天皇陛下とヒットラーを同一視……韓国政治家の“過激発言”に見る「靖国反対運動」の空洞化

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(c)Lover of Romance(Wikipediaより)
「例えば、ドイツがユダヤ人虐殺について謝罪したからといって、ユダヤ人がその虐殺現場やヒットラーの墓を参拝するのか。日本が私たちに謝罪したからといって、私たちが靖国神社に参拝して、天皇の墓参りができるのか」  2月9日、ある韓国のラジオ番組で政治家が発したコメントが物議を醸している。司会者が思わず「度を過ぎた比喩では?」と聞き返すほど、過激な発言だった。  発言者は、韓国最大野党・新政治民主連合の鄭清来(チョン・チョンレ)最高委員。最近、同党の文在寅(ムン・ジェイン)代表が行った朴正煕(パク・チョンヒ/韓国第5~9代大統領)と李承晩(イ・スンマン/韓国初代大統領)の墓参りについての発言だった。  日本に当てはめると、安倍首相の祖父の墓参りをした民主党の岡田代表に、同党幹部が苦言を呈したという形になるだろうか。野党内からも反対意見が続出していたわけだが、要するにチョン氏はムン代表の墓参りに対する不満を、“靖国神社”というワードを使って表現したわけだ。  それにしても、なぜ彼はまったく関係のない靖国神社という単語をわざわざ使ったのだろうか? 「内部の不満を日本にぶつけるのは韓国の得意技」とも考えられるが、一方で、靖国神社問題がいつにも増して韓国国内でセンシティブな問題となっているからとも推測できる。というのも、今年が終戦70周年であるだけでなく、昨年末に“靖国神社反対運動”予算3億ウォン(約3,000万円)が全額削減されたからだ。  靖国神社反対運動の予算は、これまで靖国神社の参拝に反対するホームページや映像の制作などに使われてきたが、今年度の予算決算委員会を通過することはなかった。日本が「対外広報戦略」予算を約500億円に増額したこともあって、韓国国民は危機感を募らせている状況にある。  日本の過去清算問題を訴え続けている民族問題研究所は、「市民社会は韓日歴史問題の解決のために努力しているが、政治面は無責任な態度を一貫させている。靖国神社の反人道性を伝える外国語のホームページがないのはもちろん、韓国語ホームページすらないのが現状だ」と、韓国メディアに嘆く。政治家は、日本の首相が靖国神社に参拝するたびに大騒ぎして糾弾決議案を出しているが、実態はその程度なのだ。   政治家の過激発言で、ますます韓国国内でクローズアップされそうな靖国神社問題。すでに靖国反対共同行動・韓国委員会などは、「予算削減で困難が予想されるが、今年が植民地解放70周年に当たるだけに、歴史問題を世界各国に伝える努力を行っていく」と語気を強めている。いずれにせよ、予算も割けない現状があるだけに、例年以上にグダグダな靖国神社反対運動になりそうだ。

“キム・ヨナの亡霊”から逃れられない韓国フィギュア界……4大陸大会も、注目は「横断幕問題」だけ!?

