブロマガとは「ブログ・メルマガ」を略した造語。テキストだけでなく、写真や動画、生放送の配信なども提供できたり、メール/ウェブブラウザー/電子書籍(EPUB)と、読む手段を選べるのがメリットといえる。何よりブログとは異なり、コンテンツに対して好きな価格で月額/単体課金できるのが大きい。  少々ややこしいのだが、もともとニコニコ動画は「ニコニコチャンネル」という企業/団体向けの場所を用意しており、企業や政党が生放送でPRしたり、映画やアニメを販売したりといった活用をされていた。このチャンネルをカスタマイズし、ジャーナリストやネットの有名人に開放したのがブロマガだ。  ドワンゴによれば、サービスの開始からおよそ1カ月の9月18日には、有料登録者が1万人を超えたとのこと。「iモード」をはじめとするケータイはともかく、パソコン向けネットの世界では、長らくテキスト情報でお金を取るのは難しい状態が続いていたが、ブロマガはそこに一石を投じられるだろうか?  ドワンゴの子会社でニコニコ動画を運営しているニワンゴの杉本誠司社長と、ブロマガを担当するドワンゴのニコニコ事業本部企画開発部の宮原セクションマネージャにお話を聞いた。 ●ブログとメルマガの、いいとこ取りをしたサービス ――今、どんな方がブロマガに参加されているんでしょうか? 杉本誠司氏(以下、杉本) 本当に多様な方々が参加されています。政治系では、小沢一郎さん、猪瀬直樹さん、石破茂さん、ジャーナリストでは田原総一朗さん、津田大介さん、佐々木俊尚さん、上杉隆さん。そうかと思えば、アーティストのGACKTさん、小説家の岩崎夏海さん、デヴィ夫人、コスプレイヤーのうしじまいい肉さんなども参加されている。 宮原氏(以下、宮原) 映画監督の押井守さんなど、今までニコニコ動画でコンテンツ展開されていなかった人も増えています。有料ブロマガのランキングを見ると、小沢さん、GACKTさん、うしじまさんが並んでるというのが象徴的ですよね。みなさん「カオス」と表現されますが、実生活ならそこまでセグメントを分けしないし、いろいろな人が隣り合って生活している。 ――どういう使われ方をしているんでしょうか? 宮原 それも人それぞれです。文字や画像、動画、生放送を著者の使いたいように使えるサービス。例えば、ミリオン出版で「実話ナックルズ」などの編集長をされていた久田将義さんは、この前、生放送を通じて会員数を数百人単位で増やされていた。 杉本 文章が書けない人でも、課金コンテンツができてしまう。他のサービスでは、テキストや画像は投稿できるけど、動画や生放送は他社のものを使うというサービスも多い。なんだかんだいってニコニコ動画は、その辺をワンストップで押さえている。 ――書いている人たちのモチベーションも高いんでしょうか? 杉本 ニコニコ動画自体、登録ユーザーが2800万人なので、見られている意識は高いかと思います。特に政治系の方は、ネットに苦手意識を持たれているケースが多い。これから有権者になる若者に対して、ネットでアピールしたいけど、単にウェブサイトをつくっただけではダメなことがわかってきた。  ニコニコ動画には、「ニコニコ」という名前にいかがわしさはありつつも、無視できないくらい人がいますし、実際に生放送をやると何かしらの反応が返ってくる。その反応をキャッチアップして、自分たちの今後につなげるという動きもあります。 宮原 ブロマガは、その名の通り、ブログ的に書いた文章を、メールマガジンのように会員全体にメールで通知できるメリットもあります。ブログにも「RSS」という更新を通知する仕組みがありますが、どれくらい使われているのかはあまり見えてこない。それにメルマガのように単に読むだけでなく、またネットに戻ってきて、記事に対してコメントを書くこともできる。コメントに対して書き手が反応するなど、いろいろな広がりが考えられます。 ●記事の「炎上」も、ひとつの成功といえるかもしれない ――以前、ドワンゴの記者発表会では、ブロマガについて「プラットフォームのプラットフォームを作る」といった主旨の発言もありました。出版社と著者の関係を想像したんですが、ドワンゴさんは内容にどれくらい関与していくのでしょうか? 宮原 基本はお任せしています。何がよくて何が悪いかという話をしていくと、言論統制に近い感じになってしまう。そうではなく、著者の方がやりたいようにやってもらっている。違法ならともかく、そうじゃない合法の範囲では自己責任にお任せしますというスタンスです。運営元としては、ランキングなどので客観的数値でユーザーに記事をプッシュしたりするかたちで関わっています。 ――過激な記事で「炎上」になるケースも考えられます。 杉本 その辺は投稿者にお任せする感じです。それに現状はきちんと連絡がとれる名の知れた方々なので、何か問題があったら話し合いする余地はあると思っています。 宮原 ブログはなんのために書くかというと、まず見てほしいという気持ちが大きい。本当に文章を書きたい人が書いて、見てもらえるという状況が確立すると、今までと違うサービスになれるのでは。それにブロマガは、ここで収益を得られるので独立したメディアになりうる。アフィリエイトや広告料をモチベーションに書いている方もいるかと思いますが、そのアフィリエイトの料率も下がってきている。広告主との関係で、書きにくいこともあったりします。規制のない場所を作って、使い方は各自にお任せというのが今回の流れです。 ――とはいえ、ドワンゴ自体に抗議がくる可能性もあります。 杉本 それはうちの管轄ではないという認識です。筆者の方と一蓮托生ではなく、場所を提供する、パーソナルメディアプラットフォームみたいな考え方です。いいか悪いかは読み手の判断で、好みでしかないという。才能のある人が自由にできる環境を全部用意するのが我々の仕事。例えばデヴィ夫人はEPUBを絶対に作らなそうですよね。それがブロマガならできてしまう。  誤解を恐れずに言えば、「炎上」したら、もしかしたらブロマガのひとつの成功といえるのかもしれません。プラットフォームの中にいる方がメディア化して、特定のメディアの規制を受けずにセンセーショナルな話題を外に発信できたということです。ブロマガがそんな場所になるのが理想。そこまで世の中にインパクトを与えられるような存在になれば、当然、何かしらのリスクは出てくるので、対応していきます。 宮原 今でいえば、例えば、GACKTさんがフィルターのかからない情報を出していくという方針の下で、プライベートの情報を書いている。週刊誌で触れられたスキャンダルについて「ブロマガで書くから」と答えたりしています。 ――ブロマガは一般ユーザーにも解放するんですか? 杉本 予定はあります。ニコニコ動画でいえば、ニコニコ生放送をまず公式番組から運用を始めて、しばらくして一般ユーザーに解放した流れのイメージです。ブロマガも、しばらくは「慣れた方々」によって順当な進化をすると思うんです。で、どこかのタイミングでユーザーがどっと入ってきて化学変化が起こり、あらぬ方向に走っていくというのを期待したい。ユーザー生放送のように、従来のメディアでは掘り起こせなかった有名人が出てくるはずです。  ひとつのゴールとしては、仕事をしながら言論活動ができる人が出てくるのが理想ですよね。そうした未来がくるように、ぜひ今の執筆陣の方々に引っ張っていってもらえればと考えています。 (構成=広田稔) ■おすすめ記事 石田東尾ダウン症告白に見る、高齢出産賛美の裏で中絶激増 人気ブラック企業アナリストが、ダメ社員を抜け出した方法とは? 「納期は死守!」アップルを支える過酷な生産現場 「え…それだけ?」リクルート求人“ひとがら登録”のメリット 経営者がいくら払っても欲しい、今、一番高く売れる人材とは?

