付き合ってもう長い彼女が“いい女”に思える瞬間。城定監督の『悦楽交差点』『舐める女』が一般上映

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恵比寿マスカッツのメンバーでもある古川いおりの映画デビュー作『悦楽交差点』。古川は本作でピンク大賞新人賞を受賞。
 ピンク映画の主人公は、ほとんどの場合が名もない市井の人々だ。IT系のやり手社長が人気女子アナと結ばれ、めでたくゴールインするような物語はまず描かれることがない。時代の流れにぽつんと取り残された男と女がひっそりと肌と肌を重ね、しばしお互いの孤独感を埋め合う―そんな内容が圧倒的に多い。武蔵野美術大学を卒業後、助監督を経て、ピンク映画『味見したい人妻たち』(03)で監督デビューを果たした城定秀夫監督は、オリジナルビデオ作品『デコトラ・ギャル奈美』『エロいい話』などのヒットシリーズで知られる映像職人。低予算のビデオ作品やピンク映画を量産し続け、『いっツー The Movie 』(14)劇場公開時にインタビューした際「監督作はだいたい80本くらい」(本人もよく把握してない)とのことだったので、監督作はもう100本前後になるはず。これだけ多作でありながら、城定作品には裏切られることがない。男女間のやるせない心情の機微が鮮やかに描かれ、また人生のままならなさにのたうち回る主人公に温かい視線が注がれている。  8月20日(土)~9月2日(金)、都内のテアトル新宿にて「OP PICTURES+フェス」が開催される。これはピンク映画でおなじみ大蔵映画が制作したここ1~2年の人気作品をR18とR15の2バージョンを用意することで、一般映画館でも上映しやすくした新企画。成人映画館には足を踏み入れづらかった人でも、気軽に楽しむことができる。城定監督の『悦楽交差点』と『舐める女』もプログラムされているので、城定作品未経験者にも長年の城定ファンにもおすすめしたい。  2015年ピンク大賞優秀作品賞&新人女優賞を受賞した『悦楽交差点』は、城定監督が手掛けた脚本の面白さが光る作品だ。物語の主人公は交通量調査の男性フリーター。ピンク映画ならではの、何ともマイナーな設定である。フリーターの春夫(麻木貴仁)は新宿駅西口ガード下近くの交差点で、ひたすら通り過ぎていく女性の数をカウントしながら、何かブツブツ言っている。よく聞くと「1000人目は俺の嫁」と繰り返し呟いていた。目の前を歩いていく女性の中に自分の理想の女性がいるはずだと思い込みながら、カウントしていたのだ。かなり危ない主人公だ。ヨボヨボのおばあちゃんが歩いてきたらどうするんだよと余計な心配をしていたら、ぱっと辺り一帯が明るくなる清廉そうな美女が春夫の前を過ぎていく。彼女こそ1000人目の女性だった。春夫はついに理想の女性に巡り合ったのだ。
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真琴(古川いおり)を“運命の女”と思い込む春夫(麻木貴仁)。春夫は彼女を見守っているつもりだが、どう見てもストーキングだよ。
 運命の出会いから5年の歳月が流れた。フリーターを辞め、工場でマジメに働く春夫は、仕事が終わると一目散に安アパートに戻る。あの運命の女性・真琴(古川いおり)に逢うためである。といっても安アパートで真琴と同棲しているわけではない。近所の洒脱な一軒家で、真琴は一流企業のエリート社員(田中靖教)の人妻として暮らしていた。真琴が夫のために夕食を甲斐甲斐しく準備する様子を、春夫は双眼鏡で覗き見しながら冷たいコンビニ弁当を食べていた。真琴の口の動きを読唇術で解読しながら、真琴と一緒に食べる弁当の味は格別だった。春夫の妄想力と歪んだ純情さは尋常ならざるものがある。  でも、こんな生活をいつまで続けていても仕方がない。春夫は真琴の私生活を覗き見するだけでなく、夫へのストーキングも開始。夫が社内の若い女子社員とラブホテルに通っている事実を突き止め、証拠写真を真琴に送りつける。これで真琴は夫と別れ、ずっと見守ってきた俺の存在に気づくはず。ところがその晩、春夫が双眼鏡を覗くと、真琴は笑顔で夫を迎え入れ、夕食を用意し、さらにベッドではいつも以上に激しく燃えているではないか。なぜだ? デリヘル嬢(佐倉萌)と金銭を介した付き合いしかない春夫には、夫婦間の駆け引きがまったく理解できない。落ち込んだ春夫は工場を無断欠勤し、クビになってしまう。  物語は後半大きく変動する。失恋と失業のWショックを受けた春夫が、安アパートのせんべい布団で目を覚ますと、真琴がにっこりと微笑んでいた!! えっ、これは神様が俺のことを哀れに思って、夢を見させてくれているに違いない。春夫は憧れの女性・真琴のおっぱいを揉み、激しく腰を振る。身もだえる真琴は、春夫の妄想ではなかった。真琴はすべてを知っていたのだ。男はみんなスケベでバカでどうしようもない生き物であることを真琴は承知した上で、せっせと夫の食事を作り、夜はセックスの相手をし、朝は笑顔で送り出していた。仕事ができる将来有望な社員なら、職場でもてるのも仕方ないと割り切っていた。春夫から覗かれていることにも以前から気づいており、夫婦の性生活がマンネリ化しないための興奮材料として活用していた。真琴は春夫が脳内でイメージしていたような薄っぺらい清純な聖女ではなかった。春夫の想像を遥かに上回る、大きな大きな観音さまのごとき存在だった。春夫は妄想ではない、生身の女性を愛することの喜びと難儀さを真琴から同時に学ぶことになる。