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『キム・ヨナ~銀盤の女王』(ユニバーサル ミュージック クラシック)
 2月12~15日まで、韓国の首都ソウルの木洞アイスリンクで行われているフィギュアスケートの4大陸選手権。羽生結弦は不参加だが、男子は宇野昌麿、女子は宮原知子など次世代スターが出場することもあってフジテレビで独占放送されるなど注目度が高いが、韓国でも関心が集まっている。   何しろ、韓国で同大会が開かれるのは5年ぶりのこと。フュギュアの国際大会が開かれることがめったにないだけに、3年後に控えた平昌冬季オリンピックに向けた予行練習の一つとして捉えられている。しかも、欧州を除くアジア、アメリカなど4大陸の選手たちだけで競われる大会ということで、ソチ五輪金メダルのアデリナ・ソトニコワらロシア勢の出場がないため、男女ともにメダル獲得が期待できるのでは、という目算もある。  もっとも、その期待に応えられそうな選手がいないに等しいというのが正直なところでもある。“韓国男子フィギュアの2トップ”とされるイ・ジュンヒョンとキム・ジンソの昨年の同大会順位は14位と16位と、トップ10入りすらできずにいるし、“ポスト、キム・ヨナ”として期待される18歳のパク・ソヨンも、昨年の同大会で9位。今季GPシリーズでも、5位が最高だ。韓国メディアは「韓国フィギア界の新しい看板」(聯合ニュース)と持ち上げるが、その実力はキム・ヨナの足元にも及ばない。そのため、一部のファンたちの間では、「韓国フィギュアの層の薄さが露呈される大会になる」「キム・ヨナが余計に恋しくなるだけ」と危惧する声もある。  しかも、大会前には韓国のフィギア・ファンたちを怒らせる処置も発表されている。主催者であるISU(国際スケート連盟)が、選手の横断幕を掲出する場合には事前承認を得ねばならず、許可を得ていない横断幕は没収するとしたのだ。  というのも、一部ファンたちの間で「キム・ヨナのソチ五輪銀メタルは不当」「ソチ五輪の誤審を糾弾する」「キム・ヨナのソチ五輪銀はロシアの策略だ」など、ISUを批判する内容の横断幕が掲げられる恐れがあるという情報を主催者側がキャッチしたとささやかれているのだ。世界中にテレビ中継される映像の中に、ISUを非難するバナーがあってはならないというわけだが、前例のない処置だけに、韓国のファギュア・ファンたちは猛反発している。「事前検閲」「表現の自由に抵触する」「ロシアの陰謀だ」と、さまざまな臆測も流れているほとだ。  ただ、これらの反応を言い換えれば、いまだにキム・ヨナの存在が韓国において絶大であることの裏返しでもある。ソチ五輪を最後に現役引退してから1年以上が過ぎるが、韓国では依然としてキム・ヨナ人気は高く、ファンたちは彼女への未練を捨てきれていない。まるで、「キム・ヨナ」という名の亡霊にすがっているようだ。  ちなみに、キム・ヨナに現役復帰の意志はなし。引退後は、ユニセフ親善大使を務めたり、コーヒー飲料、サムスン電子(洗濯機)、LG生活健康(洗剤)の企業CMに多数出演。9日には、平昌冬季五輪に関連した記念式典にも姿を見せるなどしている。  そのキム・ヨナの目に、地元・韓国で行われる4大陸選手権はどう映るのか。韓国のファンもメディアも、実はそれが最も気になるところかもしれない。

事故件数は日本の2倍、警察は捜査能力ゼロ……“安全後進国”韓国のキケンな交通事情 

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イメージ画像 Photo By Doo Ho Kim from Flickr.
「大好きなケーキの代わりに、クリームパンを買ってきたよ。ごめん……」  この言葉は、韓国のとある教育大学を主席卒業しながら、妻のためにトラックの運転手になった20代男性A氏が、最期に残した言葉である。 1月15日、A氏は妊娠7カ月の妻のために、少ない収入の中からクリームパンを買い、帰り道にトラックにひかれて亡くなった。この事件は韓国で「クリームパン・アッパ(パパ)・ひき逃げ事件」として大きく報道された。  注目を集める事件だけに警察も大々的な捜査に乗り出したが、その成果は芳しくなかった。見かねたネットユーザーたちは、自ら容疑車両の追跡を開始。27日に車種が特定され、犯人が自首することで幕を下ろした。  ネットユーザーの活躍が注目される一方で、この事件は警察の捜査能力の低さを証明する結果にもつながった。韓国の交通事故率は高く、道路交通公団の統計によれば2013年の交通事故は合計111万9,280件に達し、死亡者は5,029人、負傷者は178万2,594人にも上る。同年、日本の交通事故件数が62万9,021件(警察庁交通局発表)だったことを考えると、日本の約2倍の事故が起こっている計算になる。    しかし、14年になると状況は改善の兆しを見せ始めた。韓国の国土交通省の発表によると、交通事故での死亡者数が4,800人に減少したのだ。交通事故死亡者数が5,000人を下回ったのは、1978年以来36年ぶりのこと。自動車の登録台数や運転者数は増えていることを考えると、まさに希望のある統計だ。  交通事故死亡者数が減少したのは、セウォル号沈没事故のショックにより、安全を意識する人が増えたことなどが挙げられている。しかし、減少といっても、数字の上では微々たるものだ。韓国では自動車1万台に対する死亡者数は2.0人で、依然としてOECD(経済協力開発機構)の平均値(1.3人)を大きく上回っている。  実際、つい先日も仁川空港近くで約100台が衝突する玉突き事故が起きている。死亡者数は2人だったが、60人以上もの重軽傷者が出た。中央分離帯やガードレールなどの各種安全装置の拡大、最新IT技術を駆使した交通管理の導入、路面が陥没するシンクホール現象を防ぐための点検作業など、根本的な状況改善への道のりは遠いと言わざるを得ない。まだまだ、韓国での交通事情には大きな注意が必要だ。 (取材・文=慎虎俊)

「韓国には帰らない!」韓国ゴルフ界のスーパースター、ベ・サンムンが“兵役ボイコット”で訴えられた!?