「結局、コミケはニコ動に喰われていくのか?」他誌じゃ書けない本音満載『マンガ論争』Vol.07

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『マンガ論争』vol.7 2012年夏号発行
「コミケはニコニコ動画に喰われているのか?」  マンガやアニメの周辺情報を掲載する専門誌『マンガ論争』が、一足お先に編集部に届いた。最新号となる「Vol.07」で同人誌即売会とニコ動やpixivとの関係を探る特集「広がる同人、廃れる同人」が掲載される。  『マンガ論争』は、本サイトでも、情報誌などでは絶対に書けないマンガやアニメの際どい情報を取材・執筆している、昼間たかし氏が、マンガ評論家の永山薫氏と共同編集人を務める年2回刊の専門誌だ。協力として、コミックマーケット準備会及びコミティア事務局が名を連ねることからも、掲載される情報の精度は極めて高いと評価されている。誰ともなく「ジャーナリズムが存在しない」と評価される、マンガ・アニメ情報誌とは一線を画した存在だ。 「日刊サイゾーの記事と同じく、“こんなことを書きやがって……”というクレームも皆無ではありません。ですが、マンガやアニメの世界を、よりよくしたいという気持ちは同じですから、大抵は話し合えば、わかってくれますよ」(昼間氏)  最近は、本サイトに掲載されたスウェーデンのマンガ「児童ポルノ」裁判で活躍した昼間氏だが、本誌ではなぜか先月スウェーデン大使公邸で催されたパーティーに招待されたことも明らかに。 「なんの懐柔策かと思いましたが、和気藹々とスウェーデン料理に舌鼓を打ってきましたよ。大使をはじめ大使館の方々とも話をしましたが、あのニュースは大きな話題になっているようです。なにより、“児童ポルノ”の所持禁止を唱える人ですら(強硬に規制強化を主張する国際NGO)エクパットのやり方に疑問を持っている言質を引き出すことができました」(昼間氏) ■別に炎上してもかまわない、もうちょっと勉強してこい  さて、今号での特集のトップ「広がる同人、廃れる同人」は、同人誌即売会に取って代わる存在として、ニコニコ動画やpixiv、そしてソーシャルゲームに焦点を充てたもの。今年春に「今後の開催の危機」に陥り注目を集めた新潟の老舗同人誌即売会「ガタケット」の代表・坂田文彦氏や、コミックマーケット共同代表・市川孝一氏らのインタビューなどを交えながら、本音の分析を展開している。さらに、この特集ではコンプガチャ問題の後も発展を続けるソーシャルゲームについて「既に勝ち組は決まっている」と、業界関係者の声を交えながら記している。 「同人誌即売会の大きな要素であったコミュニケーションの機能は、急速にネットに取って代わられつつあります。取材の中で、幼い頃からネットでのコミュニケーションに親しんできた人たちを、即売会の“リアル”の空気感を楽しめるように導いていく方法を、今のうちに模索していなければならないのではないかと思いました」(昼間氏)  また、特集「激変する著作権の世界」では、改めてトレパク問題について解説。トレパクを検証する人々こそが、時として著作権侵害を犯してしまっていることまで記し、著作権の正しい知識を持つことを求めている。この特集は、TPPやダウンロード違法化など、著作権をめぐる様々な問題を、改めて基礎知識のレベルからまとめたもの。著作権をめぐる問題は、あまりにややこしく、今さら聞けない事柄も多くなっているのが事実、ぜひ押さえておきたい内容だ。 「トレパク検証自体が著作権法に触れる恐れがあります。検証している人たちは、もう少し勉強をしたほうがよいでしょう」  と、このページを担当した、永山薫氏は語る。  どの特集にも、どこか炎上しそうな危険を感じる文字が並ぶのだが、本人たちはあまり気にしていない様子だ。 「炎上を楽しむような人たちとは実のある議論にはならないので、相手にするのは時間の無駄です。もちろん、リアルで姿を現せば相手をしますけれども、そんな人は数えるほどしかいないと思います。どっちにしても“楽しむ”のではない主義主張があるんだったら、自分の信念に殉じて華々しく散って欲しいものです」(昼間氏) ■特典も準備して「おもしろく、ためになる本」を目指す  今回で「Vol.07」を迎えた『マンガ論争』だが、今号から次号にかけて「より、多くの人々に手にとってもらいやすくするために」と、内容や装丁共に大幅にリニューアル。表紙を今年発売されたゲーム『シャイニーデイズ』のヒロインたちが飾る。 「すべてを見ることができないほど、多くのマンガ・アニメ・ゲームがある現在は、大変楽しい。だからこそ、この世界を維持し発展させていくために、本誌を通して今置かれている状況を知って置いて貰いたいと思います。そのためには、まだまだ本誌の内容は、固いかも知れません。ですので、さらに“おもしろくて、ためになる”方法を模索していきたいと考えています」(昼間氏)  普段から、どんな小さい記事でも、編集方針をめぐって常に乱闘寸前だという『マンガ論争』。そこには、あまねく作品に対する愛がある。  本誌は、8月10日から開催されるコミックマーケットの特設販売ブースで先行発売される。会場購入特典として『School days』をはじめとする『デイズシリーズ』のイラストレーター・ごとうじゅんじ氏による、桂言葉の特典ペーパーが準備されているとのこと。 ●『マンガ論争』vol.7 2012年夏号発行 特集1:「広がる同人、廃れる同人」 特集2:「激変する著作権の世界」 特集3:「表現の自由の最前線に突撃レポ!」 特集4:「2012年上半期マンガとアニメのキーポイント」 インタビュー: 市川孝一(コミックマーケット共同代表)/坂田文彦(ガタケット代表)/ メイザーズぬまきち(ゲームクリエイター)ほか 編集:永山薫・昼間たかし 協力:コミックマーケット準備会・コミティア事務局 発売:株式会社エヌスリーオー 定価:1,000円(税込) ※コミックマーケットでの先行販売※ 日時:8/10(金)~8/12(日) 販売場所: コミックマーケット会場内東4ホールガレリア側(救護室横) コミックマーケット購入特典として、イラストレーター・ごとうじゅんじ氏の桂言葉描き下ろしペーパーを配布予定。 Facebookページにてカウントダウン実施中!!! http://facebook.gwbg.ws/manga0810

「結局、コミケはニコ動に喰われていくのか?」他誌じゃ書けない本音満載『マンガ論争』Vol.07

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『マンガ論争』vol.7 2012年夏号発行