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七海なな主演の『舐める女』。男の汗の匂いに興奮するカオルは、夫にそのことが言えないまま、物足りない日々を過ごしていた。
 もう一本の城定作品は『舐める女』。城定監督の『人妻セカンドバージン』(13)などでも好演していた七海ななが、本作では匂いフェチの若妻を演じている。奥手な性格のカオル(七海なな)は、結婚相談所で紹介された夫(木下桂一)と平穏な生活を送っていた。夫はマジメで優しいが、唯一の不満は潔癖性なこと。使ったハンカチやシャツはすぐ洗ってしまい、男の汗の匂いに無性に興奮してしまうカオルには物足りない。ある日、トイレが詰まったことから修理業者を呼ぶと、修理業者の男(沢村純)は汗を掻きながらせっせとトイレの詰まりを直してくれた。男が首に掛けたタオルは、たっぷりと汗を吸っていた。カオルはタオルの匂いに思わずネコにマタタビ状態となり、気づいたときには男と関係を結んでいた。夫とは正常位でのノーマルなセックスしか経験していなかったカオルは、男に教えられた初めてのオーラルセックスに驚きながらも快感に打ち震える。「セックスに決まりなんてない。好きにやればいいんです」と男に囁かれ、カオルはエクスタシーを感じてしまう。  情事を重ねた男のために、カオルがカレーライスを作るシーンが何とも愛おしい。2人は半裸姿になって、激辛のカレーライスをほおばる。カオルは辛いものが大好きだが、辛いものが苦手だという夫に合わせて、いつも辛さは抑えめにしていた。自分好みの辛さにしたカレーライスを、パンツ姿の男は全身から玉のような汗を流しながら美味そうに食べている。不倫シーンではあるが、自分の本音に正直に生きようとする男女の営みがほのぼのと描かれ、観ているこちらまで心地よくなってくる。  男女間のひと筋縄では済まない関係が軽妙に綴られた『悦楽交差点』と『舐める女』。ヒロインはどちらも夫から見ると貞淑な妻であり、夫の前では本音を押し隠したまま生きている。でも、素っ裸になってのセックスが気持ちいいように、自分の本音を解放することの爽快さにも彼女たちは気づく。貞淑さが魅力だと思っていた妻が、夫の知らない間に本音をやんわりと口にするようになった。夫は付き合ってもう長い彼女が、前よりもいい女になった気がする。両作品とも城定監督の演出の円熟ぶりが堪能できる出来映えだ。監督作が100本を越えても、城定作品は瑞々しさを失わないだろう。 (文=長野辰次)
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『悦楽交差点』 監督・脚本・編集/城定秀夫 脚本協力/城定由有子 出演/古川いおり、福咲れん、佐倉萌、麻木貴仁、田中靖教、久保奮迅、沢村純、森羅万象、伊藤三平 配給/OP PICTURES R15+ テアトル新宿にて、8月21日(日)、23日(火)、25日(木)、27日(土)、29日(月)、31日(水)、9月2日(金)夜8時20分より上映 (c)OP PICTURES
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『舐める女』 監督/城定秀夫 脚本/長濱亮祐、城定秀夫  出演/七海なな、青山真希、富沢恵、木下桂一、沢村純、麻木貴仁、森羅万象 配給/OP PICTURES R15+ テアトル新宿にて、8月21日(日)夜8時20分より『悦楽交差点』と同時併映 (c)OP PICTURES ■OP PICTURES+フェス2016 ピンク映画の最大手・大蔵映画の新プロジェクト。ピンク映画の魅力を多くの人に知ってほしいという想いから、ひとつの企画でR18とR15の2バージョンを制作し、R18を成人映画館中心、R15を一般劇場で公開するというもの。8月20日(土)~9月2日(金)まで連日夜8時20分から選り抜きの作品全9本の中から日替わりで2本が同時上映される。中でも山内大輔監督、朝倉ことみ、川瀬陽太主演による『よみがえりの島』は昨年のピンク大賞優秀作品賞、同監督賞・脚本賞、同主演・新人女優賞、同男優賞などを受賞した感涙作として評価が高い。 http://www.okura-movie.co.jp/op_pictures_plus