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PGA Tour.comより
 韓国ゴルフ界のスーパースターが告発されるという衝撃の事件が起きた。告発されたのは、アメリカの男子ゴルフツアーで活躍するベ・サンムン(28)。2008年と09年に韓国ツアーの賞金王に輝き、10年から日本ツアーに本格参戦。11年には賞金王のタイトルを獲得した。さらに12年から活躍の場を移したアメリカ・ツアーでも、通算2勝を挙げている。まさに、日本で言うところの石川遼や松山英樹のような存在だ。年齢的にも脂の乗ったプロゴルファーで、今季は初のメジャータイトル獲得も期待されていた。  そんな彼がなぜ、告発されたのか――。原因となったのは、兵役問題だ。  そもそも韓国では、成人男子に約2年間の兵役の義務が課せられている。ただ、大学や専門学校に籍を置いている場合や専門的な職種の場合は、最大で26歳まで入営猶予が設けられており、さらに個人的な理由などで2年間先延ばしすることもできる。原則的には満30歳の誕生日を迎える日までに入隊することが義務付けられているが、28歳前後がタイムリミットとなるケースが多い。K-POPアイドルたちが兵役に服すのも、ちょうどこの頃。最近では、東方神起のユンホやJYJのジュンスが年内に入営するとみられている。  また、外国で永住権を得て当該国に1年以上居住していれば“国外旅行許可”が下り、入隊時期を延長することも可能だ。ベ・サンムンは成均館大学に籍を置くことで入営を延期し、13年1月にはアメリカの永住権も取得。国外旅行許可も得て選手生活に専念してきたが、もはや兵役の先延ばしが難しくなっていた。  というのも、ベ・サンムンは兵務庁に国外旅行許可の3年延長を申請していたが、昨年末に兵務庁がその申請を却下。韓国の兵役法では、1年のうち6カ月以上韓国に滞在したり、3カ月連続して韓国に滞在した場合は国内居住者と見なされ、国外旅行許可の取得も難しくなるのだが、兵務庁は彼が永住権取得後も韓国ツアーへの出場や大学院への進学手続きなどで133日間韓国に滞在したこと、韓国国内でも所得を得たことなどを理由に申請を却下したという。国外旅行許可の延期が認められなければ韓国に戻らねばならず、昨年6月に満28歳を迎えた彼は、直ちに入隊手続きを始めなければならない。そこで兵務庁は、今年1月31日までに帰国するよう通告していたが、これに従わなかったため、彼の本籍地である大邱地方兵務庁が兵役法違反で告発状を提出することになったというわけだ。  ベ・サンムンにとって悩ましいのは、どの道を選んでも苦渋の日々が待ち受けていることだろう。帰国して2年間の兵役に服すことになればアメリカ・ツアー参加はもちろん、彼が目標にしてきた2016年リオ五輪出場も難しくなる。それどころが、一般兵として徴兵された場合は、クラブの代わりに銃を握らねばならない。2年のブランクは、除隊後の選手生活にも影響が及ぶ恐れがあるだろう。兵役は国民の務めだとわかっていても、おいそれと入隊できない事情があるわけだ。  また、韓国籍を放棄してアメリカで選手生活を続けるという選択肢もあるが、それは禁断の手。何しろ韓国では、兵役の不法回避が脱税や麻薬常用と並んで「国民が最も反感を抱く3大犯罪」のひとつとされているのだ。兵役回避=国民の務めを放棄したと見なされ、“裏切り者”のレッテルが付いて回るだけでは済まされない。2000年代前半に兵役回避のために韓国籍を放棄した人気歌手ユ・スンジュンのように、入国禁止名簿にリストアップされてしまう可能性もある。つまり、兵役に服さなければ選手生命どころか、社会的にも抹殺されてしまうというわけである。  まさに窮地に追い込まれた韓国ゴルフ界のスーパースターだが、2月5日現在、依然としてアメリカに滞在している。「133日間韓国に滞在したというが、いずれも特殊な事情によるもので、実質的には米国で生活していた」として、国外居住者として認めるよう行政訴訟を起こしている。そして、その決着がつくまで韓国に戻るつもりはなく、引き続きアメリカ・ツアーに参戦するとしているが、果たして……。