「コミケはニコニコ動画に喰われているのか?」  マンガやアニメの周辺情報を掲載する専門誌『マンガ論争』が、一足お先に編集部に届いた。最新号となる「Vol.07」で同人誌即売会とニコ動やpixivとの関係を探る特集「広がる同人、廃れる同人」が掲載される。  『マンガ論争』は、本サイトでも、情報誌などでは絶対に書けないマンガやアニメの際どい情報を取材・執筆している、昼間たかし氏が、マンガ評論家の永山薫氏と共同編集人を務める年2回刊の専門誌だ。協力として、コミックマーケット準備会及びコミティア事務局が名を連ねることからも、掲載される情報の精度は極めて高いと評価されている。誰ともなく「ジャーナリズムが存在しない」と評価される、マンガ・アニメ情報誌とは一線を画した存在だ。 「日刊サイゾーの記事と同じく、“こんなことを書きやがって……”というクレームも皆無ではありません。ですが、マンガやアニメの世界を、よりよくしたいという気持ちは同じですから、大抵は話し合えば、わかってくれますよ」(昼間氏)  最近は、本サイトに掲載されたスウェーデンのマンガ「児童ポルノ」裁判で活躍した昼間氏だが、本誌ではなぜか先月スウェーデン大使公邸で催されたパーティーに招待されたことも明らかに。 「なんの懐柔策かと思いましたが、和気藹々とスウェーデン料理に舌鼓を打ってきましたよ。大使をはじめ大使館の方々とも話をしましたが、あのニュースは大きな話題になっているようです。なにより、“児童ポルノ”の所持禁止を唱える人ですら(強硬に規制強化を主張する国際NGO)エクパットのやり方に疑問を持っている言質を引き出すことができました」(昼間氏) ■別に炎上してもかまわない、もうちょっと勉強してこい  さて、今号での特集のトップ「広がる同人、廃れる同人」は、同人誌即売会に取って代わる存在として、ニコニコ動画やpixiv、そしてソーシャルゲームに焦点を充てたもの。今年春に「今後の開催の危機」に陥り注目を集めた新潟の老舗同人誌即売会「ガタケット」の代表・坂田文彦氏や、コミックマーケット共同代表・市川孝一氏らのインタビューなどを交えながら、本音の分析を展開している。さらに、この特集ではコンプガチャ問題の後も発展を続けるソーシャルゲームについて「既に勝ち組は決まっている」と、業界関係者の声を交えながら記している。 「同人誌即売会の大きな要素であったコミュニケーションの機能は、急速にネットに取って代わられつつあります。取材の中で、幼い頃からネットでのコミュニケーションに親しんできた人たちを、即売会の“リアル”の空気感を楽しめるように導いていく方法を、今のうちに模索していなければならないのではないかと思いました」(昼間氏)  また、特集「激変する著作権の世界」では、改めてトレパク問題について解説。トレパクを検証する人々こそが、時として著作権侵害を犯してしまっていることまで記し、著作権の正しい知識を持つことを求めている。この特集は、TPPやダウンロード違法化など、著作権をめぐる様々な問題を、改めて基礎知識のレベルからまとめたもの。著作権をめぐる問題は、あまりにややこしく、今さら聞けない事柄も多くなっているのが事実、ぜひ押さえておきたい内容だ。 「トレパク検証自体が著作権法に触れる恐れがあります。検証している人たちは、もう少し勉強をしたほうがよいでしょう」  と、このページを担当した、永山薫氏は語る。  どの特集にも、どこか炎上しそうな危険を感じる文字が並ぶのだが、本人たちはあまり気にしていない様子だ。 「炎上を楽しむような人たちとは実のある議論にはならないので、相手にするのは時間の無駄です。もちろん、リアルで姿を現せば相手をしますけれども、そんな人は数えるほどしかいないと思います。どっちにしても“楽しむ”のではない主義主張があるんだったら、自分の信念に殉じて華々しく散って欲しいものです」(昼間氏) ■特典も準備して「おもしろく、ためになる本」を目指す  今回で「Vol.07」を迎えた『マンガ論争』だが、今号から次号にかけて「より、多くの人々に手にとってもらいやすくするために」と、内容や装丁共に大幅にリニューアル。表紙を今年発売されたゲーム『シャイニーデイズ』のヒロインたちが飾る。 「すべてを見ることができないほど、多くのマンガ・アニメ・ゲームがある現在は、大変楽しい。だからこそ、この世界を維持し発展させていくために、本誌を通して今置かれている状況を知って置いて貰いたいと思います。そのためには、まだまだ本誌の内容は、固いかも知れません。ですので、さらに“おもしろくて、ためになる”方法を模索していきたいと考えています」(昼間氏)  普段から、どんな小さい記事でも、編集方針をめぐって常に乱闘寸前だという『マンガ論争』。そこには、あまねく作品に対する愛がある。  本誌は、8月10日から開催されるコミックマーケットの特設販売ブースで先行発売される。会場購入特典として『School days』をはじめとする『デイズシリーズ』のイラストレーター・ごとうじゅんじ氏による、桂言葉の特典ペーパーが準備されているとのこと。 ●『マンガ論争』vol.7 2012年夏号発行 特集1:「広がる同人、廃れる同人」 特集2:「激変する著作権の世界」 特集3:「表現の自由の最前線に突撃レポ!」 特集4:「2012年上半期マンガとアニメのキーポイント」 インタビュー: 市川孝一(コミックマーケット共同代表)/坂田文彦(ガタケット代表)/ メイザーズぬまきち(ゲームクリエイター)ほか 編集:永山薫・昼間たかし 協力:コミックマーケット準備会・コミティア事務局 発売:株式会社エヌスリーオー 定価:1,000円(税込) ※コミックマーケットでの先行販売※ 日時:8/10(金)~8/12(日) 販売場所: コミックマーケット会場内東4ホールガレリア側(救護室横) コミックマーケット購入特典として、イラストレーター・ごとうじゅんじ氏の桂言葉描き下ろしペーパーを配布予定。 Facebookページにてカウントダウン実施中!!! http://facebook.gwbg.ws/manga0810

「誰が動画を消せるのか」ニコニコ動画"丸ごと1本アップ"を巡る権利問題の行方

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国内でも有数の有名サイトとなった「ニコニコ動画」だが......。
 インターネット上には「共有」の名のもとに各種のコンテンツをアップロードするサイトが多数存在する。動画を例に取れば、その代表は世界的にはYouTubeであり、日本ではニコニコ動画が相当する。  これらのサイトは一歩運営を間違うと「海賊版の巣」になりかねない。実際両サイトともに海賊版サイトとしか言いようのない時期があった。その後権利者の通報により削除するシステムを導入して、アニメ丸ごと一本アップロードなどといった違法性の高い動画は駆逐されるようになった。  ただ、完全に違法ファイルが一掃されたかと言うとそうでもなく、どちらのサイトにもまだかなりの著作権者に無断でアップロードされた動画が多数存在する。ニコニコ動画だけでも、その数は1,000本に迫るという勢いなのだ。  共有サイトは基本的に「権利者からの通報」によって違法動画の削除を決定する。第三者の通報には対応しない。というのは、第三者の場合当該のコンテンツが、正当な権利者によってアップロードされたものである可能性を否定できないからだ。  さらに、権利者の方にもいろいろある。簡単に説明すると、アニメや映画などのコンテンツの場合、それを商品として流通させるかどうかの権利は制作会社や配信会社などが持っている。実際に製作に関与した監督やアニメーターなどは、コンテンツが完成した時にそれらの権利を制作会社に譲渡するなどしているため、権利を喪失している。上で書いた「権利者からの通報」は通常制作会社や配信会社によってなされるもので、監督やアニメーターからされるものではない。  