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『もののけ姫』9回目放送でも視聴率15%超え……ジブリに苦しめられる“裏番組”はどう戦ったか

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『もののけ姫』(ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社)
 8月5日の『金曜ロードSHOW!』(日本テレビ系)において『もののけ姫』が放送され、15.1%の高視聴率(ビデオリサーチ調べ・関東地区)を記録し話題となっている。 『もののけ姫』は1997年に公開されたスタジオジプリ制作の長編アニメーション作品。テレビでは99年に初オンエアされ、視聴率は35.1%という数字を叩きだした。以降、ほぼ1~2年に1度のペースで放送され、いずれも高視聴率を記録している。 「今回は9回目のオンエアとなりましたが、それでも視聴率15%をキープできるのは“お化けコンテンツ”といえるでしょう。『金曜ロードSHOW!』でも別の作品が10%前後にとどまっているのに対し、ジブリ作品は群を抜いています。もともと、ファン層が広いことに加え、子どもを中心に新たな視聴者を獲得していることも考えられます」(業界関係者) 『もののけ姫』以外にも『金曜ロードSHOW!』ではスタジオジブリ作品がたびたびオンエアされてきた。『となりのトトロ』『魔女の宅急便』『風の谷のナウシカ』といったキラーコンテンツに対抗しなければいけない裏番組は必死だ。中にはユニークな手段に打って出る番組もあった。 「2002年1月に放送された仲間由紀恵主演で知られる『TRICK2』(テレビ朝日系)ですね。裏で『風の谷のナウシカ』が放送されていたんですが、子どもの習字の題目に“なんどめだナウシカ”と書かせる場面が登場しました。ユーモア精神にあふれていますが、これは裏番組に関わるすべての人の本音ではあるでしょう」(同)  同じコンテンツを繰り返し放送する例は『金曜ロードSHOW!』に限らず、TBSが人気ドラマシリーズ『池袋ウエストゲートパーク』を深夜に再放送したことを皮切りに、各局で見られ今や定番となっている。  つまらない新番組より、既存の人気コンテンツの再放送という流れは今後も増えていきそうだ。 (文=平田宏利)

『情報7days』欠席はホントに映画撮影? 内田裕也も激怒したビートたけし“欠席伝説”とは

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 お笑い芸人のビートたけしが、レギュラーを務める『新・情報7daysニュースキャスター』(TBS系)を欠席した。同番組は生放送だが、番組冒頭、安住紳一郎アナウンサーが「たけしさんがいないだけで、スタッフが半減する」と、スタジオの様子を報告した。  今回の欠席の理由は「映画撮影」とされたが、たけしは過去には、驚くべき理由で番組を休むことで知られた。 「人気深夜ラジオ番組『オールナイトニッポン』(ニッポン放送)での一幕ですね。ラジオは生放送でしたが、直前になっても来ないことがたびたびあったようです。理由も『お化けが出たから』といった信じられないものでした。内田裕也をゲストに招いた回に来ず、なおかつ仕切り直しの回にも現れず、裕也さんがスタジオで大暴れした伝説もあります」(放送作家) 『ビートたけしのオールナイトニッポン』は、1981年から90年の10年間にわたって放送された。当初は、たけしの早口マシンガントークが2時間にわたって繰り広げられていたが、のちに、放送作家の高田文夫や、たけし軍団の面々が番組に参加するようになる。大物芸人にとって毎週2時間の生放送をこなすのは体力的、精神的にもきついものがあったのだろう。さらに、急きょ別の人間がキャスティングされることもあった。 「有名どころとしては、爆笑問題が知られていますね。番組冒頭に太田光が、笑いのつもりで『たけしさんが死んじゃいました』と放言し、たけし軍団のほか、コアなリスナーの怒りを買ったエピソードもあります。この回では、番組の最後に浅草キッドの水道橋博士が乱入し、放送終了後、爆笑問題の2人に大説教をかましました」(同) 『情報7days』をめぐり、ビートたけしは過去に上層部から「ニュース番組のため、笑いを抑えてくれ」と要請され、怒りを覚えたと別の番組で漏らしている。こうしたエピソードをふまえると、たけしと番組の間でなんらかのトラブルがあったことも予想される。今回の欠席理由は、本当に「映画撮影」であればいいのだが……。 (文=平田宏利)

