菅野美穂の“初めての男”も……ロックシンガーはイケメンより地味がモテる?

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『オンリー・ユー』(MCAビクター)
 3月23日に俳優・堺雅人との結婚を発表した女優の菅野美穂の話題が続いている。高い好感度を10年以上も維持している菅野の人気ぶりをあらためて証明した形だが、古傷とも呼ぶべきネタも掘り起こされつつある。菅野の“初めての交際相手”といわれるのは、人気ロックバンド・筋肉少女帯のボーカル大槻ケンヂだ。 「大槻ケンヂが、10代だった頃の菅野美穂と交際していたのは、音楽業界では有名な話です。というのも、大槻がことあるごとに自慢していたから(笑)。『処女を奪った』という話もまことしやかに語られていますが、それは本当かどうか。90年代前半ごろの大槻はかなりのプレイボーイぶりを発揮していて、ほかにもアイドル複数と付き合っていました」(当時を知るレコード会社関係者)  地味なルックスでエッセイなどを書いている今の大槻ケンヂからは想像しにくい話であるが、20年ほど前のロックバンドのボーカルは、どんなタイプであれ、とにかくモテたという。同じく地味な顔立ちの人気ボーカルKは、観月ありさなどの人気アイドルと次々と交際し、「ロックシンガー最強モテ説」の根拠となったといわれる。 「最近では、吉高由里子と交際中のRADWIMPS野田洋次郎が話題となりましたが、ミュージシャンはあんまりイケメンじゃないほうがモテますね。イケメンの場合は早々に結婚してしまっているケースが多く、たいていは不倫交際になりがち。GLAYのTERUやミスチルの桜井和寿は前妻と離婚して新たに芸能人と結婚しましたが、あれはレアケースです。ケミストリーで女遊びをしていたのは、イケメンの堂珍嘉邦ではなくて、個性派の川畑要のほう。2008年にモデルと結婚して年貢を納めましたが、2005年頃はクラブなどで大暴れしてましたよ」(音楽雑誌編集者)  そんな中、ポスト大槻ケンヂとなる“アイドルキラー”は出てくるのか。「バンド系は“アイドルヲタ”を自称するケースは多いものの、交際情報はとんと聞かない」(先のレコード会社関係者)と、決定的な交際情報は浮上していない模様だ。モテ男の所属ジャンルは世に連れて移り変わるが、現在はロックバンドの株がやや下がり気味なのかもしれない。 (文=市場葵)

大槻ケンヂさんの至言「ネガティブを売りにすると自家中毒に陥るんです」(後編)

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前編,中編はこちらから ──じゃあ、須藤●気さんとかならいいですか? 大槻 そういうスピリチュアルっぽい感じな方向にも行かなくていいです。それよりスポーツとか、編み物とか、ボランティアとか......。 ──あ、編み物じゃないですけど、ニードルフェルトやりました! 大槻 なあにそれ? ──ほわほわの羊毛フェルトに、針をチクチクチクチク、千回二千回と刺し続けて......作業としてはブードゥの呪いのようなんでけど、それでお人形とかを作るんですよ。 大槻 あら、そうそう、それでもいいですよ。ようし分かった! ハワイアンキルトのカリスマがキャシー中島だから、ニードルフェルトのカリスマになろう。それでいいじゃん! ──でも、超気持ち悪い人形ができちゃうんですよ。ちゃんとお手本見て作ってるのに絶対そうならなくて......。 大槻 ああ......そうだった。出ました、小明ちゃんの話法が。僕が、「こうじゃない?」って言ったときに、「でもそうすると......」って転がしていく。もう、じゃあ自分で考えればぁ!? なんでそれをやめないの!? 「でも......」って、もう120回くらい君は言ってるよ!! 小明ちゃん、このまま三十路を過ぎると、もう冥府魔道ですよ。妖怪が生まれるんです。 ──いつの間にか妖怪になりつつあったのか......7年前にもアドバイスをしてもらったというのに......! 大槻 本当だよ、もう! 急いでキャラを変えようよ! 昔ね、プロレスラーで中西学っていう、すごい野獣バカキャラだった人が、急にスーツを着てインテリキャラになったことがあって、全然意味分かんなかったけど、それくらいの変身をやろう! ──そのキャラ変更、オーケンさん以外の誰に響いたんですか? 大槻 誰にも響かないよ。だからすぐに元に戻ったんだけど、プロレスラーってたまにやるのよ、そういうキャラ変えを。飯塚高史っていう、ルックスもよくて試合運びもうまいんだけど人気ないレスラーがいたのね。とにかく暗いのよ。で、その人が一度、J・J・JACKSっていう、「日本の陽気なやつら」っていうタッグチームを組んで、それが(笑)、もう(笑)、本当に(笑)、なんか(笑)、プロレス界の恥くらいに言われて(笑)、結局沈んじゃったんだけど、最近になって突然スキンヘッドにして、ひげを生やして、鉄の爪をつけて、リングアナを出てくるなりネクタイだけの裸にしちゃって結構ブレークしてるから、小明ちゃんもそのようにしてぼやきキャラをやめてみよう。......でも、キャラでやってるんじゃないもんね、染み付いちゃってるもんね。 ──そうですね、わりと意識せずに出ちゃってて......。でも、「ブレずに続けることが大事!」みたいなことも聞きますけど、キャラ変えって、そんなにしていいものなんですか? 