では、監督やアニメーターは完全な無権利かというとそうでもなく、著作者人格権というものを保持している。これには、未公開のコンテンツを公開するか否かを決める権利(公開権)、コンテンツに自分の名前をクレジットする(あるいは非表示にする)権利(氏名表示権)、コンテンツを勝手に改変されない権利(同一性保持権)、コンテンツの製作意図とあまりにかけ離れた使い方に異議を唱える権利(名誉声望保持権)などが含まれる。ただ実際に、現場の製作者がこうした権利を盾に海賊版の削除を申し入れたことはほとんどないと考えられていた。  だが今月3日の未明、Twitterでニコニコ動画を運営するニワンゴの取締役K氏を名乗るユーザーが、他の多くのユーザーから同社の違法動画の削除基準について質問を受けていた。K氏は当初「削除するかどうかは著作権侵害が明らかになった後、つまり裁判所で判決が下った後」としていた。  しかし会話の途中にアニメ監督の北久保弘之さんを名乗るユーザーが「自分の作品がニコニコ動画に不法にアップロードされている。自分は著作者人格権しか持たない。当該ファイルは改変なしの丸ごと一本アップなのでそれらのうち同一性保持権を盾に取ることはできないが、それでも通報すれば削除に応ずるのか」という旨の質問をしてきた。するとK氏は、これまでの態度を一変させ、削除すると言ったばかりか、名誉声望保持権に基づく削除要請に対しても応ずるかのような発言をしたのだ。  これは要するに、一作品あたりでもかなりの数がいるアニメスタッフのひとりひとりに、「お前のサイトは自分の作品を公開するのにふさわしい場所ではないから削除せよ」と言われたらその通りにする、と宣言したのに等しい。  もちろんK氏を名乗る人物のTwitterでの発言を同社の公的なコメントであるとすることもできない。ただ、コンテンツを扱う企業の取締役の地位にある人物の著作権法に対する知識・認識がこの程度であると思われることは、たとえ噂レベルであっても同サイトの利用者やコンテンツの各種権利者に不安を抱かせるのに十分であろう。  ニコニコ動画は、ネット時代の新しい著作権のあり方を模索すると称して、「ニコニ・コモンズ」というサイトを立ち上げ、二次創作を広く認める素材コンテンツの収拾を行なっている。「盗品」の管理がきちんとできないと、こちらの崇高な理念も根元から崩れてしまいかねないだろう。
ニコニコ動画ファンブック Vol.1 いたちごっこ。 amazon_associate_logo.jpg
【関連記事】 ・GACKTが認めたニコニコ動画ユーザー かにみそPが語るボーカロイドの未来トップクリエイターが語る「ニコニコ動画」と「商業」の未来AKB48、ももクロ......ヒャダイン/前山田健一が語るニコ動&アイドル曲方法論

「誰が動画を消せるのか」ニコニコ動画"丸ごと1本アップ"を巡る権利問題の行方

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国内でも有数の有名サイトとなった「ニコニコ動画」だが......。
 インターネット上には「共有」の名のもとに各種のコンテンツをアップロードするサイトが多数存在する。動画を例に取れば、その代表は世界的にはYouTubeであり、日本ではニコニコ動画が相当する。  これらのサイトは一歩運営を間違うと「海賊版の巣」になりかねない。実際両サイトともに海賊版サイトとしか言いようのない時期があった。その後権利者の通報により削除するシステムを導入して、アニメ丸ごと一本アップロードなどといった違法性の高い動画は駆逐されるようになった。  ただ、完全に違法ファイルが一掃されたかと言うとそうでもなく、どちらのサイトにもまだかなりの著作権者に無断でアップロードされた動画が多数存在する。ニコニコ動画だけでも、その数は1,000本に迫るという勢いなのだ。  共有サイトは基本的に「権利者からの通報」によって違法動画の削除を決定する。第三者の通報には対応しない。というのは、第三者の場合当該のコンテンツが、正当な権利者によってアップロードされたものである可能性を否定できないからだ。  さらに、権利者の方にもいろいろある。簡単に説明すると、アニメや映画などのコンテンツの場合、それを商品として流通させるかどうかの権利は製作会社や配信会社などが持っている。実際に制作に関与した監督やアニメーターなどは、コンテンツが完成した時にそれらの権利を製作会社に譲渡するなどしているため、権利を喪失している。上で書いた「権利者からの通報」は通常製作会社や配信会社によってなされるもので、監督やアニメーターからされるものではない。  では、監督やアニメーターは完全な無権利かというとそうでもなく、著作者人格権というものを保持している。これには、未公開のコンテンツを公開するか否かを決める権利(公開権)、コンテンツに自分の名前をクレジットする(あるいは非表示にする)権利(氏名表示権)、コンテンツを勝手に改変されない権利(同一性保持権)、コンテンツの製作意図とあまりにかけ離れた使い方に異議を唱える権利(名誉声望保持権)などが含まれる。ただ実際に、現場の制作者がこうした権利を盾に海賊版の削除を申し入れたことはほとんどないと考えられていた。  だが今月3日の未明、Twitterでニコニコ動画を運営するニワンゴの取締役K氏を名乗るユーザーが、他の多くのユーザーから同社の違法動画の削除基準について質問を受けていた。K氏は当初「削除するかどうかは著作権侵害が明らかになった後、つまり裁判所で判決が下った後」としていた。  しかし会話の途中にアニメ監督の北久保弘之氏(※編註=本人確認済)が「自分の作品がニコニコ動画に不法にアップロードされている。自分は著作者人格権しか持たない。当該ファイルは改変なしの丸ごと一本アップなのでそれらのうち同一性保持権を盾に取ることはできないが、それでも通報すれば削除に応ずるのか」という旨の質問をしてきた。するとK氏は、これまでの態度を一変させ、削除すると言ったばかりか、名誉声望保持権に基づく削除要請に対しても応ずるかのような発言をしたのだ。  これは要するに、一作品あたりでもかなりの数がいるアニメスタッフのひとりひとりに、「お前のサイトは自分の作品を公開するのにふさわしい場所ではないから削除せよ」と言われたらその通りにする、と宣言したのに等しい。  もちろんK氏を名乗る人物のTwitterでの発言を同社の公的なコメントであるとすることもできない。ただ、コンテンツを扱う企業の取締役の地位にある人物の著作権法に対する知識・認識がこの程度であると思われることは、たとえ噂レベルであっても同サイトの利用者やコンテンツの各種権利者に不安を抱かせるのに十分であろう。  ニコニコ動画は、ネット時代の新しい著作権のあり方を模索すると称して、「ニコニ・コモンズ」というサイトを立ち上げ、二次創作を広く認める素材コンテンツの収拾を行なっている。「盗品」の管理がきちんとできないと、こちらの崇高な理念も根元から崩れてしまいかねないだろう。
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AKB48、ももクロ……ヒャダイン/前山田健一が語るニコ動&アイドル曲方法論(後編)