重力も人種の壁も乗り越えて、自由になりたい! ナチスと闘った黒人選手の葛藤『栄光のランナー』

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米国内で人種差別に苦しんだジェシー・オーエンス(ステファン・ジェイムス)。彼にとってベルリン大会は、最初で最後の五輪出場だった。
 近代オリンピックは1896年のアテネ五輪から始まったが、現在のオリンピック大会に近い、巨大なスポーツイベントとして成長を遂げたのが1936年に開催されたベルリン五輪だった。ナチスドイツを率いるヒトラーは「ゲルマン民族の優位性を示すための場」として五輪を位置づけ、開会式で聖火リレーを導入するなど、様々な感動的な演出が施された。女優兼監督だったレニ・リーフェンシュタールは二部作のドキュメンタリー映画『オリンピア 民族の祭典』『オリンピア 美の祭典』(38)を残し、スタジアムに集まった観客たちの熱狂ぶりを今に伝えている。そんな“ヒトラーのオリンピック”とも称されたベルリン五輪で、ひとりの選手として孤高の闘いを挑んだのが米国代表の黒人選手ジェシー・オーエンスだった。彼は100m走をはじめ、4種目で金メダルに輝き、ヒトラーが唱えた「ゲルマン民族の優位性」が単なる妄想でしかないことを証明してみせた。 『栄光のランナー 1936ベルリン』(原題『Race』)は、ジェシー・オーエンスが陸上選手として絶頂期を迎えた20歳から22歳の2年間に絞ってスポットライトを当てた実録ドラマだ。物語の前半は貧しい家庭で育ったジェシーが良き指導者と出会い、めきめきと天賦の才を発揮していく胸熱な学園ドラマ編となっている。一家の期待を一身に背負って、オクラホマ州立大学に進学するジェシー(ステファン・ジェイムス)。自由な空気の西海岸ではなく、黒人への偏見が強い中南部の大学を選んだのには理由があった。オクラホマ州立大学陸上部コーチのラリー・スナイダー(ジェイソン・サダイキス)の指導を仰ぐためだった。ジェシーがトラックで走る姿を一瞬見ただけで、ラリーもジェシーにぞっこん。肌の色を越えて、ラリーとジェシーは相思相愛の関係となる。実家へ仕送りしなくてはならないなどの事情を抱えたジェシーだが、ラリーとの師弟関係によってクリアされる。ラリーが見守る中、ジェシーは100m走、200m走、走り幅跳びで次々と世界記録を更新。米国きってのスプリンターへと羽ばたく。  次期ベルリン五輪での活躍が期待される有望選手になったジェシーを、家族は温かく祝福する。だが、お祝いの席に意外な来客が現われる。全米黒人地位向上協会の会長(グリン・ターマン)がジェシー宅を表敬訪問し、ジェシーの活躍を賞讃したその口で、「ベルリン五輪は欠場してほしい」と伝える。金メダルが確実視されるジェシーが五輪をボイコットすることで、ヒトラーの人種差別政策の非道さを世界に訴えることができると。会長はジェシーがトラックで走る姿を一度も見ることなく、ジェシーに五輪欠場を迫った。ヒトラーと同じくらい冷酷な要求だったが、純朴なジェシーは欠場を真剣に考え始める。コーチのラリーはこの考えに唖然となるが、五輪に出場するかどうかはジェシー個人の判断に委ねる。
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ラリー・スナイダー(ジェイソン・サダイキス)の指導により、ジェシーはアスリートとしての能力をめきめきと発揮していく。美しき青春!
 ベルリン行きを断るべきか揺れ動くジェシーに、自分の気持ちに素直になるよう声を掛けたのは、ライバル選手のピーコック(シャミア・アンダーソン)だった。同じ黒人選手として100m走をコンマ差で競い合ったピーコックだったが、下半身の怪我で選手生命が絶たれていた。「オリンピックに出場して、ヒトラーの鼻をあかせ」とピーコックはジェシーの背中を押す。ピーコックにとってもジェシーにとっても、100mを走るわずか10秒の世界こそが、人種も生い立ちもすべてのしがらみから解き放たれて自由になることができる特別な時間だった。わずか10秒間の自由を求めて、ジェシーはヒトラーが待つベルリンへの渡航を決意する。  物語後半は、いよいよベルリンでの対決編だ。巨大スタジアムには大観衆が詰め寄せていた。海外遠征に慣れていないジェシーは、走り幅跳びの予選で2度続けてファウルを犯してしまう。絶体絶命のピンチに追い込まれたジェシーに近寄り、さりげなく緊張感を解きほぐしたのは、ドイツ代表の白人選手ルッツ・ロング(デヴィッド・クロス)だった。優勝の大本命が予選で消えては、欧州王者のルッツとしても面白くない。ルッツの気遣いで、平常心を取り戻すジェシー。結果、ジェシーは走り幅跳びで五輪記録を打ち立てて金メダルを獲得。銀メダルとなったルッツと表彰台で並び、がっちりと抱き合う。スポーツマンらしい2人の友情に、スタジアムの観客は拍手喝采を送る。だが、ヒトラーはジェシーの活躍が面白くない。勝利者ジェシーを祝福することなく、スタジアムから去っていく。  オリンピックは常に国際情勢が影を落とす。ヒトラーは五輪をナチスのプロパガンダとして活用し、ヒトラー政権と対立する米国やイギリスはボイコットをちらつかせ、五輪を政治の場に巻き込んだ。まだ記憶に新しい北京五輪も、中国のチベット迫害が問題視され、聖火リレーや開会式のボイコットが呼び掛けられた。1980年のモスクワ五輪では、ソ連のアフガニスタン侵攻を非難する米国をはじめとする多くの西側諸国は不参加を表明し、日本政府もそれに従った。このときの日本の男子マラソンは瀬古利彦、宗茂、宗猛と史上最強メンバーを擁し、日本勢によるメダル独占の可能性もあったが、彼らが流した膨大な汗と血尿は実を結ぶことなく終わった。ひどく肌寒い夏だった。
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ヒトラーに寵愛された女傑レニ・リーフェンシュタール(カリス・ファン・ハウテン)。彼女はヒトラーの思惑に反してジェシーをカメラで追う。
 オリンピック出場を果たした選手たちは、国家間の思惑も、過去の因縁も、地球の重力も、そして自分の肉体の限界すらも振り切って、走り、跳び、闘う。オリンピック選手たちの躍動ぶりが美しいのは、彼らが国家代表だからではない。彼らはあらゆる壁を乗り越えて、ちっぽけな偏見や限界の向こう側を見せてくれるからこそ、ナショナリズム以上の感動を呼ぶのだ。  ベルリン五輪で国境を越えた友情を育んだジェシーとルッツだったが、ジェシーと一緒に客席に向かって手を振ったことで、ルッツはナチスに睨まれる。第二次世界大戦が勃発すると、ルッツは戦場の最前線に送られ、シチリア島の野戦病院で30歳の生涯を終えることになる。ゲッベルス宣伝相に反対されながらもジェシーの勇姿をフィルムに収めたレニ・リーフェンシュタール(カリス・ファン・ハウテン)だったが、彼女はナチス協力者として戦後は中傷され続けることになる。ベルリン五輪で4冠に輝いたジェシーは意気揚々と米国に凱旋するも、母国で彼が見たのは変わらない人種差別の現実だった。ジェシーもルッツもレニも、時代の波に翻弄されていく。それゆえに、彼らがベルリンの競技場で過ごしたあの短い夏がいっそう眩しいものに感じられる。 (文=長野辰次)
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『栄光のランナー/1936ベルリン』 監督/スティーヴン・ホプキンス 出演/ステファン・ジェイムス、ジェイソン・サダイキス、イーライ・ゴリー、シャニース・バンタン、カリス・ファン・ハウテン、ジェレミー・アイアンズ、ウィリアム・ハート、デヴィッド・クロス、バーナビー・メッチェラート、シャミア・アンダーソン、グリン・ターマン 配給/東北新社、STAR CHANNEL MOVIES 8月11日(木)より日比谷TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー (c)Focus Features (c) Thibault Grabherr (c)2016 Trinity Race GmbH/Jesse Race Productions Quebec Inc. All Rights Reserved. http://eiko-runner-movie.jp