大槻 キャラ変えは、これがダメだったら次はこのキャラで! って、どんどんやってく分にはいいんじゃない? 天功さんだっていいんじゃない? だって、引田天功さんからいろんな派生が生まれていくかもしれないし。北朝鮮、絶対いいって~。本物からオファーが来るまでやればよかったんだよぉ。引田天功からすり替わりで小明ちゃんになるとかさぁ。コロッケからの美川憲一現象ですよ、神無月からの武藤敬司とか、ふたりで営業回れたら世界中で活躍できたよう。 ──おこぼれで離島のひとつくらいもらえたかも? 大槻 もらえたよ! 絶対もらえて、あと、なんか勝手に移動するミッキーマウスとか......。 ──それはいらない! でも、以前、うちの母親が天功さんの朝風まり時代のアイドル動画を見て「あ、小明?」って、自然に私と間違えたことがありました。 大槻 だからそこだったんだよ! 天功さんにしたって、スタイルもいいから「でも結局、若い子より私!」っていう伸びしろがあるじゃん。で、小明ちゃんも、そのー、あのー、えー......そう! いろんな人に目をつけられて、とにかく天功でブレークだよ!! ──やっと私の人生にブレークが見えてきたよう......な? あの、私、全然まだグラビアアイドルあきらめてないですから。夢はグラビアアイドルですし。 大槻 う~ん、それは、おっぱい入れるのが一番ね。 ──急に巨乳になるんですか? 大槻 スリム巨乳最高。全然そう思う。ほしのあきさんだってそう、榎本加奈子さんだってそうだった。おっぱいさえ大きければ、最初の写真集は絶対売れるし。 ──私の写真集、おっぱいないせいか6割返本でした。 大槻 そう、おっぱいないからだよ。問題点はみんな分かってるじゃん。おっぱいにいくか、天功にいくかだよ。むしろおっぱい入れて引田天功のモノマネすればいいんだよ。そしたら後はいくらぼやこうといいよ。......そこだよ!! シンプルさ!! ──やっぱりおっぱいは偉大ってことですね! 前々回、みうらじゅんさんに相談させてもらったときに、「SPA!」(扶桑社)の「グラビアン魂」に出してもらおうと思って、私のデビューから現状までのエロスクラップを作ってアピールしたんですけど、「会話の途中にロフトプラスワンとかが出てくる女では抜けない」って却下されたんですよ。おっぱいさえあればもっと違った返事だったかも......悔しい!! 大槻 うーん、そうね。今『モテキ』とかでもプラスワンが出てきたりとか、サブカルの認知度が高くなってきてるから、一般ユーザーが「サブカルってなんだ?」っていうときに、「小明という女の子がサブカルでアイドルと称しているらしい」ていうのが耳に入れば......。 ──でも、趣味と知名度がメジャーじゃないってだけで、特にサブカルな知識が豊かなわけじゃないですよね、私。 大槻 また「でも」だ!! ああ~!! もうっ!! めんどくさいなあっ!! めんどくさいから売れないんだよぅ!! ──えぇー!! 大槻 そこだよう! あのさ~、捕まった加護ちゃんの彼氏の関係者みたいな人が言ってたけど、加護ちゃんの男は、加護ちゃんの前に華原朋美と付き合ってたのよね。その人が言ってたけど、やっぱり朋ちゃんはめんどくさいって......。 ──なんか、情報源が「BUBKA」(コアマガジン)とか「サイゾー」っすね(笑)。 大槻 バレちゃったぁ~っ!! うぅ、でも、そうなの、そう......。だから、もう、アイドルっていうのは、やっぱり彼女になってくれて従順に見える方がいいわけだから、めんどくさそうな子は、アイドル好きは嫌なんです! 世のグラビアとか見る人は、おっぱいがボンッとあって、エロそうにして、めんどくさいこと言わない子がいいんです! そりゃそうじゃん!? 男はみんなそうだよ! それは、台風のとき爺さんは川の様子を見に行くな、と同じくらい、重要なことですよ!! ──台風の時期は、恒例行事なのかしらってくらい、毎年見に行って持って行かれてますね。 大槻 きっと姥捨てみたいなことなのでしょう。あと屋根に乗っちゃうお爺さんも。そしてお婆さんは山で熊と戦う。 ──デンデラ~! 大槻 あはは、『デンデラ』すごいよねぇ(笑)。......話を戻すけど、そのぼやき話法の女性を矯正するにはどうすればいいのかな。全部肯定するのがいいのかなー。「でも私なんて......」って言われた後に、「本当だよ!」って、全部肯定で返す男子はどうなの? ──それちょっと嫌ですね、むしろ叱って、道を正してほしい。 大槻 あ、分かった! つまり叱ってほしいんだね! でも、正されちゃうと叱られないからぼやき続けるんだ! そういうことか! うん、分かった! だから常に漫才みたいに小明ちゃんがぼやいて、常にそれを肯定して、「そうじゃないよ!」って、ず~っとエンドレスでやってる夫婦生活みたいなのができれば、それが一番あんたは幸せなんだよ。そうすれば、アイドルでいたいなんていう戯言も言わなくなるよ。 ──え? 大槻 そんな世迷い言も、もう言わないと思う。 ──私がアイドルでいたいのは世迷い言? そんなバカな! でも、そんな彼氏がいたら素敵かも! いい人いないですかね~? 大槻 そいつを求めて旅をしたらいいと思う。屋久島とかにいるかもしれないよ。まぁ、どっかにはいると思うわ。とにかく、もう、アイドルでいたいなんて思わないように! ──いや、だから、全然あきらめてないですから! 大槻 まだそんな戯言を言っている。困ったなぁ。