「そんな“うっかり”ありえるの!?」窃盗容疑の競泳・冨田選手“通訳なし裁判” 韓国裁判所に聞いてみた

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「Thinkstock」より
 仁川アジア大会で、韓国人写真記者のカメラを盗んだとして略式起訴された競泳の冨田尚哉選手。日本帰国後に容疑を否認し、韓国側に対してあらためて正式な裁判を求めていたが、その2回目の公判が2月2日に韓国・仁川地方法院で行われた。  1回目の公判に引き続き、今回も日韓両国のメディアが注目する裁判となったが、思わぬハプニングが起きた。裁判所が用意し、冨田選手の言葉を伝えるはずの通訳人が来なかったのだ。理由はなんと、“公判日の錯覚”。日にちを間違え、同席できなかったという。  第一報を伝えた共同通信の記事は「弁護人の黄文錫弁護士が、自分が通訳も兼ねるとして審理の続行に同意したが、証拠採用をめぐる同弁護士と検察との応酬や裁判官による訴訟指揮の説明は廷内で冨田選手に伝えられず、被告人の権利保護が十分だったか疑問だ」とし、韓国裁判所側の対応を批判した。  果たして、そんな“うっかり”がありえるのか? 韓国では、同裁判に通訳人が出席しなかったという報道は皆無だった。そこで、仁川地方法院の広報担当者に直接問い合わせてみた。 「その報道に間違いはありません。通訳人は日時を勘違いし、同席しませんでした」  共同通信の報じた内容は正しかったわけだが、少し気になる点が残る。韓国で外国人の裁判が行われる場合、通訳人が来ないというようなことが頻繁にあるのだろうか? 正直に疑問をぶつけてみると、次のような回答が返ってきた。 「いえいえ、そんなことは決してありません。今回は本当に珍しいトラブルでして……。報じられているように、弁護人の方が通訳されたのも事実です」  広報担当者の口ぶりから悪意や面倒くささは感じなかったし、返答も誠実そのものだった。めったにないトラブルが、冨田選手の今回の裁判に限って、たまたま起きてしまったというのが真相のようだ。  ちなみに、日韓で通訳の仕事に長らく携わってきたA氏は、「法律用語などの同時通訳は簡単ではないし、高度な技術が必要」と話す。しかも「法廷で議論しながら弁護をしていれば、判事や裁判官の言葉を一語一句、被告人に通訳するのは、かなり難しいのでは?」と、若干、弁護士に同情の余地を見せた。  韓国では訴訟の数が年々増え、2013年には行政訴訟(3万8,182件)、国家訴訟(1万1,892件)の受理数はともに過去最高を記録。民事訴訟数も、12年の104万4,928件から、13年には109万5,915件に増加している。  一方で、訴訟が増え続ける現状に、裁判所のシステムが適応できていないという指摘もある。聯合ニュースの取材に答えたある法曹関係者は、「時間をかけて行われる大きな裁判以外の裁判の当事者たちは、(訴訟大国化やシステムの不備によって)不利益を被る可能性がある」と言及している。これからさらに訴訟数が増えれば、冨田選手が巻き込まれたような“うっかり裁判トラブル”が再び起こる可能性も増えてくるかもしれない。 (取材・文=河鐘基)