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連ドラも映画も大コケ続きの唐沢寿明 “原点”アクションドラマ『THE LAST COP』で復活へ?

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日本テレビ系『THE LAST COP』番組サイトより
「唐沢さんは『この作品を息の長い作品にしたい!』と意気込んでいましたよ。『アクションは、俺の原点だから』としみじみ話していたのも印象的でしたね」(日本テレビ関係者)  唐沢寿明が主演を務める日テレ×Hulu共同製作ドラマ『THE LAST COP』が、10月より“土9”枠でスタートする。 「この作品は、30年前に捜査中の事故により昏睡状態となった熱血刑事が突如復活し、現代の草食系刑事と共に事件を解決していくアクションコメディーです。ドイツのドラマが原作で、フランスでもリメーク版が制作されるなど、海外でも人気の高い作品です」(海外ドラマ評論家)  日本では15年6月に同局でスペシャルドラマとして放送され、平均視聴率12.9%(視聴率はビデオリサーチ調べ/関東地区)をマーク。その後、Huluで6週連続ドラマとして配信され、人気を博した。 「それで、日テレはこの作品の長期化計画を立てたんです。まず、10月クールで連ドラを10本、その後Huluで3本、そして2時間のスペシャルドラマを地上波かHuluでやります。最後は映画で締めるというものです。かなり長い撮影になるので、唐沢さんは今から体を鍛えに入ってるそうですよ。連ドラの主演は『ナポレオンの村』(TBS系)が大コケして、映画でも『杉原千畝 スギハラチウネ』が惨敗しましたからね。この作品に賭ける思いは、相当強いと思いますよ」(芸能事務所関係者)  唐沢の新たな代表作となるか――。

連ドラも映画も大コケ続きの唐沢寿明 “原点”アクションドラマ『THE LAST COP』で復活へ?