じゃあ、AKB48みたいに、ぼやきを48人集めてBYK48とか、天功似を48人集めたTNK48を作って、天功が48人で、まさにイリュージョン! とかやりゃいいじゃんよ。 ──どっちも、そんなにいたら壮観でしょうね~。 大槻 ......あとは、本当にぶっちゃけなアドバイスだけど、フツーにMUTEKIとか出たら? ──できれば嫌です。あと、誘われないです。 大槻 どうしろっていうのよ~! キ~!! もうね、年もごまかして、佐賀県あたりのゆるいご当地アイドルのオーディション受けなよ。で、落ちちゃってね、あはははは(渇いた笑い)。そのとき分かるんじゃないかな? 自分は何者かっていうのが。......以上! きついことを、俺は言ってやった! 帰る! ――えっ、ちょっ、待っ、あ、ありがとうございました......! (取材・文=小明) ●おおつき・けんぢ 1966年、東京都生まれ。ロックミュージシャン。87年に「筋肉少女帯」としてメジャーデビュー。一躍スターダムに上り詰め、「特撮」でも活動中。また、92年に処女小説『新興宗教オモイデ教』(角川書店)を発売。以降、文筆家としても多数の作品を著している。 ●あかり 1985年栃木県生まれ。2002年史上初のエプロンアイドルとしてデビューするも、そのまま迷走を続け、フリーのアイドルライターとして細々と食いつないでいる。初著『アイドル墜落日記』(洋泉社)、DVD『小明の感じる仏像』(エースデュース)発売中。 ブログ「小明の秘話」<http://yaplog.jp/benijake148/> サイゾーテレビ<http://ch.nicovideo.jp/channel/ch3120>にて生トーク番組『小明の副作用』(隔週木曜)出演中
5年後の世界 6年ぶりの新作です。 amazon_associate_logo.jpg
小明の「大人よ、教えて!」"逆"人生相談バックナンバー 【第29回】 辛酸なめ子さんの至言「なんか、つい交尾の話とかしちゃうんです」(前編) 【第28回】 みうらじゅんさんの至言「アイドルライターってなんなの?」 【第27回】 山路徹さんの至言「バラエティーが怖いようでは戦場に行けないですよ」 【第26回】 浅草キッド・玉袋筋太郎さんの至言「相手がクンニしてる顔を思い浮かべなさい」 【第25回】 前田健さんの至言「自分は赤毛のアンの生まれ変わりだと思ってる」 【第24回】 叶井俊太郎さんの至言「結婚したければ高2で100人斬りの男を探しなさい!」 【第23回】 須藤元気さんの至言「僕の本なんて、ギャグみたいなものですよ」 【第22回】 オアシズ大久保佳代子さんの至言「本当はOLを辞めたくなかったんだよなぁ......」 【第21回】 Kダブシャインさんの至言「宇多丸は、Kダブをシャインさせない」 【第20回】 楳図かずおさんの至言「世界を相手にやっている人は、友達作っちゃうと危ない!」 【第19回】 キングオブコメディさんの至言「いつ辞めてもいいから、続けられるんです」 【第18回】 バカリズムさんの至言「モヤモヤは、そのまま持ち帰って立ち向かいます」 【第17回】 島田秀平さんの至言「小明さんの手相にはアブノーマル線があるんです」 【第16回】 小森純さんの至言「写真のチェックとか、自分では一切しないんです」 【第15回】 堀江貴文さんの至言「もうメジャー路線っていうものは存在しないかもしれない」 【第14回】 稲川淳二さんの至言「自分の子どもを殺そうか、と思った自分が一番怖かった」 【第13回】 蝶野正洋さんの至言「自分の役割の中で、最大限に光らなきゃならない」 【第12回】 有野晋哉さんの至言「アイドルは『育ちがええねんなー』っていうのが大事です」 【第11回】  鳥居みゆきさんの至言「やりたくないこと、やらないだろうな、ってことをやるの」 【第10回】  宇多丸さんの至言「人にはだいたい『ちょうどいい』ところがあるんです」 【第9回】  桜木ピロコさんの至言「あたしいつもだいたいいやらしいことしてるもん!」 【第8回】 伊集院光さんの至言「結局、うんこを食うしかない状況になるんです」 【第7回】 ルー大柴さんの至言「ライフっていうのはマウンテンありバレーありです」 【第6回】 大堀恵さんの至言「私、いつも『アンチ上等』って思ってるんです」 【第5回】 品川祐さんの至言「なったらいいなと思ってることは、だいたい実現する」 【第4回】 福本伸行さんの至言「俺は『面白いものを作ろう』じゃなくて、作れちゃう」 【第3回】 大根仁さんの至言「ネットの書き込みなんて、バカにしていいんじゃない?」 【第2回】 杉作J太郎さんの至言「そんなことより『ファフナー』見ろ、『ファフナー』を」 【第1回】 河原雅彦さんの至言「もう無理やりヤラれちゃえばいいんじゃない?」

大槻ケンヂさんの至言「ネガティブを売りにすると自家中毒に陥るんです」(中編)