「僕はISISが好きだ──」18歳の韓国人少年を“イスラム国”合流に導いた、孤独と疎外感の正体とは

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 イスラム国(ISIS)の実態が世界中に広く知られつつある中、韓国でも関連報道が日ごとに増えている。湯川遥菜、後藤健二両氏の人質事件については言うまでもない。自国や韓国人とは関連の希薄なニュースながら、ほとんどトップ扱いだ。その事件経過や背後関係は、ウェブメディアを中心に毎日のように報じられている。  ISIS関連の報道には国際情勢を読み解く記事が多いが、韓国と関わる事柄も多く取り上げられている。特にISISと合流したとされるキム君(18歳 ※本名は公開されていない)については、社会的なショックとともに、さまざまな臆測を呼んでいるようだ。  キム君は2014年の9月ごろから、Twitter上にアラーをたたえる文章を掲載。10月からは、イスラム国の戦闘員や、現地の人々が写った写真をアップロードし始めた。ある時には、「現代は男性が性差別を受ける時代。僕はフェミニストを憎む。だからISISが好きだ」というメッセージも残している。失踪する3カ月前には、イスラム国への憧憬を率直に表現することが徐々に増えていったとされる。  その後、キム君は、Twitter上でメッセージをやりとりしていたとある人物から、「トルコに行けば、ISISと合流できる」と教えられた。そして、現地コーディネーターと目される“ハサン”なる人物の連絡先を教えられたのち、今年1月に韓国をたった。  1月9日には、トルコから弟に向けて「ここは今、夜だ」という携帯電話のメッセージを残しているが、それが最後のメッセージとなる。韓国当局の調べでは、キム君は翌日10日にトルコ南中部の県都キリスから、違法タクシーに乗りシリアへ越境。失踪したのではなく、自らISISと合流し、連絡を絶っている可能性が高いそうだ。  なぜ、18歳の韓国人少年はISISに合流しようとしたのか?  韓国では、少年の謎に包まれた行動の動機を探るためにさまざまな角度から検証がなされ始めているが、真実は本人に聞くまで知る由もない。ただし、いくつかの報道から、キム君の韓国社会での生活が浮かび上がり始めている。  キム君は小学校で暴力を受け、3回にわたり転校。中学にもなじめず、入学早々から休学となる。その後、自宅に引きこもり、ほとんど外に出てこない生活を長く続けていた。そのせいか、キム君を知る人はほとんどいない。両親ともメモを使って話すほど、外部との接触を徹底的に拒んでいたという。その、キム君と外の世界をつないでいたのは2つ。ひとつは、最後にメッセージを受け取った弟。失踪するまでの3カ月間、キム君は1666回にわたって携帯電話で通話したり、メッセージを送ったりしているが、そのうち1657回は弟にかけたものだった。そしてもうひとつが、イスラム国メンバーとされる人々とのやりとりだった。  自宅に引きこもった少年は、昨年3月からPCで“イスラム”、“ISIS”という単語を、延べ517回にわたって検索していた。Twitterなどオンラインで“友人”になったイスラム国メンバーらしき人物たちは、キム君にとても優しく接した。両者が“Brother”と呼び合うようになるには、そう長い時間はかからなかった。 「Brother, Just I say I want to join ISIS」――。  キム君から、そんなメッセージが発せられていたことが、後に明らかになっている。出発前にはすでに、ISISに合流すると固く心に決めていたのだろう。ある日、キム君は「トルコ旅行に行きたい」、そして「帰ってきたら検定試験(資格試験)を受ける」と、自ら両親に話を切り出した。外の世界とのつながりを拒んでいた息子の前向きな言葉に、両親は喜び、旅の手助けをすることを厭わなかった。家計は決して潤沢ではなかったが、息子に起こっている変化を逃したくない一心で資料を集め、個人ガイドを手配した。そして出発から数日後、息子は行方をくらました。キム君の両親は、「ISISに惹かれていることに気付けなかった」と、深く後悔している。  多くの韓国メディアは、残されたキム君の足跡から、韓国社会で孤独感を感じており、自分を認めてくれる居場所になるかもしれないISISに、深く惹きつけられたのではないかと推測している。  ISISと接触する若者が多いフランスで、ジャーナリストとして活躍するアンナ・エレナ氏も、イスラム国に惹きつけられる青年たちの中に、同様の疎外感と孤独感を見いだしている。彼女は、著書『Dans la peau d'une djihadiste’(直訳・ジハーディスト女性の身代わりになって)』の中で「淋しさに打ちひしがれている青少年たちは、自身に関心を寄せてくれるISISのメンバーに簡単に惹かれてしまう」と語り、フランス社会のひずみを暗に示唆した。  現在、ISISには国籍や人種を問わず、さまざまな国の若者たちが参加していることがすでに広く知られており、今後も増え続けるだろうと懸念するメディアや専門家も少なくない。もし、世界中の若者がISISに合流する動機のひとつに、社会に対する孤独感や疎外感があるならば、看過できない問題ではないだろうか。  朴槿恵政権は昨年、反イスラム国を鮮明に打ち出す欧米諸国に歩調を合わせる意を明らかにしている。一方で、足元の韓国社会では少子化、世代間格差など若者の生にとって不利な条件が整いつつある。そこから第2、第3のキム君が生まれないとは、誰も断言できない。実際に、欧米のメディアによると、キム君のほかにも2名ほどの韓国人がイスラム国に所属しているとの報道もある。ゆくゆく、韓国が自国民に銃を向けるという最悪のシナリオさえも、ただの妄想ではなくなってきた。  インターネットと孤独感に国境がない以上、日本でも同じような問題は容易に起こりうるかもしれない。テロに屈しないという言葉の意味は一体何なのか? その内実については、熟慮すべきだろう。 (取材・文=河鐘基)