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日本テレビ系『THE LAST COP』番組サイトより
「唐沢さんは『この作品を息の長い作品にしたい!』と意気込んでいましたよ。『アクションは、俺の原点だから』としみじみ話していたのも印象的でしたね」(日本テレビ関係者)  唐沢寿明が主演を務める日テレ×Hulu共同製作ドラマ『THE LAST COP』が、10月より“土9”枠でスタートする。 「この作品は、30年前に捜査中の事故により昏睡状態となった熱血刑事が突如復活し、現代の草食系刑事と共に事件を解決していくアクションコメディーです。ドイツのドラマが原作で、フランスでもリメーク版が制作されるなど、海外でも人気の高い作品です」(海外ドラマ評論家)  日本では15年6月に同局でスペシャルドラマとして放送され、平均視聴率12.9%(視聴率はビデオリサーチ調べ/関東地区)をマーク。その後、Huluで6週連続ドラマとして配信され、人気を博した。 「それで、日テレはこの作品の長期化計画を立てたんです。まず、10月クールで連ドラを10本、その後Huluで3本、そして2時間のスペシャルドラマを地上波かHuluでやります。最後は映画で締めるというものです。かなり長い撮影になるので、唐沢さんは今から体を鍛えに入ってるそうですよ。連ドラの主演は『ナポレオンの村』(TBS系)が大コケして、映画でも『杉原千畝 スギハラチウネ』が惨敗しましたからね。この作品に賭ける思いは、相当強いと思いますよ」(芸能事務所関係者)  唐沢の新たな代表作となるか――。