maeyamada02.jpg前編はこちら ――そもそも前山田さんのプロ第1弾は何だったんですか? 前山田健一(以下、前) 2007年に、松井五郎さんのコネクションから紹介してもらったアニメ『頭文字D』挿入歌の「Don't Go Baby!!」。ユーロビートをちゃんと聞いたこともなかったんですけど、"なんちゃって"で、できちゃいました。 ――プロ第2弾がAKB48の「となりのバナナ」。2007年12月スタートのチームA、Kシャッフルによるひまわり組の2nd公演の曲ですね。これはコンペで選ばれたんですか?  そうです。AKB48は完全にコンペですね。僕の場合、レコード会社などクライアントのコンペ情報を事務所が持ってきてくれます。コンペではそのテーマにあった曲を作家が作り、その中から事務所が選んで発注先に提出し、最終的に先方のディレクターなどが選んで、採用が決まります。採用されない場合も多々ありますが、その曲がほかのアーティストに使われる場合もあるので、ストックが増えるのはいいことだと思ってます。 ――そんな激戦とも言えるコンペで、AKB48に採用された時は、どんな気分でしたか?  実感がなかったんですが、ゲネプロ(通し稽古)をAKB48劇場で見せてもらって、「アイドルが俺の曲歌ってる!!」と涙ぐんでしまいましたね。しかも、秋元康さんの詞が僕の曲に載っていて、タイトルが「となりのバナナ」。なんてステキなんだろうと思って、そこで初めて作家として、エンジンがグっとかかった気がします。 ――「となりのバナナ」は、間奏とエンディングに台詞があるのが印象的ですが、あれは前山田さんの案ですか?  僕は全く考えてなかったですね。秋元さんのアイデアで、あれは勉強させていただきました。「なるほど、台詞入れたら面白くなるんだ」と思って、これ以降、僕の曲は台詞が多くなったと思います。ヒャダインにも少なからず影響は受けていますね。 ――現在、行われているAKB48チームB5th公演の「初恋よ、こんにちは」も作曲を担当されていますね。  この曲は、仮タイトルが全然違うものだったんです。曲調は60年代のGS風の悲しいメロディーで、それに「ときめきのクラス替え」という歌詞を書く秋元さんのバランス感覚はすごい。「悲しいメロディーには悲しい歌詞」と短絡的に考えていた自分が恥ずかしかった。おそらく秋元さんはトータルで考えられたと思うんです。このメロディーで、まゆゆ(渡辺麻友)がセンターで歌うなら、明るい歌詞を付けたほうが面白くなる、と。この発想には驚いて、改めて自分はまだまだだと思いました。 ――ノースリーブスのシングル「君しか」(ERJ)も作曲されましたし、次はAKB48のシングルですかね?  それはぜひやりたいですよ。当面の目標の一つはAKB48本体のシングルに曲を書くことですね。でもAKB48はコンペ次第なので、そこで選ばれないと。AKB48のシングル「言い訳Maybe」(キングレコード)、SKE48のシングル「ごめんね、SUMMER」(日本クラウン)の作曲家・俊龍さんがすごく好きなんですが、彼は、どストレートなメロディーで押していくタイプ。その俊龍さん作曲で、僕が作詞でコラボしているのが、ゆいかおりの「HEARTBEATが止まらないっ!」(キングレコード)。作詞を担当するときは、好きな作曲家だとテンションが上がりますね。ゆいかおりはポテンシャルが高いので、ブレイクしてほしい。今、いろいろなアイドルと仕事させてもらってるのは、本当に光栄です。 ■アイドルソング方法論、そして、前山田の未来は? ――アイドルに曲を書く上で気をつけていること、前山田流アイドルソング方法論は、ありますか?  クライアントの発注内容を大切にするのは大前提。でも、今まで採用されたものを考えると、ほかの人が書かないような変化球的な曲が使われてきたと思います。真面目な曲を書いて採用されたことはないので、何かしら奇抜な部分を出したいと思っています。アイドルはものすごく奇抜にしても受け入れてもらえるので、そんな"ぶっ飛び要素"を必ず入れようとしていますね。ピンク・レディーの頃からアイドルに曲を提供してきた作家さんたちを尊敬しているんですが、そのオマージュやリスペクトは大切にしていますね。つんく♂さんは「チュッ!夏パ~ティ」など、分かりやすいオマージュを大切にされていて、ものすごく気が合うと思っています。AKB48も、渡り廊下走り隊は(おニャン子クラブの派生ユニット・うしろ髪ひかれ隊の妹分で)ユニット名からセルフオマージュのようなもの。曲も面白いし、僕も書いてみたいです。 ――前山田健一として曲を書く場合とヒャダインで書く場合に違いはありますか?  もはや変わらないですね。前山田だと提供するアーティストが前提になる。でも、ヒャダインはそれがゲームやアニメになるという制約が違うだけ。制約というかテーマがあるから燃えますね。だから「なんでも好きなことしていい」って言われると、逆に困っちゃいますね。 ――そんなシームレスになった前山田さんとヒャダインで、今後、どんな方向に進みたいですか?  将来のヴィジョンや野心はないんですよ。なので、ジャンルや枠は決めないで、どんな仕事も挑戦したいと思ってます。カッコイイ曲も、コミカルな曲も、バラードもやりたい。前山田としても、ヒャダインとしても、常に守りに入らないで、今までに誰もやっていないようなことをやりたいですね。 ――では最後に、プロを目指してオリジナル曲をニコニコ動画に投稿している方にアドバイスはありますか?  売ること前提で曲を作ることはしないほうがいいと思います。売れることを考えると作品に毒が入ってしまう。自己顕示欲を満たすためや、功名心のためだけにやらないほうがいいですね。ニコニコ動画の楽しみ方は、皆で"ニコニコ"すること。なので、皆を喜ばせることを前提にして、売るのは二の次だと考えた方が、後に繋がる。そのほうがCDを売って入る金銭より、もっと大切なものが得られるはず。僕はヒャダインで皆を"ニコニコ"させるのが、染み込んじゃった。前山田健一もその延長でやっています。売れるために曲を書いたことはないです。 ――もしヒャダインをやってなかったら、どうなってましたかね......。  この仕事辞めていたと思います。ヒャダインをやってなかったら自信が持てなかったですね......。自分の存在意義、僕の音楽が世の中に受け入れてもらえると教えてくれたのがヒャダインですね。 (取材・文=本城零次<http://ameblo.jp/iiwake-lazy/>)
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AKB48、ももクロ……ヒャダイン/前山田健一が語るニコ動&アイドル曲方法論(前編)