IMG_6712_.jpg前編はこちらから 大槻 嫌かぁ~。でも、まだ若くてきれいな娘さんがぼやいてるところに、あんまり伸びしろはないと思うよ。中森明菜とかもそうだったけど、ぼやいてるうちはいいの。けど、「ちょっと受けるかなー?」と思って自殺未遂とかすると、世間は一気に引いちゃうの。そういうのはダメですよぅ。 ──受け狙いで、自殺未遂はしづらいですよ......。 大槻 う~ん、そうだよな~。でもね、結局、小明ちゃんの性格は僕も似たところがあるからよく分かるんですけど、最初に不幸を前提とするんだよね。それによって、自分がいざ不幸な目にあったときのために、心にセーフティをかけてるんだよね。 ──あっ、そうです! 痛いのが嫌だから、転ぶ前にまず先に受身を取ってるんですよ! 大槻 それは、ある程度効果はあるんですよ。でも、本当に困った状況でそれをやってると、どうにもならなくなるんですよ。 ──どういうことですか? 大槻 結局、ポジティブシンキングで生きていかないと、人間は不幸を乗り越えられないんですよ。僕もまったくそうだったんだけど、サブカルの子にショートストーリーの四コマ漫画を描かせると分かるんです。みんなでわーいってピクニックやドライブに行きました。そしたらバーン! 事故で死にましたって漫画を描くの。 ──それしか浮かばないですよ。 大槻 でしょ? それは、深層心理が出ていて、あらかじめ不幸を想定することによって、起こるべき不幸を防御してるんだけど、それで防げることは限られてるの。本当に、もう生きるか死ぬかみたいな、それこそ東北の震災みたいのが来たら、絶対乗り越えられない。そういう人から折れていくの。やっぱり、ネガティブなものを自分のセールスポイントにすると、自家中毒に陥ってミイラ取りがミイラになるんですよ。そういうのを僕は26、7歳のノイローゼ時代に痛感してやめたんです、そういうの。だから、小明ちゃんは、まず不幸を前提としないで、いつも幸せが前にあると思って生きていく! ――お、おお......難しそうだけど、やってみます! ちなみに、なんでノイローゼになったんですか? 大槻 ネガティブシンキング。物事をネガティブに考えることから発生する、オタクサブカル者特有の思考が悪い方向に向いちゃったから......それを逆転したの。いいことないよ! そもそも、小明ちゃんはいつからそういう性格になったの? さかのぼってみようよ。 ──さかのぼると、幼い頃に、顔も頭も運動神経もいい姉と比べられ続けて、まず「どうせ自分は......」っていう卑屈な性格になって、そんなだから友達もできなくて、それで......。 大槻 (さえぎって)分かりました。アメリカの映画でよく、「幼い頃の家族のトラウマで......」ってパターンがあるんですよ、つまり、あなたはアメリカ人だね。 ――いえ、栃木生まれです。 大槻 いいから聞いて! そんな何十年も前の家族のことなんて、別にどうでもいいじゃん! 僕はね、実の兄の結婚式にも呼ばれなかった男だよ! ──えっ!? 大槻 あのね、お正月に実家に帰ったら知らない女の人が家にいて、ケンヂなんかより全然打ち解けてたんですよ。で、「誰だろ? 親戚の方かな?」と思いながら様子を見ていたら、これはどうも兄の嫁らしい、と。「あれ? お嫁さん?」って聞いたら、母親に「そうだよ。言わなかったかい?」って言われて、「言わなかったんだよ」って親父が言って、「あ、そうだった。あんた来ると面倒くさいから式に呼ばなかったんだわ」って(笑)。俺も、ショックより「面白い! いつかこれは絶対ネタに使おう」って。そんなもん! 家族なんてそんなもん! それくらいでちょうどいいのだから、トラウマはもう関係ないよ! ──家族って意外と冷たいんですね......。うちの姉もデキ婚するとき、私にだけ教えてくれなかったです......。 大槻 そうだよ、お姉ちゃんにとって妹なんてそんなもんなんだから、妹もお姉ちゃんなんてそんなもんだって思えばいいんだよ。そっからやり直そうよ。 ──そうですよね、いろんなところでネタにして回収しよう! 大槻 それもね~。たぶんね、小明ちゃんと親しくなると「書かれるんじゃないか?」っていう恐怖がみんなあると思うのね。 ──実際、変な暴露とかじゃなければ、面白いと思ったら書いちゃうかも......。 大槻 俺もそう。もう、いろんな人に嫌われて、書かなくなったよ......。筋少が復活するときに、復活に至るまでのお話を書こうと思ったんだけど、メンバーにね、「君はそういうふうに好き勝手に書くけど、書かれた方の気持ちを分かっていない」って言われて、それ以来、ブログにもメンバーの名前とかほとんど出さないし、書いたとしても「メンバー」としか書かない。親兄弟もそう。結局分かったことは、書かれて喜ばれるのは、まだ売れてない芸人さんだけ。それ以外はどんな人でも、「お前、こんなこと書いて、いい死に方しないよ」って言うよ。小明ちゃんも『アイドル墜落日記』(洋泉社)とか、怒られるよ、絶対。 ──確かに、前の事務所の人には送ってないです......。 大槻 でしょ? ただ思ったのは、紙ではわりと書いても大丈夫。なぜかというと、読んでないんだよ紙は、誰も! 悲しい! でも、ネットは読むんだよね。だから死に物狂いで紙に書いた原稿より、何もなしにツイートしたものが、何千倍もみんな読むんだよね、本当不条理だよ! ──それで1円も入ってこないで、下手したら変に拡散されて名声だけが落ちていくという。 大槻 そうなんだよ! うう~、俺ずっと「ぴあ」で連載してたんだけど、休刊になって連載がウェブに移行したの。そしたらそれまで何の反応もなかったのに、ウェブに移行した途端に「見ました!」「見ました!」って。だから、なんか怖いよサイゾーのウェブも。「大槻ケンヂ●●を罵倒!」とか、変な見出しとかつけないでよ。 ──大丈夫ですよ! っていうか、まだ全然ネガティブじゃないですか! 大槻 とにかく、小明ちゃんは今が転換期ですよ。僕もそのくらいだったし、鬱になりやすい時期ではあるんですよ。 ──最近、夜になると鬱々とした気分が悪化するので、寝酒とか飲んじゃうんです。今までお酒なんて飲まなかったのに。で、深夜ラジオ聴きながら寝落ち。あはは。 大槻 俺も聴いてるよぅ、TBSラジオの『JUNK』楽しいんだよねぇ、この間の伊集院さんのさぁ......じゃなくて! 結局、鬱っていうのは、集中力のある人がなるんですよ。その集中力が自分の暗い部分に集中しちゃうと鬱になる。だから、その集中力を拡散させるんですよ。 ――私、よく本とか漫画とか読んで気を拡散させてますよ! この間も根本敬先生の『果因果因果因』(平凡社)と月山きららさんの『おひとりさまの幸せな死に方』(長崎出版)を読んで......。 大槻 ......あのね、なんか方向性として、人から「なんだそれは!?」って言われない、ポジティブな趣味を見つけるといいのよ。よくスポーツバカって言うでしょ? あれは最高に素晴らしくて、スポーツをやって、人からなんのかんの言われないでしょ? それが根本さんのマンガだったらどう? 言われるでしょ? そっちに行っちゃいけないの! (後編につづく/取材・文=小明) ●おおつき・けんぢ 1966年、東京都生まれ。ロックミュージシャン。87年に「筋肉少女帯」としてメジャーデビュー。一躍スターダムに上り詰め、「特撮」でも活動中。また、92年に処女小説『新興宗教オモイデ教』(角川書店)を発売。以降、文筆家としても多数の作品を著している。 ●あかり 1985年栃木県生まれ。2002年史上初のエプロンアイドルとしてデビューするも、そのまま迷走を続け、フリーのアイドルライターとして細々と食いつないでいる。初著『アイドル墜落日記』(洋泉社)、DVD『小明の感じる仏像』(エースデュース)発売中。 ブログ「小明の秘話」<http://yaplog.jp/benijake148/> サイゾーテレビ<http://ch.nicovideo.jp/channel/ch3120>にて生トーク番組『小明の副作用』(隔週木曜)出演中
5年後の世界 6年ぶりの新作です。 amazon_associate_logo.jpg
小明の「大人よ、教えて!」"逆"人生相談バックナンバー 【第29回】 辛酸なめ子さんの至言「なんか、つい交尾の話とかしちゃうんです」(前編) 【第28回】 みうらじゅんさんの至言「アイドルライターってなんなの?」 【第27回】 山路徹さんの至言「バラエティーが怖いようでは戦場に行けないですよ」 【第26回】 浅草キッド・玉袋筋太郎さんの至言「相手がクンニしてる顔を思い浮かべなさい」 【第25回】 前田健さんの至言「自分は赤毛のアンの生まれ変わりだと思ってる」 【第24回】 叶井俊太郎さんの至言「結婚したければ高2で100人斬りの男を探しなさい!」 【第23回】 須藤元気さんの至言「僕の本なんて、ギャグみたいなものですよ」 【第22回】 オアシズ大久保佳代子さんの至言「本当はOLを辞めたくなかったんだよなぁ......」 【第21回】 Kダブシャインさんの至言「宇多丸は、Kダブをシャインさせない」 【第20回】 楳図かずおさんの至言「世界を相手にやっている人は、友達作っちゃうと危ない!」 【第19回】 キングオブコメディさんの至言「いつ辞めてもいいから、続けられるんです」 【第18回】 バカリズムさんの至言「モヤモヤは、そのまま持ち帰って立ち向かいます」 【第17回】 島田秀平さんの至言「小明さんの手相にはアブノーマル線があるんです」 【第16回】 小森純さんの至言「写真のチェックとか、自分では一切しないんです」 【第15回】 堀江貴文さんの至言「もうメジャー路線っていうものは存在しないかもしれない」 【第14回】 稲川淳二さんの至言「自分の子どもを殺そうか、と思った自分が一番怖かった」 【第13回】 蝶野正洋さんの至言「自分の役割の中で、最大限に光らなきゃならない」 【第12回】 有野晋哉さんの至言「アイドルは『育ちがええねんなー』っていうのが大事です」 【第11回】  鳥居みゆきさんの至言「やりたくないこと、やらないだろうな、ってことをやるの」 【第10回】  宇多丸さんの至言「人にはだいたい『ちょうどいい』ところがあるんです」 【第9回】  桜木ピロコさんの至言「あたしいつもだいたいいやらしいことしてるもん!」 【第8回】 伊集院光さんの至言「結局、うんこを食うしかない状況になるんです」 【第7回】 ルー大柴さんの至言「ライフっていうのはマウンテンありバレーありです」 【第6回】 大堀恵さんの至言「私、いつも『アンチ上等』って思ってるんです」 【第5回】 品川祐さんの至言「なったらいいなと思ってることは、だいたい実現する」 【第4回】 福本伸行さんの至言「俺は『面白いものを作ろう』じゃなくて、作れちゃう」 【第3回】 大根仁さんの至言「ネットの書き込みなんて、バカにしていいんじゃない?」 【第2回】 杉作J太郎さんの至言「そんなことより『ファフナー』見ろ、『ファフナー』を」 【第1回】 河原雅彦さんの至言「もう無理やりヤラれちゃえばいいんじゃない?」

大槻ケンヂさんの至言「ネガティブを売りにすると自家中毒に陥るんです」(前編)