高齢者のセックスや懐エロ特集ばっかでいいの? スクープ報道に注ぐ情熱と誤算『ニュースの真相』

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CBSの元プロデューサーによる実録ドラマ『ニュースの真相』。現役大統領に関するスキャンダルをスクープ報道しようとするが……。
 アイドルは一度やると、やめられないという。ステージ上で眩いスポットライトやフラッシュを浴び、世界中の人々が自分に注目しているのだという恍惚感が病み付きになってしまうそうだ。逆にフラッシュを浴びせる側だが、取材記者も一度スクープをものにしてしまうと、やめられなくなってしまう。特にスクープした相手が権力者だと、権力者の裏の顔を暴くというスリリングな行為に心臓をバクバクさせながら例えようのない高揚感を覚えることになる。そしてスクープをものにすると、「もっと大きなスクープを」という欲望に駆られていく。ケイト・ブランシェット主演作『ニュースの真相』は、スクープ報道に熱中するあまり、大きな失敗を招いてしまう取材チームの顛末を追った苦い実録ドラマとなっている。  主人公のメアリー・メイプス(ケイト・ブランシェット)は、米国最大手のネットワーク放送局CBSの報道プロデューサー。CBSの看板番組『60ミニッツ』の人気キャスターであるダン・ラザー(ロバート・レッドフォード)と長年コンビを組み、ダンから深い信頼を得ていた。2004年4月にはイラクのアブグレイブ刑務所での米兵による捕虜虐待の実態をスクープ報道するという特ダネを挙げたばかりだった。勝利の美酒に酔いしれるメアリーのもとに「美味しい肉があるよ」と一通のメールが届く。  美味しい肉とは取材ネタのこと。フリー記者のマイク(トファー・グレイス)がもたらしたネタは、ブッシュ大統領の過去について。マイケル・ムーア監督がドキュメンタリー映画『華氏911』(04)で取り上げることになる、ブッシュ家とオサマ・ビンラディンが石油利権で繋がっていたというネタ。結局、このネタは採用されなかったが、ブッシュに関するもうひとつの噂を追うことになる。若い頃かなりの放蕩児だったブッシュは、パパ・ブッシュのコネでベトナム出征を逃れるためにテキサス州兵となり、しかも州兵としての義務を果たしてなかったというもの。アブグレイブ刑務所の取材に協力したロジャー(デニス・クエイド)、大学でジャーナリズム学を教えているルーシー(エリザベス・モス)も、この取材チームに加わる。大統領選挙イヤーのタイムリーな企画として、CBSの上司たちはGOサインを出す。  ブッシュの過去を知る関係者をシラミつぶしに当たったメアリーたちは、州兵時代のブッシュの怠慢ぶりを記した“キリアン文書”に突き当たる。このキリアン文書こそ、美味しい肉だった。だが、メアリーが手に入れた文書はコピーであり、しかも入手経路が曖昧だった。文書の内容を裏取りしたいが、州兵時代のブッシュの上官で、この文書を書き残したキリアン中佐はすでに他界している。この肉はとても美味しそうだが、毒入りかもしれなかった。
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『ヴェロニカ・ゲリン』(03)と『大統領の陰謀』(76)でそれぞれ新聞記者を演じたケイト・ブランシェットとロバート・レッドフォードが初共演。
 さらにメアリーを悩ませる難問が生じる。ダン・ラザーがキャスターを務める『60ミニッツ』はCBSの良心と言える番組だったが、報道番組は製作費がかさむものの思ったほど視聴率が伸びないため、最近は高視聴率が約束されているカリスマ宗教家や人気心理学者の特番がプログラムされるようになり、このスクープを報道するには一カ月後の『60ミニッツ』しか空いていなかった。それでは他のメディアに先を越されてしまう可能性が出てくる。CBSの社員プロデューサーが「いっそのこと、5日後の『60ミニッツ』でやる?」と提案する。世界最大の権力者である米国大統領の去就を左右しかねない大スクープを、限られた僅かな時間できっちり精査してオンエアする。無茶を承知でメアリーは5日後のオンエアを呑む。スクープにはリスクが付き物だ。別件の取材に追われるダン・ラザーに叱咤されながら、メアリーたちは裏取り作業に奔走する。  ブッシュ大統領の軍役詐称問題は2004年9月の『60ミニッツ』でオンエアされ、大きな波紋を呼ぶ。喜びを分かち合うダンとメアリー。だが、無上の快感を味わえたのはその夜だけだった。オンエア直後には保守系のブロガーが「キリアン文書は捏造されたもの」と指摘し、CBSに度々スクープを奪われてきた他局もこのブロガーの主張に追随し、番組責任者であるメアリーとダンへのバッシングを始める。キリアン文書の疑わしさよりも、ブッシュの軍歴詐称のほうが重大ではないかというメアリーの声はバッシングの嵐に掻き消されてしまう。人気キャスターとして華々しい人生を歩んできたダン・ラザーはガセネタをつかまされた男として晩節を汚すことに。メアリーも査問委員会に呼び出される。  ブッシュの軍歴詐称疑惑問題は、単にメアリーが犯したミスでは済まなかった。テレビという巨大メディアの報道番組全体に影を落とすことになる。伝統ある米国の主要新聞も「イラクは大量破壊兵器を隠している」というブッシュ政権を支持したことで、すでに権力構造を監視するという立場を失っていた。新聞、そしてテレビからジャーナリズムが失われていく。代わって、メアリーたちを苦境に追い込んだネットメディアが台頭していくことになる。
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番組オンエア後、メアリーは査問委員会に呼び出されることに。政治的思想に偏向があったかに加え、取材先との利害関係も疑われる。
 あらゆる職種に経済効率が求められるようになり、報道の世界もその例外ではなくなってしまった。スクープ報道をものにするには多くの社外スタッフを養わなくてはならず、また常にスクープをものにできるとは限らない。もしスクープできても、相手が裁判沙汰に持ち込むとさらに経費と労力を奪われることになる。日本でも週刊文春とそれを追う週刊新潮以外の週刊誌は、高齢者向けのセックス特集や懐かしいアイドルのお宝ヌードに誌面の多くを割くようになった。そのほうが安定した部数をキープでき、無駄な経費も使わずに済むからだ。 『ヴェロニカ・ゲリン』(03)で命を張った取材を続ける新聞記者を演じたケイト・ブランシェットが、再びスクープに燃えるジャーナリストを熱演した。彼女が演じたメアリーは実の父親とは折り合いが悪く、ダン・ラザーのことを“理想の父性”として慕っている。メアリーとダン、そして取材チームは、血の繋がった家族とは異なる、同じ志を持つ“新しい家族”として描かれている。だが、CBSの上層部はブッシュ軍歴詐称報道を誤報と認めることで事態の収束を図る。ダン・ラザーが敬愛される国王として統治してきた“最後の王国”はあっけなく瓦解することになる。王国の崩壊は、テレビメディアの落日でもあった。スクープ報道がもたらす興奮と衝撃は、もはや過去のものとなりつつある。 (文=長野辰次)
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『ニュースの真相』 製作・脚本・監督/ジェームズ・ヴァンダービルド  出演/ケイト・ブランシュット、ロバート・レッドフォード、エリザベス・モス、トファー・グレイス、デニス・クエイド、ステイシー・キーチ、ブルース・グリーンウッド、ダーモット・マローニー  配給/キノフィルムズ 8月5日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほかにて全国順次ロードショー (C) 2015 FEA Productions, Ltd. All Rights Reserved. http://truth-movie.jp/

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『シン・ゴジラ』上映中に虫が……! TOHOシネマズ渋谷“神対応”の裏側を本社に聞いてみた