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 ニコニコ動画に58の動画を投稿し、合計再生数は2,000万PVを越える歌い手・ヒャダイン。「FINAL FANTASY」、「マリオ」シリーズなどテレビゲームのサントラに"キャラソン"のように歌詞を付けた動画で一世を風靡。さらにコミカルな作品からシリアスなオリジナル曲まで幅広い作家性でユーザーを魅了してきた。  そんな彼が今年5月5日、"プロの犯行"であることを自身のブログでカミングアウト。実は彼、東方神起、倖田來未×misonoなどに楽曲を提供してきた作詞・作曲家、音楽プロデューサーの前山田健一だったのだ。さらに彼は、AKB48、月島きらりstarring 久住小春(モーニング娘。)、ももいろクローバー、大島麻衣などのアイドルソングを数多く手がけていることでも知られている。活動のフィールドを広げる前山田に、音楽への信念、ヒャダインとしての活動が前山田にもたらしたもの、そして今後のヴィジョンを聞いた。 ――八面六臂の活躍の前山田さんですが、そもそも音楽を志したきっかけを教えてください。 前山田健一(以下、前) 大学までは何の目標もなくスルっと行けちゃったんですが、大学3年生のときに就職活動に乗り遅れてしまいまして、ニューヨークに行ったんです。そこで9.11のアメリカ同時多発テロに遭って、1週間帰れなくて......それで考えたんです。人間、いつ何が起こるか分からないし、いつ死ぬか分からない。だから、好きなことをやろうと。そこで、子どものころから夢だった音楽の道に進むことにしました。 ――大学は京都大学だったんですよね?  はい。スルっと入ったと言うと怒られますが、進学校で周りがみんな行っていたので......。もちろん努力しました。大学では社会学の専攻で、総合人間学部人間学科人間関係論。人間関係ヘタなのに(笑)。卒業論文の課題は「専業主婦の自己実現について」。まさかの主婦ネタで、主婦10人にインタビューして仕上げました。それと同時に音楽の専門学校に通って、そこの先生に作詞家の松井五郎さんを紹介していただきました。 ――安全地帯、氷室京介、矢沢永吉など錚々たる顔ぶれに歌詞を書かれている松井五郎さんですね。  そうです。松井さんから「東京に来た方がいい」と言われて、2年ほど弟子入りさせてもらいました。その後、ある音楽事務所に入ったんですが、曲を作っても全く採用されなかったんです。コンペ(コンペティション)では毎回2曲出して、やる気満々だったんですよ。でも採用されなくて、これは自分のピントがずれてると思ったんです。僕の音楽性が低くて、受け入れられないんだろうと。それで事務所を辞めました。そんなある日、ニコニコ動画を見ていたら、『ロックマン』の曲に歌詞を付けた「おっくせんまん」など2次創作、3次創作でクリエイティブな作品があって、感銘を受けたんです。それで自分も興味本位で投稿したのが、2007年12月の「クラッシュマンで、やらないか」。最初は再生数が伸びなかったんですが、ヒマだったので週に1作ペースでアップしていました。曲はどんどんできて、投稿待ちの行列ができていたぐらい(笑)。それで、だんだんユーザーに知れられていって、いろんな方がブログで紹介してくれました。そこでテンション上がって、「FF4で、ゴルベーザ四天王登場!」ができました。 ■ヒャダインがニコ動で話題を呼び、さらなる名曲が生まれる ――「FF4~」は「FINAL FANTASY IV」の戦闘シーンのBGMに敵キャラの四天王とゴルベーザを描いた歌詞を付けて、5役を一人で担当された曲ですね。女性キャラのバルバリシアは、機材で声のピッチを上げてるんですよね?  今の時代、最低限の機材でも一人でなんでもできる、という実験でもありました。女性キャラは声の高さを変えて、ヒャダインが"ヒャダル子"になっています。男性キャラの声は全部自分の声で、高い声や低い声を試しています。「コナミワイワイワールドで、メドレー」では一人で8役やったり、可能性を探っていましたね。 ――同じく8役やってらっしゃるのが、「ストリートファイターII」をモチーフにした「ストIIの効果音で、オリジナル曲」。これはBメロにペーソス(哀愁)があって、韻を踏んだ歌詞、最後の転調も含めて素晴らしいです。  この曲は、ヒャダインとしては初のオリジナル曲なんです。それがあれだけの再生数(220万回以上)になったのは、作曲家としての僕の背中を押してくれましたね。Bメロの哀愁は自分もすごく好きで、そこが受け入れてもらったことも励みになりました。 ――オリジナルへの敬意を感じる作品ですが、人気ゲームが元だけに、ニコ動のコメントで誹謗中傷されることも......。  自分を育ててくれたアニメやゲームへのオマージュやリスペクトは大切にしています。でも、コメントでは「元の作品に失礼だ」「ゲームを汚すな」とか「微妙」って書かれましたね。万人に好かれるのは難しいので当然だと思います。でも、ニコ動に投稿するまではそんなこと言われたこともなかったので最初凹みましたけど、おかげでもっと強くなれたと思います。ユーザーの評価に影響受けすぎてもダメだし、顔色伺いすぎてもダメだと思っています。でも、見てくれる人が喜ばないことをしても仕方がないと思ってますね。 ――そんなヒャダインとして人気が高まる中、前山田さんとしては、その頃、現在の事務所に入られたんですね?  事務所に入って、3カ月目でハロー!プロジェクトのMilkyWayの仕事が入ったんです。それがタフな仕事で、2転3転してすごく振り回されました。でも、ヒャダインでの経験があったので「大丈夫だ、なんとかなる」と思って胸を張って仕事ができました。ヒャダインの評価が背中を押してくれましたね。 ――そんな経験を経て作曲されたのが、倖田來未×misonoのシングル「It's all Love!」(エイベックス・エンタテインメント)、東方神起のシングル「Share The World」(同)。2009年4月のチャートでいずれも1位を記録しました。そのときはどんな気分でしたか?  何とも言えない気分でしたね。東方神起はアニメ『ONE PIECE』(フジテレビ系)のオープニング曲で毎週放送されて、倖田來未×misonoも姉妹の初のコラボ曲として話題になり、ワイドショーでも取り上げてもらいました。もちろんうれしかったんですけど、あれはアーティストの力であって、自分の力ではないと思うんです。それよりは、1st、2ndシングルが売れなかった麻生夏子が、僕が参加させてもらった3rdシングル「Perfect-area complete!」(ランティス)で18位だった時の方が手ごたえを感じましたね。 ■アイドル戦国時代の革命児・ももクロの「行くぜっ!怪盗少女」誕生秘話 ――スターダストプロモーション所属の女優で歌手の麻生夏子ですね。同じ事務所のももいろクローバーの「行くぜっ!怪盗少女」(ユニバーサルJ)は、アイドル戦国時代を語る上で欠かせない楽曲となりましたが、この曲はそのラインから発注が来たのでしょうか?  いえいえ。この曲も、コンペでいろんな作家さんの曲の中から選ばれたんです。発注の時から、間奏に「怪盗ももいろクローバー、あなたのハートをいただきます」という台詞と(映画『ルパン三世 カリオストロの城』の)銭形警部とクラリスの台詞があったんです。ディレクターのF氏が頭おかしくて(笑)。「バカか」と思いつつ、F氏とは気が合うなと思いました。 ――有名な台詞の「あの方は何も盗らなかったわ」「いや。奴はとんでもない物を盗んでいきました。あなたの心です」ですか?  そう。それをヒャダインとヒャダル子で再現してデモを作っていたんですが、やはりそこは権利的にアウトになりました。でもそれ以外は、デモから歌詞もメロディーもほとんどCDのままですね。 ――同じくスターダストの3B Juniorの"エビ中"こと私立恵比寿中学「えびぞりダイアモンド」は"音楽科主任教員"として、作詞・作曲・編曲・プロデュース・ボーカルディレクションまでやられてますね。  