IMG_6736_.jpg モテない、金ない、華もない......負け組アイドル小明が、各界の大人なゲストに、ぶしつけなお悩みを聞いていただく好評連載。第30回のゲストは、ロックミュージシャンの大槻ケンヂさんです! [今回のお悩み] 「明確なビジョンがありません......」 ──わーい大槻さんだ! お久しぶりです! 唐突ですけど、初めて大槻さんと対談させてもらったとき、私、感極まって「結婚してください」って言ってたんですよね。あれから7年経ってもどちらも未婚ですし、そろそろ結婚して欲しいんですけど! 大槻ケンヂ(以下、大槻) え~? 僕と小明ちゃんとじゃマイナスとマイナスで、プラスになんないよぅ。よくないと思う(きっぱり)。 ──確かにマイナスにマイナスを足してもマイナスが増えるだけ......。でも、『ROCK IN JAPAN FESTIVAL』で私のTシャツ(ゾンビのデザイン)とか着てくれてたじゃないですか! 大槻 あ、それは違うの。そういう意味じゃないの。夏フェスに来ている若者に冷や水をぶっかけてやろうみたいな、「いちばん夏フェスにふさわしくないシャツはどれかな?」って、お家で選んだの。 ──え......そんな理由だったんですか? いや、えーと、ありがとうございます......? でも、大槻さん、今45歳じゃないですか。現状はどうなってるんですか? 大槻 現状? 老いていくなぁって......。 ――結婚とかしないんですか?(しつこく) 大槻 人といるのは苦手かも。家族という単位が得意ではないかもしんない。あのさ、小明ちゃんは志村けんさんとかに行きなよ。仲本工事さん、ぶーさん、あとすわ親治さんとか、ジャンボマックスとか、もう意味が分からないところに行こう。 ──私の結婚相手で奇をてらおうとしなくて大丈夫です! でも、若い奥さんもらった加藤茶さんが本当に幸せそうでうらやましいですよね。大槻さんもあと20年くらいしたら、17歳くらいのメイドさんとかと暮らすっていうのは? 大槻 それはあり! それはぜんぜんありなの、でも、そうもいかないやね~。 ──それは現状でもぜんぜん可能じゃないですか? 女の子いっぱい寄ってきそうですし! 大槻 あのね、40代っていうのは、一番、若い子にガツガツするのを恥と思う年代なんです。やっぱ、ちょっと分別のついた今、それをやっちゃどうなのよ!? って思う。女の子に寄ってきてもらっても、お金であったりバックボーンであったりを含めてのものだから......それは悪いことじゃないんだけどね、そんな自分をよしとするのがちょっと......俺はそうじゃないだろうっていう......。 ──真面目なんですね~。 大槻 真面目なの、それはなぜかって言うと、勃ちが弱くなってくるからなの。 ──え!? 下の話!? 大槻 勃ちが弱くなってくると、男はそう思うの。ところが、それを超えると、自分の培ってきた立場なりコネクションなりを、「どうぞ~すべて差し上げますよ~」っていう、おおらかな気持ちになれる。 ──それがカトチャン! ......大槻さんも、もうあと一周ですね! 大槻 そうなる前に死んでなければね~。 ――発言がおじいちゃん......! それはさておき、私は『グミ・チョコレート・パイン』(角川書店)を読んでからずっと大槻さんリスペクトの人生ですから、今日はそのへんの話をじっくりと......。 大槻 いや~、本当にね、最近、リスペクト慣れしちゃってね~。とにかく会う人会う人みんな僕をリスペクトしてくれるんだよ。こないだもスポーツジムの風呂で、いきなり「あ、大槻さん! 筋少には命を救われたんですよ~」って、軽ぅ~く言われて、「あ、そ~すか~」って、こっちも裸でさぁ。それでその人と脱衣所でまた会っちゃって......。あっちは「また頑張って命を救ってくださいよ~!」とか言ってたり、ちょっと尊敬が軽いのよ(笑)。 ──それはちょっと気まずそうですね~。 大槻 だからつまり、まとめて言うと......なんだっけ? そうだ、小明ちゃんと僕は良くないと思う! マイナスとマイナスで......。 ――そんなに嫌ならもういいです! えっと、じゃあ気を取り直して今日の相談なんですけど......。 大槻 あ、僕が相談に乗るの? なんでも相談してください。ふふふ。 ──いやぁ、大槻さんには他誌やイベントでも何度か相談に乗っていただいて......いつもすみません! この連載が始まってから、ずっと「大槻さんにお願いしよう」って話は出てはいたんです。でも大槻さんに相談しても、いつも「小明ちゃんは引田天功さんのモノマネをすればいいじゃない」としか言わないから......。 大槻 えっ!? だから、小明ちゃんはなんで天功さんを拒むの? それが分からない。だって伸びしろじゃん! ──伸びしろ、ですか? 大槻 そうだよ! そこからグッと引っ張ればいいのにさぁ! ──天功さんのモノマネして何を引っ張ろうと言うんですか! 北朝鮮ですか! 大槻 北朝鮮引っ張ってきたらたいしたもんじゃない。 ──確かに! でも、私不器用なんですよ。イリュージョンできるかなぁ。 大槻 文句が多いんだよぅ。ちなみに、この連載ではみなさんどんなことを話してるの? ──えーと、みなさんそれぞれ、告知絡みだったりして......。 大槻 あははは! 告知(笑)! ──すみません、人望がないもので、告知に絡めて無理やり相談させてもらってる感じです。だから、今回みたいに告知なしで出てくれる方は本当にありがたいです! 大槻 えっ、したいですよ! 告知できないの? でもまぁ、とりあえず真面目に答えましょう。まず、小明ちゃんはどうなりたいんですか? ──それが、特に「こうなりたい!」っていう明確なビジョンなしに歩いてきちゃったもんで......