「旭日旗を使うな!」韓国ネチズン“旭日旗クレーム”乱れ打ちに、世界中が大困惑……

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問題となったデザイン(REDSKINS Twitterより)
 韓国の“旭日旗クレーム”が熱を帯びている。今回の舞台は、フランス。韓国メディアによると、1月下旬にパリで行われたファッション展示会「WHO’S NEXT」で、「REDSKINS」というブランドが旭日旗のデザインを用いたという。 実際に同ブランドの展示物を見てみると、中央に描かれた女性の背景に、旭日旗の象徴ともいえる赤い光線が描かれていた。展示物を現地で目撃した韓国人は、韓国メディアにこんなコメントを残している。 「韓国人として旭日旗を使用したデザインがあるということに侮辱を感じた。ヨーロッパの人たちは、旭日旗が日本軍国主義の象徴で、ナチスのハーケンクロイツと同じような意味を持っているということを知らないようだ。とても驚いているし、残念だった」  シャルリー・エブド銃撃事件以来、「表現の自由」が声高に叫ばれているフランスで、韓国がファッションブランドの表現にイチャモンをつけた格好だ。  少しでも旭日旗を連想させるデザインに対する韓国人のクレームは、今年に入っても絶好調と言わざるを得ない。1月中旬にも、映画『ベイマックス』に旭日旗を連想させるデザインが映り込んでいると、韓国ネチズンたちが騒ぎ立てた。彼らが指摘したのは、映画の中で、ある部屋に貼り付けられていたポスターだ。確かにそのポスターには赤い斜線が描かれているが、とても旭日旗には見えない。ウォルト・ディズニー・カンパニーコリアの広報代行会社も、「映画に旭日旗は登場せず、旭日旗を連想させるような意図もない」と説明している。  どこからともなく旭日旗を見つけてくる“発見力”もすごい。つい先日もオーストラリアで開催されたAFCサッカーアジアカップの公式ガイドブックに、日本人サポーターが顔にペイントした「旭日旗」が映り込んでいるとして、当該写真の削除を要求している。削除要請を出したのは、自称“韓国広報専門家”で、扇動的な活動で知られるソ・ギョンドク教授だ。  振り返れば2013年5月、イタリアの「BENJAMINS」というメーカーが販売していたスマホケースのデザインに対しても、「旭日旗を使うな!」とネチズンたちが抗議メールを送る騒動があった。一体どうやって見つけてきたのかと舌を巻くばかりだが、そのメールに対して同メーカーは「これはただの旗だ。何も問題はない。気に入れば買い、気に入らないのなら買わなければいい」と反論。その対応がネチズンたちの怒りに火をつける結果となり、「あれは戦犯旗で今の日本の国旗ではない」「無知であるなら少しは学べ」「もしナチスの旗を作ったらヨーロッパ人も黙っていないはず」などとEメールやSNSを通じた抗議が殺到した。韓国メディアも便乗して記事を掲載する騒ぎとなり、結局そのイタリアメーカーのホームページからは、旭日旗デザインのケースが削除されてしまった。もうこれ以上、韓国人と関わりたくなかったのかもしれない。  いずれにせよ韓国の“旭日旗クレーム”は、昨今ますます過激になっているように思える。ほとんど言いがかりに近いイチャモンは、控えてほしいところだが……。