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『シン・ゴジラ』公式サイトより
 先月29日の公開後、絶賛の声が止まない『シン・ゴジラ』。人気アニメ『エヴァンゲリオン』シリーズでカルト的な人気の庵野秀明監督が、自身のエヴァンゲリオンの劇場版新作の制作をストップさせてまで挑んだ意欲作だ。  その『シン・ゴジラ』の上映で、不測の事態に際したTOHOシネマズ渋谷の対応が話題になっている。  物語も中盤に差し掛かったところ、スクリーンに小さな黒い点が。言われないと気がつかないほどの小ささだったが、どうやらそれはカナブンが張り付いていたことが判明。上映終了後、パリッとしたスーツを着た支配人と思われる男性が現れるや「多数のお客様から、スクリーンに虫が張り付いているとのご指摘がありましたが、交通機関の時間もありそのまま上映させていただきました。お詫びとして特別御入場券をお持ち帰りください」と“神対応”を披露。  配布されたのは、TOHOシネマズ渋谷でのみ使える「TCチケット 特別御入場券」。任意の映画を無償で一本鑑賞できるというものだ。  ネットでは、その“神対応”に「TOHOシネマズ渋谷はすげぇ」「ファーストデイで1100円だったからゴジラ観てさらに700円もらったも同然」などの称賛の声が多く見られ、ピンチをうまく利用して、来場者の心を掴んだようだ。  TOHOシネマズ本社に問い合わせたところ、担当者は「さまざまな原因で“不完全な状態の鑑賞”が認められた場合、今回のような対応をさせていただいております」とのこと。映写機の不良、音響設備、今回の虫にいたるまで同社では細かくルールと対応が決められているという。過去には、劇場に鳥が突入してきたこともあるとか。流行りのライブビューイングも、同社の苦労が。ライブビューイングは、天候に左右されやすく中継がうまくいかないこともあり、当然こちらも“不完全状態の鑑賞”となる。  2015年には、お盆休みと同社が毎月14日に設けている1,100円で鑑賞できるTOHOシネマズデイが重なり、発券管理システムがダウン。急遽手書きの入場券を作成して対応したほか、トム・クルーズがシリーズ史上一番危険なスタントに挑戦した『ミンション:インポッシブル/ローグ・ネイション』のチケット表記が、なぜか“ミッション:インポ”となり話題になったが、すぐに“ミッション:イン”に修正するなど、神対応っぷりに磨きがかかっている模様。  業界では、こういったトラブルはよくある話なのだそう。普段親しみやすい映画館にも、スタッフの徹底した気配りが行き届いているのだ。

藤原竜也が“激務”すぎ!? 主演映画・主演ドラマ同時撮影の裏に「蜷川さんへの想い」

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日本テレビ系『そして、誰もいなくなった』番組サイトより
「近年まれに見るくらい、ヤル気に満ちあふれているようですよ(苦笑)。これまでは、事務所がどんなに説得しても仕事量を増やそうとしなかったのですが、今はドラマと映画と同時撮影ですからね。10年ぶりに映画の吹き替えもやりましたし、やっぱり蜷川幸雄さんが亡くなられたのが大きかったのかもしれませんね」(舞台関係者)  現在放送中のドラマ『そして、誰もいなくなった』(日本テレビ系)で主演を務めている藤原竜也。 「初回視聴率は10.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)でまずまずのスタートとなったものの、3話目では7.2%まで下げています。藤原さんは、2~3年に1回くらいしか連ドラに出演しませんが、どれも数字はそこそこ取ります。やはり舞台で培われた演技力がモノをいうんでしょう」(日テレ関係者)  その連ドラと並行して、来年公開の映画『22年目の告白 -私が殺人犯です-』の撮影もしているという。 「連ドラと映画を、しかも主演で並行して撮影するって話はあまり聞きませんね。以前、宮崎あおいさんがNHK大河『篤姫』を撮影中に映画『少年メリケンサック』を撮影していましたが、非常にレアなケースです。セリフ覚えはもちろんのこと、役柄も全然違うわけですからね。相当の自信がないと、できないですよ。藤原さんは、恩師の蜷川さんが亡くなったことと、自身に第一子が産まれたことで、責任感が増してるんじゃないですかね。このペースだと、来年も連ドラをやりそうですよ」(ドラマスタッフ)  事務所としては、うれしい悲鳴に違いない。

スタッフ絶賛! 『忍びの国』大抜擢のHey!Say!JUMP・知念侑李は、ジャニーズ初の“時代劇専”になる!?

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 嵐の大野智主演で来年公開される映画『忍びの国』に、Hey!Say!JUMPの知念侑李が抜擢されたという。 「ここのところ、アクション系の映画では必ずキャスティングに名前が挙がるようになっていますね。体操選手だった父親譲りの運動神経で、たいていの動きは難なくこなすそうですよ。現場の評価は、これまでのジャニーズのタレントとは少し違う感じですね」(映画関係者)  知念の出演についてはまだ公式には発表されていないものの、先月の嵐のライブでMC中、大野によって明かされた。 「知念にとって時代劇は、映画『超高速!参勤交代』やテレビ『必殺仕事人』(テレビ朝日系)で経験があるので、彼にとって、かなりのアドバンテージになるんじゃないでしょうか。本人は、事務所に入るきっかけとなった憧れの大野クンと共演できることが相当うれしいようで、つらいトレーニングも喜々としてやっているそうですよ」(テレビ局関係者) 『超高速!参勤交代』の監督を務めた本木克英も、知念の時代劇での所作をベタ褒めしていた。 「監督は『弓を引く姿が凛々しく、殺陣のキレもよく、時代劇は初めてと聞いていましたが、所作も完璧で、中ぞりがよく似合っていました』と絶賛していました。ジャニーズのタレントで時代劇専門の人はいないので、そういう方向性でいっても面白いんじゃないですかね」(芸能事務所関係者)  時代劇といえば知念、という時代が来るかもしれない。