強いて言うなら、人気のグラビアアイドルになりたいです! 大槻 それがいけないんですよ。まず、明確なビジョンを持ちましょうよ。 ──え? いや、だから、グラドルに......えっと、大槻さんは25、6歳のときに、明確なビジョンありで走ってました? 大槻 あ~、そう言われるとちょっとな~。25、6歳でしょ? ぼんやりしてた。22歳でデビューして23歳くらいで突然ドカンと来て、24歳くらいでもう武道館に立っていたの。 ──恐ろしい人生ですね......! 大槻 そうそう、ジェットコースター人生だったから、僕もあんまりビジョンはないなぁ。常に不安はありますけどね。小明ちゃんはどうしたらいいんだろう。何か売りがなきゃね。 ──売り? 大槻 今は、その、ぼやき? ぼやきが売りになってるけど、ぼやきを売りにしてる"ボヤッキー"はもういるし。つぶやきシローとか。 ──岸部シローもいますね。 大槻 岸部シローもいるね。シローはぼやくね。あっ、"小明シロー"って名前にしたらよくない? "ボヤッキー・小明シロー"とか。あと"ボヤッキー・小明ちゃん"っていう、サンプラザ中野くんさんみたいな、「なんだろうその改名?」っていうのとか。あっ、そうか! "アイドル小明くん"は? いいよね!? そしたらみんなから「あ、アイドルさん」って呼ばれるし。 ──やだ......。 (中編につづく/取材・文=小明) ●おおつき・けんぢ 1966年、東京都生まれ。ロックミュージシャン。87年に「筋肉少女帯」としてメジャーデビュー。一躍スターダムに上り詰め、「特撮」でも活動中。また、92年に処女小説『新興宗教オモイデ教』(角川書店)を発売。以降、文筆家としても多数の作品を著している。 ●あかり 1985年栃木県生まれ。2002年史上初のエプロンアイドルとしてデビューするも、そのまま迷走を続け、フリーのアイドルライターとして細々と食いつないでいる。初著『アイドル墜落日記』(洋泉社)、DVD『小明の感じる仏像』(エースデュース)発売中。 ブログ「小明の秘話」<http://yaplog.jp/benijake148/> サイゾーテレビ<http://ch.nicovideo.jp/channel/ch3120>にて生トーク番組『小明の副作用』(隔週木曜)出演中
5年後の世界 6年ぶりの新作です。 amazon_associate_logo.jpg
小明の「大人よ、教えて!」"逆"人生相談バックナンバー 【第29回】 辛酸なめ子さんの至言「なんか、つい交尾の話とかしちゃうんです」(前編) 【第28回】 みうらじゅんさんの至言「アイドルライターってなんなの?」 【第27回】 山路徹さんの至言「バラエティーが怖いようでは戦場に行けないですよ」 【第26回】 浅草キッド・玉袋筋太郎さんの至言「相手がクンニしてる顔を思い浮かべなさい」 【第25回】 前田健さんの至言「自分は赤毛のアンの生まれ変わりだと思ってる」 【第24回】 叶井俊太郎さんの至言「結婚したければ高2で100人斬りの男を探しなさい!」 【第23回】 須藤元気さんの至言「僕の本なんて、ギャグみたいなものですよ」 【第22回】 オアシズ大久保佳代子さんの至言「本当はOLを辞めたくなかったんだよなぁ......」 【第21回】 Kダブシャインさんの至言「宇多丸は、Kダブをシャインさせない」 【第20回】 楳図かずおさんの至言「世界を相手にやっている人は、友達作っちゃうと危ない!」 【第19回】 キングオブコメディさんの至言「いつ辞めてもいいから、続けられるんです」 【第18回】 バカリズムさんの至言「モヤモヤは、そのまま持ち帰って立ち向かいます」 【第17回】 島田秀平さんの至言「小明さんの手相にはアブノーマル線があるんです」 【第16回】 小森純さんの至言「写真のチェックとか、自分では一切しないんです」 【第15回】 堀江貴文さんの至言「もうメジャー路線っていうものは存在しないかもしれない」 【第14回】 稲川淳二さんの至言「自分の子どもを殺そうか、と思った自分が一番怖かった」 【第13回】 蝶野正洋さんの至言「自分の役割の中で、最大限に光らなきゃならない」 【第12回】 有野晋哉さんの至言「アイドルは『育ちがええねんなー』っていうのが大事です」 【第11回】  鳥居みゆきさんの至言「やりたくないこと、やらないだろうな、ってことをやるの」 【第10回】  宇多丸さんの至言「人にはだいたい『ちょうどいい』ところがあるんです」 【第9回】  桜木ピロコさんの至言「あたしいつもだいたいいやらしいことしてるもん!」 【第8回】 伊集院光さんの至言「結局、うんこを食うしかない状況になるんです」 【第7回】 ルー大柴さんの至言「ライフっていうのはマウンテンありバレーありです」 【第6回】 大堀恵さんの至言「私、いつも『アンチ上等』って思ってるんです」 【第5回】 品川祐さんの至言「なったらいいなと思ってることは、だいたい実現する」 【第4回】 福本伸行さんの至言「俺は『面白いものを作ろう』じゃなくて、作れちゃう」 【第3回】 大根仁さんの至言「ネットの書き込みなんて、バカにしていいんじゃない?」 【第2回】 杉作J太郎さんの至言「そんなことより『ファフナー』見ろ、『ファフナー』を」 【第1回】 河原雅彦さんの至言「もう無理やりヤラれちゃえばいいんじゃない?」

「特撮」6年ぶりの復活ライブ! 休止後の姿はソリッドでシンプルなロックバンドか!?