「5人に1人が韓国人やめたい!?」米永住権のためなら国家機密も売り渡す、韓国“脱出願望”の深刻度

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 日本でも話題になった、大韓航空副社長が引き起こした“ナッツ・リータン事件”。それに付随して明らかになった韓国の財閥一族たちの傍若無人ぶりには驚かされるばかりだ。  特に目を引いたのは、財閥一族の多くが韓国籍ではなく、アメリカ籍を持っていることだろう。韓国の国営テレビ局KBSの時事番組が昨年10月に明らかにしたところによると、韓国の10大財閥の一族921人中、95人がアメリカ国籍を取得。“ナッツ姫”ことチョ・ヒョナの妹で「必ず復讐する」とのメールで話題になったチョ・ヒョンミン(大韓航空専務)もアメリカ国籍だし、ナッツ姫もアメリカで出産して息子にアメリカ国籍を持たせているらしい。表向きにはキャリアアップのための海外留学中に取得したなどとしているが、兵役逃れや有事の際に「韓国脱出」を図るための予防策であることは明らかだろう。韓国の富を独占して貴族志向の強い財閥一族たちのやることは姑息である。  ただ、注目したいのは、韓国人の移民志向が近年、急激に高まっていることだ。世論調査会社の韓国ギャラップ社が2013年に実施した統計によると、韓国人の5人に1人が「移民を真剣に考えている」と答えており、14年6月に韓国の就職サイトが725人のサラリーマンを対象にした調査でも、97.4%が「ほかの国に移民したい」と答えている。  その理由としては、「改善されることのない韓国社会に対する不満」(30.5%)などだったという。つまり、祖国への不安と不満が移民志向という名の“国外脱出願望”を高めているわけだが、今年1月には韓国電力の原子力本部職員がアメリカへの移民を試みる過程で機密情報を漏洩していたことが発覚した。  自らの能力がアメリカの国益になると証明することで永住権を得られる「EB2-NIW制度」を利用して永住権を取得しようとしたこの職員は、あろうことかその履歴書に、韓国の原子力発電所の構造スペックなど10項目の機密情報を記述。「機密情報とは思わなかった」としているが、なんとしても永住権を取得して移民しようという魂胆があったのは間違いないとして検察に摘発され、アメリカの永住権も取得できなくなってしまった。まさに“泣きっ面に蜂”といったところだが、ネチズンたちは「国家機密を漏洩してまで移民したいのか」「そこまでして韓国籍を放棄したかったのか」と手厳しい。  ちなみに、韓国法務局の出入国外国人政策本部の発表によると、昨年1年間で韓国籍を放棄・喪失した者は1万8,279人。04年からの10年間では34万6,275人にもなり、そのほとんどがアメリカ、オーストラリア、カナダなどへの移民者だという。どうやら「韓国脱出」を図っているのは、財閥一族だけではないらしい。

ぼったくり上等、暴走事故激増、乗車拒否乱発……韓国でタクシーに「乗ってはいけない」3つの理由

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イメージ画像 Photo By MasDom from Flickr.
 旅行先で、ガイド代わりにタクシーを利用するのはよくあることだ。その道のプロに教わる穴場スポットなどは、通常のガイドにはない面白さがある。しかし、見知らぬ人に運転を任せる以上、予期せぬトラブルも起きやすい。中国人をはじめとする日本人以外の外国人旅行客が急増する韓国では、タクシー絡みの揉め事が多発。無視できない社会問題となっている。韓国観光公社と韓国警察の調べによると、2014年1~12月までの外国人観光客による韓国タクシーへの不満申告件数は、128件に上った。  中でも、運賃の“ぼったくり”は大きな問題となっている。年明け間もない1月12日にも、中国人観光客に対し、仁川空港からソウル市内のホテルまでの運賃を通常の10倍支払わせたことが発覚。運転手が警察に摘発された。  この一件は、中国人観光客が宿泊していたホテルにタクシーの相場を聞くことでぼったくりが明らかになったようだが、実際には妥当な金額を知らなかったり、泣き寝入りしたりしているケースも珍しくない。韓国では認可の下りているタクシーは、ナンバープレートの上2ケタが30~39番と決められている。外装や内装だけでは違法タクシーに気付くのが難しいが、最低限の確認は必須である。 また、韓国の深夜の暴走タクシーも危険だ。明け方近くになると、その数は徐々に増えてくる。乗るほうからすれば、ちょっとしたチキンレースである。暴走タクシーによる事故は年々増加傾向にある。韓国の個人タクシーは10年の約16万3,000台から大きく変動していないが、対物事故数は09年の4万3,761件(韓国個人タクシー協同組合調べ)から6万1,567件と、大幅に増加している。  運転手の不親切と乗車拒否も問題だ。昨年、ソウル市議会交通委員会に提出された公共交通機関への嘆願書は1万9,616件。そのうち1万3,717件がタクシー関連の嘆願だった。嘆願内容の種類を分けると、乗車拒否が4,470件で全体の32.6%に上り、次に不親切(31.7%)、不当料金(18.4%)が続く。  乱暴運転や乗車拒否などといった韓国タクシーが抱えるさまざまな問題は、低い安全意識と社納金(レンタル料金をタクシー会社へ支払えば、差額の売上が全額タクシー運転手のものになるシステム)に対する不満などの要素が複雑に絡まり合っている。現行の取り締まりには限界があり、専門家の中では、タクシーに速度制限装置の取り付けを義務化する制度の導入を主張する声も大きい。  日本同様、観光客誘致に力を注ぐ韓国だが、足元には解決すべきトラブルが山積しているようだ。 (文・取材=慎虎俊)