エビ中には小学6年生もいますから、ボーカルディレクションは「はい、よくできましたね~」ってまさに先生。さらにその下に10歳のメンバーもいる、「みにちあベアーズ」があります。あれはもうアイドルというより、習いごとですね。目が死んでるんですよ(笑)。石丸電気のみにちあのイベントを見に行ったんですが、「今からチェキ会です」というときに、小学5年生の子がガム噛んでましたからね。 ――ファンとのチェキ撮影会にガム食べながら臨むとは、恐るべし小学生(笑)。これ書いていいんですかね?  スターダスト陣営は、みちにあについては、それぐらい書いた方が喜んでくれると思います。"ギリギリアウト"な感じを狙ってますから(笑)。  * * *  作家を目指したものの挫折を経験し、失意の中で始めたのがヒャダインとしての動画投稿。自分が影響を受けていたゲームにオマージュを捧げ、自由な発想で世に送り出した楽曲が世間で高い評価を受けた。そこで得た経験値を生かし、さらにレベルアップした音楽性を見せている前山田。さらに、AKB48提供曲への思い、ヒャダインと前山田健一の未来について聞いた後編も近日公開。 (後編につづく/取材・文=本城零次<http://ameblo.jp/iiwake-lazy/>)
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【関連記事】 「制作会社に採用されなくてよかった」原作者・竜騎士07の挫折と下克上(前編) トップクリエイターが語る「ニコニコ動画」と「商業」の未来(前編) ニコ動が生んだシンデレラボーイ! 本家に負けない技巧派『サカモト教授』

ニコ動黒字化の裏でテレビ局は経費削減……。テレビ局と動画サイトで分かれる明暗

──「日刊サイゾー」で話題のあの記事をただ読む以上に、さらなる知識を知りたいそんなアナタのために、話が100倍(当社比)膨らむ" プレミアム"な記事をサイゾー目線で厳選レビュー!
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「ニコニコ動画」公式HPより。
 10月の頭はテレビ番組の改編期。終わる番組、始まる番組が入れ替わるタイミングにある現在のゴールデンタイムでは、2時間以上の特別番組が多く放送されています。こうした改編期の番組でおなじみなのが、"映像50連発"などと銘打ったもの。今期の特番タイトルにも、「見たことない衝撃映像」や「おバカ映像」といった言葉が並んでいます。しかし、最近はその肝心の衝撃映像がインターネットですでに話題になった動画であることもしばしば。ネットにつなげばすぐに見られるような動画を、テレビで放送する意味なんてないような気もしますが......。  こうした背景には、動画サイトの隆盛があると考えられます。2005年にサービスを開始した「YouTube」は、公開以来動画数とPV数を爆発的に増やし続け、06年11月にはGoogleに16憶5000万ドルで買収されたことで注目を集めました。また、日本の動画共有サイト「ニコニコ動画」は、サービス開始からおよそ3年5ヶ月経った今年5月で、四半期ベースで黒字化したことを発表。莫大な初期投資と膨れ上がる維持費で、利益をあげるのが難しいとされる動画共有サービスでの黒字化は、その勢いを象徴するものと言っていいでしょう。このようにもてはやされる動画サイトとは対照的に、テレビ業界には暗いウワサばかりが囁かれています。テレビ離れに視聴率の低下、それに伴なう広告料の減額や経費カットなどなど......。こんな状況では、テレビ業界がネットにおんぶに抱っこになっちゃうのは致し方ないのかも。  そこで今回の「レベルアップ案内」では、四苦八苦するテレビ局とネットの動画サイトの関係性をじっくりと見ていこうと思います。他メディアからの搾取は当たり前(!?)なテレビ業界人の傲慢さ、不景気に泣くテレビ業界の現状から、模索されるネットとテレビの融合──といった記事を読めば、これからのテレビ、動画サイトの行く末が分かっちゃうかも? 【日刊Pick Up記事】 「安易すぎる......?」テレビのバラエティー番組にネット動画が溢れる裏事情 (2010年9月29日付) 不倶戴天の敵のはずがいつの間にかお得意様に!? ネットに依存するテレビ業界の今 プレミアムな記事紹介はこちら↓ 【プレミアムな関連記事】 [レベル1:テレビ局に利用される他メディアの本音] 信じてなくても記事はつくれる!? 関係者が語るUFOメディアの裏側とは? 2008年5月号(プレミアサイゾー) 衝撃映像の代表格である「UFO動画」。 テレビマンにとっては数字さえ取れればなんでもいいみたい......。 [レベル2:衰退するテレビ局の現状と原因を探る] 弁当は半額に、打ち上げも中止......民放テレビ局に吹き荒れる不況の嵐 2009年12月27日付(日刊サイゾー) 真っ先に削減対象になったのは、かつての"昼の顔"(くどい方)のあの人! いかんともチジョーハな特集です。テレビばっかり観やがって!(よござんす)【1】 1999年6月号(プレミアサイゾー) 10年も前からこんなことばっかり続けてるから、今こんな有様になってるんじゃ......。 [レベル3:在りし日のテレビジャーナリズムとは] "映画と娯楽"を超えた芸術 ドキュメンタリー番組の批評性【前編】 2010年3月号(プレミアサイゾー) 低迷を続けるTBSも昔は良い番組を作ってたんです! [レベル4:隆盛するネット動画サイトをおさらい] 新時代・あらゆるコンテンツは「ニコ動」でイジられる!(前編) 2008年7月10日付(日刊サイゾー) コメントの"あり/なし"で、だいぶおもしろさが変わる動画もたくさんあります。 動画サイト戦争は淘汰の時代へ 勝者はYouTubeか、それともニコ動か?【1】 2009年8月号(プレミアサイゾー) YouTubeがJASRAC化することってどういうこと!? テレビを捨てネット配信へ 次々に成功する Webアニメ 2009年12月号(プレミアサイゾー) テレビと違って、ウェブならテレビ局の都合で時間が変わったりしないから便利! サイゾーテレビ、始まりました。 2010年6月29日付(日刊サイゾー) そんなわけで、サイゾーも動画配信始めてみました。 テレビ局の皆さん、サイゾーテレビの動画を放送する時はちゃんと連絡くださいね♪ [レベル5:テレビとネットの幸せな結婚はいかにして可能か] 放送作家・倉本美津留が語る『ホワイボードTV』から見える番組の可能性と閉鎖性 2010年7月号(プレミアサイゾー) USTREAM上で大喜利をやる同番組。 お題は「ネット番組での上手なテレビの使い方」? 展開を見せる米国動画市場へ 「どこでもテレビ」がもたらす未来 2010年6月号(プレミアサイゾー) ワンセグじゃない「どこでもテレビ」らしいです。 プレミアサイゾー http://www.premiumcyzo.com/
テレビ進化論 続編が「テレビ退化論」にならないように祈ってます。 amazon_associate_logo.jpg

現場記者の七尾氏が語る! ニコニコ動画が「政治」をやるワケ

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政治家のポータルサイト「e国政」では、