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 Ace of Spadesなど延々と流れていたモーターヘッドのSEがフェイドアウトし、メンバーが姿を現わす。 「6年ぶりの特撮、5年後の世界!」  大槻ケンヂが叫ぶと、ソリッドなタテノリの「5年後の世界」「オムライザー」で2005年以来、6年ぶりのライブが始まった。05年の前作『綿いっぱいの愛を!』(PRHYTHM)から6年後の6月29日に発売されたニューアルバム『5年後の世界』(キングレコード)の発売を記念した「特撮 2011 LIVE! 『5年後の世界』発売記念ツアー」。先日行われた新宿LOFTに続く東京公演第2弾、場所は渋谷O-EAST、時は7月9日。  「ソリッドでシンプル」――。それが2011年版特撮の本領だ。   そのわりにはお家芸的なご近所ネタMCを随所に挟み、特に若い女子の笑いを誘っていたのだが、芸能的な色を抑えて楽曲を立て続けに演奏した方がよさそうな雰囲気にはなっていた。 「特撮の場合はダラダラしゃべっていると、ありまっちゃん(ARIMATSU/Dr.)やナッキー(NARASAKI/G)の早く行けっていうのが......(NARASAKIのザクザクしたギターリフ)ちょっ、ちょっとしゃべらせて」
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「先日こんな話があって、なんてことはしねぇよ!」 「先日ですね......」  80年代のパンク、インディーズシーンからは尖った人材が非常に多く現われた。大槻ケンヂと三柴理もその一人で、当時の筋肉少女帯で超絶プログレッシブロックナンバー「高木ブー伝説」を奏でていた。  筋肉少女帯の離合集散があり、アフター筋少の核たる「パンクチーム」(バンドにかぎらない)として大槻ケンヂが立ち上げた特撮にも、もちろんメンバーの変遷はある。それでも大槻ケンヂと三柴理は第一線で活動し続けているし、NARASAKI、ARIMATSUも同様だ。生き残り、フロントラインに立ち続けていることで、特撮と特撮メンバーの価値は増している。 tokusatsu0709__03.jpg  幅広い音楽ジャンルを横断しつつ、ハードコアパンク/スラッシュメタルの安定したリズムに三柴理の変幻自在のピアノと大槻ケンヂの文学的な詩が絡み合う音像が特撮スタンダードとして確立しているが、そのイメージを増幅したのはアニメ『さよなら絶望先生』シリーズに用いられた楽曲群だ。4曲目で第一期『さよなら絶望先生』OPの「人として軸がぶれている」でそのイメージを押し出したこの日の特撮は、「ロードムービー」「アングラ・ピープル・サマー・ホリディ」といったハードコアではない面の特撮を訴求すると、再びMCに。ブースカのぬいぐるみを手にしたトークコーナーだ。  7曲目の「文豪ボースカ」からは、歴代シングルや初期アルバム『爆誕』『ヌイグルマー』(ともに徳間ジャパンコミュニケーションズ)に収録されたおなじみのナンバーが並ぶ。「パティー・サワディー」「ケテルビー」、ニューアルバムにセルフカバーを収録した「ルーズ ザ ウェイ」「ロコ!思うままに」、「アベルカイン」「バーバレラ」。 tokusatsu0709__04.jpg  「ヌイグルマー」のあと、このステージでは不在である絶望少女達のコーラスパートをオケに任せた「林檎もぎれビーム!」で上昇感を醸し出し、ラストは「テレパシー」で締めた。  野郎の野太い男声による「特撮コール」に応えて出てきたメンバーは、ニューアルバム最長、8分近い大曲「追想~霧が晴れた日」でアンコールを始める。さらに「空想ルンバ」など3曲を演奏し、最後は前作アルバムのタイトルナンバー「綿いっぱいの愛を!」。6年後のタイトルナンバーに始まり、6年前のタイトルナンバーに終わる円環構造は計算し尽くされたもののようだ。  ナゴムレコードからのリスナーもいれば『さよなら絶望先生』のファンらしき少女もいるというカオスなオーディエンスすべての胸をいっぱいに満たす、そんなライブだった。
5年後の世界 再始動。 amazon_associate_logo.jpg
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