ネットで話題の台湾アイドル系から、“R18”の過激なボディコン美女まで!? 世界の女子アナ事情

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簡懿佳Facebookより
 日本では女性アナウンサーのタレント化が顕著であり、各局にはタレントと比べても遜色のない美人がそろっている。そして、この「タレント化」は日本だけの傾向ではなく、海外でも視聴者を魅了する美しいアナウンサーが人気を集めているようだ。そこで今月の「女子アナ名鑑」では、世界の女性アナウンサーにスポットを当てていく。  ネットを中心に話題となる女子アナが多いのが台湾で、特徴としては清楚なアイドル系の女子アナが目立つ。  まず、ネットで「めちゃくちゃかわいすぎる」と評判なのが、“小佳”のニックネームで親しまれる簡懿佳(ジァン・イージァ)。2011年に「緯来体育台」でスポーツキャスターとしてデビューして以来、瞬く間に人気アナとなった。そのアイドル顔負けのルックスながら、テコンドーは黒帯の腕前というギャップも魅力。現在は「TVBS」の番組に出演中だ。  次に「緯来電視台」でスポーツキャスターとして活躍する卓君澤は、スラリとしたスレンダーな清楚系の美女。台湾の名門大学を卒業した才媛であり、現在は「緯来」のほかに、大手ニュースサイト「NOWnews今日新聞」の記者、FOX体育台のキャスターも務める。昨年は取材で来日し、「日本のいろいろな球場に足を運んでみたい」とコメント。ぜひとも、たびたび日本を訪れてほしい。  お隣の韓国では、フェロモンムンムンのお色気アナが人気を集めている。
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『BASEBALL WANNA B』より
 まずは“女神”の愛称で人気のコン・ソヨン。XTMの野球番組でのミニスカや胸元が大きく開いたボディコン風衣装で知名度を高めた。そのあまりに露骨すぎるセクシーな衣装は「未成年に悪影響を与える」と物議を醸すほど。しかし、本人は注目を集めることがうれしいようで、KBS 2TVのバラエティ番組『ハッピートゥゲザー3』では「女神と呼ばれると気持ちがいい。プレッシャーはないので、引き続き呼んでください」とコメントしていて、まだまだ過激なお色気ショットを期待できそうだ。ほかにも、韓国KBSのジョン・イニョンもモデル顔負けのスタイルで人気。コン・ソヨン同様、彼女も派手なミニスカ衣装を身につけることが多く、視聴者からクレームが届いたこともあるという。  また、韓国で最近注目なのが、韓国大手SBSの新人アナのジャン・イェウォン。昨年のW杯「スペイン−チリ戦」の取材時、カメラを向けられていることに気づいて照れ笑いを浮かべる姿が全世界のサッカーファンを虜にしてしまった。彼女はコン・ソヨンとは対照的に清純派のイメージだが、セクシーアナが顕著な韓国で活躍を続ければ、いずれはお色気たっぷりの姿を披露してくれるかもしれない?  日本から遠く離れたヨーロッパでは、映画女優のようなゴージャス系の美女が人気だ。  まず、フランスのテレビ局「M6」でニュースキャスターを務めるメリッサ・テュリオは、メディアから「世界で一番美しいアナウンサー」に選ばれたこともある美女。スラリとした立ち姿の美しさ、モデルのような整った顔立ちとファッションで、若者たちから圧倒的な支持を集めるようになり、現在は世界的な知名度まで獲得している。しかし、彼女はルックスだけではなく、フランスのニュース番組でリポーターとしての下積みをきちんと経験した本格派キャスター。アイドル的な扱われ方に戸惑いを感じているらしく、自身をルックスで取り上げるメディアに否定的なのだとか。キャスターとしての確固たる自負もまた、彼女の美しさを引き立てているに違いない。  彼女たちのほかにも、世界にはまだまだ美しすぎる女子アナが埋もれているはず。海外旅行に行ったときは、現地のテレビ番組をチェックしてみてはいかがだろうか? (文=百園雷太)