ニコ動がインフラを提供している。
 今や日本最大級の動画サイトに成長したニコニコ動画。アニメや音楽などエンタメ系コンテンツが賑わいを見せ人気を博す一方で、サイト内において異色を放つのが「政治」カテゴリーだ。  現在、ニコニコチャンネルでは、各政党・政治家など13のチャンネルがある。また、ニコニコ動画がインフラを提供している、「e国政」(http://www.e-kokuseivideo.jp/)には今回の参院選で改選だった438人もの政治家が登録しており、動画で政党・政治家を比較することができる。  7月11日には、午後8時から約5時間に渡り、ジャーナリストの角谷浩一による総合司会で選挙特番『ニコニコ参院選特番2010』を生放送。ひろゆき氏、堀江貴文氏、上杉隆氏らをコメンテーターに揃え、原口一博総務相、海江田万里民主党衆議院議員、小池百合子自民党衆議院議員らが出演。各政党本部へレポーターを送り込み、テレビ番組とも遜色ない態勢の番組を放映した。  このように、政治コンテンツでも徐々に存在感を発揮するようになったニコニコ動画。その狙いや取り組みの様子を、株式会社ドワンゴ・ニコニコ事業本部政治担当部長・七尾功氏に聞いた。 ――アニメや音楽といったエンタメと違い、扱いの難しい政治コンテンツを扱う理由を教えてください。 七尾功氏(以下、七尾) よく質問されるのですが、何か企んでいるというわけではないんです(笑)。政治というのは、生活に直結するものです。そういった情報を扱わない理由はないですし、政治もアニメや音楽と同様にとらえています。ちょっと前までは「若者は政治に関心がない」といった論調がありましたが、最近では聞かれなくなりました。情報公開が進んでいることもあり、若い人達も政治を身近に感じるように変わってきているのではないでしょうか? ――政治コンテンツがニコ動に混在していることで、ユーザーから「うっとうしい」といったような意見が寄せられたりしないのでしょうか? 七尾 政治に限らず、人によってそのジャンルに関心があったり、あるいはその逆だったり、ということはあると思います。しかし、同時間帯に複数の生放送を行っていますので、今、政治番組をやっているからアニメ番組を見ることができない、といった物理的なストレスはないはずです。 ――政治コンテンツを扱うことで、メディアとしての力を向上させたいというような狙いもあるのでしょうか? 七尾 中国とグーグルとの間の検閲問題など、ニコ動ユーザーから上がってきた質問に対して、岡田克也外務相から回答いただいた内容が大手新聞社で記事化されることもしばしばあります。また、最近では菅直人内閣総理大臣就任後初の記者会見で、菅政権を象徴するキーワードについて質問したところ、自らの内閣を「奇兵隊内閣」と命名され、その日の夜のテレビや翌日の新聞のトップを飾ったり、ということがありました。 ――なるほど、既存のメディアにも徐々に影響を与えてきているわけですね。これらの企画はどのように決まるのでしょう? 七尾 まず、大臣記者会見や事業仕分けのようなイベントを生中継するものと、スタジオに政治家をお呼びする番組とがあります。前者はイベントに合わせて中継に行くだけです。後者は、例えば衆院選や北朝鮮ミサイル問題など、時節の話題があってそれに応えていくということで自ずと決まってきます。テーマによって、詳しい方にオファーを出しています。 ――社内会議では、企画内容についてかなり激しい議論が行われていたりするんでしょうね。 七尾 いいえ、決めるときは瞬時です(笑)。戦略的ということはないんです。社内にいて思うのは、ニコニコ動画はミラクルが起こる場だということ。特定の誰かに「話を聞きたいな」と思うと、たまたまイベントや縁があったりして実現してしまうんですよ。また、最近では、自然と周りから企画になるような情報が集まってくるようになりましたね。政治に関する中継や動画を継続してきた成果だと思います。 ――岡田克也外務大臣の記者会見オープン化から、毎回欠かさず放映なさっていますね。 七尾 最初は続けて毎回放映するとは決めていなかったんです(笑)。でも、岡田大臣自ら「ネットで観ている人もいるから」とおっしゃって、音を拾いやすいように新しく記者用のマイクを用意して頂けたのです。それで記者の方には何箇所かあるマイクにまで行って、質問してもらえるようになりました。最初のうちはそれでもマイクを使わない記者さんがいたのですが、今では皆さん使って頂けるようになりました。ニコニコのユーザーもどの記者さんがどういう方なのか認識されるようにもなってきていますし。ただ、ユーザーが知りたい情報と、実際に記事にしなければならない報道関係者が知りたい情報というのは異なっていますね。 ――「報道」における、既存メディアとの差別化のポイントはどこでしょう? 七尾 ニコニコ動画は、コミュニケーションの場を提供するということが前提としてあります。大臣記者会見だと、ユーザーに質問を募集して、アンケートを取って、一番人気のあるものを質問して、大臣が答える。アンケートとコメントによって、ユーザーと政治家・大臣との橋渡し的な役割を結果的に担っていると考えています。 ――テレビとの違いは? 七尾 一番大きいのは、編集を介さないことですね。編集する人がいないので、狙ってやっていることではないんですけど(笑)。あと、テレビだと尺がありますがニコ生にはないというのも重要な違いです。ユーザーは、テレビのニュースがどこを報道してどこを報道しなかったのかも分かりますし。 ――政治を扱う場合、どうしても与党寄り・野党寄りといったバランスを考えてしまいますが。 七尾 与野党というより、政府・大臣という軸で考えてますね。やはり政策決定は生活に直結する情報ですから。谷亮子さんの出馬会見のようなニュース性があるものは放映しています。 ――リアルタイムでコミュニケーションできる場としても、ニコ生は機能していますね。 七尾 そうでないとユーザーは喜ばないですからね。インタラクティブにコミュニケーションする場として、ニコ生は政治家とユーザーを繋ぐ場になっているのではないでしょうか。あるいは、パブリックビューイングと同じような機能もあるのではないか、と。 ――今後の展開はどのようにお考えですか? 七尾 例えば、官庁から会議を放映したいというオファーを頂いています。私達は事業仕分けの後に開かれた行政事業レビューを全部放映している唯一のメディアなんです。よくオープンガバメントと聞きますが、コメントを通じて視聴者とやり取りするツールの一つとニコ生を捉えてもらいたいですね。あと、議員の方々や政党も開かれた存在になって頂きたいですし、『e国政』などをもっと活用してもらいたいです。政策は簡単に理解出来るものではないですから、テレビのワンワードで説明できるものではないと思います。既存のメディアだと時間が少ないから、ネットを使った方が、相互理解が出来るでしょう。その選択肢の一つとして、ニコ生をもっと利用して貰いたいと思っています。 (取材・文=ふじいりょう)
ニコニコ動画が未来をつくる ドワンゴ物語 個人的にはDOMMNE派です。 amazon_associate_logo.jpg
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